JP7294926B2 - 油性インク - Google Patents
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Description
油性インクを、例えば、記録媒体としての紙に印刷してなる印刷物において、機械的或いは人為的な擦れによって、顔料が紙の表面から脱粒する、いわゆる耐擦過性の低下が懸念される。耐擦過性は、紙の表面に留まる顔料の量が増えるほど悪化する。すなわち、顔料を紙の表面に留めることで、高い画像濃度を実現できる一方、耐擦過性が悪化しやすい。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、油性インク中に、顔料及び非水系溶剤とともに、所定の化学構造を有する水溶性樹脂を含めることで、印刷物の耐擦過性を向上させるに至った。
本実施の形態では、水溶性樹脂として、上述した、主鎖にベンゼン環及びアミンを含み、前記主鎖に対して水酸基が結合された有機化合物(A)を必須成分として含む。
ここで、X1~X4は、炭素数0~3の直鎖状のアルキレン基である。また、Y1は、炭素数0~3の直鎖状のアルキレン基であり、Y2は、炭素数1~3の直鎖状のアルキレン基である。前記した直鎖状のX1~X4、Y1或いはY2に、側鎖として、水酸基やメチル基等の官能基が結合されていてもよい。
顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料、染付レーキ顔料等の有機顔料;及び、カーボンブラック、金属酸化物等の無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの顔料は単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非水系溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤のいずれも使用できる。これらは、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り、2種以上を組み合わせて使用することもできる。本実施の形態において、非水系溶剤には、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12~20の高級アルコール系溶剤;
ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14~20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
限定されるものではないが、顔料分散剤は、塩基性分散剤であることが、顔料の分散性を高めるうえで好ましい。
(1)合成用の容器内で、非水系溶剤を50~150℃に加熱する。
(2)モノマー、及び重合開始剤の混合液を1~5時間かけて添加し、その後、更に、1~3時間攪拌を続け、樹脂溶液を得る。
(3)必要に応じて、非水系溶剤で希釈する。
なお、顔料分散剤は、上記のものに限定されることなく、既存の市販品を使用することもできる。
その他、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤等を添加することができる。界面活性剤としては、例えば、アニオン性、カチオン性、両性、もしくは、ノニオン性の界面活性剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、及び、ノルジヒドログアヤレチック酸等が挙げられる。
四つ口フラスコに、エキセパールEH-S(脂肪酸エステル系溶剤;花王(株)製)130質量部を仕込み、窒素ガスを通気し攪拌しながら、110℃まで昇温した。次に、下記表1に記載した組成のモノマー混合物100質量部に、エキセパールEH-Sを27.5質量部、パーブチルO(t-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、日油(株)製)を4.8質量部混合したものを、3時間かけて滴下した。110℃で1時間攪拌した後、パーブチルOを、0.2質量部添加し、さらに1時間攪拌し、固形分40質量%の樹脂溶液aを得た。得られた樹脂の重量平均分子量は、12000であった。重量平均分子量は、ゲルパーミエーション(GPC法)で、ポリスチレン換算による値である。
下記表2に示す各組成の混合物を、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)を充填率85%にて充填したビーズミル「ダイノーミルMulti Lab」((株)シンマルエンタープライゼス製)により分散した。分散後、希釈用溶剤を加えて希釈することで、各実施例、及び比較例のインクを作製した。なお、表2に示す水溶性樹脂の含有量に関し、顔料に対する質量比を、括弧内の数値で示した。
(1)印刷物の耐擦過性
インクジェットプリンター「オルフィスGD9630」に搭載されているインクジェットヘッドを用いて、普通紙(理想用紙マルチ、理想科学工業(株)製)にベタを印刷した。そして、一日経過後のベタ部分を、クロックメーター「CM-1」(アトラス・エレクトリック・デバイス社製)を用い白綿布で擦り、紙の汚れ部分を目視で評価した。評価は、以下の通りとした。
A.汚れが目立たない。
B.汚れがわずかに目立つ。
C.汚れが目立つ。
インクジェットプリンター「オルフィスGD9630」に搭載されているインクジェットヘッドを用いて、普通紙(理想用紙マルチ、理想科学工業(株)製)にベタを印刷した。そして、一日経過後のベタ部分のOD値を、分光濃度・測色計「X-Rite eXact」(ビデオジェット・エックスライト(株)製)で測定した。OD値により、画像濃度の評価を以下の通りとした。
A.1.15以上1.20未満
B.1.10以上1.15未満
C.1.05以上1.10未満
Claims (4)
- 顔料と、
非水系溶剤と、
水溶性樹脂と、を含み、
前記水溶性樹脂は、主鎖にベンゼン環及びアミンを有し、前記主鎖に対して水酸基が結合された有機化合物(A)を含む、ことを特徴とする油性インク。 - 前記有機化合物(A)は、エポキシドを有する化合物(C)と、アミン化合物(D)との反応物であり、前記反応物を含む反応組成物(B)は、前記顔料に対する質量比で、0.1~0.3の範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油性インク。
- インクジェットインクであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の油性インク。
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