JP7248093B2 - 濾過回収装置及び濾過回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、濾過回収装置及び濾過回収方法に関する。
濾過対象物を含む液体を濾過する装置として、例えば、特許文献1に記載のセルストレーナーが知られている。特許文献1に記載のセルストレーナーは、上方が開口し液体を濾過する濾過部(フィルタ)と、濾過部を開口部内に保持する保持部と、チューブに保持した際、チューブの内部と外部とを連通する連通部を有する。特許文献1に記載のセルストレーナーでは、濾過部が保持部の側面及び底面に配置されている。
特開2013-141456号公報
しかしながら、特許文献1のセルストレーナーでは、濾過対象物を容易に回収するという点で未だ改善の余地がある。
本発明は、濾過対象物を容易に回収することができる濾過回収装置及び濾過回収方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の濾過回収装置は、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、
液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、
を備え、
前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される。
本発明の一態様の濾過回収方法は、
濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置を用いて、前記濾過対象物を含む前記液体を濾過することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記導入口から回収用液体を導入するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
を含む。
本発明によれば、濾過対象物を容易に回収することができる濾過回収装置及び濾過回収方法を提供することができる。
本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置の一例の概略斜視図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置の一例の概略分解斜視図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置の一例の概略断面図である。 例示的なフィルタ部の一部の拡大斜視図である。 図4のフィルタ部の一部を厚み方向から見た概略図である。 図3の濾過回収装置の一部分の概略拡大図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置を遠沈管に取り付けた状態を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の一例のフローチャートである。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態1の変形例の濾過回収装置の概略構成図である。 本発明に係る実施の形態2の濾過回収装置の一例の概略構成図である。 本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置の一例の概略斜視図である。 本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置の一例の概略分解斜視図である。 本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置の一例の概略断面図である。 本発明に係る実施の形態3の変形例の濾過回収装置の概略構成図である。 本発明に係る実施の形態4の濾過回収方法の一例のフローチャートである。 本発明に係る実施の形態5の濾過回収方法の一例のフローチャートである。 本発明に係る実施の形態6の濾過回収方法の一例のフローチャートである。 比較例1の濾過回収装置の概略構成図である。 比較例2の濾過回収装置の概略構成図である。 比較例3の濾過回収装置の概略構成図である。
(本発明に至った経緯)
濾過対象物を含む液体をフィルタを用いて濾過した場合、濾過対象物は空気中にさられた状態でフィルタに捕捉されている。フィルタに捕捉された濾過対象物は、回収器具等によって回収されるか、又はフィルタを裏返すことによって回収される。
このような回収方法においては、フィルタから濾過対象物を剥離させにくく、濾過対象物を容易に回収することができない。これにより、回収率を向上させることができないといった問題がある。また、濾過対象物が細胞である場合、回収器具等の物理的接触によって細胞が傷つけられる恐れがある。
本発明者らは、濾過対象物を含む液体をフィルタによって濾過した後、フィルタに捕捉された濾過対象物を回収用の液体に浸した状態にし、回収用の液体と共に濾過対象物を回収することを検討した。
そこで、本発明者らは、濾過フィルタと、濾過フィルタを保持するホルダとを備える装置において、濾過を行った後、ホルダの排出口を塞いだ状態にすることで、回収用の液体を装置内部に保持することを見出した。これにより、本発明者らは、濾過対象物を回収する際に、フィルタに捕捉された濾過対象物を回収用の液体に浸すことで、濾過フィルタから濾過対象物を離し、ピペットなどの回収器具によって濾過対象物回収することを見出した。
更に、本発明者らは、濾過対象物が細胞である場合、回収用の液体を溶媒などにすることによって、フィルタに捕捉された細胞と共に溶媒を回収することによって、細胞懸濁液を生成することを見出した。また、本発明者らは、装置内部に導入する回収用の液体の量を調節することによって、生成する細胞懸濁液の液量を調節することを見出した。
以上の知見に基づき、本発明者らは、以下の発明に至った。
本発明の一態様の濾過回収装置は、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、
液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、
を備え、
前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される。
このような構成により、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、前記ホルダの内壁には、前記ホルダの内側に向かって突設する突起部が形成されており、
前記突起部は、前記濾過フィルタを保持してもよい。
このような構成により、突起部により濾過フィルタを排出口より上方に保持することができ、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、前記突起部は、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端に形成されており、
前記濾過フィルタは、前記導入口よりも前記排出口に近い位置に配置されてもよい。
このような構成により、濾過対象物を回収する際に導入する回収用液体の液量を少なくすることができる。
前記濾過回収装置において、前記ホルダは、
前記突起部を有する筒状の第1ホルダと、
前記第1ホルダに嵌め込まれる筒状の第2ホルダと、
を有し、
前記濾過フィルタは、前記第1ホルダの前記突起部と、前記第2ホルダの一端とによって挟持されてもよい。
このような構成により、ホルダ内部に回収用液体を保持しやすくなり、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、前記第1ホルダは、前記ホルダの前記導入口側に位置する第1端部および前記ホルダの前記排出口側に位置する第2端部を有する筒状の第1本体部を備え、
前記第2ホルダは、前記ホルダの前記導入口側に位置する第3端部および前記ホルダの前記排出口側に位置する第4端部を有する筒状の第2本体部を備え、
前記第1ホルダの内壁と前記第2ホルダの外壁とは、面接触しており、
前記濾過フィルタは、前記複数の貫通孔を有するフィルタ部と、前記フィルタ部の外周を囲むように配置された枠部と、を備え、
前記突起部は、前記第1本体部の前記第2端部に設けられており、
前記第1本体部の内壁と前記第2本体部の外壁とが面接触し、
前記濾過フィルタの前記枠部は、前記第2本体部の前記第4端部と、前記突起部の上面とで挟持されてもよい。
このような構成により、ホルダ内部に保持された回収用液体がホルダ外部に漏れるのを抑制することができ、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、前記第2ホルダは、前記第2本体部の前記第3端部において、前記第2本体部の外壁から前記第2ホルダの外側に向かって延びるフランジを有し、
前記フランジは、前記第1本体部の前記第1端部と接触していてもよい。
このような構成により、第1ホルダから第2ホルダの取り外しが容易になる。
前記濾過回収装置において、前記濾過フィルタの前記枠部は、前記フィルタ部から前記枠部に向かう方向に連続して延びた状態で、前記第1ホルダの前記突起部と前記第2ホルダの前記一端とによって厚み方向に挟持されてもよい。
このような構成により、濾過フィルタの径方向外側に引っ張る力を抑制した状態で、濾過フィルタをホルダの流路内に保持することができる。その結果、濾過中に濾過フィルタが破損することを抑制することができる。
前記濾過回収装置において、前記ホルダの内壁には、前記排出口が塞がれた状態で前記ホルダ内部に保持される液体の液量を示す液量指示部が設けられていてもよい。
このような構成により、濾過対象物を回収用液体と共に回収する際に、回収する液量を調節することができる。
前記濾過回収装置において、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端は、フラット面に対して面接触するように構成されていてもよい。
このような構成により、濾過回収装置をフラット面に載置したとき排出口から回収用液体が漏れることを抑制することができ、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、前記濾過フィルタは、金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれかを主成分とし、前記複数の貫通孔を有するフィルタ部と、前記フィルタ部の外周を囲むように配置された枠部と、を備えてもよい。
このような構成により、濾過対象物をより容易に回収することができる。
前記濾過回収装置において、更に、
底面部、及び前記底面部の外縁に沿って形成されると共に前記底面部から上方に向かって延びる側壁部を有し、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端に着脱可能に取り付けられるシャーレを備え、
前記シャーレの前記底面部は、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端に配置され、
前記シャーレの前記側壁部は、前記ホルダの外壁を囲っていてもよい。
このような構成により、ホルダ内に保持された回収用液体が漏れることを抑制することができるため、濾過対象物を容易に回収することができる。
本発明の一態様の濾過回収方法は、
濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置を用いて、前記濾過対象物を含む前記液体を濾過することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記導入口から回収用液体を導入するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
を含む。
このような構成により、濾過対象物を容易に回収することができる。
前記濾過回収方法において、前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップは、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端をシャーレの底面部に配置することを含んでもよい。
このような構成により、濾過対象物をより容易に回収することができる。
前記濾過回収方法において、前記濾過回収装置の前記ホルダの内壁には、前記排出口が塞がれた状態で前記ホルダ内部に保持される液体の液量を示す液量指示部が設けられており、
前記回収用液体を導入するステップは、前記液量指示部に基づいて前記回収用液体を導入することを含んでもよい。
このような構成により、濾過対象物と共に回収する液体の液量を調節することができる。
本発明の一態様の濾過回収方法は、
濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置を用いて、前記濾過対象物を含む前記液体を濾過することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダから前記濾過フィルタを取り外すステップ、
前記濾過フィルタで捕捉された前記濾過対象物を回収用液体によって剥離するステップ、
前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
を含む。
このような構成により、濾過対象物を容易に回収することができる。
本発明の一態様の濾過回収方法は、
細胞凝集塊から細胞を剥離し、濾過回収する濾過回収方法であって、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置に、細胞凝集塊を導入するステップ、
前記濾過回収装置に剥離溶液を導入するステップ、
前記細胞凝集塊を前記剥離溶液に浸漬した状態を維持することによって前記細胞凝集塊から細胞を剥離するステップ、
前記濾過回収装置から前記剥離溶液を排出することによって、前記濾過フィルタで前記細胞を捕捉するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記導入口から回収用液体を導入するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記細胞を回収するステップ、
を含む。
このような構成により、濾過対象物を容易に回収することができる。
本発明の一態様の濾過回収方法は、
濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置に、溶媒を導入するステップ、
前記濾過回収装置に、前記濾過対象物を含む前記液体を導入することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダの前記導入口から回収用液体を導入するステップ、
前記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
を含む。
このような構成により、濾過対象物を容易に回収することができる。
以下、本発明に係る実施の形態1について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(実施の形態1)
本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置は、濾過及び回収を行うことができる装置である。具体的には、濾過回収装置は、濾過対象物を含む液体を濾過フィルタによって濾過した後、濾過回収装置の内部に回収用液体を保持する。その後、ピペットなどによって、濾過フィルタで捕捉された濾過対象物を回収用液体と共に回収する。
本明細書において、「濾過対象物」とは、液体に含まれる対象物のうち濾過されるべき対象物を意味している。例えば、濾過対象物は、液体に含まれる生物由来物質であってもよい。「生物由来物質」とは、細胞(真核生物)、細菌(真性細菌)、ウィルス等の生物に由来する物質を意味する。細胞(真核生物)としては、例えば、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、ES細胞、幹細胞、間葉系幹細胞、単核球細胞、単細胞、細胞塊、浮遊性細胞、接着性細胞、神経細胞、白血球、再生医療用細胞、自己細胞、がん細胞、血中循環がん細胞(CTC)、HL-60、HELA、菌類を含む。細菌(真性細菌)としては、例えば、大腸菌、結核菌を含む。
実施の形態1では、1つの例として、液体は細胞懸濁液であり、濾過対象物は細胞として説明する。
[全体構成]
図1は、本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置1Aの一例の概略斜視図である。図2は、本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置1Aの一例の概略分解斜視図である。図3は、本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置1Aの一例の概略断面図である。図中のX、Y、Z方向は、それぞれ濾過回収装置1Aの横方向、縦方向、厚み方向を示している。
図1-図3に示すように、濾過回収装置1Aは、濾過フィルタ10と、濾過フィルタ10を保持するホルダ20とを備える。
<濾過フィルタ>
濾過フィルタ10は、金属製フィルタである。具体的には、濾過フィルタ10は、金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれかを主成分とする。濾過フィルタ10は、複数の貫通孔を有するフィルタ部11と、フィルタ部11の外周を囲むように配置された枠部12と、を備える。実施の形態1では、フィルタ部11と枠部12とは一体で形成されている。
図4は、例示的なフィルタ部11の一部の拡大斜視図である。図5は、図4のフィルタ部11の一部を厚み方向から見た概略図である。
図4及び図5に示すように、フィルタ部11は、液体に含まれる濾過対象物が捕捉される第1主面PS1と、第1主面PS1に対向する第2主面PS2とを有する板状構造体である。フィルタ部11には、第1主面PS1と第2主面PS2とを貫通する複数の貫通孔13が形成されている。具体的には、フィルタ部11を構成するフィルタ基体部14に、複数の貫通孔13が形成されている。
図1-3に戻って、フィルタ部11の形状は、濾過フィルタ10の厚み方向(Z方向)から見て、例えば、円形、長方形、楕円形である。実施の形態1では、フィルタ部11の形状は、略円形である。なお、本明細書において、「略円形」とは、短径の長さに対する長径の長さの比が1.0以上1.2以下であることをいう。
図4及び図5に戻って、複数の貫通孔13は、フィルタ部11の第1主面PS1及び第2主面PS2上に周期的に配置されている。具体的には、複数の貫通孔13は、フィルタ部11においてマトリクス状に等間隔で設けられている。
実施の形態1では、貫通孔13は、フィルタ部11の第1主面PS1側、即ちZ方向から見て、正方形の形状を有する。なお、貫通孔13は、Z方向から見た形状が正方形に限定されず、例えば長方形、円形、又は楕円などの形状であってもよい。
実施の形態1では、フィルタ部11の第1主面PS1に対して垂直な面に投影した貫通孔13の形状(断面形状)は、長方形である。具体的には、貫通孔13の断面形状は、濾過フィルタ10の半径方向の一辺の長さが濾過フィルタ10の厚み方向の一辺の長さより長い長方形である。なお、貫通孔13の断面形状は、長方形に限定されず、例えば、平行四辺形又は台形等のテーパー形状であってもよいし、対称形状であってもよいし、非対称形状であってもよい。
実施の形態1では、複数の貫通孔13は、フィルタ部11の第1主面PS1側(Z方向)から見て正方形の各辺と平行な2つの配列方向、即ち図4中のX方向とY方向に等しい間隔で設けられている。このように、複数の貫通孔13を正方格子配列で設けることによって、開口率を高めることが可能であり、濾過フィルタ10に対する液体の通過抵抗を低減することができる。このような構成により、濾過の時間を短くし、濾過対象物へのストレスを低減することができる。
なお、複数の貫通孔13の配列は、正方格子配列に限定されず、例えば、準周期配列、又は周期配列であってもよい。周期配列の例としては、方形配列であれば、2つの配列方向の間隔が等しくない長方形配列でもよく、三角格子配列又は正三角格子配列などであってもよい。なお、貫通孔13は、フィルタ部11に複数設けられていればよく、配列は限定されない。
複数の貫通孔13の間隔は、濾過対象物である細胞の種類(大きさ、形態、性質、弾性)又は量に応じて適宜設計されるものである。ここで、貫通孔13の間隔とは、図5に示すように、貫通孔13をフィルタ部11の第1主面PS1側から見て、任意の貫通孔13の中心と隣接する貫通孔13の中心との距離bを意味する。周期配列の構造体の場合、貫通孔13の間隔bは、例えば、貫通孔13の一辺dの1倍より大きく10倍以下であり、好ましくは貫通孔13の一辺dの3倍以下である。あるいは、例えば、フィルタ部11の開口率は、10%以上であり、好ましくは開口率は、25%以上である。このような構成により、フィルタ部11に対する液体の通過抵抗を低減することができる。そのため、処理時間を短くすることができ、細胞へのストレスを低減することができる。なお、開口率とは、(貫通孔13が占める面積)/(貫通孔13が空いていないと仮定したときの第1主面PS1の投影面積)で計算される。
フィルタ部11の厚みは、貫通孔13の大きさ(一辺d)の0.1倍より大きく100倍以下が好ましい。より好ましくは、フィルタ部11の厚みは、貫通孔13の大きさ(一辺d)の0.5倍より大きく10倍以下である。このような構成により、液体に対する濾過フィルタ10の抵抗を低減することができ、濾過の時間を短くすることができる。その結果、濾過対象物へのストレスを低減することができる。
フィルタ部11において、濾過対象物を含む液体が接触する第1主面PS1は、表面粗さが小さいことが好ましい。ここで、表面粗さとは、第1主面PS1の任意の5箇所において触針式段差計で測定された最大値と最小値の差の平均値を意味する。実施の形態1では、表面粗さは、濾過対象物の大きさより小さいことが好ましく、濾過対象物の大きさの半分より小さいことがより好ましい。言い換えると、フィルタ部11の第1主面PS1上の複数の貫通孔13の開口が同一平面(XY平面)上に形成されている。また、フィルタ部11のうち貫通孔13が形成されていない部分であるフィルタ基体部14は、繋がっており、一体に形成されている。このような構成により、フィルタ部11の表面(第1主面PS1)への濾過対象物の付着が低減され、液体の抵抗を低減することができる。
貫通孔13は、第1主面PS1側の開口と第2主面PS2側の開口とが連続した壁面を通じて連通している。具体的には、貫通孔13は、第1主面PS1側の開口が第2主面PS2側の開口に投影可能に設けられている。即ち、フィルタ部11を第1主面PS1側から見た場合に、貫通孔13は、第1主面PS1側の開口が第2主面PS2側の開口と重なるように設けられている。実施の形態1において、貫通孔13は、その内壁が第1主面PS1及び第2主面PS2に対して垂直となるように設けられている。
フィルタ基体部14を構成する材料は、金属及び/又は金属酸化物を主成分としている。フィルタ基体部14は、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、チタン、これらの合金及びこれらの酸化物であってもよい。特に、チタンや、ニッケル‐パラジウム合金を使用することにより、金属の溶出が少なく、濾過対象物への影響を低減することができる。
枠部12は、フィルタ部11の外周を囲むように配置される部材である。枠部12は、フィルタ部11の第1主面PS1側から見て、リング状に形成されている。また、濾過フィルタ10を第1主面PS1側から見て、枠部12の中心は、フィルタ部11の中心と一致する。即ち、枠部12は、フィルタ部11と同心円上に形成されている。
枠部12は、濾過フィルタ10とホルダ20とを接続する接続部として機能する。
また、枠部12には、フィルタの情報(例えば、貫通孔13の寸法など)を表示してもよい。これにより、改めて測長などを行うことなくフィルタ孔寸法を把握したり、表裏を判別したりしやすくなる。
実施の形態1では、濾過フィルタ10は直径25mmであり、膜厚1.8μmである。フィルタ部11の直径は20mmであり、枠部12の幅は2.5mmである。濾過フィルタ10は、これらの寸法に限定されることなく、他の寸法で作製されていてもよい。
実施の形態1では、枠部12を構成する材料は、フィルタ部11(フィルタ基体部14)を構成する材料と同じである。なお、枠部12の材料とフィルタ部11の材料は同じでなくてもよく、異なっていてもよい。また、枠部12の材料とフィルタ部11とは一体で形成されていなくてもよく、別の部材で構成されていてもよい。
<ホルダ>
図1-3に戻って、ホルダ20は、液体を導入する導入口20a、液体を排出する排出口20b、及び導入口20aと排出口20bとを連通する流路20cを有する。ホルダ20は、導入口20aと排出口20bとの間の流路20cに濾過フィルタ10を保持する。実施の形態1では、ホルダ20は、流路20cにおいて排出口20bより上方に濾過フィルタ10を保持する。
ホルダ20は、例えば、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトンなどの材料で形成されている。
ホルダ20は、筒状に形成されている。具体的には、ホルダ20においては、導入口20aと排出口20bとが対向して設けられている。ホルダ20の内部において、導入口20aと排出口20bとを連通するように流路20cが設けられている。
実施の形態1では、ホルダ20は、筒状の第1ホルダ21と、第1ホルダ21の内側に配置される筒状の第2ホルダ22と、を有する。
第1ホルダ21は、ホルダ20の外壁と、排出口20bが設けられるホルダ20の一端側を形成している。第1ホルダ21の内部には、濾過フィルタ10を保持する突起部21aが形成されている。突起部21aは、第1ホルダ21の内壁から第1ホルダ21の内側に向かって突設している。具体的には、突起部21aは、第1ホルダ21内においてリング状に形成されている。
より具体的には、第1ホルダ21は、ホルダ20の導入口20a側に位置する第1端部E1およびホルダ20の排出口20b側に位置する第2端部E2を有する筒状の第1本体部21aaを備える。
実施の形態1では、突起部21aは、第1ホルダ21の下部に形成されている。言い換えると、突起部21aは、排出口20bが設けられているホルダ20の一端に形成されている。より具体的には、突起部21aは、第1本体部21aaの第2端部E2に設けられている。突起部21aは、濾過フィルタ10を載置する台座として機能する。これにより、濾過フィルタ10は、排出口20bよりも上方であって、ホルダ20の導入口20aよりも排出口20bに近い位置に配置される。
突起部21aの高さは、ホルダ20の高さの0.01倍以上2倍未満に設定される。突起部21aの高さが低いほど回収用液が少量で済むため、突起部21aの高さは、ホルダ20の高さの0.1倍以上0.5倍以下に設定されるのが好ましい。突起部21aの高さとは、排出口20bが設けられているホルダ20の一端側の端面から突起部21aの上面までの長さを意味する。
濾過フィルタ10の枠部12は、突起部21aの上面に載置される。このため、濾過フィルタ10の保持位置は、突起部21aが形成される位置によって決定される。言い換えると、濾過フィルタ10の保持位置は、突起部21aが形成される位置を変更することによって変更することができる。
実施の形態1では、濾過フィルタ10は、ホルダ20の内壁に対して略垂直に配置されている。本明細書において、略垂直とは、80°以上100°以下の範囲を意味する。これにより、濾過フィルタ10の第1主面PS1及び第2主面PS2を、液体50の流れる方向に対して略垂直に配置することができる。
第1ホルダ21の下面は、フラット面に対して面接触するように構成されている。第1ホルダ21の下面とは、排出口20bが設けられているホルダ20の一端側の端面を意味する。即ち、第1ホルダ21の下面は、第1本体部21aaの第2端部E2の端面を意味する。第1ホルダ21の下面は、平坦な形状を有している。本明細書では、「平坦な形状」とは、第1ホルダ21を水平面に載置したときに第1ホルダ21の下面の全面が該水平面に接触する形状を意味する。
このように、排出口20bが設けられているホルダ20の一端は、フラット面に対して面接触するように構成されている。これにより、濾過回収装置1Aをフラット面に配置したとき、濾過回収装置1Aから液体が漏れるのを抑制することができる。
濾過溶液および濾過回収溶液、洗浄液に対して、濾過回収装置1A全体の重力が浮力より大きいことが好ましい。こうすることにより、液体中で濾過回収装置1Aが浮くことがなく、容器との設置が容易になるため濾過作業がしやすい。
第2ホルダ22は、ホルダ20の内壁と、導入口20aが設けられるホルダ20の他端側を形成している。第2ホルダ22は、第1ホルダ21の内側に配置されることによって、第2ホルダ22の外壁と第1ホルダ21の内壁とが面接触する。即ち、第2ホルダ22は、第1ホルダ21に嵌め込まれることによって、第2ホルダ22の外壁と第1ホルダ21の内壁とが面接触する。これにより、ホルダ20のシール性を向上させている。
また、濾過回収装置1Aを組み立てするとき、濾過フィルタ10を第1ホルダ21内に入れることで、濾過フィルタ10と第1ホルダ21との位置合わせをすることができる。さらに、接着剤を使用しなくてもホルダ20に濾過フィルタ10を固定できるため、工程が少なく、さらに、濾過対象物への影響を低減することができる。
また、第2ホルダ22が第1ホルダ21の内側に配置されることによって、第2ホルダ22の一端と第1ホルダ21の突起部21aによって濾過フィルタ10の枠部12を挟持している。これにより、濾過フィルタ10を流路20cに保持することができる。
より具体的には、第2ホルダ22は、ホルダ20の導入口20a側に位置する第3端部E3およびホルダ20の排出口20b側に位置する第4端部E4を有する筒状の第2本体部22aaを備える。ホルダ20においては、第1本体部21aaの内壁と第2本体部22aaの外壁とが面接触する。濾過フィルタ10の枠部12は、第2本体部22aaの第4端部E4と、突起部21aの上面とで挟持される。
実施の形態1では、ホルダ20の外面に穴24が設けられている。具体的には、第1ホルダ21の外面に2つの円形の穴24が設けられている。2つの穴24は、対向している。穴24は、例えば、貫通孔で形成されている。第1ホルダ21の外面に穴24が設けられることによって、第1ホルダ21から第2ホルダ22の取り外しが容易になる。また、第1ホルダ21に第2ホルダ22を嵌め込む際の位置合わせに穴24を利用することができる。また、濾過をするときに穴24に容器の一部を取り付けることができる。また、穴24を設けることによって、温度変化などによる樹脂の伸縮を緩和し、ホルダ20の割れ及び勘合性の低下を抑制することができる。さらに、穴24によって第1ホルダ21と第2ホルダ22との間の摩擦抵抗を低減し、第1ホルダ21から第2ホルダ22の取り外しを容易にすることができる。なお、穴24は、貫通孔に限定されず、非貫通孔であってもよい。非貫通孔とは、第1ホルダ21の外面を窪ませて形成される。また、穴24の数は、2つに限定されず、穴24は1つ又は複数設けられてもよい。穴24の形状は、円形に限定されず、円形以外の形状、例えば、四角形などであってもよい。
図6は、図3の濾過回収装置の一部分の概略拡大図である。図6に示すように、濾過フィルタ10の枠部12は、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持されている。
具体的には、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とは、濾過フィルタ10の枠部12を厚み方向(Z方向)に挟持している。また、濾過フィルタ10の枠部12は、フィルタ部11から枠部12に向かう方向(X,Y方向)に連続して延びた状態で、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持される。
「フィルタ部11から枠部12に向かう方向(X,Y方向)に連続して延びた状態で第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持される」とは、濾過フィルタ10の枠部12において、フィルタ部11から枠部12に向かう方向(X,Y方向)に延びる部分が屈曲せずに第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持されることを意味する。言い換えると、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持される枠部12の部分が屈曲していないことを意味する。
このように、第1ホルダ21に第2ホルダ22を嵌め込むことによって、濾過フィルタ10の枠部12は、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって保持される。より具体的には、濾過フィルタ10の枠部12は、第2ホルダ22の第2本体部22aaの第4端部E4と、第1ホルダ21の突起部21aの上面21abとで挟持される。
第1ホルダ21の突起部21aの上面21abおよび第2ホルダ22の第2本体部22aaの第4端部E4には、弾性力もしくは摩擦力のある部材が配置されていてもよい。これにより、濾過フィルタ10の厚みによらずにホールドしやすい。また、操作中に濾過フィルタ10がホルダ20から外れるのを抑制することができる。
枠部12は、第2ホルダ22の一端と接触する第1面PS3と、第1ホルダ21の突起部21aと接触する第2面PS4とを有する。枠部12の第1面PS3はフィルタ部11の第1主面PS1と同じ側にあり、枠部12の第2面PS4はフィルタ部11の第2主面PS2と同じ側にある。実施の形態1では、枠部12の第1面PS3と第2面PS4とは、互いに対向しており、且つそれぞれ、屈曲せずに平坦に形成されている。
第2ホルダ22の一端は、平坦に形成された端面を有し、枠部12の第1面PS3と接触する。第1ホルダ21の突起部21aの上面は、平坦に形成されており、枠部12の第2面PS4と接触する。
実施の形態1では、濾過フィルタ10の枠部12は、全周にわたって第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって挟持されている。また、枠部12は、フィルタ部11から枠部12に向かう方向(X,Y方向)に連続して延びた状態で、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって挟持される。言い換えると、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とは、枠部12を屈曲させずに厚み方向に挟持している。これにより、濾過フィルタ10の径方向外側に引っ張る力を抑制した状態で、濾過フィルタ10をホルダ20の流路20c内に保持することができる。その結果、濾過中に濾過フィルタ10が破損することを抑制することができる。
第2ホルダ22は、フランジ22aと、取っ手22bと、を有する。
フランジ22aは、第2ホルダ22の上部に形成されている。フランジ22aは、第2ホルダ22の上部において、第2ホルダ22の外側に向かって延びている。具体的には、フランジ22aは、第2ホルダ22の上部において、リング状に形成されている。
図7は、本発明に係る実施の形態1の濾過回収装置1Aを遠沈管40に取り付けた状態を示す概略図である。図7に示すように、第2ホルダ22がフランジ22aを有することによって濾過回収装置1Aを、例えば、遠沈管40に取り付けることができる。具体的には、遠沈管40の開口に濾過回収装置1Aを取り付ける場合、フランジ22aが遠沈管40の開口を画定する開口端部に載置される。このように、フランジ22aが遠沈管40の開口端部によって支持される。
取っ手22bは、第2ホルダ22の上部に形成されている。取っ手22bは、フランジ22aから第2ホルダ22の外側に向かって延びている。第2ホルダ22に取っ手22bを設けることによって、濾過回収装置1Aの取り回しが容易になる。
[濾過回収方法]
濾過回収方法の一例を図8及び図9A~9Eを用いて説明する。図8は、本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の一例のフローチャートを示す。図9A~9Eは、本発明に係る実施の形態1の濾過回収方法の工程の一例を示す。なお、濾過回収方法とは、濾過回収装置1Aを用いて、濾過対象物を含む液体を濾過し、濾過対象物を回収する方法を意味する。
図8及び図9Aに示すように、ステップST11において、濾過回収装置1Aを用いて濾過対象物51を含む液体50を濾過することによって、濾過フィルタ10に濾過対象物51を捕捉する。具体的には、濾過回収装置1Aを遠沈管40に取り付け(図7参照)、濾過回収装置1Aのホルダ20の導入口20aから濾過対象物51を含む液体50をホルダ20内部の流路20cに導入する。なお、図9Aにおいては、遠沈管40の図示を省略している。
濾過対象物51を含む液体50は、流路20cに配置された濾過フィルタ10を通過し、排出口20bから排出される。これにより、図9Bに示すように、濾過フィルタ10の第1主面PS1には、貫通孔13よりも大きい濾過対象物51が捕捉される。
ステップST12において、濾過回収装置1Aで捕捉した濾過対象物51を洗浄する。具体的には、濾過フィルタ10に洗浄液を導入し、濾過対象物51を洗浄する。
ステップST13において、濾過回収装置1Aのホルダ20の排出口20bを塞ぐ。例えば、図9Cに示すように、濾過回収装置1Aをシャーレ60に配置する。具体的には、濾過回収装置1Aのホルダ20のうち排出口20bが設けられている一端をシャーレ60の底面部61に配置する。シャーレ60の底面部61は平坦状に形成されているため、排出口20bが設けられているホルダ20の一端側の端面と面接触する。なお、排出口20bが設けられているホルダ20の一端側の端面は、上述したように、平坦状に形成されている。これにより、排出口20bがシャーレ60の底面部61によって塞がれた状態となる。即ち、排出口20bがシャーレ60の底面部61によってシールされた状態となる。
ステップST14において、濾過回収装置1Aに回収用液体52(以下、「液体52」と称する)を導入する。図9Dに示すように、ホルダ20の導入口20aから液体52を導入する。ステップST13により、ホルダ20の排出口20bは塞がれた状態となっているため、液体52がホルダ20内部の流路20cに保持される。
これにより、濾過対象物51が濾過フィルタ10から離れ、ホルダ20内部に保持された液体52中を浮遊する。
なお、ホルダ20の排出口20bが塞がれた状態とは、液体52の漏れを抑制している状態であり、完全に液体52が漏れない状態でなくてもよい。ホルダ20内部の流路20cに、濾過対象物51を回収可能な程度の液量の液体52を保持できていればよい。即ち、濾過回収装置1Aにおいては、ホルダ20の排出口20bが塞がれた状態において、回収に影響がない程度の液体52の漏れは許容されてもよい。
ステップST15において、濾過回収装置1Aに保持されている液体52と共に濾過対象物51を回収する。図9Eに示すように、例えば、ピペット53を用いて、ホルダ20の流路20cに保持された液体52を濾過対象物51と共に回収する。
このように、濾過回収方法は、ステップST11~ST15を実行することによって、濾過対象物51を回収用の液体52と共に回収することができる。
[効果]
実施の形態1に係る濾過回収装置1A及び濾過回収方法によれば、以下の効果を奏することができる。
濾過回収装置1Aは、濾過フィルタ10と、導入口20a、排出口20b及び導入口20aと排出口20bとを連通する流路20cを有するホルダ20と、を備える。濾過フィルタ10は、ホルダ20の流路20cにおいて排出口20bより上方に配置される。
このような構成により、濾過回収装置1Aにおいて、濾過対象物51を含む液体50の濾過を行った後、濾過フィルタ10に捕捉された濾過対象物51を容易に回収することができる。
具体的には、濾過対象物51の回収の際に、排出口20bを塞ぐことができる。これにより、ホルダ20の導入口20aから回収用の液体52を導入し、ホルダ20内部の流路20cに、液体52を保持することができる。その結果、ピペット53によって液体52と共に濾過対象物51を容易に回収することができる。
また、濾過フィルタ10をホルダ20の排出口20bの上方に配置することによって、排出口20bを容易に塞ぐことができる。例えば、排出口20bが設けられているホルダ20の一端を平面上に載置した場合、濾過フィルタ10の影響を受けずに排出口20bを塞ぐことができる。具体的には、濾過フィルタ10のうねりなどによってホルダ20と平面との間のシール性を損なうこと抑制することができる。
また、濾過対象物が細胞である場合、回収用の液体52を溶媒などにすることによって、細胞と共に溶媒を回収することによって、細胞懸濁液を容易に生成することができる。また、回収用液体を導入することにより捕捉された細胞の乾燥を防ぎ、活性を保つことができる。更に、濾過回収装置1Aの内部に導入する回収用の液体52の量を調節することによって、生成する細胞懸濁液の液量を容易に調節することができる。また、濾過回収装置1Aの内部に導入する回収用の液体52の量を調節することによって、回収する細胞懸濁液の濃度を容易に調節することができる。
ホルダ20の内壁には、ホルダ20の内側に向かって突設する突起部21aが形成されており、突起部21aは、濾過フィルタ10を保持する。このような構成により、濾過フィルタ10をホルダ20の導入口20aと排出口20bの間の流路20cに配置することができる。
突起部21aは、排出口20bが設けられているホルダ20の一端に形成されており、濾過フィルタ10は、導入口20aよりも排出口20bに近い位置に配置される。このような構成により、濾過フィルタ10を排出口20bの近くに配置することができるため、回収に必要な液体52の液量を減らすことができる。即ち、少量の液体52で濾過対象物51の回収を行うことができる。
ホルダ20は、突起部21aを有する筒状の第1ホルダ21と、第1ホルダ21の内側に配置される筒状の第2ホルダ22と、を有する。濾過フィルタ10は、第1ホルダ21の突起部21aと、第2ホルダ22の一端とによって挟持される。このような構成により、濾過フィルタ10をホルダ20の流路20cに強固に固定することができる。
排出口20bが設けられているホルダ20の一端は、フラット面に対して面接触するように構成されている。このような構成により、排出口20bが設けられているホルダ20の一端をフラット面に載置したときに、排出口20bを容易に塞ぐことができる。
濾過フィルタ10は、金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれかを主成分とし、複数の貫通孔13を有するフィルタ部11と、フィルタ部11の外周を囲むように配置された枠部12と、を備える。このような構成により、濾過対象物51を容易に回収することができ、回収率を向上させることができる。例えば、樹脂フィルタなどにおいては、貫通孔の寸法及び配置にばらつきがあり、濾過対象物が貫通孔に入り込んでしまう場合がある。金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれかを主成分とする濾過フィルタ10においては、貫通孔の寸法及び配置が樹脂フィルタに比べて均等に設計されている。このため、濾過回収装置1Aでは、金属及び金属酸化物のうち少なくともいずれかを主成分とする濾過フィルタ10を用いることによって、濾過対象物51を回収する際、濾過フィルタ10から濾過対象物51を剥離し易くなり、樹脂フィルタに比べて回収率を向上させることができる。
濾過回収方法において、上述した濾過回収装置1Aの効果と同じ効果を奏する。
なお、実施の形態1では、濾過フィルタ10は金属製フィルタである例を説明したが、これに限定されない。濾過フィルタ10は、液体50に含まれる濾過対象物を濾過することができる膜状もしくはシート状物質であればよい。
実施の形態1では、濾過回収装置1Aは、1つの濾過フィルタ10を備える例について説明したが、これに限定されない。濾過回収装置1Aは、複数の濾過フィルタを備えてもよい。濾過回収装置1Aが複数の濾過フィルタを備える場合、複数の濾過フィルタは液体50が流れる方向に直列に配置されてもよい。また、複数の濾過フィルタの貫通孔の寸法は、異なっていてもよい。例えば、複数の濾過フィルタは、液体50が流れる上流側から、貫通孔の寸法が大きい順に直列に配置されていてもよい。このような構成により、一度にサイズの異なる濾過対象物を濾過し、回収することができる。
実施の形態1では、濾過対象物51を細胞、液体50を細胞懸濁液として説明したが、これに限定されない。
実施の形態1では、ホルダ20は、第1ホルダ21と第2ホルダ22とで構成される例について説明したが、これに限定されない。ホルダ20は、第1ホルダ21と第2ホルダ22とが一体形成されていてもよいし、2つ以上のパーツで構成されていてもよい。
実施の形態1では、濾過フィルタ10の枠部12は、全周にわたって第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって挟持されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、枠部12は、第1ホルダ21の突起部21aと第2ホルダ22の一端とによって部分的に挟持されてもよい。このような構成により、濾過フィルタ10の径方向外側に引っ張る力を更に抑制することができる。その結果、濾過中に濾過フィルタ10が破損することを抑制することができる。
実施の形態1では、第2ホルダ22が、フランジ22aと取っ手22bとを備える例について説明したが、これに限定されない。フランジ22a及び取っ手22bは、必須の構成ではない。
実施の形態1では、排出口20bが設けられるホルダ20の一端に、ホルダ20の外側に向かって延びるフランジを設けてもよい。このような構成により、濾過回収装置1Aを安定して配置することができる。
実施の形態1では、濾過を行う際に、濾過回収装置1Aを遠沈管40に取り付ける例について説明したが、これに限定されない。濾過を行う際には、濾過回収装置1Aは、遠沈管以外の容器又は装置などに取り付けられていてもよい。
実施の形態1では、回収を行う際に、ホルダ20の排出口20bは、シャーレ60の底面部61で塞がれる例について説明したが、これに限定されない。回収を行う際には、ホルダ20の排出口20bから回収用の液体52が漏れることを抑制できればよく、排出口20bを塞ぐ構成であればよい。例えば、台座のフラット面などによって排出口20bを塞いでもよい。あるいは、フラット面だけなく、滑らかな凸面によって排出口20bを塞いでもよい。
実施の形態1では、濾過回収方法は、濾過フィルタ10で捕捉された濾過対象物51を洗浄するステップST12を含む例について説明したが、これに限定されない。濾過回収方法において、ステップST12は必須の構成ではない。
実施の形態1では、濾過回収方法は、ホルダ20の排出口20bを塞ぐステップST13及びホルダ20の内部に回収用液体52を導入するステップST14を含む例について説明したが、これに限定されない。
例えば、濾過回収方法では、回収用液体52を収容したシャーレ60に濾過回収装置1Aを配置することによって、排出口20bからホルダ20内部に液体52を導入してもよい。具体的には、シャーレ60に収容されている回収用液体52に、排出口20bが設けられているホルダ20の一端側を向けて、濾過回収装置1Aを液体52に沈めていく。これにより、排出口20bからホルダ20内部に液体52が浸入する。排出口20bが設けられているホルダ20の一端がシャーレ60の底面部61に面接触することによって、排出口20bが塞がれて、ホルダ20内部に液体52が保持される。
このような構成においても、濾過対象物51を容易に回収することができる。
実施の形態1では、濾過回収方法は、濾過回収装置1Aで捕捉した濾過対象物51を回収する例について説明したが、これに限定されない。例えば、濾過回収方法は、濾過回収装置1Aの濾過フィルタ10を通過した液体50及び対象物を回収してもよい。濾過回収装置1Aが遠沈管40などの容器に取り付けられている場合、濾過フィルタ10を通過した液体50及び対象物は、遠沈管40の底に溜まる。濾過回収装置1Aを遠沈管40から取り外し、遠沈管40内部に溜まった液体50及び対象物を回収してもよい。
実施の形態1では、濾過フィルタ10は、ホルダ20の内壁に対して略垂直に配置される例について説明したが、これに限定されない。濾過フィルタ10は、ホルダ20の内壁に対して斜めに配置されてもよい。
実施の形態1では、濾過回収装置1Aと濾過回収方法について説明したが、これに限定されない。例えば、濾過回収装置1Aを含む、濾過方法を実施するためのキットとして使用されてもよい。
図10は、本発明に係る実施の形態1の変形例の濾過回収装置1Bの概略構成図である。図10に示すように、濾過フィルタ10Aは、ホルダ20の内壁に対して斜めに配置されてもよい。具体的には、第1ホルダ21の突起部21bの高さをホルダ20の内壁に沿って変化させることによって、濾過フィルタ10Aをホルダ20の内壁に対して斜めに配置する。
例えば、濾過回収装置1BをYZ平面で切断した断面において、左側の突起部21bの高さを右側の突起部21bの高さよりも高くする。これにより、濾過フィルタ10Aをホルダ20の内壁に対して角度θ1傾けて配置することができる。濾過フィルタ10Aの傾斜角度θ1は、例えば、10°以上80°以下に設定される。
このような構成により、濾過対象物51を容易に集めることができるため、より容易に回収することができる。
(実施の形態2)
本発明に係る実施の形態2の濾過回収装置について説明する。
実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
実施の形態2では、ホルダの内壁に液量指示部を設けている点で、実施の形態1と異なる。
図11は、本発明に係る実施の形態2の濾過回収装置1Cの一例の概略構成図である。図11に示すように、濾過回収装置1Cでは、ホルダ20の内壁に、排出口20bが塞がれた状態でホルダ20内部に保持される液体52の液量を示す液量指示部23が設けられている。
液量指示部23は、ホルダ20内部の流路20cに保持されている回収用の液体52の液量を示す目盛として機能する。例えば、濾過対象物51が細胞であって、回収時に所望の液量の細胞懸濁液を生成したい場合、ユーザは、液量指示部23を基準にして回収用の液体52を濾過回収装置1Cのホルダ20の内部に導入する。具体的には、ホルダ20の内部に保持されている液体52の液面が、所望の液量を示す液量指示部23に到達するまで、液体52をホルダ20内部に導入する。これにより、回収する際に、所望の液量の細胞懸濁液を生成することができる。
実施の形態2では、液量指示部23は、複数の溝23aによって形成されている。複数の溝23aは、ホルダ20の内壁において、リング状に設けられている。複数の溝23aは、濾過回収装置1Cの高さ方向に順に設けられている。
[効果]
実施の形態2に係る濾過回収装置1Cによれば、以下の効果を奏することができる。
濾過回収装置1Cでは、ホルダ20の内壁に、排出口20bが塞がれた状態でホルダ20内部に保持される液体52の液量を示す液量指示部23が設けられている。このような構成により、ホルダ20内部に保持されている液体52の液量を、ユーザが容易に確認することができる。これにより、回収に必要な液体52の液量を容易に調節することができる。
また、濾過対象物51が細胞である場合、所望の液量の細胞懸濁液を生成するために必要な液体52を、液量指示部23に基づいて容易に調節することができる。
また、液量指示部23に基づいて液体52の液量を調節することによって、細胞懸濁液の濃度調整を行うこともできる。これにより、回収後において、所望の濃度の細胞懸濁液に調整するための濃度調節工程又は再分散工程などを省略することができる。
なお、実施の形態2では、液量指示部23は、複数の溝23aによって形成される例について説明したが、これに限定されない。液量指示部23は、1つ又は複数の溝23aを有していればよい。
また、液量指示部23は、ホルダ20内部に保持されている液体52の液量が確認できる目盛として機能するものであればよい。例えば、液量指示部23は、1つ又は複数の凹部、1つ又は複数の凸部、1つ又は複数の文字、又はこれらの組み合わせであってもよい。
また、濾過回収装置1Cを用いて濾過回収方法を実施してもよい。濾過回収装置1Cを用いた濾過回収方法では、実施の形態1の濾過回収方法のステップST14は、液量指示部23に基づいて回収用の液体52を導入することを含んでもよい。このような構成により、濾過対象物51と共に回収する液体52の液量を調節することができる。
(実施の形態3)
本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置について説明する。
実施の形態3では、主に実施の形態1及び2と異なる点について説明する。実施の形態3においては、実施の形態1及び2と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態3では、実施の形態1及び2と重複する記載は省略する。
実施の形態3では、シャーレを備える点が、実施の形態1及び2と異なる。
図12は、本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置1Dの一例の概略斜視図である。図13は、本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置1Dの一例の概略分解斜視図である。図14は、本発明に係る実施の形態3の濾過回収装置1Dの一例の概略断面図である。
図12-14に示すように、濾過回収装置1Dは、ホルダ20に着脱可能に取り付けられるシャーレ30を備える。シャーレ30は、濾過を行うときにホルダ20から取り外され、回収を行うときにホルダ20に取り付けられる。シャーレ30は、排出口20bが設けられているホルダ20の一端を収容可能な大きさで形成されている。
シャーレ30は、底面部31、及び底面部31の外縁に沿って形成されると共に底面部31から上方に向かって延びる側壁部32を有する。シャーレ30は、排出口20bが設けられているホルダ20の一端に着脱可能に取り付けられる。
シャーレ30が排出口20bが設けられているホルダ20の一端に取り付けられた状態において、底面部31は、排出口20bが設けられているホルダ20の一端に配置される。側壁部32は、ホルダ20の外壁を囲うように配置される。
これにより、底面部31とホルダ20の一端との接触により、排出口20bを塞いでいる。また、側壁部32とホルダ20の外壁との間のスペースを小さくする、又はなくすことによって、ホルダ20内部に保持されている液体52が排出口20bから漏れ出すスペースを小さくしている、又はなくしている。
実施の形態3では、シャーレ30の底面部31は、平坦状に形成されている。シャーレ30の側壁部32は、ホルダ20の外壁に沿って配置されており、ホルダ20の外壁に面接触している。
また、シャーレ30の側壁部32の内側壁は、ホルダ20の外壁に面接触している。具体的には、シャーレ30の側壁部32の内側壁とは、第1ホルダ21の外壁に面接触している。これにより、シャーレ30とホルダ20との接触面積を増やし、濾過回収装置1Dのシール性を向上させることができる。即ち、ホルダ20内部に保持されている液体52がホルダ20の外部に漏れ出すことを抑制することができる。
[効果]
実施の形態3に係る濾過回収装置1Dによれば、以下の効果を奏することができる。
濾過回収装置1Dでは、底面部31、及び底面部31の外縁に沿って形成されると共に底面部31から上方に向かって延びる側壁部32を有するシャーレ30が、排出口20bが設けられているホルダ20の一端に着脱可能に取り付けられる。このような構成により、濾過対象物51を回収する際に、排出口20bからの液体52の漏れを更に抑制することができる。このため、より容易に濾過対象物51を回収することができる。
また、液体52の漏れをより抑制することができるため、ホルダ20内部に保持される液体52の液量の調節がより容易になる。これにより、細胞懸濁液の濃度調節などがより容易に行うことができる。
なお、実施の形態3では、シャーレ30の側壁部32が、ホルダ20の外壁に面接触する例について説明したが、これに限定されない。シャーレ30の側壁部32は、ホルダ20の外壁と面接触していなくてもよい。シャーレ30の側壁部32とホルダ20との外壁との間のスペースを小さくすることによって、排出口20bからの液体52の漏れが抑制することができればよい。
図15は、本発明に係る実施の形態3の変形例の濾過回収装置1Eの概略構成図である。図15に示すように、濾過回収装置1Eは、ホルダ20の内壁に、液量指示部23を設けていてもよい。このような構成により、ホルダ20内部に保持されている液体52の液量を、ユーザが容易に確認することができる。これにより、回収に必要な液体52の液量を容易に調節することができる。
(実施の形態4)
本発明に係る実施の形態4の濾過回収方法について説明する。
実施の形態4では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態4においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態4では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
実施の形態4では、濾過回収装置から濾過フィルタを取り外し、濾過フィルタを回収用液体に浸漬することによって濾過対象物を回収する点が、実施の形態1と異なる。
図16は、本発明に係る実施の形態4の濾過回収方法の一例のフローチャートである。図16に示すように、ステップST21において、濾過回収装置1Aを用いて濾過対象物51を含む液体50を濾過することによって、濾過フィルタ10に濾過対象物51を捕捉する。具体的には、濾過回収装置1Aを遠沈管40に取り付け(図7参照)、濾過回収装置1Aのホルダ20の導入口20aから濾過対象物51を含む液体50をホルダ20内部の流路20cに導入する。
濾過対象物51を含む液体50は、流路20cに配置された濾過フィルタ10を通過し、排出口20bから排出される。これにより、濾過フィルタ10に、貫通孔13よりも大きい濾過対象物51が捕捉される。
ステップST22において、濾過回収装置1Aで捕捉した濾過対象物51を洗浄する。具体的には、濾過フィルタ10に洗浄液を導入し、濾過対象物51を洗浄する。
ステップST23において、濾過回収装置1Aにおいて、ホルダ20から濾過フィルタ10を取り外す。具体的には、濾過回収装置1Aを遠沈管40から取り外した後、第2ホルダ22を第1ホルダ21から取り外す。そして、第1ホルダ21から濾過フィルタ10を取り外す。また、ステップST23においては、濾過フィルタ10の第1主面PS1上に濾過対象物51を捕捉した状態で、濾過フィルタ10をホルダ20から取り外す。
ステップST24において、濾過フィルタ10に捕捉された濾過対象物51を回収用液体によって剥離する。具体的には、回収用液体を溜めた容器に濾過フィルタ10を浸漬する。これにより、濾過対象物が濾過フィルタ10の第1主面PS1から離れる。あるいは、濾過対象物が濾過フィルタ10から離れやすくなる。
ステップST25において、濾過フィルタ10が浸漬されている液体と共に濾過対象物51を回収する。例えば、ピペットを用いて、液体と共に濾過対象物51回収する。
このように、実施の形態4に係る濾過回収方法は、ステップST21~ST25を実行することによって、濾過対象物51を回収用液体と共に回収することができる。
[効果]
実施の形態4に係る濾過回収方法によれば、以下の効果を奏することができる。
実施の形態4に係る濾過回収方法では、濾過回収装置1Aによって濾過対象物51を濾過した後、ホルダ20から濾過フィルタ10を取り外し、濾過フィルタ10を回収用液体に浸漬する。これにより、濾過フィルタ10で捕捉された濾過対象物51が濾過フィルタ10を離れるため、濾過対象物51を容易に回収することができる。
なお、実施の形態4では、ステップST24は、濾過フィルタ10を回収用液体に浸漬する例について説明したが、これに限定されない。例えば、ステップST24は、濾過フィルタ10に回収用液体を流しかけてもよい。この場合、ステップST25においては、濾過フィルタ10に回収用液体を流しかけることによって濾過フィルタ10から離れた濾過対象物51を回収用液体と共に回収する。
実施の形態4の濾過回収方法では、ステップST22は必須ではない。
(実施の形態5)
本発明に係る実施の形態5の濾過回収方法について説明する。
実施の形態5では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態5においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態5では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
実施の形態5では、細胞凝集塊を細胞に剥離する点が、実施の形態1と異なる。
図17は、本発明に係る実施の形態5の濾過回収方法の一例のフローチャートである。図17に示すように、ステップST31において、濾過回収装置1Aに細胞凝集塊を導入する。具体的には、ホルダ20内の濾過フィルタ10の第1主面PS1上に細胞凝集塊を配置する。
ステップST32において、濾過回収装置1Aに剥離溶液を導入する。具体的には、ホルダ20の排出口20bを塞いだ状態でホルダ20の導入口20aから剥離溶液を導入し、濾過フィルタ10上に配置された細胞凝集塊を剥離溶液に浸漬する。実施の形態5では、剥離溶液は、トリプシン溶液を用いた。
ステップST33において、細胞凝集塊を剥離溶液に浸漬した状態を維持することによって細胞凝集塊から細胞を剥離する。具体的には、細胞凝集塊を剥離溶液に浸漬した状態を所定の時間維持する。所定の時間は、例えば、5分間である。
ステップST34において、濾過回収装置1Aから剥離溶液を排出することによって、濾過フィルタ10で細胞を捕捉する。具体的には、濾過回収装置1Aのホルダ20の排出口20bを開放し、排出口20bから剥離溶液を排出する。これにより、濾過フィルタ10に細胞を捕捉する。
ステップST35において、濾過フィルタ10で捕捉した細胞を洗浄する。ステップST36において、濾過回収装置1Aのホルダ20の排出口20bを塞ぐ。具体的には、排出口20bが設けられているホルダ20の一端をフラット面に配置し、ホルダ20の一端とフラット面とを面接触させる。
ステップST37において、濾過回収装置1Aに回収用液体を導入する。具体的には、ホルダ20の導入口20aから回収用液体を導入し、ホルダ20の流路20cに回収用液体を保持する。
ステップST38において、回収用液体と共に細胞を回収する。例えば、ピペット53を用いて、ホルダ20の流路20cに保持された回収用液体と共に細胞を回収する。
このように、実施の形態5に係る濾過回収方法は、ステップST31~ST37を実行することによって、細胞凝集塊から剥離させた細胞を回収用液体と共に回収することができる。
[効果]
実施の形態5に係る濾過回収方法によれば、以下の効果を奏することができる。
実施の形態5に係る濾過回収方法では、細胞凝集塊から細胞を剥離し、剥離した細胞を回収用液体と共に容易に回収することができる。
このように、実施の形態5に係る濾過回収方法は、細胞凝集塊から細胞を剥離させる方法として利用することができる。このような方法においては、細胞が剥離溶液(例えば、トリプシン溶液)に接触している時間を短くすることができるため、細胞への影響を少なくすることができる。また、遠心分離などに比べて、剥離した細胞の再凝集が起こる可能性が小さく、細胞への物理的ダメージも低減することができる。
なお、実施の形態5では、ステップST32は、ホルダ20の導入口20aから剥離溶液を導入する例について説明したが、これに限定されない。ステップST32においては、剥離溶液が保持された容器内に濾過回収装置1Aを浸漬してもよい。
実施の形態5の濾過回収方法では、ステップST35は必須の構成ではない。
(実施の形態6)
本発明に係る実施の形態6の濾過回収方法について説明する。
実施の形態6では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態6においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態6では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
実施の形態6では、濾過回収装置に濾過対象物を含む液体を導入する前に、濾過回収装置に溶媒を導入する点が、実施の形態1と異なる。
図18は、本発明に係る実施の形態6の濾過回収方法の一例のフローチャートである。図18に示すように、ステップST41において、濾過回収装置1Aに溶媒を導入する。具体的には、ホルダ20の排出口20bを塞いだ状態で、ホルダ20の導入口20aから溶媒を導入する。実施の形態6では、溶媒は、濾過対象物51を含む液体50と同じである。
ステップST42において、濾過回収装置1Aに濾過対象物51を含む液体50を導入することによって、濾過フィルタ10に濾過対象物51を捕捉する。具体的には、ホルダ20の排出口20bを開放し、ホルダ20の導入口20aから濾過対象物51を含む液体50を導入する。
濾過対象物51を含む液体50は、流路20cに配置された濾過フィルタ10を通過し、排出口20bから排出される。これにより、濾過フィルタ10の第1主面PS1には、貫通孔13よりも大きい濾過対象物51が捕捉される。
ステップST43において、濾過回収装置1Aで捕捉した濾過対象物51を洗浄する。具体的には、濾過フィルタ10に洗浄液を導入し、濾過対象物51を洗浄する。
ステップST44において、濾過回収装置1Aのホルダ20の排出口20bを塞ぐ。
ステップST45において、濾過回収装置1Aに回収用液体を導入する。具体的には、ホルダ20の導入口20aから回収用液体を導入する。ステップST44により、ホルダ20の排出口20bは塞がれた状態となっているため、液体52がホルダ20内部の流路20cに保持される。
これにより、濾過対象物51が濾過フィルタ10から離れ、ホルダ20内部に保持された回収用液体中を浮遊する。
ステップST46において、濾過回収装置1Aに保持されている回収用液体と共に濾過対象物51を回収する。
このように、実施の形態6に係る濾過回収方法は、ステップST41~ST46を実行することによって、濾過対象物51を回収用液体と共に回収することができる。
[効果]
実施の形態6に係る濾過回収方法によれば、以下の効果を奏することができる。
実施の形態6に係る濾過回収方法では、濾過対象物51を含む液体50を濾過回収装置1Aに導入する前に、濾過回収装置1Aに溶媒を導入している。
なお、実施の形態6では、ステップST41は、ホルダ20の排出口20bを塞いだ状態で、ホルダ20の導入口20aから溶媒を導入する例を説明したが、これに限定されない。例えば、ステップST41は、溶媒を保持する容器内に、濾過回収装置1Aを浸漬させることによって、濾過回収装置1A内に溶媒を導入してもよい。
実施の形態6の濾過回収方法では、ステップST43は必須の構成ではない。
実施例1を説明する。実施例1として、実施の形態1の濾過回収装置1Aを用いて、細胞懸濁液の濾過及び回収を行い、回収した細胞懸濁液の評価を行った。また、比較例1-3を用いて、実施例1と同様の条件にて評価を行った。
実施例1で用いた濾過回収装置1Aの情報について表1に示す。なお、実施例1の濾過回収装置1Aの構成は、実施の形態1で述べているため、説明を省略する。また、表1に示す貫通孔の間隔とは、隣り合う2つの貫通孔13を分割するフィルタ基体部14の幅の寸法を意味する。
Figure 0007248093000001
なお、「ホルダ20の外径」は、第1ホルダ21の外径に対応する。「ホルダ20の内径」は、第2ホルダ22の内径に対応する。「ホルダ20の高さ」は、ホルダ20のZ方向の長さに対応する。「突起部21aの高さ」は、突起部21aのZ方向の長さを意味する。
比較例1について説明する。図19は、比較例1の濾過回収装置101Aの概略構成図である。図19に示すように、比較例1の濾過回収装置101Aでは、ホルダ120Aの排出口121bに濾過フィルタ110Aが配置されている。比較例1では、シャーレ160の底面部161に濾過回収装置101Aを配置した場合、濾過フィルタ110Aのうねりによって、排出口121bを塞ぐことができない状態となる。
比較例2について説明する。図20は、比較例2の濾過回収装置101Bの概略構成図である。図20に示すように、比較例2の濾過回収装置101Bでは、ホルダ120Bの排出口122bよりも上方に濾過フィルタ110Bが配置されている。濾過フィルタ110Bは、ホルダ120Bの側壁の一部を形成している。比較例2では、導入口122aから回収用液体52を導入した場合、ホルダ120Bの側壁の一部を形成している濾過フィルタ110Bの部分から液体52が漏れる。このため、ホルダ120B内部に液体を保持することができず、一定量の液体を回収することができない。さらに、濾過対象物である細胞が大気や濾過フィルタ110Bに触れる時間が長くなり、損傷を受ける。これにより、細胞の活性が低下する可能性がある。
比較例3について説明する。図21は、比較例3の濾過回収装置101Cの概略構成図である。図21に示すように、比較例3の濾過回収装置101Cでは、濾過フィルタ110Cとして樹脂フィルタを用いている。比較例3の濾過回収装置101Cでは、ホルダ120Cの排出口123bに濾過フィルタ110Cが配置されている。また、濾過フィルタ110Cは、ホルダ120Cの側壁の一部を形成している。比較例3では、導入口123aから回収用液体52を導入した場合、ホルダ120Cの側壁の一部を形成している濾過フィルタ110Cの部分から液体52が漏れる。
なお、比較例1-2において、濾過フィルタ110A、110Bは、実施例1の濾過フィルタ10と同じ寸法で設計している。比較例3は、濾過フィルタ110Cとして樹脂フィルタを用いているが、フィルタの外径、厚み、貫通孔の寸法については、実施例1の濾過フィルタ10の寸法に相当する樹脂フィルタを用いている。また、比較例1-3において、ホルダ120A、120B、120Cは、突起部の高さの寸法を除き、実施例1のホルダ20と同じ寸法で設計している。なお、比較例1及び3においては突起部を有しておらず、比較例2においては突起部の高さが4.1mmである。
実施例1及び比較例1-3において、濾過回収装置1A、101A、101B、101Cをそれぞれ50mLの遠沈管の上部に取り付け、導入口20a、121a、122a、123aから細胞懸濁液を導入し、細胞懸濁液の濾過を行った。表2に実施例1及び比較例1-3で行った濾過の条件を示す。
Figure 0007248093000002
実施例1において、濾過回収装置1Aを用いて濾過を開始して20秒後に、濾過フィルタ10の第1主面PS1上に細胞懸濁液がなくなり、第1主面PS1上で捕捉された細胞により白濁していることを目視で確認した。濾過フィルタ10の第1主面PS1上に細胞懸濁液がなくなり、細胞が第1主面PS1上に捕捉されている状態を目視で確認した。確認後すぐに、ホルダ20の導入口20aからPBS(Phosphate Buffered Saline)を5mL導入し、濾過フィルタ10上に捕捉された細胞を洗浄した。同様に、比較例1-3においても、濾過フィルタ110A、110B、110Cを用いて濾過をそれぞれ行い、濾過フィルタ110A、110B、110Cで細胞が捕捉されている状態を目視で確認した。なお、比較例3においては、濾過フィルタ110Cに樹脂フィルタを用いているため、30kPaの圧力で吸引することにより濾過を行った。比較例1-3においても、PBSによって、濾過フィルタ110A、110B、110Cに捕捉された細胞をそれぞれ洗浄した。
洗浄した後、実施例1において、濾過回収装置1Aを外径35mmのシャーレ60の底面部61に配置し、回収用液体52として5mLのPBSをホルダ20の導入口20aから導入した。次に、細胞懸濁液の目標回収液量を3mLとして、ピペット53によってホルダ20内部に保持された細胞懸濁液を手作業で回収した。同様に、比較例1-3においても、濾過回収装置101A、101B、101Cをそれぞれシャーレ160の底面部161に配置し、ホルダ120A、120B、120CのそれぞれにPBSを5mL導入した。次に、細胞懸濁液の目標回収液量を3mLとして、ピペット53によって120A、120B、120C内部に保持された細胞懸濁液をそれぞれ手作業で回収した。
実施例1及び比較例1-3で回収した細胞懸濁液について、回収した液量、回収した細胞懸濁液の細胞の数、細胞の回収率、及び細胞の生存率を評価した。
回収液量は、メスシリンダーを使用し測定した。また、トリパンブルーで染色した細胞を自動セルカウンター(Invitrogen社製CountessIIFL)を使用し、1mL中の総細胞数および生細胞数、死細胞数を計測した。
細胞懸濁液の回収率および細胞の数、細胞の回収率、細胞の生存率は、以下の計算式を用いて算出した。
(細胞懸濁液の回収率[%])=(回収した液量[mL])/(目標回収液量[mL])×100
(細胞の数[個])=(自動セルカウンターの測定値[個/mL])×(回収液量[mL])
(細胞の回収率[%])=(濾過後の懸濁液中の細胞数[個])/(濾過前の懸濁液中の細胞数[個])×100
(細胞の生存率[%])=(生細胞数[個])/(総細胞数[個])×100
評価結果を表3に示す。
Figure 0007248093000003
表3に示すように、実施例1においては、細胞の回収率が96%、細胞の生存率が98%であった。また、目標回収液量である3mLに対して、ピペット53を用いて回収した細胞懸濁液の液量が2.97mLであった。即ち、目標回収液量に対する細胞懸濁液の回収率は、99%であった。
このように、実施例1においては、細胞の回収率が96%と非常に高いことから、濾過フィルタ10に捕捉された細胞を容易に回収できていることがわかる。また、実施例1においては、細胞の生存率が98%であることから、細胞を傷つけずに回収できていることがわかる。更に、実施例1においては、回収した細胞懸濁液の液量が目標回収液量の99%であり、所望の液量の細胞懸濁液を回収できていることがわかる。
比較例1においては、細胞の回収率が52%、細胞の生存率が96%であった。しかしながら、回収した細胞懸濁液の液量は1.56mLであり、目標回収液量に対する細胞懸濁液の回収率は52%であった。
比較例1では、実施例1と比べて、回収した細胞懸濁液の液量が少ない。比較例1では、濾過フィルタ110Aがホルダ120Aの排出口121bに配置されており、又、濾過フィルタ110A自体にうねりがあるため、シャーレ160の底面部161によって排出口121bが塞がれず、排出口121bから細胞懸濁液が漏れたものと考えられる。
比較例2においては、細胞の回収率が30%、細胞の生存率が90%であった。また、比較例2では、回収した細胞懸濁液の液量は0.30mLであり、目標回収液量に対する細胞懸濁液の回収率は10%であった。
比較例2では、実施例1と比べて、細胞の回収率が低く、又、回収した細胞懸濁液の液量も少ない。比較例2では、ホルダ120Bの側壁の一部が濾過フィルタ110Bによって形成されている。このため、ホルダ120Bの内部に保持された細胞懸濁液がホルダ120Bの側面の一部を形成する濾過フィルタ110Bの部分から漏れる。これにより、回収した細胞懸濁液の液量が少なくなったと考えられる。また、ホルダ120B内部に液体を保持することが困難であるため、細胞が濾過フィルタ110Bから離れにくく、細胞の回収率も小さくなったと考えられる。
比較例3においては、細胞の回収率が31%、細胞の生存率が89%であった。また、比較例3では、回収した細胞懸濁液の液量は、0.28mLであり、目標回収液量に対する細胞懸濁液の回収率は9%であった。
比較例3では、実施例1と比べて、細胞の回収率及び細胞の生存率が低く、又、回収した細胞懸濁液の液量も少ない。比較例3では、ホルダ120Cの排出口123bに濾過フィルタ110Cが配置されている。また、濾過フィルタ110Cがホルダ120Cの側壁の一部を形成している。このため、比較例3では、ホルダ120C内の細胞懸濁液が、ホルダ120Cの側壁の一部を形成している濾過フィルタ110Cの部分から漏れる。このため、これにより、回収した細胞懸濁液の液量が少なくなったと考えられる。また、ホルダ120C内部に液体を保持することが困難であるため、細胞が濾過フィルタ110Cから離れにくく、細胞の回収率も小さくなったと考えられる。
また、比較例3では、濾過フィルタ110Cとして樹脂フィルタを用いている。このため、吸引等の外部応力を加えないと液体が濾過フィルタ110Cを通過しないため、遠沈管内を陰圧状態にしている。これにより、濾過フィルタ110Cの貫通孔の内部に細胞が入り込み、回収できなくなるため、ピペッティングが必要となる。また、回収した細胞を顕微鏡で観察した結果、細胞に変形及び損傷が確認された。陰圧状態での濾過及びピペッティングの影響により、細胞の変形又は損傷が生じ、細胞の生存率が低下したものと考えられる。
実施例2について説明する。実施例2として、実施の形態1の濾過回収装置1Aを用いて、細胞懸濁液の濾過及び回収を行い、回収した細胞懸濁液の評価を行った。なお、実施例2では、実施例1と比べて少量の液量で実験を行うため、実施例1の濾過回収装置1Aよりも寸法の小さい装置を用いた。
実施例2で用いた濾過回収装置1Aの情報について表4に示す。なお、実施例2の濾過回収装置1Aの構成は、実施の形態1で述べているため、説明を省略する。また、表4に示す貫通孔13の間隔とは、隣り合う2つの貫通孔13を分割するフィルタ基体部14の幅の寸法を意味する。
Figure 0007248093000004
実施例2において、濾過回収装置1Aを15mlの遠沈管の上部に取り付け、導入口20aから細胞懸濁液を導入し、細胞懸濁液の濾過を行った。表5に実施例2で行った濾過の条件を示す。
Figure 0007248093000005
実施例2において、濾過回収装置1Aを用いて濾過を開始して60秒後に、濾過フィルタ10の第1主面PS1上に細胞懸濁液がなくなり、細胞が第1主面PS1上に捕捉されている状態を目視で確認した。確認後すぐに、ホルダ20の導入口20aからPBS(Phosphate Buffered Saline)を5mL導入し、濾過フィルタ10上に捕捉された細胞を洗浄した。
洗浄した後、濾過回収装置1Aを外径35mmのシャーレ60の底面部61に配置し、回収用液体52として5mLのPBSをホルダ20の導入口20aから導入した。次に、細胞懸濁液の目標回収液量を0.5mLとして、ピペット53によってホルダ20内部に保持された細胞懸濁液を手作業で回収した。
実施例2で回収した細胞懸濁液について、回収した液量、回収した細胞懸濁液の細胞の数、細胞の回収率、及び細胞の生存率を評価した。評価結果を表6に示す。
Figure 0007248093000006
表6に示すように、実施例2においては、細胞の回収率が98%、細胞の生存率が98%であった。また、目標回収液量である0.5mLに対して、ピペット53を用いて手作業で回収した細胞懸濁液の液量が0.48mLであった。即ち、目標回収液量に対する細胞懸濁液の回収率は、96%であった。
このように、濾過回収装置1Aにおいては、0.5mLのような少量の細胞懸濁液につても容易に回収することができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明の濾過回収装置は、流体中の生物由来物質を高回収率で回収する用途に有用であり、再生医療産業や食品産業等への応用が効果的である。
1A、1B、1C、1D、1E 濾過回収装置
10、10A 濾過フィルタ
11 フィルタ部
12 枠部
13 貫通孔
14 フィルタ基体部
20 ホルダ
20a 導入口
20b 排出口
20c 流路
21 第1ホルダ
21a、21b 突起部
21aa 第1本体部
21ab 上面
22 第2ホルダ
22a フランジ
22b 取っ手
22aa 第2本体部
23 液量指示部
23a 溝
24 穴
30 シャーレ
31 底面部
32 側壁部
40 遠沈管
50 液体
51 濾過対象物
52 回収用液体
53 ピペット
60 シャーレ
61 底面部
101A、101B、101C 濾過回収装置
110A、110B、110C 濾過フィルタ
120A、120B、120C ホルダ
121a、122a、123a 導入口
121b、122b、123b 排出口
160 シャーレ
161 底面部

Claims (5)

  1. 濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
    複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置を用いて、前記濾過対象物を含む前記液体を濾過することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
    前記排出口が設けられている前記ホルダの一端側を向けて、液体収容容器に収容されている回収用液体に前記濾過回収装置を沈めていくステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口から前記回収用液体を導入するステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
    記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
    を含む、濾過回収方法。
  2. 前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップは、前記排出口が設けられている前記ホルダの一端をシャーレの底面部に配置することを含む、請求項1に記載の濾過回収方法。
  3. 前記濾過回収装置の前記ホルダの内壁には、前記排出口が塞がれた状態で前記ホルダ内部に保持される液体の液量を示す液量指示部が設けられており、
    前記回収用液体を導入するステップは、前記液量指示部に基づいて前記回収用液体を導入することを含む、請求項1又は2に記載の濾過回収方法。
  4. 細胞凝集塊から細胞を剥離し、濾過回収する濾過回収方法であって、
    複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置に、細胞凝集塊を導入するステップ、
    前記濾過回収装置に剥離溶液を導入するステップ、
    前記細胞凝集塊を前記剥離溶液に浸漬した状態を維持することによって前記細胞凝集塊から細胞を剥離するステップ、
    前記濾過回収装置から前記剥離溶液を排出することによって、前記濾過フィルタで前記細胞を捕捉するステップ、
    前記排出口が設けられている前記ホルダの一端側を向けて、液体収容容器に収容されている回収用液体に前記濾過回収装置を沈めていくステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口から回収用液体を導入するステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
    記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記細胞を回収するステップ、
    を含む、濾過回収方法。
  5. 濾過対象物を含む液体を濾過し、回収する濾過回収方法であって、
    複数の貫通孔を有する濾過フィルタと、液体を導入する導入口、前記液体を排出する排出口、及び前記導入口と前記排出口とを連通する流路を有するホルダと、を備え、前記濾過フィルタは、前記ホルダの前記導入口と前記排出口との間の前記流路に配置される、濾過回収装置に、溶媒を導入するステップ、
    前記濾過回収装置に、前記濾過対象物を含む前記液体を導入することによって、前記濾過フィルタで前記濾過対象物を捕捉するステップ、
    前記排出口が設けられている前記ホルダの一端側を向けて、液体収容容器に収容されている回収用液体に前記濾過回収装置を沈めていくステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口から前記回収用液体を導入するステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダの前記排出口を塞ぐステップ、
    前記濾過回収装置の前記ホルダ内に保持された前記回収用液体と共に前記濾過対象物を回収するステップ、
    を含む、濾過回収方法。
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