JP7273372B2 - ガラス物品の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス物品の製造方法及びその製造装置に係り、詳しくは、移送管の内部を溶融ガラスが流通することによって該溶融ガラスを移送する工程を含むガラス物品の製造方法及びその製造装置に関する。
周知のように、ガラス物品を製造する際には、溶融ガラス移送装置を用いて溶融炉からガラス物品の成形装置に溶融ガラスを移送することが行われる。この溶融ガラスを移送する経路の途中には、溶融ガラスが内部を流通する移送管が配設される。
この移送管は、例えば、溶融炉と清澄槽との間、清澄槽と攪拌槽との間、複数の攪拌槽の相互間、及び攪拌槽とポット(主として粘度調整を行う容積部)との間などを連通するために使用される。また、移送管は、清澄槽の本体としても使用される。
この種の移送管が使用された溶融ガラス移送装置は、立ち上げ時などに温度上昇が生じることに起因して、移送管が管軸方向に熱膨張を来たし、移送管の不当な変形や割れ等の破損を招き得る。そのため、この種の移送管は、熱膨張の影響を排除し得る構造とされていることが好ましい。
特許文献1には、管軸方向の全長に亘って同径の管状部と、この管状部の管軸方向の両端付近に配置されるフランジ部との間に、管状部側に向かって縮径する湾曲部を介在させた移送管(同文献ではパイプ部材)が開示されている。この移送管を使用すれば、管軸方向の熱膨張が湾曲部によって吸収されるため、不当な変形や破損の抑止につながることが期待できる。
特開2013-245134号公報
ところで、移送管が管軸方向に熱膨張を来たした場合には、管状部が管軸方向に伸びようとするため、特に管状部の管軸方向に大きな応力が作用する。移送管の熱膨張に起因する管状部の不当な変形や割れ等の破損を抑止するためには、管状部の管軸方向の伸びを十分に吸収することが重要となる。
しかしながら、特許文献1に開示のように管状部とフランジ部との間に湾曲部を介在させただけの移送管では、管状部の管軸方向の伸びを吸収する効果が十分でなく、管状部に作用する応力をさらに低減させることが望まれている。
以上の観点から、本発明は、移送管が管軸方向に熱膨張を来たした場合に、管状部の管軸方向の伸びを十分に吸収できるようにして、管状部に作用する応力をさらに低減させることを課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、移送管の内部を溶融ガラスが流通することによって該溶融ガラスを移送する工程を含むガラス物品の製造方法であって、移送管は、管軸方向の端部をなす管端部と、管状部と、管端部と管状部とを接合する接合部とを有し、管端部は、フランジ部と、該フランジ部の内周端から管状部側に延出し且つ管状部側に向かって縮径する湾曲部とを有し、管端部は、管状部よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さいおよび/またはクリープひずみ速度が速い材質で形成されていることに特徴づけられる。
このような方法によれば、移送管の管端部を形成する材質が、管状部を形成する材質よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さくおよび/またはクリープひずみ速度が速くされているため、高温域において管端部は管状部よりも変形し易くなる。従って、移送管が管軸方向に熱膨張を来たした場合には、管端部であるフランジ部と湾曲部とが容易に変形することで、管状部の管軸方向の伸びが十分に吸収され、管状部に作用する応力を低減できる。
この場合において、管端部は、湾曲部の管状部側の端部に連なり且つ管状部と同径の延管状部をさらに有することが好ましい。
このようにすれば、高温域で変形し易い管端部が、湾曲部に連なる延管状部をさらに含むため、湾曲部の管状部側寄りの部位が延管状部の存在によってより一層変形し易くなる。これにより、熱膨張に起因する管状部の管軸方向の伸びをより確実に吸収することが可能となる。また、管端部と管状部との間の接合部は、強度が特に弱い部位であるため、移送管が管軸方向に熱膨張を来たした場合には、接合部を起点として割れ等の破損を招来するおそれがある。管端部が、湾曲部に連なる延管状部を有することにより、接合部に発生する応力を低減でき、接合部を起点とする破損(例えば割れ)を防止することができる。
以上の方法において、接合部の外周に補強材が配置されていることが好ましい。
このようにすれば、管端部と管状部とを接合している接合部が、補強材によって高強度になる。これにより、接合部を起点とする破損をより確実に防止することが可能となる。
以上の方法において、フランジ部が垂直姿勢で配置され、該フランジ部に対して管状部の管軸が傾斜していてもよい。
このようにすれば、溶融ガラスを低所から高所または高所から低所に流す供給経路に当該移送管を使用することができるため、様々な供給経路において移送管の熱膨張対策を講じることが可能となる。
また、上記課題を解決するために創案された本発明に係る装置は、移送管の内部を溶融ガラスが流通することによって該溶融ガラスを移送するように構成したガラス物品の製造装置であって、移送管は、管軸方向の端部をなす管端部と、管状部と、管端部と管状部とを接合する接合部とを有し、管端部は、フランジ部と、該フランジ部の内周端から管状部側に延出し且つ管状部側に向かって縮径する湾曲部とを有し、管端部は、管状部よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さいおよび/またはクリープひずみ速度が速い材質で形成されていることに特徴づけられる。
このような装置によれば、冒頭で説明した本発明に係るガラス物品の製造方法と実質的に同一の作用効果を享受することができる。
本発明によれば、移送管が管軸方向に熱膨張を来たした場合に、管状部の管軸方向の伸びが十分に吸収されることで、管状部の不当な変形や破損が確実に抑止され、これによりガラス物品を製造する際の溶融ガラスの移送が円滑に行われる。
本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びそれを実施するための製造装置の全体構成を示す概略側面図である。 本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びそれを実施するための製造装置に用いられる移送管を示す縦断側面図である。 本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びそれを実施するための製造装置に用いられる移送管を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びそれを実施するための製造装置に用いられる移送管の要部を示す拡大縦断側面図である。 本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びそれを実施するための製造装置に用いられる移送管の他の例を示す縦断側面図である。 本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係るガラス物品の製造方法及びその方法を実施するための製造装置について添付図面を参照して説明する。
図1に示すように、ガラス物品の製造装置1は、大別すると、溶融ガラスを移送するための溶融ガラス移送装置2と、溶融ガラスから板ガラスGRを成形するための成形装置3とを有する。溶融ガラス移送装置2は、上流端に配備された溶融炉(溶融窯)4から、下流端に配備された成形装置3に溶融ガラスGMを供給する供給経路5を備えている。この供給経路5には、上流側から順に、清澄槽6と、一個または複数個(図例では一個)の攪拌槽7と、ポット8(主として溶融ガラスGMの粘度調整のための容積部)とが配備されている。ポット8の下流側は、小径パイプ9及び大径パイプ10を介して成形装置3の成形体11に通じている。
成形装置3は、オーバーフローダウンドロー法によって溶融ガラスGMから帯状の板ガラスGRを成形する。詳細には、成形装置3における成形体11は、断面形状(図1の紙面と直交する断面形状)が略楔形状を呈しており、この成形体11の上部には、オーバーフロー溝(図示せず)が形成されている。成形体11は、溶融ガラスGMをオーバーフロー溝から溢れ出させた後、その溶融ガラスGMを成形体11の両側の側壁面(紙面の表裏面側に位置する側壁面)に沿って流下させる。さらに、成形体11は、流下させた溶融ガラスGMを側壁面の下頂部で融合させ、板状に成形する。
成形された帯状の板ガラスGRは、後述する徐冷工程及び切断工程に供給され、所望寸法の板ガラスが切り出される。このようにして得られたガラス物品としての板ガラスは、例えば、厚みが0.01~2mmであって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ、有機EL照明、太陽電池などの基板や保護カバーに利用される。なお、成形装置3は、スロットダウンドロー法などの他のダウンドロー法を実行するものであってもよく、ダウンドロー法以外の方法、例えばフロート法を実行するものであってもよい。
板ガラスGRのガラスとしては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、化学強化ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。本発明におけるアルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
供給経路5における溶融炉4と清澄槽6との間、清澄槽6と攪拌槽7との間、攪拌槽7とポット8との間は、それぞれ、移送管12、13によって連通されている。詳述すると、溶融炉4と清澄槽6との間、及び攪拌槽7とポット8との間は、下流側が上方に向かって傾斜する移送管12によって連通されている。清澄槽6と攪拌槽7との間は、非傾斜の移送管13によって連通されている。溶融ガラスGMは、これらの移送管12、13の内部を流通することによって下流側に移送される。なお、清澄槽6の本体として非傾斜の移送管13を用いてもよい。
図2及び図3は、これら二種類の移送管12、13のうち、下流側が上方に向かって傾斜する移送管12を例示している。同図に示すように、この移送管12は、管軸X1に沿う方向(管軸方向)の両端部をそれぞれなす管端部14と、管軸方向の全長にわたって同径の円筒形状を呈する管状部15とを、接合部16を介して接合したものである。管端部14は、円環形状を呈するフランジ部17と、フランジ部17の内周側に延出する湾曲部18と、円筒形状を呈する延管状部19とを有する。接合部16の外周には、全周に亘って補強材20が配置されている。管軸X1の水平面に対する傾斜角度Aは、例えば3~30°である。
管軸方向の下方端21周辺と上方端22周辺とは、同様の構造である。以下での詳細な説明は、便宜上、この移送管12の管軸方向の下方端21周辺のみについて行う。
図4に示すように、管端部14は、円環形状の平板からなる垂直姿勢のフランジ部17と、フランジ部17の内周端17aから管状部15側に延出し且つ管状部15側に向かって縮径する湾曲部18とを有する。さらに、管端部14は、湾曲部18の管状部15側の端部18aに連なり且つ管状部15と同径とされた延管状部19を有する。そして、延管状部19の管状部15側の端部19aが、管状部15の延管状部19側の端部15aと接合部16で連接している。同図では、管端部14に平行斜線のハッチングを付し、管状部15にクロスハッチングを付している(図2も同様)。なお、補強材20は、帯状の板材を接合部16の外周に巻回したものであって、円筒形状を呈している。
ここで、管端部14であるフランジ部17と湾曲部18と延管状部19とを形成する材質は、管状部15を形成する材質よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さくおよび/またはクリープひずみ速度が速くされている。詳しくは、管端部14および管状部15については、次の(1)、(2)の二つの特性のうち、少なくとも一つの特性が満たされている。(1)管端部14を形成する材質が管状部15を形成する材質よりも1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さくされること。(2)管端部14を形成する材質が管状部15を形成する材質よりも1500℃で且つ1000時間でのクリープひずみ速度が速くされること。一例として、管端部14を白金または白金合金で形成し、管状部15を白金または白金合金にジルコニアを分散させてなる強化白金または強化白金合金で形成することで、両者14、15の材質が上記の特性とされる。また、他の例として、管端部14と管状部15との両者を白金、白金合金、強化白金または強化白金合金で形成し、例えばロジウムの含有量を管端部14と管状部15とで異ならせることで、両者14、15の材質が上記の特性とされる。なお、管端部14及び管状部15を形成する材質は、これらに限定されるわけではなく、管端部14を形成する材質が、管状部15を形成する材質よりも、上記のクリープ破断強度が小さくおよび/または上記のクリープひずみ速度が速くされていればよい。なお、管端部14と共に管状部15も上記のクリープ破断強度が小さいおよび/または上記のクリープひずみ速度が速い材質にすると、管端部14に対する管状部15の相対的な強度が低下し、熱膨張に起因して管状部15の不当な変形や割れ等の破損が発生しやすくなる。
接合部16は、この実施形態では、管端部14と管状部15とを突き合わせ溶接することによって形成された部位である。この接合部16の外周に配置されている補強材20は、管状部15と同じ材質で形成されることが好ましいが、接合部16を補強することができるものであれば、その材質は特に限定されない。また、本実施形態の補強材20は、溶接によって管端部14及び管状部15に固定されているが、補強材20がその機能を発揮できれば、他の方法で補強材20を接合部16の外周に配置してもよい。
湾曲部18の曲率半径は、湾曲部18の下端から上端に移行するに連れて漸次小さくなっている。湾曲部18の上端位置での曲率半径R1は、例えば2~20mm、好ましくは5~10mmであり、下端位置での曲率半径R2は、例えば3~30mm、好ましくは10~20mmであり、且つ、R1<R2の関係を満たしている。なお、R1とR2との差は、例えば1~10mm、好ましくは5~10mmである。
フランジ部17、湾曲部18、延管状部19及び管状部15の厚みT1は、例えば0.3~3mmである。延管状部19の管軸方向の長さL1は、例えば5~20mm、好ましくは10~15mmである。管状部15の内径D2は、例えば10~300mmであり、フランジ部17の外径D1(mm)は、例えば(D2+100)~(D2+300)である。
なお、以上の説明は、移送管12の下方端21周辺の構造に関するものであるが、移送管12の上方端22周辺の構造も実質的に同一である。詳述すると、図2に示すように、移送管12の上方端22周辺についても、フランジ部17、湾曲部18及び延管状部19からなる管端部14と、管状部15とが、接合部16を介して接合され、接合部16の外周に補強材20が配置されている。そして、それら各部の材質も、既述の下方端21周辺と同一である。なお、相違点として、移送管12の上方端22周辺における湾曲部18の曲率半径は、湾曲部18の下端から上端に移行するに連れて漸次大きくなっているため、下端の曲率半径が上記のR1に該当し、上端の曲率半径が上記のR2に該当する。
また、この実施形態では、図1に示す非傾斜の移送管13、詳しくは図5に示すように垂直姿勢のフランジ部17Aに対して管軸X2が非傾斜の移送管13は、既述の移送管12と実質的に同一の特徴を有している。概略を説明すると、図5に示すように、非傾斜の移送管13は、管軸方向の両端部をそれぞれなす管端部14Aと、管軸方向の全長にわたって同径の管状部15Aとが、接合部16Aを介して接合され、接合部16Aの外周に補強材20Aが配置されている。管端部14Aは、フランジ部17Aと湾曲部18Aと延管状部19Aとからなり、延管状部19Aと管状部15Aとの間に溶接による接合部16Aが介在している。フランジ部17A、湾曲部18A、延管状部19A、接合部16A及び管状部15Aの材質や各寸法などは、既述の移送管12と同一である。なお、相違点として、この移送管13における湾曲部18Aの曲率半径R3は、全周にわたって同一である。
次に、上記の構成を備えた製造装置1によってガラス物品(板ガラスGR)を製造する方法について説明する。図6に示すように、この製造方法は、予熱工程S1、組立工程S2、溶融ガラス移送工程S3、成形工程S4、徐冷工程S5、及び切断工程S6を備える。
予熱工程S1では、図1に示す溶融ガラス移送装置2の移送管12、13、攪拌槽7及びポット8を分離させた状態で、これらを加熱装置(図示せず)により加熱する。この場合、移送管12、13は、フランジ部17、17Aに設けられる電極を介して通電される。その際には、移送管12、13の内部に溶融ガラスGMを流通させることなく、例えば空気を充満させる。移送管12、13の管状部15、15Aが所定の予熱温度(例えば1200~1400℃)にまで到達すると、次の組立工程S2が実行される。
組立工程S2では、移送管12、13のフランジ部17、17Aを、溶融炉4、清澄槽6、攪拌槽7、ポット8などの側壁に固定したり、移送管12、13のフランジ部17、17A同士を固定したりする。そして、最終的に、溶融炉4、清澄槽6、攪拌槽7、ポット8、小径パイプ9、大径パイプ10、成形装置3等を接続することで、製造装置1が組み立てられる。以上により、組立工程S2が終了する。
溶融ガラス移送工程S3では、溶融炉4内に供給されたガラス原料が加熱されることで、溶融ガラスGMが生成され、この溶融ガラスGMは、移送管12を通じて清澄槽6に順次移送される。ガラス原料には清澄剤が配合されており、溶融ガラスGMには、この清澄剤の作用によりガス(泡)が発生する。このガスは、清澄槽6に溶融ガラスGMを流通させることで除去される。さらに、清澄槽6からの溶融ガラスGMは、移送管12、13、攪拌槽7、ポット8を通じて成形装置3に移送される。
組立工程S2の直後の溶融ガラス移送工程S3(製造装置1の立ち上げ時)では、溶融ガラスGMの移送開始に伴って移送管12、13の温度が上昇し、例えば1400~1650℃となる。このため、移送管12、13は、管軸方向に熱膨張を来たす。
この場合、熱膨張に伴って、図2~4に示す移送管12の管状部15が管軸方向に伸びようとした場合には、図4に鎖線で示すように、湾曲部18が、曲率半径R1,R2が小さくなるように変形すると共に、フランジ部17が、外径D1が拡大するように変形する。これによって、管状部15の管軸方向の伸びが十分に吸収されるので、管状部15の不当な変形や割れ等の破損を抑止できる。このような現象が生じる理由は、フランジ部17と湾曲部18とを形成する材質が、管状部15を形成する材質よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さくおよび/またはクリープひずみ速度が速くされているからである。
ここで、管状部15は管端部14よりも硬くて脆いという特性を有しているため、管状部15と同じ材質でフランジ部17を形成して管状部15に直接接続したならば、管状部15の管軸方向の伸びを適切に吸収できなくなる。しかし、フランジ部17だけでなくこれに加えて湾曲部18も、管状部15よりも、上記のクリープ破断強度が小さいおよび/または上記のクリープひずみ速度が速い材質で形成されている。そのため、フランジ部17と湾曲部18との協働作用によって、管状部15の管軸方向の伸びを吸収する効果が十分なものになる。
湾曲部18は、上記のクリープ破断強度が小さいおよび/または上記のクリープひずみ速度が速い材質で形成されている延管状部19に連なっている。そのため、延管状部19と湾曲部18との協働作用、ひいては延管状部19と湾曲部18とフランジ部17との協働作用によって、管状部15の管軸方向の伸びを吸収する効果がさらに増大する。
なお、接合部16は、強度が特に弱い部位であり且つ管状部15が管軸方向に伸びようとした場合に大きな応力が作用する部位である。湾曲部18と接合部16との間に延管状部19を介在させる場合、延管状部19を介在させない場合よりも、接合部16の変形量を小さくでき、接合部16に発生する応力を低減できる。このため、接合部を起点する破損(例えば割れ)を防止することができる。加えて、接合部16は、補強材20によって十分に強度が高くなっている。そのため、接合部16を起点として移送管12が破損する事態をより確実に防止できる。
以上のような作用効果は、図5に示す非傾斜の移送管13についても、同様にして享受することができる。
図4に示す傾斜の移送管12は、下方端21を上流端として溶融炉4や攪拌槽7などの容積部に接続される。そして、この移送管12は、湾曲部18の上端位置での曲率半径R1よりも、下端位置での曲率半径R2の方が大きくなっている。そのため、容積部内の溶融ガラスが、この移送管12に流入する際には、スムーズな流入が行われ、さらに溶融ガラスの荷重を受ける上でも有利となる。また、フランジ部17及び湾曲部18が変形し易い度合いは、曲率半径R2が大きい下部側の方が、上部側よりも小さくなる。これによっても、熱膨張時における移送管12への溶融ガラスの流入がスムーズに行われる。
以上のような溶融ガラス移送工程S3を経た溶融ガラスGMは、成形装置3における成形体11のオーバーフロー溝に流入する。成形工程S4では、溶融ガラスGMを、オーバーフローダウンドロー法によって、板ガラスGRに成形する。
その後、帯状の板ガラスGRは、徐冷炉による徐冷工程S5、切断装置による切断工程S6を経て、所望寸法の板ガラスに切り出される。或いは、切断工程S6で帯状の板ガラスGRの幅方向の両端を連続的に除去した後、帯状の板ガラスGRをロール状に巻き取ってもよい(巻取工程)。以上により、ガラス物品(板ガラスGR)の製造が完了する。
なお、上記実施形態では、下流側が上方に向かって傾斜する移送管12と、非傾斜の移送管13とに本発明を適用したが、下流側が下方に向かって傾斜する移送管(図2に示す移送管12において紙面の左側を下流側とするもの)についても、同様にして本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、移送管12、13の管軸方向の両端部周辺について本発明を適用したが、移送管12、13の管軸方向の一端部周辺のみ(特に図4に示す移送管12の下方端21周辺のみ)に本発明を適用するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、移送管12,13の管状部15、15Aが、管軸方向の全長にわたって同径であるが、管軸方向の一方側に向かって漸次縮径するテーパ管からなる管状部であっても、同様にして本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、ガラス物品として、板ガラス及びガラスロールを製造するが、ガラス物品は、ガラス管やガラス繊維等としてもよい。
1 ガラス物品の製造装置
12,13 移送管
14 管端部
14A 管端部
15 管状部
15A 管状部
16 接合部
16A 接合部
17 フランジ部
17A フランジ部
17a フランジ部の内周端
18 湾曲部
18A 湾曲部
19 延管状部
19A 延管状部
20 補強材
20A 補強材
GM 溶融ガラス
GR 板ガラス(ガラス物品)
S3 溶融ガラス移送工程
X1 管軸
X2 管軸

Claims (5)

  1. 移送管の内部を溶融ガラスが流通することによって該溶融ガラスを移送する工程を含むガラス物品の製造方法であって、
    前記移送管は、管軸方向の端部をなす管端部と、管状部と、前記管端部と前記管状部との端部同士を突き合わせて溶接した接合部とを有し、
    前記管端部は、フランジ部と、該フランジ部の内周端から前記管状部側に延出し且つ前記管状部側に向かって縮径する湾曲部とを有し、
    前記管端部は、前記管状部よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さいおよび/またはクリープひずみ速度が速い材質で形成され
    前記移送管が管軸方向に熱膨張することによる前記管状部の管軸方向の伸びを、前記管端部が変形することで吸収することを特徴とするガラス物品の製造方法。
  2. 前記管端部は、前記湾曲部の前記管状部側の端部に連なり且つ前記管状部と同径の延管状部をさらに有する請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
  3. 前記接合部の外周に補強材が配置されている請求項1または2に記載のガラス物品の製造方法。
  4. 前記フランジ部が垂直姿勢で配置され、該フランジ部に対して前記管状部の管軸が傾斜している請求項1~3の何れかに記載のガラス物品の製造方法。
  5. 移送管の内部を溶融ガラスが流通することによって該溶融ガラスを移送するように構成したガラス物品の製造装置であって、
    前記移送管は、管軸方向の端部をなす管端部と、管状部と、前記管端部と前記管状部との端部同士を突き合わせて溶接した接合部とを有し、
    前記管端部は、フランジ部と、該フランジ部の内周端から前記管状部側に延出し且つ前記管状部側に向かって縮径する湾曲部とを有し、
    前記管端部は、前記管状部よりも、1500℃で且つ1000時間でのクリープ破断強度が小さいおよび/またはクリープひずみ速度が速い材質で形成され
    前記移送管が管軸方向に熱膨張することによる前記管状部の管軸方向の伸びを、前記管端部が変形することで吸収するように構成したことを特徴とするガラス物品の製造装置。
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