JP7256336B2 - 圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法 - Google Patents

圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法に関する。
一端が先細り状に形成されるワークロールをその軸方向にシフトさせ、圧延材のエッジドロップを制御する際に、圧延材の幅方向両端部によるワークロールへの磨耗傷の発生を抑えることにより、その表面に転写傷のない高品質の圧延材を圧延することができるワークロールシフト機能を具備した圧延機の一例として、特許文献1には、ロール先端に向かうに従ってロール径が漸次小さくなる先細り部をロール胴部の一端に有し、且つ、先細り部がその軸方向において反対側に位置するように圧延材を挟持する上下一対のワークロールと、ワークロールをその軸方向にシフトさせるロールシフト装置とを有するリバース圧延機であって、ワークロールにおけるロール胴部の表面を、セラミックス材または超硬合金材で形成する、ことが記載されている。
特開2011-25299号公報
ワークロールを小径化する検討が進んでいるが、ワークロールの小径化に伴いワークロールの軸受も小さくなることで、ワークロールのスラスト力を受ける部分も小さくなり、スラスト力を支持する能力が不足する、との問題があった。
例えば特許文献1では、ワークロールの駆動側と操作側の両方にシフト駆動部を設け、その両者に挟み込まれたワークロールをその軸方向にシフトさせる構造が開示されている。
しかし、上述の特許文献1の構造は、操作側のシフト駆動部がワークロールを駆動側に押し、駆動側のシフト駆動部がワークロールを操作側に押すだけのものであり、スラスト力を支持する際に片方のシフト駆動部しか寄与しない。そのため、特に小径のワークロールにおいてスラスト力を十分に支持するには改良の余地があることが本発明者らの検討により明らかとなった。
本発明は、スラスト力を支持する能力を向上させることが可能な圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法を提供する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、ワークロールと、前記ワークロールの操作側および駆動側に設けられ、前記ワークロールを支持する軸受と、前記ワークロールの操作側に設けられ、操作側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する操作側スラスト力支持装置と、前記ワークロールの駆動側に設けられ、駆動側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する駆動側スラスト力支持装置と、を備えた圧延機であって、前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置は、前記ワークロールが少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、各々が前記軸受に対して同じ方向に力を付与することを特徴とする。
本発明によれば、スラスト力を支持する能力を向上させることができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1の圧延機を備えた圧延設備の概要を示す図である。 実施例1の圧延機の概要を説明する正面図である。 図2のA-A’矢視図である。 圧延荷重とスラスト抵抗力との関係を示す図である。 スラスト軸受外径、スラスト軸受のスラスト動定格荷重、およびスラスト軸受の寿命の関係を示す図である。 実施例1の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。 実施例1の変形例1の圧延機のうち、図2のA-A’矢視部分を説明する平面図である。 実施例1の変形例2の圧延機のうち、図2のA-A’矢視部分を説明する平面図である。 実施例1の変形例3の圧延機のうち、図2のA-A’矢視部分を説明する平面図である。 本発明の実施例2の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。 実施例2の変形例の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。 本発明の実施例3の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。 実施例3の圧延機におけるロール軸方向位置調整の流れを示すフローチャートである。 実施例3の圧延機におけるシフト力調整の流れを示すフローチャートである。 実施例3の変形例の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。
以下に本発明の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法の実施例を、図面を用いて説明する。
以下、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一、または類似の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
また、図面中では、作業側を「WS(Work Side)」、駆動側を「DS(Drive Side)」と表記することがある。
更に、スラスト抵抗力とは、圧延中や圧延中シフトしているときに、圧延機の各ロールやその軸受箱に作用するロール軸方向の力であり、その力を支える装置に対して作用する力のことを意味し、スラスト力と同じ意味である。スラスト反力とは、スラスト抵抗力を支える装置から生じる力であり、スラスト抵抗力と方向が逆で同じ大きさの力のことを意味する。
<実施例1>
本発明の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法の実施例1について図1乃至図6を用いて説明する。図1は本実施例1の圧延機を備えた圧延設備の概要を示す図、図2は実施例1の圧延機の概要を説明する正面図、図3は図2のA-A’矢視図、図4は圧延荷重とスラスト抵抗力との関係を示す図、図5はスラスト軸受外径とスラスト軸受のスラスト動定格荷重との関係を示す図、図6は上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。
最初に、本実施例の圧延機を備えた圧延設備の概要について図1を用いて説明する。
図1に示すように、圧延設備1は、圧延材5をストリップに熱間圧延する圧延機を複数備えており、制御装置80と、圧延材5の入側から、第1スタンド30、第2スタンド40、第3スタンド50、第4スタンド60、第5スタンド70の5つのスタンドと、を有している。
このうち、第1スタンド30、第2スタンド40、第3スタンド50、第4スタンド60、第5スタンド70の各々と、制御装置80のうち各スタンドを制御する部分と、が本発明でいう圧延機に相当する。
なお、圧延設備1については、図1に示すような5スタンドに限られず、最低2スタンド以上からなるものとすることができる。
次に、本発明の圧延機の概要の一部について図2を用いて説明する。なお、図2では図1に示す第5スタンド70を例に説明するが、本発明の圧延機は、図1に示す第1スタンド30や、第2スタンド40、第3スタンド50、第4スタンド60のうちいずれのスタンドにも適用することができる。
図2において、本実施例の圧延機である第5スタンド70は、圧延材5を圧延する6段の圧延機であって、ハウジング700と、制御装置80と、油圧装置90とを有している。
ハウジング700は、上ワークロール710および下ワークロール711、これら上ワークロール710および下ワークロール711にそれぞれ接触することで支持する上中間ロール720,下中間ロール721を備えている。更に、上中間ロール720、下中間ロール721にそれぞれ接触することで支持する上補強ロール730、下補強ロール731を備えている。
これらの各ロールのうち、上ワークロール710の軸方向の端部のうち、操作側には、上ワークロール710と共にロールの軸方向にシフトし、ロールからの荷重を受けるラジアル軸受790Aやスラスト軸受792(ともに図6参照)が設けられており、これらラジアル軸受790Aおよびスラスト軸受792を上作業側軸受箱712Aにより支持している。同様に、駆動側には、上ワークロール710と共にロールの軸方向にシフトし、ロールからの荷重を受けるラジアル軸受790B(図6参照)が設けられており、このラジアル軸受790Bを上駆動側軸受箱712Bにより支持している。
下ワークロール711も、同様に、軸方向の端部に軸受(図示の都合上省略)が駆動側および操作側のいずれにも設けられており、これらの軸受を下ワークロール軸受箱713(操作側が軸受箱713A、駆動側が軸受箱713B)により支持している。
本実施例では、上ワークロール710は、操作側の上作業側軸受箱712Aを介して、図3に示すようなシフトシリンダ715によりロール軸方向にシフト可能に構成されている。同様に、下ワークロール711も、操作側の下ワークロール軸受箱713Aを介して、図3に示すようなシフトシリンダ717によりロール軸方向にシフト可能に構成されている。
また、図3に示すように、上ワークロール710や下中間ロール721では操作側の端部に、下ワークロール711や上中間ロール720では駆動側の端部に先細り部が設けられており、上ワークロール710と下ワークロール711とで上下で点対称になっているとともに、上中間ロール720と下中間ロール721とで上下で点対称になっている。
図2に戻り、入側固定部材702は圧延材5の入側のハウジング700に固定されている。圧延材5の出側のハウジング700には、この入側固定部材702に対向するように出側固定部材703が固定されている。
第5スタンド70では、図2および図6に示すように、操作側および駆動側のいずれにおいても、入側固定部材702のロールの軸方向に2つ設けられた上ワークロールベンディングシリンダ740,742と、出側固定部材703のロールの軸方向に2つ設けられた上ワークロールベンディングシリンダ741,743とにより上ワークロール軸受箱712を支持している。
そして、適宜これらのシリンダを駆動することで上ワークロール710の軸受に対して鉛直方向にベンディング力を与えるようになっている。
同様に、操作側および駆動側のいずれにおいても、入側固定部材702に設けられた下ワークロールベンディングシリンダ744,746と出側固定部材703に設けられた下ワークロールベンディングシリンダ745,747とにより下ワークロール軸受箱713を支持しており、適宜これらのシリンダを駆動することで下ワークロール711の軸受に対して鉛直方向にベンディング力を与えるようになっている。
これらのシリンダのうち、上ワークロールベンディングシリンダ740,741は圧延材5に接触する上ワークロール710の軸受に鉛直方向インクリース側(反圧延材側方向)にベンディング力を与えるように配置されている。また、上ワークロールベンディングシリンダ742,743は、軸受に上ワークロールベンディングシリンダ740,741と反対方向である鉛直方向デクリース側(圧延材側方向)のベンディング力を与えるように配置されている。
同様に、下ワークロールベンディングシリンダ744,745は圧延材5に接触する下ワークロール711の軸受に鉛直方向インクリース側にベンディング力を与えるように配置されている。また、下ワークロールベンディングシリンダ746,747は、軸受に下ワークロールベンディングシリンダ744,745と反対方向のデクリース側のベンディング力を与えるように配置されている。
更に、図2および図6に示すように、がた取りを目的として、圧延材5の入側の入側固定部材702に、上ワークロール軸受箱712のライナ(図示省略)を介して上ワークロール710に水平方向の力、具体的には圧延方向に押圧力を加えるように上ワークロール軸受箱がた取りシリンダ760がロールの軸方向に2つ設けられている。
同様に、入側固定部材702には、下ワークロール軸受箱713のライナを介して下ワークロール711に圧延方向に押圧力を加えるように下ワークロール軸受箱がた取りシリンダ762が2つ設けられている。
これらのシリンダにより、ロール軸方向に対して直交する方向で上ワークロール710等に所望の力を加えることができる。
再び図2に戻り、上中間ロール720の軸方向の端部に軸受(図示省略)が駆動側および操作側のいずれにも設けられており、これらの軸受を上中間ロール軸受箱722により支持している。下中間ロール721も、同様に、軸方向の端部に軸受(図示省略)が駆動側および操作側のいずれにも設けられており、これらの軸受を下中間ロール軸受箱723により支持している。
上中間ロール720は、操作側および駆動側のいずれにおいても、入側固定部材702に設けられた上中間ロールベンディングシリンダ750と出側固定部材703に設けられた上中間ロールベンディングシリンダ751とにより上中間ロール軸受箱722を支持しており、適宜これらのシリンダを駆動することで軸受に対して鉛直方向インクリース側にベンディング力を与えるようになっている。
下中間ロール721も、操作側および駆動側のいずれにおいても、入側固定部材702に設けられた下中間ロールベンディングシリンダ752と出側固定部材703に設けられた下中間ロールベンディングシリンダ753とにより下中間ロール軸受箱723を支持しており、適宜これらのシリンダを駆動することで軸受に対して鉛直方向インクリース側にベンディング力を与えるようになっている。
また、図2に示すように、出側のハウジング700に、上中間ロール軸受箱722を介して上中間ロール720に水平方向の力を加えるように上中間ロール軸受箱がた取りシリンダ771が設けられている。同様に、出側のハウジング700には、下中間ロール軸受箱723を介して下中間ロール721に水平方向の力を加えるように下中間ロール軸受箱がた取りシリンダ773が設けられている。
更に、上補強ロール730の軸方向の端部に軸受(図示省略)が駆動側および操作側のいずれにも設けられており、これらの軸受を上補強ロール軸受箱732により支持している。下補強ロール731も、同様に、軸方向の端部に軸受(図示省略)が駆動側および操作側のいずれにも設けられており、これらの軸受を下補強ロール軸受箱733により支持している。
また、図2に示すように、入側のハウジング700に、上補強ロール軸受箱732を介して上補強ロール730に水平方向の力を加えるように上補強ロール軸受箱がた取りシリンダ780が設けられている。同様に、入側のハウジング700には、下補強ロール軸受箱733を介して下補強ロール731に水平方向の力を加えるように下補強ロール軸受箱がた取りシリンダ782が設けられている。
油圧装置90は、上述した各ベンディングシリンダやがた取りシリンダ、シフトシリンダ715,717、あるいは圧延材5を圧延するための圧下力を上ワークロール710および下ワークロール711に加える圧下シリンダ(図示省略)等の各油圧シリンダに接続されており、この油圧装置90は制御装置80に接続されている。
制御装置80は油圧装置90を作動制御して、上述した各ベンディングシリンダ等に圧油を給排することでそれらの各シリンダを駆動制御している。
次に、本発明における圧延機やその制御方法、スラスト力支持方法の特徴的な部分について、第5スタンド70の各ロールのうち、上ワークロール710に関係する構成を例にして図6を用いて説明する。なお、下ワークロール711についても、上ワークロール710と同等の構成・方法とすることができ、その詳細な構成は略同じであるため、説明は省略する。
最初に、図6に示す構成を導くに至った背景について図4および図5を用いて説明する。
最初に、本発明は、上ワークロール710や下ワークロール711の直径をD、圧延材の最大圧延板幅をLとしたときに、上ワークロール710や下ワークロール711は、D/Lが0.28以下の条件を満たすものとすることができる。
このような比較的小径のワークロールになると、ワークロール軸受箱の上下方向の制約から、ラジアル軸受およびスラスト軸受サイズが制約を受け、大きな軸受とすることができない。また、シフトシリンダも上下方向のスペースがなくなり、大きな装置にすることができなくなる。そもそも、軸受自体が小さくなり強度低下があるため、シフトに関係する装置を大きくすることができたとしても、軸受の寿命が大きな課題になる。
図4は、圧延荷重とスラスト抵抗力の関係を示す図であり、横軸が圧延荷重[MN]、縦軸がスラスト抵抗力[MN]、縦軸の「-」は駆動側方向、「+」は作業側方向を示す。
図4に示すように、圧延中シフト無しのときにおけるスラスト抵抗力の作業側方向最大値を示す直線202は圧延荷重×0.02に略等しい。また、圧延中シフト無しのときにおけるスラスト抵抗力の駆動側方向最大値を示す直線204は-圧延荷重×0.02に略等しい。圧延中にシフト無しのときにおけるスラスト抵抗力203は、-圧延荷重×0.02より大きく、圧延荷重×0.02より小さくなる。
このスラスト荷重は、上ワークロール710と上中間ロール720同士の軸線がロール間でわずかにクロスしていること、および、上ワークロール710の軸線が圧延材5の幅方向(進行方向に対し直角な方向)に対してわずかにクロスしていること、によって生じるもので、スラスト荷重の方向は駆動側方向のときも作業側方向のときもある。
これに対し、圧延中シフトするときは、更に、シフト速度と圧延速度の比率によって変化する、ロール間の滑りの抵抗や、軸受箱に作用している力のシフト方向の摩擦抵抗、駆動スピンドルの伸縮の抵抗(駆動トルクによりスプラインに作用する接線力の摩擦抵抗)、などがスラスト抵抗力として作用する。軸受箱に作用している力とはベンディング力やがた取りシリンダ力、その他にロール間のパス方向オフセットによる圧延荷重のオフセット分力などである。
そのため、圧延中シフトするときにおけるスラスト抵抗力の作業側方向最大値を示す直線201は直線202より+側に位置し、圧延中シフトするときにおけるスラスト抵抗力の駆動側方向最大値を示す直線205は直線204より-側に位置する。
なお、図4に記載の圧延中シフトするときのスラスト抵抗力の最大値を示す直線201,205は直線近似で実線で表現した。圧延トルクと圧延荷重は直線の関係ではないのでこの直線近似は正確ではないが、説明を容易にするため、1つの近似として用いる。
また、ベンディング力やがた取りシリンダ力は、圧延荷重とあまり関連なく設定されるので、圧延荷重が0[MN]でもスラスト抵抗力がある。
図4に示すように、圧延荷重が20[MN]を超えると、圧延中シフトするときは、圧延中シフト無しのときの圧延荷重40[MN]のときのスラスト力の2倍以上のスラスト抵抗力が作用する。
また、圧延中シフトするときは、圧延荷重が20[MN]以下の小さいときにも、圧延中シフト無しの圧延荷重40[MN]のときのスラスト抵抗力の最大値に近いスラスト抵抗力が平均的に作用する。
さらに、圧延荷重maxが40[MN]の圧延機では、圧延中シフトするとき平均的には圧延中シフトしないときに比べて3.0倍のスラスト抵抗力が作用する。
図5は、スラスト軸受の外径Do[mm]とスラスト軸受のスラスト動定格荷重Ca[MN]とスラスト軸受の寿命Lh[h]の関係を示す図である。
ここでは、圧延荷重maxが40[MN]、スラスト抵抗力maxが2.0[MN]の場合、スラスト抵抗力maxの75%を平均のスラスト負荷となる場合を想定する。このとき平均スラスト負荷Faは2.0×0.75=1.5[MN]程度となる。
なお、圧延機の設備仕様は圧延荷重40[MN]の設備であっても、常に圧延荷重40[MN]が作用することはない。板幅、圧下率などの圧延スケジュールで決まるものであり、設備ごとに平均スラスト負荷Faは異なることは明らかである。
図5に示すように、外径Doが470[mm]のときのスラスト動定格荷重Caは2.0[MN]、Doが340[mm]のときスラスト動定格荷重Caは1.2[MN]となり、スラスト動定格荷重Caは60%に減少する。
軸受の寿命回転数Lhrは、Lhr∝(Ca/Fa)10/3の関係が知られており、外径Doが340[mm]になると、平均スラスト負荷Faが同じであっても外径Doが470[mm]のときに比べて寿命回転数は1/5.5に減少する。
ワークロールの直径Dを小径化すると、スラスト軸受の外径Doが小さくなってしまう。例えばD=520[mm]のときはDo=470[mm]程度、D=380[mm]のときはDo=340[mm]程度が想定される。
この場合であれば、Dが73%に小径化したときに軸受の寿命回転数は1/5.5=18%にまで減少してしまい、軸受の寿命が大きく減少してしまうことは避けがたいことがわかる。
例えば、圧延材の最大圧延板幅Lを1600[mm]とし、圧延速度900[m/min]、圧延荷重40[MN]のときのスラスト軸受の寿命Lh[h]は以下となる。
Do=470[mm]、D=520[mm]、D/L=0.33のときは、Ca=2.0[MN]、Fa=1.5[MN]、Lh=79[h]となり、Do=400[mm]、D=445[mm]、D/L=0.28のとき、Ca=1.5[MN]、Fa=1.5[MN]、Lh=26[h]となり、Do=340[mm]、D=380[mm]、D/L=0.24のときは、Ca=1.2[MN]、Fa=1.5[MN]、Lh=11[h]となる。
圧延速度が同じときにDが小径になると回転数は大きくなるため寿命回転数の低下以上に寿命は短時間になる。ここで、D/L=0.28のときは、Ca=Faの条件であり、このときのスラスト軸受の寿命Lhは26[h]となってしまう。実操業では1日にワークロールを数回交換するが、極めて短時間に軸受の寿命に至ることは明らかであり、数セットの軸受を保有して操業したとしてもせいぜい1週間で軸受は寿命に至ることから、操業と設備保全の両面から実際の設備としてスラスト軸受は限界と言える。D/L=0.24のときはLh=11[h]であり、操業中にいつ破損に至るか不確かであり、実際の設備としては適用不可と言える。
このような、小径のワークロールとし、特に、圧延中シフトを行う圧延機では、ワークロールのスラスト負荷に対する軸受の寿命が問題となる。従来の作業側あるいは駆動側の一方にのみシフト装置を設けた方式では、従来の比較的大径のワークロールでは軸受の寿命が問題になっていなかったとしても、小径ワークロールでは短寿命の問題が生じる。さらに、圧延中にシフトを行うことなしに圧延を継続しても、圧延中は常時スラスト負荷が作用するので、スラスト負荷に対する軸受の寿命は小径ワークロールでは短寿命の問題を生じる。
本発明者らは、そこで、平均スラスト負荷Faを減少させることを発想した。従来、シフト装置は作業側あるいは駆動側の一方にのみ配置されていたが、これを駆動側あるいは作業側にも設けて、圧延中にシフトしていない際にも作業側と駆動側の両方のシフト装置でスラスト抵抗力を支持するようにすることとした。これにより、作業側と駆動側とで支持することで、基本的には平均スラスト負荷Faを半分にできる。Faを半分にできれば寿命回転数LhrがLhr∝(Ca/Fa)10/3の関係があることから寿命回転数を10倍に延ばすことが可能となる。なお、作業側と駆動側との負荷配分は選択も可能であり、特に限定されるものではない。
本発明はこのような知見によりなされたものである。
次いで、本発明の特徴的な構成や制御について説明する。
図6に示すように、操作側の入側固定部材702には、作業側のラジアル軸受790A、スラスト軸受792を支持する上作業側軸受箱712Aに接続された接続部材714Aを介して、上ワークロール710に対して作業側および駆動側の両方向への力を付与するシフトシリンダ715Aが設けられている。
また、操作側の出側固定部材703には、作業側のラジアル軸受790A,スラスト軸受792を支持する上作業側軸受箱712Aに接続された接続部材714Bを介して上ワークロール710に対して作業側および駆動側の両方向への力を付与するシフトシリンダ715Bが設けられている。
このシフトシリンダ715Bの部分には、上ワークロール710のロール軸方向の位置を検出する位置センサ716が設けられている。なお、位置センサ716を設ける位置はこれに限定されず、他のシフトシリンダ715A,715C,715Dの位置でもよい。また、1つである必要は無く、2つ以上とすることができる。
同様に、駆動側の入側固定部材702には、駆動側のラジアル軸受790Bを支持する上駆動側軸受箱712Bに接続された接続部材714Dを介して上ワークロール710に対して作業側および駆動側の両方向への力を付与するシフトシリンダ715Dが設けられている。
また、駆動側の出側固定部材703には、駆動側のラジアル軸受790Bを支持する上駆動側軸受箱712Bに接続された接続部材714Cを介して上ワークロール710に対して作業側および駆動側の両方向への力を付与するシフトシリンダ715Cが設けられている。
作業側のみに設けられているスラスト軸受792には上ワークロール710に作用する軸方向の力が作用し、最終的には作業側のシフトシリンダ715A,715Bが支えている。同様に、駆動側のラジアル軸受790Bには上ワークロール710に作用する軸方向の力が作用するが、その力は駆動側のシフトシリンダ715C,715Dが支えている。
この上ワークロール710に作用する軸方向の力は作業側方向のときもあるし、駆動側方向のときもあることから、作業側のシフトシリンダ715A,715Bの、および駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのいずれのシリンダも、作業側方向および駆動側方向のどちらの方向の力も支えられる。
したがって、圧延中にシフトするとき、圧延中にシフトしないとき、いずれのときも、上ワークロール710に作用する軸方向の力を作業側と駆動側の合計で支えることが可能となる。
これらシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dは、ヘッド側空間とロッド側空間とのいずれにも油が流入出することによりシリンダがスライドするものであり、作業側のシフトシリンダ715A,715Bおよび駆動側のシフトシリンダ715C,715Dは、いずれも、ロッド側空間が圧延材5に近い側に配置されている。
ここで、スラスト反力は、一方がヘッド側=上ワークロール710を押す側、他の一方はロッド側=上ワークロール710を引く側で、その合計となる。
また、押されることに対する上ワークロール710の負荷能力は高い。これに対して、引く力を上ワークロール710に伝える部位にスラスト力伝達部材794が装着されているが、このスラスト力伝達部材794が設けられている部分の上ワークロール710側の径は細くなる。このため、引かれる力に対する上ワークロール710の負荷能力はこの細い径の部分の強度に左右されることから、引く力に対する負荷能力は押されることに対する負荷能力よりも低くなる。
そして、シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dでは、ヘッド側の出力はロッド側よりも大きいことから、図6に示すように、押す側をヘッド側とし、引く側をロッド側として、上ワークロール710を押す力を引く力より大きくすることができる。
上作業側軸受箱712Aには、スラスト軸受792とラジアル軸受790Aが配置されている。上駆動側軸受箱712Bには、ラジアル軸受790Bが配置されている。
このうち、ラジアル軸受790A,790Bには上ワークロールベンディングシリンダ740,741や上ワークロール軸受箱がた取りシリンダ760の力が作用する。これらラジアル軸受790A,790Bはロール軸に対して作用するこれらの垂直方向の力を回転しながら支持する。
駆動側のラジアル軸受790Bは上駆動側軸受箱712Bに作用する軸方向の力も支持することから、4列テーパころ軸受が一般的に使われている。また、駆動側のラジアル軸受790Bと作業側のラジアル軸受790Aとは同じ仕様の軸受が使われており、保全業務が煩雑になることを避けることができるようになっているものとすることができる。
これに対し、作業側のみに設けられているスラスト軸受792は、通常、複列円すいころ軸受などが用いられる。作業側のみにスラスト軸受792が設けられている理由は以下の通りである。
上ワークロール710のうち駆動側の軸端は駆動スピンドル(図示省略)に連結されており、ロール軸端部に駆動トルクが作用し、ロールにねじりが作用するので、軸径を極力大きくしたい、との要求がある。ここで、駆動側にもスラスト軸受を配置する構成とすると、軸径が小さくなってしまい、伝達可能な駆動トルクが制約を受けることになる。
このため、駆動側はスラスト軸受を設けずにラジアル軸受790Bのみとして、上ワークロール710の駆動側軸端部の軸径を大きくしている。それに従い、駆動側のラジアル軸受790Bはロールベンディング力とスラスト反力の両方を受けることになる。そこで、作業側と駆動側との力の受け方は作業側の方を大きくするなどすることができる。
シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dの駆動系では、油圧装置90のポンプ(図示省略)から吐出された圧油が流れる圧力ライン800から分岐した圧力ライン801や、圧油が貯留されているタンク(図示省略)に接続されているタンクライン850から分岐したタンクライン802の出側に油の流入出量を調節する電磁切換弁810が設けられている。
電磁切換弁810は、a励磁すると、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側が圧力ライン800につながり、スラスト軸受792に対して作業側方向の力が作用するとともに、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側が圧力ライン800につながり、ラジアル軸受790Bに対して作業側方向の力が作用する。そして、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側と駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側はタンクライン850につながることによって、作業側と駆動側のどちらのシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dも、作業側方向へのシフト力を生じる。
また、電磁切換弁810をb励磁とすると、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側が圧力ライン800につながり、スラスト軸受792に対して駆動側方向の力が作用するとともに、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側が圧力ライン800につながり、ラジアル軸受790Bに対して駆動側方向の力が作用する。そして、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側と駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側とはタンクライン850につながることによって、作業側と駆動側のどちらのシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dも、駆動側方向へのシフト力を生じる。
これらの電磁切換弁810の構成と制御装置80による励磁制御とにより、シフトシリンダ715A,715Bによりスラスト軸受792に対して駆動側へ押す力を付与するときはシフトシリンダ715C,715Dによりラジアル軸受790Bに対して駆動側へ引く力を付与して、シフトシリンダ715C,715Dがラジアル軸受790Bに対して作業側へ押す力を付与するときはシフトシリンダ715A,715Bがスラスト軸受792に対して作業側へ引く力を付与する。
ここで、シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dのヘッド側はロッド側よりも出力が大きいので、各シリンダが押す力は引く力より大きい。駆動側方向に上ワークロール710がシフトしているときは、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側が受ける負荷配分を作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側よりも小さくするようにし、作業側方向に上ワークロール710がシフトしているときは、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側が受ける負荷配分を駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側よりも小さくすることで、シフトシリンダ715A,715Bあるいはシフトシリンダ715C,715Dが付与する押す力を、引く力より大きくすることができる。
これにより、駆動側では駆動トルクによるねじり応力とシフトによる引張の合力を小さくすることが可能になる。特に、作業側にはスラスト軸受792があるため、ロール軸端は特に細くなっているので、そこに作用するシフトによる引張が小さくなるようにすることで、ロールの軸端の寿命を長くすることができる。
電磁切換弁810の下流側の圧力ライン801にはパイロットチェック弁822が、電磁切換弁810の下流側の圧力ライン803にはパイロットチェック弁821がそれぞれ設けられており、電磁切換弁810が中立になったときにシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dのロッド側、ヘッド側ともに圧油が流れることを防ぐ構成となっている。これにより、上ワークロール710のシフトを止めたときも、作業側のシフトシリンダ715A,715Bと駆動側のシフトシリンダ715C,715Dで、上ワークロール710が軸方向に動かないように支持するものとしている。
圧力ライン801のパイロットチェック弁822の下流側では、圧力ライン801が、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側に接続された駆動側ヘッド側圧力ライン804と作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側に接続された作業側ロッド側圧力ライン805とに分岐している。
同様に、圧力ライン803のパイロットチェック弁821の下流側では、圧力ライン803が、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側に接続された駆動側ロッド側圧力ライン806と作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側に接続された作業側ヘッド側圧力ライン807とに分岐している。
このような油圧回路において、制御装置80は、シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dが、上ワークロール710が少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、スラスト力を支持するように、各々がラジアル軸受790B,スラスト軸受792に対して同じ方向に力を付与するよう油圧装置90を駆動する。
この制御装置80は、位置センサ716により計測された上ワークロール710の位置に基づいて、電磁切換弁810を調節する。
更には、制御装置80は、圧延中は上ワークロール710のシフトの方向は一方向とし、相対する2つのロールの移動方向を反対とすることが望ましい。これにより、長時間圧延が継続し、しかも圧延中にわずかずつシフトし続ける過酷な負荷条件となるような場合においても、ロールや軸受の長寿命化が可能となる。
なお、図6の油圧系統は、本発明を説明する部分のみを示すものであり、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁などが適宜必要に応じて追加されるものである。例えば、熱膨張でワークロールが伸びることやロールセットに作用するスラスト力の方向が変わることなどの理由で、作業側のヘッド側と駆動側のロッド側の連結した配管内、あるいは、作業側のロッド側と駆動側のヘッド側の連結した配管内に過大な圧力が生じる場合がある。そのときの過負荷に対応するため、パイロットチェック弁821,822とシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dとの間にリリーフ弁を設け、配管内の昇圧を機械の許容圧力に留めるようにする。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の圧延機では、シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dは、上ワークロール710が少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、各々がラジアル軸受790B,スラスト軸受792に対して同じ方向に力を付与することによって、圧延中にシフトをしない場合においても上ワークロール710からのスラスト力を両方のシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dで分散して受け持つことができ、比較的小径のワークロールを用いる場合であっても、大きなスラスト力を支持することができる。
また、上ワークロール710をシフトさせるときにも操作側と駆動側との両方のシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dに力を分散させることができる。特に、通常運転中における、長時間さらされ続けるスラスト力の負荷に対抗でき、ラジアル軸受790Bやスラスト軸受792等の寿命向上に適している。
また、シフトシリンダ715A,715Bによりスラスト軸受792に対して駆動側へ押す力を付与するときはシフトシリンダ715C,715Dによりラジアル軸受790Bに対して駆動側へ引く力を付与し、シフトシリンダ715C,715Dがラジアル軸受790Bに対して作業側へ押す力を付与するときはシフトシリンダ715A,715Bがスラスト軸受792に対して作業側へ引く力を付与するようにシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dを制御するため、作業側および駆動側のシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dが押し引きする操作タイミングを合わせることができるので、精度良くスラスト力を分散させることができる。
更に、シフトシリンダ715A,715Bあるいはシフトシリンダ715C,715Dが付与する押す力を、引く力より大きくすることで、上ワークロール710の軸端部分は径が細くなるとの問題が生じても、引く力よりも押す力を大きくするように力を分散させることにより、ロール寿命を長くすることができる。
また、シフトシリンダ715A,715B,715C,715Dは、ヘッド側空間とロッド側空間とのいずれにも油が流入出することによりシリンダがスライドし、油が流入出する圧力ライン801,803、タンクライン850、駆動側ヘッド側圧力ライン804、作業側ロッド側圧力ライン805、駆動側ロッド側圧力ライン806、作業側ヘッド側圧力ライン807と、上ワークロール710の位置を検出する位置センサ716と、圧力ライン801,803に設けられ、油の流入出量を調節する電磁切換弁810と、を更に備え、位置センサ716により計測された上ワークロール710の位置に基づいて、電磁切換弁810を調節する制御装置80を更に備えることにより、操作側と駆動側の両方のシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dに力を分散させて上ワークロール710をシフトすることができる。
更に、作業側のシフトシリンダ715A,715Bおよび駆動側のシフトシリンダ715C,715Dは、いずれも、ロッド側空間が圧延材に近い側に配置されることで、押されることに対する負荷能力が引かれる力に対する負荷能力より高い上ワークロール710に対して、出力の大きい押す側をヘッド側とし、引く側を出力がヘッド側に対して低いロッド側に配置することができ、より合理的な配置関係とすることができる。
また、上ワークロール710の直径をD、圧延材の最大圧延板幅をLとしたときに、上ワークロール710は、D/Lが0.28以下の条件を満たすことにより、従来のワークロール径以下で従来よりも硬質な鋼板の圧延ができるとともに、より複雑な形状制御が可能となる。
なお、本実施例の圧延機の構成は図2等に示す形態に限られない。以下他の形態について図7乃至図9を用いて説明する。図7乃至図9は実施例1の変形例の圧延機のうち、図2のA-A’矢視部分を説明する平面図である。
図7に示す圧延機では、上ワークロール710のシフトシリンダ715および下ワークロール711のシフトシリンダ717が設けられているとともに、上中間ロール720のシフトシリンダ718および下中間ロール721のシフトシリンダ719が設けられている。
図8に示す圧延機では、上ワークロール710のシフトシリンダ715および下ワークロール711のシフトシリンダ717が設けられているとともに、上中間ロール720のみ設けられている。なお、図8に示す形態の換わりに、下中間ロール721のみが設けられている形態とすることができる。
図9に示す圧延機では、上中間ロール720、および下中間ロール721が設けられておらず、上ワークロール710を上補強ロール730が、下ワークロール711を下補強ロール731が直接支持する形態である。これらは、図1に示した第1スタンド30、第2スタンド40、第3スタンド50に相当する。
また、上述の圧延機では、少なくとも上ワークロール710および下ワークロール711は圧延中にクロスすることが可能な構成とすることができる。特に、上ワークロール710および下ワークロール711が圧延中にクロスする圧延機では、上ワークロール710および下ワークロール711に作用するスラスト力が大きくなる。このような圧延機で上ワークロール710および下ワークロール711をシフトするときにも、作業側と駆動側との両方にシフトシリンダ715,717を設けることで、少なくとも一方のシフト力を軽減することができ、軸受やロールなどの圧延機を構成する各種構成部材を長寿命にすることができる。また、上中間ロール720、下中間ロール721についてもクロス可能な構成とすることができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法について図10および図11を用いて説明する。図10は本実施例2の圧延機のうち、ワークロール部分の詳細を説明する平面図、図11は実施例2の変形例の圧延機のうち、ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。
図10に示すように、本実施例の圧延機でのシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dの駆動系は、作業側に、圧力ライン800から分岐した圧力ライン901やタンクライン850から分岐したタンクライン902の出側に油の流入出量を調節する作業側電磁切換弁910が設けられている。
駆動側には、圧力ライン800から分岐した圧力ライン951やタンクライン850から分岐したタンクライン952の出側に油の流入出量を調節する駆動側電磁切換弁915が設けられている。
これら作業側電磁切換弁910や駆動側電磁切換弁915の構成は実施例1における電磁切換弁810と同じである。
本実施例では、作業側電磁切換弁910や駆動側電磁切換弁915の動作は、以下の表1に示すように、上ワークロール710のシフト方向が作業側のときは作業側電磁切換弁910および駆動側電磁切換弁915どちらもa励磁、シフト方向が駆動側のときは作業側電磁切換弁910駆動側電磁切換弁915どちらもb励磁、シフトをストップするときは中立状態のNとすることが望ましい。
また、切換える際は、作業側電磁切換弁910および駆動側電磁切換弁915を同時に、a励磁、b励磁、もしくは中立状態に切換えることが望ましい。a励磁とb励磁が作業側と駆動側で逆になると力の方向が逆になってしまい、本来のスラスト抵抗力を低減する機能の効果が減少してしまうため、a励磁とb励磁とが同時に同じであることが望ましい。これによって、作業側のシフトシリンダ715A,715Bと駆動側のシフトシリンダ715C,715Dが、少なくとも作業側方向シフトのときや駆動側方向シフトのときは、シフトに要する力を分散して受けもたせることができる。
なお、これらの条件は作業側電磁切換弁910と駆動側電磁切換弁915とが同じ仕様である場合であり、作業側電磁切換弁910と駆動側電磁切換弁915のポート構成が逆の場合は、a励磁とb励磁が作業側と駆動側で逆にすることが望ましい。
Figure 0007256336000001
本実施例では、作業側電磁切換弁910や駆動側電磁切換弁915がa励磁すると、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側が作業側ロッド側圧力ライン903および圧力ライン901を介して圧力ライン800につながり、スラスト軸受792に対して作業側方向の力が作用するとともに、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側が駆動側ヘッド側圧力ライン953および圧力ライン951を介して圧力ライン800につながり、ラジアル軸受790Bに対して作業側方向の力が作用する。
そして、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側が作業側ヘッド側圧力ライン904およびタンクライン902を介して、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側が駆動側ロッド側圧力ライン954およびタンクライン952を介してタンクライン850につながることによって作業側方向へのシフト力を生じる。
また、電磁切換弁810をb励磁とすると、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側が作業側ヘッド側圧力ライン904および圧力ライン901を介して圧力ライン800につながり、スラスト軸受792に対して駆動側方向の力が作用するとともに、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側が駆動側ロッド側圧力ライン954および圧力ライン951を介して圧力ライン800につながり、ラジアル軸受790Bに対して駆動側方向の力が作用する。
そして、作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側が作業側ロッド側圧力ライン903およびタンクライン902を介して、駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側が駆動側ヘッド側圧力ライン953およびタンクライン952を介してタンクライン850につながることによって駆動側方向へのシフト力を生じる。
作業側電磁切換弁910の下流側の作業側ロッド側圧力ライン903にはパイロットチェック弁922が、作業側ヘッド側圧力ライン904にはパイロットチェック弁921が設けられている。
同様に、駆動側電磁切換弁915の下流側の駆動側ロッド側圧力ライン954にはパイロットチェック弁923が、駆動側ヘッド側圧力ライン953にはパイロットチェック弁924が設けられている。
更に、作業側ロッド側圧力ライン903にはシフトシリンダ715A,715Bのロッド側空間の圧力を計測する作業側ロッド側圧力計測装置932が、作業側ヘッド側圧力ライン904にはシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側空間の圧力を計測する作業側ヘッド側圧力計測装置931が設けられている。同様に、駆動側ロッド側圧力ライン954にはシフトシリンダ715C,715Dのロッド側空間の圧力を計測する駆動側ロッド側圧力計測装置934が、駆動側ヘッド側圧力ライン953にはシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側空間の圧力を計測する駆動側ヘッド側圧力計測装置933が設けられている。
このような油圧回路においては、制御装置80は、作業側ヘッド側圧力計測装置931、作業側ロッド側圧力計測装置932、駆動側ヘッド側圧力計測装置933、駆動側ロッド側圧力計測装置934により計測された各々の圧力に基づいて、作業側電磁切換弁910および駆動側電磁切換弁915を調節する。
また、制御装置80は、位置センサ716により計測された上ワークロール710の位置に基づいて、作業側電磁切換弁910および駆動側電磁切換弁915を調節する。
それらの制御の詳細は、例えば後述する実施例3と同様の制御とすることができる。
なお、図10に示す回路では、圧延中にシフト後停止したとき、上作業側軸受箱712Aは作業側のシフトシリンダ715A,715Bで支持され、上駆動側軸受箱712Bは駆動側のシフトシリンダ715C,715Dで支持されていて、かつ、パイロットチェック弁921,922,923,924で油が封じ込まれていることから、熱膨張で上ワークロール710が伸びることやロールセットに作用するスラスト力の方向が変わることなどの理由で作業側のシフトシリンダ715A,715Bと駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのいずれか一方だけがスラスト反力を支えることになってしまう場合がある。
そのときの過負荷に対応するため、パイロットチェック弁921,922とシフトシリンダ715A,715Bとの間の作業側ロッド側圧力ライン903上、作業側ヘッド側圧力ライン904上や、パイロットチェック弁923,924とシフトシリンダ715C,715Dとの間の駆動側ロッド側圧力ライン954上、駆動側ヘッド側圧力ライン953上にリリーフ弁を設け、配管内の昇圧を配管の許容圧力に留めるようにすることが望ましい。
その他の構成・動作は前述した実施例1の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法においても、前述した実施例1の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法とほぼ同様な効果が得られる。
また、作業側ヘッド側圧力計測装置931、作業側ロッド側圧力計測装置932、駆動側ヘッド側圧力計測装置933、駆動側ロッド側圧力計測装置934により計測された各々の圧力に基づいて、作業側電磁切換弁910、駆動側電磁切換弁915を調節することにより、操作側と駆動側の油圧シリンダの押し引きのバランス、即ち負荷の配分を調節することができるようになり、使用する軸受が異なることにより許容負荷が異なる場合等に、軸受の許容負荷を超えずに、操作側と駆動側の両方で大きなスラスト力を支持することができる、との効果が得られる。
更に、位置センサ716により計測された上ワークロール710の位置にも基づいて、作業側電磁切換弁910、駆動側電磁切換弁915を調節することで、操作側と駆動側の両方のシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dに力を分散させて上ワークロール710をシフトさせることができ、さらにシフト中もしくはシフトを止めたあとの上ワークロール710の位置を容易に定めることができる。
なお、本実施例の圧延機の形態は図10に示す形態に限られず、図11に示すように、位置センサ716が配置されていない駆動側の圧力ライン951上の駆動側電磁切換弁915の入側に圧力制御弁930を配置して、後述する実施例3の図13および図14に示すフローチャートの駆動側サーボ弁1070によるαa調整と同等の制御をこの圧力制御弁930で行うことができる。これによっても、負荷配分の調整が可能である。
また、図11に示す構成のうち、駆動側電磁切換弁915と圧力制御弁930の代わりにサーボ弁を設置して、図13および図14に示すフローチャートの駆動側サーボ弁1070によるαa調整と同等のことを行うことでも、負荷配分の調整が可能である。
更に、本実施例の構成を図7乃至図9に示した実施例1の各変形例に対して適用することができる。
<実施例3>
本発明の実施例3の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法について図12乃至図15を用いて説明する。図12は本実施例3の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図、図13は実施例3の圧延機におけるロール軸方向位置調整の流れを示すフローチャート、図14は実施例3の圧延機におけるシフト力調整の流れを示すフローチャート、図15は実施例3の変形例の圧延機のうち、上ワークロール部分の詳細を説明する平面図である。
本実施例の圧延機でのシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dの駆動系は、図12に示すように、作業側に、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1001や、タンクライン850から分岐したタンクライン1051の出側に油の流入出量を調節する第1作業側電磁切換弁1010が設けられている。
また、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1002やタンクライン850から分岐したタンクライン1052の出側には、油の流入出量を調節する作業側サーボ弁1030が設けられている。
更に、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1003やタンクライン850から分岐したタンクライン1053の出側には、パイロットチェック弁1023やパイロットチェック弁1024のオンオフをパイロットライン1017を介して調節する第2作業側電磁切換弁1040が設けられている。
駆動側には、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1004や、タンクライン850から分岐したタンクライン1054の出側に油の流入出量を調節する第1駆動側電磁切換弁1060が設けられている。
また、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1005やタンクライン850から分岐したタンクライン1055の出側には、油の流入出量を調節する駆動側サーボ弁1070が設けられている。
同様に、圧力ライン800から分岐した圧力ライン1006やタンクライン850から分岐したタンクライン1056の出側には、パイロットチェック弁1027やパイロットチェック弁1028のオンオフをパイロットライン1018を介して調節する第2駆動側電磁切換弁1080が設けられている。
第1作業側電磁切換弁1010の下流側の作業側ロッド側圧力ライン1015にはパイロットチェック弁1021が、作業側ヘッド側圧力ライン1016にはパイロットチェック弁1022が設けられている。
同様に、第1駆動側電磁切換弁1060の下流側の駆動側ヘッド側圧力ライン1066にはパイロットチェック弁1025が、駆動側ロッド側圧力ライン1065にはパイロットチェック弁1026が設けられている。
更に、作業側ロッド側圧力ライン1015にはシフトシリンダ715A,715Bのロッド側空間の圧力を計測する作業側ロッド側圧力計測装置1032が、作業側ヘッド側圧力ライン1016にはシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側空間の圧力を計測する作業側ヘッド側圧力計測装置1031が設けられている。
同様に、駆動側ロッド側圧力ライン1065にはシフトシリンダ715C,715Dのロッド側空間の圧力を計測する駆動側ロッド側圧力計測装置1034が、駆動側ヘッド側圧力ライン1066にはシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側空間の圧力を計測する駆動側ヘッド側圧力計測装置1033が設けられている。
本実施例では、第1作業側電磁切換弁1010、作業側サーボ弁1030、第2作業側電磁切換弁1040、第1駆動側電磁切換弁1060、駆動側サーボ弁1070、第2駆動側電磁切換弁1080の動作は、以下の表2に示す通りである。
Figure 0007256336000002
第1作業側電磁切換弁1010および第1駆動側電磁切換弁1060のみをa励磁あるいはb励磁させるシフト速度の高速は、圧延中でないときに用いる。例えば、ロール組替のために圧延機内で上ワークロール710を軸方向に移動するときなど、高速で上ワークロール710をシフトしたいときに用いる。高速のシフト速度は例えば20[mm/s]程度にする。
作業側サーボ弁1030、第2作業側電磁切換弁1040、駆動側サーボ弁1070、および第2駆動側電磁切換弁1080を用いるシフト速度の低速は、圧延中に上ワークロール710をシフトするときに用いる。このタイミングでは圧延荷重が作用しているので、上ワークロール710と圧延材5との間や上ワークロール710と上中間ロール720との間のシフト抵抗はシフト速度が速いほど大きくなる。そのため、圧延中は低速でシフトすることとなる。低速のシフト速度は、例えば、2.0[mm/s]以下にする。
圧延中のシフトは、上下を同時に例えば上ワークロール710を作業側方向、下ワークロール711を駆動側方向にシフトする。シフト速度をほぼ同じにして、シフト動作中も圧延材5中心(あるいは、圧延機のパス中心)に対して上ワークロール710と下ワークロール711とが点対称状態になるようにシフトさせる。圧延中に点対称状態がくずれるとレベリングが変化して圧延材5の幅方向の一方が他の一方よりも圧延されてウエッジ状になり蛇行を引き起こしやすくなる。そのような、不安定な圧延を回避するために点対称状態で動かす。
上ワークロール710のシフト方向が作業側と駆動側のいずれのときも、第2作業側電磁切換弁1040および第2駆動側電磁切換弁1080はどちらもa励磁とする。
作業側サーボ弁1030および駆動側サーボ弁1070の駆動はいずれもONとするが、この際、位置センサ716で上ワークロール710の位置を検出し、その位置検出結果から位置と移動速度を求め、目標とする位置と移動速度になるように調整する。
すなわち、本実施例の制御装置80は、作業側ヘッド側圧力計測装置1031、作業側ロッド側圧力計測装置1032、駆動側ヘッド側圧力計測装置1033、駆動側ロッド側圧力計測装置1034により計測された各々の圧力に基づいて、作業側サーボ弁1030、第2作業側電磁切換弁1040、駆動側サーボ弁1070、第2駆動側電磁切換弁1080を調節する。
また、制御装置80は、位置センサ716により計測された上ワークロール710の位置にも基づいて、作業側サーボ弁1030、第2作業側電磁切換弁1040、駆動側サーボ弁1070、第2駆動側電磁切換弁1080を調節する。
より具体的には、図12に示す作業側ヘッド側圧力ライン1016に設けられている作業側ヘッド側圧力計測装置1031や作業側ロッド側圧力ライン1015に設けられている作業側ロッド側圧力計測装置1032の計測値から作業側のシフト力を求める。作業側のシフト力Fwは、(作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側圧力PTwr)×(作業側のシフトシリンダ715A,715Bのロッド側面積Awr)-(作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側圧力PTwh)×(作業側のシフトシリンダ715A,715Bのヘッド側面積Awh)から求められる。
また、駆動側では駆動側ヘッド側圧力ライン1066に設けられている駆動側ヘッド側圧力計測装置1033や駆動側ロッド側圧力ライン1065に設けられている駆動側ロッド側圧力計測装置1034の計測値から駆動側のシフト力を求める。駆動側のシフト力Fdは、(駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側圧力PTdh)×(駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのヘッド側面積Adh)-(駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側圧力PTdr)×(駆動側のシフトシリンダ715C,715Dのロッド側面積Adr)から求められる。
その後、求めた作業側のシフト力と駆動側のシフト力とが、力の大きさと力の方向のどちらも同じになるように駆動側サーボ弁1070で調整する。ここで、作業側と駆動側のシフト力の方向は同じでシフト力は任意に変更することも可能である。
このように、作業側サーボ弁1030は位置決め用、駆動側サーボ弁1070はシフト負荷配分調整用に用いる。
次いで、ロール軸方向位置調整の流れについて図13を用いて説明する。
最初に、制御装置80は、ロール軸方向移動量の指令値xrの入力を受ける(ステップS701)とともに、現時点でのシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dのシフト移動量(=位置センサ716の測定値)xaの入力を受ける(ステップS702)。ロール軸方向移動量の指令値xrは、ロールの摩耗によって、あるいは、ロール先細り部の板幅端部に対する位置を所望の位置にするために指定される。
次いで、制御装置80は、ステップS701で入力された指令値xrとステップS702で入力されたシフト移動量xaとの差分の絶対値|xr-xa|が所定の差分値Δx以上であるか否かを判定する(ステップS703)。絶対値|xr-xa|が差分値Δx以上と判定されたときは処理をステップS704に進め、作業側サーボ弁1030でシフト移動量xaを調整(ステップS704)し、処理をステップS703に戻す。これに対し、差分値Δxより小さいと判定されたときは処理を終了する。
この位置決め調整は、表2に示す圧延中にシフトするとき、あるいはストップしているときでも、表2に示す「圧延中1」のときに|xr-xa|≧Δxになったときに作業側サーボ弁1030でxaが自動的に調整されるようになっている。なお、Δxは例えば±5[mm]等の値が設定される。
なお、図10で位置センサ716のある側の作業側電磁切換弁910を用いて、図13に示すフローチャートの作業側サーボ弁1030によるシフト移動量xa調整と同等の制御を作業側電磁切換弁910の切換で行うことでも、ロール軸方向位置を調整することができる。
次いで、シフト力調整の流れについて図14を用いて説明する。
最初に、制御装置80では、表2のシフト負荷配分の指令値そのものであり、作業側と駆動側のシフト力の比率の指令値αrの入力を受ける(ステップS711)とともに、作業側のシフト力Fwと駆動側のシフト力Fdの合計をFttとしたときに(作業側のシフト力の比率αw(=Fw/Ftt))/(駆動側のシフト力の比率αd(=Fd/Ftt))から求められる作業側と駆動側のシフト力の比率の計測値αaを求める(ステップS712)。
次いで、制御装置80は、ステップS711で入力された指令値αrとステップS712で求めた計測値αaとの差分の絶対値|αr-αa|が作業側と駆動側のシフト力の比率の指令値と計測値の差Δα(例えば、Δα=0.1×αa等に定められる)以上であるか否かを判定する(ステップS713)。絶対値|αr-αa|が差Δα以上と判定されたときは処理をステップS714に進め、駆動側サーボ弁1070で計測値αaが小さくなるよう調整(ステップS714)し、処理をステップS713に戻す。これに対し、差Δαより小さいと判定されたときは処理を終了する。
このシフト力調整は、表2に示す圧延中にシフトするとき、あるいはストップしているときでも、表2に示す「圧延中1」のときに実行され、負荷配分が調整される。
また、図12に示す上ワークロール710と上下方向の反対にある下ワークロール711は、上ワークロール710に対し点対称にシフトされる。下ワークロール711においても、図12同様に作業側のサーボ弁を位置決め用に用い、駆動側のサーボ弁をシフト負荷配分調整用に用いる。また、サーボ弁は作業側か駆動側かのいずれか一方が位置決め用、他の一方はシフト負荷配分調整用であればよく、作業側、駆動側のいずれでもよい。
ストップのときは表2の下3行の各種状態のいずれかとすることができる。圧延中でないときは、中立状態のNとする。表2中「圧延中1」はその位置を保持するためにサーボ弁を用いて、位置決め用サーボ弁が位置保持を行い、シフト負荷配分調整用サーボ弁がシフト負荷配分を行う。表2中「圧延中2」は、作業側サーボ弁1030および駆動側サーボ弁1070を用いずに単にシフトシリンダ715A,715B,715C,715Dの圧力を封じ込め状態にしておくものである。
その他の構成・動作は前述した実施例1の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法においても、前述した実施例1の圧延機、圧延機の制御方法、および圧延機でのスラスト力支持方法とほぼ同様な効果が得られる。
また、実施例1では、作業側と駆動側とを1つの電磁切換弁810の切換で行うことができシンプルな油圧システムにすることが可能であるメリットがある。その一方で、ある一定の負荷配分になっているものの、図13や図14に示すようなフロ-チャートのように作業側と駆動側のシフト力の比率の計測値αaを調整することはできない。
例えば、作業側と駆動側の軸受が同じで軸受の耐負荷寿命が同じ場合は、両方のスラスト反力をほぼ同じにすることが考えられる。また、作業側と駆動側の軸受が異なり耐負荷寿命が異なる場合でも、両方の寿命がほぼ同じになるように、一方と他の一方のスラスト反力の分担割合とすることも1つの方法となるが、本実施例では、このような軸受の対負荷寿命にも配慮した構成とすることができる。
なお、図15に示すように、図12に示した作業側のスラスト軸受792を除外して、作業側のラジアル軸受790A1も4列テーパとし、駆動側のラジアル軸受790Bと同じ構造を採用することができる。
これによれば、スラスト反力を分担することで作業側のスラスト反力を軽減し、駆動側と同じ軸受構造でスラスト反力に耐えるようにすることができ、軸受の種類を減らして、保全負荷を軽減することができる。
さらに、図12で駆動側サーボ弁1070の代わりに電磁切換弁と圧力制御弁とを配置して、図14に示したフローチャートの駆動側サーボ弁1070で作業側と駆動側のシフト力の比率の計測値αa調整と同等のことを圧力制御弁で行うことでも、負荷配分の調整が可能である。
また、シフト負荷配分調整を行う側は駆動側サーボ弁1070でなくとも他の方法を採用することもできる。例えば、位置決め側のシフト力がある値を超えたとき、一定のシフト力を供給できるようにして、位置決め側のシフト力を軽減する方法もある。
更に、表2ではシフト速度が高速のときに第1作業側電磁切換弁1010および第1駆動側電磁切換弁1060を用いるようにしたが、シフト速度が高速のときを含め、作業側サーボ弁1030および駆動側サーボ弁1070を常時用いるようにし、第1作業側電磁切換弁1010や第1駆動側電磁切換弁1060は、作業側サーボ弁1030や駆動側サーボ弁1070に異常があったときのバックアップとすることもできる。
また、本実施例の構成は図7乃至図9に示した実施例1の各変形例に対して適用することができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…圧延設備
5…圧延材
30…第1スタンド(圧延機)
40…第2スタンド(圧延機)
50…第3スタンド(圧延機)
60…第4スタンド(圧延機)
70…第5スタンド(圧延機)
80…制御装置
90…油圧装置
201…直線
202…直線
203…スラスト抵抗力
204…直線
205…直線
700…ハウジング
702…入側固定部材
703…出側固定部材
710…上ワークロール(ワークロール)
711…下ワークロール(ワークロール)
712…上ワークロール軸受箱
712A…上作業側軸受箱
712B…上駆動側軸受箱
713…下ワークロール軸受箱
713A…軸受箱
713B…軸受箱
714A,714B,714C,714D…接続部材
715…シフトシリンダ(作業側・駆動側スラスト力支持装置)
715A,715B…シフトシリンダ(操作側スラスト力支持装置)
715C,715D…シフトシリンダ(駆動側スラスト力支持装置)
716…位置センサ
717…シフトシリンダ(作業側・駆動側スラスト力支持装置)
718,719…シフトシリンダ
720…上中間ロール
721…下中間ロール
722…上中間ロール軸受箱
723…下中間ロール軸受箱
730…上補強ロール
731…下補強ロール
732…上補強ロール軸受箱
733…下補強ロール軸受箱
740,741,742,743…上ワークロールベンディングシリンダ
744,745,746,747…下ワークロールベンディングシリンダ
750,751…上中間ロールベンディングシリンダ
752,753…下中間ロールベンディングシリンダ
760…上ワークロール軸受箱がた取りシリンダ
762…下ワークロール軸受箱がた取りシリンダ
771…上中間ロール軸受箱がた取りシリンダ
773…下中間ロール軸受箱がた取りシリンダ
780…上補強ロール軸受箱がた取りシリンダ
782…下補強ロール軸受箱がた取りシリンダ
790A,790A1,790B…ラジアル軸受
792…スラスト軸受
794…スラスト力伝達部材
800,801,803,901,951,1001,1002,1003,1004,1005,1006…圧力ライン(配管)
802,850,902,952,1051,1052,1053,1054,1055,1056…タンクライン
804,953,1066…駆動側ヘッド側圧力ライン(配管)
805,903,1015…作業側ロッド側圧力ライン(配管)
806,954,1065…駆動側ロッド側圧力ライン(配管)
807,904,1016…作業側ヘッド側圧力ライン(配管)
810…電磁切換弁(流入出油量調整部)
821,822,921,922,923,924,1021,1022,1023,1024,1025,1026,1027,1028…パイロットチェック弁
910…作業側電磁切換弁(流入出油量調整部)
915…駆動側電磁切換弁(流入出油量調整部)
930…圧力制御弁
931,1031…作業側ヘッド側圧力計測装置
932,1032…作業側ロッド側圧力計測装置
933,1033…駆動側ヘッド側圧力計測装置
934,1034…駆動側ロッド側圧力計測装置
1010…第1作業側電磁切換弁(流入出油量調整部)
1017,1018…パイロットライン
1030…作業側サーボ弁(流入出油量調整部)
1040…第2作業側電磁切換弁(流入出油量調整部)
1060…第1駆動側電磁切換弁(流入出油量調整部)
1070…駆動側サーボ弁(流入出油量調整部)
1080…第2駆動側電磁切換弁(流入出油量調整部)

Claims (12)

  1. ワークロールと、
    前記ワークロールの操作側および駆動側に設けられ、前記ワークロールを支持する軸受と、
    前記ワークロールの操作側に設けられ、操作側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する操作側スラスト力支持装置と、
    前記ワークロールの駆動側に設けられ、駆動側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する駆動側スラスト力支持装置と、を備えた圧延機であって、
    前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置は、前記ワークロールが少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、各々が前記軸受に対して同じ方向に力を付与する
    ことを特徴とする圧延機。
  2. 請求項1に記載の圧延機において、
    前記操作側スラスト力支持装置により前記軸受に対して駆動側へ押す力を付与するときは前記駆動側スラスト力支持装置により前記軸受に対して駆動側へ引く力を付与し、前記駆動側スラスト力支持装置が前記軸受に対して操作側へ押す力を付与するときは前記操作側スラスト力支持装置が前記軸受に対して操作側へ引く力を付与するように前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置を制御する
    ことを特徴とする圧延機。
  3. 請求項1又は2に記載の圧延機において、
    前記操作側スラスト力支持装置あるいは前記駆動側スラスト力支持装置が付与する押す力を、引く力より大きくする
    ことを特徴とする圧延機。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の圧延機において、
    前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置は、ヘッド側空間とロッド側空間とのいずれにも油が流入出することによりシリンダがスライドする油圧シリンダを含み、
    前記油が流入出する配管と、
    前記配管に設けられ、前記ヘッド側空間と前記ロッド側空間の圧力をそれぞれ計測する圧力計測装置と、
    前記配管に設けられ、前記油の流入出量を調節する流入出油量調整部と、
    操作側の前記圧力計測装置および駆動側の前記圧力計測装置により計測された各々の圧力に基づいて、操作側又は駆動側の少なくとも一方の前記流入出油量調整部を調節する制御装置と、を更に備える
    ことを特徴とする圧延機。
  5. 請求項1乃至3の何れかに記載の圧延機において、
    前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置は、ヘッド側空間とロッド側空間とのいずれにも油が流入出することによりシリンダがスライドする油圧シリンダを含み、
    前記油が流入出する配管と、
    前記ワークロールの位置を検出する位置センサと、
    前記配管に設けられ、前記油の流入出量を調節する流入出油量調整部と、を更に備え、
    前記位置センサにより計測された前記ワークロールの位置に基づいて、操作側又は駆動側の少なくとも一方の前記流入出油量調整部を調節する制御装置と、を更に備える
    ことを特徴とする圧延機。
  6. 請求項4に記載の圧延機において、
    前記ワークロールの位置を検出する位置センサを更に備え、
    前記制御装置は、前記位置センサにより計測された前記ワークロールの位置にも基づいて、操作側又は駆動側の少なくとも一方の前記流入出油量調整部を調節する
    ことを特徴とする圧延機。
  7. 請求項4乃至6の何れかに記載の圧延機において、
    操作側の前記油圧シリンダおよび駆動側の前記油圧シリンダは、いずれも、ロッド側空間が圧延材に近い側に配置される
    ことを特徴とする圧延機。
  8. 請求項1に記載の圧延機において、
    前記ワークロールの直径をD、圧延材の最大圧延板幅をLとしたときに、前記ワークロールは、D/Lが0.28以下の条件を満たす
    ことを特徴とする圧延機。
  9. ワークロールと、
    前記ワークロールの操作側および駆動側に設けられ、前記ワークロールを支持する軸受と、
    前記ワークロールの操作側に設けられ、操作側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する操作側スラスト力支持装置と、
    前記ワークロールの駆動側に設けられ、駆動側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する駆動側スラスト力支持装置と、を備えた圧延機の制御方法であって、
    前記ワークロールが少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置に対し、各々が前記軸受に対して同じ方向に力を付与させる
    ことを特徴とする圧延機の制御方法。
  10. 請求項9に記載の圧延機の制御方法において、
    前記操作側スラスト力支持装置により前記軸受に対して駆動側へ押す力を付与するときは前記駆動側スラスト力支持装置により前記軸受に対して駆動側へ引く力を付与させ、
    前記駆動側スラスト力支持装置により前記軸受に対して操作側へ押す力を付与するときは前記操作側スラスト力支持装置により前記軸受に対して操作側へ引く力を付与させる
    ことを特徴とする圧延機の制御方法。
  11. ワークロールと、
    前記ワークロールの操作側および駆動側に設けられ、前記ワークロールを支持する軸受と、
    前記ワークロールの操作側に設けられ、操作側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する操作側スラスト力支持装置と、
    前記ワークロールの駆動側に設けられ、駆動側の前記軸受に対して操作側および駆動側の両方向への力を付与する駆動側スラスト力支持装置と、を備えた圧延機でのスラスト力支持方法であって、
    前記ワークロールが少なくとも圧延中に軸方向にシフトしないときに、前記操作側スラスト力支持装置および前記駆動側スラスト力支持装置は、各々が前記軸受に対して同じ方向に力を付与する
    ことを特徴とする圧延機でのスラスト力支持方法。
  12. 請求項11に記載の圧延機でのスラスト力支持方法において、
    前記操作側スラスト力支持装置が前記軸受に対して駆動側へ押す力を付与するときは前記駆動側スラスト力支持装置は前記軸受に対して駆動側へ引く力を付与して、
    前記駆動側スラスト力支持装置が前記軸受に対して操作側へ押す力を付与するときは前記操作側スラスト力支持装置は前記軸受に対して操作側へ引く力を付与する
    ことを特徴とする圧延機でのスラスト力支持方法。
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