JP7261011B2 - ワックスエステル誘導体の触媒的製造の方法および系 - Google Patents

ワックスエステル誘導体の触媒的製造の方法および系 Download PDF

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Description

背景
1.技術分野
本文献の態様は、一般に、ワックスエステルおよびワックスエステル誘導体を反応させ、処理する系および方法に関する。
配列表
本文献は、2016年8月31日に作成され、SequenceListing002_ST25.txtと命名され、2015年1月13日に出願された5895バイトのサイズのASCIIテキスト形式の配列表ファイル中の材料を含有し、参照により全体として本明細書に組み込む。
2.背景技術
ワックスエステルは、2つの炭素鎖を結合させるエステル基の形成をもたらす脂肪酸および脂肪族アルコールの化学反応から形成される。ワックスエステルは、種々の動物および植物、例として、ホホバ植物(Simmondsia chinensis)中に見出される。ワックスエステルは、種々の用途、例として、化粧品およびパーソナルケア製品において使用される。
エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を改変する方法の実施形態は、ワックスエステルを含む原料を提供すること、原料中に、1~34個の炭素の範囲の炭素数を有するアルコールを導入すること(アルコールは、直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、直鎖アルコールの任意の組合せ、分枝鎖アルコールの任意の組合せ、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される)を含み得る。方法は、原料をリパーゼと接触させること、および原料中のワックスエステルをリパーゼにより触媒的にエステル交換してエステル交換産物を形成することも含み得る。方法は、エステル交換産物を最終産物の成分として含めることにより、触媒エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を増加させることを含み得る。
エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を改変する方法の実施形態は、以下の1つ、全て、またはいずれかを含み得る:
原料は、抗酸化物質をさらに含み得、原料中のワックスエステルをリパーゼにより触媒的にエステル交換することは、原料中の抗酸化物質を除去も分解もせずに触媒的にエステル交換することをさらに含み得る。
アルコールは、完全飽和アルコール、モノ不飽和アルコール、ポリ不飽和アルコール、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択することもできる。
原料のワックスエステルは、ホホバワックスエステルであり得る。
ホホバワックスエステルは、水添ホホバワックスエステルをさらに含み得る。
アルコールは、オレイルアルコールであり得る。
アルコールは、原料の重量基準で原料の0.01重量%~2.5重量%を構成し得る。
ワックスエステルをエステル交換する方法の実施形態は、ワックスエステルを含む原料を提供すること、原料中に、1~34個の炭素の範囲の炭素数を有するアルコールを導入すること(アルコールは、直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、直鎖アルコールの任意の組合せ、分枝鎖アルコールの任意の組合せ、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される)を含み得る。方法は、原料をリパーゼと接触させること、および原料中のワックスエステルをリパーゼにより触媒的にエステル交換してエステル交換産物を形成することを含み得る。酵素エステル交換産物を、化学触媒エステル交換ワックスエステルを含むある処方物を有する最終産物の粘度に実質的に一致する粘度を有する同一のある処方物を有する最終産物を産生するように適合させることができる。
ワックスエステルをエステル交換する方法の実施形態は、以下の1つ、全てまたはいずれかを含み得る:
アルコールは、完全飽和アルコール、モノ不飽和アルコール、ポリ不飽和アルコール、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択することもできる。
原料は、皮膚コンディショニング剤および揮発性化合物をさらに含み得、原料中のワックスエステルをリパーゼにより触媒的にエステル交換することは、原料中の皮膚コンディショニング剤および揮発性化合物を除去も分解もせずに触媒的にエステル交換することをさらに含み得る。
原料のワックスエステルは、ホホバワックスエステルであり得る。
ホホバワックスエステルは、水添ホホバワックスエステルをさらに含み得る。
アルコールは、オレイルアルコールであり得る。
アルコールは、原料の重量基準で原料の0.01%~2.5%を構成し得る。
エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を改変する方法の実施形態は、ワックスエステルを含む原料を提供すること、原料中に、1~34個の炭素の範囲の炭素数を有するアルコールを導入すること(アルコールは、直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、直鎖アルコールの任意の組合せ、分枝鎖アルコールの任意の組合せ、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される)を含み得る。方法は、アルコールを原料中に導入した後、原料をリパーゼと接触させること、および原料中のワックスエステルをリパーゼにより触媒的にエステル交換してエステル交換産物を形成することも含み得る。方法は、エステル交換産物を最終産物の成分として含めることにより、触媒エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を増加させることを含み得る。
エステル交換ワックスエステルを含む最終産物の粘度を改変する方法の実施形態は、以下の1つ、全て、またはいずれかを含み得る:
アルコールは、完全飽和アルコール、モノ不飽和アルコール、ポリ不飽和アルコール、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択することもできる。
原料のワックスエステルは、ホホバワックスエステルであり得る。
ホホバワックスエステルは、水添ホホバワックスエステルをさらに含み得る。
アルコールは、オレイルアルコールであり得る。
アルコールは、原料の重量基準で原料の0.01重量%~2.5重量%を構成し得る。
上記および他の態様、特徴部、および利点は、詳細な説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から当業者に明らかである。
実施態様は、以下、同種の記号が同種の要素を示す添付の図面とともに記載される。
慣用の化学触媒エステル交換プロセスのフローチャートである。 酵素触媒エステル交換プロセスのフローチャートである。 直列の3つの酵素触媒エステル交換反応器の実施態様を示すプロセス図である。 化学触媒プロセスおよび酵素触媒プロセスについてのホホバワックスエステル原料からのエステル交換産物流中のホホバワックスエステル炭素長の分布を示す比較チャートである。 化学触媒プロセスおよび酵素触媒プロセスについての約20重量%の水添ホホバワックスエステル原料と組み合わせたホホバワックスエステルからのエステル交換産物流中のホホバワックスエステル炭素長の分布を示す比較チャートである。 化学触媒プロセスおよび酵素触媒プロセスについての約30重量%の水添ホホバワックスエステル原料と組み合わせたホホバワックスエステルからのエステル交換産物流中のホホバワックスエステル炭素長の分布を示す比較チャートである。 化学触媒プロセスおよび酵素触媒プロセスについての約50重量%の水添ホホバワックスエステル原料と組み合わせたホホバワックスエステルからのエステル交換産物流中のホホバワックスエステル炭素長の分布を示す比較チャートである。
詳細な説明
本開示、その態様および実施態様は、本明細書に開示される規定の構成成分にも、組立手順にも、方法要素にも限定されるものではない。ワックスエステルをエステル交換する目的の方法および系と整合する当技術分野において公知の多くの追加の構成成分、組立手順および/または方法要素は、本開示から特定の実施態様による使用について明らかである。したがって、例えば、特定の実施態様が開示されるが、そのような実施態様および実施構成成分は、ワックスエステルをエステル交換するそのような方法および系についての技術分野において公知の任意の形状、サイズ、形式、型、モデル、バージョン、計測、濃度、材料、品質、方法要素、ステップなど、および目的の操作および方法と整合する他の実施構成成分および方法を含み得る。
エステル交換は、以下に説明されるとおり、エステル基のそれぞれの側鎖上に局在するアシル基を、アルコール基中に含有されるアシル基により交換するプロセスを含む:
Figure 0007261011000001
天然または構造化または合成エステルのためのエステル交換により、元の原料と比較してエステル交換産物の種々の物理的特性の変更が可能となる。非限定的な例として、エステル交換産物の物理的特性、例えば、粘度、滴点、油(酸化)安定性指数(OSI)、炭素鎖分布、および他の特性は、元のワックスエステル含有原料の対応値よりも大きく、それと等しく、またはそれ未満であり得る。これらの変化は、少なくとも部分的に生じる。それというのも、得られるエステル産物の鎖長が元のワックスエステル原料中の分布と比較してランダム化され、それにより混合物中のエステル交換材料の機能性および/または材料の熱特性が変更され得るためである。
慣用的には、ワックスエステルのエステル交換は、いくつかの異なる方法を使用して達成される。150C~350Cの温度における酸性ベントナイト型粘土の使用を含むホホバ油をエステル交換する方法および系は、1980年8月15日に出願され、1982年5月11日に発行された米国特許第4,329,298号、Brownら、表題“Isomerization of Jojoba Oil and Products Thereof”および1981年3月9日に出願され、1982年11月23日に発行された米国特許第4,360,387号、Brownら、表題“Isomorphous Jojoba Oil Compositions Containing Trans-Isomerized Jojoba Oil”(それらの両方の開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。エステル交換のための上記特許に記載の方法を使用する場合、元のホホバ油の5%~10%の損失が観察された。
他の慣用のエステル交換反応は、化学触媒、例えば、ナトリウムメチレート(メトキシド)または水酸化ナトリウムを使用する。反応が触媒的である一方、触媒および原料の構成成分および/または反応物質間の副反応がエステル交換プロセスの間に生じる。これらの副反応は、プロセスの収率を低減させ、エステル交換産物の特性を変更する副生物を作出する。特性変化の一部は、化学触媒的エステル交換を実施するために要求される高温(100C~230C)および低圧(<7mmHg)により引き起こされる原料エステルの損傷/変化のために生じる。他の特性変化は、それらの条件および/または化学触媒それ自体がワックスエステル原料の他の下位構成成分を分解し、破壊し、またはその有効性を低減させるために生じる。ワックスエステル原料が天然資源に由来する場合、例えば、ホホバワックスエステル原料中で、既存の抗酸化物質、ステロール、炭化水素、および他の揮発性化合物(ワックスエステルの揮発性と比較して揮発性)が副反応において化学触媒と反応する。得られるエステル交換産物は、化学触媒的エステル交換後にインタクトで残留するそれらの化合物のいずれもほとんど有し得ず、もしくは有し得ず、および/またはそれらの構成成分の有効性を低減させ得る。さらに、エステル交換産物は、産物またはその産物を含む後続の混合物中で不所望な、または不所望な効果を有するそれらの構成成分のアーティファクトを含み得る。
ワックスエステルの化学触媒エステル交換はバッチ反応器中で実施し、したがって、触媒は、エステル交換産物から再使用のために回収され得ない。図1を参照すると、慣用のエステル交換プロセスについてのプロセスフロー図が説明される。説明のとおり、ワックスエステルを含有する原料をバッチ触媒反応中で処理する。バッチ処理後、酸および/または水、例えば、クエン酸を使用して残留触媒を中和して反応を停止させる。この時点において、次いで反応器含有物を遊離脂肪酸の存在(存在する場合、遊離脂肪酸についての中和プロセスの使用を要求する)について確認する。次いで、バッチ反応物質を廃物分離ステップに移動させ、溶液を軟水により洗浄して反応器材料中の石鹸および塩を除去し、エステル交換産物を含有する反応器材料の油/脂質部分からそれらを分離して廃物流およびエステル交換産物流を形成する。次いで、エステル交換産物流中のエステル交換産物を漂白して化学触媒エステル交換反応の間に形成される残留着色物、石鹸、および他の不所望な副生物を除去する。次いで、エステル交換産物流を脱臭し、ボテーションを行って(votate)最終エステル交換産物を産生する。ボテーション(votation)のプロセスは、エステル交換産物を制御条件下で撹拌して後の使用に望まれるコンシステンシーおよび結晶構造を有するエステル交換産物を形成する制御される結晶化プロセスまたは焼き戻しプロセスである。ボテーションは、所望のコンシステンシーおよび/または構造を提供するための種々の加熱、冷却、フラッシュ冷却、および他の圧力調整を含む。
本文献において、酵素を使用してエステル交換反応を触媒的に容易にする、ワックスエステルをエステル交換する種々の方法が開示される。特定の実施態様において、酵素は、リパーゼであり、それは、種々の化合物、例えば、脂質を加水分解および/またはエステル化を触媒するために種々の生物有機体が使用するタンパク質である。本明細書において使用される「リパーゼ」は、ワックスエステルのエステル交換反応において使用され得る任意の酵素またはタンパク質を意味する。
図2を参照すると、酵素触媒エステル交換プロセスについてのプロセスフロー図が説明される。説明のとおり、ワックスエステル原料は、連続的な触媒的エステル交換反応の発生を可能とする1つ以上の触媒反応器を通過する。酵素を使用してワックスエステル原料をバッチ処理することが可能である一方、連続処理は、バッチ処理に対して多くの周知の利点を有する。連続触媒的エステル交換反応後、エステル交換産物を脱臭し、ボテーションを行って最終エステル交換産物流を産生する。観察することができるとおり、酵素触媒エステル交換プロセスにおいては、より少ないプロセスステップが存在する。さらに、以下に詳細に考察されるとおり、酵素触媒および反応物質間の副反応がほとんど存在せず、または存在しない一方、酵素触媒プロセスのエステル交換結果は化学触媒プロセスと極めて類似するため、酵素触媒エステル交換産物流の特性および構成成分は、重要な手法が異なる一方、本質的に同一の機能的特徴を保持する。
図3を参照すると、ワックスエステルの酵素触媒エステル交換のための連続酵素反応器系2の実施態様のプロセスフロー図が説明される。説明のとおり、系2は、直列に接続された3つの反応器4、6、8を含む。それぞれの反応器は酵素を含有し、流入ワックスエステル原料10を酵素と接触させて配置するように設計される。処理後、エステル交換産物12は、後続の処理/回収のために最終反応器8を流出する。特定の実施態様において、酵素は、流入ワックスエステル原料の相互作用を容易にするように設計された基材材料上に固定化する。他の実施態様において、酵素は、反応器それ自体の内部構造物上に固定化し、または反応器系内で自由流動しており、反応器に戻して再循環させる。図3に説明される実施態様において、反応器は、充填床反応器である。当業者は、本明細書に開示される原理を使用する酵素反応器の使用を容易にするための種々の反応器構成成分ならびに他の導管、ポンプ、フィルター、および他のプロセス設備を容易に選択することができる。
多くの異なる酵素、例として、生物有機体に由来するもの/それから得られるもの、合成により作製されたもの、および完全に人工的であるもの(生物学的作製および/または合成作製を問わない)を、ワックスエステルのための酵素触媒エステル交換反応において用いることができる。リパーゼであるそれらの酵素について、それらは、以下の生物に由来するリパーゼの1つ、いくつかの、いずれかの、または任意の組合せを含み得る:黒麹菌(Aspergillus niger)、黄麹菌(Aspergillus oryzae)、枯草菌(Bacillus subtilis)、バシルス・サーモカテヌラタス(Bacillus thermocatenulatus)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、バークホルデリア・グルメ(Burkholderia glumae)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)A、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)B、カンジダ・シリンドラセア(Candida cylindracea)、カンジダ・パラプシロシス(Candida parapsilosis)、クロモバクテリウム・ビスコサム(Chromobacterium viscosum)、ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candidum)、ゲオトリクム属種(Geotrichum sp.)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、フミコラ・ラヌギノセ(Humicola lanuginose)、ペニシリウム・カメンベルティ(Penicillium camembertii)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)、ペニシリウム・ロックフォルティ(Penicillium roquefortii)、シュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・フルオレンセンス(Pseudomonas fluorenscens)、シュードモナス・フラギ(Pseudomonas fragi)、シュードモナス・アルカリゲネス(Pseudomonas alcaligenes)、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)、リゾプス・アーリザス(Rhizopus arrhizus)、リゾムコル・ミエヘ(Rhizomucor miehe)、スタフィロコッカス・ヒカス(Staphylococcus hyicus)、スタフィロコッカス・アエレウス(Staphylococcus aereus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・ワーネリア(Staphylococcus warneria)、 スタフィロコッカス・キシロサス(Staphylococcus xylosus)、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)、アスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、バシルス属種(Bacillus sp.)、バークホルデリア属種(Burkholderia sp.)、カンジダ属種(Candida sp.)、クロモバクテリウム属種(Chromobacterium sp.)、ゲオトリクム属種(Geotrichum sp)、ケカビ属種(Mucor sp)、フミコラ属種(Humicola sp)、アオカビ属種(Penicillium sp)、シュードモナス属種(Pseudomonas sp)、クモノスカビ属種(Rhizopus sp.)、ブドウ球菌属種(Staphylococcus sp)、およびサーモマイセス属種(Thermomyces sp.)。
特定の実施態様において、リパーゼは、以下のものであり得る:商品名LIPOZYME TL IMまたはLIPEXで、Bagsvaerd,DenmarkのNovozymes A/Sにより市販されているサーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)からのリパーゼおよびさらにNovozymesにより製造される基材上に固定化されたリパーゼである。リパーゼの代表的な配列表は、本明細書の配列番号1として含まれる。他の実施態様において、リパーゼは、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)に由来する商品名NOVOZYMでNovozymes,A/Sにより市販されているものであり得、その代表的な配列表は本明細書の配列番号2として含まれる。種々の実施態様において、リパーゼは、以下のいずれかであり得る:商品名CALB L、NOVOZYME 435、NOVOCOR AD L、およびLIPOLASE 100LでNovozymesにより市販されているもの;商品名CALB、CALA、およびCRLでLeipzig,Germanyのc-LEcta,GMBHにより市販されているもの;商品名LIPASE A “AMANO” 12、LIPASE AY “AMANO”30SD、LIPASE G “AMANO” 50、LIPASE R “AMANO”、LIPASE DF “AMANO” 15、LIPASE MER “AMANO”、および NEWLASE FでNagoya,JapanのAmano Enzyme Inc.により市販されているもの;商品名LIPASE MY、LIPASE OF、LIPASE PL、LIPASE PLC/PLG、LIPASE QLM、LIPASE QLC/QLG、LIPASE SL、およびLIPASE TLでNagoya,JapanのMeito Sangyo Co.,Ltd.により市販されているもの。
他の実施態様において、リパーゼは、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)Aからのリパーゼ、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)B、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)からのリパーゼまたはそれらの任意の組合せであり得る。種々の実施態様において、リパーゼは、2013年10月1日に出願され、2014年1月16日に発行された米国特許出願公開第20140017741号(‘714刊行物)、Nielsenら、表題“Esterification Process”(その開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる)に開示されるいずれかであり得る。既に参照により組み込まれる‘741刊行物の段落[0026]~[0029]に列記される種々の特許出願についての配列表に開示されるそれらのリパーゼ(それらの出願のそれぞれは、参照により全体として本明細書に組み込まれる)は、特定の実施態様において利用されるものであってもよい。種々の実施態様において、リパーゼは、本明細書、‘714刊行物、および‘714刊行物に開示される特許出願(それらの全ては、参照により既に組み込まれている)に開示されるリパーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、またはさらには少なくとも99%の同一性を有するものであり得る。
本明細書に開示される酵素触媒エステル交換プロセスを使用して広範なワックスエステルを処理することができる。非限定的な例として、以下の材料中で含有されるワックスエステルを、本明細書に開示される原理を使用して処理されるワックスエステル原料中に含めることができる:蜜蝋、いぼた蝋、シェラック蝋、鯨蝋、ラノリン、カルナバワックス、オウリクリ(ouricuri)ワックス、ホホバ油、キャンデリラワックス、エスパルトワックス、木蝋、ぬか油、ヒマワリワックス、オゾセライト、オゾケライト、およびモンタンワックス。本明細書に開示される原理を使用して任意の他の天然または合成産生ワックスエステルを処理することもできる。ホホバ油原料中のワックスエステルに関して種々の実施例が本文献において考察されるが、それらの実施例は本明細書に開示される原理を説明するために挙げられるにすぎない。
ホホバ植物の種子に由来するホホバ油は、ワックスエステルおよび種々の機能に有用であることが知られた他の構成成分を含有する。これらとしては、化粧品およびパーソナルケア製品中の皮膚コンディショニング剤として有用であり得るステリルエステル、ステロール、ならびに種々の炭化水素が挙げられる。抗酸化物質、例えば、トコフェロールも、油中に天然に存在する種々の揮発性成分とともに含まれ、それはワックスエステルと比較して揮発性である。ホホバ油中のワックスエステルは、一般に、34から48個の炭素長間で変動する。ホホバ油中のワックスエステル分布、構造特徴、および他の構成成分の詳細な分析は、Thomas K. Miwa、表題“Structural Determination and Uses of Jojoba Oil,”J.Amer.Oil Chem.Soc.,Vol.61,No.2(February 1984),p.407-410(その開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる)による論文に見出すことができる。南米、イスラエル、および北米産の植物に由来するホホバ油は、化学組成がいくぶん異なることが観察されているが、それらの差異はわずかであり、産物の機能的特徴に対するいかなる効果も産生することは観察されていない。チリ産のホホバ油の組成に関する詳細は、Cappillinoら、表題“Composition of Chilean Jojoba Seeds,”Ind.Crops and Prod.,v.17,p.177-182 (2003)(その開示は参照により全体として本明細書に組み込まれる)による論文に見出すことができる。チリ、北米、イスラエル、および他の南米産のホホバ種子から産生されるホホバ油の差異に関する追加の情報は、5th New Crops Symposium in Atlanta,GA Nov 10-13,2001において示されたCappillinoら、“Composition of Chilean Jojoba Seed”によるプレゼンテーションに見出すことができ、その複写物を本明細書において付属書Bとして含め、その開示は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
ホホバ油のエステル交換は、慣用的には、本明細書に開示される化学触媒プロセスを使用して行われている。このような化学触媒プロセスを使用する場合、副反応が種々の脂肪酸メチルエステルを形成し、ナトリウムメトキシドを使用する場合、種々の遊離脂肪族アルコールを遊離させる。得られるエステル交換産物流は、エモリエントとして機能し得る5重量%未満のそれらの脂肪酸メチルエステルと、エモリエントおよび粘度調整剤として機能し得る遊離脂肪族アルコールとを含み得る。しかしながら、既に考察されたとおり、化学触媒の反応はホホバ油中のステリルエステル、ステロール、トコフェロール、炭化水素、および揮発性成分を除去または分解する。これらの構成成分のこの分解および/または除去により、エステル交換産物流の機能性および物理的特性が変化する。特に、トコフェロールおよび他の天然抗酸化物質の分解および/または除去により、エステル交換産物のOSIが元のホホバ油のOSI未満に低減する。ホホバ油は約0から約500ppmのトコフェロール(主な構成成分はガンマ-トコフェロールである)を含むため、天然トコフェロールの排除は、混合物の酸化安定性に対する顕著な効果を有する。500ppmのトコフェロールの添加は、材料の酸化安定性を元の酸化安定性の約50%から約200%だけ向上させ得る。
表1は、一部のプロセスパラメータならびに化学触媒エステル交換プロセスについてのエステル交換産物流および酵素触媒エステル交換プロセスについてのエステル交換産物流の一部の特徴を列記する。
Figure 0007261011000002
表2は、ホホバ油中の種々の天然存在構成成分に対する化学触媒プロセスおよび種々の酵素触媒プロセスの観察された効果ならびに副反応副生物を示す。
Figure 0007261011000003
表から観察することができるとおり、酵素エステル交換プロセスは、実質的に大気圧下でホホバ油(および原料中に含まれる任意の水添ホホバ油)の融点において生じる。反応はまた、ホホバ油中に天然に含有されるトコフェロールも揮発性物質も除去/分解せずに進行する。さらに、酵素触媒プロセスは、産物のエモリエントおよび/または粘度挙動に影響を及ぼすためにエステル交換産物の適用を制限し得るメチルエステルも遊離脂肪族アルコールも作出しない。さらに、化学触媒プロセスにおけるトコフェロールの分解/除去は、エステル交換産物の酸化安定性(OSIにより計測される)およびしたがって保存可能期間に悪影響を及ぼす。脂肪酸メチルエステルの追加は、約5重量%までのレベルにおいてさえも化学エステル交換産物中の異なる材料の拡散および屈折特性を作出する。
酵素触媒エステル交換反応と比較した化学触媒エステル交換反応のいくつかの実施例を本文献において、図4~7を含め開示する。これらを順次考慮する。
実施例1
化学触媒バッチプロセス対酵素触媒バッチプロセス
撹拌羽根を備える1リットルの3首ガラスフラスコに、800gの精製ホホバ油を装入した。油を110Cに加熱し、真空下で30分間乾燥させた。乾燥を完了させた後、少量のナトリウムメチレート(0.3重量%)を混合物に添加した。エステル交換反応物を真空下で120Cにおいて2時間撹拌した。次いで、触媒を1gのクエン酸により中和し、次いでシリカおよび漂白粘土混合物により処理して反応により誘導された着色および他の残留不純物を除去した。エステル交換産物は、黄色液体であった。
撹拌羽根を備える2リットルのジャケット付きガラス反応器に、1.2kgの精製ホホバ油および48g(4重量%)のNovozymes製LIPOZYME TL IM(サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)リパーゼ)を装入した。窒素層により油上を覆い、混合物を周囲温度において撹拌した。5時間後、リパーゼを混合物から除去し、ホホバ誘導体を分析した。エステル交換産物は、最初の原料とテクスチャーおよび着色が類似する、わずかに黄色の液体であった。原料および両方のエステル交換産物についてのワックスエステル分布の計測は、Crossbond65%ジフェニル/35%ジメチルポリシロキサンの0.1ミクロンの皮膜厚を有するRestek MxT-65TG 30メートル、内径0.25mmのキャピラリークロマトグラフィーカラムを有するHewlett Packard GC 5980シリーズIIガスクロマトグラフを使用して行った。ガスクロマトグラフは、スプリット/スプリットレス注入部を有し、FID検出器を使用する。ガスクロマトグラフの操作パラメータは、以下のとおりであった:注入ポート:300C、検出器:325C、スプリット比:100:1、20分間にわたる280Cから350Cの傾斜オーブン温度での1マイクロリットル注入。ヘリウムキャリアガスを使用した。トコフェロールの濃度は、ガスクロマトグラフではなくHPLCを使用して計測した。使用設備は、オートサンプラー、クオータナリポンプ、ダイオードアレイ検出器(DAD)、および40.0℃のドリフトチューブ温度で1.7mL/分間の窒素を用いて作動するAlltech 2000 ELSDを有するAgilent LC 1100シリーズであった。使用カラムは、Agilent RX-SIL 4.6×50mm 1.8um順相シリカカラムであり、40.0℃において保持した。DADは、波長210nmおよび295nmにおけるUVを検出するように設定してトコフェロールの光学活性部分をそれがカラムから溶出されるときに同定した。移動相は、0.5mL/分における98%のヘキサンおよび2%のイソプロパノールの定組成流からなるものであり、総実行時間は15.00分間であった。表3は、両方の実験の結果をまとめる。
Figure 0007261011000004
結果の試験は、化学触媒エステル交換反応における脂肪酸メチルエステルおよび遊離脂肪族アルコールの形成が、元の出発材料よりも低いワックスエステル割合を有する産物を産生することを示す。この結果は、化学触媒反応が原料中に存在する元の量のトコフェロールを破壊し、そのことはエステル交換産物のOSIを低減させることも示す。しかしながら、驚くべきことに、酵素触媒エステル交換産物のOSIは、原料のものよりも大きい。この結果は、酵素触媒が、反応の間に原料中に元々存在する天然トコフェロールを保存する酵素触媒により簡易に説明され得ないOSIに対する予測外の有効な効果を有することを示す。OSIは、Omnion Scientific Services 機器、Model OSI-8-110をAmerican Oil Chemist’s Society (AOCS)Official Method Cd 12b-92に記載の手順に従って使用して計測し、その複写物を付属書Aとして本明細書とともに提出し、それは参照により全体として本明細書に組み込まれる。
上記実験の全てにおいて、化学触媒および酵素触媒エステル交換産物間の粘度の有意差は観察されなかった。
化学触媒および酵素触媒エステル交換産物を、典型的なクリーム配合物における性能について試験した。それぞれのクリーム配合物は、上記実験において作出された3重量%のそれぞれのエステル交換産物(化学または酵素触媒されたもの)を使用した。表4は、クリームの配合物の詳細を構成成分および供給業者とともに示す。以下の表4は、使用される混合手順である。
Figure 0007261011000005
クリームは、以下のとおり調製した:VERSENE Na2結晶を脱イオン水中に、75Cにおいて撹拌しながら溶解させて相Aを形成する。ステップ2:KELTROL CG-TをグリセリンUSP中で混合して相Bを形成する。相Aを相Bに急速撹拌しながら添加して相ABを形成する。ステップ3:相Cの全ての成分を75Cにおいてプロペラ撹拌を使用して合わせる。相Cを相ABに75Cにおいてプロペラ撹拌を使用して添加して相ABCを形成する。ステップ4:クリームの温度を50Cに低減させ、相Dを相ABCにプロペラ撹拌により添加する。穏やかな撹拌によりバッチを室温に冷却する。
表5は、2つのクリーム配合物間の粘度および外観の差異をまとめる。粘度計を使用してそのような材料の粘度を計測することができる一方、粘度を計算するために使用される試験、粘度計を用いずに粘度を計算する方法は、重量0.5gの試料を水平に向けた紙片上に配置し、試料のすぐ隣に出発線を描画することを含む。次いで、紙を垂直に30秒間向け、次いで再び平面に置く。次いで、試料が紙を下方流動し終わった場所の端部に線を描画する。次いで、定規を使用して出発線および最終線間の距離を計測する。公知の粘度の材料を使用するこの方法についての較正曲線を作成し、紙の下方移動長さを計測することにより、材料の移動の長さおよび材料の粘度間の相関を明らかにすることができる。
Figure 0007261011000006
表5は、酵素触媒エステル交換ホホバ油の使用が、化学触媒クリームの粘度からほぼ35%の粘度降下を有するクリーム配合物を作出したことを示す。このデータは、酵素触媒エステル交換ホホバ油が、化学触媒産物と比較して得られる産物粘度を低下させる機能的効果を有することを示す。2つのクリーム配合物間の外観の差異(すなわち、酵素触媒産物は、表面に施与された場合に光沢および艶がより少ない)は、化学触媒産物中の脂肪酸メチルエステルの相対存在量に起因する。
実施例2
リパーゼを使用する連続流酵素触媒エステル交換
10cm×100cmステンレス鋼シリンダに、基材上に固定化された0.5kgのLIPOZYME TL IMを充填した。シリンダの両端部上にメッシュスクリーニング材料を備えて酵素基材を確保し、密封し、酵素製造プロセスにおいて使用される過剰の水分および塩を触媒から排出することにより調整した。シリンダを計量ポンプに接続し、シリンダへの入口における圧力が15psiを超えて上昇すると流動を自動的に閉鎖するソレノイドにより圧力ゲージをモニタリングした。流速は、同一の酵素触媒を使用するバッチ反応から得られる転化の率により計算し、0.8kg/時間であった。シリンダを水バッチ中で浸水させて反応器温度を一定に保持しながら、精製ホホバ油の原液を反応器シリンダに一定温度および圧力において供給した。シリンダを流出する得られた産物は、室温においてわずかに黄色の液体であった。産生されたエステル交換産物の特性を表6にまとめる。
Figure 0007261011000007
観察することができるとおり、連続プロセスは、反応を流出する前に完全転化に達した完全にランダム化されたエステル交換ホホバ油産物を作出した。ここでも、原材料からのOSIの増加がここでも驚くべきことに顕著であった。本実施例におけるエステル交換産物を表4と同様のクリーム配合物中に含め、表5における酵素触媒クリームと類似する視覚的外観および粘度結果が観察された。
実施例3
ホホバ油および水添ホホバ油を使用する連続酵素触媒エステル交換
実施例2と同一の実験系を使用したが、70Cにおいて操作して原料中の反応器に流入するホホバ油および水添ホホバ油の均一な原料混合物を維持するように改変した。構造、使用に関する、および水添ホホバワックスエステルを使用するエステル交換反応の種々の追加の背景情報は、James Brown and Robert Kleiman “Trans Isomers in Cosmetics”,Parts 1 and 2,Soap & Cosmetics,May 2001,p.33-36 and June 2001、ならびにSessaら、“Differential Scanning Calorimetry Index for Estimating Level of Saturation in Transeesterified Wax Esters,”J.Amer.Oil Chem. Soc.,v.73,271-273 (1996)、およびDavid J.Sessa,“Derivation of a Cocoa Butter Equivalent from Jojoba Transesterified Ester via a Differential Scanning Calorimetry Index,”J.Sci.Food Agric.,v.72,p.295-298 (1996)(それらの全ての開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる)による論文に見出すことができる。
水添ホホバワックスエステル(HJW)中では不飽和ワックスエステルが不存在のため、反応の進行は、反応の間のモノ不飽和ワックスエステルの形成を観察することにより計測することができる。滴点、またはエステル交換産物が半固体から液体状態に転移する温度もモニタリングした。滴点は、ASTM D127-63に概略される方法を使用して計算した。処理の結果は、水添ホホバワックスエステルを含有しない原料と比較して表7に含める。
Figure 0007261011000008
表7における転化率は、原料の脂肪酸および脂肪族アルコール比率から導出された理想モノ不飽和ワックスエステル値に基づき計算した。これらの比率(および本文献における他のワックスエステル分布データ)は、本明細書に開示されるHewlett Packardガスクロマトグラフおよび試料を可溶化させるための溶媒を使用して決定した。試験の間、約1滴の試料を10滴の溶媒により希釈し、1.0uLの得られた混合物をガスクロマトグラフ中に注入した。既に得られたホホバワックスエステルの履歴データおよび種々の鎖長の割合の理論ランダム化(全てのエステルがエステル交換されると想定)に基づき、それぞれのワックスエステル種(すなわち、C36:2、C42:2など)についての理想値を決定することができる。C42:2エステルは、エステル交換前から後への最大変化を有するものであるため、それは反応物質の転化をモニタリングするために実施例3において使用されるものである。純粋ホホバ油中のC42:2の理想割合は、完全および総ランダム化後に41.28%である。したがって、純水ホホバ油の転化は、
%転化HJW0=(%C42:2)/41.28×100
として計算することができる。
HJW0が、いかなる水添ホホバワックスエステルも含有しないホホバ油原料である場合。水添ホホバ油およびワックスエステルを含む原料について、転化率をモノ不飽和種の形成によりモニタリングする。これらの反応においてモニタリングされる種としては、C38:1、C40:1、C42:1、C44:1、およびC46:1が挙げられる。本文献において使用される同一のガスクロマトグラフィー手順を使用してエステル交換反応の間およびその後の種々の反応物質をモニタリングする。表8は、20%、30%、および50%の水添ホホバワックスエステルを含有する原料(それぞれHJW20、HJW30、およびHJW50)についてのモノ不飽和ワックスエステルについての理想全体値(一緒に追加された全ての個々の種の割合を表す)を含有する。
Figure 0007261011000009
これらの値を使用して、原料中のモノ不飽和構成成分の重量基準割合を考慮してモノ不飽和ワックスエステルの理想混合物に対するホホバワックスエステル転化率を計算することができる。計算は以下のとおり行う:
%転化=(%モノ不飽和物)/(理想%モノ不飽和物)×100
計算の性質のため、計測結果および理想数がホホバ油についての履歴平均データに基づく事実に応じてその計算について100%を超えることが考えられる。
図4~7を参照すると、化学触媒エステル交換および酵素触媒エステル交換ホホバワックスエステルについてのワックスエステル分布の種々の比較グラフが説明される。図4は、純粋ホホバ油産物(HJW0)についてのものである。実線は、化学触媒プロセスについてのワックスエステル分布を示し、点線は、酵素触媒プロセスについてのワックスエステル分布を示す。観察により、酵素触媒プロセスが、化学触媒プロセスと極めて類似して種々のエステルを良好にランダム化することが明らかである。図5、6、および7はそれぞれ、添加された20重量%、30重量%、および50重量%の水添ホホバワックスエステルを有するエステル交換産物についてのワックスエステル分布を示す。実線(化学)および点線(酵素)間の類似性は、いかに酵素触媒プロセスの転化率が化学触媒プロセスのものを追跡するかを実証する。2つのプロセス間の差異は、化学触媒材料からの酵素触媒処理材料の機能的性能および物理的特性の差異に部分的に寄与し得る。
リパーゼ、例えば、本明細書に開示されるものは、トリグリセリドの処理に慣用的に使用され、一部は、特定の手法でトリグリセリドの処理に特に選択されている。例えば、一部のリパーゼは、それらがトリグリセリド中の1および3位のアルキルエステルを切断し得る一方、2位におけるアルキルエステルに影響を及ぼさないため、1,3特異的として公知である。このようなリパーゼは、リパーゼ外表面上のトリグリセリド分子と相互作用する。他のリパーゼは、アルキルエステルがリパーゼ分子それ自体中に挿入される場合に作動する。明らかに、1,3リパーゼは、アルキルエステルの構造に基づき種々のトリグリセリド分子を、ならびに種々の要因、例として、立体障害および他の立体効果に起因してトリグリセリド分子を処理するそれらの能力が異なる。
興味深いことに、1,3リパーゼおよびトリグリセリドの挿入を使用して作動するリパーゼの両方は、ホホバエステルエステル交換反応において使用される場合、十分に同等に機能する。この結果は予測外である。それというのも、それらのリパーゼはそれらが触媒において関与する分子と、全く異なって立体的に相互作用するためである。いかなる理論によっても拘束されるものではないが、ホホバエステルが、エステル基に起因する多くの分子屈曲部を有さない主として長い炭素鎖であるため、1,3リパーゼおよび挿入を使用して作動するリパーゼの両方が、実質的に同一の触媒効果を産生するようにホホバエステルと立体的に相互作用し得ることが考えられる。換言すると、長鎖ホホバエステルは、挿入リパーゼ中の開口部中にフィットし、さらに1,3リパーゼの活性区域中にスライドし得る。ホホバワックスエステルのリパーゼ触媒処理についてのこの処理特徴は予測される結果でないため、これは、リパーゼを使用するホホバワックスエステルの処理のユニークな態様を説明する。
さらに、リパーゼを使用するトリグリセリドの慣用の処理は、典型的には、触媒を交換しなければならない前に触媒1kg当たり最大4000kgの産物を生じさせる。広範な要因、例として、ゴム状化およびトリグリセリド原料中の水による触媒の汚染が触媒の最終的な変性の原因となる。トリグリセリド植物油原料の慣用のエステル交換プロセスの一例は、2011年6月28日に出願され、2013年6月13日に刊行された米国特許出願公開第20130149414号、Favreら、表題“Processing of Vegetable Oils”(その開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。基材上の固定化リパーゼを含有する連続流反応器を使用する試験は、それぞれのカラム中で0.46kgの触媒を使用して96日間の100%の転化を実証した。触媒の交換を必要とするこの期間の終わりにあたり、2305.15kgの産物が産生され、それにより、1kgの産物と1kgの触媒との比5011対1がもたらされた。1kgの産物と1kgの固定化触媒とのこの比は、同一のリパーゼをトリグリセリド産生に使用する場合の比よりも20%を超えて大きい。リパーゼをホホバ油の触媒的エステル交換に使用する場合のこの結果はリパーゼについての慣用の予測を顕著に超過し、慣用の酵素トリグリセリド処理の結果によっては予測されない予測外の結果である。種々の実施態様において、酵素エステル交換ワックスエステル反応の収率は、固定化触媒1kg当たり少なくとも4001kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4100kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4200kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4300kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4500kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4700kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも48000kgの産物、固定化触媒1kg当たり少なくとも4900kgの産物、またはさらには固定化触媒1kg当たり少なくとも5000kgの産物を生じさせ得る。
酵素触媒エステル交換系および方法の種々の実施形態において、触媒エステル交換ワックスエステルを含む産物の粘度を改変するプロセス/方法の実施形態を使用することができる。これらの実施形態において、1~34個の炭素の範囲の炭素数を有するアルコールを、プロセスの原料中に導入することができる。この導入は、典型的には、原料を酵素触媒(本明細書に開示の任意のものであり得る)と接触させる前に行うが、種々の実施形態において、導入は、酵素触媒との接触と同時に、もしくはその後に、またはさらには酵素触媒反応を完了させることができた後に行うことができる。反応の間に最も十分に含めるべきアルコールについては、酵素触媒との接触前、またはその接触と同時の導入が必要とされ得る。アルコールは、直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、直鎖アルコールの任意の組合せ、分枝鎖アルコールの任意の組合せ、または直鎖および分枝鎖アルコールの任意の組合せであり得る。さらに、使用される直鎖および/または分枝鎖アルコールのいずれも、完全飽和、モノ不飽和、ポリ不飽和、または完全飽和、モノ不飽和、もしくはポリ不飽和の任意の組合せであり得る。
表5のデータに示されるとおり、酵素触媒エステル交換産物を使用する最終産物の粘度は、化学触媒エステル交換産物を使用する最終産物の粘度よりも低く、これは測定可能で予想外である。種々の状況において、酵素触媒エステル交換産物を使用する最終産物の粘度が、化学触媒エステル交換産物を使用する最終産物の粘度に実質的に一致することが望ましいことがある。表9は、原料の1.75重量%のオレイルアルコールを酵素触媒反応の開始前に原料中に導入したプロセスを使用して産生された最終産物の粘度を示す追加の列とともに表5のデータを示す。表5の他の産物に使用したと記載されるものと同一の方法を使用して最終産物の粘度を計測した。
Figure 0007261011000010
実施例4
反応前および後にアルコールを添加するバッチ酵素エステル交換
アルコールを用いる酵素触媒バッチプロセスを使用する精製ホホバ油および水添ホホバ油のエステル交換を含む一連の実験を実行した。触媒は、固定化リパーゼ触媒、例えば、本文献に開示のものであった。反応開始前、または反応終了後のいずれかでアルコールを原料材料に添加した。使用される原料のある構成成分は水添ホホバ油を有さない産物(HJW0)であり、原料の他の構成成分は添加された20%の水添ホホバ油を有する産物(HJW20)であった。試験アルコールは、デカノール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコールを含んだ。表10は、実験実行の符号を詳述する。
Figure 0007261011000011
表11は、それぞれのバッチ実行に使用したアルコールの量を含むそれぞれの原料を構成する材料の量の概要を示す。表11は、反応前アルコール添加実行についての原料組成を示す。
Figure 0007261011000012
表12は、反応後アルコール添加実行についての原料組成の概要を示す。
Figure 0007261011000013
それぞれの実行から得られたエステル交換産物を、表13に記載の老化防止ローション配合物の評価において使用した。
Figure 0007261011000014
処方物のための混合手順を以下のとおり行う:ULTREZ 10ポリマーを、室温において撹拌しながら水中に振るい入れる。20分間の混合時間、ポリマーを水和させた後、溶液を混合しながら70Cに加熱した。次いで、このプレミックス相を混合しながら相Aに添加した。次いで、相Bの全ての構成成分を一緒に添加し、撹拌しながら70Cに加熱した。高速プロペラ撹拌により、相Bを相Aに添加してエマルションを形成した。次いで、相Cの安息香酸ナトリウムを撹拌しながら相ABに添加し、次いでホモジナイザーに移し、滑らかなクリームが形成されるまで撹拌した。次いで、Floraester15または20(実験における1または2)を相Dの水中で溶解させ、ホモジナイザーを使用して相ABCに添加して処方物をブレンドした。次いで、Florasolvs PEG-150水添ホホバを相Eの水中で70Cにおいて溶解させた。次いで、ホモジナイザーを使用して相Eを相ABCDに添加して処方物をブレンドした。次いで、混合物を室温に冷却し、次いで後続の粘度試験のためにチューブまたはジャー中に配置した。
表14は、表13の材料を使用し、上記概略の混合手順を使用して作出された処方物の計測粘度の概要を示す。標準的なRVスピンドルセット(#1~7)を使用するBrookfieldデジタル粘度計モデルRvDv-Eを使用して粘度を計測した。粘度計を使用して粘度を計測する手順は、開示が参照により全体として本明細書に組み込まれる付録Cに記載される。
Figure 0007261011000015
1つのみ例外があるが、アルコールを反応前に原料に添加した材料を使用して作出された産物の粘度は、アルコールを反応後に添加した材料を使用した産物の粘度よりも高い。この結果は、アルコールがエステル交換反応において沈殿し、産物の化学構造の変更を介して、および最終エステル交換産物中に依然として存在する未反応アルコールを介して物理的にそれがエステル交換産物の粘度に影響することが考えられることを示す。
種々の実施形態において、アルコールを、原料の重量基準で約0.01%~約2.5%のアルコールの範囲で原料に添加することは、酵素触媒エステル交換副生物を使用して作出された配合物における粘度増加挙動を実証した。種々の実施形態において、オレイルアルコールを使用することができる。表14の実験結果において把握することができるとおり、より短鎖のアルコールを使用した場合、粘度増加効果が大きい。これは、より短鎖のアルコールの存在に起因する産物の改善された乳化挙動の結果であると考えられる。当業者は、多くのアルコールおよびアルコールの組合せ、例えば、本明細書に開示のものを本明細書に記載の原理を使用して選択して酵素触媒エステル交換産物を含む最終産物の粘度の調整を可能とすることができることを認識する。種々の実施形態において、調整は、本明細書に開示の実施例に説明されるとおり、化学触媒エステル交換材料を使用する最終産物の粘度と実質的に同一であるべきアルコールを含む酵素触媒エステル交換材料を使用する最終産物の粘度を許容し得る。
上記詳細な説明が酵素触媒エステル交換系、プロセスの特定の実施態様、および実施構成成分、下位構成成分、方法および下位方法を指す場合において、それらの主旨から逸脱せずに多数の改変を行うことができること、ならびにそれらの実施態様、実施構成成分、下位構成成分、方法および下位方法を他の酵素触媒エステル交換系およびプロセスに適用することができることが直ちに明らかであるはずである。

Claims (6)

  1. ワックスエステルをエステル交換する方法であって、
    ワックスエステルを含む原料を提供すること;
    前記原料中に、1~34個の炭素の範囲の炭素数を有するアルコールであって、総濃度が前記原料の重量基準で0.01%~2.5%であり、直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、直鎖アルコールの任意の組合せ、分枝鎖アルコールの任意の組合せ、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアルコールを導入すること;
    前記原料をリパーゼと接触させること;
    前記原料中の前記ワックスエステルを前記リパーゼにより触媒的にエステル交換して酵素エステル交換産物を形成すること;
    を含む、方法。
  2. 前記アルコールが、完全飽和アルコール、モノ不飽和アルコール、ポリ不飽和アルコール、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  3. 前記原料が、抗酸化物質をさらに含み、前記原料中の前記ワックスエステルを前記リパーゼにより触媒的にエステル交換することが、前記原料中の前記抗酸化物質を除去または分解せずに触媒的にエステル交換することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記原料の前記ワックスエステルが、ホホバワックスエステルである、請求項に記載の方法。
  5. 前記ホホバワックスエステルが、水添ホホバワックスエステルをさらに含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記アルコールが、オレイルアルコールである、請求項に記載の方法。
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