JP7281957B2 - 防振制御装置及び方法、及び撮像システム - Google Patents

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Description

本発明は、手振れ等の振れによる像ぶれを補正する防振制御装置及び方法、及び撮像システムに関する。
現在、手振れ等による像ぶれを防ぐ、例えば、振れ補正部、駆動部及び振動検出部等から成る防振制御装置を備えたカメラが製品化されている。
撮影者による撮像装置の手振れの周波数は、通常、1Hzないし10Hzである。シャッタのレリーズ時点においてこのような周波数の手振れを起こしていても像ぶれの少ない写真を撮影する為に、撮像装置の振動を検出し、その検出値に応じて手振れをキャンセルするように、像ぶれ補正用のレンズや撮像素子を変位させる方法がある。
一例として、角速度計を用いて角度振れを検知し、レンズの一部や撮像素子を動かすことによって撮像素子の受光面上の像ぶれを低減させる防振制御装置が、有効な像ぶれ補正機能として様々な光学機器に搭載されている。
しかし、至近距離での撮影や、高い撮影倍率での撮影では、角速度計のみでは検出できない、撮像装置の光軸に対して平行あるいは垂直な方向に加わる、いわゆる平行振れによる像劣化も無視できない。例えば、マクロ撮影のように被写体に20cm程度まで接近して撮影する場合や、被写体がカメラから1m程度離れていても、撮影光学系の焦点距離が非常に長い(例えば400mm)場合などでは、積極的に平行振れを検出して補正を行う必要がある。
特許文献1では、角速度と加速度とを検出し、検出した角速度及び加速度に基づいて振れの回転半径を求め、求めた回転半径を用いて角速度を補正することで平行振れに相当する値を求め、この求めた値に基づいて平行振れを補正する技術が開示されている。
特許第5693656号公報
しかしながら、特許文献1では振れの回転半径を撮影前に求め、撮影中はその値を用いて平行振れ補正を行っている。その為に撮影時間が長くなると共に、撮影中に回転半径が変化した場合には、平行振れ補正の精度が低下する。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、撮影中に安定した平行振れ補正を行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の防振制御装置は、角速度信号に基づいて得られる第1の信号と、加速度信号に基づいて得られる第2の信号とから、振れの回転半径を求める第1の演算手段と、前記回転半径と前記角速度信号とから、平行振れ量を求める第2の演算手段と、前記平行振れ量から、平行振れを補正するための補正量を求める第3の演算手段と、を有し、前記第2の演算手段は、予め決められた条件に応じて、撮影開始前に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、撮影開始後に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、を変更する。
本発明によれば、撮影中に安定した平行振れ補正を行うことができる。
本発明の第1の実施形態における撮像システムの断面を示す模式図と、撮像システムにおける防振システムの制御構成を示すブロック図。 第1の実施形態における比率の更新を説明する図。 平行振れ検出の問題点を説明する図。 平行振れ検出の問題点を説明する図。 第1の実施形態における平行振れ検出処理を説明する図。 第1の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャート。 第2の実施形態における撮像システムの断面を示す模式図と、撮像システムにおける防振システムの制御構成を示すブロック図。 第2の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャート。 第3の実施形態における撮像システムの断面を示す模式図と、撮像システムにおける防振システムの制御構成を示すブロック図。 第3の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャート。 第4の実施形態における撮像システムの断面を示す模式図と、撮像システムにおける防振システムの制御構成を示すブロック図。 第4の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、カメラ本体11aと、カメラ本体11aに装着して用いられる交換レンズ11bとを有する撮像システム11の断面を示す模式図と、撮像システム11における防振システムの制御構成を示すブロック図である。
カメラ本体11aに設けられたカメラCPU12aは、撮影者からの撮影指示操作などに応答して、カメラ本体11a内の防振動作を含む、撮像システム11全体の動作を制御する。なお、カメラCPU12aで行われる防振動作については、説明を分かり易くするために、カメラ本体11a外の点線12a内にその処理を示している。
また、交換レンズ11bに設けられたレンズCPU12bは、カメラ本体11aからの撮影指示などに応答して、交換レンズ11b内の防振動作を含む、交換レンズ11b全体の動作を制御する。なお、レンズCPU12bで行われる防振動作については、説明を分かり易くするために、交換レンズ11b外の点線12b内にその処理を示している。
図1において、不図示の撮影光学系を構成するレンズの一部は、レンズ振れ補正部13aを構成する防振レンズであり、矢印13b方向に駆動部115bにより駆動されることで撮像素子14面上に生ずる像ぶれを軽減する。このようなレンズ振れ補正部13aを有する撮影光学系を介して、光軸10に沿った被写体の光束が撮像素子14に入射し、撮像素子14は、入射した被写体の光束に応じた信号を出力する。撮像素子14から出力された信号には画像処理が行われ、得られた画像データは記録や表示等に用いられる。
撮像素子14は、光軸に対して垂直な平面上で、矢印14bで示す方向に駆動される撮像素子振れ補正部14aを構成している。そして、その駆動により撮像素子14の受光面上に生じる像ぶれを軽減する。なお、図1では、矢印13b及び矢印14bの方向(上下方向)の像ぶれを軽減する構成のみを記載しているが、それらの方向と直交する方向(左右方向)の像ぶれを軽減する構成も設けられている。
カメラ本体11aには、角速度計15a(角速度検出手段)と加速度計16a(加速度検出手段)が設けられている。そして、角速度計15aから出力される角速度信号ω1は、カメラCPU12a内の積分部18aで1階積分されて角度信号θ1に変換される。また、加速度計16aから出力される加速度信号a1は、同じくカメラCPU12a内の積分部19aで2階積分されて変位信号Y1に変換される。
交換レンズ11bにも、角速度計15b(角速度検出手段)と加速度計16b(加速度検出手段)が設けられ、角速度計15bから出力される角速度信号ω2は、レンズCPU12b内の積分部18bで1階積分されて角度信号θ2に変換される。また、加速度計16bから出力される加速度信号a2は、カメラCPU12a内の積分部19bで2階積分されて変位信号Y2に変換される。
積分部18bから出力された角度信号θ2は、レンズCPU12b内の敏感度調整部120により交換レンズ11bの光学条件(光学敏感度及びズームやフォーカス状態)に基づいて利得調整されて、角度振れ補正目標値とされる。駆動部115bは、入力される角度振れ補正目標値に基づいてレンズ振れ補正部13aを駆動し、レンズ振れ補正部13aの作動により角度振れ補正が行われる。
一方、積分部19aが出力する変位信号Y1は、バンドパスフィルタ110bにより、予め決められた(例えば5Hz)周波数成分が抽出される。また、バンドパスフィルタ110aは、積分部18aから出力される角度信号θ1から、予め決められた(例えば5Hz)周波数成分を抽出する。比較部111aは、バンドパスフィルタ110aにより抽出された角度信号θ1と、バンドパスフィルタ110bにより抽出された変位信号Y1との間の比率(第1の比率)を求める。なお、バンドパスフィルタ110bは、加速度計16aの出力に重畳する低周波の重力成分とドリフト成分を除去する目的で設けられている。一方、バンドパスフィルタ110aは、角度信号θ1の信号周波数特性を、バンドパスフィルタ110bで変更された変位信号Y1の周波数特性と揃える為に設けられている。
比較部111aで求められる第1の比率は、振れの回転中心116から加速度計16a迄の長さL1に相当する。これは、長さL1と角度信号θ1との積が変位信号Y1となる関係に基づいている。なお、角速度計15aから出力される角速度信号ω1と加速度計16aから出力される加速度信号を1階積分した速度信号v1との間の比率が長さL1に相当するとしてもよい。すなわち、比較部111aに予め決められた周波数成分が抽出された角速度信号ω1と速度信号v1を入力し、比較部111aで角速度信号ω1と速度信号v1との間の比率を第1の比率として求めてもよい。
同様に、積分部19bが出力する変位信号Y2からは、バンドパスフィルタ110cにより、予め決められた(例えば5Hz)周波数成分が抽出される。比較部111bはバンドパスフィルタ110aにより抽出された角度信号θ1と、バンドパスフィルタ110cにより抽出された変位信号Y2との間の比率(第2の比率)を求める。
比較部111bで求められる第2の比率は、振れの回転中心116から加速度計16bまでの長さL2に相当する。これは、長さL2と角度信号θ1との積が変位信号Y1となる関係に基づいている。なお、角速度計15aから出力される角速度信号ω1と加速度計16bから出力される加速度信号を1階積分した速度信号v2との間の比率が長さL2に相当するとしてもよい。すなわち、比較部111bに予め決められた周波数成分が抽出された角速度信号ω1と速度信号v2を入力し、比較部111bで角速度信号ω1と速度信号v2との間の比率を第2の比率として求めてもよい。
ここで比較部111a,111bが出力する比率の更新について、図2を参照して説明する。角速度計15a及び加速度計16a,16bの信号は、振れに合わせて常に変化している。しかしながら、比較部111a,111bにおいて比率を安定して求める為に、例えば0.5秒程度の期間におけるバンドパスフィルタ110a,110b,110cの移動平均信号を用いる。
図2において、実線の波形123は、バンドパスフィルタ110bからの変位信号Y1、破線の波形124はバンドパスフィルタ110aからの角度信号θ1、太線126aは、期間125aにおける変位信号Y1と角度信号θ1との比率である。期間125aは、上述した様に0.5秒設けてあり、期間125b,125cに示す様に例えば0.1秒間隔でずらしながら、バンドパスフィルタ110a,110bからの出力の移動平均を行い、126b、126cに示す様に比率を更新してゆく。なお、バンドパスフィルタ110cからの変位信号Y2に対しても、同様にして比率を更新する。
重み付け部112は、計時部122から出力される撮影時間の経過時間を示す信号に基づいて比較部111a,111bから出力される比率に対して、重み付けを行う。なお、ここで行われる重み付けについては、詳細に後述する。
保持部121は、レリーズボタン17による撮影開始操作に伴い、比較部111aに対して保持信号を出力する。比較部111aは、保持信号が入力された時点で得られている第1の比率を保持する。これにより、第1の比率は、撮影開始と共に固定される。例えば、図2において、矢印127で示すタイミングで保持部121から保持信号が比較部111aに入力されると、その時点における比較部111aの第1の比率(図2では126b)が保持され、比較部111aの出力はこの値に固定されることになる。
回転半径算出部113は、重み付け部112から出力される第1の比率または第2の比率(長さL1或いはL2)より、振れの回転中心116から光学系の主点117までの回転半径L0を算出する。具体的には、加速度計16a或いは加速度計16bの位置と、光学系の主点117との差を、長さL1或いはL2から差し引くことで、回転半径L0を求める。
乗算部114は、積分部18aの角度信号θ1に回転半径算出部113からの回転半径L0を乗じる事で、光学系の主点117における変位信号Y0、即ち、平行振れ量に相当する変位量を求める。
像倍率調整部119は、変位信号Y0に対して像倍率係数を乗ずる。光学系の主点117の変位が撮像素子14の像面に与える影響は像倍率により変化し、被写体が近い時や撮影光学系の焦点距離が長い時の様に像倍率が大きい時は、その影響が大きい。その為、像倍率調整部119は像倍率が高い時は、低い時に比べて変位信号Y0に乗ずる係数を大きくする。
回転半径算出部113、乗算部114及び像倍率調整部119で平行振れ検出部118を構成している。
係数がかけられた変位信号Y0は、平行振れ補正目標値(補正量)として駆動部115aに入力され、駆動部115aは、入力された平行振れ補正目標値に基づいて撮像素子振れ補正部14aを駆動する。そして撮像素子振れ補正部14aの作動により平行振れ補正が行われる。
なお、図1に示す例においては、交換レンズ11bのレンズ振れ補正部13aで角度振れ補正、カメラ本体11aの撮像素子振れ補正部14aで平行振れ補正を行っている。しかしながら、レンズ振れ補正部13aで平行振れ補正、撮像素子振れ補正部14aで角度振れ補正を行ってもよく、また各々の振れ補正部が平行振れと角度振れを同時に補正する様に制御してもよい。
本実施形態では、重み付け部112は、計時部122の信号に基づいて比較部111a,111bから出力される比率に対して重み付けを行う。以下、重み付け部112で行う重み付けについて説明する。
図3の波形21は、加速度計16aから出力される加速度信号であり、横軸は時間、縦軸は加速度計16aの出力を示している。また、波形21aは加速度計16aからの高周波の大きな加速度信号部分であり、カメラ本体11aのシャッタなどメカニカルな駆動機構の動作による振動の影響で発生している。その為、この期間は、加速度計16aから出力される加速度信号を平行振れ検出(すなわち、変位信号Y0の検出)に用いることができない。
そこで、高周波の加速度信号が発生している期間は、発生前に加速度信号と角速度信号から求めた比率を保持し、その比率と期間t23の間に変化する角速度信号とに基づいて平行振れ検出を行う。図1を用いて説明すると、この期間t23では、重み付け部112は、前述した様に保持部121からの保持信号に応じて比較部111aに保持された、更新されない第1の比率(固定比率)の重みを1、比較部111bからの第2の比率の重みを0にする。これにより、平行振れ検出部118は、更新されない第1の比率(固定比率)を用いて平行振れ検出を行うことになる。
そして、高周波の信号が発生していない期間t24では、その間に変化する加速度信号と角速度信号から求めた更新される第2の比率(変化比率)と期間t24の間に変化する角速度信号とに基づいて平行振れ検出を行う。図1を用いて説明すると、この期間t24では、重み付け部112は、比較部111bの第2の比率の重みを1、更新されない第1の比率の重みを0にする。これにより、平行振れ検出部118は、第2の比率の重みを用いて平行振れ検出を行うことになる。
振れの回転半径L0は時間経過と共に変化しているが、この変化は急峻ではないのでシャッタの振動の様に短い期間t23では比率を固定しても平行振れ検出精度の劣化は少ない。一方、シャッタの振動発生後の期間t24は長いので、そのまま比率を固定してしまうと、その間に変化する回転半径L0が平行振れ検出精度を下げてしまう。
そこで本実施形態では、期間t24においては回転半径L0を更新する様に制御することで、平行振れの検出精度を保つ。図2を用いて説明した様に、比較部111bで得られる第2の比率は、移動平均化されている為に、例えば0.1秒ごとに回転半径L0が変化することになる。
なお、期間t23より前の撮影準備期間では、固定される前の第1の比率の重みを1、第2の比率を0として、第1の比率を用いて平行振れ検出を行う。これは、交換レンズ11b側の加速度計16bは、撮影準備期間中に駆動されるフォーカスレンズやズームレンズなどの振動の影響を受ける可能性があるためである。また、加速度計16bのほうが加速度計16aよりも検出精度がよい場合や、撮影準備期間中でも加速計16bに与えるレンズ駆動系の影響が無視できる場合など、第1の比率と第2の比率を加重平均したほうがL0を精度よく求めることができることも考えられる。そのため、期間t23より前の撮影準備期間では、固定される前の第1の比率の重みが第2の比率の重みよりも大きければ、第2の比率を0としなくてもよい。すなわち、固定比率は、第1の比率だけに基づく比率の他に、第1の比率と第2の比率とに基づく比率も含むものである。
図4は、外乱による振動が発生していない場合に、常時変化する比率で平行振れ検出した波形31(太い破線)と、常時固定比率で平行振れ検出した波形32(細い破線)を併記したグラフである。回転半径L0が固定された波形32と回転半径L0が変化する波形31とでは、例えば期間t23の様に短期間では両者の差は少ないが、期間t24の様に長期間では差が出てくる。しかしながら、回転半径L0を変化させるために加速度計の信号を常に使用していると、上述した様にシャッタ駆動などの外乱による振動発生時に正しい平行振れ検出ができなくなる。
そこで、外乱振動が予測される期間は固定比率を用い、そうでないときは変化比率を用いることで、外乱に強く、且つ長期間でも安定した平行振れ検出ができるようにする。
図5(a)における破線の波形41と実線の波形42は、それぞれ、期間t23においては固定比率、期間t24においては変化比率を用いた平行振れ検出結果であり、2つの波形の違いは、固定比率から変化比率に切り替えるときの連続性処理の違いにある。
図5(b)は、図5(a)における固定比率から変化比率への切り替えタイミングt43周辺の時間軸を拡大した図であり、切り替え期間t51において破線の波形41は不連続になっている。これは図1において固定比率として用いていた比較部111aが出力する第1の比率から変化比率として用いる比較部111bが出力する第2の比率に単純に切り替えた時に互いの比率に差が生じている為である。それに対して波形42は比率切り替え時に、比率間の誤差分を差し引いている。その為、切り替え前後の波形の連続性が保たれ、変動の無い平行振れ検出が可能になる。
図6は、第1の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャートであり、このフローチャートに示す処理はカメラCPU12a内で行われる。なお、この処理は、カメラ本体11aの電源オンやレリーズボタン17の半押し動作等により、開始される。
処理が開始されると、まずS601において、重み付け部112は、比較部111a,111bから、それぞれ第1の比率及び第2の比率の入力を開始する。ここでは、上述した様に、予め決められた時間間隔(例えば、0.1秒間隔)で第1の比率及び第2の比率が入力される。また、重み付け部112は、第1の比率の重みを1に、第2の比率の重みを0とすることで、比較部111aから出力される第1の比率を回転半径算出部113に出力する。
S602では、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われたか否かを判定し、撮影開始操作が行われた場合はS603に進み、そうでない場合はS602において、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われるまで待機する。
S603では、保持部121は保持信号を比較部111aに出力し、比較部111aは、レリーズボタン17による撮影開始操作時点における第1の比率を示す信号をホールド(固定)する。さらに、計時部122では、撮影時間Tの計測を開始する。
S604では、計時部122からの信号に基づいて、撮影時間Tが所定時間T0を経過したか否かを判定する。所定時間T0が経過してない場合は、S605に進み、所定時間T0を経過した場合にはシャッタ動作など振動の発生の可能性は低くなるのでS606に進む。なお、ここでの所定時間T0は、外乱振動が予測される期間(図3に示すt23)を含むように設定する。
S605では、シャッタ動作など振動の発生が予想される為、重み付け部112はS603で保持された第1の比率の重みを1にし、第2の比率の重みを0にする。そして、S607において、第1の比率に基づいて振れの回転半径L0を求め、撮像素子振れ補正部14aによる平行振れ補正を行い、S604に戻って、上記処理を繰り返す。
一方、S606では、予め決められた時間間隔で入力される第2の比率の重みを1にし、第1の比率の重みを0にする。そして、S608において、第2の比率に基づいて振れの回転半径L0を求め、撮像素子振れ補正部14aによる平行振れ補正を行う。なお、平行振れ補正中に、S605で用いた比率からS606で用いた比率に移行する時にはS608で接続処理が行われ、図5(b)を用いて説明した様にして、S605で用いた比率からS606で用いた比率連続的に変化させる。なお、加速度計16aのほうが加速度計16bよりも検出精度がよい場合など、第1の比率と第2の比率を加重平均したほうがL0を精度よく求めることができることも考えられる。そのため、所定時間T0の経過後は、第2の比率の重みが第1の比率の重みよりも大きければ、第1の比率を0としなくてもよい。ただし、所定時間T0の経過前の比率からの移行中は所定時間T0の経過後であっても第2の比率の重みが第1の比率の重みよりも大きくなくてもよい。
次に、S609において撮影が終了したか(撮影時間Tが予め決められた露光時間を経過したか)を判断する。終了していなければS608に戻って、変化比率である第2の比率を用いた上記処理を繰り返し、終了していれば、S602に戻って上記処理を繰り返す。
なお、第1の比率の固定を解除するタイミングや、第1の比率の重みを1に、第2の比率を0に戻すタイミングについては、撮影が終了してから、次にレリーズボタン17が操作される前の間の適当なタイミングで行えば良い。
以上説明した様に、外乱振動による影響が予想される撮影開始後は、撮影開始前に固定した固定比率を用い、外乱振動による影響が無いと予想される所定時間経過後は、随時変化する変化比率を用いて平行振れ補正を行う。これにより、撮影中も安定した平行振れ補正を行うことができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図7は、第2の実施形態におけるカメラ本体70aと、カメラ本体70aに着脱可能な交換レンズ11bとを有する撮像システム70の断面を示す模式図と、撮像システム70における防振システムの制御構成を示すブロック図である。なお、図1に示すものと同様の構成には同じ参照番号を付し、適宜説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態とは、以下の2点において異なる。
1.カメラ本体に搭載された角速度計及び加速度計からの信号に基づく回転半径L0の演算は行わず、姿勢演算により逐次平行振れを検出する。
2.重み付け部は、時間に基づく制御ではなく、衝撃発生量に応じて重み付けを変更する。
図7において、角速度計15bからの角速度信号ωは、積分部18a及び積分部18bに出力される。積分部18aでは、入力した角速度信号ωを積分して角度信号θに変換する。また、加速度計16bからの加速度信号aは、積分部19bにより2階積分されて変位信号Yに変換される。
バンドパスフィルタ110a,110bは、積分部18a,19bから出力される角度信号θ及び変位信号Yから、予め決められた(例えば5Hz)周波数成分を抽出する。比較部111bは、バンドパスフィルタ110a,110bの信号の比率を求める。これは振れの回転中心116から加速度計16bまでの長さL2となる。また、比率は、図2を用いて説明した様に撮影前に0.5秒の移動平均で、0.1秒間隔で更新される。L2の求めかたは、第1の実施形態と同様であり、角速度信号ωと速度信号vから求めてよい。
保持部121は、比較部111bに、露光開始時における比較部111bの信号を保持させる。
回転半径算出部113は、撮影開始時に保持された比較部111bの信号と、光学系の主点117と加速度計16bの位置の差から、回転半径L0を求める。
乗算部114は、回転半径算出部113により算出された回転半径L0と、積分部18aからの角度信号θとを乗算して、光学系の主点117における第1の変位信号Y0L、即ち、第1の平行振れ量を求める。
像倍率調整部119aは、被写体距離と光学系の焦点距離より像倍率を求め、像倍率で第1の変位信号Y0Lを調整して撮像素子14の撮像面における第1の像面振れ量(補正量)を求める。像倍率調整部119aで求められた第1の像面振れ量は重み付け部112に出力される。
一方、カメラ本体70aには、異なる3軸回りの角速度を検出する角速度計71と、異なる3軸方向の加速度を検出する加速度計72が設けられている。角速度計71と加速度計72からの信号は、姿勢検出部73に入力する。
姿勢検出部73は、ナビゲーションや自立安定装置などで公知のストラップダウン法を用い、3軸方向の加速度信号及び3軸回りの角速度信号から、カメラ座標系と静止座標系との間の座標変換マトリクスを演算する。そして求めた座標マトリクスに基づいて光学系の主点117における第2の変位信号Y0C、即ち、第2の平行振れ量(補正量)を算出する。
姿勢検出部73より得られた第2の変位信号Y0Cは、像倍率調整部119bにより撮像素子14の撮像面における第2の像面振れ量に換算され、重み付け部112に出力される。
重み付け部112は、衝撃検出部74により検出される衝撃量に応じて、像倍率調整部119aからの第1の像面振れ量と、像倍率調整部119bからの第2の像面振れ量に対して重み付けを行い、平行振れ補正目標値として駆動部115aに出力する。
具体的には、撮影開始から衝撃検出部74により検出されるシャッタ駆動などによる衝撃が収まるまでの間は、第1の像面振れ量の重みを1にし、第2の像面振れ量の重みを0にする。そして、衝撃検出部74により検出される衝撃が収まると、第1の像面振れ量の重みを0にし、第2の像面振れ量の重みを1にする。
撮像素子振れ補正部14aは、駆動部115aの信号に基づいて平行振れ補正を行う。
なお、重み付け部112による重み付けの切り替え前後は、図5(b)で説明した手法と同様に、平行振れ目標値の連続性を保つための処理を行う。
また、図7においては、像倍率調整部119a,119bの信号が重み付け部112に入力する構成を示したが、本発明はこれに限られるものでは無い。例えば、乗算部114が出力する第1の変位信号Y0Lと姿勢検出部73が出力する第2の変位信号Y0Cを重み付け部112に直接入力し、重み付け部112から出力される信号を像倍率調整部により調整した信号を駆動部115aに出力してもよい。
また、図7においては、カメラ本体70a側に3軸の加速度計及び角速度計を設け、姿勢検出部において姿勢検出を行っているが、この機能を交換レンズ11b側に設けてもよい。
図8は、第2の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャートであり、このフローチャートに示す処理はカメラCPU12a内で行われる。なお、この処理は、カメラ本体70aの電源オンやレリーズボタン17の半押し動作等により、開始される。
処理が開始されると、まずS801において、重み付け部112は、像倍率調整部119a,119bから、それぞれ第1の像面振れ量及び第2の像面振れ量の入力を開始する。
S802では、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われたか否かを判定し、撮影開始操作が行われた場合はS803に進み、そうでない場合はS802において、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われるまで待機する。
S803では、保持部121は保持信号を比較部111bに出力し、レリーズボタン17による撮影開始操作時点における比率(L2)を示す信号をホールド(固定)する。
S804では、撮影開始操作後に衝撃検出部74にシャッタ駆動などの衝撃振動が入力し、その衝撃振動が継続しているか否かを判定する。そして衝撃振動が継続している場合はS805に進み、衝撃振動が所定値以下になるとS806に進む。
S805では、シャッタ動作など振動が継続しているため、重み付け部112は、像倍率調整部119aからの第1の像面振れ量の重みを1にし、像倍率調整部119bからの第2の像面振れ量の重みを0にする。そして、S807において、第1の像面振れ量に基づいて撮像素子振れ補正部14aによる平行振れ補正を行い、S804に戻って、上記処理を繰り返す。なお、第1の実施形態と同様に、撮影準備期間中でも加速計16bに与えるレンズ駆動系の影響が無視できる場合など、第1の像面振れ量の重みが第2の像面振れ量の重みよりも大きければ、第2の像面振れ量の重みを0としなくてもよい。
一方、S806では、第2の像面振れ量の重みを1にし、第1の像面振れ量の重みを0にする。そして、S808において、第2の像面振れ量に基づいて撮像素子振れ補正部14aによる平行振れ補正を行う。なお、平行振れ補正中に、S805の第1の像面振れ量からS806の第2の像面振れ量に移行する時にはS808で接続処理が行われ、図5(b)を用いて説明した様にして、平行振れ目標値は連続的にその値を変化させる。
次に、S809において撮影が終了したかを判断する。終了していなければS808に戻って、第2の像面振れ量に基づいて平行振れ補正を繰り返し、終了していれば、S802に戻って上記処理を繰り返す。
また、比較部111bにおける比率の固定の解除は、衝撃振動が所定値以下になってから、次にレリーズボタン17が操作される前の間の適当なタイミングで行えば良い。
以上説明した様に本第2の実施形態によれば、外乱振動が収まるまでは、交換レンズの加速度計と角速度計の信号から求まる比率を平均して固定した固定比率を用いて平行振れ検出を行う。そして、外乱振動が収まった後は、カメラ本体の加速度計と角速度計の信号に基づく姿勢検出部の信号に基づいて平行振れ検出を行う。これにより、撮影中も安定した平行振れ補正を行うことができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図9は、第3の実施形態におけるカメラ本体90aと、カメラ本体90aに着脱可能な交換レンズ11bとを有する撮像システム90の断面を示す模式図と、撮像システム90における防振システムの制御構成を示すブロック図である。なお、図1に示すものと同様の構成には同じ参照番号を付し、適宜説明を省略する。
なお、第3の実施形態と、第1及び第2の実施形態とは、以下の2点において異なる。
1.交換レンズに搭載された加速度計を衝撃発生量に応じて使い分ける。
2.レンズ振れ補正部で角度振れと平行振れの補正を行う。
また、第2の実施形態では、角速度計15a,15b及び加速度計16a,16bをそれぞれカメラ本体70a及び交換レンズ11bに設けていたが、第3の実施形態では、交換レンズ11bにのみ、角速度計15b及び加速度計16bが設けられている。
角速度計15bからの角速度信号ωと加速度計16bからの加速度信号aは、それぞれ積分部18b,19bに入力されて、角度信号θと変位信号Yに変換される。そして、バンドパスフィルタ110a、110cにより、予め決められた(例えば5Hz)周波数成分のみ抽出されたのち、比較部111bにより振れの回転中心116から加速度計16bまでの長さL2としての比率が求められる。L2の求めかたは、第1の実施形態と同様であり、角速度信号ωと速度信号vから求めてよい。
図2を用いて説明したように、比較部111bの比較結果は比率の移動平均で更新される。そして、第3の実施形態においては、レリーズボタン17による撮影開始操作に伴い、保持部121が比較部111bに対して保持信号を出力することで、移動平均の更新を停止し、比率を固定する(固定比率)。そして、衝撃検出部74が、カメラ内の衝撃発生量が所定より少なくなったことを検出すると、保持部121が、保持信号の出力を停止し、比率の更新を再開させる(変化比率)。このように、第3の実施形態における保持部121は、固定比率と変化比率とを切り替える役割を担っている。
また、積分部18bで求められた角度信号θは、敏感度調整部120を介して駆動部115bにも入力しており、これによりレンズ振れ補正部13aは角度振れ補正を始める。
比較部111bの信号は回転半径算出部113に入力されて、振れの回転中心116から光学系の主点117までの長さ(回転半径L0)が求められる。得られた回転半径L0と積分部18bの角度信号が乗算部114で乗算されることで光学系の主点117における変位信号Y0、即ち、平行振れ量が求められる。変位信号Y0は像倍率調整部119により撮像素子14の撮像面における像面振れ量に換算され、平行振れ補正目標値(補正量)として駆動部115bに入力され、レンズ振れ補正部13aは駆動部115bの出力により平行振れ補正を始める。
上述した様に、平行振れ補正は撮影開始からカメラのシャッタ駆動などの衝撃が収まるまでは固定比率から求めた回転半径L0と角速度計15bの信号とを用いて行い、衝撃が収まった後は変化比率から求めた回転半径L0と角速度計15bの信号とを用いて行う。
図10は、第3の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャートであり、このフローチャートに示す処理はレンズCPU12b内で行われる。なお、第2の実施形態と同様の処理には同じステップ番号を付している。また、この処理は、カメラ本体90aの電源オンやレリーズボタン17の半押し動作等により、開始される。
処理が開始されると、S802において、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われたか否かを判定し、撮影開始操作が行われた場合はS1001に進み、そうでない場合はS802において、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われるまで待機する。
S1001では、保持部121は保持信号を比較部111bに出力し、比較部111bは、比率の更新を停止して、その時点における比率を示す信号をホールド(固定)する。
S804では、撮影開始操作後に衝撃検出部74にシャッタ駆動などの衝撃振動が入力し、その衝撃振動が継続しているか否かを判定する。そして衝撃振動が継続している場合はS1002に進み、衝撃振動が所定以下になるとS1005に進む。
S1002では、シャッタ動作など振動が継続しているため、保持部121は比較部111bの比率の更新を停止したまま、固定比率と角度信号θとに基づいてレンズ振れ補正部13aによる平行振れ補正を行い、S804に戻って、上記処理を繰り返す。
一方、S1005では、保持部121は、比較部111bの比率の更新を再開する(変化比率)。このように、衝撃振動が収まると、比率の更新が再開される。そして、S807において、S1005で得られる変化比率と角度信号θとに基づいて、レンズ振れ補正部13aにより平行振れ補正を行う。なお、平行振れ補正中に、比較部111bの比率の更新を再開した場合、S807において接続処理が行われ、図5(b)を用いて説明した様にして、平行振れ目標値は連続的にその値を変化させる。
次に、S809において撮影が終了したかを判断する。終了していなければS807に戻って、更新された比率に基づいて平行振れ補正を繰り返し、終了していれば、S802に戻って上記処理を繰り返す。
以上説明した様に、外乱振動が収まるまでは加速度計と角速度計の信号から求まる比率を平均して固定した固定比率を用いて平行振れ検出を行い、外乱振動が収まった後は、加速度計と角速度計の信号から求まる比率を更新しながら平行振れ検出を行う。これにより、撮影中も安定した平行振れ補正を行うことができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図11は、第4の実施形態におけるカメラ本体90aと、カメラ本体90aに着脱可能な交換レンズ11bとを有する撮像システム90の断面を示す模式図と、撮像システム90における防振システムの制御構成を示すブロック図である。図9に示す構成とは、レンズCPU12bによる処理の内容が異なる。なお、図9に示すものと同様の構成には同じ参照番号を付し、適宜説明を省略する。
第4の実施形態では、露光時間に基づいて保持部121が比較部111bの固定比率と変化比率とを切り替える点が第3の実施形態とは異なる。
図11において、保持部121には、露光時間検出部1101の信号が入力する。保持部121は、露光時間検出部1101から入力される静止画の露光時間が、例えば1/10秒のように短い時は、露光開始前に求めた比較部111bの比率を更新しないように制御する。そして、比較部111bからは固定された比率信号(固定比率)が回転半径算出部113に入力される。また、保持部121は、露光時間検出部1101から入力される静止画の露光時間が、例えば1/8秒のように長い時は、比較部111bの比率を移動平均して更新する。そして、比較部111bからは変化比率が回転半径算出部113に入力される。
露光時間が短い時は、回転半径L0の変動が少ないために、固定比率としても平行振れの検出精度を保つことができ、露光時のシャッタ動作などの外乱振動による加速度計誤差は平行振れ検出結果に重畳されない。また、露光時間が長い時は露光時のシャッタ動作などの外乱振動による加速度計誤差は平行振れ検出結果に重畳されることになるが、露光時間における外乱振動に占める割合が少ないために、その誤差が像劣化に及ぼす影響は少ない。
図12は、第4の実施形態における平行振れ補正処理のフローチャートであり、このフローチャートに示す処理はレンズCPU12b内で行われる。なお、第2の実施形態と同様の処理には同じステップ番号を付している。また、この処理は、カメラ本体90aの電源オンやレリーズボタン17の半押し動作等により、開始される。
処理が開始されると、S1201では、露光時間検出部1101から入力される露光時間が予め決めあれた露光時間よりも短いかどうかを判定する。短い時はS1202に進み、短くなければS1203に進む。
S1202において、保持部121は保持信号を比較部111bに出力し、比較部111bは、比率の更新を停止して、その時点における比率を示す信号をホールド(固定)する。一方、S1203では、保持部121は比較部111bの比率を更新したままにする。
S802では、レリーズボタン17により撮影開始操作が行われたか否かを判定し、撮影開始操作が行われた場合はS807に進み、そうでない場合はレリーズボタン17により撮影開始操作が行われるまで待機する。
S807では、S1202で得られる固定比率またはS1203で得られる変化比率と、角度信号とに基づいて、レンズ振れ補正部13aにより平行振れ補正を行い、S809に進む。
S809では、撮影が終了したかを判断し、終了していなければS807に戻って、平行振れ補正を繰り返し、終了していれば、S1201に戻って上記処理を繰り返す。
なお、S1202の後、比較部111bにおける比率の固定の解除は、撮影が終了してから、次に露光時間の判定を行う前の間の適当なタイミングで行えば良い。
以上説明した様に本第4の実施形態によれば、露光時間が短い時は加速度計と角速度計の信号から求まる比率を更新せずに平行振れ検出を行い、露光時間が長い時は加速度計と角速度計の信号から求まる比率を更新しながら平行振れ検出を行う。これにより、撮影中も安定した平行振れ補正を行うことができる。
<他の実施形態>
なお、上述した第1乃至第4の実施形態では、撮像システムに搭載された防振制御装置について説明したが、本発明はこれに限られるものでは無く、外乱による振れが発生する可能性のある、防振制御を必要とする装置に適用することが可能である。その場合、外乱の発生に応じて、制御すればよい。
また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
12a:カメラCPU、12b:レンズCPU、15a,15b,71:角速度計、16a,16b,72:加速度計、111a,111b:比較部、112:重み付け部、113:回転半径算出部、118,118a,118b:平行振れ検出部、121:保持部、122:計時部、73:姿勢検出部、74:衝撃検出部、1101:露光時間検出部

Claims (16)

  1. 角速度信号に基づいて得られる第1の信号と、加速度信号に基づいて得られる第2の信号とから、振れの回転半径を求める第1の演算手段と、
    前記回転半径と前記角速度信号とから、平行振れ量を求める第2の演算手段と、
    前記平行振れ量から、平行振れを補正するための補正量を求める第3の演算手段と、を有し、
    前記第2の演算手段は、予め決められた条件に応じて、撮影開始前に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、撮影開始後に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、を変更することを特徴とする防振制御装置。
  2. 前記速度信号は、本体から出力される第1の速度信号と、前記本体に装着されたレンズ装置から出力される第2の速度信号とを含み、
    前記第2の演算手段は、前記予め決められた条件を満たす場合に、前記第1の速度信号に基づく第1の距離の重みを前記第2の速度信号に基づく第2の距離の重みよりも大きくして撮影開始前に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求め、
    前記予め決められた条件を満たさない場合に、前記第2の速度信号に基づく前記第2の距離の重みを前記第1の速度信号に基づく前記第1の距離の重みよりも大きくして撮影開始後に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の防振制御装置。
  3. 前記第2の演算手段は、前記予め決められた条件を満たす場合から前記予め決められた条件を満たさない場合に変わったとき、前記第1の距離の重みが前記第2の距離の重みよりも大きい状態から、前記第1の距離の重みが前記第2の距離の重みよりも小さい状態へ変化するように重みを変更させることを特徴とする請求項2に記載の防振制御装置。
  4. 本体に装着されたレンズ装置に備えられた角速検出手段から出力される角速度信号から繰り返し得られる角度信号と、前記レンズ装置に備えられた加速度検出手段から出力される加速度信号から繰り返し得られる変位信号とから、振れの回転中心から光学系の主点までの回転半径を繰り返し求める第1の演算手段と、
    前記回転半径と前記角度信号とから、第1の平行振れ量を繰り返し求める第2の演算手段と、
    前記本体に備えられた角速度検出手段からの角速度信号と、前記本体に備えられた加速度検出手段からの加速度信号とから、前記本体の姿勢の変位を検出して、第2の平行振れ量を検出する第4の演算手段
    前記第1の平行振れ量および第2の平行振れ量から、平行振れを補正するための補正量を求める第3の演算手段と、を有し、
    前記第3の演算手段は、予め決められた条件を満たす場合に、前記第1の平行振れ量から前記補正量を求め、前記予め決められた条件を満たさない場合に、前記第2の平行振れ量から前記補正量を求める
    ことを特徴とする防振制御装置。
  5. 前記予め決められた条件は、外乱による振動が発生している期間であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防振制御装置。
  6. 前記予め決められた条件は、撮影が指示されてから、所定時間が経過するまでの間であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の防振制御装置。
  7. 前記予め決められた条件は、撮影が指示されてから、衝撃検出手段により検出される衝撃振動が予め決められた値以下になるまでの間であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の防振制御装置。
  8. 前記予め決められた条件は、露光時間が予め決められた時間よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の防振制御装置。
  9. 更に、前記第3の演算手段により求められた前記補正量に基づいて、防振を行う防振手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の防振制御装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の防振制御装置と、
    前記第3の演算手段により求められた前記補正量に基づいて、防振を行う防振手段を有することを特徴とする撮像システム。
  11. 前記撮像システムは、カメラ本体と、カメラ本体に装着されるレンズ装置とを含み、
    前記防振手段は、前記レンズ装置に含まれる防振レンズを含むことを特徴とする請求項10に記載の撮像システム。
  12. 前記撮像システムは、撮影を行うための撮像素子を含むカメラ本体を有し、
    前記防振手段は、前記撮像素子を光軸に対して垂直な平面上で駆動する駆動手段を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の撮像システム。
  13. 演算手段が、角速度信号に基づいて得られる第1の信号と、加速度信号に基づいて得られる第2の信号とから、振れの回転半径を求める第1の演算工程と、
    前記演算手段が、前記回転半径と前記角速度信号とから、平行振れ量を求める第2の演算工程と、
    前記演算手段が、前記平行振れ量から、平行振れを補正するための補正量を求める第3の演算工程と、を有し
    前記第2の演算工程では、予め決められた条件に応じて、撮影開始前に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、撮影開始後に求めた前記回転半径を用いて撮影開始後の前記平行振れ量を求めるか、を変更することを特徴とする防振制御方法。
  14. 演算手段が、本体に装着されたレンズ装置に備えられた角速検出手段から出力される角速度信号から繰り返し得られる角度信号と、前記レンズ装置に備えられた加速度検出手段から出力される加速度信号から繰り返し得られる変位信号とから、振れの回転中心から光学系の主点までの回転半径を繰り返し求める第1の演算工程と、
    前記演算手段が、前記回転半径と前記角度信号とから、第1の平行振れ量を繰り返し求める第2の演算工程と、
    前記演算手段が、前記本体に備えられた角速度検出手段からの角速度信号と、前記本体に備えられた加速度検出手段からの加速度信号とから、前記本体の姿勢の変位を検出して、第2の平行振れ量を検出する第3の演算工程と、
    前記演算手段が、前記第1の平行振れ量および第2の平行振れ量から、平行振れを補正するための補正量を求める第4の演算工程と、を有し、
    前記第4の演算工程では、予め決められた条件を満たす場合に、前記第1の平行振れ量から前記補正量を求め、前記予め決められた条件を満たさない場合に、前記第2の平行振れ量から前記補正量を求める
    ことを特徴とする防振制御方法。
  15. コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の防振制御装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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