JP7246266B2 - 回転機の部分放電監視装置 - Google Patents
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Description
実施の形態1を図1および図2に基づいて説明する。図1は、実施の形態1による回転機の部分放電遠隔監視装置におけるシステム構成図である。図2は実施の形態1による回転機の部分放電遠隔監視装置における処理フロー図である。
図1に示す通り、3相同期発電機からなる回転機1に、回転機1内における固定子コイルの放電箇所において部分放電強度12を検出する部分放電センサ2が設置され、部分放電センサ2で検出した部分放電強度12は部分放電センサケーブル5を経由して部分放電検出回路9に入力される。部分放電検出回路9へ入力されたデータは主メモリ16に格納されたあと、CPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。部分放電センサ2は回転機1における各相毎などの複数の放電箇所にそれぞれ設置されるものである。
電力値21が閾値22以下である場合、回転機1が規定値未満の出力で運転されている弱運転状態であっても部分放電検出回路9の作動は停止される。回転機1の弱運転状態における部分放電発生の可能性は無視できる程度に小さいものであり、回転機1の弱運転状態において部分放電検出回路9の作動を停止しても、回転機1の部分放電遠隔監視動作は支障なく遂行できる。
電力値21の検出程度に応じて部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させ、回転機の運転状況に応じて部分放電の検出動作を実行することにより、部分放電の監視作業を効率化して監視コストを低減するとともに、部分放電の検出機器における経年劣化を軽減することが可能となる。
3相発電機からなる回転機1の部分放電を検出する部分放電検出回路9と、前記部分放電検出回路9を予め設定された規定の周期で周期的に作動させる制御回路15とを備え、前記制御回路15は、前記回転機1の電圧値13と電流値14とから導出され検出される出力相当値としての電力値21に応じて前記部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させるものであって、前記回転機1の電圧値13を検出するための回転機電圧センサ3により電圧値13を取得する電圧検出回路10と、前記回転機1の電流値14を検出するための回転機電流センサ4により電流値14を取得する電流検出回路11とを備え、前記部分放電検出回路9は、前記回転機1における固定子コイルの部分放電を検出するための各相毎などに設けられた複数の部分放電センサ2により部分放電強度を取得するものであり、前記制御回路15は、前記電圧値13および前記電流値14ならびに前記部分放電強度12を保存するメモリ31と、前記電圧値13および前記電流値14から前記電力値21を計算する計算部17と、前記電力値21により前記回転機1の運転状態を判定する判定部18と、前記判定部18の判定結果に応じて前記部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させるCPU:19からなる演算部とを有するとともに、前記制御回路15は、前記電力値21が事前に設定された規定値である閾値を超えている場合に前記部分放電検出回路9の作動を実行させ、前記電力値21が前記閾値を超えていない場合に前記部分放電検出回路9の作動を停止させることを特徴とする。すなわち、前記制御回路15は、前記電力値21の有無ではなく、前記電力値21の検出値につき閾値を参照して比較演算し前記電力値21の検出程度に応じて前記部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させることを特徴とする。
すなわち、回転機の運転状況と連動して部分放電検出を制御できるので、低コストで監視でき、部分放電の異常値の検知による故障予測と、固定子の絶縁劣化の状況を部分放電強度の増減により判定することで、早期の固定子の交換と、メンテナンスにより固定子の故障を防止することが可能となる。
前記制御回路15が前記部分放電検出回路9の作動により取得した部分放電強度を送信する通信回路24を有する部分放電/電圧・電流検出装置8からなる監視信号生成装置を備え、前記部分放電検出回路9の作動により取得した部分放電強度12を監視端末26に送信するものであり、前記監視端末26は前記通信回路24を介して前記監視信号生成装置との通信を行うものであって、前記監視端末26は、前記回転機1の部分放電強度を監視するための監視ソフトウェア27と、前記回転機1の部分放電強度12を格納するデータ格納部30と、前記回転機1の前記電力値21に応じて前記制御回路15により前記部分放電検出回路9を制御するための設定値を記載した設定ファイル28とを有することを特徴とする。
実施の形態2を図3および図4に基づいて説明する。図3は、この出願に係る実施の形態2による励磁機を有する回転機の遠隔監視装置のシステム構成図である。図4はこの出願の実施の形態2による処理フロー図である。
図3に示す通り、3相同期発電機からなる回転機1に設けられた励磁機32に、励磁機32内の励磁電流を検出する励磁電流センサ33が設置され、励磁電流センサ33で検出した励磁電流値36は励磁機電流検出センサケーブル34を経由して励磁電流検出回路35に入力される。励磁電流検出回路35へ入力されたデータは主メモリ16に格納されたあと、CPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。
判定部18は、主メモリ16内の励磁電流検出フラグ37を“0”にし、励磁電流検出を終了する(ステップS037)。励磁電流検出回路35へ入力されたデータは主メモリ16に格納されたあと、CPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。
電力値21の検出程度に応じて部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させ、回転機の運転状況に応じて部分放電の検出動作を実行することにより、部分放電の監視作業を効率化して監視コストを低減するとともに、部分放電の検出機器における経年劣化を軽減することが可能となる。しかも、励磁電流値36を部分放電強度12とともに監視端末26へ送信することにより、部分放電遠隔監視作業の的確な遂行に万全を期すことができる。励磁電流値36と比較して部分放電強度12が相対的に大きいときは、部分放電につき異常状態が生じているとすることができるものであり、励磁電流値36と部分放電強度12とを比較検討することによって部分放電遠隔監視作業をより確実に行うことができるものである。
3相同期発電機からなる回転機1の部分放電を検出する部分放電検出回路9と、前記部分放電検出回路9を周期的に作動させる制御回路15とを備え、前記制御回路15は、前記回転機1の電圧値13と電流値14とから導出される出力相当値としての電力値21に応じて前記部分放電検出回路9の作動を実行あるいは停止させるものであって、前記回転機1の固定子コイルに励磁電流値36としての直流電流を供給する励磁機32と、前記励磁電流値36を励磁電流センサ33により検出する励磁電流検出回路35を備え、前記制御回路15は、前記電力値21が事前に設定された規定値である閾値を超えている場合に前記励磁電流検出回路35の作動を実行させ、前記電力値21が前記閾値を超えていない場合に前記励磁電流検出回路35の作動を停止させるとともに、前記励磁電流検出回路35の作動により取得した励磁電流値36を前記部分放電検出回路9により取得した部分放電強度12とともに通信回路24,29およびネットワーク通信網25を介して監視端末26に送信することを特徴とする
この構成により、回転機の運転状況に応じて部分放電の検出動作を実行することにより、部分放電の監視作業を効率化して監視コストを低減するものであって、部分放電の検出機器における経年劣化を軽減することが可能となるとともに、部分放電監視装置の可用性を向上することができるばかりでなく、励磁電流値を部分放電強度とともに監視端末へ送信することによって、励磁電流値と部分放電強度とを比較検討することにより部分放電遠隔監視作業の的確な遂行に万全を期すことができる。
実施の形態3を図5から図7までに基づいて説明する。図5は、この出願の実施の形態3による回転機の部分放電遠隔監視装置のシステム構成図である。図6はこの出願の実施の形態3による処理のフロー図であり、図7は実施の形態3による動作波形を示すイメージ図である。
図5に示す通り、3相同期発電機からなる回転機1に、回転機1内における固定子コイルの放電箇所において部分放電を検出する部分放電センサ2が設置され、部分放電センサ2で検出した部分放電強度12は部分放電センサケーブル5を経由して部分放電検出回路9に入力される。部分放電検出回路9へ入力されたデータは主メモリ16に格納されたあと、CPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。
異常判定情報40は、図7に例示されている通り、測定日時、測定日時の回転機の発電量、測定対象のセンサ名、測定対象のセンサの部分放電強度で構成される。
前記制御回路15は、前記電力値21が事前に設定された規定値である閾値を超えておらず、かつ前記部分放電検出回路9で検出される部分放電強度12が事前に設定された規定値である閾値を超えている場合には、異常状態と判定し、異常判定情報40からなる異常情報を通信回路24,29およびネットワーク通信網25を介して監視端末へ送信することを特徴とする
この構成により、回転機の運転状況に応じて部分放電の検出動作を実行することにより、部分放電の監視作業を効率化して監視コストを低減するとともに、部分放電の検出機器における経年劣化を軽減することが可能となるものであって、部分放電監視装置の可用性を向上することができるばかりでなく、部分放電に係る異常状態の把握を的確に行うことができる。
実施の形態4を図8から図10までに基づいて説明する。図8はこの出願の実施の形態4による回転機の部分放電遠隔監視装置のシステム構成図である。図9はこの出願の実施の形態4による処理フロー図であり、図10は実施の形態4による動作波形を示すイメージ図である。
図8に示す通り、3相同期発電機からなる回転機1に、回転機1内における固定子コイルの放電箇所において部分放電を検出する部分放電センサ2が設置され、部分放電センサ2で検出した部分放電強度12は部分放電センサケーブル5を経由して部分放電検出回路9に入力される。部分放電検出回路9へ入力されたデータは主メモリ16に格納されたあと、CPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。
ステップS071において判定部18は、主メモリ16に格納された部分放電強度12と部分放電強度基準値41を比較し、部分放電強度12と部分放電強度基準値41の差異が、寿命判定値42以下であれば、正常寿命範囲内と判断し、部分放電強度12と電力値21をCPU:19がメモリ31に格納して、通信回路24を通して、監視端末26のデータ格納部30に格納される。
寿命判定情報44は、図10に例示されている通り、測定日時、測定日時の回転機の発電値、測定対象のセンサ名、測定対象のセンサの部分放電強度、部分放電強度基準値との差異で構成される、
制御回路15は、部分放電検出回路9で検出される部分放電強度12と部分放電強度基準値41の差が予め設定された規定値である寿命判定値42を超えている場合は、絶縁劣化進行に伴う寿命限界状態と判定し、寿命判定情報44としての寿命限界情報を通信回路24,29およびネットワーク通信網25を介して監視端末26へ送信することを特徴とする。
この構成により、回転機の運転状況に応じて部分放電の検出動作を実行することにより、部分放電の監視作業を効率化して監視コストを低減するとともに、部分放電の検出機器における経年劣化を軽減することが可能となるであって、部分放電監視装置の可用性を向上することができるばかりでなく、絶縁劣化進行に伴う寿命限界状態の把握を的確に行うことができる。
なお、この出願における技術思想としての開示事項は、その技術範囲内において、実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
2 部分放電センサ、
3 回転機電圧センサ、
4 回転機電流センサ、
5 部分放電センサケーブル、
6 回転機電圧検出センサケーブル、
7 回転機電流検出センサケーブル、
8 部分放電/電圧・電流検出装置(監視信号生成装置)、
9 部分放電検出回路、
10 電圧検出回路、
11 電流検出回路、
12 部分放電強度、
13 電圧値、
14 電流値、
15 制御回路、
16 主メモリ、
17 計算部、
18 判定部、
19 CPU、
20 部分放電検出フラグ、
21 電力値、
22 閾値、
23 設定値、
24 通信回路、
25 ネットワーク通信網、
26 監視端末、
27 監視ソフトウェア、
28 設定ファイル、
29 通信回路、
30 データ格納部、
31 メモリ、
32 励磁機、
33 励磁電流センサ、
34 励磁機電流検出センサケーブル、
35 励磁電流検出回路、
36 励磁電流値、
37 励磁電流検出フラグ、
38 部分放電強度閾値、
39 状態フラグ、
40 異常判定情報、
41 部分放電強度基準値、
42 寿命判定値、
43 寿命判定フラグ、
44 寿命判定情報。
Claims (7)
- 回転機の部分放電を検出する部分放電検出回路と、前記部分放電検出回路の作動を制御する制御回路と、前記回転機の固定子コイルに励磁電流としての直流電流を供給する励磁機と、前記励磁電流を検出する励磁電流検出回路を備え、前記制御回路は、前記回転機の電圧値と電流値とから導出される電力値を比較演算し前記電力値の検出程度に応じて前記部分放電検出回路の作動を実行あるいは停止させ、前記電力値が閾値を超えている場合に前記励磁電流検出回路の作動を実行させ、前記電力値が前記閾値を超えていない場合に前記励磁電流検出回路の作動を停止させるとともに、前記励磁電流検出回路の作動により取得した励磁電流値を前記部分放電検出回路により取得した部分放電強度とともに監視端末に送信することを特徴とする回転機の部分放電監視装置。
- 回転機の部分放電を検出する部分放電検出回路と、前記部分放電検出回路の作動を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記回転機の電圧値と電流値とから導出される電力値を比較演算し前記電力値の検出程度に応じて前記部分放電検出回路の作動を実行あるいは停止させ、前記電力値が閾値を超えておらず、かつ前記部分放電検出回路で検出される部分放電強度が部分放電強度閾値を超えている場合には、異常状態と判定し、異常情報を監視端末へ送信することを特徴とする回転機の部分放電監視装置。
- 前記回転機の電圧値を検出するための電圧センサにより電圧値を取得する電圧検出回路と、前記回転機の電流値を検出するための電流センサにより電流値を取得する電流検出回路とを備え、前記部分放電検出回路は、前記回転機における固定子コイルの部分放電を検出するための部分放電センサにより部分放電強度を取得するものであり、前記制御回路は、前記電圧値および前記電流値ならびに前記部分放電強度を保存するメモリと、前記電圧値および前記電流値から前記電力値を計算する計算部と、前記電力値により前記回転機の運転状態を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に応じて前記部分放電検出回路の作動を実行あるいは停止させる演算部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の部分放電監視装置。
- 前記制御回路は、前記電力値が前記閾値を超えている場合に前記部分放電検出回路の作動を実行させ、前記電力値が前記閾値を超えていない場合に前記部分放電検出回路の作動を停止させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転機の部分放電監視装置。
- 前記部分放電検出回路の作動により取得した部分放電強度を監視端末に送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転機の部分放電監視装置。
- 前記制御回路が前記部分放電検出回路の作動により取得した部分放電強度を送信する通信回路を有する監視信号生成装置を備え、前記監視端末は前記通信回路を介して前記監視信号生成装置との通信を行うものであって、前記監視端末は、前記回転機の部分放電強度を監視するための監視ソフトウェアと、前記回転機の部分放電強度を格納するデータ格納部と、前記回転機の前記電力値に応じて前記制御回路により前記部分放電検出回路を制御するための設定値を記載した設定ファイルとを有することを特徴とする請求項5に記載の回転機の部分放電監視装置。
- 前記制御回路は、前記部分放電検出回路で検出される部分放電強度と部分放電強度基準値の差が寿命判定値を超えている場合は、絶縁劣化進行に伴う寿命限界状態と判定し、寿命限界情報を監視端末へ送信することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の回転機の部分放電監視装置。
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