JP7243160B2 - 車両用空調ダクト - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、車両用空調ダクトに関する。
特許文献1は、エアコンユニットなどの車両用空調装置の吹き出し口と空調ダクトの嵌合構造であって、接続の際に嵌合爪と爪受け部が確実に嵌合され強固に固定されるものを開示している。従来技術として挙げられた先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2007-203848号公報
従来技術は、すでに嵌合された状態の接続爪部と接続孔部とを強固に係合させて保持するための車両用空調ダクトの構造を提供しており、嵌合前の車両用空調ダクトを確実に嵌合させる点については記載されていない。車両用空調ダクトを車両に組み付ける作業においては、接続爪部と接続孔部とが目視確認しにくい位置に存在する場合が多く、車両用空調ダクトの接続が適切に完了しているか否かを判断しにくかった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、車両用空調ダクトにはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、ダクトの接続が適切に行われていることを作業者が視覚に頼ることなく認識可能な車両用空調ダクトを提供することにある。
ここに開示された車両用空調ダクトは、接続爪部(81)を有する筒状の第1ダクト(41)と、接続爪部と係合する接続孔部(82)を有する筒状の第2ダクト(42)とを備え、第2ダクトは、接続孔部と第2ダクトの端部との間に、第1ダクトと第2ダクトとの接続時に接続爪部から押圧力を受けて知覚可能な振動を発生させる振動発生部(85、285、385)を備えており、
振動発生部(85、285)は、接続孔部から第2ダクトの端部までが破断することで振動を発生させる。
ここに開示された車両用空調ダクトは、接続爪部(81)を有する筒状の第1ダクト(41)と、接続爪部と係合する接続孔部(82)を有する筒状の第2ダクト(42)とを備え、第2ダクトは、接続孔部と第2ダクトの端部との間に、第1ダクトと第2ダクトとの接続時に接続爪部から押圧力を受けて知覚可能な振動を発生させる振動発生部(85、285、385)を備えており、第2ダクトの端部における周辺部分は、樹脂材料で構成されており、振動発生部は、金属材料で構成され、振動発生部が弾性変形することで振動を発生させる。
開示された空調ダクトによると、第1ダクトと第2ダクトとの接続時に、接続爪部から押圧力を受けて知覚可能な振動を発生させる振動発生部を備えている。このため、第1ダクトと第2ダクトとを接続する過程において、振動発生部から振動が発生する。したがって、振動発生部において発生する振動の有無を作業者が知覚することによって、第1ダクトと第2ダクトとの接続が適切に行われているか否かを作業者が認識できる。よって、ダクトの接続が適切に行われていることを作業者が視覚に頼ることなく認識可能な車両用空調ダクトを提供できる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
車両用空調装置を示す斜視図である。 上流ダクトを示す斜視図である。 下流ダクトを示す斜視図である。 上流ダクトと下流ダクトとの接続状態を示す斜視図である。 第2実施形態における下流ダクトを示す斜視図である。 第3実施形態における下流ダクトを示す斜視図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、車両用空調装置1は、車両に搭載されている。車両は、例えばガソリン駆動のエンジンを搭載した自動車である。ただし、車両としては、走行用モータを搭載した電気自動車や、エンジンとモータの両方を搭載したハイブリッド自動車なども採用可能である。車両用空調装置1は、空気を送風する送風ユニット2と空気温度を調整する空調ユニット3とを備えている。車両用空調装置1は、取り込まれた空気の温度を調整して車室内に吹き出す装置である。言い換えると、車両用空調装置1は、車室内の暖房運転や冷房運転や除湿運転などの空調運転を行う装置である。空気の温度調整には、内部に高温流体が流れるヒータコアや、冷凍サイクルにおける蒸発器などを熱源に用いることができる。
送風ユニット2は、内部に送風機を備えている。送風ユニット2は、車両用空調装置1の内部に空気を導入する導入口を備えている。送風ユニット2の内部は、空調ユニット3の内部と連通している。送風ユニット2の内部に導入された空気は、空調ユニット3の内部に送られる。
空調ユニット3は、空調ケース30を備えている。空調ケース30の内部には、蒸発器とヒータコアとが収納されている。蒸発器は、内部に冷媒が流れており、冷媒が液体から気体に気化する際の気化熱を周囲の空気から奪うことで空気を冷却する熱交換器である。ヒータコアは、内部に高温のエンジン冷却水が流れており、エンジン冷却水の熱を用いて周囲の空気を加熱する熱交換器である。
空調ユニット3は、車室内の適切な位置に空調風を供給するためのダクト40、50、60、70を備えている。空調ケース30の上部には、サイドフェイスダクト40とセンターフェイスダクト50とデフロスタダクト60とが接続されている。空調ケース30の下部には、フットダクト70が接続されている。サイドフェイスダクト40は、車両用空調ダクトの一例を提供している。
サイドフェイスダクト40は、車室内の側方部から座席の上部に向けて空調風を供給するためのダクトである。サイドフェイスダクト40の下流端には、サイドフェイス吹き出し口49が設けられている。サイドフェイスダクト40は、空調ユニット3において、互いに離間して2箇所に設けられている。センターフェイスダクト50は、車室内の中央部から座席の上部に向けて空調風を供給するためのダクトである。センターフェイスダクト50の下流端には、センターフェイス吹き出し口59が設けられている。
空調ケース30の上部において、サイドフェイスダクト40とセンターフェイスダクト50とは、一列に並んで設けられている。言い換えると、空調ケース30とサイドフェイスダクト40との接続部分は、空調ケース30とセンターフェイスダクト50との接続部分と隣接している。サイドフェイスダクト40は、センターフェイスダクト50の両隣に設けられている。
デフロスタダクト60は、フロントウィンドウの車室内側に向けて空調風を供給するためのダクトである。デフロスタダクト60の下流端には、デフロスタ吹き出し口69が設けられている。フットダクト70は、座席の下部に向けて空調風を供給するためのダクトである。フットダクト70の下流端には、フット吹き出し口79が設けられている。
サイドフェイスダクト40は、上流ダクト41と下流ダクト42とを備えている。サイドフェイスダクト40は、上流ダクト41と下流ダクト42とを適切に接続することでサイドフェイス吹き出し口49までの風路を提供している。上流ダクト41は、空調ケース30から連続して設けられている。下流ダクト42は、空調ケース30とは連続していない別体の部品である。上流ダクト41は、第1ダクトの一例を提供している。下流ダクト42は、第2ダクトの一例を提供している。
下流ダクト42は、上流ダクト41に比べて全長が長い部品である。下流ダクト42は、上流ダクト41からサイドフェイス吹き出し口49に至るまでの風路に屈曲部を備えている。屈曲部は、下流ダクト42において複数箇所に設けられている。
空調風の風路を複数のダクト部品を接続することで構成しているダクト部材は、サイドフェイスダクト40に限られない。センターフェイスダクト50を複数のダクト部品を接続することで構成してもよい。デフロスタダクト60を複数のダクト部品を接続することで構成してもよい。フットダクト70を複数のダクト部品を接続することで構成してもよい。
図2において、上流ダクト41は、外周面から外側に向かって突出した接続爪部81を備えている。接続爪部81は、上流ダクト41の外周面において、1箇所に設けられている。接続爪部81の端部は、上流ダクト41の下流端部に設けられている。接続爪部81は、角筒状の上流ダクト41において、隣り合う角部同士の中間位置に設けられている。
接続爪部81は、上流ダクト41の下流端側から上流端側に向かって突出量がなめらかに増加する傾斜面を有している。接続爪部81は、傾斜面において突出量が最大となる部分から上流ダクト41の外周面に向かって垂直に延びる垂直面を有している。
図3において、下流ダクト42は、下流ダクト42の外側と内側とを連通する接続孔部82を備えている。接続孔部82は、下流ダクト42において、1箇所に設けられている。接続孔部82は、下流ダクト42の上流端部よりもわずかに下流側に設けられている。接続孔部82は、角筒状の下流ダクト42において、隣り合う角部同士の中間位置に設けられている。
下流ダクト42は、接続孔部82と下流ダクト42の上流端部との間に薄肉部85を備えている。薄肉部85は、下流ダクト42の上流端部において、薄肉部85以外の部分である周辺部分よりも肉厚が小さい部分である。薄肉部85は、下流ダクト42の上流端部において、最も肉厚が小さい部分である。薄肉部85は、下流ダクト42の上流端部と接続孔部82との間に、断面が矩形状の溝を設けることで形成されている。
薄肉部85の幅Wb1は、接続孔部82の幅Wa1と同じ大きさである。薄肉部85は、下流ダクト42の上流端部から接続孔部82までの間において、一定の幅で形成されている。薄肉部85の肉厚は、下流ダクト42の上流端部における薄肉部85以外の部分の肉厚の約半分の厚さである。薄肉部85の肉厚は、下流ダクト42の上流端部から接続孔部82までの間において、一定の厚さで形成されている。
車両用空調装置1の組み立て作業における上流ダクト41と下流ダクト42との接続工程について以下に説明する。上流ダクト41と下流ダクト42との接続工程には、位置決め工程と嵌合工程と係合工程とが含まれる。上流ダクト41と下流ダクト42との接続工程は、位置が固定された状態の上流ダクト41に対して、作業者が下流ダクト42を移動させることで行う場合を例に説明する。
位置決め工程は、固定されている上流ダクト41に対して、作業者が下流ダクト42を移動させて下流ダクト42を適切な位置および向きに配置する工程である。この時、上流ダクト41と下流ダクト42との中心軸が一致するように並べる。これにより、上流ダクト41の接続爪部81と下流ダクト42の接続孔部82とが並ぶ位置関係となる。言い換えると、上流ダクト41の下流端部に対して下流ダクト42の上流端部を挿入可能な位置に配置する。位置決め工程の後、嵌合工程に進む。
嵌合工程は、上流ダクト41の下流端部を下流ダクト42の上流端部に挿入する工程である。これにより、下流ダクト42は、挿入方向に交差する方向への移動が制限された嵌合状態となる。言い換えると、嵌合状態においては、下流ダクト42の移動が挿入方向のみに限定される。
図4は、嵌合工程が完了した状態のサイドフェイスダクト40を示している。嵌合状態の下流ダクト42を挿入方向に移動させることで、薄肉部85と接続爪部81とが互いに接触する。薄肉部85と接続爪部81とが接触した状態で挿入量を増やすと、接続爪部81の傾斜面が薄肉部85を内側から外側に向かって押すこととなる。言い換えると、薄肉部85は、接続爪部81から受ける押圧力が徐々に増加する。薄肉部85は、接続爪部81から受ける押圧力に耐えられなくなった時点で一部が破断して破断部86が形成される。薄肉部85の一部が破断することで、破断部86を中心に作業者が知覚可能な振動が発生する。この振動は、下流ダクト42を伝って作業者の手に衝撃として伝達される。あるいは、空気を伝って作業者の耳に音として伝達される。すなわち、作業者は、嵌合工程において、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切な位置および向きに嵌合されていることを、薄肉部85の破断の振動を知覚することで認識できる。薄肉部85は、振動発生部の一例を提供する。嵌合工程の後、係合工程に進む。
係合工程は、接続爪部81の後端である垂直面が接続孔部82の内側に入り込む位置まで下流ダクト42を挿入する工程である。これにより、接続爪部81の後端をなす垂直面と接続孔部82の前端をなす部分とが接触した状態となる。言い換えると、接続爪部81と接続孔部82とが係合した係合状態となる。
係合状態においては、下流ダクト42の挿入方向への移動が制限される。言い換えると、係合状態においては、接続爪部81が接続孔部82から抜けることなく保持され、上流ダクト41と下流ダクト42との相対的な位置関係が維持される。このため、上流ダクト41に対して下流ダクト42が適切に接続された状態を安定して維持できる状態である。
係合工程において、接続爪部81と接続孔部82とが互いに係合する際に、接続爪部81と接続孔部82との接触に伴う振動が発生する。この振動を作業者が知覚することで、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切に接続されたことを認識することができる。ただし、係合時の接触に伴って発生する振動は、嵌合時の破断に伴って発生する振動よりも小さな振動である。このため、作業者は、嵌合時の振動と係合時の振動とを異なる振動として認識可能である。例えば、嵌合時には、大きな破断音が聞こえ、係合時には、破断音よりも小さな音として接触音を聞くことができる。嵌合時の振動と係合時の振動との違いは、音の大きさに限られない。例えば、音の周波数の違いから嵌合時の振動と係合時の振動とを聞き分けるなどしてもよい。
上述した実施形態によると、下流ダクト42は、第1ダクト41と第2ダクト42との接続時に、接続爪部81から押圧力を受けて振動を発生させる振動発生部として機能する薄肉部85を備えている。このため、車両用空調装置1の組み立て作業者が、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切に嵌合された状態にあることを振動の有無によって認識することができる。したがって、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切な嵌合状態にあるか否かを、作業者が目視で確認しにくい場合であっても、振動の有無から容易に確認することができる。
振動発生部は、接続孔部82から下流ダクト42の端部までが破断することで振動を発生させている。このため、破断時に生じる大きな衝撃力によって振動を発生させることができる。したがって、適切に嵌合が行われていることを作業者が認識しやすい。
振動発生部は、下流ダクト42の端部において周辺よりも肉厚を小さくした薄肉部85である。このため、薄肉部85の強度を周辺の強度に比べて低くして、破断させやすい。薄肉部85の肉厚を制御することで、薄肉部85の強度を容易に調整することができる。言い換えると、薄肉部85の肉厚を小さくするほど、薄肉部85の強度を低くして、破断させやすくすることができる。一方、薄肉部85の肉厚を大きくするほど、薄肉部85の強度を高くして、破断しにくくすることができる。したがって、適切なタイミングで薄肉部85を破断させて、作業者に適切に嵌合がなされていることを認識させやすい。さらに、薄肉部85の肉厚を制御することで、破断時の衝撃の大きさを調整することができる。言い換えると、薄肉部85の肉厚を大きくするほど、薄肉部85の強度を高くして、破断時に発生する振動を大きくしやすい。よって、適切な振動の大きさで薄肉部85を破断させて、作業者に適切に嵌合がなされていることを認識させやすい。
上流ダクト41は、空調ケース30に連続して一体に形成されており、下流ダクト42は、空調ケース30とは別体である。このため、作業者が下流ダクト42を手に持って接続作業を行う際に、下流ダクト42に設けられている振動発生部である薄肉部85で発生する振動を知覚しやすい。したがって、作業者に適切に嵌合が行われていることを認識させやすい。
振動発生部は、肉厚を小さくすることで強度を低下させて破断しやすく形成した薄肉部85に限られない。例えば、振動発生部の周辺に比べて強度が低く破断しやすい材料を振動発生部の構成材料に用いてもよい。より具体的には、下流ダクト42を含む車両用空調装置1の筐体部分をポリプロピレンなどの強度の高い樹脂材料で構成し、薄肉部85に相当する部分のみをポリスチレンなどの強度の低い樹脂材料で構成するなどしてもよい。これにより、振動発生部として機能する部分の強度がその周辺の部分の強度よりも低いため、嵌合工程において、振動発生部を確実に破断させて振動を発生させやすい構成となる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、第1薄肉部285aの幅Wb1が第1接続孔部282aの幅Wa1に比べて小さい。
図5において、下流ダクト42は、第1接続孔部282aと第2接続孔部282bとの2つの接続孔部282を備えている。第1接続孔部282aと第2接続孔部282bとは、互いに対向している。
下流ダクト42は、第1接続孔部282aと下流ダクト42の上流端部との間に、第1薄肉部285aを備えている。第1薄肉部285aは、下流ダクト42の上流端部と第1接続孔部282aとの間に、断面が三角形状の溝を設けることで形成されている。第1薄肉部285aの肉厚は、第1薄肉部285aの場所によって異なる。より詳細には、第1薄肉部285aの中央部分が最も肉厚が小さく、中央部分から離れるほど肉厚が大きくなるように形成されている。このため、第1薄肉部285aの中でも最も肉厚が小さな中央部分が、最も破断しやすい部分である。
下流ダクト42は、第2接続孔部282bと下流ダクト42の上流端部との間に、第2薄肉部285bを備えている。第2薄肉部285bは、下流ダクト42の上流端部と第2接続孔部282bとの間に、断面が半円形状の溝を設けることで形成されている。第2薄肉部285bの肉厚は、第2薄肉部285bの場所によって異なる。より詳細には、第2薄肉部285bの中央部分が最も肉厚が小さく、中央部分から離れるほど肉厚が大きくなるように形成されている。このため、第2薄肉部285bの中でも最も肉厚が小さな中央部分が、最も破断しやすい部分である。第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとを有する薄肉部285は、振動発生部の一例を提供する。
第2薄肉部285bの形状は、第1薄肉部285aの形状とは異なる形状である。このため、第2薄肉部285bの強度は、第1薄肉部285aの強度とは異なる強度である。したがって、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとは、破断に伴う振動の発生するタイミングや振動の大きさが互いに異なる。ただし、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとを同一の形状としてもよい。また、第2接続孔部282bと下流ダクト42の上流端部との間に第2薄肉部285bを設けず、振動発生部として第1薄肉部285aのみを設けるようにしてもよい。
第1薄肉部285aの幅Wb2は、第1接続孔部282aの幅Wa1よりも小さい。言い換えると、第1接続孔部282aと下流ダクト42の上流端部との間には、第1薄肉部285aが形成されている強度の弱い部分と、第1薄肉部285aが形成されていない部分との両方が存在している。
嵌合工程において、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとの2つの薄肉部285が破断して、振動が発生する。したがって、下流ダクト42の2箇所で嵌合時の破断による振動が発生することとなる。ここで、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとは、それぞれの中央部分が破断することとなる。その後、係合工程において、2つの接続爪部81が第1接続孔部282aと第2接続孔部282bとのそれぞれに係合する。したがって、下流ダクト42の2箇所で係合時の接触による振動が発生することとなる。
第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとの2つの薄肉部285のうち、どちらか一方の薄肉部285が破断して振動が発生すれば、適切に嵌合が行われていることを作業者が認識できる。このため、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとの両方の薄肉部285が破断しなくてもよい。
上述した実施形態によると、第1薄肉部285aの幅Wb2は、第1接続孔部282aの幅Wa1よりも小さい。このため、第1薄肉部285aの一部が破断した後であっても、第1接続孔部282aと下流ダクト42との間に、第1薄肉部285aよりも強度の高い部分が存在することとなる。したがって、第1薄肉部285aの一部が破断した後であっても、車両用空調装置1が適切に組み立てられた状態を安定して維持しやすい。
薄肉部285は、中央部分が最も肉厚が小さく、中央部分から離れるほど肉厚が大きくなるように形成されている。言い換えると、薄肉部285において、中央部分が最も強度が低く、破断しやすい部分である。このため、薄肉部285の中でも特に破断しやすい部分をあらかじめ形成しておくことで、破断する部分を制御することができる。したがって、破断する際に振動が発生する位置などを調整して、破断時の振動を作業者が知覚しやすくすることができる。
接続孔部282は、互いに対向する第1接続孔部282aと第2接続孔部282bとを備え、それぞれの接続孔部282に対応して、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとを備えている。このため、第1薄肉部285aと第2薄肉部285bとの両方で振動が発生することとなる。したがって、作業者が薄肉部285の破断に伴う振動を知覚して、嵌合が適切に行われていることを認識しやすい。また、上流ダクト41と下流ダクト42との係合箇所が2箇所存在するため、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切に接続された状態を維持しやすい。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、下流ダクト42が樹脂材料で形成されており、振動発生部が樹脂材料に比べて振動しやすい素材である銅を用いて構成された弾性振動部385である。
図6において、接続孔部82と下流ダクト42の上流端部との間には、弾性振動部385が形成されている。弾性振動部385は、車両用空調装置1の筐体部分をなす樹脂材料に比べてたわみやすく、割れにくい金属材料で構成されている。弾性振動部385の構成材料の具体例としては、音が響きやすい銅、真鍮、青銅などが特に好ましい。弾性振動部385は、外力によって変形が生じて振動が発生した場合に、大きな音が生じやすい板状の部材である。弾性振動部385は、振動発生部の一例を提供する。
嵌合工程において、下流ダクト42を上流ダクト41に挿入している間は、弾性振動部385が接続爪部81によって内側から外側に向かって押される。その後、嵌合工程が完了した瞬間に、弾性振動部385が接続爪部81から受けていた押圧力が解除される。このため、弾性振動部385が変形した状態からもとの形に戻ろうとする。すなわち、弾性振動部385は、弾性変形によって振動する。したがって、弾性振動部385が上流ダクト41の外表面と勢いよくぶつかって、振動が発生することとなる。この振動により、樹脂材料同士の接触音とは異なる音である金属音が発生することとなる。
上述した実施形態によると、弾性振動部385において、破断などの塑性変形を伴わずに大きな振動を発生させることができる。このため、嵌合工程における振動の有無を作業者が知覚して、嵌合が適切に行われているかを認識できる。また、弾性振動部385が振動を発生させた後も、弾性振動部385の形状がもとに戻る。このため、破断するなどして振動発生部に不可逆的な変形が引き起こされる場合に比べて、弾性振動部385と接続爪部81との係合状態を安定して維持しやすい。
他の実施形態
薄肉部85などの振動発生部として機能する部分を備えるダクトは、サイドフェイスダクト40に限られない。センターフェイスダクト50、デフロスタダクト60やフットダクト70に振動発生部を設けてもよい。ただし、車両用空調装置1の組み立て作業において、接続箇所を目視確認しにくいダクトにおいて、振動発生部を設けることが特に有用である。
振動発生部は、接続孔部82と下流ダクト42の端部との間に着脱自在に設けられた別部品でもよい。これによると、嵌合工程において、下流ダクト42に装着された別部品が接続爪部81から押圧力を受けて脱離することとなる。この下流ダクト42から別部品が脱離する際に発生する振動を作業者が知覚することで、接続が適切に行われていることを認識することができる。
上流ダクト41の外周面や下流ダクト42の内周面に滑り止めの加工を施してもよい。これによると、上流ダクト41と下流ダクト42とが適切に接続された後に、車両走行時の振動などにより意図せずに適切な接続状態が解除されてしまうことを抑制しやすい。
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
1 車両用空調装置、 2 送風ユニット、 3 空調ユニット、 30 空調ケース、 40 サイドフェイスダクト(車両用空調ダクト)、 41 上流ダクト(第1ダクト)、 42 下流ダクト(第2ダクト)、 49 サイドフェイス吹き出し口、 50 センターフェイスダクト、 59 センターフェイス吹き出し口、 60 デフロスタダクト、 69 デフロスタ吹き出し口、 70 フットダクト、 79 フット吹き出し口、 81 接続爪部、 82 接続孔部、 85 薄肉部(振動発生部)、 86 破断部、 282 接続孔部、 282a 第1接続孔部、 282b 第2接続孔部、 285 薄肉部(振動発生部)、 285a 第1薄肉部、 285b 第2薄肉部、 385 弾性振動部(振動発生部)

Claims (5)

  1. 接続爪部(81)を有する筒状の第1ダクト(41)と、
    前記接続爪部と係合する接続孔部(82)を有する筒状の第2ダクト(42)とを備え、
    前記第2ダクトは、前記接続孔部と前記第2ダクトの端部との間に、前記第1ダクトと前記第2ダクトとの接続時に前記接続爪部から押圧力を受けて知覚可能な振動を発生させる振動発生部(85、285、385)を備えており、
    前記振動発生部(85、285)は、前記接続孔部から前記第2ダクトの端部までが破断することで振動を発生させる車両用空調ダクト。
  2. 前記振動発生部は、前記第2ダクトの端部における周辺部分よりも肉厚を小さくした薄肉部(85、285)である請求項1に記載の車両用空調ダクト。
  3. 前記薄肉部の幅(Wb2)は、前記接続孔部の幅(Wa1)よりも小さい請求項2に記載の車両用空調ダクト。
  4. 接続爪部(81)を有する筒状の第1ダクト(41)と、
    前記接続爪部と係合する接続孔部(82)を有する筒状の第2ダクト(42)とを備え、
    前記第2ダクトは、前記接続孔部と前記第2ダクトの端部との間に、前記第1ダクトと前記第2ダクトとの接続時に前記接続爪部から押圧力を受けて知覚可能な振動を発生させる振動発生部(85、285、385)を備えており、
    前記第2ダクトの端部における周辺部分は、樹脂材料で構成されており、
    前記振動発生部は、金属材料で構成され、前記振動発生部が弾性変形することで振動を発生させる車両用空調ダクト。
  5. 前記第1ダクトは、内部に熱源を収納している空調ケース(30)に連続して一体に形成されており、
    前記第2ダクトは、前記空調ケースとは別体である請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用空調ダクト。
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