JP7284590B2 - 硬化性複合材料及びそれを用いたインプリント方法 - Google Patents
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Description
本明細書における「屈折率」とは、光線屈折率を指し、ヘリウムの輝線波長587.56nmによる測定値を用いる。
<1> 硫黄系分散剤により表面修飾を施した金属酸化物微粒子と、硫黄系樹脂組成物とを含む硬化性複合材料である。
<2> 前記硫黄系分散剤が、分子構造内に親水基と親油基を有し、前記親水基が、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群より選択される1以上を含み、前記親油基が、スルフィド基、ジスルフィド基、チオール基、及び(チオ)エポキシ基からなる群より選択される1以上を含む、上記<1>に記載の硬化性複合材料である。
<3> 前記硫黄系分散剤が、下記一般式(1)で表される、上記<1>又は<2>に記載の硬化性複合材料である。
K―N―M 式(1)
(式中、Kは、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群より選択される親水性の部分構造を1以上含み、Mは、下記一般式(m1)~(m3)で表される硫黄原子を含む基からなる群より選択される親油性の部分構造を1以上含み、Nは、下記一般式(n1)~(n3)で表される二価の連結基からなる群より選択される部分構造を1以上含む。)
<4> 前記金属酸化物微粒子は、ジルコニウム、亜鉛、鉄、銅、チタン、スズ、インジウム、セリウム、タンタル、ニオブ、タングステン、ユーロピウム及びハフニウムからなる群から選択される1種以上の金属元素を含む、上記<1>から<3>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<5> 前記金属酸化物微粒子が、酸化ジルコニウムである、上記<1>から<4>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<6> 前記表面修飾を施した金属酸化物微粒子が、表面修飾前の金属酸化物微粒子100質量部に対し、前記硫黄系分散剤を0.1質量部以上200質量部以下にて表面修飾を施したものである、上記<1>から<5>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<7> 前記硫黄系樹脂組成物が、下記一般式(2)~(7)並びに下記構造式(8)及び(9)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を20質量%以上含む、上記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<9> 前記硫黄系分散剤における親油基と前記硫黄系樹脂組成物とが結合してなる、上記<1>から<8>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<10> 前記硫黄系分散剤における親水基と前記金属酸化物微粒子とが結合してなる、上記<1>から<9>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<11> 前記硬化性複合材料の硬化後のd線屈折率が1.73以上であり、厚さ0.25mmの可視光領域の光透過率が80%以上であり、ヘーズ値が2.0%以下である、上記<1>から<10>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<12> 前記硬化性複合材料の硬化後のガラス転移点が30℃以上である、上記<1>から<11>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<13> 前記硬化性複合材料の25℃での粘度が100,000mPa・s以下である、上記<1>から<12>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<14> 更に、熱重合開始剤及び光重合開始剤のいずれか1つ以上を含有する、上記<1>から<13>のいずれかに記載の硬化性複合材料である。
<15> 上記<1>から<14>のいずれかに記載の硬化性複合材料を基材上に塗布する工程と、
金属又は樹脂モールドによりパターン転写する工程と、
熱又は活性エネルギー線により硬化する工程と、を含むことを特徴とするインプリント方法である。
本発明で使用される硫黄系分散剤は、分子構造内に親水基と親油基を有し、前記親水基が、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群より選択される1以上を含み、前記親油基が、スルフィド基、ジスルフィド基、チオール基、及び(チオ)エポキシ基からなる群より選択される1以上を含むことが好ましい。
前記硫黄系分散剤は、下記一般式(1)で表されることがより好ましい。
K―N―M 式(1)
式(1)中、Kは、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群より選択される親水性の部分構造を1以上含み、Mは、下記一般式(m1)~(m3)で表される硫黄原子を含む基からなる群より選択される親油性の部分構造を1以上含み、Nは、下記一般式(n1)~(n3)で表される二価の連結基からなる群より選択される部分構造を1以上含む。
硫黄系分散材と組み合わせて使用することができるシランカップリング剤は特に限定されず、ラジカル重合反応性の官能基を有するシランカップリング剤及びその他のシランカップリング剤が挙げられる。
本発明で使用される金属酸化物微粒子は、分散質粒子として用いることができ、平均粒子径が50nm未満の金属酸化物微粒子であることが好ましい。
本発明で使用される金属酸化物微粒子は、ジルコニウム、亜鉛、鉄、銅、チタン、スズ、インジウム、セリウム、タンタル、ニオブ、タングステン、ユーロピウム及びハフニウムからなる群から選択される1種以上の金属元素を含むことが好ましい。
また、金属酸化物微粒子を構成する金属酸化物は特に限定されないが、例えば、酸化チタン(チタニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化ケイ素(シリカ)等の単酸化物;チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、チタン酸アルミニウム、チタン酸リチウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化インジウムスズ(ITO)等の複合酸化物等を挙げることができる。これら金属酸化物は、分散質粒子として1種類のみを用いてもよいし2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、屈折率、透明性、安定性の観点から酸化ジルコニウムが特に好ましい。
本発明で用いられる金属酸化物微粒子の製造方法(調製方法)は、特に限定されず、公知の方法を好適に用いることができる。例えば、代表的な製造方法として、粗大粒子を機械的に解砕、微細化していくトップダウン方式;いくつかの単位粒子を生成させ、それが凝集したクラスター状態を経由して粒子が形成されるボトムアップ方式;の2種類の方式の製造方法を挙げることができるが、いずれの方法で調製されたものであってもよい。また、これら方式の製造方法は、湿式法または乾式法のいずれであってもよい。また、これら方式の製造方法で用いられる媒体としては、水系であっても非水系であっても気相であってもよい。
表面修飾を施した金属酸化物微粒子は、表面修飾前の金属酸化物微粒子100質量部に対し、前記硫黄系分散剤を0.1質量部以上200質量部以下にて表面修飾を施したものであることが好ましく、前記硫黄系分散剤を10質量部以上50質量部以下にて表面修飾を施したものであることがより好ましい。
前記金属酸化物微粒子を、硫黄系分散剤で表面修飾する方法は特に限定されず、例えば、混合、浸漬、塗布(スピンコート、スプレーコートなど)又は蒸着によって修飾できる。特に、混合が好適である。表面修飾を施した後、該表面修飾を施した金属酸化物微粒子を硫黄系樹脂組成物に分散させ、硬化性複合材料を得ることができる。
こうして得られた本発明の硬化性複合材料は、硫黄系分散剤における親油基と硫黄系樹脂組成物とが結合していることが好ましく、更には、硫黄系分散剤における親水基と金属酸化物微粒子とが結合していることがより好ましい。
本発明の硬化性複合材料は、25℃での粘度が100,000mPa・s以下であることが好ましく、20,000mPa・s以下であることがより好ましい。
本発明で使用される硬化性樹脂組成物としては、分子内に硫黄原子を含有する化合物が挙げられる。例えば、エピチオ化合物((チオ)エポキシ化合物)やチオール化合物が挙げられる。さらに、分子内に硫黄原子を含有する化合物とアリル化合物やイソシアネート化合物とを組み合わせて用いてもよい。
エピチオ化合物としては、例えば、ビス(2,3-エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3-エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)メタン、1,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)エタン、1,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2-メチルプロパン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2-メチルブタン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ペンタン、1,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2-メチルペンタン、1,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-3-チアペンタン、1,6-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1,6-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2-メチルヘキサン、3,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-3,6-ジチアオクタン、1,2,3-トリス(2,3-エピチオプロピルチオ)プロパン、2,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)プロパン、2,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-1-(2,3-エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2-(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3-チアペンタン、1,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3-チアペンタン、1-(2,3-エピチオプロピルチオ)-2,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-4-チアヘキサン、1,5,6-トリス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4-(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3-チアヘキサン、1,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4-(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-2,4,5-トリス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,1,1-トリス[{2-(2,3-エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]-2-(2,3-エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,2,2-テトラキス[{2-(2,3-エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]エタン、1,11-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4,8-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン、1,11-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-4,7-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン、1,11-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)-5,7-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3-エピチオプロピルチオ化合物、及び、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-1,4-ジチアン、2,5-ビス[{2-(2,3-エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]-1,4-ジチアン、2,5-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン等の環状脂肪族の2,3-エピチオプロピルチオ化合物、及び、1,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,3-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4-ビス(2,3-エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス{4-(2,3-エピチオプロピルチオ)フェニル}メタン、2,2-ビス{4-(2,3-エピチオプロピルチオ)フェニル}プロパン、ビス{4-(2,3-エピチオプロピルチオ)フェニル}スルフィド、ビス{4-(2,3-エピチオプロピルチオ)フェニル}スルフォン、4,4’-ビス(2,3-エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族2,3-エピチオプロピルチオ化合物等、更に3-メルカプトプロピレンスルフィド、4-メルカプトブテンスルフィド等のメルカプト基含有エピチオ化合物等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、例示化合物のみに限定されるものではない。
チオール化合物としては、例えば、脂肪族チオール化合物、脂環族チオール化合物、芳香族チオール化合物、複素環含有チオール化合物等が挙げられる。より具体的には、メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,2,3-プロパントリチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、(2-メルカプトエチル)スルフィド、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2-メルカプトアセテート) 、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2-メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3-メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)エタン、1,2-ビス(3-メルカプトプロピルチオ)エタン、1,2,3-トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(3-メルカプトプロピルチオ)プロパン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプト-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプトメチル-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン、及びこれらのチオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸のエステル、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピネート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(2-メルカプトアセテート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(3-メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、1,2-ビス[(2-メルカプトエチル)チオ]3-メルカプトプロパン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物;1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,5-トルエンジチオール、3,4-トルエンジチオール、1,5-ナフタレンジチオール、2,6-ナフタレンジチオール等の芳香族ポリチオール化合物;2-メチルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、3,4-チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタン等の複素環ポリチオール化合物等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、例示化合物のみに限定されるものではない。
本発明の硬化性複合材料には、前述した硫黄系分散剤、分散質粒子としての金属酸化物微粒子、及び硫黄系樹脂組成物以外の成分が含まれてもよい。その他の成分としては、具体的には、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤等のように公知の様々な添加剤を挙げることができる。本実施の形態では、代表的なその他の成分として、例えば、分散質粒子の分散性をより良好なものとするために分散助剤を用いることができる。この分散助剤としては、硫黄系分散剤、金属酸化物微粒子、及び硫黄系樹脂組成物の種類、物性、使用条件等に応じて、公知の溶媒を適宜選択して用いることができる。
分散助剤として使用可能な溶媒としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、ヘプタノール、n-アミルアルコール、sec-アミルアルコール、n-ヘキシルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、アリルアルコール、エチレンクロロヒドリン、オクチルドデカノール、1-エチル-1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、イソアミルアルコール、t-アミルアルコール、sec-イソアミルアルコール、ネオアミルアルコール、ヘキシルアルコール、2-メチル-1-ペンタノール、4-メチル-2-ペンタノール、ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、α-テルピネオール、ターピネオールC、L-α-ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ターピニルオキシエタノール、ジヒドロターピニルオキシエタノール、シクロヘキサノール、3-メトキシブタノール、ジアセトンアルコール、1,4-ブタンジオール、オクタンジオール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジブチルエーテル、ブチルエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、ターピニルメチルエーテル、ジヒドロターピニルメチルエーテル、ジグライム1,3-ジオキソラン等のエーテル系溶媒;アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルn-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、アセトニルアセトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2-(1-シクロヘキセニル)シクロヘキサノンメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒;ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸(イソ)アミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、酢酸3-メトキシブチル、酢酸sec-ヘキシル、酢酸2-エチルブチル、酢酸2-エチルヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、モノクロロ酢酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソアミル、γ-ブチロラクトン等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノn-プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノn-ブチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶媒、並びに、これらモノエーテル類の酢酸エステル系溶媒(例えば、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等);ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル系溶媒;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、へキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール系溶媒;ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒;等を挙げることができる。これら溶媒は、1種類のみを分散助剤として用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて分散助剤として用いてもよい。
本発明の硬化性複合材料は、前述した、硫黄系分散剤、金属酸化物微粒子、及び硫黄系樹脂組成物の各成分、並びに、必要に応じて分散助剤等の他の成分を所定の組成で配合し、分散質粒子としての金属酸化物微粒子が十分に分散するまで攪拌または均一化すればよい。金属酸化物微粒子を分散させるための分散装置としては、具体的には、例えば、2本ロール、3本ロール等のロールミル;ボールミル、振動ボールミル等のボールミル;ペイントシェーカー;連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミル;サンドミル;ジェットミル;等を挙げることができるが、特に限定されない。また、超音波発生浴の中で分散処理を行うこともできる。
本発明の硬化性複合材料において、前述した、硫黄系分散剤、金属酸化物微粒子、及び硫黄系樹脂組成物の各成分の配合量(含有量または添加量)は特に限定されず、各成分の種類、物性、硬化性複合材料の用途等の諸条件に応じて、適宜好適な範囲を設定することができる。このうち硫黄系分散剤については、分散質粒子としての金属酸化物微粒子を良好に分散させるために、所定の範囲内で配合することができる。
硬化性複合材料を基材に塗布する方法は、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法等が挙げられる。これらの塗布方法のうち、スピンコート法が好適である。
硬化性複合材料からなる層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm~30μmであることが好ましい。
本発明の硬化性複合材料は、重合開始剤を含むことが好ましく、なかでも熱重合開始剤及び光重合開始剤のいずれか1つ以上を含有することがより好ましい。
重合開始剤としては、イオンを発生するアニオン重合開始剤やカチオン重合開始剤、加熱により重合開始ラジカルを発生する熱重合開始剤、紫外線の照射により重合開始ラジカルを発生する光重合開始剤などが挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、熱重合促進剤、光増感剤、光重合促進剤などをさらに添加することも好ましい。
本発明の硬化物は、上記の硬化性複合材料を硬化させて得られる。ここで、「硬化性複合材料を硬化させた硬化物」とは、本発明に係る硫黄系分散剤及び硫黄系樹脂組成物の硬化性成分を架橋して、硬化させたものを意味する。
本発明の硬化性複合材料の硬化物は、光学材料として使用するために、一定以上の耐熱性を有することが好ましい。耐熱性を示す指標としては、硬化物のガラス転移温度が挙げられる。好ましい耐熱性は、硬化性複合材料を塗布する基板の種類によって決定される。例えば、硬化性複合材料の線膨張係数に近い線膨張係数を有する樹脂シートとガラス基板との間に、硬化性複合材料を一対の基板の隙間を封止する光学接着剤として使用する場合、本発明の硬化性複合材料を硬化させて得られる硬化物のガラス転移温度は、30℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましい。硬化性複合材料の硬化物のガラス転移温度が上記範囲であれば、各基板と接着剤との間での界面剥離等が生じる可能性が少ない。
本発明の硬化性複合材料の硬化物は、d線屈折率が1.73以上であり、厚さ0.25mmの可視光領域の光透過率が80%以上であり、ヘーズ値が2.0%以下であることが好ましい。より好ましいd線屈折率は1.75以上であり、より好ましい光透過率は85%以上であり、より好ましいヘーズ値は1.0%以下である。
インプリント成型硬化体の製造方法は、特に限定されないが、特開2012-214716号公報に記載された方法が挙げられる。具体的には、インプリント成型硬化体の製造方法は、下記工程(1)~(4):
(1)前記した硬化性複合材料を基材に塗布する工程、
(2)前記基材上に塗布された硬化性複合材料に、微細凹凸パターンを有するスタンパを圧接する工程、
(3)工程(2)の後、前記硬化性複合材料を硬化させてインプリント成型硬化体を得る工程、及び、
(4)前記インプリント成型硬化体を前記スタンパから剥離する工程を含む。
金型は、転写されるべきパターンを有する金型が使われる。金型は、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成されている。
金型は、光透過性金型及び非光透過性金型が挙げられる。光透過性金型は、ガラス、石英、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が挙げられる。非光透過性金型は、例えば、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Fe、真鍮等の金属金型、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーン等の金型等が例示される。
金型は、組成物と金型との剥離性をより向上するために離型処理を行ったものを用いてもよい。このような離型処理を行うための離型剤は、シリコーン系やフッソ系などのシランカップリング剤、例えば、ダイキン工業製、型番オプツールDSX等の市販品が挙げられる。
ジルコニア粒子メタノール分散液(堺化学工業、ジルコニア粒子30質量%、平均一次粒子径3nm)5.0g、メタノール7.5g、イオン交換水2.5g、下記で合成した硫黄系分散剤4.5mmol(粒子1gあたり3mmol)をガラス容器に加え、16時間撹拌することでジルコニア粒子を修飾した。得られた粒子を遠心分離し、エタノールで洗浄した後、テトラヒドロフラン(THF)に再分散させた。ジルコニア粒子のTHF分散液と下記構造式(10)で表される(チオ)エポキシ化合物とを混合し、エバポレータにより脱溶媒することで、表面修飾を施したジルコニア粒子と硫黄系樹脂組成物からなる硬化性複合材料を得た。硬化性複合材料の調製時、組成比は、表面修飾を施したジルコニア微粒子50質量%と硫黄系樹脂組成物50質量%に設定した(50質量%分散体)。
硬化性複合材料99.5質量%、熱硬化剤としてテトラn-ブチルホスホニウムブロマイド0.5質量%を混合し、均一になるまで撹拌した。離型処理した板状ガラス(松浪硝子工業、型番S9213)で厚み0.25mmスペーサと共に挟み、その後乾燥機で100℃、240分加熱硬化させた。二枚の板状ガラスに挟んだ硬化物の透過側が視認できたものを「○」、できなかったものを「×」とした。なお、離形処理した板状ガラスは、板状ガラスをフッ素系離形処理剤(ダイキン、型番オプツールDSX)と希釈液(3M、型番NOVEC7100)を処理剤:希釈液=1:200で調製した混合液に1分浸漬させた後、希釈液で洗浄し1時間以上風乾させ用意した。
前記板状ガラスに挟んで透過側を視認できた硬化膜をガラス板から剥がし用意した。屈折率測定には、多波長アッベ屈折率計(アタゴ、DR-M4)を用いた。ヘーズ値の測定には、分光測色計(コニカミノルタ、CM-5)を用いた。透過率測定には、紫外可視分光光度計(日本分光、V-630)を用いた。透過率測定において、厚み0.25mmにて、波長450nmから750nmの可視光領域で80%以上の透過率のものを「○」、80%未満の透過率のものを「×」とした。
前記硬化膜のガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性測定法にて2℃/分の昇温速度で測定することにより求めた(日立ハイテクサイエンス、DMS6100)。周波数10Hzにて第一昇温時のtanδ値を測定し、tanδ値のピークの温度をガラス転移温度とした。Tgが30℃以上のものを「○」、30℃未満を「×」とした。
前記板状ガラスに挟んで透過側を視認できた50質量%分散体を、50mm四方の透明な易接着PETフィルム(東洋紡、A4100)に2g塗布した。塗布後、モスアイ構造を有するNiモールド(綜研化学、ARN20-30)を押し当てた。押し当てたまま、乾燥機で100℃、4時間硬化した。硬化物からNiモールドを剥がし、Niモールドを押し当てた硬化物の表面を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ、SU8220)にて観察した。モスアイ構造が転写されているものを「○」、転写されなかったものを「×」とした。
(合成例1)
100mlバイアル瓶にチオール化合物である4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオール(GST)を73.7g仕込み、触媒としてペンタメチルピペリジルメタクリレートを0.02g添加した。室温で30分攪拌した後、イソシアネート系シランカップリング剤(信越化学、型番KBE-9007N)を20.0g添加した。更に、100℃で3日間攪拌した。反応終点は赤外吸収スペクトル(IR)分析により行い、KBE-9007Nの化学構造内にある2260cm-1付近のイソシアネート基に起因する吸収の消失により確認した。反応後、生成物を含む混合液を中圧分取精製装置にて、未反応GSTを除去し親水性構造と親油性構造を有する下記構造式(11)で表される化合物を得た。
前記構造式(11)で表される硫黄系分散剤にて表面修飾を施したジルコニア微粒子を用意した。前記構造式(10)で表される硫黄系樹脂組成物と混合し50質量%分散体を得た。結果を表1に示す。
アリル系分散剤KBM-1083(信越化学工業)にて表面修飾を施したジルコニア微粒子を用意した。前記構造式(10)で表される硫黄系樹脂組成物と混合し50質量%分散体を得た。結果を表1に示す。
Claims (12)
- 硫黄系分散剤により表面修飾を施した金属酸化物微粒子と、硫黄系樹脂組成物とを含む硬化性複合材料であって、
前記硫黄系分散剤が、下記一般式(1)で表され、
K―N―M 式(1)
(式中、Kは、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群より選択される親水性の部分構造を1以上含み、Mは、下記一般式(m1)~(m3)で表される硫黄原子を含む基からなる群より選択される親油性の部分構造を1以上含み、Nは、下記一般式(n1)~(n3)で表される二価の連結基からなる群より選択される部分構造を1以上含む。)
前記硫黄系樹脂組成物が、下記一般式(2)~(7)並びに下記構造式(8)及び(9)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種類を20質量%以上含む、前記硬化性複合材料。
- 前記金属酸化物微粒子は、ジルコニウム、亜鉛、鉄、銅、チタン、スズ、インジウム、セリウム、タンタル、ニオブ、タングステン、ユーロピウム及びハフニウムからなる群から選択される1種以上の金属元素を含む、請求項1に記載の硬化性複合材料。
- 前記金属酸化物微粒子が、酸化ジルコニウムである、請求項1または2に記載の硬化性複合材料。
- 前記表面修飾を施した金属酸化物微粒子が、表面修飾前の金属酸化物微粒子100質量部に対し、前記硫黄系分散剤を0.1質量部以上200質量部以下にて表面修飾を施したものである、請求項1から3のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硫黄系樹脂組成物の100質量部に対し、前記表面修飾を施した金属酸化物微粒子が、25質量部以上400質量部以下含まれる、請求項1から4のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硫黄系分散剤における親油基と前記硫黄系樹脂組成物とが結合してなる、請求項1から5のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硫黄系分散剤における親水基と前記金属酸化物微粒子とが結合してなる、請求項1から6のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硬化性複合材料の硬化後のd線屈折率が1.73以上であり、厚さ0.25mmの可視光領域の光透過率が80%以上であり、ヘーズ値が2.0%以下である、請求項1から7のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硬化性複合材料の硬化後のガラス転移点が30℃以上である、請求項1から8のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 前記硬化性複合材料の25℃での粘度が100,000mPa・s以下である、請求項1から9のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 更に、熱重合開始剤及び光重合開始剤のいずれか1つ以上を含有する、請求項1から10のいずれかに記載の硬化性複合材料。
- 請求項1から11のいずれかに記載の硬化性複合材料を基材上に塗布する工程と、
金属又は樹脂モールドによりパターン転写する工程と、
熱又は活性エネルギー線により硬化する工程と、を含むことを特徴とするインプリント方法。
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