JP7291704B2 - 洗浄方法 - Google Patents

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Description

本開示は、樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物、これを用いる洗浄方法及び電子部品の製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータや各種電子デバイスにおいては、低消費電力化、処理速度の高速化、小型化が進み、これらに搭載されるパッケージ基板などの配線は年々微細化が進んでいる。このような微細配線並びにピラーやバンプといった接続端子形成にはこれまでメタルマスク法が主に用いられてきたが、汎用性が低いことや配線等の微細化への対応が困難になってきたことから、他の新たな方法へと変わりつつある。
新たな方法の一つとして、ドライフィルムレジストをメタルマスクに代えて厚膜樹脂マスクとして使用する方法が知られている。この樹脂マスクは最終的に剥離・除去されるが、その際にアルカリ性の剥離用洗浄剤が使用される。
このような剥離用洗浄剤として、例えば、国際公開第2008/071078号(特許文献1)には、第4級アンモニウム水酸化物、特定のアルキルジオールアリールエーテル又はその誘導体、並びに(C)アセトフェノン又はその誘導体を含有することを特徴とする、低エッチング性フォトレジスト洗浄剤が記載されている。
米国特許第5185235号明細書(特許文献2)には、(A)脂肪族アルコール系溶剤35~80質量%、(B)ハロゲン系炭化水素溶剤、非ヒドロキシ化エーテル溶剤から選ばれる有機溶剤10~40質量%、(C)第4級アンモニウム塩0.1~25質量%から本質的になるフォトレジスト用剥離液が記載されている。
米国特許出願公開第2014/0155310号明細書(特許文献3)には、ジメチルスルホキシド、第4級アンモニウムヒドロキシド、特定のアルカノールアミン、及びアルコール、ポリヒドロキシ化合物又はその組み合わせを含む第2溶剤を含有し、水の含有量が3質量%以下である溶液が記載されている。
国際公開第2008/039730号(特許文献4)には、マイクロ電子デバイスの再加工に用いる、少なくとも1種のアルカリ及び/又はアルカリ土類金属塩基、少なくとも1種の有機溶剤及び水を含有する準水系組成物が記載されている。
本開示は、一態様において、アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)及び水(成分C)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、電気伝導度が11S/m以上である洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、洗浄方法に関する。
プリント基板等に微細配線を形成する上で、樹脂マスクの残存はもちろんのこと、微細配線やバンプ形成に用いられるはんだやメッキ液等に含まれる助剤等の残存を低減するため、洗浄剤組成物には高い洗浄性が要求される。樹脂マスクは、光や電子線等によって現像液に対する溶解性等の物性が変化するレジストを用いて形成されるものである。
レジストは、光や電子線との反応方法から、ネガ型とポジ型に大きく分けられている。ネガ型レジストは、露光されると現像液に対する溶解性が低下する特性を有し、ネガ型レジストを含む層(以下、「ネガ型レジスト層」ともいう)は、露光及び現像処理後に露光部が樹脂マスクとして使用される。ポジ型レジストは、露光されると現像液に対する溶解性が増大する特性を有し、ポジ型レジストを含む層(以下、「ポジ型レジスト層」ともいう)は、露光及び現像処理後に露光部が除去され、未露光部が樹脂マスクとして使用される。このような特性を有する樹脂マスクを使用することで、金属配線、金属ピラーやハンダバンプといった回路基板の微細な接続部を形成することができる。
しかし、これら接続部形成時に使用されるメッキ処理や加熱処理等によって樹脂マスクの特性が変化し、次工程の洗浄工程において樹脂マスクが除去されにくい傾向にある。特に、ネガ型レジストは、光や電子線との反応により硬化する特性を有することから、ネガ型レジストを用いて形成された樹脂マスクは、接続部形成時に使用されるメッキ処理や加熱処理等によって必要以上に硬化が進み、洗浄工程で完全に除去できないか、あるいは、除去にかかる時間が非常に長くなることで基板や金属表面にダメージを与えてしまう。このようにメッキ処理及び/又は加熱処理された樹脂マスクは除去しにくいため、洗浄剤組成物には高い樹脂マスク除去性が要求される。
一方、電子デバイスの小型化、処理速度の高速化、消費電力を低減するため、配線の微細化が進んでいる。配線幅が狭くなると電気抵抗が大きくなり、発熱し、電子デバイスの機能低下を招くおそれがある。配線基板の面積を大きくすることなく電気抵抗を小さくするため、配線の高さを高くする対策が取られる。そのため、配線形成に用いる樹脂マスクは厚くなり配線との接触面積が増え、更に微細化に伴う配線間隔も狭くなることで樹脂マスクは除去しにくくなる。特に、微細配線を描画するためには高エネルギーの低波長光が用いられるが、樹脂マスクが厚いことで、樹脂マスク表面から基板までの距離が長くなり、露光による光重合の反応率が表面と基板接触面とで差異が生じ、表面の反応が過度に進行し、浸透性を強化しないと洗浄剤組成物が樹脂マスク表面から浸透せず、樹脂マスクは除去しにくくなる。
そこで、本開示は、樹脂マスク除去性に優れる洗浄方法及び樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物を提供する。
本開示は、一態様において、アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)及び水(成分C)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、電気伝導度が11S/m以上である洗浄剤組成物(以下、「本開示の洗浄剤組成物」ともいう)を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、洗浄方法(以下、「本開示の洗浄方法」ともいう)に関する。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄方法を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、電子部品の製造方法に関する。
本開示は、一態様において、アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)、水(成分C)、及び成分A以外の無機酸の塩(成分D)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内である、樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物に関する。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄剤組成物を製造するためのキットであって、成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分Bを含有する溶液(第2液)と、成分Dを含有する溶液(第3液)とを、相互に混合されない状態で含み、第1液、第2液及び第3液から選ばれる少なくとも1つは、成分Cの一部又は全部を更に含有し、第1液と第2液と第3液は使用時に混合されるキットに関する。
本開示によれば、一態様において、樹脂マスク除去性に優れる洗浄方法を提供できる。よって、本開示の洗浄方法は、樹脂マスク、特にメッキ処理及び/又は加熱処理された樹脂マスクを効率よく除去できる。そして、本開示の洗浄方法を用いることによって、高い収率で高品質の電子部品が得られうる。更に、本開示の洗浄方法を用いることによって、微細な配線パターンを有する電子部品を効率よく製造できる。
本開示の洗浄方法における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。
一般に、樹脂マスクの剥離は、洗浄剤組成物の成分が樹脂マスクに浸透し、樹脂マスクが膨潤することによる界面ストレスに起因すると考えられている。本開示の洗浄方法では、本開示の洗浄剤組成物中のアルカリ剤(成分A)、特定の有機溶剤(成分B)と水(成分C)が樹脂マスクに浸透することにより、樹脂マスクに配合されているアルカリ可溶性樹脂の解離を促進し、更に電荷反発を起こすことによって樹脂マスクの剥離を促進すると考えられる。このとき、特定の有機溶剤(成分B)が基板表面と樹脂マスクとの界面、配線と樹脂マスクの界面に作用することで、基板-樹脂間の密着力が低下して更に樹脂マスクの剥離を促進し、樹脂マスク除去性が格段に向上するものと推定される。また、特定の有機溶剤(成分B)が樹脂マスク中の未反応モノマーに作用し、そこを起点に樹脂マスク中にアルカリ剤(成分A)と水(成分C)を浸透させ、樹脂マスクの剥離を促進し、樹脂マスク除去性が格段に向上するものとも推定される。さらに、本開示の洗浄剤組成物の塩濃度の指標である電気伝導度が11S/m以上であることで、塩析の作用によって成分Bの水への溶解度が低下するため、成分Bが効率よく樹脂マスクへ作用し、アルカリ剤(成分A)及び水(成分C)の樹脂マスクへの浸透を促進させ、より効率よく樹脂マスクを除去できると考えられる。これにより、効率よくかつ高い清浄度で基板上に微細な回路(配線パターン)の形成が可能になると考えられる。
但し、本開示はこのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
近年では、洗浄剤組成物には、高い樹脂マスク除去性が要求される一方で、エポキシ樹脂やフェノール樹脂といった有機樹脂を含有する基板(以下、「有機樹脂含有基板」ともいう)に対する影響が少ないことが望まれている。これは、洗浄剤組成物が基板表面を溶解したり、変質させてしまうと、電子部品として求められる基板の性能を低下させてしまい、高品質な基板を得られなくなるからである。
これに対し、本開示の洗浄剤組成物は、上述したとおり、電気伝導度が11S/m以上であることで、成分Bの水への溶解度が低下し、成分Bが低濃度であっても高効率で樹脂マスクへ作用する。そのため、本開示の洗浄剤組成物中の有機物含有量を低減でき、有機樹脂含有基板への影響を低減しうる。
また、様々な分野において電子化が進みプリント基板等の生産量が増加し、洗浄剤組成物の使用量も増加する傾向にある。そして、洗浄剤組成物の使用量の増加に伴い、洗浄剤組成物やリンス水等の廃液の排水処理負荷や廃液流入による湖沼の富栄養化も増大している。そのため、排水処理負荷が小さく、湖沼の富栄養化の原因となる窒素及びリンを含有せず、樹脂マスクを効率よく除去できる洗浄剤組成物が強く要望されている。
さらに、洗浄液を効率よく繰り返し用いるためには、除去した樹脂マスクを洗浄液中から網等で排除しやすい、剥離による水系の洗浄剤組成物が有利であり、有機物含有量の少ない洗浄剤組成物が強く要望されている。しかし、前記特許文献に記載の方法では、高い樹脂マスク除去性と低い排水処理負荷の両立が難しい。
これに対し、本開示の洗浄剤組成物は、上述したとおり、電気伝導度が11S/m以上であることで、成分Bの水への溶解度が低下し、成分Bが低濃度であっても高効率で樹脂マスクへ作用する。そのため、本開示の洗浄剤組成物中の有機物含有量を低減でき、排水処理負荷の増大を抑制しうる。
本開示において樹脂マスクとは、エッチング、メッキ、加熱等の処理から物質表面を保護するためのマスク、すなわち、保護膜として機能するマスクである。樹脂マスクとしては、一又は複数の実施形態において、露光及び現像工程後のレジスト層、露光及び現像の少なくとも一方の処理が施された(以下、「露光及び/又は現像処理された」ともいう)レジスト層、あるいは、硬化したレジスト層が挙げられる。樹脂マスクを形成する樹脂材料としては、一又は複数の実施形態において、フィルム状の感光性樹脂、又は、レジストフィルムが挙げられる。レジストフィルムは汎用のものを使用できる。
(洗浄剤組成物)
[電気伝導度]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、樹脂マスク剥離性向上の観点から、電気伝導度が11S/m以上であることが好ましく、そして、20S/m以下が好ましく、15S/m以下がより好ましい。本開示において、電気伝導度は、25℃における電気伝導度であり、実施例に示す測定方法によって測定できる。電気伝導度は、成分A、成分B及び成分Cの含有量で、電気伝導度が11S/m以上になるように調整してもよいし、水に溶解しイオン解離する化合物を更に添加することで調整してもよい。水に溶解しイオン解離する化合物としては、各種酸、塩基、無機酸の塩、有機酸の塩及びイオン液体等が挙げられ、排水処理負荷を低減する観点から、無機酸の塩(以下、「成分D」ともいう)が好ましい。
したがって、本開示の洗浄剤組成物の一実施形態としては、成分A、成分B及び成分Cを含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、電気伝導度が11S/m以上である洗浄剤組成物が挙げられる。また、本開示の洗浄剤組成物のその他の実施形態としては、成分A、成分B、成分C及び成分Dを含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内である洗浄剤組成物が挙げられる。
[成分A:アルカリ剤]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、アルカリ剤(成分A)を含む。成分Aは、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
成分Aとしては、例えば、無機アルカリ及び有機アルカリから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。排水処理負荷低減の観点から、無機アルカリが好ましい。
無機アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム及び珪酸カリウム等が挙げられる。これらの中でも、樹脂マスク除去性向上の観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムから選ばれる1種又は2種以上の組合せが好ましく、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムの少なくとも一方がより好ましく、水酸化カリウムが更に好ましい。
有機アルカリとしては、下記式(I)で表される第4級アンモニウム水酸化物、下記式(II)で表されるアミン等が挙げられる。
Figure 0007291704000001
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。
Figure 0007291704000002
上記式(II)において、R5は、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノエチル基を示し、R6は、水素原子、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、メチル基又はエチル基から選ばれる少なくとも1種であって、R7は、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種か、あるいは、式(II)において、R5は、メチル基、エチル基、アミノエチル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種であって、R6とR7は互いに結合して式(II)中のN原子と共にピロリジン環又はピペラジン環を形成する。
式(I)で表される第4級アンモニウム水酸化物としては、例えば、第4級アンモニウムカチオンとヒドロキシドとからなる塩等が挙げられる。第4級アンモニウム水酸化物の具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(コリン)、2-ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、ジエチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、ジプロピルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)エチルアンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラキス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、及びテトラキス(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウムヒドロキシドから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
式(II)で表されるアミンとしては、例えば、アルカノールアミン、1~3級アミン及び複素環化合物等が挙げられる。アミンの具体例としては、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、N-メチルモノエタノールアミン、N-メチルイソプロパノールアミン、N-エチルモノエタノールアミン、N-エチルイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-ジメチルモノエタノールアミン、N-ジメチルモノイソプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-メチルジイソプロパノールアミン、N-ジエチルモノエタノールアミン、N-ジエチルモノイソプロパノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-エチルジイソプロパノールアミン、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、N-(β-アミノエチル)イソプロパノールアミン、N-(β-アミノエチル)ジエタノールアミン、N-(β-アミノエチル)ジイソプロパノールアミン、1-メチルピペラジン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、エチレンジアミン及びジエチレントリアミンから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましく、2質量%以上がより更に好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下が更に好ましく、3質量%以下がより更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量は、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上4質量%以下がより好ましく、1質量%以上3.5質量%以下が更に好ましく、2質量%以上3質量%以下がより更に好ましい。成分Aが2種以上のアルカリ剤からなる場合、成分Aの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示において「洗浄剤組成物の使用時における各成分の含有量」とは、洗浄時、すなわち、洗浄剤組成物の洗浄への使用を開始する時点での各成分の含有量をいう。
[成分B:有機溶剤]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、有機溶剤(成分B)を含む。成分Bは、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
本開示において、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標は、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内である。成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標は、樹脂マスク除去性向上の観点から、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とし、好ましくは半径5.42MPa0.5の球の範囲内、より好ましくは半径5.38MPa0.5の球の範囲内、更に好ましくは半径4.00MPa0.5の球の範囲内である。本開示の洗浄剤組成物は、上記範囲内のハンセン溶解度パラメータの座標を有する有機溶剤(成分B)以外の有機溶剤を含んでもよい。例えば、本開示の洗浄剤組成物が2種以上の有機溶剤(以下、「混合有機溶剤」ともいう)を含む場合、混合有機溶剤全体のハンセン溶解度パラメータは上記範囲内でなくてもよく、混合有機溶剤中に上記範囲内のハンセン溶解度パラメータを有する有機溶剤(成分B)が少なくとも1種含まれていれば、本開示の効果は発揮されうる。
ここで、ハンセン溶解度パラメータ (Hansen solubility parameter)(以下、「HSP」ともいう)とは、Charles M. Hansenが1967年に発表した、物質の溶解性の予測に用いられる値であって、「分子間の相互作用が似ている2つの物質は、互いに溶解しやすい」との考えに基づくパラメータである。HSPは以下の3つのパラメータ(単位:MPa0.5)で構成されている。
δd:分子間の分散力によるエネルギー
δp:分子間の双極子相互作用によるエネルギー
δh:分子間の水素結合によるエネルギー
これら3つのパラメータは3次元空間(ハンセン空間)における座標とみなすことができ、2つの物質のHSPをハンセン空間内に置いたとき、2点間の距離が近ければ近いほど互いに溶解しやすいことを示している。化学工業2010年3月号(化学工業社)等に詳細な説明があり、パソコン用ソフト「HSPiP:Hansen Solubility Parameters in Practice」等を用いることで各種物質のハンセン溶解度パラメータを得ることができる。本開示は、このパソコン用ソフト「HSPiP:Hansen Solubility Parameters in Practice」を用いて得られたハンセン溶解度パラメータを用いている。成分Bが2種以上の混合有機溶剤である場合、混合有機溶媒としてのHSPの距離については、「HSPiP:Hansen Solubility Parameters in Practice」の混合有機溶剤のHSP算出機能を用いて算出できる。
本開示における成分BのHSPの座標は、下記のように表現することもできる。すなわち、成分BのHSPの座標を(δdB、δpB、δhB)としたとき、該成分BのHSPの座標(δdB、δpB、δhB)と成分座標X(δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7)との距離(単位:MPa0.5)が下記式を満たすものとすることができる。
距離=[(δdB-18.3)2+(δpB-6.8)2+(δhB-3.7)20.5
≦5.45MPa0.5
成分Bとしては、成分BのHSPの座標と成分座標Xとの距離が上記式を満たす有機溶剤であれば特に限定されなくてもよく、例えば、アセトフェノン(距離:2.44MPa0.5)、プロピオフェノン(距離:0.65MPa0.5)、p-アニスアルデヒド(距離:5.15MPa0.5)、o-アニスアルデヒド(距離:2.43MPa0.5)、p-メチルアセトフェノン(距離:1.23MPa0.5)、テトラヒドロフラン(距離:5.36MPa0.5)、ジメトキシテトラヒドロフラン(距離:5.42MPa0.5)、メトキシシクロペンタン(距離:4.10MPa0.5)、ジフェニルエーテル(距離:3.83MPa0.5)、アニソール(距離:4.12MPa0.5)、フェネトール(距離:2.33MPa0.5)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(距離:5.42MPa0.5)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(距離:5.44MPa0.5)、シクロヘキサノン(距離:2.35MPa0.5)、2-オクタノン(距離:4.73MPa0.5)及びベンズアルデヒド(距離:2.79MPa0.5)から選ばれる1種又は2種以上の組合せが挙げられる。これらの中でも、樹脂マスク除去性向上の観点から、成分Bは、一又は複数の実施形態において、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2-オクタノン及びベンズアルデヒドから選ばれる1種又は2種以上の組合せが好ましく、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる1種又は2種以上の組合せがより好ましく、アセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、及びジエチレングリコールジエチルエーテルから選ばれる1種又は2種以上の組合せが更に好ましく、アセトフェノンがより更に好ましい。同様の観点から、成分Bは、その他の一又は複数の実施形態において、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種が好ましい。括弧内の数値は、成分BのHSPの座標と成分座標Xとの距離(単位:MPa0.5)を示す。
本開示における成分Bは、引火による火災リスク低減及びスタミナ性の観点から、沸点が高いことが好ましい。例えば、成分Bの沸点は、160℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。
本開示において、成分Bは、濃縮性の観点から、水への溶解度が高いことが好ましく、例えば、成分Bの水100mLに対する溶解度は、0.3g以上が好ましい。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Bの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、1質量%以上がより更に好ましく、そして、排水処理負荷低減及び有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、4質量%以下がより更に好ましい。より具体的には、使用時における成分Bの含有量は、一又は複数の実施形態において、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.3質量%以上7質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上5質量%以下が更に好ましく、1質量%以上4質量%以下がより更に好ましい。成分Bが2種以上の有機溶剤からなる場合、成分Bの含有量はそれらの合計含有量をいう。使用時における成分Bの含有量は、その他の一又は複数の実施形態において、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。
本開示の洗浄剤組成物が混合有機溶剤を含む場合、本開示の洗浄剤組成物の使用時における混合有機溶剤の含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましく、そして、排水処理負荷低減及び有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。より具体的には、混合有機溶剤の含有量は、1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上15質量%以下がより好ましく、4質量%以上10質量%以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物が混合有機溶剤を含む場合、混合有機溶剤中における成分Bの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点から、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。より具体的には、混合有機溶剤中における成分Bの含有量は、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上85質量%以下がより好ましく、30質量%以上80質量%以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における成分Aと成分Bとの質量比(A/B)は、排水処理負荷低減、及び有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.5以上が更に好ましく、0.8以上がより更に好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下が更に好ましく、3以下がより更に好ましい。より具体的には、質量比(A/B)は、0.05以上20以下が好ましく、0.1以上10以下がより好ましく、0.5以上5以下が更に好ましく、0.8以上3以下がより更に好ましい。
[成分C:水]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、水(成分C)を含む。成分Cの水としては、イオン交換水、RO水、蒸留水、純水、超純水等が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物中の成分Cの含有量は、成分A、成分B及び後述する任意成分を除いた残余とすることができる。具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、樹脂マスク除去性向上、排水処理負荷低減、及び有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、75質量%以上が更に好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、95質量%以下が好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Cの含有量は、60質量%以上95質量%以下が好ましく、70質量%以上95質量%以下がより好ましく、75質量%以上95質量%以下が更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物における成分Bと成分Cとの質量比B/Cは、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、そして、同様の観点から、0.06以下が好ましく、0.04以下がより好ましい。より具体的には、質量比B/Cは、0.01以上0.06以下が好ましく、0.02以上0.04以下がより好ましい。
[成分D:無機酸の塩]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、更に成分A以外の無機酸の塩(成分D)を含むことができる。
成分Dとしては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、炭酸、珪酸及び硼酸から選ばれる少なくとも1種の酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又は第4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、樹脂マスク除去性向上の観点から、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩が好ましく、硫酸ナトリウム、硫酸セシウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、硫酸ナトリウムが更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分Dの含有量は、樹脂マスク除去性向上の観点からは、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましく、5質量%以上がより更に好ましく、10質量%以上がより更に好ましく、そして、過剰な無機酸の塩の析出を抑制し洗浄剤組成物を均一に保つ観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましく、15質量%以下がより更に好ましい。より具体的には、使用時における成分Dの含有量は、一又は複数の実施形態において、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上25質量%以下がより好ましく、5質量%以上20質量%以下が更に好ましく、10質量%以上15質量%以下がより更に好ましい。使用時における成分Dの含有量は、その他の一又は複数の実施形態において、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、0.1質量%以上20質量%以下がより好ましい。成分Dが2種以上の無機酸の塩からなる場合、成分Dの含有量はそれらの合計含有量をいう。
本開示の洗浄剤組成物における成分Dと成分Cとの質量比D/Cは、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.02以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.15以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、0.6以下が好ましく、0.3以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましい。より具体的には、質量比D/Cは、0.02以上0.6以下が好ましく、0.1以上0.3以下がより好ましく、0.15以上0.2以下が更に好ましい。
[その他の成分]
本開示の洗浄剤組成物は、前記成分A~D以外に、必要に応じてその他の成分を更に含有することができる。その他の成分としては、通常の洗浄剤に用いられうる成分を挙げることができ、例えば、成分B以外の有機溶剤、界面活性剤、キレート剤、増粘剤、分散剤、防錆剤、高分子化合物、可溶化剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤等が挙げられる。本開示の洗浄剤組成物の使用時におけるその他の含有量は、0質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0質量%以上1.5質量%以下がより好ましく、0質量%以上1.3質量%以下が更に好ましく、0質量%以上1.0質量%以下がより更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分A、成分B及び任意成分由来の有機物の総含有量は、排水処理負荷低減、及び有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、4質量%以下がより更に好ましく、3質量%以下がより更に好ましく、そして、樹脂マスク除去性向上の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、1質量%以上がより更に好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分A、成分B及び任意成分由来の有機物の総含有量は、一又は複数の実施形態において、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、0.3質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上5質量%以下が更に好ましく、1質量%以上4質量%以下がより更に好ましく、1質量%以上3質量%以下がより更に好ましい。本開示の洗浄剤組成物の使用時における成分A、成分B及び任意成分由来の有機物の総含有量は、その他の一又は複数の実施形態において、0.5質量%以上15質量%以下が好ましい。
本開示の洗浄剤組成物は、排水処理負荷を低減し、排水域の富栄養化を抑制する観点から、窒素含有化合物及びリン含有化合物を実質的に含まないことが好ましい。本開示において「窒素含有化合物及びリン含有化合物を実質的に含まない」とは、本開示の洗浄剤組成物中の窒素含有化合物及びリン含有化合物の合計含有量が0.1質量%未満であることをいう。本開示の洗浄剤組成物中の窒素含有化合物及びリン含有化合物の合計含有量は、排水処理負荷を低減し、排水域の富栄養化を抑制する観点から、0.05質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0質量%が更に好ましい。
窒素含有化合物としては、洗浄剤組成物として従来から広く用いられている窒素含有化合物が挙げられ、例えば、アミン及びその塩、アンモニア、並びにアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の組合せが挙げられる。前記アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミノアルコールが挙げられる。前記アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等の4級アンモニウム塩を挙げることができる。
リン含有化合物としては、洗浄剤組成物として従来から広く用いられているリン含有化合物が挙げられ、例えば、リン酸及びその塩、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸等の縮合リン酸及びその塩などの無機リン酸、並びに有機リン酸、リン酸エステルから選ばれる少なくとも1種又は2種以上の組合せが挙げられる。
[洗浄剤組成物の製造方法]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、前記成分A~C及び必要に応じて上述の任意成分(成分D及びその他の成分)を公知の方法で配合することにより製造できる。例えば、本開示の洗浄剤組成物は、少なくとも前記成分A~Cを配合してなるものとすることができる。したがって、本開示は、少なくとも前記成分A~Cを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、成分A~C及び必要に応じて上述した任意成分を同時に又は任意の順に混合することを含む。本開示の洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の好ましい配合量は、上述した本開示の洗浄剤組成物の各成分の好ましい含有量と同じとすることができる。
本開示の洗浄剤組成物は、分離や析出等を起こして保管安定性を損なわない範囲で成分Cの水の量を減らした濃縮物として調製してもよい。洗浄剤組成物の濃縮物は、輸送及び貯蔵の観点から、希釈倍率3倍以上の濃縮物とすることが好ましく、保管安定性の観点から、希釈倍率30倍以下の濃縮物とすることが好ましい。洗浄剤組成物の濃縮物は、使用時に成分A~C及び任意成分が上述した含有量(すなわち、洗浄時の含有量)になるよう水で希釈して使用することができる。更に洗浄剤組成物の濃縮物は、使用時に各成分を別々に添加して使用することもできる。本開示において濃縮液の洗浄剤組成物の「使用時」又は「洗浄時」とは、洗浄剤組成物の濃縮物が希釈された状態をいう。
[被洗浄物]
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、樹脂マスクが付着した被洗浄物の洗浄に使用されうる。
被洗浄物としては、例えば、電子部品及びその製造中間物が挙げられる。電子部品としては、例えば、プリント基板、ウエハ、銅板及びアルミニウム板等の金属板から選ばれる少なくとも1つの部品が挙げられる。前記製造中間物は、電子部品の製造工程における中間製造物であって、樹脂マスク処理後の中間製造物を含む。樹脂マスクが付着した被洗浄物の具体例としては、例えば、樹脂マスクを使用した半田付けやメッキ処理(銅メッキ、アルミニウムメッキ、ニッケルメッキ等)等の処理を行う工程を経ることにより、配線や接続端子等が基板表面に形成された電子部品等が挙げられる。
したがって、本開示は、一態様において、本開示の洗浄剤組成物の、電子部品の製造における洗浄剤としての使用に関する。
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、洗浄効果の点から、樹脂マスク、あるいは、更にメッキ処理及び/又は加熱処理された樹脂マスクが付着した被洗浄物の洗浄に好適に用いられうる。樹脂マスクとしては、例えば、ネガ型樹脂マスクでもよいし、ポジ型樹脂マスクでもよく、本開示の効果が発揮されやすい点からは、ネガ型樹脂マスクが好ましい。ネガ型樹脂マスクとしては、例えば、露光及び/又は現像処理されたネガ型ドライフィルムレジストが挙げられる。本開示においてネガ型樹脂マスクとは、ネガ型レジストを用いて形成されるものであり、例えば、露光及び/又は現像処理されたネガ型レジスト層が挙げられる。本開示においてポジ型樹脂マスクとは、ポジ型レジストを用いて形成されるものであり、例えば、露光及び/又は現像処理されたポジ型レジスト層が挙げられる。
本開示の洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む。本開示の洗浄方法において、被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程は、一又は複数の実施形態において、樹脂マスクが付着した被洗浄物を本開示の洗浄剤組成物に接触させることを含む。
本開示の洗浄剤組成物を用いて被洗浄物から樹脂マスクを剥離する方法、又は、被洗浄物に本開示の洗浄剤組成物を接触させる方法としては、例えば、洗浄剤組成物を入れた洗浄浴槽内へ浸漬することで接触させる方法、洗浄剤組成物をスプレー状に射出して接触させる方法(シャワー方式)、浸漬中に超音波照射する超音波洗浄方法等が挙げられる。本開示の洗浄剤組成物は、希釈することなくそのまま洗浄に使用できる。被洗浄物としては、上述した被洗浄物を挙げることができる。浸漬時間としては、例えば、1分以上10分以下、更には3分以上6分以下が挙げられる。スプレー時間としては、例えば、1分以上10分以下、更には3分以上6分以下が挙げられる。
本開示の洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物に被洗浄物を接触させた後、水でリンスし、乾燥する工程を含むことができる。リンス方法としては、例えば、流水リンスが挙げられる。乾燥方法としては、例えば、エアブロー乾燥が挙げられる。
本開示の洗浄方法は、一又は複数の実施形態において、洗浄剤組成物に被洗浄物を接触させた後、水ですすぐ工程を含むことができる。
本開示の洗浄方法は、本開示の洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、本開示の洗浄剤組成物と被洗浄物との接触時に超音波を照射することが好ましく、その超音波は比較的高周波数であることがより好ましい。前記超音波の照射条件は、同様の観点から、例えば、26~72kHz、80~1500Wが好ましく、36~72kHz、80~1500Wがより好ましい。
本開示の洗浄方法において、本開示の洗浄剤組成物の洗浄力が発揮されやすい点から、洗浄剤組成物の温度は40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、そして、有機樹脂含有基板に対する影響低減の観点から、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。
[電子部品の製造方法]
本開示は、一態様において、本開示の洗浄方法を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、電子部品の製造方法(以下、「本開示の電子部品の製造方法」ともいう)に関する。被洗浄物としては、上述した被洗浄物を挙げることができる。本開示の電子部品の製造方法は、本開示の洗浄方法を用いて洗浄を行うことにより、電子部品に付着した樹脂マスクを効果的に除去できるため、信頼性の高い電子部品の製造が可能になる。更に、本開示の洗浄方法を行うことにより、電子部品に付着した樹脂マスクの除去が容易になることから、洗浄時間が短縮化でき、電子部品の製造効率を向上できる。
[キット]
本開示は、一態様において、本開示の洗浄方法及び本開示の電子部品の製造方法のいずれかに使用するためのキット(以下、「本開示のキット」ともいう)に関する。本開示のキットは、一又は複数の実施形態において、本開示の洗浄剤組成物を製造するためのキットである。
本開示のキットの一実施形態としては、成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分Bを含有する溶液(第2液)と、成分Dを含有する溶液(第3液)とを、相互に混合されない状態で含み、第1液、第2液及び第3液から選ばれる少なくとも1つは、成分Cの一部又は全部を更に含有し、第1液と第2液と第3液は使用時に混合されるキット(3液型洗浄剤組成物)が挙げられる。第1液と第2液と第3液が混合された後、必要に応じて成分C(水)で希釈されてもよい。第1液、第2液及び第3液の各々には、必要に応じて上述した任意成分が含まれていてもよい。
本開示のキットのその他の実施形態としては、成分A及び成分Dを含有する溶液(第1液)と、成分Bを含有する溶液(第2液)とを、相互に混合されない状態で含み、第1液及び第2液の少なくとも一方は、成分C(水)の一部又は全部を更に含有し、第1液と第2液とは使用時に混合される、キット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。第1液と第2液とが混合された後、必要に応じて成分C(水)で希釈されてもよい。第1液及び第2液の各々には、必要に応じて上述した任意成分が含まれていてもよい。
本開示のキットによれば、樹脂マスク除去性に優れる洗浄剤組成物が得られうる。
本開示のキットは、その他の一又は複数の実施形態において、入手性及び作業性の観点から、成分Aを30~50質量%含有し、成分Cを残部として含む第1液と、成分Bのみからなる第2液と、成分D及び成分Cを残部として含む第3液と、を有するキット;
成分Aを30~50質量%含有し、成分Cを残部として含む第1液と、成分Bを1~99質量%含有し、成分Cを残部として含む第2液と、成分D及び成分Cを残部として含む第3液と、を有するキットが好ましく挙げられる。これらのキットは、成分Cからなる第4液を更に含有することができ、第4液を用いて、前記第1液と前記第2液と前記第3液との混合物を任意の濃度に希釈することがより好ましい。
また、同様の観点から、本開示のキットは、その他の一又は複数の実施形態において、成分Aを1~40質量%含有し、成分Bを5~90質量%含有し、成分Cを残部として含む第1液と、成分D、任意成分及び成分Cを残部として含む第2液と、を有するキットが好ましく挙げられる。該キットは、成分Cからなる第3液を更に有することができ、第3液を用いて、前記第1液と前記第2液との混合物を任意の濃度に希釈することがより好ましい。
本開示は、さらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
<1> アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)及び水(成分C)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、電気伝導度が11S/m以上である洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、洗浄方法。
<2> 電気伝導度が、20S/m以下が好ましく、15S/m以下がより好ましい、前記<1>の洗浄方法。
<3> 成分Aが、無機アルカリ及び有機アルカリから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>又は<2>の洗浄方法。
<4> 洗浄剤組成物の使用時における成分Aの含有量が、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましく、2質量%以上がより更に好ましく、そして、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下が更に好ましく、3質量%以下がより更に好ましく、具体的には、成分Aの含有量が、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上4質量%以下がより好ましく、1質量%以上3.5質量%以下が更に好ましく、2質量%以上3質量%以下がより更に好ましい、前記<1>から<3>のいずれかの洗浄方法。
<5> 成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とし、好ましくは半径5.42MPa0.5の球の範囲内、より好ましくは半径5.38MPa0.5の球の範囲内、更に好ましくは半径4.00MPa0.5の球の範囲内である、前記<1>から<4>のいずれかの洗浄方法。
<6> 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2-オクタノン及びベンズアルデヒドから選ばれる1種又は2種以上の組合せが好ましく、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる1種又は2種以上の組合せがより好ましく、アセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、及びジエチレングリコールジエチルエーテルから選ばれる1種又は2種以上の組合せが更に好ましく、アセトフェノンがより更に好ましく、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種又は2種以上の組合せが更に好ましい、前記<1>から<5>のいずれかの洗浄方法。
<7> 成分Bの沸点が、160℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい、前記<1>から<6>のいずれかの洗浄方法。
<8> 成分Bの水100mLに対する溶解度が、0.3g以上が好ましい、前記<1>から<7>のいずれかの洗浄方法。
<9> 使用時における成分Bの含有量が、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、1質量%以上がより更に好ましく、そして、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、4質量%以下がより更に好ましく、具体的には、成分Bの含有量が、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.3質量%以上7質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上5質量%以下が更に好ましく、1質量%以上4質量%以下がより更に好ましく、また、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい、前記<1>から<8>のいずれかの洗浄方法。
<10> 成分Aと成分Bとの質量比(A/B)が、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.5以上が更に好ましく、0.8以上がより更に好ましく、そして、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下が更に好ましく、3以下がより更に好ましく、具体的には、質量比(A/B)が、0.05以上20以下が好ましく、0.1以上10以下がより好ましく、0.5以上5以下が更に好ましく、0.8以上3以下がより更に好ましい、前記<1>から<9>のいずれかの洗浄方法。
<11> 洗浄剤組成物中の成分Cの含有量が、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、75質量%以上が更に好ましく、そして、95質量%以下が好ましく、具体的には、成分Cの含有量が、60質量%以上95質量%以下が好ましく、70質量%以上95質量%以下がより好ましく、75質量%以上95質量%以下が更に好ましい、前記<1>から<10>のいずれかの洗浄方法。
<12> 成分Bと成分Cとの質量比B/Cが、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、そして、0.06以下が好ましく、0.04以下がより好ましく、具体的には、質量比B/Cが、0.01以上0.06以下が好ましく、0.02以上0.04以下がより好ましい、前記<1>から<11>のいずれかの洗浄方法。
<13> 成分A以外の無機酸の塩(成分D)をさらに含む、前記<1>から<12>のいずれかの洗浄方法。
<14> 成分Dが、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩が好ましく、硫酸ナトリウム、硫酸セシウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、硫酸ナトリウムが更に好ましい、前記<13>の洗浄方法。
<15> 使用時における成分Dの含有量が、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましく、5質量%以上がより更に好ましく、10質量%以上がより更に好ましく、そして、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましく、15質量%以下がより更に好ましく、具体的には、成分Dの含有量が、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上25質量%以下がより好ましく、5質量%以上20質量%以下が更に好ましく、10質量%以上15質量%以下がより更に好ましく、また、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、0.1質量%以上20質量%以下がより好ましい、前記<13>又は<14>の洗浄方法。
<16> 成分Dと成分Cとの質量比D/Cが、0.02以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.15以上が更に好ましく、そして、0.6以下が好ましく、0.3以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましく、具体的には、質量比D/Cが、0.02以上0.6以下が好ましく、0.1以上0.3以下がより好ましく、0.15以上0.2以下が更に好ましい、前記<13>から<15>のいずれかの洗浄方法。
<17> 洗浄剤組成物中の成分Aの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、洗浄剤組成物中の成分Bの含有量が0.1質量%以上10質量%以下である、前記<1>から<16>のいずれかの洗浄方法。
<18> 洗浄剤組成物が窒素含有化合物及びリン含有化合物を実質的に含まない、前記<1>から<17>のいずれかの洗浄方法。
<19> 洗浄剤組成物の温度は40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、そして、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい、前記<1>から<18>のいずれかの洗浄方法。
<20> 樹脂マスクが、露光及び現像の少なくとも一方の処理が施されたネガ型ドライフィルムレジストである、前記<1>から<19>のいずれかの洗浄方法。
<21> 被洗浄物が、電子部品の製造中間物である、前記<1>から<20>のいずれかの洗浄方法。
<22> 前記<1>から<21>のいずれかに記載の洗浄方法を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、電子部品の製造方法。
<23> アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)、水(成分C)、及び成分A以外の無機酸の塩(成分D)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内である、樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物。
<24> 成分Dが、硫酸ナトリウム、硫酸セシウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種である、前記<23>の洗浄剤組成物。
<25> 成分Aの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、成分Bの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、成分Dの含有量が0.1質量%以上30質量%以下である、前記<23>又は<24>の洗浄剤組成物。
<26> 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2-オクタノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、前記<23>から<25>のいずれかの洗浄剤組成物。
<27> 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、前記<23>から<26>のいずれかの洗浄剤組成物。
<28> 洗浄剤組成物の使用時における成分A、成分B及び任意成分由来の有機物の総含有量が、0.5質量%以上15質量%以下である、前記<23>から<27>のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
<29> 前記<23>から<28>のいずれかの洗浄剤組成物を製造するためのキットであって、成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分Bを含有する溶液(第2液)と、成分Dを含有する溶液(第3液)とを、相互に混合されない状態で含み、第1液、第2液及び第3液から選ばれる少なくとも1つは、成分Cの一部又は全部を更に含有し、第1液と第2液と第3液は使用時に混合されるキット。
<30> 前記<23>から<28>のいずれかの洗浄剤組成物の樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物としての使用。
<31> 前記<23>から<28>のいずれかの洗浄剤組成物の電子部品の製造中間物の洗浄への使用。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.有機溶剤(成分B、非成分B)の物性(HSPの座標及び距離)について
有機溶剤のHSPの座標(δd1、δp1、δh1)は、パソコン用ソフトウエア「HSPiP:Hansen Solubility Parameters in Practice」を用いて算出した。そして、有機溶剤のHSPの座標(δd1、δp1、δh1)と成分座標(δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7)との距離を下記式により算出した。結果を表1に示す。
距離=[(δd1-18.3)2+(δp1-6.8)2+(δh1-3.7)20.5
Figure 0007291704000003
2.実施例1~9、比較例1~11及び参考例1の洗浄剤組成物の調製
トール型の200mLガラスビーカーに有効分換算で水酸化カリウム(成分A)2.5g、アセトフェノン(成分B)3.0g、水(成分C)92.0g及び硫酸ナトリウム(成分D)2.5gを配合し、それを攪拌して混合することにより、実施例1の洗浄剤組成物を調製した。そして、実施例2~9、比較例1~11及び参考例1の洗浄剤組成物を、実施例1と同様の方法により、成分A~D以外の成分を含む場合はそれらも同時に配合し、表2に示す有効分になる組成比で調製した。各洗浄剤組成物の各成分の含有量(質量%、有効分)を表2に示した。
実施例1~9、比較例1~11及び参考例1の洗浄剤組成物の成分としては下記のものを使用した。
(成分A)
A1:水酸化カリウム[関東化学株式会社製、特級、固形分48質量%]
A2:水酸化ナトリウム[関東化学株式会社製、特級、固形分48質量%]
A3:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド[昭和電工株式会社製、TMAH(25%)]
(成分B)
B1:アセトフェノン[富士フィルム和光純薬株式会社製、特級]
B2:テトラヒドロフラン[富士フィルム和光純薬株式会社、特級]
B3:ジメトキシテトラヒドロフラン[東京化成工業株式会社製]
B4:ジエチレングリコールジエチルエーテル[富士フィルム和光純薬株式会社製、一級]
(非成分B)
B5:ブチルジグリコール[富士フィルム和光純薬株式会社製、特級]
B6:ジエチレングリコールジメチルエーテル[富士フィルム和光純薬株式会社製、特級]
B7:酢酸ブチル[富士フィルム和光純薬株式会社製、一級]
B8:フェニルジグリコール[東京化成工業株式会社製]
B9:エチレングリコールモノベンジルエーテル[日本乳化剤株式会社製]
(成分C)
水:オルガノ株式会社製純水装置G-10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水
(成分D)
D1:硫酸ナトリウム[ナカライテスク株式会社製、特級、硫酸ナトリウム十水和物]
[電気伝導度]
調製した実施例1~9、比較例1~11及び参考例1の洗浄剤組成物の電気伝導度は、電気伝導率計(東亜ディーケーケー株式会社、CM-30V、電極CT-54101A)を用いて25℃にて測定し、電極を洗浄剤組成物に攪拌しながら浸漬して1分後の数値を採用した。結果を表2に示す。
3.洗浄剤組成物の評価
調製した実施例1~9、比較例1~11及び参考例1の洗浄剤組成物の樹脂マスク除去性を評価した。
[樹脂マスク1のテストピースの作製]
ダイレクトイメージング(直接描画)用感光性フィルム(日立化成株式会社製、フォテック RD-1225、厚み25μm、ネガ型ドライフィルムレジスト)をガラスエポキシ多層基板(日立化成株式会社製、MCL-E-679FG)の表面に下記条件でラミネートし、選択的に露光処理して露光部を硬化した後(露光工程)、現像処理することで未露光部を除去し(現像工程)、レジストパターン(パターン形状のネガ型樹脂マスク)を有する基板を得た。そして、前記現像処理で未露光部が除去された領域を銅メッキ処理することで、テストピース(4cm×4.5cm)を得た。
(1)ラミネート:クリーンローラー(株式会社レヨーン工業製、RY-505Z)及び真空アプリケータ(ローム&ハース社製、VA7024/HP5)を用いてローラー温度50℃、ローラー圧1.4Bar、処理時間30秒で行う。
(2)露光:プリント基板用直接描画装置(株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ製、Mercurex LI-9500)を用い、露光量15mJ/cm2で露光を行う。
(3)パターン形状:L/S=20μm/20μmの縞状パターン
(4)現像:基板用現像装置(揚博科技株式会社製、LT-980366)、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、スプレー圧0.2MPa、47秒間で、未露光部の樹脂マスクを除去する。
[樹脂マスク2のテストピースの作製]
感光性フィルム(日立化成株式会社製、HP-1060、厚み60μm、ネガ型ドライフィルムレジスト)をガラスエポキシ多層基板の表面に下記条件でラミネートし、選択的に露光処理して露光部を硬化した後(露光工程)、現像処理することで未露光部を除去し(現像工程)、レジストパターン(パターン形状のネガ型樹脂マスク)を有する基板を得た。そして、前記現像処理で未露光部が除去された領域を銅メッキ処理することで、テストピース(4cm×4cm)を得た。
(1)ラミネート:クリーンローラー(株式会社レヨーン工業製、RY-505Z)及び真空アプリケータ(ローム&ハース社製、VA7024/HP5)を用いて行う。
(2)露光:プリント基板用直接描画装置(株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ製、Mercurex LI-9500)を用いて露光を行う。
(3)パターン形状:L/S=20μm/20μmの縞状パターン
(4)現像:基板用現像装置(揚博科技株式会社製、LT-980366)、1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、未露光部の樹脂マスクを除去する。
[洗浄試験]
トール型の200mLガラスビーカーに、各洗浄剤組成物を100g添加して60℃に加温し、回転子(フッ素樹脂(PTFE)、φ8mm×25mm)を用いて回転数600rpmで撹拌した状態で、テストピースを4分間浸漬する。そして、100mLガラスビーカーに水を100g添加したすすぎ槽へ浸漬してすすいだ後、自然乾燥する。
[樹脂マスク除去性評価(剥離率(%))]
光学顕微鏡「デジタルマイクロスコープVHX-2000」(株式会社キーエンス製)を用いて、洗浄試験を行った後のテストピースの各部位に残存する樹脂マスクの有無を300倍に拡大して目視確認し、除去率(洗浄試験を行う前に樹脂マスクが存在した総面積を100としたときの樹脂マスクが除去された部分の面積の比率(%))を算出する。結果を表2に示す。
[基板への影響]
250mL広口ポリプロピレン製ボトルに各洗浄剤組成物100gを添加し、ガラスエポキシ多層基板(2cm×5cm)を浸漬し、60℃で7日間保管後、水ですすぎ、乾燥後の基板表面の状態を目視観察し、下記評価基準で評価した結果を表2に示す。
A:試験前と変化なし
B:基板表面が変質した
Figure 0007291704000004
上記表2に示すとおり、実施例1~9の洗浄剤組成物は、成分Bを含まない比較例1~2、7~9、11、成分Aを含まない比較例3、成分Bを含まず、電気伝導度が所定範囲内ではない比較例4~6、成分A,Bを含むが、電気伝導度が所定範囲内ではない参考例1及び比較例10に比べて、樹脂マスク除去性に優れていることがわかった。また、実施例1~9の洗浄剤組成物は、有機物含有量が15質量%を超える比較例10に比べて、有機樹脂含有基板に対する影響が低減されていた。さらに、実施例1~9の洗浄剤組成物は、有機物含有量が15質量%以下であり、排水処理負荷が小さいと考えられた。
本開示によれば、樹脂マスク除去性に優れる洗浄方法を提供できる。よって、本開示の洗浄方法は、電子部品の製造工程で用いられる洗浄方法として有用であり、樹脂マスクが付着した電子部品の洗浄工程の短縮化及び製造される電子部品の性能・信頼性の向上が可能となり、半導体装置の生産性を向上できる。

Claims (14)

  1. アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)及び水(成分C)を含有し、成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、電気伝導度が11S/m以上である洗浄剤組成物を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、洗浄方法。
  2. 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2-オクタノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 洗浄剤組成物が窒素含有化合物及びリン含有化合物を実質的に含まない、請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4. 樹脂マスクが、露光及び現像の少なくとも一方の処理が施されたネガ型ドライフィルムレジストである、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄方法。
  5. 被洗浄物が、電子部品の製造中間物である、請求項1から4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 洗浄剤組成物中の成分Aの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、
    洗浄剤組成物中の成分Bの含有量が0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1から5のいずれかに記載の洗浄方法。
  7. 洗浄剤組成物中の成分Cの含有量は、70質量%以上95質量%以下である、請求項1から6のいずれかに記載の洗浄方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の洗浄方法を用いて、樹脂マスクが付着した被洗浄物から樹脂マスクを剥離する工程を含む、電子部品の製造方法。
  9. アルカリ剤(成分A)、有機溶剤(成分B)、水(成分C)、及び成分A以外の無機酸の塩(成分D)を含有し、
    成分Bのハンセン溶解度パラメータの座標が、δd=18.3、δp=6.8、δh=3.7を中心とする半径5.45MPa0.5の球の範囲内であり、
    成分Dが、硫酸ナトリウム、硫酸セシウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種である、樹脂マスク剥離用洗浄剤組成物。
  10. 成分Aの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、
    成分Bの含有量が0.1質量%以上5質量%以下であり、
    成分Dの含有量が0.1質量%以上30質量%以下である、請求項に記載の洗浄剤組成物。
  11. 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、o-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2-オクタノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、請求項9又は10に記載の洗浄剤組成物。
  12. 成分Bが、アセトフェノン、プロピオフェノン、p-アニスアルデヒド、p-メチルアセトフェノン、テトラヒドロフラン、ジメトキシテトラヒドロフラン、メトキシシクロペンタン、アニソール、フェネトール、シクロヘキサノン及びベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、請求項9又は10に記載の洗浄剤組成物。
  13. 洗浄剤組成物の使用時における成分A、成分B及び任意成分由来の有機物の総含有量が、0.5質量%以上15質量%以下である、請求項9から12のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
  14. 請求項9から13のいずれかに記載の洗浄剤組成物を製造するためのキットであって、
    成分Aを含有する溶液(第1液)と、成分Bを含有する溶液(第2液)と、成分Dを含有する溶液(第3液)とを、相互に混合されない状態で含み、
    第1液、第2液及び第3液から選ばれる少なくとも1つは、成分Cの一部又は全部を更に含有し、
    第1液と第2液と第3液は使用時に混合されるキット。
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