JP7238359B2 - ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法 - Google Patents

ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法に関する。より詳しくは、圧電セラミックス等の材料として好適に使用することができるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法に関する。
機械的エネルギーと電気的エネルギーとを相互に変換することができる圧電セラミックスは、各種センサや超音波振動子といった従来の応用に加えて、最近では、例えば、パーソナルコンピュータの液晶バックライト用トランスやインクジェットプリンタ用ヘッド部品材料として使用されるなど、電子機器の小型化や高性能化に多大な貢献をしている。
圧電セラミックスとしては現在、PZT系等の鉛系材料を原料としたものが主流であるが、鉛系材料は有害な酸化鉛を大量に含むことから、例えば廃棄の際における酸化鉛の流出による環境汚染が懸念されている。そこで、従来の鉛系材料に代替できる実用可能な無鉛圧電セラミック材料の開発が強く求められている。
近年、比較的良好な圧電性を示す無鉛系セラミック材料として、ニオブ酸アルカリ系の圧電セラミックスが注目されており、圧電セラミックスの緻密化・焼成温度の低温化の実現のために、微細なニオブ酸アルカリ金属塩粒子が求められている。
ニオブ酸アルカリ粒子を得る方法として、例えば固相法やソルボサーマル法(溶媒中で加熱処理を行う方法)が知られている。固相法に関して、例えば非特許文献1には、トポケミカル反応によりBi2.5Na3.5Nb18からNaNbOを950℃で合成する製法が開示されている。またソルボサーマル法に関して、特許文献1には、特定の構造で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、(a)ニオブ含有溶液と、0.1~30mol/Lの濃度を有するアルカリ溶液とを混合し、懸濁液を調製する工程と、(b)得られた懸濁液を80℃~150℃で12~48時間静置する工程と、(c)静置後の懸濁液を150℃~300℃で1~12時間ソルボサーマル反応させる工程と、(d)ソルボサーマル反応後の反応物からニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収する工程と、を含む、略直方体状ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法が開示されている。特許文献2には、下記式で表される無鉛圧電セラミック材をソルボサーマル法により製造することが記載されている。
[(K0.5Na0.51-xLi](Nb1-y-zTaSb)O
(x=0.01~0.10、y=0.01~0.20、z=0.01~0.10)
特開2010-241658号公報 中国特許出願公開第101585704号明細書
齋藤康善(Yasuyoshi Saito)他7名「ネイチャー(Nature)」(英国)2004年、第432巻、p84-87
上述のとおり、従来ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法として種々の方法が開発されている。しかしながら固相法では、一般に単一相の粒子を得るには高温の焼成工程を経る必要があるため、粗大な粒子となること、この粗大粒子を微細化するにあたり、多大な粉砕エネルギーを要し、粉砕メディア由来のコンタミが発生するなどの問題が生じる。特許文献2には、3種類のアルカリ金属元素とニオブ、タンタル、アンチモンを含む特定の構造の無鉛圧電セラミック材の製造について記載されているのみであって、このような多種の元素を含まないニオブ酸アルカリ金属塩粒子を製造する方法については検討されていない。従来のソルボサーマル法により得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、粒子の凝集が生じる点において充分ではなく、より単分散性の高い粒子を得る方法を開発する余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、従来のソルボサーマル法よりも、単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得る製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子を製造する方法について種々検討したところ、母材としてのニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、該母材粒子が含むアルカリ金属元素とは異なるアルカリ金属元素を含有する化合物と溶媒とを混合し、得られた混合液をソルボサーマル反応させることにより、母材のアルカリ金属元素を、アルカリ金属元素含有化合物由来のアルカリ金属元素に置換することができ、このようにして得られた粒子が、従来のソルボサーマル法により得られた粒子よりも、単分散性が高いことを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記式(1);
NbO(1)
(式中、Mはアルカリ金属元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、上記製造方法は、下記式(2);
NbO(2)
(式中、Mはアルカリ金属元素を表す。但し、MはMとは異なる元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、Mで表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程(a)と、上記混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(b)とを含むニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法である。
上記混合工程(a)における混合液中のMの濃度は、1~9mol/Lであることが好ましい。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.04~1.3μmであることが好ましい。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.05~0.65μmであることが好ましい。
上記式(1)におけるMは、カリウムであり、式(2)におけるMは、ナトリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化カリウムであることが好ましい。
上記式(1)におけるMは、ナトリウムであり、式(2)におけるMは、カリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化ナトリウムであることが好ましい。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法は、上述の構成よりなり、従来のソルボサーマル法よりも、単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができるため、圧電セラミックスの材料等に用いられるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法として好適に使用することができる。
以下に本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態に該当する。
<ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法>
1.工程(a)
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法の工程(a)は、上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、上記式(1)におけるMで表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程である。
上記式(1)及び式(2)におけるアルカリ金属元素として具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム挙げられる。アルカリ金属元素としてはこれらのうち1種を用いても2種以上を用いてもよい。アルカリ金属元素として好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムであり、より好ましくはナトリウム、カリウムである。
上記式(1)におけるMと式(2)におけるMとは異なる元素であればよい。
上記式(1)におけるMはアルカリ金属元素から選択される1種の元素であり、MがM以外のアルカリ金属元素である形態は本発明の好ましい実施形態の1つである。
上記式(1)におけるMがカリウムであって、式(2)におけるMがナトリウムである形態や、上記式(1)におけるMがナトリウムであって、式(2)におけるMがカリウムである形態がより好ましく、これらの形態もまた、本発明の好ましい実施形態の1つである。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法は、母材である上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子におけるMをMに置換することができる。
本発明の製造方法では、母材のニオブ酸アルカリ金属塩粒子中のMの少なくとも一部がMに置換されればよいが、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子中の全M100モル%に対して60~100モル%がMに置換されることが好ましい。より好ましくは70~100モル%であり、更に好ましくは80~100モル%であり、特に好ましくは90~100モル%であり、最も好ましくは100モル%である。
得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子の結晶構造は、実施例に記載のX線回折測定により評価することができる。また、実施例に記載の元素分析により置換の割合を見積もることができる。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、比表面積換算粒子径(以下、DSSAともいう。)が0.04~1.3μmであることが好ましい。本発明の製造方法では、母材である式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径に対して、目的とするニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径が、一定の幅の範囲に収まることとなる。このため、比表面積換算粒子径が特定の範囲である母材を用いることにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径を所望の範囲とすることができる。式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径としてより好ましくは0.05~1.0μmであり、更に好ましくは0.05~0.65μmである。
式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径が0.05~0.65μmである場合、混合液中のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の濃度をより高濃度とすることができ、かつ、アルカリ金属元素含有化合物の濃度をより低濃度にすることができるため、より安全に、効率よくニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができる。
上記比表面積換算粒子径は、比表面積の値と実施例に記載の換算式により算出することができる。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、比表面積が1.0~32m/gであることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積をより好適な範囲とすることができる。式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積としてより好ましくは1.3~26m/gであり、更に好ましくは2.0~26m/gである。
上記比表面積は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、平均粒子径D50が0.04~3.0μmであることが好ましい。より好ましくは0.05~2.5μmであり、更に好ましくは0.05~1.0μmである。
上記工程(a)におけるアルカリ金属元素含有化合物は、アルカリ金属元素を含むものであれば特に制限されないが、塩基性の塩であることが好ましい。より好ましくはアルカリ金属元素の水酸化物である。
上記工程(a)における混合液中のMの濃度は特に制限されないが、1~9mol/Lであることが好ましい。混合液中のMの濃度を9mol/L以下とすることにより、作業環境の安全性をより高めることができる。上記Mの濃度としてより好ましくは1.3~5mol/Lであり、更に好ましくは1.5~3mol/Lである。
上記混合工程(a)における混合液中のニオブ酸アルカリ金属塩粒子由来のニオブ濃度は、0.1~2mol/Lであることが好ましい。これによりニオブ酸アルカリ金属塩粒子をより効率よく得ることができる。ニオブ濃度としてより好ましくは0.2~1.5mol/Lであり、更に好ましくは0.25~1.2mol/Lである。
上記工程(a)における混合液中のMとニオブ酸アルカリ金属塩粒子由来のMの比(M/M)は、1より大きいことが好ましい。これにより、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子におけるMのMへの置換反応がより充分に進行し、MがMに置換される割合をより高めることができる。上記混合液中のMとMの比としてより好ましくは1.1~40であり、更に好ましくは1.1~10である。
上記工程(a)において、上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、アルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する方法は特に制限されず、これらを添加する順序や、上記成分を添加する際の形態も制限されない。上記ニオブ酸アルカリ金属塩粒子、アルカリ金属元素含有化合物を固体の形態で混合してもよいが、これらを溶液又は懸濁液(スラリー)の形態で混合することが好ましい。これらの成分を溶液又は懸濁液をとする際の溶媒は、特に限定されないが、水;アルコール、ジオール、トリオール、アセトン等の親水性有機溶媒;水と親水性有機溶媒との混合溶媒等が挙げられる。これらのなかでも水が好ましい。
上記成分を溶液又は懸濁液の形態で混合する場合、アルカリ金属元素含有化合物の溶液に対して、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の溶液又は懸濁液を添加することが好ましい。
上記工程(a)において混合する溶媒は、特に制限されず、上述の溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
上記工程(a)において混合する溶媒の量は、特に制限されないが、混合液中のニオブ及びMの濃度が上記好ましい範囲となるように溶媒の量を調整することが好ましい。上記工程(a)において溶媒を単独で添加してもよいが、上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子、アルカリ金属元素含有化合物を溶液又は懸濁液として混合することにより、溶媒を添加することが好ましい。
上記工程(a)において上記成分を混合する際の温度や圧力は特に限定されず、通常は常温(15℃~30℃)、常圧(約1気圧)の条件にて混合することができる。
2.工程(b)
工程(b)は、混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(以下、ソルボサーマル反応工程ともいう)である。ソルボサーマル反応は、溶媒の存在下で加熱する反応であれば特に制限されない。上記溶媒として水を用いる場合、ソルボサーマル反応を水熱反応ともいう。
工程(b)における反応温度としては、100~300℃であることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径をより好適な範囲とすることができる。反応温度としてより好ましくは130~250℃であり、更に好ましくは140~220℃である。
工程(b)における反応系内の圧力は、特に制限されないが、0.10~10MPaであることが好ましい。より好ましくは0.2~5MPaであり、更に好ましくは0.3~4MPaである。
工程(b)における反応時間は、特に制限されないが、1~12時間であることが好ましく、より好ましくは1~8時間であり、更に好ましくは2~5時間である。
工程(b)のソルボサーマル反応に用いられる装置としては特に制限されないが、オートクレーブ等が挙げられる。
3.工程(a)及び工程(b)以外のその他の工程
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法は、工程(a)及び工程(b)以外のその他の工程を含んでいてもよい。
その他の工程としては、工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収する工程(以下、回収工程ともいう)、回収したニオブ酸アルカリ金属塩粒子を洗浄する工程(以下、洗浄工程ともいう)、乾燥する工程(以下、乾燥工程ともいう)等が挙げられる。
上記回収工程は、工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収することができる限り特に制限されないが、ろ過や遠心分離により工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を含む懸濁液からニオブ酸アルカリ金属塩粒子を回収することが好ましい。
上記洗浄工程は、工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を洗浄することができる限り特に制限されないが、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子を水等の溶媒に分散させた後、加圧ろ過、遠心沈降やデカンテーションにより分散液からニオブ酸アルカリ金属塩粒子を分離することにより行うことが好ましい。
洗浄工程を行う回数は特に制限されず、通常1~10回である。
上記乾燥工程は、工程(b)で得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を乾燥することができる限り特に制限されないが、例えば、箱型乾燥機等を用いて乾燥することが好ましい。
乾燥温度は特に制限されず、50℃~150℃で行うことができる。
乾燥時間は特に制限されず、通常3~24時間であり、好ましくは5~15時間である。
<式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造>
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法において、母材として用いるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、上記式(2)で表される構造であれば製造方法は特に制限されないが、ニオブ含有化合物とアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程と、該混合工程により得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程とを含むことが好ましい。
上記ニオブ含有化合物は、ニオブ元素を含むものであれば特に制限されないが、好ましくは酸化ニオブ及びハロゲン化ニオブである。
ハロゲン化ニオブとしては、フッ化ニオブ、塩化ニオブ、臭化ニオブ、ヨウ化ニオブが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
ニオブ含有化合物としてより好ましくは酸化ニオブである。
上記混合工程における混合液中のニオブ濃度は、0.1~2.0mol/Lであることが好ましい。これによりニオブ酸アルカリ金属塩粒子をより効率よく得ることができる。ニオブ濃度としてより好ましくは0.15~1.5mol/Lであり、更に好ましくは0.2~1.2mol/Lである。
上記アルカリ金属元素含有化合物は、上記式(2)におけるMで表されるアルカリ金属元素を含むものであれば特に制限されないが、塩基性の化合物であることが好ましい。より好ましくはMで表されるアルカリ金属元素の水酸化物である。
上記混合工程における混合液中のMの濃度は、特に制限されないが、0.5~30mol/Lであることが好ましい。より好ましくは0.75~20mol/Lであり、更に好ましくは1~10mol/Lである。
上記混合工程において、ニオブ含有化合物と、アルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する方法は特に制限されず、これらを添加する順序や、上記成分を添加する際の形態も制限されない。ニオブ含有化合物、アルカリ金属元素含有化合物を固体の形態で混合してもよいが、これらを溶液又は懸濁液(スラリー)の形態で混合することが好ましい。これらの成分を溶液又は懸濁液とする際の溶媒は、特に限定されず、上述の溶媒が挙げられる。溶媒としては水が好ましい。
上記混合工程において混合する溶媒は、特に制限されず、上述の溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
上記混合工程において混合する溶媒の量は、特に制限されないが、混合液中のニオブ及びMの濃度が上記好ましい範囲となるように溶媒の量を調整することが好ましい。上記混合工程において溶媒を単独で添加してもよいが、ニオブ含有化合物、アルカリ金属元素含有化合物を溶液又は懸濁液として混合することにより、溶媒を添加することが好ましい。
上記ソルボサーマル反応工程における反応温度は、80~300℃であることが好ましい。
反応時間は1~48時間であることが好ましい。
また、ソルボサーマル反応工程は、反応温度を一定に1段階で行っても、反応温度を変化させて2段階以上で行ってもよいが、2段階で行うことが好ましい。
1段目の反応温度としては、80~140℃であることが好ましく、より好ましくは90~120℃である。1段目の反応時間は1~48時間であることが好ましく、より好ましくは15~30時間である。
2段目の反応温度としては、140~300℃であることが好ましく、より好ましくは180~220℃である。2段目の反応時間は1~12時間であることが好ましく、より好ましくは2~5時間である。
上記ソルボサーマル反応工程における反応系内の圧力、及び、ソルボサーマル反応に用いられる好ましい装置は、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法に述べたとおりである。
上記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造において、ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子を用いてもよい。ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子は、ソルボサーマル反応工程において、ニオブ酸アルカリ金属塩粒子の成長の核として機能するものであり、これを用いることにより、より微細なニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができる。上記種粒子は、下記式(3);
NbO(3)
(式中、Mはアルカリ金属元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩であることが好ましい。Mはアルカリ金属元素であれば、上記M、Mと同一の元素であっても異なる元素であってもよい。
上記種粒子を用いる場合、上記混合工程において、種粒子を混合することが好ましい。
上記ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子は、比表面積換算粒子径が0.013~0.09μmであることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径をより好適な範囲とすることができる。種粒子の比表面積換算粒子径としてより好ましくは0.014~0.08μmであり、更に好ましくは0.016~0.07μmである。
また、上記ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子は、平均粒子径D50が0.015~0.15μmであることが好ましい。これにより、得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の粒子径をより好適な範囲とすることができる。種粒子の平均粒子径D50としてより好ましくは0.02~0.14μmであり、更に好ましくは0.03~0.12μmである。
種粒子の平均粒子径は、実施例に記載の粒度分布計により測定することができる。
上記ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子は、比表面積が15~100m/gであることが好ましい。これにより、得られる式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積をより好適な範囲とすることができる。種粒子の比表面積としてより好ましくは17~90m/gであり、更に好ましくは20~80m/gである。
上記種粒子の比表面積は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記混合工程におけるニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子の添加量は、混合工程で用いるニオブ含有化合物におけるニオブ原子100モル%に対して0~15モル%であることが好ましい。より好ましくは2~13モル%であり、更に好ましくは5~10モル%である。
上記ニオブ酸アルカリ金属塩の種粒子の製造方法は特に制限されないが、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法と同様に、ニオブ含有化合物とアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程と、該混合工程により得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程を行った後に、ソルボサーマル反応工程後の混合液に含まれる粒子を粉砕する工程を行って製造することが好ましい。
上記粉砕工程は、ソルボサーマル反応工程後の混合液に含まれる粒子を粉砕することができる限り特に制限されないが、遊星ミル、ビーズミル、振動ミル、メディアレス粉砕機等を用いることができる。中でもビーズミルを用いる方法が好ましい。
<ニオブ酸アルカリ金属塩粒子>
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により得られる上記式(1)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、比表面積換算粒子径が0.04~1.3μmであることが好ましい。より好ましくは0.05~1.0μmであり、更に好ましくは0.05~0.65μmである。
上記式(1)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径を調整することにより、コントロールすることができる。
本発明の製造方法により得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、比表面積が1~32m/gであることが好ましい。より好ましくは1~26m/gであり、更に好ましくは2~26m/gである。
本発明の製造方法により得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、平均粒子径D50が0.01~3.0μmであることが好ましい。より好ましくは0.01~2.5μmであり、更に好ましくは0.01~1.0μmである。
本発明の製造方法により得られるニオブ酸アルカリ金属塩粒子は、粒子の単分散性の指標となる、平均粒子径D50を比表面積換算粒子径DSSAで除した値(D50/DSSA)が4.0以下であることが好ましい。より好ましくは3.5以下であり、更に好ましくは3.3以下である。
上記比表面積、平均粒子径D50、比表面積換算粒子径DSSAは実施例に記載の方法により求めることができる。
<圧電セラミックス材料>
本発明はまた、本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子を含む圧電セラミックス材料でもある。
圧電セラミックス材料の製造方法は特に限定されないが、通常はニオブ酸アルカリ金属塩粒子を乾燥させたものと、有機バインダー、分散剤、可塑剤、溶媒等の必要な添加物等を混練した組成物を、公知の成型方法により成型し、高温(1000℃程度)で焼結させることにより得ることができる。本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により、単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができるため、バインダー、溶剤等と均一に分散させることができる。公知の成型方法としては、プレス成型や金型成型等が挙げられる。
また、圧電セラミックス材料から得られる成型体に電極を形成することにより、圧電ブザー、圧電振動子などの圧電素子を得ることができる。
本発明のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法により、微細で単分散性の高いニオブ酸アルカリ金属塩粒子を得ることができるため、圧電セラミックス材料の薄膜化が容易となり、小型で薄層の圧電素子を得ることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味するものとする。
各種測定は以下のようにして行った。
<比表面積>
比表面積測定装置((株)マウンテック製、Macsorb HM-1220)にて、純窒素ガス気流下、230℃で30分間保持して脱気後、窒素30%ヘリウム70%の混合ガスを流通して、BET流動法(1点法)により測定した。
<粒度分布>
粒度分布は、ヘキサメタリン酸ナトリウムを分散剤として使用し、レーザー回折・散乱式粒度分布計 ((株)堀場製作所製LA-950)により下記条件で測定した。
粒子屈折率:2.26
溶媒屈折率:1.333
<X線回折パターン>
X線回折装置((株)リガク製、RINT TTRIII、線源CuKα、モノクロメータ使用、管電圧50kV、電流300mA、長尺スリットPSA200(全長200mm、設計開口角度0.057度))を用いて、下記条件で回折パターンを取得した。
測定方法:平行法(連続)
スキャンスピード:5度/分
サンプリング幅:0.04度
<比表面積換算粒子径>
上述の方法により測定された比表面積から、次の換算式を用いて比表面積換算粒子径を算出した。
S=6/(ρ×d)
S=比表面積
ρ=試料粉体の密度
d=比表面積換算粒子径
ただし、ρ(試料粉体の密度)は、KNbO、NaNbOとも理論密度(4.6g/cm)とした。
<単分散性指標>
上記の通り求める粒度分布の中央値D50を、比表面積換算粒子径DSSAで除した値(D50/DSSA)を単分散性指標とした。この値が1に近いほど粒子の独立性が高いことを示す指標である。特に本指標が4.0以下である時、粒子の独立性が高く、圧電体用途に好適に用いることができる。
<元素分析>
元素分析は、ICP発光分光分析装置((株)日立ハイテクサイエンス製、SPS3100-24HV)および原子吸光光度計((株)日立ハイテクサイエンス製、Z-2300)を用いた。
<製造例1>
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、8Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度0.25M、水酸化ナトリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸ナトリウムスラリー(1)(母材1)を得た。
<製造例2>
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸カリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(2)を得た。
<製造例3>
製造例2で得られたニオブ酸カリウムスラリー(2)(250g/L)を、ウルトラアペックスミル(広島メタル&マシナリー製UAM-015)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを粉砕メディアとして使用し、スラリーに含まれる粒子の粒度分布の中央値が0.11μmとなるまで運転し、種粒子スラリー(1)を得た。得られた種粒子の比表面積は、25.8m/gであり、種粒子の比表面積換算粒子径DSSAは、0.05μmであった。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、3.33Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)、種粒子スラリー(1)(濃度174g/Kg、1.92Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し、ここに五酸化ニオブスラリーと種粒子スラリー(1)を投入し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度1.0M、水酸化カリウム濃度8.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(3)(母材3)を得た。
<製造例4>
製造例2で得られたニオブ酸カリウムスラリー(2)(250g/L)を、ウルトラアペックスミル(広島メタル&マシナリー製UAM-015)にて、直径0.05mmのジルコニアビーズを粉砕メディアとして使用し、スラリーに含まれる粒子の粒度分布の中央値が0.04μmとなるまで運転し、種粒子スラリー(2)を得た。得られた種粒子の比表面積は、63m/gであり、種粒子の比表面積換算粒子径DSSAは、0.02μmであった。
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、3.33Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、19.8Kg)、種粒子スラリー(2)(濃度174g/Kg、1.92Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し、ここに五酸化ニオブスラリーと種粒子スラリー(2)を投入し、総液量を25Lとし、混合液を得た(ニオブ濃度1.0M、水酸化カリウム濃度12.0M)。得られた混合液をオートクレーブを用いて150℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗してニオブ酸カリウムスラリー(4)(母材4)を得た。
<実施例1>
製造例1で得たニオブ酸ナトリウムスラリー(1)(母材1)(濃度500g/Kg、2.06Kg)と水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、14.0Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化カリウムを添加し水酸化カリウム水溶液を得た。ここにニオブ酸ナトリウムスラリー(1)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.5M)。オートクレーブにて、200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸カリウム粒子(1)を得た。
<実施例2>
製造例3で得たニオブ酸カリウムスラリー(3)(母材3)(濃度500g/Kg、9.0Kg)と水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、2.0Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを添加し水酸化ナトリウム水溶液を得、ここにニオブ酸カリウムスラリー(3)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度1.0M、水酸化ナトリウム濃度2.0M)。オートクレーブにて、200℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸ナトリウム粒子(2)を得た。
<実施例3>
製造例4で得たニオブ酸カリウムスラリー(4)(母材4)(濃度500g/Kg、9.0Kg)と水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、1.5Kg)を秤量した。
テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸化ナトリウムを添加し水酸化ナトリウム水溶液を得、ここにニオブ酸カリウムスラリー(4)を投入し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度1.0M、水酸化ナトリウム濃度1.5M)。オートクレーブにて、140℃で3時間加熱して得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥してニオブ酸ナトリウム粒子(3)を得た。
<比較例1>
五酸化ニオブ(和光純薬工業(株)製、0.82Kg)、水酸化カリウム(純度85%、和光純薬工業(株)製、13.2Kg)を秤量した。
容器に五酸化ニオブを添加し、イオン交換水5Lを投入し、30分間攪拌した。ついで、テフロン(登録商標)製容器にイオン交換水15Lを投入し、その後、水酸カリウムを投入した。ここに五酸化ニオブスラリーを添加し、総液量を25Lとした(ニオブ濃度0.25M、水酸化カリウム濃度8.0M)。オートクレーブにて、100℃で24時間加熱を経て、200℃で3時間加熱した。得られた縣濁液から固体をろ過・水洗後、乾燥して比較ニオブ酸カリウム粒子(1)を得た。
実施例1~3及び比較例1における製造条件、及び、得られたニオブ酸アルカリ金属塩粒子の物性の測定結果を表1に示した。
Figure 0007238359000001
ニオブ原料として酸化ニオブを用いた比較例1では、得られた粒子の単分散性指標が4を超えるのに対して、実施例1~3に示すように、ニオブ原料としてニオブ酸アルカリ金属塩を用いることで、単分散性指標が4以下となり、粒子の独立性の高いニオブ酸カリウムおよびニオブ酸ナトリウム粒子を合成することができた。また得られるニオブ酸カリウムおよびニオブ酸ナトリウムの比表面積換算粒子径は、ニオブ原料として用いたニオブ酸ナトリウムおよびニオブ酸カリウムの比表面積換算粒子径の±25%の範囲で制御することができた。なお、実施例1、比較例1において得られた粒子のX線回折測定と元素分析より、母材のニオブ酸ナトリウムからニオブ酸カリウムに100%置換が進んだことを確認した。また、実施例2、実施例3において得られた粒子のX線回折測定と元素分析より、母材のニオブ酸カリウムからニオブ酸ナトリウムに100%置換が進んだことを確認した。

Claims (7)

  1. 下記式(1);
    NbO(1)
    (式中、Mはアルカリ金属元素から選択される1種の元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法であって、
    該製造方法は、下記式(2);
    NbO(2)
    (式中、Mはアルカリ金属元素から選択される1種の元素を表す。)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子と、Mで表されるアルカリ金属元素含有化合物と溶媒とを混合する工程(a)と、
    該混合工程(a)で得られた混合液をソルボサーマル反応させる工程(b)とを含み、
    該式(1)において、M は、全M 100モル%に対して60~100モル%の元素がM と異なることを特徴とするニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  2. 前記工程(a)における混合液中のM とニオブ酸アルカリ金属塩粒子由来のM の比(M /M )が1より大きいことを特徴とする請求項1に記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  3. 前記混合工程(a)における混合液中のMの濃度が1~9mol/Lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  4. 前記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.04~1.3μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  5. 前記式(2)で表されるニオブ酸アルカリ金属塩粒子の比表面積換算粒子径は、0.05~0.65μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  6. 前記式(1)におけるMは、カリウムであり、式(2)におけるMは、ナトリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
  7. 前記式(1)におけるMは、ナトリウムであり、式(2)におけるMは、カリウムであり、アルカリ金属元素含有化合物は水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のニオブ酸アルカリ金属塩粒子の製造方法。
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