JP7278519B2 - 物体検出装置、物体検出方法、及び、物体検出プログラム - Google Patents

物体検出装置、物体検出方法、及び、物体検出プログラム Download PDF

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Description

本開示は、物体検出装置、物体検出方法、及び、物体検出プログラムに関する。
超音波センサ等のセンサを用いて車両の周辺に存在する周辺物体を検出する物体検出装置が知られている。
物体検出装置として、超音波送信機と超音波受信機とを備え、超音波送信機を用いて超音波信号を送信し、周辺物体が存在する場合に超音波受信機を用いて周辺物体に反射して返ってきた反射波を受信し、受信信号に反射波が存在するか否かを確認することにより周辺物体を検出し、周辺物体を検出した場合に車両から周辺物体までの距離を算出するものがある。
物体検出装置が検出した周辺物体の情報は、車両の運転手に対して報知すること若しくは警告すること、又は、物体との衝突を避けるように車両を制御すること等に利用される。
さらに、物体検出装置として、複数の超音波センサを用いて、周辺物体が存在する相対位置座標及び方向と、周辺物体の相対速度等を算出するものがある。
具体例として、物体検出装置は、配置が既知である1個の超音波送信機と2個の超音波受信機とを用いて周辺物体を検出し、各超音波受信機から検出した周辺物体までの距離を算出すると、三辺測量又は三角測量等の原理により、周辺物体の相対位置座標を算出することができる。なお、超音波送信機と超音波受信機とは同一のセンサであってもよく、互いに異なるセンサでもよい。また、超音波送信機と超音波受信機との各々の個数は共に2個以上であってもよい。以降、説明の便宜上、物体検出装置が1個の超音波送信機と2個の超音波受信機とを用いる場合を記載する。
ここで、物体検出装置の検出結果には、一般的にノイズが含まれる。ノイズは、路面からの反射波等の検出対象ではない物体からの反射波を誤って検出する場合、背景雑音が大きく物体からの反射波を正常に検出することができない場合、又は、真の反射波ピークの左右に現れるサイドローブを誤って検出する場合等に生じる。
さらに、複数の周辺物体を検出することを目的として、1つの受信信号に対して複数の反射波を検出する場合を考える。一般的に、検出対象である周辺物体の個数が未知であるため、検出すべき反射波の数も未知である。しかしながら、物体検出装置がある程度多めに反射波を検出すると、検出結果には、検出対象からの反射波に相当する情報のみならず、ノイズも含まれる。
このとき、複数のセンサを用いて三辺測量の原理で相対位置座標を算出する場合に、各センサの検出結果に基づいて算出した複数の距離を組み合せて三辺測量を行うため、検出対象までの距離とノイズとの組み合せ、ノイズとノイズとの組み合せ、あるいは検出対象Aまでの距離と検出対象Bまでの距離との組み合せのように距離情報の組み合せを誤ると、誤った相対位置座標を算出する。以降、誤った組み合わせに基づく検出結果もノイズと呼ぶ。
ノイズを除去あるいは低減する方法として、具体例として、既知のセンサ視野角又は測距範囲等を用いて、センサの観測範囲外の結果を除去する方法、又は、過去から現在までの検出結果を時系列データとして扱い、外れ値を除外する方法等が知られている。
特許文献1は、検出点から道路形状を推定する際に、過去から現在までの検出点をグルーピングし、含まれる検出点が少ないグループを除外することによりノイズを除去する技術を開示している。
特開2010-107447号公報
特許文献1が開示する技術において、一度に検出可能な点数が超音波センサと比較して多い、レーダを用いることが想定されている。一般的に、レーダでは多数の受信アンテナをアレイ状に並べ、各受信アンテナの指向性から角度を算出する方法が用いられ、当該方法の原理は超音波センサを用いて三辺測量により相対位置座標を算出する方法の原理と異なる。そのため、レーダを用いた方法と超音波センサを用いた方法とでは得られる検出結果の性質が異なる。
具体的には、超音波受信機が取得した受信信号から複数の反射波ピークを検出して、各超音波受信機の検出結果を組み合わせて三辺測量を行う場合、検出対象からの反射波に相当するピークから若干ずれた位置のノイズを誤って組み合わせることに起因して、相対位置座標の検出結果である検出点が円弧状に現れる傾向がある。
従って、複数の超音波センサから得られる検出点からノイズに当たる検出点を除去するために特許文献1が開示する技術を適用しても、超音波センサの性質及び三辺測量の性質を考慮して適切にノイズに当たる検出点を除去することができないという課題がある。
本開示は、超音波センサの性質及び三辺測量の性質を考慮して複数の超音波センサから得られる検出点からノイズに当たる検出点を除去することを目的とする。
本開示に係る物体検出装置は、
送信機が送信した信号であって物体に反射した信号である送信信号に対応する信号であって、複数の受信機それぞれが受信した信号である複数の受信信号の各々を対象受信信号とし、前記対象受信信号に対応する少なくとも1つのピークの各々を対象ピークとして検出し、前記対象ピークに対応する距離を算出距離として算出する距離算出部と、
前記複数の受信信号の各々に対応する算出距離の各組み合わせと、前記送信機の位置と、前記複数の受信機の各々の位置とに基づいて前記物体が存在すると推定される位置を示す位置座標を示す検出点を算出し、算出した検出点から成る集合を検出結果点群とする位置座標算出部と、
前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去するノイズ除去部と
を備える。
本開示によれば、ノイズ除去部が、検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する。ここで、送信機と複数の受信機との各々が超音波センサであり、かつ、位置座標算出部が三辺測量によって検出結果点群が含む各検出点の位置座標を求めた場合において、検出結果点群が含む各検出点の位置座標には超音波センサの性質及び三辺測量の性質が反映される。そのため、本開示によれば、超音波センサの性質及び三辺測量の性質を考慮して複数の超音波センサから得られる検出点からノイズに当たる検出点を除去することができる。
実施の形態1に係る物体検出装置100の適用例を示す図。 実施の形態1に係る物体検出装置100のハードウェア構成例を示す図。 実施の形態1に係る制御装置101の機能ブロック図。 実施の形態1に係る物体検出部122の機能ブロック図。 実施の形態1に係るノイズ除去部127の機能ブロック図。 実施の形態1に係る制御装置101の動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る座標変換部130の動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る検出点選択部135の動作を示すフローチャート。 実施の形態1の変形例に係る制御装置101のハードウェア構成例を示す図。 実施の形態2に係る物体検出部122bの機能ブロック図。 実施の形態2に係るノイズ除去部127bの機能ブロック図。 実施の形態3に係るノイズ除去部127cの機能ブロック図。 実施の形態3に係る外れ値除外部129の動作を示すフローチャート。 実施の形態4に係るノイズ除去部127dの機能ブロック図。 実施の形態4に係る座標変換部130dの動作を示すフローチャート。 検出点の選択を説明する図。 座標変換部130から伝送された検出結果点群の一例を示す図。 クラスタリング結果を説明する図であり、(a)はクラスタリング結果を示す図、(b)は(a)を直交座標系に逆変換した結果を示す図。 代表点算出結果を説明する図であり、(a)は代表点算出部の出力結果を示す図、(b)は(a)を直交座標系に逆変換した結果を示す図。
実施の形態の説明及び図面において、同じ要素及び対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は、適宜に省略又は簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。また、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
実施の形態1.
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る物体検出装置100の適用例を示している。
物体検出装置100は、超音波送信機106及び2つの超音波受信機107と、これらを制御する制御装置101とを備えている。超音波受信機107は、物体検出装置100が備える超音波受信機の総称である。物体検出装置100は、具体例として四輪車に搭載される。物体検出装置100の設置対象は、四輪車に限定されず、二輪車、船舶、PMV(Personal Mobility Vehicle)、又はAMR(Autonomous Mobile Robot)等の他の移動体であってもよく、また、建物の壁又は天井等の静止体であってもよい。
以下では説明の便宜上、物体検出装置100を不図示の車両1に設置した場合について説明する。具体例として、超音波送信機106と、超音波受信機107aと、超音波受信機107bとの各々は車両1の外表面に設けられ、制御装置101は車両1の内部に設けられる。
制御装置101は、超音波送信機106に、物体2を検出するために用いる参照波を送信波3として送信させる。超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々は、参照波を受信する。参照波は、具体例として超音波である。ここで、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信する参照波であって、物体2に反射せずに超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々に直接到達する参照波を直接波5と呼ぶ。超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信する参照波であって、物体2を反射した参照波であって、直接波5以外の参照波を反射波4と呼ぶ。物体2は車両1の周辺に存在する物体である。
図1に示すように車両1の周辺に物体2が存在する場合、送信波3は物体2で反射し、反射波4として車両1に戻る。超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信した反射波4を用いて、物体検出装置100は物体2を検出する。ここで、車両1は、物体検出装置100から誤った結果を受信した場合に、警告又は制御等を誤ることがある。
なお、超音波送信機106と超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々の配置は、図に示す位置に限定されない。超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々は、反射波4を受信することができるエリアに配置されていればよく、具体例として、車両1の前方、後方、側方、前側方、後側方、上面、又は下面に配置されていてもよい。ただし、三辺測量を用いて物体2の座標を算出する都合上、超音波送信機106から超音波受信機107aまでの距離と、超音波送信機106から超音波受信機107bまでの距離とは異なることが好ましい。
図2は、本実施の形態に係る物体検出装置100のハードウェア構成例を示している。
物体検出装置100は、車両1又は本図に示す各構成要素等と一体化した形態又は分離することができない形態として実装されていてもよく、あるいは、車両1又は本図に示す各構成要素等から取り外すことができる形態又は分離することができる形態として実装されていてもよい。
物体検出装置100は、図2に示すように、制御装置101と、送信アンプ105と、超音波送信機106と、超音波受信機107aと、超音波受信機107bと、受信アンプ108aと、受信アンプ108bと、信号線112とを備える。
なお、図2において説明を簡単にするために、物体検出装置100は超音波受信機107の個数分の受信アンプ108を備えるものとしている。しかしながら、受信アンプ108aと受信アンプ108bとを1つの受信アンプとして構成し、1つの受信アンプが複数個の超音波受信機107から信号を受信する構成であってもよい。
制御装置101は、信号線112を介して送信アンプ105と受信アンプ108aと受信アンプ108bとの各々と接続されている。制御装置101は、本図に示すように、一般的なコンピュータである。制御装置101は複数のコンピュータから成ってもよい。
送信アンプ105及び超音波送信機106と、受信アンプ108a及び超音波受信機107aと、受信アンプ108b及び超音波受信機107bとの各々は、信号線112を介して接続されている。
制御装置101は、ECU(Electronic Control Unit)であり、プロセッサ11と、メモリ103と、通信インタフェース104とを備えている。
制御装置101は、超音波送信機106に超音波を送信させるための音響信号を送信し、また、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信した音響信号を用いて物体検出処理を行う。
以下、超音波送信機106が送信する音響信号を送信信号と表記し、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信した音響信号を受信信号と表記する。受信信号は、受信アンプ108aと受信アンプ108bとの各々が増幅した受信信号を指すこともある。
プロセッサ11は、メモリ103に記憶されたプログラム等を読み出し、プログラムを実行するプロセッシング装置である。プロセッシング装置は、IC(Integrated Circuit)と呼ばれることもある。プロセッサ11は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)である。
制御装置101は、プロセッサ11を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、プロセッサ11の役割を分担する。
メモリ103は、プロセッサ11がプログラムを実行する際の一時データ等を記憶する主記憶装置12(不図示)と、プロセッサ11が実行するプログラム及び閾値等の各種パラメータ等を記憶する補助記憶装置13(不図示)とから構成されている。
主記憶装置12には、受信信号が一時的に記憶される。主記憶装置12は、具体例として、RAM(Random Access Memory)である。
補助記憶装置13は、物体検出プログラムと、OS(Operating System)19(不図示)等を記憶しており、具体例として、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)である。補助記憶装置13は、NAND型フラッシュメモリ等のコンピュータが読み取り可能な可搬記録媒体であってもよい。物体検出プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
主記憶装置12及び補助記憶装置13の各々の機能は、他の記憶手段によって実現されてもよい。
通信インタフェース104は、プロセッサ11が生成する送信信号を送信アンプ105へ送信し、また、受信アンプ108aと受信アンプ108bとの各々から受信信号を受信する。
通信インタフェース104は、アナログデジタル変換器と、デジタルアナログ変換器とを内蔵しており、送信信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換し、受信信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
通信インタフェース104は、複数種類の信号を送受信する1つのインタフェースから成ってもよく、必要な個別の機能を有する複数のインタフェースから成ってもよい。
通信インタフェース104は、USB(Universal Serial Bus)端子等の入出力インタフェースを備えてもよく、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)等を備えてもよい。
物体検出装置100のその他の構成要素を説明する。
送信アンプ105は、信号線112を介して制御装置101に接続されており、また、信号線112を介して超音波送信機106に接続されている。送信アンプ105は、制御装置101から送信される音響信号を増幅し、増幅した音響信号を超音波送信機106へ送信する。
超音波送信機106は、送信アンプ105から受信した信号に基づく音響信号を外部へ送信する。
超音波受信機107aと超音波受信機107bとは、それぞれ、信号線112を介して受信アンプ108aと受信アンプ108bと接続しており、また、音響信号を受信する。
受信アンプ108aと受信アンプ108bとの各々は、信号線112を介して制御装置101に接続されており、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々から受信した音響信号を増幅し、増幅した音響信号を制御装置101へ送信する。
超音波送信機106と送信アンプ105とは、一体化した形態又は分離することができない形態として実装されていてもよく、また、取り外すことができる形態又は分離することができる形態として実装されていてもよい。
同様に、超音波受信機107a及び超音波受信機107bと、受信アンプ108a及び受信アンプ108bとの各々は、一体化した形態又は分離することができない形態として実装されていてもよく、また、取り外すことができる形態又は分離することができる形態として実装されていてもよい。
また、図2において、送信アンプ105と、超音波送信機106と、超音波受信機107aと、超音波受信機107bと、受信アンプ108aと、受信アンプ108bとは互いに異なるハードウェアであるが、これらの少なくとも一部は同一のハードウェアであってもよい。即ち、具体例として、送信アンプ105及び超音波送信機106はアンプ内蔵送信用超音波センサであってもよく、超音波受信機107a及び受信アンプ108aと、超音波受信機107b及び受信アンプ108bとの各々はアンプ内蔵受信用超音波センサであってもよい。これらに用いられる超音波センサは、互いに異なる超音波センサであってもよく、送信機能と受信機能とを兼ね備える1個の超音波センサであってもよい。
信号線112は、超音波センサ等の機器を接続する通信線である。各機器間における通信の信号は、信号線112を介して送受信される。
図3は、制御装置101の機能ブロック図の具体例を示している。本図を用いて制御装置101の構成を説明する。
制御装置101は、本図に示すように、通信インタフェース104と、同期部121と、物体検出部122と、送信部123と、受信部124とを備えており、送信アンプ105と、受信アンプ108aと、受信アンプ108bと接続されている。
同期部121と、物体検出部122と、送信部123と、受信部124との各機能構成要素の機能は、各部の機能を発揮するためのプログラムをプロセッサ11が実行することにより実現される。
送信部123は、送信信号を、通信インタフェース104を介して送信アンプ105へ伝送する。
受信部124は、送信部123から参照信号を受信し、受信した参照信号と、受信アンプ108aと受信アンプ108bとの各々から通信インタフェース104を介して伝送された受信信号とを物体検出部122へ伝送する。
受信部124は、あらかじめメモリ103に参照信号を保持しておき、物体検出部122が物体検出処理を実施する際に参照信号を物体検出部122へ伝送してもよい。受信部124は、参照信号の代わりに参照信号の波形データをメモリ103に保持していてもよく、また、参照信号の代わりに参照信号の波形データを物体検出部122へ伝送してもよい。
同期部121は、送信部123と受信部124との時間軸を同期させる機能を有しており、送信開始時刻と、記憶開始時刻とを同一にする。送信開始時刻は、送信部123が送信信号の送信を開始した時刻である。記憶開始時刻は、受信部124が受信信号の記憶を開始した時刻である。
同期部121は、移動体が送信信号を送信した時刻と、受信部124が受信信号の記憶を開始する時刻とを同期させる。移動体が送信信号を送信した時刻は、超音波送信機106が送信信号を送信した時刻である。
物体検出部122は、伝送された受信信号を用いて物体2を検出し、検出した結果を示す情報を出力する。
受信部124は、受信信号をメモリ103に蓄積し、所定の時間分の受信信号を蓄積してから物体検出部122へ受信信号を伝送してもよい。所定の時間は、具体例として、周期時間である。周期時間は、ある送信信号の送信を開始した時刻から次の送信信号を送信する時刻までの時間である。受信部124は、必要に応じて所定の時間を変更してよい。また、受信部124が受信信号を物体検出部122へ逐次伝送し、物体検出部122が逐次伝送された受信信号を用いて物体検出処理を逐次行ってもよい。
また、受信部124は、物体検出部122が処理を実施しやすいよう受信信号を適宜加工し、加工した受信信号を物体検出部122へ伝送してもよい。
受信部124は、参照信号に対応する、移動体から送信された送信信号が送信された時刻と対応する情報を含む受信信号を記憶している。移動体から送信された送信信号が送信された時刻と対応する情報は、具体例として、受信信号に含まれている直接波5に対応する信号である。
図4は、物体検出部122の機能ブロック図の具体例を示している。本図を用いて、物体検出部122の構成を説明する。なお、受信信号R1は受信アンプ108aからの受信信号であり、受信信号R2は受信アンプ108bからの受信信号である。
物体検出部122は、本図に示すように、距離算出部125と、位置座標算出部126と、ノイズ除去部127とを備えている。
距離算出部125は、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々に対応する受信信号と、参照信号との相関を分析することにより相関波形のピーク候補を検出し、検出した各ピーク候補に対応する車両1から物体2までの距離を算出する。ここで、物体2は仮想的な物体を指すこともある。距離算出部125は、複数の受信信号の各々を対象受信信号とし、対象受信信号に対応する少なくとも1つのピークの各々を対象ピークとして検出し、対象ピークに対応する距離を算出距離として算出する。複数の受信信号は、送信機が送信した信号であって物体2に反射した信号である送信信号に対応する信号であって、複数の受信機それぞれが受信した信号である。送信機は、具体例として超音波送信機106である。受信機は、具体例として超音波受信機107である。
なお、距離算出部125は、参照信号の代わりに送信信号を用いて相関を分析してもよく、相関を分析せず、受信信号からピーク候補を検出してもよい。
距離算出部125は、算出した各々の距離から成る距離集合であって超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々に対応する距離集合を生成し、生成した距離集合を位置座標算出部126へ伝送する。
距離算出部125は、受信信号と参照信号とに基づく相互相関関数に現れるピークのうち、直接波5に対応しないものをピーク候補とする。距離算出部125は、相関を分析しない場合に、相互相関関数の代わりに受信信号そのものを用いる。距離算出部125は、送信信号に対応するピークの位置に対する各ピークの相対的な位置を距離に換算した値を算出距離として求める。
具体的には、送信信号を送信してからピークが立つまでに要する時間に音速を乗算した値が、超音波送信機106から物体2までの距離と、物体2から超音波受信機107a又は超音波受信機107bまでの距離との和である経路長に相当する。この経路長を算出距離と呼ぶ。
位置座標算出部126は、2つの受信信号各々に対応した距離集合と、超音波送信機106と超音波受信機107aと超音波受信機107bとの配置位置情報を用いて、三辺測量の原理により車両1から物体2までの相対位置座標を算出する。位置座標算出部126は、複数の受信信号の各々に対応する算出距離の各組み合わせと、送信機の位置と、複数の受信機の各々の位置とに基づいて検出点を算出し、算出した検出点から成る集合を検出結果点群とする。検出点は、物体2が存在すると推定される位置を示す位置座標を示す。検出点を単に点と表現することもある。
ここで、距離集合が複数の距離値を含む場合、位置座標算出部126は、距離集合が含む各距離値の総組み合わせの各々に対応する相対位置座標を算出する。即ち、具体例として超音波受信機107aに対応する距離集合を[数1]で表し、超音波受信機107bに対応する距離集合を[数2]で表すとき、位置座標算出部126は、daiとdbjとの全ての組み合わせについて相対位置座標を算出する。
その後、位置座標算出部126は、算出した相対位置座標のうち、センサ視野角の範囲外に位置する点を除外したものをまとめて検出結果点群とし、検出結果点群をノイズ除去部127へ伝送する。なお、位置座標算出部126は、異常値と考えられる相対位置座標を除去してもよい。検出結果点群が含む各相対位置座標は検出点でもある。
Figure 0007278519000001
Figure 0007278519000002
なお、受信信号から検出結果点群を求めるまでについての前述の処理はあくまで一例であり、物体検出装置100は他の処理によって検出結果点群を求めてもよい。また、物体検出装置100は、当業者が考え得る種々の方法を用いて距離値及び相対位置座標を求めてもよい。
具体例として、物体検出装置100は、市販の超音波センサを用い、センサから出力される距離値を用いて三辺測量により位置座標を算出してもよい。ここで、距離値を求めるための内部処理はどのような処理であってもよい。なお、距離値については、一般的に、超音波送信機106から物体2までの距離と、物体2から超音波受信機107a又は超音波受信機107bまでの距離とが概ね等しいものとして、ピーク候補を検出して求めた経路長を2で除算した値を距離値として出力することが多い。
ノイズ除去部127は、検出結果点群からノイズを除去し、ノイズが除去された検出結果点群を示す情報を検出結果として不図示の後段モジュール200へ伝送する。ノイズ除去部127は、検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する。ノイズは、適切に距離値を組み合わせることにより求められた検出点ではない検出点である。ノイズ除去部127は、座標系が凸曲面の表現に適する座標系に変換された各検出点の位置座標に基づいて、検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去してもよい。ノイズ除去部127は、検出結果点群が含む検出点を含む領域を複数の領域に分割し、複数の領域のうち含まれる検出点の数が最大である領域を選択し、選択した領域に含まれる各検出点の位置座標に基づいて有効点を算出し、算出した有効点ではない検出点をノイズとみなすことにより、検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去してもよい。有効点は、物体2が実際に存在することが推定される位置座標を示す点である。ノイズ除去部127は、有効点であるか否かを、選択した領域に含まれる各検出点に対応する受信信号の性質に応じて決定してもよい。
後段モジュール200は、具体例として、車両制御ECU又は警報装置ECU等である。
図5は、ノイズ除去部127の機能ブロック図の具体例を示している。本図を用いて、ノイズ除去部127の構成を説明する。
ノイズ除去部127は、本図に示すように、座標変換部130と、検出点選択部135と、座標逆変換部136とを備えている。
座標変換部130は、位置座標算出部126から伝送された検出結果点群の各点に対して、座標変換と正規化とを行い、その結果を検出点選択部135へ伝送する。座標変換部130は、検出結果点群が含む各検出点の位置座標の座標系を、凸曲面の表現に適する座標系に変換する。当該座標系は、具体例として極座標系である。座標変換部130の処理の詳細は後述する。
検出点選択部135は、座標変換部130から伝送された検出結果点群からノイズを除去して有効点を算出し、算出した有効点を座標逆変換部136へ伝送する。検出点選択部135の処理の詳細は後述する。
座標逆変換部136は、検出点選択部135から伝送された有効点に対して座標変換部130が行った座標変換及び正規化の逆変換を行うことにより、有効点の座標系を元の座標系に戻す。座標逆変換部136は、座標系に戻した結果を最終的な検出結果として、不図示の後段モジュール200へ伝送する。
ここで、座標逆変換部136は、座標変換部130が変換に用いた変換式を記憶しておき、記憶している変換式に対応する逆変換式に従って逆変換を行ってもよく、位置座標算出部126から伝送された検出結果点群を保持しておき、検出結果点群が含む各点にあらかじめインデックス番号を付与しておき、検出点選択部135が算出した有効点に対応するインデックスを参照して、保持している検出結果点群から当該インデックスに対応する点を抽出することにより元の座標系に対応する座標を求めてもよい。座標逆変換部136は、当業者が考え得る種々の方法を用いて、検出点選択部135が算出した有効点の座標であって、元の座標系に対応する座標を求めてもよい。
***動作の説明***
物体検出装置100の動作手順は、物体検出方法に相当する。また、物体検出装置100の動作を実現するプログラムは、物体検出プログラムに相当する。
図6は、物体検出装置100の動作の一例を示すフローチャートである。本図を用いて物体検出装置100の動作を説明する。
(ステップS1:送信処理)
送信部123は、超音波送信機106に送信信号を送信させる。送信信号は、ペアパルス波、トーンバースト波、又はチャープ波等であり、送信信号の種類は特に限定されない。
(ステップS2:同期処理)
同期部121は、送信開始時刻と、記憶開始時刻とを同期する。送信開始時刻は、送信部123がステップS1の処理を開始した時刻でもある。
同期部121は、本ステップの処理を実施するために、メモリ103が記憶している送信信号の波形を読み出してもよく、送信部123が逐次作成した送信信号の波形を取得してもよい。
受信部124は、同期部121の処理が完了した後、超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々が受信した信号を受信信号として受信し、受信した受信信号を物体検出部122に伝送する。
また、受信部124は、送信部123から参照信号を受信し、受信した参照信号を物体検出部122に伝送する。
(ステップS3:検出処理)
物体検出部122は、受信信号を用いて検出処理を実施する。本ステップの処理の詳細は後述する。
(ステップS4:伝送処理)
物体検出部122は、ステップS3で算出した車両1から物体2までの相対位置座標を、検出結果として後段モジュール200へ伝送する。
なお、車両1の周囲に物体2が複数存在する場合もあり得るため、検出結果である位置座標は1点とは限らず、複数点から成る場合もある。
また、ステップS203において算出された有効点の数が0個である場合、即ち、基準を満たす検出点が存在しない場合、物体検出部122は、反射波4に対応する検出点は存在しないと判断してもよい。この場合において、物体検出部122は、物体2が検出されなかったこと、又は、距離若しくは位置座標が無効値であること等を示す情報を後段モジュール200へ伝送してもよい。
物体検出装置100は、本フローチャートに示す処理を、送信間隔を空けて繰り返し実施する。送信間隔は、具体例として、周期時間である。
物体検出装置100は、本フローチャートの処理を常に等間隔で実施し続けず、車両1の状況に応じて送信間隔を変更してもよい。物体検出装置100は、具体例として、停車中、低速走行中、又は高速走行中等、車両1の速度に応じて送信間隔を変更してもよい。
物体検出装置100は、別の具体例として、短い間隔で物体2を検出する必要がある場合に送信間隔を短くし、それ以外の場合に送信間隔を長くする等、車両1の周囲の状況に応じて送信間隔を変更してもよい。
物体検出装置100は、センシングエリアに応じて間隔を変更してもよく、具体例として、遠距離に位置する物体2をセンシングする場合に送信間隔を長くする。なぜならば、反射波4を受信する前に次の送信信号の送信が始まることにより、物体検出装置100が反射波4と送信信号とを対応づけられないことを防ぐ必要があるためである。センシングエリアは、物体検出装置100が物体2を検出するためにセンシングしているエリアである。
ただし、本フローチャートに示す処理の繰り返しの度に送信信号の特性を変更する場合において、物体検出装置100は、必ずしも送信信号を送信してから当該送信信号に対応する反射波4を受信するまでの時間よりも送信間隔を広くする必要はない。
なお、物体検出装置100が送信信号を送信しない時間帯、即ち、本フローチャートの処理を実施しない時間帯が存在してもよい。
図7は、本実施の形態に係る座標変換部130の動作の一例を示すフローチャートである。本図を用いて、座標変換部130の動作を説明する。
座標変換部130は、ステップS101とステップS102との処理を実施する。
(ステップS101:座標変換処理)
座標変換部130は、位置座標算出部126から伝送された検出結果点群の各点に対して、座標変換を行う。具体的には、検出結果点群の各点の位置座標は直交座標系(x,y)で表現されており、座標変換部130は、当該位置座標を[数3]及び[数4]に従って極座標系(r,θ)で表現した位置座標へ変換する。
Figure 0007278519000003
Figure 0007278519000004
(ステップS102:正規化処理)
座標変換部130は、ステップS101で算出した、極座標系(r,θ)で表現された検出結果点群の各点を正規化する。本ステップの処理の一例として、rを、センサ視野角範囲(最大距離rmax、最大角度±θmax)を用いて[数5]に従って正規化する。正規化の方法は、[数5]に示す方法に限定されず、当業者が考え得る他の方法であってもよい。具体例として、r=r/rmax、θ=θ/(2θmax)とr及びθの各々を正規化しても、[数5]と等価である。
Figure 0007278519000005
図8は、本実施の形態に係る検出点選択部135の動作の一例を示すフローチャートである。本図を用いて、検出点選択部135の動作を説明する。
検出点選択部135は、ステップS201からステップS203までの処理を実施する。
ここで、図16を用いて、検出点選択の必要性について説明する。
本図に示すように、三辺測量により位置座標を算出する際に、物体の真の位置座標(X,Y)である真値を算出するためには、距離集合Daにdai=d+dが含まれ、かつ、距離集合Dbにdbj=d+dが含まれる必要がある。しかし、算出した距離値が真値から少しずれた場合、又は、ノイズが誤検出された場合等において、三辺測量の結果が真値と異なる位置座標(X,Y)になることがある。
また、距離算出部125が複数のピークを検出した場合、総組み合わせに基づいて位置座標を求めることにより、位置座標算出部126が求めた検出結果点群には真値以外の検出点も含まれる。
これらの理由により検出結果点群は一般的に複数の点を含むため、検出結果点群から有効点を選択する又は算出する必要がある。ここで、前述のように、複数の点は円弧状に現れる傾向がある。
(ステップS201:グリッド分割処理)
検出点選択部135は、座標変換部130から伝送された検出結果点群をグリッドに分割する。本ステップの処理の一例を以下に示す。
[数5]に従って各点を正規化した場合、検出点(r,θ)が取りうる値の範囲は、0≦r≦2θmax、かつ、-θmax≦θ≦θmaxである。即ち、検出結果点群が含む各点をr軸とθ軸とが直交する座標系上に図示すると、当該各点は縦幅と横幅とが共に2θmaxである正方形エリア内に分布する。このとき、検出点選択部135は、この正方形エリアを縦横共に等間隔にn分割する。即ち、正方形エリアは縦幅と横幅とが共に2θmax/nであるn個のマス目に分割される。正方形エリアを分割して生成された各マス目をグリッドと呼ぶ。
(ステップS202:グリッド選択処理)
検出点選択部135は、ステップS201で分割したn個のグリッドのうち、含まれる点の数が最大であるグリッドを選択する。
なお、検出点選択部135は選択のための最小点数を閾値として設定してもよい。具体例として、検出点選択部135は、グリッドが含む点の数の最大値が3未満である場合に「該当グリッドなし」と判定する等の処理を実施してもよい。
(ステップS203:有効点算出処理)
検出点選択部135は、ステップS202で選択したグリッドに含まれる点群から有効点を算出する。
本ステップの処理の一例として、検出点選択部135は、点群に含まれる点のうち、点に対応する相関波形あるいは受信信号の受信強度が最大である点を有効点と判定する。具体例として、物体検出装置100は、超音波受信機107aと、超音波受信機107bとの各々に対応した受信信号について、各点に対応するピークの振幅を各点に対応する距離値と合わせてメモリ103に保持しておき、検出点選択部135は各点に対応する2つの振幅の平均値を、各点における受信強度とする。
なお、受信強度を算出する方法は、平均値から算出する方法に限られず、具体例として、2つの振幅のうち大きい方の値を採用する方法であってもよく、2つの振幅のうち小さい方を採用する方法であってもよい。
さらに、有効点を算出する方法は受信強度に基づく方法に限られない。具体例として、検出点選択部135は、別の手段で算出した関係であって、距離とノイズレベルとの関係を用いて、各点に対応するピークの振幅と、各点に対応する距離値のノイズレベルとの比であるS/N(Signal-to-Noise)比が最大である点を有効点と判定してもよい。また、検出点選択部135は、閾値に対する受信強度の比が最大となる点を有効点と判定してもよい。当該閾値は、距離値に依存しない一定の値であってもよく、距離値の関数から定まる値であってもよい。当該関数は、具体例として、音波の空気減衰を考慮して距離値の2乗に反比例する値をとる関数であってもよく、距離値に応じた折れ線状の関数であってもよい。また、検出点選択部135は、点群に含まれる点の位置の平均値を算出し、算出した平均値を有効点としてもよい。
さらに、検出点選択部135は、複数の物体2が存在する場合を考慮して、有効点を1点に限定せず、具体例として、受信強度が閾値以上である点を全て有効点と判定してもよい。
なお、検出点選択部135は、ステップS202においてグリッドを選択しなかった場合、「有効点なし」と判定する。
***実施の形態1の効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、座標変換部130は検出結果点群が含む各点の位置座標の座標系を極座標系に変換し、検出点選択部135は極座標系に変換された位置座標を用いて有効点を算出する。そのため、本実施の形態によれば、超音波センサの性質及び三辺測量の性質に基づいて、より適切な有効点を算出することができる。
また、本実施の形態に係る物体検出装置100は、円弧状に現れる傾向のある検出点の位置座標の座標系を極座標系に変換することによって検出点が角度方向に直線状に分布するように変換した上で、外れ値に当たる点を除外し、除外されなかった点を検出結果として出力する。そのため、本実施の形態によれば、座標変換を行わずにノイズを除去する場合と比較して、より適切にノイズを除去することができる。
***他の構成***
<変形例1>
図9は、本変形例に係る制御装置101のハードウェア構成例を示している。
制御装置101は、プロセッサ11、プロセッサ11と主記憶装置12、プロセッサ11と補助記憶装置13、あるいはプロセッサ11と主記憶装置12と補助記憶装置13とに代えて、処理回路18を備える。
処理回路18は、制御装置101が備える各部の少なくとも一部を実現するハードウェアである。
処理回路18は、専用のハードウェアであってもよく、また、主記憶装置12に格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路18が専用のハードウェアである場合、処理回路18は、具体例として、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はこれらの組み合わせである。
制御装置101は、処理回路18を代替する複数の処理回路を備えてもよい。複数の処理回路は、処理回路18の役割を分担する。
制御装置101において、一部の機能が専用のハードウェアによって実現されて、残りの機能がソフトウェア又はファームウェアによって実現されてもよい。
処理回路18は、具体例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせにより実現される。
プロセッサ11と主記憶装置12と補助記憶装置13と処理回路18とを、総称して「プロセッシングサーキットリー」という。つまり、制御装置101の各機能構成要素の機能は、プロセッシングサーキットリーにより実現される。
他の実施の形態に係る制御装置101についても、本変形例と同様の構成であってもよい。
実施の形態2.
以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
***構成の説明***
物体検出装置100は、図示しないが、物体検出部122の代わりに物体検出部122bを備える。
図10は、物体検出部122bの機能ブロック図の具体例を示している。物体検出部122bは、本図に示すように、ノイズ除去部127の代わりにノイズ除去部127bを備えており、また、位置座標算出部126の出力結果である検出結果点群を保持する位置座標バッファであって、メモリ103内の領域である位置座標バッファを備える点が実施の形態1と異なる。
位置座標バッファは、最新の検出結果点群から過去の所定処理周期分の検出結果点群を保持し、新たに位置座標バッファへ検出結果点群が入力される度に、最も古い検出結果点群を位置座標バッファから削除する。
図11は、ノイズ除去部127bの機能ブロック図の具体例を示している。ノイズ除去部127bは、ノイズ除去部127と同様に座標変換部130と検出点選択部135と座標逆変換部136とを備え、さらに、フレーム集積部128を備える。
ノイズ除去部127bは、過去時間範囲における検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて、検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する。ノイズ除去部127bは、物体検出装置100が設置されている移動体の速度及び位置の少なくともいずれかに基づいて、検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去してもよい。
フレーム集積部128は、現在フレームにおいて位置座標算出部126から出力される検出結果点群(以下、現在の位置座標と呼ぶ)と、過去フレームの各々において位置座標算出部126から出力された検出結果点群(以下、過去の位置座標と呼ぶ)とを集積することにより検出結果点群の点の数を増加させ、その結果を座標変換部130へ伝送する。現在フレームは最新の処理周期である。過去フレームは、現在フレームよりも前の所定処理周期分の処理周期である。過去フレームは過去時間範囲に当たる。
***動作の説明***
フレーム集積部128によるフレーム集積処理の動作を説明する。動作の一例として、フレーム集積部128は、現在の位置座標と過去の位置座標とが同一の地図座標系にあるものとして、全ての検出結果点群を合成する。即ち、フレーム集積部128は、位置座標バッファが保持している過去の位置座標を現在の位置座標とみなすことにより、検出結果点群が含む点の数を増加させる。
なお、フレーム集積処理の別の動作として、位置座標バッファが、各処理周期における検出結果点群と併せて各処理周期における車両1の位置情報と速度情報とを保持しておき、フレーム集積部128が、位置座標バッファが保持している情報を用いて、過去の各処理周期における検出結果点群の位置座標の座標系を、最新の処理周期における位置座標の座標系に変換し、変換した過去の位置座標と現在の位置座標とを合成する動作が挙げられる。この動作により、車両1が移動している場合、即ち、各処理周期における座標系の原点の位置が地図上において互いに異なる場合であっても、フレーム集積部128は、適切にフレームを集積することができる。
フレーム集積部128は、フレーム集積処理により増加させた検出結果点群を、座標変換部130へ伝送する。
***実施の形態2の効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、過去フレームにおける検出結果を用いて検出結果点群が含む点の数を増加させることにより、検出点選択部135において有効点を算出する際の判断材料が増える。そのため、本実施の形態によれば、より適切な有効点を算出することができる。
実施の形態3.
以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
***構成の説明***
本実施の形態において、物体検出装置100における物体検出処理が実施の形態1と異なる。
以下、本実施の形態と、実施の形態1との差異を説明する。
物体検出装置100は、図示しないが、物体検出部122の代わりに物体検出部122cを備える。
物体検出部122cは、図示しないが、ノイズ除去部127の代わりにノイズ除去部127cを備え、また、実施の形態2と同様に位置座標バッファを備える。
図12は、ノイズ除去部127cの機能ブロック図の具体例を示している。ノイズ除去部127cは、ノイズ除去部127bと同様にフレーム集積部128と座標変換部130と座標逆変換部136とを備え、ノイズ除去部127bが備える検出点選択部135の代わりに外れ値除外部129を備える。
ノイズ除去部127cは、検出結果点群が含む各検出点を少なくとも1つのクラスタのいずれかに分類し、少なくとも1つのクラスタのうち第1閾値未満の検出点を含むクラスタを除去し、除去されなかったクラスタに基づいて代表点を算出し、算出した代表点ではない検出点をノイズとみなすことにより検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する。代表点は、物体2が実際に存在することが推定される位置座標を示す点である。
また、まず、ノイズ除去部127cは、除去されなかったクラスタに複数のクラスタが含まれる場合において、除去されなかったクラスタの各々を対象クラスタとし、対象クラスタに含まれる位置座標の各々に対応する距離の平均値である平均距離と、対象クラスタに含まれる位置座標の各々に対応する角度の平均値である平均角度とを求める。次に、ノイズ除去部127cは、平均距離の差が互いに第2閾値以下であり、かつ、平均角度の差が互いに第3閾値以上である2つ以上のクラスタが存在する場合に2つ以上のクラスタをグループにまとめ、グループが含むクラスタのうち第4閾値未満の数の検出点を含むクラスタ以外のクラスタと、除去されなかったクラスタのうちグループにまとめられなかったクラスタとの各々を有効クラスタとし、各有効クラスタに基づいて代表点を算出してもよい。ノイズ除去部127cは、代表点であるか否かを、各有効クラスタに含まれる各検出点に対応する受信信号の性質に応じて決定してもよい。
外れ値除外部129は、本図に示すように、クラスタリング部131と、クラスタ選択部132と、代表点選択部133とを備える。
クラスタリング部131は、座標変換部130から伝送された検出結果点群をクラスタリングし、検出結果点群が含む各点に対して、どのクラスタに属するかを示すクラスタID(Identification)の情報を付与し、クラスタリング結果をクラスタ選択部132へ伝送する。クラスタリング結果は、検出結果点群と、検出結果点群が含む各点に対応するクラスタIDとを示す情報を含む。クラスタリング部131の処理の詳細は後述する。
クラスタ選択部132は、クラスタリング部131から伝送されたクラスタリング結果が示す各クラスタを有効クラスタと無効クラスタとのいずれかに分類し、有効クラスタを代表点選択部133へ伝送する。クラスタ選択部132の処理の詳細は後述する。
代表点選択部133は、クラスタ選択部132から伝送された有効クラスタが含む点群から代表点を算出し、算出した代表点を座標逆変換部136へ伝送する。座標逆変換部136の処理の詳細は後述する。
***動作の説明***
図13は、本実施の形態に係る外れ値除外部129の動作の一例を示すフローチャートである。本図を用いて、外れ値除外部129の動作を説明する。
クラスタリング部131は、ステップS301の処理を実施する。
(ステップS301:クラスタリング処理)
クラスタリング部131は、座標変換部130から伝送された検出結果点群をクラスタリングする。クラスタリング部131が用いるクラスタリングの方法は、特に限定されず、一例として、周知の方法であるDBSCAN(Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise)と呼ばれる密度準拠クラスタリング方法である。
ここで図17及び図18を用いて、クラスタリング結果について説明する。
図17は、座標変換部130から伝送された検出結果点群の一例を示している。ただし、本図は、超音波センサの性質及び三辺測量の性質である、円弧状に点群が現れる傾向を分かりやすく示すため、検出結果点群を逆変換し、直交座標系に戻した結果、即ち、フレーム集積部128の出力結果を図示している。
図18は、図17の検出結果点群が含む各点を座標変換部130が変換し、クラスタリング部131がDBSCANでクラスタリングした結果を示している。図18の(a)はクラスタリング結果を示している。図18の(b)は、図17と同様に、図18の(a)を逆変換して座標系を直交座標系に戻した結果を示している。
図18では、検出結果点群が4つのクラスタ(クラスタID=0,1,2,3)に分割されている。なお、クラスタID=-1は、1点のみから成るクラスタに属する点、即ちクラスタを構成していない点を示す。
以上のように、ステップS301では、クラスタリング部131は検出結果点群が含む各点にクラスタIDを付与する処理を行う。
クラスタ選択部132は、ステップS302からステップS307までの処理を実施する。
(ステップS302:小クラスタ除去処理)
クラスタ選択部132は、ステップS301で算出されたクラスタリング結果が示すクラスタのうち、第1閾値未満の数の点を含むクラスタを無効なクラスタと判定し除去する。具体例として第1閾値を2と設定すると、図18に示す例においてクラスタIDが-1であるクラスタが無効クラスタとして除去される。
なお、ステップS302において全てのクラスタが除去された場合、クラスタ選択部132は以降の処理を行わず、外れ値除外部129は「代表点なし」という結果を示す情報を出力する。
(ステップS303:クラスタ平均算出処理)
クラスタ選択部132は、ステップS302を実行した結果残った各クラスタについて、クラスタが含む点の平均値を算出する。ここで、各クラスタが含む各点の座標系は座標変換部130によって極座標系に変換されているため、本ステップの処理は、クラスタが含む点の平均距離と平均角度とを算出することに相当する。なお、正確には、各点に対して正規化処理を行っているため、座標系における2軸の平均値の単位は距離及び角度であるとは限らない。具体例として、[数5]で正規化した場合、2軸の平均値の単位は両方とも角度の単位である。
(ステップS304:グルーピング処理)
クラスタ選択部132は、ステップS302で残ったクラスタに対して、ステップS303で算出した平均距離の差が互いに第2閾値以下かつ平均角度の差が互いに第3閾値以上であるクラスタをグルーピングする。具体例として[数5]で各点を正規化した場合、第2閾値及び第3閾値はいずれも4°と設定されてもよい。
本ステップの処理により、「ほぼ等距離でありかつ角度が互いに異なる複数のクラスタ」が存在する場合、当該複数のクラスタは同一のグループに含まれることとなる。
(ステップS305:グループ長判定処理)
クラスタ選択部132は、ステップS304で算出した各グループについて、グループが複数のクラスタを含むか否かを判定する。
クラスタ選択部132は、複数のクラスタが含まれるグループに対してはステップS306を実行し、1つのクラスタしか含まれないグループに対してはステップS306を実行しない。
(ステップS306:クラスタ除去処理)
クラスタ選択部132は、ステップS305で求めた複数のクラスタを含む各グループについて、第4閾値未満の数の点を含むクラスタを、無効なクラスタと判定して除去する。第4閾値は第1閾値以上である。具体例として、第4閾値を「グループが含む各クラスタが含む点の数の最大値」と設定すると、各グループにおいて、最も多くの点を含むクラスタだけが残り、それ以外のクラスタは除去される。第4閾値は可変値であってもよく、定数であってもよい。
本ステップの処理により、ほぼ等距離でありかつ角度が互いに異なる複数のクラスタが存在する場合に、複数のクラスタの中で相対的に多くの点を含むクラスタだけが残ることとなる。
(ステップS307:有効クラスタ判定処理)
クラスタ選択部132は、ステップS305及びステップS306の実行後に残った全てのクラスタを有効クラスタと判定する。即ち、ステップS305及びステップS306の実行によって、独立したクラスタと、ほぼ等距離でありかつ角度が互いに異なる複数のクラスタの中から選択されたクラスタとが残り、クラスタ選択部132は、残ったクラスタを有効クラスタとする。
代表点選択部133は、ステップS308の処理を実施する。
(ステップS308:代表点算出処理)
代表点選択部133は、ステップS307で判定した各有効クラスタについて、有効クラスタが含む点群から代表点を算出する。
本ステップの処理の一例として、代表点選択部133は、点群が含む点のうち、点に対応する相関波形又は受信信号の受信強度が最大である点を代表点と判定する。代表点の算出方法は、受信強度に基づく方法に限られない。具体例として、代表点選択部133は、S/N比が最大である点を代表点と判定してもよく、第5閾値に対する受信強度の比が最大である点を代表点と判定してもよい。また、代表点選択部133は点群の平均を算出して代表点としてもよい。これらの処理は、検出点選択部135の有効点算出処理と同様である。
さらに、代表点選択部133は、1つの有効クラスタ内に複数の物体2が存在する場合を考慮して、代表点を1点に限定せず、具体例として受信強度が閾値以上である点を全て有効点と判定してもよい。
また、代表点選択部133は、各有効クラスタについて、有効クラスタが含む点群が含む全ての点を用いず、点群が含む点の中から現在の位置座標に含まれる点のみを用いて代表点を算出してもよい。さらに、代表点選択部133は、現在から過去第6閾値フレーム分の位置座標に含まれる点のみを用いて代表点を算出してもよい。
本ステップの処理により、各有効クラスタに対して代表点が算出される。
なお、ステップS307において有効クラスタなしと判定した場合には「代表点なし」という結果を出力する。
ここで図19を用いて、代表点算出結果について説明する。
図19の(a)は、図18で示したクラスタリング結果に対して、ステップS302からステップS307までの処理によって有効クラスタを算出した結果を示している。さらに、ステップS308の処理によって算出した代表点が、図19の(a)において星マークを用いて示されている。なお、有効クラスタ以外のクラスタに属する各点のクラスタIDをいずれも-1としている。
図19の(b)は、図19の(a)を分かりやすく示すために図19の(a)を逆変換して座標系を直交座標系に戻した結果を示している。
なお、図19は物体2が(x,y)=(4,0)mの位置に1個ある場合における検出結果の例を示しており、本例において、円弧状に現れる点群の中から、ほぼ真値と一致する代表点が算出されていることが図19の(b)から確認することができる。
***実施の形態3の効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、クラスタリングを用いて外れ値を除外することにより、前述の実施の形態のように座標変換部130から伝送された検出結果点群から検出点選択部135が有効点を直接算出する場合と比較して、より適切な代表点を算出することができる。
実施の形態4.
以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
***構成の説明***
本実施の形態において、物体検出装置100における物体検出処理が実施の形態1と異なる。
以下、本実施の形態と、実施の形態1との差異を説明する。
物体検出装置100は、図示しないが、物体検出部122の代わりに物体検出部122dを備える。物体検出部122dは、図示しないが、ノイズ除去部127の代わりにノイズ除去部127dを備えており、また、実施の形態3と同様に位置座標バッファを備える。
図14は、ノイズ除去部127dの機能ブロック図の具体例を示している。ノイズ除去部127dは、ノイズ除去部127cと同様にフレーム集積部128と外れ値除外部129と座標逆変換部136とを備えており、ノイズ除去部127cが備える座標変換部130の代わりに座標変換部130dを備え、また、変換方式選択部134を備える。
変換方式選択部134は、フレーム集積部128から伝送された検出結果点群と、超音波送信機106と超音波受信機107aと超音波受信機107bとの各々の配置位置情報とを用いて、適切な座標変換の方法を決定する。そして、決定した方法を示す情報を座標変換部130dへ伝送する。変換方式選択部134は、送信機の位置と、複数の受信機の各々の位置と、検出結果点群が含む各検出点の位置座標とに基づいて検出結果点群が含む各検出点の座標系を変換する方式を決定する。
変換方式選択部134が座標変換の方法を決定する方法は特に限定されない。一例として、超音波受信機107の数を2個ではなく3個とし、3次元空間上に各超音波受信機107が配置されている場合に、検出結果点群の各点は(x,y)という2次元座標ではなく(x,y,z)という3次元座標で表される。そのため、本例において、変換方式選択部134は、各超音波受信機107の配置に応じて、座標変換の方法として、極座標系変換ではなく、球面座標系変換又は円柱座標系変換を用いると決定してもよい。
また、別の一例として、変換方式選択部134は、検出結果点群の中にあらかじめノイズであることが分かっている点が含まれている場合に、ノイズであることが分かっている点を除外してから極座標系変換するように決定してもよい。当該場合は、具体例として、超音波送信機106と超音波受信機107との各々の周囲の既知の位置に、検出対象ではない障害物がある場合である。
座標変換の方法は以上の例に限られず、当業者が考え得る種々の方法であってよい。
座標変換部130dは、フレーム集積部128から伝送された検出結果点群が含む各点に対して、変換方式選択部134が決定した変換方式による座標変換と、正規化とを行い、その結果を外れ値除外部129へ伝送する。座標変換部130dは、決定された方式に従って検出結果点群が含む各検出点の位置座標の座標系を変換する。座標変換部130dの処理の詳細は後述する。
***動作の説明***
図15は、本実施の形態に係る座標変換部130dの動作の一例を示すフローチャートである。本図を用いて、座標変換部130dの動作を説明する。
座標変換部130dは、ステップS101dとステップS102との処理を実施する。
(ステップS101d:座標変換処理)
ステップS101dの基本的な処理は座標変換部130の座標変換処理と同じである。ただし、座標変換部130dが用いる座標変換の方式は極座標系変換に限定されず、座標変換部130dは、変換方式選択部134が決定した座標変換の方式を用いる。
(ステップS102:正規化処理)
本ステップの処理は座標変換部130の正規化処理と同じである。座標変換部130dは、ステップS101dで座標変換を実行した結果に対して正規化を行う。
***実施の形態4の効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、検出結果点群又はセンサの配置位置情報等に応じて適切な座標変換の方法を選択することにより、検出結果点群が含む各点の位置座標をよりクラスタリングを行いやすい形式へ変換することができる。そのため、本実施の形態によれば、より適切な代表点を算出することができる。
***他の実施の形態***
前述した各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
また、実施の形態は、実施の形態1から4で示したものに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜変更されてもよい。
さらに、各実施の形態において、超音波センサ又はソナーの代わりに、超音波センサと同様に球面波状の波を放射する別のセンサを用いてもよい。
また、各実施の形態において、超音波センサ又はソナーの代わりに、ミリ波レーダ等の他種のセンサを用い、他種のセンサの測定結果に基づいて三辺測量により位置座標を求めてもよい。
1 車両、2 物体、3 送信波、4 反射波、5 直接波、11 プロセッサ、12 主記憶装置、13 補助記憶装置、103 メモリ、104 通信インタフェース、18 処理回路、19 OS、100 物体検出装置、101 制御装置、105 送信アンプ、106 超音波送信機、107,107a,107b 超音波受信機、108,108a,108b 受信アンプ、112 信号線、121 同期部、122,122b,122c,122d 物体検出部、123 送信部、124 受信部、125 距離算出部、126 位置座標算出部、127,127b,127c,127d ノイズ除去部、128 フレーム集積部、129 外れ値除外部、130,130d 座標変換部、131 クラスタリング部、132 クラスタ選択部、133 代表点選択部、134 変換方式選択部、135 検出点選択部、136 座標逆変換部、200 後段モジュール、R1,R2 受信信号。

Claims (12)

  1. 送信機が送信した信号であって物体に反射した信号である送信信号に対応する信号であって、複数の受信機それぞれが受信した信号である複数の受信信号の各々を対象受信信号とし、前記対象受信信号に対応する少なくとも1つのピークの各々を対象ピークとして検出し、前記対象ピークに対応する距離を算出距離として算出する距離算出部と、
    前記複数の受信信号の各々に対応する算出距離の各組み合わせと、前記送信機の位置と、前記複数の受信機の各々の位置とに基づいて前記物体が存在すると推定される位置を示す位置座標を示す検出点を算出し、算出した検出点から成る集合を検出結果点群とする位置座標算出部と、
    前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去するノイズ除去部と
    を備える物体検出装置。
  2. 前記物体検出装置は、さらに、
    前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標の座標系を、凸曲面の表現に適する座標系に変換する座標変換部
    を備え、
    前記ノイズ除去部は、座標系が前記凸曲面の表現に適する座標系に変換された各検出点の位置座標に基づいて前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記物体検出装置は、さらに、
    前記送信機の位置と、前記複数の受信機の各々の位置と、前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標とに基づいて前記検出結果点群が含む各検出点の座標系を変換する方式を決定する変換方式選択部
    を備え、
    前記座標変換部は、決定された方式に従って前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標の座標系を変換する請求項2に記載の物体検出装置。
  4. 前記ノイズ除去部は、前記検出結果点群が含む検出点を含む領域を複数の領域に分割し、前記複数の領域のうち含まれる検出点の数が最大である領域を選択し、選択した領域に含まれる各検出点の位置座標に基づいて前記物体が実際に存在することが推定される位置座標を示す有効点を算出し、算出した有効点ではない検出点をノイズとみなすことにより、前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する請求項1から3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  5. 前記ノイズ除去部は、前記有効点であるか否かを、前記選択した領域に含まれる各検出点に対応する受信信号の性質に応じて決定する請求項4に記載の物体検出装置。
  6. 前記ノイズ除去部は、前記検出結果点群が含む各検出点を少なくとも1つのクラスタのいずれかに分類し、前記少なくとも1つのクラスタのうち第1閾値未満の検出点を含むクラスタを除去し、除去されなかったクラスタに基づいて前記物体が実際に存在することが推定される位置座標を示す代表点を算出し、算出した代表点ではない検出点をノイズとみなすことにより前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する請求項1から3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  7. 前記ノイズ除去部は、前記除去されなかったクラスタに複数のクラスタが含まれる場合において、前記除去されなかったクラスタの各々を対象クラスタとし、前記対象クラスタに含まれる位置座標の各々に対応する距離の平均値である平均距離と、前記対象クラスタに含まれる位置座標の各々に対応する角度の平均値である平均角度とを求め、前記平均距離の差が互いに第2閾値以下であり、かつ、前記平均角度の差が互いに第3閾値以上である2つ以上のクラスタが存在する場合に前記2つ以上のクラスタをグループにまとめ、前記グループが含むクラスタのうち第4閾値未満の数の検出点を含むクラスタ以外のクラスタと、前記除去されなかったクラスタのうちグループにまとめられなかったクラスタとの各々を有効クラスタとし、各有効クラスタに基づいて前記代表点を算出する請求項6に記載の物体検出装置。
  8. 前記ノイズ除去部は、前記代表点であるか否かを、前記各有効クラスタに含まれる各検出点に対応する受信信号の性質に応じて決定する請求項7に記載の物体検出装置。
  9. 前記ノイズ除去部は、過去時間範囲における検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて、前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する請求項1から8のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  10. 前記物体検出装置は、移動体に設置されており、
    前記ノイズ除去部は、前記移動体の速度に基づいて、前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する請求項9に記載の物体検出装置。
  11. 送信機が送信した信号であって物体に反射した信号である送信信号に対応する信号であって、複数の受信機それぞれが受信した信号である複数の受信信号の各々を対象受信信号とし、前記対象受信信号に対応する少なくとも1つのピークの各々を対象ピークとして検出し、前記対象ピークに対応する距離を算出距離として算出し、
    前記複数の受信信号の各々に対応する算出距離の各組み合わせと、前記送信機の位置と、前記複数の受信機の各々の位置とに基づいて前記物体が存在すると推定される位置を示す位置座標を示す検出点を算出し、算出した検出点から成る集合を検出結果点群とし、
    前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去する物体検出方法。
  12. 送信機が送信した信号であって物体に反射した信号である送信信号に対応する信号であって、複数の受信機それぞれが受信した信号である複数の受信信号の各々を対象受信信号とし、前記対象受信信号に対応する少なくとも1つのピークの各々を対象ピークとして検出し、前記対象ピークに対応する距離を算出距離として算出する距離算出処理と、
    前記複数の受信信号の各々に対応する算出距離の各組み合わせと、前記送信機の位置と、前記複数の受信機の各々の位置とに基づいて前記物体が存在すると推定される位置を示す位置座標を示す検出点を算出し、算出した検出点から成る集合を検出結果点群とする位置座標算出処理と、
    前記検出結果点群が含む各検出点の位置座標に基づいて前記検出結果点群からノイズに当たる検出点を除去するノイズ除去処理と
    をコンピュータである物体検出装置に実行させる物体検出プログラム。
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