JP7249939B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレームから車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームを備えた車両に関する。
車体フレームから車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームを備えた車両として、例えば特許文献1に開示される構成が知られている。この特許文献1には、硬質発泡合成樹脂材を芯材として、その表面にマトリックス樹脂を含浸させた補強繊維製織布を複数回巻き付けて積層状態にし、加圧及び加熱して前記マトリックス樹脂を硬化させることにより一体に形成されたスイングアームが開示されている。
上述のように、前記特許文献1の構成では、硬質発泡合成樹脂材を芯材として、その表面に、補強繊維製織布を含むマトリックス樹脂の硬化層が形成されている。そのため、前記特許文献1に開示されているスイングアームは、アルミニウム合金などの金属製のスイングアームに比べて同等以上の強度を有するとともに、スイングアーム全体の軽量化を図れる。
なお、前記特許文献1の構成では、前記補強繊維製織布として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などを用いて製織した布が使用され、前記マトリックス樹脂として、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などを主とした熱硬化性樹脂が使用される。
前記特許文献1の構成では、スイングアームは、左右に位置し且つ前後方向に延びる一対のアームと、該一対のアームを連結するクロスメンバーとを有する。クロスメンバーには、緩衝器が接続される緩衝器支持部が設けられている。
特開平5-139361号公報
ところで、車体フレームから車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームは、前記車体フレームに対してサスペンション(緩衝器)によって弾性支持されている。また、前記スイングアームは、車輪を回転可能に支持している。車輪に入力された上方向の力は、前記スイングアームを介して前記サスペンションに入力される。前記サスペンションは、前記スイングアームから力が入力されると、反力を生じる。この反力は、前記スイングアームに入力される。
車両の種類によっては、前記スイングアームにおいて、前記サスペンションから前記反力が入力される部分の強度向上が必要になる場合がある。前記特許文献1の構成において、前記スイングアームの強度を向上する場合、前記補強繊維製織布を前記芯材に対して巻き付ける回数を増やすことにより、前記硬化層を厚くすることが考えられる。
しかしながら、上述のように前記硬化層を厚くした場合、スイングアーム全体の重量が増大する。
本発明は、車体フレームから車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームを備えた車両において、重量の増大を抑制しつつ、前記スイングアームにおいてサスペンションから力が入力される部分の強度を向上可能な構成を得ることを目的とする。
本発明者らは、スイングアームに必要な強度について検討した。具体的には、まず、本発明者らは、スイングアームに作用する力について検討した。
上述のように、車輪に上方向に入力された力によって、サスペンションからスイングアームには、反力が入力される。この反力は、前記スイングアームにおいて、前記サスペンションが接続される部分、すなわちクロス部に入力される。クロス部に入力された前記反力は、スイングアームにおける左右のアーム部の側面に入力される。左右のアーム部の側面に入力された前記反力は、前記スイングアームを介して車輪に伝達される。
前記クロス部に対して前記サスペンションから前記反力が入力された場合、前記クロス部と前記左右のアーム部との接続部分には、下方向に力が作用する。
前記特許文献1に開示されている構成では、既述のとおり、スイングアームは、補強繊維製織布を厚み方向に積層することによって構成されている。よって、スイングアームのクロスメンバー(クロス部)も、補強繊維製織布を厚み方向に積層することによって構成されている。
前記スイングアームに前記サスペンションから前記反力が入力された場合、前記クロス部に対して前記反力は下向きに作用する。すなわち、前記反力は、前記クロス部において、補強繊維製織布の積層方向に作用する。
よって、前記反力に対して前記クロス部の強度を向上するためには、該クロス部における前記補強繊維製織布の積層数を増やす必要がある。このように前記補強繊維製織布の積層数を増やした場合、スイングアーム全体の重量が増大する。
本発明者らは、スイングアームの重量の増大を抑制しつつ、該スイングアームに対してサスペンションから反力が入力される部分、すなわちスイングアームにおけるサスペンションの接続部分の強度を向上するために、繊維シート(補強繊維製織布)を樹脂で硬化させたFRP(繊維強化樹脂)の特性について検討した。
鋭意検討の結果、本発明者らは、FRP製の部材を、閉断面を有する形状にすることにより、部材の強度を向上可能な点に気付いた。
さらに、本発明者らは、このようなFRP製の部材の特性を考慮して、強度を確保しつつ軽量化が可能な以下のようなスイングアームの構成を見出した。
具体的には、本発明者らは、サスペンションから反力を受ける構成として、スイングアームの左右のアーム部またはクロスメンバーの一方に凹部を設けるとともに、他方に凸部を設けて、該凸部を前記凹部内に挿入する構成を思いついた。
これにより、スイングアームの重量の増大を抑制しつつ、該スイングアームにおいてサスペンションから力が入力される部分の強度を高めることができる。
上述のような検討結果に基づいて、本発明者らは、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る車両は、車両の前後方向に長い車体フレームと、前記車体フレームから前記車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームと、前記スイングアームを前記車体フレームに対して弾性支持するサスペンションと、回転軸が前記車両の左右方向に位置するように前記スイングアームに支持された車輪と、を備えた車両である。前記スイングアームは、前記車両の前後方向に延びる右アーム部と、前記車両の前後方向に延びる左アーム部と、前記車両の左右方向に延びて、前記右アーム部と前記左アーム部とを接続するクロス部と、前記車両の前後方向において前記右アーム部の一方の端部に設けられ、前記右アーム部を前記車体フレームに回転可能に支持する回転右支持部と、前記車両の前後方向において前記左アーム部の一方の端部に設けられ、前記左アーム部を前記車体フレームに回転可能に支持する回転左支持部と、前記右アーム部及び前記左アーム部の少なくとも一方において、前記車両の前後方向における他方の端部に設けられ、前記車輪を支持する車輪支持部と、前記クロス部に設けられ、前記サスペンションが接続されるサスペンション接続部と、を有する。
前記右アーム部及び前記クロス部は、以下の(A)または(B)のいずれか一方を満たし、前記左アーム部及び前記クロス部は、以下の(C)または(D)のいずれか一方を満たす。
(A)前記右アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、左方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有する右アーム凸部を有するとともに、前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記右アーム凸部と接触するクロス右荷重受け面を有する。
(B)前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、右方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有するクロス右凸部を有するとともに、前記右アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記クロス右凸部と接触する右アーム荷重受け面を有する。
(C)前記左アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、右方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有する左アーム凸部を有するとともに、前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記左アーム凸部と接触するクロス左荷重受け面を有する。
(D)前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、左方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有するクロス左凸部を有するとともに、前記左アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記クロス左凸部と接触する左アーム荷重受け面を有する。
上述の構成では、右アーム部及びクロス部の一方、及び、左アーム部及びクロス部の一方に、それぞれ設けられた凸部は、前後方向の断面で見て閉断面の形状を有する。右アーム部及びクロス部の他方、及び、左アーム部及びクロス部の他方は、それぞれ、前記凸部と接触する荷重受け面を有する。また、前記右アーム部、前記左アーム部及び前記クロス部は、それぞれ繊維で強化された繊維強化樹脂を含んでいる。
これにより、繊維の積層数を増やすことなく、右アーム部及び左アーム部に対するクロス部の接続部分の強度を向上することができる。したがって、スイングアームの重量の増大を抑制しつつ、スイングアームにおいてサスペンションから力が入力される部分の強度を向上することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。
前記(A)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部にクロス右凹部が設けられ、前記クロス右凹部の一部が、前記クロス右荷重受け面を構成し、
前記(B)では、前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に右アーム凹部が設けられ、前記右アーム凹部の一部が、前記右アーム荷重受け面を構成し、
前記(C)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部にクロス左凹部が設けられ、前記クロス左凹部の一部が、前記クロス左荷重受け面を構成し、
前記(D)では、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に左アーム凹部が設けられ、前記左アーム凹部の一部が、前記左アーム荷重受け面を構成する。
凹部内に凸部を挿入して、該凹部の一部によって構成される荷重受け面によって凸部を支持することにより、右アーム部及び左アーム部に対してクロス部をより確実に接続できるとともに、該クロス部に対して下方向に作用する力(反力)を前記凸部及び前記荷重受け面によって受けることができる。よって、前記クロス部の強度を向上することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。
前記(A)では、前記クロス右凹部は、前記クロス部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記クロス右凹部の下部に位置するクロス右凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記クロス右凹部の前部に位置するクロス右凹部前面部と、該クロス右凹部前面部に対向して配置され且つ前記クロス右凹部の後部に位置するクロス右凹部後面部と、前記クロス右凹部下面部に対向して配置され且つ前記クロス右凹部の上部に位置し、前記クロス右荷重受け面を構成するクロス右凹部上面部とを有し、
前記(B)では、前記右アーム凹部は、前記右アーム部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記右アーム凹部の下部に位置し、前記右アーム荷重受け面を構成する右アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記右アーム凹部の前部に位置する右アーム凹部前面部と、該右アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の後部に位置する右アーム凹部後面部と、前記右アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の上部に位置する右アーム凹部上面部とを有し、
前記(C)では、前記クロス左凹部は、前記クロス部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記クロス左凹部の下部に位置するクロス左凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記クロス左凹部の前部に位置するクロス左凹部前面部と、該クロス左凹部前面部に対向して配置され且つ前記クロス左凹部の後部に位置するクロス左凹部後面部と、前記クロス左凹部下面部に対向して配置され、且つ前記クロス左凹部の上部に位置し、前記クロス左荷重受け面を構成するクロス左凹部上面部とを有し、
前記(D)では、前記左アーム凹部は、前記左アーム部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記左アーム凹部の下部に位置し、前記左アーム荷重受け面を構成する左アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記左アーム凹部の前部に位置する左アーム凹部前面部と、該左アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の後部に位置する左アーム凹部後面部と、前記左アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の上部に位置する左アーム凹部上面部とを有する。
凹部は、4つの面に囲まれているため、該凹部内に凸部をより確実に挿入することができる。しかも、凹部内に挿入された凸部は、クロス部に対して下方向以外の方向に力が入力された場合、その力を前記凹部の4つの面のいずれかで受けることができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。
前記(A)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記クロス右凹部前面部と前記クロス右凹部下面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びて前記クロス部の外面に接続されたクロス右凹部前下面部が設けられ、
前記(B)では、前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記右アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記右アーム部の外面に接続された右アーム凹部前上面部が設けられ、
前記(C)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記クロス左凹部前面部と前記クロス左凹部下面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びて前記クロス部の外面に接続されたクロス左凹部前下面部が設けられ、
前記(D)では、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記左アーム凹部前面部と前記左アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記左アーム部の外面に接続された左アーム凹部前上面部が設けられている。
これにより、右アーム部またはクロス部、左アームまたはクロス部に、それぞれ設けられた凹部の強度を向上することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。
前記(A)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記クロス右荷重受け面を上方から支持する一対のクロス右荷重受け面支持部が対向して設けられ、
前記(B)では、前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記右アーム荷重受け面を下方から支持する一対の右アーム荷重受け面支持部が対向して設けられ、
前記(C)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記クロス左荷重受け面を上方から支持する一対のクロス左荷重受け面支持部が対向して設けられ、
前記(D)では、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記左アーム荷重受け面を下方から支持する一対の左アーム荷重受け面支持部が対向して設けられている。
これにより、荷重受け面を、対向して設けられた一対の荷重受け面支持部によって支持することができる。よって、凸部から荷重受け面に入力される力を、前記荷重受け面支持部によって支持することができる。したがって、クロス部と右アーム部及び左アーム部との接続部分の強度向上を図れる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部は、前記車両の右方向の端部に前記クロス右凸部を有するとともに、前記車両の左方向の端部に前記クロス左凸部を有する。前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部は、前記クロス右凸部と接触する前記右アーム荷重受け面を有する。前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部は、前記クロス左凸部と接触する前記左アーム荷重受け面を有する。
これにより、右アーム部及び左アーム部にそれぞれ凸部を設けるとともに、クロス部に荷重受け面を設けた場合に比べ、クロス部をコンパクトな構成にすることができる。よって、重量の増大を抑制しつつ強度を向上可能なスイングアームを、コンパクトな構成によって実現することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記右アーム荷重受け面を下方から支持する一対の右アーム荷重受け面支持部が対向して設けられている。前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記左アーム荷重受け面を下方から支持する一対の左アーム荷重受け面支持部が対向して設けられている。
これにより、右アーム部の右アーム荷重受け面及び左アーム部の左アーム荷重受け面によって、クロス部をより確実に支持することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に右アーム凹部が設けられ、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に左アーム凹部が設けられ、
前記右アーム凹部は、前記右アーム部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記右アーム凹部の下部に位置し、前記右アーム荷重受け面を構成する右アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記右アーム凹部の前部に位置する右アーム凹部前面部と、該右アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の後部に位置する右アーム凹部後面部と、前記右アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の上部に位置する右アーム凹部上面部とを有し、
前記左アーム凹部は、前記左アーム部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記左アーム凹部の下部に位置し、前記左アーム荷重受け面を構成する左アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記左アーム凹部の前部に位置する左アーム凹部前面部と、該左アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の後部に位置する左アーム凹部後面部と、前記左アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の上部に位置する左アーム凹部上面部とを有し、
前記右アーム部は、一方が前記右アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記右アーム部の外面に接続された右アーム前上面部を有し、
前記左アーム部は、一方が前記左アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びる前記左アーム部の外面に接続された左アーム前上面部を有する。
これにより、右アーム部に設けられた右アーム凹部及び左アーム部に設けられた左アーム凹部の強度を向上することができる。よって、右アーム部及び左アーム部とクロス部との接続強度を向上することができる。したがって、スイングアームの強度を向上することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記右アーム部は、前記車両の左右方向において、前記右アーム凹部の右部に位置し且つ前記右アーム部の外面の一部を構成する右アーム右側面部を有し、前記左アーム部は、前記車両の左右方向において、前記左アーム凹部の左部に位置し且つ前記左アーム部の外面の一部を構成する左アーム左側面部を有する。
これにより、右アーム部及び左アーム部のそれぞれの強度を向上できるとともに、前記右アーム部を車両の右方から見た場合、及び、前記左アーム部を車両の左方から見た場合に、前記右アーム部及び前記左アーム部の外観が損なわれることを防止できる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記右アーム部は、前記車輪に対して前記車両の右方に位置し、前記左アーム部は、前記車輪に対して前記車両の左方に位置する。
このように、車輪の右方及び左方に右アーム部及び左アーム部が配置された構成では、前記車輪の上方への移動に伴ってサスペンションに生じる反力によって、前記右アーム部及び前記左アーム部に対するクロス部の接続部分により大きな力が入力される。このような構成において、上述の第1の構成を適用することにより、スイングアームの重量の増大を抑制しつつ、サスペンションが接続されるクロス部の強度をより効果的に向上することができる。
他の観点によれば、本発明の車両は、以下の構成を含むことが好ましい。前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部及び前記左アーム部は、前記車両の左右方向の断面で見て、それぞれ、上下方向の外形寸法が左右方向の外形寸法よりも大きい。
これにより、スイングアームの上下方向の剛性を向上することができる。よって、サスペンションからスイングアームに対して下方向に入力される力に対して、スイングアームはより高い強度を有する。
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施例のみを定義する目的で使用されるのであって、前記専門用語によって発明を制限する意図はない。
本明細書で使用される「及び/または」は、一つまたは複数の関連して列挙された構成物の全ての組み合わせを含む。
本明細書において、「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」または「有する(having)」及びそれらの変形の使用は、記載された特徴、工程、要素、成分、及び/または、それらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/または、それらのグループのうちの1つまたは複数を含むことができる。
本明細書において、「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」、及び/または、それらの等価物は、広義の意味で使用され、“直接的及び間接的な”取り付け、接続及び結合の両方を包含する。さらに、「接続された」及び「結合された」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されず、直接的または間接的な接続または結合を含むことができる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本発明の説明においては、いくつもの技術及び工程が開示されていると理解される。これらの各々は、個別の利益を有し、他に開示された技術の1つ以上、または、場合によっては全てと共に使用することもできる。
したがって、明確にするために、本発明の説明では、不要に個々のステップの可能な組み合わせを全て繰り返すことを控える。しかしながら、本明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせが全て本発明の範囲内であることを理解して読まれるべきである。
本明細書では、本発明に係る車両の実施形態について説明する。
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な例を述べる。しかしながら、当業者は、これらの具体的な例がなくても本発明を実施できることが明らかである。
よって、以下の開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面または説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
[平行の定義]
本明細書において、平行とは、部材同士が所定の間隔で互いに沿うように配置されている状態を意味する。したがって、平行は、部材同士の間隔が一定の場合だけでなく、部材同士の間隔が一定でなくても、それらの部材が同じ方向に延びている場合も含む。
[対向の定義]
本明細書において、対向とは、2つの部材における面と面とが向かい合っているとともに、それらの面の間に空間のみが存在している場合を意味する。すなわち、部材同士が対向している場合には、部材同士の間に空気などの気体が存在してもよい。
本発明の一実施形態に係る車両によれば、重量の増大を抑制しつつ、スイングアームにおいてサスペンションが接続される部分の強度を向上可能な構成を得る。
図1は、本発明の実施形態1に係る車両の左側面図である。 図2は、車両の概略構成を示す左側面図、及びリアアームの概略構成を示す上面図である。 図3は、メインフレームの概略構成を示す斜視図である。 図4は、リアアームの概略構成を示す斜視図である。 図5は、リアアームの上面図である。 図6は、図5におけるVI-VI線断面図である。 図7は、図5におけるVII-VII線断面図である。 図8は、リアアームを左アーム部、クロス部及び右アーム部に分解した状態を上方から見た上面図である。 図9は、左アーム部において左アーム凹部を拡大して示す斜視図である。 図10は、右アーム部において右アーム凹部を拡大して示す斜視図である。 図11は、リアアームを左アーム部、クロス部及び右アーム部に分解した状態を示す斜視図である 図12は、後輪が上方に変位した場合を模式的に示す車両の左側面である。 図13は、後輪が上方に変位した場合に、リアアームがリアサスペンションから受ける力を模式的に示す図である。 図14は、実施形態2に係る車両のリアアームの図8相当図である。 図15は、図14におけるXV-XV線断面図である。 図16は、図14におけるXVI-XVI線断面図である。 図17は、クロス部においてクロス左凹部を拡大して示す斜視図である。 図18は、クロス部においてクロス右凹部を拡大して示す斜視図である。 図19は、実施形態3に係る車両のリアアームの図8相当図である。 図20は、実施形態4に係る車両のリアアームの図8相当図である。
以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下、図中の矢印Fは、車両の前方向を示す。図中の矢印Uは、車両の上方向を示す。図中の矢印Rは、車両の右方向を示す。図中の矢印Lは、車両の左方向を示す。また、前後左右の方向は、それぞれ、車両を運転する乗員から見た場合の前後左右の方向を意味する。
(実施形態1)
<全体構成>
図1は、実施形態1に係る車両1の全体構成の概略を示す側面図である。なお、図1では、説明のために、車両1において、メインフレーム12、リアアーム14及びリアサスペンション9を実線で示し、他を破線で示す。図2は、車両1の概略構成を示す左側面図、及びリアアーム14を上方から見た上面図である。図1及び図2を参照して、車両1の概略構成を説明する。
車両1は、例えば、自動二輪車であり、車体2と、前輪3と、後輪4(車輪)とを備える。車体2は、ハンドル6と、シート7と、リアサスペンション9(サスペンション)と、車体フレーム10と、リアアーム14(スイングアーム)とを含む。
車体フレーム10は、ハンドル6、シート7、リアサスペンション9、リアアーム14及び図示しないパワーユニット等の各構成部品を支持する。リアアーム14は、後端部で後輪4を回転可能に支持しつつ、リアサスペンション9を介して車体フレーム10に支持されている。リアアーム14の詳しい構成については、後述する。
車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、メインフレーム12と、図示しないリアフレームとを有する。
ヘッドパイプ11は、車両1の前部に位置し、ハンドル6に接続された図示しないステアリングシャフトを回転可能に支持する。ヘッドパイプ11は、メインフレーム12の前端部に接続されている。
図3に示すように、メインフレーム12は、ヘッドパイプ11から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ11に接続されている。メインフレーム12は、左メインフレーム20と、右メインフレーム30とを有する。左メインフレーム20及び右メインフレーム30は、それぞれ、車両前後方向に延びる板状に形成されている。
詳しくは、本実施形態では、左メインフレーム20は、ヘッドパイプ11から後方且つ下方に向かって延びる左メインフレーム前部21と、左メインフレーム前部21の後端部から下方に向かって延びる左メインフレーム後部22とを有する。また、右メインフレーム30は、ヘッドパイプ11から後方且つ下方に向かって延びる右メインフレーム前部31と、右メインフレーム前部31の後端部から下方に向かって延びる右メインフレーム後部32とを有する。
左メインフレーム20及び右メインフレーム30の前端部は、それぞれ、ヘッドパイプ11に接続されている。すなわち、左メインフレーム20における左メインフレーム前部21の前端部と右メインフレーム30における右メインフレーム前部31の前端部とは、接続されている。メインフレーム12は、左メインフレーム前部21の前端部と右メインフレーム前部31の前端部とが接続された前部接続部12aを有する。
また、左メインフレーム20における左メインフレーム後部22の後端部と右メインフレーム30における右メインフレーム後部32の後端部とは、左右方向に延びるクロス部材17によって接続されている。メインフレーム12は、左メインフレーム後部22の後端部と右メインフレーム後部32の後端部とが接続された後部接続部12bを有する。
メインフレーム12は、前後方向において、前部接続部12aと後部接続部12bとの間に、中間部12cを有する。この中間部12cにおいて、左メインフレーム20と右メインフレーム30とは、前後方向から見て直線的に且つ一体に接続されていない。すなわち、左メインフレーム20と右メインフレーム30とは、前部接続部12a及び後部接続部12b以外の部分では、前後方向から見て直線的に且つ一体に接続されていない。
よって、メインフレーム12は、左メインフレーム20と右メインフレーム30との間で且つ前後方向の中央部分に、収容空間部12dを有する。この収容空間部12dには、図示しないタンク及びエアクリーナ等が配置される。
上述のように、左メインフレーム20と右メインフレーム30とが、前部接続部12a及び後部接続部12b以外の部分では、前後方向から見て直線的に且つ一体に接続されていないことにより、部品の配置が制約を受けにくくなる。したがって、メインフレーム12に対する部品の配置の設計自由度を向上できる。
左メインフレーム20及び右メインフレーム30の後部には、リアアーム14が回転可能に支持されている。すなわち、左メインフレーム後部22は、リアアーム14の前端部の左方に位置し、リアアーム14の前端部を回転可能に支持する。右メインフレーム後部32は、リアアーム14の前端部の右方に位置し、リアアーム14の前端部を回転可能に支持する。
メインフレーム12は、左メインフレーム20から後方且つ上方に向かって延びる左サスペンション支持部25と、右メインフレーム30から後方且つ上方に向かって延びる右サスペンション支持部35とを有する。
左サスペンション支持部25は、前端部が左メインフレーム20に固定されている。左サスペンション支持部25は、左メインフレーム前部21と左メインフレーム後部22との接続部分から後方且つ上方に向かって延びている。右サスペンション支持部35は、前端部が右メインフレーム30に固定されている。右サスペンション支持部35は、右メインフレーム前部31と右メインフレーム後部32との接続部分から後方且つ上方に向かって延びている。左サスペンション支持部25及び右サスペンション支持部35は、それらの後端部が互いに左右方向に近づくように、後方且つ上方に向かって延びている。左サスペンション支持部25の後端部と右サスペンション支持部35の後端部とは、左右方向に接続されている。
メインフレーム12は、左サスペンション支持部25と右サスペンション支持部35とが接続された後端部に、後方に突出するサスペンション取付部16を有する。サスペンション取付部16は、リアサスペンション9の前端部を支持する。詳しくは、サスペンション取付部16は、左右方向に所定の間隔を空けて並んだ一対の円筒部16aを有する。一対の円筒部16aは、筒軸方向が左右方向に延びるように配置されている。リアサスペンション9の前端部は、一対の円筒部16aに回転可能に接続される。
なお、リアサスペンション9の後端部は、リアアーム14によって支持されている。すなわち、リアサスペンション9は、メインフレーム12のサスペンション取付部16及びリアアーム14によって支持されている。これにより、後輪4を支持するリアアーム14に上下方向の荷重が入力された場合、該荷重は、リアサスペンション9を介してメインフレーム12のサスペンション取付部16に入力される。
なお、メインフレーム12には、図示しないパワーユニット及びリアフレームも支持されている。パワーユニットは、メインフレーム12の左メインフレーム20及び右メインフレーム30の下部に取り付けられている。リアフレームは、メインフレーム12の左メインフレーム20及び右メインフレーム30に対し、左サスペンション支持部25及び右サスペンション支持部35よりも後方に取り付けられている。
図3において、符号20a,30aは、それぞれ、左メインフレーム20及び右メインフレーム30に設けられた、リアフレームの取付部である。また、符号20b,30bは、それぞれ、左メインフレーム20及び右メインフレーム30に設けられた、リアアーム14の取付部である。さらに、符号20c,30cは、それぞれ、左メインフレーム20及び右メインフレーム30に設けられた、パワーユニットの取付部である。
特に図示しないが、シート7は、リアフレームによって支持されている。図1に示すように、シート7は、車両1の前後方向の中央部分に設けられている。これにより、乗員は、シート7に跨った状態で、車両1の前部に位置するハンドル6を把持する。
なお、左メインフレーム20、右メインフレーム30及びリアフレームは、金属材料によって構成されていてもよいし、樹脂が炭素繊維などの繊維で強化された繊維強化樹脂によって構成されていてもよい。また、左メインフレーム20、右メインフレーム30及びリアフレームは、車両1の車体フレームとして機能可能な材料であれば、どのような材料によって構成されていてもよい。
<リアアーム>
次に、リアアーム14の構成を、図4から図7を用いて説明する。図4は、リアアーム14の概略構成を示す斜視図である。図5は、リアアーム14の概略構成を示す上面図である。図6は、図5におけるVI-VI線断面図である。図7は、図5におけるVII-VII線断面図である。
既述のように、リアアーム14の前端部は、メインフレーム12に回転可能に支持されている。リアアーム14の後端部は、後輪4を回転可能に支持している。これにより、リアアーム14は、後輪4が上下方向に変位した際に、メインフレーム12に回転可能に支持された前端部を中心として上下方向に回転する。また、リアアーム14は、リアサスペンション9によっても、メインフレーム12に接続されている。
具体的には、図4に示すように、リアアーム14は、前端部に位置し、メインフレーム12に回転可能に接続されるフレーム接続部14aと、後端部に位置し、後輪4を回転可能に支持する一対の後輪支持部14b(車輪支持部)と、リアサスペンション9が接続される一対のサスペンション接続部14cとを有する。フレーム接続部14aは、後述するピボット軸71を有する。ピボット軸71は、メインフレーム12の取付部20b,30bに回転可能に支持される。後輪支持部14bは、後輪4に対して左方及び右方に位置し、後輪4を回転可能に支持する。
リアアーム14は、前後方向の中央部分が上方に突出した形状を有する。これにより、リアアーム14の上下方向の剛性を向上できる。よって、後述するように、後輪4に上下方向の変位が入力された場合に、後輪4をリアアーム14によって支持することができる。
また、リアアーム14の後部は、左右に2つに分かれている。このように左右2つに分かれた後部の後端部に、それぞれ後輪支持部14bが設けられている。すなわち、後輪4の左方及び右方に、リアアーム14の後部が位置する。
本実施形態では、リアアーム14は、左右方向に並んだ3つの部材を有する。具体的には、リアアーム14は、左アーム部40と、クロス部50と、右アーム部60とを有する。左アーム部40は、リアアーム14の左部分を構成する。右アーム部60は、リアアーム14の右部分を構成する。クロス部50は、左右方向において、左アーム部40と右アーム部60との間に位置する。左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60は、左右方向に並んだ状態で、例えば接着剤または樹脂等によって接続されている。これにより、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60は、一体化されている。
左アーム部40は、後輪4に対して左方に位置する。右アーム部60は、後輪4に対して右方に位置する。これにより、リアアーム14は、左アーム部40と右アーム部60との間に後輪4が位置するように、後輪4に対して配置される。
左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60は、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60では、それぞれ、前記繊維シートが、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60を構成する各面の厚み方向に積層されている。これにより、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60を構成する各面では、該各面に沿う方向の強度が、各面の厚み方向の強度よりも高い。
なお、後輪支持部14b、後述のピボット軸71及び接続金具72は、例えば金属材料、樹脂などによって構成されている。
左アーム部40は、左右方向の断面で見て、上下方向の外形寸法が左右方向の外形寸法よりも大きい。また、左アーム部40は、前後方向の中央部分が上方に突出した形状を有する。これにより、リアアーム14の上下方向の剛性を向上することができる。よって、後述するようにリアサスペンション9からリアアーム14に対して下方向に入力される力に対して、リアアーム14はより高い強度を有する。
左アーム部40は、左面を構成し且つ前後方向に延びる左アーム左側面部42と、右面を構成し且つ前後方向に延びる左アーム右側面部43とを有する。左アーム左側面部42及び左アーム右側面部43は、左右方向から見て、前後方向の中央部分が上方に突出した形状を有する。なお、左アーム左側面部42及び左アーム右側面部43は、上端部同士が左アーム上面部48によって接続されているとともに、下端部同士が左アーム下面部49によって接続されている。
左アーム部40は、前後方向において、フレーム接続部14aから後輪支持部14bまで延びている。すなわち、左アーム部40の前端部は、ピボット軸71に接続され、左アーム部40の後端部は、後輪支持部14bを支持している。詳しくは、左アーム部40は、前端部に、ピボット軸71を挿入可能な円筒状の円筒部41を有する。左アーム部40は、後端部に、後輪支持部14bを配置可能な支持部挿入凹部40aを有する。なお、左アーム部40は、図示しないパワーユニットから後輪4に駆動力を伝達するチェーン(図示省略)が通る開口40bを有する。
図5に示すように、左アーム部40は、左アーム右側面部43において、リアアーム14の前後方向の中央部よりも前方に、左アーム凹部44を有する。左アーム凹部44は、左アーム部40において、左アーム右側面部43から左アーム左側面部42に向かって凹んでいる。本実施形態では、左アーム凹部44は、上面視で台形状である。また、図6に示すように、左アーム凹部44は、左右方向から見て、長方形状である。リアアーム14において、左アーム凹部44内には、クロス部50の後述のクロス左凸部53が位置する。左アーム凹部44の詳しい構成については、後述する。
図4に示すように、右アーム部60は、左右方向の断面で見て、上下方向の外形寸法が左右方向の外形寸法よりも大きい。また、右アーム部60は、前後方向において、中央部分が上方に突出した形状を有する。これにより、リアアーム14の上下方向の剛性を向上することができる。よって、後述するようにリアサスペンション9からリアアーム14に対して下方向に入力される力に対して、リアアーム14はより高い強度を有する。
右アーム部60は、左面を構成し且つ前後方向に延びる右アーム左側面部62と、右面を構成し且つ前後方向に延びる右アーム右側面部63とを有する。右アーム左側面部62及び右アーム右側面部63は、左右方向から見て、前後方向の中央部分が上方に突出した形状を有する。なお、右アーム左側面部62及び右アーム右側面部63は、上端部同士が右アーム上面部68によって接続されているとともに、下端部同士が右アーム下面部69によって接続されている。
右アーム部60は、前後方向において、フレーム接続部14aから後輪支持部14bまで延びている。すなわち、右アーム部60の前端部は、ピボット軸71に接続され、右アーム部60の後端部は、後輪支持部14bを支持している。詳しくは、右アーム部60は、前端部に、ピボット軸71を挿入可能な円筒状の円筒部61を有する。右アーム部60は、後端部に、後輪支持部14bを配置可能な支持部挿入凹部60aを有する。
図5に示すように、右アーム部60は、右アーム左側面部62において、リアアーム14の前後方向の中央部よりも前方に、右アーム凹部64を有する。右アーム凹部64は、右アーム部60において、右アーム左側面部62から右アーム右側面部63に向かって凹んでいる。本実施形態では、右アーム凹部64は、上面視で台形状である。また、図7に示すように、右アーム凹部64は、左右方向から見て、長方形状である。リアアーム14において、右アーム凹部64内には、クロス部50の後述のクロス右凸部54が位置する。右アーム凹部64の詳しい構成については、後述する。
なお、左アーム部40及び右アーム部60は、左右方向から見て、同様の外形を有する。
図4及び図5に示すように、クロス部50は、前後方向において、フレーム接続部14aからリアアーム14の中央部まで延びている。詳しくは、クロス部50は、前端部がフレーム接続部14aに接続され、前後方向においてリアアーム14の中央部まで延びる平面部51と、平面部51の後端部から上方に延びる縦壁部52とを有する。平面部51と縦壁部52とは、一体に形成されている。
平面部51は、特に図示しないが、上下方向に平行に配置された2枚の板状の部材を有する。平面部51は、前端部がフレーム接続部14aに接続されているとともに、左右方向の両端部が左アーム部40及び右アーム部60に接続されている。
縦壁部52は、平面部51の後端部に接続されているとともに、左右方向の両端部が左アーム部40及び右アーム部60に接続されている。縦壁部52は、平面部51から、左アーム部40及び右アーム部60における前後方向の中央部分と同じ高さまで延びている。
クロス部50には、平面部51の後端部と縦壁部52の前面下部との接続部に、左右一対のサスペンション接続部14cが形成されている。すなわち、サスペンション接続部14cは、平面部51に対して上方に突出し且つ縦壁部52に対して前方に突出している。サスペンション接続部14cは、リアサスペンション9の後端部が接続される円筒状の接続金具72を有する。
また、クロス部50の前端部には、ピボット軸71が接続されている。ピボット軸71は、金属製の円筒状の部材である。ピボット軸71は、軸線方向が左右方向になるように、クロス部50の前端部に接続されている。ピボット軸71は、フレーム接続部14aの一部を構成する。フレーム接続部14aは、ピボット軸71と、左アーム部40の円筒部41と、右アーム部60の円筒部61とを有する。円筒部41,61は、ピボット軸71に対して、例えば樹脂または接着剤などによって接続されている。なお、円筒部41及びピボット軸71によって、回転左支持部14dが構成される。また、円筒部61及びピボット軸71によって、回転右支持部14eが構成される。
図5に示すように、クロス部50は、リアアーム14の前後方向の中央部よりも前方に、左右方向に突出するクロス左凸部53及びクロス右凸部54を有する。クロス左凸部53は、平面部51から左方に延びている。クロス右凸部54は、平面部51から右方に延びている。クロス左凸部53及びクロス右凸部54は、上面視で、台形状である。また、図6及び図7に示すように、クロス左凸部53及びクロス右凸部54は、左右方向から見て長方形状である。クロス左凸部53は、リアアーム14において、左アーム部40の左アーム凹部44内に位置する。クロス右凸部54は、リアアーム14において、右アーム部60の右アーム凹部64内に位置する。クロス左凸部53及びクロス右凸部54の詳しい構成については、後述する。
上述のような構成を有する左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60は、後述するように、左右方向に並んだ状態で互いに接着固定される。すなわち、クロス部50のクロス左凸部53が左アーム部40の左アーム凹部44内に挿入され、クロス部50のクロス右凸部54が右アーム部60の右アーム凹部64内に挿入された状態で、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60は接着固定される。なお、クロス部50の前端部に接続されたピボット軸71の軸線方向の両端部は、左アーム部40及び右アーム部60の円筒部41,61にそれぞれ挿入される。
<接続構造>
次に、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60の接続構造について、図5から図11を用いて説明する。図8は、リアアーム14を、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60に分解した状態を示す上面図である。図11は、リアアーム14を、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60に分解した状態を示す斜視図である。
(左アーム凹部)
図5、図6、図8、図9及び図11に示すように、左アーム部40は、左アーム右側面部43に左アーム凹部44を有する。左アーム凹部44は、左アーム凹部前面部44aと、左アーム凹部後面部44bと、左アーム凹部上面部44cと、左アーム凹部左面部44dと、左アーム凹部下面部44eとを有する。すなわち、左アーム凹部44は、左アーム凹部前面部44aと、左アーム凹部後面部44bと、左アーム凹部上面部44cと、左アーム凹部左面部44dと、左アーム凹部下面部44eとによって囲まれた空間を有する。
左アーム凹部44は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、左アーム凹部前面部44a、左アーム凹部後面部44b、左アーム凹部上面部44c、左アーム凹部左面部44d及び左アーム凹部下面部44eは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
左アーム凹部前面部44aは、左アーム凹部44の前部に位置する面である。左アーム凹部前面部44aは、左右方向に、左アーム右側面部43から、左アーム左側面部42よりも左アーム部40の内方に位置する左アーム凹部左面部44dまで延びている。左アーム凹部後面部44bは、左アーム凹部44の後部に位置する面である。左アーム凹部後面部44bも、左アーム凹部前面部44aと同様、左右方向に、左アーム右側面部43から、左アーム左側面部42よりも左アーム部40の内方に位置する左アーム凹部左面部44dまで延びている。左アーム凹部前面部44a及び左アーム凹部後面部44bは、前後方向に平行に配置されている。すなわち、左アーム凹部前面部44a及び左アーム凹部後面部44bは、前後方向に対向して配置されている。左アーム凹部後面部44bは、左アーム凹部前面部44aよりも左右方向に長い。
左アーム凹部上面部44cは、左アーム凹部44の上部に位置する面である。左アーム凹部上面部44cも、左右方向に、左アーム右側面部43から、左アーム左側面部42よりも左アーム部40の内方に位置する左アーム凹部左面部44dまで延びている。左アーム凹部上面部44cは、上面視で台形状である。左アーム凹部下面部44eは、左アーム凹部44の下部に位置する面である。左アーム凹部下面部44eも、左右方向に、左アーム右側面部43から、左アーム左側面部42よりも左アーム部40の内方に位置する左アーム凹部左面部44dまで延びている。左アーム凹部上面部44c及び左アーム凹部下面部44eは、上下方向に平行に配置されている。すなわち、左アーム凹部上面部44c及び左アーム凹部下面部44eは、上下方向に対向して配置されている。左アーム凹部下面部44eも、左アーム凹部上面部44cと同様、上面視で台形状である。
左アーム凹部左面部44dは、左アーム凹部44の左部に位置する面である。左アーム凹部左面部44dは、左アーム左側面部42に沿うように、左アーム左側面部42よりも左アーム部40の内方に位置する。左アーム凹部左面部44dは、左右方向から見て長方形状である。
左アーム凹部44の左方には、左アーム凹部左面部44dを構成する左アーム左側面部42が位置する。これにより、左アーム凹部44は、左アーム部40の左方に露出しない。よって、リアアーム14を左方から見た場合に、リアアーム14の外観が損なわれることを防止できる。
左アーム部40とクロス部50とを組み合わせた状態で、上述の左アーム凹部前面部44aと、左アーム凹部後面部44bと、左アーム凹部上面部44cと、左アーム凹部左面部44dと、左アーム凹部下面部44eとによって構成される左アーム凹部44内には、クロス部50のクロス左凸部53が位置する。すなわち、クロス部50の下方向の荷重を、左アーム凹部下面部44eが受ける。左アーム凹部下面部44eによって、左アーム荷重受け面が構成される。また、左アーム凹部下面部44eには、後述するように、後輪4が上方向に変位した際にリアアーム14がリアサスペンション9から受ける反力が入力される。
上述のように左アーム凹部下面部44eには力が入力されるため、左アーム部40は、左アーム凹部下面部44eを支持する複数の面を有する。詳しくは、図6、図9及び図11に示すように、本実施形態では、左アーム部40は、左アーム凹部前下面部45aと、左アーム凹部後下面部45bと、左アーム凹部左下面部45dと、左アーム凹部右下面部45fとを有する。左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fは、左アーム荷重受け面支持部である。なお、本実施形態では、左アーム凹部左下面部45dは、左アーム左側面部42の一部であり、左アーム凹部右下面部45fは、左アーム右側面部43の一部である。左アーム凹部左下面部45dは、左アーム左側面部42とは別に設けられていてもよい。左アーム凹部右下面部45fは、左アーム右側面部43とは別に設けられていてもよい。
左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fは、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
左アーム凹部前下面部45aは、左アーム凹部44の下方で且つ前方に位置する。左アーム凹部後下面部45bは、左アーム凹部44の下方で且つ後方に位置する。左アーム凹部左下面部45dは、左アーム凹部44の下方で且つ左アーム部40の左面に位置する。左アーム凹部右下面部45fは、左アーム凹部44の下方で且つ左アーム部40の右面に位置する。左アーム凹部前下面部45a及び左アーム凹部後下面部45bは、前後方向に対向して配置されている。左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fは、左右方向に対向して配置されている。
左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fは、左アーム凹部下面部44eに接続されているとともに、左アーム部40の左アーム下面部49にも接続されている。詳しくは、左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fは、左アーム凹部下面部44eの周縁部に接続されている。左アーム凹部前下面部45aは、左右方向から見て、左アーム凹部下面部44eと左アーム凹部前面部44aとの接続部分から前方且つ下方に延びている。左アーム凹部後下面部45bは、左右方向から見て、左アーム凹部下面部44eと左アーム凹部後面部44bとの接続部分から後方且つ下方に延びている。
このように、左アーム凹部下面部44eを、左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fの4つの面によって下方から支持することにより、左アーム凹部下面部44eによって下方向の荷重をより確実に受けることができる。
また、本実施形態では、左アーム部40は、一方が、左アーム凹部44の左アーム凹部前面部44aと左アーム凹部上面部44cとの接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて左アーム部40の左アーム上面部48(左アーム部40の外面)に接続された左アーム凹部前上面部46aを有する。これにより、左アーム凹部前面部44a及び左アーム凹部上面部44cの強度を向上できる。
左アーム凹部前上面部46aは、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、左アーム凹部前上面部46aの厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
(クロス左凸部)
図8及び図11に示すように、クロス部50は、平面部51から左方に突出する上面視で台形状のクロス左凸部53を有する。クロス左凸部53は、左右方向から見て長方形の角筒形状である。すなわち、クロス左凸部53は、前後方向の断面で見て、閉断面の形状を有する。
詳しくは、クロス左凸部53は、クロス左凸部前面部53aと、クロス左凸部後面部53bと、クロス左凸部上面部53cと、クロス左凸部下面部53dとを有する。クロス左凸部前面部53aと、クロス左凸部後面部53bと、クロス左凸部上面部53cと、クロス左凸部下面部53dとは、角筒の各側面を構成する。
クロス左凸部53は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、クロス左凸部前面部53a、クロス左凸部後面部53b、クロス左凸部上面部53c、クロス左凸部下面部53dは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
図6、図8及び図11に示すように、クロス左凸部前面部53aは、クロス左凸部53の前部に位置する。クロス左凸部後面部53bは、クロス左凸部53の後部に位置する。クロス左凸部上面部53cは、クロス左凸部53の上部に位置する。クロス左凸部下面部53dは、クロス左凸部53の下部に位置する。
クロス左凸部前面部53a及びクロス左凸部後面部53bは、前後方向に平行に配置されている。クロス左凸部前面部53a及びクロス左凸部後面部53bは、前後方向から見て、長方形状である。クロス左凸部後面部53bは、クロス左凸部前面部53aよりも左方に突出している。
クロス左凸部上面部53c及びクロス左凸部下面部53dは、上下方向に平行に配置されている。クロス左凸部上面部53c及びクロス左凸部下面部53dは、上面視で台形状であり、同じ大きさを有する。
これにより、クロス左凸部53は、上面視で台形の角筒形状を有する。クロス左凸部53が左アーム凹部44内に挿入された状態で、クロス左凸部53のクロス左凸部下面部53dが、左アーム凹部44の左アーム凹部下面部44eに接触する。すなわち、クロス左凸部53は、左アーム凹部44の左アーム凹部下面部44eによって支持されている。
(右アーム凹部)
図5、図7、図8、図10及び図11に示すように、右アーム部60は、右アーム左側面部62に右アーム凹部64を有する。右アーム凹部64は、右アーム凹部前面部64aと、右アーム凹部後面部64bと、右アーム凹部上面部64cと、右アーム凹部右面部64dと、右アーム凹部下面部64eとを有する。すなわち、右アーム凹部64は、右アーム凹部前面部64aと、右アーム凹部後面部64bと、右アーム凹部上面部64cと、右アーム凹部右面部64dと、右アーム凹部下面部64eとによって囲まれた空間を有する。
右アーム凹部64は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、右アーム凹部前面部64a、右アーム凹部後面部64b、右アーム凹部上面部64c、右アーム凹部右面部64d及び右アーム凹部下面部64eは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
図8及び図11に示すように、右アーム凹部前面部64aは、右アーム凹部64の前部に位置する面である。右アーム凹部前面部64aは、左右方向に、右アーム左側面部62から、右アーム右側面部63よりも右アーム部60の内方に位置する右アーム凹部右面部64dまで延びている。右アーム凹部後面部64bは、右アーム凹部64の後部に位置する面である。右アーム凹部後面部64bも、右アーム凹部前面部64aと同様、左右方向に、右アーム左側面部62から、右アーム右側面部63よりも右アーム部60の内方に位置する右アーム凹部右面部64dまで延びている。右アーム凹部前面部64a及び右アーム凹部後面部64bは、前後方向に平行に配置されている。すなわち、右アーム凹部前面部64a及び右アーム凹部後面部64bは、前後方向に対向して配置されている。右アーム凹部後面部64bは、右アーム凹部前面部64aよりも左右方向に長い。
右アーム凹部上面部64cは、右アーム凹部64の上部に位置する面である。右アーム凹部上面部64cも、左右方向に、右アーム左側面部62から、右アーム右側面部63よりも右アーム部60の内方に位置する右アーム凹部右面部64dまで延びている。右アーム凹部上面部64cは、上面視で台形状である。右アーム凹部下面部64eは、右アーム凹部64の下部に位置する面である。右アーム凹部下面部64eも、左右方向に、右アーム左側面部62から、右アーム右側面部63よりも右アーム部60の内方に位置する右アーム凹部右面部64dまで延びている。右アーム凹部上面部64c及び右アーム凹部下面部64eは、上下方向に平行に配置されている。すなわち、右アーム凹部上面部64c及び右アーム凹部下面部64eは、上下方向に対向して配置されている。右アーム凹部下面部64eも、右アーム凹部上面部64cと同様、上面視で台形状である。
右アーム凹部右面部64dは、右アーム凹部64の右部に位置する面である。右アーム凹部右面部64dは、右アーム右側面部63に沿うように、右アーム右側面部63よりも右アーム部60の内方に位置する。右アーム凹部右面部64dは、左右方向から見て長方形状である。
右アーム凹部64の右方には、右アーム凹部右面部64dを構成する右アーム右側面部63が位置する。これにより、右アーム凹部64は、右アーム部60の右方に露出しない。よって、リアアーム14を右方から見た場合に、リアアーム14の外観が損なわれることを防止できる。
右アーム部60とクロス部50とを組み合わせた状態で、上述の右アーム凹部前面部64aと、右アーム凹部後面部64bと、右アーム凹部上面部64cと、右アーム凹部右面部64dと、右アーム凹部下面部64eとによって構成される右アーム凹部64内には、クロス部50のクロス右凸部54が位置する。すなわち、クロス部50の上下方向の荷重を、右アーム凹部下面部64eが受ける。右アーム凹部下面部64eによって、右アーム荷重受け面が構成される。また、右アーム凹部下面部64eには、後述するように、後輪4が上方向に変位した際にリアアーム14がリアサスペンション9から受ける反力が入力される。
上述のように右アーム凹部下面部64eには力が入力されるため、右アーム部60は、右アーム凹部下面部64eを支持する複数の面を有する。詳しくは、図7、図10及び図11に示すように、本実施形態では、右アーム部60は、右アーム凹部前下面部65aと、右アーム凹部後下面部65bと、右アーム凹部右下面部65dと、右アーム凹部左下面部65fとを有する。右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fは、右アーム荷重受け面支持部である。なお、本実施形態では、右アーム凹部右下面部65dは、右アーム右側面部63の一部であり、右アーム凹部左下面部65fは、右アーム左側面部62の一部である。右アーム凹部右下面部65dは、右アーム右側面部63とは別に設けられていてもよい。右アーム凹部左下面部65fは、右アーム左側面部62とは別に設けられていてもよい。
右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fは、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
右アーム凹部前下面部65aは、右アーム凹部64の下方で且つ前方に位置する。右アーム凹部後下面部65bは、右アーム凹部64の下方で且つ後方に位置する。右アーム凹部右下面部65dは、右アーム凹部64の下方で且つ右アーム部60の右面に位置する。右アーム凹部左下面部65fは、右アーム凹部64の下方で且つ右アーム部60の左面に位置する。右アーム凹部前下面部65a及び右アーム凹部後下面部65bは、前後方向に対向して配置されている。右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fは、左右方向に対向して配置されている。
右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fは、右アーム凹部下面部64eに接続されているとともに、右アーム部60の右アーム下面部69にも接続されている。右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fは、右アーム凹部下面部64eの周縁部に接続されている。右アーム凹部前下面部65aは、左右方向から見て、右アーム凹部下面部64eと右アーム凹部前面部64aとの接続部分から前方且つ下方に延びている。右アーム凹部後下面部65bは、左右方向から見て、右アーム凹部下面部64eと右アーム凹部後面部64bとの接続部分から後方且つ下方に延びている。
このように、右アーム凹部下面部64eを、右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fの4つの面によって下方から支持することにより、右アーム凹部下面部64eによって下方向の荷重をより確実に受けることができる。
また、本実施形態では、右アーム部60は、一方が右アーム凹部64の右アーム凹部前面部64aと右アーム凹部上面部64cとの接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて右アーム部60の右アーム上面部68(右アーム部60の外面)に接続された右アーム凹部前上面部66aを有する。これにより、右アーム凹部前面部64a及び右アーム凹部上面部64cの強度を向上できる。
右アーム凹部前上面部66aは、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、右アーム凹部前上面部66aの厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
(クロス右凸部)
図8及び図11に示すように、クロス部50は、平面部51から右方に突出する上面視で台形状のクロス右凸部54を有する。クロス右凸部54は、左右方向から見て長方形の角筒形状である。すなわち、クロス右凸部54は、前後方向の断面で見て、閉断面の形状を有する。
詳しくは、クロス右凸部54は、クロス右凸部前面部54aと、クロス右凸部後面部54bと、クロス右凸部上面部54cと、クロス右凸部下面部54dとを有する。クロス右凸部前面部54aと、クロス右凸部後面部54bと、クロス右凸部上面部54cと、クロス右凸部下面部54dとは、角筒の各側面を構成する。
クロス右凸部54は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、クロス右凸部前面部54a、クロス右凸部後面部54b、クロス右凸部上面部54c及びクロス右凸部下面部54dは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
図7、図8及び図11に示すように、クロス右凸部前面部54aは、クロス右凸部54の前部に位置する。クロス右凸部後面部54bは、クロス右凸部54の後部に位置する。クロス右凸部上面部54cは、クロス右凸部54の上部に位置する。クロス右凸部下面部54dは、クロス右凸部54の下部に位置する。
クロス右凸部前面部54a及びクロス右凸部後面部54bは、前後方向に平行に配置されている。クロス右凸部前面部54a及びクロス右凸部後面部54bは、前後方向から見て、長方形状である。クロス右凸部後面部54bは、クロス右凸部前面部54aよりも右方に突出している。
クロス右凸部上面部54c及びクロス右凸部下面部54dは、上下方向に平行に配置されている。クロス右凸部上面部54c及びクロス右凸部下面部54dは、上面視で台形状であり、同じ大きさを有する。
これにより、クロス右凸部54は、上面視で台形の角筒形状を有する。クロス右凸部54が右アーム凹部64内に挿入された状態で、クロス右凸部54のクロス右凸部下面部54dが、右アーム凹部64の右アーム凹部下面部64eに接触する。すなわち、クロス右凸部54は、右アーム凹部64の右アーム凹部下面部64eによって支持されている。
<サスペンション反力>
次に、上述のような構成を有するリアアーム14に対し、リアサスペンション9から受ける力(サスペンション反力)について、図12及び図13を用いて説明する。
図12は、後輪4が上方に変位した場合を模式的に示す車両1の左側面図である。図12では、後輪4が変位する前の状態を一点鎖線で示し、変位後の後輪4を実線で示す。図13は、図12のように後輪4が上方に変位した場合に、リアアーム14がリアサスペンション9から受ける力を模式的に示す図である。
図12に示すように、車両1の後輪4が段差等に乗り上げて上方に変位した場合(図12の白抜き矢印)、後輪4及びリアアーム14は、一点鎖線の位置から実線の位置まで、上方に移動する。このとき、リアアーム14は、フレーム接続部14aのピボット軸71を中心として、上方に回転する。リアアーム14のサスペンション接続部14cに接続されたリアサスペンション9は、上述のようなリアアーム14の回転に伴って、軸方向に圧縮される。リアサスペンション9が軸方向に圧縮された際、リアアーム14のサスペンション接続部14cには、リアサスペンション9から反力が入力される(図12及び図13の実線矢印)。
リアアーム14のサスペンション接続部14cがリアサスペンション9から反力を受けた場合、リアアーム14には、下向きの力が入力される。そうすると、サスペンション接続部14cが設けられたクロス部50にも下向きの力が入力される。これにより、クロス部50と左アーム部40及び右アーム部60との接続部分にも、下向きの力が入力される(図13の破線矢印)。
本実施形態では、クロス部50のクロス左凸部53は、左アーム凹部前面部44aと、左アーム凹部後面部44bと、左アーム凹部上面部44cと、左アーム凹部下面部44eとを有する左アーム凹部44内に位置する。クロス部50のクロス右凸部54は、右アーム凹部前面部64aと、右アーム凹部後面部64bと、右アーム凹部上面部64cと、右アーム凹部下面部64eとを有する右アーム凹部64内に位置する。これにより、4つの面にそれぞれ囲まれた左アーム凹部44及び右アーム凹部64内に、クロス左凸部53及びクロス右凸部54が挿入される。よって、左アーム凹部44及び右アーム凹部64内に、クロス左凸部53及びクロス右凸部54をより確実に挿入できる。しかも、上述の構成により、クロス部50に対して上下方向及び左右方向のいずれの方向に力が入力された場合でも、左アーム凹部44及び右アーム凹部64の各面によって、クロス左凸部53及びクロス右凸部54に入力された力を受けることができる。
また、クロス部50のクロス左凸部53及びクロス右凸部54は、左アーム部40の左アーム凹部44及び右アーム部60の右アーム凹部64内に位置し、左アーム凹部下面部44e及び右アーム凹部下面部64eによって支持されている。そのため、上述のようにクロス部50に入力された下向きの力は、左アーム凹部下面部44e及び右アーム凹部下面部64eによって受け止められる。
本実施形態では、左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60を構成する各面は、厚み方向に積層された繊維シートが樹脂によって結合された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。そのため、リアアーム14を軽量化できる。
しかも、本実施形態の構成によって、リアアームの強度を確保するために繊維シートの積層数を増やすことなく、リアアーム14の強度を確保できる。よって、リアアーム14の重量の増大を抑制しつつ、リアアーム14においてリアサスペンション9が接続されるクロス部50の支持強度を向上することができる。
さらに、本実施形態では、左アーム凹部下面部44eは、左アーム凹部前下面部45a、左アーム凹部後下面部45b、左アーム凹部左下面部45d及び左アーム凹部右下面部45fによって支持されている。また、右アーム凹部下面部64eは、右アーム凹部前下面部65a、右アーム凹部後下面部65b、右アーム凹部右下面部65d及び右アーム凹部左下面部65fによって支持されている。これにより、左アーム凹部下面部44e及び右アーム凹部下面部64eによって、リアサスペンション9から入力される力をより確実に受け止めることができる。
左アーム部40、クロス部50及び右アーム部60の各面は、面に沿った方向の強度が、厚み方向の強度よりも高い。よって、上述のように、左アーム凹部下面部44e及び右アーム凹部下面部64eを複数の面によって支持することにより、クロス部50のクロス左凸部53及びクロス右凸部54を支持する部分(左アーム部40とクロス部50との接続部分、及び、右アーム部60とクロス部50との接続部分)の強度をより向上できる。これにより、リアアーム14の強度をより向上できる。
本実施形態では、左アーム部40は、後輪4に対して左方に位置する。右アーム部60は、後輪4に対して右方に位置する。よって、リアサスペンション9からリアアーム14に入力された力は、左アーム部40とクロス部50との接続部分、及び、右アーム部60とクロス部50との接続部分に、入力される。
これに対し、左アーム部40とクロス部50との接続部分、及び、右アーム部60とクロス部50との接続部分を、上述のような接続構造にすることにより、リアサスペンション9からの入力に対し、リアアーム14の強度を確保することができる。
(実施形態2)
図14は、実施形態2に係る車両のリアアーム114を、左アーム部140、クロス部150及び右アーム部160に分解した状態を示す上面図である。図15は、図14におけるXV-XV線断面図である。図16は、図14におけるXVI-XVI線断面図である。
この実施形態は、左アーム部140、クロス部150及び右アーム部160の接続構造が、実施形態1の構成とは異なる。以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
図14に示すように、左アーム部140は、左アーム右側面部43に、右方に突出する左アーム凸部144を有する。右アーム部160は、右アーム左側面部62に、左方に突出する右アーム凸部164を有する。クロス部150は、平面部151の左端部に位置する左側面部159aと、平面部151の右端部に位置する右側面部159bとを有する。クロス部150は、左側面部159aに位置し且つ左アーム凸部144が挿入可能なクロス左凹部153と、右側面部159bに位置し且つ右アーム凸部164が挿入可能なクロス右凹部154とを有する。
なお、左アーム凸部144は、左アーム部140において、前後方向の中央部よりも前方に設けられている。右アーム凸部164は、右アーム部160において、前後方向の中央部よりも前方に設けられている。クロス左凹部153及びクロス右凹部154は、リアアーム114において、前後方向の中央部よりも前方に設けられている。
左アーム凸部144は、左右方向から見て断面長方形の角筒形状である。左アーム凸部144は、上面視で長方形状である。左アーム凸部144は、左アーム凸部前面部144aと、左アーム凸部後面部144bと、左アーム凸部上面部144cと、左アーム凸部下面部144dとを有する。
左アーム凸部144は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、左アーム凸部前面部144a、左アーム凸部後面部144b、左アーム凸部上面部144c及び左アーム凸部下面部144dは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
左アーム凸部前面部144aは、左アーム凸部144の前部に位置する面である。左アーム凸部後面部144bは、左アーム凸部144の後部に位置する面である。左アーム凸部上面部144cは、左アーム凸部144の上部に位置する面である。左アーム凸部下面部144dは、左アーム凸部144の下部に位置する面である。
右アーム凸部164は、左右方向から見て断面長方形の角筒形状である。右アーム凸部164は、上面視で長方形状である。右アーム凸部164は、右アーム凸部前面部164aと、右アーム凸部後面部164bと、右アーム凸部上面部164cと、右アーム凸部下面部164dとを有する。
右アーム凸部164は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、右アーム凸部前面部164a、右アーム凸部後面部164b、右アーム凸部上面部164c及び右アーム凸部下面部164dは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
右アーム凸部前面部164aは、右アーム凸部164の前部に位置する。右アーム凸部後面部164bは、右アーム凸部164の後部に位置する。右アーム凸部上面部164cは、右アーム凸部164の上部に位置する。右アーム凸部下面部164dは、右アーム凸部164の下部に位置する。
クロス左凹部153は、左側面部159aから平面部151の内方に向かって凹んでいる。図14に示すように、クロス左凹部153は、上面視で長方形状である。図15に示すように、クロス左凹部153は、左右方向から見て、長方形状である。クロス左凹部153は、クロス左凹部前面部153aと、クロス左凹部後面部153bと、クロス左凹部上面部153cと、クロス左凹部右面部153dと、クロス左凹部下面部153eとを有する。
クロス左凹部153は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、クロス左凹部前面部153a、クロス左凹部後面部153b、クロス左凹部上面部153c、クロス左凹部右面部153d及びクロス左凹部下面部153eは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
クロス左凹部前面部153aは、クロス左凹部153の前部に位置する面である。クロス左凹部後面部153bは、クロス左凹部153の後部に位置する面である。クロス左凹部前面部153a及びクロス左凹部後面部153bは、前後方向に平行に配置されている。すなわち、クロス左凹部前面部153a及びクロス左凹部後面部153bは、前後方向に対向して配置されている。クロス左凹部前面部153a及びクロス左凹部後面部153bは、前後方向から見て、長方形状である。
クロス左凹部上面部153cは、クロス左凹部153の上部に位置する面である。クロス左凹部下面部153eは、クロス左凹部153の下部に位置する面である。クロス左凹部上面部153c及びクロス左凹部下面部153eは、上下方向に平行に配置されている。すなわち、クロス左凹部上面部153c及びクロス左凹部下面部153eは、上下方向に対向して配置されている。クロス左凹部上面部153c及びクロス左凹部下面部153eは、上面視で長方形状である。
クロス左凹部右面部153dは、クロス左凹部153の右部に位置する面である。クロス左凹部右面部153dは、左右方向から見て、長方形状である。
左アーム部140とクロス部150とを組み合わせた状態で、上述のクロス左凹部前面部153aと、クロス左凹部後面部153bと、クロス左凹部上面部153cと、クロス左凹部右面部153dと、クロス左凹部下面部153eとによって構成されるクロス左凹部153内には、左アーム部140の左アーム凸部144が位置する。すなわち、クロス部150の下方向の荷重を、クロス左凹部上面部153cが受ける。クロス左凹部上面部153cによって、クロス左荷重受け面が構成される。また、クロス左凹部上面部153cには、後輪4が上方向に変位した際にリアアーム14がリアサスペンション9から受ける反力が入力される。
上述のようにクロス左凹部上面部153cには力が入力されるため、クロス部150は、クロス左凹部上面部153cを支持する複数の面を有する。詳しくは、図15及び図17に示すように、本実施形態では、クロス部150は、クロス左凹部前上面部155aと、クロス左凹部後上面部155bと、クロス左凹部左上面部155dとを有する。クロス左凹部前上面部155a、クロス左凹部後上面部155b及びクロス左凹部左上面部155dは、クロス左荷重受け面支持部である。なお、本実施形態では、クロス左凹部左上面部155dは、クロス部150の左側面部159aの一部である。クロス左凹部左上面部155dは、クロス部150の左側面部159aとは別に設けられていてもよい。
クロス左凹部前上面部155a、クロス左凹部後上面部155b及びクロス左凹部左上面部155dは、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
クロス左凹部前上面部155aは、クロス左凹部153の上方で且つ前方に位置する。クロス左凹部後上面部155bは、クロス左凹部153の上方で且つ後方に位置する。クロス左凹部左上面部155dは、クロス左凹部153の上方で且つクロス部150の左側面に位置する。クロス左凹部前上面部155a及びクロス左凹部後上面部155bは、前後方向に対向して配置されている。
なお、クロス部150は、クロス左凹部153の上方で且つ右方に位置し、クロス左凹部左上面部155dに対して左右方向に対向して配置されたクロス左凹部右上面部を有していてもよい。
クロス左凹部前上面部155a、クロス左凹部後上面部155b及びクロス左凹部左上面部155dは、クロス左凹部上面部153cに接続されているとともに、クロス部150の上面部にも接続されている。クロス左凹部前上面部155a、クロス左凹部後上面部155b及びクロス左凹部左上面部155dは、クロス左凹部上面部153cの周縁部に接続されている。クロス左凹部前上面部155aは、左右方向から見て、クロス左凹部前面部153aとクロス左凹部上面部153cとの接続部分から前方且つ上方に延びている。クロス左凹部後上面部155bは、左右方向から見て、クロス左凹部後面部153bとクロス左凹部上面部153cとの接続部分から後方且つ上方に延びている。
このように、クロス左凹部上面部153cを、クロス左凹部前上面部155a、クロス左凹部後上面部155b及びクロス左凹部左上面部155dの3つの面によって上方から支持することにより、クロス左凹部上面部153cによって上方向の荷重をより確実に受けることができる。
また、本実施形態では、クロス部150は、一方が、クロス左凹部153のクロス左凹部前面部153aとクロス左凹部下面部153eとの接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びてクロス部150の外面に接続されたクロス左凹部前下面部157aを有する。これにより、クロス左凹部前面部153a及びクロス左凹部下面部153eの強度を向上できる。
クロス左凹部前下面部157aは、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、クロス左凹部前下面部157aの厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
クロス右凹部154は、平面部151の右側面部159bから平面部151の内方に向かって凹んでいる。図14に示すように、クロス右凹部154は、上面視で長方形状である。図16に示すように、クロス右凹部154は、左右方向から見て、長方形状である。クロス右凹部154は、クロス右凹部前面部154aと、クロス右凹部後面部154bと、クロス右凹部上面部154cと、クロス右凹部左面部154d(図14参照)と、クロス右凹部下面部154eとを有する。
クロス右凹部154は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。すなわち、クロス右凹部前面部154a、クロス右凹部後面部154b、クロス右凹部上面部154c、クロス右凹部左面部154d及びクロス右凹部下面部154eは、それぞれ、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
クロス右凹部前面部154aは、クロス右凹部154の前部に位置する面である。クロス右凹部後面部154bは、クロス右凹部154の後部に位置する面である。クロス右凹部前面部154a及びクロス右凹部後面部154bは、前後方向に平行に配置されている。すなわち、クロス右凹部前面部154a及びクロス右凹部後面部154bは、前後方向に対向して配置されている。クロス右凹部前面部154a及びクロス右凹部後面部154bは、前後方向から見て、長方形状である。
クロス右凹部上面部154cは、クロス右凹部154の上部に位置する面である。クロス右凹部下面部154eは、クロス右凹部154の下部に位置する面である。クロス右凹部上面部154c及びクロス右凹部下面部154eは、上下方向に平行に配置されている。すなわち、クロス右凹部上面部154c及びクロス右凹部下面部154eは、上下方向に対向して配置されている。クロス右凹部上面部154c及びクロス右凹部下面部154eは、上面視で長方形状である。
クロス右凹部左面部154dは、クロス右凹部154の左部に位置する面である。クロス右凹部左面部154dは、左右方向から見て、長方形状である。
右アーム部160とクロス部150とを組み合わせた状態で、上述のクロス右凹部前面部154aと、クロス右凹部後面部154bと、クロス右凹部上面部154cと、クロス右凹部左面部154dと、クロス右凹部下面部154eとによって構成されるクロス右凹部154内には、右アーム部160の右アーム凸部164が位置する。すなわち、クロス部150の下方向の荷重を、クロス右凹部上面部154cが受ける。クロス右凹部上面部154cによって、クロス右荷重受け面が構成される。また、クロス右凹部上面部154cには、後輪4が上方向に変位した際にリアアーム14がリアサスペンション9から受ける反力が入力される。
上述のようにクロス右凹部上面部154cには力が入力されるため、クロス部150は、クロス右凹部上面部154cを支持する複数の面を有する。詳しくは、図16及び図18に示すように、本実施形態では、クロス部150は、クロス右凹部前上面部156aと、クロス右凹部後上面部156bと、クロス右凹部右上面部156dとを有する。クロス右凹部前上面部156a、クロス右凹部後上面部156b及びクロス右凹部右上面部156dは、クロス右荷重受け面支持部である。なお、本実施形態では、クロス右凹部右上面部156dは、クロス部150の右側面部159bの一部である。クロス右凹部右上面部156dは、クロス部150の右側面部159bとは別に設けられていてもよい。
クロス右凹部前上面部156a、クロス右凹部後上面部156b及びクロス右凹部右上面部156dは、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、各面の厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
クロス右凹部前上面部156aは、クロス右凹部154の上方で且つ前方に位置する。クロス右凹部後上面部156bは、クロス右凹部154の上方で且つ後方に位置する。クロス右凹部右上面部156dは、クロス右凹部154の上方で且つクロス部150の右側面に位置する。クロス右凹部前上面部156a及びクロス右凹部後上面部156bは、前後方向に対向して配置されている。
なお、クロス部150は、クロス右凹部154の上方で且つ左方に位置し、クロス右凹部右上面部156dに対して左右方向に対向して配置されたクロス右凹部左上面部を有していてもよい。
クロス右凹部前上面部156a、クロス右凹部後上面部156b及びクロス右凹部右上面部156dは、クロス右凹部上面部154cに接続されているとともに、クロス部150の上面部にも接続されている。クロス右凹部前上面部156a、クロス右凹部後上面部156b及びクロス右凹部右上面部156dは、クロス右凹部上面部154cの周縁部に接続されている。クロス右凹部前上面部156aは、左右方向から見て、クロス右凹部前面部154aとクロス右凹部上面部154cとの接続部分から前方且つ上方に延びている。クロス右凹部後上面部156bは、左右方向から見て、クロス右凹部後面部154bとクロス右凹部上面部154cとの接続部分から後方且つ上方に延びている。
このように、クロス右凹部上面部154cを、クロス右凹部前上面部156a、クロス右凹部後上面部156b及びクロス右凹部右上面部156dによって上方から支持することにより、クロス右凹部上面部154cによって上方向の荷重をより確実に受けることができる。
また、本実施形態では、クロス部150は、一方が、クロス右凹部154のクロス右凹部前面部154aとクロス右凹部下面部154eとの接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びてクロス部150の外面に接続されたクロス右凹部前下面部158aを有する。これにより、クロス右凹部前面部154a及びクロス右凹部下面部154eの強度を向上できる。
クロス右凹部前下面部158aは、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。
なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、クロス右凹部前下面部158aの厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
上述の構成により、左アーム部140、クロス部150及び右アーム部160を組み合わせた状態で、クロス左凹部153内に左アーム凸部144が位置し、クロス右凹部154内に右アーム凸部164が位置する。すなわち、クロス部150の下方向の荷重を、左アーム凸部上面部144c及び右アーム凸部上面部164cが受ける。よって、実施形態1で説明したように車両の後輪4が上方向に変位した場合に、リアサスペンション9からリアアーム114に対して下方向に入力される力は、左アーム凸部上面部144c及び右アーム凸部上面部164cが受ける。
以上により、本実施形態の構成でも、実施形態1の構成と同様、リアアーム114の重量の増大を抑制しつつ、リアアーム114においてリアサスペンション9が接続されるクロス部150の支持強度を向上することができる。
(実施形態3)
図19は、実施形態3に係る車両のリアアーム214を、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60に分解した状態を示す上面図である。この実施形態は、左アーム部140とクロス部250との接続構造が実施形態2と同様の接続構造であり、クロス部250と右アーム部60との接続構造が実施形態1と同様の接続構造である。以下では、実施形態1、2と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1、2と異なる点についてのみ説明する。
図19に示すように、クロス部250は、平面部251の左端部に位置する左側面部259aを有する。クロス部250は、平面部251の左側面部259aに位置し且つ左アーム凸部144が挿入可能なクロス左凹部153と、平面部251から右方に突出したクロス右凸部54とを有する。
上述の構成により、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60を組み合わせた状態で、クロス左凹部153内に左アーム凸部144が位置し、右アーム凹部64内にクロス右凸部54が位置する。すなわち、クロス部250の下方向の荷重を、クロス左凹部上面部153c及び右アーム凹部下面部64eが受ける。よって、実施形態1で説明したように車両の後輪4が上方向に変位した場合に、リアサスペンション9からリアアーム214に対して下方向に入力される力は、クロス左凹部上面部153c及び右アーム凹部下面部64eが受ける。
本実施形態でも、実施形態1、2と同様、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60は、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
また、本実施形態でも、実施形態1と同様、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60では、それぞれ、前記繊維シートが、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60を構成する各面の厚み方向に積層されている。これにより、左アーム部140、クロス部250及び右アーム部60を構成する各面では、該各面に沿う方向の強度が、各面の厚み方向の強度よりも高い。
さらに、特に図示しないが、本実施形態でも、クロス部250は、実施形態2と同様に、クロス左凹部前上面部と、クロス左凹部後上面部と、クロス左凹部左上面部と、クロス左凹部前下面部とを有する。また、右アーム部60は、実施形態1と同様に、右アーム凹部前下面部と、右アーム凹部後下面部と、右アーム凹部右下面部と、右アーム凹部左下面部と、右アーム前上面部とを有する。
以上により、リアアーム214の重量の増大を抑制しつつ、リアアーム214においてリアサスペンション9が接続されるクロス部250の支持強度を向上することができる。
(実施形態4)
図20は、実施形態4に係る車両のリアアーム314を、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160に分解した状態を示す上面図である。この実施形態は、左アーム部40とクロス部350との接続構造が実施形態1と同様の接続構造であり、クロス部350と右アーム部160との接続構造が実施形態2と同様の接続構造である。以下では、実施形態1、2と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1、2と異なる点についてのみ説明する。
図20に示すように、クロス部350は、平面部351の右端部に位置する右側面部359bを有する。クロス部350は、平面部351から左方に突出したクロス左凸部53と、平面部351の右側面部359bに位置し且つ右アーム凸部164が挿入可能なクロス右凹部154とを有する。
上述の構成により、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160を組み合わせた状態で、左アーム凹部44内にクロス左凸部53が位置し、クロス右凹部154内に右アーム凸部164が位置する。すなわち、クロス部350の下方向の荷重を、左アーム凹部下面部44e及びクロス右凹部上面部154cが受ける。よって、実施形態1で説明したように車両の後輪4が上方向に変位した場合に、リアサスペンション9からリアアーム314に対して下方向に入力される力は、左アーム凹部下面部44e及びクロス右凹部上面部154cが受ける。
本実施形態でも、実施形態1、2と同様、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160は、それぞれ、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど。)が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂により構成されている。なお、前記繊維シートは、繊維を編むことによりシート状に形成されている。前記繊維シートは、厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。
また、本実施形態でも、実施形態1と同様、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160では、それぞれ、前記繊維シートが、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160を構成する各面の厚み方向に積層されている。これにより、左アーム部40、クロス部350及び右アーム部160を構成する各面では、該各面に沿う方向の強度が、各面の厚み方向の強度よりも高い。
さらに、特に図示しないが、本実施形態でも、左アーム部40は、実施形態1と同様に、左アーム凹部前下面部と、左アーム凹部後下面部と、左アーム凹部左下面部と、左アーム凹部右下面部と、左アーム凹部前上面部とを有する。また、クロス部350は、実施形態2と同様に、クロス右凹部前上面部と、クロス右凹部後上面部と、クロス右凹部右上面部と、クロス右凹部前下面部とを有する。
以上により、リアアーム314の重量の増大を抑制しつつ、リアアーム314においてリアサスペンション9が接続されるクロス部350の支持強度を向上することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、左アーム凹部下面部44e、右アーム凹部下面部64e、クロス左凹部上面部153c及びクロス右凹部上面部154cによって、クロス部50,150,250,350から入力される力を受ける荷重受け面が構成される。しかしながら、左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部の他の面によって荷重受け面が構成されてもよい。すなわち、左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部において、クロス部と接触し、クロス部から入力される力を受ける面によって、荷重受け面が構成される。
前記各実施形態では、クロス左凸部53、クロス右凸部54、左アーム凸部144及び右アーム凸部164は、左右方向から見て長方形状である。しかしながら、クロス左凸部、クロス右凸部、左アーム凸部及び右アーム凸部は、前後方向の断面で見て閉断面を有していれば、どのような形状であってもよい。また、クロス左凸部、クロス右凸部、左アーム凸部及び右アーム凸部は、突出方向全体で閉断面である必要はなく、一部に切り欠きまたは穴などが設けられていてもよい。さらに、クロス左凸部、クロス右凸部、左アーム凸部及び右アーム凸部は、上面視で台形状及び長方形状以外の形状であってもよい。
同様に、前記各実施形態では、左アーム凹部44、右アーム凹部64、クロス左凹部153及びクロス右凹部154の形状も、左右方向から見て長方形状である。しかしながら、左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部は、左右方向から見て長方形に限定されない。左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部は、上面視で台形状及び長方形状以外の形状であってもよい。左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部は、クロス左凸部、クロス右凸部、左アーム凸部及び右アーム凸部を挿入可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。
また、クロス左凸部、クロス右凸部、左アーム凸部、右アーム凸部は、左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部に挿入可能な位置であれば、リアアームのどの位置に設けられていてもよい。
前記各実施形態では、左アーム凹部44、右アーム凹部64、クロス左凹部153及びクロス右凹部154の各凹部は、それぞれ、前面部、後面部、側面部(左面部または右面部)、下面部及び上面部を有する。しかしながら、左アーム凹部、右アーム凹部、クロス左凹部及びクロス右凹部は、それぞれ、前面部、後面部、下面部及び上面部のみを有していてもよい。左アーム凹部及び右アーム凹部は、前面部、後面部、下面部のみを有していてもよい。また、左アーム凹部及び右アーム凹部は、下面部のみを有していてもよい。クロス左凹部及びクロス右凹部は、前面部、後面部、上面部のみを有していてもよい。また、クロス左凹部及びクロス右凹部は、上面部のみを有していてもよい。
前記各実施形態では、荷重受け面支持部として、荷重受け面(実施形態1の場合では、左アーム凹部下面部44e及び右アーム凹部下面部64e)を4つの面で支持(例えば、実施形態1の左アーム凹部下面部44eを、左アーム凹部前下面部45aと、左アーム凹部後下面部45bと、左アーム凹部左下面部45dと、左アーム凹部右下面部45fによって支持)している。しかしながら、荷重受け面を、対向する少なくとも一対の面によって支持してもよい。
例えば、実施形態1の場合には、左アーム凹部下面部を左アーム凹部前下面部及び左アーム凹部後下面部によって支持してもよいし、左アーム凹部下面部を左アーム凹部左下面部及び左アーム凹部右下面部によって支持してもよい。また、右アーム凹部下面部を右アーム凹部前下面部及び右アーム凹部後下面部によって支持してもよいし、右アーム凹部下面部を右アーム凹部右下面部及び右アーム凹部左下面部によって支持してもよい。
また、実施形態2の場合には、クロス左凹部上面部をクロス左凹部前上面部及びクロス左凹部後上面部によって支持してもよい。また、クロス右凹部上面部をクロス右凹部前上面部及びクロス右凹部後上面部によって支持してもよい。
なお、荷重受け面は、対向する一対の面に加えて他の面によって支持されていてもよい。
前記各実施形態では、左アーム部40には左アーム凹部前上面部46aが設けられ、右アーム部60には右アーム凹部前上面部66aが設けられ、クロス部150にはクロス左凹部前下面部157a及びクロス右凹部前下面部158aが設けられている。しかしながら、これらの面を設けなくてもよい。また、左アーム部40、右アーム部60及びクロス部150に、左アーム凹部44、右アーム凹部64、クロス左凹部153及びクロス右凹部154における各面を補強する他の面を設けてもよい。
前記各実施形態では、左アーム部40,140、クロス部50,150,250,350及び右アーム部60,160は、樹脂が炭素繊維で強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。しかしながら、左アーム部、クロス部及び右アーム部は、樹脂が炭素繊維で強化された炭素繊維強化樹脂を含んでいれば、金属、樹脂、エラストマーなどの他の材料を含んでいてもよい。
前記各実施形態では、左アーム部40,140、クロス部50,150,250,350及び右アーム部60,160は、樹脂が炭素繊維で強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。しかしながら、左アーム部、クロス部及び右アーム部を、炭素繊維以外の繊維(例えば、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ガラス繊維など)で樹脂が強化された繊維強化樹脂によって構成してもよい。また、前記各実施形態では、前記樹脂として、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなどが用いられている。しかしながら、樹脂は、繊維で強化可能な樹脂であれば、他の種類の樹脂であってもよい。
前記各実施形態では、左アーム部40,140、クロス部50,150,250,350及び右アーム部60,160は、炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。前記繊維シートは、厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。しかしながら、炭素繊維強化樹脂は、炭素繊維によって強化された炭素繊維強化樹脂層と、発泡合成樹脂を含む発泡樹脂層とが厚み方向に積層された複合材料によって構成されていてもよい。この複合材料は、一対の前記炭素繊維強化樹脂層を有し、それらの炭素繊維強化樹脂層の間に、前記発泡樹脂層が配置された材料である。前記複合材料を用いることにより、炭素繊維強化樹脂層のみを用いる場合に比べて、炭素繊維強化樹脂を含む各部材の軽量化を図れるとともに、前記各部材の厚みを容易に変えることができる。なお、前記発泡樹脂層の前記発泡合成樹脂として、振動を吸収可能な樹脂を用いてもよい。
前記各実施形態では、左アーム部40,140、クロス部50,150,250,350及び右アーム部60,160は、樹脂が炭素繊維を含む繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂によって形成されている。しかしながら、左アーム部、クロス部及び右アーム部は、繊維シートではなく、編まれていない状態の繊維が用いられた繊維強化樹脂によって形成されていてもよい。また、前記繊維は、所定長さ(例えば1mm)以上、連続した繊維であってもよいし、不連続繊維であってもよい。
前記各実施形態では、後輪4は、左アーム部40,140及び右アーム部60,160に設けられた後輪支持部14bによって回転可能に支持されている。しかしながら、後輪は、左アーム部及び右アーム部の少なくとも一方に設けられた後輪支持部によって回転可能に支持されていてもよい。また、リアアームは、左アーム部及び右アーム部の一方のみが後輪の側方に位置するように構成されていてもよい。
前記各実施形態では、後輪4を支持するリアアーム14,114,214,314の場合について説明した。しかしながら、前記各実施形態の構成を、前輪を支持するフロントアームに適用してもよい。
前記各実施形態では、車両1の例として自動二輪車を説明したが、車両は、フレームに対して車輪がスイングアームを介して接続された車両であれば、二輪車に限らず、三輪車または四輪車など、どのような車両であってもよい。
1 車両
2 車体
3 前輪
4 後輪(車輪)
9 リアサスペンション(サスペンション)
14、114、214、314 リアアーム(スイングアーム)
14a フレーム接続部
14b 後輪支持部(車輪支持部)
14c サスペンション接続部
40、140 左アーム部
41 円筒部
42 左アーム左側面部
43 左アーム右側面部
44 左アーム凹部
44a 左アーム凹部前面部
44b 左アーム凹部後面部
44c 左アーム凹部上面部
44d 左アーム凹部左面部
44e 左アーム凹部下面部(左アーム荷重受け面)
45a 左アーム凹部前下面部(左アーム荷重受け面支持部)
45b 左アーム凹部後下面部(左アーム荷重受け面支持部)
45d 左アーム凹部左下面部(左アーム荷重受け面支持部)
45f 左アーム凹部右下面部(左アーム荷重受け面支持部)
46a 左アーム凹部前上面部
48 左アーム上面部
49 左アーム下面部
50、150、250、350 クロス部
51、151、251、351 平面部
52 縦壁部
53 クロス左凸部
53a クロス左凸部前面部
53b クロス左凸部後面部
53c クロス左凸部上面部
53d クロス左凸部下面部
54 クロス右凸部
54a クロス右凸部前面部
54b クロス右凸部後面部
54c クロス右凸部上面部
54d クロス右凸部下面部
60、160 右アーム部
62 右アーム左側面部
63 右アーム右側面部
64 右アーム凹部
64a 右アーム凹部前面部
64b 右アーム凹部後面部
64c 右アーム凹部上面部
64d 右アーム凹部右面部
64e 右アーム凹部下面部(右アーム荷重受け面)
65a 右アーム凹部前下面部(右アーム荷重受け面支持部)
65b 右アーム凹部後下面部(右アーム荷重受け面支持部)
65d 右アーム凹部右下面部(右アーム荷重受け面支持部)
65f 右アーム凹部左下面部(右アーム荷重受け面支持部)
66a 右アーム凹部前上面部
68 右アーム上面部
69 右アーム下面部
71 ピボット軸
144 左アーム凸部
144a 左アーム凸部前面部
144b 左アーム凸部後面部
144c 左アーム凸部上面部
144d 左アーム凸部下面部
153 クロス左凹部
153a クロス左凹部前面部
153b クロス左凹部後面部
153c クロス左凹部上面部(クロス左荷重受け面)
153d クロス左凹部右面部
153e クロス左凹部下面部
154 クロス右凹部
154a クロス右凹部前面部
154b クロス右凹部後面部
154c クロス右凹部上面部(クロス右荷重受け面)
154d クロス右凹部右面部
154e クロス右凹部下面部
155a クロス左凹部前上面部(クロス左荷重受け面支持部)
155b クロス左凹部後上面部(クロス左荷重受け面支持部)
155d クロス左凹部左上面部(クロス左荷重受け面支持部)
156a クロス右凹部前上面部(クロス右荷重受け面支持部)
156b クロス右凹部後上面部(クロス右荷重受け面支持部)
156d クロス右凹部右上面部(クロス右荷重受け面支持部)
157a クロス左凹部前下面部
158a クロス右凹部前下面部
164 右アーム凸部
164a 右アーム凸部前面部
164b 右アーム凸部後面部
164c 右アーム凸部上面部
164d 右アーム凸部下面部

Claims (11)

  1. 車両の前後方向に長い車体フレームと、
    前記車体フレームから前記車両の前方または後方に向かって延びるスイングアームと、
    前記スイングアームを前記車体フレームに対して弾性支持するサスペンションと、
    回転軸が前記車両の左右方向に位置するように前記スイングアームに支持された車輪と、
    を備えた車両であって、
    前記スイングアームは、
    前記車両の前後方向に延びる右アーム部と、
    前記車両の前後方向に延びる左アーム部と、
    前記車両の左右方向に延びて、前記右アーム部と前記左アーム部とを接続するクロス部と、
    前記車両の前後方向において前記右アーム部の一方の端部に設けられ、前記右アーム部を前記車体フレームに回転可能に支持する回転右支持部と、
    前記車両の前後方向において前記左アーム部の一方の端部に設けられ、前記左アーム部を前記車体フレームに回転可能に支持する回転左支持部と、
    前記右アーム部及び前記左アーム部の少なくとも一方において、前記車両の前後方向における他方の端部に設けられ、前記車輪を支持する車輪支持部と、
    前記クロス部に設けられ、前記サスペンションが接続されるサスペンション接続部と、
    を有し、
    前記右アーム部及び前記クロス部は、以下の(A)または(B)のいずれか一方を満たし、
    前記左アーム部及び前記クロス部は、以下の(C)または(D)のいずれか一方を満たす、車両。
    (A)前記右アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、左方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有する右アーム凸部を有するとともに、前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記右アーム凸部と接触するクロス右荷重受け面を有し、前記クロス右荷重受け面は、前記車両を上下方向に見て、前記右アーム凸部と重なるように、前記右アーム凸部の前端と後端との間を前後方向に延びている。
    (B)前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、右方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有するクロス右凸部を有するとともに、前記右アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記クロス右凸部と接触する右アーム荷重受け面を有し、前記右アーム荷重受け面は、前記車両を上下方向に見て、前記クロス右凸部と重なるように、前記クロス右凸部の前端と後端との間を前後方向に延びている。
    (C)前記左アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、右方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有する左アーム凸部を有するとともに、前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記左アーム凸部と接触するクロス左荷重受け面を有し、前記クロス左荷重受け面は、前記車両を上下方向に見て、前記左アーム凸部と重なるように、前記左アーム凸部の前端と後端との間を前後方向に延びている。
    (D)前記クロス部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、左方に突出し且つ前後方向の断面で見て閉断面を有するクロス左凸部を有するとともに、前記左アーム部は、樹脂が繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、前記クロス左凸部と接触する左アーム荷重受け面を有し、前記左アーム荷重受け面は、前記車両を上下方向に見て、前記クロス左凸部と重なるように、前記クロス左凸部の前端と後端との間を前後方向に延びている。
  2. 請求項1に記載の車両において、
    前記(A)では、
    前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部にクロス右凹部が設けられ、
    前記クロス右凹部の一部が、前記クロス右荷重受け面を構成し、
    前記(B)では、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に右アーム凹部が設けられ、
    前記右アーム凹部の一部が、前記右アーム荷重受け面を構成し、
    前記(C)では、
    前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部にクロス左凹部が設けられ、
    前記クロス左凹部の一部が、前記クロス左荷重受け面を構成し、
    前記(D)では、
    前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に左アーム凹部が設けられ、
    前記左アーム凹部の一部が、前記左アーム荷重受け面を構成する、車両。
  3. 請求項2に記載の車両において、
    前記(A)では、前記クロス右凹部は、前記クロス部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記クロス右凹部の下部に位置するクロス右凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記クロス右凹部の前部に位置するクロス右凹部前面部と、該クロス右凹部前面部に対向して配置され且つ前記クロス右凹部の後部に位置するクロス右凹部後面部と、前記クロス右凹部下面部に対向して配置され且つ前記クロス右凹部の上部に位置し、前記クロス右荷重受け面を構成するクロス右凹部上面部とを有し、
    前記(B)では、前記右アーム凹部は、前記右アーム部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記右アーム凹部の下部に位置し、前記右アーム荷重受け面を構成する右アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記右アーム凹部の前部に位置する右アーム凹部前面部と、該右アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の後部側に位置する右アーム凹部後面部と、前記右アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の上部に位置する右アーム凹部上面部とを有し、
    前記(C)では、前記クロス左凹部は、前記クロス部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記クロス左凹部の下部に位置するクロス左凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記クロス左凹部の前部に位置するクロス左凹部前面部と、該クロス左凹部前面部に対向して配置され且つ前記クロス左凹部の後部に位置するクロス左凹部後面部と、前記クロス左凹部下面部に対向して配置され、且つ前記クロス左凹部の上部に位置し、前記クロス左荷重受け面を構成するクロス左凹部上面部とを有し、
    前記(D)では、前記左アーム凹部は、前記左アーム部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記左アーム凹部の下部に位置し、前記左アーム荷重受け面を構成する左アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記左アーム凹部の前部に位置する左アーム凹部前面部と、該左アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の後部に位置する左アーム凹部後面部と、前記左アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の上部に位置する左アーム凹部上面部とを有する、車両。
  4. 請求項3に記載の車両において、
    前記(A)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記クロス右凹部前面部と前記クロス右凹部下面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びて前記クロス部の外面に接続されたクロス右凹部前下面部が設けられ、
    前記(B)では、前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記右アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記右アーム部の外面に接続された右アーム凹部前上面部が設けられ、
    前記(C)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記クロス左凹部前面部と前記クロス左凹部下面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ下方に向かって延びて前記クロス部の外面に接続されたクロス左凹部前下面部が設けられ、
    前記(D)では、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み、且つ、一方が前記左アーム凹部前面部と前記左アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記左アーム部の外面に接続された左アーム凹部前上面部が設けられている、車両。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の車両において、
    前記(A)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記クロス右荷重受け面を上方から支持する一対のクロス右荷重受け面支持部が対向して設けられ、
    前記(B)では、前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記右アーム荷重受け面を下方から支持する一対の右アーム荷重受け面支持部が対向して設けられ、
    前記(C)では、前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記クロス左荷重受け面を上方から支持する一対のクロス左荷重受け面支持部が対向して設けられ、
    前記(D)では、前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記左アーム荷重受け面を下方から支持する一対の左アーム荷重受け面支持部が対向して設けられている、車両。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の車両において、
    前記繊維強化樹脂を含む前記クロス部は、前記車両の右方向の端部に前記クロス右凸部を有するとともに、前記車両の左方向の端部に前記クロス左凸部を有し、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部は、前記クロス右凸部と接触する前記右アーム荷重受け面を有し、
    前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部は、前記クロス左凸部と接触する前記左アーム荷重受け面を有する、車両。
  7. 請求項6に記載の車両において、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記右アーム荷重受け面を下方から支持する一対の右アーム荷重受け面支持部が対向して設けられ、
    前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に、繊維で強化された繊維強化樹脂を含み且つ前記左アーム荷重受け面を下方から支持する一対の左アーム荷重受け面支持部が対向して設けられている、車両。
  8. 請求項6または7に記載の車両において、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に右アーム凹部が設けられ、
    前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に左アーム凹部が設けられ、
    前記右アーム凹部は、前記右アーム部を前記車両の左方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記右アーム凹部の下部に位置し、前記右アーム荷重受け面を構成する右アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記右アーム凹部の前部に位置する右アーム凹部前面部と、該右アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の後部に位置する右アーム凹部後面部と、前記右アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記右アーム凹部の上部に位置する右アーム凹部上面部とを有し、
    前記左アーム凹部は、前記左アーム部を前記車両の右方向から見て、前記車両の前後方向に延びて前記左アーム凹部の下部に位置し、前記左アーム荷重受け面を構成する左アーム凹部下面部と、前記車両の上下方向に延びて前記左アーム凹部の前部に位置する左アーム凹部前面部と、該左アーム凹部前面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の後部に位置する左アーム凹部後面部と、前記左アーム凹部下面部に対向して配置され且つ前記左アーム凹部の上部に位置する左アーム凹部上面部とを有し、
    前記右アーム部は、一方が前記右アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びて前記右アーム部の外面に接続された右アーム前上面部を有し、
    前記左アーム部は、一方が前記左アーム凹部前面部と前記右アーム凹部上面部との接続部分に接続され、他方が該接続部分から前方且つ上方に向かって延びる前記左アーム部の外面に接続された左アーム前上面部を有する、車両。
  9. 請求項6から8のいずれか一つに記載の車両において、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部に右アーム凹部が設けられ、
    前記右アーム凹部の一部が、前記右アーム荷重受け面を構成し、
    前記繊維強化樹脂を含む前記左アーム部に左アーム凹部が設けられ、
    前記左アーム凹部の一部が、前記左アーム荷重受け面を構成し、
    前記右アーム部は、前記車両の左右方向において、前記右アーム凹部の右部に位置し且つ前記右アーム部の外面の一部を構成する右アーム右側面部を有し、
    前記左アーム部は、前記車両の左右方向において、前記左アーム凹部の左部に位置し且つ前記左アーム部の外面の一部を構成する左アーム左側面部を有する、車両。
  10. 請求項1から9のいずれか一つに記載の車両において、
    前記右アーム部は、前記車輪に対して前記車両の右方に位置し、
    前記左アーム部は、前記車輪に対して前記車両の左方に位置する、車両。
  11. 請求項1から10のいずれか一つに記載の車両において、
    前記繊維強化樹脂を含む前記右アーム部及び前記左アーム部は、前記車両の左右方向の断面で見て、それぞれ、上下方向の外形寸法が左右方向の外形寸法よりも大きい、車両。
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