JP7261190B2 - エレベーター診断装置、エレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステム - Google Patents

エレベーター診断装置、エレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステム Download PDF

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Description

本発明は、エレベーターに設けられた荷重検出装置を診断するエレベーター診断装置、エレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステムに関するものである。
従来、エレベーターは、乗りかごと、釣合おもりと、乗りかごと釣合おもりを連結するロープと、このロープが巻き掛けられる巻上機とを備えている。さらに、エレベーターは、乗りかごの積載重量を検出するための荷重検出装置が設けられている。
また、荷重検出装置の調整方法としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、無積載の状態における荷重センサの荷重センサ出力を基準に、無積載以外の状態における荷重センサの荷重センサ出力との関係を補正する工程とを備えた技術が記載されている。
特開2008-162782号公報
また、乗りかごのかご室を支持する防振部材の経年劣化や季節変動による温度変化などによる膨張・収縮により、荷重検出装置の荷重検出値と、実際の乗りかごの積載重量との間でズレが生じる。しかしながら、特許文献1に記載された技術は、エレベーターの据付時に荷重検出装置の荷重検出値を用いて、巻上機である駆動モータの停止トルクの出力を調整する技術であり、荷重検出値の状態を精度良く診断することができていなかった。
本目的は、上記の問題点を考慮し、荷重検出装置の状態を精度よく診断することができるエレベーター診断装置、エレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステムを提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、エレベーター診断装置は、エレベーターの荷重検出装置の状態を診断するエレベーター診断装置である。エレベーターは、人や荷物が積載される乗りかごと、乗りかごと主ロープを介して連結される釣合おもりと、主ロープを介して乗りかごを昇降移動させる巻上機と、乗りかごに積載された荷重を検出して荷重検出値を出力する荷重検出装置と、を備えている。また、乗りかごと釣合おもりの重量が釣り合った際の荷重検出値であるバランス時荷重検出値を算出するバランス時荷重設定部と、乗りかごに人や荷物が積載されていない無負荷時状態での荷重検出値である無負荷時荷重検出値を算出する無負荷時荷重設定部と、バランス時荷重検出値及び無負荷時荷重検出値に基づいて、荷重検出装置の診断を行う診断部と、複数の荷重検出値と複数のトルク指令値から、荷重検出値とトルク指令値の関係を示す線形近似式を算出する線形近似式算出部と、を備える。バランス時荷重設定部は、線形近似式からバランス時荷重検出値を算出し、線形近似式算出部は、乗りかごが上昇移動して任意の階に着床する直前のUP運転時のトルク指令値と、乗りかごが下降移動し、任意の階に着床する直前のDN運転時のトルク指令値との平均値を算出し、平均値から前記線形近似式を算し、バランス時荷重検出値は、巻上機のトルク指令値が0の状態のときの荷重検出値である。
また、エレベーターの荷重検出装置の診断方法は、以下(1)から(4)の処理を含む。
(1)荷重検出装置から荷重検出値を取得する処理。
(2)乗りかごと釣合おもりの重量が釣り合った際の荷重検出値であるバランス時荷重検出値を算出する処理。
(3)乗りかごに人や荷物が積載されていない無負荷時状態での荷重検出値である無負荷時荷重検出値を算出する処理。
(4)バランス時荷重検出値及び無負荷時荷重検出値に基づいて、荷重検出装置の診断を行う処理。
(5)複数の荷重検出値と巻上機から得られる複数のトルク指令値から、荷重検出値とトルク指令値の関係を示す線形近似式を算出し、線形近似式からバランス時荷重検出値を算出する処理。
線形近似式は、乗りかごが上昇移動して任意の階に着床する直前のUP運転時のトルク指令値と、乗りかごが下降移動し、任意の階に着床する直前のDN運転時のトルク指令値との平均値を算出し、平均値から算出され、バランス時荷重検出値は、巻上機のトルク指令値が0の状態のときの荷重検出値とする。
また、エレベーターシステムは、エレベーターと、エレベーター診断装置と、を備えている。エレベーター及びエレベーター診断装置としては、上述したエレベーター及びエレベーター診断装置が用いられる。
上記構成のエレベーター診断装置及びエレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステムによれば、荷重検出装置の診断精度の向上を図ることができる。
実施の形態例にかかるエレベーターシステムを示す概略構成図である。 実施の形態例にかかるエレベーター診断装置の荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部に記録したUP運転時及びDN運転時のトルク指令値と荷重検出値の一例を示すグラフである。 実施の形態例にかかるエレベーター診断装置の診断方法を示すフローチャートである。 実施の形態例にかかるエレベーター診断装置の荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部が記録したデータ系列の一例を示すグラフである。 図4に示すデータ系列のグラフから線形近似式を算出したグラフである。 バランス時荷重検出値が異常状態を示すグラフである。 荷重検出値と実負荷との関係の一例を示す図である。 実施の形態例にかかるエレベーター診断装置のバランス時荷重検出値の分布を示す図である。
以下、エレベーター診断装置、エレベーターの荷重検出装置の診断方法及びエレベーターシステムの実施の形態例について、図1~図8を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.実施の形態例
1-1.エレベーターシステムの構成
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるエレベーターシステムの構成について図1から図2を参照して説明する。
図1は、エレベーターシステムを示す概略構成図である。
図1に示すように、エレベーターシステム100は、エレベーター1と、エレベーター1を制御するエレベーター制御盤10と、を備えている。エレベーター1は、昇降路内を昇降する乗りかご2と、乗りかご2に接続される主ロープ3と、主ロープ3を介して乗りかご2に連結される釣合おもり4と、主ロープ3が巻き掛けられる巻上機5と、を有している。巻上機5が駆動することで、乗りかご2は、昇降路内を昇降移動する。
乗りかご2は、かご室2aと、かご室2aを支持するかご枠2bと、防振部材6と、荷重センサ7と、を備えている。かご室2aは、中空の略直方体状に形成されている。かご室2aには、ドアが開閉可能に設けられている。このかご室2aには、人や荷物が載る。
かご室2aの外周を囲むようにして、かご枠2bが設けられている。かご枠2bには、主ロープ3が接続されている。かご室2aとかご枠2bの間には、防振部材6が設けられている。防振部材6は、かご室2aにおける床面の下方に配置される。そして、防振部材6を介してかご室2aがかご枠2bに支持されている。防振部材6としては、例えば、ゴムやばね等の弾性部材が適用される。
エレベーター荷重検出装置の一例を示す荷重センサ7は、かご枠2bにおける上下方向の下方に配置されている。また、荷重センサ7は、かご室2aの床面の重心位置と対向する位置に配置される。そして、荷重センサ7は、かご室2aの床面との距離を検出することで、かご室2aへの荷重を検出する。荷重センサ7が検出する荷重情報は、例えば、乗りかご2の定格積載量に対する割合である積載率、またはかご室2aに加わる荷重の量である積載量である。
なお、荷重センサ7としては、かご室2aの床面までの距離に基づいて荷重を検出する例に限定されるものではない。荷重センサ7としては、例えば、かご枠2bにおける主ロープ3が接続される箇所に設けられ、主ロープ3を固定するばねの伸縮量からかご室2aへの荷重を検出してもよく、その他各種の検出方法が適用されるものである。
また、釣合おもさ4の重量は、例えば、乗りかご2に最大積載の50%の重量の人や荷物が積載した際に、乗りかご2と釣り合う重量に設定されている。そして、乗りかご2に最大積載の50%の重量の人や荷物が積載されて釣合おもり4と乗りかご2が釣り合った際に、巻上機5に印加されるトルクが、0となるように調整されている。
次に、エレベーター制御盤10の構成について説明する。
エレベーター制御盤10は、エレベーター制御装置20と、エレベーター診断装置30とを備えている。エレベーター制御装置20は、エレベーター1の運行を制御する。エレベーター制御装置20は、A/D変換器21と、かご内負荷荷重検出部22と、エレベーター走行指令部23と、モータートルク指令部24と、を備えている。
A/D変換器21は、荷重センサ7からの出力値を取得する。A/D変換器21は、取得した出力値であるアナログ電圧値を荷重センサ出力値に変換する。そして、A/D変換器21は、変換した荷重センサ出力値をかご内負荷荷重検出部22に出力する。
かご内負荷荷重検出部22は、A/D変換器21から取得した荷重センサ出力値をかご内負荷荷重値(荷重検出値)に変換する。かご内負荷荷重検出部22は、かご室2a内の負荷荷重が0%の荷重センサ出力値と、かご室2a内の負荷荷重が100%の荷重センサ出力値とを比例関係として記憶部に格納している。そして、かご内負荷荷重検出部22は、A/D変換器から種痘した荷重センサ出力値からかご内負荷荷重が何%であるかを演算する。また、かご内負荷荷重検出部22は、演算した荷重検出値を後述するエレベーター診断装置30の荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部31と、かご無負荷時荷重検出値診断部34に出力する。
エレベーター走行指令部23は、エレベーター1の走行制御を行う。エレベーター走行指令部23は、乗りかご2に設けた階登録ボタンから階登録情報や、乗りかご2が停止する乗降階に設けた呼びボタンから呼び情報を取得する。そして、エレベーター走行指令部23は、階登録情報や呼び情報等から指令情報を演算する。エレベーター走行指令部23は、指令情報をモータートルク指令部24に出力する。
また、エレベーター走行指令部23は、後述するエレベーター診断装置30のかご無負荷時荷重検出値診断部34に接続されている。そして、エレベーター走行指令部23は、指令情報を荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部31と、かご無負荷時荷重検出値診断部34に出力する。
モータートルク指令部24は、巻上機5に情報を送受信可能に接続されている。モータートルク指令部24は、エレベーター走行指令部23からの指令情報に基づいて、巻上機5に印加するトルクを制御する。また、モータートルク指令部24は、巻上機5に印加するトルク指令値を、後述するエレベーター診断装置30の荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部31に出力する。ここで、トルク指令値とは、乗りかご2と釣合おもり4とを釣り合わせて停止させるために必要なトルクのことである。
エレベーター診断装置30は、荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部31と、線形近似式算出部32と、かごバランス時荷重検出値診断部33と、かご無負荷時荷重検出値診断部34と、満員時推測実負荷診断部35と、を備えている。さらに、エレベーター診断装置30は、整備作業実施要否判定部36を備えている。
荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部(以下、単に「記録部」と称す)31は、かご内負荷荷重検出部22から取得した荷重検出値と、モータートルク指令部24から取得したトルク指令値を記録する。記録部31は、エレベーター走行指令部23からの指令情報に基づいて、荷重検出値とトルク指令値を系列的に記録する。具体的には、記録部31は、乗りかご2が最上階まで上昇移動(UP運転)した後、または最下階また下降移動(DN運転)した後に、着床直前の荷重検出値とトルク指令値を記録する。
トルク指令値を記録する階として、最上階及び最下階を適用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、トルク指令値を記録する階は、任意に設定できるものである。
乗りかご2が着床する直前は、乗りかご2が停止に移行し、乗りかご2の速度が0の状態に保持したときである。そして、乗りかご2が着床する直前は、巻上機5にかかる外乱が最も少なくなる。
また、記録部31は、線形近似式算出部32に接続されており、記録したデータ系列を線形近似式算出部32に出力する。
図2は、記録部31に記録したUP運転時及びDN運転時のトルク指令値と荷重検出値の一例を示すグラフである。
主ロープ3における巻上機5から乗りかご2までの長さは、乗りかご2の位置により変化する。そのため、主ロープ3の重さにより、乗りかご2の位置によって、主ロープ3における巻上機5に加わる乗りかご2側の重量と、釣合おもり側4側の重量に差が生じる。その結果、図2に示すように、荷重検出値が同じ値でも、UP運転時のトルク指令値と、DN運転のトルク指令値は、一致しない。そして、UP運転時のトルク指令値で算出された線形近似式N1と、DN運転時のトルク指令値で算出された線形近似式N2に誤差が発生する。
線形近似式算出部(以下、単に「算出部」と称す)32は、UP運転時のトルク指令値と、DN運転時のトルク指令値の平均値を算出する。そして、算出部32は、算出した平均値から荷重検出値とトルク指令値の関係を示す線形近似式(y=ax+b)を算出する。これにより、上述したUP運転時とDN運転時の誤差を解消することができる。
なお、線形近似式を算出する諸条件は、荷重検出値のデータ点数を20点以上など任意に設定してもよい。また、診断に利用するデータは、例えば、相関係数が0.9以上に設定するなどしてもよい。そして、算出部32は、算出した線形近似式をかごバランス時荷重検出値診断部33に出力する。
かごバランス時荷重検出値診断部(以下、単に「バランス時診断部」と称す)33は、線形近似式に基づいて、エレベーター1の診断、より詳細には荷重センサ7の診断を行う。具体的には、バランス時診断部33は、線形近似式からトルク指令値が0の状態、すなわち乗りかご2と釣合おもり4の重量が釣り合った状態の荷重検出値(バランス時荷重検出値)を算出する。このとき、乗りかご2には、最大積載の50%の重量の人や荷物が積載している。そして、バランス時診断部33は、算出したバランス時荷重検出値が予め設定した第1閾値αの範囲内であるか否かでエレベーター1の診断を行う。
また、バランス時診断部33は、満員時推測実負荷診断部35及び整備作業実施要否判定部36に接続されている。バランス時診断部33は、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力し、算出したバランス時荷重検出値を満員時推測実負荷診断部35に出力する。このバランス時診断部33は、バランス時荷重検出値を算出又は設定するバランス時荷重設定部である。
かご無負荷時荷重検出値診断部(以下、単に「無負荷時診断部」と称す)34は、乗りかご2内に人や荷物が積載されていない無負荷時の荷重検出値(無負荷時荷重検出値)から、エレベーター1の診断を行う。無負荷時診断部34は、エレベーター走行指令部23からの指令情報が所定時間(例えば、3分)以上なく、エレベーター1が休止状態で乗客の利用がないと想定された場合に、乗りかご2が無負荷状態と判断する。
無負荷時診断部34は、無負荷状態時にかご内負荷荷重検出部22から取得した荷重検出値を無負荷時荷重検出値に設定する。そして、無負荷時診断部34は、設定した無負荷時荷重検出値が予め設定した第2閾値βの範囲内であるか否かでエレベーター1の診断を行う。
また、無負荷時診断部34は、満員時推測実負荷診断部35及び整備作業実施要否判定部36に接続されている。無負荷時診断部34は、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力し、無負荷時荷重検出値を満員時推測実負荷診断部35に出力する。この無負荷時診断部34は、無負荷時荷重検出値を算出又は設定する無負荷時荷重設定部である。
満員時推測実負荷診断部(以下、単に「満員時診断部」と称す)35は、バランス時荷重検出値と無負荷時荷重検出値から、荷重検出値が100%の実負荷を推測する。荷重検出値が100%の状態は、乗りかご2が満員時(最大積載時)の状態である。満員時診断部35は、推測した満員時の実負荷が予め設定した第3閾値の範囲内であるか否かでエレベーター1の診断を行う。また、満員時診断部35は、整備作業実施要否判定部36に接続されている。満員時診断部35は、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力する。
整備作業実施要否判定部36は、バランス時診断部33、無負荷時診断部34及び満員時診断部35の診断結果に基づいて、整備作業の要否を判定する。整備作業実施要否判定部36は、保守端末や監視サーバー等の外部装置に情報を送受信可能に接続されている。そして、整備作業実施要否判定部36は、判定結果を外部装置やエレベーター1に設けられた表示部等に出力する。
2.エレベーター診断装置の診断動作
次に、上述した構成を有するエレベーターシステム100及びエレベーター診断装置30における診断動作について図3から図7を参照して説明する。
図3は、診断動作を示すフローチャートである。
図3に示すように、記録部31は、エレベーター走行指令部23からの指令情報に基づいて、乗りかご2がUP運転で最上階に到着したか否かを判断する(ステップS1)。ステップS1の処理において、乗りかご2が最上階に到着したと判断した場合(ステップS1のYes判定)、記録部31は、かご内負荷荷重検出部22から荷重検出値を取得し、モータートルク指令部24からトルク指令値を取得する。そして、記録部31は、取得した荷重検出値とトルク指令値を記録する(ステップS2)。荷重検出値と、トルク指令値を記録すると、記録部31は、後述するステップS5の処理に移行する。
なお、ステップS2の処理では、乗りかご2が最上階に到着し、着床した際、すなわち乗りかごが走行から停止に移行する直前の速度0の状態を保持した際の荷重検出値と、トルク指令値を記録部31は記録する。
また、ステップS1の処理において、乗りかご2が最上階に到着していないと判断した場合(ステップS1のNo判定)、記録部31は、乗りかご2がDN運転で最下階に到着したか否かを判断する(ステップS3)。ステップS2の処理において、最下階に到着していないと判断した場合(ステップS3のNo判定)、後述するステップS5の処理に移行する。
また、ステップS2の処理において、乗りかご2が最下階に到着したと判断した場合(ステップS3のYes判定)、記録部31は、かご内負荷荷重検出部22から荷重検出値を取得し、モータートルク指令部24からトルク指令値を取得する。そして、記録部31は、取得した荷重検出値とトルク指令値を記録する(ステップS4)。荷重検出値と、トルク指令値を記録すると、記録部31は、後述するステップS5の処理に移行する。
なお、ステップS4の処理では、乗りかご2が最下階に到着し、着床した際、すなわち乗りかごが走行から停止に移行する直前の速度0の状態を保持した際の荷重検出値と、トルク指令値を記録部31は記録する。
ステップS5の処理では、記録部31は、所定期間のデータ収集が済んだか否かを判断する。ステップS5の処理において、所定期間のデータ収集が済んでいないと判断した場合(ステップS5のNo判定)、ステップS1の処理に戻り、データの収集処理を継続する。ステップS1からステップS5までの処理を繰り返すことで、記録部31は、所定期間における通常の乗客利用時における様々な積載荷重及びトルク指令値を記録する。なお、所定期間は、任意に設定できるものであり、例えば、週毎や月毎、季節単位(3ヶ月単位)などに設定できるものである。
図4は、記録部が記録したデータ系列の一例を示すグラフである。
上述したステップS1からステップS5までの処理を繰り返すことで、記録部31には、図4に示すように、荷重検出値とトルク指令値からなるデータMが記録される。図4に示すように、荷重検出値とトルク指令値との関係は、相関の高い分布図となる。なお、図4に示すグラフでは、UP運転時のトルク指令値とDN運転時のトルク指令値の平均値をプロットしている。
ステップS5の処理にいて、所定期間のデータ収集が完了したと判断した場合(ステップS5のYes判定)、エレベーター診断装置30は、エレベーター1が休止中か否かを判断する(ステップS6)。なお、エレベーター1の休止状態は、例えば、乗降階に設けた呼びボタンへの登録が所定時間(例えば、3分)以上ない状態である。この状態では、エレベーター走行指令部23から指令情報が出力されない。
ステップS6の処理において、エレベーター1が休止中であると判断されると(ステップS6のYes判定)、乗りかご2のかご室2a内に人や荷物が乗っていないと判断する。そして、算出部32は、記録部31に記録された荷重検出値とトルク指令値からなるデータ系列を用いて線形近似式を算出する(ステップS7)。
ステップS7の処理において、算出部32は、UP運転時のトルク指令値と、DN運転時のトルク指令値の平均値を算出し、算出した平均値から線形近似式(y=ax+b)を算出する。これにより、主ロープ3における巻上機5からの長さの変化等で生じるUP運転時とDN運転時の誤差を解消することができる。
図5は、図4に示すデータ系列のグラフから線形近似式を算出したグラフである。
算出部32により線形近似式が算出されると、線形近似式により回帰直線Nは、図5に示すように表される。
次に、バランス時診断部33は、算出部32が算出した線形近似式からトルク指令値が0の時の荷重検出値、すなわちバランス時荷重検出値を算出する(ステップS8)。また、ステップS7の処理において、線形近似式をUP運転時のトルク指令値とDN運転時のトルク指令値の平均値から算出している。これにより、ステップS8の処理において、バランス時荷重検出値の算出精度を高めることができる。
次に、バランス時診断部33は、ステップ8の処理で算出したバランス時荷重検出値が第1閾値αの範囲内であるか否かを判断する(ステップS9)。ステップS9の処理は、バランス時診断処理である。第1閾値αの範囲は、例えば、50%±5%の範囲に設定される。この第1閾値αは、エレベーター1の据付時のトルク指令値が0%の時の荷重検出値の初期値から設定される。例えば、初期値が45%の場合は、45%±5%に設定される。また、第1閾値αは、季節毎のパラメータ(例えば、夏季は50%-10%、冬季は50%+10%等)に応じて任意に設定してもよい。
図6は、バランス時荷重検出値の異常状態を示すグラフである。防振部材6の経年劣化や季節変動による温度変化等により防振部材6が膨張・収縮すると、図6に示すように、バランス時荷重検出値M3に当初の検出値M1からずれG1が生じる。
そして、ステップS9の処理において、図6に示すずれG1が第1閾値αの範囲外であると判断した場合(ステップS9のNo判定)、バランス時診断部33は、異常判定と診断し、判定結果を整備作業実施要否判定部36に出力する。そして、エレベーター診断装置30は、後述するステップS14の処理に移行する。
また、ステップS9の処理において、バランス時荷重検出値が第1閾値αの範囲内であると判断した場合(ステップS9のYes判定)、無負荷時診断部34は、無負荷時の荷重検出値が第2閾値βの範囲内であるか否かを判断する(ステップS10)。ステップS10の処理は、無負荷時診断処理である。第2閾値βの範囲は、例えば、0%±5%の範囲に設定される。また、第2閾値βは、第1閾値αと同様に任意に設定されるものである。
ステップS10の処理において、無負荷時診断部34は、エレベーター走行指令部23からの指令情報が所定時間以上なく、エレベーター1が休止状態で乗客の利用がないと想定された場合に、乗りかご2が無負荷状態と判断する。そして、無負荷時診断部34は、無負荷状態時にかご内負荷荷重検出部22から取得した荷重検出値を無負荷時荷重検出値に設定する。
ステップS10の処理において、無負荷時荷重検出値が第2閾値βの範囲外であると判断した場合(ステップS10のNo判定)、無負荷時診断部34は、異常判定と診断し、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力する。そして、エレベーター診断装置30は、後述するステップS14の処理に移行する。また、ステップS10の処理において、無負荷時荷重検出値が第2閾値βの範囲内であると判断した場合(ステップS10のYes判定)、後述するステップS11の処理に移行する。
ここで、バランス時診断部33においてバランス時荷重検出値が第1閾値αの範囲内であると判定したエレベーター1において、バランス時の荷重検出値(推定値)が実際の乗りかご2にかかる負荷(実負荷)との間にずれが発生する場合がある。これに対して、本例のエレベーター診断装置30では、ステップS10の処理において、実負荷が0%である無負荷時の荷重検出値を診断に用いることで、実負荷と荷重検出値とのズレを診断することができる。その結果、エレベーター診断装置30により診断精度の向上を図ることができる。
次に、ステップS11の処理において、満員時診断部35は、バランス時荷重検出値と無負荷時荷重検出値から、荷重検出値が100%である満員時の推測実負荷を算出する。
ここで、図7を参照して満員時の推測実負荷の算出方法について説明する。
図7は、荷重検出値と実負荷との関係の一例を示す図である。
上述したように、トルク指令値が0%の時は、乗りかご2と釣合おもり4が釣り合っている状態である。そして、釣合おもさ4の重量は、例えば、乗りかご2に最大積載の50%の重量の人や荷物が積載した際に、乗りかご2と釣り合う重量に設定されている。そのため、トルク指令値が0%の時の実負荷は、50%である。
図7に示すように、満員時診断部35は、バランス時診断部33から取得したバランス時荷重検出値P1と無負荷時診断部34から取得した無負荷時荷重検出値P2の2点から荷重検出値・実負荷推測線(以下、単に「推測線」)Rを算出する。そして、満員時診断部35は、推測線Rから荷重検出値が100%の時(荷重検出値P3)の実負荷を満員時の実負荷であると算出(推測)する。
次に、満員時診断部35は、算出した推測実負荷が第3閾値γの範囲内であるか否かを判断する(ステップS12)。ステップS12の処理は、満員時診断処理である。第3閾値の範囲は、例えば、100%±5%に設定される。この第3閾値は、第1閾値α及び第2閾値βと同様に任意に設定してもよいが、エレベーター1の検査基準を満たす定格積載の125%未満に設定される。
ここで、図7に示すように、バランス時荷重検出値Q1が45%、無負荷時荷重検出値Q2が5%の場合、このバランス時荷重検出値Q1と無負荷時荷重検出値Q2からは推測線Tが算出される。荷重検出値が100%の時(荷重検出値P3)の実負荷は、推測線Tから125%であると算出される。このように、実負荷と荷重検出値とのズレが満員時(最大積載)側で大きくなる。
そして、ステップS12の処理において、推測実負荷が第3閾値γの範囲外であると判断した場合(ステップS12のNo判定)、満員時診断部35は、異常判定と診断し、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力する。そして、エレベーター診断装置30は、後述するステップS14の処理に移行する。
また、ステップS12の処理において、推測実負荷が第3閾値γの範囲内であると判断した場合(ステップS12のYes判定)、満員時診断部35は、正常判定と診断し、診断結果を整備作業実施要否判定部36に出力する。そして、整備作業実施要否判定部36は、エレベーター1の整備は不要であると判定する(ステップS13)。整備作業実施要否判定部36は、判定結果を外部装置やエレベーター1に設けられた表示部等に出力する。これにより、エレベーター診断装置30の診断動作が完了する。
これに対して、ステップS9、ステップS10又はステップS12の処理において、異常判定と診断された場合、ステップS14の処理において、整備作業実施要否判定部36は、エレベーター1の整備が必要であると判定する。整備作業実施要否判定部36は、判定結果を外部装置やエレベーター1に設けられた表示部等に出力する。これにより、エレベーター診断装置30の診断動作が完了する。
例えば、荷重検出値が100%のときの実負荷が125%を超えている場合、荷重センサ7によってかご室2aの積載重量が満員(最大積載)である状態を正確に検出することができなくなる。その結果、乗りかご2の非常止め装置の動作や、乗りかご2の昇降動作が正常に行えなくなる。これに対して、本例のエレベーター診断装置30によれば、満員時診断部35によって満員時の実負荷を推定し、この推定実負荷を用いて、荷重検出装置である荷重センサ7の状態を診断している。これにより、荷重検出値が100%のときの実負荷が125%を超える前に、荷重センサ7の異常を診断することができ、エレベーター1の安全性を高めることができる。
さらに、本例のエレベーター診断装置30によれば、バランス時荷重検出値と、無負荷時荷重検出値の2点を求めることで、従来のバランス時荷重検出値の1点で診断する場合よりも、荷重センサ7の状態を精度良く診断することができる。
また、上述した実施の形態例では、線形近似式を算出するために、UP運転時のトルク指令値とDN運転時のトルク指令値の平均値を算出する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、UP運転時又はDN運転時のトルク指令値のみを用いて線形近似式を算出してもよく、UP運転とDN運転を区別することなく、線形近似式を算出してもよい。なお、UP運転時のトルク指令値とDN運転時のトルク指令値の平均値を算出することで、バランス時荷重検出値を精度良く求めることができる。
さらに、上述した実施の形態例では、所定期間のデータ収集を行い、線形近似式を算出してから、バランス時荷重検出値を求める例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、エレベーター1の通常運行時に、トルク指令値が0となった時の荷重検出値をバランス時荷重検出値に設定してもよく、その他各種の方法でバランス時荷重検出値を求めてもよい。
また、上述した実施の形態例では、所定期間経過したとき、バランス時診断部33、無負荷時診断部34及び満員時診断部35によってエレベーター1の診断を行う例を説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、エレベーター1の通常運転時に、トルク指令値が0となった時の荷重検出値をバランス時荷重検出値に設定し、乗りかご2が無負荷状態であると判断した時の荷重検出値を無負荷時荷重検出値に設定する。そして、バランス時荷重検出値と無負荷時荷重検出値の両方を取得したときに、満員時診断部35によって満員時の推測実負荷を算出し、エレベーター1の診断を行ってもよい。これにより、エレベーター1を通常運転させながら、エレベーター1の診断も同時に行うことができ、エレベーター1の異常を迅速に検出することができる。
3.整備判定例
次に、上述した構成を有するエレベーターシステム100における整備判定例について図8を参照して説明する。
図8は、バランス時荷重検出値の分布を示す図である。
複数のエレベーター1を監視する監査サーバーは、複数のエレベーター1から図3に示すバランス時診断処理で用いたバランス時荷重検出値を取得する。そして、監査サーバーにおいて、図8に示すように、複数のエレベーター1におけるバランス荷重検出値の台数分布のグラフを作成する。次に、バランス時荷重検出値の平均をμに設定し、その標準偏差をσに設定する。
そして、バランス時診断処理において、バランス時荷重検出値がμ±1σの範囲にある場合には、正常度を表す点数として1.0を付与する。また、バランス時荷重検出値がμ+1σからμ+2σの範囲及びμ-1σからμ-2σの範囲にあるエレベーター1には、点数として0.5を付与する。そして、バランス時荷重検出値がμ+2σ以上及びμ-2σ以下のエレベーター1には、0.1を付与する。
また、無負荷時診断処理及び満員時診断処理においても、監視サーバーにおいて複数のエレベーター1の無負荷時荷重検出値及び推測実負荷の平均値を算出し、標準偏差を求める。そして、無負荷時診断処理及び満員時診断処理において、所定の範囲毎に1、0.5、0.1等の点数を付与する。
次に、整備作業実施要否判定部36は、バランス時診断処理、無負荷時診断処理及び満員時診断処理において付与された点数に基づいて、整備の要否を判定する。例えば、整備作業実施要否判定部36は、点数の合計が、閾値未満(例えば、2.5未満)であれば整備が必要であると判定する。これにより、第1閾値α、第2閾値β及び第3閾値γの3つの閾値を設定する必要がなくなり、温度や湿度変化に応じて、第1閾値α、第2閾値β及び第3閾値γのパラメータを調整する手間を省くことができる。
なお、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
また、上述した実施の形態例では、エレベーター診断装置30をエレベーター制御盤10に設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。エレベーター診断装置30は、エレベーター制御盤10とは異なる装置、例えば、保守端末や、エレベーター1が設置された建築構造物から離れた場所に設置された監視サーバー等に設けてもよい。
さらに、バランス時診断部33においてバランス時荷重検出値を設定し、無負荷時診断部34において無負荷時荷重検出値を設定し、満員時診断部35において満員時の推測実負荷を算出する例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、バランス時荷重検出値や無負荷時荷重検出値、満員時の推測実負荷の設定又は算出処理と、診断処理をそれぞれ異なる構成要素で行ってもよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…エレベーター、 2…乗りかご、 2a…かご室、 2b…かご枠、 3…主ロープ、4…釣合おもり、 5…巻上機、 6…防振部材、 7…荷重センサ(荷重検出装置)、 10…エレベーター制御盤、 20…エレベーター制御装置、 21…A/D変換器、 22…かご内負荷荷重検出部、 23…エレベーター走行指令部、 24…モータートルク指令部、 30…エレベーター診断装置、 31…荷重検出値別トルク指令値データ系列記録部(記録部)、 32…線形近似式算出部(算出部)、 33…バランス時荷重検出値診断部(バランス時診断部・バランス時荷重設定部)、 34…かご無負荷時荷重検出値診断部(無負荷時診断部・無負荷時荷重設定部)、 35…満員時推測実負荷診断部(満員時診断部・診断部)、 36…整備作業実施要否判定部、 100…エレベーターシステム

Claims (8)

  1. 人や荷物が積載される乗りかごと、前記乗りかごと主ロープを介して連結される釣合おもりと、前記主ロープを介して前記乗りかごを昇降移動させる巻上機と、前記乗りかごに積載された荷重を検出して荷重検出値を出力する荷重検出装置と、を備えたエレベーターの前記荷重検出装置の状態を診断するエレベーター診断装置において、
    前記乗りかごと前記釣合おもりの重量が釣り合った際の荷重検出値であるバランス時荷重検出値を算出するバランス時荷重設定部と、
    前記乗りかごに人や荷物が積載されていない無負荷時状態での荷重検出値である無負荷時荷重検出値を算出する無負荷時荷重設定部と、
    前記バランス時荷重検出値及び前記無負荷時荷重検出値に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行う診断部と、
    複数の前記荷重検出値と前記巻上機から得られる複数のトルク指令値から、前記荷重検出値と前記トルク指令値の関係を示す線形近似式を算出する線形近似式算出部と、を備え、
    前記バランス時荷重設定部は、前記線形近似式から前記バランス時荷重検出値を算出し、
    前記線形近似式算出部は、前記乗りかごが上昇移動して任意の階に着床する直前のUP運転時のトルク指令値と、前記乗りかごが下降移動し、任意の階に着床する直前のDN運転時のトルク指令値との平均値を算出し、前記平均値から前記線形近似式を算し、
    前記バランス時荷重検出値は、前記巻上機のトルク指令値が0の状態のときの荷重検出値である
    エレベーター診断装置。
  2. 前記診断部は、前記バランス時荷重検出値及び前記無負荷時荷重検出値に基づいて前記乗りかごの最大積載時の実負荷を推測し、推測した実負荷に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行う
    請求項1に記載のエレベーター診断装置。
  3. 前記バランス時荷重検出値に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行うバランス時診断部を備えた
    請求項1又は2に記載のエレベーター診断装置。
  4. 前記無負荷時荷重検出値に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行う無負荷時診断部を備えた
    請求項に記載のエレベーター診断装置。
  5. 前記バランス時診断部、前記無負荷時診断部及び前記診断部の診断結果に基づいて、前記エレベーターの整備作業の要否を判定する整備作業実施要否判定部をさらに備えた
    請求項に記載のエレベーター診断装置。
  6. 前記バランス時診断部、前記無負荷時診断部及び前記診断部は、診断結果に基づいて前記エレベーターに点数を付与し、
    前記整備作業実施要否判定部は、前記点数に基づいて、前記エレベーターの整備作業の要否を判定する
    請求項に記載のエレベーター診断装置。
  7. 人や荷物が積載される乗りかごと、前記乗りかごと主ロープを介して連結される釣合おもりと、前記主ロープを介して前記乗りかごを昇降移動させる巻上機と、前記乗りかごに積載された荷重を検出して荷重検出値を出力する荷重検出装置と、を備えたエレベーターの前記荷重検出装置の状態を診断するエレベーターの荷重検出装置の診断方法において、
    前記荷重検出装置から前記荷重検出値を取得する処理と、
    前記乗りかごと前記釣合おもりの重量が釣り合った際の荷重検出値であるバランス時荷重検出値を算出する処理と、
    前記乗りかごに人や荷物が積載されていない無負荷時状態での荷重検出値である無負荷時荷重検出値を算出する処理と、
    前記バランス時荷重検出値及び前記無負荷時荷重検出値に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行う処理と、
    複数の前記荷重検出値と前記巻上機から得られる複数のトルク指令値から、前記荷重検出値と前記トルク指令値の関係を示す線形近似式を算出し、前記線形近似式から前記バランス時荷重検出値を算出する処理と、を含み、
    前記線形近似式は、前記乗りかごが上昇移動して任意の階に着床する直前のUP運転時のトルク指令値と、前記乗りかごが下降移動し、任意の階に着床する直前のDN運転時のトルク指令値との平均値を算出し、前記平均値から算出され、
    前記バランス時荷重検出値は、前記巻上機のトルク指令値が0の状態のときの荷重検出値とする
    エレベーターの荷重検出装置の診断方法。
  8. 人や荷物が積載される乗りかごと、前記乗りかごと主ロープを介して連結される釣合おもりと、前記主ロープを介して前記乗りかごを昇降移動させる巻上機と、前記乗りかごに積載された荷重を検出して荷重検出値を出力する荷重検出装置と、を備えたエレベーターと、
    前記エレベーターの前記荷重検出装置の状態を診断するエレベーター診断装置と、を備えたエレベーターシステムにおいて、
    前記エレベーター診断装置は、
    前記乗りかごと前記釣合おもりの重量が釣り合った際の荷重検出値であるバランス時荷重検出値を算出するバランス時荷重設定部と、
    前記乗りかごに人や荷物が積載されていない無負荷時状態での荷重検出値である無負荷時荷重検出値を算出する無負荷時荷重設定部と、
    前記バランス時荷重検出値及び前記無負荷時荷重検出値に基づいて、前記荷重検出装置の診断を行う診断部と、
    複数の前記荷重検出値と前記巻上機から得られる複数のトルク指令値から、前記荷重検出値と前記トルク指令値の関係を示す線形近似式を算出する線形近似式算出部と、を備え、
    前記バランス時荷重設定部は、前記線形近似式から前記バランス時荷重検出値を算出し、
    前記線形近似式算出部は、前記乗りかごが上昇移動して任意の階に着床する直前のUP運転時のトルク指令値と、前記乗りかごが下降移動し、任意の階に着床する直前のDN運転時のトルク指令値との平均値を算出し、前記平均値から前記線形近似式を算し、
    前記バランス時荷重検出値は、前記巻上機のトルク指令値が0の状態のときの荷重検出値である
    エレベーターシステム。
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