JP7255525B2 - 制御装置及び、制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、制御装置及び、制御方法に関し、特に、駆動力源の回転動力がクラッチ装置を介して変速機に伝達される動力伝達装置の制御装置及び、制御方法に関する。
例えば、特許文献1,2には、変速時にクラッチの架け替えを行う自動変速機において、トルクフェーズ後のイナーシャフェーズ中に入力回転数を目標回転数に一致させるようにフィードバック制御する差回転制御を行う技術が開示されている。
特開2002-276795号公報 特開2002-295658号公報
イナーシャフェーズにおいて、上記差回転制御により差回転数が小さくなった場合においても所定のフィードバック制御を継続すると、ノイズ等の影響によりエンジンに対する制御入力がハンチングする場合がある。このため、ハンチングが大きくなると、変速ショックやエンジン音の変化を引き起こし、ドライバに違和感を与える可能性がある。
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、フィードバック制御におけるハンチングを効果的に抑止することにより、変速ショックの発生やエンジン音の変化を効果的に防止することを目的とする。
本開示の装置は、駆動力源の回転動力がクラッチ装置を介して変速機に伝達される動力伝達装置の制御装置であって、前記駆動力源から前記クラッチ装置に入力される回転動力の入力回転数を取得する入力回転数取得手段と、前記クラッチ装置から出力される回転動力の出力回転数を取得する出力回転数取得手段と、前記変速機の変速進行過程の一つであるイナーシャフェーズにおいて、前記入力回転数と前記出力回転数との実差回転数と、所定の目標差回転数との偏差に基づいて、前記駆動力源の目標トルクを設定すると共に、該目標トルクに基づいて前記駆動力源の駆動をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、前記イナーシャフェーズ中に、前記実差回転数が所定の閾値まで減少すると、前記目標トルクにフィルタリング処理を行うフィルタ手段とを備えることを特徴とする。
また、前記フィルタ手段が、所定の高周波成分を除去するローパスフィルタであることが好ましい。
また、外乱トルク推定値を演算すると共に、演算した前記外乱トルク推定値を前記目標トルクに加算する外乱オブザーバをさらに備えてもよい。
本開示の方法は、駆動力源の回転動力がクラッチ装置を介して変速機に伝達される動力伝達装置の制御方法であって、前記変速機の変速進行過程の一つであるイナーシャフェーズにおいて、前記駆動力源から前記クラッチ装置に入力される回転動力の入力回転数と前記クラッチ装置から出力される回転動力の出力回転数との実差回転数と、所定の目標差回転数との偏差に基づいて、前記駆動力源の目標トルクを設定すると共に、該目標トルクに基づいて前記駆動力源の駆動をフィードバック制御し、前記イナーシャフェーズ中に、前記実差回転数が所定の閾値まで減少すると、前記目標トルクにフィルタリング処理を行うことを特徴とする。
本開示の技術によれば、フィードバック制御におけるハンチングを効果的に抑止することにより、変速ショックの発生やエンジン音の変化を効果的に防止することができる。
本実施形態に係る車両に搭載された動力伝達装置を示す模式的な構成図である。 本実施形態に係る差回転制御部の模式的な機能構成図である。 第1クラッチを係合状態から解放状態にしつつ、第2クラッチを解放状態から係合状態に切り替えるシフトアップ時の各種状態量の変化を説明するタイミングチャート図である。 本実施形態に係る変速制御の流れを説明するフローチャート図である。 他の実施形態に係る制御装置(差回転制御部)を示す模式的な機能構成図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る制御装置及び、制御方法を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両1に搭載された動力伝達装置を示す模式的な構成図である。
車両1には、駆動力源の一例であるエンジン10が搭載されている。エンジン10のクランクシャフト11は、デュアルクラッチ装置20(クラッチ装置)を介して、変速機構30(変速機)の第1及び第2変速機入力軸31,32に接続されている。変速機構30の変速機出力軸33には、何れも図示しない左右の駆動輪にデファレンシャルギヤ装置等を介して連結されたプロペラシャフトが接続されている。
デュアルクラッチ装置20は、第1クラッチ21及び第2クラッチ22を有する。
第1クラッチ21は、例えば、湿式多板クラッチであって、クランクシャフト11に一体回転可能に設けられたクラッチハブ23と、第1変速機入力軸31と一体回転する第1クラッチドラム24と、複数枚の第1クラッチプレート25と、第1クラッチプレート25を圧接する第1ピストン26と、第1油圧室26Aとを備えている。
第1クラッチ21は、制御装置100からの指令に応じて不図示の作動油回路から第1油圧室26Aに供給される作動油の圧力(作動油圧)によって第1ピストン26が出力側(図1の右方向)にストローク移動すると、第1クラッチプレート25が圧接されて、トルクを伝達する係合状態(接状態)となる。
一方、制御装置100からの指令に応じて第1油圧室26Aの作動油圧が解放されると、第1ピストン26が図示しないリターンスプリングの付勢力によって入力側(図1の左方向)にストローク移動することで、第1クラッチ21は動力伝達を遮断する解放状態(断状態)となる。
第2クラッチ22は、例えば、湿式多板クラッチであって、クラッチハブ23と、第2変速機入力軸32に一体回転可能に設けられた第2クラッチドラム27と、複数枚の第2クラッチプレート28と、第2クラッチプレート28を圧接する第2ピストン29と、第2油圧室29Aとを備えている。
第2クラッチ22は、制御装置100からの指令に応じて不図示の作動油回路から第2油圧室29Aに供給される作動油圧によって第2ピストン29が出力側(図1の右方向)にストローク移動すると、第2クラッチプレート28が圧接されて、トルクを伝達する係合状態(接状態)となる。
一方、制御装置100からの指令に応じて第2油圧室29Aの作動油圧が解放されると、第2ピストン29が図示しないリターンスプリングの付勢力によって入力側(図1の左方向)にストローク移動することで、第2クラッチ22は動力伝達を遮断する解放状態(断状態)となる。
変速機構30は、入力側に配置された副変速部40と、出力側に配置された主変速部50とを備えている。また、変速機構30は、副変速部40に設けられた第1変速機入力軸31及び第2変速機入力軸32と、主変速部50に設けられた変速機出力軸33と、これら各軸31~33に並行に配置された副軸34とを備えている。第1変速機入力軸31は、第2変速機入力軸32を軸方向に貫通する中空軸内に相対回転自在に挿入されている。
副変速部40には、第1スプリッタギヤ対41と、第2スプリッタギヤ対42とが設けられている。第1スプリッタギヤ対41は、第1変速機入力軸31に一体回転可能に設けられた第1入力主ギヤ43と、副軸34に一体回転可能に設けられて、第1入力主ギヤ43と常時歯噛する第1入力副ギヤ44とを備えている。第2スプリッタギヤ対42は、第2変速機入力軸32に一体回転可能に設けられた第2入力主ギヤ45と、副軸34に一体回転可能に設けられて、第2入力主ギヤ45と常時歯噛する第2入力副ギヤ46とを備えている。
主変速部50には、複数の出力ギヤ対51と、複数の同期機構55とが設けられている。各出力ギヤ対51は、副軸34に一体回転可能に設けられた出力副ギヤ52と、出力軸33に相対回転自在に設けられると共に、出力副ギヤ52と常時歯噛する出力主ギヤ53とを備えている。各同期機構55は、何れも図示しないスリーブやシンクロナイザリング、ドグギヤ等を備えて構成されている。
同期機構55の作動は、制御装置100によって制御されており、車両1の走行状態やエンジン10の運転状態等に応じて、変速シフタ85が同期機構55のスリーブをシフト移動させることにより、変速機出力軸33と出力主ギヤ53とを選択的に係合状態(ギヤイン状態)又は非係合状態(ニュートラル状態)に切り替えるようになっている。なお、出力ギヤ対51や同期機構55の個数、配列パターン等は図示例に限定されものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本実施形態において、副変速部40は、第1スプリッタギヤ対41のギヤ比が第2スプリッタギヤ対42よりも小さく設定されている。すなわち、第2クラッチ22を締結して第2スプリッタギヤ対42から主変速部50に駆動力を伝達する場合には、低速側(奇数段)とすることができ、第1クラッチ21を締結して第1スプリッタギヤ対41から主変速部50に駆動力を伝達する場合には、高速側(偶数段)とすることができるように構成されている。
車両1には、各種センサ類90~94が設けられている。これら各種センサ類90~94のセンサ値は、電気的に接続された制御装置100に送信される。
エンジン回転数センサ90(入力回転数取得手段の一例)は、クランクシャフト11からエンジン10の単位時間当たりの回転数(以下、エンジン回転速度ω)を取得する。アクセル開度センサ91は、不図示のアクセルペダルの踏み込み量に応じたエンジン10の燃料噴射量Q(噴射指示値)を取得する。
車速センサ92は、変速機出力軸33(又は、プロペラシャフト)から車両1の車速Vを取得する。なお、車速センサ92は、車輪速センサであってもよい。第1入力軸回転数センサ93(出力回転数取得手段の一例)は、第1クラッチ21に接続された第1変速機入力軸31の単位時間当たりの回転数(以下、第1クラッチ出力回転速度ω)を取得する。第2入力軸回転数センサ94(出力回転数取得手段の一例)は、第2クラッチ22に接続された第2変速機入力軸32の単位時間当たりの回転数(以下、第2クラッチ出力回転速度ω)を取得する。
[制御装置]
制御装置100は、エンジン10、デュアルクラッチ装置20、変速機構30等の各種制御を行うもので、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備えて構成されている。
また、制御装置100は、自動変速制御部110と、差回転制御部120とを一部の機能要素として有する。これらの機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアである制御装置100に含まれるものとして説明するが、これらの何れか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
自動変速制御部110は、エンジン10の運転状態や車両1の走行状態等に基づいて、変速機構30を適切な変速段にシフトアップ又はシフトダウンさせる自動変速制御を実行する。より詳しくは、制御装置100のメモリには、燃料噴射量Q及び車速Vに基づいて参照される不図示のシフトチェンジマップが格納されている。自動変速制御部100は、アクセル開度センサ91及び車速センサ92から入力される各センサ値に基づいてシフトチェンジマップを参照することにより適切なギヤ段を特定し、デュアルクラッチ装置20及び、変速シフタ85を作動させることにより、変速機構30を適切なギヤ段にシフトチェンジさせる。
自動変速制御部110は、現在のギヤ段を奇数段から偶数段にシフトアップする場合には、主変速部50の現在確立されている動力伝達経路を維持(現ギヤ段に対応する同期機構55を係合状態に維持)しつつ、第2クラッチ22を係合状態から解放状態、第1クラッチ21を解放状態から係合状態に切り替える自動変速制御を実行する。
同様に、自動変速制御部110は、現在のギヤ段を偶数段から奇数段にシフトダウンする場合には、主変速部50の現在確立されている動力伝達経路を維持しつつ、第1クラッチ21を係合状態から解放状態、第2クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替える自動変速制御を実行する。
一方、自動変速制御部110は、現在のギヤ段を偶数段から奇数段にシフトアップする場合には、次のギヤ段に対応する同期機構55を係合状態にして、予め主変速部50に次のギヤ段の動力伝達経路を確立させるプレシフトを行いつつ、第1クラッチ21を係合状態から解放状態、第2クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替える自動変速制御を実行する。
同様に、自動変速制御部110は、現在のギヤ段を奇数段から偶数段にシフトダウンする場合には、次のギヤ段に対応する同期機構55を係合状態にして、予め主変速部50に次のギヤ段の動力伝達経路を確立させるプレシフトを行いつつ、第2クラッチ22を係合状態から解放状態、第1クラッチ21を解放状態か係合状態に切り替える自動変速制御を実行する。
差回転制御部120は、トルクフェーズ後のイナーシャフェーズにおいて、エンジン回転速度ωと、解放状態から係合状態に切り替えられる第1又は第2クラッチ21,22のクラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が目標差回転速度Δωrefとなるように、エンジン回転速度ωを低下又は上昇させる差回転制御を実行する。
ここで、「トルクフェーズ」とは、自動変速の進行途中で生じる変速過程の一つであり、現ギヤ段のクラッチ21,22が係合状態から解放状態に徐々に移行すると共に、次のギヤ段のクラッチ21,22が解放状態から係合状態に徐々に移行するフェーズをいう。また、「イナーシャフェーズ」とは、自動変速の進行途中で生じる変速過程の一つであり、解放側のクラッチ21,22が完全に解放されると共に、係合側のクラッチ21,22がスリップ状態から完全に係合され、その間にシフトアップの場合にはエンジン回転速度ωを低下させる一方、シフトダウンの場合にはエンジン回転速度ωを上昇させるフェーズをいう。
以下、差回転制御の詳細を、第1クラッチ21を係合状態から解放状態にしつつ、第2クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替えるシフトアップ時を一例に説明する。なお、第1クラッチ21を係合状態から解放状態にしつつ、第2クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替えるシフトダウン時、第2クラッチ22を係合状態から解放状態にしつつ、第1クラッチ21を解放状態から係合状態に切り替えるシフトアップ時、第2クラッチ22を係合状態から解放状態にしつつ、第1クラッチ21を解放状態から係合状態に切り替えるシフトダウン時も同様の処理内容となるため、これらの説明は省略する。
図2は、本実施形態に係る差回転制御部120の模式的な機能構成図である。
図2に示すように、差回転制御部120は、目標差回転速度設定部130と、偏差演算部140と、フィードバック制御部150(フィードバック制御手段)と、フィルタ部160(フィルタ手段)と、出力部170とを備えている。
目標差回転速度設定部130は、イナーシャフェーズにおいて、エンジン回転速度ωを第2クラッチ出力回転速度ωに徐々に一致させる目標差回転速度Δωrefを設定する。偏差演算部140は、設定された目標差回転速度Δωrefから、エンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)を減算して得られる偏差e(=Δωref-Δω)を演算する。
フィードバック制御部150は、偏差演算部140から入力される偏差eに対して、比例(P)、積分(I)、微分(D)の各処理を加えることにより、エンジン10の目標トルクuを設定する。なお、フィードバック制御部150の制御は、PID制御に限定されず、P制御、PI制御等、他のフィードバック制御であってもよい。
フィルタ部160は、例えば、所定の高周波成分を除去するローパスフィルタであって、イナーシャフェーズ中に差回転制御の実行により、エンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が所定の閾値Δω_minまで減少すると、フィードバック制御部150によって設定された目標トルクuのフィルタリング処理を実行する。フィルタ部160のカットオフ周波数は、エンジン10の仕様や変速前後のギヤ段等に応じて、ハンチングを効果的に防止できる範囲で適宜に設定すればよい。
出力部170は、フィードバック制御部150によって設定された目標トルクuでエンジン10を駆動させる燃料噴射指示値を制御対象であるンジン10の不図示のインジェクタに出力する。具体的には、出力部170は、エンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が所定の閾値Δω_minよりも大きいイナーシャフェーズの前半は、フィードバック制御部150によって設定される目標トルクuに応じた燃料噴射指示値を出力する。
一方、出力部170は、エンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が所定の閾値Δω_minまで減少するイナーシャフェーズの後半は、フィルタ部160によってフィルタリング処理された処理後目標トルクu’に応じた燃料噴射指示値を出力する。これにより、実差回転速度Δωが小さくなるイナーシャフェーズの後半にて、ノイズ等の影響によりエンジン10に対する制御入力のハンチングが増大することを効果的に抑制できるようになり、変速ショックの発生やエンジン音の変化を防止することが可能になる。
図3は、第1クラッチ21を係合状態から解放状態にしつつ、第2クラッチ22を解放状態から係合状態に切り替えるシフトアップ時の各種状態量の変化を説明するタイミングチャート図である。
図3において、(A)は、目標差回転速度Δωref及び、実差回転速度Δωの変化を、(B)は、エンジン回転速度ω、第1クラッチ出力回転速度ω及び、第2クラッチ出力回転速度ωの変化を、(C)は、フィルタリング処理を行った場合のエンジントルクTe、目標トルクu及び、ドライバ要求トルクTdの変化を、(D)は、フィルタリング処理を行わなかった場合のエンジントルクTe、目標トルクu及び、ドライバ要求トルクTdの変化をそれぞれ示している。また、時刻T0~T1はトルクフェーズを、時刻T1~T3はイナーシャフェーズを、時刻T2は実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少したタイミングをそれぞれ示している。
時刻T0にて、シフトアップ要求が成立すると、現ギヤ段に対応する第1クラッチ21の解放を開始すると共に、次のギヤ段に対応する第2クラッチ22の係合を開始するクラッチ架け替え制御が開始される。
時刻T1にて、トルクフェーズからイナーシャフェーズに移行すると、エンジン回転速度ωと第2クラッチ22のクラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が目標差回転速度Δωrefとなるように、エンジン回転速度ωを低下させる差回転制御(フィードバック制御)が開始される。
時刻T2にて、差回転制御によりエンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が所定の閾値Δω_minまで減少すると、(C)に示す本実施形態では、目標トルクuに対してフィルタリング処理を行う。一方、(D)に示す比較例では、目標トルクuに対してフィルタリング処理を行わない。時刻T3にて、エンジン回転速度ωとクラッチ出力回転速度ωとが一致すると変速制御を終了する。
図3(D)の比較例に示すように、イナーシャフェーズ中に実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少した時刻T2から時刻T3に亘って、目標トルクuにフィルタリング処理を行わない場合には、ノイズ等の影響により目標トルクuのハンチングが大きくなる。このため、時刻T3にて変速ショックが発生したり、或いは、時刻T2~T3に亘ってエンジン音が変化したりすることで、ドライバに違和感を与えることとなる。また、ハンチングが大きくなることで、意図しない第2クラッチ22の接続を引き起こす可能性もある。
これに対し、図3(C)に示す本実施形態では、イナーシャフェーズ中に実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少した時刻T2から時刻T3に亘って、目標トルクuにフィルタリング処理を施すことで、目標トルクuのハンチングが効果的に抑制されるようになる。これにより、変速ショックの発生やエンジン音の変化を効果的に抑止しつつ、意図しないクラッチ接を効果的に防止することが可能になる。
図4は、本実施形態に係る変速制御の流れを説明するフローチャート図である。本ルーチンは、変速制御の開始(図3の時刻T0参照)とともに実行される。なお、変速制御の開始からイナーシャフェーズに移行するまでのトルクフェーズ(図3の時刻T0~T1参照)においては、現ギヤ段に対応する第1クラッチ21を解放状態に移行させると共に、次のギヤ段に対応する第2クラッチ22を係合状態に移行させるクラッチ架け替え制御が実行される。
ステップS100では、トルクフェーズからイナーシャフェーズに移行したか否かを判定する。この判定は、例えば、変速機構30の入出力回転数差等に基づいてスリップを検知することにより行えばよい。ステップS100にて、イナーシャフェーズに移行したと判定した場合(Yes)は、ステップS110に進む。一方、イナーシャフェーズに移行していないと判定した場合(No)は、ステップS100の処理を繰り返す。
ステップS110では、目標差回転速度Δωrefを設定し、次いで、ステップS120では、エンジン回転速度ωと第2クラッチ出力回転速度ωとの実差回転速度Δω(=ω-ω)が目標差回転速度Δωrefとなるように、これらの偏差e(=Δωref-Δω)に基づいてエンジン10の駆動を制御するフィードバック制御を実行する。
ステップS130では、実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少したか否かを判定する。実差回転速度Δωが閾値Δω_minまで減少した場合(Yes)、本制御はステップS140の処理に進む。一方、実差回転速度Δωが閾値Δω_minまで減少していない場合(No)、本制御はステップS120の処理に戻される。
ステップS140では、目標トルクuにフィルタリング処理を行うことにより、ノイズ等の影響を除去する。次いで、ステップS150では、エンジン回転速度ωが第2クラッチ出力回転速度ωに一致したか否かを判定する。エンジン回転速度ωが第2クラッチ出力回転速度ωに一致していない場合(No)、本制御はステップS130の判定処理に戻される。一方、エンジン回転速度ωが第2クラッチ出力回転速度ωに一致した場合(Yes)、本制御はステップS160に進み、フィードバック制御を終了し、その後リターンされる。
以上詳述した本実施形態によれば、トルクフェーズ後のイナーシャフェーズ中において、目標差回転速度Δωrefと実差回転速度Δωとの偏差eに応じた目標トルクuに基づいて、エンジン10の駆動をフィードバック制御すると共に、実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少すると、目標トルクuから所定の高周波成分を除去するフィルタリング処理を行うように構成されている。これにより、実差回転速度Δωが所定の閾値Δω_minまで減少するイナーシャフェーズの後半にて、ノイズ等の影響により目標トルクuがハンチングすることを効果的に抑制できるようになり、変速ショックの発生やエンジン音の変化、さらには、意図しないクラッチ接を防止することが可能になる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、図5に示すように、差回転制御部120に、外乱トルク推定値を演算すると共に、演算した外乱トルク推定値を目標トルクuに加算する外乱オブザーバ180を追加して構成してもよい。このように構成すれば、外乱の影響を効果的に打ち消すことができるようになり、差回転制御の制御性をさらに向上することが可能になる。
また、上記実施形態では、エンジン10と変速機構30との間の動力を断接するクラッチは、デュアルクラッチ装置20を一例に説明したが、クラッチ装置はシングルクラッチ装置、複数のクラッチやブレーキを有するAT装置であってもよい。
また、各クラッチ21,22のクラッチ出力回転速度ωは、入力軸回転数センサ93,94により取得するものとして説明したが、車速センサ92のセンサ値に変速機構30のギヤ比を乗じることにより取得してもよい。
また、車両1は、駆動力源としてエンジン10を備えるものとして説明したが、エンジン10とモータとを併用するハイブリッド車両等、エンジン10以外の他の駆動力源を備える車両であってもよい。
1 車両
10 エンジン(駆動力源)
11 クランクシャフト
20 デュアルクラッチ装置(クラッチ装置)
21 第1クラッチ
22 第2クラッチ
30 変速機構
31 第1変速機入力軸
32 第2変速機入力軸
90 エンジン回転数センサ(入力回転数取得手段)
91 アクセル開度センサ
92 車速センサ
93 第1入力軸回転数センサ(出力回転数取得手段)
94 第2入力軸回転数センサ(出力回転数取得手段)
100 制御装置
110 自動変速制御部
120 差回転制御部
130 目標差回転速度設定部
150 フィードバック制御部(フィードバック制御手段)
160 フィルタ部(フィルタ手段)
170 出力部

Claims (4)

  1. 駆動力源の回転動力がクラッチ装置を介して変速機に伝達される動力伝達装置の制御装置であって、
    前記駆動力源から前記クラッチ装置に入力される回転動力の入力回転数を取得する入力回転数取得手段と、
    前記クラッチ装置から出力される回転動力の出力回転数を取得する出力回転数取得手段と、
    前記変速機の変速進行過程の一つであるイナーシャフェーズにおいて、前記入力回転数と前記出力回転数との実差回転数と、所定の目標差回転数との偏差に基づいて、前記駆動力源の目標トルクを設定すると共に、該目標トルクに基づいて前記実差回転数を減少させるようにフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    前記イナーシャフェーズ中に、前記実差回転数が所定の閾値まで減少すると、前記目標トルクにフィルタリング処理を行うフィルタ手段と、
    前記実差回転数が前記閾値よりも大きい前記イナーシャフェーズの前半には、前記フィードバック制御手段によって設定された前記目標トルクに応じた指示値を前記駆動力源に出力し、前記実差回転数が前記閾値以下となる前記イナーシャフェーズの後半には、前記フィルタ手段によってフィルタリング処理された処理後目標トルクに応じた指示値を前記駆動力源に出力する出力部と、を備える
    ことを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
  2. 前記フィルタ手段が、所定の高周波成分を除去するローパスフィルタである
    請求項1に記載の動力伝達装置の制御装置。
  3. 外乱トルク推定値を演算すると共に、演算した前記外乱トルク推定値を前記目標トルクに加算する外乱オブザーバをさらに備える
    請求項1又は2に記載の動力伝達装置の制御装置。
  4. 駆動力源の回転動力がクラッチ装置を介して変速機に伝達される動力伝達装置の制御方法であって、
    前記変速機の変速進行過程の一つであるイナーシャフェーズにおいて、前記駆動力源から前記クラッチ装置に入力される回転動力の入力回転数と前記クラッチ装置から出力される回転動力の出力回転数との実差回転数と、所定の目標差回転数との偏差に基づいて、前記駆動力源の目標トルクを設定すると共に、該目標トルクに基づいて前記実差回転数を減少させるようにフィードバック制御し、
    前記イナーシャフェーズ中に、前記実差回転数が所定の閾値まで減少すると、前記目標トルクにフィルタリング処理を行い、
    前記実差回転数が前記閾値よりも大きい前記イナーシャフェーズの前半には、前記フィードバック制御によって設定された前記目標トルクに応じた指示値を前記駆動力源に出力し、前記実差回転数が前記閾値以下となる前記イナーシャフェーズの後半には、前記フィルタリング処理された処理後目標トルクに応じた指示値を前記駆動力源に出力する
    ことを特徴とする動力伝達装置の制御方法。
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