JP7248392B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、椅子に関する。
従来、劇場やホールなどで使用される椅子として、例えば特許文献1に開示されるものがある。この椅子は、床面に固定される座跳ね上げ式のもので、左右方向で複数並び、前後方向では通路用に所定間隔を空けて複数並んで設置される。そして、前後の椅子間の通路幅を大きく確保することを主目的として、脚はできるだけ通路に飛び出さないように設計されている。
一方、劇場やホールなどの空きスペース、または体育館やオフィスなどに臨時に設置することで、必要に応じた着席スペースを形成可能とし、対象となる空間を多目的なイベントに使用可能とする、可搬式の椅子が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開2009-160030号公報 特許第5432218号公報 特開2016-73550号公報
例えば特許文献3に記載の椅子は、複数の椅子を前後方向で入れ子状に重ね合わせることが可能とされており、椅子を使用しないときに、少ないスペースに収納可能とされている。このような可搬用椅子の場合、台車などに収納し、保管することを想定しているため、運搬や設置がしやすくなるように、できるだけ軽量化を図ることが好ましい。
ところで、引用文献3に記載の椅子は、座を回動可能に支持する座支持部が前脚の前方に配置されている。座支持部は、後端部が前脚のみに支持された片持ち構造となっている。この場合、座支持部自体、および前脚における座支持部を支持する部位の強度剛性を高める必要がある。このため、椅子の軽量化ひいては可搬性に影響することが考えられる。
また、引用文献3の前脚は、座支持部を支持する部位から前下方へ斜めに延び、傾斜したまま床面に至っている。この場合、傾斜した前脚の下部が椅子前方の通路空間に飛び出すので、通路幅の確保に影響してしまう。特に、ライブ会場のような照明が暗い場所に椅子を設置する場合、歩行者が常に足元を気にしながら歩くことになるため、椅子の設置数を減らして通路幅を広げるといった対応につながる虞がある。
そこで本発明は、座を跳ね上げ可能な可搬式の椅子において、椅子自体のさらなる軽量化を図って可搬性を高め、かつ椅子前後の通路空間の確保を容易にすることを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明は、座面を有する座と、椅子の幅方向に離間して一対設けられ、椅子設置面上に起立し、前記座を支持する左右一対の脚体と、を備え、前記左右脚体の各々は、互いに前後方向に離間して上下方向に延び、下端部が前記椅子設置面に支持される前脚および後脚と、前記座を支持する座支持部と、を備え、前記座支持部は、前記座の前端部よりも後方において、前記前脚および後脚の間に配置され、前記座の前端部側を跳ね上げ可能とするべく前記座を回動可能に支持し、前記座支持部の前端部は前記前脚に支持され、前記座支持部の後端部は前記後脚に支持され、前記前脚および後脚の少なくとも一方は、前記座支持部を支持する部位から前記下端部に至るまでの間に、鉛直方向に沿って延びる鉛直杆部を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、着座荷重を受ける座が、左右方向に離間した左右脚体の各々における前後方向に離間した前脚および後脚に支持されるので、座を安定して支持することができる。また、椅子の幅方向両側に大型の立壁状の脚体を設けるような場合に比べて、椅子自体の重量およびサイズを抑えることができる。そして、重量およびサイズの軽減により、椅子の設置および片付けを行う際の可搬性を良好に確保することができる。
また、座支持部が杆状の前脚および後脚の間に配置され、前後端部を前脚および後脚に支持された両持ち構造となるので、座の支持強度を確保しやすくなる。すなわち、座の前端部側を跳ね上げ可能に支持する座支持部には、座への着座荷重によって大きなモーメントが作用するが、この座支持部を前脚および後脚で両持ち支持することで、座支持部自体の支持強度を効率よく確保可能となる。このため、座支持部自体、ならびに前脚および後脚における座支持部を支持する部位の強度剛性を抑えやすくなり、周辺構造の小型軽量化を図ることができる。
さらに、脚杆における座支持部よりも椅子設置面側に鉛直杆部を備えるので、当該部位が椅子前後の空間に飛び出し難くなり、椅子前後の通路空間の確保を容易にすることができる。また、脚杆が着座者等の下肢に干渉することを抑えることができる。また、歩行者が通路を通る際に足元の注意に気を取られ難くなり、歩きやすさを向上させることができる。また、椅子が設置された状態で床面(椅子設置面)等が汚れているときにも、床面周辺を清掃しやすくすることができる。
本発明において、前記前脚および後脚の内、前記鉛直杆部を備える脚は、前記椅子設置面に沿って、前後方向で前記座支持部から離間する側へ延びる延長接地部を備えている構成でもよい。
この構成によれば、前脚が鉛直杆部を備える場合、前脚の下端部には、椅子設置面に沿って前方へ延びる延長接地部が備えられる。後脚が鉛直杆部を備える場合、後脚の下端部には、椅子設置面に沿って後方へ延びる延長接地部が備えられる。これらの延長接地部により、前脚および後脚の前後方向位置によらず、椅子の接地位置を前方および後方の少なくとも一方に離間して設けることができ、椅子の安定性を高めることができる。また、延長接地部が床面(椅子設置面)に沿って延びるので、この延長接地部を踏んだり跨いだりして歩くことが可能となる。このため、椅子の接地位置を前方および後方の少なくとも一方に離間して設けながらも、椅子前後の通路への影響を抑えることができる。
本発明において、前記前脚および後脚の内、前記延長接地部を備える脚は、前記延長接地部を含んで矩形状の断面を有して延び、前記延長接地部は、前記幅方向の外側に、前記幅方向と直交する外側面を有し、前記椅子の幅方向の一側に他の椅子を隣接させた場合に、前記延長接地部は、前記他の椅子の前記延長接地部と前記外側面同士を当接させる構成でもよい。
この構成によれば、幅方向で隣接する椅子を椅子設置面上に設置した場合に、断面矩形状の延長接地部が、隣り合う椅子の延長接地部と外側面同士を当接させるので、延長接地部を備える脚杆が円形状の断面を有して延びる構成に比べて、椅子設置面上で隣接する延長接地部同士の間に隙間(特に上面側の谷間)が生じることを抑えることができる。このため、隣接する延長接地部同士の間に異物や靴の一部(特に婦人靴のピンヒール)が入り込むことを抑えることができる。また、横並びに連結された椅子の延長接地部同士が隣接するので、隣接する延長接地部によって幅広の上面を形成することができる。このため、椅子前後の通路を通る歩行者が、幅方向で並ぶ延長接地部の上面を踏みやすくなり、椅子前後の通路への影響を抑えることができる。
本発明において、前記延長接地部は、滑り止め構造を有して前記椅子設置面に当接する接地部材を備えている構成でもよい。
この構成によれば、椅子設置面への当接面を拡大した延長接地部が、滑りによる位置ズレを生じさせることを抑え、椅子の安定性を高めることができる。
本発明において、前記座は、前記座面を上方に向けた使用位置と、前記使用位置に対して前端部を上方に移動させた跳ね上げ位置と、の間で回動可能であり、前記座を前記使用位置から前記跳ね上げ位置へ回動させる向きに付勢する付勢機構を備え、前記付勢機構は、前記座支持部に支持されている構成でもよい。
この構成によれば、回動式(跳ね上げ式)の座の動作による荷重、および付勢機構から受ける付勢反力等を、座支持部を介して前脚および後脚の各々で安定して支持することができる。このため、座の動作の安定性の確保を容易にし、周辺構造の小型軽量化を図ることができる。
本発明によれば、座を跳ね上げ可能な可搬式の椅子において、椅子自体のさらなる軽量化を図って可搬性を高め、かつ椅子前後の通路空間の確保を容易にすることができる。
本発明の実施形態における椅子を前外側から見た斜視図である。 上記椅子を後外側から見た斜視図である。 上記椅子の座を跳ね上げた状態の図1に相当する斜視図である。 図3の状態を左側方から見た側面図である。 上記椅子を幅方向で複数並べた状態の前面図である。 上記椅子を幅方向で一対並べた状態の上面図である。 上記椅子を前後方向で複数重ねた状態の側面図である。 上記椅子を前後方向に間隔を空けて並べた状態の側面図である。 上記椅子の背フレーム、ならびに右側の脚体、回動機構および付勢機構を示す斜視図である。 図9の分解斜視図である。 上記椅子の右側の脚体を後外側から見た斜視図である。 図11のA-A断面図である。 変形例の椅子を示す図4に相当する側面図である。 上記椅子の前脚カバーおよび後脚カバーの下面の滑り止め構造を示す説明図である。 上記滑り止め構造のバリエーション(a)~(k)を示す説明図である。 図14のB-B断面図であり、鉛直杆部下端の配置を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図8を参照し、以下の説明において、前後上下左右等の向きは、特に記載がなければ、水平な床面(椅子設置面)F上に設置した状態の椅子1に、正規姿勢で着座した着座者M1の正面側を「前」、その逆側を「後」とし、上下左右も着座者M1から見た向きと同一とする。着座者M1が正規姿勢で着座したとき、椅子1の座3は後述する使用位置P1にあり、特に記載がなければ、座3の説明で用いる向きは使用位置P1での向きと同一とする。図中において、矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、矢印LHは左方を示す。
<椅子全体>
図1~図4に示すように、本実施形態の椅子1は、座面3aを形成する座3を、座面3aを上方に向けた使用位置(着座位置、図参照)P1と、使用位置P1に対して前端部を上方に移動させた跳ね上げ位置(格納位置、図参照)P2と、の間で回動可能とした、座跳ね上げ式の椅子1である。
椅子1は、左右方向(椅子1の幅方向)に離間して配置される左右一対の脚体2と、左右脚体2の間に配置される座3と、座3と左右脚体2との間に配置される回動機構15と、座3の後方で左右脚体2の間に配置される背凭れ4と、座3の左右側部の上方に配置される左右一対の肘掛け5と、を備えている。
<脚体>
図1~図4を参照し、左右脚体2の各々は、互いに前後方向(椅子1の奥行方向)に離間して上下方向に延びる前脚20および後脚25(以下、前後脚20,25ということがある。)を備えている。前後脚20,25の上端部の間は、略水平に前後方向に延びる連結杆部30を介して連結されている。詳細には、連結杆部30は、後下がりに傾斜し、かつ側面視で上方に凸の湾曲状をなして前後方向に延びている。左右連結杆部30は、それぞれ左右肘掛け5を支持する部材(本実施形態では左右肘掛け5を構成する部材)である。
前後脚20,25の上下中間部の間は、幅方向と直交する板状をなす支持部材35を介して連結されている。本願における「中間」とは、対象部品の両端間の中央に限らず、両端間の内側にある部位を含む。椅子1が椅子設置面F上に起立するとき、椅子1の前後方向は椅子1の奥行方向となる。前後方向前側は奥行方向手前側に相当し、前後方向後側は奥行方向奥側に相当する。
左右支持部材35は、座3の左右側部および背凭れ4の左右側部をそれぞれ支持する部材である。左右支持部材35は、座3の前端部(図4の前端位置P3参照)よりも後方に位置し、座3の前端部側を跳ね上げ可能とするべく座3を回動可能に支持している。左右支持部材35は、座3の後端部(図4の後端位置P4参照)よりも前方に位置している。左右支持部材35(および座3の回動中心軸線C1)は、座3の前後方向中央よりも後方に位置している。左右支持部材35は、使用位置P1にある座3の座面3aよりも下方に位置している。
前後脚20,25は、連結杆部30に至る上端部から椅子設置面Fに至る下端部まで(すなわち上下端部に渡って)、互いに前後方向に離間して上下方向に延びている。前後脚20,25は、それぞれ長さ方向に直交する断面で矩形状(長方形状)の断面形状を有する脚杆を構成している。前後脚20,25の上部は、座3よりも上方に延びている。前後脚20,25の上端部間を連結する連結杆部30は、左右肘掛け5の高さに位置している。
例えば、連結杆部30は、前後脚20,25の連結杆部30近傍の部位とともに、アルミダイキャスト等により一体成型されている。前後脚20,25の残余の部位は、例えば角形鋼管に曲げ加工を施して形成されている。脚体2において、連結杆部30を含む成型部分2Aと前後脚20,25の残余の杆状部分(鋼管部分)2B,2Cとは、それぞれ前後結合部6,7において一体的に結合されている。
具体的に、前脚20の鋼管部分2Bの上端部と成型部分2Aの前垂下部31の下端部とは、前結合部6において互いに結合されている。後脚25の鋼管部分2Cの上端部と成型部分2Aの後垂下部32の下端部とは、後結合部7において互いに結合されている。前垂下部31は後垂下部32よりも上下方向で短く、したがって前結合部6は後結合部7よりも上方に位置している。前後結合部6,7は、それぞれキー状突部を含むインロー嵌合と抜け止めボルトとを用いた結合構造部である。
前脚20の鋼管部分2Bの上下方向中間部(後述する下傾斜部23b)と後脚25の鋼管部分2Cの上部とは、支持部材35を介して互いに連結されている。
図10、図11を併せて参照し、支持部材35は、幅方向と直交する板状をなし、前脚20の左右方向の全幅内に配置(前後方向視で前脚20と重なるように配置)される側壁部36と、側壁部36の後縁部から幅方向内側に起立する後壁部37と、を備えている。側壁部36の前縁部は、前脚20の上下中間部の後面側に溶接等により結合されている。後壁部37の内側縁部は、後脚25の上下中間部の前縁部に溶接等により結合されている。
支持部材35は、前後脚20,25の上下中間部の間を連結する連結部材としても機能する。支持部材35は、前端部が前脚20に結合されて支持され、後端部が後脚25に結合されて支持されている。すなわち、支持部材35は、前後脚20,25に両持ち支持されている。支持部材35は、幅方向内側に起立する後壁部37を備えることで、後脚25が後述する頂部屈曲部28cの下方で幅方向内側にオフセットしても、前後脚20,25を互いに連結可能である。
図1~図4を参照し、前後脚20,25は、少なくとも支持部材35および座3よりも下方において、互いに前後方向に離間した杆状をなしている。前後脚20,25は、例えば支持部材35と重なる高さおよびそれ以上の高さにおいて、部分的に前後方向で一体化されたり、前後方向位置を入れ替えたり(すなわち側面視でX字状に交差したり)してもよい。
前後脚20,25の各々の下端部(接地端部)21,26は、それぞれ椅子設置面Fに当接して支持されている。前脚20の下端部21は、後脚25の下端部26よりも前方に位置し、使用位置P1にある座3の前端位置P3(図4参照)よりも後方に位置している。前脚20は、全体が前記前端位置P3よりも後方の領域に配置されている。前脚20の下端部21は、できるだけ前方に接地位置を設けるために、椅子設置面Fに沿って前方に延びる前方延出部21aを備えている。前方延出部21aは、脚体2における前後方向で支持部材35から離間する側へ延びる延長接地部2Dを構成している。
前脚20は、前方延出部21aの基端部(後端部)21bから上方へ鉛直方向に沿って延びる前脚鉛直杆部23を備えている。前脚20における前方延出部21aおよび前脚鉛直杆部23を含む部位は、側面視でL字状に形成されている。前脚20の下端部21に至る部位を前脚鉛直杆部23としたので、椅子設置面F近傍において平面視で前脚20が占める領域が狭くなる。これにより、図8に示すように、着座者M1および歩行者M2の下肢が動く領域から前脚20が退避し、着座者M1および歩行者M2が下肢を動かしやすくなる。
本実施形態の前脚鉛直杆部23は、鉛直方向に対し、以下に説明する程度の傾きを許容して延びている。
図16は、前脚鉛直杆部23の下端位置での断面を示している。この断面において、前脚鉛直杆部23が鉛直方向に沿う場合の下端断面の外接円を符号Ciで示している。前脚鉛直杆部23は、鉛直方向に対し、下端断面が外接円Ciに交差する又は接する範囲での傾きを許容している。前脚鉛直杆部23は、実質的に鉛直方向に沿って延びているといえる。
図4を参照し、後脚25は、支持部材35を結合する上下中間部から下後方へ、側面視で傾斜して直線状に延びている。後脚25の下端部26は、使用位置P1にある座3の後端位置P4よりも後方の領域に配置されている。後脚25の下端部26は、後傾する背凭れ4の上後端位置P5と同等の前後方向位置に配置されている。図1~図3を併せて参照し、左右後脚25における下後方へ延びる部位は、左右前脚20に対して幅方向内側にオフセットしている。
前記オフセットにより、図7に示すように、複数の椅子1を前後方向で並べたとき、前側の椅子1の左右後脚25は、後側の椅子1の左右前脚20の間に進入することが可能である。すなわち、左右前脚20の間には、前側に位置する他の椅子1の左右後脚25を収容可能な脚収容部が構成されている。これにより、複数の椅子1を前後方向で並べたとき、前側に位置する他の椅子1の左右後脚25を左右前脚20の間に入り込ませる(入れ子状に重ねる)ことが可能となる。したがって、複数の椅子1を、相互間のピッチを詰めてコンパクトに収納することが可能となる。
前後脚20,25については後にさらに詳述する。
<座>
図1、図3を参照し、座3は、左右脚体2の支持部材35に対し、回動機構15を介して回動可能に支持されている。座3は、平面視矩形状の厚板状をなしている。座3は、厚さ方向を上下方向に向けた使用位置P1(図1参照)において、上面に形成した座面3aを略水平にして配置される。座3は、その後部に配置された幅方向に沿う軸線C1を中心に、使用位置P1から前端部を上方に移動させるように回動する。これにより、座3は、前上がりに起立した跳ね上げ位置P2(図3参照)に変化する。回動機構15は、座3を使用位置P1から跳ね上げ位置P2へ回動させる向きに付勢する付勢機構16(図9参照)を備えている。付勢機構16は、回動機構15とともに、脚体2の支持部材35に支持されている。
図6を参照し、座3の後端部3dは、使用位置P1にある状態での上面視(座面3aの平面視)で、後方に凸の湾曲形状をなしている。座3の後端部3dは、背凭れ4の下部の平面視の湾曲形状に沿うように形成されている。座3の使用位置P1において、跳ね上げ位置P2側と反対側への回動は、回動機構15に設けたストッパ62a(図10参照)によって規制される。ストッパ62aは、使用位置P1にある座3に着座者M1が着座したとき、着座荷重によるモーメントと反対回りのモーメントが生じるように、座3の回動規制を行う。
座3の跳ね上げ位置P2における使用位置P1側と反対側への回動も、前記ストッパ62aによって規制される。椅子1は、座3を跳ね上げた状態で後方に倒れ、奥行方向を上下方向に向けた状態で、上下方向に複数積み上げて収納すること(スタッキング)が可能である。これは、図7の右側を上側に向けた状態に相当する。複数の椅子1を上下方向に平積みすると、跳ね上げ位置P2にある椅子1には、上方に重なった椅子1の重量が加わる。この重量によるモーメントと反対方向のモーメントが作用するように、前記ストッパ62aが座3の回動規制を行う。
<回動機構>
図9、図10に示すように、回動機構15は、回動支持体62と、枢軸61と、座フレーム65と、を備えている。図9、図10は椅子1の右側の回動機構15等を示しており、以下、図9、図10に示す右側の構成を参照して説明を行い、左側の構成は左右対称のものとしてその説明は省略する。
回動支持体62は、支持部材35の側壁部36の内側面にボルト等を用いて固定されている。回動支持体62は、軸線C1を中心とした有底円筒状に形成され、幅方向内側に向けて開放するように配置されている。回動支持体62は、支持部材35とともに座3を回動可能に支持する構成である。
枢軸61は、軸線C1を軸中心とし、幅方向に沿って直線状に延びている。本実施形態では、枢軸61の端部は、回動支持体62に固定的に支持されている。枢軸61は、左右脚体2同士を連結する連結部材としても機能する。
枢軸61における回動支持体62よりも幅方向内側の部位には、軸方向視半円状の第一ギヤ64が固定されている。第一ギヤ64は、半円状の外周部に軸線C1中心のギヤ部を形成している。
座フレーム65は、回動支持体62よりも幅方向内側に配置されている。座フレーム65は、回動支持体62に幅方向内側から回動可能に係合する座フレーム枢支部65aと、座フレーム枢支部65aの幅方向内側に隣接する付勢機構収容部65cと、付勢機構収容部65cから前方に向かって延びるフレーム延出部65bと、を備えている。
座フレーム枢支部65aは、例えば軸線C1中心の円筒壁の上下を部分的に切り欠いた突片状の態様をなし、回動支持体62の内周側に回動可能に支持されている。回動支持体62の内周側には、座3の使用位置P1および跳ね上げ位置P2の各々において座フレーム枢支部65aに周方向で係合するストッパ62aを備えている。このストッパ62aにより、座3の回動が使用位置P1および跳ね上げ位置P2の間に制限され、かつ座3の回動が使用位置P1および跳ね上げ位置P2において規制される。
付勢機構収容部65cは、上方に開放する容器状をなしている。付勢機構収容部65cは、枢軸61と交差する部位に、枢軸61を避けるU字状の切り欠き部65dを有している。付勢機構収容部65cには、付勢機構16が収容されている。
フレーム延出部65bは、上方に開放するV字状の断面を有して前方に延びている。
例えば、座フレーム65の上方への開放部は、座3の底板(不図示)により閉塞される。底板上にはクッション材3bが取り付けられ、このクッション材3bの周囲が表皮材3cで覆われている。座3は、座フレーム65、底板、クッション材3b及び表皮材3cを含んで構成されている。
<付勢機構>
付勢機構16は、渦巻バネ(付勢部材)66と、軸部材67と、第二ギヤ68と、枢軸61に取り付けられた第一ギヤ64と、を備えている。
渦巻バネ66は、幅方向に沿う軸部材67を中心として渦巻状に構成されている。渦巻バネ66の径方向内側端部は、軸部材67に相対回転不能に係止されている。渦巻バネ66の径方向外側端部は、付勢機構収容部65cの壁部に相対回転不能に係止されている。
軸部材67は、付勢機構収容部65cの壁部に相対回転可能に支持されている。
第二ギヤ68は、渦巻バネ66よりも幅方向内側に配置され、軸部材67に一体回転可能に支持されている。第二ギヤ68は、外周部にギヤ部を形成している。第二ギヤ68のギヤ部は、第一ギヤ64のギヤ部に噛み合っている。
係る構成において、渦巻バネ66に畜力されたバネ力により第二ギヤ68が回転すると、第二ギヤ68が第一ギヤ64の外周を転動し、座3を跳ね上げ方向に回動させる。渦巻バネ66には、座3が跳ね上げ位置P2にあるときにも座3を跳ね上げ方向に付勢可能な初期バネ力が付与されている。渦巻バネ66は、座3が使用位置P1に降ろされたとき、さらにバネ力を畜力し、着座者M1がいない場合には座3を跳ね上げ位置P2まで回動させる。
<背凭れ>
図1~図4、図8を参照し、背凭れ4は、座3の後方で後上方に向けて起立し、着座者M1の背中を後方から支える。背凭れ4は、下部が平面視で後方に凸の湾曲形状をなしている。背凭れ4の下部の湾曲形状は、着座者M1の腰部の湾曲に沿うように形成されており、着座者M1の腰部のサポート性を高めている。背凭れ4の下部は、左右脚体2の支持部材35に固定されて支持されている。
背凭れ4は、図9、図10に示す背フレーム8にメッシュ状の張材9を張設して背凭れ面4aを形成している。
図9、図10を参照し、背フレーム8は、前後方向視で下方に開放するU字状の背フレーム本体8aと、背フレーム本体8aの左右辺の下部を下後方から支持する左右一対のサポートフレーム8bと、左右サポートフレーム8bの下後端部の間に渡る連結フレーム8cと、を備えている。背フレーム本体8a、左右サポートフレーム8bおよび連結フレーム8cの各々は、例えば円形鋼管に曲げ加工を施して形成されている。
背フレーム本体8aは、背凭れ4の後傾角度に沿って起立している。
左右サポートフレーム8bの各々は、背フレーム本体8aの側辺に沿う上傾斜部と、上傾斜部の下端部から屈曲部を経て下後方へ延びる下傾斜部と、を有している。上傾斜部は、背フレーム本体8aの側辺に溶接等により結合されている。
連結フレーム8cは、背フレーム本体8aよりも後方に倒れた傾斜姿勢をなし、平面視で前方に開放するU字状に形成されている。連結フレーム8cの左右の前端部は、左右サポートフレーム8bの下傾斜部の下後端部に溶接等により結合されている。
連結フレーム8cは、背凭れ4の下端部の平面視の湾曲形状に沿うように湾曲している。連結フレーム8cは、左右脚体2同士を連結する連結部材としても機能する。
背フレーム本体8aの左右の下端部には、左右脚体2の支持部材35の前側に設けられた前下締結部38に対する前下締結プレート8a1が、溶接等により固定されている。左右前下締結プレート8a1は、対応する前下締結部38に対し、前上方から斜めに螺着されたボルト8a2により締結固定されている。
左右サポートフレーム8bの下後端部には、左右脚体2の支持部材35に設けられた後下締結部39に対する後下締結プレート8b1が、溶接等により固定されている。左右後下締結プレート8b1は、対応する後下締結部39に対し、後上方から斜めに螺着されたボルト8b2により締結固定されている。
<肘掛け>
図1~図4を参照し、左右肘掛け5は、例えば左右連結杆部30により構成されている。左右連結杆部30の上面は、着座者M1の前腕を載せる肘載せ面5aを形成している。左右肘掛け5(左右連結杆部30)は、それぞれ同側の支持部材35の上方に離間して配置されている。左右肘掛け5(左右連結杆部30)の下方に空間が形成されることで、椅子1を運搬する際等に作業者が肘掛け5を把持しやすい。また、脚体2の軽量化も図られる。
左右肘掛け5の前部(および左右前脚20の前上方延出部24の前上部)は、跳ね上げ位置P2にある座3よりも前方に飛び出している(図4参照)。このため、歩行者がバランスを崩した際等に左右肘掛け5を掴みやすく、かつ椅子1を運搬する際にも左右肘掛け5を持ちやすい(跳ね上げ位置P2にある座3が邪魔になり難い)。左右肘掛け5は、左右連結杆部30に装着されるパッド部材等を含んでもよい。左右連結杆部30を含む成型部分2Aは、アルミ合金等の金属材料に限らず、合成樹脂材料で形成してもよい。
<スタッキング>
図7を参照し、本実施形態の椅子1は、座3を跳ね上げ位置P2とした状態で、奥行方向(図7では前後方向)で入れ子状に複数重ねることが可能である。複数の椅子1を上下方向で積み重ねた際、下側にある椅子1の跳ね上げ位置P2にある座3は、座面3aと反対側の下面において、上方に重なった椅子1の重量を受ける。
図3、図5を併せて参照し、座3の下面には、アンダーカバー11が取り付けられている。アンダーカバー11には、座3を跳ね上げた椅子1を奥行方向で重ねた際、奥行方向手前側に位置する椅子1の背凭れ4の後下端部(連結フレーム8cに沿う部位)を整合させる凹部11aが形成されている。これにより、奥行方向で重なる複数の椅子1の間の間隔が規定される。複数の椅子1を上下方向で積み重ねた際、上側の椅子1の背凭れ4の後下端部が下側の椅子1の座3の凹部11aに整合して支持されるので、重なり合った椅子1間の位置ズレが抑えられる。図示都合上、アンダーカバー11は図面間で異なる場合がある。
座3を跳ね上げた椅子1を奥行方向で重ねた際、奥行方向手前側の椅子1の前脚20の下端部21(前方延出部21a)の後端部21bには、奥行方向奥側の椅子1の前脚20の下端部21(前方延出部21a)の前端部21cが奥行方向奥側から当接する。また、奥行方向手前側の椅子1の連結杆部30の後端部には、奥行方向奥側の椅子1の連結杆部30の前端部が奥行方向奥側から当接する。これらの当接は、アンダーカバー11の凹部11aに背凭れ4の後下端部が整合することと併せて、複数の椅子1の安定した積み重ねに寄与する。これにより、複数の椅子1を安定して等間隔に積み重ねて収納することが可能である。
本実施形態の椅子1は、専用の台車(不図示)上で上下方向に複数積み重ねることで、複数の椅子1を台車で搬送して規定の場所に収納することが可能である。
椅子1は、椅子設置面F上に起立した姿勢のまま、椅子設置面F上で前後方向で複数入れ子状に重ねた状態として、規定の場所に収納すること(ネスティング)も可能である。
<椅子の設置>
図5、図6に示すように、左右支持部材35の幅方向外側には、幅方向に並ぶ椅子1同士を連結可能とする連結機構17が設けられている。連結機構17は、幅方向一側(図中右側)に設けられる第一部材18と、幅方向他側(図中左側)に設けられる第二部材19と、を備えている。第一部材18は、軸方向を幅方向に向けた円錐台状の第一ベース部18aと、第一ベース部18aの外側部中央から幅方向外側に突出する凸部18bと、を備えている。第二部材19は、軸方向を幅方向に向けた円錐台状の第二ベース部19aと、第二ベース部19aの外側部中央に凹設される凹部19bと、を備えている。第一部材18および第二部材19は、例えば軸線C1上に軸中心を配置している(図3、図4参照)。
凸部18bは、例えば幅方向外側ほど上側に位置するように、幅方向に対して上向きに傾斜した円柱状をなしている。凹部19bは、凸部18bに対応し、底部側ほど上側に位置するように傾斜した断面円形の有底の穴とされる。凸部18bは、椅子1の椅子設置面Fに対する傾きを伴い、隣り合う他の椅子1の凹部19bに挿入される。凸部18bの挿入後に椅子1の傾きを戻すことで、上向きに傾斜した凸部18bが凹部19bにフック状に係合し、水平移動での離脱を規制する。第一部材18および第二部材19の各々は、例えばポリアセタール等の合成樹脂材料により一体形成されている。
本実施形態の椅子1は、例えば劇場、ホールの空きスペースおよび体育館等において、前後左右に複数並べて設置することで、着席スペースを臨時的に増設可能とする。このとき、左右方向で隣り合う椅子1同士は、連結機構17により連結された状態で、椅子設置面F上の規定箇所に設置される。
椅子1の左右脚体2は、複数の椅子1を左右方向に隣接して配置したとき、隣り合う椅子1の脚体2と外側面41同士を当接可能である。図11を併せて参照し、脚体2の外側面41は、前脚20、連結杆部30および後脚25の特定の上部(後述する頂部屈曲部28cよりも上方の部位(上傾斜部28d))の各外側面41a,41b,41cで形成されている。前脚20、連結杆部30および後脚25の上部は、椅子1の幅方向の最外側に配置されている。脚体2の外側面41は、幅方向と直交する平面であり、椅子1の幅方向の最外側面を構成している。
隣り合う椅子1が脚体2の外側面41同士を当接させることで、両椅子1における断面角形の前脚20、連結杆部30および後脚25の上部の各々同士が、幅方向で隙間なく当接可能である。
このため、複数の椅子1を横並びに配置したときに、隣接する椅子1の前脚20の間に間隔が生じない。特に、前脚20における床面F上の前方延出部21aの間に間隔が生じない。前記間隔が生じると、隣接する前脚20の間にゴミや埃等の異物が溜り易いが、本実施形態の椅子1では、隣接する前脚20の間に異物が溜まり難い。
また、前脚20が断面矩形状をなし、幅方向に直交する外側面41a同士を当接させるので、前脚20が断面円形である場合に比べて、隣り合う椅子1の前脚20の間に谷間も生じない。特に、前脚20の前方延出部21aを並べたとき、断面矩形状の前方延出部21aの外側面41a1同士が当接することで、隣接する前方延出部21aの上面側に谷間が生じない。このため、隣接する前方延出部21a間の谷間に異物が溜まったり、靴の一部(特に婦人靴のピンヒール)が入り込んだりすることが防止される。
<前後脚の詳細>
次に、前後脚20,25についてさらに詳述する。
図1~図4を参照し、前脚20は、下部が側面視でL字状に形成されるのに対し、上部が側面視で後方に凸のV字状に形成されている。前脚20の上部は、前脚鉛直杆部23上に前方に凸の中段屈曲部23aを介して連なり、上側ほど後側に位置するように傾斜した下傾斜部23bと、下傾斜部23bの上方に後方に凸の頂部屈曲部23cを介して連なり、上側ほど前側に位置するように傾斜した上傾斜部23dと、を備えている。頂部屈曲部23cは、使用位置P1にある座3の座面3aよりも上方に位置している。
上下傾斜部23b,23dおよび頂部屈曲部23cを含んで、前脚上部屈曲部23eが構成されている。前脚上部屈曲部23eを設けることで、着座者M1の大腿部が幅方向外側を向いた際に、大腿部が前脚20に干渉し難くなる(図8参照)。上傾斜部23dには、前記前結合部6が設けられている(図2参照)。前脚20の上傾斜部23d(前垂下部31含む)は、座3よりも上方において、側面視で前上方に向けて斜めに延出する前上方延出部24を構成している。前上方延出部24の前上端部は、前端屈曲部33を介して、連結杆部30の前端部に連なっている。
前脚20は、長方形状の断面を有して、椅子設置面Fから連結杆部30に至るまで延びている。前脚20は、椅子設置面Fから連結杆部30に至るまで、長方形状の断面形状の長手方向を幅方向に向けて(実施形態では幅方向と平行にして)延びている。
前脚20の下端部21には、前脚鉛直杆部23の下端部に前下屈曲部21dを介して連なる前方延出部21aが設けられている。前方延出部21aは、椅子設置面Fおよび前後方向に沿って前方に向けて延びている。前方延出部21aには、例えば合成樹脂、不織布等で形成された前脚カバー22が取り付けられている。前脚カバー22は、前方延出部21aの前端部(先端部)21cを前方から覆う前端被覆部22aと、前方延出部21aの下面を覆う下面被覆部22bと、前方延出部21aの後端部21b(前下屈曲部21dの外周部)を覆う後端被覆部22cと、を備えている。下面被覆部22bの下面(接地面)22dには、溝状(凹状)またはビード状(凸状)の滑り止めパターンが形成されている。
図14を参照し、下面被覆部22bの下面22dの滑り止めパターン22Pは、例えば下面視で前方に凸のV字形状をなしている。この滑り止めパターン22Pが前後方向で複数並ぶことで、下面被覆部22bの下面22dに滑り止め構造22Gが形成されている。滑り止め構造22Gは、下面被覆部22bの下面22dの外周部分(丸面取り部分)を除いた平坦面に形成されている。
図15を参照し、前脚カバー22の滑り止め構造22Gは、複数種のバリエーションが考えられる。
図15(a)に示す滑り止め構造22Gaは、小型の三角形状の滑り止めパターンを千鳥状に複数配列した例である。
図15(b)に示す滑り止め構造22Gbは、小型の六角形状の滑り止めパターンを千鳥状に複数配列した例である。
図15(c)に示す滑り止め構造22Gcは、W字形状の滑り止めパターンを前後方向で複数並べた例である。
図15(d)に示す滑り止め構造22Gdは、波形状の滑り止めパターンを前後方向で複数並べた例である。
図15(e)に示す滑り止め構造22Geは、図15(d)に示す波形状の滑り止めパターンを前後方向で逆向きにして複数並べた例である。なお、図15(c)に示すW字形状の滑り止めパターンを前後方向で逆向きにして複数並べた例も有り得る。
図15(f)に示す滑り止め構造22Gfは、格子状の滑り止めパターンを形成した例である。
図15(g)に示す滑り止め構造22Ggは、小型の円形状の滑り止めパターンを千鳥状に複数配列した例である。
図15(h)に示す滑り止め構造22Ghは、図14に示す滑り止め構造22Gに対し、V字形状の滑り止めパターンを前後方向の間隔を広げて並べた例である。
図15(i)に示す滑り止め構造22Giは、ひし形の滑り止めパターンを適宜組み合わせて形成した例である。
図15(j)に示す滑り止め構造22Gjは、前方に凸の円弧形状の滑り止めパターンを前後方向で複数並べた例である。
図15(k)に示す滑り止め構造22Gkは、後方に凸の円弧形状の滑り止めパターンを前後方向で複数並べた例である。
なお、図15に示す各バリエーションにおいて、閉じた線で描かれた滑り止めパターンは、その周囲の領域に対して凸または凹となるように形成されている。
図1~図4を参照し、後脚25は、前脚20の頂部屈曲部23cの後方位置から下後方へ、側面視で傾斜して直線状に延びる前記杆状部分2Cを備えている。
後脚25は、杆状部分2Cよりも上方の上部が、側面視で前方に凸のV字状に形成されている。後脚25の上部は、下部である杆状部分2Cの上方に直線状に連なり、上側ほど前側に位置するように傾斜した下傾斜部28bと、下傾斜部28bの上方に前方に凸の頂部屈曲部28cを介して連なり、上側ほど後側に位置するように傾斜した上傾斜部28dと、を備えている。頂部屈曲部28cは、使用位置P1にある座3の座面3aよりも上方に位置している。
上下傾斜部28b,28dおよび頂部屈曲部28cを含んで、後脚上部屈曲部28eが構成されている。後脚25の上傾斜部28dは、座3よりも上方において、側面視で後上方に向けて斜めに延出する後上方延出部29を構成している。後上方延出部29の後上端部は、後端屈曲部34を介して、連結杆部30の後端部に連なっている。後上方延出部29の前下端部は、頂部屈曲部28cを介して、杆状部分2C(以下、後下方延出部29aということがある。)の前上端部に連なっている。
下傾斜部28bは、側面視で前脚20の上傾斜部23dと直線状又は平行をなすように配置されている。上傾斜部28dは、側面視で前脚20の下傾斜部23bと直線状又は平行をなすように配置されている。前脚20および後脚25は、側面視であたかもX字状に交差するような外観をなしている。
後脚25は、長方形状の断面を有して、椅子設置面Fから連結杆部30に至るまで延びている。後脚25は、椅子設置面Fから連結杆部30に至る途中で、長方形状の断面形状の長手方向の向きを変化させている。後脚25は、頂部屈曲部28cにおいて、断面形状の向きを90°捻っている。つまり、頂部屈曲部28cは、後脚25の断面形状の向きを捩じりながら、後脚25を側面視で屈曲させている。
後脚25において、上傾斜部28dは、長方形状の断面形状の長手方向を幅方向に向けているのに対し、下傾斜部28bは、長方形状の断面形状の短手方向を幅方向に向けている。上傾斜部28dにおける幅方向外側で幅方向と直交する外側面41bは、頂部屈曲部28cで前方に向けて90°の捻りが加えられ、下傾斜部28bにおける前下方を向きかつ幅方向と平行な前下傾斜面に変化する。上傾斜部28dにおける後下方を向きかつ幅方向と平行な後下傾斜面は、頂部屈曲部28cで幅方向外側に向けて90°の捻りが加えられ、下傾斜部28bにおける幅方向外側で幅方向と外側面41b1に変化する(図11参照)。
後脚25は、頂部屈曲部28cで捩じれる際、上傾斜部28dに対して下傾斜部28bを、上傾斜部28dの全幅分だけ幅方向内側にオフセットさせる。頂部屈曲部28cは、上傾斜部28dに対して下傾斜部28bを下後方に屈曲させる屈曲部であり、後脚25の断面形状の向きを捻る捻り部であり、上傾斜部28dに対して下傾斜部28bを幅方向内側に変位させる変位部である。
後脚25における下傾斜部28bの後下方に直線状に連なる鋼管部分2C(後下方延出部29a)は、着座者M1の背凭れ荷重を支持するため、座3の後端部3dよりも後方まで延び、背凭れ4の上端部4d(後端部でもある)と同等となる前後方向位置で下端部26を接地させている。前記背凭れ荷重とは、着座者M1が背凭れ4に寄りかかった際に、背凭れ4に入力される後方向への荷重である。後脚25の下端部26には、例えば合成樹脂、不織布等で形成された後脚カバー27が取り付けられている。後脚カバー27の下面(接地面)27dには、溝状(凹状)またはビード状(凸状)の滑り止めパターンが形成されている。
図14を参照し、後脚カバー27の下面27dの滑り止めパターン27Pは、例えば前脚カバー22の滑り止めパターン22Pと同様、下面視で前方に凸のV字形状をなしている。この滑り止めパターン27Pが前後方向で複数並ぶことで、後脚カバー27の下面27dに滑り止め構造27Gが形成されている。滑り止め構造27Gは、後脚カバー27の下面27dの外周部分(丸面取り部分)を残した平坦面に形成されている。
なお、後脚カバー27の滑り止め構造27Gも、前脚カバー22の滑り止め構造22Gと同様のバリエーションを持つ。
図7を参照し、複数の椅子1を前後方向(奥行方向)で並べた際、前側に位置する椅子1の後脚25の後下方延出部29aは、後側に位置する椅子1の前脚20と前後方向位置をラップさせる配置となる。後脚25の後下方延出部29aは、後上方延出部29の全幅を超える程度だけ、すなわち前脚20の全幅を超える程度だけ、幅方向内側へオフセットしている。このため、図6に示すように、左右後脚25の後下方延出部29aの外側面41b1間の間隔K2は、左右前脚20の内側面42間の間隔K1よりも小さくなる。
このため、前側に位置する椅子1の左右後脚25の後下方延出部29aは、後側に位置する椅子1の左右前脚20に干渉することなく、左右前脚20の幅方向内側に入り込むことが可能となる。したがって、前後方向に並ぶ椅子1を入れ子式に重ねることが可能となる。また、後上方延出部29のオフセット量は後上方延出部29の全幅を超える程度に抑えるので、左右後脚25の後下方延出部29a間のピッチが確保され、椅子1の安定性への影響が抑えられる。また、後脚25が頂部屈曲部28cで捩じれつつ後下方延出部29aをオフセットさせるので、後下方延出部29aを段差状にオフセットさせる場合に比べて、後下方延出部29aの変位が滑らかになり、応力集中の発生が抑えられる。
図1~図4を参照し、前脚20の前上方延出部24の上端部と後脚25の後上方延出部29の上端部との間に、連結杆部30が渡されている。連結杆部30は、延在方向に沿う略水平な肘載せ面5aを形成する。肘載せ面5aは、連結杆部30に沿って略水平に前後方向に延びている。詳細には、肘載せ面5aは、後下がりに傾斜し、かつ側面視で上方に凸の湾曲状をなして前後方向に延びている。
図11、図12を併せて参照し、連結杆部30は、前後脚20,25の断面形状と略同一の長方形状の基本断面形状S1を有し、かつ肘載せ面5aと反対側の下面に、断面視で基本断面形状S1よりも幅方向でやや狭い幅の逆三角形状の突部30aを有している。これにより、連結杆部30は、全体として概略逆三角形状の断面形状を形成している。連結杆部30の幅方向両側には、基本断面形状S1と突部30aとの幅が異なることから、断面視で凹状の段差部30bが形成されている。段差部30bは、連結杆部30の延在方向に沿って延びるように形成されている。
連結杆部30の下部両側に段差部30bが形成されることで、着座者M1等が連結杆部30(肘掛け5)を把持する際に指を掛けやすくなる。連結杆部30の前後端部には、側面視で鋭角に屈曲する前端屈曲部33および後端屈曲部34がされており、着座者M1等が連結杆部30(肘掛け5)の前後端部にも指を掛けやすくなる。突部30aの前後端部は、前端屈曲部33および後端屈曲部34の内周側において消失している。
図5、図6を参照し、前脚20は、幅方向位置を変化させることなく、前後方向視で上下端部に渡って直線状に延びている。連結杆部30は、幅方向位置を変化させることなく、上下方向視で前後端部に渡って直線状に延びている。後脚25の上部(後上方延出部29)は、幅方向位置を変化させることなく、前後方向視で前脚20と重なるように直線状に延びている。後脚25の下部(後下方延出部29a)は、前後方向視で前脚20を幅方向内側に避けた位置において、幅方向位置を変化させることなく、前後方向視で前脚20を避けて直線状に延びている。
図11を併せて参照し、前脚20、連結杆部30および後脚25の上部は、各々の幅方向外側において、椅子1の幅方向と直交する外側面41a,41b,41cを形成している。これらの外側面41a,41b,41cは、脚体2ひいては椅子1の幅方向の外側面41を形成している。換言すれば、前脚20、連結杆部30および後脚25の上部は、椅子1の外側面41に沿って延びている。
椅子1は、幅方向で他の椅子1と隣接した際、隣り合う椅子1同士で各々の脚体2の外側面41を互いに隙間なく当接可能である。具体的に、隣り合う椅子1同士における各々の前脚20、連結杆部30および後脚25の上部の外側面41a,41b,41cを互いに隙間なく当接可能である。そして、脚体2の外側面41同士を当接させた状態で、隣り合う椅子1同士を連結機構17で連結可能である。連結機構17は、第一部材18および第二部材19の幅方向外側の端面を外側面41に配置している。
隣り合う椅子1同士を連結機構17で連結したとき、一方の椅子1の第一部材18と他方の椅子1の第二部材19とが互いに突き当たった状態となり、脚体2の外側面41同士が当接した状態となる。
これにより、複数の椅子1を横並びに配置して連結したときに、隣接する椅子1の前脚20、連結杆部30および後脚25の上部の間に隙間を生じさせない。よって、隣接する前脚20の間(特に前方延出部21aの間)に異物が入り込むことを防止し、かつ肘掛け5の上面に幅広の平坦な肘載せ面5aを形成することが可能である。
以上説明したように、上記実施形態における椅子1は、座面3aを有する座3と、椅子1の幅方向に離間して一対設けられ、椅子設置面F上に起立し、前記座3を支持する左右一対の脚体2と、を備え、前記左右脚体2の各々は、互いに前後方向に離間して上下方向に延び、下端部21,26が前記椅子設置面Fに支持される前脚20および後脚25と、前記座3を支持する支持部材35(座支持部)と、を備え、前記支持部材35は、前記座3の前端部よりも後方において、前記前脚20および後脚25の間に配置され、前記座3の前端部側を跳ね上げ可能とするべく前記座3を回動可能に支持し、前記支持部材35の前端部は前記前脚20に支持され、前記支持部材35の後端部は前記後脚25に支持されている。
この構成によれば、着座荷重を受ける座3が、左右方向に離間した左右脚体2の各々における前後方向に離間した前脚20および後脚25に支持されるので、座3を安定して支持することができる。また、椅子1の幅方向両側に大型の立壁状の脚体を設けるような場合に比べて、椅子1自体の重量およびサイズを抑えることができる。そして、重量およびサイズの軽減により、椅子1の設置および片付けを行う際の可搬性を良好に確保することができる。
また、座支持部が杆状の前脚20および後脚25の間に配置され、前後端部を前脚20および後脚25に支持された両持ち構造となるので、座3の支持強度を確保しやすくなる。すなわち、座3の前端部側を跳ね上げ可能に支持する座支持部には、座3への着座荷重によって大きなモーメントが作用するが、この座支持部を前脚20および後脚25で両持ち支持することで、座支持部自体の支持強度を効率よく確保可能となる。このため、座支持部自体、ならびに前脚20および後脚25における座支持部を支持する部位の強度剛性を抑えやすくなり、周辺構造の小型軽量化を図ることができる。
そして、本実施形態の椅子1において、前記前脚20は、前記座支持部を支持する部位から前記下端部21に至るまでの間に、鉛直方向に沿って延びる前脚鉛直杆部23を備えている。
この構成によれば、前脚20における座支持部よりも椅子設置面F側に前脚鉛直杆部23を備えるので、当該部位が椅子1前方の空間に飛び出し難くなり、椅子1前方の通路空間を確保することができる。また、前脚20が着座者M1等の下肢に干渉することを抑えることができる。また、歩行者M2が通路を通る際に足元の注意に気を取られ難くなり、歩きやすさを向上させることができる。また、椅子1が設置された状態で床面F等が汚れているときにも、床面F周辺を清掃しやすくすることができる。
このように、本実施形態によれば、座3を跳ね上げ可能な可搬式の椅子1において、椅子1自体のさらなる軽量化を図って可搬性を高め、かつ椅子1前方の通路空間の確保を容易にすることができる。
また、本実施形態の椅子1において、前記前脚鉛直杆部23を備える前脚20は、前記椅子設置面Fに沿って、前後方向で前記座支持部から離間する側(前方)へ延びる延長接地部2D(前方延出部21a)を備えている構成でもよい。
この構成によれば、前脚20が前脚鉛直杆部23を備える場合、前脚20の下端部21には、椅子設置面Fに沿って前方へ延びる延長接地部2D(前方延出部21a)が備えられる。この延長接地部2Dにより、前脚20の前後方向位置によらず、椅子1の接地位置を前方に離間して設けることができ、椅子1の安定性を高めることができる。また、延長接地部が床面F(椅子設置面)に沿って延びるので、この延長接地部を踏んだり跨いだりして歩くことが可能となる。このため、椅子1の接地位置を前方に離間して設けながらも、椅子1前方の通路への影響を抑えることができる。
ここで、図13を参照し、変形例の椅子101について説明する。
椅子101は、前記前脚20が前方延出部21aを延長接地部2Dとして備えるとともに、後脚25においても、前記椅子設置面Fに沿って前記座支持部から離間する側(後方)へ延びる後方延出部126aを延長接地部2Dとして備えている。後方延出部126aには、前脚カバー22と同様の後脚カバー127が取り付けられている。
椅子101の後脚25は、後方延出部126aの基端部(前端部)126bから上方へ垂直に延びる後脚鉛直杆部128を備えている。後脚25における後方延出部126aおよび後脚鉛直杆部128を含む部位は、側面視でL字状に形成されている。後脚鉛直杆部128の上方には、中段屈曲部128aを介して後下方延出部29aの上部が連なっている。後下方延出部29aの上部には、支持部材35の後端部が結合されて支持されている。すなわち、後脚25は、前記座支持部を支持する部位から前記下端部126に至るまでの間に、鉛直方向に沿って延びる後脚鉛直杆部128を備えている。
後脚鉛直杆部128は、鉛直方向に対し、前脚鉛直杆部23と同様の傾きを許容して延びている。
図13の変形例では、前脚20および後脚25の何れも鉛直杆部23,128を備えているが、例えば前脚20の前脚鉛直杆部23を無くし、当該部位に下傾斜部23bを延長するように傾斜して延ばした脚杆を備えてもよい。すなわち、前記前脚20および後脚25の少なくとも一方が、前記座支持部を支持する部位から前記下端部21,126に至るまでの間に、鉛直方向に沿って延びる鉛直杆部23,128を備えている構成であればよい。
上述のように前脚20の前脚鉛直杆部23を無くした場合、前脚20の前方延出部21a(延長接地部2D)を無くしてもよい。すなわち、前記前脚20および後脚25の内、前記鉛直杆部23,128を備える脚が、前記椅子設置面Fに沿って、前後方向で前記座支持部から離間する側へ延びる延長接地部2Dを備えている構成であればよい。
また、本実施形態の椅子1において、前記前脚20および後脚25の内、前記延長接地部2Dを備える脚(例えば前脚20)は、前記延長接地部2Dを含んで矩形状の断面を有して延び、前記延長接地部2Dは、前記幅方向の外側に、前記幅方向と直交する外側面41a1を形成し、前記椅子1の幅方向一側に他の椅子1を隣接させた場合に、前記延長接地部2Dは、前記他の椅子1の前記延長接地部2Dと前記外側面41a1同士を当接させる。
この構成によれば、幅方向で隣接する椅子1を椅子設置面F上に設置した場合に、断面矩形状の延長接地部2Dが、隣り合う椅子1の延長接地部2Dと外側面41a1同士を当接させるので、延長接地部2Dを備える脚杆が円形状の断面を有して延びる構成に比べて、椅子設置面F上で隣接する延長接地部2D同士の間に隙間(特に上面側の谷間)が生じることを抑えることができる。このため、隣接する延長接地部2D同士の間に異物や靴の一部(特に婦人靴のピンヒール)が入り込むことを抑えることができる。また、横並びに連結された椅子1の延長接地部2D同士が隣接するので、隣接する延長接地部2Dによって幅広の上面を形成することができる。このため、椅子1前後の通路を通る歩行者M2が、幅方向で並ぶ延長接地部2Dの上面を踏みやすくなり、椅子1前後の通路への影響を抑えることができる。
また、本実施形態の椅子1において、前記延長接地部2Dは、滑り止め構造を有して前記椅子設置面Fに当接する接地部材(例えば前脚カバー22)を備えている。
この構成によれば、椅子設置面Fへの当接面を拡大した延長接地部2Dが、滑りによる位置ズレを生じさせることを抑え、椅子1の安定性を高めることができる。
本実施形態では、延長接地部2Dを備えない後脚25の接地部にも上記同様の接地部材(後脚カバー27)を備えており、椅子1全体の安定性を高め、かつ椅子設置面Fの傷付きを抑えている。
また、本実施形態の椅子1において、前記座3は、前記座面3aを上方に向けた使用位置P1と、前記使用位置P1に対して前端部を上方に移動させた跳ね上げ位置P2と、の間で回動可能であり、前記座3を前記使用位置P1から前記跳ね上げ位置P2へ回動させる向きに付勢する付勢機構16を備え、前記付勢機構16は、前記座支持部に支持されている。
この構成によれば、回動式(跳ね上げ式)の座3の動作による荷重、および付勢機構16から受ける付勢反力等を、座支持部を介して前後脚20,25の各々で安定して支持することができる。このため、座3の動作の安定性の確保を容易にし、周辺構造の小型軽量化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前後脚20,25がX字状に交差する場合、後脚25が前上方延出部24を形成し、前脚20が後上方延出部29を形成してもよい。すなわち、前後脚20,25の少なくとも一方における座3よりも上方に延びる部位が、前上方延出部24を形成し、この前上方延出部24の上端部に連結杆部30(肘掛け5)の前部が支持される構成であればよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1,101 椅子
2,102 脚体
3 座
3a 座面
16 付勢機構
20 前脚
21 下端部
21a 前方延出部
2D 延長接地部
22 前脚カバー(接地部材)
22G 滑り止め構造
23 前脚鉛直杆部(鉛直杆部)
25 後脚
26,126 下端部
41a1 外側面
126a 後方延出部
27,127 後脚カバー(接地部材)
27G 滑り止め構造
128 後脚鉛直杆部(鉛直杆部)
35 支持部材(座支持部)
F 椅子設置面
P1 使用位置
P2 跳ね上げ位置

Claims (6)

  1. 座面を有する座と、
    椅子の幅方向に離間して一対設けられ、椅子設置面上に起立し、前記座を支持する左右一対の脚体と、
    を備え、
    前記左右脚体の各々は、
    互いに前後方向に離間して上下方向に延び、下端部が前記椅子設置面に支持される前脚および後脚と、
    前記座を支持する座支持部と、
    を備え、
    前記座支持部は、前記座の前端部よりも後方において、前記前脚および後脚の間に配置され、前記座の前端部側を跳ね上げ可能とするべく前記座を回動可能に支持し、
    前記座支持部の前端部は前記前脚に支持され、前記座支持部の後端部は前記後脚に支持され、
    前記前脚および後脚の少なくとも前脚は、前記座支持部を支持する部位から前記下端部に至るまでの間に、鉛直方向に沿って延びる鉛直杆部を備えており、
    前記前脚の下端部は、前記椅子設置面に沿って前方に延びる前方延出部を備え、
    前記前方延出部は、前方に延びる延長接地部を構成し、
    前記延長接地部は、使用位置にある前記座の前端位置よりも後方に位置しており、
    前記座を跳ね上げた複数の前記椅子を前後方向で並べて、前側の椅子の左右後脚を、後側の椅子の左右前脚の間に入り込ませたとき、
    前記前側の椅子の前脚の前方延出部の後端部には、前記後側の椅子の前脚の前方延出部の前端部が当接することを特徴とする椅子。
  2. 前記前脚および後脚の内、前記鉛直杆部を備える脚は、前記椅子設置面に沿って、前後方向で前記座支持部から離間する側へ延びる延長接地部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の椅子。
  3. 前記前脚および後脚の内、前記延長接地部を備える脚は、前記延長接地部を含んで矩形状の断面を有して延び、
    前記延長接地部は、前記幅方向の外側に、前記幅方向と直交する外側面を有し、
    前記椅子の幅方向の一側に他の椅子を隣接させた場合に、前記延長接地部は、前記他の椅子の前記延長接地部と前記外側面同士を当接させることを特徴とする請求項2に記載の椅子。
  4. 前記延長接地部は、滑り止め構造を有して前記椅子設置面に当接する接地部材を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の椅子。
  5. 前記座は、前記座面を上方に向けた使用位置と、前記使用位置に対して前端部を上方に移動させた跳ね上げ位置と、の間で回動可能であり、
    前記座を前記使用位置から前記跳ね上げ位置へ回動させる向きに付勢する付勢機構を備え、
    前記付勢機構は、前記座支持部に支持されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の椅子。
  6. 前記前脚は、前記鉛直杆部上に前方に凸の屈曲部を介して連なり、上側ほど後側に位置するように傾斜した傾斜部を備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の椅子。
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