JP7253655B1 - スクロール圧縮機及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高いスクロール圧縮機等を提供する。【解決手段】スクロール圧縮機の旋回スクロールには、給油貫通孔からの潤滑油を固定スクロール21の鏡板面側に導く給油流路が設けられ、固定スクロール21の鏡板面には、給油流路に間欠的に連通する周方向溝G1が設けられ、旋回スクロールの鏡板面には、背圧室に連通している排油溝G2が設けられ、排油溝G2と周方向溝G1とが間欠的に連通し、給油流路と周方向溝G1とが連通している間に、排油溝G2と周方向溝G1との連通が終了する。【選択図】図6A

Description

本発明は、スクロール圧縮機等に関する。
スクロール圧縮機に関して、固定スクロール及び旋回スクロールの一方から他方へのスラスト荷重(軸方向の力)を適正な範囲に保つ技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。すなわち、特許文献1には、固定スクロールのスラスト摺動面で周方向に延びるように油溝を形成し、この油溝の端部を負圧領域と連通させることが記載されている。
特開2016-20664号公報
特許文献1に記載の技術では、固定スクロールの油溝が負圧領域と常時連通しているため、油溝における潤滑油の圧力が低下しやすく、スラスト荷重を十分に低減できない可能性がある。したがって、特許文献1に記載の技術は、スクロール圧縮機の信頼性の点で改善の余地がある。
そこで、本発明は、信頼性の高いスクロール圧縮機等を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、固定子及び回転子を有し、前記密閉容器に収容される電動機と、潤滑油が流れる給油貫通孔を有し、前記回転子と一体で回転するシャフトと、渦巻状の固定ラップを有する固定スクロールと、渦巻状の旋回ラップを有し、前記固定ラップと前記旋回ラップとの間に圧縮室が形成される旋回スクロールと、前記シャフトの挿通孔を有し、前記固定スクロールを支持するフレームと、を備え、前記旋回スクロールと前記フレームとの間には、背圧室が設けられ、前記旋回スクロールには、前記給油貫通孔からの潤滑油を前記固定スクロールの鏡板面側に導く給油流路が設けられ、前記固定スクロールの前記鏡板面には、前記給油流路に間欠的に連通する周方向溝が設けられ、前記周方向溝は、前記固定スクロールの吸込口には連通しておらず、前記旋回スクロールの鏡板面には、前記背圧室に連通している排油溝が設けられ、前記排油溝と前記周方向溝とが間欠的に連通し、前記給油流路と前記周方向溝との連通が開始されたとき、前記排油溝が前記周方向溝に連通しており、前記給油流路と前記周方向溝とが連通している間に、前記排油溝と前記周方向溝との連通が終了することとした。なお、その他については実施形態の中で説明する。
本発明によれば、信頼性の高いスクロール圧縮機等を提供できる。
第1実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機が備える旋回スクロールの縦断面図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機が備える旋回スクロールの斜視図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機が備える固定スクロールの下面図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機において、図4の領域K1を部分的に拡大して、給油流路の開口の移動軌跡を示した説明図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口が周方向溝に連通しておらず、排油溝も周方向溝に連通していない状態の説明図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口が周方向溝に連通するとともに、排油溝が周方向溝に連通している状態の説明図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機において、排油溝と周方向溝との連通が終了した直後の状態の説明図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口と周方向溝との連通が終了した直後の状態の説明図である。 第1実施形態に係るスクロール圧縮機の周方向溝の連通状態を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機が備える旋回スクロールの斜視図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機が備える固定スクロールの下面図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口が周方向溝に連通しておらず、排油溝も背圧室に連通していない状態の説明図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口が周方向溝に連通するとともに、排油溝が背圧室に連通している状態の説明図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機において、排油溝と背圧室との連通が終了した直後の状態の説明図である。 第2実施形態に係るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの給油流路の開口と周方向溝との連通が終了した直後の状態の説明図である。 第3実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を含む構成図である。 第1の変形例に係るスクロール圧縮機における旋回スクロールの給油流路の開口の移動軌跡を示す説明図である。 第2の変形例に係るスクロール圧縮機における旋回スクロールの給油流路の開口の移動軌跡を示す説明図である。
≪第1実施形態≫
<スクロール圧縮機の構成>
図1は、第1実施形態に係るスクロール圧縮機100の縦断面図である。
スクロール圧縮機100は、ガス状の冷媒を圧縮する機器である。図1に示すように、スクロール圧縮機100は、密閉容器1と、圧縮機構部2と、クランク軸3(シャフト)と、電動機4と、主軸受5と、旋回軸受6と、を備えている。また、スクロール圧縮機100は、前記した構成の他に、オルダムリング7と、バランスウェイト8と、サブフレーム9と、電源端子10と、脚11と、を備えている。
密閉容器1は、圧縮機構部2、クランク軸3、電動機4等を収容する殻状の容器であり、略密閉されている。密閉容器1には、圧縮機構部2や各軸受を潤滑するための潤滑油が封入され、密閉容器1の底部に油溜りE1として貯留されている。密閉容器1は、円筒状の筒チャンバ1aと、この筒チャンバ1aの上側を塞ぐ蓋チャンバ1bと、筒チャンバ1aの下側を塞ぐ底チャンバ1cと、を備えている。
密閉容器1の蓋チャンバ1bには、吸込パイプP1が差し込まれて固定されている。吸込パイプP1は、圧縮機構部2の吸込口J1に冷媒を導く管である。また、密閉容器1の筒チャンバ1aには、吐出パイプP2が差し込まれて固定されている。吐出パイプP2は、圧縮機構部2で圧縮された冷媒をスクロール圧縮機100の外部に導く管である。
圧縮機構部2は、クランク軸3の回転に伴って、ガス状の冷媒を圧縮する機構である。圧縮機構部2は、固定スクロール21と、旋回スクロール22と、フレーム23と、を備え、密閉容器1内の上部空間に配置されている。
固定スクロール21は、旋回スクロール22とともに圧縮室S1を形成する部材である。固定スクロール21は、フレーム23の上側に設置され、このフレーム23にボルトB1で固定されている。図1に示すように、固定スクロール21は、台板21aと、固定ラップ21bと、を備えている。
台板21aは、平面視で円形状を呈する肉厚の部材である。台板21aには、吸込パイプP1を介して冷媒が導かれる吸込口J1が設けられている。また、台板21aの中心付近の下部には、上側に所定に凹んだ領域S2が設けられている。固定ラップ21bは、渦巻状を呈し(図4も参照)、前記した領域S2において台板21aから下側に延びている。また、台板21aの下面(領域S2の外側の部分の下面)と固定ラップ21bの歯先とは、略面一になっている。
なお、台板21aの下面を、固定スクロール21の鏡板面21f(図4も参照)という。この鏡板面21fには、潤滑油が供給される周方向溝G1(図4も参照)が設けられているが、周方向溝G1の詳細については後記する。
旋回スクロール22は、その移動(旋回)によって固定スクロール21との間に圧縮室S1を形成する部材であり、固定スクロール21とフレーム23との間に設けられている。図1に示すように、旋回スクロール22は、鏡板22aと、旋回ラップ22bと、ボス部22cと、を備えている。鏡板22aは、固定スクロール21の鏡板面21fとの間で摺動する部分であり、円板状を呈している。旋回ラップ22b(図3も参照)は、固定ラップ21bとともに圧縮室S1を形成する部材であり、渦巻状を呈している。ボス部22cは、クランク軸3の偏心部3bに嵌合する部分であり、筒状を呈している。図1に示すように、旋回ラップ22bは、鏡板22aから上側に延びている。一方、ボス部22cは、鏡板22aから下側に延びている。
そして、渦巻状の固定ラップ21bと、渦巻状の旋回ラップ22bと、が噛み合うことで、固定ラップ21bと旋回ラップ22bとの間に圧縮室S1が形成されるようになっている。なお、圧縮室S1は、ガス状の冷媒を圧縮する空間であり、旋回ラップ22bの外線側・内線側にそれぞれ形成される。また、固定スクロール21の台板21aの中心付近には、吐出口J2が設けられている。吐出口J2は、圧縮室S1で圧縮された冷媒を圧縮機構部2の上側の空間S3に導く開口である。
フレーム23は、固定スクロール21を支持する部材である。フレーム23は、概ね回転対称な形状を呈し、筒チャンバ1aの内周壁に固定されている。フレーム23には、クランク軸3が挿通される挿通孔H1が設けられている。
旋回スクロール22とフレーム23との間には、背圧室S4が設けられている。例えば、圧縮室S1の容積の縮小に伴ってガス状の冷媒が圧縮されると、固定スクロール21から旋回スクロール22を引き離そうとする下向きの力が生ずる。そこで、背圧室S4の圧力によって、旋回スクロール22を固定スクロール21に向けて押し上げるようにしている。背圧室S4の圧力は、通常、スクロール圧縮機100の吸込圧力と吐出圧力との間の所定の中間圧力になっている。
なお、背圧室S4に含まれる「背圧」という文言は、背圧室S4の圧力の高さを特に限定するものではない。背圧室S4の圧力は、吸込圧力と吐出圧力との間の値になることが多いが、場合によっては、一時的に吐出圧力に略等しくなることもある。
図1に示すように、フレーム23の内側に設けられた環状の溝(符号は図示せず)にシールリングR1が設置されている。そして、シールリングR1がボス部22cの下面で圧縮されることで、ボス部22cの径方向の内側・外側の空間が仕切られている。なお、ボス部22cの径方向内側は、吐出圧力に略等しい(又は吐出圧力よりも若干低い)高圧空間になっている。また、ボス部22cの径方向外側は、通常、吐出圧力よりも低い中間圧力の背圧室S4になっている。
図1に示すクランク軸3(シャフト)は、電動機4の回転子4bと一体で回転する軸であり、上下方向に延びている。図1に示すように、クランク軸3は、主軸部3aと、この主軸部3aから上側に延びる偏心部3bと、主軸部3aの下端に設置される給油ピース3cと、を備えている。主軸部3aは、電動機4の回転子4bに同軸で固定され、この回転子4bと一体で回転する。偏心部3bは、主軸部3aに対して偏心しながら回転する部分であり、前記したように、旋回スクロール22のボス部22cに嵌合している。そして、偏心部3bが偏心しながら回転することで、旋回スクロール22が旋回するようになっている。
給油ピース3cは、密閉容器1の油溜りE1から潤滑油を吸い上げる遠心ポンプであり、主軸部3aの下端に設置されている。給油ピース3cの下端には、内部に潤滑油を導くための開口3hが設けられている。そして、給油ピース3cの回転に伴う遠心力の他、給油貫通孔3dの上部・下部の間の差圧によって、潤滑油が給油ピース3c及び給油貫通孔3dを順次に介して吸い上げられるようになっている。このように、クランク軸3(シャフト)の下端付近に給油ピース3c(遠心ポンプ)が設けられることで、給油貫通孔3dを介した潤滑油の供給が促進される。なお、クランク軸3と共に回転する所定の金属片(図示せず)がクランク軸3の内部に設けられるようにしてもよい。
図1に示すように、クランク軸3は、潤滑油が流れる給油貫通孔3dを有している。給油貫通孔3dは、給油ピース3cの内部に連通し、また、クランク軸3の上部で開口している。給油貫通孔3dは、主軸受5や旋回軸受6等にも潤滑油が供給されるように所定に分岐している。
電動機4は、クランク軸3を回転させる駆動源であり、フレーム23とサブフレーム9との間に設置されている。図1に示すように、電動機4は、固定子4aと、回転子4bと、を備えている。固定子4aは、筒チャンバ1aの内周壁に固定されている。回転子4bは、固定子4aの径方向内側で回転自在に配置されている。回転子4bには、その中心軸線(図示せず)と同軸になるようにクランク軸3が固定されている。
主軸受5は、フレーム23に対して主軸部3aの上部を回転自在に軸支するものであり、フレーム23の挿通孔H1の周壁面に設置されている。旋回軸受6は、旋回スクロール22のボス部22cに対して偏心部3bを回転自在に軸支するものであり、ボス部22cの内周面に設置されている。
オルダムリング7は、偏心部3bの偏心回転を受けて、旋回スクロール22を自転させることなく旋回させる輪状部材である。オルダムリング7は、旋回スクロール22の下面の溝(図示せず)に装着されるとともに、フレーム23の溝(図示せず)に装着されている。バランスウェイト8は、スクロール圧縮機100の振動を抑制するための部材である。図1の例では、クランク軸3の主軸部3aにおいて、回転子4bの上側にバランスウェイト8が設置されている。なお、電動機4の回転子4bに別のバランスウェイト(図示せず)が設置されるようにしてもよい。
サブフレーム9は、主軸部3aの下部を回転自在に軸支する部材である。図1に示すように、サブフレーム9は、電動機4の下側に配置された状態で密閉容器1に固定されている。サブフレーム9には、クランク軸3が挿通される孔(符号は図示せず)が設けられている。また、サブフレーム9の孔の周壁面には、副軸受9aが設置されている。副軸受9aは、サブフレーム9に対して主軸部3aの下部を回転自在に軸支するものである。
電源端子10は、電動機4に電力を供給するための端子であり、配線を介して電動機4に電気的に接続されている。複数の脚11は、密閉容器1を支持するものであり、底チャンバ1cに設置されている。
電動機4の駆動でクランク軸3が回転すると、これに伴って、旋回スクロール22が旋回する。そうすると、次々に形成される圧縮室S1が縮小し、ガス状の冷媒が圧縮される。圧縮された冷媒は、固定スクロール21の吐出口J2を介して、圧縮機構部2の上側の空間S3に吐出される。このように空間S3に吐出された冷媒は、圧縮機構部2と密閉容器1との間の流路(図示せず)を介してモータ室S5に導かれ、さらに、吐出パイプP2を介して外部に吐出される。
また、密閉容器1の底に油溜りE1として貯留されている潤滑油は、クランク軸3の給油ピース3cから給油貫通孔3dを介して上昇し、副軸受9aや主軸受5、旋回軸受6等を潤滑する。給油貫通孔3dの上端の開口(符号は図示せず)に達した潤滑油は、次に説明する旋回スクロール22の給油流路12(図2も参照)に導かれる。
図2は、スクロール圧縮機が備える旋回スクロール22の縦断面図である。
図2に示すように、旋回スクロール22には、給油流路12が設けられている。給油流路12は、クランク軸3(図1参照)の給油貫通孔3dからの潤滑油を固定スクロール21(図1参照)の鏡板面21f側に導く流路である。給油流路12は、流路H3と、連通孔H2と、給油孔H4と、を含んで構成されている。
図2に示すように、鏡板22aには、連通孔H2が横方向(鏡板22aの上面・下面に対して平行な方向)に設けられている。この連通孔H2は、例えば、鏡板22aの周壁面から径方向内側に所定の切削加工を行うことで形成される。連通孔H2の外周側の端部は、密栓N1で封止されている。図2に示すように、連通孔H2の上流側(径方向内側)は、上下方向の比較的短い流路H3を介して、ボス部22cの径方向内側の空間に連通している。また、連通孔H2の下流側(径方向外側)は、上下方向の給油孔H4に連通している。そして、クランク軸3の給油貫通孔3d(図1参照)を介して供給される高圧の潤滑油が、流路H3、連通孔H2、及び給油孔H4を順次に介して、固定スクロール21の周方向溝G1(図4参照)に導かれるようになっている。
図3は、スクロール圧縮機が備える旋回スクロール22の斜視図である。
前記したように、旋回スクロール22は、円板状の鏡板22aと、渦巻状の旋回ラップ22bと、筒状のボス部22c(図2参照)と、を備えている。旋回スクロール22の鏡板22aの周壁には、連通孔H2の外周側の端部を塞ぐ密栓N1が嵌め込まれている。また、旋回スクロール22の鏡板面22dには、給油孔H4(図2参照)の開口J4が設けられている他、排油溝G2が設けられている。排油溝G2は、固定スクロール21の周方向溝G1(図4参照)に間欠的に連通する溝である。図3の例では、旋回スクロール22の鏡板面22dの所定位置から鏡板面22dの縁まで、排油溝G2が径方向に設けられている。そして、旋回スクロール22の旋回に伴って、給油孔H4(図2参照)の開口J4や排油溝G2が所定に移動するようになっている。なお、排油溝G2は、旋回スクロール22の位置に関わらず、背圧室S4(図1参照)に常時連通している。
前記したように、背圧室S4(図1参照)の圧力によって、旋回スクロール22を固定スクロール21に向けて押し上げる力が作用する。しかしながら、例えば、高圧縮比の運転条件において、固定スクロール21と旋回スクロール22との間のスラスト荷重が大きくなりすぎると、その摺動面で摩擦損失の増加や焼付きが生じる可能性がある。そこで、第1実施形態では、固定スクロール21の鏡板面21f(図4参照)において、固定ラップ21b(図4参照)の外側に円弧状の周方向溝G1(図4参照)を設け、この周方向溝G1に高圧の潤滑油の導くようにしている。これによって、固定スクロール21と旋回スクロール22との間のスラスト荷重を適度に抑制できる。
図4は、スクロール圧縮機が備える固定スクロール21の下面図である。
前記したように、固定スクロール21は、渦巻状の固定ラップ21bが台板21aに設けられた構成になっている。図4に示すように、固定スクロール21の鏡板面21fには周方向溝G1が設けられている。周方向溝G1は、旋回スクロール22(図2参照)の給油流路12(図2参照)を介して、高圧の潤滑油が間欠的に供給される溝である。図4に示すように、周方向溝G1は、円弧部G11と、連通部G12と、を備えている。円弧部G11は、固定スクロール21の鏡板面21fに設けられた円弧状の溝である。円弧部G11は、例えば、固定スクロール21を下面視した場合の中心付近を基準(円弧の中心)として、その中心角が30°以上かつ350°以下の範囲内で形成されている。
また、円弧部G11の少なくとも一部が所定の偏荷重領域に重なるようにしてもよい。ここで、偏荷重領域とは、固定スクロール21の鏡板面21fに対して旋回スクロール22(図1参照)を傾けるような力(遠心力やガス荷重の合力)が作用した場合に、旋回スクロール22の鏡板面22d(図3参照)が固定スクロール21の鏡板面21fに特に強く当たる領域である。第1実施形態では、円弧部G11を含む周方向溝G1に高圧の潤滑油が間欠的に供給されることで、旋回スクロール22を固定スクロール21から引き離すように力が作用する。これによって、旋回スクロール22と固定スクロール21との間のスラスト荷重が適度に低減されるため、その摺動面での摩擦損失や焼付きを抑制できる。
連通部G12は、給油流路12(図2参照)と間欠的に連通する部分であり、円弧部G11の一端に接続している。より詳しく説明すると、周方向溝G1において、旋回スクロール22の排油溝G2(図3参照)に間欠的に連通する側の端部G11aとは反対側に連通部G12が設けられている。そして、旋回スクロール22(図1参照)の移動に伴って、周方向溝G1の連通部G12が給油流路12(図2参照)と間欠的に連通し、吐出圧力に略等しい高圧の潤滑油が周方向溝G1に導かれるようになっている。なお、給油流路12(図2参照)の開口J4(図2参照)の径は、連通部G12の溝幅に等しくてもよいし、また、連通部G12の溝幅とは異なっていてもよい。
図5は、図4の領域K1を部分的に拡大して、給油流路の開口J4の移動軌跡M4を示した説明図である。
なお、図5では、旋回スクロール22の上面に設けられた給油流路12(図2参照)の開口J4の移動軌跡M4を一点鎖線で示している。前記したように、クランク軸3の給油貫通孔3d(図1参照)から給油流路12(図2参照)を介して、周方向溝G1に高圧の潤滑油が間欠的に供給される。図5の例では、旋回スクロール22(図2参照)の旋回に伴い、給油流路12(図2参照)の開口J4が円形状の移動軌跡M4を通って元の位置に戻ってくるまでに、給油流路12と周方向溝G1とが2回連通している。また、連通部G12は、給油流路12(図2参照)における鏡板面21f(図4参照)側の開口J4の移動軌跡M4を部分的に含むように形成されている。連通部G12の位置・長さが設計段階で適宜に調整されることで、適度な量の潤滑油が周方向溝G1に間欠的に供給される。
図6Aは、旋回スクロールの給油流路の開口J4が周方向溝G1に連通しておらず、排油溝G2も周方向溝G1に連通していない状態の説明図である。
なお、図6Aでは、固定スクロール21と旋回スクロール22(図3参照)との環状の摺動面V1をドットで示している。また、図6Aでは、旋回スクロール22の給油流路12(図2参照)の開口J4(図2も参照)や排油溝G2(図3も参照)を固定スクロール21に投影することで示すようにしている。図6Aの状態では、旋回スクロール22が移動する過程で開口J4が周方向溝G1にまだ連通しておらず、また、排油溝G2も周方向溝G1に連通していない。このような非連通の区間を設けることで、周方向溝G1に無駄に多くの潤滑油が供給されることを抑制できる。したがって、周方向溝G1から圧縮室S1(図1参照)に多量の潤滑油が流入することを抑制し、ひいては、冷媒の加熱損失を抑制できる。つまり、冷媒の温度上昇に伴う膨張で、圧縮室S1の冷媒量が少なくなる(冷凍能力が低下する)ことを抑制できる。図6Aに示す状態の後、図6B、図6C、及び図6Dの順で開口J4や排油溝G2の位置が変化する。
図6Bは、旋回スクロールの給油流路の開口J4が周方向溝G1に連通するとともに、排油溝G2が周方向溝G1に連通している状態の説明図である。
図6Bに示す状態では、旋回スクロール22の給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1に連通するとともに、排油溝G2も周方向溝G1に連通している。これによって、吐出圧力に略等しい高圧の潤滑油が給油流路12(図2参照)を介して、周方向溝G1に供給される。なお、給油流路12と周方向溝G1との連通が開始されたとき、排油溝G2が周方向溝G1に連通していることが好ましい。これによって、周方向溝G1に既に存在している冷媒ガス等が高圧の潤滑油によって、排油溝G1bを介して背圧室S4(図1参照)に押し出されるため、周方向溝G1に潤滑油が流入しやすくなる。
このように周方向溝G1に高圧の潤滑油が流入することで、固定スクロール21と旋回スクロール22との間のスラスト荷重を低減できる。また、固定スクロール21の鏡板面21f(図4参照)と旋回スクロール22の鏡板22a(図1参照)との間の微小な隙間を介して、周方向溝G1から圧縮室S1(図1参照)に潤滑油が適度に供給される。これによって、固定ラップ21b(図1参照)や旋回ラップ22b(図1参照)等が潤滑されるため、摩耗や焼付きを抑制できる。また、排油溝G2を介して背圧室S4(図1参照)にも潤滑油が供給されることで、背圧室S4の各摺動部も十分に潤滑される。
また、周方向溝G1から比較的低圧の圧縮室S1(図1参照)に潤滑油が供給されることで、クランク軸3(図1参照)における給油貫通孔3dの上部の圧力が、この給油貫通孔3dの下部の圧力(吐出圧力)よりも低くなる。つまり、クランク軸3の上部と下部との間で差圧が生じる。このような差圧によって、スクロール圧縮機100の低速運転時でも、油溜りE1(図1参照)から給油貫通孔3dを介して潤滑油が吸い上げられる。したがって、トロコイドポンプ等のギアポンプ(図示せず)を用いる必要は特になく、簡素な構成の給油ピース3c(遠心ポンプ:図1参照)を設ければよいため、スクロール圧縮機100の製造コストを削減できる。
図6Cは、排油溝G2と周方向溝G1との連通が終了した直後の状態の説明図である。
図6Cに示すように、排油溝G2が周方向溝G1から外れた直後は、給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1に連通している。言い換えると、給油流路12(図2参照)と周方向溝G1とが連通している間に、排油溝G2と周方向溝G1との連通が終了する。これによって、周方向溝G1において潤滑油の出口(図4に示す端部G11a)が塞がれた状態で、給油流路12(図2参照)を介して高圧の潤滑油が流入する。その結果、吐出圧力に略等しい高圧の潤滑油で周方向溝G1が満たされるため、固定スクロール21と旋回スクロール22(図1参照)との間のスラスト荷重を十分に低減できる。
図6Dは、旋回スクロールの給油流路の開口J4と周方向溝G1との連通が終了した直後の状態の説明図である。
図6Dに示すように、給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1から外れた直後は、排油溝G2も周方向溝G1から外れた状態になっている。これによって、周方向溝G1が高圧の潤滑油で満たされた状態で維持される。
図7は、周方向溝の連通状態を示すタイムチャートである。
なお、図7の横軸は時刻を示し、縦軸は周方向溝G1(図4参照)の連通状態を示している。図7の実線のグラフは、周方向溝G1(図4参照)と排油溝G2(図3参照)との連通状態を示している。また、図7の一点鎖線のグラフは、周方向溝G1(図4参照)と給油流路12(図2参照)との連通状態を示している。
図7の実線のグラフで示すように、周方向溝G1(図4参照)と排油溝G2(図3参照)との連通・非連通が時間的に交互に繰り返される。また、図7の一点鎖線のグラフで示すように、周方向溝G1(図4参照)と給油流路12(図2参照)との連通・非連通も時間的に交互に繰り返される。つまり、周方向溝G1は、排油溝G2に間欠的に連通するとともに、給油流路12に間欠的に連通する。
図7の例では、時刻t0~t1では、周方向溝G1と排油溝G1bとが非連通の状態であり、また、周方向溝G1と給油流路12も非連通の状態になっている(図6Aの状態)。その後の時刻t1において周方向溝G1と排油溝G2との連通が開始され、さらに、時刻t2において周方向溝G1と給油流路12との連通が開始されている(図6Bの状態)。また、時刻t3において周方向溝G1と排油溝G2との連通が終了し(図6Cの状態)、さらに、時刻t4において周方向G1aと給油流路12との連通が終了している(図6Dの状態)。
なお、給油流路12(図2参照)の開口J4は、円形状の移動軌跡M4(図5参照)を一周する間に周方向溝G1と2回連通するが、図7では、2回目の連通(図5の円弧部G11での連通)については図示を省略している。周方向溝G1と給油流路12との2回目の連通時には、周方向溝G1が排油溝G2とが非連通の状態になるようにしてもよい。
<効果>
第1実施形態によれば、図6Cに示すように、給油流路12(図2参照)の開口J4と周方向溝G1とが連通している間に、排油溝G2と周方向溝G1との連通が終了する。これによって、排油溝G2と周方向溝G1との連通終了時から次回の連通開始時までの間は、周方向溝G1が高圧の潤滑油で満たされた状態で維持される。したがって、旋回スクロール22(図3参照)が周方向溝G1の付近で固定スクロール21に強く当たることを抑制し、ひいては、摺動面での摩擦損失や焼付きを抑制できる。また、圧縮室S1(図1参照)や背圧室S4(図1参照)の各摺動部に潤滑油が適度に供給されるため、スクロール圧縮機100の信頼性が高められる。
また、固定スクロール21の周方向溝G1が、給油流路12の開口J4に間欠的に連通することで、クランク軸3の給油貫通孔3dの上部・下部の間に差圧が生じる。これによって、スクロール圧縮機100の低速運転時でも給油貫通孔3d(図1参照)を介して潤滑油が吸い上げられるため、潤滑不足になることを抑制できる。また、給油ピース3c(図1参照)として遠心ポンプを用いることができるため、スクロール圧縮機100の製造コストを削減できる。
また、第1実施形態によれば、排油溝G2(図6B参照)が背圧室S4(図1参照)に間欠的に連通するため、摩耗粉等の異物が周方向溝G1(図6B参照)に入り込んだ場合でも、排油溝G2を介して異物が排出される。したがって、周方向溝G1が異物で詰まることを抑制し、ひいては、周方向溝G1を介した各摺動部への給油効果を長期間に亘って維持できる。
また、背圧室S4は圧縮室S1よりも高圧であることが多いため、これまでのスクロール圧縮機では、背圧室S4への給油量が不足しやすかった。例えば、背圧室S4への給油量を増やそうとすると、それに伴って、圧縮室S1への給油量が過剰に増えるため、冷媒の加熱損失が生じて冷凍能力の低下を招いていた。これに対して、第1実施形態では、周方向溝G1(図4参照)が排圧室S4(図1参照)に間欠的に連通するため、圧縮室S1(図1参照)への給油量を特に増やすことなく、背圧室S4への給油量を増やすことができる。これによって、背圧室S4の各摺動部の潤滑が促進される。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、旋回スクロール22A(図8参照)には排油溝は特に設けられず、固定スクロール21Aの鏡板面21Afに排油溝GA2(図9参照)が設けられる点が、第1実施形態とは異なっている。また、第2実施形態は、固定スクロール21Aの周方向溝G1(図9参照)に排油溝GA2(図9参照)が接続しており、この排油溝GA2が背圧室S4(図1参照)に間欠的に連通する点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(スクロール圧縮機の全体的な構成等:図1参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、第2実施形態に係るスクロール圧縮機が備える旋回スクロール22Aの斜視図である。
図8に示す旋回スクロール22Aは、円板状の鏡板22Aaと、渦巻状の旋回ラップ22bと、筒状のボス部22c(図1参照)と、を備えている。旋回スクロール22Aの鏡板面22Adには、給油流路12(図2参照)の開口J4が設けられている。そして、旋回スクロール22Aの旋回に伴って、給油流路12(図2参照)の開口J4が所定に移動するようになっている。なお、旋回スクロール22Aの鏡板面22Adには排油溝は特に設けられておらず、次に説明する固定スクロール21Aの鏡板面21Af(図9参照)に排油溝GA2(図9参照)が設けられている。
図9は、スクロール圧縮機が備える固定スクロール21Aの下面図である。
図9に示すように、固定スクロール21Aの鏡板面21fAには、周方向溝G1と、排油溝GA2と、が設けられている。周方向溝G1は、旋回スクロール22(図2参照)の給油流路12(図2参照)を介して、高圧の潤滑油が間欠的に供給される溝である。排油溝GA2は、背圧室S4(図1参照)と間欠的に連通する溝である。図9に示すように、排油溝GA2は、周方向溝G1において連通部G12とは反対側に接続している。
図10Aは、旋回スクロールの給油流路の開口J4が周方向溝G1に連通しておらず、排油溝GA2も背圧室に連通していない状態の説明図である。
なお、図10Aでは、固定スクロール21Aと旋回スクロール22(図3参照)との環状の摺動面V1をドットで示している。また、図10Aでは、旋回スクロール22の給油流路12の開口J4(図3も参照)を固定スクロール21Aに投影することで示している。図10Aの状態では、旋回スクロール22が移動する過程で開口J4が周方向溝G1にまだ連通しておらず、また、排油溝GA2も背圧室S4(図1参照)に連通していない。このような非連通の区間を設けることで、周方向溝G1に無駄に多くの潤滑油が供給されることを抑制できる。図10Aに示す状態の後、図10B、図10C、及び図10Dの順で開口J4の位置が変化する。
図10Bは、旋回スクロールの給油流路の開口J4が周方向溝G1に連通するとともに、排油溝GA2が背圧室に連通している状態の説明図である。
図10Bに示す状態では、旋回スクロール22の給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1に連通するとともに、排油溝GA2も背圧室S4(図1参照)に連通している。すなわち、排油溝GA2の径方向外側の端部が環状の摺動面V1から出ている部分を介して、排油溝GA2が背圧室S4(図1参照)に連通している。これによって、吐出圧力に略等しい高圧の潤滑油が給油流路12(図2参照)を介して、周方向溝G1に供給される。なお、給油流路12(図2参照)と周方向溝G1との連通が開始されたとき、排油溝GA2が背圧室S4(図1参照)に連通していることが好ましい。これによって、周方向溝G1に既に存在している冷媒ガス等が高圧の潤滑油によって、排油溝GA2を介して背圧室S4(図1参照)に押し出されるため、周方向溝G1に潤滑油が流入しやすくなる。
図10Cは、排油溝GA2と背圧室との連通が終了した直後の状態の説明図である。
図10Cに示すように、排油溝GA2の径方向外側の端部が環状の摺動面V1の内側に入ることで、排油溝GA2と背圧室S4(図1参照)との連通が終了する。排油溝GA2と背圧室S4との連通が終了した直後は、給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1に連通した状態になっている。言い換えると、給油流路12(図2参照)と周方向溝G1とが連通している間に、排油溝GA2と背圧室S4(図1参照)との連通が終了する。これによって、周方向溝G1において潤滑油の出口が塞がれた状態で、給油流路12(図2参照)を介して高圧の潤滑油が流入する。その結果、吐出圧力に略等しい高圧の潤滑油で周方向溝G1が満たされるため、固定スクロール21Aと旋回スクロール22(図1参照)との間のスラスト荷重を十分に低減できる。
図10Dは、旋回スクロールの給油流路の開口J4と周方向溝G1との連通が終了した直後の状態の説明図である。
図10Dに示すように、給油流路12(図2参照)の開口J4が周方向溝G1から外れた直後は、排油溝GA2は背圧室S4(図1参照)に連通していない。これによって、周方向溝G1が高圧の潤滑油で満たされた状態で維持される。
なお、周方向溝G1(図9参照)と給油流路12(図2参照)の連通状態や、排油溝GA2(図9参照)と背圧室S4(図1参照)の連通状態の推移は、図7と同様であってもよい。この場合において、図7の実線のグラフが、排油溝GA2と背圧室S4との連通状態を示すものとして読み替えるようにする。また、図7の一点鎖線のグラフについては、第1実施形態と同様に、周方向溝G1と給油流路12との連通状態を示すものとする。
<効果>
第2実施形態によれば、図10Cに示すように、給油流路12(図2参照)の開口J4と周方向溝G1とが連通している間に、排油溝GA2と背圧室S4(図1参照)との連通が終了する。これによって、排油溝GA2と背圧室S4との連通終了時から次回の連通開始時までの間は、周方向溝G1が高圧の潤滑油で満たされた状態で維持される。したがって、固定スクロール21Aと旋回スクロール22との間のスラスト荷重を適度に低減できる。
また、第2実施形態によれば、排油溝GA2(図9参照)が背圧室S4(図1参照)に間欠的に連通するため、摩耗粉等の異物が周方向溝G1(図9参照)に入り込んだ場合でも、排油溝GA2を介して異物が排出される。したがって、周方向溝G1が異物で詰まることを抑制し、ひいては、周方向溝G1を介した各摺動部への給油効果を長期間に亘って維持できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態では、第1実施形態で説明したスクロール圧縮機100(図1参照)を備える空気調和機W1(冷凍サイクル装置:図11参照)について説明する。
図11は、第3実施形態に係る空気調和機W1の冷媒回路Q1を含む構成図である。
なお、図11の実線矢印は、暖房運転時における冷媒の流れを示している。
一方、図11の破線矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示している。
空気調和機W1は、冷房や暖房等の空調を行う機器である。図11に示すように、空気調和機W1は、スクロール圧縮機100と、室外熱交換器71と、室外ファン72と、膨張弁73と、四方弁74と、室内熱交換器75と、室内ファン76と、を備えている。
図11の例では、スクロール圧縮機100、室外熱交換器71、室外ファン72、膨張弁73、及び四方弁74が、室外機U1に設けられている。また、室内熱交換器75及び室内ファン76は、室内機U2に設けられている。
スクロール圧縮機100は、ガス状の冷媒を圧縮する機器であり、第1実施形態(図1参照)と同様の構成を備えている。室外熱交換器71は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室外ファン72から送り込まれる外気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。室外ファン72は、室外熱交換器71に外気を送り込むファンである。室外ファン72は、駆動源である室外ファンモータ72aを備え、室外熱交換器71の付近に設置されている。
室内熱交換器75は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室内ファン76から送り込まれる室内空気(空調室の空気)と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。室内ファン76は、室内熱交換器75に室内空気を送り込むファンである。室内ファン76は、駆動源である室内ファンモータ76aを備え、室内熱交換器75の付近に設置されている。
膨張弁73は、「凝縮器」(室外熱交換器71及び室内熱交換器75の一方)で凝縮した冷媒を減圧する弁である。なお、膨張弁73によって減圧された冷媒は、「蒸発器」(室外熱交換器71及び室内熱交換器75の他方)に導かれる。
四方弁74は、空気調和機W1の運転モードに応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。例えば、冷房運転時(図11の破線矢印を参照)には、冷媒回路Q1において、スクロール圧縮機100、室外熱交換器71(凝縮器)、膨張弁73、及び室内熱交換器75(蒸発器)を順次に介して、冷媒が循環する。一方、暖房運転時(図11の実線矢印を参照)には、冷媒回路Q1において、スクロール圧縮機100、室内熱交換器75(凝縮器)、膨張弁73、及び室外熱交換器71(蒸発器)を順次に介して、冷媒が循環する。
<効果>
第3実施形態によれば、製造コストが低く、性能や信頼性の高いスクロール圧縮機100を空気調和機W1が備えている。これによって、空気調和機W1の全体としての製造コストを削減し、また、その性能や信頼性を高めることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係るスクロール圧縮機100や空気調和機W1について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、図12(第1の変形例)や図13(第2の変形例)のようにスクロール圧縮機が構成されるようにしてもよい。
図12は、第1の変形例に係るスクロール圧縮機における旋回スクロールの給油流路の開口J4の移動軌跡M4を示す説明図である。
なお、図12に示す領域K2は、図4(第1実施形態)に示す領域K1に対応している。図12に示すように、周方向溝GA1は、円弧部G11と、連通部G13と、を備えている。連通部G13は、給油流路12(図2参照)の開口J4の移動軌跡M4の一部を含むように形成されている。図12に示すように、開口J4が円形状の移動軌跡M4を一周する間に、開口J4と周方向溝G1とが1回連通するようにしてもよい。このような構成でも、設計段階で連通部G13の長さを適宜に調整することで、高圧の潤滑油を周方向溝GA1に適切に供給できる。
図13は、第2の変形例に係るスクロール圧縮機における旋回スクロールの給油流路の開口J4の移動軌跡M4を示す説明図である。
図13に示すように、周方向溝GB1において、排油溝G2(図4参照)とは反対側の端部がT字状に形成されていてもよい。このような構成でも、設計段階で連通部G14の長さを適宜に調整することで、高圧の潤滑油を周方向溝GB1に適切に供給できる。また、図13の例では、給油流路12(図2参照)の開口J4が円形状の移動軌跡M4を一周して元の位置に戻ってくるまでに、開口J4と周方向溝G1とが1回連通する構成を示しているが、2回連通するようにしてもよい。このような構成でも、第1実施形態と同様の効果が奏される。
また、各実施形態では、周方向溝G1が円弧状である場合について説明したが、円弧状とは異なる所定の形状であってもよい。
また、第1実施形態では、排油溝G2(図4参照)が径方向に設けられる例について説明したが、排油溝G2が背圧室S4(図1参照)に連通している構成であれば、排油溝G2が延在する方向は適宜に変更可能である。なお、第2実施形態の排油溝GA2(図9参照)についても同様のことがいえる。
また、第3実施形態で説明した空気調和機W1(図11参照)は、ルームエアコンやパッケージエアコンの他、ビル用マルチエアコンといったさまざまな種類の空気調和機に適用できる。また、第3実施形態では、スクロール圧縮機100を備える空気調和機W1(冷凍サイクル装置)について説明したが、これに限らない。例えば、冷凍機、給湯機、空調給湯装置、チラー、冷蔵庫といった他の「冷凍サイクル装置」にも第3実施形態を適用できる。
また、各実施形態は、適宜に組み合わせることができる。例えば、第2実施形態(図9参照)と第3実施形態(図11参照)とを組み合わせ、空気調和機W1(第3実施形態)が備えるスクロール圧縮機の構成として、固定スクロール21Aの鏡板面21Afに周方向溝G1及び排油溝GA2が設けられるようにしてもよい(第2実施形態)。
また、各実施形態では、スクロール圧縮機100で冷媒を圧縮する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、冷媒以外の所定のガスをスクロール圧縮機100で圧縮する場合にも、各実施形態を適用できる。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換を適宜に行うことが可能である。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
1 密閉容器
2 圧縮機構部
12 給油流路
21,21A 固定スクロール
21b 固定ラップ
21f,21Af 鏡板面(固定スクロールの鏡板面)
22 旋回スクロール
22b 旋回ラップ
22d,22Ad 鏡板面(旋回スクロールの鏡板面)
23 フレーム
3 クランク軸(シャフト)
3c 給油ピース(遠心ポンプ)
3d 給油貫通孔
4 電動機
4a 固定子
4b 回転子
71 室外熱交換器
73 膨張弁
75 室内熱交換器
100 スクロール圧縮機
G1,GA1,GB1 周方向溝
G11 円弧部
G12,G13,G14 連通部
G2 排油溝(旋回スクロールの排油溝)
GA2 排油溝(固定スクロールの排油溝)
H1 挿通孔
J4 開口
M4 移動軌跡
S1 圧縮室
S4 背圧室
W1 空気調和機(冷凍サイクル装置)

Claims (5)

  1. 密閉容器と、
    固定子及び回転子を有し、前記密閉容器に収容される電動機と、
    潤滑油が流れる給油貫通孔を有し、前記回転子と一体で回転するシャフトと、
    渦巻状の固定ラップを有する固定スクロールと、
    渦巻状の旋回ラップを有し、前記固定ラップと前記旋回ラップとの間に圧縮室が形成される旋回スクロールと、
    前記シャフトの挿通孔を有し、前記固定スクロールを支持するフレームと、を備え、
    前記旋回スクロールと前記フレームとの間には、背圧室が設けられ、
    前記旋回スクロールには、前記給油貫通孔からの潤滑油を前記固定スクロールの鏡板面側に導く給油流路が設けられ、
    前記固定スクロールの前記鏡板面には、前記給油流路に間欠的に連通する周方向溝が設けられ、
    前記周方向溝は、前記固定スクロールの吸込口には連通しておらず、
    前記旋回スクロールの鏡板面には、前記背圧室に連通している排油溝が設けられ、
    前記排油溝と前記周方向溝とが間欠的に連通し、
    前記給油流路と前記周方向溝との連通が開始されたとき、前記排油溝が前記周方向溝に連通しており、
    前記給油流路と前記周方向溝とが連通している間に、前記排油溝と前記周方向溝との連通が終了するスクロール圧縮機。
  2. 密閉容器と、
    固定子及び回転子を有し、前記密閉容器に収容される電動機と、
    潤滑油が流れる給油貫通孔を有し、前記回転子と一体で回転するシャフトと、
    渦巻状の固定ラップを有する固定スクロールと、
    渦巻状の旋回ラップを有し、前記固定ラップと前記旋回ラップとの間に圧縮室が形成される旋回スクロールと、
    前記シャフトの挿通孔を有し、前記固定スクロールを支持するフレームと、を備え、
    前記旋回スクロールと前記フレームとの間には、背圧室が設けられ、
    前記旋回スクロールには、前記給油貫通孔からの潤滑油を前記固定スクロールの鏡板面側に導く給油流路が設けられ、
    前記固定スクロールの前記鏡板面には、前記給油流路に間欠的に連通する周方向溝が設けられるとともに、当該周方向溝に接続している排油溝が設けられ、
    前記周方向溝は、前記固定スクロールの吸込口には連通しておらず、
    前記排油溝と前記背圧室とが間欠的に連通し、
    前記給油流路と前記周方向溝との連通が開始されたとき、前記排油溝が前記背圧室に連通しており、
    前記給油流路と前記周方向溝とが連通している間に、前記排油溝と前記背圧室との連通が終了するスクロール圧縮機。
  3. 前記周方向溝は、円弧状を呈する円弧部と、前記給油流路に間欠的に連通する連通部と、を有し、
    前記連通部は、前記円弧部に接続しており、前記給油流路における前記固定スクロールの前記鏡板面側の開口の移動軌跡を部分的に含むように形成されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記シャフトの下端付近に設けられる遠心ポンプを備え、
    前記給油貫通孔は、前記シャフトの上部で開口していること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のスクロール圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、を備える冷凍サイクル装置。
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