JP7247137B2 - 車両用操作ペダル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂製のアーム本体を有する車両用操作ペダル装置に関するものである。
従来より、上記の車両用操作ペダル装置に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の技術は、車両に設けられたパーキングブレーキを操作する足踏み式パーキングブレーキ装置において、車体に対して回動可能に支持されて乗員によって踏み込み操作されるとともに、回動方向に並ぶように複数の歯が設けられたペダルアームと、上記ペダルアームが踏み込まれた状態で上記歯に噛み合って上記ペダルアームの戻りを阻止するための噛み合い部材とを備え、上記ペダルアームは、樹脂材料を成形してなる樹脂製であり、上記歯が一体成形されていることを特徴とする。また、上記ペダルアームには、回動中心線方向に延びるとともに、上記歯が一体成形された第1リブが形成されていることを特徴とする。更に、上記ペダルアームには、支軸が挿入される筒状部と、該筒状部と上記第1リブとに連なる第2リブとが形成されていることを特徴とする。
特開2016-2909号公報
上記特許文献1の記載によれば、足踏み式パーキングブレーキ装置では、ペダルアームを樹脂製にして複数の歯をペダルアームに一体成形したので、部品点数が低減されるとともに、鋼鈑製のものに比べて軽量になる。また、リブの形成によってペダルアームが補強されるので、樹脂製にした場合のペダルアームの強度低下が抑制される。更に、筒状部と第1リブとが第2リブによって繋がるので、筒状部及び第1リブの双方の強度が高まる。
しかしながら、足踏み式パーキングブレーキ装置において、ペダルアームの材料は、樹脂であって、塑性変形することなく、突然に破断する性質を有することから、安全性向上に関し、改善の余地があった。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、更なる安全性の向上を図った車両用操作ペダル装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、車両用操作ペダル装置であって、樹脂製のアーム本体と、アーム本体の一端部に設けられ、踏込み操作時に車両前方側へ踏込まれる踏面部と、アーム本体の他端部に設けられ、踏込み操作時にアーム本体の回動中心となるボスと、アーム本体の踏面部とボスとの間に設けられ、車両用制御機構の入力部に対してアーム本体を回動可能に連結する連結部と、アーム本体の踏面部と連結部との間において、踏面部寄りに配設され、踏込み操作時に定格を越える踏力が踏面部に作用する場合にアーム本体が破断する起点となる破断起点部と、アーム本体の破断ライン上に設けられ、破断ラインに沿ったアーム本体の破断を誘導するための破断誘導部と、を備え、破断ラインは、連結部及びボスよりも車両前方側を通過するラインであることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用操作ペダル装置であって、破断起点部は、アーム本体の車両後方側に形成されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の車両用操作ペダル装置であって、破断起点部は、アーム本体の車両後方側が車両前方側へ湾曲状に入り込む括れ形状であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用操作ペダル装置であって、破断起点部は、断面がV字状の溝であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用操作ペダル装置であって、破断起点部は、断面が凹状の溝であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の車両用操作ペダル装置であって、破断誘導部は、断面がV字状の溝であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の車両用操作ペダル装置であって、アーム本体に立設され、破断ラインとは離隔し、連結部とは連なった形態で連結部を補強するリブを備えることを特徴とする。
本発明の車両用操作ペダル装置では、更なる安全性の向上を図ることが可能である。
本実施形態の車両用操作ペダル装置が表された斜視図である。 同車両用操作ペダル装置が表された側面図である。 図2の線I-Iで切断された同車両用操作ペダル装置のペダルアームの断面が表された図である。 図3の断面の一部IIが拡大された図であって、同車両用操作ペダル装置の破断誘導部が表された図である。 同車両用操作ペダル装置のペダルアームの断面係数が算出される断面の位置が表された図である。 同車両用操作ペダル装置のペダルアームの断面の位置と断面係数との関係が表された図である。 同車両用操作ペダル装置のペダルアームの一部が拡大された側面図である。 図2の線III-IIIで切断された同車両用操作ペダル装置のペダルアームの断面の一部が表された図である。 破断時の同車両用操作ペダル装置が表された側面図である。 同車両用操作ペダル装置の変更例が表された側面図である。 破断時の同変更例が表された側面図である。 同車両用操作ペダル装置のペダルアームの変更例であって、図2の線I-Iに相当する位置で切断されたペダルアームの断面が表された図である。 同車両用操作ペダル装置の破断起点部の変更例が表された図である。
以下、本発明に係る車両用操作ペダル装置について、具体化した本実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。以下の説明に用いる各図面では、基本的構成の一部が省略されて描かれており、描かれた各部の寸法比等は必ずしも正確ではない。
図1において、前後方向、上下方向、及び左右方向は、図に記載された通りである。図2、及び図9乃至図11において、前後方向及び上下方向は、各図に記載された通りである。但し、図2、及び図9乃至図11では、図の紙面の奥側が右方向であり、図の紙面の手前側が左方向である。
本実施形態の車両用操作ペダル装置は、後述するようにして、車両に取り付けられる。従って、以下の説明では、前方側を「車両前方側」と記載し、後方側を「車両後方側」と記載する場合がある。また、前後方向を「車両前後方向」と記載し、左右方向を「車幅方向」と記載する場合がある。
図1及び図2に表されたように、本実施形態の車両用操作ペダル装置10は、ベース部材20及びペダルアーム40等を備えている。ベース部材20及びペダルアーム40は、溶融樹脂を射出成形して製造された樹脂成形品である。溶融樹脂には、炭素繊維強化樹脂又はガラス繊維強化樹脂が使用される。尚、図2において、ベース部材20は、二点鎖線で表されている。この点は、後述する図9乃至図11においても、同様である。
ベース部材20は、前側ベース部材22、後側ベース部材24、左側ベース部材26、及び右側ベース部材28等から構成されている。前側ベース部材22及び後側ベース部材24は、前後方向で互いに向かい合っている。これに対して、左側ベース部材26及び右側ベース部材28は、左右方向で互いに向かい合っている。
更に、左側ベース部材26及び右側ベース部材28には、それらの前後の両端において、前側ベース部材22及び後側ベース部材24が連なっている。これにより、ベース部材20の中央には、前側ベース部材22、後側ベース部材24、左側ベース部材26、及び右側ベース部材28に囲まれた、開口部30が形成されている。そのため、ベース部材20は、平面視で枠状をなしている。
前側ベース部材22には、その左右の両端部において、一対の取付穴23,23が形成されている。後側ベース部材24には、その左右の両端部において、一対の取付穴25,25が形成されている。各取付穴23,23,25,25には、インサート成形によって、金属製のカラー(不図示)が嵌め込まれている。各取付穴23,23,25,25のカラーには、ベース部材20が車両フロア101に当接された状態において、固定ボルト(不図示)が挿入される。これにより、ベース部材20は、車両フロア101に固定される。
ペダルアーム40は、その下端側が、左側、右側ベース部材26,28の間において、後側ベース部材24寄りに介在した状態にあり、回動ピン12等によって回動可能に支持されている。そのため、左側、右側ベース部材26,28の後側ベース部材24寄りは、上方へ突出する形状をなし、更に、回動ピン12を通すための金属製のカラー(不図示)が、インサート成形によって設けられている。左側ベース部材26では、回動ピン12の頭部が当接されている。これに対して、右側ベース部材28では、回動ピン12の先端部が右方向へ突き出しており、その突き出し部分に不図示の抜け止めピンが取り付けられている。
ペダルアーム40は、アーム本体42を備えている。アーム本体42は、上下方向に長く、車両前後方向に対して平行な壁面等で構成されている。アーム本体42は、左右方向で対称的な外形を有している。そこで、以下では、図1及び図2等に表されたアーム本体42の左側形状について説明し、アーム本体42の右側形状については、その説明を省略する。
アーム本体42の上端部には、その車両後方側において、踏面部44が設けられている。踏面部44は、車幅方向に対して平行な平面等で構成されており、ゴム製又はアルミニウム製等のペダルパッド45に覆われている。従って、踏面部44は、ペダルパッド45を介して、踏み込まれる。
アーム本体42の下端部には、第1円筒部46、第2円筒部48、及び6個の円筒用リブ50が立設されている。第1円筒部46及び第2円筒部48の各中心軸は、車幅方向に対して平行である。第1円筒部46は、アーム本体42のボスであり、上述した回動ピン12が差し込まれている。従って、第1円筒部46の中心は、車両の運転者がその足(靴)103で踏面部44を車両前方側へ踏込んだ時の、アーム本体42の回動中心となる。
尚、第1円筒部46には、回動ピン12を差し込むための金属製のカラー(不図示)が、インサート成形によって設けられてもよい。また、以下の説明では、車両の運転者がその足(靴)103で踏面部44を車両前方側へ踏込むことを「踏込み操作」と表記し、その踏込み操作の時を「踏込み操作時」と表記する。
第2円筒部48は、その空洞に第1円筒部46が内在する形態で、アーム本体42に設けられている。第1円筒部46と第2円筒部48との間には、6個の円筒用リブ50が等ピッチで放射状に渡し設けられている。
アーム本体42の踏面部44と第1円筒部46との間には、段差部52が設けられている。段差部52は、アーム本体42の一部壁面が他壁面よりも左方向の位置に配設されたものであって、アーム本体42の車両前後方向の中央付近から車両前方側へ向かうに連れて上下方向へ広がっている。アーム本体42の内部では、左右両側の段差部52に挟まれた領域が、空間(以下、「空間領域53」という)に形成されている。空間領域53は、その車両前方側の開口によって、アーム本体42の外部と連通している。
アーム本体42の段差部52には、その車両後方側寄りにおいて、第3円筒部54が立設されている。第3円筒部54の中心軸は、車幅方向に対して平行である。第3円筒部54の空洞は、空間領域53と連通している。
空間領域53には、その車両前方側の開口から、クレビス94が装入されている。クレビス94には、オペレーティングロッド92の先端部が固定されている。更に、不図示の連結ピンが、第3円筒部54の空洞に差し込まれることによって、空間領域53内のクレビス94に取り付けられている。これにより、オペレーティングロッド92の先端部は、アーム本体42に対して回動可能に連結されている。
尚、オペレーティングロッド92は、ダッシュパネルから車両後方側へ突き出ており、その突き出し方向を自由に変化させることが可能なものである。オペレーティングロッド92は、踏込み操作に伴って車両前方側へ変位すると、その踏込み操作時の操作力を、油圧回路又は電子回路等を通して、車両の運転状態を制御する制動装置又は制御装置に伝達する。これにより、車両は、踏込み操作による操作量(ペダルストローク及び踏力など)に応じて制御される。そのため、ペダルアーム40は、ブレーキペダルとして使用されてもよいし、車両で使用される各ペダル(例えば、アクセルペダル、クラッチペダル、又は足踏みパーキングブレーキペダル等)として使用されてもよい。
アーム本体42の車両後方側には、踏面部44の下端と第2円筒部48との間において、第1縁面部56が設けられている。第1縁面部56は、車幅方向に対して平行な複数の平面や曲面等で構成されている。これに対して、アーム本体42の車両前方側には、踏面部44の上端部と第2円筒部48との間において、第2縁面部58が設けられている。第2縁面部58は、車幅方向に対して平行な複数の平面や曲面等で構成されている。
アーム本体42には、踏面部44と第2円筒部48との間において、第1並行リブ60が、第1縁面部56に沿って立設され、第2並行リブ62が、第2縁面部58に沿って立設されている。第2並行リブ62の下端は、第2縁面部58及び第2円筒部48と連なっている。
アーム本体42には、第1並行リブ60と第1縁面部56との間において、4個の第1中間リブ64A,64B,64C,64Dが立設されている。各第1中間リブ64A,64B,64C,64Dは、第1並行リブ60と第1縁面部56との間に渡し設けられている。尚、図2と、後述する図3、図9乃至図11と、図12とでは、各第1中間リブ64A,64B,64C,64Dのうち、いずれか一つに符号64が付され、各符号64A,64B,64C,64Dは記載されていない。また、以下の説明では、各第1中間リブ64A,64B,64C,64Dを区別することなく総称する場合には、「第1中間リブ64」と表記する。
更に、アーム本体42には、第2並行リブ62と第2縁面部58との間において、4個の第2中間リブ66A,66B,66C,66Dが立設されている。各第2中間リブ66A,66B,66C,66Dは、第2並行リブ62と第2縁面部58との間に渡し設けられている。尚、図2と、後述する図3、図9乃至図11と、図12では、各第2中間リブ66A,66B,66C,66Dのうち、いずれか一つに符号66が付され、各符号66A,66B,66C,66Dは記載されていない。また、以下の説明では、各第2中間リブ66A,66B,66C,66Dを区別することなく総称する場合には、「第2中間リブ66」と表記する。
アーム本体42には、踏面部44と第2縁面部58との間において、第1横リブ68が立設されている。第1横リブ68は、踏面部44の上下方向の中央付近から車両前後方向に沿って延在する形態で、踏面部44と第2縁面部58との間に渡し設けられている。第1横リブ68の車両前後方向の中央付近下側は、第2並行リブ62の上端と連なっている。
アーム本体42には、踏面部44と第2並行リブ62との間において、第2横リブ70が立設されている。第2横リブ70は、踏面部44の下端部から車両前後方向に沿って延在する形態で、踏面部44と第2並行リブ62との間に渡し設けられている。
アーム本体42には、第2横リブ70の下方側において、第3並行リブ72が立設されている。第3並行リブ72は、第2横リブ70の車両前後方向の中央付近下側から第2並行リブ62に沿って延在する形態で、第2横リブ70と第1並行リブ60との間に渡し設けられている。これにより、第3並行リブ72の下端は、第1並行リブ60の上端と連なっている。
更に、第3並行リブ72の車両後方側は、第1縁面部56の上端と連なっている。これにより、第3並行リブ72の車両後方側壁面と、第1縁面部56の外方側壁面とが車幅方向に沿って交差し、その交差位置には、破断起点部74が形成されている。このようにして、破断起点部74は、アーム本体42の踏面部44と第3円筒部54との間において、踏面部44寄りに配設されている。尚、破断起点部74の詳細については、後述する。
アーム本体42には、第3並行リブ72と段差部52との間において、第4並行リブ76が立設されている。第4並行リブ76は、第3並行リブ72の下端から第2並行リブ62に沿って延在する形態で、第3並行リブ72と段差部52との間に渡し設けられている。これにより、第4並行リブ76の下端は、段差部52の段差壁面と連なっている。
第4並行リブ76の立設高さは、段差部52の段差と同じであるが、第1、第2、第3並行リブ60,62,72等の立設高さよりも小さい。尚、リブの立設高さとは、当該リブの基端から先端までの長さをいう。
アーム本体42には、第3円筒部54と第1並行リブ60との間において、第3中間リブ78が立設されている。第3中間リブ78は、第1並行リブ60において、第1中間リブ64Cが連なる位置とは反対側の位置から延び、その延在方向が第1中間リブ64Cの延在方向と一致する形態で、第3円筒部54と第1並行リブ60との間に渡し設けられている。
アーム本体42には、第3円筒部54と第1並行リブ60との間において、第4中間リブ80が立設されている。第4中間リブ80は、第1並行リブ60において、第1中間リブ64Dが連なる位置とは反対側の位置から延び、その延在方向が第1中間リブ64Dの延在方向と一致する形態で、第3円筒部54と第1並行リブ60との間に渡し設けられている。
アーム本体42には、第3円筒部54と第2並行リブ62との間において、傾斜リブ82が立設されている。傾斜リブ82は、第3円筒部54から延び、その延在方向が第4中間リブ80の延在方向と一致する形態で設けられているが、第2並行リブ62とは連なっていない。傾斜リブ82の先端部は、第2並行リブ62へ向かうに連れて、アーム本体42側へ向かうことによって、段差部52と連なっている。
アーム本体42には、第2円筒部48と第1縁面部56との間において、第5中間リブ84が立設されている。第5中間リブ84は、第2円筒部48と第1縁面部56との間に渡し設けられている。第5中間リブ84の第1縁面部56寄りの上側は、第1並行リブ60の下端と連なっている。
アーム本体42では、第3、第4並行リブ72,76の車両前方側の近傍において、破断ラインLが、第3、第4並行リブ72,76に沿って設定されている。更に、アーム本体42では、破断ラインL上において、破断誘導部86が形成されている。破断ラインLは、その下端側を延長すると、段差部52において、第3円筒部54及び第1円筒部46よりも車両前方側を通過する。尚、破断誘導部86の詳細については、後述する。
図3に表されたように、ペダルアーム40の断面では、その車幅方向の中央において、アーム本体42が車両前後方向に延在している。ペダルアーム40の車両後方側の断面形状は、第1並行リブ60と第1縁面部56とが所定間隔を保ちながらアーム本体42から車幅方向に延在することによって、H字状をなしている。更に、第1並行リブ60と第1縁面部56との間では、アーム本体42から車幅方向に延びた第1中間リブ64が、第1並行リブ60と第1縁面部56との間に渡し設けられている。これにより、ペダルアーム40の車両後方側の断面では、踏込み操作時の踏面部44に車両前方側へ作用する荷重に対する強度を高めている。
同様にして、ペダルアーム40の車両前方側の断面形状は、第2並行リブ62と第2縁面部58とが所定間隔を保ちながらアーム本体42から車幅方向に延在することによって、H字状をなしている。更に、第2並行リブ62と第2縁面部58との間では、アーム本体42から車幅方向に延びた第2中間リブ66が、第2並行リブ62と第2縁面部58との間に渡し設けられている。これにより、ペダルアーム40の車両前方側の断面では、踏込み操作時の踏面部44に車両前方側へ作用する荷重に対する強度を高めている。
これに対して、ペダルアーム40の車両前後方向中央における断面形状は、第4並行リブ76が、アーム本体42から車幅方向に延在することによって、十字状をなしている。第4並行リブ76は、その基端から先端までの長さが、第1,第2並行リブ60,62等よりも小さい。更に、ペダルアーム40の車両前後方向中央では、上述したように、第4並行リブ76の車両前方側の近傍において、破断ラインLが、第4並行リブ76に沿って設定されている。
図4に表されたように、アーム本体42では、車両前方側から第4並行リブ76の基端に隣接する位置、つまり、破断ラインLの位置において、アーム本体42の表面側一部がV字状に切り欠かれたような切欠形状をなしている。このような切欠形状は、車両前方側から第4並行リブ76の下端付近の基端に隣接する位置から、車両前方側から第3並行リブ72の上端付近の基端に隣接する位置にまで連続している。これにより、アーム本体42の破断ラインL上には、V字状の断面を有する溝が、破断誘導部86として形成されている。そのため、アーム本体42では、破断誘導部86が形成された部位の厚みが、他の部位の厚みよりも薄い。
このようにして、ペダルアーム40の車両前後方向中央における断面では、踏込み操作時の踏面部44に車両前方側へ作用する荷重に対する強度が、ペダルアーム40の車両後方側の断面及び車両前方側の断面の各強度よりも低く設定されている。
図5及び図6に表されたように、ペダルアーム40では、各断面S1乃至S15の断面係数のうち、断面S5の断面係数が最も低くなるように、アーム本体42等の外形が設けられている。尚、各断面S1乃至S15とは、ペダルアーム40の長尺方向の略等間隔で、ペダルアーム40を踏面部44の平面の法線方向に沿って切断した際に現れる各面である。
図7に表されたように、ペダルアーム40では、その断面S5の車両後方側の縁端において、破断起点部74が配設されている。破断起点部74は、第3並行リブ72の車両後方側壁面と、第1縁面部56の外方側壁面とが交差する位置において、第3並行リブ72の表面側一部がV字状に切り欠かれたような切欠形状をなしている。このような切欠形状は、車幅方向に沿って連続している。これにより、アーム本体42の車両後方側には、V字状の断面を有する溝が、破断起点部74として形成されている。
図8に表されたように、ペダルアーム40の段差部52では、破断ラインLが、第2並行リブ62と傾斜リブ82との間を通過している。つまり、傾斜リブ82は、その先端部分がカットされたような形状をなすことによって、破断ラインLから離れ隔てられている。尚、符号55は、上述した第3円筒部54の空洞であって、空間領域53と連通すると共に、上述した連結ピンが差し込まれるものである。
図9に表されたように、本実施形態の車両用操作ペダル装置10では、踏込み操作時に定格を越える踏力FPが踏面部44に作用すると、破断起点部74で応力が増大する現象(応力集中)によって、破断起点部74に亀裂14が生じ、アーム本体42の破断が始まる。亀裂14は、ペダルアーム40の断面S5に沿って進展し、破断ラインLにまで達すると、更に、破断誘導部86に沿って進展する。これにより、破断起点部74が起点となったアーム本体42の破断が、破断誘導部86に誘導されて、破断ラインL上で行われる。破断ラインLは、第3円筒部54及び第1円筒部46よりも車両前方側を通過するラインである。
そのため、アーム本体42は、破断すると、亀裂14よりも車両前方側の前側分断体42Aと、亀裂14よりも車両後方側の後側分断体42Bとに分断されるが、後側分断体42Bには、第3円筒部54及び第1円筒部46の双方が存置している。従って、後側分断体42Bは、第3円筒部54を介してオペレーティングロッド92と回動可能に支持されると共に、第1円筒部46を介してベース部材20に対して回動可能に支持されている。これにより、アーム本体42の破断後は、後側分断体42Bにおいて、破断起点部74と第3円筒部54との間にある第1縁面部56を、車両の運転者がその足(靴)103で車両前方側へ踏込むと、後側分断体42Bが第1円筒部46を中心にして車両前方側へ回転することによって、オペレーティングロッド92が車両前方側へ押し動かされるので、車両の運転状態が制御される。このようにして、本実施形態の車両用操作ペダル装置10では、更なる安全性の向上を図っている。
また、踏面部44が車両前方側へ踏込まれる踏込み操作時には、アーム本体42の車両後方側の第1縁面部56において引張応力が生じる一方で、アーム本体42の車両前方側の第2縁面部58において圧縮応力が生じる。従って、本実施形態の車両用操作ペダル装置10のように、破断起点部74がアーム本体42の車両後方側の第1縁面部56に形成されている場合には、破断起点部74がアーム本体42の車両前方側の第2縁面部58に形成される場合と比べ、破断起点部74に亀裂14が起き易いので、アーム本体42の破断を制御し易い。
また、本実施形態の車両用操作ペダル装置10において、破断起点部74は、その断面がV字状の溝である。そのため、本実施形態の車両用操作ペダル装置10では、破断起点部74が、アーム本体42に対して簡単に設けられる。
また、本実施形態の車両用操作ペダル装置10において、破断誘導部86は、その断面がV字状の溝である。そのため、本実施形態の車両用操作ペダル装置10では、破断誘導部86が、アーム本体42に対して簡単に設けられる。
尚、破断誘導部86は、その断面が凹状の溝であってもよいし、貫通穴又は窪み等が破断ラインL上で断続的に連続するものであってもよい。
また、本実施形態の車両用操作ペダル装置10において、傾斜リブ82は、第3円筒部54とは連なった形態でアーム本体42の段差部52に立設されているが、破断ラインLとは離隔している。これにより、本実施形態の車両用操作ペダル装置10は、傾斜リブ82によって、第3円筒部54を補強する一方で、アーム本体42の破断が破断ラインL上から第3円筒部54に伝播することを防止している。
ちなみに、本実施形態において、アーム本体42の上端部は、「アーム本体の一端部」の一例である。アーム本体42の下端部は、「アーム本体の他端部」の一例である。第1円筒部46は、「ボス」の一例である。第3円筒部54は、「連結部」の一例である。第1円筒部46の中心は、「アーム本体の回動中心」の一例である。傾斜リブ82は、「リブ」の一例である。オペレーティングロッド92は、「車両用制御機構の入力部」の一例である。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、ベース部材20及びペダルアーム40は、一般の樹脂成形品に対して、シート状の繊維強化樹脂が補強材として使用されたものであってもよい。
また、本発明は、上記実施形態では、オルガン式の車両用操作ペダル装置10であるが、例えば、図10及び図11に表されたように、吊り下げ式の車両用操作ペダル装置110であってもよい。図10及び図11は、上記実施形態の図2及び図9に対応するものである。吊り下げ式の車両用操作ペダル装置110では、上記実施形態のベース部材20に代え、車両のダッシュパネルDから車両後方側へ突き出した一対のサポート部材112,112に対して、ペダルアーム40が回動可能に支持されている。それ以外についての、吊り下げ式の車両用操作ペダル装置110の詳しい説明は、図10及び図11において上記実施形態と実質的に共通する部分に同一の符号を付することによって省略する。
また、図3に表されたペダルアーム40の断面は、例えば、図12に表された断面に変更されてもよい。その変更例において、ペダルアーム40の車両後方側では、第1並行リブ60から車両後方側へ向けて立設する複数の後側リブ63と、第1中間リブ64とによって、格子リブが形成され、その格子リブの先端で第1縁面部56が構成されることによって、断面の強度が高められている。同様にして、ペダルアーム40の車両前方側では、第2並行リブ62から車両前方側へ向けて立設する複数の前側リブ65と、第2中間リブ66とによって、格子リブが形成され、その格子リブの先端で第2縁面部58が構成されることによって、断面の強度が高められている。
また、上記実施形態では、破断起点部74は、その断面がV字状の溝であるが、図13に表されたように、その断面が凹状の溝であってもよい。その変更例においても、破断起点部74が、アーム本体42に対して簡単に設けられる。
更に、破断起点部74は、第3並行リブ72の車両後方側壁面と、第1縁面部56の外方側壁面とが交差する位置において、第3並行リブ72又は第1縁面部56の表面側一部が車両前方側へ湾曲状に入り込む括れ形状をなしてもよいし(図5参照)、第3並行リブ72又は第1縁面部56の車幅方向の両端側一部がペダルアーム40の内方側へ湾曲状に入り込む括れ形状をなしてもよい。いずれの場合でも、ペダルアーム40の断面係数の低下による応力集中を起こすことが可能である。
10,110 車両用操作ペダル装置
42 アーム本体
44 踏面部
46 第1円筒部
54 第3円筒部
74 破断起点部
82 傾斜リブ
86 破断誘導部
92 オペレーティングロッド
FP 踏力
L 破断ライン

Claims (7)

  1. 樹脂製のアーム本体と、
    前記アーム本体の一端部に設けられ、踏込み操作時に車両前方側へ踏込まれる踏面部と、
    前記アーム本体の他端部に設けられ、前記踏込み操作時に前記アーム本体の回動中心となるボスと、
    前記アーム本体の前記踏面部と前記ボスとの間に設けられ、車両用制御機構の入力部に対して前記アーム本体を回動可能に連結する連結部と、
    前記アーム本体の前記踏面部と前記連結部との間において、前記踏面部寄りに配設され、前記踏込み操作時に定格を越える踏力が前記踏面部に作用する場合に前記アーム本体が破断する起点となる破断起点部と、
    前記アーム本体の破断ライン上に設けられ、前記破断ラインに沿った前記アーム本体の破断を誘導するための破断誘導部と、を備え、
    前記破断ラインは、前記連結部及び前記ボスよりも車両前方側を通過するラインであることを特徴とする車両用操作ペダル装置。
  2. 前記破断起点部は、前記アーム本体の車両後方側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用操作ペダル装置。
  3. 前記破断起点部は、前記アーム本体の車両後方側が車両前方側へ湾曲状に入り込む括れ形状であることを特徴とする請求項2に記載の車両用操作ペダル装置。
  4. 前記破断起点部は、断面がV字状の溝であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用操作ペダル装置。
  5. 前記破断起点部は、断面が凹状の溝であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用操作ペダル装置。
  6. 前記破断誘導部は、断面がV字状の溝であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の車両用操作ペダル装置。
  7. 前記アーム本体に立設され、前記破断ラインとは離隔し、前記連結部とは連なった形態で前記連結部を補強するリブを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の車両用操作ペダル装置。
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