JP7264241B2 - センサー体、及び吸着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センサー体、及び吸着装置に関する。
従来技術として、複数のアーム部材から構成されるロボットアームを備える作業用ロボ
ットが知られている。例えば、特許文献1には、被搬送物を搬送する搬送ロボットに用いられ、被搬送物を保持するロボットハンド(ロボットアーム)において、ハンド本体と、ハンド本体に設けられ、弾性力によって軸心方向へ伸縮可能であって、真空圧を利用して被搬送物を吸着する複数のベローズ型吸着パッドと、吸着状態における各ベローズ型吸着パッドの軸長を測定する軸長センサー、とを備えるロボットハンドが開示されている。
日本国公開特許公報「特開2011-107011号」
上述のような従来技術では、ロボットハンドの軸長センサーは被搬送物を検知しており、吸着パッドの変形量は検知しておらず、吸着パッドが被搬送物を吸着可能な状態であるか否かを精度よく判定することができない可能性がある。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、吸着装置に取り付け可能なセンサーであって、吸着パッド等の吸着部の変形量を測定することができるセンサーを提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本開示の一側面に係るセンサー体は、負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを有する吸着装置に取り付け可能なセンサー体であって、前記吸着装置の前記軸が通過する空間部が形成された本体部と、前記本体部に配置され、前記負圧によって変形する前記吸着部を検出する1つ以上の第1近接センサーと、前記軸に対して固定される固定部と、前記本体部を支持する支持部とを有する取付具とを備える。
前記構成によれば、吸着部を支持し通気路を有する吸着装置の軸にセンサー体を取り付けることができ、第1近接センサーを吸着部上に配置させることができる。また、第1近接センサーと吸着部との距離を容易に変更することができ、第1近接センサーの設置位置の自由度が高い。また、第1近接センサーによって、吸着部の変形量を測定することができる。
前記一側面に係るセンサー体において、前記支持部は、前記固定部から前記吸着部に向かって延びていてもよい。
前記構成によれば、第1近接センサーを吸着部により近づけて、吸着部の上部に設置させることができ、吸着部の変形量が計測し易くなる。また、第1近接センサーを吸着部に近づけることによって、S/N比(信号対雑音比)が向上する。
前記一側面に係るセンサー体において、前記本体部は、前記支持部によって、前記固定部より前記吸着部側に配置されていてもよい。
前記構成によれば、軸に配管が設けられている場合、固定部は配管から上側で取り付けることができる。そして、第1近接センサーを吸着部に近づけることができ、吸着部の変形量が計測し易くなる。また、第1近接センサーを吸着部に近づけることによって、S/N比(信号対雑音比)が向上する。
前記一側面に係るセンサー体において、前記軸の円周方向に沿って、複数の前記第1近接センサーが、前記本体部に配置されていてもよい。
前記構成によれば、第1近接センサーの死角をなくすことができる。
前記一側面に係るセンサー体において、1つ以上の前記第1近接センサーは、前記吸着部を覆うように、円状に配置されていてもよい。
前記構成によれば、本体部の大きさに応じて、適切な近接センサーを選択することができる。
前記一側面に係るセンサー体において、前記軸に対して半径方向に沿って、複数の前記第1近接センサーが、前記本体部に配置されていてもよい。
前記構成によれば、より高い解像度で吸着部を観察するように、吸着部の変形の詳細を取得することができ、変形の状態を精度よく計測することができる。
前記一側面に係るセンサー体において、前記本体部において前記軸に対して前記第1近接センサーより半径方向外側に配置されており、前記対象物を検出する1つ以上の第3近接センサーを備えてもよい。
前記構成によれば、吸着部の変位量に加え、吸着される対象物の状態も計測することができる。よって、検出精度を向上させることができ、吸着装置の動作速度を速めることができる。
前記一側面に係るセンサー体において、前記本体部の側面に配置され、前記本体部の側面に接近した物体を検出する1つ以上の第2近接センサーを備えていてもよい。
前記構成によれば、センサー体の側面の状態を計測することができ、例えば、吸着装置に接近する物体との衝突を防止することができる。
前記一側面に係るセンサー体において、前記軸の円周方向に沿って、複数の前記第2近接センサーが、前記本体部の側面に配置されていてもよい。
前記構成によれば、センサー体の側面の状態を精度よく計測することができ、例えば、吸着装置に複数方向から接近する物体との衝突を防止することができる。
また、本開示の一側面に係る吸着装置は、前記センサー体と、負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを備える。
前記構成によれば、吸着部を支持し通気路を有する軸にセンサー体を取り付けることができ、第1近接センサーを吸着部上に配置させることができる。また、第1近接センサーと吸着部との距離を容易に変更することができ、第1近接センサーの設置位置の自由度が高い。また、第1近接センサーによって、吸着部の変形量を測定することができる。
前記一側面に係る吸着装置において、前記吸着部は、変位する箇所に導電部材を含み、1つ以上の前記第1近接センサーは、容量式センサーまたは電磁誘導式センサーであってもよい。
前記構成によれば、対象物の誘電率や透磁率等の対象物の物性にかかわらず、吸着部と対象物との接触や、吸着部の変形量を精度よく検出することができる。
前記一側面に係る吸着装置において、前記吸着部が接地されていてもよい。
前記構成によれば、吸着部の静電容量が大きくなり、吸着部の電位が安定することにより外乱の影響を低減することができるため、検出の精度が良くなる。
本発明の一態様によれば、吸着装置に取り付け可能であって、吸着部の変形量を測定することができる、センサー体を提供することができる。
本実施形態に係る吸着装置の構成の一例を示す図である。 図1のA-A線矢視断面図の一例を示す図である。 本実施形態に係るセンサー体の構成の一例を示す図である。 本実施形態に係るセンサー体の構成の一例を示す部分拡大図である。 吸着装置と吸着される対象物との位置関係の変化を示す図である。 誘電率が低い対象物の検出に関する、本実施形態に係るセンサー体による容量値の測定結果の一例を示す図である。 実施の形態に係る移動吸着装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。 本発明の一態様で使用される吸着パッドの変形量の定義を説明する図である。 本発明の一態様で使用される吸着パッドの変形量の他の定義を説明する図である。 本発明の一実施形態における吸着パッドの姿勢制御を説明する図である。 本発明の一実施形態における吸着装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態における吸着装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の更に他の実施形態における吸着装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る吸着装置の変形例1の構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る吸着装置の変形例2の概略構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る吸着装置の変形例2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る吸着装置の変形例2の処理の流れの一例を示す模式図である。
本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
§1 適用例
まず、図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る吸着装置1の構成の一例を示す図である。吸着装置1は、対象物を搬送する移動ロボットとして用いることができる。
図1に示されるとおり、吸着装置1は、センサー体101と、負圧により対象物を吸着する吸着部112と、吸着部112を支持し通気路を有する軸133と、通気路に接続されているチューブ134とを備える。吸着部112としては、負圧によって対象物に吸着して対象物を把持する吸着パッド等が挙げられる。
センサー体101は、吸着装置1に取り付け可能なセンサー体であって、本体部102と、1つ以上の第1近接センサー114と、取付具104とを備える。本体部102は軸133が通過する空間部が形成されている。第1近接センサー114は、本体部102に配置され、負圧によって変形する吸着部112を検出する。取付具104は、軸133に対して固定される固定部141と、本体部102を支持する支持部142とを有する。
第1近接センサー114は、近距離の測距可能なセンサーであっても、一定距離について測距可能なセンサーであってもよい。また、第1近接センサー114の検出方式として、例えば、容量式、光学式、電磁誘導式、音波式または超音波式等の音響式、等が挙げられる。また、容量式センサーとして、自己容量式センサーおよび相互容量式センサー等が挙げられる。センサー体に備えられる1つ以上の第1近接センサーは同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。
センサー体101を、吸着部112を支持し通気路を有する吸着装置1の軸133に取り付けることができ、第1近接センサー114を吸着部112上に配置させることができる。第1近接センサー114は、負圧によって変形する吸着部112の変形量を測定する。変形量を測定することによって、吸着部112が対象物(ワーク)61を吸着可能な状態であるか否かを精度よく判定することができる。また、センサー体101を吸着装置1に取り付ける毎に吸着装置1のエンドエフェクタを設計変更する必要が生じない。
§2 構成例
<吸着装置>
以下、本発明の実施形態に係る吸着装置1の構成について、図1に基づいて詳細に説明する。図1は吸着装置1の構成の一例を例示する。図2は、図1のA-A線矢視断面図においてセンサー体101の一例を例示する。
図1の例では、吸着装置1は、センサー体101と、吸着部(吸着パッド)112と、軸(シャフト)133とを備える。軸133の中には、空気を吸引するための通気路を有する。通気路は、吸着部112とチューブ134とに接続されている。軸133と負圧を発生させる真空ポンプとはチューブ134とを介して接続されていてもよい。吸着装置1において、吸着部112が接地(グラウンド)されていてもよい。
軸133の一端側には吸着部112が配置されているため、軸133においてセンサー体101を取り付ける位置は、例えば軸133の他端側が好ましい。一方で、本体部102は、吸着部112の変形を精度よく検出するために、例えば吸着部112に近い位置に配置することが好ましい。
取付具104の支持部142は、固定部141から吸着部112に向かって延びている。本体部102は、支持部142によって固定部141より吸着部112側に配置されている。これにより、取付具104を軸133の他端側(吸着部112とは反対側)に固定し、かつ、センサー体101を吸着部112に近い位置に配置することができる。
<センサー体>
図1の例では、センサー体101は、本体部102と、1つ以上の第1近接センサー114と、取付具104とを備える。
本体部102には、吸着装置1の軸133が通過する空間部105(図示せず)が形成されている。空間部105は穴であっても切り欠きであってもよい。本体部102は、例えば軸133と接触していない。本体部102の形状は、円状であってもよく、四角状であってもよく、楕円状であってもよい。空間部105の形状は、円状であってもよく、四角状であってもよく、楕円状であってもよい。本体部102とPLC(プログラマブルロジックコントローラ)等のコントローラとはセンサー配線151を介して接続されていてもよい。
図2の(a)の例では、第1近接センサー114が、空間部105(軸133)の円周方向に沿って、本体部102に配置されている。図2の(b)の例では、複数の第1近接センサー114が、空間部105(軸133)の円周方向に沿って、本体部102に配置されている。図2の(c)の例では、空間部105(軸133)に対して円周方向および半径方向に沿って、複数の第1近接センサー114が、本体部102に配置されている。図2の(d)の例では、空間部105が四角状であり、かつ外形が四角状の本体部102に、第1近接センサー114が配置されている。図2の(e)の例では、空間部105が円状であり、かつ外形が四角状の本体部102に、第1近接センサー114が配置されている。図2の(f)の例では、空間部105が円状である、四角状の本体部102に、第1近接センサー114が配置されている。図2の(g)の例では、空間部105が楕円状である、楕円状の本体部102に、第1近接センサー114が配置されている。図2の(h)の例では、空間部105(軸133)の円周方向に沿って、センサーチップである複数の第1近接センサー114が、本体部102に配置されている。
図3は、センサー体101の構成の一例を例示する。図3の(a)の例では、センサー体101が図2の(a)の例の本体部102を備えている。本体部102に備えられる第1近接センサー114によって、吸着部112の変位量を計測することができる。また、第1近接センサー114が吸着部112上に配置されている。図3の(b)の例では、センサー体101が図2の(c)の例の本体部102を備えている。軸133に対して半径方向に沿って、複数の第1近接センサー114が、本体部102に配置されている。これにより、センサー体101は、吸着部112の半径方向における複数の位置の変位を個別に検出することができる。図3の(c)の例では、センサー体101が図2の(c)の例の本体部102を備える。本体部102において軸133に対して第1近接センサー114より半径方向外側に配置されており、対象物を検出する1つ以上の第3近接センサー(第1近接センサー114)を備える。本体部102が第3近接センサーを備えることによって、第1近接センサー114による吸着部112の変位量の計測に加え、第3近接センサー(第1近接センサー114)によって吸着される対象物の状態も計測することができる。よって、検出精度を向上させることができ、吸着装置の動作速度を速めることができる。図3の(d)の例は、図3の(c)における吸着部112を、より大きな別の吸着部112に交換した構成を示す。センサー体101が半径方向に沿って並ぶ複数の第1近接センサー114を備えるので、センサー体101は、複数の大きさの吸着部112に対して、吸着部112(の外側端部)の変形を検出することができる。また、センサー体101が図2の(c)の例の本体部102を備えると、複数の第1近接センサー114が、吸着部112を覆うように、円状に配置される。この構成により、本体部の大きさに応じて、適切な近接センサーを選択することができる。
図4は、センサー体101の構成の一例を例示する図である。図4において、取付具104の図示を省略している。図4の例では、第1近接センサー114が軸133の円周方向に沿って(空間部105に沿って)、本体部102の中心付近に設けられている。また、第2近接センサー116が少なくとも1つ本体部102の側面に配置されていてもよい。当該側面は、軸133に対して半径方向にある面を示す。第2近接センサー116は、センサー体101の側方(半径方向)に検出範囲を有し、センサー体101の側面に接近する物体を検知する。これにより、例えば、吸着装置1に接近する物体との衝突を防止することができる。また、第2近接センサー116は軸133の円周方向に沿って、複数配置させてもよい。第2近接センサー116を軸133の円周方向に沿って複数配置することによって、センサー体101の周囲の物体を検知できる範囲を広くすることができる。
図5は、吸着装置と吸着される対象物61との位置関係の変化を示す図である。図5において、取付具104の図示を省略している。吸着部112(パッド)が対象物61(ワーク)に接触した位置での押し込み量を0とする。押し込み量は、接触した位置から吸着部112を対象物61に対してさらに押し込んだ距離を示す。
図6は、誘電率が低い対象物61の検出に関する、センサー体101による容量値の測定結果の一例を例示する。誘電率が低い対象物の例は、プラスチック製の対象物である。図6の例において、縦軸は容量値(pF)を示す。また、横軸は吸着部112(パッド)と対象物(ワーク)との距離(mm)を示し、吸着部112と対象物の距離が0mmであるとき、吸着部112とワークが接触したことを示す。吸着部112と対象物の距離が負値であるとき、吸着部112が対象物61に対して押し込まれ、吸着部112が変形している状態であることを示す。ここでは、第1近接センサーは容量式のセンサーである。離れた位置から吸着部112が対象物61に近づくにつれ、第1近接センサーが検出する容量値は上昇する。
吸着部112が、変形する箇所に導電部材を含む導電性パッドである場合について説明する。吸着部112と対象物が接触し、さらに吸着部112が対象物に対して押し込まれると、第1近接センサー114によって検出される静電容量は急激に増加する。これは、押し込みによって、本体部102と、変形した吸着部112との距離が減少するためである。すなわち、第1近接センサー114と吸着部112の導電部材とが互いに近づくためである。よって、吸着部112が、変位する箇所に導電部材を含み、第1近接センサー114の少なくとも1つが容量式センサーであると、対象物(ワーク)の誘電率にかかわらず、吸着部112と対象物との接触や、吸着部112の変形量を精度よく検出することができる。;
一方、吸着部112が非導電性パッドの場合について説明する。吸着部112と対象物が接触し、吸着部112が対象物に押し込まれても、第1近接センサー114によって検出される静電容量は急激には変化しない。吸着部112が非導電性パッドの場合、吸着部112による影響は比較的小さい。吸着部112と対象物が接触後に容量値が少し増加しているのは、主に対象物の静電容量による。
したがって、吸着部112が導電性パッドであると、対象物の誘電率にかかわらず、吸着部112の変形量を精度よく検出することができる。これにより、吸着装置の制御装置(図示せず)は、吸着部112が適切に対象物61に押しつけられているか(正しい姿勢で吸着できているか)を判定することができる。
<移動吸着装置>
次に、図7の(a)および(b)を用いて、本実施形態に係る吸着装置を備えた移動吸着装置100のハードウェア構成の一例について説明する。
図7は、本実施形態に係る移動吸着装置100の構成の一例を模式的に例示するブロック図である。図7の例では、本実施形態に係る移動吸着装置100は、吸着装置1と、搬送部2と、バッテリー3とを備えている。
<吸着装置>
吸着装置1は、ロボットアーム11と、真空ポンプ12と、動作制御部(マニピュレータ制御部)13とを備えている。
〔ロボットアーム〕
図7の例では、ロボットアーム11は、マニピュレータ部111と、吸着パッド112と、変形情報取得部(マニピュレータ速度減算指令値計算部)113と動作制御部を備えている。
(マニピュレータ部)
マニピュレータ部111は、動作制御部13の制御に基づき、ロボットアーム11における吸着パッド112と共に駆動する。マニピュレータ部111は、例えば1または複数の関節を有する。
(吸着パッド)
吸着パッド112は、マニピュレータ部111の駆動によって作業位置に位置した場合、真空ポンプ12の駆動量に応じた負圧により対象物を吸着することによって、対象物の把持動作を行う。
(変形情報取得部)
変形情報取得部113は、吸着パッド112の変形の情報を取得する。例えば、変形情報取得部113は、第1近接センサー114から吸着パッド112の変形量を示すデータを取得し、吸着パッド112の変形量を特定する。変形量の具体例については後述する。
変形情報取得部113は、吸着パッド112の変形量、変形速度、または変形加速度などの変形データをマニピュレータ制御部13および負圧制御部21に出力する。
(異常判定部)
異常判定部115は、吸着パッド112が対象物を吸着(吸引)するのを止め、対象物を離してから、所定期間後の吸着パッド112の変形量が所定量以上であれば、対象物が吸着パッド112に張りついていると判定してもよい。換言すれば、異常判定部115は、吸着パッド112と対象物との間の空間が真空状態でなくなってから(真空破壊をしてから)所定期間後の吸着パッド112の変形量が所定量以上であれば、対象物が吸着パッド112に張りついていると判定してもよい。
この場合、異常判定部115は、アラートを発したり、吸着パッド112に対象物を落とす動作(プレース動作)をさせたりすることができる。これにより、真空破壊後に対象物が吸着パッド112に張りついたまま離れないことによるプレースの失敗を防止することができる。
〔真空ポンプ〕
真空ポンプ12は、駆動量に応じた負圧を発生させ、吸着パッド112に当該負圧を提供する。ここでは、移動吸着装置100における吸着装置1が真空ポンプ12を備えている例について説明している。ただし、本実施形態では、移動吸着装置100における吸着装置1は真空ポンプ12を備えておらず、例えば、吸着装置1および移動吸着装置100の外部に真空ポンプ12があってもよい。これによっても、負圧制御部21が真空ポンプ12の駆動量を制御することによって、上述の例と同様の効果を奏することができる。
〔動作制御部〕
動作制御部13は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などを含み、情報処理に応じて制御を行う。また、マニピュレータ制御部13は、負圧制御部21から出力されたマニピュレータ制御信号に基づき、ロボットアーム11におけるマニピュレータ部111を制御する。これにより、マニピュレータ制御部13は、マニピュレータ部111を介して吸着パッド112を移動させる。具体的には、マニピュレータ制御部13は、ロボットアーム11における吸着パッド112が対象物を吸着可能な作業位置に位置するようにマニピュレータ部111を駆動させる。また、マニピュレータ制御部13は、吸着パッド112が作業位置に位置した後、対象物に対する吸着パッド112の角度が所定の角度となるように、マニピュレータ部111を動作させてもよい。これにより、吸着パッド112の位置をより好適な位置に微調整することができる。また、マニピュレータ制御部13は、吸着パッド112が対象物を吸着した後、例えば、ロボットアーム11における吸着パッド112が、マニピュレータ制御部13の上部に設置された所定の箱(不図示)の位置に位置するように、マニピュレータ部111を駆動させる。
また、マニピュレータ制御部13は、吸着パッド112における複数箇所の複数の変形量に基づいて、対象物を吸着し直すために吸着パッド112を移動させる方向を決定してもよい。
ここで、吸着パッド112による対象物のピッキング動作(吸着動作)では、移動吸着装置100の走行後における停止位置のばらつきを防止するために、移動吸着装置100は、対象物と移動吸着装置100との位置関係を2Dビジョンまたは3Dビジョンなどによって計測し、吸着パッド112が対象物のピッキング動作を行うことになる。この場合、対象物と移動吸着装置100との位置関係の計測誤差により、吸着パッド112による対象物のピッキングミスが生じる可能性がある。
これに対し、上述の構成によれば、吸着パッド112が対象物に密着していない場合であっても、対象物を吸着し直す方向に吸着パッド112を移動させることができる。その結果、吸着パッド112による対象物のピッキングミスを防止することができる。
また、吸着パッド112の複数箇所のうち、第1箇所の変形量が第2箇所の変形量より大きい場合、マニピュレータ制御部13は、対象物を吸着し直すために第2箇所より第1箇所側(変形量が小さいセンサーの配置位置とは反対側)に吸着パッド112を移動させてもよい。これにより、吸着パッド112の吸着位置のずれを好適に防止することができる。その結果、吸着パッド112による対象物のピッキングミスをより好適に防止することができる。
〔動作制御部〕
また、動作制御部13は、さらに接触点特定部131を備えてもよい。接触点特定部131は、前記吸着パッド112の変形(変形量、変形速度、または変形加速度)に基づいて、前記吸着パッド112における前記対象物との接触点を特定する。また接触点特定部131は、吸着パッド112が対象物を吸着している状態において、吸着パッド112の変形(変形量、変形速度、または変形加速度)に基づいて、前記対象物における配置対象面との接触点を特定する。上述の構成によれば、対象物と移動吸着装置100との位置姿勢関係に計測誤差が存在していても、接触点特定部131によって特定された接触点を支点に吸着面側へ吸着部(吸着パッド)112の姿勢を傾ける動きを、動作制御部13がマニピュレータ部111に行わせることによって、計測誤差を吸収することができる。その結果、吸着部112による対象物のピッキングミスをより好適に防止することができる。
〔搬送部〕
搬送部(無人搬送車)2は、負圧制御部(制御信号出力部)21と、無人搬送車22とを備えている。
(負圧制御部)
負圧制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などを含み、情報処理に応じて制御を行う。負圧制御部21は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)またはマイコンなどによって構成される。負圧制御部21は、変形情報取得部113における1以上の第1近接センサー114から受信する出力信号、および、無人搬送車22における搬送制御部221から受信する搬送状態信号に基づいて、負圧を発生させる真空ポンプ12を制御する。
負圧制御部21は、動作制御部13からの信号に基づいて、真空ポンプ12のオンオフを制御する。例えば、対象物をピッキングする際に、吸着パッド112の変形から、吸着パッド112が充分に対象物の押込を行ったと判定された場合には、負圧制御部21は真空ポンプをオンする。また、対象物を台にプレースする場合に、動作制御部13が、対象物の底面の全体が台の配置対象面に接触したと判定した場合には、負圧制御部21は、真空ポンプをオフにする。
また、負圧制御部21は、マニピュレータ制御部13にマニピュレータ部111を制御するためのマニピュレータ制御信号を出力する。
また、負圧制御部21は、アナログ信号を真空ポンプ12の制御信号として出力するアナログ信号出力部211を備えていてもよい。アナログ信号出力部211は、アナログ信号を単調増加または単調減少させる制御を行ってもよい。これにより、真空ポンプ12の駆動量をスロープ状に変化させることができるため、突入電流を低減することができる。また、消費電力を低減し、制御を安定化させることができる。
(無人搬送車)
図7の例では、無人搬送車22は、搬送制御部221を備えている。搬送制御部221は、無人搬送車22の搬送を制御することによって、移動吸着装置100の移動(搬送)を制御する。例えば、搬送制御部221は、ロボットアーム11によって対象物を把持することができる作業位置まで移動吸着装置100を移動させる。また、搬送制御部221は、移動吸着装置100が、既に作業位置に位置する場合は、移動吸着装置100を移動させない。また、無人搬送車22は、無人搬送車22の搬送状態を示す信号である搬送状態信号を負圧制御部21に送信する。
〔バッテリー〕
バッテリー3は、移動吸着装置100の各部、すなわち、吸着装置1および搬送部2に電力を供給することによって移動吸着装置100の各部を制御する。
上述の例では、移動吸着装置100はバッテリー3によって動作する構成となっているが、本実施形態ではこれに限定されない。本実施形態では、移動吸着装置100は、移動吸着装置100の外部から電源コードを介して電力が供給される構成となっていてもよい。
〔コントローラ〕
コントローラ5は、吸着パッド112の変形の情報を取得する変形情報取得部113と、吸着パッド112の変形に応じて、吸着パッド112の動きを制御する動作制御部13とを備える。つまり、動作制御部13は、吸着パッド112の変形に応じて、吸着パッド112の動き(移動方向、速度、および/または傾き)を変更する。
コントローラ5は、さらに、対象物に関する情報を取得する対象物情報取得部14および、対象物を配置する台に関する配置情報取得部15を備える。
なお、コントローラ5は、移動吸着装置100自体に備えられてもよいし、移動吸着装置とは別に設けられてもよい。例えば、コントローラ5は、移動吸着装置と通信可能であり、移動吸着装置を制御する制御信号を移動吸着装置に送信する構成であってもよい。
§3 動作例
以下に、吸着装置1の様々な動作例について説明する。
具体的な動作例の説明に入る前に、吸着パッド112の変形量の定義について説明する。
(吸着パッド112の変形量の定義)
図8および9を用いて、吸着パッド112の変形量の定義を説明する。
図8は、本発明の一態様で使用される吸着パッドの変形量の定義を説明する図である。まず、図8を用いて、吸着パッド112の変形量の定義1を説明する。
前述したように、吸着パッド112は、略円錐形の形状を有しており、下面(吸着面)Qが開放された略円錐形の形状となっている。ここで、吸着パッド112において対象物と接触する円形の端部を含む平面を、吸着面と呼ぶ。ここで、変形していない吸着パッドの吸着面に平行な互いに直交する2方向にX軸、Y軸を取り、変形していない吸着パッドの吸着面の法線方向にZ軸を取る。吸着パッド112の変形量の定義1では、吸着パッド112における吸着面の傾きをX軸周りの回転量MxおよびY軸周りの回転量Myで表す。定義1では、Mx、My、およびZ軸方向の押込量Zで吸着パッド112の変形量を表す。
図9は、本発明の一態様で使用される吸着パッドの変形量の定義を説明する図である。次に、図9を用いて、吸着パッド112の変形量の定義2を説明する。
変形していない吸着パッドの吸着面の中心と変形時の吸着面の中心を結ぶベクトルをRとする。また、変形時の吸着面の単位法線ベクトルをNとする。定義2では、ベクトルNのX軸への射影をex、ベクトルNのY軸への射影をey、ベクトルRのZ軸への射影をezとする。換言すれば、定義2では、ベクトルNのX軸成分をex、ベクトルNのY軸成分をey、ベクトルRのZ軸成分をezとする。定義2では、吸着パッド112の変形量を{ex,ey,ez}で表す。
吸着パッド112の変形量については、定義1と定義2で等価な情報量が得られるが、以下の説明では、定義2を用いる。
以下では、図11~図13を参照して、移動吸着装置100によるワークW(被搬送物W、対象物61)のピッキングおよびプレース等の動作について説明する。
<動作例1>
図11は、本発明の一実施形態における移動吸着装置100の動作を示すフローチャートである。まず、図11を参照して、吸着パッド112がワークWを吸着し、ピッキングする場合の動作例を説明する。
(ステップS10)
まず、ステップS10では、動作制御部13が、吸着パッド112を鉛直方向に降下させることにより、吸着パッド112をワークWに接近させる。
(ステップS12)
次に、ステップS12では、動作制御部13が、吸着パッド112の少なくとも一部がワークWに接触したか否かを判定する。ここで、吸着パッド112がワークWに接触した場合には、吸着パッド112にXY方向の傾きが生じ、ベクトル(ex,ey)の絶対値で表す吸着パッド112の傾き量が閾値ε1を超える、または、Z軸方向の押込量ezが閾値ε2を超えるため、以下の式が成立する。
|(ex,ey)|>ε1、または、ez>ε2
そのため、より具体的には、動作制御部13は、本ステップにおいて、上記式が成立する場合には、吸着パッド112がワークWに接触したと判定し、それ以外の場合は、吸着パッド112がワークWに接触していないと判定する。
動作制御部13が、吸着パッド112がワークWと接触したと判定した場合(ステップS12でYES)には、ステップS14に進む。
動作制御部13が、吸着パッド112がワークWと接触したと判定しない場合(ステップS12でNO)には、ステップS10に戻り、吸着パッド112のワークWへの接近を続行する。
(ステップS14)
次に、ステップS14では、動作制御部13が、吸着パッド112とワークWが全体で接触したかどうかを判定する。ここで、吸着パッド112がワークWに全体で接触した場合には、吸着パッド112の傾きが解消されるため、以下の式が成立する。
|(ex,ey)|<ε1
そのため、動作制御部13は、本ステップにおいて、上記式が成立する場合には、吸着パッド112の吸着面がワークWに全体で接触したと判定し、それ以外の場合は、吸着パッド112の吸着面がワークWに全体で接触していないと判定する。
動作制御部13が、吸着パッド112の吸着面とワークWが全体で接触したと判定した場合には(ステップS14でYES)、吸着パッド112の傾きの制御を完了し、後述する押込量の制御に移行する。
動作制御部13が、吸着パッド112の吸着面とワークWが全体で接触したと判定しない場合には(ステップS14でNO)には、ステップS16に進む。
(ステップS16)
ステップS16では、接触点特定部131が、吸着パッド112の変形に基づいて、吸着パッド112とワークWの接触点の位置を特定する。
図10の(a)は吸着パッド112の側面図であり、(b)は吸着パッド112の上面図である。ここで、図10を参照して、接触点特定部131が行う吸着パッド112とワークWの接触点の位置を特定する処理について説明する。吸着パッド112の傾き(ベクトルN)をXY平面に射影したものがX軸となす角度をθとすると、以下の式からθが求められる。
θ=arctan(ey/ex)
接触点特定部131は、θから吸着パッド112とワークWの接触点を特定する。
接触点が特定されたら、ステップS18へ進む。
(ステップS18)
ステップS18では、動作制御部13は、前記特定された接触点における吸着パッド112とワークWとの接触を維持したまま、吸着パッド112の傾きを変更する。つまり、吸着パッド112が有する吸着面とワークWの被吸着面とのなす角を減少させるよう、吸着パッド112の傾きを変更する。ここで、動作制御部13は、以下の処理により、接触点での接触を維持しながら、吸着パッド112の傾きを変更して吸着面をワークWの被吸着面に合わせる場合の、マニピュレータ部111の動作指令を求める。
吸着パッド112はロボットアームに着脱可能である。動作制御部13は、吸着パッド112の付け根である搬送手先の位置、および角度(姿勢)を制御するための指令速度(Pv)および指令角速度(φω)を、以下の二つの指令値の合成(単純和)として算出する。指令角速度(φω)は、搬送手先の角度の変化速度である。
1.接触点における吸着パッド112とワークWの接触を維持させるため指令速度Pv(より具体的には指令速度ベクトル)
Pv=(Pvr-Gv・ez)h
ここで、Pvrは吸着パッド112の目標速度、Gvは定数ゲイン、ezは吸着パッド112の傾きを表す法線ベクトルRのZ軸成分、hは手先姿勢(φ)の方向ベクトルである。また、「・」は積を表す。
2.接触点を支点に吸着パッド112を回転させる指令速度(Pv)および指令角速度(φω)
接触点を拡張された手先として、接触点の位置姿勢を{Pe,φe}とおく。ステップS18においてexおよびeyは微小であるので、φe=φとする。{Pe,φe}は図10におけるパッド設置位置オフセット(Po)、パッド半径(Pr)、ステップS16で求めたθと元々の手先位置姿勢{P,φ}を用いて、以下の通り表される。
{Pe,φe}=FK({P,φ}、{P,Pr,θ})
ここで、Peは回転中心、Pは吸着パッド設置位置のオフセット(吸着パッド112の吸着面の中心と搬送機手先位置の距離)、Prは吸着パッド112の半径である。また、FKは{P,Φ}から{Pe,Φe}を求める運動学関数である。FKに対応する逆運動学関数IKは存在し、以下の通り書くものとする。
{P,φ}=IK({Pe,φe},{P,Pr,θ})
Peを回転中心として、Peと吸着パッド112の中心軸を通る平面での回転を与える指令を{Pev,φev}とすると、動作制御部13は、上記IK、もしくはIKから誘導されるヤコビアンを用いて{Pv,φω}を決定する。この組を指令速度および指令角速度とする。
以上により、求められた指令速度にしたがって、動作制御部13が吸着パッド112の傾きを変更する。その後、ステップS20に進む。
(ステップS20)
ステップS20では、動作制御部13が、吸着パッド112とワークWが全体で接触したか否かを特定する。より具体的には、動作制御部13が、上述したステップS14と同様の処理により判定を行う。動作制御部13が、吸着パッド112の吸着面とワークWが全体で接触したと判定したら(ステップS20でYES)、吸着パッド112の傾き制御を完了し、押込量の制御に移行する。動作制御部13が、吸着パッド112の吸着面とワークWが全体で接触したと判定しなかった(ステップS20でNO)場合には、ステップS18に戻り、吸着パッド112の傾きの制御を続ける。
上記動作例によれば、動作制御部13が、吸着パッド112がワークWに接触した後、接触点の位置と吸着パッド112の傾きを特定して、接触点での接触を維持したまま、吸着パッド112をワークWの被吸着面に密着させるように吸着パッド112の傾きを変更させる。それゆえ、精度よく吸着パッド112の姿勢を補正することができ、ワークWのピッキングを確実に行うことができる。
<動作例2>
図12は、本発明の他の実施形態におけるコントローラ5の動作を示すフローチャートである。次に、図12を参照して、対象物の吸着前またはプレース前に、吸着パッド112がワークWを押込む場合の動作例を説明する。
(ステップS110)
まず、ステップS110では、動作制御部13が、吸着パッド112を鉛直方向に降下させることにより、吸着パッド112をワークWに接近させる。
(ステップS112)
次に、ステップS112では、動作制御部13が、吸着パッド112の変形量から吸着パッド112がワークWに接触したか否かを判定する。
動作制御部13が、吸着パッド112の変形量から吸着パッド112がワークWに接触したと判定した場合(ステップS112でYES)には、ステップS114に進む。動作制御部13が、吸着パッド112の一部がワークWと接触したと判定しない場合(ステップS112でNO)には、ステップS110に戻り、吸着パッド112のワークWへの接近を続行する。
(ステップS114)
次に、ステップS114では、動作制御部13が吸着パッド112のワークWへの押し込みを続行する。この場合、動作制御部13は、吸着パッド112の変形に応じて、前記吸着パッド112の速度を変更してもよい。例えば、動作制御部13は、吸着パッド112の変形量(押込量ez)が第1閾値を超えると、吸着パッド112をワークWに近づける速度を減速してもよい。つまり、動作制御部13は、ステップS110での吸着パッド112の速度よりもステップS114での吸着パッド112の速度を減速させてもよい。その後、ステップS116に進む。
(ステップS116)
ステップS116では、動作制御部13が、吸着パッド112のワークWへの押込が完了したか否かを判定する。動作制御部13は、本ステップにおいて、吸着パッド112のワークWへの押込量ezの閾値をε2とすると、下記式が成り立つとき、押込量が充分であると判定し、それ以外の場合には押込量が充分であると判定しない。
ez>ε2
そして、動作制御部13が、吸着パッド112のワークWへの押込が完了したと判定した場合(ステップS116でYES)には、動作制御部13が吸着パッド112の動きを停止する。このとき、例えば、動作制御部13は、吸着パッド112の変形量が、前記第1閾値よりも大きい第2閾値を超えると、吸着パッド112をワークWに近づける動作を停止してもよい。
このように、押込制御を終了すると、動作制御部13は、真空ポンプ12をオンして対象物の吸着を開始する。変形情報取得部113が、吸着パッド112のワークWへの押込が完了したと判定しなかった場合(ステップS116でNO)には、ステップS114に戻って押込を続行する。
上記動作例によれば、変形情報取得部113が、吸着パッド112の変形量に基づいて、吸着パッド112のワークWへの押込量を観察しながら、押込の続行か停止かを判定する。したがって、吸着パッド112のワークWへの押込量ezを一定の範囲に保つことができるため、ワークWをピッキングする際、またはワークWをプレースする際に、適切にワークWの押込をすることができる。
<動作例3>
次に、図13を参照して、ワークWを把持した状態の吸着パッド112がワークWを台にプレースする場合の動作例を説明する。
(ステップS210)
まず、ステップS210では、動作制御部13が、吸着パッド112を鉛直方向に降下させることにより、吸着パッド112を(ワークWを)台に接近させる。
(ステップS212)
次に、ステップS212では、動作制御部13が、吸着パッド112に把持されたワークWの一部が接触点で台に接触したか否かを判定する。ここで、動作制御部13は、基本的に上述した<動作例1>におけるステップS12での処理と同じ処理を行う。ただし、吸引およびワークWの重量によって、ワークWが台に接触する前の吸着パッド112の変形量{ex0,ey0,ez0}は0ではない。動作制御部13は、ワークWが台に接触する前の変形量{ex0,ey0,ez0}を記録しておく。そして、以下の式が成立する場合には、動作制御部13は、吸着パッド112に把持されたワークWが台に接触したと判定し、それ以外の場合は、ワークWは台に接触していないと判定する。
|(ex-ex0,ey-ey0)|>ε4、または、|ez-ez0|>ε5
動作制御部13が、ワークWの一部(非吸着面)が台に接触したと判定した場合(ステップS212でYES)には、ステップS214に進む。動作制御部13が、ワークWの一部が台に接触点で接触したと判定しなかった場合(ステップS212でNO)には、ステップS210に戻り、ワークWの台への接近を続行する。
(ステップS214)
次に、ステップS214では、動作制御部13が、ワークWの下面と台が全体で接触したかどうかを判定する。ここで、ワークWの下面が台に全体で接触した場合には、吸着パッド112およびワークWの傾きが解消されるため、以下の式が成立する。
|(ex-ex0,ey-ey0)|<ε4
したがって、動作制御部13は、上記式が成立する場合には、ワークWの下面が台に全体で接触したと判定し、それ以外の場合は、ワークWの下面が台に全体では接触していないと判定する。
動作制御部13が、ワークWの下面と台が全体で接触したと判定した場合には(ステップS214でYES)、動作制御部13は吸着パッド112の傾き制御を完了し、上記で説明した押込量制御に移行する。動作制御部13が、ワークWと台が全体で接触したと判定しなかった場合(ステップS14でNO)には、ステップS216に進む。
(ステップS216)
ステップS216では、接触点特定部131が、吸着パッド112の変形に基づいて、ワークWにおける台の配置対象面との接触点の位置を特定する。ここで、変形情報取得部113は、<動作例1>のステップS16と基本的に同様の処理を行う。但し、記録したオフセット{ex0,ey0,ez0}を用いて、以下の通り計算する。
θ=arctan((ey-ey0)/(ex-ex0))
上記処理により、ワークWにおける台の配置対象面との接触点が特定されたら、ステップS218へ進む。
(ステップS218)
ステップS218では、動作制御部13は、前記特定された接触点(接触辺)におけるワークWと台の配置対象面との接触を維持したまま、吸着パッド112の傾きを変更する。この時、吸着されているワークWの被吸着面ではない表面と、台の配置対象面とのなす角を減少させるよう、吸着パッド112の傾きを変更する。
ここで、動作制御部13が、基本的に上述した<動作例1>でのステップS18と同じ処理を行い、接触点での接触を維持しながら、ワークWの傾きを変更して吸着パッド112の吸着面を台の表面に合わせる場合の指令速度を求める。
但し、動作制御部13が、記録したオフセット{ex0,ey0,ez0}を用いて、以下の通り記号を読み替えて計算する。
・ez→ez-ez0
・{Pe,φe}:吸着パッド112とワークWの接触点→ワークWと台の接触点
・{FK({P,φ},{P,Pr,θ})→{FK({P,φ},{P+Wh/2,Pr+Wl/2,θ})
ここで、WhはワークWの高さ、WlはワークWの長さであり、FKは<動作例1>でのステップS18のFKと同じ運動学関数である。
したがって、
{P,φ}=IK({Pe,φe},{P,Pr,θ})→
{P,φ}=IK({Pe,φe},{P+Wh/2,Pr+Wl/2,θ})
上記でIKも<動作例1>でのステップS18のIKと同じ運動学関数である。
上記処理により、求められた指令速度にしたがって、動作制御部13が吸着パッド112の傾きを変更する。その後、ステップS220に進む。
(ステップS220)
次に、ステップ220では、動作制御部13が、ワークWの被吸着面ではない表面と台の配置対象面が全体で接触したか否かを判定する。ここで、動作制御部13が、上述のステップS214と同様の処理を行う。
動作制御部13が、ワークWの被吸着面ではない表面と台の配置対象面が全体で接触したと判定した場合(ステップS220でYES)、動作制御部13は吸着パッド112の傾き制御を完了し、吸着を停止しワークを離す。動作制御部13が、ワークWの被吸着面ではない表面と台の配置対象面が全体で接触したと判定しなかった(ステップS220でNO)場合には、動作制御部13はステップS218に戻り、傾き制御を続ける。
上記動作例によれば、動作制御部13が、ワークWの被吸着面ではない表面と台の配置対象面が接触した後、接触点の位置と吸着パッド112の傾きを特定して、接触点での接触を維持したまま、吸着パッド112をワークWの被吸着面ではない表面が台の配置対象面に全体で接触するように吸着パッド112の傾きを変更させる。したがって、精度よく吸着パッド112の姿勢を補正することができ、ワークWを正確な位置にプレースすることができる。また、離したワークWに衝撃が加わること、または離したワークが倒れることを防止することができる。
<変形例1>
図14は、吸着装置の変形例1の構成の一例を例示する。図14の例では、吸着装置202は、支持体126、3つの軸133、3つの吸着部112、本体部102、および2つの取付具104を備える。3つの吸着部112が3つの軸133を介して支持体126に備えられている。支持体126は例えば、吸着装置のロボットアームに取り付け可能である。本体部102は、2つの取付具104によって、2つの軸133に固定されている。本体部102は、3つの吸着部112のそれぞれに対応する位置に、複数の第1近接センサー114を備える。吸着部112を複数備えることによって、対象物が大きくなっても、十分な吸着力で確実に把持することができる。また、吸着装置202は、複数の吸着部112のそれぞれの変形を検出することができる。
<変形例2>
図15は、本実施形態に係る吸着装置の変形例2の概略構成の一例を示すブロック図である。図15の例は、吸着装置10が、吸着パッド112と、撮像装置121と、マニピュレータ部111と、画像処理部119と、マニピュレータ制御部13と、マニピュレータ速度減算指令値計算部113と、を備える。画像処理部119は、画像取得部120と、特徴点特定部123と、変形量特定部124とを備える。マニピュレータ速度減算指令値計算部113は、変形量変化速度計算部36と定数ゲイン乗算部37とを備える。なお。変形量変化速度計算部36は、マニピュレータ速度減算指令値計算部113ではなく画像処理部119に含まれていてもよい。
撮像装置121は、吸着パッド112を撮像する。画像データは、モノクロ画像データであっても、カラー画像データであってもよい。
画像取得部120は、撮像装置121で撮像された画像データを取得する。そして、当該画像データを特徴点特定部123に入力する。
特徴点特定部123は、画像取得部120から入力された画像データに含まれる特徴点を特定する。そして、各特徴点の画像座標系における座標値を変形量特定部124に出力する。特徴点特定部123は、変形しない固定部117の座標(複数の座標)も基準座標として特定する。基準座標に対する特徴点の座標から、特徴点の変位を得ることができる。
変形量特定部124は、特徴点特定部123から出力された特徴点(座標値)および固定部117の座標から、吸着パッド112の複数の箇所の変形量(ひいては吸着パッドの変形量)を特定する。
マニピュレータ制御部13は、変形量特定部124で特定された変形量を基に、マニピュレータ部111の動作を決定する。そして、決定したマニピュレータ部111の動作をマニピュレータ部111に指示する。
マニピュレータ部111は、マニピュレータ制御部13からの指示に基づき、ロボットアーム11における吸着パッド112と共に駆動する。
変形量変化速度計算部36は、変形量特定部124で特定された変形量を時間微分して変形量の変化速度を算出する。変形量変化速度計算部36は、定数ゲイン乗算部37に変形量の変化速度を出力する。
定数ゲイン乗算部37は、変形量変化速度計算部36で算出された変形量の変化速度(例えば吸着パッドの吸着面の角速度)に定数を乗ずることによって、減速値を算出する。定数ゲイン乗算部37は、減速値をマニピュレータ制御部13に出力する。
マニピュレータ制御部(動作制御部)13は、対象物を搬送するための吸着パッド112の目標移動速度を有している。マニピュレータ制御部13は、目標移動速度から減速値を減算することにより、指令速度を得る。マニピュレータ制御部13は、指令速度でマニピュレータの手先(吸着パッド112)を移動させるよう、マニピュレータ部111を制御する。吸着パッド112の変形量の変化速度を減衰させるようにロボットアームの手先速度を変化させることによって、吸着パッド112の振動(対象物の振動)を抑制することができる。
同様に、マニピュレータ制御部13は、変形量の変化速度に基づいて、変形量の変化速度を減少させるように、吸着パッド112の傾きを変更してもよい。吸着パッド112の傾きを変更することによって、吸着パッド112の振動を制御することができる。吸着パッド112の傾きを制振制御に利用することによって、搬送停止時の位置決め時間が最小化され、搬送処理時間(搬送タクトタイム)を短縮することができる。
図16は、本実施形態に係る吸着装置の変形例2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図17は、本実施形態に係る吸着装置の変形例2の処理の流れの一例を示す模式図である。
ステップS201において、マニピュレータ制御部13は、吸着パッド112を対象物61に接近させる。図17の(a)の例は、ステップS201を示す。次に、ステップS202において、吸着パッド112が対象物61に接触しているか否かを判定する。吸着パッド112が対象物61に接触しているか否かは吸着パッド112の可変部118の変形量により判定することができる。マニピュレータ制御部13は、変形量が閾値以上であれば、吸着パッド112が対象物61に接触していると判定する。吸着パッド112が対象物61に接触していると判断した場合(ステップS202でYES)、吸着パッド112を対象物61に吸着させる(ステップS203)。図17の(b)の例は、ステップS203を示す。吸着パッド112が対象物61に接触していないと判断した場合(ステップS202でNO)、ステップS201~S202の処理を再度実行する。
ステップS204において、マニピュレータ制御部13は、マニピュレータ部111に対象物61を持ち上げさせる。図17の(c)の例は、ステップS204を示す。次に、ステップS205において、対象物61の持ち上げに成功したか否かを判定する。対象物61の持ち上げに成功したか否かは、吸着パッド112の可変部118の変形量により判定することができる。マニピュレータ制御部13は、変形量が別の閾値以上であれば、対象物61の持ち上げに成功したと判定する。対象物61の持ち上げに成功したと判断した場合(ステップS205でYES)、対象物61を目的の位置まで搬送する(ステップS206)。図17の(d)の例は、ステップS206を示す。対象物61の持ち上げに失敗したと判断した場合(ステップS205でNO)、ステップS204~S205の処理を再度実行する。
ステップS207において、マニピュレータ制御部13は、搬送中の吸着パッド112に振動が発生しているか否かを判定する。マニピュレータ制御部13は、吸着パッド112の変形量の変化速度が別の閾値以上であれば、搬送中の吸着パッド112に振動が発生していると判定する。搬送中の吸着パッド112に振動が発生していないと判断した場合(ステップS207でYES)、対象物61の傾きを変更せずに対象物61を目的の位置まで搬送する(ステップS208)。搬送中の吸着パッド112に振動が発生していると判断した場合(ステップS207でYES)、吸着パッド112の傾きを制御する(ステップS212)。そして、ステップS207の処理を再度実行する。
ステップS209において、マニピュレータ制御部13は、マニピュレータ部111に対象物61を目的の位置に降ろさせる。図17の(e)の例は、ステップS209を示す。次に、ステップS210において、対象物61が目的の位置に接触しているか否かを判定する。対象物61が目的の位置に接触しているか否かは、吸着パッド112の可変部118の変形量により判定することができる。マニピュレータ制御部13は、変形量が別の閾値以上であれば、対象物61が目的の位置に接触していると判定する。対象物61が目的の位置に接触していると判断した場合(ステップS210でYES)、吸着パッド112の吸着を解除する(ステップS211)。図17の(f)の例は、ステップS210でYESの場合を示す。対象物61が目的の位置に接触していないと判断した場合(ステップS210でNO)、ステップS209~S210の処理を再度実行する。
本発明は上述した実施形態および変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、10、202 吸着装置
2 搬送部
3 バッテリー
5 コントローラ
11 ロボットアーム
12 真空ポンプ
13 動作制御部
14 対象物情報取得部
15 配置情報取得部
21 負圧制御部
22 無人搬送車
36 変形量変化速度計算部
37 定数ゲイン乗算部
61 対象物(ワーク)
100 移動吸着装置
101 センサー体
102 本体部
104 取付具
105 空間部
111 マニピュレータ部
112 吸着部(吸着パッド)
113 マニピュレータ速度減算指令値計算部(変形情報取得部)
114 第1近接センサー
115 異常判定部
119 画像処理部
120 画像取得部
121 撮像装置
123 特徴点特定部
124 変形量特定部
126 支持体
131 接触点特定部
133 軸
134 チューブ
141 固定部
142 支持部
151 センサー配線
211 アナログ信号出力部
221 搬送制御部

Claims (11)

  1. 負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを有する吸着装置に取り付け可能なセンサー体であって、
    前記吸着装置の前記軸が通過する空間部が形成された本体部と、
    前記本体部に配置され、前記負圧によって変形する前記吸着部を検出する1つ以上の第1近接センサーと、
    前記軸に対して固定される固定部と、前記本体部を支持する支持部とを有する取付具とを備え
    1つ以上の前記第1近接センサーは、前記吸着部を覆うように、円状に配置されている、センサー体。
  2. 負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを有する吸着装置に取り付け可能なセンサー体であって、
    前記吸着装置の前記軸が通過する空間部が形成された本体部と、
    前記本体部に配置され、前記負圧によって変形する前記吸着部を検出する1つ以上の第1近接センサーと、
    前記軸に対して固定される固定部と、前記本体部を支持する支持部とを有する取付具とを備え
    前記軸に対して半径方向に沿って、複数の前記第1近接センサーが、前記本体部に配置されている、センサー体。
  3. 負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを有する吸着装置に取り付け可能なセンサー体であって、
    前記吸着装置の前記軸が通過する空間部が形成された本体部と、
    前記本体部に配置され、前記負圧によって変形する前記吸着部を検出する1つ以上の第1近接センサーと、
    前記軸に対して固定される固定部と、前記本体部を支持する支持部とを有する取付具と
    前記本体部において前記軸に対して前記第1近接センサーより半径方向外側に配置されており、前記対象物を検出する1つ以上の第3近接センサーとを備える、センサー体。
  4. 負圧により対象物を吸着する吸着部と、前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを有する吸着装置に取り付け可能なセンサー体であって、
    前記吸着装置の前記軸が通過する空間部が形成された本体部と、
    前記本体部に配置され、前記負圧によって変形する前記吸着部を検出する1つ以上の第1近接センサーと、
    前記軸に対して固定される固定部と、前記本体部を支持する支持部とを有する取付具と
    前記本体部の側面に配置され、前記本体部の側面に接近した物体を検出する1つ以上の第2近接センサーとを備える、センサー体。
  5. 前記支持部は、前記固定部から前記吸着部に向かって延びている、請求項1から4のいずれか1項に記載のセンサー体。
  6. 前記本体部は、前記支持部によって、前記固定部より前記吸着部側に配置されている、請求項に記載のセンサー体。
  7. 前記軸の円周方向に沿って、複数の前記第1近接センサーが、前記本体部に配置されている、請求項1からのいずれか一項に記載のセンサー体。
  8. 前記軸の円周方向に沿って、複数の前記第2近接センサーが、前記本体部の側面に配置されている、請求項に記載のセンサー体。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載のセンサー体と、
    負圧により対象物を吸着する吸着部と、
    前記吸着部を支持し通気路を有する軸とを備える、吸着装置。
  10. 前記吸着部は、変位する箇所に導電部材を含み、
    1つ以上の前記第1近接センサーは、容量式センサーまたは電磁誘導式センサーである、請求項に記載の吸着装置。
  11. 前記吸着部が接地されている、請求項10に記載の吸着装置。
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