JP7234236B2 - 乾燥粉末の単回投与のための吸入器、および乾燥粉末の単回投与のための吸入器を特定の薬物を送達するように調整する方法 - Google Patents

乾燥粉末の単回投与のための吸入器、および乾燥粉末の単回投与のための吸入器を特定の薬物を送達するように調整する方法 Download PDF

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Description

[0001]本発明は、特に薬を含むカプセルに対する、単回投与の乾燥粉末吸入器に関する。
[0002]本発明は、乾燥粉末の単回投与を行うための汎用の吸入器にさらに関し、吸入器は、異なる乾燥粉末との使用に適応できる。本発明は、このような粉末の物理特性に応じて、汎用の単回投与の乾燥粉末吸入器を調整する方法にさらに関する。
[0003]吸入療法の有効性は、患者の気道に吸入作用物質を適切に付着させることに依存する(Sosnowski Tadeusz R.、Aerozole Wziewne i Inhalatory、ワルシャワ工科大学、ワルシャワ2012、ISBN978-83-906658-7-0)。吸入されるエアロゾル中に懸濁された薬用物質の粒子が小さくなるにつれて、より奥に付着される。粒子の分布は以下のようになる、すなわち、10μm未満の直径を有する粒子は、患者の上気道に付着され、5から10μmの範囲の直径を有する粒子は、気管支に付着され、一方、3から4μmの範囲の直径を有する粒子は、細気管支に付着される。1から2μmの範囲の直径を有する粒子は、肺胞に付着される。
[0004]患者の気道に薬用物質を適切に付着させることは、吸入療法の有効性を決定するので、特定のパラメータを有する粒子を生成するための活性物質およびその担体の選択は、重要である。「乾燥粉末」タイプの薬の場合、望ましい粒子分画の分布を得ることが、最も重要な要素となる。
[0005]医薬品の粒子を分解するプロセスの有効性は、患者の吸気の結果として生成される力に依存する。患者の吸気の力が弱すぎて、患者が、活性物質の適正な用量を吸収できないことがしばしばある。したがって、患者の吸気の力を強くする必要がなく、得られるエアロゾルの適切なパラメータを維持しながら、薬剤の粒子を適切に分解できるようにする構造的な解決策を実施することを目標とする。したがって、付着効率は、医療用粉末に含まれる10μm未満の粒子分画の量に依存する。活性物質に加えて、粉末は、例えば、乳糖など、担体である物質もまた含有する。
[0006]
従来技術
乾燥粉末の形態の薬用物質を用いる薬用の吸入作用物質を投与するように適合された吸入器の構造的な解決策が多年にわたり知られてきた。
[0007]例えば、1976年に発行された米国特許第3991761号は、カプセルに含まれる粉末化された医薬品を投与するための吸入器を開示する。吸入器は、中にカプセルを配置するためのチャンバを有する本体部分と、カプセルチャンバ内のカプセルに穴開けできる本体部分の穿刺デバイスと、カプセルチャンバと連通しており、チャンバから導かれる吸入器通路を通して空気を吸入したとき、これらの通路を通って取り出された空気が、カプセルチャンバ内のカプセルに回転および振動運動を付与するように構成された空気取入れ通路とを備える。吸入器は、実質的に、吸入器の本体部分と、管状の、またはマウスピース部分との2つの主要部分からなる。これらの2つの部分は、回転可能に接合され、互いに解放可能に係止されて、吸入用の物質を含むカプセルをカプセルチャンバ内の定位置に配置するために、本体部分の内側にアクセスできるようにする。穿刺デバイスによるカプセルの穴開けの後、管状の、またはマウスピース部分を介する患者による吸入は、粉末をカプセルから引き出し、かつ吸入された空気に混入させる。
[0008]空気取入れ口は、吸気が、カプセルチャンバの中へと接線方向に通るように構成され、またカプセルチャンバは、その底部壁に細長い凹部を有し、吸入器が使用されていないとき、チャンバ内のカプセルは、その凹部の中に載置される。吸入されると、空気が取入れ口通路から吸入通路へとカプセルチャンバを通過することにより、吸気は、凹部からカプセルチャンバの中へと取り出される。本体部分および管状部分は、好ましくは、枢動ピンにより共に枢動するように取り付けられ、その軸は、管状部分の軸に平行であり、その一方の側に配置され、吸入器の管状部分の軸に対して平行な軸に関して、他方に対する一方の部分の簡単な動きにより係合の解除、またはロックを可能にする。穿刺部材は、可動の押しボタンを備え、それぞれが、カプセルチャンバ内の凹部にあるカプセルに入るように、また押しボタンを押すことにより、その穴開けを行うように構成された1組の細長いスパイクを有する。好ましい実施形態では、2つのこのような押しボタンがあり、それぞれが、4つの独立したばねにより標準位置に維持されており、それぞれのばねが、各押しボタン上の協動する肩部に係合する本体上のリムによって定位置に保持される。押しボタンのそれぞれは、4つの細長い金属スパイクを有する。カプセル回転チャンバの底部の細長い凹部におけるカプセルの穴開けは、このように、押しボタンの一方または両方を単に押すことによって簡単に行われる。
[0009]カプセルの底部壁にある細長い凹部の形状は、従来の薬剤カプセルのものと実質的に同じであることが好ましく、凹部は、丸められた端部を有する概して長方形をしている。穿刺デバイスのスパイクまたはピンは、カプセルがその端部で穴開けされるように、凹部と同軸であることが好ましい。カプセルチャンバは、吸入されると、穴開けされたカプセルが接線方向の吸気により単独で回転するように、円形であることが好ましい。吸気はまた、吸入されると、カプセルを凹部外に取り出すように作用し、したがって、動作は実質的に自動的なものである。カプセルチャンバの直径は、従来の薬剤カプセルの長さよりもわずかに大きく、したがって、それが回転するように、チャンバとカプセルの両端との間にわずかな隙間があり、カプセルチャンバの円筒形の壁に対して当たると、カプセルを振動させ、それにより、粉末をカプセルから出すように強制し、吸入したとき、吸気と粉末を混合させるようにする。
[0010]吸入器の管状部分は、基本的に、一端に、吸入器本体に配置するための当接停止部を有するベースを有する円形パイプからなる。管状部分のベースは、吸入器の部品が共に組み立てられたとき、カプセルチャンバの上側部分を形成し、またカプセルを回転しやすくするための、わずかに凹形の表面を有する。管状部分の吸入通路の開口部に、空気/粉末化物質の比を最適化するような適切な寸法である格子が存在する。
[0011]ポーランド特許出願番号P.412009は、単回投与の乾燥粉末吸入器を開示する。この技術的な解決策の本質は、正三角形を形成するように構成された、傾斜した縁部を有する直径が0.8±0.1mmの3つのスパイクの2つの組立体のカプセルに穴開けするために使用されることである。特定の組立体におけるスパイクは、互いに対して180°回転される。このように、適切な粒子サイズ分布の分画を有する、固体粒子のエアロゾルを空気中に生成することが提供される。
[0012]文献番号WO2005/113042は、マウスピース部分を、本体の後縁部に関節をなすように取り付けることを可能にするヒンジを備える吸入器を開示する。これは、ユーザがマウスピース部分に押す力を加えることにより、吸入器の長手方向軸に対して直角な軸回りで、カプセルを挿入するための開放位置と、投与するための閉じた位置との間でマウスピース部分を移動できるようにする。吸入器本体は、マウスピース部分のヒンジ要素から突き出た、その中に配置されるヒンジ軸を有する一対の対向する軸方向の溝を備える。
[0013]同様の技術的な解決策の例が、特許明細書番号GB1122284、EP0005585、EP1603615、EP2865403、およびEP2617451に開示されている。これらの吸入器の構造の共通の特徴は、それぞれが、活性物質を含むカプセルが中に配置される第1のチャンバと、カプセルに穴を開けるための要素と、空気取入れ通路と、ユーザにより吸入されると、穴開けされたカプセルが回転して、前記穴開けを通してカプセルから薬を解放する第2の通常楕円形のチャンバと、空気出口を構成し、また吸入されると、穴開けされたカプセルから解放された薬剤を楕円形チャンバに移送するための通路を構成する格子を有するマウスピースとを備えることである。
[0014]本発明の主題を構成する解決策はまた、薬剤の粒子のサイズに基づく。そうではあるが、一方で、10μmより小さい粒子へと薬剤をいわゆる「細分化」する適切な分布を保証するが、他方で、構造的パラメータを適合させることにより、様々な種類の薬剤を用いるデバイスを使用できるようにする解決策の一般性を提供する他の構造的解決策が提案される。適合された構造的パラメータを備えた空気通路システムは、様々な種類の活性物質の投与を可能にする。
[0015]この目的は、独立請求項1で定義される単回投与の乾燥粉末吸入器により達成される。前記吸入器の好ましい実施形態は、それに対して従属する請求項において定義される。
[0016]本発明の別の目的は、上記で述べられた原理に基づく汎用性のある技術的な解決策を提供することであり、それは、広範囲な自己抵抗係数内で動作可能になるが、必要な粒子径分布の任意の薬剤の送達を保証し、その場合、10μm未満の分画粒子の量は大きくなる。
[0017]この目的は、独立請求項4で定義される単回投与の乾燥粉末吸入器により達成されるが、その好ましい実施形態は、それに従属する請求項で定義される。
[0018]さらに別の目的は、汎用の吸入器を調整するための方法と、必要な範囲に含まれる粒子サイズを有し、またデバイスの必要な自己抵抗係数を有する特定の薬剤を投与するための方法とを提供することである。
[0019]この目的は、独立請求項10で定義される単回投与の乾燥粉末吸入器を調整するための方法により達成されるが、その好ましい実施形態は、それに従属する請求項で定義される。
[0020]本発明は次に、図面の諸図を参照して、より詳細に述べるものとする。
本発明による組み立てられた単回投与の乾燥粉末吸入器の斜視図。 カバーが取り外された図1の吸入器の斜視図。 カバーが取り外され、管モジュールが開いた図1の吸入器の斜視図。 カバーが取り外され、管モジュールが開いた図3の吸入器の斜視側面図。 図1の吸入器の分解図。 図5の吸入器の本体の斜視図。 図6の吸入器の本体の上面図。 図6の吸入器の本体の側面図。 図5の押しボタンの側面図。 図9の押しボタンの正面図。 図5のカプセルチャンバの上面図。 図11のカプセルチャンバの側面図。 図5の上部カバーの斜視上面図。 図13の上部カバーの斜視底面図。 図5のマウスピースの管の側面図。 図15のマウスピースの管の長手方向横断面図。 図5のマウスピースのメッシュの側面図。 図5のマウスピースのベースの側面図。 図18のマウスピースのベースの上面図。 図19のマウスピースのベースの底面図。 線C-Cに沿った図20のマウスピースのベースの横断面の部分図。 吸入器の自己抵抗に対する空気流の関係のグラフ。 40LPMにおけるD3モデルに対する粒子サイズの分布のグラフ。 60LPMにおけるD1モデルに対する粒子サイズの分布のグラフ。 70LPMにおけるD1モデルに対する粒子サイズの分布のグラフ。 90LPMにおけるFlutixonに対する粒子サイズの分布のグラフ。 本発明による吸入器の自己抵抗を決定するための測定システムの図。 選択された市販の吸入器の自己抵抗係数値が中に示された本発明による吸入器の試験された実施形態の自己抵抗係数のグラフ。 吸入器の自己抵抗係数RDに対するマウスピースのメッシュの寸法の影響を示すグラフ。 最初の吸入器で薬剤の小さな粒子サイズ分布が得られたとき、本発明による吸入器を調整することのグラフ表示。 最初の吸入器で薬剤の大きな粒子サイズ分布が得られたとき、本発明による吸入器を選択することのグラフ表示。
[0021]本発明による技術的な解決策はまた、活性物質の粒子のサイズに基づいているが、一方で、10μm未満の直径を有する粒子へと薬を適切に分解する、いわゆる「細分化」を確実に行うが、他方で、設計パラメータを適合させることにより、様々な種類の薬を用いてデバイスを使用できるようにする解決策の一般性を提供する異なる構造的解決策が提案される。適合された設計パラメータを有する空気通路システムは、様々な種類の活性物質の投与を可能にする。
[0022]担体からの薬用物質の粒子の分離は、薬-担体集合体のまだ均一な粒子が他の粒子と衝突した結果により行われる、すなわち、i)カプセルのカバーに穴を開けた結果、カプセルそれ自体でも増加する患者の吸気時に負圧が生成することによりカプセルそれ自体において、ii)薬を有するカプセルが、ベースとなるチャンバを離れると圧力下に置かれるチャンバの壁と、この場合、回転の結果、遠心力が、カプセルから解放された粒子を分解する、iii)薬を有するカプセルが中で回転する空間とデバイスのマウスピースにおける出口管とを分離するメッシュのポールと、iv)吸入された空気に対して出口通路を形成する管の壁と、v)吸入された空気に対する出口通路を形成する管の狭窄部の壁と、衝突した結果により分離が行われる。
[0023]デバイス特性の第1のパラメータは、吸入デバイスを、低-抵抗(RD<0.07hPa0.5min/dm3)、中間-抵抗(0.07から0.1hPa0.5min/dm3の範囲のRD)、および高-抵抗(RD>0.1hPa0.5min/dm3)デバイスに分類するために使用されるその自己抵抗係数RD(hPa0.5min/dm3)である。
[0024]適合された構造的パラメータを有する空気通路システムの形態の提案される解決策は、デバイスを、患者の可能性および必要性に適合させることができ、その結果、デバイスが、低-抵抗範囲、中間-抵抗範囲、または高-抵抗範囲に含まれることが可能になる。
[0025]吸入デバイスに対して重要な別のパラメータは、上記で述べたエアロゾル粒子サイズの分布である。
[0026]本発明の本質は、薬を含む様々な種類の乾燥粉末に対して適合された、単回投与の乾燥粉末吸入器における構造的なパラメータを備える、空気取入れ通路の形状および横断面積、内部の狭窄部を備えたモジュール式マウスピースの構造的要素、カプセル回転チャンバ、および格子であり、特に、モジュール式マウスピース21の個々の構成要素は、接続部の耐久性を保証する係止システムによって相互接続される。システム全体を構造的に支持する要素は、本体1であり、その中で、支持要素は、ラッチ3を先端に備える4個の支柱2であり、カバー15における特別の係止スポット18のシステムにより、上部カバー15との恒久的な接続を提供する。本体1は、リブ5の特別なシステムにより、透明なカプセルチャンバ11に対する担持体である。それは、カプセルチャンバ14を備え、その中で、カプセルは、ガイド孔13内で移動可能なスパイク10により穴開けされ、吸入プロセス中に、カプセル被覆から粉末が解放され得るようにする。
[0027]本発明の別の重要な特徴は、モジュール式マウスピース21における空気通路システムである。取入れ通路25の異なる幅を使用できること、および貫通直径S2を減少させる内部狭窄部27による管21Cの異なる内径S1を使用できることに基づく構造的な解決策は、この方法を適用する特定の療法が推奨され得る特定のユーザの必要性に、デバイスを適合させることができる。
[0028]本明細書で述べられる解決策は、デバイスに嵌合された2つの対向する押しボタン7のシステムに基づいており、押しボタン7は、本体1の下側ガイド16およびカバー15の上側ガイド19のシステムにマッチする下側突起部9および上側突起部8と、押しボタン7を押下し、その後に、透明なカプセルチャンバ11にあるガイド孔13を通してカプセルチャンバ14の中へとスパイク10を導入することを可能にするばね23とを備える。吸入器は、カプセルの正確な穴開けを保証し、療法の有効性、およびデバイスを複数回使用する可能性を高める。
[0029]本発明による吸入器は、個々の要素と全体構造の間のしっかりした接続により、ならびにカプセルの穴開けなど、適正な吸入段階の前に吸入器の内側で実行される予備的なプロセスの正確さにより、空気通路システムの動作の高い効率を保証する。
[0030]ガイド孔を通って移動可能な特別な形状をしたスパイクによるカプセル被覆の正確な穴開けは、療法の適切な投与を可能にし、また粒子を適切な分画へと分解する効率的なプロセスを保証する。
[0031]製作者が、特定の必要性を満たす異なる構造的な解決策を適用することは、病気の性質、またはより強く吸入する可能性による。残念ながら、これらの解決策は、1つの薬剤だけを処理できるものであり、例えば、低-抵抗デバイスを適用する場合、それは適切な結果を生ずることはない。したがって、吸入デバイスは、特定の薬剤に一致するように選択されることを慣行は示している。患者が、異なる効力のあるいくつかの異なる薬をとる必要がある場合、製造者は、各薬に対して別々のデバイスを生産する。述べられるデバイスのモジュール性、およびその調整可能なパラメータは、異なる治療タイプに対して、中間-抵抗範囲、および高-抵抗範囲に含まれる単一のデバイスを使用できるようにする。この見解は、異なる抵抗性の市販の吸入器のマーケットで利用できるRD値(表2)に対する構造的な解決策行列のRD値(表1)の分析に基づいている。
Figure 0007234236000001
[0032]患者の視点からすると、構造を設計するプロセスにおいて、乾燥粉末吸入器(DPI吸入器)との患者の協力範囲を示している図22で示されるように、いわゆる吸入器と患者の協力範囲を考慮する必要がある。
[0033]調整可能な構造的パラメータを有する空気通路システムを設計するプロセスにおいて、高-抵抗吸入器の場合、病気の患者が、100L/minの流量を生成する力で吸入することはほとんどできない、または全く可能ではない。比較によるデータセット(表2)は、適切な治療効果に達するために必要な最大流量値に関する情報を含む。
Figure 0007234236000002
Figure 0007234236000003
[0034]様々な構造的要素のそのモジュール性および適用により、述べられる解決策は、適切な治療と、適切なパラメータを有する薬剤とを選択することを可能にし、それは、一方で、適切な構造的解決策により、担体粒子からの分離である「細分化」を受けることになり、他方では、薬剤のより小さな分画へと分解されることになる。
[0035]「細分化」プロセスは、チャンバ要素11のカプセルチャンバ14において、スパイク10によるその穴開けの後に、カプセル内ですでに生じている。吸入中に、患者は、自分の口の中でマウスピース21Cを保持して、述べられる解決策において、固定高さ「H」を有し、また適切な幅「W」パラメータを調節できることにより特徴付けられる少なくとも2つの空気取入れ通路25のシステムを通って吸入器に流入する空気を吸い込む。幅に対する高さパラメータの適切な比を適用することは、データ(表1)により示されるように、デバイスの自己抵抗の特性に影響を有する。通路25を通って流入する空気は、ガラス11内に存在するカプセルチャンバ14からカプセルを引き出す負圧を生成する。カプセルは、マウスピースベース21B内の回転チャンバ26に入り、そこで、カプセルは、回転してチャンバ壁に衝突し、その結果、カプセルから解放された粉末は、チャンバ壁に衝突し、他の粒子はチャンバ内で回転する。その後に続いて、形成されたエアロゾルが、回転チャンバ26の空間をマウスピース管21Cから分離する、マウスピースベース21Bに位置するメッシュ21Aを通って、マウスピース管21Cに流入し、そこで、粒子は、メッシュ21Aのポールによりさらに分解される。回転運動の結果、管チャネルの円の直径内に浮遊する粒子は、互いに衝突することによってさらなる分画化を受け、また粒子は、内側狭窄部27を通過したとき、内側狭窄部27を通過した後のエアロゾルの速度増加およびその回転増加の結果としてさらに分解される。表1の測定結果、すなわち、マウスピース管21Cにおけるチャネルを大幅に狭くした場合、RDにおいて大幅に変化させることが可能である。吸入プロセスの最終的な効果は、マウスピース管21Cを通り、口を介して上気道の中へ、また10μm未満の分画の内容物に応じて、下気道の最深部分へと、薬剤を含むエアロゾルを放出することである。
[0036]いくつかの選択された吸入器モジュールにおける放出されたエアロゾル粒子サイズ分布の、元のFantasmino吸入器との比較が本明細書で示されている(分散はFlutixonに適用された、測定は、Spraytec分光計における回折法を用いて実施された)。試験された吸入器モジュールのそれぞれにおいて、標準の圧力減少4kPAに相当する(±5%の精度で)Qstd空気流が適用された。
[0037]Fantasmino吸入器に対する34.5%(図26)と比較して、D1モジュールに対して38%(図23)、D3に対して29.5%(図24)、A2に対して31.2%(図25)の取得された結果は、薬用粉末の細分化過程の点で差はないことを示している。10μm未満の粒子の分画における小粒子の比率の分析は、提示されたモジュールの場合、細分化は、Fantasminoの場合と同様である、または幾分良好であり、以下の値に達したことを確認している、すなわち、D1は69%、D3は65%、A1は72%、Fantasminoは65%(粒子<4、7μm)である。その結果は、マウスピース21のモジュール性を適用した結果、可能な適合された構造的パラメータを用いた空気通路システムの適用の有効性を確認している。モジュール性は、カバー15に接合され、モジュール21全体の交換を可能にするラッチ24により取り付ける、幅「W」に対する高さ「H」の特定の比を有する適切なベース21Bを用いることにより達成される。そのように取り付けられたベース21Bに嵌合されるのは、メッシュ21Aおよびマウスピース管21Cであり、それは、特別のラッチ29によりベースにおけるラッチスポットに接合される。汚染に対してマウスピースを保護するカバー22は、マウスピース管21Cの上に配置される。
[0038]言い換えると、上記で述べられたこのことに関して、単回投与の乾燥粉末吸入器が、図5で全体的に示される。本発明による吸入器は、本体1を備え、本体1は、図7で示される実質的に長方形の平面上の前記本体の縁部付近に配置され、前記本体1の底部とは反対方向に突き出ている4本の支柱2を備える。支柱2の端部は、ラッチ3を備える。吸入器の本体1は、その内部に配置された本体リブシステムを備える。本体リブシステムは、図6および図7で示されるように、2対の実質的に平行なリブを備え、実質的に平行なリブ4の1対は、実質的に平行なリブ5の他の対に対して実質的に直角である。リブ4、5のこのような構成は、本体1の中心部分における座を形成し、それは、薬剤を有するカプセルを受け入れるように適合されたカプセルチャンバ14を含む。さらに、吸入器の本体は、カプセルを穴開けするための押しボタン7をガイドする2つのガイド6を備える。図6および図7で示されるように、本体1は、本体1の側部に配置され、また実質的に平行なリブ4により側部にそれぞれ画定され、リブ5で終了する2つの対向するガイド6を備える。
[0039]本発明による吸入器は、チャンバ要素11を備える。チャンバ要素11は、実質的に平坦なデッキ部を備え、その一方の側に、薬剤を含むカプセルを中に配置するようにチャンバ14にアクセスできるようにするためになど、チャンバ要素11のデッキ部を通る開口部と連通しているカプセルチャンバ14が存在する。さらにチャンバ要素11は、図11および図12で示されるように、チャンバ要素11のデッキ部から突き出ており、カプセルチャンバ14を囲む側壁を備える。カプセルチャンバ14は、図11で示されるように、チャンバ要素から突き出ており、細長い形状を有する。カプセルチャンバ14は、前記チャンバ14内に置かれるように意図されたカプセルよりもわずかに大きい。カプセルチャンバ14の対向する側面上に、押しボタンのスパイク10をガイドするためのガイド孔13が存在する。ガイド孔13は、図11で示されるように、前記チャンバ14の長手方向軸に沿ってカプセルチャンバ14の対向する側面上に配置され、チャンバ要素11の側壁を通っている。カプセルチャンバ14、およびチャンバ要素11の側壁は、カプセルチャンバ14への視覚的なアクセスを提供するために透明材料から作られる。チャンバ要素11の壁およびカプセルチャンバ14の透明性は、本発明にとって本質的なものではない。吸入器の別の実施形態では、チャンバ要素11の側壁および/またはカプセルチャンバ14は不透明である。図11および図12で示されるように、カプセルチャンバ14の開口部は、カプセルチャンバと対向するチャンバ要素11のデッキ部上に配置されたキャビティ30の中に開口している。チャンバ要素11はまた、図11および図12で示されるように、カプセルチャンバ14のアクセス開口部の回りのキャビティ30の側部上に配置された2つの実質的に平行な、細長い凹部12を備える。前記凹部12は、上部カバー15と結合するために使用される。図1から図4で、特に図5で示されるように、チャンバ要素11は、カプセルチャンバ14がリブ4とリブ5の間の本体1の座に位置するように、吸入器の本体1内に配置され、ここにおいて、チャンバ要素11の対向する壁の2つは、本体1の前部と後部にある支柱3の間に位置するが、2つの他の側壁上のガイド孔13は、本体1のガイド6に面する。
[0040]本発明による吸入器は、吸入器の本体1を閉じるための上部カバー15を備える。上部カバー15は、図13で示されるように、実質的にはその中心に、カプセルチャンバ14のアクセス開口部を備える。上部カバー15のチャンバ14のアクセス開口部の寸法および位置合せは、図3で示されるように、チャンバ要素11のキャビティ13に対応する。上部カバー15の下側において、図14で示されるように、カプセルチャンバ14のアクセス開口部の対向する側部で延びる実質的に平行な、細長い突起部20が存在する。突起部20の形状および構成は、チャンバ要素11の凹部12の形状および構成と一致する。上部カバー15はまた、カプセルチャンバ14内のカプセルの穴開け中に、押しボタン7をガイドするためのガイド19を備える。上部カバー15は、図14で示されるように、前記カバー15の側部において、互いに対向して配置された2つの細長いガイド19を備える。さらに、上部カバーは、上部カバー15のラッチスポット18を備える。図14で示されるように、上部カバー15は、本体1の支柱2上のラッチ3と一致するように配置された4つの開口部の形態をしたラッチスポット18を備える。上部カバー15は、図14で示されるように、カバー15の側部に沿って横方向に配置されたヒンジ溝16を備える。ヒンジ溝16は、吸入器のマウスピースベース21Cとヒンジ接続を形成するための要素である。ヒンジ溝16の反対側に、図13で示されるように、上部カバー15の上面に配置されたラッチ17が存在する。図1から図4で示されるように、上部カバーは、チャンバ要素が本体と上部カバー15の間で動けなくなるように、本体1上に配置される。上部カバー15は、チャンバ要素11上に配置され、また上部カバー15のラッチスポット18における開口部とラッチ3とを結合させることにより本体1に結合される。上部カバー15の突起部20は、本体1にチャンバ要素11を良好に固定するために、また上部カバー15の周囲内で、チャンバ要素11のキャビティ30の上に位置するチャンバ空間を画定するために、チャンバ要素11の凹部12内に配置される。本体1のガイド6および上部カバーのガイド19は、互いに反対側に配置され、押しボタン7のそれぞれに対して、上側ガイドおよび下側ガイドの2つの対をそれぞれ形成する。
[0041]本発明による吸入器は、カプセルチャンバ14におけるカプセルに穴を開けるための押しボタン7を備える。図9および図10で示されるように、押しボタン7は、縁部を備える丸められた平面を備え、それにより、押しボタン7は、吸入器の本体1上に載置される。図9および図10で示されるように、前記縁部の近くであり、押しボタン7の内側面の対向する側部上に、下側突起部9および上側突起部8がそれぞれ存在する。押しボタン7の下側突起部は、本体1のガイド6内を移動するように構成されるが、上側突起部8は、上部カバー15のガイド19内を移動するように構成される。さらに、押しボタン7は、カプセルチャンバ14内のカプセルに穴開けするためのスパイク10を備え、スパイクは、図9および図10で示されるように、上側突起部の近くで押しボタン7の内側から突き出ている。押しボタン7はまた、カプセルチャンバ14内のカプセルに穴を開けた後、押しボタン7を押し戻すためのばね23を備える。本発明による吸入器は、図1から図4で、特に図5で示されるように、本体1の対向する側部上に配置された2つの押しボタン7を備える。押しボタン7のそれぞれは、押しボタン7が、本体1の内側のその縁部により載置されるように、吸入器の本体1に配置される。押しボタン7の上側突起部8は、上部カバー15のガイド19内に配置され、一方、押しボタンの下側突起部9は、本体のガイド6内に配置される。スパイク10は、カプセルチャンバへと延びるガイド孔13内に配置される。押しボタン7とカプセルチャンバ14の側面との間で、ガイド孔13の近くに、押しボタン7が、カプセルチャンバ14から絶えず押されて離れ、本体1のその縁部により載置されるように配置された負荷のかかったばね23が存在する。
[0042]したがって、上記で述べられたように、本体1、チャンバ要素11、上部カバー15、押しボタン7は、共に本体組立体を形成する。本発明による吸入器本体組立体は、薬剤を含むカプセルを中に配置するためのチャンバ14を提供し、そのチャンバ14の中で、カプセルは、吸入器の動作中に穴が開けられる。さらに吸入器本体組立体は、スパイク10を備える押しボタン7を備え、したがって、薬剤を含むカプセルに穴を開けるための手段を提供する。
[0043]本発明による吸入器は、マウスピースベース21Bを備える。マウスピースベース21Bは、管21Cへと延びる開口部を有する回転チャンバ26を備える。図19で示されるように、回転チャンバ26の開口部は、実質的に、マウスピースベース21Bの中心に配置される。ベース21Bの下側において、回転チャンバ26の寸法および構成は、吸入器の本体1の上部カバー15における開口部に一致しており、その結果、吸入器の動作中に、回転チャンバ26は、カプセルチャンバ14と流れが連通している。ベース21Bの回転チャンバ26は、穴開けされたカプセルから薬剤を引き出して、その細分化を行うために使用される。マウスピースベース21Bは、薬剤を吸入するためのその適用中に空気を吸入器の中に供給する空気取入れ通路25を備える。図20で示されるように、マウスピースベース21Bは、その両側に配置され、また回転チャンバ26に対して接線方向に配置された2つの空気取入れ通路25を備える。2つの空気取入れ通路25は、それぞれ、図20で示されるように、マウスピースベース21Bの両側から、また互いに対して実質的に平行に延びる実質的に真っ直ぐな通路を備える。空気取入れ通路25は、図21で示されるように、実質的に四辺形の横断面を有しており、その高さ「H」と幅「W」とを構成するパラメータにより記述される。上記で述べたように、幅「W」に対する高さ「H」の比が変化されるように、空気取入れ通路25の高さ「H」および幅「W」の少なくとも一方を変化させることは、上記の表1で述べられ、示されたように、本発明による吸入器の自己抵抗の特性の変化を生ずる。空気取入れ通路25の上記で述べられたシステムは、空気取入れ通路の可能なシステムのうちの1つである。空気取入れ通路の異なるシステムもまた可能である。例えば、必要性に応じて、1つ、2つ、またはそれ以上の空気取入れ通路が適用され得る。さらに1つまたは複数の空気取入れ通路の構成は、必要性、および適用される空気取入れ通路の数に応じて適合可能である。空気取入れ通路の横断面の幾何形状はまた、上記で述べられたものとは異なることもできる。すなわち、円形、楕円形、正方形などの横断面から選択された横断面を有する空気取入れ通路が使用され得る。空気取入れ通路の形状にかかわらず、本発明の本質は、空気取入れ通路の幾何学的パラメータのうちの少なくとも1つの変化であり、通路の内側測定値とも呼ばれるこのような通路の横断面の変化が生じ、上記で述べるように、吸入器の自己抵抗の特性の変化を生ずる。上記ですでに述べたように、空気取入れ通路の幅「W」に対する高さ「H」の特定の比を有するマウスピースベース21Bを提供することにより、特定の自己抵抗係数を有する吸入器が提供され、また空気取入れ通路の幅「W」に対する高さ「H」の特定の比を有する複数のマウスピースベース21Bを提供することにより、本発明による吸入器の自己抵抗は、特定の薬剤に対して調整することができる。好ましい実施形態では、上記で詳細に述べたものと同じ高さ「H」と異なる幅「W」とを有する空気取入れ通路25を備える複数のマウスピースベース21Bが提供される。空気取入れ通路25の寸法の一方の、空気取入れ通路の他方の寸法に対する比は、1:1から1:0.10、好ましくは1:0.08から1:0.25の範囲にある。好ましい実施形態の1つでは、空気取入れ通路の幅「W」に対する空気取入れ通路25の高さ「H」の比は、1:1から1:0.10、好ましくは1:0.08から1:0.25の範囲にある。別の好ましい実施形態では、空気取入れ通路の高さ「H」に対する空気取入れ通路25の幅「W」の比は、1:1から1:0.10、好ましくは1:0.08から1:0.25の範囲にある。空気取入れ通路の他の幾何学的形状の場合、高さ「H」および幅「W」は、このような通路25の横断面の幾何学的形状の長い寸法と短い寸法にそれぞれ対応している。マウスピースベース21Bはまた、図20で示されるように、マウスピースベース21Bの側面にヒンジグリップ24を備え、前記グリップ24は、図2および図3で示されるように、ヒンジ接続を形成するように上部カバー15のヒンジ溝16と相補的に構成される。さらに、マウスピースベース21Bは、マウスピースベース21Bのラッチスポット28を備える。図20で示されるように、マウスピースベース21Bは、回転チャンバ26の近くで、ヒンジグリップ24の反対側に、マウスピースベース21Bの下側に開口部の形態のラッチスポット28を備え、ラッチスポット28の開口部は、本体組立体の上部カバー15のラッチ17に一致するように配置される。
[0044]本発明による吸入器は、マウスピースメッシュ21Aを備える。マウスピースメッシュ21Aは、上記で述べたように、薬剤がそこで細分化されるポールを備える。加えて、マウスピースメッシュ21Aは、細分化されない薬剤およびカプセル被覆粒子の大きすぎる粒子が、患者の気道に入るのを阻止する。マウスピースメッシュ21Aは、図5で示されるように、マウスピースベース21Bの回転チャンバ26の開口部に配置される。マウスピースメッシュ21Aは、図に示されていないマウスピース管21Cのラッチスポットを備える。マウスピースメッシュ21Aは、メッシュ21Aの縁部の両側に配置された2つの刻み目の形のラッチスポットを備える。
[0045]本発明による吸入器は、マウスピース管21Cを備える。管21Cは、パイプ要素を構成し、その一端は、本発明による吸入器から薬剤を吸入するために、患者の口の中に配置されるように構成される。管21Cの他方の側は、メッシュ21Aと結合するためのラッチを備える。管21Cの内側には、管狭窄部27が存在し、それは、本発明による吸入器により薬剤の細分化を高めるために、管21Cの貫通直径を減少させる。マウスピース管21Cの貫通直径の寸法は、必要性に応じて狭窄部27により調整可能であり、したがって、管の隙間を調節する。マウスピース管21Cの狭窄部27の寸法は、マウスピース管21Cの内部通路のカバー範囲のパーセンテージが、0%~100%の範囲になるように、自由に調整可能である。マウスピース管21Cの通路のカバー範囲のパーセンテージは、実質的に0%~95%の範囲内に調整可能である。すでに述べたように、マウスピース管21Cの通路のカバー範囲のパーセンテージは、0%~85%の範囲内で調整可能である。0%に等しいカバー範囲のパーセンテージの場合、マウスピース管21Cの通路の狭窄部27はゼロに等しい。言い換えると、カバー範囲の0%に等しいマウスピース管21Cの通路の隙間の場合、マウスピース管21Cの内部通路は狭窄部を含まない。管21Cの狭窄部27の寸法を変えることにより、またその結果、マウスピース管21Cの内部通路のカバー範囲のパーセンテージを変えることにより、薬剤の細分化を調整することを可能にし、したがって、少なくとも1つの薬剤を含む治療を受けている患者の必要性に対して、本発明による吸入器を適合できるようにする。上記ですでに述べたように、特定の狭窄部27を有するマウスピース管21Cを提供することにより、特定の薬剤に対して10μm未満の薬剤の活性物質の粒子を提供する吸入器が提供され、また特定の内径を有する複数のマウスピース管21Cを提供することにより、本発明による吸入器は、特定の薬剤に対して調整することができ、10μm未満の薬剤の活性物質の粒子を確実に細分化する。マウスピース管21Cは、メッシュ21Aに接合するためのラッチ29を備える。図15および図16で示されるように、マウスピース管は、管の端部に配置された2つのラッチ29を備え、それは、患者の口の中に配置されるように適合された端部の反対側に位置する。マウスピース管21Cのラッチ29は、マウスピースメッシュ21Aのラッチサイトに一致するように配置される。
[0046]メッシュ21Aは、マウスピースベース21Bの回転チャンバ26の開口部に配置され、そのメッシュ21Aと、マウスピース管21Cは、管ラッチ29およびメッシュラッチサイトにより接合されて、本発明の吸入器のマウスピース21を生成する。
[0047]したがって、上記で述べたように、マウスピースベース21B、マウスピースメッシュ21A、およびマウスピース管21Cは、共にマウスピース組立体を形成する。本発明による吸入器のマウスピース組立体は、空気を吸入器に供給するための取入れ通路25と、薬剤をカプセルから解放し、薬剤を細分化し、取入れ通路25を通って供給される空気と共にエアロゾルを形成するための回転チャンバ26と、エアロゾル化された薬剤のさらなる細分化、およびマウスピース21を通す患者によるその吸入のための管21Cとを提供する。
[0048]上記で述べられたマウスピース組立体は、モジュール式マウスピースである。これは、上記で述べたように、空気取入れ通路25の異なる幾何形状を有し、空気取入れ通路25の次第に小さくなる内側測定値を備える汎用アレイを構成する一連のマウスピースベース21Bが作られることを意味する。言い換えると、一連のマウスピースベース21Bは、空気取入れ通路25の次第に小さくなる内側測定値を備える空気取入れ通路25の幅「W」の、その高さ「H」に対する等しい比を有して製作される。アレイにおける特定のマウスピースベース21Bは、マウスピースベースのモジュールを構成する。異なる狭窄部27寸法を有し、次第に小さくなる貫通直径を備える汎用アレイを構成する一連の管21Cが、別々に製作される。アレイにおける特定のマウスピース管21Cは、マウスピース管のモジュールを構成する。本発明による吸入器の動作パラメータを特定の薬剤に合わせて調整するために、上記で述べたように、吸入器に嵌合される適切なマウスピース組立体が得られるように、適切なマウスピースベースモジュールと適切なマウスピース管モジュールが、上記で述べたように選択され、共に組み立てられる。
[0049]本発明の別の実施形態では、マウスピース組立体を共に形成するマウスピースベース21B、マウスピースメッシュ21A、およびマウスピース管21Cは、相互に一体化される。このような場合、空気取入れ通路25の異なる選択された幾何形状に対する複数の汎用アレイが製作される。これは、マウスピース21の汎用アレイが製作されることを意味し、その場合、マウスピースベース21Bの空気取入れ通路25の内側測定値は固定され、またマウスピース管21Cの狭窄部27の寸法がアレイにおいて変化する。次に、別の汎用アレイが製作され、マウスピースベース21Bにおける空気取入れ通路25の内側測定値は固定されるが、前のアレイにおけるものとは異なる値を有し、一方、現在のアレイにおいては、マウスピース管21Cの狭窄部27が変化する。マウスピース21のこのようなアレイは、マウスピース管21Cの狭窄部27の異なる寸法の取入れ通路25の必要なすべての内側測定値に対して製作される。言い換えると、一連のマウスピース21は、空気取入れ通路25の幅「W」の、その高さ「H」に対する比の必要な値に対して、またマウスピース管21Cにおける狭窄部27の必要な寸法に対して、汎用アレイで製作される。このような場合、特定の薬剤に対して、本発明による吸入器の動作パラメータを調整するために、上記で述べたように、適切なマウスピース21が、一体化されたモジュールとして選択され、またマウスピース組立体として吸入器に取り付けられる。
[0050]本体組立体は、マウスピース組立体が、閉じた位置から開いた位置へと、本体組立体から離れて傾斜され得るように、マウスピース組立体に対して、取外し可能にヒンジ接続される。上部カバー15のヒンジ溝16は、ヒンジ接続である固定接続を形成するように、マウスピースベース21Bのヒンジグリップ24に係止され、図2から図4で示されるように、マウスピースベース21Cが上部カバー15に対して回転して傾斜させることができる。このように、吸入器は開閉可能である、すなわち、閉じた構成から開いた構成に、またその逆方向に変換され得る。吸入器の閉じた構成では、すなわち、吸入器が閉じられたとき、図2で示されるように、マウスピースベース21Bは、上部カバー15上に載置され、それは、マウスピースベース21Cにおけるラッチ空間28の開口部において係止された上部カバーのラッチ17によって相互接続される。閉じた構成において、回転チャンバ26は、カプセルチャンバ14に接合される。マウスピース組立体を横方向に押した後、上部カバー15のラッチ17は、マウスピースベース21Cにおけるラッチ空間28の開口部から接続が解除され、上部カバー15は、上部カバー15のヒンジ溝16におけるマウスピースベース21Cのヒンジグリップ24の回転によりベース21Cに対して回転し、吸入器は、開いた構成へと変換される。吸入器の開いた構成では、すなわち、吸入器が開いたとき、図3で示されるように、マウスピースベース21Bは、上部カバー15からヒンジにより傾斜して離れる。開いた構成では、吸入器の回転チャンバ26は、カプセルチャンバ14から接続が解除されて、吸入後に、カプセルの可能性のある残留物を取り除くために、および/または新しい吸入カプセルを導入するために、カプセルチャンバ14へのアクセスを提供する。本体組立体上にマウスピース組立体を取り付ける他の方法も、本発明による吸入器の開閉を提供するためになど使用され得る.例えば、上部カバー15およびマウスピースベース21Bは、閉じた構成に対して上記で述べたのと同様な方法で、マウスピースベース21Bを上部カバー15の上を摺動できるように、また互いに対して確実にロックできるようにする接続手段、および開いた構成に対して上記で述べたものと同様な方法で、マウスピースベースを上部カバー15から摺動して離れて、カプセルチャンバ14へのアクセスを提供できるようにする接続手段を備えることができる。吸入器を閉じること、すなわち、吸入器を閉じた構成へと変換することは、逆の順序を除いて、上記で述べたものと同様に行われる。
[0051]本発明の吸入器は、吸入器が使用状態にないとき、マウスピースベース21の安全を確保するために図1で示されるように、マウスピース管21Cおよびマウスピースベース21の上に配置されるカバー22を備える。本発明の吸入器を使用するために、カバー22は、取り外されて、マウスピース組立体の覆いを取る。本発明による吸入器がもはや使用されなくなった後、カバー22は、上記で述べた位置に戻される。
[0052]次に、本発明による吸入器の一般的な動作が述べられるが、その動作は、マウスピースベース21Bにおける空気取入れ通路25、および/またはマウスピース管21Cにおける狭窄部27の任意の幾何形状に対して同じである。カバー22は、定位置にある場合、吸入器から取り外され、閉じている場合、上記で述べたように開かれる。次に、薬剤を含むカプセルが、カプセルチャンバ14内に配置され、上記で述べたように、本発明による吸入器は閉じられる。押しボタン7が押されて、対応する押しボタン7のスパイク10をガイド孔13の中を移動させ、カプセルチャンバ14内にある薬剤を含むカプセルに穴を開ける。押しボタン7に作用させた圧力を解放した後、ばね23は、ボタンをその初期位置へと戻し、スパイク10をカプセルチャンバ14から後退させる。次に、空気が、マウスピース管21Cの自由端を通して吸引され、したがって、吸入器内に負圧が生成されて、空気を、マウスピースベース21Bの中の空気取入れ通路25を通って吸入器の中に吸引させる。空気は、カプセルから薬剤を吸入するようにマウスピース21を通して患者により、または本発明による吸入器の特性を試験するための試験デバイスにより吸入される。本発明による吸入器に生成された負圧は、穴開けされたカプセルを、チャンバ要素11のカプセルチャンバ14からマウスピース21Bの回転チャンバ26へと移動させる。同時に、マウスピースベースの空気取入れ通路25により本発明による吸入器へと吸引された空気は、回転チャンバ26内で激しく回転される。空気の激しい回転は、カプセルを、回転チャンバ26の壁に対して回転して衝突させて、薬剤をそこから解放させ、また薬剤の粒子が、互いに対して、カプセルの残留物に対して、また回転する空気流内で回転チャンバ壁26に対して衝突した結果として細分化させ、薬剤の粒子のサイズを減少させる。これは、空気取入れ通路26を通して吸入器に吸引された空気に懸濁される薬剤の粒子のエアロゾルを形成させる。次に、エアロゾルは、マウスピースメッシュ21Aを通ってマウスピース管21Cの中に入り、そこで、そのポールが、エアロゾル内で薬剤をおそらくさらに細分化させ、その結果、薬剤の粒子のサイズを低減させる。狭窄部27を有するマウスピース管21Cを通過する間、エアロゾルは、その中で強力な流れの外乱を受ける。前記外乱の結果、薬剤の粒子は、いくつかあるとすれば、互いに対して、管21Cの内側の壁に対して、特に、流れの途中にある狭窄部27に対して複数回衝突し、薬剤の粒子に、したがって、空気に懸濁されたその粒子のサイズをさらに大きく細分化させる。狭窄部27を通過した後、薬剤のエアロゾルは、本発明による吸入器のマウスピース管21Cを離れる。患者が吸入器を通して空気を吸入すると、薬剤のエアロゾルは、患者の気道に入る。空気が、試験デバイスにより吸入器を介して吸入された場合、管21Cを通って吸入されたエアロゾルは、本発明による吸入器の構成要素の事前に設定された幾何形状を有する吸入器の特性を決定するための、また検査される薬剤の粒子サイズの分布を決定するための検査を受ける。次に、上記で述べたように本発明の吸入器が開かれて、吸入残留物が、いくらかある場合、カプセルチャンバ14および回転チャンバ26から除去される。吸入器は、次いで、上記で述べたように、別の吸入に対する用意ができている。吸入器がこれ以上使用されない場合、前述のように、閉じられて、カバー22が、マウスピース組立体上に置かれる。
[0053]本発明者は、10μm未満の活性物質粒子を有するエアロゾルを提供する間の吸入器の自己抵抗を決定するために、本発明による吸入器を試験した。
[0054]第1のバージョンモデルに対する第1のシリーズにおける本発明による吸入器の試験は、前に詳細に述べられている。これらのモデルは、3Dプリンティングにより、樹脂から作られた。これまでの詳細な記述を要約すると、上記の表1で示されるように、マウスピースベース21Cの一連のモジュール1、2、3は、それぞれ、1:0.85、1:0.50、および1:0.25の高さ「H」に対する幅「W」の比を有して提供され、マウスピース管21Bの一連のA、B、C、Dは、それぞれ、カバー範囲の0%の内径(狭窄部なし)、カバー範囲の33%、カバー範囲の66%、およびカバー範囲の85%の内径が得られる狭窄部27の寸法を有する。吸入器は、ベースモジュール21Bと管モジュール21Cのすべての組合せに対する特定モジュールのRD係数値に関して試験され、その結果が、上記の表1で示されている。その後に、前述のように、マウスピースベース21Bとマウスピース管21Cの選択された組合せが、試験される薬剤の細分化に対して試験された。本発明による吸入器のマウスピースベース21Bとマウスピース管21Cの特定の組合せに対する試験結果が、上記で詳細に論じたように、図23から図26のグラフで示されている。前述のグラフ上で、マウスピースベース21Bとマウスピース管21Cの特定の組合せに対して、粒子サイズ分布において2つの最大値が観察される、すなわち、1つは10μm未満であり、1つは30μmを超えるものであり、それらの間の10から30μmに最小値を有する。10μm未満の粒子サイズ分布は、大部分が活性物質を含む分画の薬剤の粒子分布を示し、粒子サイズが増加すると、活性物質の量が増加する。30μmを超える粒子サイズ分布は、大部分が担体を含む薬剤の粒子分布を示し、粒子サイズが増加すると、担体の量が増加する。特定の粒子サイズに対する定性的な分画分析は、10μm未満の最大値に含まれる薬剤の粒子分画は、実際的に薬剤の活性物質粒子だけを含み、一方、20μm未満もしくはそれを超える最大値に含まれる薬剤の粒子分画は、薬剤の担体粒子だけを含み、10~30μmの範囲は、試験される薬剤の活性物質と担体の両方の粒子を含む。試験される薬剤は、活性物質としてFlutixonを、担体として乳糖を含んでいた。
[0055]本発明者はまた、その自己抵抗に関して、本発明による吸入器の構成要素の幾何形状の異なる組合せに対する、第1および第2のバージョンの第2のシリーズにおける本発明の吸入器も試験している。第2のバージョンにおける試験モジュールは、3Dプリンタを用いて樹脂から作られており、そのうちの1つは、射出技術を用いてABSから作られた。
[0056]本発明の吸入器は、図27で示される測定システムを用いて試験されている。吸入器の抵抗は、標準の方法を用いて測定されており、それにより、Vacuubrand、Germanyによる高効率の真空ポンプによって吸入器に吸引され、TSI Inc.、USAによる風速計的な流量計を用いて測定された空気体積流れQの関数である、吸入器における圧力低下ΔPが、TESTO、Germanyによるデジタル気圧計を用いて測定された。
[0057]試験は、特定のバージョンに対する以下の表3および表4で指定された幾何形状を有する一体化された吸入器マウスピース21を用いて実施された。表3で示されるデータは、第1のバージョンの吸入器に対するソースデータを構成し、それに基づいて、上記の表1で示されたデータが用意された。
Figure 0007234236000004
Figure 0007234236000005
[0058]以下の表5で示されるように、幾何学的な変形形態において、一体化されたマウスピース21に関する本発明の吸入器が試験されており、マウスピース21の幾何学的な特徴が、吸入器の第1および第2のバージョンに対して、それぞれ、上記の表3および表4からの符号により示されている。
Figure 0007234236000006
[0059]マウスピース21の変形を備える吸入器が、第2のバージョンにおけるマウスピース21の特定の変形に対する吸入器の自己抵抗を決定するために、前述の測定システムにより試験された。第1および第2のバージョンの特定の変形に対する測定の集約結果が、以下の表6で示される。
Figure 0007234236000007
[0060]図28は、表6からの結果の、第2のバージョンに対するものだけのグラフ表現であり、ここで、比較のために、グラフは、選択された市販の吸入器Turbuhaler(TBH)、D(Disc)、およびAerolizer(AERO)の内部抵抗の公称値±15%の範囲を含む。さらに以下の表7は、データソースの指示を含む選択された乾燥粉末吸入器の抵抗を示す。
Figure 0007234236000008
[0061]マウスピース21の変形を備える本発明による吸入器の試験結果は、吸入器の自己抵抗の範囲全体内で動作可能であることを示している。言い換えると、上記で説明したように、本発明による吸入器のこのような幾何学的パラメータは、低抵抗から高抵抗の吸入器にわたる範囲内で動作できるように選択され得る。しかし、試験結果は、吸入器の低い、また中間の自己抵抗が、達成するのに最も容易であることを示している。この範囲は、マウスピースベース21Bにおける空気取入れ通路25を狭くすることにより、および/またはマウスピース管21Cの内径を減少させることにより、この目的を達成する方法の最大の選択を提供する。しかし、マウスピース管21Cの局所的な狭窄部27は、吸入器により放出される粒子の良好な細分化に対して、またその結果、患者の口に入る多量の10μm未満の分画に達することに寄与する。
[0062]本発明者はまた、本発明による吸入器の自己抵抗係数に対する、マウスピースメッシュ21Aの開口部の寸法の影響を分析しており、マウスピース21の構成要素の幾何形状は、表8で示されたようになる。図29は、異なる寸法の開口部を有するマウスピースメッシュ21Aを備える本発明による吸入器に対する試験結果を示す。図29で示されるように、以下の幾何形状、すなわち、メッシュ21A S01、S02、S03に対するパネルA K01-A01、パネルB K02-A02、パネルC K03-A03、およびパネルD K03-A04をそれぞれ有する4つのシリーズのマウスピースが試験された。示されるように、メッシュ開口部を減少させると、抵抗に一定の減少を生じさせるが、それは、単に、またはわずかに細くなったマウスピース管21Bの場合だけである。大きな狭窄部A04を有するマウスピース管21Cの場合、マウスピースメッシュ21Aの開口部の寸法における増加は、S03およびS02に対してそれぞれ観察されるように、吸入器の自己抵抗を減少または増加させることができる。
Figure 0007234236000009
[0063]上記で述べたように、第1のシリーズにおける試験結果は、マウスピース21の可変の幾何形状を有する本発明による提案の吸入器は、典型的な市販の乾燥粉末吸入器の抵抗を生成できる、広範囲な内部抵抗により特徴付けられることを確認している。増加した内部抵抗は、減少した横断面を有するマウスピースベース21Bの空気取入れ通路25と、大きな狭窄部27を有するマウスピース管21Cとを提供することにより生成され得る。
[0064]したがって、本発明は、汎用の単回投与の乾燥粉末吸入器を開示し、それは、マウスピース21の構成要素の幾何形状に応じて、高抵抗の吸入器から、中間的抵抗の吸入器、低抵抗の吸入器まで、吸入器の特有の抵抗、内部抵抗、抵抗性、または単に抵抗とも本明細書で呼ばれる自己抵抗係数の広い範囲内で使用され得る。さらに、所与の吸入器の内部抵抗にかかわらず、薬剤の粒子の細分化を確実に行うが、この場合、10μm未満の薬剤粒子の量は適切である。
[0065]したがって、本発明は、任意の薬剤との適用に対して調整され得る単回投与の乾燥粉末吸入器を提供する。したがって、異なる薬剤に対してそれぞれが専用の複数の吸入器を製作する必要がない。さらに、異なる幾何形状を有するマウスピース組立体の交換可能なモジュールを、または異なる幾何形状を有する一体化されたマウスピース組立体を提供することは、複数の専用の吸入器を有する必要がなく、異なる薬剤を吸入するために単一の吸入器を使用できるようにする。
[0066]上記で詳細に述べたように、乾燥粉末吸入器は、知られた乾燥粉末吸入器の抵抗性の全体の有用な範囲内で動作可能である。以下で、本発明による吸入器に対してマウスピース組立体を選択するための方法が、基準薬剤に対して述べられる。
[0067]基準薬剤は、特定の組成を有する薬剤であって、そのために、モデルに基づき、一定の粒子サイズ分布が、特に活性物質粒子に対して決定され、ここにおいて、前記分布は、治療的に最も有益である可能性がある、すなわち、いわゆる基になるもの(originator)である薬剤を意味する、または特定の組成と、特に活性物質粒子分布である特定の粒子分布とを有する薬剤であって、前記粒子分布は、治療目的に対して試験され、マーケティング権威者に許可されている薬剤を意味するものと本明細書において理解される。
[0068]第1の段階では、上記で述べたように、一体化された、またはマウスピースモジュールであるマウスピース組立体が選択され、マウスピース組立体は、特定の自己抵抗係数RDにより特徴付けられた、特定の幾何形状を有するマウスピースベース21Bの空気取入れ通路25とマウスピース管21Cを備え、その後の適切な吸入器を選択するプロセスにおいて基準吸入器を構成することになる。このような基準吸入器は、基準吸入器を用いて生成される前記薬剤のエアロゾル中の薬剤の粒子サイズ分布と、必要に応じて、患者の気道における薬剤の特定の分画の付着とを決定するために試験が行われる。
[0069]第2の段階では、取得された粒子サイズ値が、基準薬剤に対して正しいかどうかを決定するために、試験結果が、基準薬剤に対するデータに対して比較される。基準吸入器に対する試験結果が正しくない場合、基準吸入器に対して取得された粒子サイズ値が、基準薬剤に対するものよりも大きいか、それとも小さいかを決定する。
[0070]このような場合、第3の段階で、異なる特定の幾何形状を有する空気取入れ通路25とマウスピース管21Cとを備える異なるマウスピース組立体が選択される。エアロゾル化された薬剤の粒子が、基準薬剤に対するものよりも大きい場合、次の吸入器の自己抵抗係数RD1が、基準吸入器の自己抵抗RDよりも大きくなるようにしたマウスピースベース25の空気取入れ通路25とマウスピース管21Cとを備えるマウスピース組立体が選択される。エアロゾル化された薬剤の粒子が、基準薬剤のものよりも小さかった場合、次の吸入器の自己抵抗係数RD1が、基準吸入器の自己抵抗RDよりも小さくなるようにしたマウスピースベース25の空気取入れ通路25とマウスピース管21Cとを備えるマウスピース組立体が選択される。次の吸入器を選択するための前述の方法は、それぞれ、図30および図31で例示的に示されている。
[0071]基準吸入器と、より低い、またはより高い自己抵抗係数RD1を有する別の吸入器との間で、理論的に、基準薬剤のものと同様の粒子サイズ分布結果を生じ得る幾何学的パラメータを有するマウスピース組立体を選択し、また患者の気道における特定の分画の良好な付着を保証する可能性が存在する場合、このようなパラメータを有するマウスピース組立体を備える吸入器に対して、試験が行われるべきである。試験結果が、基準薬剤のものと同様である場合、マウスピースベースの空気取入れ通路25およびマウスピース管21Cの所与の幾何学的パラメータを有するマウスピース組立体を備えるこのような吸入器は、特定の配合物に対して専用となる目標のマウスピース組立体を備えた吸入器であると結論付けられるべきである。
[0072]上記で述べたように、本発明の方法は、このように、薬剤に対する吸入器を調整できるようにし、好ましくは10μm未満の、特に活性物質粒子分布である、望ましい粒子分布を有する薬剤のエアロゾルを取得できるようにする。本発明による吸入器を使用することは、特に活性物質である、薬剤の特定の粒子サイズ分布により特徴付けられる粒子を含むエアロゾルの形態で投与される必要のある特定の薬剤に専用の複数の別々の吸入器を提供する必要性をなくすことになる。
[0073]カプセルの形態の薬剤を吸入するための本発明の吸入器が、本明細書で述べられる。しかし、本発明の吸入器は、カプセルチャンバ14内に配置された割当て分(portion)の形態の薬剤を吸入するために使用され得る。このような場合、吸入器は、カプセルに穴を開けるために押しボタンを備えることはない。
[0074]本明細書で使用される場合、「薬剤」という用語は、少なくとも1つの活性物質と、特に担体である、乾燥粉末の形態で吸入するための組成に適切な付加的および補助的物質とを含む、薬とも呼ばれる薬学的組成を意味するものと理解される。本発明は、直接、薬剤に対して言及することはなく、したがって、本発明の吸入器で使用される薬の組成の問題は、本明細書で詳細に論じないものとする。
[0075]特に好ましいものである本発明の前述の実施形態で示された特徴は、任意の所与の方法で、また任意の所与の組合せで、組み合わされ、または置き換えることができるが、それらが相互に競合する特徴を含まない場合は、可能なすべての新規の接続または組合せは、本発明の記述に完全に開示されていると見なされる。
[0076]本発明は、例示のために限って、好ましい実施形態により上記で述べられた。上記の開示に基づいて、当業者であれば、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく、本発明の趣旨および発明の意図に含まれる修正、変形、または均等な形態が可能であることが理解されよう。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] カプセルチャンバ、カプセルに穴を開けるための要素、空気取入れ通路、回転チャンバ、分散させる要素、および空気排出路を備えるマウスピース、ならびに前記マウスピースと本体の間の関節状の接続部を備える単回投与の乾燥粉末吸入器において、
前記吸入器の特定の部分がラッチのシステムにより相互接続され、支持要素は本体(1)であって、
前記支持要素が、上部カバー(15)におけるラッチスポット(18)のシステムにより前記上部カバー(15)との恒久的な固定を提供するラッチ(3)で終わる4つの支柱(2)であり、ここで、前記本体(1)は、リブ(5)のシステムにより、カプセルチャンバ(14)を備える透明なカプセルチャンバ(11)に対する担持体であり、
カプセルが、ガイド孔(13)の中を移動するスパイク(10)により穴開けされて、吸入プロセス中にカプセルカバーから粉末を解放することができ、
空気通路システムが、2つの空気取入れ通路(14)を有するマウスピースベース(13)に取り付けられたモジュラー式のマウスピース(21)と、ここで、通路「H」の高さの寸法の、その幅「W」に対する比は、1:0.85から1:0.25であり、マウスピースメッシュ(21A)と、内部狭窄部(27)を備える円形の横断面を有するマウスピース管(21C)とからなり、ここで、前記内部狭窄部の面積は、前記マウスピース管と前記マウスピースベースの間の接合部において、それぞれ、前記マウスピース管の横断面の面積の33%から85%の範囲であることを特徴とする単回投与の乾燥粉末吸入器。
[2] 前記本体(1)の下側ガイド(6)および前記上部カバー(15)における上側ガイド(19)に嵌合する下側突起部(9)および上側突起部(8)を備える2つの対向する押しボタン(7)と、さらに前記カプセルチャンバ(14)の中へと導く、前記透明なカプセルチャンバ(11)におけるガイド孔(13)を通って前記スパイク(10)を導入した後、前記押しボタン(7)を押下できるようにするばね(23)とを有することを特徴とする、[1]に記載の吸入器。
[3] 前記マウスピースベース(21B)は、メッシュ(21A)を備え、また前記上部カバー(15)に対してラッチ(24)により接合され、また前記マウスピース管(21C)は、交換可能なモジュール(21)を形成するように、前記ベース(24)に対して、ラッチスポットにより、ラッチ(29)を介して接合されることを特徴とする、[1]に記載の吸入器。
[4] ベース組立体とマウスピース組立体とを備える単回投与の乾燥粉末吸入器であって、 前記ベース組立体は、薬剤を受け入れるように構成されたチャンバ(14)を備え、 前記マウスピース組立体は、
吸入器の中に空気を供給するための空気取入れ通路(25)と、
薬剤のエアロゾルを生成するための回転チャンバ(26)と、ここで、前記回転チャンバ(26)は、前記空気取入れ通路(25)と空気連通しており、
薬剤のエアロゾルを放出し、前記エアロゾルを患者に投与するための前記回転チャンバ(26)と空気連通している内部通路を備える管(21C)と、
を備え、
前記ベース組立体および前記マウスピース組立体は、前記吸入器が、薬剤を中に挿入するために前記ベース組立体の前記チャンバ(14)へのアクセスが提供される開いた構成と、前記ベース組立体の前記チャンバ(14)が、薬剤のエアロゾルをそこから形成するように、前記薬剤を前記チャンバ(14)から前記回転チャンバ(16)へと移送するために、前記マウスピース組立体の前記回転チャンバ(16)と空気連通している閉じた構成とをとることができるように構成される、単回投与の乾燥粉末吸入器において、
前記マウスピース組立体の前記空気取入れ通路(25)および前記内部通路を備える管(21C)の少なくとも一方が、選択可能であること、および
前記空気取入れ通路(25)が、1:1から1:0.10の範囲にある、横断寸法(H、W)の一方の、横断寸法(H、W)の他方に対する比を有し、また前記内部通路を備える管(21C)が、前記通路のカバー範囲が、0%から95%の範囲にあるように、前記管の内側通路に配置された狭窄部(27)を備えること、
を特徴とする単回投与の乾燥粉末吸入器。
[5] 前記チャンバ(14)は、カプセルの形態の薬剤を受け入れるように適合されたカプセルチャンバであること、また、前記カプセルチャンバ内のカプセルに穴を開けるための手段を備えることを特徴とする、[4]に記載の吸入器。
[6] 前記空気取入れ通路(25)は、1:0.85から1:0.25の範囲にある、前記横断寸法(H、W)の一方の、前記横断寸法(H、W)の他方に対する比を有することを特徴とする、[4]に記載の吸入器。
[7] 前記管(21C)の前記内側通路の前記カバー範囲が、0%から85%の範囲にあることを特徴とする、[4]に記載の吸入器。
[8] 前記マウスピース組立体は、前記マウスピース組立体の交換可能な、一体化されたモジュールであることを特徴とする、[4]に記載の吸入器。
[9] 前記マウスピース組立体は、前記空気取入れ通路の交換可能なモジュール、および交換可能な管モジュールを備えることを特徴とする、[4]に記載の吸入器。
[10] 特定の薬剤を投与するための単回投与の乾燥粉末吸入器を調整するための方法であって、前記方法は、
薬剤の望ましい粒子分布を有する基準薬剤を提供することと、
吸入器によって投与される薬剤を提供することと、
自己抵抗係数R D が特定の値を有する、前記マウスピース組立体の前記空気取入れ通路(25)および前記管(21C)の望ましい幾何形状を有するマウスピース組立体を備える、[4]~[9]のいずれかに記載の吸入器を提供することと、
前記吸入器により前記薬剤のエアロゾルを生成し、前記薬剤の粒子サイズ分布を決定するために前記エアロゾルを分析することとを備え、
前記吸入器により生成されたエアロゾルにおける前記薬剤の粒子が、前記基準薬剤のものよりも大きい場合、別のマウスピース組立体を有する前記吸入器の前記自己抵抗係数R D が、前のマウスピース組立体を有する前記吸入器の前記自己抵抗係数R D よりも大きくなるように、マウスピースベース21Bの空気取入れ通路25、およびマウスピース管21Cを備える別のマウスピース組立体が選択され、
他方、前記吸入器により生成されたエアロゾルにおける前記薬剤の粒子が、前記基準薬剤のものよりも小さい場合、別のマウスピース組立体を有する前記吸入器の前記自己抵抗係数R D が、前のマウスピース組立体を有する前記吸入器の前記自己抵抗係数R D よりも大きくなるように、前記マウスピースベース21Bの空気取入れ通路25、およびマウスピース管21Cを備える別のマウスピース組立体が選択され、
またさらに、エアロゾルは、別のマウスピース組立体を有する前記吸入器により生成され、前記生成されたエアロゾルは、前記薬剤の前記粒子サイズ分布を決定するために分析され、
上記の段階は、前記マウスピースベース21Bの前記空気取入れ通路25、および前記マウスピース管21Cの選択された幾何形状を有する前記マウスピース組立体を有する前記吸入器により生成されたエアロゾルにおける前記薬剤の前記粒子サイズ分布が、粒子サイズ分布の望ましい値の±15%の範囲に含まれる前記基準薬剤の前記粒子サイズ分布と一致するまで繰り返され、またこのようなマウスピース組立体を有する前記吸入器は、最初に選択されたマウスピース組立体を有する前記吸入器が上記の条件を満たさない限り、前記薬剤に対して専用の吸入器であると見なされる、
単回投与の乾燥粉末吸入器を調整するための方法。
[11] 前記マウスピースベース21Bの前記空気取入れ通路25、および/または前記マウスピース管21Cの幾何形状の変更は、一体化されたマウスピース組立体を交換することにより行われることを特徴とする、[10]に記載の吸入器を調整するための方法。
[12] 前記マウスピースベース21Bの前記空気取入れ通路25、および/または前記マウスピース管21Cの幾何形状の変更は、前記空気取入れ通路モジュールおよび前記マウスピース管モジュールの少なくとも一方を交換することにより行われることを特徴とする、[11]に記載の吸入器を調整するための方法。
1 吸入器の本体
2 支柱
3 ラッチ
4 本体リブ
5 本体リブ
6 本体の下側ガイド
7 吸入器の押しボタン
8 押しボタンの上側突起部
9 押しボタンの下側突起部
10 スパイク
11 チャンバ要素
12 凹部
13 スパイク10に対するガイド孔
14 カプセルチャンバ
15 吸入器の上部カバー
16 上部カバーのヒンジ溝
17 上部カバーのラッチ
18 上部カバーのラッチスポット
19 チャンバの上部カバーの上側ガイド
20 上部カバーの突起部
21 吸入器のモジュール式マウスピース
21A 吸入器のマウスピースメッシュ
21B 吸入器のマウスピースベース
21C 吸入器のマウスピース管
22 管モジュールのカバー
23 押しボタンを押し戻すためのばね
24 ラッチ
25 吸入のための空気取入れ通路
26 吸入器の回転チャンバ
27 マウスピース管狭窄部
28 マウスピースベースのラッチスポット
29 管のラッチ
30 チャンバ要素の凹部
S1 マウスピース管の内径
S2 マウスピース管の貫通直径
H 空気取入れ通路の高さ
W 空気取入れ通路の幅

Claims (6)

  1. ベース組立体とマウスピース組立体とを備える単回投与の乾燥粉末吸入器であって、
    前記ベース組立体は、薬剤を受け入れるように構成されたチャンバ(14)を備え、
    前記マウスピース組立体は、
    吸入器の中に空気を供給するための空気取入れ通路(25)と、
    薬剤のエアロゾルを生成するための回転チャンバ(26)と、ここで、前記回転チャンバ(26)は前記空気取入れ通路(25)と空気連通しており、
    薬剤のエアロゾルを放出し、前記エアロゾルを患者に投与するための、前記回転チャンバ(26)と空気連通している内部通路を備える管(21C)と、
    を備え、
    前記ベース組立体及び前記マウスピース組立体は、前記吸入器が、薬剤を中に挿入するために前記ベース組立体の前記チャンバ(14)へのアクセスが提供される開いた構成と、前記ベース組立体の前記チャンバ(14)が、薬剤のエアロゾルをそこから形成するように、前記薬剤を前記チャンバ(14)から前記回転チャンバ(26)へと移送するために、前記マウスピース組立体の前記回転チャンバ(26)と空気連通している閉じた構成と、をとることができるように構成されている、単回投与の乾燥粉末吸入器において、
    前記マウスピース組立体の前記空気取入れ通路(25)及び前記内部通路を備える管(21C)の少なくとも一方が、別のマウスピース組立体の空気取入れ通路(25)及び内部通路を備える管(21C)の少なくとも一方と選択可能であることを特徴とするとともに、
    前記空気取入れ通路(25)の高さ「H」の寸法の、その幅「W」に対する比は、1:1から1:0.1であり、また前記管(21C)がその内部通路に配置された狭窄部(27)を備え、前記狭窄部の面積が前記内部通路の横断面の面積の0%から95%の範囲にあるようになっていることを特徴とする、単回投与の乾燥粉末吸入器。
  2. 前記チャンバ(14)は、カプセルの形態の薬剤を受け入れるように適合されたカプセルチャンバであること、また、前記カプセルチャンバ内のカプセルに穴を開けるための手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の吸入器。
  3. 前記空気取入れ通路(25)の高さ「H」の寸法の、その幅「W」に対する比は、1:0.85から1:0.25であることを特徴とする、請求項1に記載の吸入器。
  4. 前記狭窄部の面積が前記内部通路の横断面の面積の0%から85%の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の吸入器。
  5. 前記マウスピース組立体は、前記マウスピース組立体の交換可能な、一体化されたモジュールであることを特徴とする、請求項1に記載の吸入器。
  6. 前記マウスピース組立体は、前記空気取入れ通路の交換可能なモジュール、及び交換可能な管モジュールを備えることを特徴とする、請求項1に記載の吸入器。
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