JP7279348B2 - 断熱容器、内容物入り断熱容器及び断熱容器の組合体 - Google Patents

断熱容器、内容物入り断熱容器及び断熱容器の組合体 Download PDF

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Description

本開示は、断熱容器、内容物入り断熱容器及び断熱容器の組合体に関する。
従来、高性能な断熱容器においては、断熱性向上のため、特に遮熱効果を主目的として、アルミ蒸着層またはアルミ箔等の金属層を外装部に設けている。また、このような断熱容器としては、主にバリア性確保のため、アルミ蒸着層等を含む真空断熱材(VIP)を有するものも存在する。
このように断熱容器の外装部または断熱容器の真空断熱材のいずれかに金属層が使用されている場合、金属層が電磁波を反射してしまう。このため、断熱容器のパネルの内側に配置したRFIDタグを、パネルの外側から非接触通信によって読み取ることは困難である。
また従来、RFIDタグが付いた物品を収容するケースが知られている(例えば特許文献1)。しかしながら、このようなケースを用いた場合、RFIDタグの内容を読み取るために、ケース内壁に読取アンテナを設置し、RFIDタグから読み取った情報を、ケースの天板などに設置された中継機を用いて外方に送信する必要がある。
特許第6220998号公報
本開示は、断熱容器の内部に配置されたICタグを外部から直接読み取ることが可能な断熱容器、内容物入り断熱容器及び断熱容器の組合体を提供する。
本実施の形態による断熱容器は、断熱容器であって、天面断熱パネルと、底面断熱パネルと、複数の側面断熱パネルと、を含む複数の断熱パネルを備え、前記複数の断熱パネルのうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波透過性の非金属パネルである。
本実施の形態による断熱容器において、前記複数の断熱パネルのうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波非透過性の金属パネルであってもよい。
本実施の形態による断熱容器において、前記複数の断熱パネルのうち互いに対向する2つの断熱パネルは、それぞれ非金属パネルであり、他の断熱パネルは、それぞれ金属パネルであってもよい。
本実施の形態による断熱容器において、前記天面断熱パネル及び前記底面断熱パネルは、それぞれ非金属パネルであり、前記複数の側面断熱パネルは、それぞれ金属パネルであってもよい。
本実施の形態による断熱容器において、前記金属パネルは、芯材と、前記芯材の周囲を覆う金属製ガスバリア層とを有してもよい。
本実施の形態による断熱容器において、前記非金属パネルは、芯材と、前記芯材の周囲を覆う非金属製ガスバリア層とを有してもよい。
本実施の形態による断熱容器は、断熱容器であって、天面断熱パネルと、底面断熱パネルと、複数の側面断熱パネルと、を含む複数の断熱パネルを備え、前記複数の断熱パネルのうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波透過性の非金属部分パネルと、電波非透過性の金属部分パネルとを含む。
本実施の形態による内容物入り断熱容器は、前記断熱容器と、前記断熱容器に収容されたICタグ付き内容物と、を備えている。
本実施の形態による内容物入り断熱容器は、前記断熱容器と、前記断熱容器に収容されたICタグ付き内容物と、を備え、前記断熱容器の前記非金属パネルと前記ICタグ付き内容物との間に、保冷保温剤が配置されている。
本実施の形態による断熱容器の組合体は、第1の断熱容器と、第2の断熱容器と、を備え、前記第1の断熱容器及び前記第2の断熱容器はそれぞれ、天面断熱パネルと、底面断熱パネルと、複数の側面断熱パネルと、を含む複数の断熱パネルを有し、前記複数の断熱パネルは、電波透過性の非金属パネルと、電波非透過性の金属パネルとを含み、前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とで、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なる。
本実施の形態による断熱容器の組合体において、前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とは、着脱可能に一体化されていてもよい。
本実施の形態による断熱容器の組合体において、前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とは、着脱不可能に一体化されていてもよい。
本実施の形態によれば、断熱容器の内部に配置されたICタグを外部から直接読み取ることができる。
図1は、一実施の形態による断熱容器を示す斜視図である。 図2は、一実施の形態による断熱容器を示す分解斜視図である。 図3は、各断熱パネルを示す断面図である。 図4(a)(b)は、各断熱パネルの真空断熱材を示す断面図である。 図5は、一実施の形態による内容物入り断熱容器を示す斜視図である。 図6(a)-(d)は、それぞれ変形例1による断熱容器を示す斜視図である。 図7は、変形例2による断熱容器を示す斜視図である。 図8(a)-(d)は、それぞれ変形例3による断熱容器を示す斜視図である。 図9は、変形例4による断熱容器の組合体を示す斜視図である。 図10は、変形例5による断熱容器の組合体を示す斜視図である。 図11は、変形例6による断熱容器の組合体を示す斜視図である。 図12は、変形例7による断熱容器の組合体を示す斜視図である。 図13は、変形例8による内容物入り断熱容器を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら一実施の形態について説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
また、以下の実施の形態において、「X方向」とは、断熱容器の底面の一辺に平行かつ断熱容器が配置される床面に平行な方向であり、「Y方向」とは、X方向に垂直かつ断熱容器が配置される床面に平行な方向である。「Z方向」とは、鉛直方向に平行な方向である。また、「天面」とは、床面に平行な面であって、断熱容器の上方側の面をいい、「底面」とは、床面に平行な面であって、断熱容器の下方側の面をいう。「側面」とは、天面の下方かつ底面の上方に位置し、床面に垂直な面をいう。
(断熱容器の構成)
本実施の形態による断熱容器の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態による断熱容器の構造を示す図である。図2は、本実施の形態による断熱容器の各パネルを外した状態を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態による断熱容器10は、組み立てられた際に略立方体又は略直方体形状となるものであり、天面断熱パネル11と、第1側面断熱パネル12と、第2側面断熱パネル13と、第3側面断熱パネル14と、第4側面断熱パネル15と、底面断熱パネル16とを含む、6つ(複数)の断熱パネル11~16を備えている。
なお本明細書中、天面断熱パネル11と、第1側面断熱パネル12と、第2側面断熱パネル13と、第3側面断熱パネル14と、第4側面断熱パネル15と、底面断熱パネル16とを総称して、断熱パネル11~16という場合がある。また、第1側面断熱パネル12と、第2側面断熱パネル13と、第3側面断熱パネル14と、第4側面断熱パネル15とを総称して、側面断熱パネル12~15という場合がある。
断熱パネル11~16は、それぞれその主たる面(各断熱パネルを構成する6つの面のうち、最も広い互いに反対側を向く一対の面)がそれぞれ略正方形形状又は略長方形形状となっている。天面断熱パネル11と底面断熱パネル16とは、互いに対向するとともに、その主たる面が互いに略同一の大きさを有している。また、第1側面断熱パネル12と第3側面断熱パネル14とは、互いに対向するとともに、その主たる面が互いに略同一の大きさを有している。さらに、第2側面断熱パネル13と第4側面断熱パネル15とは、互いに対向するとともに、その主たる面が互いに略同一の大きさを有している。各断熱パネル11~16は、それぞれ剛性をもつ一枚の板状の部材からなり、使用時に柔軟に変形しないようになっている。
この断熱容器10は、6つの断熱パネル11~16に取り囲まれた断熱空間20を形成することが可能である。また、6つの断熱パネル11~16は、それぞれ隣接する他の断熱パネル11~16に対して取り外しおよび組立可能に設けられている。これにより、断熱容器10は、断熱空間20が形成されている組立状態から断熱空間20が形成されていない分解状態に変更すること、および分解状態から組立状態に変更することが可能である。このため、断熱容器10は、使用しない場合には、分解して重ねることによって小さくした分解状態で保管や輸送することができる。
断熱容器10は、例えば物流分野において、保冷又は保温が必要な物品の保管や輸送に使用される。このような断熱容器10は、一般的に、物品を収納することが可能な断熱空間20が6つの断熱パネル11~16によって取り囲まれていることにより、断熱容器10の内部の温度変化が極力抑制されるように構成されている。
6つの断熱パネル11~16は、いずれも断熱性をもつパネルとなっている。この場合、断熱パネル11~16は真空断熱パネルであり、後述するように、それぞれ真空断熱材41を含む断熱部40を有する(図3参照)。
本実施の形態において、6つの断熱パネル11~16のうち、少なくとも1つの断熱パネルが、電波透過性の非金属パネルとなっている。具体的には、互いに対向する天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16が、電波透過性の非金属パネルとなっている。非金属パネルは、金属を実質的に含まないパネルであり、その厚み方向(一対の主たる面を横断する方向)に電波を透過するパネルである。この場合、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16は電波を透過するので、断熱空間20に配置したICタグを、例えば天面断熱パネル11の外側から非接触通信によって読み取ることが可能である。一方、側面断熱パネル12~15は、電波非透過性の金属パネルとなっている。金属パネルは、金属を実質的に含むパネルであり、その厚み方向(一対の主たる面を横断する方向)に電波を透過しないパネルである。この場合、金属パネルである側面断熱パネル12~15は、電波を反射するので、断熱空間20に配置したICタグ26(後述)を、例えば側面断熱パネル12~15の外側から非接触通信によって読み取ることは実質的に困難である。
各図において、便宜上、電波透過性の非金属パネルを白色で示し、電波非透過性の金属パネルを灰色で示している。なお、各非金属パネル及び各金属パネルを実際に互いに異なる色に着色し、目視の上でも電波が透過する非金属パネルを特定できるようにしてもよい。
なお、本実施の形態において、断熱容器10は、組立および分解が可能なものとなっているが、これに限られるものではない。断熱パネル11~16のうち、いくつかのパネルが組立および分解不可能となっていても良い。例えば、側面断熱パネル12~15及び底面断熱パネル16を分解不可能に箱状に一体化し、この箱状の断熱パネル12~16に対して、天面断熱パネル11を蓋のように着脱可能としても良い。
(断熱パネルの構成)
次に、各断熱パネル11~16それぞれの構成について更に説明する。なお、以下において、「断熱パネル11~16が所定の面に対して平行(垂直)である」とは、「断熱パネル11~16の主たる面が所定の面に対して平行(垂直)である」ことを意味する。
天面断熱パネル11は、天面側(Z方向プラス側)に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して平行に配置される。また、天面断熱パネル11は、側面断熱パネル12~15の上方に配置される。
第1側面断熱パネル12は、天面断熱パネル11よりも下方かつ底面断熱パネル16よりも上方であって、第3側面断熱パネル14に平行に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して垂直(ZX平面に平行)に配置される。また、第1側面断熱パネル12は、第2側面断熱パネル13と第4側面断熱パネル15に対して垂直に配置される。
第2側面断熱パネル13は、天面断熱パネル11よりも下方かつ底面断熱パネル16よりも上方であって、第4側面断熱パネル15に平行に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して垂直(YZ平面に平行)に配置される。また、第2側面断熱パネル13は、第1側面断熱パネル12及び第3側面断熱パネル14に対して垂直に配置される。
第3側面断熱パネル14は、天面断熱パネル11よりも下方かつ底面断熱パネル16よりも上方であって、第1側面断熱パネル12に平行に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して垂直(ZX平面に平行)に配置される。また、第3側面断熱パネル14は、第2側面断熱パネル13と第4側面断熱パネル15に対して垂直に配置される。
第4側面断熱パネル15は、天面断熱パネル11よりも下方かつ底面断熱パネル16よりも上方であって、第2側面断熱パネル13に平行に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して垂直(YZ平面に平行)に配置される。また、第4側面断熱パネル15は、第1側面断熱パネル12及び第3側面断熱パネル14に対して垂直に配置される。
底面断熱パネル16は、底面側(Z方向マイナス側)に位置する断熱パネルであり、水平面(XY平面)に対して平行に配置される。また、底面断熱パネル16は、側面断熱パネル12~15の下方に配置される。
各断熱パネル11~16の厚みは、それぞれ例えば5mm以上80mm以下とすることが好ましい。本実施の形態において、各断熱パネル11~16の厚みが互いに同一である場合を例にとって説明するが、各断熱パネル11~16の厚みが互いに異なっていても良い。
(断熱パネルの内部構造)
次に、各断熱パネル11~16の構造について説明する。図3は、各断熱パネル11~16の断熱部40を示す断面図である。図4(a)(b)は、断熱部40に含まれる真空断熱材41を示す断面図である。
図3に示すように、各断熱パネル11~16の断熱部40は、真空断熱材41と、発泡断熱材42と、断熱外囲部43と、断熱材保護部材44と、遮熱シート45とを有している。
このうち真空断熱材41は、発泡断熱材42に取り付けられている。この真空断熱材41は、芯材41aと、芯材41aの周囲に設けられた外装材41bとから構成されている。真空断熱材41の断熱空間20側(図3の下方側)には、発泡断熱材42が配置されている。これにより、断熱空間20に入れた積載物がぶつかったときに真空断熱材41が破損する危険性を低減することができる。
発泡断熱材42は、真空断熱材41の少なくとも断熱空間20側に隣接して配置することができる。発泡断熱材42には、金属を含まない公知の発泡性の断熱材を用いることができ、例えばポリウレタン発泡体およびポリスチレン発泡体の一方または両方であってもよい。
断熱外囲部43は、真空断熱材41を取り囲むように形成されている。この断熱外囲部43は、発泡断熱材42上に配置されており、発泡断熱材42に固定されている。断熱外囲部43が真空断熱材41を取り囲むように配置されていることにより、断熱外囲部43が配置されていない場合と比べて、断熱性能が向上する。また、真空断熱材41を発泡断熱材42と略同一面積とし、断熱外囲部43を用いないパネル構成も可能である。この場合、より断熱性能の向上が図れるが、断熱外囲部43が無い分、脇からの鋭利なものの侵入による真空断熱材41の破袋に対しては弱くなる恐れはある。なお、断熱外囲部43と真空断熱材41との間には若干の隙間が形成されており、真空断熱材41の大きさが多少変化した場合であっても、真空断熱材41を断熱外囲部43内に収容できるようになっている。断熱外囲部43としては、金属を含まない公知の発泡性の断熱材を用いることができ、例えばポリウレタン発泡体およびポリスチレン発泡体の一方または両方であってもよい。
また、断熱材保護部材44は、断熱外囲部43上に設けられており、主として真空断熱材41を保護する役割を果たす。この断熱材保護部材44としては、例えば金属を含まない有機高分子製の保護材を用いることができる。
遮熱シート45は、真空断熱材41、発泡断熱材42、断熱外囲部43及び断熱材保護部材44の外周全体を包むように配置されている。この遮熱シート45は、真空断熱材41と発泡断熱材42との全体を覆って配置することができる。
遮熱シート45としては、金属を含むもの(金属製遮熱シート)と金属を含まないもの(非金属製遮熱シート)とが存在する。このうち金属を含む遮熱シート45としては、例えば金属箔を含む多層シートや、樹脂シートの片面に蒸着層が形成された蒸着シート等があげられる。金属を含まない遮熱シート45としては、例えば白色フィルム系の合成樹脂製遮熱シート等があげられる。
次に、真空断熱材41について更に説明する。図4(a)に示すように、真空断熱材41は、芯材41aと、ガスバリア性を有する外装材41bとから構成されており、外装材41b内を減圧して得られる断熱材である。図4(b)は、真空断熱材41の他の一例である。図4(a)では、真空断熱材41の内部の両端に空隙が形成されているが、図4(b)では、空隙が形成されていない。空隙は、真空断熱材41の製造方法の違いにより形成されたり形成されなかったりする。
芯材41aとしては、金属を含まないもの、例えば、シリカ等の粉体、ウレタンポリマー等の発泡体、グラスウール等の繊維体等の多孔質体を使用してもよい。
外装材41bは、芯材41aの周囲を覆う部材であり、芯材から熱溶着層、ガスバリア層が順に積層された可撓性を有するシートを使用してもよい。ガスバリア層は、金属を含むもの(金属製ガスバリア層)と金属を含まないもの(非金属製ガスバリア層)とが存在する。このうち金属を含むガスバリア層(金属製ガスバリア層)としては、金属箔、又は樹脂シートの片面に金属蒸着層が形成された蒸着シート等が挙げられる。金属箔は、例えばアルミニウムを使用することができる。金属蒸着層としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム酸化物等を使用することができる。金属を含まないガスバリア層(非金属製ガスバリア層)としては、樹脂シートの片面に非金属蒸着層が形成された蒸着シート等が挙げられる。非金属蒸着層としては、例えば、ケイ素酸化物等の無機酸化物を使用することができる。
なお、真空断熱材41の外装材41b又は遮熱シート45は、可視光を透過しない構造となっていることが好ましい。これにより、可視光の照射により芯材41aが劣化することを抑えることができる。
上述したように、断熱容器10の6つの断熱パネル11~16のうち、少なくとも1つの断熱パネルは、電波透過性の非金属パネルとなっている。具体的には、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16は、それぞれ電波透過性の非金属パネルとなっている。非金属パネルは、金属の要素を実質的に含まないパネルである。例えば、非金属パネルとして図3及び図4に示す構成のものが用いられる場合、真空断熱材41、発泡断熱材42、断熱外囲部43、断熱材保護部材44及び遮熱シート45が、いずれも金属を含まないことが好ましい。
一方、断熱容器10の6つの断熱パネル11~16のうち、非金属パネルを除く断熱パネルは、電波非透過性の金属パネルとなっている。具体的には、側面断熱パネル12~15は、それぞれ電波非透過性の金属パネルとなっている。金属パネルは、その少なくとも一部の要素が金属の要素からなるパネルである。例えば、金属パネルとして図3及び図4に示す構成のものが用いられる場合、真空断熱材41、発泡断熱材42、断熱外囲部43、断熱材保護部材44及び遮熱シート45のいずれかが、金属の要素を含むことが好ましい。とりわけ、真空断熱材41の外装材41b及び遮熱シート45のうち、一部又は全部に金属の要素が含まれることが好ましい。
なお、必ずしも6つの断熱パネル11~16の全てが真空断熱パネルでなくても良い。断熱パネル11~16の一部又は全部が、例えばポリウレタン発泡体およびポリスチレン発泡体等の発泡性の断熱材を含むパネルであっても良い。例えば、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16を発泡性の断熱材を含むパネルとし、側面断熱パネル12~15を真空断熱パネルとしても良い。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、図5に示すように、側面断熱パネル12~15と底面断熱パネル16とを箱状に組み立て、その内部にICタグ付き内容物25を収容する。このICタグ付き内容物25は、その外面にICタグ26を有している。
ICタグ26は、非接触ICタグ、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、RFタグ等とも呼ばれ、ICチップと無線アンテナを樹脂やガラス等で封止してタグ状に形成した超小型の通信端末である。ICタグ26は、ICチップに所定の情報を記録して対象物にタグを取り付け、記録した情報を無線通信により読取装置35側で読み取ることにより、ICチップに記録された情報を認識、表示するものである。またICタグ26は、電源を内蔵した能動型(アクティブタイプ)のものと電源を内蔵しない受動型(パッシブタイプ)のものとが存在するが、パッシブタイプのものを用いることが好ましい。また、ICタグ26は、使用する交信周波数によって、135kHzや13.56MHzの周波数帯を使用する電磁誘導方式であっても良く、UHF(900MHz)帯や2.45GHz等の周波数帯を使用する電波方式であっても良い。なお、ICタグ26は、ICタグ付き内容物25の内部に位置していても良い。
箱状の側面断熱パネル12~15及び底面断熱パネル16にICタグ付き内容物25を収容した後、天面断熱パネル11を側面断熱パネル12~15上に取り付けて密閉する。このようにして、断熱パネル11~16を有する断熱容器10と、断熱容器10に収容されたICタグ付き内容物25とを備えた内容物入り断熱容器30が得られる。本実施の形態において、このような内容物入り断熱容器30も提供する。
続いて、ICタグ付き内容物25のICタグ26に保存された情報を、リーダ・ライタ等の読取装置35を用いて読み取る。読取装置35は、電波透過性の非金属パネルである天面断熱パネル11に対向する位置に配置される。この場合、電波が天面断熱パネル11を透過するため、ICタグ26と読取装置35との間で無線通信が行われ(図5の矢印C1参照)、読取装置35がICタグ26のICチップに記録されたデータを認識することができる。
また、側面断熱パネル12~15は、それぞれ電波非透過性の金属パネルとなっている。このため、側面断熱パネル12~15の内側での電波の反射性が高められ、天面断熱パネル11を通過する方向における通信特性を向上させることができる。
なお、側面断熱パネル12~15が、それぞれ電波非透過性の金属パネルとなっているため、仮に読取装置35を側面断熱パネル12~15のいずれかに対向させた場合、ICタグ26との間で無線通信を行うことは実質的に困難となっている(図5の矢印C2、C3参照)。
このように本実施の形態によれば、複数の断熱パネル11~16のうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波透過性の非金属パネルである。これにより、断熱パネル11~16により断熱空間20の断熱性、遮熱性、及び気密性を維持しつつ、断熱容器10の内部に配置されたICタグ26の情報を断熱容器10の外部から直接読み取ることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、複数の断熱パネル11~16のうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波非透過性の金属パネルである。これにより、金属パネルが電波反射面として機能し、ICタグ26からの電波の反射性を高めることができる。この結果、非金属パネルの外方でICタグ26の情報を読み取りやすくすることができ、読取装置35によるICタグ26の読取確率(効率)を向上させることができる。また、一般に金属パネルは断熱性及び遮熱性が非金属パネルよりも高いため、一部の断熱パネルを金属パネルとすることにより、断熱容器10の断熱性及び遮熱性が低下することを抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、複数の断熱パネル11~16のうち互いに対向する2つの断熱パネル(天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16)は、それぞれ非金属パネルであり、他の断熱パネル(側面断熱パネル12~15)は、それぞれ金属パネルである。この場合、読取装置35によるICタグ26の読取方向が、非金属パネルの主たる面の法線方向に一致する。一方、金属パネルの主たる面の法線方向からは、ICタグ26の情報を読み取ることは実質的に困難である。このように、読取装置35によるICタグ26の読取方向を限定し、特定の方向のみからICタグ26の情報を読み取れるようにすることができる。具体的には、本実施の形態において、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16はそれぞれ非金属パネルであり、複数の側面断熱パネル12~15はそれぞれ金属パネルである。この場合、読取装置35によるICタグ26の読取方向を、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16の主たる面の法線方向(Z方向)に一致させ、他の方向(X方向及びY方向)からはICタグ26の情報を読み取ることは実質的に困難となる。また、複数の側面断熱パネル12~15はそれぞれ金属パネルであることにより、断熱容器10の周囲に他の断熱容器10が配置されている場合でも、当該他の断熱容器10のICタグによる干渉を抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、金属パネルは、芯材41aと、芯材41aの周囲を覆う金属を含むガスバリア層とを有するので、金属パネルによってガスバリア性を確保しつつ、電波が金属パネルを透過することを抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、非金属パネルは、芯材41aと、芯材41aの周囲を覆う金属を含まないガスバリア層とを有するので、非金属パネルによってガスバリア性を確保しつつ、電波が非金属パネルを透過するようになっている。
(変形例)
次に、図6乃至図13を参照して、各変形例について説明する。図6乃至図13は、各変形例を示す図である。図6乃至図13において、図1乃至図5に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(変形例1)
図1乃至図5に示す実施の形態において、断熱容器10の天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16がそれぞれ非金属パネルであり、複数の側面断熱パネル12~15がそれぞれ金属パネルである例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図6(a)-(d)に示すように、複数の断熱パネル11~16のうち、少なくとも1つの断熱パネルが電波透過性の非金属パネルであれば良い。
例えば図6(a)に示すように、複数の断熱パネル11~16のうち、天面断熱パネル11のみが非金属パネルであり、複数の側面断熱パネル12~15及び底面断熱パネル16がそれぞれ金属パネルであっても良い。この場合、天面断熱パネル11側(Z方向プラス側)からのみICタグ26の情報を読み取ることができる。
また図6(b)に示すように、複数の断熱パネル11~16のうち、天面断熱パネル11、側面断熱パネル12、14及び底面断熱パネル16がそれぞれ非金属パネルであり、側面断熱パネル13、15がそれぞれ金属パネルであっても良い。この場合、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16を透過する方向(Z方向)と、側面断熱パネル12、14を透過する方向(Y方向)からICタグ26の情報を読み取ることができる。例えば、断熱容器10内に2つのICタグ26を配置し、一方のICタグ26を天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16を透過する方向(Z方向)から読み取り、他方のICタグ26を側面断熱パネル12、14を透過する方向(Y方向)から読み取るようにしても良い。
また図6(c)に示すように、複数の断熱パネル11~16のうち、互いに対向する側面断熱パネル12、14が非金属パネルであり、天面断熱パネル11、側面断熱パネル13、15及び底面断熱パネル16がそれぞれ金属パネルであっても良い。この場合、側面断熱パネル12、14を透過する方向(Y方向)からのみICタグ26の情報を読み取ることができる。一方、側面断熱パネル12、14の周囲の4面(断熱パネル11、13、15、16)が金属パネルであることにより、電波の反射性が高められ、側面断熱パネル12、14を通過する方向(Y方向)の通信特性を良好にすることができる。
また図6(d)に示すように、断熱パネル11~16の全てが非金属パネルであっても良い。この場合、側面断熱パネル13、15を透過する方向(X方向)、側面断熱パネル12、14を透過する方向(Y方向)、及び天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16を透過する方向(Z方向)の全てからICタグ26の情報を読み取ることができる。
(変形例2)
図7は、変形例2による断熱容器10を示す図である。図7において、断熱容器10を覆うようにカバー38が配置されている。カバー38は、断熱容器10のうち、天面断熱パネル11及び複数の側面断熱パネル12~15を覆うように配置されている。カバー38は、遮熱性及び断熱性を有していても良く、例えば白色フィルム系の合成樹脂製遮熱シートや、ポリウレタン発泡体およびポリスチレン発泡体等の発泡性材料からなっても良い。また、カバー38は、可撓性材料から構成されていても良く、剛性をもつ複数の板状の部材から構成されていても良い。なお、カバー38のうち少なくとも非金属パネルを覆う部分は、非金属材料からなることが好ましい。カバー38のうち金属パネルを覆う部分は、金属材料を含んでも良く、例えばアルミ蒸着シートを用いることができる。カバー38が天面断熱パネル11及び複数の側面断熱パネル12~15を覆うことで、断熱空間20の遮熱性及び断熱性をさらに高めることができる。また、各パネルの水濡れや擦過傷等が予防され、商品寿命を延長することができる。なお、カバー38は、天面断熱パネル11及び複数の側面断熱パネル12~15だけでなく、底面断熱パネル16を覆うように構成されていても良い。
(変形例3)
図8(a)-(d)は、それぞれ変形例3による断熱容器10を示す図である。図8(a)-(d)において、複数の断熱パネル11~16のうち少なくとも1つの断熱パネルが、電波透過性の非金属部分パネル19aと、電波非透過性の金属部分パネル19bとを含んでいる。非金属部分パネル19aは、金属を実質的に含まない部分パネルであり、その厚み方向に電波を透過するパネルである。また金属部分パネル19bは、金属を実質的に含むパネルであり、その厚み方向に電波を透過しない部分パネルである。なお、非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bは、それぞれ真空断熱パネルであってもよく、発泡性材料からなる断熱パネルであっても良い。また、電波透過性の非金属部分パネル19aと電波非透過性の金属部分パネル19bを互いに異なる色に着色し、目視の上でも電波が透過する非金属部分パネル19aを特定できるようにしてもよい。
例えば図8(a)に示すように、天面断熱パネル11、側面断熱パネル12、14及び底面断熱パネル16がそれぞれ非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bを含み、側面断熱パネル13、15がそれぞれ金属パネルであっても良い。図8(a)において、天面断熱パネル11、側面断熱パネル12、14及び底面断熱パネル16は、それぞれ2つの非金属部分パネル19aと2つの金属部分パネル19bとを含む。これら非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bは、格子模様状(市松模様状)に配置されている。この場合、非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bが格子模様状に配列されているので、ICタグ26からの電波の透過方向をより限定し、ICタグ26との通信が可能な場所を制限することができる。また、非金属部分パネル19aの面積を低減することにより、断熱容器10の断熱性能の低下を抑えることができる。
また図8(b)に示すように、互いに対向する側面断熱パネル12、14がそれぞれ非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bを含み、天面断熱パネル11、側面断熱パネル13、15及び底面断熱パネル16がそれぞれ金属パネルであっても良い。図8(b)において、側面断熱パネル12、14は、それぞれ2つの非金属部分パネル19aと2つの金属部分パネル19bとを含む。これら非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bは、格子模様状(市松模様状)に配置されている。この場合、側面断熱パネル12、14の法線方向(Y方向)からのみICタグ26の情報を読み取ることができる。また、ICタグ26からの電波の透過方向をより限定することができる。さらに、断熱容器10の断熱性能の低下を抑えることができる。
また図8(c)に示すように、複数の断熱パネル11~16の全てがそれぞれ非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bを含んでいても良い。図8(c)において、断熱パネル11~16は、それぞれ非金属部分パネル19aと金属部分パネル19bとを含む。このうち非金属部分パネル19aは、平面視略長方形形状であり、各断熱パネル11~16の面内中心部に位置している。また、平面視略ロの字形状の金属部分パネル19bが非金属部分パネル19aの外周を取り囲んでいる。この場合、断熱パネル11~16の主たる面の法線方向全て(X方向、Y方向及びZ方向)からICタグ26の情報を読み取ることができる。また、ICタグ26からの電波の透過方向を、各断熱パネル11~16の面内中心部に限定することができる。さらに、断熱容器10の断熱性能の低下を抑えることができる。
また図8(d)に示すように、天面断熱パネル11、側面断熱パネル12、14及び底面断熱パネル16がそれぞれ非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bを含み、側面断熱パネル13、15がそれぞれ金属パネルであっても良い。図8(d)において、天面断熱パネル11、側面断熱パネル12、14及び底面断熱パネル16は、それぞれ1つの非金属部分パネル19aと1つの金属部分パネル19bとを含む。これら非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bは、互いに同一の大きさをもつ平面視略長方形形状であり、互いに並んで配置されている。この場合、非金属部分パネル19a及び金属部分パネル19bが並んで配置されているので、ICタグ26からの電波の透過方向をより限定し、ICタグ26との通信が可能な場所を制限することができる。また、断熱容器10の断熱性能の低下を抑えることができる。
(変形例4)
図9は、変形例4による複数(3つ)の断熱容器の組合体50を示す図である。図9において、断熱容器の組合体50は、第1の断熱容器10Aと、第2の断熱容器10Bと、第3の断熱容器10Cと、を備えている。第1の断熱容器10A、第2の断熱容器10B及び第3の断熱容器10C(これらを総称して断熱容器10A~10Cという)はそれぞれ、天面断熱パネル11と、底面断熱パネル16と、複数の側面断熱パネル12~15と、を含む複数の断熱パネル11~16を有する。例えば、第1の断熱容器10Aには冷凍された内容物が収容され、第2の断熱容器10Bには保冷された内容物が収容され、第3の断熱容器10Cには常温の内容物が収容されても良い。
図9において、第1の断熱容器10A及び第2の断熱容器10Bの断熱パネル11~16は、それぞれ電波透過性の非金属パネルと、電波非透過性の金属パネルとを含んでいる。この場合、第1の断熱容器10Aの非金属パネル及び金属パネルの配置位置と、第2の断熱容器10Bの非金属パネル及び金属パネルの配置位置とは互いに異なっている。すなわち、第1の断熱容器10Aは、天面断熱パネル11及び底面断熱パネル16がそれぞれ非金属パネルであり、側面断熱パネル12~15がそれぞれ金属パネルである。また第2の断熱容器10Bは、互いに対向する側面断熱パネル12、14がそれぞれ非金属パネルであり、天面断熱パネル11、側面断熱パネル13、15及び底面断熱パネル16がそれぞれ金属パネルである。なお、第3の断熱容器10Cの断熱パネル11~16は、いずれも金属パネルから構成されている。
このように、断熱容器10A~10Cの間で、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なっている。これにより、天面断熱パネル11側に配置された第1読取装置35Aは、第1の断熱容器10Aに収容されたICタグ26の情報を読み取ることができる。一方、第1読取装置35Aは、第2の断熱容器10B及び第3の断熱容器10Cに収容されたICタグ26の情報を読み取ることはできない。また、側面断熱パネル12側に配置された第2読取装置35Bは、第2の断熱容器10Bに収容されたICタグ26の情報を読み取ることができる。一方、第2読取装置35Bは、第1の断熱容器10A及び第3の断熱容器10Cに収容されたICタグ26の情報を読み取ることはできない。
このように、個々の断熱容器10A~10Cの電波透過方向の違いを利用して、第1読取装置35A及び第2読取装置35Bが、特定の断熱容器10A、10BのICタグ26を選択的に読み取ることができる。これにより、読取対象とならない断熱容器10A~10CのICタグ26からの干渉を抑え、第1読取装置35A及び第2読取装置35Bが読取対象とならないICタグ26を誤って読み取ることを防止することができる。また、例えば、第1の断熱容器10Aに収容すべき内容物が誤って第2の断熱容器10Bに収容されたこと等を検知することができる。これにより、誤った断熱容器に収容された内容物を発見することができ、内容物が誤った断熱容器に収容されたまま搬送されてしまう不具合を防止することができる。
また、図9において、断熱容器10A~10Cの各非金属パネル及び各金属パネルを互いに異なる色に着色し、目視の上でも電波が透過する非金属パネルを特定できるようにしてもよい。
さらに、異なる周波数帯の電波を読み取る読取装置ごとに通信させる方向を変えるように、断熱容器の電波透過性の非金属パネルの配置を変えても良い。上記周波数帯としては、例えば、2.4GHz帯、900MHz帯、135kHz帯等のいずれかを挙げることができる。これらの異なる周波数帯に対応したICタグ付き内容物を、所定の周波数帯に対応した電波透過性の非金属パネルの配置がなされた断熱容器に入れることにより、異なる周波数帯ごとに、決まった方向からICタグを読み取ることができ、他の断熱容器を誤検出すること等を防止することができる。
(変形例5)
図10は、変形例5による複数(3つ)の断熱容器の組合体50を示す図である。図10において、断熱容器の組合体50は、第1の断熱容器10Aと、第2の断熱容器10Bと、第3の断熱容器10Cと、を備えている。これら断熱容器10A~10Cの間で、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なっている。この場合、図9に示す例と異なり、断熱容器10A~10Cは互いに一体化されている。また、断熱容器10A~10Cの互いに隣接する断熱パネルの間に、両面テープ、接着剤、面ファスナー等の連結部材27が設けられており、この連結部材27によって断熱容器10A~10Cが着脱可能又は着脱不可能に固定されている。具体的には、第1の断熱容器10Aの第2側面断熱パネル13と第2の断熱容器10Bの第4側面断熱パネル15とが、連結部材27によって連結されている。また、第2の断熱容器10Bの第2側面断熱パネル13と第3の断熱容器10Cの第4側面断熱パネル15とが、連結部材27によって連結されている。
この場合、断熱容器10A~10Cの電波透過性の非金属パネルの向きや断熱容器10A~10Cの配置を固定することができる。これにより、断熱容器10A~10Cを間違った位置に置いてしまったり、断熱容器10A~10Cの非金属パネルの向きを間違えてしまったりするミスを防止することができる。また、例えば断熱容器10A~10Cに異なる温度帯の内容物が収容される場合、同じ場所に届けるべき複数の温度帯の内容物を紛失してしまうことがなく、温度帯の間違いやICタグ26の読み取り方向の間違いを防止することができる。さらに、連結部材27によって断熱容器10A~10Cが着脱可能に固定されている場合、断熱容器10A~10Cを個別に使う場合(例えば保冷箱としての使用)と、断熱容器10A~10Cをつなげて使う場合とを自在に切り替えることができる。これにより、断熱容器10A~10Cの使用用途の自由度が上がり、断熱容器10A~10Cの必要数を減らすことができる。
(変形例6)
図11は、変形例6による複数(3つ)の断熱容器の組合体50を示す図である。図11において、断熱容器の組合体50は、第1の断熱容器10Aと、第2の断熱容器10Bと、第3の断熱容器10Cと、を備えている。これら断熱容器10A~10Cの間で、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なっている。また、断熱容器10A~10Cは互いに着脱不可能に一体化されている。図11において、図10に示す例と異なり、組合体50は、一体となった容器の内部を仕切り板17A、17Bによって複数の領域(断熱容器10A~10C)に分割した構成となっている。仕切り板17Aは、電波非透過性の金属パネルからなり、第1の断熱容器10Aの第2側面断熱パネル13と第2の断熱容器10Bの第4側面断熱パネル15と兼ねている。また、仕切り板17Bは、電波非透過性の金属パネルからなり、第2の断熱容器10Bの第2側面断熱パネル13と第3の断熱容器10Cの第4側面断熱パネル15と兼ねている。仕切り板17A、17Bは、固定されていても良く、取り外し可能とすることにより内部空間をつなげて使用可能となっていても良い。
この場合、断熱容器10A~10Cの電波透過性の非金属パネルの向きや断熱容器10A~10Cの配置を固定することができる。これにより、断熱容器10A~10Cを間違った位置に置いてしまったり、断熱容器10A~10Cの非金属パネルの向きを間違えてしまったりするミスを防止することができる。
(変形例7)
図12は、変形例7による複数(3つ)の断熱容器の組合体50を示す図である。図12において、断熱容器の組合体50は、第1の断熱容器10Aと、第2の断熱容器10Bと、第3の断熱容器10Cと、を備えている。これら断熱容器10A~10Cの間で、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なっている。また、断熱容器10A~10Cは互いに着脱可能に一体化されている。図12において、断熱容器10A~10Cは、互いに独立して使用可能となっている。また、断熱容器10A~10Cは、断熱容器10A~10Cの全体を囲む外箱36に収容されている。外箱36は、全体として電波透過性の材料からなり、箱本体36aと、箱本体36aを覆う蓋36bとを有している。
この場合、断熱容器10A~10Cの電波透過性の非金属パネルの向きや断熱容器10A~10Cの配置を固定することができる。また、断熱容器10A~10Cを外箱36に収容した状態で一体となって運搬することができる。なお、図12においても、図10に示す例と同様に、連結部材27によって断熱容器10A~10Cが着脱可能に固定されていても良い。また、外箱36に代えて、柔軟な袋状の外装材で断熱容器10A~10Cを覆っても良い。さらに、断熱容器10A~10Cの各天面断熱パネル11が、外箱36の蓋36bに取り付けられていても良い。
(変形例8)
図13は、変形例8による内容物入り断熱容器30を示す図である。図13において、断熱容器10の非金属パネル(この場合は天面断熱パネル11)とICタグ付き内容物25との間に、保冷保温剤28が配置されている。保冷保温剤28は、少なくとも保冷剤又は保温剤のいずれか一方を含み、例えば含水ゲル状のものを用いることができる。一般に、水分を含有する保冷保温剤28は、凍っているときには電波を透過し、溶けているときには電波を透過しない。このため、天面断熱パネル11側から読取装置35を用いてICタグ26の情報を読み取ることを試み、読み取れた場合には保冷保温剤28が凍っており、読み取れなかった場合には保冷保温剤28が溶けていると判断することができる。これにより、断熱容器10を開封することなく、保冷保温剤28が凍っているか溶けているかを判定することができる。
上記実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 断熱容器
11 天面断熱パネル
12 第1側面断熱パネル
13 第2側面断熱パネル
14 第3側面断熱パネル
15 第4側面断熱パネル
16 底面断熱パネル
19a 非金属部分パネル
19b 金属部分パネル
20 断熱空間
25 ICタグ付き内容物
26 ICタグ
30 内容物入り断熱容器
35 読取装置
40 断熱部
41 真空断熱材
41a 芯材
41b 外装材
42 発泡断熱材
43 断熱外囲部
44 断熱材保護部材
45 遮熱シート
50 組合体

Claims (10)

  1. 断熱容器であって、
    天面断熱パネルと、底面断熱パネルと、複数の側面断熱パネルと、を含む複数の断熱パネルを備え、
    前記複数の断熱パネルは、電波透過性の非金属パネルと、電波非透過性の金属パネルとを含み、
    前記非金属パネルが、樹脂シートの片面に非金属蒸着層が形成された蒸着シートを含、当該非金属パネルの全体が電波透過性をもつ、断熱容器。
  2. 前記複数の断熱パネルのうち互いに対向する2つの断熱パネルは、それぞれ前記非金属パネルであり、他の断熱パネルは、それぞれ前記金属パネルである、請求項記載の断熱容器。
  3. 前記天面断熱パネル及び前記底面断熱パネルは、それぞれ前記非金属パネルであり、前記複数の側面断熱パネルは、それぞれ前記金属パネルである、請求項又は記載の断熱容器。
  4. 前記金属パネルは、芯材と、前記芯材の周囲を覆う金属製ガスバリア層とを有する、請求項乃至のいずれか一項記載の断熱容器。
  5. 前記非金属パネルは、芯材と、前記芯材の周囲を覆う非金属製ガスバリア層とを有する、請求項1乃至のいずれか一項記載の断熱容器。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項記載の断熱容器と、
    前記断熱容器に収容されたICタグ付き内容物と、を備えた、内容物入り断熱容器。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項記載の断熱容器と、
    前記断熱容器に収容されたICタグ付き内容物と、を備え、
    前記断熱容器の前記非金属パネルと前記ICタグ付き内容物との間に、保冷保温剤が配置されている、内容物入り断熱容器。
  8. 第1の断熱容器と、
    第2の断熱容器と、を備え、
    前記第1の断熱容器及び前記第2の断熱容器はそれぞれ、
    天面断熱パネルと、底面断熱パネルと、複数の側面断熱パネルと、を含む複数の断熱パネルを有し、
    前記複数の断熱パネルは、電波透過性の非金属パネルと、電波非透過性の金属パネルとを含み、
    前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とで、非金属パネル及び金属パネルの配置関係が互いに異なる、断熱容器の組合体。
  9. 前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とは、着脱可能に一体化されている、請求項記載の断熱容器の組合体。
  10. 前記第1の断熱容器と前記第2の断熱容器とは、着脱不可能に一体化されている、請求項記載の断熱容器の組合体。
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