JP7284628B2 - ライニングプレートの解体工法及びその装置 - Google Patents

ライニングプレートの解体工法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7284628B2
JP7284628B2 JP2019082995A JP2019082995A JP7284628B2 JP 7284628 B2 JP7284628 B2 JP 7284628B2 JP 2019082995 A JP2019082995 A JP 2019082995A JP 2019082995 A JP2019082995 A JP 2019082995A JP 7284628 B2 JP7284628 B2 JP 7284628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
lining plate
cut
wire
guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019082995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020180453A (ja
Inventor
良明 永江
賢治 木尾
竜也 飯塚
徳雄 清水
幸夫 森
隆 北原
英夫 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Construction Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Construction Co Ltd filed Critical Hitachi Plant Construction Co Ltd
Priority to JP2019082995A priority Critical patent/JP7284628B2/ja
Publication of JP2020180453A publication Critical patent/JP2020180453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7284628B2 publication Critical patent/JP7284628B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、コンクリート製の水槽、各種タンク、原子炉圧力容器上部に設けた使用済燃料プール、機器貯蔵プール等の躯体に取り付けられたライニングプレート(ライニング材ともいう)の解体工法及びその装置に関する。
コンクリート製の水槽、各種タンク、原子炉圧力容器の上部に設けた使用済燃料プール、機器貯蔵プール等の躯体には、コンクリート内壁の劣化、亀裂、これらに起因する漏水などを防止する目的でライニングプレートを張り付けている。
図13は内表面にライニングプレートを張り付けた使用済燃料プールの一部断面図である。使用済燃料プール10や機器貯蔵プールは原子炉建屋内のオペレイティングフロア11に設置されており、使用済燃料の燃料保管、炉内構造物の改造、更新時に保管場所として使用されている。使用済燃料プール10は鉄筋コンクリート構造になっており、内表面には放射性物質で汚染されるプール水の漏水防止の目的からSUS製のライニングプレート12が全面に貼られている。
より具体的な構造は、まず躯体コンクリート14の打設前にあらかじめ鉄筋15(図13中は一部を示す)に下地材13を溶接している。下地材13は、L型、C型などの型鋼を図14中の点線に示すような格子状に組んだ型鋼の四角いフレーム状の部材である(図14中は一部を示す)。そしてコンクリートを打設、養生した後に、下地材13にライニングプレート12を溶接している。この他にも取り付け箇所によっては、まずアンカ16をライニングプレート12に溶接して、アンカ16を鉄筋15に溶接して固定する。その後、ライニングプレート12を型枠として躯体コンクリート14を打設して躯体を構築する場合もある。
このようなライニングプレート12を内表面に張り付けた躯体を解体する場合、(1)~(2)のような問題がある。
(1)一般産業分野におけるライニングプレートを取り付けた水槽、タンク類の解体ではニブラ等を備えた重機を用いて強引に切断、弁別(分別ともいう)、撤去している。しかし原子力発電所では放射性物質を扱っているため、発電所の解体時には解体作業員の被ばくを防止し、放射性物質を飛散させないように解体するとともに、解体物の放射能レベル(放射化、汚染)、材質に応じた弁別、管理をしなければならず、非常に手間と時間がかかるため解体コストがかかる。
(2)下地材13に溶接したライニングプレート12の溶接部分を切断して剥がし取り除く方法では、下地材13の溶接部分やライニングプレート12が躯体コンクリート14に固着している場合、ライニングプレート12の厚さは6mm位と薄く、重機等を使用して強引に剥ぎ取ったりするとライニングプレート12が大きく変形してしまう。この変形により金属物の嵩密度が大きくなり、廃棄体処分容器の充填率が低下する。その結果として廃棄物物量(処分容器数)が増えることになり、処分コストもかかる。
この他、特許文献1には原子力施設の生態遮蔽壁を切断ワイヤーにより切断除去する解体工法が開示されている。しかしあらかじめボーリング装置で所定間隔の縦穴を形成しなければならず、多工程で時間がかかり、かつ作業コストも増加してしまう。
特開平5-196797号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、作業が容易で解体物が嵩張らず、かつ汚染度に応じた弁別回収ができるライニングプレートの解体工法及びその装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、躯体コンクリート表面に取り付けたライニングプレートの切断対象箇所の外周に沿って切断溝を形成する第1切断工程と、
前記切断対象箇所の一方の辺の両端に切断ワイヤーを支持する一対のガイドプーリを配置し、前記一対のガイドプーリ間に取り付けた案内プーリを前記一方の辺から離れた位置の三角形状に配置し、前記一対のガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と平行状態から直交する方向に配置して前記切断溝内に案内した切断ワイヤーを前記切断対象箇所の一方の辺のコーナー部分と前記躯体コンクリートの境界部に引っかけてから前記案内プーリを前記一方の辺側へ移動させて前記躯体コンクリートを切断し、前記切断ワイヤーを前記ライニングプレートの裏面に潜り込ませて前記切断対象箇所の他方の辺に向けて移動させて前記切断対象箇所を切り離す第2切断工程と、
を有することを特徴とするライニングプレートの解体工法を提供することにある。
上記第1の手段によれば、切断対象箇所のライニングプレートと躯体コンクリートの境界部分を露出させることができる。また、切断ワイヤーがライニングプレートより削れ易い躯体コンクリートの方に逃げながら進み、ライニングプレートと躯体コンクリートの境界部分を沿うようにして切断できる。また、切断範囲に下地材、アンカ等があっても切断ワイヤーで切断できるため下地材、アンカの位置を事前に把握しておく必要がない。
また切断ワイヤーが通るところに切断対象箇所の角(概ね90度)があった場合、切断ワイヤーが破断してしまうことを防止できる。
また切断溝に切断ワイヤーを案内できる。このためライニングプレートと躯体コンクリートの境界部に切断ワイヤーの上部を合わせるように容易に設置できる。
本発明は、上記課題を解決するための第の手段として、第の手段において、前記切断溝は、前記ガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と直交させたときのプーリ幅が嵌るV字形の断面形状としたことを特徴とするライニングプレートの解体工法を提供することにある。
上記第の手段によれば、切断溝に切断ワイヤーを案内できる。このためライニングプレートと躯体コンクリートの境界部に切断ワイヤーの上部を合わせるように容易に設置できる。
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、躯体コンクリート表面に取り付けたライニングプレートの切断対象箇所の外周に沿って切断溝を形成するブレード切断手段と、
切断ワイヤーを支持する一対のガイドプーリと、前記一対のガイドプーリの間に配置して前記切断ワイヤーを支持する案内プーリと、前記一対のガイドプーリを本体から離間する方向に進退移動するガイドプーリ移動機構と、前記ガイドプーリ移動機構に設置して前記案内プーリを前記本体から離間する方向に進退移動して、前記一対のガイドプーリの間に取り付けた前記案内プーリを前記切断対象箇所の一方の辺から離れた位置の三角形状に配置可能な案内プーリ移動機構と、前記一対のガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と平行状態から直交する方向に配置可能なプーリ駆動機構を有し、前記切断溝内に案内した切断ワイヤーを前記切断対象箇所の一方の辺のコーナー部分と前記躯体コンクリートの境界部に引っかけてから前記案内プーリを前記一方の辺側へ移動させて前記躯体コンクリートを切断し、前記切断ワイヤーを前記ライニングプレートの裏面に潜り込ませて前記切断対象箇所の他方の辺に向けて移動させて切り離すワイヤーソー切断手段と、
を有することを特徴とするライニングプレートの解体装置を提供することにある。
上記第3の手段によれば、切断対象箇所のライニングプレートと躯体コンクリートの境界部分を露出させることができる。また、切断ワイヤーがライニングプレートより削れ易い躯体コンクリートの方に逃げながら進み、ライニングプレートと躯体コンクリートの境界部分を沿うようにして切断できる。また、切断範囲に下地材、アンカ等があっても切断ワイヤーで切断できるため下地材、アンカの位置を事前に把握しておく必要がない。
また切断ワイヤーが通るところに切断対象箇所の角(概ね90度)があった場合、切断ワイヤーが破断してしまうことを防止できる。
また切断溝に切断ワイヤーを案内できる。このためライニングプレートと躯体コンクリートの境界部に切断ワイヤーの上部を合わせるように容易に設置できる。
本発明は、上記課題を解決するための第の手段として、第の手段において、前記ブレード切断手段は、切断面が前記ライニングプレートの主面に対して所定角度に傾斜させたブレードを有していることを特徴とするライニングプレートの解体装置を提供することにある。
上記第の手段によれば、ブレード切断手段により容易にV字型の切断溝を形成することができる。また切断した箇所を容易に撤去することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第の手段として、第3又は4の手段において、前記ブレード切断手段は、前記切断対象箇所の縦方向又は横方向に沿って配置したガイドレールの長手方向に沿って進退移動すると共に切断可能とすることを特徴とするライニングプレートの解体装置を提供することにある。
上記第の手段によれば、切断対象箇所の切断溝を連続して形成することができ、作業時間の大幅な短縮化が図れる。
本発明は、上記課題を解決するための第の手段として、第ないし第のいずれか1の手段において、前記ワイヤーソー切断手段は、前記切断対象箇所の縦方向又は横方向に沿って配置した移動レールの長手方向に沿って進退移動すると共に切断可能とすることを特徴とするライニングプレートの解体装置を提供することにある。
上記第の手段によれば、切断対象箇所を連続して切断することができ、作業時間の大幅な短縮化が図れる。
本発明によれば、切断するライニングプレートの変形が少なく、弁別が容易となり、二次的な作業が発生せずにライニングプレートを解体することができる。
ブレード切断装置の説明図である。 切断対象箇所及びV字型溝の説明図である。 ワイヤーソー切断装置の説明図1である。 ワイヤーソー切断装置の説明図2である。 ワイヤーソー切断装置の説明図3である。 ワイヤーソー切断装置の説明図4である。 ワイヤーソー切断装置の説明図5である。 ワイヤーソー切断装置の説明図6である。 ワイヤーソー切断装置の説明図7である。 ワイヤーソー切断装置の説明図8である。 ワイヤーソー切断装置の説明図9である。 ワイヤーソー切断装置の説明図10である。 内表面にライニングプレートを張り付けた使用済燃料プールの一部断面図である。 下地材の説明図である。
本発明のライニングプレートの解体工法及びその装置の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[ライニングプレートの解体装置]
図1はブレード切断装置の説明図である。図2は切断対象箇所及びV字型溝の説明図である。図3~図12はワイヤーソー切断装置の説明図1~10である。
[切断対象箇所20]
ライニングプレート12は、躯体の内表面に隙間なく取り付けられており、そのままの形体では廃棄処分容器に収めることができない。廃棄体処分容器は、一例として幅×奥行×高さが各約1メートルの金属製の箱状であり、上面開口から解体物を収容する箱である。そこで、本実施形態では廃棄体処分容器に収まる大きさとなる切断対象箇所を1単位とし(図2参照)、ライニングプレートを切断対象箇所(1単位)毎に解体している。これにより、ライニングプレートを引き剥がした後、なんら二次加工することなくそのままの形体で廃棄体処分容器に収容することができる。また廃棄体処分容器に無駄な隙間を開けることなく収容することができる。さらに放射性物質の汚染度に応じて廃棄体処分容器を分けることにより弁別回収が容易となる。
本発明のライニングプレートの解体装置は、第1切断工程を行うブレード切断手段と、第2切断工程を行うワイヤーソー切断手段を有している。
[ブレード切断手段]
ブレード切断手段となるブレード切断装置22は、ブレード23と集塵機28と、移動機構(不図示)と、反転機構(不図示)を有している(図1(A)参照)。ブレード23は切断面がライニングプレート12の主面に対して直交する方向ではなく所定角度に傾斜させて、傾斜した切断面の同一平面上をライニングプレート12の主面に対して進退移動可能に構成している(図1(B)参照)。集塵機28は、切断作業中に発生する切断粉等を回収する。移動機構は、ガイドレール24に取り付けて装置全体をガイドレール24の長手方向に沿って進退移動可能に構成している。反転機構は、移動機構に取り付けて、ガイドレール24上でブレード23を反転(180度回転)可能に構成している。ガイドレール24は、ライニングプレート12の縦(側壁の場合は上下)方向又は横(側壁の場合は左右)方向に亘って着脱可能に構成している。
このような構成のブレード切断装置22を用いて切断溝27を形成する第1切断工程を行う。より具体的には、ガイドレール24をライニングプレート12の一次切断線25に位置決めして固定し、ブレード切断装置22をガイドレール24に設置する(図1(A)参照)。ブレード23を回転させながら下降して切断を始める。この時発生する粉塵類は集塵機28により捕集し汚染の拡散を防止する。所定深さまで切断したら、ガイドレール24上を移動し一次切断線25を切断する。
次に二次切断線26の位置に移動し、ブレード切断装置22をガイドレール23上で180度反転(ライニングプレートの主面と平行な面の同一平面上で180度回転)させて二次切断線26の位置を切断する。この操作を他の3辺(三次及び四次切断線261,262、五次及び六次切断線263,264、七次及び八次切断線265,266)の切断線21も行い、切断対象箇所20の全周のライニングプレート12と躯体コンクリート14の境界部を露出させる。第1切断した後は図2に示すように、切断溝27の断面形状がV字型に形成でき、切断した部分のライニングプレート12も容易に撤去できる。
なお、V字型の切断溝27の幅、換言すると一次及び二次切断線25,26の間の幅は、後述するワイヤーソー切断装置40のプーリ幅が収まる大きさに設定している。
また一次~八次切断線の切断順序は、これに限らず、ライニングプレート12の縦方向を全線切断した後(レールを横方向に移動しながら又はレールを縦方向に複数配置して切断)、横方向を全線切断(レールを縦方向に移動しながら又はレールを横方向に複数配置して切断)することもでき、あるいは放射性物質の汚染度に応じて、例えば汚染度の低い順となる切断対象箇所から切断することもできる。
[ワイヤーソー切断手段]
ワイヤーソー切断手段となるワイヤーソー切断装置40は、切断ワイヤー42と、切断ワイヤー42を周回移動させるワイヤー駆動装置41と、切断ワイヤー42の張力を任意に調整可能なワイヤー張力調整装置43と、所定間隔(一例として切断対象箇所の一辺の長さ以上)を開けた一対のガイドプーリ44と、ガイドプーリ44を装置本体(本実施形態ではガイドプーリ44を装置本体に近接した位置を原点位置という(図3参照))から離間する方向へ進退移動可能なガイドプーリ移動機構45と、一対のガイドプーリ44の間に配置した案内プーリ46と、案内プーリ46を装置本体(原点位置(図3参照))から離間する方向へ(ガイドプーリ44の進退移動距離よりも大きく)進退移動可能な案内プーリ移動機構47と(図3、4参照)、一対のガイドプーリ44の回転面をライニングプレート12の主面に対して平行状態から直交状態に90度回転移動させるプーリ駆動機構441を有している(図7参照)。具体的なプーリ駆動機構441の構成は、ガイドプーリ44の回転軸に直交するシャフトと、このシャフトを軸回りに90度回転させるアクチュエータを有している。ワイヤー張力調整装置43は切断に従い切断ワイヤー42の長さが変化してワイヤー張力が変化するため、一定の張力になるよう調整する装置である。案内プーリ移動機構47はガイドプーリ移動機構45上に設置されている。
またワイヤーソー切断装置40は、ブレード切断装置22と同様に、一対の移動レール49に跨るように取り付けて、レールの長手方向に沿って進退移動可能な移動機構(不図示)を有している。移動レール49は、ライニングプレート12の縦(上下)方向又は横(左右)方向に亘って着脱可能に構成している。なお移動レール49は、2本のガイドレール24を代用しても良い。
さらにワイヤーソー切断装置40は、切断時に発生する塵埃を吸引する集塵手段(不図示)を有している。これにより、切断時に発生する塵埃の拡散を防止できる。
[ライニングプレートの解体工法]
上記構成による本発明のライニングプレートの解体装置を用いた解体方法について以下説明する。
[第1切断工程]
ガイドレール24をライニングプレート12の縦方向又は横方向に設置する。ガイドレール24を縦方向に設置した場合、縦方向の切断線をすべて切断する。このとき、ガイドレール24を複数設置して並行して複数切断しても良い。ついで横方向についても同様に切断する。これにより第1切断工程の時間短縮となり作業コストの低廉化が図れ、効率良く切断溝を形成できる。
なお、放射性物質の汚染度に応じて、例えば汚染度の低い順(あるいは高い順)となる切断対象箇所から切断しても良い。
[第2切断工程]
・ステップ1
図3に示すように切断対象箇所20を間に挟むように移動レール49を配置し、ワイヤーソー切断装置40を移動レール49に設置して、切断対象箇所20の他方の辺側に配置する。壁面の場合、ワイヤーソー切断装置40は、ライニングプレート12の最上部に配置して、移動レール49の上から下に向けて移動しながら切断する。
・ステップ2
図4に示すようにガイドプーリ移動機構45を伸長して切断開始位置、換言すると切断対象箇所20の上端(一方の辺側)にガイドプーリ44を移動させる。このときガイドプーリ移動機構45も一体となって移動する。
・ステップ3
図5(A)はガイドプーリ移動機構45及び案内プーリ移動機構47が伸長したワイヤーソー切断装置40の平面図であり、(B)は(A)の側面図である。図示のようにガイドプーリ移動機構45で一対のガイドプーリ44と案内プーリ移動機構47を本体の原点位置から離間する方向に進退移動する。ついで、案内プーリ移動機構47で案内プーリ46をガイドプーリ移動機構45から離間する方向に進退移動して、一対のガイドプーリ44の間に取り付けた案内プーリ46を切断対象箇所20の一方の辺から離れた位置の三角形状に配置する。本実施形態では一例として、案内プーリ46と一対のガイドプーリ44で支持された平面視で三角形状の頂角位置にある切断ワイヤー42の角度がほぼ60度となるように配置し、ガイドプーリ44で支持される箇所の切断ワイヤー42の角度θがほぼ150度となるようにする(図5(A)参照)。
これにより、切断ワイヤー42が通るところに切断対象箇所20の角(概ね90度)があっても、削り始めの際に切断ワイヤー42を切断対象箇所の一方の辺に対して鋭角に当てることができる。仮に切断ワイヤーの角度θが90度以下で切断した場合には切断ワイヤー42が破断してしまう。このため本実施形態のガイドプーリ44で支持される箇所の切断ワイヤー42の角度θは90度よりも大きい鈍角とし、切断ワイヤー42が破断してしまうことを防止している。
・ステップ4
図6(A)はガイドプーリ44を90度回転させたワイヤーソー切断装置40の平面図であり、(B)は(A)の側面図である。図7は切断ワイヤー42の切断溝内の位置を示す。図7に示すようにプーリ駆動機構441によりガイドプーリ44を90度回転、換言するとライニングプレート12の主面とガイドプーリ44の回転面を直交させて、切断溝に切断ワイヤー42を案内する。このとき切断ワイヤー42の上部の高さは切断対象のライニングプレート12と躯体コンクリート14の境界部になる。またライニングプレート12と躯体コンクリート14の境界部に切断ワイヤー42の上部を合わせるように設置する。
・ステップ5
図8に示すようにワイヤー駆動装置41を動作させて切断ワイヤー42による切断を開始する。切断ワイヤー42はライニングプレート12と躯体コンクリート14の境界部にあり躯体コンクリート14のコーナー部分に接触するためコーナー部分から切断を始める。ガイドプーリ移動機構45を切断に合わせて縮めて切断して行くとライニングプレート12の下側に切断ワイヤー42が潜り込むように切断できる。
・ステップ6
図9に示すように案内プーリ46の先端の切断溝上部に達したら、案内プーリ移動機構47により案内プーリ46を原点位置まで移動する。案内プーリ46から外れた切断ワイヤー42はV字型の切断溝27に落ちるとともに、ワイヤー張力調整装置43により所定の張力となり、切断済部分48に示すように切断対象のライニングプレート12の中心部分(図中上部)を切断する。
・ステップ7
図10に示すように、ガイドプーリ移動機構45を切断に合わせて縮めて切断を継続する。なお壁面の場合にはこの段階で吊クランプ50を用いて切断済部分48の切断対象のライニングプレート12を把持することにより、切断されたライニングプレート12の落下を防止できる。
・ステップ8
図11に示すように、ガイドプーリ移動機構45が原点位置に戻ったら、プーリ駆動機構441によりガイドプーリ44を90度回転させて水平(ガイドプーリ44の回転面がライニングプレート12の主面と平行)にし、切断を継続する。
・ステップ9
図12に示すように、切断が完了したらワイヤー駆動装置41を停止させて、切断作業は完了する。
なお、解体するライニングプレート12の一部箇所で部分的に第1切断工程を行った後、第2切断工程を行い、この第2切断工程の支障のない別の場所で新たに第1切断工程、ついで第2切断工程を並行して行うことにより、時間短縮及び作業の効率化が図れる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
本発明は、耐用年数の経過した原子力発電所の廃止炉措置を行う原子力産業分野において産業上の利用可能性を有する。
10 使用済燃料プール
11 オペレイティングフロア
12 ライニングプレート
13 下地材
14 躯体コンクリート
15 鉄筋
16 アンカ
20 切断対象箇所
21 切断線
22 ブレード切断装置
23 ブレード
24 ガイドレール
25 一次切断線
26 二次切断線
27 切断溝
28 集塵機
40 ワイヤーソー切断装置
41 ワイヤー駆動装置
42 切断ワイヤー
43 ワイヤー張力調整装置
44 ガイドプーリ
441 プーリ駆動機構
45 ガイドプーリ移動機構
46 案内プーリ
47 案内プーリ移動機構
48 切断済部分
49 移動レール
50 吊クランプ

Claims (6)

  1. 躯体コンクリート表面に取り付けたライニングプレートの切断対象箇所の外周に沿って切断溝を形成する第1切断工程と、
    前記切断対象箇所の一方の辺の両端に切断ワイヤーを支持する一対のガイドプーリを配置し、前記一対のガイドプーリ間に取り付けた案内プーリを前記一方の辺から離れた位置の三角形状に配置し、前記一対のガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と平行状態から直交する方向に配置して前記切断溝内に案内した切断ワイヤーを前記切断対象箇所の一方の辺のコーナー部分と前記躯体コンクリートの境界部に引っかけてから前記案内プーリを前記一方の辺側へ移動させて前記躯体コンクリートを切断し、前記切断ワイヤーを前記ライニングプレートの裏面に潜り込ませて前記切断対象箇所の他方の辺に向けて移動させて前記切断対象箇所を切り離す第2切断工程と、
    を有することを特徴とするライニングプレートの解体工法。
  2. 請求項1に記載されたライニングプレートの解体工法であって、
    前記切断溝は、前記ガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と直交させたときのプーリ幅が嵌るV字形の断面形状としたことを特徴とするライニングプレートの解体工法。
  3. 躯体コンクリート表面に取り付けたライニングプレートの切断対象箇所の外周に沿って切断溝を形成するブレード切断手段と、
    切断ワイヤーを支持する一対のガイドプーリと、前記一対のガイドプーリの間に配置して前記切断ワイヤーを支持する案内プーリと、前記一対のガイドプーリを本体から離間する方向に進退移動するガイドプーリ移動機構と、前記ガイドプーリ移動機構に設置して前記案内プーリを前記本体から離間する方向に進退移動して、前記一対のガイドプーリの間に取り付けた前記案内プーリを前記切断対象箇所の一方の辺から離れた位置の三角形状に配置可能な案内プーリ移動機構と、前記一対のガイドプーリの回転面を前記切断対象箇所の主面と平行状態から直交する方向に配置可能なプーリ駆動機構を有し、前記切断溝内に案内した切断ワイヤーを前記切断対象箇所の一方の辺のコーナー部分と前記躯体コンクリートの境界部に引っかけてから前記案内プーリを前記一方の辺側へ移動させて前記躯体コンクリートを切断し、前記切断ワイヤーを前記ライニングプレートの裏面に潜り込ませて前記切断対象箇所の他方の辺に向けて移動させて切り離すワイヤーソー切断手段と、
    を有することを特徴とするライニングプレートの解体装置。
  4. 請求項3に記載されたライニングプレートの解体装置であって、
    前記ブレード切断手段は、切断面が前記ライニングプレートの主面に対して所定角度に傾斜させたブレードを有していることを特徴とするライニングプレートの解体装置。
  5. 請求項3又は4に記載されたライニングプレートの解体装置であって、
    前記ブレード切断手段は、前記切断対象箇所の縦方向又は横方向に沿って配置したガイドレールの長手方向に沿って進退移動すると共に切断可能とすることを特徴とするライニングプレートの解体装置。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか1に記載されたライニングプレートの解体装置であって、
    前記ワイヤーソー切断手段は、前記切断対象箇所の縦方向又は横方向に沿って配置した移動レールの長手方向に沿って進退移動すると共に切断可能とすることを特徴とするライニングプレートの解体装置。
JP2019082995A 2019-04-24 2019-04-24 ライニングプレートの解体工法及びその装置 Active JP7284628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019082995A JP7284628B2 (ja) 2019-04-24 2019-04-24 ライニングプレートの解体工法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019082995A JP7284628B2 (ja) 2019-04-24 2019-04-24 ライニングプレートの解体工法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020180453A JP2020180453A (ja) 2020-11-05
JP7284628B2 true JP7284628B2 (ja) 2023-05-31

Family

ID=73023364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019082995A Active JP7284628B2 (ja) 2019-04-24 2019-04-24 ライニングプレートの解体工法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7284628B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000145165A (ja) 1998-11-06 2000-05-26 Abe Ganaito Kogyo:Kk 壁面の表層剥離方法
JP2009174127A (ja) 2008-01-22 2009-08-06 Toda Constr Co Ltd 屋内用rc壁解体装置
JP2011094342A (ja) 2009-10-28 2011-05-12 Nippon Fuasutemu Kk ワイヤーソーによる切断方法
JP2017214711A (ja) 2016-05-30 2017-12-07 清水建設株式会社 切断装置及び解体装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02225006A (ja) * 1989-02-27 1990-09-07 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート構造物の表層剥離工法
JPH05196797A (ja) * 1992-01-22 1993-08-06 Shimizu Corp 原子力施設における生体遮蔽壁の解体方法
JPH06254838A (ja) * 1993-02-26 1994-09-13 Daimoshiya:Kk ワイヤーソー駆動装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000145165A (ja) 1998-11-06 2000-05-26 Abe Ganaito Kogyo:Kk 壁面の表層剥離方法
JP2009174127A (ja) 2008-01-22 2009-08-06 Toda Constr Co Ltd 屋内用rc壁解体装置
JP2011094342A (ja) 2009-10-28 2011-05-12 Nippon Fuasutemu Kk ワイヤーソーによる切断方法
JP2017214711A (ja) 2016-05-30 2017-12-07 清水建設株式会社 切断装置及び解体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020180453A (ja) 2020-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101754538B1 (ko) 원자로 용기 및 노내 구조물의 해체 방법
US4175000A (en) Method for inspecting nuclear reactor fuel elements
JP7284628B2 (ja) ライニングプレートの解体工法及びその装置
US5633902A (en) Method and apparatus for dismantling fuel storage racks
KR102244627B1 (ko) 원자로의 해체 방법
JPS6131840B2 (ja)
US11862355B2 (en) Method of removing radioactive structure from a wall in a nuclear power plant
JPS5925480B2 (ja) 筒状体の処理装置
JP5973588B2 (ja) 沸騰水型原子炉制御棒の切断ツール
JP7157712B2 (ja) 放射性廃棄物の保管方法
CN110685461B (zh) 一种热室拆除工艺
JPH0768776B2 (ja) 円筒状構造物の切削解体装置
JP2004077149A (ja) 原子炉撤去工法
JPH07111477B2 (ja) 円筒状構造物の切削解体装置
JP7142610B2 (ja) 沸騰水型原子炉の廃止措置工法と解体装置
KR102566506B1 (ko) 원자로용기의 해체방법 및 장치
JP7267894B2 (ja) 原子炉圧力容器の解体工法及びその装置
JP2011196903A (ja) 原子炉プラットホームおよび原子炉点検方法
JPH0583706B2 (ja)
CN113370136B (zh) 一种放射性贮罐拆除方法及装置
JP2023058872A (ja) 切断装置
JP2007326185A (ja) パイプ半割り切断装置
Davey et al. Remote Decommissioning of the Plutonium Experimental Extraction Facility, Sellafield-17031
Yanagihara et al. Diamond sawing and coring technique for biological shield concrete dismantlement
Rodriguez et al. Recent sodium technology development for the decommissioning of the rapsodie and superphenix reactors and the management of sodium wastes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230519

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7284628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150