JP7263036B2 - 成形装置、成形方法および、物品製造方法 - Google Patents

成形装置、成形方法および、物品製造方法 Download PDF

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Description

成形装置、成形方法および、物品製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールドで成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のインプリント領域であるショット領域に紫外線硬化樹脂(インプリント材、光硬化性樹脂)の液滴をディスペンサから吐出する。次に、微細な凹凸パターンが加工されたモールドをこの樹脂(未硬化樹脂)上に押し付け、パターン内に樹脂を充填させる。この状態で樹脂に紫外線を照射して硬化させ、その後にモールドを引き離すことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
微細化とともに、エッチング後の微細パターンを形成するためには樹脂残膜厚をナノメートルレベルに薄型化することが必要となる。そのためにディスペンサは高精度な吐出位置と、微小吐出量コントロールが要求される。ディスペンサは小ノズルからピエゾアクチュエータを用いて吐出する方法がとられている。ディスペンサの性質上、吐出に伴って基板に到達せずにわずかにノズルに残る残液が、ノズルおよびその周辺に蓄積される。この状態のまま吐出を継続して行うと蓄積量が大きくなり、蓄積した残液が意図せず基板上に付着してしまうことが起き得る。
このような問題に対応するため、特許文献1が開示されている。特許文献1では、ワイピングユニットに含まれる吸水シート部の頂部を、ノズルから溶液が吐出される面(吐出面)に接触させることで、吐出面に残留する溶液(塗布液)の拭き取りを行っている。
国際公開第11/033863号
しかしながら、吸水シート部の頂部を吐出面に直接押し当てて、拭き取りを行う場合、ノズルへのダメージを考慮して、低速で拭き取りを実施する必要があり、生産性が低下しうる。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、例えば、生産性の向上の点で有利な成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、吐出口から組成物を吐出して、基板の上面に組成物を供給する供給部と、基板を保持する基板保持部と、基板保持部に配置され、吐出口の下面よりも低く、基板保持部に保持された基板の上面よりも高い位置に配置される先端を有する突起部と、基保持部を水平方向に移動させることで、突起部を、吐出口の直下を通過させ、その後供給部が基板の上面に位置するように移動させる第1の駆動部と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、生産性の向上の点で有利なインプリント装置を提供することができる。
第1の実施形態に係るインプリント装置の構成を示す概略図である。 供給部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る突起部、供給部、およびその周辺を示す図である。 第1の実施形態に係る動作シーケンスのフローチャートである。 各工程におけるウエハステージの動作を説明する図である。 第2の実施形態に係る突起部の構成を示す概略図である。 第3の実施形態に係る突起部の配置および形状を説明する図である。 第4の実施形態に係るインプリント装置の構成を示す概略図である。 第5の実施形態に係るインプリント装置の構成を示す概略図である。 平坦化処理のフローチャートである。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下の第1~5実施形態では、型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置としてインプリント装置を用いた例について説明する。各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るインプリント装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るインプリント装置の構成を示す概略図である。本実施形態におけるインプリント装置1(成形装置)は、半導体デバイス製造工程に使用されうる。インプリント装置1は、被処理基板であるウエハ(基板)上に供給されたインプリント材(組成物)に対してモールド(型、原版、テンプレート)の凹凸パターンを転写(成形)する加工装置である。
インプリント装置1は、ウエハ5上に供給されたインプリント材14とモールド3とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、モールド3の凹凸パターンが転写された硬化物の組成物を成形する。インプリント材の硬化方法として、光の照射による方法や、他のエネルギー(例えば、熱)による方法がある。本実施形態では、インプリント材14として紫外線で硬化する光硬化性樹脂を用いた光硬化法を採用する。なお、ウエハ5上に供給されるインプリント材14とモールド3とを接触させ(押印)、接触状態でインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を剥離(離型)することで型に形成されたパターンを基板上に転写する処理をインプリント処理という。
また、以下の図において、モールド3に対する紫外線の照射軸に平行にZ軸を取り、該Z軸に垂直な平面内で後述のインプリントヘッド4に対してウエハ5が移動する方向にX軸を取り、該X軸に直交する方向にY軸を取って説明する。
本実施形態のインプリント装置1は、照明系ユニット2と、モールド3を保持するインプリントヘッド4と、ウエハ5を保持するウエハステージ6と、供給部7と、搬送部8と、制御部9とを備える。
照明系ユニット2は、インプリント処理の際に、インプリント材に対して紫外線10を照射する照明手段である。この照明系ユニット2は、光源20と、該光源から射出された紫外線をインプリントに適切な光に調整するための複数の光学素子と、を含む。なお、熱サイクル法が採用される場合には、光源20の代わりに、インプリント材としての熱硬化性樹脂を硬化させるための熱源が設けられうる。
モールド3は、例えば、外周部が矩形であり、ウエハ5に対する対向面に所定のパターン(例えば、回路パターン等の凹凸パターン)が3次元状に形成された型(型材、金型)である。凹凸パターンの表面は、ウエハ5の表面との密着性を保つために、高平面度に加工されている。モールド3の材質は、石英等、紫外線を透過させることが可能な材料である。
インプリントヘッド4は、モールド3を保持する型保持部である。インプリントヘッド4は、吸着力や静電力によりモールド3を引きつけて保持するモールド保持部材11を備える。また、インプリントヘッド4は、モールド保持部材11を駆動するためのアクチュエータ12を備える。アクチュエータ12は、ウエハ5上に供給されたインプリント材14とモールド3とを接触(押印)させる、及び、引き離す(離型)ために、モールド保持部材11をZ方向に駆動可能にする。インプリントヘッド4は、Z方向にモールド3を移動させる機能だけでなく、XY方向やθ方向(Z軸周りの回転方向)におけるモールド3の位置を調整する調整機能や、モールド3の傾きを補正するためのチルト機能などを有していてもよい。アクチュエータ12は、リニアモータが望ましい。
インプリントヘッド4の周辺には、インプリントヘッド4を取り囲むように複数の吹出口40が設けられている。吹出口40は、気体供給部(不図示)と接続されており、モールド3とウエハ5のショット領域上のインプリント材14との接触が行われる位置である押印位置を含む処理空間を画定するようなガスカーテンを形成する気体をインプリント装置1内に供給する。具体的には、インプリントヘッド4と供給部7との間に吹出口40を設け、上記処理空間と供給部7によってインプリント材の吐出処理が行われる吐出作業空間とを仕切るようなガスカーテンを形成するための気体を、吹出口40から供給する。エアカーテン用ガスは、パーティクルが少ない気体であればよく、例えばクリーンドライエア(以下「CDA」と略記する。)でよい。または、必要に応じて、パーティクル除去フィルタを通過させたCDAであってもよい。
ウエハ5は、例えば、単結晶シリコンからなる被処理基板であり、被処理面のショット領域には、供給部7によってインプリント材14が供給される。
ウエハステージ6は、ウエハ5を、例えば、真空吸着力や静電力などにより保持し、XY平面内を自由に移動可能な基板保持部である。ウエハステージ6は、XY方向にウエハ5を移動させる機能だけでなく、Z方向にウエハ5を移動させる機能や、θ方向におけるウエハ5の位置を調整する調整機能などを有していてもよい。ここで、本実施形態のインプリント装置100では、モールド3とウエハ5との間の距離(Z方向)を変える動作がインプリントヘッド4によって行われるが、それに限られず、ウエハステージ6によって行われてもよいし、双方で相対的に行われてもよい。ウエハステージ6を駆動するためのアクチュエータ61としては、リニアモータが採用可能であるが、特に限定するものではない。ウエハステージ6上には、ウエハ保持部材13が配置され、ウエハ保持部材13は、ウエハ5を真空吸着力や静電力などにより保持する。また、ウエハステージ6は、突起部15を備える。突起部15の詳細については後述する。
供給部7は、ウエハ5上に未硬化のインプリント材14を供給する供給手段である。本実施形態に係るインプリント材14は、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材14の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。インプリント材14、製造する半導体デバイスの種類により適宜選択される。
図2は、供給部7の構成を示す図である。供給部7は、例えば、インプリント材を収容するタンク71と、タンク71に収容されたインプリント材14をウエハ5に向けてそれぞれ吐出する複数のノズル72(吐出口)を有するディスペンサ73とを含む。ウエハ5のショット領域上にインプリント材14を供給する方法としては、例えば、ウエハ5と供給部7とが相対的に移動している状態で各ノズル72からインプリント材14を液滴としてウエハ5に向けて吐出する方法がある。
図2(A)は供給部7の断面を示す図であり、図2(B)は供給部7を-Z方向から見たときの図である。複数のノズル72は、例えば、ウエハ5のショット領域上にインプリント材14を供給する際に供給部7とウエハ5とを相対的に移動させる方向(ここでは、X方向)と異なる方向(ここでは、Y方向)に沿って配列している。また、複数のノズル72の各々には、インプリント材14の吐出を制御するための制御素子(例えば圧電素子)が設けられている。制御素子に信号(例えばパルス信号)が供給されると、制御素子がインプリント材14をノズル72から押し出し、当該ノズル72から所定量のインプリント材14(液滴)を吐出させることができる。制御素子は、供給される信号の値に応じてノズルから吐出されるインプリント材14の量(吐出量)を制御するように構成されうる。
図1に戻り、搬送部8は、ウエハ5を搬送し、ウエハ保持部材13にモールド3を設置する搬送手段である。
制御部9は、インプリント装置1の各構成要素を、例えば、各検出器の計測値に基づき、動作、及び調整等の制御を行う制御手段である。制御部9は、インプリント装置1の各構成要素に回線により接続された、磁気記憶媒体等の記憶手段を有するコンピュータ(不図示)、又はシーケンサ(不図示)等を含み、プログラム又はシーケンスにより各構成要素の制御を実行する。制御部9は、インプリント装置1と一体で構成してもよいし、インプリント装置1とは別の場所に設置し、遠隔で制御する構成としてもよい。
次に、第1の実施形態に係る突起部15について説明する。図1に示す通り、ウエハステージ6は、ウエハ5の載置面に突起部15を有する。図3は、第1の実施形態に係る突起部15、供給部7、およびその周辺を示す図である。図3(A)は、突起部15の先端部18の高さを説明する図である。突起部15の先端部18は、最上部(ノズル72の下面と最も近い部分)の高さH3がノズル72の下面の高さH2より低く、ウエハ5の上面高さH1より高い位置に配置されている。なお、ノズル72の、突起部15の先端部18と最も近い部分が、面でない場合は、前述のノズル72の下面は、ノズル72の、突起部15の先端部18と最も近い点(最下点)と読み替えるものとする。
これにより、ウエハステージ6のアクチュエータ61が、ウエハステージ6を水平方向(ここではX方向)へ駆動することで、ノズル72の直下を突起部15が通過した際に、ノズル72またはその周辺に溜まった残液22(インプリント材)を、突起部15の先端部18に付着させて除去することができる。
突起部15の材質は金属汚染、パーティクルの発生、残液22による劣化を抑制するために、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などのフッ素系樹脂が望ましい。さらに、帯電防止処理を施したものを採用することで帯電によるパーティクルを抑制することができる。
また、突起部15は、ウエハステージ6に保持されたウエハ5に対して、インプリント材の供給時のウエハステージ6の進行方向側(ここでは、-X方向側)に配置される。ウエハ5上の一つのショット領域に対してインプリント処理が完了すると、ウエハステージ6は、次のショット領域にインプリント材を供給するために、押印位置から、次のショット領域とノズル72とが対向する位置へと移動する。この際の進行方向側(ここでは、-X方向側)に突起部15を配置することにより、供給部7がウエハ5にインプリント材14を供給する前に、突起部15がノズル72の直下を通過することとなる。よって、ウエハ5にインプリント材が供給される前に残液22を除去することが可能となり、ウエハ5上に残液22が落下する等して、ウエハに残液22が付着することを低減することが可能となる。
なお、ここでH2とH1の差は着弾精度を高精度にするためにはなるべく近いほうがよいが、装置誤差による干渉を防ぐため安全面を考慮して250~500um程度になるように調整されている。従って、突起部15は先端部18の最上部が、H2-H3=50um~200umを満たす位置、言い換えると、先端部18の高さがノズル72の下面よりも50um~200um低い位置に配置されることが望ましい。
また、供給部7の付近には排気機構17を有する排気部16が設けられている。排気機構17は、供給部7がインプリント材を吐出する際にウエハ5に到達する主滴以外にわずかに発生する噴霧状の小滴を回収し、さらに、突起部15によって除去された残液22を回収する。排気機構17は、突起部15と対向可能な位置であって、供給部7に対して、突起部15がノズル72の直下を通過する際の進行方向側(ここでは、-X方向側)に配置される。排気機構17は、供給部7がウエハ5の上面にインプリント材を供給する際の排気量よりも、突起部15がノズル72の直下を通過する際の排気量が大きくなるように排気機構17の排気量を調整する調整部29(図1に図示)を備える。
調整部29は、突起部15がノズル72の直下を通過して残液22を除去する際の流量が、供給部7がウエハ5の上面にインプリント材を供給する際の流量と比較して大きくなるように調整することができる。調整部29としては、例えば、絞りや切換え弁であってもよい。ウエハ5の上面にインプリント材が供給される際の排気機構17の排気量は、インプリント材の液滴の着弾精度を高精度に維持し、かつ、噴霧状のインプリント材を回収できるように最適化される。一方、突起部15によって除去された残液22、言い換えると、突起部15に付着した残液22の回収時には、強い吸引力に変更され、積極的に突起部15に付着した残液22を回収する。
このように排気量が調整されることにより、噴霧状のインプリント材に起因するパーティクルの発生を低減し、かつ、突起部15に付着した残液22の回収を効率的に行うことが可能となる。
さらに、ウエハステージ6のアクチュエータは、突起部15がノズル72の直下を通過する際の移動速度を他の動作の際の移動速度、例えば、隣接ショット領域へのステップ駆動時の速度よりも遅くする。例えば、ステップ駆動時には1000mm/s程度であるが1/2以下である500mm/s以下にすることが望ましい。突起部15がノズル72の直下を通過する際のウエハステージ6速度を、他の動作の際の駆動に比べて遅く設定することで、突起部15による残液22の除去効率を高くすることができる。
また、ウエハステージ6には、受部19が備えられていてもよい。受部19は、一定量のインプリント材を収容できる収容トレイとして機能する。受部19には、例えば、供給部7により、インプリント材14がウエハ5の上面に供給される前に、インプリント材14が吐出される(事前吐出)。ディスペンス方式のインプリント材の供給においては、ノズル72の詰まりなどにより、ノズル72からインプリント材が正常に吐出されない場合がある。インプリント材14をウエハ5に供給する前に受部19に吐出することにより、ノズル72に詰まったインプリント材や粘度変化したインプリント材が事前に排出され、供給部7の吐出性能が安定する。
さらに、インプリント装置1のアイドル時などにも定期的に受部19にインプリント材を吐出することでノズル72の詰まりを防止することも可能となる。受部19がノズル72の直下になるようにウエハステージ6を移動して、定期的にノズル72からインプリント材を吐出させる。このような構成とすることにより、ウエハ5上に正常にインプリント材14を供給することが可能となり、パターン欠陥の発生を抑制することが可能となる。
また、受部19を、突起部15に対して、突起部15がノズル72の直下を通過する際の進行方向側(ここでは、-X方向)に配置し、かつ、突起部15と一体に構成することで、突起部15によって除去された残液22が受部19内に回収される。このように、構成することで、受部19に突起部15によって除去された残液22の回収機能を持たせることも可能である。このような構成とすることで、排気部16を備えずに、装置の構成を簡易化させてもよい。
図3(B)は、突起部15を+Z方向から見た図である。また、図3(C)は、突起部15の断面図である。先端部18の、ウエハステージ6に保持されたウエハ5とは反対側の面(ここでは、-X方向側の面)である第1の面18aは傾斜している。先端部18の、ウエハステージ6に保持されたウエハ5側の面(ここでは、+X方向側の面)を第2の面18bとする場合、第1の面18aと、第2の面18bとが成す角度θを、90°以下としてもよい。このような構成とすることにより、突起部15に付着した残液22がウエハ5とは反対の方向つまり、排気部16または受部19が配置されている方向に向かって移動しやすくなる。よって、排気部16または受部19による残液22の回収をより効率的に行うことができる。
次に、第1の実施形態に係る動作シーケンスを説明する。図4は、第1の実施形態に係る動作シーケンスのフローチャートである。各フローは、主に制御部9による各部の制御により実行されうる。まず、搬送部8によりウエハ5が装置外から装置内へと搬送され、ウエハステージ6上に載置される(S101)。
次に、突起部15が+X方向から-X方向へ向かってノズル72直下を通過するようにウエハステージ6が駆動する(S102)。図1及び図3に示す通り、突起部15は、ウエハステージ6に保持されたウエハ5に対して、インプリント材の供給時のウエハステージ6の進行方向側(-X方向側)に配置されている。そのため、ノズル72およびその周辺に溜まった残液22はウエハ5とは反対の方向つまり、受部19または排気部16、が配置されている方向に向かって移動する。これにより除去された残液22がウエハ5方向に飛び散らず、受部19側に蓄積または排気部16によって回収されることになる。
次に、ウエハ5上のショット領域のうち、インプリント材を供給したいショット領域と、ノズル72とが対向する位置(供給位置)へと、ウエハステージ6によりウエハ5を移動させる(S103)。ウエハステージ6を供給位置で停止または駆動させながら、ノズル72からインプリント材を吐出させ、ウエハ5上にインプリント材を供給する(S104)。次に、インプリント材が供給されたショット領域がモールド3と対向する位置(押印位置)となるように、ウエハステージ6を駆動する(S105)。
次に、インプリントヘッド4内のアクチュエータ12により、モールド3とウエハ5上のインプリント材14とを接触させる押印動作を行う(S106)。モールド3とウエハ5上のインプリント材14とを接触させることよりインプリント材がモールド3の凹凸パターン内に広がる。モールド3の凹凸パターン内へのインプリント材の充填が完了したら、照明系ユニット2により光(紫外線)をインプリント材に照射し、インプリント材を硬化させる(S107)。硬化が完了したら、アクチュエータ12によりモールド3をウエハ5から引きはがす(剥離する)離型動作を行う(S108)。
その後、同じウエハ上にインプリント処理を実施する次のショット領域(インプリント処理が行われていないショット領域)があるかを確認する(S109)。次のショット領域がある場合(S109、YES)、再度S102~S108を繰り返す。なお、ノズル72からの吐出数が少ない場合はノズル72の蓄積している残液22が少ないため、複数のショット領域に対しインプリント処理を行った(S103~S108を繰り返した)後にS102に移行してもよい。すなわち、次のショット領域がある場合(S109、YES)、S103~S108を所定回数繰り返したのちに、S102を行ってもよい。さらに、例えば、ウエハ5を交換した直後にのみS102を実施することでもよい。このようにすることで、生産性をさらに向上させることが可能となる。
一方、S109において、次のショット領域がない場合(NO)、ウエハ5を搬送部8によって、回収し、装置内から装置外へと搬送する。
次に、各工程におけるウエハステージ6の動作について説明する。図5は、各工程におけるウエハステージ6の動作を説明する図である。本図は、S102~S106のそれぞれの状態を装置上面(+Z方向)から見た図である。図5(A)は、S102の動作を示している。ウエハステージ6は、突起部15が+X方向から-X方向へ向かってノズル72直下を通過するように駆動する。
図5(B)は、S103~S104の動作を示している。ウエハステージ6は、S102の位置から供給位置へと、ウエハ5を移動させ、供給位置で停止またウエハ5上にインプリント材を供給するための駆動を行う。図5(C)は、S105~S106の動作を示している。ウエハステージ6は、供給位置から、押印位置へと、駆動する。
ウエハステージ6は、インプリント装置の生産性に大きく寄与するため、高速、高加速度で動作できるように設計されている。そのため本実施形態のように突起部15をウエハステージ6上に配置することにより、新たに駆動機構を設けることをせずとも、短時間でノズル72またはその周辺に蓄積した残液22を除去し、残液22がウエハへの付着することを抑制することが可能となる。また、生産性低下を最小限にすることも可能になる。
なお、本実施形態では、ノズル72に直接吸液材を接触させて、残液22を拭き取る機構を示していないが、ウエハステージ6とは別の駆動可能なステージを設け、このステージ上にノズル72と接触して残液22を拭き取る機構を設けてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るインプリント装置について説明する。図6は、第2の実施形態に係る突起部15の構成を示す概略図である。図6(A)は、突起部15の先端部18に吸気用の溝23(吸引溝)および孔24(吸引孔)を設けた例を示す図である。先端部18の第1の面18aに負圧配管(不図示)から繋がる孔24および溝23を設ける。これにより、突起部15が除去した残液22の回収を効率的に行えるようになる。
また、第1の面18aは傾斜しているため、第1の面18aに孔24および溝23を設けることにより、除去された残液22が孔24および溝23へ向かって流れる。このため、より残液22の回収がし易い。
図6(B)は、突起部15ではなく受部19に吸気用の溝および孔を設けた例を示す図である。この場合は受部19に周期的に吐出したインプリント材と、突起部15によって除去した残液22の両方を回収し、受部19外へ排出することができる。
図6(C)は、突起部15に親水化処理25を施した例である。突起部15を親水性にすることで残液22が突起部18に付着しやすくなり、結果回収の効率を上げることができる。親水化処理25の材料としては、Transpin、Valmat、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。親水化処理25は、突起部15の全体に施されていてもよいし、先端部18のみなど、一部に施されていてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るインプリント装置について説明する。図7は、第3の実施形態に係る突起部15の配置および形状を説明する図である。図7(A)および(B)は、それぞれ突起部15をウエハ5に対して-X方向側に配置し、Y方向を広範囲まで延ばした例を示す図である。
突起部15をウエハ5に対して-X方向側、すなわち、インプリント材の供給時のウエハステージ6の進行方向側に配置する。これにより、インプリント材の供給時にウエハステージ6をアクチュエータによって-X方向に駆動させる際に、突起部15をノズル72の直下を通過させることが可能となる。すなわち、供給部7がウエハ5にインプリント材を供給する前に、突起部15がノズル72の直下を通過することとなる。また、ウエハステージ6を-X方向に駆動しながら、ノズル72の残液22を除去することで、ウエハ5側に除去された残液22が付着し難い。
さらに、突起部15とショット領域Sとは、インプリント材の供給時のウエハステージ6の進行方向(ここでは、X方向)に伸びる同一直線上に配置されるのが望ましい。なお、ここで同一直線上に配置されるとは、突起部15の中心とショット領域Sの中心とが同一直線上に位置する場合に限られない。
例えば、突起部15の、インプリント材の供給時のウエハステージ6の進行方向と直交する方向(ここでは、Y方向)の幅を、同方向のウエハ5のショット領域Sの範囲の幅W以上とする。このようにすることにより、いずれのショット領域Sに対してインプリント処理を行う場合でも、Y方向への駆動を少なくして、または、X方向の駆動のみで、ノズル72の直下を突起部15が通過することができるため、生産性が向上する。
さらに、突起部15を、ウエハステージ6に保持されたウエハ5と所定距離以下の位置に配置してもよい。突起部15をウエハ5の近くに配置することにより、突起部15により残液22を除去する際の移動距離を少なくすることが可能となり、生産性を向上させることが可能となる。
図7(A)では、突起部15aは直線的に延ばした形状(直線形状)である。このような形状とする場合、突起部15aの製造の観点で有利になる。また図7(B)では、突起部15bはウエハ5の外周に沿う形状、言い換えると、ウエハ5の上面に沿う円弧形状である。このようにすることにより、ウエハステージ6上に配置される部材の配置自由度を高めることができ、小スペース化も可能となる。本実施形態では、装置スペースを最小にするために、押印位置に対して、供給部7が-X方向に配置されているため、このような配置としているが、+X方向に供給部7が配置されている場合は、突起部15はウエハ5に対して+X方向側に配置する方が望ましい。また、装置構成においてウエハステージ6をY方向に駆動して残液22を除去する場合にはブレードはY方向に配置することになる。
さらに、突起部15は、モールド3とウエハ5のショット領域上のインプリント材との接触時において、吹出口40よりも、ノズル72側に配置されてもよい。つまり、突起部15は、モールド3とインプリント材との接触時において、吹出口40と対向する位置よりもノズル72と対向する位置側(ここでは、-X方向側)に配置されてもよい。このような位置に突起部15を配置することにより、エアカーテンによって、突起部15に付着した残液22から揮発したインプリント材がインプリント位置へ侵入することを抑制することができ、パターン欠陥を抑制することが可能となる。
なお、受部19についても、突起部15と同様の配置および形状としてよい。また、前述の通り、突起部15と受部19とは、一体に構成してもよい。また、突起部15および受部19はウエハステージ6上に複数配置されても良い。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係るインプリント装置400について説明する。図8は、第4の実施形態に係るインプリント装置400の構成を示す概略図である。インプリント装置400は、拭き取り部26(除去部)を備える例である。拭き取り部26は、ウエハステージ6上に配置された突起部15と対向可能な位置に配置される。また、拭き取り部26は、突起部15の方向(ここでは、Z方向)に拭き取り部26を進退させるための駆動機構27を有する。拭き取り時は、拭き取り部26が突起部15の直上になるようにウエハステージ6を駆動し、駆動機構27によって、拭き取り部26を突起部15に対して押し付ける方向(ここでは、-Z方向)に駆動する。これにより、突起部15に付着した残液22を物理的に接触して拭き取る(除去する)ことが可能となる。
なお、突起部15に駆動機構を設けて、拭き取り部26の方向(ここでは、Z方向)に突起部15を進退させることで、突起部15に付着した残液22を除去してもよい。
さらに、突起部15に付着した残液22の量を観察および計測する検知センサ28(検出部)を有していてもよい。検知センサ28は、突起部15と対向可能な位置に配置され、ウエハステージ6を駆動させて検知センサ28の直下に突起部15を移動することで、検知センサ28による計測が可能となる。検知センサ28としては、例えば、変位センサやカメラが利用できる。
例えば、検知センサ28で、突起部15に所定の閾値を超える量の残液22が計測された場合に、拭き取りを実施してもよいし、拭き取りを実施するように装置上にアラート(警告)を出力してもよい。この実施形態によれば、突起部15に過剰の残液22が蓄積することによる除去効率の低下や、ウエハ5へ残液22の付着を抑制することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係るインプリント装置500について説明する。図9は、第5の実施形態に係るインプリント装置500の構成を示す概略図である。インプリント装置500は、突起部15をノズル72の方向(ここではZ方向)に進退させる駆動部を備え、突起部15の高さを調整することが可能である。突起部15をZ方向に進退させる駆動部としては、例えば、ウエハステージ6上にダイヤフラム30および加圧エアを封止する空間31を有し、不図示の外部からのエア圧力をコントロールして突起部15の高さを調整してもよい。
これにより、ノズル72の下面と突起部15との隙間を高精度に設定値に合わせることができる。例えば、供給部7の高さ個体差が大きい場合は、隙間をなるべく近づけて除去効率を上げることができる。また、この機構を使って拭き取り部26に突起部15を押し当てることも可能になるため、第4の実施形態の駆動機構27を省略することができる。なお、本実施形態では一例としてダイヤフラムと加圧エアを封止する空間の構成であるが、エアシリンダやリニアアクチュエータとガイド機構を駆動部として用いてもよい。
(第6の実施形態)
上述の実施形態では、成形装置としてインプリント装置を用いた例を説明したが、第6の実施形態は、成形装置の例として、基板の上に平坦化層を形成する形成処理を行う平坦化装置について説明する。なお、ここで言及しない事項は、前述の実施形態に従い得る。
前述の実施形態では、モールド3として、凹凸パターンを設けた回路パターン転写用の型について述べたが、凹凸パターンがない平面部を有するモールド(平面テンプレート)であってもよい。平面テンプレートは、平面部によって基板上の組成物を平坦化するように成形する平坦化処理(成形処理)を行う平坦化装置(成形装置)に用いられる。平坦化処理は、基板上に供給された硬化性組成物に平面テンプレートの平坦部を接触させた状態で、光の照射によって、或いは、加熱によって硬化性組成物を硬化させる工程を含む。
平坦化装置では、平面テンプレートを用いて、基板の上に平坦化層を形成する。基板上の下地パターンは、前の工程で形成されたパターン起因の凹凸プロファイルを有しており、特に近年のメモリ素子の多層構造化に伴いプロセス基板は100nm前後の段差を持つものも出てきている。基板全体の緩やかなうねりに起因する段差は、フォト工程で使われているスキャン露光装置のフォーカス追従機能によって補正可能である。しかし、露光装置の露光スリット面積内に収まってしまうピッチの細かい凹凸は、そのまま露光装置のDOF(Depth Of Focus)を消費してしまう。基板の下地パターンを平滑化する従来手法としてSOC(Spin On Carbon)、CMP(Chemical Mechanical Polishing)のような平坦化層を形成する手法が用いられている。しかし従来技術では十分な平坦化性能が得られない問題があり、今後多層化による下地の凹凸差は更に増加する傾向にある。
この問題を解決するために、本実施形態の平坦化装置は、基板に予め塗布された未硬化の組成物に対して平面テンプレート(平面プレート)を押し当てて基板面内の局所平面化を行う。本実施形態において、平坦化装置の構成は、図1に示したインプリント装置1と概ね同様とすることができる。ただし平坦化装置では、凹凸パターンが形成されたパターン部を有する型の代わりに、基板と同じかそれより大きい面積の平面プレートを使用し、基板の上の組成物層の全面に接触させる。型保持部は、そのような平面プレートを保持するように構成される。
図10は、本実施形態における平坦化装置による処理を説明する図である。図10(A)は、基板上に組成物を供給し、平面プレート90を接触させる前の状態を示している。図10(A)に示すように、下地パターン91が形成されているウエハ5に対して、供給部7からインプリント材14を供給する。図10(A)は、ウエハ5上にインプリント材14を供給し、平面プレート90を接触させる前の状態を示している。次いで、図10(B)に示すように、基板上のインプリント材14とモールド1の平面部92とを接触させる。図10(B)は、平面プレート90の平面部92が基板上のインプリント材14に完全に接触し、平面プレート90の平面部92がウエハ5の表面形状に倣った状態を示している。そして、図10(B)に示す状態で、照明系ユニット2から、平面プレート90を介して、基板上のインプリント材14に光を照射してインプリント材14を硬化させる。次に、図10(C)に示すように、ウエハ5上の硬化したインプリント材14から平面プレート90を引き離す。これにより、ウエハ5の全面で均一な厚みのインプリント材14の層(平坦化層)を形成することができる。図10(C)は、基板上にインプリント材14の平坦化層が形成された状態を示している。
上述したように、実際の基板はパターンの段差のみでなく、基板全面で凹凸をもっているため、その凹凸の影響により、平面プレート90が組成物と接触するタイミングが異なる。本実施形態では、最初に接触した位置では、接触直後から組成物の移動が始まるが、その程度に応じて組成物を多く配置している。また、最後に接触した位置では、組成物の移動の始まりが遅く、周辺から流入する組成物が加わるが、その程度に応じて組成物の量を減らしている。このような対処により、基板全面で均一な厚みの平坦化層を形成することができる。
前述の実施形態に係る発明は、本実施形態の平坦化装置についても同様に適用することができる。
(物品製造方法の実施形態)
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。ウエハの加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図11(A)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等のウエハ1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zがウエハ上に付与された様子を示している。
図11(B)に示すように、インプリント用のモールド4zを、その凹凸パターンが形成された側をウエハ上のインプリント材3zに向け、対向させる。図11(C)に示すように、インプリント材3zが付与されたウエハ1zとモールド4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zはモールド4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光をモールド4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図11(D)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、モールド4zとウエハ1zを引き離すと、ウエハ1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、モールドの凹部が硬化物の凸部に、モールドの凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zにモールド4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図11(E)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図11(F)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
なお、モールド4zとして、凹凸パターンを設けた回路パターン転写用の型を用いた例について述べたが、凹凸パターンがない平面部を有する型(平面テンプレート)であってもよい。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 インプリント装置
2 照明系ユニット
3 モールド
4 インプリントヘッド
5 ウエハ
6 ウエハステージ
7 供給部
8 搬送部
9 制御部
12 アクチュエータ
14 インプリント材
15 突起部
16 排気部
17 排気機構
18 先端部
19 受部
21 ノズル
22 残液

Claims (21)

  1. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    吐出口から前記組成物を吐出して、前記基板の上面に前記組成物を供給する供給部と、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に配置され、前記吐出口の下面よりも低く、前記基板保持部に保持された基板の前記上面よりも高い位置に配置される先端を有する突起部と、
    記基板保持部を水平方向に移動させることで、前記突起部を、前記吐出口の直下を通過させ、その後前記供給部が基板の前記上面に位置するように移動させる第1の駆動部と、を有する、ことを特徴とする成形装置。
  2. 前記先端の高さは前記吐出口の下面よりも50um~200um低い位置に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
  3. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    吐出口から前記組成物を吐出して、前記基板の上面に前記組成物を供給する供給部と、前記基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に配置され、前記吐出口の下面よりも低く、前記基板保持部に保持された基板の前記上面よりも高い位置に配置される先端を有する突起部と、
    前記供給部が前記基板に前記組成物を供給する前に、前記突起部を、前記吐出口の直下を通過させる第1の駆動部と、
    前記突起部と対向可能な位置であって、前記供給部に対して、前記突起部が前記吐出口の直下を通過する際の進行方向側に排気機構と、を有し、
    前記排気機構は、前記供給部が前記基板の上面に前記組成物を供給する際の排気量よりも、前記突起部が前記吐出口の直下を通過する際の排気量が大きくなるように前記排気機構の排気量を調整する調整部を備える、ことを特徴とする成形装置。
  4. 前記突起部は、前記基板保持部に保持された基板に対して、前記組成物の供給時の前記基板保持部の進行方向側に配置される、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の成形装置。
  5. 前記吐出口から吐出された組成物を受ける受部を備え、
    前記供給部は、前記基板に前記組成物を供給する前に、前記受部に組成物を供給する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の成形装置。
  6. 前記受部は、前記突起部に対して、前記突起部が前記吐出口の直下を通過する際の進行方向側に配置され、前記突起部と一体に構成されることを特徴とする請求項5項に記載の成形装置
  7. 前記受部は、前記吐出口から吐出された組成物を前記受部外へ排出するための溝または孔を有することを特徴とする、請求項5又は6に記載の成形装置。
  8. 前記先端の、前記基板保持部に保持された基板とは反対側の面である第1の面は傾斜しており、前記第1の面と、前記先端の、前記基板保持部に保持された基板側の面である第2の面とが成す角度は、90°以下である、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の成形装置。
  9. 前記突起部は、前記第1の面に、除去した組成物を吸引するための吸引溝または吸引孔を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の成形装置。
  10. 前記突起部の一部または全体は、親水化処理が施されている、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の成形装置。
  11. 前記突起部は、前記上面に沿う円弧形状または直線形状であり、前記供給部と前記基板とを相対的に移動させる方向と直交する方向の幅が、同方向の前記基板の幅以上である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の成形装置。
  12. 前記突起部を前記吐出口の方向に進退させる第2の駆動部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の成形装置。
  13. 前記突起部と対向可能な位置に、前記突起部に付着した前記組成物を除去する除去部を備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の成形装置。
  14. 前記除去部は、前記除去部を前記突起部の方向に進退させる第3の駆動部を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の成形装置。
  15. 前記突起部と対向可能な位置に配置され、前記突起部に付着した前記組成物の量を計測する検出部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の成形装置。
  16. 前記検出部において、閾値を超える量の組成物が計測された場合に、警告を出力する制御部を有する、ことを特徴とする請求項15に記載の成形装置。
  17. 前記成形装置は、型のパターンを前記組成物に接触させることにより前記組成物のパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の成形装置。
  18. 前記成形装置は、型の平面部を前記組成物に接触させることにより前記組成物を平坦にすることを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の成形装置。
  19. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形方法であって
    吐出口から前記組成物を吐出して、前記基板の上面に前記組成物を供給する工程と、
    前記基板を保持する基板保持工程と、
    基板保持部に配置され、前記吐出口の下面よりも低く、前記基板保持部に保持された基板の前記上面よりも高い位置に配置される先端を有する突起部を、記基板保持部を水平方向に移動させることで、前記基板に前記組成物が供給される前に、前記吐出口の直下を通過させ、その後前記吐出口から基板の前記上面に前記組成物を供給する供給部が基板の前記上面に位置するように移動させる工程と、を有する、ことを特徴とする成形方法。
  20. 請求項1乃至18のいずれか1項に記載の成形装置を用いて基板上の組成物を成形する工程と、
    前記工程で組成物が形成された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、を含む、
    ことを特徴とする物品の製造方法。
  21. 前記基板の上面の高さは前記吐出口の下面よりも250~500um低い位置となるように配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
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