JP7295310B1 - 鋳物製造用構造体、その製造方法、及びそれを用いた鋳物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本体部と表面層との密着性が向上した鋳物製造用構造体を提供する。【解決手段】本体部と該本体部の内面を被覆する表面層とを有する鋳物製造用構造体である。本体部は、無機成分を45質量%以上80質量%以下含有し、該無機成分はAl及びZrから選ばれる少なくとも一種の元素を含む。表面層は、無機成分を80質量%以上含有し、該無機成分はAl及びZrから選ばれる少なくとも一種の元素を含む。本体部に含まれる無機成分と、表面層に含まれる無機成分とが、所定の関係を満たす。【選択図】図3

Description

本発明は鋳物製造用構造体、その製造方法、及びそれを用いた鋳物の製造方法に関する。
本出願人は先に、有機繊維、無機繊維、無機粒子及びバインダーを含有する本体部と、その内面に形成された表面層とを有する鋳物製造用構造体を提案した(特許文献1参照)。同文献に記載の構造体によれば、鋳込み時に、本体部に含まれる有機物から発生する熱分解ガスを表面層が遮蔽するので、従来よりも鋳物のガス欠陥が低減するという利点がある。
特開2012-24841号公報
特許文献1に記載されている表面層を有する構造体においては、上述のとおり鋳物のガス欠陥を低減することができるものの、本体部と表面層との密着が十分でない場合には、例えば溶鋼のような高温の溶湯を鋳込んだときに表面層が剥離し、剥離した表面層が溶湯に混入して介在物欠陥が生じたり、表面層が剥離した部位を通して、ガスと溶湯とが接触したりするおそれがある。同文献に記載の構造体においては、本体部と表面層との密着性に関する検討は一応されているものの、近年の鋳物の高品質化に伴い、本体部と表面層との密着性に関して更なる向上が求められている。
したがって、本発明の課題は、本体部と表面層との密着性が向上した鋳物製造用構造体を提供することにある。
本発明は、本体部と該本体部の内面を被覆する表面層とを有する鋳物製造用構造体であって、
前記本体部は、有機繊維、無機繊維、無機粒子及びバインダーを含有し、
前記本体部は、無機成分を45質量%以上80質量%以下含有し、
前記本体部に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で25質量%以上含み、
前記表面層は、無機成分を80質量%以上含有し、
前記表面層に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で30質量%以上含み、
前記本体部に含まれる前記無機成分と、前記表面層に含まれる前記無機成分とが、下記の式(1)の関係を満たす、鋳物製造用構造体を提供するものである。
(0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
(式(1)中、
xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
また本発明は、前記鋳物製造用構造体を用いて溶融金属を鋳込む、鋳物の製造方法を提供するものである。
更に本発明は、割型を用いて構成され且つ内面が抄紙ネットで被覆された抄造型内に、原料スラリーを供給し、該抄紙ネット上に、該原料スラリーを堆積させて、含水状態の本体部を作製し、
含水状態の前記本体部を乾燥させ、
乾燥された前記本体部の内面に表面層を形成する工程を有する鋳物製造用構造体の製造方法であって、
前記本体部は無機成分を含み、該本体部に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、
前記表面層は無機成分を含み、該表面層に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、
前記本体部に含まれる前記無機成分及び前記表面層に含まれる前記無機成分として下記の式(1)の関係を満たすものを用いる、鋳物製造用構造体の製造方法を提供するものである。
(0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
(式(1)中、
xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
本発明の鋳物製造用構造体においては、本体部と表面層との密着性が向上しているので、当該構造体を用いて製造した鋳物によれば、介在物欠陥及びガス欠陥を低減することができる。特に、高温の溶湯を鋳込んだ場合においても、本体部と表面層との剥離を抑制することができる。
図1は、本発明の鋳物製造用構造体の一実施形態を示す模式断面図である。 図2(a)~(d)は、本発明の鋳物製造用構造体の別の実施形態を示す模式断面図である。 図3は、実施例及び比較例で得られた鋳物製造用構造体について、本体部に含まれる無機成分と、表面層に含まれる無機成分との関係を示すグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1に本発明の好ましい一実施形態である鋳物製造用構造体(以下、単に「構造体」ともいう。)3を示す。構造体3は、図1に示すように、筒状である。ここでいう「筒状」には、図2(a)のように軸方向の一部に屈曲部を有するもの、図2(b)に示すように軸方向の全体が円弧状に湾曲しているもの、図2(c)及び(d)に示すように分岐部を有するもの等が含まれる。
構造体3は、図1及び図2に示すように、本体部31と、該本体部31の少なくとも一部を被覆する表面層32とを有する。
構造体3は、その使用時に少なくとも本体部31の溶融金属と接する部分の表面に表面層32を形成することが好ましい。特に、鋳物のガス欠陥を改善する観点から、表面層32が溶融金属に接する側に存在することが好ましい。本体部31の溶融金属に接する側の表面の面積の50%以上、更に80%以上、より更に90%以上、より更に実質100%が当該表面層32で被覆されていることが好ましい。
本体部31は、有機繊維、無機繊維、第1無機粒子、及び第1バインダーを含有する。なお、第1無機粒子は、請求項1における無機粒子に相当する。斯かる本体部31は、例えば、有機繊維、無機繊維、第1無機粒子、第1バインダー及び分散媒を含有するスラリー状組成物(以下、原料スラリーという)を調製し、抄造・脱水成形用の金型を用いて本体部31の中間成形体を抄造し、次に金型を用いて該中間成形体を加熱・乾燥することにより形成することができるが、この方法に限られない。以下、本体部31が含有する各成分について説明する。
(i)有機繊維
有機繊維は、本体部31において鋳造に用いられる前の状態ではその骨格を成し、鋳造時には溶融金属の熱によって、その一部又は全部が燃焼し、鋳物製造後の本体部31内部にキャビティを形成する。
有機繊維には、木材パルプの他、フィブリル化した合成繊維、再生繊維(例えばレーヨン繊維)等を含むことができ、それらを単独で又は二種以上混合して含むことができる。これらの中でも紙繊維を含むことが好ましい。その理由は、抄造により多様な形態に成形でき、脱水、乾燥された成形体の湿潤強度特性が優れ、紙繊維の入手性が容易且つ安定的で、経済的だからである。また、紙繊維には、木材パルプの他、コットンパルプ、リンターパルプ、竹や藁その他の非木材パルプを含むことができる。木材パルプとしては、バージンパルプ又は古紙パルプ(回収品)を単独で又は二種以上を混合して用いることができる。入手の容易性、環境保護、製造費用の低減等の点から、古紙パルプを含むことが好ましい。有機繊維は構造体の成形性を向上させる観点及び供給性や経済性の観点から古紙(新聞紙等)を含むことが好ましい。
有機繊維の平均繊維長は0.6mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましい。有機繊維の平均繊維長がこの下限値以上であれば本体部31の表面にひびが生じることを防ぎ、衝撃強度等の機械物性を担保できる。
また、有機繊維の平均繊維長は10mm以下が好ましく、7mm以下がより好ましく、5mm以下が更に好ましい。この上限値以下であれば本体部31に肉厚むらが発生しにくくなり、表面の平滑性も良好となる。
本体部31は、靭性を向上させ、使用性を向上させる観点から、有機繊維を本体部全体の質量に対し、2質量%以上30質量%以下含むことが好ましく、3質量%以上26質量%以下含むことがより好ましく、5質量%以上20質量%以下含むことが更に好ましく、10質量%以上20質量%以下含むことが特に好ましい。使用性とは、使用前に任意の寸法に切断する際に切断時に加わる力で割れが発生したり、鋳込み時の砂の重さによって破損したりしにくいことを意味する。
(ii)無機繊維
無機繊維は、主として構造体において鋳造に用いられる前の状態ではその骨格をなし、鋳造時に溶融金属の熱によっても燃焼せずにその形状を維持する。特に、後述する第1バインダーとして有機バインダーが用いられた場合には、該無機繊維は溶融金属の熱による当該有機バインダーの熱分解に起因する熱収縮を抑えることができる。
無機繊維としては、例えば、炭素繊維、ロックウール等の人造鉱物繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、天然鉱物繊維を含むことができ、それらを単独で又は二種以上混合して含むことができる。これらの中でも、前記の熱収縮を抑える点から金属が溶融する高温でも高強度を有する材料である炭素繊維を含むことが好ましい。また、製造費用を抑える点からはロックウールやガラス繊維を含むことが好ましい。
無機繊維の平均繊維長は0.1mm以上が好ましく、0.25mm以上がより好ましく、0.4mm以上が更に好ましい。無機繊維の平均繊維長がこの下限値以上であれば、鋳造時に、本体部31の熱収縮が抑制される。また、肉厚の本体部31(特に、ボトルのような中空立体形状物)の製造時に抄造性が良好となる。
一方、無機繊維の平均繊維長は10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましく、4mm以下が更に好ましい。無機繊維の平均繊維長がこの上限値以下であれば均等な肉厚の本体部31が得られ、中空の構造体の製造が容易となる。
本体部31は、無機繊維を、該本体部31全体の質量に対し、0.5質量%以上40質量%以下含むことが好ましく、1質量%以上35質量%以下含むことがより好ましく、2質量%以上20質量%以下含むことが更に好ましい。無機繊維の含有量がこの下限値以上であれば本体部31の鋳造時の強度を担保することができ、この効果は特に有機バインダーを用いた本体部31の場合に顕著である。加えて、該有機バインダーの炭化に起因して本体部31の収縮、割れ、壁面の剥離(本体部31の壁面が内層と外層とに分離する現象)等の発生を防ぐことができる。更に、本体部31の一部あるいは鋳物砂が製品部(鋳物)に混入して欠陥となることを抑制しやすくなる。また、無機繊維の含有量が該上限値以下であれば特に抄造工程や脱水工程での本体部31の成形性が良好となり、用いられる繊維による原料費用変動の低減につながる。
有機繊維と無機繊維の質量比(無機繊維/有機繊維)は、無機繊維が炭素繊維の場合には、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.18以上が更に好ましい。また、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、1以下が更に好ましく、0.8以下が殊更好ましく、0.7以下が特に好ましい。
無機繊維がロックウールやガラス繊維の場合には、無機繊維/有機繊維は0.5以上が好ましく、0.9以上がより好ましい。また、3以下が好ましく、2以下がより好ましい。
これらの質量比が前記範囲の上限値以下であれば構造体の抄造、脱水成形における成形性が良好で、脱水後の構造体の強度が充分になって抄造型から取り出すときに構造体が割れたりするのを防止できる。また、この質量比が前記範囲の下限値以上であれば有機繊維や後述の有機バインダーの熱分解に起因して構造体が収縮することを抑制できる。
無機繊維は、鋳物製造用構造体の熱間強度、鋳物製造用構造体の成形性を向上させる観点から、長軸/短軸比が、より好ましくは10以上2000以下、更に好ましくは50以上1000以下である。
(iii)第1無機粒子
第1無機粒子としては、ムライト、ジルコン、雲母、シリカ、中空セラミックス、フライアッシュ、アルミナ、ジルコニア及び黒鉛等の耐火物の骨材粒子を含むことができる。第1無機粒子は、これらを単独又は二種以上を選択して含むことができる。中空セラミックスとはフライアッシュに含まれる中空の粒子であって、水を用いてフライアッシュを浮遊選別することによって得ることができる。これらの中でも、本体部と表面層との剥離抑制の観点から、ムライト、ジルコン、中空セラミックス、アルミナ、ジルコニアより選ばれる一種以上を含むことが好ましく、ムライト、ジルコン、アルミナより選ばれる一種以上を含むことがより好ましく、ムライト、アルミナより選ばれる一種以上を含むことが更に好ましい。
本体部31では、第1無機粒子の平均粒径が特定の範囲内であることが好ましい。
具体的には、第1無機粒子の平均粒径が1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上45μm以下であることがより好ましく、5μm以上35μm以下であることが更に好ましい。第1無機粒子の平均粒径を該上限内とすることで、本体部31における第1無機粒子の密度を高めて、本体部31の強度を向上させることができる。また、本体部31の表面粗さを低減させることができるので、本体部31の内面に、後述する塗液組成物を均一に塗布することができる。具体的には、本体部の内面に、後述する塗液組成物を塗布することにより形成された表面層32に、極端に薄い部分が生じることを防ぐことができる。また、第1無機粒子の平均粒径を該下限値以上とすることで、本体部31の中間成形体を抄造により製造する際に、第1無機粒子が抄紙用ネットを通過してしまい、歩留りが低下することを防ぐことができるので、本体部31の成形性を向上させることができる。また、本体部31の中間成形体の濾水性を向上させることができるので、脱水や乾燥を容易に行うことができるようになり、本体部31の成形性を向上させることができる。
第1無機粒子の平均粒径は、以下の方法により測定することができる。
〔平均粒径の測定方法〕
レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-920)を用いて測定された体積累積50%の平均粒径を、本願明細書中の平均粒径とする。分析条件は下記のとおりである。
・測定方法:フロー法
・屈折率:各種無機粒子によって異なる(LA-920付属のマニュアル参照)
・分散媒:各種無機粒子に適したものを用いる
・分散方法:撹拌、内蔵超音波(22.5kHz)
第1無機粒子の比重は原料分散性の観点から0.5以上5以下が好ましく、更に軽量化の観点から1以上4以下がより好ましく、1.5以上3.5以下が更に好ましい。第1無機粒子の比重が前記範囲にあることで、分散媒に水を使用した場合の抄造工程における原料分散性が良好となる。なお、本体部31の組成は、第1無機粒子の見掛け比重と共に嵩比重を考慮して決めることができる。嵩比重とは、粒子を一定容積の容器の中に、一定状態で入れたときに、容器内に入る粒子の量を測定し、単位体積あたりの質量を求めたものである。
また、第1無機粒子の融点が1200℃以上であることが好ましく、1400℃以上であることがより好ましく、1600℃以上であることが更に好ましい。これによって、本体部31、延いては構造体3に溶鋼等の高温の溶湯を鋳込んだ場合においても、本体部31の変形を防止することができ、本体部と表面層との密着性を保持し、表面層の剥離を抑制して、介在物欠陥及びガス欠陥を低減することができる。
上述の要件を満足する無機粒子としては、例えば、ムライト、ジルコン及びアルミナを挙げることができる。
なお、第1無機粒子の融点の上限は特に限定されるものでないが、例えば3000℃である。
第1無機粒子は中空であってもよい。中空粒子を用いることで、比重の大きな無機粒子の嵩比重を小さくすることができる。
本体部31は、熱間強度を向上させる観点から、第1無機粒子の含有量が本体部全体の質量に対し、40質量%以上含むことが好ましく、45質量%以上含むことがより好ましく、50質量%以上含むことが更に好ましい。
また、80質量%以下含むことが好ましく、75質量%以下含むことがより好ましく、70質量%以下含むことが更に好ましく、65質量%以下含むことが殊更好ましく、60質量%以下含むことが特に好ましい。
また、上述した理由と同様の理由から、本体部31は、無機成分を45質量%以上80質量%以下含有し、47質量%以上75質量%以下含有することが好ましく、48質量%以上72質量%以下含有することがより好ましく、50質量%以上70質量%以下含有することが更に好ましい。
更に、以下に説明する表面層32との密着性向上の観点から、本体部31に含まれる無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で25質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは63質量%以上含有する。なお、上限は特に限定されないが、例えば99質量%とすることができる。
上述のように、無機繊維は炭素繊維等から構成されるので、上記無機成分は主として第1無機粒子に由来するものである。具体的には、ムライト及びジルコンを挙げることができる。
(iv)第1バインダー
本発明では、第1バインダーとして、例えば有機バインダー及び無機バインダーの少なくとも一方を含むことができる。鋳造後の除去性に優れる観点から有機バインダーを含むことが好ましい。有機バインダーとしては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも、可燃ガスの発生が少なく、燃焼抑制効果があり、熱分解(炭化)後における残炭率が高い等の点からフェノール樹脂を含むことが好ましい。
フェノール樹脂としては、ノボラックフェノール樹脂、レゾールタイプ等のフェノール樹脂、尿素、メラミン、エポキシ等で変性した変性フェノール樹脂等が挙げられる。中でも、レゾールタイプのフェノール樹脂を含むことで、酸、アミン等の硬化剤を必要とせず、本体部31成形時の臭気や、本体部31を鋳型として用いた場合の鋳物欠陥を低減することができるので、好ましい。
ノボラックフェノール樹脂を含む場合には、硬化剤を併用することが好ましい。該硬化剤は水に溶けやすいため、本体部31の脱水後にその表面に塗工されるのが好ましい。硬化剤としては例えば、ヘキサメチレンテトラミン等を含むことが好ましい。
無機バインダーとして、例えば、燐酸系バインダー、珪酸塩等の水ガラス、石膏、硫酸塩、シリカ系バインダー、シリコーン系バインダーを含んでいてもよい。有機バインダーは単独又は二種以上混合して含んでいてもよく、有機バインダーと無機バインダーと併用してもよい。
第1バインダーは、鋳込み前において抄造した部品を乾燥成形したときに有機繊維、無機繊維及び第1無機粒子を強固に結合させる観点から、窒素雰囲気中で1000℃に於ける減量率(TG熱分析測定)が、50質量%以下、特に45質量%以下であることが望ましい。
本体部31は、第1バインダーを本体部全体の質量に対し、2質量%以上40質量%以下含むことが好ましく、5質量%以上30質量%以下含むことがより好ましく、10質量%以上20質量%以下含むことが更に好ましい。第1バインダーの含有量が上記下限値以上であると、本体部31の強度と耐熱性を向上させることができる。第1バインダーの含有量が上記上限値以下であると、ガス発生量が抑制でき、更に成型時にべとつくことや、骨格成分の含有量が低減することを防ぎ保形性を向上させることができる。特に第1バインダーが有機バインダーを含む場合、第1バインダーの含有量を上述の範囲内とすることにより、耐熱性を向上させるという効果が一層顕著に奏される。
(v)その他の成分
本体部31には、有機繊維、無機繊維、第1無機粒子、及び第1バインダーの他に、紙力強化剤を添加してもよい。紙力強化剤は、本体部31の中間成形体に第1バインダーを含浸させたときに(後述)、該中間成形体の膨潤を防止する作用がある。
紙力強化剤としては、例えば、ラテックス、アクリル系エマルジョン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂等が挙げられる。
紙力強化剤の固形分としての含有量は、本体部31全体の質量に対する割合として、0.01質量%以上2質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。紙力強化剤の使用量が0.01質量%以上であれば前記の膨潤防止が充分で、添加した粉体が繊維に適切に定着する。一方、2質量%以下であれば本体部31の成形体が金型に貼り付きにくくなる。
本体部31には、更に、凝集剤、着色剤等の成分を添加することもできる。先に述べたポリアミドエピクロロヒドリン樹脂は凝集剤としても用いられる。
本体部31の厚みは使用目的等に応じて設定することができるが、0.2mm以上が好ましく、0.4mm以上がより好ましく、0.5mm以上が更に好ましく、0.6mm以上が殊更好ましく、0.7mm以上が特に好ましい。本体部31の厚みがこの下限値以上であれば構造体としての強度が充分となり、鋳物砂の圧力に負けずに構造体に望まれる形状や機能を維持できる。
また、本体部31の厚みは、7mm以下が好ましく、6mm以下がより好ましく、5mm以下が更に好ましく、3mm以下が殊更好ましい。本体部31の厚みがこの上限値以下であれば通気性が適切となり、原料費を低減でき、また成形時間も短縮でき、製造費を抑えることができる。
本体部31が原料スラリーを用い湿式法で製造された場合は、該本体部31の使用前(鋳造に供せられる前)の含水率は10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。その理由は、含水率が低いほど、鋳造時の熱分解に起因するガス発生量が低減するからである。表面層32が形成された後もこの水分率を有することが好ましい。よって、本発明の鋳物製造用構造体3の含水率は10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。
本体部31の密度は3g/cm以下が好ましく、2g/cm以下がより好ましい。その理由は、密度が小さいと軽量になり、構造体3の取り扱い作業や加工が容易になるからである。
構造体3は、上述のように、表面層32を有する。表面層32は、第2無機粒子、粘土鉱物、及び第2バインダーを含有することが好ましい。第2バインダーは、第1バインダーと同種又は異種のバインダーである。表面層32は、第2無機粒子、粘土鉱物及び第2バインダーを含有する塗液組成物を、本体部31の内周面に塗布することにより形成することができる。
以下、表面層32が含有する各成分について、説明する。
(vi)第2無機粒子
第2無機粒子としては、例えば、金属酸化物、及び金属の珪酸塩からなる群から選ばれるものが挙げられる。具体的には、ムライト、ジルコン、雲母、シリカ、アルミナ、ジルコニア及び黒鉛等の耐火物の骨材粒子を含むことができる。第2無機粒子は、これらを単独又は二種以上を選択して含むことができる。これらの中でも、本体部と表面層との剥離抑制の観点から、ムライト、ジルコン、アルミナ、ジルコニアより選ばれる一種以上を含むことが好ましく、ムライト、ジルコン、アルミナより選ばれる一種以上を含むことがより好ましく、ムライト、アルミナより選ばれる一種以上を含むことが更に好ましい。
表面層32は、鋳込み時の耐熱性を向上させる観点から、第2無機粒子を表面層全体の質量に対し、40質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましく、70質量%以上含むことが更に好ましい。
また、表面層32の強度を向上させたりする観点から、96質量%以下含むことが好ましく、95質量%以下含むことがより好ましい。
これらの両立の観点から、40質量%以上96質量%以下含むことが好ましく、60質量%以上95質量%以下含むことがより好ましく、70質量%以上94.5質量%以下含むことが更に好ましい。
第2無機粒子の平均粒径が1μm以上100μm以下であることが好ましく、3μm以上80μm以下であることがより好ましく、5μm以上50μm以下であることが更に好ましい。該平均粒径が上記下限値以上であることにより、本体部31と表面層32との密着性などを図ることができる。一方、該平均粒径が上記上限値以下であることにより、鋳込み時に本体部31から発生する熱分解ガスが溶融金属側に移行することを抑制することができる。
第2無機粒子の平均粒径は、前述の第1無機粒子の平均粒径の測定方法と同様に求めることができる。
構造体3では、本体部31の表面の封孔性を向上させ、ガス遮蔽性を向上させる観点から、第2無機粒子の平均粒径D2に対する第1無機粒子の平均粒径D1の比D1/D2が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上である。
また、第2無機粒子が、本体部31における第1無機粒子どうしの間の隙間に入り込むことを防ぎ、第1無機粒子で形成される本体部31表面上に配されやすくし、本体部31表面に均一な表面層32を形成しやくする観点からD1/D2は、好ましくは2.5以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1.8以下である。
第2無機粒子は、耐火性を有することが好ましい。第2無機粒子について、耐火性を有するとは、融点が好ましくは1500℃以上、更に好ましくは1600℃以上、より好ましくは1700℃以上であることをいう。
同様の観点から、表面層32は、無機成分を80質量%以上含有し、90質量%以上含有することが好ましく、95質量%以上含有することがより好ましい。なお、上限は特に限定されるものでないが、例えば100質量%とすることもできる。
表面層32に含まれる無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上含有する。これによって、本体部31と表面層32との密着性が向上し、表面層32、延いては構造体3に溶鋼等の高温の溶湯を鋳込んだ場合においても、本体部と表面層との密着性を保持し、表面層の剥離を抑制して、介在物欠陥及びガス欠陥を低減することができる。なお、上限は特に限定されるものでないが、例えば95質量%とすることもできる。
(vii)粘土鉱物
表面層32は、熱間強度向上の観点と塗布時の粘度を付与する観点から、更に粘土鉱物を含有する。粘土鉱物を、表面層を得るための分散液(塗液組成物)に配合することで、分散液に適度な粘度を付与し、分散液中での原料の沈降防止、原料分散性が向上する。粘土鉱物としては、層状珪酸塩鉱物、複鎖構造型鉱物などが挙げられ、これらは天然、合成を問わない。層状珪酸塩鉱物としては、スメクタイト属、カオリン属、イライト属に属する粘土鉱物、例えばベントナイト、スメクタイト、ヘクトライト、活性白土、木節粘土、ゼオライト等が挙げられる。複鎖構造型鉱物としては、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト等が挙げられる。熱間強度向上の観点や塗布時の粘度を確保する観点から、アタパルジャイト、セピオライト、ベントナイト、スメクタイトより選ばれる一種以上を含むことが好ましい。より好ましくは、アタパルジャイト、セピオライト群より選ばれる一種又は二種以上を含むことが好ましい。なお、粘土鉱物は、層状構造又は複鎖構造である点で、例えば、六方最密充填構造を主に含み、通常、層状構造又は複鎖構造をとらない第2無機粒子とは区別される。つまり、第2無機粒子は、層状構造を有さず且つ複鎖構造もとらない。
表面層32は、該表面層32の硬度を向上させ、鋳込み前の状態での表面層32の耐剥離性を向上させる観点から、粘土鉱物を、第2無機粒子100質量部に対して、0.5質量部以上含有することが好ましく、0.8質量部以上含有することがより好ましく、1.0質量部以上含有することが更に好ましい。
また、鋳込み時の耐熱性を向上させる観点から、50質量部以下含有することが好ましく、25質量部以下含有することがより好ましく、10質量部以下含有することが更に好ましい。
粘土鉱物と第2無機粒子との比率が上述の関係を満たすことを条件として、熱間強度向上の観点と塗布時の粘度を付与する観点から、表面層32は粘土鉱物を、0.5質量%以上含むことが好ましく、0.8質量%以上含むことがより好ましく、1.0質量%以上含むことが更に好ましい。
また、鋳込み時の耐熱性を向上させる観点から、50質量%以下含むことが好ましく、25質量%以下含むことがより好ましく、10質量%以下含むことが更に好ましい。
(viii)第2バインダー
表面層32は、熱間強度向上の観点から、更に第2バインダーを含有する。表面層32を形成する際に第2バインダーを用いることが、鋳物製造用構造体の常温強度及び耐熱性を向上させる観点から好ましい。第2バインダーは、構造体3の製造前から固体であるもの、及び構造体3の製造前は液体であり、該構造体3の製造過程で固体となるもののいずれであってもよい。
構造体3の製造前から固体である第2バインダーとしては、有機バインダーと無機バインダーを使用することができる。有機バインダーとしては、例えば、ノボラックフェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。無機バインダーとしては、例えば、硫酸塩、珪酸塩、燐酸塩、リチウムシリケート、ジルコニアゾル、コロイダルシリカ、アルミナゾルなど各種ゾルなどが挙げられる。好ましくは無機バインダーであり、無機バインダーの中でもより好ましくは、コロイダルシリカ及び燐酸アルミニウムからなる群より選ばれる一種以上、更に好ましくはコロイダルシリカが挙げられる。前記バインダーは単独又は二種以上混合して用いてもよく、有機バインダーと無機バインダーとを併用してもよい。特に、熱間強度の向上の観点から、第2バインダーとして無機バインダーを用いることが好ましい。
構造体3の製造前は液体であり、該構造体3の製造過程で固体となる第2バインダーとしては、有機バインダーと無機バインダーを使用することができる。
有機バインダーとしては、例えば、レゾールタイプのフェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、水溶性アクリル樹脂、水溶性多糖類、酢酸ビニル樹脂又はその共重合体などを溶媒に溶解した溶液が挙げられる。
無機バインダーとしては、例えば、珪酸塩等の水ガラス、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル等が挙げられる。
また、第2バインダーは、先に述べた第1バインダーと同種のものでもよいが、熱間強度を一層向上させる観点からは、第1バインダーと異種のものであることが好ましい。
表面層32の厚みは使用目的等に応じて設定することができるが、本体部と表面層との剥離抑制の観点から、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましく、0.2mm以上が更に好ましい。また同様の観点から、1.0mm以下が好ましく、0.6mm以下がより好ましく、0.5mm以下が更に好ましい。
また、本体部31の厚みと表面層32の厚みの比(本体部31の厚み/表面層32の厚み)は、本体部と表面層との剥離抑制の観点から、0.5~140が好ましく、1~50がより好ましく、2.5~15が更に好ましい。
構造体3では、本体部31に含まれる無機成分と、表面層32に含まれる無機成分とが特定の関係、具体的には下記の式(1)の関係を満たすことが必要である。
(0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
式(1)中、xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ本体部31に含まれる無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ表面層32に含まれる無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。
無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムに着目した理由は、これらの元素の酸化物の耐熱性が一般に高いことによるものである。
本体部31に含まれる無機成分と表面層32に含まれる無機成分とが上述の関係を満足することにより、本体部31と表面層32との密着性が向上し、表面層32、延いては構造体3に溶鋼等の高温の溶湯を鋳込んだ場合においても、本体部と表面層との密着性を保持し、表面層の剥離を抑制して、介在物欠陥及びガス欠陥を低減することができる。上述の関係式は、本発明者らの長年の研究と膨大な実験の結果とに基づいて導き出したものである。
次に、構造体3の製造方法について説明する。構造体3は、例えば、本体部31を製造した後、製造された本体部31の内面に表面層32を形成することにより製造することができる。以下、本体部31の製造方法について説明する。
<本体部31の製造方法>
本体部31は、抄造工程を有する成形法により製造することができる。このような成型方法は、例えば特開2012-024841号公報に記載されている。
具体的には、先ず、有機繊維、無機繊維、第1無機粒子及び第1バインダーを所定割合で含む原料スラリーを調製する。原料スラリーは、有機繊維、無機繊維、第1無機粒子及び第1バインダーを、所定の分散媒に分散させて調製する。なお、第1バインダーは、原料スラリーには配合せず、本体部31に含浸させてもよい。
分散媒としては、水の他、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、アセトン、キシレンなどの溶剤が挙げられる。これらを単独又は二種以上を混合して用いることができる。その中でも、取り扱いやすさの点から、水が好ましい。
原料スラリー中の有機繊維、無機繊維、第1無機粒子及び該第1バインダーの含有割合は、目的とする本体部31の組成となるように各成分の割合を適切に調整する。なお、本体部と表面層との密着性を向上させる観点から、本体部は無機成分を含むことが好ましいので、本体部に含まれる無機成分として、第1無機粒子は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用いる。具体的には、ムライト、ジルコン及びアルミナ等を用いる。
原料スラリーには、必要に応じて、紙力強化剤、凝集剤、防腐剤等の添加剤を添加することができる。
次に、原料スラリーを用い、本体部31の中間成形体を抄造する。
前記中間成形体の抄造工程では、割型を用いて構成され且つ内面が抄紙ネットで被覆された抄造型内に、原料スラリーを供給し、該抄紙ネット上に、該原料スラリーを堆積させて、含水状態の本体部31を作製する。
具体的には、先ず、内部から外部へ連通する連通路を有する割型の内面を抄紙ネットで被覆した後、その割型を突き合わせて、成形用型を形成する。そして、内部にキャビティが形成されると共に該キャビティから上方に開口した上方開口部が形成される成形用型に、該成形用型の外部からキャビティ内に原料スラリー及び流体を供給する共用供給口を下端に有する供給管を挿入する。割型の内面、すなわち、キャビティの形成面は、所定の大きさの網目を有する抄紙ネットによって被覆されている。成形用型に供給管が挿入された状態において、キャビティの上方開口部は、シール部の蓋体で上方から覆われる。そして、シール部の嵌合体が上方開口部に嵌合する。このように、シール部の蓋体及び嵌合体によって成形用型の上方開口部が閉鎖され、キャビティ内が封止状態となる。
次いで、供給管の共用供給口を通じて成形用型のキャビティ内に、原料スラリーを供給する。好適には、三方弁によって供給管をスラリー供給管に接続し、原料スラリーの供給源から所定の原料スラリーを、供給管の下端の共用供給口を通して、キャビティ内に供給する。そうすると上方側から下方側に向かって重力がかかり、原料スラリーに含まれる繊維類が沈降する。また、キャビティ内を、吸引手段に接続された各連通路を通じて、減圧吸引する。このように、キャビティ内に原料スラリーを供給すると共に、キャビティ内を減圧吸引することによって、割型の内面であるキャビティの形成面を被覆する抄紙ネット上に、原料スラリーに含まれる繊維及び原料を堆積させる。その結果、抄紙ネット上に、原料スラリーに含まれる繊維及び原料が堆積されて形成された含水状態の本体部31が形成される。
原料スラリーの供給流量は、キャビティ内に即座に原料スラリーを充填できる観点から、好ましくは10L/min以上であり、より好ましくは30L/min以上である。
また、キャビティ内での渦発生による、抄紙ネット上に堆積する繊維堆積物の剥がれ抑制の観点から、好ましくは80L/min以下であり、より好ましくは50L/min以下である。
含水状態の本体部31が形成された後、成形用型から供給管を抜き出し、成形用型を分解し、キャビティの形成面から含水状態の本体部31を取り出す。
次いで、含水状態の本体部31を、割型を突き合わせて形成された乾燥型の内部のキャビティに移行する。
乾燥型のキャビティにセットされた含水状態の本体部31は、乾燥型の上方開口部が蓋で閉塞された状態で、乾燥型の加熱手段で所定温度にまで加熱される。
乾燥型の温度は、繊維の焦げ発生防止と乾燥効率向上の観点から150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。
また、300℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましい。
加熱手段で乾燥型を加熱する一方、中子を、蓋の孔を通じて乾燥型のキャビティ内に挿入し、中子内に流体を供給して中子をキャビティ内で膨らませ、本体部31をキャビティ形成面に押圧して加熱・乾燥し、乾燥された本体部31を形成する。
乾燥された本体部31の水分率は、トリミングの観点から、15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましい。
中子の押圧力は、乾燥効率の観点から、0.2MPa以上であることが好ましく、0.3MPa以上であることがより好ましい。
また、0.6MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以下であることがより好
ましい。
乾燥された本体部31が所定の水分率まで乾燥された後、乾燥型から中子を引き出し、乾燥型を分解し、キャビティの形成面から乾燥された本体部31を取り出す。
次いで、取り出された乾燥された本体部31に関しては、乾燥された本体部31の上下方向の両端部の余分な部分をそれぞれ切断して、本体部31を形成する。
また含水状態の本体部31を乾燥型内に移行する前に、割型内を減圧吸引し、抄紙ネット上に堆積された含水状態の本体部31を脱水する脱水工程を行ってもよい。
また、抄紙工程を、作製される含水状態の本体部31の軸方向が水平方向となるように、割型を配置した状態で行ってもよい。具体的には、成形用型の内部のキャビティの軸方向が水平方向となる状態で抄紙工程を行ってもよい。
上述のように乾燥された本体部31を作製した後に、本体部31の内面に表面層32を形成する。
具体的には、本体部31の一方の端部を蓋体により閉塞し、本体部31の内周面側に、塗液組成物を充填する。
なお、本体部と表面層との密着性を向上させる観点から、表面層は無機成分を含むことが好ましいので、表面層に含まれる無機成分として、該塗液組成物にはアルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含む無機成分、具体的にはムライト、ジルコン及びアルミナ等の第2無機粒子を含有させる。
本体部31の内周面側に塗液組成物を充填した後、一定時間経過後、蓋体を除去し、該塗液組成物を本体部31の内周面に残液するものを残して排出する。そして、塗液組成物が残液した本体部31を、本体部31の軸方向を鉛直方向に対して傾けた状態で静置し、本体部31の内周面側に表面層32を形成する。
より詳細には、本体部31の一方の端部を蓋体により閉塞し、本体部31の内周面側に塗液組成物を充填することで該内周面に塗液組成物をなじませ、その後本体部31内部の蓋体による閉塞を解除し、塗液組成物が乾燥固化する前に本体部31を傾け、本体部31を傾けた状態で塗膜、すなわち本体部31の内周面に残液した塗液組成物を乾燥・固化させることで、本体部31の内周面側に表面層32が形成される。塗液組成物が乾燥・固化する前の本体部31を、本体部31の軸方向を鉛直方向に対して傾けるときは、表面層32の最大厚み部の形成予定位置を鉛直方向下側に位置させることが好ましい。嵌合部に塗液組成物を形成させない実施形態の場合では、嵌合部における本体部31の軸方向を水平方向に対して一定角度傾けた状態で、塗液組成物を乾燥・固化させることがより好ましい。
充填する塗液組成物の温度は、好ましくは5℃以上であり、より好ましくは15℃以上であり、更に好ましくは20℃以上である。
また、充填する塗液組成物の温度は、好ましくは40℃以下であり、より好ましくは30℃以下であり、更に好ましくは30℃以下である。
塗液組成物の温度が恒温になるように設備設定することも好ましい。
塗液組成物を充填した後の静置時間は、生産性の観点から1秒以上60秒以下であることが好ましい。
表面層32の厚みを調整するために、塗液組成物を塗布した本体部31に、振動テーブル等で振動を与えてもよい。表面層32を本体部31の内周面により強固に付着させるためには、乾燥工程を経ることが好ましい。乾燥方法としてヒーターによる熱風乾燥、遠赤外乾燥、マイクロ波乾燥、過熱蒸気乾燥、真空乾燥等が挙げられるが、限定されるものではない。
熱風乾燥機を用いて乾燥させる場合は乾燥炉内中心部の乾燥温度については100℃以上が好ましく、105℃以上がより好ましい。
また、有機物やバインダーの熱分解による影響を低減させる観点及び発火による安全性を確保する観点から500℃以下が好ましく、300℃以下がより好ましい。
なお、上述のように、本体部31に含まれる無機成分と、表面層32に含まれる無機成分とが上記(1)式の関係を満足することが必要である。
上述の方法を、中空部が開放状態にある本体部31について行う場合は、例えば、中空部の少なくとも一部の開放部分を封鎖して中空部に塗液組成物を保持できる状態として、塗液組成物を、好ましくは塗液組成物が中空部を満たすように、流し込んで、好ましくは所定時間静置後、塗液組成物を排出することで、表面層32を形成することができる。いずれの塗布方法においても、塗液組成物の温度は5℃以上40℃以下の範囲が好ましく、更に好ましくは15℃以上30℃以下、更に好ましくは20℃以上30℃以下の範囲で且つ恒温になるように設備設定することが最も好ましい。また、浸漬塗布、中でも上述の方法では、生産性の面から静置時間は1秒以上60秒以下の範囲が好ましく、バッチ又は連続的に行うことができる。なお、いずれの方法においても、表面層32の膜厚を調整するために、塗液組成物を塗布した本体部31に、振動テーブル等で振動を与えることができる。
本体部31表面に、第2無機粒子をより強固に付着させるためには乾燥工程を経ることが好ましい。乾燥方法としてヒーターによる熱風乾燥、遠赤外乾燥、マイクロ波乾燥、過熱蒸気乾燥、真空乾燥等が挙げられるが、限定されるものではない。熱風乾燥機を用いて乾燥させる場合は乾燥炉内中心部の乾燥温度については100℃以上500℃以下の範囲が好ましく、更に有機物やバインダーの熱分解による影響を低減させる観点及び発火による安全性を確保する観点から105℃以上300℃以下の範囲が最も好ましい。なお、塗液組成物の分散媒としては、水、アルコール等が挙げられ、水が好ましい。また、分散媒は塗液組成物中の固形分100質量部に対して、5質量部以上100質量部以下、更に10質量部以上80質量部以下、より更に10質量部以上20質量部以下用いられることが好ましい。
本発明の鋳物製造用構造体は、鋳物砂内及びバックアップ粒子(鋳物砂の替わりにショット玉やその他の粒子)内に配し、湯道(注湯系)や揚がり湯道として使用することができ、鋳物欠陥であるガス欠陥を改善する鋳物を製造することができ、特にガス欠陥の発生しやすい鋳鋼鋳物の製造に適している。
本発明の鋳物製造用構造体の用途として、前述したキャビティを有する鋳型に又は発泡スチロール模型を使用する、所謂フルモールド鋳造法、あるいは粘結剤を使用しない消失模型鋳造法あるいは鋳型とする主型や中子等の鋳造分野あるいは耐熱性等を要求される他分野で本発明の構造体を使用することができ、湯口用ランナーや揚がり用ランナーあるいは中子用として好適である。
<鋳物の製造方法>
本発明は、さらに、前記鋳物製造用構造体を用いて溶融金属を鋳込む、鋳物の製造方法を提供するものである。次に、本発明の鋳物製造用構造体を用いた鋳物の製造方法を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。本実施形態の鋳物の製造方法では、例えば前述のようにして得られた本発明の鋳物製造用構造体を鋳物砂内の所定位置に埋設して造型する。鋳物砂には、従来からこの種の鋳物の製造に用いられている通常のものを制限なく用いることができる。
そして、注湯口から溶融金属を注ぎ入れ、鋳造を行う。このとき、本発明の鋳物製造用構造体は、本体部と表面層との密着性が高いために、溶鋼のような高温の溶湯を鋳込んだときに表面層が剥離し、剥離した表面層が溶湯に混入して介在物欠陥が生じたり、表面層が剥離した部位を通して、ガスと溶湯とが接触したりするおそれがない。
鋳造後、所定の温度まで冷却し、鋳枠を解体して鋳物砂を取り除き、更にブラスト処理によって鋳物製造用構造体を取り除いて鋳物を露呈させる。この時、前記熱硬化性樹脂が熱分解しているため、鋳物製造用構造体の除去処理は容易である。その後必要に応じて鋳物にトリミング処理等の後処理を施して鋳物の製造を完了する。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の鋳物製造用構造体及びその製造方法を開示する。
<1>
本体部と該本体部の内面を被覆する表面層 とを有する鋳物製造用構造体であって、
前記本体部は、有機繊維、無機繊維、無機粒子及びバインダーを含有し、
前記本体部は、無機成分を45質量%以上80質量%以下含有し、
前記本体部に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で25質量%以上含み、
前記表面層は、無機成分を80質量%以上含有し、
前記表面層に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で30質量%以上含み、
前記本体部に含まれる前記無機成分と、前記表面層に含まれる前記無機成分とが、下記の式(1)の関係を満たす、鋳物製造用構造体。
(0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
(式(1)中、
xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
<2>
前記本体部は、前記無機粒子を40質量%以上80質量%以下含有する、前記<1>に記載の鋳物製造用構造体。
<3>
前記本体部は、前記無機成分を48質量%以上72質量%以下含有する、前記<1>又は<2>に記載の鋳物製造用構造体。
<4>
前記本体部に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で50質量%以上含む、前記<1>ないし<3>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<5>
前記本体部に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で63質量%以上含む、前記<1>ないし<4>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<6>
前記表面層は、無機成分を90質量%以上含有する、前記<1>ないし<5>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<7>
前記表面層に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算で40質量%以上含む、前記<1>ないし<6>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<7>
前記本体部は、前記有機繊維を2質量%以上30質量%以下含有する、前記<1>ないし<6>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<8>
前記本体部は、前記有機繊維を5質量%以上20質量%以下含有する、前記<1>ないし<7>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<9>
前記本体部は、前記無機繊維を0.5質量%以上40質量%以下含有する、前記<1>ないし<8>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<10>
前記本体部は、前記無機繊維を2質量%以上20質量%以下含有する、前記<1>ないし<9>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<11>
前記本体部は、前記バインダーを2質量%以上40質量%以下含有する、前記<1>ないし<10>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<12>
前記本体部は、前記バインダーを5質量%以上30質量%以下含有する、前記<1>ないし<11>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<13>
前記本体部に含まれる前記無機粒子は、その平均粒径が1μm以上50μm以下である、前記<1>ないし<12>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<14>
前記本体部に含まれる前記無機粒子の融点が1200℃以上である、前記<1>ないし<13>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<15>
前記本体部の有機繊維として紙繊維を含む、前記<1>ないし<14>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<16>
前記本体部の無機繊維として、炭素繊維を含む、前記<1>ないし<15>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<17>
前記本体部の有機繊維と無機繊維の質量比(無機繊維/有機繊維)は、無機繊維が炭素繊維の場合には、0.1以上0.8以下である、前記<1>ないし<16>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<18>
前記本体部の無機粒子として、ムライト、ジルコン、中空セラミックス、アルミナ、ジルコニアより選ばれる一種以上を含む、前記<1>ないし<17>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<19>
前記本体部の無機粒子として、ムライト、ジルコン、アルミナより選ばれる一種以上を含む、前記<1>ないし<18>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<20>
前記本体部の無機粒子として、ムライト、アルミナより選ばれる一種以上を含む、前記<1>ないし<19>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<21>
前記本体部のバインダーとして、有機バインダーを含む、前記<1>ないし<20>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<22>
前記本体部のバインダーとして、フェノール樹脂を含む、前記<1>ないし<21>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<23>
前記表面層は、無機粒子、粘土鉱物及びバインダーを含有する、前記<1>ないし<22>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<24>
前記表面層に含まれる前記無機粒子は、その平均粒径が1μm以上100μm以下である、前記<23>に記載の鋳物製造用構造体。
<25>
前記表面層に含まれる前記無機粒子の融点が1500℃以上である、前記<23>又は<24>に記載の鋳物製造用構造体。
<26>
前記表面層の無機粒子として、ムライト、ジルコン、アルミナ、ジルコニアより選ばれる一種以上を含む、前記<23>ないし<25>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<27>
前記表面層の無機粒子として、ムライト、ジルコン、アルミナより選ばれる一種以上を含む、前記<23>ないし<26>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<28>
前記表面層の無機粒子として、ムライト、アルミナより選ばれる一種以上を含む、前記<23>ないし<27>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<29>
前記表面層の粘土鉱物として、アタパルジャイト、セピオライト、ベントナイト、スメクタイトより選ばれる一種以上を含む、前記<23>ないし<28>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<30>
前記表面層のバインダーとして、無機バインダーを含む、前記<23>ないし<29>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<31>
鋳鋼鋳物の製造に用いられる、前記<1>ないし<30>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体。
<32>
前記<1>ないし<31>のいずれか一に記載の鋳物製造用構造体を用いて溶融金属を鋳込む、鋳物の製造方法。
<33>
前記溶融金属が溶鋼である、前記<32>に記載の鋳物の製造方法。
<34>
割型を用いて構成され且つ内面が抄紙ネットで被覆された抄造型内に、原料スラリーを供給し、該抄紙ネット上に、該原料スラリーを堆積させて、含水状態の本体部を作製し、
含水状態の前記本体部を乾燥させ、
乾燥された前記本体部の内面に表面層を形成する工程を有する鋳物製造用構造体の製造方法であって、
前記本体部は無機成分を含み、該本体部に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、
前記表面層は無機成分を含み、該表面層に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、
前記本体部に含まれる前記無機成分及び前記表面層に含まれる前記無機成分として下記の式(1)の関係を満たすものを用いる、鋳物製造用構造体の製造方法。
(0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
(式(1)中、
xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
次の実施例は本発明の実施について述べる。実施例は本発明の例示について述べるものであり、本発明を限定するためではない。特に断らない限り「%」及び「部」はそれぞれ「質量%」及び「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
以下に示す原料スラリーを用いて繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を脱水、乾燥し、本体部(ストレート管)を得た。本体部の組成は、以下の表1に示すとおりとした。
<原料スラリーの調製>
以下に示す配合で有機繊維と無機繊維を水に分散させて約1質量%(水性スラリーに対し、有機繊維及び無機繊維の合計質量が1質量%)の水性スラリーを調製した後、該スラリーに、第1無機粒子、バインダー(a)、凝集剤及び紙力強化剤を、表1に記載の本体部(I)を得ることができるように配合し、それぞれの原料スラリーを調製した。有機繊維、無機繊維、第1無機粒子及びバインダー(a)の合計を100部(固形分換算)として、凝集剤は0.625部、紙力強化剤は0.025部(固形分換算)となるようにスラリーに配合した。表1に示すそれぞれの成分の詳細は、下記のとおりである。
<有機繊維>
・有機繊維:新聞古紙〔平均繊維長1mm、フリーネス150cc〕
<無機繊維>
・無機繊維:炭素繊維〔繊維長3mm、繊維幅7μm(長軸/短軸比=429)〕
<第1無機粒子>
・ムライト:融点1850℃、比重2.7、平均粒径22μm
・ジルコン:融点2430℃、比重4.5、平均粒径13μm
<バインダー(a)>
・フェノール樹脂:〔(レゾールタイプ)、窒素雰囲気中で1000℃における減量率44%(TG熱分析測定)〕
<凝集剤>
・凝集剤:ポリアミドエピクロロヒドリン
<紙力強化剤>
・紙力強化剤:カルボキシメチルセルロースの1%水溶液
<分散媒>
・分散媒:水
<抄造・脱水工程>
抄造型として、前記の本体部(ストレート管)に対応するキャビティ形成面を有する金型を用いた。該金型のキャビティ形成面には所定の目開きのネットが配され、キャビティ形成面と外部とを連通する多数の連通孔が形成されている。なお、該金型は、一対の割型からなる。前記原料スラリーをポンプで循環させ、前記抄造型内に所定量のスラリーを加圧注入する一方で、前記連通孔を通してスラリー中の水を除去し、所定の繊維積層体を前記ネットの表面に堆積させた。所定量の原料スラリーの注入が完了したら、加圧エアーを抄造型内に注入し、該繊維積層体を脱水した。加圧エアーの圧力は、0.2MPa、脱水に要した時間は約30秒であった。
<乾燥工程>
乾燥型として、前記の本体部(ストレート管)に対応するキャビティ形成面を有する金型を用いた。当該金型にはキャビティ形成面と外部とを連通する多数の連通孔が形成されている。なお、該金型は一対の割型からなる。前記繊維積層体を抄造型から取り出し、それを200℃に加熱された乾燥型に移載した。そして、乾燥型の上方開口部から袋状の弾性中子を挿入し、密閉された乾燥型内で当該弾性中子内に加圧空気(0.2MPa)を該弾性中子に注入して該弾性中子を膨らませ、該弾性中子で前記繊維積層体を乾燥型の内面に押し付けて、当該乾燥型の内面形状を該繊維積層体表面に転写させつつ乾燥させた。加熱乾燥(60秒間)を行った後、弾性中子内の加圧空気を抜いて当該弾性中子を収縮させて乾燥型内から取り出し、成形体を乾燥型内から取り出して冷却し、熱硬化された本体部を得た。
<第2無機粒子を主成分とする塗液組成物の調製>
第2無機粒子を100部として、粘土鉱物、バインダー(b)が表1に示すような部となるような固形分材料と、水とを撹拌機にて15分間撹拌し、第2無機粒子を主成分とする塗液組成物を得た。なお、表1に示すそれぞれの成分は、下記のとおりである。また、水の量は、表1に記載の固形分濃度(質量%、表中「%」で示す)に調製する量である。
<第2無機粒子>
・ムライト:融点1850℃、比重2.7、平均粒径16μm
・ジルコン:融点2430℃、比重4.5、平均粒径13μm
・シリカ:融点1610℃、比重2.5、平均粒径23μm
<粘土鉱物>
・アタパルジャイト
<バインダー(b)>
・コロイダルシリカ
<表面層の形成>
前記熱硬化された本体部(ストレート管)の内部に、上記で調製した塗液組成物を上端まで流し込み、次いで排出した。このようにして形成された塗膜を自然乾燥させ、表面層が形成された鋳物製造用構造体を得た。
<表面層の厚み、本体部の厚み、表面層形成後の鋳物製造用構造体の厚み測定>
本体部の表面に形成された表面層の厚みは、表面層形成後の鋳物製造用構造体の厚みと表面層形成前の本体部の厚みを測定し、その差分から求めた。ここで、表面層形成前の本体部の厚みは、目印をつけた任意の10箇所をダイヤルキャリパゲージ〔株式会社ミツトヨ製、コードNo.209-611、符号DCGO-50RL〕で測定しその平均値をとって求めたものであり、表面層形成後の鋳物製造用構造体の厚みは前記本体部で目印をつけた任意の10箇所に相当する部位をダイヤルキャリパゲージ〔株式会社ミツトヨ製、コードNo.209-611、符号DCGO-50RL〕で測定しその平均値をとって求めたものである。
<表面層の剥離性測定>
本体部の表面に形成された表面層の剥離性は、表面層形成後の鋳物製造用構造体を還元雰囲気中にて1000℃で90分間加熱させ、自然冷却後、鋳物製造用構造体の表面に互いに30度の角度で交差するように、カッターナイフを用いて長さ40mm、本体部に達する深さで切り込みを入れ、交点からいずれかの方向に剥離した、長い方の剥離長さを求めた。表中、「表面層の剥離量mm」として結果を示した。
<無機成分の含有量測定>
本体部及び表面層それぞれの無機成分含有量は、JIS R2216耐火物製品の蛍光X線分析方法にしたがい強熱減量を測定し、測定後の残留物の質量から算出した。表1では「無機成分の含有量(%)」と表示して結果を示した。
<無機成分中のAlとZrOとの合計の含有量測定>
JIS R2216耐火物製品の蛍光X線分析方法にしたがい測定し、本体部及び表面層それぞれに含まれる無機成分中のAl及びZrを、それらの酸化物(Al及びZrO)換算として合計量を求めた。表1では「無機成分中のAl+ZrO含有量(%)」と表示して結果を示した。また、x=A1/(A1+Z1)×100、y=A2/(A2+Z2)×100を算出し、x及びyの値をプロットした結果を図3に示した。
鋳物製造用構造体から、本体部と表面層のそれぞれの無機成分含有量を測定する場合は、例えば、鋳物製造用構造体から表面層を削り取ることによって、本体部と表面層のそれぞれの無機成分含有量を測定することができる。
〔実施例2~14及び比較例1~8〕
本体部と表面層の組成と配合量を表1のとおりとした以外は実施例1と同様にして鋳物製造用構造体を得た。得られた鋳物製造用構造体について実施例1と同様の評価を行った結果を表1、表2及び図3に示す。
Figure 0007295310000002
Figure 0007295310000003
表1及び図3に示す結果から、実施例1~8の鋳物製造用構造体は、比較例1~5に比べて、表面層の本体部からの剥離が少なく、密着性に優れていることが分かる。このことから、本発明の鋳物製造用構造体においては、本体部と表面層との密着性が向上しているので、当該構造体を用いて製造した鋳物によれば、介在物欠陥及びガス欠陥を低減することができる。特に、高温の溶湯を鋳込んだ場合においても、本体部と表面層との剥離を抑制することができる。

Claims (13)

  1. 本体部と該本体部の内面を被覆する表面層とを有する鋳物製造用構造体であって、
    前記本体部は、有機繊維、無機繊維、無機粒子及びバインダーを含有し、
    前記本体部は、無機成分を45質量%以上80質量%以下含有し、
    前記本体部に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算の合計で25質量%以上含み、
    前記表面層は、無機成分を80質量%以上含有し、
    前記表面層に含まれる前記無機成分は、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含み、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算の合計で30質量%以上含み、
    前記本体部に含まれる前記無機成分と、前記表面層に含まれる前記無機成分とが、下記の式(1)の関係を満たす、鋳物製造用構造体。
    (0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
    (式(1)中、
    xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
    yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
  2. 前記本体部は、前記有機繊維を2質量%以上30質量%以下含有する、請求項1に記載の鋳物製造用構造体。
  3. 前記本体部は、前記無機繊維を0.5質量%以上40質量%以下含有する、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  4. 前記本体部は、前記バインダーを2質量%以上40質量%以下含有する、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  5. 前記本体部に含まれる前記無機粒子は、その平均粒径が1μm以上50μm以下である、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  6. 前記本体部に含まれる前記無機粒子の融点が1200℃以上である、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  7. 前記表面層は、無機粒子、粘土鉱物及びバインダーを含有する、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  8. 前記表面層に含まれる前記無機粒子は、その平均粒径が1μm以上100μm以下である、請求項7に記載の鋳物製造用構造体。
  9. 前記表面層に含まれる前記無機粒子の融点が1500℃以上である、請求項7に記載の鋳物製造用構造体。
  10. 鋳鋼鋳物の製造に用いられる、請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体。
  11. 請求項1又は2に記載の鋳物製造用構造体を用いて溶融金属を鋳込む、鋳物の製造方法。
  12. 前記溶融金属が溶鋼である、請求項11に記載の鋳物の製造方法。
  13. 割型を用いて構成され且つ内面が抄紙ネットで被覆された抄造型内に、原料スラリーを供給し、該抄紙ネット上に、該原料スラリーを堆積させて、含水状態の本体部を作製し、
    含水状態の前記本体部を乾燥させ、
    乾燥された前記本体部の内面に表面層を形成する工程を有する鋳物製造用構造体の製造方法であって、
    前記本体部は無機成分を含み、該本体部に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、該無機成分はアルミニウム及びジルコニウムをそれらの酸化物換算の合計で25質量%以上含み、
    前記表面層は無機成分を含み、該表面層に含まれる無機成分として、アルミニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含むものを用い、
    前記本体部に含まれる前記無機成分及び前記表面層に含まれる前記無機成分として下記の式(1)の関係を満たすものを用いる、鋳物製造用構造体の製造方法。
    (0.375x-7.5)<y<(0.375x+71) (1)
    (式(1)中、
    xは、A1/(A1+Z1)×100を表し、A1及びZ1はそれぞれ前記本体部に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表し、
    yは、A2/(A2+Z2)×100を表し、A2及びZ2はそれぞれ前記表面層に含まれる前記無機成分中のアルミニウム及びジルコニウムの量をそれらの酸化物で換算した質量を表す。)
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