JP7246481B2 - 表示パネル及び端末 - Google Patents

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０１８年１１月３０日に中国で提出された中国特許出願番号Ｎｏ．２０１８１１４５４２８６．５の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示は、電子技術分野に関し、特に、表示パネル及び端末に関する。

近年、電子製品の急速な発展に伴い、携帯電話は輝く星となり、人々が最も関心する掛け替えのない電子製品となっている。アップルやいくつかの主流の携帯電話の発展歴史を展望すると、スクリーンはどんどん大きくなり、形はどんどん精巧になり、携帯電話はどんどん薄く且つ軽くなっている。しかし、近年では、携帯電話の構造材がネックとなり、携帯電話の超薄型、超軽量などの極まり方向への発展に大きく制限されているため、各種の携帯電話の構造部品の開発が携帯電話発展の鍵となっている。そのうち、高強度、超薄型タイプ、曲面タイプ、曲げタイプなどの携帯電話構造部品が市場の注目を集め始めてきた。

携帯電話の表示画面は、消費者が携帯電話を感じるための窓であり、携帯電話にとって、特に表示ウィンドウのデザインが重要である。２Ｄ表示画面と２．５Ｄ曲面ガラス表示画面の長期使用では、すでに消費者にさらなるサプライズを与えることができず、３Ｄ曲面スクリーンはすでに消費者に強い視覚的インパクトを与えたが、質的な変化をもたらすにはまだ不十分である。

フルスクリーンとは、画面占有率が１００％に近いスクリーンデザインであり、その表示モジュール自体の上枠／左枠／右枠が０．５ｍｍ未満、下枠が３ｍｍ未満、有効表示領域（Ａｃｔｉｖｅ Ａｒｅａ、ＡＡ）が８０％をはるかに超える画面占有率デザインとなっている。フルスクリーンの携帯電話のデザインでは、前面の画面占有率はすでに１００％に近く、光学デバイス、例えばカメラや感光性デバイスなどを置く場所がない。そのため、光学デバイスをスクリーンの下に置くためには、光学デバイスの通常の機能、例えば写真撮影、フェイスロック解除、及び感光性デバイスなどを実現するように、光学デバイスの真上に光学デバイスに必要な透過率を満たす開放穴を設ける必要がある。

なお、画面占有率を高めるために、図１～３に示すように、いくつかのデザイン案は、カメラに対応する表示画面位置に有機発光ダイオード（Ｏｒｇａｎｉｃ Ｌｉｇｈｔ－Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉоｄｅ、ＯＬＥＤ）表示画面の上ガラス１０１及び下ガラス１０２上の金属引き回しを、カメラ１１０に対応する位置領域を迂回する（すなわち、図２に示すように、ソース線２０１は、カメラに対応する位置領域を迂回し、図３に示すように、横方向のゲート引き回し３０１は、カメラに対応する位置領域３０２を迂回する）ことで、光透過領域１０７を形成する。同時に、下ガラス１０２上で発光材料を蒸着しないことによって、上ガラスと下ガラスが完全に透明になる。そして、保護スポンジ１０３上に第１の穴１０４を開設し、偏光板１０５上に第２の穴１０６を開設する。なお、ガラスカバー１０８及びガラスカバー１０８を接着するための光ゲル（ＯＣＡ）１０９はいずれも透明な状態であるため、上記方式によって、ＯＬＥＤ表示画面上において一つの透明な領域が得られ、写真撮影を実現することができるようにする。

または、市場上のＯＬＥＤ表示画面及びフィルムトランジスタ（Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔоｒ、ＴＦＴ）表示モジュールは、画面占有率を向上させるために、その大部分が、異形切断プロセスを採用し、それによってスクリーンの下の光学デバイスのためのスペースを残す。

しかしながら、以上のデザインは、本当の意味でのフルスクリーンとは言えず、画面占有率をさらに向上させただけである。これは、光学デバイスに対応する表示画面位置に表示機能を持たないためである。このことから分かるように、関連技術における表示画面は、光学デバイスのために光透過条件を提供した上で、その全面表示機能を確保できない。

本開示のいくつかの実施例は、関連技術における表示画面が、光学デバイスのために光透過条件を提供した上で、その全面表示機能を確保できないという問題を解決するための表示パネル及び端末を提供する。

第１の態様によれば、本開示の実施例は、表示パネルを提供する。この表示パネルは、
透明ベースと、
前記透明ベースの第１の領域上に設置される第１の表示モジュール、及び、前記透明ベースの第２の領域上に設置される第２の表示モジュールとを含み、
前記第１の領域と前記第２の領域とが組み合わせて全表示領域を形成し、前記第１の表示モジュールは能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールであり、前記第２の表示モジュールは受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールである。

第２の態様によれば、本開示の実施形態は、端末を提供する。この端末は、ドライバチップと、少なくとも一つの光学デバイスと、上記のような表示パネルを含み、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層及びアノード層は、それぞれ前記ドライバチップに電気的に接続され、前記光学デバイスは、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールを透過して光を取り出す。

本開示の実施形態の有益な効果は、以下の通りである。
本開示のいくつかの実施例では、透明ベースの第１の領域上にＡＭＯＬＥＤ表示モジュールが設置され、第２の領域上にＰＭＯＬＥＤ表示モジュールが設置されることにより、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールとＰＭＯＬＥＤ表示モジュールとによって全表示モジュールが構成され、表示機能が共同で実現される。ＰＭＯＬＥＤ表示モジュール自体が比較的に高い光透過率を持つため、第２の領域は光学デバイスのために光透過条件を提供することができるだけでなく、第１の領域と連携して表示を行うことができる。関連技術における表示画面が、光学デバイスのために光透過条件を提供した上で、その全面表示機能を確保できないという問題を解決した。

本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づいて、他の添付図面を取得することもできる。

関連技術におけるＯＬＥＤフルスクリーンモジュールの断面概略図を示す。 関連技術におけるＯＬＥＤボックス内のソース線の引き回しのデザインの概略図を示す。 関連技術におけるＯＬＥＤボックス内のゲート線の引き回しのデザインの概略図を示す。 本開示のいくつかの実施例における表示パネルの正面の概略図を示す。 本開示のいくつかの実施例におけるＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部構造の概略図のその１を示す。 本開示のいくつかの実施例におけるＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部構造の概略図のその２を示す。 本開示のいくつかの実施例におけるＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの顕微鏡下での光透過画像を示す。及び、 本開示のいくつかの実施例におけるＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部構造の概略図を示す。

以下は、本開示のいくつかの実施例における添付図面を結び付けながら、本開示のいくつかの実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。

本開示のいくつかの実施形態は表示パネルを提供する。図４に示すように、この表示パネルは、
透明ベースと、
前記透明ベースの第１の領域１上に設置される第１の表示モジュール、及び、前記透明ベースの第２の領域２上に設置される第２の表示モジュールとを含み、
前記第１の領域１と前記第２の領域２とが組み合わせて全表示領域を形成し、前記第１の表示モジュールは能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールであり、前記第２の表示モジュールは受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールである。

具体的には、図５及び図６に示すように、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールは、カソード５０１、有機発光層５０２、アノード５０３、反射電極５０４、絶縁層５０５、ガラス基板５０６、及びフィルムトランジスタ（Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔоｒ、ＴＦＴ）駆動電気回路５０７を含む。ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソードはベタ電極であり、内部のＴＦＴ駆動電気回路を介してアノードの上の有機発光材料を駆動して発光させる。そして、アノードの下では、通常、一層の反射電極がある。この一層の反射電極は全く光を通さない。これは、発光材料から出た光を反射させて、光利用率を向上させるためである。なお、ＴＦＴ電気回路の金属引き回しは光を通さず、絶縁層は光を通すことができる。

ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部構造から分かるように、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部で光を通すことが可能な部分は、ＴＦＴ電気回路における金属引き回しの間の隙間である。すなわち、光はＴＦＴ電気回路における金属引き回しの隙間から通過することしかできない。そのため、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの光透過率は比較的低い。具体的には、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの顕微鏡下での光透過画像は図７に示す通りである。黒い部分が完全に光不透過領域であり、白い領域が光透過領域である。このことから分かるように、ＡＭＯＬＥＤスクリーンの大部分の領域が完全に光不透過であり、このような透過率では光学デバイスの正常な作動を満たすことができない。

ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールと比較して、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの内部構造は比較的に簡単であり、主には、駆動方式が異なる（ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールが能動式駆動であり、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールが受動式駆動である）。図８に示すように、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールは、カソード８０１、アノード８０２、有機発光層８０３、ガラス基板８０４を含み、アノードとカソードは互いに垂直にマトリックス状を構成し、カソードとアノードの交差点には画素が形成される。スキャンの方式でアレイにおける画素、つまり、発光する箇所を点灯させる。ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールと異なるのは、外部駆動電気回路がＴＦＴ回路を必要とせず、カソード層とアノード層上で直接に電流を与えることにより、いずれの画素が発光するか、いずれの画素が発光しないかを決める。

このことから分かるように、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールは、光を通さない反射電極及びＴＦＴ電気回路を有しないため、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールに比べて、その透過率が大幅に向上する。そのため、本開示のいくつかの実施形態における表示パネル上のＰＭＯＬＥＤ表示モジュールが設置される領域（すなわち、第２の領域２）は、表示機能を持つだけでなく、光透過率が比較的に高く、端末におけるなんらかの光学機器の光透過ニーズを満たすことができる。そのため、本開示のいくつかの実施例は、関連技術における表示画面が、光学デバイスのために光透過条件を提供した上で、その全面表示機能を確保できないという問題を解決した。

説明すべきなのは、上記第１の領域上に設置されるＡＭＯＬＥＤ表示モジュール、及び、第２の領域上に設置されるＰＭＯＬＥＤ表示モジュールに対して、両者それぞれの内部の引き回しが互いに影響しないことである。

選択的に、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層は、透明なインジウムスズ酸化物ＩＴＯ材料を採用して作成されるものであり、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの光透過率をさらに向上させた。

選択的に、前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層、及び前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層とは、同一の層に位置することにより、本開示のいくつかの実施例の表示パネルの作成プロセスのフローが簡略化された。ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層の材料及びＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層の材料は、同じであってもよい。それにより、加工作成のときに、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層とＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層の敷設を一緒に完成することができ、作成プロセスのフローがさらに簡略化された。ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層とＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層が同一の層に位置するときに、両者の境界領域に絶縁材料があることによって、両者を互いに離隔させ、それぞれの表示機能を互いに影響させない。

選択的に、前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層、及び前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層とは、同一の層に位置することにより、本開示のいくつかの実施例の表示パネルの作成プロセスのフローが簡略化された。ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層とＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層が同一の層に位置するときに、両者の境界領域に絶縁材料があることにより、両者を互いに離隔させ、それぞれの表示機能を互いに影響させない。

選択的に、前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの発光層、及び前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの発光層とは、同一の層に位置することにより、本開示のいくつかの実施例の表示パネルの作成プロセスのフローが簡略化された。

選択的に、前記第１の領域１は、前記第２の領域２を囲んで設置される。第１の領域１と第２の領域２の設置方式は、これに限定されない。例えば、第１の領域１及び第２の領域２は、ステッチング形式で設置されてもよく、すなわち、第１の領域１及び第２の領域２は、一つの完全な表示領域にステッチングされてもよい。

選択的に、前記第２の領域２の数は、少なくとも２つである。それによって、端末上の複数の光学デバイスの配置のニーズを満たすことができる。

選択的に、前記第１の領域１は、四角形を形成しており、前記第２の領域２は、丸形を形成している。第１の領域１及び第２の領域２の設置形状は、これに限定されない。

以上をまとめ、本開示のいくつかの実施例では、透明ベースの第１の領域１上にＡＭＯＬＥＤ表示モジュールが設置され、第２の領域２上にＰＭＯＬＥＤ表示モジュールが設置されることにより、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールとＰＭＯＬＥＤ表示モジュールとによって全表示モジュールが構成され、表示機能が共同で実現される。ＰＭＯＬＥＤ表示モジュール自体が比較的に高い光透過率を持つため、第２の領域２は光学デバイスのために光透過条件を提供することができるだけでなく、第１の領域１と連携して表示を行うことができる。関連技術における表示画面が、光学デバイスのために光透過条件を提供した上で、その全面表示機能を確保できないという問題を解決した。

本開示のいくつかの実施形態は、さらに端末を提供する。この端末は、ドライバチップと、少なくとも一つの光学デバイスと、上記のような表示パネルを含み、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層及びアノード層は、それぞれ前記ドライバチップに電気的に接続され、前記光学デバイスは、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールを透過して光を取り出す。

表示パネル上のＰＭＯＬＥＤ表示モジュールは比較的に高い光透過率を持つため、光学デバイスがＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの下方に位置するときに、光がＰＭＯＬＥＤ表示モジュールを介して光学デバイスに照射することができる。これにより、光学デバイスを正常に動作させることができる。また、ＰＭＯＬＥＤ表示モジュールは、ＡＭＯＬＥＤ表示モジュールと互いに連携して表示を行うこともできるため、本開示のいくつかの実施例の端末は、光学デバイスによる表示領域が表示機能を持つことを確保した上で、本当の意味でのフルスクリーンを実現し、端末全体の外観効果を向上させた。

具体的には、本開示のいくつかの実施例の端末は、具体的に、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータなどの電子機器であってもよい。

前記光学デバイスは、カメラ及び／又は感光性デバイスを含む。

以上は、本開示の選択的な実施形態であり、留意すべきなのは、当業者にとっては、本開示に記載された原理から逸脱しない限り、若干の改良及び修正を行うことができ、これらの改良や修正も、本開示の保護範囲に入っているとみなすべきであることである。

Claims (8)

1. 表示パネルであって、
   透明ベースと、
   前記透明ベースの第１の領域上に設置される第１の表示モジュール、及び、前記透明ベースの第２の領域上に設置される第２の表示モジュールとを含み、
   前記第１の領域と前記第２の領域とが組み合わせて全表示領域を形成し、前記第１の表示モジュールは能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールであり、前記第２の表示モジュールは受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールであり、
   前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層が、透明なインジウムスズ酸化物ＩＴＯ材料を採用して作成され、
   前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層と、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層とは、同一の層に位置し、
   前記表示パネルは、絶縁材料を更に含み、
   前記絶縁材料は、前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの前記カソード層と前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの前記カソード層との間の境界領域に位置する、表示パネル。
2. 前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層と、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのアノード層とは、同一の層に位置する、請求項１に記載の表示パネル。
3. 前記能動的駆動有機発光ダイオードＡＭＯＬＥＤ表示モジュールの発光層と、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールの発光層とは、同一の層に位置する、請求項１に記載の表示パネル。
4. 前記第１の領域は、前記第２の領域を囲んで設置される、請求項１に記載の表示パネル。
5. 前記第２の領域は、少なくとも２つある、請求項１に記載の表示パネル。
6. 前記第１の領域は、四角形を形成しており、前記第２の領域は、丸形を形成している、請求項１に記載の表示パネル。
7. ドライバチップと、少なくとも一つの光学デバイスと、請求項１から６のいずれか一項に記載の表示パネルを含み、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールのカソード層及びアノード層は、それぞれ前記ドライバチップに電気的に接続され、 前記光学デバイスは、前記受動的駆動有機発光ダイオードＰＭＯＬＥＤ表示モジュールを透過して光を取り出す、端末。
8. 前記光学デバイスは、カメラ及び／又は感光性デバイスを含む、請求項７に記載の端末。

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