JP7286124B1

JP7286124B1 - インセンティブ付与システム

Info

Publication number: JP7286124B1
Application number: JP2023019046A
Authority: JP
Inventors: 京介氷室
Original assignee: 株式会社カイプラネット
Priority date: 2023-02-10
Filing date: 2023-02-10
Publication date: 2023-06-05
Anticipated expiration: 2043-02-10

Abstract

【課題】サロン及びサロンスタッフの収益を向上可能なインセンティブ付与システムを提供する。【解決手段】サロン３０１の顧客が電子商取引サービスを介して商品を購入したとき、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１にインセンティブを付与するシステムであって、データベース２１には、商品情報２２と、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１の登録情報２４と、顧客情報２５と、インセンティブ及びその配分割合を定めたインセンティブ配分情報２３が記憶されており、インセンティブ配分情報２３の編集権限は卸業者１０１のアカウントにのみ与えられ、インセンティブ算出部２７は、商品購入数とインセンティブ配分情報２３に基づいてインセンティブを算出し、サロンスタッフ４０１からの表示要求を受けたとき、当該サロンスタッフ４０１のインセンティブを端末装置４０に表示させるインセンティブ付与システム１。【選択図】図１

Description

本発明は、エステサロンまたは美容室であるサロンの顧客が、サロンスタッフの勧めにより電子商取引サービスを介して商品を購入したとき、前記サロン及び前記サロンスタッフにインセンティブを付与するインセンティブ付与システムに関するものである。

エステサロンや美容室などのサロンでは、サロンの従業員であるサロンスタッフが、担当する顧客に対し物販営業を行うことが多い。このとき、サロンが美容ディーラーから仕入れた商品を顧客に販売することが一般的である。このような従来の商流ではサロン経営者が小売価格や利益率を設定するため、サロン側には、卸業者や美容ディーラーに対する仕入値交渉の負担があった。さらに、仕入債務による資金繰りへの影響や在庫リスクを抱えることなどもサロン側のデメリットであった。

また、上記したようなサロンにおける物販では、サロン顧客に商品を販売したサロンスタッフにインセンティブが支払われることがあり、サロンスタッフの営業活動へのモチベーションの一つとなっている。しかし、商品を販売したサロンスタッフに対してどの程度のインセンティブが支払われるかはサロン経営者の方針次第となるため、サロンスタッフに十分なインセンティブが支払われないケースもあった。サロンスタッフの給料は基本給が低く抑えられていることが多く、インセンティブが不十分であるとサロンスタッフの収入が上がりにくいという問題があった。

特許文献１には、サロン顧客の商品購入に関する情報に基づいて従業者別の売り上げを記録し、従業者の端末装置に表示させることが記載されている。従業者別の売上情報及び、各従業者の売上を集計して得られるオーナーの売上情報を、オーナーと各従業者の利益分配の参考資料とすることもできる旨記載されている。特許文献１記載の発明では、従業者別の売上が可視化され利益配分の参考資料とすることが可能とされているが、この方法では依然として利益配分が実質的にオーナーの方針次第となってしまうことが否めない。

特許第７０８４０５９号公報

本発明の目的は、上記した従来の問題点を解決し、サロン顧客が電子商取引サービスを介して商品を購入するとサロン及びサロンスタッフ宛てのインセンティブが発生するシステムにおいて、サロンスタッフが自らのインセンティブをより確実に受領しやすくして、サロン及びサロンスタッフの収益を向上させることが可能なインセンティブ付与システムを提供することである。

上記課題を解決するため、エステサロンまたは美容室であるサロンの顧客が、サロンスタッフの勧めにより電子商取引サービスを介して商品を購入したとき、前記サロン及び前記サロンスタッフにインセンティブを付与するインセンティブ付与システムであって、管理サーバは、データベースと、インセンティブ算出部とを備え、前記データベースには、卸業者が販売する商品の商品情報と、前記サロン及び前記サロンスタッフの登録情報と、サロンの顧客を前記サロンスタッフに紐付けて登録した顧客情報と、商品毎に前記サロン及び前記サロンスタッフに付与されるインセンティブ及びその配分割合を定めたインセンティブ配分情報が記憶されており、前記インセンティブ配分情報の編集権限は前記卸業者のアカウントにのみ与えられ、前記インセンティブ配分情報は卸業者用管理画面からのみ編集可能とされており、前記インセンティブ算出部は、商品購入数と前記インセンティブ配分情報に基づいて前記サロン及び前記サロンスタッフに付与されるインセンティブを算出し、いずれかのサロンスタッフからの表示要求を受けたとき、算出された当該サロンスタッフのインセンティブを、当該サロンスタッフの端末装置に表示させることを特徴とするインセンティブ付与システムとする。

また、前記管理サーバは、前記データベースに記憶された前記登録情報に基づいて、サロンを識別可能な識別コード、または、サロン及びサロンスタッフを識別可能な識別コードを発行するコード発行手段を備え、前記サロンを利用するサロン顧客の端末装置は、前記サロンの管理者または前記サロンスタッフから提供された前記識別コードを読み取り可能であることが好ましい。

また、前記識別コードが二次元コードであることが好ましい。

また、前記管理サーバは、さらに、前記識別コードを保有する、前記サロンの利用者ではない一般顧客から会員登録リクエストを受信したとき、前記一般顧客を前記識別コードによって識別されるサロン及び／またはサロンスタッフに対応付けて登録した顧客情報が前記データベースに記憶されるとすることが好ましい。

また、前記インセンティブ算出部は、前記一般顧客が前記電子商取引サービスを介して商品を購入したときにも、当該一般顧客と対応付けられたサロン及びサロンスタッフに付与されるインセンティブを算出することが好ましい。

また、前記データベースには、さらに、美容ディーラーが販売する美容商材の商品情報が記憶され、前記管理サーバは、前記サロンまたは前記サロンスタッフが操作する端末装置からの前記美容商材の注文情報を受信し、前記美容ディーラーへ前記注文情報を送信可能であることが好ましい。

本発明では、顧客が電子商取引サービスを介して商品を購入するとサロン及びサロンスタッフ宛てのインセンティブが発生するシステムにおいて、電子商取引サービスを利用して商品を販売する卸業者によって前記インセンティブの金額及び両者への配分比率が決定され、かつ、サロンスタッフが自らのインセンティブを閲覧可能であることにより、インセンティブをより確実に受領しやすくして、サロン及びサロンスタッフの収益を向上させることが可能なインセンティブ付与システムを提供することが可能となる。

第１の実施形態に係るシステム構成及び会員登録フローを示す図である。第１の実施形態に係るインセンティブ付与システムの仕組みの説明図である。実施形態における卸業者用管理画面に表示される情報の一例を示す図である。実施形態におけるインセンティブ付与処理のフローを示す図である。実施形態におけるサロン管理者用管理画面及びスタッフ用管理画面に表示される情報の一例を示す図である。第２の実施形態に係るシステム構成を示す図である。第２の実施形態に係るインセンティブ付与システムの仕組みの一例を示した説明図である。第２の実施形態に係るインセンティブ付与システムであって、図７に示した例とは異なる例を示した説明図である。

（全体構成）
図１に示されるように、本発明のインセンティブ付与システム１は、商品を取り扱う卸業者１０１が操作する卸業者端末装置１０と、電子商取引企業２０１が電子商取引サービスを管理する管理サーバ２０と、エステサロンまたは美容室であるサロン３０１の経営者または店舗責任者であるサロン管理者３０２が操作する管理者端末装置３０と、サロン３０１の従業員であるサロンスタッフ４０１Ａ、４０１Ｂ、４０１Ｃ…が操作するスタッフ端末装置４０Ａ、４０Ｂ、４０Ｃ…と、サロン３０１を利用するサロン顧客５０１が操作するサロン顧客端末装置５０とを含んで構成されている。

さらに、実施形態のインセンティブ付与システム１は、サロン顧客５０１またはサロンスタッフ４０１から紹介を受けた、サロン３０１の利用者ではない一般顧客６０１が操作する一般顧客端末装置６０を含んで構成されていてもよい。管理サーバ２０は、卸業者端末装置１０、管理者端末装置３０、スタッフ端末装置４０、サロン顧客端末装置５０、一般顧客端末装置６０とネットワークを介して接続されている。

また、図２に示されるように、インセンティブ付与システム１は、図示しない決済手段を備え、前記決済手段は電子商取引サービスＥＣ１における代金決済を行う。なお、本実施形態では、商品の配送は卸業者１０１が行い、電子商取引企業２０１は商品の配送や在庫管理を行わないが、これに限定されるものではない。

（卸業者）
卸業者１０１は、化粧品、衣類、食料品などの様々な商品を製造メーカーなどから調達する事業者である。卸業者１０１は、卸業者端末装置１０を用いて管理サーバ２０とデータを通信する。なお、卸業者１０１は複数の事業者であってもよい。

卸業者１０１が実施形態の電子商取引サービスＥＣ１において販売する商品は、化粧品や衣類、食料品など多岐にわたるものとすることができる。これらの商品は、一般市場で広く購入可能なもののほか、電子商取引企業２０１によって選別され、一般市場では入手しにくい付加価値の高いものとすることも可能である。なお、本実施形態のインセンティブ付与システム１において卸業者１０１が取り扱う商品は、サロン専売品や販売制限品を含まない商品とすることが好ましい。

（電子取引企業）
電子商取引企業２０１は、管理サーバ２０を用いて電子商取引サービスＥＣ１を運営する。管理サーバ２０は、データベース２１を備えている。なお、以下、データベースは「ＤＢ」と略記する場合がある。

（データベース２１）
ＤＢ２１には、卸業者１０１が販売する商品の商品情報２２と、商品毎にサロン３０１及びサロンスタッフ４０１に付与されるインセンティブ及びその配分割合を定めたインセンティブ配分情報２３とが記憶されている。

商品情報２２は、図３に示されるように、各種商品の識別に用いられる商品識別情報２２１と、価格情報２２２とを含む。さらに、商品情報２２には各種チェックボックスＣＢが含まれていてもよい。

商品識別情報２２１は、図３に示す例では、商品のカテゴリを示すカテゴリ２２１Ａと、商品の画像情報である商品写真２２１Ｂと、商品の名称を示す商品名２２１Ｃと、商品の製造メーカーを示すメーカー名２２１Ｄと、商品の容量を示す容量２２１Ｅと、商品を識別する商品コード２２１Ｆとを含む。商品識別情報２２１は、図３（Ｂ）に示す例のように商品が衣類である場合はサイズ２２１Ｇを含むことができる。また、図３（Ｃ）に示す例のように、商品が食品である場合には消費・賞味期限２２１Ｈを含むことができる。

価格情報２２２は、商品の定価を示す定価２２２Ａと、サロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１に対する売価を示す会員価格２２２Ｂとを含む。

チェックボックスＣＢは、図３に示す例では、定価２２２Ａが入力されたときに所定の割引率に応じて会員価格２２２Ｂの値を自動入力するか否かを選択する自動入力ＣＢ１と、商品が新商品であるか否かを選択する新商品ＣＢ２と、各情報の入力が完了したか否かを選択する確定ＣＢ３とを含む。なお、例示したものの他の機能を有するチェックボックスＣＢが設けられていてもよい。

次に、インセンティブ配分情報２３について説明する。インセンティブ配分情報２３は、サロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１が、電子商取引サービスＥＣ１を介して商品を購入したときに、当該顧客に紐付けられているサロン３０１及び／またはサロンスタッフ４０１に付与されるインセンティブ及びその配分割合を示す情報である。サロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１と、サロン３０１及び／またはサロンスタッフ４０１との紐付け登録については後段で説明する。

実施形態のインセンティブ配分情報２３は、図３に示されるように、インセンティブのうちサロン３０１に付与される金額を示すサロン取分２３１と、インセンティブのうちサロンスタッフ４０１に付与される金額を示すスタッフ取分２３２とを含む。なお、インセンティブ配分情報２３の表示形式はこれに限定されず、両者の配分比率が百分率で示されていてもよい。

商品情報２２及びインセンティブ配分情報２３は、卸業者１０１が、卸業者端末装置１０に表示される卸業者用管理画面において入力したり編集したりすることができる。また、卸業者１０１は、インセンティブ対象商品とインセンティブ非対象商品とを設定可能であることが好ましい。

本発明では、インセンティブ配分情報２３の内容を決定し編集する権限は卸業者１０１のアカウントにのみ与えられており、電子商取引企業２０１はインセンティブ配分情報２３を編集する権限を有さない。これにより、後述するインセンティブ算出部２８は、卸業者１０１が希望するとおりのインセンティブを算出することができる。なお、実施形態では、卸業者用管理画面にデフォルトの配分割合（例えば１：１）に基づいたインセンティブ配分情報２３が表示されており、卸業者１０１が商品ごとに任意の配分割合に変更することができる仕様となっている。このような仕様とすれば、インセンティブ配分情報２３の入力漏れを抑制することができるため好ましい。

さらに、ＤＢ２１には、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１の登録情報であるサロン・スタッフ登録情報２４と、サロン顧客５０１及び／または一般顧客の顧客情報２５とが記憶されている。なお、顧客情報２５は、後述するようにサロン３０１及び／またはスタッフ４０１に紐付けられて記憶されている。

（識別コード発行手段）
実施形態の管理サーバ２０は、二次元コードなどの識別コードを発行可能な識別コード発行手段２６を備えている。識別コード発行手段２６は、一次元コードまたは二次元コードなどの識別コードを発行する手段である。実施形態の識別コード発行手段２６は識別コードとして二次元コードを発行する。この二次元コードはＱＲコード（登録商標）であることが好ましい。

実施形態の識別コード発行手段２６は、電子商取引サービスＥＣ１の会員として登録されたサロン３０１を識別するサロンコードを含む二次元コードＣ１を生成する。また、識別コード発行手段２６は、前記サロンコードと、サロンスタッフ４０１を識別するスタッフコードとを含む二次元コードＣ２を生成する。

生成された二次元コードＣ１、Ｃ２は、電子商取引企業２０１からサロン３０１に交付される。なお、二次元コードＣ１、Ｃ２の交付は、インターネットを介して画像情報を送信する方法でもよいし、二次元コードＣ１を印刷して郵送する方法であってもよい。二次元コードＣ１、Ｃ２は、後述するサロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１の会員登録手続きに利用される。

（インセンティブ算出部）
管理サーバ２０は、会員登録されたサロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１が、電子商取引サービスＥＣ１を介して商品を購入した際に、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１に対するインセンティブを算出するインセンティブ算出部２７を備えている。

インセンティブ算出部２７は、インセンティブ配分情報２３と、会員登録されたサロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１が電子商取引サービスＥＣ１を介して購入した商品の数に基づいて、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１に付与されるインセンティブを算出する。

実施形態では、インセンティブ算出部２７が算出したインセンティブに係る情報はＤＢ２１に記憶される。また、後述するように、実施形態のインセンティブ付与システム１では、商品ごとかつ対象者ごとに算出されたインセンティブは所定期間ごとに集計される。この集計結果に基づいて、電子商取引企業２０１は、当該サロン３０１及び当該サロンスタッフ４０１に支払われるインセンティブの総額を、当該サロン３０１宛てに一括して送金する。

（端末装置）
次に、実施形態のインセンティブ付与システム１に含まれる端末装置について説明する。管理者端末装置３０は、サロン３０１のサロン管理者３０２が操作する端末装置である。スタッフ端末装置４０は、サロンスタッフ４０１が操作する端末装置である。管理者端末装置３０及びスタッフ端末装置４０は、例えばパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末等であり、二次元コードＣ１、Ｃ２を読み取ることができるものである。管理者端末装置３０及びスタッフ端末装置４０は、管理サーバ２０とインターネットを介して接続されており、相互にデータを送受信することができる。

サロン顧客端末装置５０は、サロン３０１を利用する顧客であるサロン顧客５０１が操作する端末装置である。一般顧客端末装置６０は、サロン３０１を利用していない一般顧客６０１が操作する端末装置である。サロン顧客端末装置５０及び一般顧客端末装置６０は、例えばパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末等であり、サロンスタッフ４０１またはサロン顧客５０１から提供された二次元コードＣ２を読み取ることができるものである。サロン顧客端末装置５０及び一般顧客端末装置６０は、管理サーバ２０とインターネットを介して接続されており、相互にデータを送受信することができる。

（サロン及びサロンスタッフの登録）
次に、図１を参照して、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１の会員登録の流れについて説明する。

電子商取引サービスＥＣ１へのサロン３０１の登録を希望するサロン管理者３０２は、管理サーバ２０に対し、管理者端末装置３０を用いて会員登録リクエストを送信する。サロン３０１の会員登録リクエストを受信した管理サーバ２０は、サロン３０１に係るサロン登録情報２４をＤＢ２１に記憶させる。実施形態の管理サーバ２０は、会員登録されたサロン３０１に対して専用のＩＤと初期ログインパスワードを発行する。

なお、サロン３０１の会員登録は、サロン３０１からの会員登録リクエストに応じたものに限定されない。例えば、後述する第２の実施形態（インセンティブ付与システム１において、サロン３０１から美容ディーラー７０１に対する仕入注文を可能とする構成）において、美容ディーラー７０１が、自らの取引先として複数のサロン３０１を一括して登録申請することが可能な構成としてもよい。

会員登録されたサロン３０１のサロン管理者３０２は、サロン３０１に所属するサロンスタッフ４０１Ａ、４０１Ｂ、４０１Ｃ…の会員登録手続きを行うことができる。実施形態では、サロン管理者３０２は、電子商取引サービスＥＣ１を提供する電子商取引サイトに管理者端末装置３０を用いてログインする。次に、サロン管理者用管理画面から、サロン３０１に所属するサロンスタッフ４０１Ａ、４０１Ｂ、４０１Ｃ…に係る情報を入力し、サロンスタッフ４０１の会員登録リクエストを送信する。

サロンスタッフ４０１の会員登録リクエストを受信した管理サーバ２０は、サロンスタッフ４０１に係るサロン・スタッフ登録情報２４をＤＢ２１に記憶させ、会員登録を行う。なお、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１の会員登録は上記した手順に限定されない。例えば、サロン３０１の登録とサロンスタッフ４０１の登録を同時に行うことが可能であってもよい。

（サロン顧客の会員登録）
次に、サロン顧客５０１の会員登録の流れについて説明する。図１に示されるように、サロンスタッフ４０１Ａは、自らが担当するサロン顧客５０１に対して、電子商取引サービスＥＣ１にて販売される商品を紹介し、電子商取引サービスＥＣ１への会員登録を促す。このとき、サロンスタッフ４０１Ａはサロン顧客５０１に対して二次元コードＣ２を交付する。二次元コードＣ２の交付は、インターネットを介して画像情報を送信する方法でもよいし、二次元コードＣ２を印刷したカード等を交付する方法であってもよい。

二次元コードＣ２を交付されたサロン顧客５０１は、サロン顧客端末装置５０を用いて二次元コードＣ２を読み取り、取得したＵＲＬから管理サーバ２０に接続して自らに係る個人情報を入力し、会員登録リクエストを送信する。サロン顧客５０１に係る顧客情報２５は、ＤＢ２１に記憶され、サロン顧客５０１の会員登録が完了する。

このとき、サロン顧客５０１の情報は、二次元コードＣ２に含まれるサロンコード及びスタッフコードにより識別されるサロン３０１及びサロンスタッフ４０１Ａに対応付けて登録される。このため、サロン顧客５０１の購買行動は、当該サロン顧客５０１が利用するサロン３０１及び担当のサロンスタッフ４０１Ａと紐づけられ、トラッキングが可能となっている。

会員登録が完了したサロン顧客５０１は、電子商取引サービスＥＣ１を利用して商品を購入することができる。サロン顧客５０１は、電子商取引サービスＥＣ１を介することによって定価より安価な会員価格にて商品を購入できることが好ましい。

（一般顧客の会員登録）
次に、一般顧客６０１の会員登録の流れについて説明する。図１に示されるように、サロン顧客５０１は、サロンスタッフ４０１から交付された二次元コードＣ２を、例えば知人や家族などに交付し、電子商取引サービスＥＣ１への会員登録を薦めることができる。サロン顧客５０１から二次元コードＣ２の提供を受けた、サロン３０１の利用者ではない一般顧客６０１は、一般顧客端末装置６０を用いて二次元コードＣ２を読み取り、取得したＵＲＬから管理サーバ２０に接続して自らに係る個人情報を入力し、会員登録リクエストを送信する。一般顧客６０１に係る顧客情報２５は、ＤＢ２１に記憶され、一般顧客６０１の会員登録が完了する。

このとき、一般顧客６０１の情報は、二次元コードＣ２に含まれるサロンコード及びスタッフコードにより識別されるサロン３０１及びサロンスタッフ４０１Ａに対応付けて登録される。このため、一般顧客６０１の購買行動は、紹介元であるサロン顧客５０１が利用するサロン３０１及び担当のサロンスタッフ４０１Ａと紐づけられ、トラッキングが可能となっている。

会員登録が完了した一般顧客６０１は、電子商取引サービスＥＣ１を利用して商品を購入することができる。一般顧客６０１は、電子商取引サービスＥＣ１を介することによって定価より安価な会員価格にて商品を購入できることが好ましい。

なお、一般顧客６０１に対する電子商取引サービスＥＣ１の紹介は、サロンスタッフ４０１Ａが直接行うこともできる。例えば、サロンスタッフ４０１Ａが自らのＳＮＳなどを用いて二次元コードＣ２を配布したり、自らの知人に二次元コードＣ２を交付したりしてもよい。

（インセンティブ付与のフロー）
次に、図４を参照して、会員登録されたサロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１が電子商取引サービスＥＣ１を利用して商品を購入した際に、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１に対してインセンティブが支払われるフローについて説明する。

前述したように、実施形態のインセンティブ付与システム１では、サロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１が、登録時にサロン３０１及びサロンスタッフ４０１に対応付けて記憶されているため、サロン顧客５０１及び／または一般顧客６０１の電子商取引サービスＥＣ１における購買行動に応じて、サロン３０１及びスタッフ４０１に対してインセンティブを算出し支払うことができる。

まず、卸業者１０１は、卸業者用管理画面においてインセンティブ配分情報２３を新規入力または編集し（ステップＳ１）、管理サーバ２０のＤＢ２１に記憶されたインセンティブ配分情報２３が更新される（ステップＳ２）。

サロン顧客５０１または一般顧客６０１が、電子商取引サービスＥＣ１が提供される電子商取引サイトのログイン画面でＩＤ及びパスワードを入力すると（ステップＳ３）、電子商取引サービスＥＣ１を管理する管理サーバ２０が、ＤＢ２１に格納された顧客情報２５と照合してログインを許可する（ステップＳ４）。

前記電子商取引サイトにログインしたサロン顧客５０１または一般顧客６０１は、商品情報を閲覧し、会員価格での購入及び決済を完了させる（ステップＳ５）。決済が完了すると、管理サーバ２０は注文情報を卸業者１０１に送信し、注文情報を受信した卸業者１０１は商品をサロン顧客５０１または一般顧客６０１に発送する。電子商取引企業２０１は、決済手数料及びインセンティブ相当額等を差し引いた商品代金を卸業者１０１に支払う。

管理サーバ２０のインセンティブ算出部２７は、ＤＢ２１に記憶された当該商品の商品情報２２に基づいて、当該商品がインセンティブ対象商品であるか否かを判断する（ステップＳ６）。当該商品がインセンティブ対象商品である場合、インセンティブ算出部２７は、ＤＢ２１に記憶された顧客情報２５に基づいて、当該商品の購入者及び当該購入者と紐づけられたサロン３０１及びサロンスタッフ４０１を特定する（ステップＳ７）。当該商品がインセンティブ対象商品でない場合にはインセンティブ算出は行われない。

次に、インセンティブ算出部２７は、当該商品のインセンティブ配分情報２３に含まれるサロン取分２３１及びスタッフ取分２３２に、当該商品の購入数を乗じて、当該購入者と紐づけられたサロン３０１及びサロンスタッフ４０１に付与されるインセンティブを算出する（ステップＳ８）。

インセンティブ算出部２７によって算出されたインセンティブ情報は、ＤＢ２１に記憶される（ステップＳ９）。ＤＢ２１に記憶されたインセンティブ情報は、所定の期間ごとに集計される。当該購入者と紐づけられたサロン３０１及びサロンスタッフ４０１に付与されるインセンティブの総額が、当該会員サロン３０１宛てに一括して送金される（ステップＳ１０）。

送金されたインセンティブを受領したサロン３０１のサロン管理者３０２は、インセンティブをサロンスタッフ４０１に分配する（ステップＳ１１）。例えば、インセンティブはサロンスタッフ４０１に給与の一部として支払うことができる。

（インセンティブ閲覧）
なお、本発明では、サロン管理者３０２及びサロンスタッフ４０１が、自らの管理画面において、自らに付与されるインセンティブの算出結果を閲覧することができる。実施形態では、サロン管理者３０２とサロンスタッフ４０１とが、それぞれ専用の管理画面を各端末装置に表示させることができる。

図５（Ａ）に示す例は、サロン管理者３０２用の管理画面に表示される情報の一例である。この例のサロン管理者３０２用の管理画面では、商品ごとかつ所定期間ごとに集計されたインセンティブ情報２７０について、サロン３０１を受取対象者とするサロンインセンティブ２７１と、各サロンスタッフ４０１を受取対象者とするスタッフＡインセンティブ２７２Ａ、スタッフＢインセンティブ２７２Ｂ、スタッフＣインセンティブ２７２Ｃ、…とを閲覧することができる。これにより、サロン管理者３０２は、各サロンスタッフ４０１に対して算出結果に基づいたインセンティブを分配することができる。

なお、前述したように、本発明では、インセンティブ配分情報２３の編集権限は卸業者１０１のアカウントにのみ付与されているため、サロン管理者３０２はインセンティブ配分情報２３及びこれを基に算出されたインセンティブ情報２７０を編集することができない。

図５（Ｂ）（Ｃ）に示す例は、サロンスタッフ４０１用の管理画面に表示される情報の一例である。サロンスタッフ４０１は、商品ごとかつ所定期間ごとに集計されたインセンティブ情報２７０のうち、自らを対象とした分の金額のみを閲覧することができる。

具体的には、図５（Ｂ）に示されるように、サロンスタッフＡ（４０１Ａ）は、自らのアカウントによってログインして閲覧できる管理画面に、自らに付与されるスタッフＡインセンティブ２７２Ａを表示させることができる。なお、実施形態のスタッフＡ用管理画面には、サロンインセンティブ２７１及び他のサロンスタッフＢ（４０１Ｂ）やサロンスタッフＣ（４０１Ｃ）を対象とするスタッフインセンティブ２７２Ｂ、２７２Ｃを表示させることはできない。同様に、図５（Ｃ）に示されるサロンスタッフＢ（４０１Ｂ）用管理画面も、自らが受取対象者であるスタッフＢインセンティブ２７２Ｂのみが表示可能となっている。

（効果）
本発明では、これらの構成により、サロン管理者３０２がインセンティブの算出過程に関与せず、算出されたインセンティブを変更することもできない。さらに、サロンスタッフ４０１は自らが受領可能なインセンティブを確認し実際に支払われたインセンティブと照合させることができる。このため、本発明では、サロンスタッフ４０１に対するインセンティブ支払をより確実に履行させることが可能となる。

また、本発明では、サロン管理者３０２が仕入債務や在庫リスク、発送の手間などを負担することなく、サロン顧客５０１や一般顧客６０１の購買行動に応じて自動的に収益を得ることが可能となる。これにより、サロン５０１及びサロンスタッフ４０１の収益を向上させることが可能なインセンティブ付与システム１とすることができる。

また、サロン３０１が前記商品の在庫を保有していないので、サロン管理者３０２及びサロンスタッフ４０１は、従来のように商品をより早くかつ多く販売しなければならないといった負担感を軽減させることができる。これにより、過度な営業活動が行われにくくなり、サロン３０１に対するサロン顧客５０１の満足度も向上させやすい。

さらに、本発明では、卸業者１０１にとっても、自らがあらかじめインセンティブを自由に設定できることによって、電子商取引企業２０１から商品の過度な値引きを迫られることを抑制し、ひいては商品の値崩れを抑制する効果が得られる。

また、一般的に、卸業者１０１はＥＣサイト運営企業に対して決済手数料を支払うが、例えばインセンティブ商品に関しては決済手数料を通常より数％安くすることとしてもよい。これにより、卸業者１０１がインセンティブ商品を増やすモチベーションのさらなる強化を図ることができ、サロン３０１及びサロンスタッフ４０１の収益向上に寄与することができる。

なお、前述したように、実施形態の電子商取引サービスＥＣ１にて販売される商品にはサロン専売品を含まないため、サロン３０１の利用者ではない一般顧客６０１が電子商取引サイトＥＣ１を利用しても弊害はない。

（第２の実施形態）
次に、本発明の第２の実施形態について説明する。図６に示されるように、本発明のインセンティブ付与システム１は、第１の実施形態に加えて、美容ディーラー７０１と、サロン３０１との間における美容商材の商流を担うことも可能である。

美容ディーラー７０１は、サロン３０１に対して、施術に使用する美容商材を卸す業者である。この美容商材は、サロン専売品や一般への販売制限品を含むものである。この美容商材は、施術に用いられるだけでなく、サロン顧客５０１に対して販売されるものであってもよい。

従来、サロン３０１が、複数の美容ディーラー７０１に対して、ファックスや電話、メールなどを用いて美容商材を注文することが行われている。このとき、美容ディーラー７０１ごとに注文用紙の書式が異なっていたり、注文作業自体が煩雑であったり、注文情報の伝達ミスが起こったりする問題があった。また、美容ディーラー７０１側も、商品ラインナップが変わるたびに新たな注文用紙を用意しなければならないなど、双方の利便性に改善の余地があった。

図６に示されるように、この実施形態の管理サーバ２０は、第１の実施形態における構成に加えて、前記美容商材の仕入注文を媒介する電子商取引サービスＥＣ２を管理する。第２の実施形態のＤＢ２１には、前記美容商材の商品情報である美容商材情報２８が記憶されている。美容ディーラー７０１は、美容ディーラー用管理画面から美容商材情報２８を入力・編集することができる。

この実施形態では、サロン管理者３０１が操作する管理者端末装置３０及び／またはサロンスタッフ４０１が操作するスタッフ端末装置４０に、複数の美容ディーラー７０１ごとに、美容商材の情報を表示させることができる。サロン３０１ｃは、複数の美容ディーラー７０１に対する仕入注文を、電子商取引サービスＥＣ２を介してオンラインにて行うことができる。

図７に示す例では、サロン３０１ｃが電子商取引サービスＥＣ２を利用して送信した注文情報は、美容ディーラー７０１に送られる。前記注文情報を受信した美容ディーラー７０１は、注文主のサロン３０１ｃに美容商材を納品し、サロン３０１ｃは美容ディーラー７０１に代金を支払う。

なお、図８に示されるように、サロン３０１ｃからの注文情報は、例えばピッキング倉庫８に送信されてもよい。この例では、サロン３０１ｃからの注文情報が自動的に美容ディーラー７０１及びピッキング倉庫８に送信される。このような構成とすれば、美容ディーラー７０１がピッキング倉庫８に対して注文情報を送信する手間が省略できるため好ましい。

注文した美容商材は、美容ディーラー７０１からサロン３０２に納品される。これにより、サロン３０１は美容商材の仕入れをオンラインにて一本化することができ、サロン３０１及び美容ディーラー７０１の双方にとって利便性を向上させることができる。

なお、サロン３０１が電子商取引サービスＥＣ２を介してオンラインにて仕入注文を行ったとき、美容ディーラー７０１及び／またはピッキング倉庫８にファックス形式やメール形式で注文情報が送信される構成とすることも可能である。これにより、ファックス形式やメール形式以外のオンライン受注に対応できていない美容ディーラー７０１やピッキング倉庫８に対しても、電子商取引サービスＥＣ２を介して発注することができる。

また、第２の実施形態においては、サロン顧客５０１が、サロン３０１から前記美容商材を購入可能であることが好ましい。例えば、サロン顧客５０１が、サロン顧客端末装置５０においてサロン３０１が取り扱う美容商材の情報を閲覧し注文できることが好ましい。購入された前記美容商材は、注文主であるサロン顧客５０１に直接配送されてもよいし、サロン３０１の店頭で受け渡されてもよい。また、前記美容商材の商品代金の決済は、電子商取引サービスＥＣ２を介して行われてもよいし、サロン３０１の店頭で行われてもよい。

なお、この実施形態では、一般顧客６０１は前記美容商材の商品情報を閲覧・購入することができない構成とすることが好ましい。これにより、購入には本来サロンスタッフ４０１のカウンセリングを伴うことが必須とされるサロン専売品が、サロンの顧客ではない一般顧客６０１によって購入されることを抑制することができる。なお、一般顧客６０１は、サロン３０１を利用し、顧客属性がサロン顧客５０１に変更されることによって前記美容商材を購入することが可能となる。

第２の実施形態では、上記した一般顧客６０１によるサロン専売品の購入を制限できるように、顧客がサロン顧客５０１であるか一般顧客６０１であるかを識別できることが好ましい。顧客種別の識別方法は特に限定されず、様々な方法とすることができる。

以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。

１インセンティブ付与システム
１０１卸業者
２０１電子商取引企業
２０管理サーバ
２１データベース
２３インセンティブ配分情報
２７インセンティブ算出部
３０１サロン
３０２サロン管理者
３０管理者端末装置
４０１サロンスタッフ
４０サロンスタッフ端末装置
５０１サロン顧客
５０サロン顧客端末装置
６０１一般顧客
６０一般顧客端末装置

Claims

エステサロンまたは美容室であるサロンの顧客が、サロンスタッフの勧めにより電子商取引サービスを介して商品を購入したとき、前記サロン及び前記サロンスタッフにインセンティブを付与するインセンティブ付与システムであって、
管理サーバは、データベースと、インセンティブ算出部とを備え、
前記データベースには、卸業者が販売する商品の商品情報と、前記サロン及び前記サロンスタッフの登録情報と、サロンの顧客を前記サロンスタッフに紐付けて登録した顧客情報と、商品毎に前記サロン及び前記サロンスタッフに付与されるインセンティブ及びその配分割合を定めたインセンティブ配分情報が記憶されており、
前記インセンティブ配分情報の編集権限は前記卸業者のアカウントにのみ与えられ、前記インセンティブ配分情報は卸業者用管理画面からのみ編集可能とされており、
前記インセンティブ算出部は、
商品購入数と前記インセンティブ配分情報に基づいて前記サロン及び前記サロンスタッフに付与されるインセンティブを算出し、
いずれかのサロンスタッフからの表示要求を受けたとき、算出された当該サロンスタッフのインセンティブを、当該サロンスタッフの端末装置に表示させることを特徴とするインセンティブ付与システム。
前記管理サーバは、
前記データベースに記憶された前記登録情報に基づいて、サロンを識別可能な識別コード、または、サロン及びサロンスタッフを識別可能な識別コードを発行するコード発行手段を備え、
前記サロンを利用するサロン顧客の端末装置は、
前記サロンの管理者または前記サロンスタッフから提供された前記識別コードを読み取り可能であることを特徴とする請求項１に記載のインセンティブ付与システム。
前記識別コードが二次元コードである請求項２に記載のインセンティブ付与システム。
前記管理サーバは、さらに、
前記識別コードを保有する、前記サロンの利用者ではない一般顧客から会員登録リクエストを受信したとき、
前記一般顧客を前記識別コードによって識別されるサロン及び／またはサロンスタッフに対応付けて登録した顧客情報が前記データベースに記憶されることを特徴とする請求項２に記載のインセンティブ付与システム。
前記インセンティブ算出部は、
前記一般顧客が前記電子商取引サービスを介して商品を購入したときにも、当該一般顧客と対応付けられたサロン及びサロンスタッフに付与されるインセンティブを算出することを特徴とする請求項４に記載のインセンティブ付与システム。
前記データベースには、さらに、
美容ディーラーが販売する美容商材の商品情報が記憶され、
前記管理サーバは、
前記サロンまたは前記サロンスタッフが操作する端末装置からの前記美容商材の注文情報を受信し、前記美容ディーラーへ前記注文情報を送信可能であることを特徴とする請求項１に記載のインセンティブ付与システム。