JP7246961B2 - 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、位相差検出方式の焦点検出を実行する撮像装置、その撮像装置の制御方法、およびプログラムに関する。
近年、像面位相差方式(撮像面位相差検知方式)による焦点検出を実行する撮像装置が提案されている。像面位相差方式においては、撮像素子の撮像面上に焦点検出用の画素を配置して焦点検出信号を取得し、取得された焦点検出信号を用いて焦点検出および合焦動作を実行する。また、手ぶれ等に起因する撮像時の像ぶれを補正して撮像画像の品質を向上させる像ぶれ補正を実行する撮像装置が提案されている。像ぶれ補正を実現する方式として、撮像光学系の光軸に直交する方向に撮像素子を移動させて像ぶれ補正を行うセンサーシフト方式と、撮像光学系内の補正光学系(シフト光学系)によって光軸をシフトさせて像ぶれ補正を行うレンズシフト方式とが例示される。
像面位相差方式の撮像装置においては、焦点検出信号を用いた相関演算によって得られる像ズレ量と変換係数とに基づいてデフォーカス量が算出され、算出されたデフォーカス量に基づいてフォーカス駆動量が算出される。以上の変換係数は基線長を含むパラメータに基づいて算出される値である。したがって、基線長等のパラメータを正確に取得することによってデフォーカス量を精度よく算出することができる。
一方で、撮像装置が像ぶれ補正を実行すると、撮像光学系の光軸位置と撮像素子との相対的な位置関係が変化するので、基線長等のパラメータも変化してしまう。したがって、像ぶれ補正時においても、基線長を含むパラメータを適切に補正することによってデフォーカス量を精度よく算出することができる。
特許文献1では、撮像光学系から焦点検出画素へと射出される光束の射出角度範囲に関する情報が像高毎に予め焦点調節装置に記憶されている。焦点調節装置の演算部は、射出角度範囲情報と移動情報とに基づいて補正された射出角度範囲情報を算出し、補正された射出角度範囲情報と撮像素子の特性情報に基づいて焦点調節のための情報を算出する。
特許第6210824号
しかしながら、特許文献1に開示された技術のように、演算部が、リアルタイムに射出角度範囲情報を補正しながら、補正された射出角度範囲情報と撮像素子の特性情報とに基づいて焦点調節を実行する構成では、演算部の処理負荷が過大となる可能性がある。演算部の処理負荷が過大であると、装置内での情報伝達が遅延してパラメータを適切かつ適時に補正できず合焦精度が低下する可能性がある。
以上の事情に鑑み、本発明の目的は、像ぶれ補正時においても、簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に取得できる撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する参照情報補正手段と、焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長前記参照情報とを関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求めるフォーカス制御手段と、を備え、前記参照情報補正手段は、前記相対移動量と前記座標情報とに基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像素子の瞳位置を補正し、前記情報取得手段は、補正後の前記撮像素子の瞳位置に対応する前記基線長を取得する。
本発明によれば、像ぶれ補正時においても、簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に取得できる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像素子の画素配列図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像素子の別の画素配列図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像素子の別の画素配列図である。 本発明の第1実施形態における受光角度と信号強度との関係を示す瞳強度分布特性図である。 本発明の第1実施形態における焦点検出画素からの信号状態と受光角度範囲の重心位置と基線長との関係図である。 本発明の第1実施形態における撮像光学ユニットと撮像素子との位置関係および入射光路を示す図である。 本発明の第1実施形態における焦点検出画素での受光状態の説明図である。 本発明の第1実施形態における焦点検出画素での受光状態の説明図である。 本発明の第1実施形態における撮像素子の移動に伴う受光角度範囲の変化を示す説明図である。 本発明の第1実施形態における撮像素子の移動に伴う信号強度分布および像ズレ量の変化を示す説明図である。 本発明の第1実施形態における参照情報の補正手法の説明図である。 本発明の第1実施形態における参照情報の補正処理の概略フロー図である。 本発明の第1実施形態における補正処理を含む焦点検出から合焦動作に至るフロー図である。 本発明の第2実施形態における画素強度分布および絞り枠の投影位置の説明図である。 本発明の第2実施形態における撮像光学系の位置とケラレ形状との関係の説明図である。 本発明の第2実施形態における補正光学系の移動量と枠ケラレ形状の面積の変化率との関係を示す表である。 本発明の第2実施形態における形状情報に対応した枠ケラレ形状の説明図である。 本発明の第2実施形態における形状情報に対応した枠ケラレ形状の説明図である。 本発明の第2実施形態における形状情報に対応した枠ケラレ形状の説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を実現可能な構成の一例に過ぎない。以下の実施形態は、本発明が適用される装置の構成や各種条件に応じて適宜修正または変更することが可能である。したがって、本発明の範囲は以下の実施形態に記載される構成によって限定されるものではない。
(第1実施形態)
本実施形態の撮像装置100は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラ、工業用カメラ、医療用カメラ等の種々の電子カメラ装置に適用することが可能である。また、本実施形態の撮像装置100を、スマートフォン、タブレット端末等の撮像機能を有する種々の情報処理装置に適用することも可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置100の構成を示すブロック図である。説明の簡単のため、撮像装置100が有する構成のうち本実施形態の説明に不要な部分については適宜に省略される。以下、本実施形態では、撮像素子を有する装置本体に対して撮像光学ユニットが交換可能な撮像装置の形態を例示して説明する。しかしながら、以下の説明は、撮像装置と撮像光学ユニットとが一体である撮像装置の形態にも適用可能である。
撮像光学ユニット(撮像光学系)101は、露出を調整する虹彩絞り102と光軸方向に移動して結像位置を変化させるフォーカスレンズ群103とを有する。
撮像素子104は、光電変換を行って信号を取得するCMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサと信号を処理し出力する周辺回路とを有する。撮像素子104においては、横方向(水平方向)にM画素、縦方向(垂直方向)にN画素の受光ピクセルが行列状に正方配置されると共にベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された2次元単板カラーセンサが用いられる。撮像素子104の撮像画素内には、焦点検出回路が配置されている(詳細な構成については後述される)。すなわち、本実施形態の撮像装置100は像面位相差方式(撮像面位相差検出方式)の焦点検出に対応している。
撮像光学ユニット101を通過する光線が撮像素子104に受光される。撮像光学ユニット101を介して得られた被写体像が撮像素子104上に結像する。撮像素子104は、光電変換を行って被写体像に相当する信号を出力する。画像信号抽出手段105は、撮像素子104から出力された信号を整形すると共に不要な信号を排除することによって画像信号を抽出する。抽出された画像信号は、記録画像生成手段106、露出決定手段108、および焦点検出像高決定手段111へと供給される。
記録画像生成手段106は、画像信号抽出手段105から供給された画像信号を画像記録手段(記録媒体)107に記録する。
露出決定手段108は、画像信号抽出手段105から供給された画像信号の信号強度を参照する。絞り値決定手段109は、参照された信号強度に基づいて適正露出となるように絞り値を決定する。絞り駆動手段110は、決定された絞り値に基づいて虹彩絞り102の絞りを設定する。
焦点検出像高決定手段111は、測距用の焦点検出信号を取得するために、焦点検出を行う画素の座標を決定する。なお、以上の座標は、ユーザによって任意に選択されてもよいし、撮像装置100内で自動的に選択されてもよい。焦点検出信号抽出手段112は、決定された画素の座標において焦点検出信号を抽出する。相関演算手段113は、抽出された焦点検出信号である一対の相関信号の位相差情報(以下、「像ズレ量」と称することがある)を検出する。
基線長情報取得手段(情報取得手段)115は、焦点検出時における撮像光学条件と焦点検出座標とを参照情報として、撮像装置100のメモリに記憶されている基線長情報テーブル(情報データセット)116を参照して基線長情報を取得する。撮像光学条件は、射出瞳位置、絞り値、F値等の条件を示す光学パラメータである。なお、撮像光学条件として、撮像素子104の周辺における絞り値情報に対して撮像光学ユニット101の光線ケラレ状態に関する情報をさらに付加してもよい。以上の付加情報によって、制御パラメータである基線長情報をより精度良く取得することが可能である。以上のように、データ要素を行列状のテーブル構造内に記憶可能な基線長情報テーブル116が、光学パラメータである参照情報と基線長情報等の制御パラメータとを関係付けて記憶している。しかし、テーブル構造を有する基線長情報テーブル116に代えて、参照情報(光学パラメータ)と制御パラメータとを関係付けて記憶可能な任意のデータ構造(情報データセット116)を採用することも可能である。
フォーカス駆動量算出手段(フォーカス制御手段)114は、相関演算手段113が検出した位相差情報(像ズレ量)と基線長情報取得手段115が取得した基線長情報とを用いてデフォーカス量を算出する。そして、フォーカス駆動量算出手段114は、デフォーカス量に基づいてフォーカス駆動量を算出する。フォーカス駆動手段117は、算出されたフォーカス駆動量に従ってフォーカスレンズ群103を駆動する。
射出瞳径換算手段118は、絞り値決定手段109が決定した絞り値に基づいて射出瞳径を算出し、参照情報補正手段119に供給する。射出瞳位置情報取得手段120は、撮像光学系の射出瞳位置情報を取得し、参照情報補正手段119に供給する。移動量検出手段122は、防振のために撮像素子移動手段(相対移動手段)123が移動させた撮像素子104の移動量を検出する。座標変化量取得手段121は、検出された移動量に基づいて撮像素子104の光軸位置からの座標変化量(基準状態からの移動量)を取得し、参照情報補正手段119に供給する。
参照情報補正手段119は、以上に供給されたような複数の光学パラメータ(射出瞳に関する情報や座標変化量)に基づいて参照情報を補正し、基線長情報取得手段115に供給する。上記のように参照情報が適切に補正されることで、基線長情報取得手段(情報取得手段)115が取得する制御パラメータである基線長の精度がより向上するので、フォーカス駆動量算出手段114がフォーカス駆動量をより精度良く算出できる。ひいては、合焦状態になるまでのフォーカス駆動回数を低減できるので、合焦精度を維持しつつ高速な合焦動作が実現される。制御手段130は、上記した各手段(各機能ブロック)を論理的に内包し統合的に制御するのに加えて、上記されていない種々の機能を実行する。以上の各手段(各機能ブロック)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の素子を含むマイクロコントローラにおいて、ROM等に記憶されたプログラムをCPUが実行することによって実現される。
図2から図4を参照して、本実施形態に係る撮像素子104の焦点検出画素の構成と受光特性について説明する。図2は、撮像素子104における画素配列構造を例示している。図2において、左右方向(水平方向)をX方向とし、上下方向(垂直方向)をY方向として説明する。後述される図3および図4においても同様である。
撮像画素200は、撮像画像の形成に用いられる画素である。一方、焦点検出画素201,202,203,204は、例えば特開2009-244862号公報に開示されるような遮光構造を有した焦点検出に用いられる画素である。
図2において、縦縞パターン形状の被写体に関しては、Y方向に一列に配置された焦点検出画素201,202(2つの光電変換部)の出力信号波形(一対の画素信号)に基づいて位相差検出方式の相関演算を行うことで、被写体の焦点位置を検出する。同様に、横縞パターン形状の被写体に関しては、X方向に一列に配置された焦点検出画素203,204(2つの光電変換部)の出力信号波形に基づいて位相差検出方式の相関演算を行うことで、被写体の焦点位置を検出する。
図3は、撮像素子104における別の画素配列構造を例示している。図3の画素300,301は、それぞれ、撮像画像の形成と焦点検出との双方に用いられる。図3の撮像素子104において、1つのマイクロレンズにつき2つの光電変換部(副画素)が配置されている。画素301内でX方向に隣接する副画素302,303から出力された信号は、位相差情報を示す一対の画素信号として相関演算に用いられて、Y方向の縞パターンの被写体の焦点検出が行われる。同様に、画素300内でY方向に隣接する副画素304,305から出力された信号は、一対の画素信号として相関演算に用いられて、X方向の縞パターンの被写体の焦点検出が行われる。他方、撮像画像を形成する際には、それぞれ、副画素302,303からの信号同士、および副画素304,305からの信号同士を加算することによって、撮像画像信号を取得することができる。
図4は、撮像素子104における別の画素配列構造を例示している。図4の画素400は、撮像画像の形成と焦点検出との双方に用いられる。図4の撮像素子104において、1つのマイクロレンズにつき4つの光電変換部(副画素)が配置されている。各画素400が有する4つの光電変換部からの電気信号の加算方法を変更することで、図3と同様の画素特性が実現可能である。
Y方向の縞パターンの被写体の焦点検出を行う際は、X方向に隣接する副画素401,402の信号同士を加算すると共に副画素403,404の信号同士を加算し、得られた2行の加算信号波形を一対の画素信号の位相差情報として相関演算に用いる。また、X方向の縞パターンの被写体の焦点検出を行う際は、Y方向に隣接する副画素401,403の信号同士を加算すると共に副画素402,404の信号同士を加算し、得られた2列の加算信号波形を一対の画素信号の位相差情報として相関演算に用いる。
上記した焦点検出のための2通りの加算方法は、撮像素子104をブロックに分けてブロック毎に加算方法を変えてもよい。千鳥配列的に互い違いに加算を変えることにより、図3に示される構造と等価な画素配列構造を達成することができる。以上の構成では、縦縞パターンの被写体および横縞パターンの被写体を同時に評価できるから、焦点検出に際しての被写体パターンの方向依存性を除去または低減することが可能である。また、撮影状態に応じて加算方法を切り替えてもよく、また、全画素に関して時系列的に加算方法を切り替えてもよい。以上の構成では、同パターン方向の被写体を焦点検出する焦点検出用画素が密な状態になるため、焦点検出画素が疎な場合に生ずる細い線分を有する被写体が合焦近傍において被写体検出できないという問題を回避できる。なお、撮像信号として用いる場合には副画素401~404からの信号を加算すればよい。
上記したような撮像素子104の構造を採用することによって、従来の位相差検出方式のように撮像光学系を介した被写体像の一部を焦点検出用の光学系に分離する必要性が解消される。以上の構成では、撮像素子104がリアルタイムに受光することによって、画像記録の対称である被写体像を監視しながらライブビュー撮影を行うことができる。また、従来の動画撮影において被写体光線の分割機構無しに実行不可能だった位相差検出方式の焦点検出が可能となる。
図5は、上記した個々の焦点検出画素(画素201~204、画素300,301、および画素400)における、受光角度と信号強度との関係を示す出力特性図である。図5において、横軸(X軸)には焦点検出画素における受光角度が示され、縦軸(Y軸)には信号強度比が示される。以後、図5が示すような特性を「(画素)瞳強度分布特性」と称することがある。
図5が示す曲線EA,EBは、上記したような一対の画素信号の強度特性を、それぞれ、受光角度の変化に応じて示している。曲線Eは、曲線EA,EBが示す特性の加算値である撮像信号の強度特性を示している。図5に示すように、画素への入射角度(受光角度)が0°である位置C0において2つの曲線EA,EBが交差する。曲線EA,EBの交点に対応する位置C0を、瞳強度分布の中心位置とする。焦点検出画素での画素信号量は、受光角度範囲における信号強度の積分値によって表される。以上に説明したような特性を有する画素信号を相関方向に亘って走査することで、一対の相関信号が取得される。したがって、取得された相関信号の形状は、以上の画素瞳強度分布における受光角度範囲に関係がある。詳細は後述されるが、受光角度範囲は、撮像光学系の射出瞳位置と射出瞳径に応じて変化する。
位相差検出方式の焦点検出においては、上記のような画素構造の一対の焦点検出画素からの受光信号(以下、それぞれ「A像」および「B像」と称する)に対応したA像信号波形とB像信号波形との相対位置をずらしながら互いの波形を重ね合わせる。図5が示す曲線EAの信号強度がA像信号に対応し、曲線EBの信号強度がB像信号に対応する。各信号強度を相関方向(X方向)に走査して積分することでA像信号およびB像信号が取得される。例えば、波形の差異部分の面積(積分値)が最も小さくなる状態を、最も相関が取れている(相関値が最も高い)状態とすることができる。そして、上記した状態となるようなA像とB像との相対的なずれ量(像ズレ量)に基づいて、デフォーカス量を検出(算出)することができる。なお、より簡便な手法として、A像信号の重心とB像信号の重心との間の距離を、像ズレ量として算出することも可能である。本実施形態では、以下、この重心位置間の距離を像ズレ量として採用して説明する。
像ズレ量に基づいてデフォーカス状態を得るには、制御パラメータである基線長情報を用いて像ズレ量からデフォーカス量を算出する手法が一般的に用いられる。フォーカス駆動量算出手段114がデフォーカス量を算出するに際しては、瞳位置における像ズレ量から図2から図4を参照して説明したような一対の焦点検出画素の瞳分離幅が、基線長情報として撮像装置100に記憶されている必要がある。合焦状態において、瞳位置における像ズレ量は基線長と略一致している。一方、非合焦状態において、像ズレ量はデフォーカス量に略比例して変化する。したがって、デフォーカス量は、像ズレ量から基線長を除算することによって求めることができる。
図6を参照して、上記したデフォーカス量の算出について詳述する。図6は、焦点検出画素からの信号状態と焦点検出画素の受光角度範囲の重心位置と基線長との関係図である。図6において、位置Pは、撮像光学系の射出瞳距離に対応した射出瞳位置であり、位置A,B,Cは、それぞれ焦点位置を示す。位置Bは、撮像素子104の位置(合焦位置B)を示す。位置Aは、いわゆる前ピン状態に相当しており、位置Aにおけるデフォーカス量がDEF1(マイナス値)で示されている。一方、位置Cは、いわゆる後ピン状態に相当しており、位置Cにおけるデフォーカス量がDEF2(プラス値)で示されている。
以下に詳述する焦点検出信号(相関信号)は、図2から図4を参照して説明した画素構造を有する撮像素子104から取得される。図6において、位置Pは、合焦位置Bからの距離である射出瞳距離EPDに対応した位置(絞りの位置)である。像ズレ量ZAは、前ピン状態(焦点位置A)において焦点検出画素からの光電変換信号である一対の画素信号の位相差情報から相関を得る際に必要とする像ズレ量である。相関信号ZBは、合焦位置Bにおいて合焦状態であるために波形が重なり合っている2つの焦点検出信号に相当し、像ズレが生じていない状態を示している。像ズレ量ZCは、後ピン状態(焦点位置C)における像ズレ量であり、像ズレ量ZAに対して2つの焦点検出信号の位置が入れ替わった状態を示している。
分布R1,R2は、焦点検出画素から撮像光学系の射出瞳距離EPDに対応する位置Pの平面に、一対の焦点検出画素の受光角度に対する信号強度特性をそれぞれ逆投影した信号強度分布を示している。信号強度分布R1,R2の重心位置をそれぞれ求めることによって、重心位置間の距離(隔たり量)を基線長Lとして取得できる。ここで、射出瞳径は、撮像光学系のF値(絞り値AP)情報および射出瞳距離EPDに応じて変化する。したがって、基線長Lは、撮像光学系のF値情報および射出瞳距離EPDに応じて決定される。
上述した関係性に基づくと、基線長L、射出瞳距離EPD、像ズレ量ZA,ZC、およびデフォーカス量DEF1,DEF2は、以下の式(1A)および式(1B)によって表すことができる。
L:EPD=ZA:DEF1 ……式(1A)
L:EPD=ZC:DEF2 ……式(1B)
以上の式(1A)および式(1B)をデフォーカス量DEF1,DEF2について変形すると以下の式(2A)および式(2B)が得られる。すなわち、式(2A)および式(2B)に基づいてデフォーカス量DEF1,DEF2を算出することができる。
DEF1=ZA・EPD/L ……式(2A)
DEF2=ZC・EPD/L ……式(2B)
ここで、制御パラメータである基線長L(基線長情報)は、焦点検出画素の受光角に応じた信号出力特性に基づいて算出できる。例えば、任意のF値情報および射出瞳距離EPDを設定した仮想的撮像光学系を用いて瞳位置で対となる分離領域のそれぞれの重心位置を算出し、算出された2つの重心位置の隔たり量(基線長L)を基線長情報(基準基線長)とすることができる。上記のように、基線長Lに関しては、撮像装置100における焦点検出画素の受光角に対する出力信号強度が既知である場合、参照情報に対する基線長Lの関係を、予め近似式の係数や2次元配列として基線長情報テーブル116に保持できる。参照情報は、例えば、撮像光学系のF値情報および射出瞳距離EPD(射出瞳位置LPOに対応)を含む光学パラメータである。なお、基線長情報テーブル116は、複数の撮像光学ユニット101の種別に対応した光学パラメータと基線長L(制御パラメータ)との複数の関係を記憶していると好適である。撮像装置100は、以上のように得られた制御パラメータである基線長情報を記憶し、基線長情報および像ズレ量に基づいてデフォーカス量を算出して、合焦動作を実行する。なお、デフォーカス量を算出するために像ズレ量に乗算される係数(例えば、上記した式(2A)および式(2B)の「射出瞳距離/基線長」)を、以下、「変換係数K」と称する場合がある。
以上の合焦動作は、ステッピングモータを用いたフォーカス駆動によって実現可能である。以上の合焦動作においては、算出されたデフォーカス量に基づいてステッピングモータの必要パルス数(フォーカス駆動量)を算出するような定数を含む数式が用いられると好適である。すなわち、デフォーカス量に基づいて算出されたフォーカス駆動量に従って合焦動作が実行される。
ところで、防振のために撮像素子104を移動させる構成(撮像素子移動防振)を採用すると、焦点状態が変化しないにも関わらず上記の像ズレ量が変動する場合がある。以上の像ズレ量の変動は、撮像素子104の移動による焦点検出画素への入射角度の変化に伴って基線長Lが変化することに起因して生じる。より詳細には以下の通りである。
図7を参照して、焦点検出画素への入射角度に影響する撮像光学系の射出瞳に関して説明する。図7は、撮像光学ユニット101と撮像素子ISとの位置関係および入射光路を示す図である。図7(A)は像ぶれが生じていない状態(基準状態)に相当し、図7(B)は角度ω分の像ぶれに対して補正した状態(像ぶれ補正状態)に相当する。図7において、撮像素子ISは前述した撮像素子104に相当し、虹彩絞りSPは前述した虹彩絞り102に相当する。光軸AXは撮像光学ユニット(撮像光学系)101の光軸である。射出瞳位置LPOおよび射出瞳範囲EPOは、それぞれ、撮像光学ユニット(撮像光学系)101の射出瞳位置および射出瞳範囲を示す。説明のために、撮像素子ISの中心に位置する中心画素CS、撮像素子ISの左端付近に位置する左側画素LS、および撮像素子ISの右端付近に位置する右側画素RSが、代表的な焦点検出画素(代表画素)として図7に表示されている。
図7(B)では、撮像素子移動手段123が、撮像光学ユニット(撮像光学系)101の光軸AXに直交する方向に撮像素子ISをΔXだけ移動させることによって角度ω分の像ぶれ補正がなされている。図7(B)に示すように、射出瞳範囲EPOから各代表画素LS,CS,RSが受光する光線の入射角度が、像ぶれ補正の前後で変化する。
図8および図9は、焦点検出画素における受光状態の説明図である。図8は、図7(A)の像ぶれが生じていない状態(基準状態)の受光状態であり、図9は、図7(B)の像ぶれ補正がなされた状態(像ぶれ補正状態)の受光状態である。前述したように、本実施形態では1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部を設けることができる。図8および図9の例に示すように、代表画素LS,CS,RS等の各焦点検出画素は、X方向に亘って分割され隣接する一対の光電変換部PCA,PCBを備える。後述するように、以上の光電変換部PCA,PCBから出力された相関信号に基づいて像ズレ量が検知される。なお、一対の光電変換部PCA,PCBは2つの異なる焦点検出画素にそれぞれ設けられてもよい。
範囲SA,SBは、光電変換部PCA,PCBが受光を行う入射瞳の分割範囲(瞳分割範囲SA,SB)である。光線LA,LBは、左側画素LSの光電変換部PCA,PCBに垂直入射する主光線である。同様に、光線CA,CBは、中心画素CSの光電変換部PCA,PCBに垂直入射する主光線であり、光線RA,RBは、右側画素RSの光電変換部PCA,PCBに垂直入射する主光線である。
射出瞳位置が有限距離内に存在する場合、撮像素子ISのマイクロレンズMLは、光電変換部PCA,PCBに対する位置の変位によって入射瞳範囲SA,SBから斜めに入射する光線を偏向させる。そのため、左側画素LSや右側画素RS等の撮像素子ISの周辺付近に位置する焦点検出画素へ入射する光線の偏向角度が、中心画素CS等の中央付近に位置する焦点検出画素へ入射する光線の偏向角度よりも大きくなる。結果として、周辺付近に位置する焦点検出画素の光電変換部PCA,PCBが受光する光線の強度が低下することが抑制される。
図7(B)に対応する図9では、像ぶれ補正(撮像素子移動防振)を実現するために撮像素子ISがX方向(光軸AXと直交する相関方向)へ向けてΔXだけ移動している。結果として、代表画素LS,CS,RSの光電変換部PCA,PCBに対する光線LA,LB,CA,CB,RA,RBの入射角度が、図8に示す入射角度(垂直角度)から変化している。図示されない他の焦点検出画素についても同様である。
図10は、図5に示したような画素瞳強度分布図であって、撮像素子ISの移動に伴う受光角度範囲の変化を示す説明図である。図5と同様、曲線EAの信号強度がA像信号に対応し、曲線EBの信号強度がB像信号に対応する。図10に示すように、像ぶれが生じていない基準状態においては、焦点検出画素である左側画素LSおよび右側画素RSが、角度0°を基準とした対称的な受光角度範囲(基準状態での受光角度範囲)の信号の積分値を信号強度として出力する。一方で、図7(B)および図9に関して述べたように撮像素子ISがX方向へ向けてΔXだけ移動した場合、左側画素LSおよび右側画素RS並びに射出瞳位置LPOも移動するので、左側画素LSおよび右側画素RSにおける受光角度範囲が変化する。具体的には、図10に破線で示すように、右側画素RSの受光角度範囲が正角度側へ変位すると共に、左側画素LSの受光角度範囲が負角度側へ変位する。以上のように、像ぶれ補正のために撮像素子ISが移動すると受光角度範囲が変化するので、画像信号を取得するための積分範囲が変位する。結果として、A像の重心とB像の重心との距離(重心間距離)が変化する。
図11を参照して、像ズレ量の変化について説明する。図11(A)は、像ぶれ補正が行われておらず撮像素子ISが移動していない状態(基準状態)を示す。図11(A)では各主光線が光電変換部PCA,PCBに垂直に入射している。図11(B)は、像ぶれ補正による撮像素子ISの移動に伴って、各主光線の入射角度が正のX方向(図の右方向)に向かって変化した状態を示す。図11(C)は、像ぶれ補正による撮像素子ISの移動に伴って、各主光線の入射角度が負のX方向(図の左方向)に向かって変化した状態を示す。
図11の左側列には、図7に示した射出瞳位置LPOにおいて受光可能な射出瞳範囲EPOと瞳分割範囲SA,SBが示されている。射出瞳範囲EPOは、撮像光学系の射出瞳範囲であって、撮像光学系のF値や光線ケラレ状態に基づいて求めることが可能である。瞳分割範囲SA,SBは、光電変換部PCA,PCBが受光を行う射出瞳の分割範囲である。
図11の右側列には、複数の光電変換部PCA,PCBのX方向に亘る信号強度分布が示されている。上記の説明においては、説明の簡単のため個々の代表画素LS,CS,RSにおける像高の信号強度について記述している。他方、本図の信号強度分布は、複数の焦点検出画素における複数の光電変換部PCAを含む群(A群)と複数の光電変換部PCBを含む群(B群)とから得られる複数対の位相差信号の分布を示している。相関演算(像ズレ量の検出)に用いられる以上の複数対の位相差信号は、相関方向(X方向)に亘った複数の焦点検出画素列に対する走査によって取得され、像広がりが生じているボケ像を呈する。図11の右側における分布DA,DBは、それぞれ、上記したA群およびB群における走査によって得られた信号の強度分布を示し、像ズレ量(基線長)Lは、以上の信号強度分布によって求められた像ズレ量を示す。
図10に示されるように、信号強度特性は受光角度に応じて非線形に変化する。受光角度範囲が基準状態から変化するのに伴って信号強度の積分値も変化するからである。その結果、図11(A)の基準状態における基線長Lと比較して、図11(B)の基線長Lはより短く変化し、図11(C)の基線長Lはより長く変化している。基線長Lの変化に伴って像ズレ量も変化する。
以上のように、焦点検出時において、デフォーカス状態が変化していないにも関わらず撮像素子ISの移動に起因して基線長L(像ズレ量)に誤差が生じる。図6を参照して前述したように、基線長、射出瞳距離、および像ズレ量を用いてデフォーカス量が算出されるから、撮像素子ISの移動を考慮せずに基線長情報テーブル116から取得した基線長情報を用いてもデフォーカス量を正確に算出することはできない。
前述したように、基線長情報テーブル116は、複数の光学パラメータである参照情報と、制御パラメータである基線長情報(基線長L)との対応関係を記憶している。例えば、基線長情報テーブル116は、撮像素子ISの瞳位置情報(撮像素子瞳位置)、撮像光学系の射出瞳位置情報、絞り値情報、および焦点検出時の像高座標情報(X座標,Y座標)と、基線長Lとを対応付けて記憶している。基線長情報取得手段(情報取得手段)115は、参照情報をキーとして基線長情報テーブル116を参照し、制御パラメータである基線長情報(基線長L)を取得する。
一般に、撮像素子ISへの入射角度に対する瞳強度分布極性、並びに撮像光学系の射出瞳位置および射出瞳径を用いて基線長情報(基線長L)を算出し高速に焦点を検出するには、高い演算処理能力が要求される。本実施形態では、基線長情報テーブル116を参照して基線長情報(基線長L)を取得することによって必要な演算量の削減が図られている。
そして、以下に説明するように、撮像素子ISの移動による制御パラメータ(基線長情報)の変化を修正するために、基線長情報(基線長L)を取得するのに用いる参照情報を補正している。
まず、撮像素子瞳位置について説明する。図8および図9を参照して前述したように、撮像素子ISのマイクロレンズMLは、光電変換部PCA,PCBに対する位置の変位によって瞳分割範囲SA,SBから斜めに入射する光線を偏向させる。そのため、左側画素LSや右側画素RS等の撮像素子ISの周辺付近に位置する焦点検出画素へ入射する光線の偏向角度が、中心画素CS等の中央付近に位置する焦点検出画素へ入射する光線の偏向角度よりも大きくなる。マイクロレンズMLを偏心させることによって特定の射出瞳位置LPOからの光線の入射角度を最適化した場合の撮像素子特性を、以下、撮像素子瞳位置SPO(図12を参照)と称する。撮像素子瞳位置SPOは、撮像光学系(撮像光学ユニット101)に応じて定まるものであって、撮像装置100のメモリに記憶され、参照情報補正手段119によって取得され補正されると好適である。撮像光学ユニット101が交換可能である場合、撮像素子瞳位置SPOは、複数種の撮像光学ユニット101に亘る代表的な射出瞳位置LPOに適合するように設定されると好適である。
図12は、本実施形態における参照情報の補正手法の説明図である。以下に説明する補正手法においては、焦点検出座標と撮像素子ISの移動量とに基づいて基線長Lを取得するのに先立って、光学パラメータである参照情報(撮像素子瞳位置SPO等)を補正する。図12は、撮像素子瞳位置SPO,SPO1および撮像光学系の射出瞳位置LPO,LPO1と、座標Xに位置する焦点検出画素(右側画素RS)に対する光線の入射状態とを示す。なお、以下の説明においては、X方向にのみついて説明しているが、X方向に直交するY方向についても以下の説明は同様に適用される。したがって、撮像素子ISが2次元的に移動する構成において、以下に説明される本実施形態の補正手法が適用可能である。
図12(A)は、撮像素子移動防振(像ぶれ補正)が実行される前の基準状態に相当する。範囲P0は、撮像光学系の射出瞳径S0にて規制された角度範囲の光線が、前述した瞳強度分布特性に従って焦点検出画素(右側画素RS)に入射されることを示す。位置CX0は、前述した瞳強度分布特性の中心位置に相当する入射光線が通る位置を示す。本例では、撮像素子瞳位置SPOと射出瞳位置LPOとが離間しているので、右側画素RSへの入射光線の角度範囲が規制されている。その結果、瞳強度分布特性はX方向(図の左右方向)に亘って非対称であるので、位置CX0もX方向に亘って非対称な位置にある。
図12(B)は、撮像素子移動防振によって撮像素子ISがX方向へ向けてΔXだけ移動した状態に相当する。前述のように、焦点検出画素(右側画素RS)の瞳強度分布特性は、画素内のマイクロレンズと光電変換部PCとの位置関係に応じて定まる特性であって、撮像素子ISの移動とは無関係である。したがって、図12(A)の位置CX0にて示される瞳強度分布特性の中心位置となる入射角度は、図12(B)においても変化しない。そのため、撮像素子ISがΔXだけX方向へ移動した後の瞳強度分布特性の中心位置に相当する入射光線が通る位置は、図12(B)中の位置CX1である。そして、瞳強度分布特性の中心位置CX1と光軸AXとの交点に対応するのは、図12(B)中の位置SPO1である。
図12(B)に示す状態において、参照情報として撮像素子瞳位置SPOを用いることは、範囲P2に対応する瞳強度分布特性に基づいて基線長Lを取得することに相当する。しかしながら、撮像素子瞳位置SPOは、上述のように瞳強度分布特性の中心位置CX1と光軸AXとの交点に対応していない。そこで、本例では、撮像素子ISをΔXだけ移動させた場合に、撮像素子瞳位置SPOを、瞳強度分布特性の中心位置CX1と光軸AXとの交点に対応する撮像素子瞳位置SPO1に補正する。
以上の補正によって、焦点検出を行う座標位置の焦点検出画素に対する瞳強度分布特性の中心位置CXが、撮像素子ISの移動前後で変化することが回避される。ひいては、撮像素子ISの移動後の右側画素RSから見た撮像素子瞳位置SPO1での瞳強度分布特性が、移動前の基準状態の瞳強度分布特性と等価になる。ここで、瞳強度分布は撮像素子ISへの入射角度に対する信号強度の比率であるから、撮像素子瞳位置と瞳径方向の座標とによって角度情報を表すことができる。また、補正後の撮像素子瞳位置SPO1に対応する位置P1は図12(A)の位置P0と相似の関係にあるので、撮像素子瞳位置に対する瞳径方向の座標は、撮像素子ISとの距離変化分を比例倍することによって求められる。
図13(A)は、上記した図12(B)での撮像素子瞳位置SPOの補正処理の概略フロー図である。まず、参照情報補正手段119は、撮像光学系の射出瞳位置と絞り値(射出瞳径)と焦点検出画素の座標情報とを取得し(ステップS13A1)、撮像素子ISの移動量情報を取得する(ステップS13A2)。次いで、参照情報補正手段119は、焦点検出画素の座標情報を撮像素子ISの移動量に基づいて補正すると共に、上記したように撮像素子瞳位置SPOを補正する(ステップS13A3)。そして、基線長情報取得手段115は、上記したステップによって得られた参照情報を用いて基線長情報テーブル116を参照し(ステップS13A4)、基線長情報(基線長L)を取得する(ステップS13A5)。
以上の構成によれば、撮像素子ISの移動量ごとに基線長情報テーブル116を設けることなく、撮像素子ISの移動量に応じた(すなわち、誤差が修正された)基線長L(制御パラメータ)を取得することが可能である。したがって、像ぶれ補正時においても簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができ、ひいては高精度かつ高速な合焦動作を実現できる。
次いで、図12(C)および図13(B)を参照して、別の参照情報の補正手法を説明する。この補正手法では、焦点検出を行う座標位置の変化量に基づいて、上記した補正手法により得られた各値に対してスケーリングを実行する。スケーリングに用いる変化量(変化比率)Mは、撮像素子ISの座標Xおよび移動量ΔXを用いた以下の式(3A)によって求められる値である。
M=X/(X+ΔX) ……式(3A)
以上のスケーリングによって、補正後の撮像素子瞳位置SPO1が元の撮像素子瞳位置SPOに戻ると共に、補正後の焦点検出画素のX座標が元のX座標に戻る。他方、撮像光学系の射出瞳位置LPOは、以下の式(3B)によって求められる補正後の射出瞳位置LPO1に変化する。
LPO1=M・LPO ……式(3B)
以上のスケーリングによって、図12(A)に示す撮像光学系の射出瞳径S0が図12(C)に示す射出瞳径S1に変倍されるので、絞り値APを補正すると好適である。撮像光学系の射出瞳径Sは撮像光学系の虚像であるから、一般的な光学法則(縦倍率=横倍率の2乗)に則った以下の式(3C)によって補正絞り値AP1が示される。
AP1:S1=AP:SO・M^2 ……式(3C)
図13(B)は、上記した図12(B)および図12(C)での射出瞳位置LPOおよび絞り値APの補正処理の概略フロー図である。まず、参照情報補正手段119は、撮像光学系の射出瞳位置と絞り値(射出瞳径)と焦点検出画素の座標情報とを取得し(ステップS13B1)、撮像素子ISの移動量情報を取得する(ステップS13B2)。次いで、参照情報補正手段119は、変化量である変化比率Mを用いて、撮像光学系の射出瞳位置LPOを補正すると共に、絞り値APを補正する(ステップS13B3)。基線長情報取得手段115は、上記したステップによって得られた参照情報(補正後の射出瞳位置LPO1および絞り値AP1等)を用いて基線長情報テーブル116を参照し(ステップS13B4)、基線長情報(基線長L)を取得する(ステップS13B5)。
以上の補正手法によれば、前述の補正手法と同様に撮像素子ISの移動量に応じた基線長Lを取得することが可能である。したがって、像ぶれ補正時においても簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができ、ひいては高精度かつ高速な合焦動作を実現できる。加えて、補正前後において撮像素子瞳位置SPOが変化しないので、基線長情報テーブル116に撮像素子瞳位置の変化に対応した配列を追加する必要が無い。したがって、基線長情報テーブル116の容量をより低減させることが可能である。
次いで、図13(C)を参照して、別の参照情報の補正手法を説明する。この補正手法では、図13(B)の処理と同様に撮像光学系の射出瞳位置LPOを補正する一方、絞り値APの補正をせずに、基線長情報テーブル116を参照して基線長情報(基線長L)を取得する(ステップS13C1~C5)。以上のように絞り値APの補正が反映されずに取得された基線長Lを、以下の式(4)に基づいて基線長情報取得手段115が補正し(ステップS13C6)、補正後の基線長L1を取得する(ステップS13C7)。
L1=L・M^2 ……式(4)
以上の構成によれば、前述の補正手法と同様に撮像素子ISの移動量に応じた基線長Lを取得することが可能である。構造的に困難な可能性がある絞り値APの補正をすることを回避できるので、より簡素な構成で精度よく基線長Lを取得できる。また、前述した構成と同様に、像ぶれ補正時においても簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができ、ひいては高精度かつ高速な合焦動作を実現できる。
図14は、本実施形態の参照情報の補正処理を含む焦点検出から合焦動作に至るフロー図である。
ステップS101にて、撮影者が、撮像装置100に電源を投入すると共に、撮像素子移動防振(像ぶれ補正)を開始させる。なお、撮像光学ユニット101がズームレンズである場合、焦点距離情報は既に取得されていると想定する。
ステップS102にて、撮影者がシャッターレリーズ操作を行うと、ステップS103にて、焦点検出像高決定手段111が焦点検出位置(撮像素子104内のX,Y座標)を決定する。なお、ステップS102のシャッターレリーズ操作によって、本撮影に先立つトリガー動作が実行されてもよく、本撮影自体が実行されてもよい。
焦点検出位置が決定されると、ステップS104にて、焦点検出信号抽出手段112が、焦点検出信号を取得(抽出)する。次いで、ステップS105にて、相関演算手段113が、抽出された焦点検出信号である相関信号に対して相関演算処理を行って像ズレ量を検出する。
ステップS106にて、参照情報補正手段119が、上記したような光学パラメータ(焦点距離情報、焦点検出座標、絞り値、瞳位置情報等)を参照情報として取得する。ステップS106は、前述のステップS13A1,S13B1,S13C1に対応する。撮像光学系の射出瞳位置情報は、焦点距離情報と撮像素子の焦点検出座標と絞り値情報に基づいて取得し得る。なお、射出瞳位置情報を高精度化するために、現時点におけるフォーカスレンズ位置情報をさらに用いてもよい。
ステップS107にて、移動量検出手段122が検出した撮像素子104の移動量を参照情報補正手段119が取得する。ステップS107は前述のステップS13A2,S13B2,S13C2に対応する。ステップS108にて、以上のステップにて取得された参照情報を参照情報補正手段119が補正する。ステップS108は前述のステップS13A3,S13B3,S13C3に対応する。ステップS109にて、基線長情報取得手段115が、補正後の参照情報を用いて基線長情報テーブル116を参照し、制御パラメータである基線長情報(基線長L)を取得する。ステップS109は、前述のステップS13A4,S13B4,S13C4およびステップS13A5,S13B5,S13C5に対応する。なお、基線長情報取得手段115は、前述のステップS13C6、C7による基線長Lの補正を実行してもよい。
ステップS110にて、以上のステップにて取得された像ズレ量と基線長情報とを用いてフォーカス駆動量算出手段(フォーカス制御手段)114がデフォーカス量を算出する。なお、ステップS110でのデフォーカス量の算出は、像ズレ量に変換係数Kを乗算することに相当する。ステップS111にて、制御手段130が、デフォーカス量に基づいて設定されている許容合焦範囲と算出されたデフォーカス量とを比較して合焦判定を実行する。合焦状態である場合(S111:YES)、制御手段130が、上記した焦点検出動作を終了すると共に、後続の動作(画像取り込み等)を実行する。他方、合焦状態でない場合(S111:NO)、フォーカス駆動量算出手段114がフォーカス駆動量を算出し(ステップS112)、フォーカス駆動手段117がフォーカスレンズ群103を駆動する(ステップS113)。そして、制御手段130が処理をステップS104に戻し、ステップS111にて合焦状態であると判定されるまで上記の処理を繰り返す。
以上の構成によれば、像面位相差方式の焦点検出を行う撮像装置100において、像ぶれ補正における撮像素子104の移動により生じる制御パラメータの誤差が簡素な構成で修正される。したがって、像ぶれ補正時においても簡素な構成によって焦点検出のためのデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができ、ひいては高精度かつ高速な合焦動作を実現できる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、像ぶれ補正に伴って生じる制御パラメータ(基線長L)の誤差を修正するために、瞳位置情報(撮像素子瞳位置SPO,撮像光学系の瞳位置LPO)等の光学パラメータを補正する。以上の補正によって、デフォーカス量の算出に用いる制御パラメータ(変換係数Kを算出する要素である基線長L)を補正するのと同等の結果を実現している。第2実施形態では、以下に詳述するように、変換係数Kおよびシェーディング補正係数SCを補正してデフォーカス量を算出する。変換係数Kおよびシェーディング補正係数SCの補正は、ステップS110のデフォーカス量の算出(取得)に先立って、第1実施形態の基線長情報取得手段115に相当する情報取得手段115により実行されると好適である。なお、以下に例示する各実施形態において、作用、機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の説明を適宜に省略する。
第1実施形態において前述したように、デフォーカス量を求めるのに用いられる変換係数Kは、射出瞳位置LPOに相当する射出瞳距離EPDと基線長Lとを用いて、以下の式(5)に従って算出される。ここで、基線長Lは、瞳面に投影される絞り枠の形状(枠ケラレ形状)に応じて変化する。
K=EPD/L ……式(5)
図15は、二次元的に示した画素強度分布および絞り枠の投影位置の説明図である。絞り枠は、レンズの前枠および後枠によるケラレ形状に応じて変形する。図15に示す通り、光電変換部PCAの瞳強度分布(第1瞳強度分布)および光電変換部PCBの瞳強度分布(第2瞳強度分布)は、それぞれ異なる瞳強度分布を有している一方、それぞれ同じ位置に絞り枠が投影されている。第1瞳強度分布は前述のA像に対応し、第2瞳強度分布は前述のB像に対応する。基線長Lは、第1瞳強度分布に投影された絞り枠に包含された強度分布の重心位置と、第2瞳強度分布に投影された絞り枠に包含された強度分布の重心位置との距離(隔たり量)として算出可能である。
レンズ枠によるケラレが影響しないような絞り値の場合は絞りによる枠自体が投影されるので、投影される絞り枠は略真円形状を示す。一方、像高および交換レンズの種別によってはレンズ枠(前枠、後枠)が絞りによる枠の内側に入り込んだ状態で投影されるので、投影される絞り枠は図15に示すような略楕円形状を示す。さらに、投影される絞り枠の形状は像ぶれ補正の際に撮像光学ユニット101内の補正光学系が相対的に移動した際にも変形する。補正光学系は、不図示の相対移動手段によって移動させられる。
図16は、撮像光学系の位置とケラレ形状との関係の説明図である。位置1601では、光軸と重なる位置に撮像光学ユニット101内の補正光学系の中心が位置している。枠ケラレ状態1604,1605は、それぞれ、以上の光軸がずれていない状態における撮像素子104上の像高位置1602,1603での絞り枠を示している。中央像高において略真円形状である絞り枠は、レンズ枠によってケラれることで図示のような略楕円形状(レモン形状)となる。なお、枠ケラレ状態1604,1605は互いに回転対称である。
一方、位置1606では、像ぶれ補正を行うために撮像光学ユニット101内の補正光学系の中心が光軸からずれて偏った状態にある。枠ケラレ状態1609,1610における実線は、それぞれ、以上の光軸がずれて偏った状態における撮像素子104上の像高位置1607,1608での絞り枠を示している。なお、枠ケラレ状態1609,1610における破線は、枠ケラレ状態1604,1605と同様の光軸がずれていない状態における絞り枠を示している。
以上のように、像高位置と撮像光学ユニット101内の補正光学系の相対位置とに応じて(すなわち、像ぶれ補正によって)、枠ケラレ形状(投影される絞り枠)の形状および大きさが変化する。結果として、枠ケラレ形状に包含される瞳強度分布が変化するので、基線長Lが変化し、ひいては変換係数Kが変化する。したがって、枠ケラレ形状に応じて変換係数Kを補正することで、焦点検出のためのデフォーカス量をより精度よく算出できる。以下に、変換係数Kの補正手法について具体的に例示する。
第1の補正手法を説明する。本手法では、撮像光学ユニット101内の補正光学系と撮像素子104との相対位置に応じて変換係数Kが補正される。
変換係数Kの値は、撮像光学ユニット101内の補正光学系と像高との相対位置に応じて変化する。例えば、レンズ群中にて補正光学系が右方向に動いた場合の右側像高での枠ケラレ形状は、補正光学系が撮像光学ユニット101の中央に位置している場合の右側像高での枠ケラレ形状と比較して大きいので、変換係数Kは小さくなる。他方、レンズ群中にて補正光学系が右方向に動いた場合の左側像高での枠ケラレ形状は、補正光学系が中央に位置している場合の左側像高での枠ケラレ形状と比較して小さいので、変換係数Kは大きくなる。以上のように、撮像光学ユニット101内の補正光学系の移動に伴って変換係数Kも変化する。
図17は、補正光学系の移動量と枠ケラレ形状の面積の変化率との関係を示す表である。面積の変化率は、補正光学系の移動方向と像高の相対角度とから算出される。相対角度0deg(0°)の場合、すなわち、例えば補正光学系が右方向に動いた場合の右側像高での枠ケラレ形状の面積は、補正光学系の移動量に比例して増大する。したがって、補正光学系が中央に位置するときの枠ケラレ形状の相対面積を1とすると、補正光学系の移動量が増大するに連れて、枠ケラレ形状の相対面積は1よりも大きくなる。他方、相対角度180deg(180°)の場合、すなわち、例えば補正光学系が右方向に動いた場合の左側像高での枠ケラレ形状の面積は、補正光学系の移動量に比例して減少する。したがって、補正光学系が中央に位置するときの枠ケラレ形状の相対面積を1とすると、補正光学系の移動量が増大するに連れて、枠ケラレ形状の相対面積は1よりも小さくなる。
図15に示されるように、本実施形態における瞳強度分布は横方向(左右方向、水平方向)に亘って分割されている。そのため、以上の瞳分割方向と直交する縦方向に亘って枠ケラレ形状の面積が変化しても変換係数Kに与える影響は小さい。したがって、本手法では、撮像光学ユニット101内の補正光学系の移動成分のうち瞳分割方向の移動量と瞳分割方向での像高の相対角度とに基づいて変換係数Kを変換する。なお、より詳細なパラメータ(例えば、瞳分割方向に直交する方向の移動量および相対角度)をさらに用いて、より高精度な制御や瞳分割方向が二次元に亘る構成における制御を実現してもよい。
情報取得手段115は、撮像装置100のメモリに記憶された図17の面積変化率表に基づいて、撮像光学ユニット101内の補正光学系の移動量と方向(相対角度)とに基づいて枠ケラレ形状の面積を算出する。そして、情報取得手段115は、算出した面積の変化量に基づいて瞳強度分布から変換係数Kを算出する(すなわち、変換係数Kを補正する)。なお、変換係数Kは、例えば、特開2015-11283に開示されるような有効絞り値に基づいた手法を用いて算出すると好適である。
以上に説明したように、補正光学系の移動量に応じて補正した枠ケラレ形状に基づいて算出した変換係数K(補正後の変換係数K)を用いることによって、像ぶれ補正時においても簡素な構成によってデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができる。
次いで、第2の補正手法を説明する。第1の補正手法においては、補正光学系の移動量と相対角度とに応じた枠ケラレ形状の面積変化に基づいて変換係数Kを補正している。第2の補正手法では、枠ケラレ形状の形状変化を示す形状情報に基づいて変換係数Kを補正する。
図18は、以上の形状情報に対応した枠ケラレ形状の説明図である。図18に示す枠ケラレ形状1802~1805は、撮像光学ユニット101内の補正光学系が右方向(矢印1801が示す方向)に動いた場合の4像高(上下左右の各像高)における枠ケラレ形状を示す。補正光学系が中央に位置している場合の枠ケラレ形状は4像高とも同じである一方、補正光学系が動いた場合の4像高の枠ケラレ形状は互いに異なる変化を示す。枠ケラレ形状1802は、補正光学系が右方向に動いた状態の右像高の枠ケラレ形状に対応する。他も同様に、枠ケラレ形状1803,1804,1805は、それぞれ、補正光学系が右方向に動いた状態の左像高、上像高、下像高の枠ケラレ形状に対応する。
撮像装置100のメモリは、上記したような補正光学系の移動方向と相対的な像高とに対応した枠ケラレ形状を、形状情報として記憶している。情報取得手段115は、メモリ内の形状情報と瞳強度分布とに基づいて変換係数Kを補正する。
図19は、図18の形状情報を180°回転させた配置を示し、図20は、図18の形状情報を反時計回りに90°回転させた配置を示す。情報取得手段115は、図18にて示される形状情報を回転処理した上で用いて変換係数Kを補正してもよいし、撮像装置100のメモリに記憶された各回転角度に応じた形状情報を用いて変換係数Kを補正してもよい。
図20のように、補正光学系が上方向(矢印2001が示す方向)に動いた場合、瞳強度分布の瞳分割方向(図20の左右方向)に亘っては枠ケラレ形状がほぼ変化しない。すなわち、補正光学系が瞳分割方向に直交する方向(上方向または下方向)に動いた場合は、変換係数Kの変化が小さく焦点検出性能に対する影響も小さい。
上記のように、補正光学系の移動方向および相対的な像高における枠ケラレ形状を示す形状情報に基づいて算出した変換係数K(補正後の変換係数K)を用いることで、像ぶれ補正時においても簡素な構成によってデフォーカス量を高精度かつ高速に算出できる。
なお、以上の構成では互いに90°異なる4像高の枠ケラレ形状に相当する形状情報を撮像装置100のメモリに記憶しているところ、より詳細な8像高の枠ケラレ形状や16像高の枠ケラレ形状を、記憶容量の許容範囲内でメモリに記憶してもよい。以上の構成によれば、より精度よく変換係数Kを補正でき、ひいてはより精度よくデフォーカス量を算出することができる。また、形状情報に含まれない方向の像高に関しては、情報取得手段115が、以上の方向の像高を挟む2つの像高についてそれぞれ変換係数Kを算出した上で、補間演算によって所望の方向の変換係数Kを取得すると好適である。
また、補正光学系の移動量がそれぞれ異なる複数の枠ケラレ形状に相当する形状情報をメモリに記憶しておくことによって、さらに精度よく変換係数Kを算出することも可能である。
次いで、第3の補正手法を説明する。第1および第2の補正手法は枠ケラレ情報が示す枠ケラレ形状の変化に基づいて変換係数Kを補正する。より簡易な第3の補正手法では、枠ケラレ情報が示す射出瞳距離EPDの情報に基づいて変換係数Kを算出する。
撮像光学ユニット101内の補正光学系が中央に位置している場合、像高毎の射出瞳距離EPDは回転対称系(対称光学系かつ共軸系)となる。一方で、補正光学系の位置が偏位した場合、像高値が同じであっても補正光学系の移動方向との相対関係によって射出瞳距離EPDも変化する。したがって、撮像装置100のメモリに記憶させた射出瞳距離EPDの変化量に基づいて情報取得手段115が補正演算処理を実行することで、演算量を低減しつつ補正係数Kを算出することが可能である。例えば、射出瞳距離EPDに応じて予め算出した変換係数Kを撮像装置100のメモリに記憶しておくことで、補正光学系の移動量および移動方向(相対角度)に対応した射出瞳距離EPDの変化情報から変換係数Kを取得することが可能となる。結果として、変換係数Kを取得(補正)するための演算量を低減しつつ、像ぶれ補正時においても簡素な構成によってデフォーカス量を高精度かつ高速に算出することができる。
次いで、第4の補正手法を説明する。第1から第3の補正手法は変換係数Kを補正するものである。第4の補正手法はシェーディング補正係数SCを補正するものである。したがって、まずシェーディングについて説明する。
図11を参照して前述したように、像ぶれ補正によって撮像光学ユニット101と撮像素子104とが相対的に移動すると瞳分割状態も変化する。そして、撮像素子104の周辺付近において瞳分割が不均一になるので、図11(B),(C)の右側に示す通り信号強度分布DA,DBも非対称的になるように変化する。結果として、A像に対応する第1瞳強度分布とB像に対応する第2瞳強度分布との間の強度差(強度ムラ)であるシェーディングが生じる。
第1実施形態において前述したように、対である瞳強度分布は焦点検出に用いられる焦点検出信号(相関信号)であるから、以上のようなシェーディングが生じると焦点検出の精度が劣化する可能性がある。したがって、シェーディングが生じている場合には焦点検出信号を補正すると好適である。例えば、ステップS104で取得された焦点検出信号(A像に対応する第1焦点検出信号およびB像に対応する第2焦点検出信号)が、ステップS105の相関演算に先立って制御手段130によって補正されるとよい。第1焦点検出信号および第2焦点検出信号は、それぞれ、第1シェーディング補正係数SC1および第2シェーディング補正係数SC2を乗算することによって補正される。第1シェーディング補正係数SC1および第2シェーディング補正係数SC2は、それぞれ、焦点検出領域の像高、絞り値、および射出瞳距離に基づいて算出すべき値である。なお、撮像光学ユニット101内の補正光学系が移動するのに伴って以上のシェーディング補正係数SC1,SC2も変化する。
前述したように、補正光学系の移動に伴って枠ケラレ形状が変化する。図15に示す瞳強度分布上に投影された枠ケラレ形状内を通過した光束が撮像素子104上において結像する。そのため、枠ケラレ形状が変化すると第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との強度比も変化する(すなわち、シェーディングが発生する)。したがって、制御手段130(例えば、情報取得手段115)がシェーディング補正係数SC1,SC2を補正することによって、焦点検出の精度を向上させることができる。シェーディング補正係数SC1,SC2の補正は、上記した第1から第3の補正手法に準じて行うことが可能である。
例えば、第1の補正手法と同様、枠ケラレ形状の面積の変化量から有効絞り値を算出し、算出された有効絞り値を用いて特開2015-11283に示された手法に従ってシェーディング補正係数SC1,SC2を算定(補正)できる。また、第2の補正手法と同様、枠ケラレ形状に相当する形状情報と瞳強度分布(第1および第2の瞳強度分布)とに基づいて算出した第1検出信号の光量および第2検出信号の光量を用いて、シェーディング補正係数SC1,SC2を算定(補正)できる。また、第3の補正手法と同様、射出瞳距離EPDに応じて予め算出したシェーディング補正係数SC1,SC2を撮像装置100のメモリに記憶しておくことで、射出瞳距離EPDの変化情報に対応するシェーディング補正係数SC1,SC2を取得できる。
以上に説明したように、変換係数Kおよびシェーディング補正係数SC1,SC2を撮像光学ユニット101内の補正光学系の位置に応じて取得(補正)することで、像ぶれ補正時においても簡素な構成によってデフォーカス量を高精度かつ高速に算出できる。ひいては、焦点検出の精度をより向上させることができる。
(変形例)
以上の各実施形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以上の実施形態および以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない限り適宜に併合され得る。
第1実施形態では、撮像素子104(撮像素子IS)を移動させることによって像ぶれ補正を行う構成(撮像素子移動防振、センサーシフト方式)が採用されている。しかしながら、撮像光学ユニット101の光軸を補正光学系(シフト光学系)によってシフトさせることによって像ぶれ補正を行う構成(レンズシフト方式)が採用されてもよい。以上の構成においても、第1実施形態と同様の技術的効果が奏される。光軸がシフトされることによって、第1実施形態と同様に、焦点検出画素に対する入射角度が変化し、ひいては基線長Lも変化するからである。本例のシフト光学系を採用する場合、移動量検出手段122が検出した撮像光学ユニット101の光軸の移動量(シフト量)に基づいて参照情報の補正が実行される。
第1実施形態において、絞り値情報に加えて、撮像光学ユニット101における光学ケラレ情報を参照情報に含めてもよい。以上の構成によれば、追加された光学ケラレ情報によってより正確な基線長情報を取得することが可能となる。
他方、第2実施形態では、撮像光学ユニット101内の補正光学系を移動させることによって像ぶれ補正を行う構成(レンズシフト方式)が採用されている。しかしながら、撮像素子104(撮像素子IS)を移動させることによって像ぶれ補正を行う構成(センサーシフト方式)が採用されてもよい。以上の構成においても、第2実施形態と同様の技術的効果が奏される。
上記した実施形態における像ぶれ補正は、撮像光学ユニット101(レンズ側)にて計測された像ぶれ量に基づいて実行されてもよいし、撮像装置100側にて計測された像ぶれ量に基づいて実行されてもよい。
上記した実施形態における補正動作は、常に実行し続けなくてもよく、要求精度や演算量、合焦動作のフィードバックのタイミング等に応じて適宜に省略することができる。例えば、撮像光学系の射出瞳位置LPOと撮像素子瞳位置SPOとの差が小さい場合、撮像素子104が移動しても射出瞳位置LPOと瞳強度分布特性の中心位置CXとのずれが小さいので基線長Lの変化も小さい。また、撮像素子104の移動量ΔX(焦点検出画素の座標変化)が小さく瞳強度分布特性の中心位置CXの変化が小さい場合、補正前後の撮像素子瞳位置SPO,SPO1の差が小さいので基線長Lの変化も小さい。以上のような場合、すなわち瞳位置の差分が閾値(第1閾値)より小さい場合や、撮像素子104の相対移動量が閾値(第2閾値)より小さい場合には、像ぶれ補正による誤差が小さいと評価できるので、参照情報の補正を実行しない構成を採用することができる。以上の構成によれば、基線長Lの変化が小さい場合に参照情報の補正動作が省略されるので、撮像装置100における処理速度の向上と処理負荷の低減が実現される。
また、例えば、撮像装置100における突然の揺れによって瞬間的に撮像光学ユニット101内の補正光学系が移動した場合、補正光学系の移動は一時的であって継続しない。したがって、補正光学系の移動が瞬間的である場合(例えば、補正用光学系が所定時間以上に亘り中央位置から離れた場合)に、変換係数Kやシェーディング補正係数SCの算出(補正)を実行しない構成を採用することが可能である。上記判定の基準である所定時間は、撮影方法、撮像光学ユニット101のレンズ特性、ユーザ設定等に応じて任意に設定可能である。また、補正光学系の移動量が所定の閾値を上回った場合に、変換係数Kやシェーディング補正係数SCの算出(補正)を実行しない構成を採用することが可能である。以上の構成によれば、変換係数Kやシェーディング補正係数SCの補正動作が適宜に省略されるので、撮像装置100における処理速度の向上と処理負荷の低減が実現される。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮像装置
101 撮像光学ユニット(撮像光学系)
104 撮像素子
114 フォーカス駆動量算出手段(フォーカス制御手段)
119 参照情報補正手段
AX 光軸
DEF デフォーカス量
L 基線長
LPO 撮像光学系の射出瞳位置
SPO 撮像素子瞳位置
ΔX 移動量(相対移動量)

Claims (18)

  1. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する参照情報補正手段と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求めるフォーカス制御手段と、を備え、
    前記参照情報補正手段は、前記相対移動量と前記座標情報とに基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像素子の瞳位置を補正し、
    前記情報取得手段は、補正後の前記撮像素子の瞳位置に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とする撮像装置。
  2. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する参照情報補正手段と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求めるフォーカス制御手段と、を備え、
    前記参照情報補正手段は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置と前記絞り値とを補正し、
    前記情報取得手段は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置および前記絞り値に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とする撮像装置。
  3. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する参照情報補正手段と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求めるフォーカス制御手段と、を備え、
    前記参照情報補正手段は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置を補正し、
    前記情報取得手段は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置に対応する前記基線長を取得すると共に、取得した前記基線長を前記変化量に基づいて補正する、ことを特徴とする撮像装置。
  4. 前記参照情報補正手段は、前記撮像光学系の射出瞳位置と前記撮像素子の瞳位置との差分が第1閾値よりも小さい場合に、または、前記撮像素子の相対移動量が第2閾値よりも小さい場合に、前記参照情報を補正しない、ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像光学系は前記撮像装置に対して交換可能であり、
    前記情報データセットは、複数の前記撮像光学系の種別に対応した前記参照情報と前記基線長との複数の関係を記憶している、ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記情報取得手段は、前記撮像素子が備える焦点検出画素から得られる焦点検出信号のシェーディング補正に用いるシェーディング補正係数を、前記撮像素子の前記相対移動量に応じて変化する枠ケラレ形状に関する枠ケラレ情報に基づいて取得し、
    前記フォーカス制御手段は、シェーディング補正された焦点検出信号から得られる像ズレ量と前記基線長に応じて得られる変換係数とに基づいて前記デフォーカス量を求める、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記情報取得手段は、前記枠ケラレ情報に示される前記枠ケラレ形状の面積変化または形状変化に基づいて前記シェーディング補正係数を取得する、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  8. 前記情報取得手段は、前記枠ケラレ情報に示される前記撮像光学系の射出瞳距離に基づいて前記シェーディング補正係数を取得する、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  9. 前記枠ケラレ情報は、前記撮像光学系の前記光軸をシフトさせる補正光学系の各相対角度に対応した情報である、ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記情報取得手段は、前記撮像素子が所定時間以上に亘り中央位置から相対的に離れた場合に取得を実行する、ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記撮像素子を移動させることによって像ぶれ補正を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記撮像光学系の前記光軸をシフトさせることによって像ぶれ補正を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とに基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像素子の瞳位置を補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像素子の瞳位置に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置と前記絞り値とを補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置および前記絞り値に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  15. 撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置を補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置に対応する前記基線長を取得すると共に、取得した前記基線長を前記変化量に基づいて補正する、ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  16. 撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記撮像装置の制御方法は、
    撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とに基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像素子の瞳位置を補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像素子の瞳位置に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とするプログラム。
  17. 撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記撮像装置の制御方法は、
    撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置と前記絞り値とを補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置および前記絞り値に対応する前記基線長を取得する、ことを特徴とするプログラム。
  18. 撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記撮像装置の制御方法は、
    撮像光学系の射出瞳位置および絞り値、並びに撮像素子の焦点検出位置における焦点検出画素の座標情報を参照情報として取得すると共に、前記撮像光学系の光軸に対する前記撮像素子の相対移動量と前記座標情報に基づいて前記参照情報を補正する工程と、
    焦点検出のためのデフォーカス量を求めるのに用いる、前記撮像素子の瞳位置に基づいて特定される基線長と、前記参照情報と、を関係付けて記憶している情報データセットを参照して、補正後の前記参照情報に対応する前記基線長を取得する工程と、
    前記基線長を取得する工程から供給された前記基線長に基づいて前記デフォーカス量を求める工程と、を備え、
    前記参照情報を補正する工程は、前記相対移動量と前記座標情報とから得られる変化量に基づいて、前記参照情報に含まれる前記撮像光学系の瞳位置を補正し、
    前記基線長を取得する工程は、補正後の前記撮像光学系の瞳位置に対応する前記基線長を取得すると共に、取得した前記基線長を前記変化量に基づいて補正する、ことを特徴とするプログラム。
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