JP7255503B2 - 改質触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質触媒およびその製造方法に関する。
従来、炭化水素や含酸素炭化水素等の燃料ガスを水蒸気改質するため、改質触媒が用いられている。例えば、自動車等の車両分野では、排ガスに含まれる水蒸気を利用して燃料ガスを水蒸気改質するため、内燃機関から排出される排ガスの一部を再度吸気させる排気再循環装置における排気再循環経路に改質触媒が配置されることがある。
従来の改質触媒は、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化しやすい。そのため、硫黄成分を選択的に吸着する硫黄成分吸着剤を改質触媒の上流側に配置し、下流側に配置された改質触媒を硫黄成分から守ることが行われている。また、硫黄被毒した改質触媒を加熱して硫黄成分を放出させることにより、改質触媒を再生させる技術も知られている。
なお、先行する特許文献1には、一般式:L1-xBaCoO(但し、L成分はランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)を構成する元素のうち少なくとも一種であり、0<x≦1、2≦y≦4)の材料を含有する複合酸化物触媒が記載されている。
特表2009-501078号公報
上述した硫黄成分吸着剤を用いる技術は、吸着可能な量を超える硫黄成分が来たときに改質触媒を守ることができない。また、この技術では、改質触媒の触媒性能の劣化を十分に抑制するために大量の硫黄成分吸着剤が必要になる。一方、改質触媒を再生させる技術は、再生処理時に改質することができないため、燃費が悪化する。以上のことから、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い改質触媒が求められている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い改質触媒、また、その製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体(10)と、触媒金属(11)とを含み、
上記触媒金属は、Rh、Pt、Pd、Ru、Ir、Au、Ag、Os、Ni、Co、Fe、および、Cuからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金を含む、改質触媒(1)にある。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。
本発明の他の態様は、
複合粉体と触媒金属とを含む改質触媒の製造方法であって、
一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子粉を少なくとも準備する準備工程と、
COを含む還元性ガス中またはCOを含まない還元性ガス中にて少なくとも上記ベース粒子粉を熱処理することにより、一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される上記複合粉体を生成させる生成工程と、
を有しており、
上記触媒金属は、Rh、Pt、Pd、Ru、Ir、Au、Ag、Os、Ni、Co、Fe、および、Cuからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金を含む、改質触媒の製造方法にある。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。
上記改質触媒は、上記複合粉体を含んでいる。そのため、上記改質触媒は、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い。
上記改質触媒の製造方法は、上記各工程を有している。そのため、上記改質触媒の製造方法によれば、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い上記改質触媒を好適に製造することができる。
なお、特許請求の範囲および課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1に係る改質触媒の一例を模式的に示した図である。 図2は、実施形態1に係る改質触媒の微構造の一例を模式的に示した図である。 図3は、高分解能走査型透過電子顕微鏡(HR-STEM)による改質触媒のHAADF-STEM像の一例を模式的に示した図である。
本実施形態の改質触媒は、一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体(10)を含んでいる。但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。そのため、本実施形態の改質触媒は、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い。
これは、本実施形態の改質触媒における複合粉体が、燃料ガス中に含まれる有毒な硫黄成分(S、S2-、SO、SO、SO、SO 2-等)を吸蔵することができ、また、有毒な硫黄成分を、燃料ガスの水蒸気改質により生じた水素および一酸化炭素と反応させて触媒劣化に対する影響度の低い硫黄化合物ガスとする(有毒な硫黄成分を無毒化する)ことができることによるものと考えられる。それ故、本実施形態の改質触媒によれば、硫黄成分吸着剤を用いることなく、長時間触媒機能を発揮させることができる。また、本実施形態の改質触媒によれば、再生処理等の制御が不要となり、燃費向上を図りやすい。以下、本実施形態の改質触媒について、図を用いて詳細に説明する。
(実施形態1)
実施形態1の改質触媒について、図1を用いて説明する。図1に例示されるように、本実施形態の改質触媒1は、複合粉体10を含んでいる。複合粉体10は、一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される。但し、M1、M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co(コバルト)、V(バナジウム)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、および、Zn(亜鉛)からなる群より選択される遷移金属である。
複合粉体10の一般式において、aは、燃料改質率の経時変化を抑制しやすくなる、有毒な硫黄成分Scの吸着力が過多となり触媒劣化に対して影響度の低い硫黄化合物ガスSGへ変質させる反応の活性が向上するなどの観点から、好ましくは、0超、より好ましくは、0.1以上、さらに好ましくは、0.2以上、さらにより好ましくは、0.3以上、さらにより一層好ましくは、0.4以上とすることができる。また、aは、有毒な硫黄成分Scの吸着力が過少となり触媒劣化に対して影響度の低い硫黄化合物ガスSGへ変質させる反応頻度が下がることを抑制するなどの観点から、好ましくは、1未満、より好ましくは、0.9以下、さらに好ましくは、0.8以下、さらにより好ましくは、0.7以下、さらにより一層好ましくは、0.6以下とすることができる。
複合粉体10の一般式において、bは、燃料改質率の経時変化を抑制しやすくなる、有毒な硫黄成分Scを触媒劣化に対して影響度の低い硫黄化合物ガスSGへ変質させる反応の活性が向上するなどの観点から、好ましくは、0超、より好ましくは、0.5以上、さらに好ましくは、1以上、さらにより好ましくは、1.5以上、さらにより一層好ましくは、2以上とすることができる。また、bは、有毒な硫黄成分Scを触媒劣化に対して影響度の低い硫黄化合物ガスSGへ変質させる反応の活性が向上するなどの観点から、好ましくは、4.5未満、より好ましくは、4以下、さらに好ましくは、3.5以下、さらにより好ましくは、3以下とすることができる。
複合粉体10の一般式において、M2は、M1の置換元素である。c=0のとき、M1はM2によって置換されない。0<c<4のとき、M1の一部がM2に置換される。この場合、cは、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、0.3以上、より好ましくは、0.6以上、さらに好ましくは、0.8以上とすることができる。また、この場合、cは、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、2以下、より好ましくは、1.5以下、さらに好ましくは、1.2以下とすることができる。
複合粉体10の一般式において、好ましくは、M1はCoとすることができる。つまり、複合粉体10は、一般式:(BaO1-a(CO)YCo4-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される構成とすることができる。但し、M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の劣化抑制を確実なものとすることができる。
複合粉体10の一般式において、より好ましくは、M1はCo、c=0とすることができる。つまり、複合粉体10は、一般式:(BaO1-a(CO)YCo6-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5)で表される構成とすることができる。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の劣化抑制をより確実なものとすることができる。
複合粉体10は、図2に例示されるように、ベース粒子101と、ベース粒子101の表面に付着したBaCO微粒子102と、ベース粒子101の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子103と、を含む構成とすることができる。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の劣化抑制を確実なものとすることができる。これは、ベース粒子101の表面にBaCO微粒子102と遷移金属微粒子103とが高分散して配置されていることにより、主にBaCO微粒子102が寄与すると考えられる硫黄成分Scの吸着と、主に遷移金属微粒子103が寄与すると考えられる、改質ガスRG中のHおよびCOガス(水蒸気改質によって雰囲気中に生成)との反応による触媒劣化に対する影響度の低い硫黄化合物ガスSGの生成とが、所望の温度域(例えば300℃以上900℃以下)にて高効率で起こるためであると推察される。
ベース粒子101は、具体的には、一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表される構成とすることができる。M1、M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。なお、ベース粒子101におけるY(イットリウム)は、複合粉体10を生成させる際の還元ガス(詳しくは後述する。)により還元され難く、酸化物の状態を維持し、BaCO微粒子102や遷移金属微粒子103を保持するのに好適である。
ベース粒子101の一般式において、M2は、M1の置換元素である。c=0のとき、M1はM2によって置換されない。cが0<c<4のとき、M1の一部がM2に置換される。この場合、cは、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、0.3以上、より好ましくは、0.6以上、さらに好ましくは、0.8以上とすることができる。また、この場合、cは、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、2以下、より好ましくは、1.5以下、さらに好ましくは、1.2以下とすることができる。
ベース粒子101の一般式において、σは、燃料改質率を向上させるなどの観点から、好ましくは、0超、より好ましくは、0.1以上とすることができる。また、σは、燃料改質率を向上させるなどの観点から、好ましくは、1.5未満、より好ましくは、1以下、さらに好ましくは、0.5以下、さらにより好ましくは、0.2以下とすることができる。
ベース粒子101の一般式において、好ましくは、M1はCoとすることができる。つまり、ベース粒子101は、一般式:BaYCo4-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表される構成とすることができる。但し、M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の劣化抑制を確実なものとすることができる。
ベース粒子101の一般式において、より好ましくは、M1はCo、c=0とすることができる。つまり、ベース粒子101は、一般式:BaYCo7+σ(但し、0<σ≦1.5)で表される構成とすることができる。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の劣化抑制をより確実なものとすることができる。これは、ベース粒子101の表面において、BaCO微粒子102の周囲にCo微粒子より構成される遷移金属微粒子103が存在することにより、BaCO微粒子102に吸着した硫黄成分Scと、燃料ガスFGの水蒸気改質により生じた雰囲気中のHおよびCOガスとの反応による触媒劣化に対する影響度の低い硫黄化合物ガスSGの生成とが促進されるためであると考えられる。
複合粉体10およびベース粒子101はいずれも酸化物である。各酸化物の一般式中における酸素量は、不活性ガス融解-赤外線吸収法により同定することができる。具体的には、不活性ガスとしてのヘリウムガス雰囲気にて、抽出炉の上下電極間に黒鉛ルツボを圧接し大電流を流すと、ジュール熱によりルツボ自体が急速に高温となる。一度高温状態にして脱ガスを実施した黒鉛ルツボに酸化物試料を投入し、再度高温状態にして酸化物試料を熱分解する。酸化物試料に含まれる酸素は、黒鉛ルツボの炭素と反応して一酸化炭素(CO)ガスとなり、発生したCOガスはキャリアガスに搬送されて、非分散赤外線検出器にて検出される。検出されるCO量から酸化物試料中の酸素量を同定することができる。
複合粉体10およびベース粒子101の一般式中における各金属元素の原子数比率は、高周波誘電結合プラズマ発光分析(ICP-AES)により測定することができる。
複合粉体10がベース粒子101とBaCO微粒子102と遷移金属微粒子103とを含む場合、BaCO微粒子102の平均粒子径は10nm以上50nm以下、遷移金属微粒子103の平均粒子径は0.5nm以上30nm以下とすることができる。この構成によれば、燃料ガスFG中に含まれる硫黄成分Scによる触媒性能の経時劣化の抑制をより確実なものとすることができる。BaCO微粒子102の平均粒子径は、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、10nm以上、より好ましくは、15nm以上、さらに好ましくは、20nm以上とすることができる。BaCO微粒子102の平均粒子径は、燃料改質率を向上させるなどの観点から、好ましくは、45nm以下、より好ましくは、40nm以下、さらに好ましくは、30nm以下とすることができる。また、遷移金属微粒子103の平均粒子径は、燃料改質環境下における形状保持能力が高まるなどの観点から、好ましくは、1nm以上、より好ましくは、2nm以上、さらに好ましくは、4nm以上とすることができる。遷移金属微粒子103は、燃料改質率を向上させるなどの観点から、好ましくは、25nm以下、より好ましくは、20nm以下、さらに好ましくは、10nm以下とすることができる。
上記平均粒子径は、高分解能走査型透過電子顕微鏡(HR-STEM)とエネルギー分散型X線分光器(EDS)を用いて測定することができる。具体的には、高分解能走査型透過電子顕微鏡を用い、図3に示されるような改質触媒1の観察像(HAADF-STEM像)を取得する。次いで、得られた観察像におけるベース粒子101の表面上の各粒子についてEDS分析を実施する。そして、Ba元素およびC元素が検出される粒子をBaCO微粒子102と判定する。また、遷移金属元素が検出される粒子を遷移金属微粒子103と判定する。次いで、観察像内のスケールから各粒子径を算出する。次いで、観察像内における30個のBaCO微粒子102の粒子径の算術平均値をBaCO微粒子102の平均粒子径とする。また、観察像内における30個の遷移金属微粒子103の粒子径の算術平均値を遷移金属微粒子103の平均粒子径とする。
複合粉体10がベース粒子101とBaCO微粒子102と遷移金属微粒子103とを含む場合、ベース粒子101表面におけるBaCO微粒子102の付着量は、複合粉体10の試料を不活性ガス雰囲気中にて昇温し、炭酸バリウム分解温度域である400℃以上1500℃以下にて放出される二酸化炭素量から同定することができる。
改質触媒1は、複合粉体10以外に、触媒金属11を含む。この場合、複合粉体10は、触媒金属11を担持する担体として機能することができる。また、改質触媒1は、図1に例示されるように、触媒金属11と、触媒金属11を担持する担体12とを含むことができる。この構成によれば、燃料ガスFGの水蒸気改質と、硫黄成分Scの無毒化(触媒劣化に対する影響度の低い硫黄化合物ガスSGへの変換)とを確実なものとすることができる。また、この構成によれば、複合粉体10を触媒金属11の担体とする場合に比べ、担体選択の自由度が高くなるため、触媒金属11の電子状態を水蒸気改質により適した状態としやすくなる利点もある。なお、上記にいう担持には、触媒金属11が担体12の表面に担持される場合以外にも、触媒金属11が担体12の内部に含まれる場合も含まれる。なお、図1では、触媒金属11が担体12の表面に担持されている例が示されている。また、改質触媒1は、燃料ガスFGや改質ガスRGが流れる空隙13を含むことができる。
触媒金属11としては、具体的には、Rh(ロジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ru(ルテニウム)、Ir(イリジウム)、Au(金)、Ag(銀)、Os(オスミウム)、Ni、Co、Fe、および、Cuからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金を好適に用いることができる。この構成によれば、改質触媒1における改質活性の確保を確実なものとすることができる。触媒金属11は、好ましくは、Rh、Pt、Pd、Ru、Ir、Au、Ag、および、Osからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金であるとよく、より好ましくは、Rhであるとよい。
担体12としては、具体的には、セリアジルコニア複合酸化物、チタニア(TiO)、アルミナ(Al)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。セリアジルコニア複合酸化物は、具体的には、一般式:Ce1-xZr(但し、0.05≦X≦0.5、好ましくは、0.1≦X≦0.4、さらに好ましくは、0.2≦X≦0.3)で表されるものなどを好適に用いることができる。
改質触媒1が、複合粉体10と触媒金属11と担体12とを含む混合物から構成される場合、担体12に対する複合粉体10の質量比率は、20%以上80%以下とすることができる。この構成によれば、長時間触媒機能を発揮させることができるので、燃料改質率の経時変化を抑制しやすくなる。担体12に対する複合粉体10の質量比率は、好ましくは、25%以上、より好ましくは、30%以上とすることができる。また、担体12に対する複合粉体10の質量比率は、好ましくは、75%以下、より好ましくは、70%以下とすることができる。なお、複合粉体10の質量比率は、複合粉体10および担体12の合計質量に対する複合粉体10の質量の質量百分率(=100×(複合粉体10の質量)/(複合粉体10および担体12の合計質量))である。
改質触媒1により水蒸気改質する燃料ガスFGとしては、炭化水素および含酸素炭化水素のうち少なくとも1つを挙げることができる。炭化水素は、基本的には、炭素原子と水素原子とを含んでいればよく、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどのC2n+2(n:自然数)で表されるアルカン、及びそれらの構造異性体等を例示することができる。また、炭化水素は、環状、あるいは、二重結合やベンゼン環などを含んでいてもよい。含酸素炭化水素は、酸素原子を含有する炭化水素であり、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類や、エーテル類、エポキシド類、カルボン酸類などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。また、炭化水素、含酸素炭化水素には、ガソリン、軽油、エタノール混合ガソリンなども含まれる。
改質触媒1の形態は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択することができる。改質触媒1の形態としては、例えば、ハニカム形状、ペレット形状、プレート形状、粉末形状、膜形状などを例示することができる。また、改質触媒1は、ハニカム基材、ペレット基材、プレート基材等の基材にコート(固定)されることもできる。この場合、基材の材質としては、例えば、コーディエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスや、クロムおよびアルミニウムを含むステンレス鋼等の金属材料などを例示することができる。
(実施形態2)
実施形態2の改質触媒の製造方法について説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態の改質触媒の製造方法(以下、本製造方法ということがある。)は、複合粉体と触媒金属とを含む改質触媒の製造方法であって、準備工程と、生成工程とを有する。
準備工程は、一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子粉を少なくとも準備する工程である。但し、M1、M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属である。本製造方法におけるベース粒子粉の一般式については、実施形態1にて上述した複合粉体10におけるベース粒子101と同様であるため、説明を省略する。
ベース粒子粉は、例えば、Baの塩、Yの塩、M1の塩、M2の塩をBa、Y、M1、M2が所定のモル比となるように秤量し、これらを水に溶解して水溶液を作製した後、当該水溶液を噴霧、乾燥して造粒粉を形成し、得られた造粒粉を大気雰囲気中にて仮焼成することなどによって作製することができる。上記各金属の塩としては、例えば、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物などを例示することができる。
生成工程は、COを含む還元性ガス中またはCOを含まない還元性ガス中にて少なくともベース粒子粉を熱処理することにより、一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体を生成させる工程である。
COを含む還元性ガスは、具体的には、COガスと、還元ガスと、不活性ガスからなるベースガスとを含むことができる。COを含まない還元性ガスは、具体的には、還元ガスと、不活性ガスからなるベースガスとを含むことができる。還元ガスとしては、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス、炭化水素ガス、アンモニアガスなどを例示することができる。また、不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどを例示することができる。なお、COを含む還元性ガスは、0<aである複合粉体10を製造する場合に用いられる。一方、COを含まない還元性ガスは、a=0である複合粉体10を製造する場合に用いられる。
還元性ガスに含まれる還元ガス濃度は、例えば、1体積%以上10体積%以下とすることができる。還元性ガスに含まれるCOガス濃度は、例えば、1体積%以上90体積%以下とすることができる。
熱処理温度は、例えば、800℃以上1000℃以下とすることができる。また、熱処理時間は、例えば、0.5時間以上10時間以下とすることができる。熱処理の圧力は、例えば、0.1気圧以上5気圧以下とすることができる。
なお、複合粉体、触媒金属、および、担体を含む改質触媒を製造する際には、例えば、準備工程において、ベース粒子粉と担体粉とが混合された混合粉を準備することができる。この場合、上記生成工程の前に、少なくとも担体粉に触媒金属を担持させる工程を追加することができる。この際、混合粉に触媒金属を担持させる、つまり、担体粉だけでなくベース粒子粉にも触媒金属を担持させることができる。他にも例えば、上記生成工程の後に、複合粉体と、触媒金属を担持する担体粉とを混合する工程を追加することもできる。
複合粉体および触媒金属を含み、担体を含まない改質触媒を製造する際には、上記生成工程の前に、ベース粒子粉に触媒金属を担持させる工程を追加することができる。他にも例えば、上記生成工程の後、複合粉体に触媒金属を担持させる工程を追加することができる。これらの場合には、複合粉体が担体として機能する。
上記における混合方法は、特に制限されないが、例えば、タンブラー混合機、ダブルコーン混合機、V型混合機などの混合機にて乾式混合する方法や、ニーダー混錬機、バグミキサー混合機やボールミルなどの混合機にて湿式混合後、乾燥させる方法などを例示することができる。湿式混合時の溶媒としては、水、有機溶媒を用いることができ、分散状態の改善等のため所望量のバインダーを混合することもできる。
また、触媒金属の担持方法としては、例えば、触媒金属塩の溶液に担体または担体および複合粉体を含侵させた後、焼成する方法、触媒金属塩の溶液を担体または担体および複合粉体に吸着担持させた後、焼成する方法等が挙げられる。例えば、触媒金属としてPtを用いる場合、白金塩としては、白金の酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩またはそれらの錯体の溶液などが挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、ジニトロジアンミン塩が好ましい。例えば、触媒金属としてRhを用いる場合、ロジウム塩としては、ロジウムの酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩またはそれらの錯体の溶液などが挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、硝酸塩が好ましい。溶媒としては、例えば、水(好ましくはイオン交換水、蒸留水等の純水)など、触媒金属塩をイオン状に溶解せしめることが可能な溶媒が好適である。
このような担持方法における焼成は大気中で実施することができる。焼成温度としては200~600℃が好ましい。焼成温度が上記下限未満になると、白金族金属化合物が十分に熱分解せず、触媒活性を示すメタル状態になり難くなるため、活性が低くなる傾向にある。他方、上記上限を超えると、担持させた白金族金属が粒成長して燃料ガスの水蒸気改質反応における触媒活性が低下する傾向にある。また、焼成時間としては0.1~100時間が好ましい。焼成時間が上記下限未満になると、白金族金属化合物が十分に熱分解せず、触媒活性を示すメタル状態になり難くなるため、活性が低くなる傾向にある。他方、上記上限を超えてもそれ以上の効果は得られず、触媒を調製するためのコストの増大に繋がる。
本製造方法において、生成工程にて生成させる複合粉体は、ベース粒子と、ベース粒子の表面に付着したBaCO微粒子と、ベース粒子の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子と、を含む構成とすることができる。つまり、生成工程において、還元性ガス雰囲気中にてベース粒子粉を熱処理することにより、ベース粒子の表面に、BaCO微粒子と、遷移金属微粒子とを析出させることができる。
この構成によれば、燃料ガス中に含まれる硫黄成分による触媒性能の劣化抑制を確実なものとすることができる。ベース粒子の一般式については、実施形態1にて上述した複合粉体10におけるベース粒子101と同様であるため、説明を省略する。
本製造方法は、上記各工程を有している。そのため、本製造方法によれば、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難い実施形態1の改質触媒を好適に製造することができる。
(実験例)
-試料1~試料26の改質触媒の作製-
Y(CHCOO)・4H2O、Ba(CHCOO)、Co(CHCOO)・4HOを、Y:Ba:Co=1:1:4のモル比になるように秤量した。次いで、これらを純水に溶解し、酢酸塩水溶液を作製した。作製した酢酸塩水溶液をスプレードライし、粉末とした。得られた粉末を空気中600℃にて7時間仮焼成し、複合粉体の作製に使用するベース粒子粉としてBaYCo7.1粉を作製した。
また、BaYCo7.1におけるCoの一部を、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Znに置換した各ベース粒子粉を作製した。この際、VCl、Mn(CHCOO)・4HO、Fe(NO・9HO、Ni(CHCOO)、Cu(CHCOO)、Zn(CHCOO)を用いて、Co対V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Znが、3:1のモル比になるように秤量した点以外は、上記と同様にした。これにより、複合粉体の作製に使用するベース粒子粉としてBaYCo7.1粉、BaYCoCr7.1粉、BaYCoMn7.1粉、BaYCoFe7.1粉、BaYCoNi7.1粉、BaYCoCu7.1粉、BaYCoZn7.1粉をそれぞれ作製した。
また、BaYCo7.1粉におけるCoの全部をFeにしたベース粒子粉を作製した。この際、Fe(NO・9HOを用いて、Y:Ba:Fe=1:1:4のモル比になるように秤量した点以外は、上記と同様にした。これにより、複合粉体の作製に使用するベース粒子粉としてBaYFe7.1粉を作製した。
次いで、イオン交換水25gに、ベース粒子粉としてのBaYCo7.1粉3gと、担体粉としてのCeO-ZrO粉(Ce0.75Zr0.25粉)7gとを投入し、これと直径5mmのジルコニアボール150gとを混合し、250ccポット内でのボールミル処理3時間による混合を行った。これにより、ベース粒子粉と担体粉とが混合された、試料1の改質触媒を作製するための混合粉を作製した。同様にして、後述の表1および表2に示される組み合わせにてベース粒子粉と担体粉とが混合された、試料2~試料26の改質触媒を作製するための各混合粉を作製した。なお、各混合粉におけるベース粒子粉と担体粉との混合は、複合粉体の質量比率と担体の質量比率とが後述の表1および表2の値となるように実施した。
次いで、直径23mm、長さ25mmのコーディエライト製のハニカム基材(400セル/平方インチ)に、混合粉を、ハニカム基材1L当たり240gとなるようにコーティングした。次いで、50mgのロジウムを含有する硝酸ロジウム水溶液20ccに、上記混合粉をコーティングしたハニカム基材を12時間浸漬させた後、120℃にて10分間乾燥させた。次いで、これを大気雰囲気中、500℃にて3時間焼成することにより、混合粉に触媒金属を担持させた。なお、触媒金属であるロジウムの担持量は、4.8g/Lであった。
次いで、ハニカム基材にコーティングされた各混合粉を、後述の表3および表4に示されるように、所定濃度のCOガスと、所定濃度のHガスと、所定のベースガスとを含む還元性ガス雰囲気下、所定の熱処理温度および熱処理時間にて熱処理を行った。これにより、試料1~試料26の改質触媒を得た。試料1~試料13、試料15~試料26の改質触媒は、触媒金属と、担体と、複合粉体とを含んでいる。また、試料14の改質触媒は、触媒金属と、複合粉体とを含んでいる。
各試料の改質触媒における複合粉体の詳細構成を、上述した測定方法にて測定した。その結果を、後述の表1および表2にまとめて示す。
なお、各酸化物の一般式中における酸素量の分析する分析装置には、堀場製作所製の不活性ガス融解-赤外線吸収分析装置「EMGA-620W」を用いた。融剤には、堀場製作所製分解促進剤のスズペレット0.5gを用い、融剤はヘキサン中で超音波洗浄した後、ドライヤーで風乾し、分析に供した。黒鉛ルツボは、直径14mm×高さ20mmの内部に直径10mm×高さ12mmのインナールツボを挿入することにより二重ルツボとした。分析試料は、110℃にて2時間乾燥し水分を除去した後、デシケータ中にて室温まで放冷した。試料を10mg秤量し、融剤に封入・圧縮して充分に空気を除き、分析に供した。検量線は、標準物質として酸化鉄(Fe)(O:30.06%)JSS-009-2の分析値と空試験の結果より作成した。不活性ガス(ヘリウムガス)雰囲気中、融解温度3.4kW(1634℃)にて、計測し、評価を行った。
また、複合粉体およびベース粒子の一般式中における各金属元素の原子数比率の測定では、試料を110℃にて3時間乾燥したのち、0.3g測り取り、ポリテトラフルオロエチレン製の加圧容器に投入した。そこへ、24質量パーセントの硫酸を10ml添加し、加圧容器を、加圧分解装置へ投入した。加圧分解装置にはアントンパール・ジャパン製の「Multiwave7000」を用い、230℃、15気圧にて、24時間処理を行った。当該処理後、加圧容器内の試料が溶解していることを確認し、内容液および加圧容器内の洗液をプラスチックビーカーに移し、純水にて100ml定容した。定容した溶液について、島津製作所製の「ICPE-9820」を用い、各金属元素の原子数比率を計測した。
また、COガスを含む還元性ガスを用いた試料1~試料3、試料5~試料7、試料9~試料26における複合粉体は、ベース粒子の表面にBaCO微粒子と所定の遷移金属微粒子とが析出していた。また、COガスを含まない還元性ガスを用いた試料4、試料8における複合粉体は、ベース粒子の表面に所定の遷移金属微粒子が析出していた。BaCO微粒子、遷移金属微粒子の平均粒子径の測定には、高分解能走査型透過電子顕微鏡、エネルギー分散型X線分光器として日本電子社製の「JEM-ARM300F」を用いた。この際、試料粉体のメタノール分散液を銅製のマイクログリッドに滴下し、真空下で加熱し乾燥させたものを観察した。倍率は100万倍とし、粒子径の計測を行った。
また、各酸化物の一般式中におけるBaCO微粒子の付着量(複合粉体の一般式におけるa値)の分析は、具体的には、次のように行った。試料1.0gを白金ボートに入れ、ジルコニア加熱管にセット後、窒素500ccmフロー下、10℃/分にて1500℃まで昇温し、その間の出口ガス成分を、非分散形赤外線吸収法によるCO濃度分析計を用いて測定することによって行った。CO濃度分析計には、堀場製作所製の「VA-3000」を用いた。
-試料1C~試料3Cの改質触媒の作製-
試料1~試料26の改質触媒の作製において、混合粉に代えて、CeO-ZrO粉、TiO粉、または、Al粉を用いた点、還元性ガス雰囲気下での熱処理を行わなかった点以外は、同様にして、後述の表1および表2に示される試料1C~試料3Cの改質触媒を作製した。
表1および表2に、各試料の改質触媒の詳細構成をまとめて示す。表3および表4に、還元性ガス雰囲気下での熱処理条件をまとめて示す。
Figure 0007255503000001
Figure 0007255503000002
Figure 0007255503000003
Figure 0007255503000004
-評価試験-
各試料の改質触媒について、水蒸気改質反応の活性試験および耐久試験を行った。
具体的には、先ず、無水エタノールと市販ガソリンとを体積比20:80で混合することにより、無水エタノールを20体積%配合したE20燃料を調合した。次いで、ガス流量9.2L/分のCO(14%)/N混合ガスに対して、E20燃料およびイオン交換水をそれぞれ液体ポンプを用いて1.35mL/分および1.09mL/分の流量で添加して気化させることにより、活性試験および耐久試験で使用するベースとなるモデルガスを調製した。また、硫黄成分による劣化加速用のガスとして、モデルガスに二酸化硫黄(SO)を質量比で100ppm導入した硫黄成分含有ガスを調整した。これらの水蒸気/カーボン比(S/C)は0.80であり、ガス流量は10.8L/分であった。
次に、各試料の改質触媒を、それぞれ内径23.5mmのステンレス製反応管に充填し、この反応管を固定床流通式反応装置に装着した。次いで、前処理として、改質触媒に上記モデルガスを空間速度約60000hr-1で供給し、触媒床温度400℃、500℃および600℃の順序でそれぞれ約1時間保持した。その後、活性試験および耐久試験として、触媒床温度を500℃に設定して120分間保持した。そのときの水素(H)および一酸化炭素(CO)の発生濃度をガスクロマトグラフ法により測定して燃料改質率を算出し、その経時変化を調べた。評価は、30分毎の、スタート時、30分目、60分目、90分目、120分目の5点について行った。この時、60分目までの評価は上記モデルガスにて実施し、二酸化硫黄を含む硫黄成分含有ガスは、60分目のサンプリングが終了した後に導入した。つまり、後半の60分については、硫黄成分含有ガスにて評価を行った。そして、以下の式より変化率を算出した。
変化率[%]=100×(スタート時の燃料改質率-120分目の燃料改質率)/(スタート時の燃料改質率)
変化率が30%以下であった場合を、燃料ガス中に含まれる硫黄成分による触媒性能の経時劣化の抑制効果が高いとして、A+とした。変化率が30%超40%以下であった場合を、燃料ガス中に含まれる硫黄成分による触媒性能の経時劣化の抑制効果があるとして、Aとした。変化率が40%超であった場合を、燃料ガス中に含まれる硫黄成分による触媒性能の経時劣化の抑制効果がないとして、Cとした。その結果をまとめて表5に示す。
Figure 0007255503000005
表1~表5によれば、以下のことがわかる。
試料1C~試料3Cの改質触媒は、本開示にて規定される複合粉体を含んでいない。そのため、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化した、これに対し、試料1~試料26の改質触媒は、本開示にて規定される複合粉体を含んでいるため、燃料ガス中に含まれる硫黄成分によって触媒性能が劣化し難かった。
また、試料1~試料26の改質触媒同士について比較すると、次のことがいえる。試料1~試料3によれば、担体が異なる場合でも、硫黄成分による触媒性能の劣化を抑制できている。試料4~試料9によれば、複合粉体におけるBaOの炭酸化の度合い、Coの酸化度合いが異なる場合でも、硫黄成分による触媒性能の劣化を抑制できている。また、還元処理条件を変化させることにより、BaOの炭酸化の度合い、Coの酸化度合いを変化させることが可能である。試料10~試料14によれば、複合粉体の質量比率が異なる場合でも、硫黄成分による触媒性能の劣化を抑制できている。とりわけ、複合粉体の質量比率が20%以上80%以下である場合には、長時間触媒機能を発揮させることができ、燃料改質率の経時変化を抑制しやすくなる。試料15~試料18によれば、還元処理条件を変化させることにより、BaCO微粒子、遷移金属微粒子の平均粒子径を変化させることが可能である。試料19~試料26によれば、複合粉体におけるM1の遷移金属がM1とは異なるM2の遷移金属に置換された場合でも、硫黄成分による触媒性能の劣化を抑制できている。
本発明は、上記各実施形態、各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態、各実験例に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。
以下、参考形態の例を付記する。
項1.
一般式:(BaO 1-a (CO )YM1 4-c M2 6-b (但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体(10)を含む、改質触媒(1)。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
項2.
上記複合粉体は、一般式:(BaO 1-a (CO )YCo 4-c M2 6-b (但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される、項1に記載の改質触媒。
但し、上記M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
項3.
上記複合粉体は、一般式:(BaO 1-a (CO )YCo 6-b (但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5)で表される、項1に記載の改質触媒。
項4.
上記複合粉体は、一般式:BaYM1 4-c M2 7+σ (但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO 微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、項1に記載の改質触媒。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
項5.
上記複合粉体は、一般式:BaYCo 4-c M2 7+σ (但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO 微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したCo微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、項2に記載の改質触媒。
但し、上記M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
項6.
上記複合粉体は、一般式:BaYCo 7+σ (但し、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO 微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したCo微粒子より構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、項3に記載の改質触媒。
項7.
上記BaCO 微粒子の平均粒子径が10nm以上50nm以下であり、上記遷移金属微粒子の平均粒子径が0.5nm以上30nm以下である、項4から項6のいずれか1項に記載の改質触媒。
項8.
触媒金属(11)と、上記触媒金属を担持する担体(12)とを含む、項1から項7のいずれか1項に記載の改質触媒。
項9.
上記複合粉体の質量比率が20%以上80%以下である、項8に記載の改質触媒。
項10.
一般式:BaYM1 4-c M2 7+σ (但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子粉を少なくとも準備する準備工程と、
CO を含む還元性ガス中またはCO を含まない還元性ガス中にて少なくとも上記ベース粒子粉を熱処理することにより、一般式:(BaO 1-a (CO )YM1 4-c M2 6-b (但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体を生成させる生成工程と、
を有する、改質触媒の製造方法。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
項11.
上記複合粉体は、一般式:BaYM1 4-c M2 7+σ (但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO 微粒子と、上記ベース粒子の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子と、を含む、項10に記載の改質触媒の製造方法。
但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
1 改質触媒
10 複合粉体

Claims (11)

  1. 一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される複合粉体(10)と、触媒金属(11)とを含み、
    上記触媒金属は、Rh、Pt、Pd、Ru、Ir、Au、Ag、Os、Ni、Co、Fe、および、Cuからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金を含む、改質触媒(1)。
    但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
  2. 上記複合粉体は、一般式:(BaO1-a(CO)YCo4-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される、請求項1に記載の改質触媒。
    但し、上記M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
  3. 上記複合粉体は、一般式:(BaO1-a(CO)YCo6-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5)で表される、請求項1に記載の改質触媒。
  4. 上記複合粉体は、一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、請求項1に記載の改質触媒。
    但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
  5. 上記複合粉体は、一般式:BaYCo4-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したCo微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、請求項2に記載の改質触媒。
    但し、上記M2は、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
  6. 上記複合粉体は、一般式:BaYCo7+σ(但し、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子(101)と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO微粒子(102)と、上記ベース粒子の表面に付着したCo微粒子より構成される遷移金属微粒子(103)と、を含む、請求項3に記載の改質触媒。
  7. 上記BaCO微粒子の平均粒子径が10nm以上50nm以下であり、上記遷移金属微粒子の平均粒子径が0.5nm以上30nm以下である、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の改質触媒。
  8. 記触媒金属を担持する担体(12)を含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の改質触媒。
  9. 上記複合粉体の質量比率が20%以上80%以下である、請求項8に記載の改質触媒。
  10. 複合粉体と触媒金属とを含む改質触媒の製造方法であって、
    一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子粉を少なくとも準備する準備工程と、
    COを含む還元性ガス中またはCOを含まない還元性ガス中にて少なくとも上記ベース粒子粉を熱処理することにより、一般式:(BaO1-a(CO)YM14-cM26-b(但し、0≦a≦1、0≦b≦4.5、0≦c<4)で表される上記複合粉体を生成させる生成工程と、
    を有しており、
    上記触媒金属は、Rh、Pt、Pd、Ru、Ir、Au、Ag、Os、Ni、Co、Fe、および、Cuからなる群より選択される少なくとも1種の金属またはこれら金属の合金を含む、改質触媒の製造方法。
    但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
  11. 上記複合粉体は、一般式:BaYM14-cM27+σ(但し、0≦c<4、0<σ≦1.5)で表されるベース粒子と、上記ベース粒子の表面に付着したBaCO微粒子と、上記ベース粒子の表面に付着したM1微粒子およびM2微粒子のうち少なくとも1つより構成される遷移金属微粒子と、を含む、請求項10に記載の改質触媒の製造方法。
    但し、上記M1、上記M2は、互いに異なるように、それぞれ、Co、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、および、Znからなる群より選択される遷移金属
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