JP7244888B1 - 光変調装置及び集光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次元光変調器のフレームレートよりも高いフレームレートで駆動することができる光変調装置を提供すること。【解決手段】光変調装置(10)は、行列状に配置されたセル群(C)を含む2次元光変調器(11)と、走査光学系(シリンドリカルレンズ14、走査ミラー16、対物レンズ17)と、を備えている。走査光学系は、2次元ビーム(L21)を1次元ビーム(L11)に変換する第1変換工程(S11)、空間変調された1次元ビーム(L12)を生成する変調工程(S12)、及び、変調された1次元ビーム(L12)を2次元ビーム(L22)に変換する第2変換工程(S13)を、変調工程(S12)において1次元ビーム(L11)を入射させるセル群(C)の列を切り替えながら繰り返し実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、光変調装置、及び、光変調装置を備えた集光装置に関する。
に関する。
光を空間的(具体的には2次元的に)に変調する光変調装置が備える空間光変調器(SLM: Spatial Light Modulator)として、液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)ディスプレイ、及び、デジタルミラーデバイス(DMD: Digital Mirror Device)が知られている。これらのSLMは、行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける変調量を独立に設定可能なセル群を備えている。これらのSLMは、セル群に入射する2次元ビームを各セルにおいて反射又は透過させることにより、各セルにおける変調量に応じて2次元ビームを変調する。
Abbas Kazemipour et. al., "Kilohertz frame-rate two-photon tomography", Nature Methods, VOL 16 778, p.778, AUGUST 2019. Samuel J. Yang et. al., "Extended field-of-view and increased-signal 3D holographic illumination with time-division multiplexing", OPTICS EXPRESS, Vol.23, No.25, p.32573, 14 Dec 2015. Donald B. Conkey et. al., "Genetic algorithm optimization for focusing through turbid media in noisy environments", OPTICS EXPRESS, Vol.20, No.5, p.4840, 27 February 2012.
しかしながら、上述のようなSLMにおいては、変調パターンを更新する周期が、SLMが備えるLCD、LCOS、及びDMDのフレームレートに律速される。たとえば、LCDにおけるフレームレートの一例は、1kHz(非特許文献1参照)あるいは100Hz程度(非特許文献2参照)であり、DMDにおけるフレームレートの一例は、25kHzである(非特許文献3参照)。以下において、LCD及びLCOSのことを液晶空間光変調器(LC-SLM)と総称する。
このように、光変調装置が備えるSLMとしてLC-SLM及びDMDの何れかを採用する場合、光変調装置のフレームレートをSLMのフレームレートよりも高めることができない。
本発明の一態様は、上述した課題に鑑みなされたものであり、その目的は、SLMのフレームレートよりも高いフレームレートで駆動することができる光変調装置を提供すること、及び、そのような光変調装置を備えた集光装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る光変調装置は、行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器と、2次元ビームを1次元ビームに変換する第1変換工程、前記第1変換工程にて得られた1次元ビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により空間変調された1次元ビームを生成する変調工程、及び、前記変調工程にて得られた1次元ビームを2次元ビームに変換する第2変換工程を、前記変調工程において1次元ビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行する走査光学系と、を備えている。
上記の構成によれば、走査光学系は、2次元光変調器に含まれるセル群の何れかの列に1次元ビームを入射させることにより、その列の変調パターンに対応して変調された2次元ビームを得ることができる。そのうえで、走査光学系は、2次元光変調器における1フレームの期間内に、セル群の複数の列に対して第1変換工程、変調工程、及び、第2変換工程を実行することができるので、光変調装置のフレームレートは、2次元光変調器のフレームレートよりも高くなる。したがって、第1の態様に係る光変調装置は、2次元光変調器のフレームレートよりも高いフレームレートで駆動することができる。
本発明の第2の態様に係る光変調装置においては、上述した第1の態様に係る光変調装置の構成に加えて、前記走査光学系は、前記第1変換工程において2次元ビームを1次元ビームに変換すると共に、前記第2変換工程において1次元ビームを2次元ビームに変換するシリンドリカルレンズと、前記変調工程において1次元ビームを前記セル群の何れかの列に導く対物レンズと、前記変調工程において1次元ビームを入射させる前記セル群の列を切り替えるための走査ミラーと、を含んでいる、構成が採用されている。
上記の構成は、2次元光変調器が反射型の2次元光変調器である場合に好適に用いることができる。
本発明の第3の態様に係る光変調装置においては、上述した第2の態様に係る光変調装置の構成に加えて、前記2次元光変調器は、デジタルミラーデバイスであり、前記走査ミラーは、共振器ミラーである、構成が採用されている。
デジタルミラーデバイスは、フレームレートをkHzのオーダーで駆動することができ、共振器ミラーは、周波数をkHzのオーダーで駆動することができる。ここで、2次元光変調器のセル群における列数をN(Nは、正の整数)とすれば、2次元光変調器は、例えば、共振器ミラーの周波数の2N倍のフレームレート(例えばMHzのオーダー)で駆動することができる。
本発明の第4の態様に係る光変調装置においては、上述した第2の態様に係る光変調装置の構成に加えて、前記2次元光変調器は、液晶空間光変調器であり、前記走査ミラーは、ガルバノミラーである、構成が採用されている。
液晶空間光変調器は、フレームレートを数100Hzのオーダーで駆動することができ、ガルバノミラーは、周波数を数100Hzのオーダーで駆動することができる。ここで、2次元光変調器のセル群における列数をN(Nは、正の整数)とすれば、2次元光変調器は、例えば、共振器ミラーの周波数の2N倍(例えば数100kHzのオーダー)のフレームレートで駆動することができる。
本発明の第5の態様に係る光変調装置においては、上述した第1の態様~第4の態様の何れか一態様に係る光変調装置の構成に加えて、前記変調工程において1次元ビームを入射させる前記セル群の列が一巡した段階で前記セル群の各セルにおける変調量を再設定する制御部を更に備えている、構成が採用されている。
上記の構成によれば、セル群の各セルにおける変調量をフレーム毎に更新することができる。したがって、第5の態様に係る光変調装置は、異なる変調パターンを有する2次元ビームを連続的に生成することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の第6の態様に係る集光装置は、上述した第1の態様~第5の態様の何れか一態様に係る光変調装置と、前記第2変換工程にて得られた2次元ビームを集光ビームに変換する散乱媒質と、を備えた集光装置である。本集光装置においては、前記セル群の各列は、前記集光ビームの集光点が異なる位置に形成されるように各セルの変調量が設定されている、構成が採用されている。
上記の構成によれば、光変調装置が生成する複数の2次元ビームであって、それぞれが所定の変調パターンを有する複数の2次元ビームを、散乱媒質を用いて集光ビームに変換することができる。また、集光ビームの集光点は、異なる位置に形成されている。したがって、第6の態様に係る集光装置は、2次元光変調器のフレームレートよりも高いフレームレートで、集光ビームの集光点を移動させる(すなわち、走査する)ことができる。
上記の課題を解決するために、本発明の第7の態様に係る光変調方法は、行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器を用いた光変調方法であって、第1変換工程と、変調工程と、第2変換工程と、を前記変調工程において1次元ビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行する。本光変調方法において、前記第1変換工程は、2次元ビームを1次元ビームに変換し、前記変調工程は、前記第1変換工程にて得られた1次元ビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により空間変調された1次元ビームを生成し、前記第2変換工程は、前記変調工程にて得られた1次元ビームを2次元ビームに変換する。
本光変調方法は、本発明の第1の態様に係る光変調装置と同じ効果を奏する。
本発明の一態様によれば、SLMのフレームレートよりも高いフレームレートで駆動することができる光変調装置を提供すること、及び、そのような光変調装置を備えた集光装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る集光装置の概念を示す斜視図である。 図1に示した集光装置に含まれる光変調装置が備えている2次元光変調器の平面図である。 図1に示した集光装置の一変形例が備えている走査光学系の概念を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例の構成を模式的に示す平面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ、本発明の第2の実施例及び第3の実施例の構成を模式的に示す平面図である。 (a)は、第3の実施例において用いた分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を示す画像である。(b)は、第3の実施例において得られた変調された2次元ビームの変調パターンを示す画像である。(c)は、第3の実施例において用いた分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}であって、各φが同一である分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}において、全ての分布φ,φ,・・・φ,・・・φの相互相関を行列形式に示したグラフである。(d)は、比較例において得られたスペックルパターンを示す画像である。(e)は、第1の実施例において得られた集光点を示す画像である。 (a)は、第1の実施例及び第2の実施例の集光装置1におけるフレームレートの列依存性を示すグラフである。(b)~(d)は、それぞれ、第1の実施例において、フレームレートを1MHz、3MHz、及び、6MHzにした場合に得られた集光点を示す画像である。(e)~(g)は、それぞれ、第2の実施例において、フレームレートを1MHz、3MHz、及び、6MHzにした場合に得られた集光点を示す画像である。
〔集光装置の概要〕
本発明の一実施形態に係る集光装置1について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、集光装置1の概念を示す斜視図である。図2は、集光装置1に含まれる光変調装置10が備えている2次元光変調器11の平面図である。
図1に示すように、集光装置1は、光変調装置10と、散乱媒質21とを備えている。なお、ここで説明するのは集光装置1の概念である。例えば、図4及び図5を参照して説明する集光装置1の各実施例のように、集光装置1は、概要の欄で説明する部材以外の部材を備えていてもよい。
<光変調装置>
図1に示す光変調装置10は、本発明の一実施形態である。光変調装置10は、2次元光変調器11と、偏光ビームスプリッタ12と、1/4波長板13と、シリンドリカルレンズ14と、両凸レンズ15と、走査ミラー16と、対物レンズ17と、制御部18と、を備えている。
(2次元光変調器)
2次元光変調器11は、空間光変調器(SLM: Spatial Light Modulator)とも呼ばれる。図2に示すように、2次元光変調器11は、複数のセルCmnが行列状に配置されたセル群Cであって、各セルCmnにおける変調量を独立に設定可能なセル群Cを含む。本実施形態において、セル群Cは、M行N列のセルCmnにより構成されている。ここで、M,Nは、1以上の整数であり、m,nは、それぞれ、1≦m≦M,1≦n≦Nの整数である。本実施形態では、例えば、M=N=200とする。ただし、M,Nは、200に限定されず、適宜定めることができる。また、本実施形態では、セル群CにおけるセルCmnの配置としてM=Nである正方行列を用いている。ただし、セル群CにおけるセルCmnの行数M及び列数Nは、異ならせることもできる。また、M行N列のセルCmnの全領域に亘って後述する1次元ビームL11を走査してもよいし、M行N列のセルCmnの一部領域のみにおいて1次元ビームL11を走査してもよい。
光変調装置10では、反射型の2次元光変調器11を用いている。したがって、2次元光変調器11としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)ディスプレイ、及び、デジタルミラーデバイス(DMD: Digital Mirror Device)の何れかを好適に用いることができる。液晶空間光変調器の一例であるLCOSは、設定されたセルCmnの変調量(たとえば、0以上2π以下)に応じて、入射した光の位相を変調することができる。DMDは、設定されたセルCmnの変調量(例えば、0又は1)に応じて、入射した光の強度を変調することができる。したがって、このようなセルCmnが行列状に配置されたセル群Cは、入射する光を反射することによって、空間変調された光に変換することができる。
高速に駆動可能なLCOSのフレームレートは、例えば、500Hzである。また、高速に駆動可能なDMDのフレームレートは、例えば、25kHzである。本実施形態では、2次元光変調器11としてフレームレートが25kHzであるDMDを用いる。
2次元光変調器11は、制御部18により制御されている。制御部18は、2次元光変調器11の各セルCmnにおける変調量を、フレーム毎に再設定する。
なお、図2では、セル群Cの行に沿った方向をx軸方向と定め、列に沿った方向をy軸方向と定め、x軸方向及びy軸方向とともに右手系の直交座標系を構成する方向をz軸方向と定めている。また、図1に図示する座標系は、図2に図示する座標系と同じである。
(レーザー光源)
本実施形態では、2次元ビームL21を生成するレーザー光源としてHeNeレーザーを用いる。したがって、2次元ビームL21の波長は、632.8nmである。ただし、2次元ビームL21を生成するレーザー光源、及び、2次元ビームL21の波長は、これらに限定されず、適宜選択することができる。
図1において、このレーザー光源は、図示が省略されているが、2次元ビームL21の伝搬方向がx軸正方向と平行になるように配置されている。すなわち、2次元ビームL21の光軸は、x軸方向と平行である。
2次元ビームL21は、偏光面がzx面と平行な直線偏光である。2次元ビームL21は、図1に示すように、照射領域が正方形状であるコリメート光になるように調整されている。
(偏光ビームスプリッタ)
偏光ビームスプリッタ12は、2つのプリズムを接合することにより構成された立方体状の光学部材である。偏光ビームスプリッタ12は、図1に示すように、2次元ビームL21の光軸上に配置されている。以下においては、偏光ビームスプリッタ12を構成する6個の面のうち、2次元ビームL21が入射する面(x軸負方向側の面)を面121と称し、2次元ビームL21が出射するとともに2次元ビームL22が入射する面(x軸正方向側の面)を面122と称し、2次元ビームL22が出射する面(z軸負方向側の面)を面123と称する。
偏光ビームスプリッタ12の接合面は、偏光面がzx面と平行な直線偏光を透過させるとともに、偏光面がxy面と平行な直線偏光を反射する。したがって、偏光ビームスプリッタ12の接合面は、2次元ビームL21を透過させる。偏光ビームスプリッタ12を透過した2次元ビームL21は、後述する1/4波長板13において、偏光面がzx面と平行な直線偏光から円偏光に変換される。また、2次元ビームL22は、1/4波長板13において、円偏光から偏光面がxy面と平行な直線偏光に変換される。したがって、偏光ビームスプリッタ12の接合面は、面122から入射した2次元ビームL22を面123の方向へ反射する。なお、2次元ビームL22は、2次元ビームL21と同様に、照射領域が正方形状であるコリメート光である。また、2次元ビームL21を2次元ビームL22に変換する構成及び方法については、後述する。
このように構成された偏光ビームスプリッタ12は、本実施形態において、偏光ビームスプリッタ12の面121に入射する2次元ビームL21を面122から出射するとともに、面122から入射する2次元ビームL22を面123から出射する。
なお、光変調装置10においては、偏光ビームスプリッタ12及び1/4波長板13の組み合わせを、偏光に依存しないビームスプリッタ(ここではハーフミラーと称する)に置換することができる。ただし、その場合には、2次元ビームL21がハーフミラーを透過する時に2次元ビームL21のパワーが半減し、且つ、2次元ビームL22がハーフミラーにより反射される時に2次元ビームL22のパワーが半減する。したがって、ハーフミラーを用いる場合は、偏光ビームスプリッタ12及び1/4波長板13の組み合わせを用いる場合と比較して損失が大きくなる。したがって、損失の少なさを重視する場合には偏光ビームスプリッタ12及び1/4波長板13の組み合わせを採用すればよいし、構成の単純さ及び部品コストの安さを重視する場合にはハーフミラーを採用すればよい。
(1/4波長板)
1/4波長板13は、図1に示すように、2次元ビームL21の光軸上に配置されている。1/4波長板13をは、2次元ビームL21を偏光面がzx面と平行な直線偏光から円偏光に変換する。また、1/4波長板13は、2次元ビームL22を円偏光から偏光面がxy面と平行な直線偏光に変換する。
(シリンドリカルレンズ)
シリンドリカルレンズ14は、図1に示すように、2次元ビームL21の光軸上に配置されている。シリンドリカルレンズ14は、2次元ビームL21のz軸方向の成分をコリメート光から収束光に変換し、2次元ビームL21のy軸方向の成分をコリメート光のまま透過する向きに配置されている。
したがって、シリンドリカルレンズ14は、2次元ビームL21を1次元ビームL11に変換すると共に、1次元ビームL12を2次元ビームL22に変換する。なお、2次元ビームL21の光軸と、1次元ビームL11の光軸とは一致しており、1次元ビームL12の光軸と、2次元ビームL22の光軸とは一致している。
1次元ビームL11及び1次元ビームL12は、結像した状態において照射領域が一次元的なラインとなるビームである。シリンドリカルレンズ14は、2次元ビームL21を変換することにより得られる1次元ビームL11のラインがy軸と平行になるように配置されている。
(両凸レンズ)
両凸レンズ15は、図1に示すように、1次元ビームL11の光軸上に配置されている。両凸レンズ15は、シリンドリカルレンズ14との間隔が、シリンドリカルレンズ14の焦点距離と両凸レンズ15の焦点距離との和と等しくなる位置に配置されている。したがって、両凸レンズ15は、1次元ビームL11のz軸方向の成分を拡散光からコリメート光に変換し、1次元ビームL11のy軸方向の成分をコリメート光から収束光に変換する。
(走査ミラー)
走査ミラー16は、図1に示すように、1次元ビームL11の光軸上に配置されている。走査ミラー16は、その中心と両凸レンズ15との間隔が、両凸レンズ15の焦点距離と等しくなる位置に配置されている。
走査ミラー16は、その基準位置において、x軸正方向に向かって伝搬してくる1次元ビームL11をz軸負方向に向かって反射するように配置されている。すなわち、基準位置における走査ミラー16の反射面に対して、1次元ビームL11は、入射角45°で入射し、出射角45°で出射する。
また、走査ミラー16は、その基準位置において、z軸正方向に向かって伝搬してくる1次元ビームL12をx軸負方向に向かって反射するように配置されている。すなわち、基準位置における走査ミラー16の反射面に対して、1次元ビームL12は、入射角45°で入射し、出射角45°で出射する。
走査ミラー16は、基準位置に対して微小な角度の範囲内において反射面の向きが振動するように構成されている。なお、走査ミラー16は、回転軸がy軸と平行になるように配置されている。走査ミラー16が振動する角度の範囲は限定されない。この角度の範囲は、2次元光変調器11のセル群Cにおける列のピッチや、光学系の配置などに応じて適宜定めることができる。この角度の範囲は、一例として、基準位置に対して±2.5°である。
走査ミラー16は、反射面の向きを切り替えることによって、後述する変調工程S12において1次元ビームL11を入射させるセル群Cの列を切り替える。
なお、セル群Cにおいて1次元ビームL11を入射させる場合に切り替える単位となる列は、1列のセルCmnにより構成されていてもよいし、複数列のセルCmnにより構成されていてもよい。切り替える単位となる列を何列のセルCmnにより構成するかは、1次元ビームL11におけるライン幅との大小関係や、走査光学系におけるアライメントの精度などを考慮して、適宜定めることができる。
このような走査ミラー16としては、共振器ミラー、ガルバノミラー、及びポリゴンミラーの何れかを好適に用いることができる。高速に駆動可能な共振器ミラーの駆動周波数は、例えば、12kHzであり、高速に駆動可能なガルバノミラーの駆動周波数は、例えば、500Hzである。本実施形態では、走査ミラー16として駆動周波数が12kHzである共振器ミラーを用いる。
走査ミラー16は、制御部18によりその動作を制御されている。具体的には、制御部18は、走査ミラー16の振動する角度の範囲を制御している。
(対物レンズ)
対物レンズ17は、走査ミラー16により反射された1次元ビームL11の光軸上に配置されている。対物レンズ17は、走査ミラー16の中心との間隔が、自身の焦点距離と等しくなる位置に配置されている。したがって、対物レンズ17は、1次元ビームL11のy軸方向の成分を拡散光からコリメート光に変換し、1次元ビームL11のx軸方向の成分をコリメート光から収束光に変換する。また、対物レンズ17の後段に配置されている2次元光変調器11は、対物レンズ17との間隔が対物レンズ17の焦点距離と等しくなる位置に配置されている。したがって、1次元ビームL11は、2次元光変調器11の表面においてx軸方向の成分が結像されるので、照射領域が一次元的なラインとなる。1次元ビームL11におけるラインが延伸されている方向は、セル群Cの列方向(すなわちy方向)と平行である。
このように、対物レンズ17は、走査ミラー16により反射された1次元ビームL11を、セル群Cの何れかの列に対して導くと共に結像させる。このとき、1次元ビームL11がセル群Cのどの列に対して結像するかは、走査ミラー16の反射面の向きにより制御されている。すなわち、1次元ビームL11が結像されるセル群Cの列は、制御部18により制御されている。
(両凸レンズ及び対物レンズの組み合わせ)
また、対物レンズ17は、セル群Cの何れかの列により反射された1次元ビームL12であって、空間変調された1次元ビームL12を走査ミラー16の反射面に対して結像させる。1次元ビームL12は、1次元ビームL11の光路と同じ光路を逆向きに伝搬し、シリンドリカルレンズ14に入射する。
対物レンズ17は、両凸レンズ15と協働することによりラインビームである1次元ビームL11及び1次元ビームL12のサイズを二次元的に縮小又は拡大する。両凸レンズ15及び対物レンズ17による縮小又は拡大の倍率は、両凸レンズ15の焦点距離と、対物レンズ17の焦点距離との組み合わせにより定まる。
また、走査ミラー16を用いた走査に起因する収差をある程度許容できる場合には、両凸レンズ15及び対物レンズ17を省略することもできる。この場合、シリンドリカルレンズ14は、図1の対物レンズ17の位置に配置され、シリンドリカルレンズ14の前後に、走査ミラー16および2次元光変調器11が配置される。この時、シリンドリカルレンズ14と走査ミラー16の間隔およびシリンドリカルレンズ14と2次元光変調器11の間隔は、シリンドリカルレンズ14の焦点距離と等しくなる。走査ミラー16を用いた走査に起因する収差をある程度許容できる場合の例としては、2次元光変調器11の中心付近の列のみを使用する場合が挙げられる。すなわち、1次元ビームL11の列方向における走査範囲が狭い場合が挙げられる。本実施形態においては、200列の2次元光変調器11を用いているため、2次元光変調器11の中心は、100列目と101列目との間に位置する。
(走査光学系)
上述した2次元光変調器11、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリカルレンズ14、両凸レンズ15、走査ミラー16、対物レンズ17、及び、制御部18のうち、シリンドリカルレンズ14、走査ミラー16、及び、対物レンズ17は、走査光学系の一例である。
<光変調方法>
次に、光変調装置10が実施する光変調方法について、図1を参照して説明する。
本光変調方法は、第1変換工程S11と、変調工程S12と、第2変換工程S13とを含む。
まず、走査光学系のシリンドリカルレンズ14は、2次元ビームL21を1次元ビームL11に変換する第1変換工程S11を実施する。
次に、走査光学系の走査ミラー16及び対物レンズ17は、第1変換工程S11にて得られた1次元ビームL11をセル群Cの何れかの列に入射させることによって、その列により空間変調された1次元ビームL12を生成する変調工程S12を実施する。
次に、走査光学系の対物レンズ17及び走査ミラー16は、空間変調された1次元ビームL12をシリンドリカルレンズ14に入射させる。
次に、走査光学系のシリンドリカルレンズ14は、空間変調された1次元ビームL12を2次元ビームL22に変換する第2変換工程S13を実施する。
そのうえで、本光変調方法では、変調工程S12において1次元ビームL11を入射させるセル群Cの列を切り替えながら繰り返し実行する。
以上のように、光変調装置10では、1次元ビームL11をセル群Cの何れかの列に入射させることによって空間変調された1次元ビームL12を生成し、空間変調された1次元ビームL12を2次元ビームL22に変換することによって、空間変調された2次元ビームL22を生成することができる。したがって、2次元光変調器11において各セルCmnにおける変調量を再設定しなくても(フレームを更新しなくても)最大でN個の変調パターンを得ることができるので、光変調装置10は、2次元光変調器11のフレームレートよりも高いフレームレートで駆動することができる。
(制御部による制御)
制御部18は、セル群Cの各セルCmnにおける変調量を予め設定しておく。この予め設定された変調量を1フレーム目の変調量と呼ぶ。セル群Cのn列目に配置されたセルC1n~CMnにおける1次元の変調量の分布を分布φと表し、1フレーム分のセル群Cの分布φをまとめて分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}と表す。図2では、分布φのうちφ及びφを代表として図示している。
そのうえで、制御部18は、走査ミラー16を制御することにより、1次元ビームL11をセル群Cの1列目に配置されたセルC11~CM1に入射させる。セルC11~CM1は、分布φにより1次元ビームL11を変調することにより1次元ビームL11を1次元ビームL12に変換する。すなわち、1次元ビームL12は、分布φにより空間変調された1次元ビームである。
次に、制御部18は、走査ミラー16を制御することにより、1次元ビームL11をセル群Cの2列目に配置されたセルC12~CM2に入射させる。セルC12~CM2は、分布φにより1次元ビームL11を変調することにより1次元ビームL11を1次元ビームL12に変換する。
その後、制御部18は、走査ミラー16を制御することにより、1次元ビームL11をセル群Cの3列目~N列目の各列に順番に入射させる。セル群Cの3列目~N列目の各列は、それぞれ、分布φ,・・・φ,・・・φにより1次元ビームL11を変調することにより1次元ビームL11を1次元ビームL12に変換する。
以上のように、光変調装置10は、走査ミラー16及び制御部18を用いて1次元ビームL11をx軸正方向に向かって走査することにより、2次元光変調器11の1フレーム目の変調量の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}により変調された1次元ビームL12を生成する。すなわち、変調工程S12において1次元ビームL11を入射させるセル群Cの列が1列目からN列目まで一巡することにより、光変調装置10は、分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を有する1次元ビームL12を生成する。
なお、1次元ビームL12は、第2変換工程S13により2次元ビームL22に変換される。この第2変換工程S13により、1次元ビームL12の各分布φが行の方向に沿って引き延ばされる。その結果、2次元ビームL22における各分布φは、1次元ビームL12における各分布φを行の方向に沿って拡大させた形状になる。
ここで、1次元ビームL11に関して所望の変調パターンの数が列数N以下である場合、以上の工程をもって光変調方法を終了すればよい。一方、所望の変調パターンの数が列数Nよりも多い場合、制御部18は、セル群Cの各セルCmnにおける変調量を再設定する。この再設定された変調量を2フレーム目の変調量と呼ぶ。
制御部18は、走査ミラー16を制御することにより、1次元ビームL11をセル群CのN列目~1列目の各列に順番に入射させる。すなわち、光変調装置10は、走査ミラー16及び制御部18を用いて1次元ビームL11をx軸負方向に向かって走査することにより、2次元光変調器11の2フレーム目の変調量の分布φ{φN+1,φN+2,・・・φ2N}により変調された1次元ビームL12を生成する。すなわち、変調工程S12において1次元ビームL11を入射させるセル群Cの列がN列目から1列目まで一巡することにより、光変調装置10は、分布φ{φN+1,φN+2,・・・φ2N}を有する1次元ビームL12を生成する。1次元ビームL12は、第2変換工程S13により2次元ビームL22に変換される。
なお、2次元光変調器11は、1次元ビームL11がセル群Cの1列目からN列目まで走査されたタイミングで、できるだけ早く各セルCmnにおける変調量を2フレーム目の変調量に更新できることが好ましい。そのためには、2次元光変調器11のフレームレートは、できるだけ速いことが好ましく、走査ミラー16の駆動周波数の2倍以上であることがより好ましい。本実施形態においては、2次元光変調器11としてフレームレートが25kHzのDMDを採用し、走査ミラー16として駆動周波数が12kHzの共振器ミラーを使用しているので、上述した条件を満たしている。
このように構成された光変調装置10は、走査ミラー16が1周期分の走査を実施する間に、2次元光変調器11の2フレーム分の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}及び分布φ{φN+1,φN+2,・・・φ2N}により変調された2次元ビームL22を生成することができる。したがって、光変調装置10は、12kHz×2×Nのフレームレートを実現することができる。本実施形態では、N=200を採用しているので、光変調装置10は、4.8MHzのフレームレートを実現可能である。
なお、本実施形態では、2次元光変調器11として強度変調型のDMDを採用し、そのフレームレート(例えば25kHz)に対応して、走査ミラー16として共振器ミラーを採用している。ただし、2次元光変調器11として位相変調型のLCOSを採用する場合には、そのフレームレート(例えば500Hz)に対応して、走査ミラー16としてガルバノミラーを採用することが好ましい。ガルバノミラーの駆動周波数として250Hz(LCOSのフレームレートの1/2)を採用する場合、光変調装置10は、100kHz(=250Hz×2×N)のフレームレートを実現可能である。
<散乱媒質>
以上のように、光変調装置10は、空間変調された2次元ビームL22を偏光ビームスプリッタ12のz軸負方向側に位置する出射面から、z軸負方向に向かって出射する。図1においては、2次元光変調器11の1フレーム目の変調量の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}により変調された2次元ビームL22のみを模式的に示している。走査光学系の走査ミラー16及び対物レンズ17は、1次元ビームL11をセル群Cの各列に順番に照射していく。そのため、分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}により変調された2次元ビームL22が偏光ビームスプリッタ12から順番に出射される。
そのうえで、集光装置1では、光変調装置10の後段(すなわち、偏光ビームスプリッタ12の後段)であって、2次元光変調器11の共役面となる位置に、散乱媒質21を配置している。
散乱媒質21は、一方の主面(図1においてはz軸正方向側の主面)に入射する光を散乱するように構成されている。散乱媒質21は、固体であってもよいし、液体であってもよいし、ゲルのようなコロイドであってもよい。本実施形態では、固体の散乱媒質21としてすりガラスを採用している。固体の散乱媒質21の他の例としては、オパールガラス及び凝集したナノ粒子が挙げられる。
ランダムな変調パターンを有する2次元ビームを散乱媒質21に入射させた場合、散乱媒質21の後段に位置する集光面Pに複数のスペックルと呼ばれる斑点状の模様が生じることが知られている。ただし、特定の散乱媒質21に対する2次元ビームの波面解を予め求めておき、光変調装置10が生成する2次元ビームL22の波面を上述した波面解にできるだけ近づけることによって、2次元ビームを所定の点に集光することができる。そのためには、セル群Cにおいて各列において、2次元ビームL22の波面を上述した波面解にできるだけ近づけるように、各セルCmnの変調量を設定すればよい。本実施形態では、上述した波面解の求め方として、生物が進化する過程を模倣した遺伝的アルゴリズム(X. Zhang et al., ”Binary wavefront optimization using a genetic algorithm” (2019))を採用した。ただし、波面解の求め方は、これに限定されず、適宜選択することができる。
このように各セルCmnの変調量を設定することにより、散乱媒質21を用いて、空間変調された2次元ビームL22を所定の集光点に集光することができる。
このように、セル群Cの各列において、集光ビームの集光点が異なる位置に形成されるように分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を設定しておくことにより、集光点を走査することができる。したがって、走査型のイメージングが可能になる。この技術は、散乱レンズと呼ばれている。
例えば、集光面Pにおいて、集光点が移動するように分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を設定しておくことにより、集光装置1は、集光面Pにおいて集光点を所定の経路に沿って走査することができる。また、2次元光変調器11の1フレーム目のみならず、2フレーム以降においてもセル群Cにおける分布φを最適化しておくことにより、集光装置1は、集光面Pにおける集光点の走査を所望の期間に亘って実施することができる。
<変形例>
図1に示した集光装置1の変形例である集光装置1Aについて、図3を参照して説明する。図3は、集光装置1Aが備えている走査光学系30の概念を示す斜視図である。図3に図示する座標系は、図1及び図2に図示する座標系と同じである。
集光装置1Aは、集光装置1をベースにしている。ただし、集光装置1Aは、光変調装置10の後段(偏光ビームスプリッタ12の後段)に配置されている散乱媒質21の代わりに走査光学系30を採用している点が集光装置1と異なる。したがって、本変形例では、走査光学系30についてのみ説明し、光変調装置10の説明を省略する。
図3に示すように、走査光学系30は、固定ミラー31と、走査ミラー32と、対物レンズ33と、を備えている。
(固定ミラー)
固定ミラー31は、図3に示すように、2次元ビームL22の光軸上に配置されている。固定ミラー31は、z軸負方向に向かって伝搬してくる2次元ビームL22をx軸正方向に向かって反射するように配置されている。すなわち、固定ミラー31の反射面に対して、2次元ビームL22は、入射角45°で入射し、出射角45°で出射する。
なお、本変形例において、固定ミラー31は、走査ミラー32により反射された2次元ビームL22の光軸を、図1に示した光変調装置10において2次元光変調器11に照射される1次元ビームL11の光軸と平行にするために便宜的に設けたものである。走査ミラー32により反射された2次元ビームL22の光軸と、光変調装置10において2次元光変調器11に照射される1次元ビームL11の光軸とが平行でなくてもよい場合には、固定ミラー31を省略することができる。
(走査ミラー)
走査ミラー32は、固定ミラー31により反射された2次元ビームL22の光軸上に配置されている。
走査ミラー32は、その基準位置において、x軸正方向に向かって伝搬してくる2次元ビームL22をz軸負方向に向かって反射するように配置されている。すなわち、基準位置における走査ミラー32の反射面に対して、2次元ビームL22は、入射角45°で入射し、出射角45°で出射する。
走査ミラー32は、走査ミラー16と同様に、基準位置に対して微小な角度の範囲内において反射面の向きが振動するように構成されている。なお、走査ミラー32は、回転軸がy軸と平行になるように配置されている。
集光装置1Aは、走査光学系30を備えていることにより、集光面Pにおいて結像させる2次元ビームL22をx軸方向に沿って周期的に振動させながら走査することができる。
2次元光変調器11は、y軸方向に沿ったストライプ状の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を時系列に変化させることができる。したがって、2次元光変調器11は、2次元ビームL22の伝搬角度をy軸方向に沿って微小変化させることができる。これにより、対物レンズ33によって生成された光スポットを、集光面Pにおいてy軸方向に沿って走査させることができる。
そのうえで、集光装置1Aは、走査ミラー32を備えているため、ストライプ状の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を有する2次元ビームL22の伝搬角度をx軸方向に沿って微小変化させることができる。これにより,対物レンズ33によって生成された光スポットを、集光面Pにおいてx軸方向に沿って走査させることができる。したがって、集光装置1Aは、集光装置1と同様に、2次元ビームL22の集光面Pにおける光スポットを2次元的に走査することができる。
(対物レンズ)
対物レンズ33は、走査ミラー32により反射された2次元ビームL22を、所定の集光面Pにおいて結像させる。なお、対物レンズ33として焦点可変レンズを採用することにより、2次元ビームL22の集光点をz軸方向に沿って可変させることができる。
ここでは、図4及び図5を参照して、集光装置1の第1の実施例、第2の実施例、及び、第3の実施例について説明する。図4は、集光装置1の第1の実施例の構成を模式的に示す平面図である。図5の(a)及び(b)は、それぞれ、集光装置1の第2の実施例及び第3の実施例の構成を模式的に示す平面図である。
第1の実施例~第3の実施例は、本発明の一態様を実施するために、図1に示した集光装置1を具体化した構成である。ただし、図1に示した集光装置1を具体化するための構成は、第1の実施例~第3の実施例に限定されず、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリカルレンズ14、走査ミラー16、及び、対物レンズ17以外の光学部材については、適宜選択することができる。
第1の実施例は、集光装置1を用いて2次元ビームL22の集光点を走査する場合の構成である。図4において、集光面Pよりも後段に配置されている観測系の構成は、走査させる集光点を観測するための構成である。この観測系の構成は、実際に集光装置1を利用する場合には省略することができる。
第2の実施例は、集光装置1を用いて2次元ビームL22の集光点を走査する場合の構成であって、各集光点における散乱媒質21からの距離を変化させる場合の構成である。図5の(a)においては、第2の実施例において用いる観測系の構成のみを図示している。
第3の実施例は、集光装置1が生成する2次元ビームL22を集光ビームに変換することなく、2次元ビームL22の変調パターンをそのまま観測するための構成である。図5の(b)においては、第3の実施例において用いる観測系の構成のみを図示している。
〔第1の実施例〕
第1の実施例である集光装置1において、光変調装置10は、図1に示した光変調装置10(2次元光変調器11、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリカルレンズ14、両凸レンズ15、走査ミラー16、対物レンズ17、及び、制御部18)の構成に加えて、レーザー光源LSと、1/2波長板HWPと、ビームエクスパンダーBEと、1/4波長板13と、体積ホログラム回折格子VHGと、を備えている。
また、第1の実施例である集光装置1において、偏光ビームスプリッタ12と散乱媒質21との間には、両凸レンズL1と、空間フィルタSFと、両凸レンズL2と、両凸レンズL3と、固定ミラーMと、両凸レンズL4と、が配置されている。
また、散乱媒質21の後段には、観測系の構成として、両凸レンズL5と、偏光子Pと、カメラCAMと、が配置されている。
本実施例では、次の構成を用いた。レーザー光源LSとして、ThorlabsのHNL150LB(出力15mWのHeNeレーザー)を採用した。2次元光変調器11として、DMDの一例であるVialuxのV-7001(フレームレートは25kHz)を採用した。本実施例において、セル群Cの行数M及び列数Nは、何れも360であり、且つ、セル群Cにおいて1次元ビームL11を入射させる場合に切り替える単位となる列は、2列のセルCmnにより構成するものとした。したがって、実際に走査対象となる列数は、180列である。シリンドリカルレンズ14として焦点距離が100mmのシリンドリカルレンズを採用した。両凸レンズ15として、焦点距離が50mmであるアクロマティックレンズを採用した。走査ミラー16として、共振器ミラーの一例であるCambridge TechnologyのCRS(駆動周波数は、12kHz)を採用した。対物レンズ17として倍率が4倍である対物レンズを採用した。
体積ホログラム回折格子VHGは、対物レンズ17と2次元光変調器11との間に配置されている。体積ホログラム回折格子VHGは、1次元ビームL11をおおよそ12度回折させることで,2次元光変調器11において各セルCmnを構成するマイクロミラーの傾き(おおよそ12°)を相殺する目的で配置されている。
また、偏光ビームスプリッタ12の後段に配置された両凸レンズL1~L4は、何れも、アクロマティックレンズである。両凸レンズL1~L4の各々の焦点距離は、それぞれ、150mm、100mm、50mm、30mmである。
また、両凸レンズL1の後段に配置された空間フィルタSFは、2次元ビームL22のうち光軸近傍に分布する光のみを透過することにより、2次元ビームL22に含まれる不要な光を除去する。
空間フィルタSFの後段に配置された両凸レンズL2は、空間フィルタSFから出射される2次元ビームL22であって、発散光である2次元ビームL22をコリメートする。
両凸レンズL2の後段に配置された両凸レンズL3は、2次元ビームL22を収束光に変換すると共に、固定ミラーMの反射面に結像させる。
両凸レンズL3の後段に配置された固定ミラーMは、2次元ビームL22を反射することにより、2次元ビームL22を散乱媒質21の方向へ導く。
固定ミラーMの後段に配置された両凸レンズL4は、固定ミラーMにより反射された2次元ビームL22であって、発散光である2次元ビームL22をコリメートし、散乱媒質21に入射させる。
第1の実施例においては、散乱媒質21との間隔が一定である集光面P上において2次元ビームL22の集光点を走査することができるように、セル群Cの各列における分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を設定した。具体的には、集光面P上に円を想定し、その円周を8等分するように8個の点を設定した。各φは、2次元ビームL22の集光点が8個の点の何れかと一致するように、遺伝的アルゴリズムを用いて設定した。加えて、分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}は、8個の点において集光点が生成される順番がランダムになるように設定した。これは、集光点の走査におけるランダムアクセス性を検証するためである。
このようにして設定された分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}により変調された2次元ビームL22は、散乱媒質21により集光ビームに変換され、集光面P上の8個の点の何れかに集光される。
集光面P上における2次元ビームL22の集光パターンは、観測系の構成である両凸レンズL5(焦点距離75mm)と、偏光子Pと、カメラCAMと、を用いて観測される。
また、第1の実施例に対する比較例として、セル群Cの各列における分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}をランダムに設定した。
〔第2の実施例及び第3の実施例〕
第1の実施例では、散乱媒質21との間隔が1cmである集光面P上に円を想定し、その円周を8等分するように8個の点を設定した。すなわち、第1の実施例では、散乱媒質21の主面と、集光面Pとは、平行であった。
一方、第2の実施例では、図5の(a)に示すように、散乱媒質21の主面に対して角度θだけ集光面Pを傾けることにより、集光面Pと散乱媒質21との間隔が単調に変化するようにした。そのうえで、集光面P上に、各点と散乱媒質21との間隔が単調に変化するように、8個の点を設定した。第2の実施例においても、各φは、2次元ビームL22の集光点が8個の点の何れかと一致するように、遺伝的アルゴリズムを用いて設定した。
また、第3の実施例では、2次元ビームL22の変調パターンをそのまま観測するため、2次元光変調器11の共役面となる位置に、カメラCAMを配置した。
第3の実施例では、図6の(a)に示すように、N=90である列の分布φ90として、2値の強度が交互に並んだ分布を設定した。すなわち、mが奇数であるセルCm90においては、強度を1に設定し、mが偶数であるセルCm90においては、強度をゼロに設定した。また、N=90以外の列においては、全てのセルCmnにおいて強度をゼロに設定した。
なお、第3の実施例では、走査ミラー16として、共振器ミラーの一例であるCambridge TechnologyのCRSの代わりにガルバノスキャナーの一例であるThorlabsのGVS001を採用した。ガルバノスキャナーは、走査ミラー16の反射面の向きを閉ループで制御することができるためである。
〔2次元ビームの変調パターン〕
第3の実施例を用いて、2次元ビームL22の変調パターンを観測した。その結果、図6の(b)に示す2次元ビームL22の変調パターンが得られた。
図6の(b)に示す変調パターンにおいては、図6の(a)に示す分布φ90において点として分布していた強度が1に設定された領域がストライプ状に引き延ばされている。そのため、図6の(b)に示す変調パターンは、第2変換工程S13により、分布φ90が行の方向に沿って引き延ばされることによって生成されたと考えられる。したがって、光変調装置10は、設計どおりに機能していることが分かった。
次に、2次元光変調器11の走査対象となる各列の分布として、同一である2値の強度分布(φ=φ=・・・=φ=・・・=φ)を設定し、2次元ビームL22の変調パターンを観測した。全ての分布φ,φ,・・・φ,・・・φの相互相関を網羅的に求め、行列形式に示したグラフを図6の(c)に示す。
図6の(c)を参照すれば、対角成分は、自己相関値になるため全ての要素が1である。一方、分布同士の相互相関値(非対角成分)は、平均90%以上を示した。この結果より、1次元ビームL11によりセル群Cの各列を順番に走査することによって、2次元光変調器11の各列における1次元の分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を用いた変調に成功していることが分かった。
〔位相変調による集光点の生成〕
第1の実施例、及び、比較例を用いて、走査される2次元ビームL22の集光点を観測した。
図6の(d)は、比較例の観測結果を示す画像である。セル群Cの各列における分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}をランダムに設定した場合、図6の(d)に示すように、スペックルパターンの画像が得られた。スペックルパターンは、2次元ビームL22におけるランダムな干渉の結果として得られるパターンである。
図6の(e)は、第1の実施例の観測結果を示す画像である。セル群Cの各列における分布φ{φ,φ,・・・φ,・・・φ}を、遺伝的アルゴリズムによって求めた波面解を用いて設定した場合、図6の(e)に示すように、集光点を生成できることが分かった。集光点は、2次元ビームL22における強め合う干渉の結果として得られるパターンである。
図6の(f)は、セル群Cの各列におけるPBR(Peak-to-Background Ratio)を示したグラフである。PBRとは、背景スペックルの平均強度値Ibに対する集光点のピーク強度値Ipの比率(Ip/Ib)であり、空間光変調の精度や空間自由度の高さなどを示す尺度になる。すなわち、PBRは、集光点の品質を評価するときの指標となる。
図6の(f)によれば、集光点のPBRは、セル群Cの列番号に依存せず、安定して40程度であることが分かった。この結果より、セル群Cの全ての列において精度の高い空間光変調が行えていることが分かった。
〔超高速2次元光変調〕
第1の実施例及び第2の実施例を用いて、2次元ビームL22の集光点を走査した。
図7の(a)は、集光装置1のフレームレートの列依存性を示すグラフである。図7の(a)に示すように、集光装置1のフレームレートは、約1MHzから約7MHzの範囲内において、正弦波状に変化し、全体のフレームレートとしては約4.3MHzであることが分かった。これは、走査ミラー16として採用した共振器スキャナーの運動速度が、原理上、正弦波状に変化するためである。
第1の実施例及び第2の実施例では、代表的な3点のフレームレート(1MHz,3MHz,6MHz)を検証した。このためには、MHzスケールで走査される集光点を個々に観測することが望ましい。しかし、一般的な科学用カメラは、MHzクラスのフレームレートを持っていない。そこで、第1の実施例及び第2の実施例では、カメラCAMとして、BaslerのacA1440-220umを採用した。このカメラCAMは、露光時間1μsの極短露光モードを持つ。露光時間1μsの間に生成される集光点の数を数えることで、集光点の走査速度、すなわち、集光装置1のフレームレートを検証した。
第1の実施例において、図7の(b)は、フレームレートを1MHzにした場合の集光点を示す画像であり、図7の(c)は、フレームレートを3MHzにした場合の集光点を示す画像であり、図7の(d)は、フレームレートを6MHzにした場合の集光点を示す画像である。
なお、図7の(b)~(d)に示す8個の赤丸は、集光面P上に円を想定し、その円周を8等分することにより定めた8個の点に対応する。
1MHzのフレームレートでは、1μsの露光時間の間に2次元光変調器11の2列分が変調されるため、8個の点のうち2個の点に集光点が生成されるはずである。また、3MHzのフレームレートでは、1μsの露光時間の間に2次元光変調器11の4列分が変調されるため、8個の点のうち4個の点に集光点が生成されるはずである。また、6MHzのフレームレートでは、1μsの露光時間の間に2次元光変調器11の7列分が変調されるため、8個の点のうち7個の点に集光点が生成されるはずである。
図7の(b)~(d)を参照すれば、第1の実施例の1MHz,3MHz,6MHzの各フレームレートにおいて、上述したとおりの結果になっていることが分かった。
第2の実施例において、図7の(e)は、フレームレートを1MHzにした場合の集光点を示す画像であり、図7の(f)は、フレームレートを3MHzにした場合の集光点を示す画像であり、図7の(g)は、フレームレートを6MHzにした場合の集光点を示す画像である。
なお、図7の(e)~(g)に示す8個の赤丸は、集光面P上に設定した8個の点であって、各点と散乱媒質21との間隔が単調に変化する8個の点に対応する。
図7の(e)~(g)を参照すれば、第2の実施例の1MHz,3MHz,6MHzの各フレームレートにおいても、第1の実施例の場合と同様に、上述したとおりの結果になっていることが分かった。
以上の結果より、集光装置1は、MHzクラスの速度で集光点を三次元走査できること、換言すれば、集光装置1は、MHzクラスのフレームレートを有することが実験的に実証された。
1 集光装置
10 光変調装置
11 2次元光変調器
12 偏光ビームスプリッタ
14 シリンドリカルレンズ
15 両凸レンズ
16 走査ミラー
17 対物レンズ
18 制御部
21 散乱媒質
L11,L12 1次元ビーム
L21,L22 2次元ビーム
S11 第1変換工程
S12 変調工程
S13 第2変換工程

Claims (9)

  1. 行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器と、
    2次元ビームをラインビームに変換する第1変換工程、前記第1変換工程にて得られたラインビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により空間変調されたラインビームを生成する変調工程、及び、前記変調工程にて得られたラインビームを2次元ビームに変換する第2変換工程を、前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行する走査光学系と、を備えており
    前記変調工程において、前記2次元光変調器は、前記第1変換工程にて得られたラインビームを空間変調するとともに反射することによって、前記空間変調されたラインビームを生成し、
    前記走査光学系は、前記第1変換工程において2次元ビームをラインビームに変換すると共に、前記第2変換工程においてラインビームを2次元ビームに変換するシリンドリカルレンズを含む、
    ことを特徴とする光変調装置。
  2. 前記走査光学系は
    記変調工程においてラインビームを前記セル群の何れかの列に導く対物レンズと、
    前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列を切り替えるための走査ミラーと、を更に含んでおり
    前記2次元光変調器は、反射型であり、前記シリンドリカルレンズにより得られた前記ラインビームを当該シリンドリカルレンズの方向へ反射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光変調装置。
  3. 前記2次元光変調器は、デジタルミラーデバイスであり、
    前記走査ミラーは、レゾナントスキャナである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光変調装置。
  4. 前記2次元光変調器は、液晶空間光変調器であり、
    前記走査ミラーは、ガルバノミラーである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光変調装置。
  5. 前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列が一巡した段階で前記セル群の各セルにおける変調量を再設定する制御部を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の光変調装置。
  6. 請求項1~5の何れか一項に記載の光変調装置と、前記第2変換工程にて得られた2次元ビームを集光ビームに変換する散乱媒質と、を備えた集光装置であって、
    前記セル群の各列は、前記集光ビームの集光点が異なる位置に形成されるように各セルの変調量の分布が設定されている、
    ことを特徴とする集光装置。
  7. 行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器を用いた光変調方法であって、
    2次元ビームをラインビームに変換する第1変換工程と、
    前記第1変換工程にて得られたラインビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により空間変調されたラインビームを生成する変調工程と、
    前記変調工程にて得られたラインビームを2次元ビームに変換する第2変換工程と、
    を、前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行
    前記変調工程において、前記2次元光変調器は、前記第1変換工程にて得られたラインビームを空間変調するとともに反射することによって、前記空間変調されたラインビームを生成し、
    前記第1変換工程及び前記第2変換工程は、単一のシリンドリカルレンズにより実施される、
    ことを特徴とする光変調方法。
  8. 行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける位相変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器と、
    2次元ビームをラインビームに変換する第1変換工程、前記第1変換工程にて得られたラインビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により位相を空間変調されたラインビームを生成する変調工程、及び、前記変調工程にて得られたラインビームを2次元ビームに変換する第2変換工程を、前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行する走査光学系と、を備えている、
    ことを特徴とする光変調装置。
  9. 行列状に配置されたセル群であって、各セルにおける位相変調量を独立に設定可能なセル群を含む2次元光変調器を用いた光変調方法であって、
    2次元ビームをラインビームに変換する第1変換工程と、
    前記第1変換工程にて得られたラインビームを前記セル群の何れかの列に入射させることによって、その列により位相を空間変調されたラインビームを生成する変調工程と、
    前記変調工程にて得られたラインビームを2次元ビームに変換する第2変換工程と、
    を、前記変調工程においてラインビームを入射させる前記セル群の列を切り替えながら繰り返し実行する、
    ことを特徴とする光変調方法。
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