JP7269540B1 - 切削インサート - Google Patents

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Abstract

【課題】切りくずを効率的に分断しながら溝入れ加工を行うことのできる切削インサート、を提供する。【解決手段】切削インサート10は、前切れ刃111と、一対の横切れ刃113と、前切れ刃と前記横切れ刃との間を繋ぐ一対のコーナ切れ刃112と、コーナ切れ刃112から伸びるコーナすくい面122と、コーナすくい面122から突出しており、その先端に平坦なボス面160が設けられた突出部150と、を備える。突出部150には、ボス面160からコーナすくい面122面に向かって伸びる面、であるコーナ壁面180が形成されている。コーナ壁面180のうちの少なくとも一部においては、ボス面160に対する傾斜角度が40度以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、溝入れ加工に用いられる切削インサートに関する。
例えば下記特許文献1に記載されているように、溝入れ加工に用いられる切削インサートは、溝の内面形状に対応して配置された前切れ刃やコーナ切れ刃等の複数の切れ刃を有している。「溝入れ加工」には、被削材の表面に新たな溝を一から形成していく加工のみならず、被削材に予め形成された溝の内面を仕上げていく加工も含まれる。
米国特許出願公開第2006/0269367号明細書
上記特許文献1に記載されているように、切削インサートには、加工中に生じた切りくずを分断するためのチップブレーカを有するものがある。加工中における抵抗を抑制するために、チップブレーカとして機能する面の傾斜角度は比較的小さな角度としておくのが一般的である。
しかしながら、上記の傾斜角度が小さすぎると、切りくずを分断するというチップブレーカの機能を十分には発揮し得ない場合も生じ得る。特に、予め形成された溝の内面を仕上げていく場合においては、上記特許文献1に記載されている切削インサートでは、チップブレーカによる切りくずの分断が十分には行われない可能性が高いと思われる。
本発明は、切りくずを効率的に分断しながら溝入れ加工を行うことのできる切削インサート、を提供することを目的とする。
本発明に係る切削インサートは、溝入れ加工に用いられる切削インサートであって、前切れ刃と、一対の横切れ刃と、前切れ刃と横切れ刃との間を繋ぐ一対のコーナ切れ刃と、コーナ切れ刃から伸びるコーナすくい面と、コーナすくい面から突出しており、その先端に平坦なボス面が設けられた突出部と、を備える。突出部には、ボス面からコーナすくい面に向かって伸びる面、であるコーナ壁面が形成されている。コーナ壁面のうちの少なくとも一部においては、ボス面に対する傾斜角度が40度以上である。
予め形成された溝の内面を仕上げていく場合には、溝の内側面等が、切削インサートのコーナ切れ刃によって主に加工されていく。その際、コーナ切れ刃から生じる切りくずは、新たな溝を一から形成していく場合に比べると、その成長の方向が不規則になりやすい。このため、従来のように、チップブレーカとして機能する面の傾斜角度が比較的小さい場合には、チップブレーカによる切りくずの分断が十分には行われない可能性が有る。
そこで、上記構成の切削インサートでは、チップブレーカとして機能するコーナ壁面の傾斜角度、すなわち、ボス面に対するコーナ壁面の傾斜角度を、40度以上としている。これにより、コーナ切れ刃からどのような方向に切りくずが生じても、当該切りくずを拘束し効率的に分断しながら、溝加工を行うことが可能となる。
更に好ましい態様として、コーナ壁面は、ボス面側の部分である第1コーナ壁面と、すくい面側の部分である第2コーナ壁面と、含み、ボス面に対する第2コーナ壁面の傾斜角度は、ボス面に対する第1コーナ壁面の傾斜角度よりも小さくてもよい。
更に好ましい態様として、ボス面に対し垂直な方向から見た場合において、第1コーナ壁面及び第2コーナ壁面の少なくとも一方は、コーナ切れ刃に向けて円弧状に突出していてもよい。
更に好ましい態様として、前切れ刃、横切れ刃、コーナ切れ刃、コーナすくい面、及び突出部が設けられた部分である第1部分と、切削工具のホルダによって保持される部分である第2部分と、が互いに接合されていてもよい。
更に好ましい態様として、第1部分は立方晶窒化硼素を含む材料により形成されていてもよい。
本発明によれば、切りくずを効率的に分断しながら溝入れ加工を行うことのできる切削インサート、が提供される。
図1は、本実施形態に係る切削インサートの構成を示す斜視図である。 図2は、図1に示される切削インサートの一部を拡大して示した図である。 図3は、図2に示される部分を、ボス面に対し垂直な方向から見て描いた図である。 図4は、図3に示される切削インサートの一部を、同図の矢印に沿って見て描いた図である。 図5は、本実施形態に係る切削インサートにより行われる溝加工の態様について説明するための図である。 図6は、本実施形態に係る切削インサートにより行われる溝加工の態様について説明するための図である。 図7は、本実施形態に係る切削インサートにより行われる溝加工の態様について説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る切削インサート10は、主に溝入れ加工を行う際に用いられるものである。被削材への溝加工を行う際には、切削インサート10は、不図示の切削工具に取り付けられ保持された状態で、その切れ刃(後述の前切れ刃111等)が被削材に対し当てられる。切削インサート10によって行われる「溝加工」には、被削材の表面に新たな溝を一から形成していく加工のみならず、被削材に予め形成された溝の内面を仕上げていく加工も含まれる。切削インサート10は、主に後者の溝加工を行うためのものとして構成されている。
図1に示されるように、切削インサート10は、本体部200と、チップ100と、を有しており、これらが互いに接合(具体的にはろう付け)された構成となっている。
本体部200は、不図示の切削工具のホルダによって保持される部分である。図1において符号「201」が付されている部分(以下では「中央部201」とも称する)の上下には、円弧状に後退する凹部がそれぞれ形成されている。切削工具のホルダによって本体部200が保持された状態においては、これら凹部に対し切削工具の一部が入り込み、これにより本体部200が固定される。本体部200は、本実施形態における「第2部分」に該当する。
チップ100は、被削材に直接触れることで溝を形成していく部分である。チップ100は、その全体がcBN(Cubic Boron Nitride/立方晶窒化硼素)の焼結体により形成されており、本体部200に対しろう付けされている。チップ100は、本実施形態における「第1部分」に該当する。チップ100の材料は、本実施形態のように立方晶窒化硼素のみを含む材料であってもよいが、立方晶窒化硼素以外に加えて他の成分を含む材料であってもよい。
図2は、図1におけるチップ100及びその近傍の部分を拡大して示す図である。図3は、図2に示される部分を、チップ100のボス面160に対し垂直な方向から見て描いた図である。図2、3に示されるように、チップ100は、前切れ刃111と、横切れ刃113と、コーナ切れ刃112と、を有している。これらはいずれも、略直方体状のチップ100のうち、図2における上面側部分を区画する辺に沿って伸びるように形成されている。
前切れ刃111は、チップ100のうち先端側の端部において、本体部200の長手方向に対し垂直な方向に直線状に伸びるように設けられた切れ刃である。前切れ刃111が伸びる方向のことを、以下では「幅方向」とも称する。前切れ刃111は、溝加工中においては当該溝の底面に対向する部分である。
横切れ刃113は、チップ100のうち、幅方向に沿った両側となる位置のそれぞれに設けられた一対の切れ刃である。それぞれの横切れ刃113は、前切れ刃111のある先端側部分から、中央部201に向かって直線状に伸びている。図3に示されるように、それぞれの横切れ刃113が伸びる方向は、前切れ刃111が伸びる方向に対して垂直とはなっておらず、僅かに傾斜した方向となっている。その結果、横切れ刃113同士の間隔は、先端側から中央部201側に行くに従って僅かに小さくなっている。横切れ刃113は、溝加工中においては当該溝の内側面に対向する部分である。
コーナ切れ刃112は、前切れ刃111と横切れ刃113との間を滑らかに繋ぐように設けられた円弧状の切れ刃である。コーナ切れ刃112は、前切れ刃111の両端となる位置のそれぞれに設けられている。コーナ切れ刃112は、溝加工中においては、当該溝のうち底面と内側面との間のコーナに対向する部分である。また、後に説明するように、コーナ切れ刃112は、溝の内側面や底面を仕上げていく加工にも供される部分となっている。
チップ100には、前すくい面121と、前逃げ面101と、横すくい面123と、横逃げ面103と、コーナすくい面122と、コーナ逃げ面102と、が設けられている。前すくい面121及び前逃げ面101は、前切れ刃111に対応して設けられた面である。前すくい面121は、前切れ刃111から中央部201側に向かって伸びている平坦面であり、前逃げ面101は、前切れ刃111から図2の下方側に向かって伸びている平坦面である。前すくい面121と前逃げ面101とは、本実施形態では互いに垂直な面となっている。
中央部201側において前すくい面121と隣り合う位置には、すくい面124が設けられている。すくい面124は、中央部201側に行くほど図2の下方側に向けて後退するような傾斜面となっている。
横すくい面123及び横逃げ面103は、横切れ刃113に対応して設けられた面である。横すくい面123は、横切れ刃113から、図3における左右方向の中央側に向かって伸びている平坦面である。横逃げ面103は、横切れ刃113から図2の下方側に向かって伸びている平坦面である。横すくい面123と横逃げ面103とは、本実施形態では互いに鋭角をなす面となっている。
コーナすくい面122及びコーナ逃げ面102は、コーナ切れ刃112に対応して設けられた面である。コーナすくい面122は、コーナ切れ刃112から内側に向かって、具体的には後述の腕部151に向かって伸びている平坦面である。コーナすくい面122は、先に述べた前すくい面121と横すくい面123との間を繋いでいる。前すくい面121、コーナすくい面122、及び横すくい面123は、同じ高さ位置にある同一平面となっている。コーナ逃げ面102は、コーナ切れ刃112から図2の下方側に向かって伸びており、コーナ切れ刃112の形状に対応して湾曲した形状の面となっている。コーナすくい面122とコーナ逃げ面102とは、本実施形態では互いに鋭角をなす面となっている。
図2等に示されるように、チップ100のうちコーナすくい面122等がある面には、突出部150が設けられている。突出部150は、コーナすくい面122等から図2の上方側に向けて突出しており、その先端には平坦なボス面160が設けられている。先に述べた前すくい面121、コーナすくい面122、及び横すくい面123は、いずれもボス面160に対し平行な面となっている。図3のようにボス面160に対し垂直な方向から見た場合においては、突出部150には、それぞれのコーナ切れ刃112に向かって伸びる一対の腕部151が設けられている。
突出部150のうち、ボス面160から前すくい面121等に向かって伸びるそれぞれの側面は、いずれも、切れ刃で生じた切りくずを分断するための「チップブレーカ」として機能する壁面である。
これらのうち、ボス面160の先端側からすくい面124に向かって伸びる前壁面170は、一対の腕部151の間に設けられた結果として、前切れ刃111側から中央部201側に向けて凹状に後退する形状となっている。前壁面170は、主に前切れ刃111で生じた切りくずを分断するためのチップブレーカとして機能する。前壁面170のうち幅方向における中央部分には、ボス面160に形成された凹部171が繋がっている。ボス面160に対する凹部171の傾斜角度は、ボス面160に対する前壁面170の傾斜角度よりも小さい。
ボス面160のうち腕部151の先端の部分から、コーナすくい面122に向かって伸びるコーナ壁面180は、主にコーナ切れ刃112で生じた切りくずを分断するためのチップブレーカとして機能する。
図4は、コーナ壁面180及びその近傍の部分を、図3の矢印AR1に沿って見て描いた図である。図4に示されるように、コーナ壁面180は、第1コーナ壁面181と第2コーナ壁面182とからなる2段の突起として形成されている。図4の点P0は、第1コーナ壁面181と第2コーナ壁面182との間の境界位置を表している。第1コーナ壁面181は、コーナ壁面180のうちボス面160側の部分であり、第2コーナ壁面182は、コーナ壁面180のうちコーナすくい面122側の部分である。
図4に示される点P1は、第1コーナ壁面181における特定位置を表す点である。図4に示されるθ1は、点P1の位置における、ボス面160に対する第1コーナ壁面181の傾斜角度を表している。「傾斜角度」とは、具体的には、点P1の位置において第1コーナ壁面181に接する接平面と、ボス面160との間の角度である。
第1コーナ壁面181は、点P1をいずれの位置とした場合においても、上記の傾斜角度θ1が40度以上90度以下となるように形成されている。つまり、第1コーナ壁面181は、全ての領域において傾斜角度θ1が40度以上90度以下となるように形成されている。このような態様に換えて、傾斜角度θ1が40度以上90度以下となるような領域が、第1コーナ壁面181の全体ではなく一部のみとなるような構成であってもよい。傾斜角度θ1を、45度以上90度以下の範囲内とすると更に好ましい。
図4に示される点P2は、第2コーナ壁面182における特定位置を表す点である。図4に示されるθ2は、点P2の位置における、ボス面160に対する第2コーナ壁面182の傾斜角度を表している。「傾斜角度」の定義は上記と同様である。つまり、傾斜角度θ2は、点P2の位置において第2コーナ壁面182に接する接平面と、ボス面160との間の角度である。
第2コーナ壁面182は、上記の傾斜角度θ2が、第1コーナ壁面181の傾斜角度θ2よりも小さくなるように形成されている。本実施形態では、このような傾斜角度θ1と傾斜角度θ2との大小関係が、第1コーナ壁面181における点P1の選び方や、第2コーナ壁面182における点P2の選び方によることなく成立するように、コーナ壁面180の形状が決定されている。このような態様に換えて、傾斜角度θ2が傾斜角度θ1以上となるような領域が、第2コーナ壁面182の一部に存在しているような態様であってもよい。ただし、いずれの場合においても、第2コーナ壁面182の全体における傾斜角度θ2の平均値は、第1コーナ壁面181の全体における傾斜角度θ1の平均値よりも小さくなっていることが好ましい。「傾斜角度θ2の平均値」とは、例えば、傾斜角度θ2の最大値と最小値との和を2で除した値であってもよく、第2コーナ壁面182の全体について傾斜角度θ2の値を面積分した値を、第2コーナ壁面182の表面積で除した値であってもよい。「傾斜角度θ1の平均値」についても同様である。
図3のように、ボス面160に対し垂直な方向から見た場合においては、第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182のそれぞれは、コーナ切れ刃112に向けて円弧状に突出している。コーナ切れ刃112に向けて円弧状に突出しているのが、第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182のうちの一方のみであってもよい。第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182の形状を、以上のような形状としたことの理由については後に説明する。
図2に戻って説明を続ける。ボス面160のうち、幅方向における外側の端部から、横すくい面123に向かって伸びる横壁面190は、主に横切れ刃113で生じた切りくずを分断するためのチップブレーカとして機能する。本実施形態では、ボス面160に対する横壁面190の傾斜角度は90度となっている。
溝入れ加工が行われる際における、切削インサート10の各部の機能について説明する。以下では、被削材30に予め形成された溝31の内面に対し、切削インサート10による仕上げ加工を施す場合の例について説明する。図5に示されるように、溝31は、その長手方向に対し垂直に切断した場合における断面が略矩形の溝であって、互いに対向する一対の内側面311、312と、底面313とを有している。
尚、図5において点線DL11で示される範囲は、被削材30のうち、仕上げ加工によって除去される部分を表している。図示の便宜上、図5では当該部分の厚さが誇張して描かれているが、実際に仕上げ加工で除去される部分の厚さは、図5に示される厚さよりも薄い。
図5の例では、内側面311から内側面312までの距離(以下では溝31の「溝幅」とも称する)が、チップ100の幅方向に沿った寸法よりも僅かに小さくなっている。この場合、被削材30を回転させながら、先ず矢印AR11の方向に切削インサート10を移動させていくことで、内側面311、312に対する仕上げ加工が同時に行われていく。内側面311、312に対する仕上げ加工は、チップ100の両側にあるコーナ切れ刃112によって主に行われる。
コーナ切れ刃112で生じた切りくずは、生じた直後にコーナ壁面180に当たり、コーナ壁面180の表面形状に沿って変形する。つまり、その長手方向に対し垂直に切断した場合の断面が湾曲した形状となるように変形する。このように変形した切りくずは、折り曲げる方向の力を受けた際にすぐに折れて分断された状態となりやすい。
このように、本実施形態では、第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182の両方を、コーナ切れ刃112に向けて円弧状に突出した形状としておくことで、内側面311、312の仕上げ加工時に生じた切りくずを確実に分断することが可能となっている。
尚、コーナ切れ刃112で生じた切りくずが向かう方向は、仕上げ加工の条件によって異なる。例えば、切削インサート10の送り速度が大きい場合や、切り込み量が大きい場合等には、切りくずは、コーナ切れ刃112から第1コーナ壁面181の方に向かって伸びやすくなる傾向がある。逆に、切削インサート10の送り速度が低い場合や、切り込み量が小さい場合等には、切りくずは、コーナ切れ刃112から第2コーナ壁面182の方に向かって伸びやすくなる傾向がある。ただし、いずれの場合であっても、本実施形態のように溝31の仕上げ加工を行う場合には、コーナ切れ刃112から切りくずが伸びる方向は不規則になりやすい。
そこで、本実施形態の切削インサート10では、チップブレーカとして機能するコーナ壁面180を、第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182からなる2段の突起として形成した上で、ボス面160に対する一部の傾斜角度を40度よりも大きくしている。このような構成により、切りくずに対するチップブレーカの拘束が強くなるので、切りくずを効率的に分断しながら溝加工を行うことが可能となっている。
また、切削インサート10の送り速度が低い場合等、加工条件が低い場合には、コーナ切れ刃112で生じた切りくずは、コーナ切れ刃112からコーナ壁面180の方に向かって少しだけ伸びた後、コーナ壁面180に到達する前に不規則な方向へと伸びて行きやすくなる。そこで、本実施形態では、コーナ壁面180のうちコーナすくい面122側の部分に、傾斜角度θ2が比較的小さな第2コーナ壁面182を設けてある。これにより、コーナ切れ刃112からコーナ壁面180までの距離が短くなっているので、コーナ切れ刃112で生じた切りくずを、確実にコーナ壁面180により拘束して分断することが可能となっている。
加工条件が低い場合であっても、コーナ切れ刃112で生じた切りくずの一部が第2コーナ壁面182を乗り越えることは生じ得る。この場合、その奥側にある第1コーナ壁面181により、当該切りくずを確実に分断することができる。
尚、採用される加工条件の範囲によっては、第2コーナ壁面182が不要な場合もあり得る。この場合、コーナ壁面180の全ての位置において、ボス面160に対する傾斜角度が40度以上90度以下となっているような形状としてもよい。つまり、コーナ壁面180の全体が、本実施形態の第1コーナ壁面181となっている構成としてもよい。
図5の例において、矢印AR11の方向に切削インサート10を移動させていくと、最終的には前切れ刃111が底面313に到達する。以降は、前切れ刃111による底面313の仕上げ加工が行われる。
このとき、前切れ刃111で生じた切りくずは、その幅方向に沿った両端部分のそれぞれがコーナ壁面180に当たった状態となり、二点で支持されることで全体が湾曲していく。当該切りくずは、湾曲した状態のまま、チップブレーカである前壁面170に当たって分断される。その際、すくい面124に切りくずが当たることによって擦過が生じることが懸念されるが、本実施形態では、すくい面124を傾斜させ下方側に後退させているので、そのような擦過は抑制される。
溝31の仕上げ加工は、図5の例に限らず、例えば図6のような態様で行われることもある。図6の例では、溝31の溝幅が、チップ100の幅方向に沿った寸法よりも大きくなっている。この場合、先ず図6(A)のように、矢印AR21の方向に切削インサート10を移動させていく。これにより、片方の内側面312に対してコーナ切れ刃112による仕上げ加工が施された後、底面313の一部に対して前切れ刃111による仕上げ加工が施される。この加工によって被削材30から除去される部分が、図6(A)では点線DL21で示されている。
続いて、図6(B)のように、矢印AR22の方向に切削インサート10を移動させていく。これにより、もう片方の内側面311に対してコーナ切れ刃112による仕上げ加工が施された後、底面313の残りの部分に対して前切れ刃111による仕上げ加工が施される。この加工によって被削材30から除去される部分が、図6(B)では点線DL22で示されている。以上のような、比較的幅広の溝31の仕上げ加工を行う場合であっても、図5の例で説明したものと同様の効果を奏する。
図6の例では、溝31の溝幅が、チップ100の幅方向に沿った寸法の2倍以下となっていた。溝31の溝幅が、チップ100の幅方向に沿った寸法の2倍を超える場合には、図7に示される方法で仕上げ加工が行われる。
先ず図7(A)のように、矢印AR31の方向に切削インサート10を移動させていく。これにより、片方の内側面312に対してコーナ切れ刃112による仕上げ加工が施された後、底面313の一部に対して前切れ刃111による仕上げ加工が施される。この加工によって被削材30から除去される部分が、図7(A)では点線DL31で示されている。
続いて、図7(B)のように、矢印AR32の方向に切削インサート10を移動させていく。これにより、もう片方の内側面311に対してコーナ切れ刃112による仕上げ加工が施される。その後、前切れ刃111が底面313に到達した後は、矢印AR33の方向に切削インサート10を移動させていく。これにより、底面313の残りの部分に対して前切れ刃111による仕上げ加工が施される。この加工によって被削材30から除去される部分が、図7(B)では点線DL32で示されている。
矢印AR33の方向に切削インサート10を移動させていく際には、底面313に対する仕上げ加工は、図7において左側にある方のコーナ切れ刃112により主に行われる。このときにコーナ切れ刃112で生じる切りくずは、図5で説明した例と同様に、第1コーナ壁面181及び第2コーナ壁面182によって分断される。このときの加工条件は低くされることが多いので、コーナ壁面180を本実施形態のように構成したことの効果をより大きく発揮させることができる。
チップブレーカとして機能するコーナ壁面180は、本実施形態とは異なる構成の切削インサートにも適用することができる。例えば、チップ100の材料として、cBNではなくダイヤモンドを採用してもよい。また、逃げ面102やその近傍の部分に、所謂「ワイパー」や「さらい刃」等と称される部分を形成してもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:切削インサート、100:チップ、111:前切れ刃、112:コーナ切れ刃、113:横切れ刃、122:コーナすくい面、150:突出部、160:ボス面、180:コーナ壁面、181:第1コーナ壁面、182:第2コーナ壁面、200:本体部。

Claims (5)

  1. 溝入れ加工に用いられる切削インサートであって、
    前切れ刃と、
    一対の横切れ刃と、
    前記前切れ刃と前記横切れ刃との間を繋ぐ一対のコーナ切れ刃と、
    前記コーナ切れ刃から伸びるコーナすくい面と、
    前記コーナすくい面から突出しており、その先端に平坦なボス面が設けられた突出部と、を備え、
    前記コーナすくい面は、前記ボス面に対して平行であり、
    前記突出部には、前記ボス面から前記コーナすくい面に向かって伸びる面、であるコーナ壁面が形成されており、
    前記コーナ壁面のうちの少なくとも一部においては、前記ボス面に対する傾斜角度が40度以上である、切削インサート。
  2. 前記コーナ壁面は、
    前記ボス面側の部分である第1コーナ壁面と、前記コーナすくい面側の部分である第2コーナ壁面と、含み、
    前記ボス面に対する前記第2コーナ壁面の傾斜角度は、前記ボス面に対する前記第1コーナ壁面の傾斜角度よりも小さい、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記ボス面に対し垂直な方向から見た場合において、
    前記第1コーナ壁面及び前記第2コーナ壁面の少なくとも一方は、前記コーナ切れ刃に向けて円弧状に突出している、請求項2に記載の切削インサート。
  4. 前記前切れ刃、前記横切れ刃、前記コーナ切れ刃、前記コーナすくい面、及び前記突出部が設けられた部分である第1部分と、
    切削工具のホルダによって保持される部分である第2部分と、が互いに接合されている、請求項1に記載の切削インサート。
  5. 前記第1部分は立方晶窒化硼素を含む材料により形成されている、請求項4に記載の切削インサート。
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