JP7243057B2 - 気液接触装置 - Google Patents

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Description

本開示は、特定ガス成分を分離、除去又は回収するガス浄化装置、ガス分離装置、或いは、冷却装置等として使用可能な、気体-液体間の接触による物質移動又はエネルギー移動を促進する気液接触装置に関する。
従来、化学プラント、火力発電所等において、様々な種類のガスを含む排ガス等の被処理ガスから、気液接触を利用して特定のガスを分離、除去又は回収するガス分離装置が使用されている。例えば、二酸化炭素回収装置では、モノエタノールアミン水溶液等の吸収液に二酸化炭素を含むガスを接触させることによって二酸化炭素を吸収分離し、吸収した後の吸収液を加熱しながら気液接触させることによって二酸化炭素を気相に放出させて回収する。また、排ガスから有害ガス成分を除去するためのガス浄化装置や、混合ガスから特定ガス成分を分離するためのガス分離装置においても、気液接触を利用して吸収液による特定ガス成分の吸収が行われる。更に、高温の液体又はガスを冷却する冷却装置においても気液接触が利用されている。
下記特許文献1には、気液接触を利用して二酸化炭素を回収する装置が記載される。下記特許文献2には、2つの吸収部を縦に積層配置して吸収塔を構成した二酸化炭素の回収装置が記載される。
一般的に、気液接触を行う装置は、液体とガスとの接触面積を増大させるための充填材を有し、充填材表面において液体とガスとを気液接触させて、ガス中の特定ガス成分又は熱を液体に吸収させる。通常、充填材への液体の分配不良を防止して良好な気液接触を実現することを目的として、充填材の上方に液分配器が配置される。
下記特許文献3には、充填塔の液体分配器が記載される。この液体分配器では、主通路の側壁開口から複数の二次通路へ液体を流出させ、二次通路から充填材へ液体が分配される。また、下記特許文献4に記載される液体分配器は、上部分配管及び下部分配管を有し、これらの分配管のノズル孔から液体が分配供給される。
特許第6225572号公報 特許第5966565号公報 特許第4070508号公報 特許第5057372号公報
気液接触効率を高めるには、気液接触を多段階に行って接触時間を長くすることが有効である。このため、上記特許文献2のように、吸収塔及び再生塔において、複数の気液接触部を縦に積み重ねて多段に構成することが一般的に行われている。このような縦型の多段構造に構成された吸収塔では、ガスが吸収塔の底部から頂部へ向かって鉛直方向に流通する。このため、充填材の上方に配置される液分配器は、ガスを供給した際の流通抵抗による圧力損失を少なくするために、上記特許文献3,4のように複雑な形状に構成される。従って、製造加工における手間や費用の問題が生じる。
また、塔の高さには設計強度等に基づいた制限があるため、液分配器によって充填材の充填高さが制限されると、気液接触効率の改善に不利となる。
本開示は、上述した問題点に鑑みて創案されたものであり、気液接触における圧力損失を抑制しつつ、液分配器から供給される液体により良好且つ効率的な気液接触を実現可能な気液接触装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は、気液接触装置の多段構造、及び、充填材への液体供給について検討し、横型多段構造の気液接触装置において良好な液分配及び気液接触を実現可能な構成を見出した。
本開示の一態様によれば、気液接触装置は、立位で並列する複数の平板を有する気液接触部、前記複数の平板に上方から液体を供給する液分配器を有する液体供給システム、及び、ガスを前記気液接触部に供給することによって、ガスが前記複数の平板間を横方向に流通するガス供給システムを有する気液接触装置であって、前記液分配器は、複数の散布孔を有する分配トレー、及び、前記分配トレーに液体を供給する液流入管を有し、前記液流入管は、前記分配トレーの内部において外周に向けて横方向に液体を放出する出口を有することを要旨とする。
前記分配トレーは、前記複数の散布孔を有する水平な平板状の分配板、及び、前記分配板の外周を包囲して立設される側壁を有し、前記液流入管の出口は、前記側壁に向けて液体を放出するように構成するとよい。前記液流入管は、前記液分配器の上方から前記液分配器の内部へ液体を導入する鉛直方向の導入部、及び、前記導入部から横方向に屈曲して末端に前記出口を有する放出部を有するように構成できる。前記液流入管は、前記出口から水平方向に液体を放出すると良好である。前記分配板は矩形状であり、前記液流入管は、前記分配板の対角線方向に沿って液体を放出する4つの出口を有するように構成できる。
前記複数の散布孔は、前記分配板を鉛直方向に貫通して、前記分配トレーの液体を鉛直方向に散布するように構成できる。或いは、前記複数の散布孔は、前記分配板を鉛直方向から傾斜して貫通し、前記分配トレーの液体を鉛直方向から傾斜した方向に散布してもよい。また、前記複数の散布孔のうち、前記分配板の外縁部に分布する散布孔は、液体が外側に拡がって散布されるように前記分配板を鉛直方向から傾斜して貫通し、残りの散布孔は、鉛直方向に液体を散布するように前記分配板を鉛直方向に貫通してもよい。
前記複数の散布孔は、平行な複数の直線に沿って配置され、前記複数の直線の1つの直線に沿って配置される散布孔は同じ方向に傾斜し、前記複数の直線の隣接する2つの直線における散布孔の傾斜方向は反対方向であるように、前記複数の散布孔を形成することも可能である。
前記液体供給システムは、更に、前記分配トレーに貯留する液体の液面レベルを検出する検出器、及び、前記検出器の検出に基づいて、前記分配トレーに貯留する液体の量を所定量に維持されように前記液分配器への液体の供給を制御する制御装置を有するように構成してもよい。或いは、前記側壁は、前記分配トレーに貯留する液体の量を所定量に維持するためのオーバーフロー孔を有し、前記液体供給システムは、前記オーバーフロー孔から排出される液体を、前記複数の平板を流下した液体と共に回収するように構成してもよい。前記気液接触部は、横方向に配列するように割り当てられる複数の段を有し、前記複数の段の各々に前記複数の平板が配置されるように構成するとよい。前記液体供給システムは、前記液分配器を複数有して前記複数の段の各々に配置されるように構成可能である。
気液接触における圧力損失を抑制しつつ、良好な液分配及び気液接触が実現され、操業時のエネルギー効率が良好な気液接触装置の提供が可能になる。
本開示における液分配器の一例を示す鉛直方向断面図。 本開示における液分配器の他の例を示す鉛直方向断面図。 液分配器の変形例を示す水平方向断面図(a),(b)。 本開示における液分配器の他の例を示す鉛直方向断面図。 本開示における液分配器の他の例を示す要部の鉛直方向断面図(a)、及び、図5(a)におけるX-X線断面図(b)。 液分配器における液体供給の一例を示す鉛直方向断面図。 液分配器における液体供給の他の例を示す鉛直方向断面図。 本開示における気液接触装置の一実施形態を示す概略構成図。
本開示の実施形態について、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。実施形態において示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、本開示を限定するものではない。尚、明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
気液接触装置にガスを供給した際の流通抵抗による圧力損失を抑制するには、充填材として平板(薄層材)を使用することが有効である。平板による充填材は、製造加工コストの削減が可能であり、装置内への装填作業等も比較的容易である。この場合、多数の鉛直な平板を並列させて、上から液体を供給し、平板間の間隙にガスを供給して、平板上を流下する液体と、間隙を通過するガスとを接触させる。この充填材の形態は、縦型多段構造の気液接触装置において使用されているが、横型多段構造にも適用可能である。横型多段構造において、充填材の上方に配置される液分配器は、横方向に流れるガスの流通抵抗への影響は少なく、ガスを通過させるための複雑な形状でなくてよい。
但し、立位の平板を充填材として使用する場合、液体による充填材の濡れ不足によって気液接触面積の減少を生じ易い。平面上を鉛直に流下する液体は横方向に拡がり難いので、液体の分配状況が不均等であると、液体で濡れない面が生じて気液接触効率が低下する。このため、充填材の表面全体を十分に利用できるように工夫することが重要である。本開示においては、立位で並列する複数の平板を充填材として横型多段構造に構成した気液接触装置において、充填材に液体を効率的に供給可能な液分配器を提示し、横型多段構造における利点を活かして良好な気液接触を実現する。
以下に、図面を参照して、横型多段構造の気液接触装置に適用可能な液分配器の実施形態について説明する。図1は、液分配器の一実施形態を示す鉛直方向断面図である。
図1の液分配器1は、複数の散布孔Hを有する分配トレー2、及び、分配トレー2に液体を供給する2つの液流入管3を有し、分配トレー2は、薄い箱形の形状を有する。液流入管3は、分配トレー2の内部において外周に向けて液体を放出する出口3eを有する。具体的には、液流入管3は、液分配器1の上方から液分配器1の内部へ液体を導入する鉛直方向の導入部3i、及び、導入部3iから横方向に屈曲する放出部3dを有し、放出部3dの末端における出口3eから横方向に液体が放出される。
分配トレー2は、水平な平板状の分配板2p、及び、分配板2pの外周を包囲して立設される側壁2wを有する。従って、液流入管3の導入部3iから放出部3dへ送られる液体は、出口3eから側壁2wに向けて横方向に放出される。複数の散布孔Hは、鉛直方向に分配板2pを貫通する円筒状の孔であり、分配板2pに均等に分布するように設けられる。液流入管から放出される液体Lは、分配トレー2の底部の分配板2pの外周側から内側へ向かって供給され、分配板2p上に貯留されると共に、分配板2pの散布孔Hから鉛直方向に放出される。尚、図1において、液分配器1の上面は開放状態に記載されているが、平板状の蓋等を用いて上面を覆うと好適であり、内部の汚染等を防ぐことができる。また、液分配器を設置する気液接触装置の内部が加圧される場合、液分配器の側壁又は蓋に液分配器の内部と外部とを連通する空気孔を適宜設けて、内外の圧力差を解消することができる。この点に関する図示は、本開示では省略する。
図1のように外周に向けて横方向に液体を放出する液流入管は、大流量で液体を分配する液分配器を薄型に構成する上で有利な形態である。鉛直方向に液体を放出する液流入管の場合には、液流入管の直下の散布孔に液体の流圧が集中し易いので、これを抑制するには、液流入管の出口の位置を散布孔から離して高い位置に設置する必要がある。これに比べて、図1のように外周に向けて液体を放出する場合、液流入管からの流圧が一部の散布孔に直接作用せず、液体は分配板2p上に拡がって均等に散布孔Hから放出される。
液流入管3の出口3eからの液体の放出方向、つまり、放出部3dが伸びる方向は、水平方向であると最適であるが、上方又は下方に傾斜してもよい。その場合、放出部3dの傾斜は、液流入管の補修頻度、液体の流入圧などに影響を与えるので、これらを考慮して設計するとよい。
図1における液分配器1は、複数(2つ)の液流入管3を有する。しかし、複数の液流入管を、例えば、図2のように1つに統合することも可能である。図2の液分配器1Aにおいて、液流入管3Aは、1つの鉛直な導入部3iと、導入部3iから水平に分岐する複数(図2においては2つ)の放出部3dとによって構成される。つまり、液流入管の導入部を一体化している。このような導入部の一体化を、図1の液分配器1において、分配トレー2の外部、つまり、上方において行うように構成してもよい。
液流入管は、放出部3d及び出口3eの数、並びに、液体を放出する方向について様々に変形することができる。図3は、図2のような1つの導入部から複数の放出部に分岐する液流入管における変形例を示す。尚、図3においては、散布孔の図示を省略している。
図3(a)は、1つの導入部3iから分岐する4つの放出部3dを有する液流入管3Bを用いた液分配器1Bを記載する。液流入管の4つの放出部3dは、矩形状の分配板2pの対角線方向に沿って延伸し、4つの出口3eから4つの角部に向かって対角線方向に液体を放出する。つまり、分配板2pの中央から最も遠い角部に向けて液体を供給する。
図3(b)は、1つの導入部3iから伸長する放出部3dが複数箇所で分岐する液流入管3Cを用いた液分配器1Cを記載する。液流入管3Cの放出部3dは、三箇所での分岐によって8つの出口3eを有し、各々の出口3eから側壁2wに垂直に液体を放出する。このように液流入管3Cの放出部3dの分岐を増加させて、出口3eの数、つまり、液体の放出点を増加させることができる。出口3eの数は1つであってもよいが、出口3eが増加することによって、液体を均等に供給し易い。図3(a)のような放出部3dの構成において、図3(b)のような分岐形態を利用してもよく、分岐によって出口3eの増加が可能である。放出部3d及び出口3eが対称に配置されるように構成するとよい。
図1,2において、散布孔Hは、分配板2pを鉛直方向に貫通して、分配トレーの液体を鉛直方向に散布する。円筒状の散布孔Hがある程度以上の長さを有することにより、直線状に真っ直ぐ液体を放出することができる。従って、分配板2pは、8mm程度以上の厚さを有するとよい。或いは、これ未満の厚さである場合は、分配板2pから下方に突出するノズルを形成して散布孔の長さを伸長してもよい。また、液体の均等散布の観点から、散布孔Hを一定の間隔で配置するとよい。散布孔の間隔(開口間の距離)が小さいと、近接する複数の散布孔から放出された液体が一体化し易いので、散布孔の間隔は6mm程度以上であるとよい。
図1,2においては、全ての散布孔Hが分配板2pを鉛直方向に貫通し、分配トレー2の液体Lを鉛直方向に散布するように構成されている。しかし、散布孔は、鉛直でなくてもよく、例えば、散布孔の一部又は全部を、鉛直方向から傾斜するように形成してもよい。図4は、鉛直方向から傾斜した散布孔を有する液分配器の一実施形態を示す。図4の液分配器1Dは、散布孔Hの一部が鉛直方向から傾斜するように構成された分配トレー2Dを有する。具体的には、多数の散布孔のうち、分配板2pの外縁部に分布する散布孔H’は、液体Lが外側に拡がって散布されるように鉛直方向から傾斜して分配板2pを貫通する。残りの散布孔Hは、鉛直方向に液体Lを散布するように分配板2pを鉛直方向に貫通する。このような構成は、液分配器の下方に並列する平板の全てに液体を供給する上で有利であり、最も外側に位置する平板の濡れ不足を防ぐことができる。また、液分配器から外側に拡がって散布された液体が、気液接触装置の側壁内面を反射して平板を濡らすことも可能である。
図4では、鉛直方向から傾斜する散布孔H’は、分配板2pの最外周に一列に並ぶ散布孔である。しかし、傾斜する散布孔は、最外周の一列のみのものでなくてもよく、数列或いはそれ以上の散布孔を傾斜させて設けてもよい。その場合、最外周の散布孔と、それより内側の散布孔とで傾斜角度が異なってもよく、例えば、外縁に近い散布孔ほど傾斜角度が大きくなるように設定することができる。散布孔の鉛直方向に対する傾斜角度は、必要に応じて適宜設定することができる。概して、傾斜角度が0~30度程度の範囲であると、穿孔加工が比較的容易であり、設計角度と実際の散布角度との整合性が良好である。
図5は、散布孔の全てが鉛直方向から傾斜して分配板2pを貫通するように構成された液分配器の一実施形態を示す。図5の液分配器1Eにおいては、散布孔Ha,Hbは、下方に並列する平板Pと垂直で、互いに平行な等間隔の複数の直線に沿って配置される。複数の直線のうちの1つの直線に沿って配置される散布孔は同じ方向に傾斜し、且つ、隣接する2つの直線における散布孔の傾斜方向は反対方向であるように、散布孔Ha,Hbが形成される。詳細には、一つの直線上に配置される散布孔Haは、その直線を含む鉛直面に沿って分配板2pを貫通し、鉛直方向に対して同一角度で同じ方向に傾斜する。その隣の直線上に配置される散布孔Hbは、その直線を含む鉛直面に沿って分配板2pを貫通し、鉛直方向に対して同一角度で、散布孔Haとは反対方向に傾斜する。従って、分配トレー2Eの散布孔Ha,Hbは、1つの平板Pに対して、交互に反対方向から液体Lを散布する。つまり、平板Pの両側から両面に均等に散布するのに有利な構成である。この構成は、一つの直線上に配置される散布孔のピッチ(距離当たりの孔数)が、下方の平板Pが並列するピッチと合致するように設計すると、散布効率が良好である。
液分配器を構成する分配トレー及び液流入管は、各々、上述のように様々な応用及び変形が可能であり、図示される組み合わせとは異なる組み合わせによって液分配器を構成してもよい。例えば、図4及び図5に記載される液分配器1D,1Eの各々において、液流入管3Aを、図1及び図3に記載される液流入管3,3B,3Cの何れかに置き換えてもよい。
図1~5に示すような液分配器において、分配板2pに形成される散布孔の孔数及び孔径の設定によって、散布孔の開口面積が決定される。液分配器からの液体Lの散布速度は、散布孔の開口面積によって調整可能である。また、このような液分配器において、全ての散布孔から均等に液体を散布可能な最低流量(全ての散布孔に一定の水頭圧が立ち、均等に液体が流れる流量)、及び、処理可能な最大流量が存在する。最低流量及び最大流量は、散布孔の開口面積によって決定される。これらを考慮して、分配トレー内に一定量の液体が貯留されるように、液流入管から供給する液体の流量を調整することによって、液体の散布を好適に継続することができる。このような液体供給を行う構成について以下に説明する。
図6は、気液接触装置10の長手方向に垂直な鉛直方向断面図であり、気液接触部11の複数の段の1つを記載する。気液接触部11は、細長い略矩形状の容器12の内部に構成され、長手方向に沿って横方向に配列するように複数の段が割り当てられる。気液接触部11の複数の段の各々に、立位で並列する複数の平板Pが配設される。気液接触部11に液体を供給する液体供給システムは、前述したような液分配器を複数用いて構成される。図6の実施形態では、図2の液分配器1Aが用いられているが、勿論、他の液分配器であってもよい。複数の液分配器1A(この図では1つのみ記載される)は、複数の段の各々において平板Pの上方に配置される。液分配器1Aは、複数の平板Pに上方から液体Lを供給する。
平板Pに沿って流下する液体Lは、容器12の底部に貯留される。容器12の底部中央に設けられる排出口13は、還流路14によって液分配器1Aの液流入管3Aに接続され、還流路14にはポンプ15が設置される。ポンプ15の駆動によって、容器12の底部に貯留される液体Lは、還流路14を通じて液分配器1Aの液流入管3Aに返送される。放出部3dから分配トレー2に供給される液体Lは、液分配器1Aから平板Pへ再度散布される。
液体供給システムは、分配トレー2に貯留する液体Lの量を所定量に維持するために、液面レベルを検出する検出器16と、液分配器1Aへの液体の供給を制御する制御装置とを有する。具体的には、分配トレー2内に貯留される液体の液面レベルを検出する検出器16が側壁2wに設置され、還流路14のポンプ15の下流側から分岐してポンプ15の上流側に接続される調整路17が設けられる。還流路14及び調整路17に流量調整弁18,19が設置され、流量調整弁18,19は、検出器16と電気的に接続される。
検出器16によって検出される液面レベルが所定レベル(又は所定範囲の上限)を超える時、その検出信号に基づいて、流量調整弁18の開度が下がると共に流量調整弁19の開度が上がり、調整路17からポンプ15の上流側へ返送される液体Lの流量が増加する。これによって、液分配器1Aへ供給される液体の流量が減少する。液面レベルが所定レベル(又は所定範囲の下限)未満である時は、流量調整弁18の開度が上がると共に流量調整弁19の開度が下がり、液分配器1Aへ供給される液体の流量が増加する。このようにして流量調整弁18,19の開度が調整され、液分配器1A内の液体レベルが一定(又は所定範囲内)に維持されるように、返送される液体の流量を制御することができる。このようにして、調整路17及び流量調整弁18,19を利用して制御装置を構成することができ、分配トレー2に貯留される液体の量が所定量に維持される。
分配トレー内に貯留される液体量を一定に制御するための他の構成例を図7に示す。図7の気液接触装置10’においては、液面レベルを検出する検出器の代わりに、オーバーフロー孔21が、液分配器1Aの側壁2wに設けられる。オーバーフロー孔21は、液面を維持する位置に設けられ、導出管22及び排出路23がオーバーフロー孔21に接続される。図6の気液接触装置10と同様に、気液接触装置10’の底部に貯留する液体Lを液分配器に供給する還流路14及び調整路17が設けられ、液分配器に供給する液体の流量を流量調整弁18,19によって調整することができる。排出路23は、調整路17に接続され、液分配器においてオーバーフロー孔の位置を超える分の液体は、導出管22から排出路23を通じて調整路17へ供給される。従って、オーバーフロー孔から排出される液体は、底部に貯留する液体と共に回収されて、液分配器に再度供給される。
図6,7の構成においては、液分配器から気液接触部11の平板Pへの液体散布が、気液接触部の1つの段において繰り返される。このような各段の構成に基づいて、装置全体として、液体が隣接する段へ順次供給される液体供給を実施可能なように気液接触装置を構成することができる。具体的には、気液接触部の複数の段の境界において、底部に貯留する液体が一定量を超えた時に隣接する段へ溢れるように気液接触装置を構成する(詳細については、図8を参照して以下に説明する)。これにより、液体の補充によって上流側の段から下流側の段へ液体を徐々に移行させることが可能である。従って、液体を平板Pへ散布すると共に、複数の段を順次流通させることができる。或いは、図6,7における還流路14を、同じ段の液分配器1Aに接続せずに、下流側の段の液分配器に接続し、これによって、底部に貯留する液体を全て隣接する段の液分配器へ順次供給するように構成することも可能である。また、還流路14を分岐させて、同じ段の液分配器1A及び下流側の段の液分配器の両方に接続してもよい。
図8は、図6の液体散布構成に基づいた気液接触装置10の全体構成を説明するための長手方向に沿った鉛直方向断面図であり、液体の一部が隣接する段へ順次供給される気液接触装置の一実施形態である。図8の気液接触装置10においては、複数の段の境界に設けられる仕切り壁24の高さの設定によって、底部に貯留する液体の液面レベルを所望のレベルに維持可能な構造を利用する。つまり、液面レベルが仕切り壁24の高さに達すると、液体量の増加によって液体が溢れて隣の段へ移行する性質を利用して、液体を上流側の段から下流側の段へ向かって段階的に移行させる。尚、図8においては、図6に記載される検出器16、及び、流量調整弁18,19との電気的接続の図示を省略する。
気液接触装置10は、水平方向に長く伸長した横長の容器12を有し、複数の段を有する気液接触部11が容器12の内部に構成される。容器12は、長手方向に沿った天板12t、底板12b及び一対の側板12sと、長手方向両端の端壁12a,12dとを有する。容器12の形状は、長手方向に垂直な断面が略長方形になる略四角柱状(図6参照)である。気液接触部11の複数の段は、横方向に配列するように容器12の長手方向に沿って割り当てられる。複数の段の各々に、立位で並列する複数の平板Pが設置される。尚、この実施形態において、気液接触部11には4つの段が割合てられているが、割り当てられる段の数は、2つ以上の何れの数であってもよく、必要に応じて、適切な数の段に割り当てられる。又、この実施形態において、複数の段は、実質的に均等に割り当てられ、同一寸法の平板Pが充填材として用いられるが、必要に応じて、各段の長手方向の長さが異なるように変更することも可能である。
気液接触装置10の液体供給システムは、気液接触部11の複数の段に各々配置される複数の液分配器1Aを有し、複数の液分配器1Aの各々は、配管系を通じて供給される液体Lを散布し、複数の平板Pに上方から液体を供給する。配管系は、導入路25、還流路14及び導出路26によって構成される。導入路25は、最初に液体が供給される最上流の段の液分配器1Aに接続され、液分配器1Aから平板Pに供給される液体は、その段の底部へ流下する。容器12の底板12bは、段毎に中央が最も低くなるように傾斜した凹型に形成され、凹型の底部に排出口13が接続される。従って、液分配器1Aに供給される液体は、液分配器1Aから平板Pの表面を伝って流下し、底部に貯留され、排出口13から還流路14へ排出される。
還流路14は、各段における排出口13と液分配器1Aとが連通するように、複数の液分配器1Aと複数の排出口13とを各々接続する。従って、還流路14上のポンプ15が駆動すると、排出口13から回収される液体は、液分配器1Aに還流され、各段の平板Pに繰り返し供給される。図6を参照して説明したように、液分配器1Aに貯留される液体の液面レベルは、検出器(図8においては図示省略)及び流量調整弁18,19の作用によって維持される。従って、液分配器1Aからの液体散布を好適な状態に維持することができ、一定の流量で均等に平板Pに液体を散布することができる。
気液接触部11における各段の境界において、仕切り壁24が容器12の底部に立設される。導入路25からの液体供給によって、最上流(液体の流通方向について)の段の底部に貯留する液体量が増加し、仕切り壁24の高さに達すると、新たな供給量に対応する分の液体が、この段の底部から隣りの段へ溢れ出る。従って、各段に留まる液体量は所定量に規制され、これを超えた時に超過分の液体が、下流側の段の底部に供給される。このようにして、液体が上流側の段から下流側の段へ順次供給される。各段の底部に貯留する液体量は、仕切り壁24の高さによって調整することができる。故に、各段の底部から下流側の段へ供給される液体と元の段へ還流する液体との割合は、仕切り壁24の高さによって設定及び変更することができる。
気液接触装置10は、容器12の端壁12dと最下流の段との間に液回収口27を有し、液回収口27と最下流の段との境界にも仕切り壁24’が設けられる。液回収口27には、導出路26が接続される。従って、最下流の段の底部に貯留する液体は、仕切り壁24’を超えて溢れ出ると、液回収口27から導出路を26通って排出される。尚、図8においては、液回収口27は、容器12の底部に設けられているが、容器の側板12s又は端壁12dに設けるように変更してもよい。その場合、最下流の段の底部において所望の液面レベルを超える分の液体が液回収口27から溢れ出るように、液回収口27を設ける高さを設定するとよい。それにより、仕切り壁24’を省略し、装置の長手方向の長さを短縮することができる。
一方、気液接触装置10は、ガス供給システムとして、管状のガス導入口28及びガス排出口29を有する。ガス導入口28は、端壁12dの中央に設けられ、ガス排出口29は、反対側の端壁12aの中央に設けられる。ガス導入口28は、液体が最後に流通する最下流の段に連通し、ガス排出口29は、液体が最初に流通する最上流の段に連通する。従って、ガスGをガス導入口28から供給することによって、気液接触部11に供給されるガスGは、複数の段を配列に沿って、液体の流れる方向と反対に順次流通する。つまり、気液接触装置10は、向流型の気液接触を実施するように構成されている。勿論、ガス導入口28及びガス排出口29を逆に配置することによって、並流型気液接触を実施するように変更可能である。尚、図8の実施形態において、ガス供給システムは、外部から供給されるガスGの流圧を利用してガスGの供給を行い、ガス供給用の動力源は特に記載されないが、必要に応じて、ポンプやファン等の送気手段を使用してよい。
ガス排出口29から排出されるガスG’に微小液滴が同伴して排出されるのを防止するために、デミスタ30がガス排出口29の近くに設置される。デミスタ30としては、金網、多孔板等の網状又は多孔質の部材が使用可能であり、一般的にデミスタとして利用されるものから適した開口寸法のものを選択すればよい。また、気液接触部11における各段の境界において、容器12の側板12sの間を架け渡す仕切り板31が上側に設けられる。仕切り板31は、その上端が液分配器1Aの下面に当接し、その下端が平板Pの上端に達するような高さを有するように設計され、平板Pの角に接するように設置される。つまり、平板Pの上方の空間は、気液接触部の各段の境界において遮断される。従って、仕切り板31は、ガスGが平板P間の空間を回避してその上方を流れるのを防止する役割をする。尚、過度な高さの仕切り板31はガスGの流通抵抗を増加させるので、この点を考慮して適度な高さに設計すればよい。
従って、ガス導入口28から供給されるガスGは、気液接触部の各段において、平板Pの間の空間を横方向に流れ、装置の長手方向に沿って各段を順次通過してガス排出口29から排出される。このような横型多段構造において、気液接触部11を流れるガスGが液分配器1Aに流入するのを避けられる。
尚、平板P間の距離を適正に固定するスペーサーを使用する際に、仕切り壁24又は仕切り板31を利用してスペーサーを設置してもよい。或いは、平板Pの側端を嵌合可能な幅を有する浅い鉛直方向の溝を仕切り壁24及び仕切り板31の側面に形成すると、平板Pの側端を溝内で保持して位置決めすることが可能であり、スペーサーとして機能する。
また、図8の実施形態においては、複数の段の各々には、個別に、複数の平板Pが配設される。しかし、複数の段は、相互に横方向に連通するので、複数の段において共通の平板を使用するような変更も可能である。つまり、気液接触部11の長手方向長さ(=複数の段の長手方向の長さの合計)に等しい長さを有する複数の平板を、複数の段を貫通するように並設してもよい。従って、複数の鉛直な平板Pの各々として、複数の段を通して一体的に連続する横長な平板を使用できる。この際、必要に応じて、仕切り壁24及び仕切り板31を嵌め込むための切り欠きを各平板の上端及び下端に形成すると良好に設置できる。或いは、仕切り板31の下端及び仕切り壁24の上端に複数の切り欠きを形成して、平板を切り欠きに嵌め込むようにしてもよい。この場合、仕切り壁24、仕切り板31及び切り欠きは、平板の位置決め手段としても作用し得る。
気液接触装置10を吸収装置として使用した場合、平板Pに散布される液体Lは、鉛直に立設される平板の表面に沿って流下し、この間に、平板間の空間を横方向に流れるガスGと接触する。この気液接触の間に、液体Lは、平板P上で液膜を形成して、例えば、ガスG中の特定成分を吸収する。特定成分が除去されたガスG’は、ガス排出口29から外部へ放出される。各段において平板Pへ散布される液体Lは、上流側の段から下流側の段へ徐々に移行する。吸収液として機能した液体L’は、容器12の液回収口27に接続される導出路26を通じて回収される。尚、還流路14には熱交換器32が設置され、気液接触時の反応による液体の温度変化に対応して液温を調整することができる。吸収液による二酸化炭素の吸収反応においては、発熱により液温が上昇するので、吸収装置においては、通常、熱交換器32として水冷式等の冷却器が利用される。
平板Pの厚さ及び間隔によって、単位容積当たりの濡れ面積(気液接触面積)、ガス流量及びガスの流通抵抗が変化するので、これらを考慮して、好適な流通空間になるように平板の数が設定される。液分配器の散布孔の配置も、平板Pの厚さ及び間隔を考慮して適切に決定される。平板の間隔は、例えば、スペーサーを介在させて固定することができる。ガス及び液体の流動を妨げないように、スペーサーの寸法及び設置位置を適宜調整すればよい。気液接触装置10において、ガスG及び液体Lが流れる空間は、並列する平板P間の真っ直ぐで簡素な形状の間隙であるので、流通抵抗が少ない形態である。ガスと液体とを接触させる際のガスの流通抵抗は、操業時の消費エネルギーを左右するので、上述のような気液接触装置は、操業費用等の点で有利である。又、製造加工コストも低く抑えることができる。従って、大容量の処理及び高速での処理が求められる気体-液体接触装置として有用である。
容積当たりの気液接触面積を大きくするために薄い平板を用いる場合、必要に応じて補強手段を用いて、薄い平板の強度を補ってもよい。補強手段として、例えば、平板の両側部にリブを添設したり、クリップ等を用いて支持固定する形態が挙げられるが、公知の手段から適宜選択して適用してよい。スペーサーの配置を工夫して補強効果を得てもよい。
平板の表面を流下する液体Lの流れは、横に拡がり難く、濡れ面積(気液接触面積)が減少する傾向がある。濡れ面積の減少を抑えるには、平板の上端によって形成される水平な上面に対して極力均等に液体を分配することが有効である。図1~5に記載するような液分配器は、平板Pの上面の大きさや形状に関係なく、上面全体にわたって液体を一様に供給することが可能であり、液体の分配に影響を与えずに、平板Pの充填空間の寸法に対応した設計変更を行うことも容易である。液分配器のドリップポイントの密度が500点/m以上であると、気液接触性能の向上に有効であり、ドリップポイントの密度が1000~3000点/mであると効率的である。
上述のような気液接触装置によって処理されるガスGとして、例えば、化学プラントや火力発電所等の設備内で発生した廃ガス(排ガス)や反応ガスが挙げられ、屡々、二酸化炭素や、窒素酸化物、硫黄酸化物等の酸性ガスが特定成分として処理される。ガスGから除去する特定成分に応じて、吸収液として使用する液体Lが選択される。例えば、二酸化炭素の回収除去には、環状アミン化合物やアルカノール系アミンやフェノール系アミン、アルカリ金属塩等のアルカリ剤の水溶液が屡々用いられる。硫黄酸化物の除去には、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などのアルカリ剤の水性液が一般的に用いられる。二酸化炭素の回収において屡々用いられるモノエタノールアミン(MEA)水溶液では、二酸化炭素との反応によって、カルバミン酸塩・アミン塩(カーバメート)、炭酸塩、重炭酸塩等が生じる。
このため、気液接触装置を構成する各部は、上述したようなガスGの成分や液体Lに含まれる化学薬剤に対して耐性を有する素材で製造される。そのような素材として、例えば、ステンレス綱、アルミニウム、ニッケル、チタン、炭素鋼、真鍮、銅、モネル、銀、スズ、ニオブ等の金属や、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の樹脂が挙げられる。充填材として気液接触部を構成する平板も、少なくとも表面が、上述のような、処理するガスG及び使用する液体Lとの反応(腐食)を生じない耐食性の素材で構成される。素材は、やすりがけ、サンドブラスト処理、紫外線オゾン処理、プラズマ処理などの表面加工によって表面に微小な凹凸を形成して表面粗さを付与したものであってもよい。また、コーティング等による表面の改質によって、上述のような使用条件に合うように調製した素材であってもよい。
平板は、厚さが均一な平板又は薄層材であり、気液接触を行う条件に応じて、好適な強度を保持し得るように素材及び厚さを適宜選択することができる。金属線を用いた金網やパンチングメタル板、エキスパンドメタル板等の網板は、単体で自立可能な程度に強度を保持しつつ重量を減少させることが可能な板材であり、液体の濡れ広がりにおいても優れた性質を示す。従って、極めて目が細かい場合には、平板と同様の取り扱いが可能であり、気液接触装置の充填材を構成するために用いてもよい。
尚、気液接触装置は、上述のような特定成分を吸収・分離・除去するための気液接触装置に限らず、種々の化学プラントのプロセスに含まれる冷却、加熱、放散等において使用される装置(冷却塔、加熱塔、放散塔(再生塔)等)に適用することも可能である。
操業時におけるエネルギー効率が良好な気液接触装置が提供され、圧力損失を抑制しつつ良好な気液接触及び効率的な成分移行を実現できる。故に、経済性の向上に基づく汎用化によって、化学処理や製造加工における効率の向上、燃焼ガス等の排ガスの処理の普及による環境汚染の防止等に貢献可能である。又、装置の軽量化や製造加工費用の削減によって、資源の有効利用にも寄与することができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E 液分配器
2,2D,2E 分配トレー
3,3A,3B,3C 液流入管
10,10’ 気液接触装置
11 気液接触部
12 容器
13 排出口
14 還流路
15 ポンプ
16 検出器
17 調整路
18,19 流量調整弁
21 オーバーフロー孔
24 仕切り壁
25 導入路
26 導出路
27 液回収口
28 ガス導入口
29 ガス排出口
30 デミスタ
31 仕切り板
L,L’ 液体
G,G’ ガス

Claims (11)

  1. 立位で並列する複数の平板を有する気液接触部、
    前記複数の平板に上方から液体を供給する液分配器を有する液体供給システム、及び、
    ガスを前記気液接触部に供給することによって、ガスが前記複数の平板間を横方向に流通するガス供給システム
    を有する気液接触装置であって、
    前記液分配器は、
    複数の散布孔を有する分配トレー、及び、
    前記分配トレーに液体を供給する液流入管
    を有し、
    前記液流入管は、前記分配トレーの内部において外周に向けて横方向に液体を放出する出口を有し、
    前記分配トレーは、前記複数の散布孔を有する水平な平板状の分配板、及び、前記分配板の外周を包囲して立設される側壁を有し、前記液流入管の出口は、前記側壁に向けて液体を放出し、
    前記液流入管の前記出口は、前記横方向に開口し、
    前記液流入管及び前記液流入管の前記出口は、前記分配トレーの前記分配板から離間している
    気液接触装置。
  2. 前記液流入管は、前記液分配器の上方から前記液分配器の内部へ液体を導入する鉛直方向の導入部、及び、前記導入部から横方向に屈曲して末端に前記出口を有する放出部を有する請求項1に記載の気液接触装置。
  3. 前記液流入管は、前記出口から水平方向に液体を放出する請求項1又は2に記載の気液接触装置。
  4. 前記分配板は矩形状であり、前記液流入管は、前記分配板の対角線方向に沿って液体を放出する4つの出口を有する請求項1に記載の気液接触装置。
  5. 前記複数の散布孔は、前記分配板を鉛直方向に貫通して、前記分配トレーの液体を鉛直方向に散布する請求項1に記載の気液接触装置。
  6. 前記複数の散布孔のうち、前記分配板の外縁部に分布する散布孔は、液体が外側に拡がって散布されるように前記分配板を鉛直方向から傾斜して貫通し、残りの散布孔は、鉛直方向に液体を散布するように前記分配板を鉛直方向に貫通する請求項1に記載の気液接触装置。
  7. 前記複数の散布孔は、前記分配板を鉛直方向から傾斜して貫通し、前記分配トレーの液体を鉛直方向から傾斜した方向に散布する請求項1に記載の気液接触装置。
  8. 前記複数の散布孔は、平行な複数の直線に沿って配置され、前記複数の直線の1つの直線に沿って配置される散布孔は同じ方向に傾斜し、前記複数の直線の隣接する2つの直線における散布孔の傾斜方向は反対方向であるように、前記複数の散布孔が形成される請求項7に記載の気液接触装置。
  9. 前記液体供給システムは、更に、
    前記分配トレーに貯留する液体の液面レベルを検出する検出器、及び、
    前記検出器の検出に基づいて、前記分配トレーに貯留する液体の量を所定量に維持されように前記液分配器への液体の供給を制御する制御装置
    を有する請求項1に記載の気液接触装置。
  10. 前記側壁は、前記分配トレーに貯留する液体の量を所定量に維持するためのオーバーフロー孔を有し、
    前記液体供給システムは、前記オーバーフロー孔から排出される液体を、前記複数の平板を流下した液体と共に回収する請求項1に記載の気液接触装置。
  11. 前記気液接触部は、横方向に配列するように割り当てられる複数の段を有し、前記複数の段の各々に前記複数の平板が配置され、前記液体供給システムは、前記液分配器を複数有して前記複数の段の各々に配置される請求項1~10の何れか一項に記載の気液接触装置。
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