JP7230824B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

この技術は、画像処理装置画像処理方法およびプログラムに関する。
従来、被写体の撮像画と偏光画像を同時に取得することが行われている。例えば、特許文献1では、色成分毎の画素における単一特定色成分の画素に異なる少なくとも3種の角度の透過軸である偏光子を設けて、単一特定色成分の画素値から偏光特性を取得して、色成分毎の画素値を用いて補間を行い、色成分毎の撮像画を取得することが行われている。また、特許文献1では、カラー輝度鏡面反射成分の算出において、単一特定色成分と偏光度が等しいと仮定して、単一特定色成分と異なる色成分の鏡面反射成分が算出されている。
特開2010-166580号公報
ところで、特許文献1は色毎の偏光度が等しいと仮定していることから、色毎の偏光度が異なる場合には、鏡面反射成分の算出等を精度よく行うことができない。
そこで、この技術では、色毎に偏光特性を検出できる画像処理装置と画像処理方法とプログラムおよび固体撮像装置を提供することを目的とする。
この技術の第1の側面は、
特定色の偏光特性と、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性を検出する非特定色偏光特性検出部
を備える画像処理装置にある。
この技術において、画像処理装置では、無偏光画素の画素信号を用いて特定色の無偏光成分画像信号と、非特定色の無偏光画素の画素信号を用いて非特定色の無偏光成分画像信号が生成される。また、特定色の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光成分画像信号と、非特定色の偏光画素の画素信号を用いて非特定色の偏光成分画像信号が生成される。色毎の無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号は、色と偏光方向が等しい画素の画素信号を用いてフィルタ処理を行い生成される。フィルタ処理では、例えば対象画素位置の画素と周辺画素から色と偏光方向が等しい画素を用いてフィルタ処理を行うことにより算出した色および偏光方向毎の対象画素位置の低周波成分と、対象画素位置の画素信号と対象画素位置の画素と色および偏光方向が等しい対象画素位置の低周波成分を用いて算出した対象画素位置の高周波成分に基づき、対象画素位置における色および偏光方向毎の画素信号を生成する。
画像処理装置は、例えば特定色の3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素の画素信号を用いて特定色の偏光特性を検出する。また、画像処理装置では、特定色の偏光特性と、特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、非特定色であって特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、非特定色の偏光特性を検出する。例えば、画像処理装置は、特定色と非特定色の方位角を等しいとして、無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号と特定色の偏光特性に基づき非特定色の偏光度を算出して、非特定色の偏光特性を検出する。
また、画像処理装置は、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき、鏡面反射を白色として色バランス係数を算出して、算出した色バランス係数を用いて、無偏光成分画像信号または偏光成分画像信号のホワイトバランス調整を行う。また、偏光特性に基づく色バランス係数と白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数との差分量、または鏡面反射の反射量に基づき色バランス係数の調整を行い、調整後の色バランス係数を用いてホワイトバランス調整を行うようにしてもよい。
この技術の第2の側面は、
特定色の偏光特性と、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づき、非特定色偏光特性検出部で前記非特定色の偏光特性を検出すること
を含む画像処理方法にある。
この技術の第3の側面は、
偏光画素と無偏光画素を含む画像の処理をコンピュータで実行させるプログラムであって、
特定色の偏光特性と、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づき、前記非特定色の偏光特性を検出する手順
を前記コンピュータで実行させるプログラムにある。
なお、本技術のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ上でプログラムに応じた処理が実現される。
この技術の第4の側面は、
偏光特性の検出が可能に構成した特定色の画素と、無偏光画素と前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素で構成した前記特定色と異なる非特定色の画素を有する固体撮像装置にある。
この技術によれば、特定色の偏光特性と、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性が検出される。したがって、色毎に偏光特性を精度よく検出できるようになる。なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
第1の実施の形態の構成を例示した図である。 固体撮像装置の構成の一部を示した図である。 特定色が緑色で非特定色が赤色と青色である場合の画素配列を例示した図である。 成分分割前の画像と分割後の画像を示した図である。 無偏光成分画像生成部32-1の動作を説明するための図である。 偏光成分画像生成部33-1の動作を説明するための図である。 緑色成分画像を示す図である。 赤色成分画像と青色成分画像を示す図である。 偏光特性(偏光モデル)を例示した図である。 第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の構成を例示した図である。 無偏光成分画像生成部32-2の動作を説明するための図である。 第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の構成を例示した図である。 固体撮像装置の画素配列を例示した図である。 無偏光成分画像生成部32-3の動作を説明するための図である。 無偏光成分画像と偏光成分画像を示した図である。 第4の実施の形態の構成を例示した図である。 色バランス係数を説明するための図である。 第4の実施の形態の動作を示すフローチャートである。 第5の実施の形態の構成を例示した図である。 第5の実施の形態の動作を示すフローチャートである。 画素配列の一部を例示した図(その1)である。 画素配列の一部を例示した図(その2)である。 固体撮像装置の画素構成を例示した図である。 固体撮像装置におけるイメージセンサの動作を説明するための図である。 固体撮像装置の画素と読出信号線を示した図である。 画素信号の読み出し動作を説明するための図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下、本技術を実施するための形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
1-1.第1の実施の形態の構成
1-2.第1の実施の形態の具体例とその動作
2.第2の実施の形態
2-1.第2の実施の形態の構成
2-2.第2の実施の形態の具体例とその動作
3.第3の実施の形態
3-1.第3の実施の形態の構成
3-2.第3の実施の形態の具体例とその動作
4.第4の実施の形態
4-1.第4の実施の形態の構成
4-2.第4の実施の形態の具体例とその動作
5.第5の実施の形態
5-1.第5の実施の形態の構成
5-2.第5の実施の形態の具体例とその動作
6.他の実施の形態
7.固体撮像装置の他の構成
7-1.画素配列について
7-2.信号読み出しについて
8.適用例
<1.第1の実施の形態>
<1-1.第1の実施の形態の構成>
図1は、第1の実施の形態の構成を例示している。撮像システム10-1は固体撮像装置20と画像処理装置30-1を有している。画像処理装置30-1は、偏光成分分割部31,無偏光成分画像生成部32-1,偏光成分画像生成部33-1,特定色偏光特性検出部34-1,非特定色偏光特性検出部35を有している。
固体撮像装置20は、偏光特性の検出が可能に構成した特定色の画素と、無偏光画素と特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素で構成した特定色と異なる非特定色の画素を有している。固体撮像装置20は、各画素から画素信号を読み出してアナログ/デジタル変換(A/D変換)等を行い、偏光RAW画像の画像信号として画像処理装置30-1へ出力する。また、固体撮像装置20は、画像処理装置30-1へ出力する画像信号に対してホワイトバランス調整を行ってもよい。
画像処理装置30-1の偏光成分分割部31は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を、無偏光画素と偏光画素の信号に分割して無偏光画像信号と偏光画像信号を生成する。偏光成分分割部31は、無偏光画素信号を無偏光成分画像生成部32-1へ出力して、偏光画像信号を偏光成分画像生成部33-1へ出力する。
無偏光成分画像生成部32-1は、無偏光画像信号から特定色の信号を用いて特定色の無偏光成分画像信号と、無偏光画像信号から非特定色の信号を用いて非特定色の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-1は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-1へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-1は、偏光画像信号から特定色の信号を用いて特定色の偏光成分画像信号と、偏光画像信号から非特定色の信号を用いて非特定色の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-1は、特定色の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-1へ出力して、非特定色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-1は、特定色の無偏光成分画像信号および偏光成分画像信号に基づいて、特定色の偏光特性を検出する。また、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、特定色偏光特性検出部34-1で検出された特定色の偏光特性と、非特定色の無偏光画素の画素信号と、非特定色であって特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、非特定色の偏光特性を検出する。
<1-2.第1の実施の形態の具体例とその動作>
図2は、固体撮像装置の構成の一部を示している。固体撮像装置20は、イメージセンサ21の光入射面にカラーモザイクフィルタ22と偏光子23が設けられている。イメージセンサ21は、カラーモザイクフィルタ22と偏光子23を介して入射した入射光に対して画像毎に光電変換を行い、画素信号を生成する。また、イメージセンサ21は、各画素から画素信号を読み出してアナログ/デジタル変換等を行い、偏光RAW画像の画像信号として画像処理装置30-1へ出力する。カラーモザイクフィルタ22は、例えば赤色と緑色と青色の色単位領域がベイヤー配列として設けられている。なお、色単位領域は1画素領域に限らず複数画素領域(例えば2×2画素の領域)であってもよい。偏光子23は、特定色の画素に対して、偏光特性の検出が可能に設けられている。例えば、3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素を用いた構成となるように設けられている。また、偏光子23は、非特定色の画素が無偏光画素と1偏光方向の偏光画素を用いた構成となるように設けられている。
図3は、特定色が緑色で非特定色が赤色と青色である場合の画素配列を例示している。例えば、2×2画素が色単位領域とされており、4×4画素領域が赤色と緑色と青色の色単位領域からなるベイヤー配列の画素配列繰り返し単位とされている。また、画素配列繰り返し単位における中央部分の2つの緑色画素と1つの赤色画素と青色画素で構成される2×2画素の領域が偏光画素とされており、上側の2画素と下型の2画素は偏光方向が異なり、上側の2画素は例えば透過軸が90度、下側2画素は透過軸が135度の角度とされている。すなわち、画素配列繰り返し単位において、特定色である緑色画素は偏光方向が異なる2つの偏光画素と6つの無偏光画素で構成されており、非特定色である赤色画素と青色画素は1つの偏光画素と3つの無偏光画素で構成されている。
固体撮像装置20は、無偏光画素および偏光画素で生成された画素信号に対してホワイトバランス調整等を行い画像処理装置30-1へ出力する。ホワイトバランス調整では、白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数を用いる。具体的には、照明光源に応じて予め設定される色バランス係数(ホワイトバランスゲイン)gR,gG,gBを用いて式(1)乃至式(3)の演算を行う。なお、信号DRsはホワイトバランス調整前の赤色画素信号、信号DRwはホワイトバランス調整後の赤色画素信号である。同様に、信号DGs,DBsはホワイトバランス調整前の緑色画素信号と青色画素信号、信号DGw,DBwはホワイトバランス調整後の緑色画素信号と青色画素信号である。なお、ホワイトバランス調整は、画像処理装置30-1で行うようにしてもよい。
DRw=gR×DRs ・・・(1)
DGw=gG×DGs ・・・(2)
DBw=gB×DBs ・・・(3)
画像処理装置30-1の偏光成分分割部31は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を無偏光画素の信号と偏光画素の信号に分割して、無偏光画像信号と偏光画像信号を生成する。また偏光成分分割部31は、無偏光画像信号と偏光画像信号の解像度(画素数)を等しくする。固体撮像装置20の画素配列が図3に示す構成である場合、2×2画素の色単位領域は、偏光画素が1画素で無偏光画素が3画素であることから、3画素の無偏光画素を1画素に統合する。例えば2×2画素の色単位領域における無偏光の3画素の画素平均値を算出して1画素の画素値とする。
図4は、偏光成分分割前の画像と分割後の画像を示しており、図4の(a)は偏光RAW画像、図4の(b)は無偏光画像、図4の(c)は偏光画像を示している。偏光成分分割部31は、偏光RAW画像における2×2画素の色単位領域毎に、丸印で示す無偏光画素を統合して無偏光画像の1画素とする。また、偏光成分分割部31は、偏光RAW画像における2×2画素の色単位領域毎に、偏光画素を抽出して偏光画像の1画素とする。したがって、偏光RAW画像から縦方向および横方向の解像度(画素数)が1/2倍でベイヤー配列の無偏光画像と偏光画像が得られる。偏光成分分割部31は、無偏光画像信号を無偏光成分画像生成部32-1へ出力して、偏光画像信号を偏光成分画像生成部33-1へ出力する。
無偏光成分画像生成部32-1は、偏光成分分割部31から供給された無偏光画像信号を用いて、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-1は,例えば補間処理を行い、対象画素位置の画素値を周辺に位置する同色の画素の画素値を用いて算出する。
図5は、無偏光成分画像生成部32-1の動作を説明するための図であり、図5の(a)は無偏光画像を示している。無偏光成分画像生成部32-1は、例えば対象画素位置Ps1の赤色成分の画素値DRs1を算出する場合、周辺に位置する赤色画素PR0の画素値DR0と、赤色画素PR1~PR3の画素値DR1~DR3を用いて式(4)の演算を行う。無偏光成分画像生成部32-1は、周辺に位置する赤色画素の平均画素値を対象画素位置Ps1の赤色成分の画素値DRs1とする。また、無偏光成分画像生成部32-1は、例えば対象画素位置Ps2の緑色成分の画素値DGs2を算出する場合、周辺に位置する緑色画素PG0の画素値DG0と、緑色画素PG1の画素値DG1を用いて式(5)の演算を行う。無偏光成分画像生成部32-1は、周辺に位置する緑色画素の平均画素値を対象画素位置Ps2の緑色成分の画素値DGs2とする。
DRs1=(DR0+DR1+DR2+DR3)/4 ・・・(4)
DGs2=(DG0+DR1)/2 ・・・(5)
なお、補間処理は図5に示す方法に限られない。例えば対象画素位置Ps1の赤色成分の画素値DRs1を算出する場合、無偏光成分画像生成部32-1は対象画素位置Ps1を挟んで対向する赤色成分の2画素を用いて補間処理を行ってもよい。また、無偏光成分画像生成部32-1は、対象画素位置Ps2の緑色成分の画素値DGs2を算出する場合、無偏光成分画像生成部32-1は上下左右に隣接する緑色成分の4画素を用いて補間処理を行ってもよい。
無偏光成分画像生成部32-1は、無偏光画像信号を用いて色毎に補間処理を行い、図5の(b)に示すように、無偏光画像と解像度(画素数)等しい色毎の無偏光成分画像を生成する。無偏光成分画像生成部32-1は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-1へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-1は、偏光成分分割部31から供給された偏光画像信号を用いて、色毎の偏光成分画像信号を生成する。また、複数の偏光方向を含む色では、偏光方向毎に偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-1は,例えばフィルタ処理を行い、対象画素位置の画素値を周辺に位置する同じ色および偏光方向の画素値を用いて算出する。図6は、偏光成分画像生成部33-1の動作を説明するための図である。図6の(a)は偏光画像、図6の(b)はフィルタ係数を例示している。また、偏光画像に対して対象画素位置の画素値を周辺に位置する同じ色および偏光方向の画素値を用いてフィルタ処理を行い、図6の(c)~(f)に示すように、色毎および偏光方向毎の偏光画像を生成する。偏光成分画像生成部33-1は、特定色の偏光方向毎の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-1へ出力して、非特定色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-1は、無偏光成分画像生成部32-1で得られた特定色の無偏光成分画像信号と偏光成分画像生成部33-1で得られた特定色の偏光方向毎の偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出する。
偏光特性を示す偏光モデルは、式(6)として示されることが知られている。なお、式(6)において、「y」は偏光角が「x」であるときの観測輝度(画素値)であり、「c」は式(7)に示すように無偏光画素の画素値Icである。また、「a」,「b」は、式(8)(9)に基づいて算出されるパラメータ値である。式(8)(9)における「K」は、無偏光画素と偏光画素との感度差を吸収するゲインである。画素値I0は透過軸が所定角度度であるときの画素値であり、画素値I1は透過軸が所定角度に対して45度の角度差を有している場合の画素値である。感度差を吸収するゲインは、予めキャリブレーション等によって画素毎または複数画素からなる領域毎に設定されている。
y=a・sin(2x)+b・cos(2x)+c ・・・(6)
c=Ic ・・・(7)
a=c-KI0 ・・・(8)
b=c-KI1 ・・・(9)
偏光度ρは式(10)に基づいて算出して、方位角φは式(11)に基づいて算出する。
Figure 0007230824000001
したがって、式(12)に示す偏光特性(偏光モデル)を得ることができる。
y=c(1+ρcos(2(x-φ))) ・・・(12)
ここで、画素配列が図3に示す配列である場合、特定色は緑色である。また、無偏光成分画像生成部32-1によって緑色の無偏光成分画像が得られており、偏光成分画像生成部33-1によって透過軸が90度と135度の角度である緑色の偏光成分画像が得られている。なお、図7は緑色成分画像を示しており、図7の(a)は無偏光成分画像、図7の(b)は透過軸の角度が90度の偏光成分画像、図7の(c)は透過軸の角度が135度の偏光成分画像である。特定色偏光特性検出部34-1は、緑色の無偏光画素の画素値をIc、透過軸の角度が135度である偏光画素の画素値をI0、透過軸の角度が90度である偏光画素の画素値をI1として、画素毎に偏光モデルを検出する。特定色偏光特性検出部34-1は、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、無偏光成分画像生成部32-1で得られた非特定色の無偏光成分画像信号と偏光成分画像生成部33-1で得られた非特定色の偏光成分画像信号、および特定色偏光特性検出部34-1で検出された特定色の偏光特性に基づき、非特定色の偏光特性を検出する。
非特定色偏光特性検出部35は、特定色と非特定色で方位角φが等しいとして、非特定色の偏光特性を検出する。特定色と非特定色で方位角φが等しい場合、式(12)において未知のパラメータはパラメータcと偏光度ρとなる。したがって、非特定色偏光特性検出部35は、無偏光成分画像生成部32-1で得られた非特定色の無偏光画素の画素値Icをパラメータcとして、式(10)に基づいて偏光度ρを算出する。
ここで、画素配列が図3に示す配列である場合、非特定色は赤色と青色とされている。また、無偏光成分画像生成部32-1によって赤色と青色の無偏光成分画像が得られており、偏光成分画像生成部33-1によって透過軸の角度が90度である赤色の偏光成分画像と透過軸の角度が135度である青色の偏光成分画像が得られている。なお、図8は赤色成分画像と青色成分画像を示しており、図8の(a)は赤色の無偏光成分画像、図8の(b)は赤色の偏光成分画像、図8の(c)は青色の無偏光成分画像、図8の(d)は青色の偏光成分画像である。
非特定色偏光特性検出部35は、赤色の無偏光画素を画素値Ic、赤色の偏光画素の透過軸(90度)を偏光角x、赤色の偏光画素の画素値を観測輝度yとして、赤色についての偏光度ρを画素毎に算出する。同様に、非特定色偏光特性検出部35は、青色の無偏光画素を画素値Ic、青色の偏光画素の透過軸(135度)を偏光角x、画素値を観測輝度yとして、青色についての偏光度ρを画素毎に算出する。したがって、非特定色偏光特性検出部35では、非特定色の偏光方向が特定色よりも少ない種類でも、非特定色について偏光特性を検出できる。
図9は偏光特性(偏光モデル)を例示しており、図9の(a)は特定色偏光特性検出部34-1で検出された特定色(緑色成分)の偏光モデルを示している。また、図9の(b)は非特定色偏光特性検出部34-1で検出された非特定色(例えば赤色成分)の偏光モデルを示しており、図9の(c)は非特定色偏光特性検出部34-1で検出された非特定色(例えば青色成分)の偏光モデルを示している。なお、図9において黒丸印は偏光画素で得られた画素値を示している。また、緑色の無偏光画素は画素値cG、赤色の無偏光画素は画素値cR、青色の無偏光画素は画素値cBである。
図10は、第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。ステップST1で画像処理装置は偏光成分を分割する。画像処理装置30-1は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を無偏光画素の信号と偏光画素の信号に分割して、無偏光画像信号と偏光画像信号を生成してステップST2に進む。
ステップST2で画像処理装置は無偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-1は、ステップST1で得られた無偏光画像信号から色毎の無偏光成分画像信号を生成してステップST3に進む。
ステップST3で画像処理装置は偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-1は、ステップST1で得られた偏光画像信号から色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成してステップST4に進む。
ステップST4で画像処理装置は特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-1は、ステップST3で生成された特定色の偏光成分画像信号とステップST2で生成された特定色の無偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出してステップST5に進む。
ステップST5で画像処理装置は非特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-1は、ステップST4で検出された特定色の偏光特性と、ステップST2で生成された非特定色の無偏光成分画像信号と、ステップST3で生成された非特定色の偏光成分画像信号とに基づき、非特定色の偏光特性を検出する。
このように、第1の実施の形態によれば、色毎の偏光度が異なるような場合であっても、色毎に精度よく偏光特性を検出できるようになる。さらに、非特定色の画素では、特定色よりも偏光画素の偏光方向を少ない種類にできるので、偏光画素を設けたことによる画質の劣化を軽減できる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。上述の第1の実施の形態では、固体撮像装置20で取得された画像に対して、画像処理装置30-1から出力される無偏光画像の解像度(画素数)が垂直方向および水平方向に(1/2)倍となっている。これに対して、第2の実施の形態では、画像処理装置から出力される無偏光画像や偏光画像の解像度を固体撮像装置から供給された偏光RAW画像と等しくする。
<2-1.第2の実施の形態の構成>
図11は、第2の実施の形態の構成を例示している。撮像システム10-2は固体撮像装置20と画像処理装置30-2を有している。画像処理装置30-2は、無偏光成分画像生成部32-2,偏光成分画像生成部33-2,特定色偏光特性検出部34-2,非特定色偏光特性検出部35を有している。
固体撮像装置20は、第1の実施の形態と同様に構成されており、ホワイトバランス調整が行われている偏光RAW画像の画像信号を画像処理装置30-2へ出力する。
画像処理装置30-2の無偏光成分画像生成部32-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。また、無偏光成分画像生成部32-2は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-2へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。また、偏光成分画像生成部33-2は、特定色の偏光方向毎の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-2へ出力して、非特定色の偏光方向毎の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-2は、特定色の無偏光成分画像信号および偏光成分画像信号に基づいて、特定色の偏光特性を検出する。また、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、特定色偏光特性検出部34-1で検出された特定色の偏光特性と、非特定色の無偏光画素の画素信号と、非特定色であって特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、非特定色の偏光特性を検出する。
<2-2.第2の実施の形態の具体例とその動作>
固体撮像装置20は、上述の図2に示す構成を有しており、例えば図3に示す画素配列とされている。
画像処理装置30-2の無偏光成分画像生成部32-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置を基準とした周辺領域から色毎に無偏光画素の画素値を用いて、対象画素位置における色毎の無偏光低周波成分を算出する。また、無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置の画素値を対象画素位置と同じ色の無偏光低周波成分で除算して対象画素位置の高周波成分を算出する。さらに、無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置の高周波成分と、対象画素位置の色毎の無偏光低周波成分を乗算して、対象画素位置における色毎の無偏光画素値を算出する。
図12は、無偏光成分画像生成部32-2の動作を説明するための図であり、図12の(a)は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画素配置を示しており、図12の(b)はフィルタ係数を例示している。例えば、図12の(a)に示す無偏光の青色画素が対象画素位置Psである場合、対象画素位置を基準とした周辺領域から、同じ色の無偏光画素の画素値を用いて図12の(b)に示すフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光低周波成分を算出する。例えば、対象画素位置の緑色の無偏光低周波成分を算出する場合、対象画素位置を基準とした周辺領域における緑色の無偏光画素の画素値に対して、緑色の無偏光画素に対応するフィルタ係数を乗算して、乗算結果の総和を乗算に用いたフィルタ係数の総和で除算して、対象画素位置における緑色の無偏光画素の低周波成分を算出する。
無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置の画素値を対象画素位置と同じ色かつ同じ偏光方向の低周波成分で除算して対象画素位置の高周波成分を算出する。例えば、図12の(a)に示す無偏光の青色画素が対象画素位置Psである場合、対象画素位置Psである無偏光の青色画素の画素値を、対象画素位置で算出した青色画素の無偏光低周波成分で除算して高周波成分を算出する。
さらに、無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置の高周波成分と対象画素位置の色毎の無偏光低周波成分を個々に乗算して、色毎の無偏光画素値を算出する。例えば、対象画素位置の緑色の無偏光画素値を算出する場合、対象画素位置で算出した高周波成分と対象画素位置で算出した緑色の無偏光低周波成分を乗算して緑色の無偏光画素値を算出する。
このように、無偏光成分画像生成部32-2は、対象画素位置で算出した色毎の無偏光低周波成分と、対象画素位置で算出した高周波成分を乗算して、水平および垂直方向の解像度(画素数)を低下させることなく色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-2は、特定色の無偏光画像信号を特定色偏光特性検出部34-2へ出力して、非特定色の無偏光画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置を基準とした周辺領域から色毎および偏光方向毎に偏光画素の画素値を用いて、対象画素位置における色毎および偏光方向毎の偏光低周波成分を算出する。また、偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置の画素値を対象画素位置と同じ色かつ同じ偏光方向の低周波成分で除算して対象画素位置の高周波成分を算出する。さらに、偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置の高周波成分と、対象画素位置の色毎および偏光方向毎の偏光低周波成分を乗算して、対象画素位置における色毎および偏光方向毎の偏光画素値を算出する。
例えば、図12の(a)に示す無偏光の青色画素が対象画素位置Psである場合、対象画素位置を基準とした周辺領域から、同じ色および同じ偏光方向の偏光画素の画素値を用いて図12の(b)に示すフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光低周波成分を算出する。例えば、対象画素位置の赤色の偏光低周波成分を算出する場合、対象画素位置を基準とした周辺領域における赤色の偏光画素の画素値に対して、赤色の偏光画素に対応するフィルタ係数を乗算して、乗算結果の総和を乗算に用いたフィルタ係数の総和で除算して、対象画素位置における赤色の偏光画素の低周波成分を算出する。
偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置の画素値を対象画素位置と同じ色かつ同じ偏光方向の低周波成分で除算して対象画素位置の高周波成分を算出する。例えば、図12の(a)に示す無偏光の青色画素が対象画素位置Psである場合、対象画素位置Psである無偏光の青色画素の画素値を、対象画素位置で算出した青色画素の無偏光低周波成分で除算して高周波成分を算出する。
さらに、偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置の高周波成分と対象画素位置の色毎および偏光方向毎の偏光低周波成分を個々に乗算して、色毎および偏光方向毎の偏光画素値を算出する。例えば、対象画素位置の赤色の偏光画素値を算出する場合、対象画素位置で算出した高周波成分と対象画素位置で算出した赤色の偏光低周波成分を乗算して赤色の偏光画素値を算出する。
このように、偏光成分画像生成部33-2は、対象画素位置で算出した色毎および偏光方向毎の偏光低周波成分と、対象画素位置で算出した高周波成分を乗算して、水平および垂直方向の解像度(画素数)を低下させることなく色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-2は、特定色の偏光画像信号を特定色偏光特性検出部34-2へ出力して、非特定色の偏光画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-2は、無偏光成分画像生成部32-2で得られた特定色の無偏光画像信号と偏光成分画像生成部33-2で得られた特定色の偏光画像信号に基づき、第1の実施の形態と同様な処理を行い、特定色の偏光特性を検出する。特定色偏光特性検出部34-2は、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、無偏光成分画像生成部32-2で得られた非特定色の無偏光画像信号と偏光成分画像生成部33-2で得られた非特定色の偏光画像信号、および特定色偏光特性検出部34-2で検出された特定色の偏光特性に基づき、第1の実施の形態と同様な処理を行い、非特定色の偏光特性を検出する。
図13は、第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。ステップST11で画像処理装置は無偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で無偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成してステップST12に進む。
ステップST12で画像処理装置は偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-2は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で同じ偏光方向である偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成してステップST13に進む。
ステップST13で画像処理装置は特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-2は、ステップST12で生成された特定色の偏光成分画像信号とステップST11で生成された特定色の無偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出してステップST14に進む。
ステップST14で画像処理装置は非特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-2は、ステップST13で検出された特定色の偏光特性と、ステップST11で生成された非特定色の無偏光成分画像信号と、ステップST12で生成された非特定色の偏光成分画像信号とに基づき、非特定色の偏光特性を検出する
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、色毎の偏光度が異なるような場合であっても、色毎に精度よく偏光特性を検出できるようになる。また、非特定色の画素では、特定色よりも偏光画素の偏光方向を少ない種類にできるので、偏光画素を設けたことによる画質の劣化を軽減できる。さらに、解像度の低下を招くことなく色毎の無偏光画像や色毎および偏光方向毎の偏光画像を生成できる。
<3-1.第3の実施の形態の構成>
図14は、第3の実施の形態の構成を例示している。撮像システム10-3は固体撮像装置20と画像処理装置30-3を有している。画像処理装置30-3は、無偏光成分画像生成部32-3,偏光成分画像生成部33-3,特定色偏光特性検出部34-3,非特定色偏光特性検出部35を有している。
固体撮像装置20は、第1の実施の形態と同様に構成されており、画素配列が第1の実施の形態と異なる。図15は、固体撮像装置の画素配列を例示しており、緑色画素の偏光方向が4方向で、赤色画素と青色画素の偏光方向が1方向である場合を例示している。固体撮像装置20は、ホワイトバランス調整が行われている偏光RAW画像の画像信号を画像処理装置30-3へ出力する。
画像処理装置30-3は、固体撮像装置20の画素配列にかかわらず色毎の無偏光画像と色毎および偏光方向毎の偏光画像の生成および色毎の偏光特性の検出を行う。
画像処理装置30-3の無偏光成分画像生成部32-3は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-3は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-3へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-3は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-3は、特定色の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-3へ出力して、非特定色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-3は、特定色の偏光成分画像信号または特定色の無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号に基づいて、特定色の偏光特性を検出する。また、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、非特定色の無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号と特定色の偏光特性に基づいて非特定色の偏光特性を検出する。
<3-2.第3の実施の形態の具体例とその動作>
固体撮像装置20は、上述の図2に示す構成を有しており、例えば図15に示す画素配列とされている。
画像処理装置30-3の無偏光成分画像生成部32-3は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-3は、2×2画素である色領域単位の中央位置を対象画素位置として、対象画素位置の周辺に位置する同じ色および無偏光画素値を用いて、対象画素位置における色毎に無偏光画素値を算出する。
図16は、無偏光成分画像生成部32-3の動作を説明するための図であり、図16の(a)は、固体撮像装置20から供給された画像信号の画素配置を示しており、図16の(b)はフィルタ係数を例示している。例えば、図16の(a)に示すように2×2画素である青色の色領域単位の中央位置が対象画素位置Psである場合、対象画素位置を基準として、周辺に位置する同じ色および無偏光画素値を用いて図16の(b)に示すフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、対象画素位置の非特定色画素の無偏光画素値を算出する。具体的には、対象画素位置を基準として、周辺に位置する無偏光の青色画素の画素値と、この無偏光の青色画素に対応するフィルタ係数を乗算して、乗算結果の総和を乗算に用いたフィルタ係数の総和で除算して、対象画素位置における無偏光の青色画素の画素値を算出する。また、同様な処理を無偏光の赤色画素を用いて行い、対象画素位置における赤色画素の無偏光画素値を算出する。
図17は、無偏光成分画像と偏光成分画像を示している。無偏光成分画像生成部32-3は、対象画素位置で非特定色である無偏光画素値を算出することで、水平および垂直方向の解像度(画素数)が1/2倍とされた図17の(a)に示す赤色の無偏光成分画像と図17の(b)に示す青色の無偏光成分画像を生成する。無偏光成分画像生成部32-3は、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-3は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色成分毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-3は、無偏光成分画像生成部32-3と同様に、2×2画素である色領域単位の中央位置を対象画素位置として、対象画素位置の周辺に位置する同じ色および同じ偏光方向の偏光画素値を用いて、対象画素位置における色毎および偏光方向毎の偏光画素値を算出する。
例えば、図16の(a)に示すように2×2画素である青色の色領域単位の中央位置が対象画素位置Psである場合、偏光成分画像生成部33-3は、対象画素位置を基準として、周辺に位置する同じ色および同じ偏光方向の偏光画素の画素値を用いて図16の(b)に示すフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、対象画素位置の偏光画素値を色毎および偏光方向毎に算出する。具体的には、対象画素位置Psを基準として、周辺に位置する同じ偏光方向の青色画素の偏光画素値と、この同じ偏光の青色画素に対応するフィルタ係数を乗算して、乗算結果の総和を乗算に用いたフィルタ係数の総和で除算して、対象画素位置における青色画素の偏光画素値に算出する。また、同様な処理を赤色画素および緑色画素を用いて行い、対象画素位置における赤色画素および偏光方向毎の緑色画素の偏光画素値を算出する。
このように、偏光成分画像生成部33-3は、対象画素位置で色毎および偏光方向毎の偏光画素の画素値を算出することで、水平および垂直方向の解像度(画素数)が1/2倍とされた図17の(c)~(h)に示す色毎および偏光方向毎の偏光画像を生成する。なお、図17の(c)~(f)は緑色の偏光方向毎の偏光成分画像、図17の(g)は赤色の偏光成分画像、図17の(h)は青色の偏光成分画像を示している。偏光成分画像生成部33-3は、特定色である緑色の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-3へ出力して、非特定色である赤色と青色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-3は、偏光成分画像生成部33-3で得られた特定色の偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出する。偏光成分画像生成部33-3では、図17の(c)~(h)に示すように4つの偏光方向の偏光成分画像が生成されている。したがって、上述の式(6)のパラメータa,b,cを式(13)乃至式(15)に基づいて算出する。
a=(I45-I135)/2 ・・・(13)
b=(I0-I90)/2 ・・・(14)
c=(I0+I45+I90+I135)/4 ・・・(15)
また、上述のように、偏光度ρは式(10)に基づいて算出して、方位角φは式(11)に基づいて算出する。上述の式(12)に示す偏光特性を得ることができる。特定色偏光特性検出部34-3は、検出した特定色の偏光特性を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、無偏光成分画像生成部32-3で得られた非特定色の無偏光成分画像信号と偏光成分画像生成部33-3で得られた非特定色の偏光成分画像信号、および特定色偏光特性検出部34-3で検出された特定色の偏光特性に基づき、第1の実施の形態と同様な処理を行い、非特定色の偏光特性を検出する。
なお、無偏光成分画像生成部32-3では、非特定色の無偏光成分画像信号が生成されており、特定色の無偏光成分画像信号は生成されていない。しかし、透過軸が45度の角度差を有する4つの偏光方向の偏光画像を用いて、画素位置毎に偏光画素値の平均値を算出すれば、特定色の無偏光画素が設けられていなくとも特定色の無偏光成分画像を生成できる。
なお、第3の実施の形態の動作は、図13を示すフローチャートと同様な処理を行い、第2の実施の形態とは異なる上述のフィルタ処理を行い、無偏光成分画像や偏光成分画像の生成および色毎の偏光特性を検出する。
このような第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、色毎の偏光度が異なるような場合であっても、色毎に精度よく偏光特性を検出できるようになる。また、非特定色の画素では、特定色よりも偏光画素の偏光方向を少ない種類にできるので、偏光画素を設けたことによる画質の劣化を軽減できる。さらに、色領域単位毎に無偏光成分画像や偏光成分画像の生成および色毎の偏光特性を検出できるので、固体撮像装置の種々の画素配列に対応できる。
<4.第4の実施の形態>
上述の第1乃至第3の実施の形態では、ホワイトバランス調整が行われた偏光RAW画像の画像信号を用いて色毎の偏光特性の検出と偏光成分画像や無偏光成分画像の生成を行っているが、これらの処理は、ホワイトバランス調整が行われていない画像信号を用いてもよい。第4の実施の形態では、ホワイトバランス調整が行われていない画像信号を用いる場合について説明する。
<4-1.第4の実施の形態の構成>
図18は、第4の実施の形態の構成を例示している。撮像システム10-4は固体撮像装置20と画像処理装置30-4を有している。画像処理装置30-4は、無偏光成分画像生成部32-4,偏光成分画像生成部33-4,特定色偏光特性検出部34-4,非特定色偏光特性検出部35、色バランス係数算出部36、色バランス調整部38を有している。
固体撮像装置20は、第1乃至第3の実施の形態と同様な画素配列とされており、ホワイトバランス調整が行われていない偏光RAW画像の画像信号を画像処理装置30-4へ出力する。
画像処理装置30-4の無偏光成分画像生成部32-4は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-4は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-4へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-4は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-4は、特定色の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-4へ出力して、非特定色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-4は、特定色の無偏光成分画像信号および偏光成分画像信号に基づいて、特定色の偏光特性を検出して非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、非特定色の無偏光成分画像と偏光成分画像信号と特定色の偏光特性に基づいて非特定色の偏光特性を検出する。非特定色偏光特性検出部35は、検出した非特定色の偏光特性と特定色偏光特性検出部34-4で検出されている特定色の偏光特性を色バランス係数算出部36へ出力する。
色バランス係数算出部36は、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出して、色バランス調整部38へ出力する。
色バランス調整部38は、色バランス係数算出部36で算出された色バランス係数を用いて、無偏光成分画像や偏光成分画像のホワイトバランス調整を行う。
<4-2.第4の実施の形態の具体例とその動作>
固体撮像装置20は、上述の図2に示す構成を有しており、例えば図3や図15に示す画素配列とされている。
画像処理装置30-4の無偏光成分画像生成部32-4は、第2または第3の実施の形態の無偏光成分画像生成部32-2,32-3の何れかと同様な処理を行う。同様に、偏光成分画像生成部33-4、特定色偏光特性検出部34-4、非特定色偏光特性検出部35は、第2乃至第3の実施の形態の何れかと同様な処理を行う。なお、第1の実施の形態の偏光成分分割部31を設けて、第1の実施の形態と同様な処理を行うようにしてもよい。非特定色偏光特性検出部35は、検出した非特定色の偏光特性と特定色偏光特性検出部34-4で検出されている特定色の偏光特性を色バランス係数算出部36へ出力する。また、特定色偏光特性検出部34-4と非特定色偏光特性検出部35は、色成分毎の無偏光成分画像信号と色成分毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を色バランス調整部38へ出力する。
色バランス係数算出部36は、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出する。色バランス係数算出部36は、偏光特性に基づき色バランス係数を算出する場合に、鏡面反射成分を白色とする。
上述の式(12)に示す偏光特性の振幅cρは鏡面反射成分を示しており、鏡面反射成分が白色であるときは、特定色の偏光特性の振幅と非特定色の偏光特性の振幅が等しい。したがって、色バランス係数算出部36は、非特定色の偏光特性の振幅を特定色の偏光特性の振幅と等しくするゲインを色バランス係数として算出する。
図19は、色バランス係数を説明するための図である。鏡面反射成分を白色としたとき、特定色と非特定色の偏光特性の振幅は等しいことから、特定色が上述のように緑色である場合、緑色偏光画像の振幅cGρGに対して赤色偏光画像の振幅cRρRと青色偏光画像の振幅cBρBは、式(16)の関係となる。なお、緑色の無偏光画素は画素値cG、赤色の無偏光画素は画素値cR、青色の無偏光画素は画素値cBであり、緑色は偏光度ρG、赤色は偏光度ρR、青色は偏光度ρBである。したがって、色バランス係数算出部36は、ゲインgR,gBを色バランス係数として算出する。
GρG = gRRρR = gBBρB ・・・(16)
したがって、色バランス係数算出部36は、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき、式(17)と式(18)の演算を行い、色バランス係数gR,gBを算出して色バランス調整部38へ出力する。
R=(cGρG)/(cRρR) ・・・(17)
B=(cGρG)/(cBρB) ・・・(18)
色バランス調整部38は、色バランス係数算出部36で算出された色バランス係数を用いて非特定色の無偏光画像や偏光画像のゲイン調整を行い、ホワイトバランス調整が行われた色毎の無偏光成分画像信号や色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。
図20は、第4の実施の形態の動作を示すフローチャートである。ステップST21で画像処理装置は無偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-4は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で無偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成してステップST22に進む。
ステップST22で画像処理装置は偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-4は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で同じ偏光方向である偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成してステップST23に進む。
ステップST23で画像処理装置は特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-4は、ステップST22で生成された特定色の偏光成分画像信号とステップST21で生成された特定色の無偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出してステップST24に進む。
ステップST24で画像処理装置は非特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-4は、ステップST23で検出された特定色の偏光特性と、ステップST21で生成された非特定色の無偏光成分画像信号と、ステップST22で生成された非特定色の偏光成分画像信号とに基づき、非特定色の偏光特性を検出してステップST25に進む。
ステップST25で画像処理装置は色バランス係数を算出する。画像処理装置30-4は、ステップST23で検出された特定色の偏光特性と、ステップST24で検出した非特定色の偏光特性に基づき、非特定色の偏光特性の振幅を特定色の偏光特性と等しくするゲインを色バランス係数として算出してステップST26に進む。
ステップST26で画像処理装置は色バランス調整を行う。画像処理装置30-4は、ステップST25で算出された色バランス係数を用いて、ステップST21で生成された非特定色の無偏光成分画像信号のゲイン調整を行う。また、画像処理装置30-4は、ステップST25で算出された色バランス係数を用いて、ステップST22で生成された非特定色の偏光成分画像信号のゲイン調整を行ってもよい。
このように、第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、色毎の偏光度が異なるような場合であっても、色毎に精度よく偏光特性を検出できるようになる。また、非特定色の画素では、特定色よりも偏光画素の偏光方向を少ない種類にできるので、偏光画素を設けたことによる画質の劣化を軽減できる。さらに、偏光特性に基づいて色バランス係数を算出できるので、照明光源が不明である場合や白色の被写体が撮像領域に含まれていない場合でも精度よくホワイトバランス調整が行われた画像信号を得られるようになる。
<5.第5の実施の形態>
第5の実施の形態では、偏光特性に基づく色バランス係数と、白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数を取得できる場合について説明する。
<5-1.第5の実施の形態の構成>
図21は、第5の実施の形態の構成を例示している。撮像システム10-5は固体撮像装置20と画像処理装置30-5を有している。画像処理装置30-5は、無偏光成分画像生成部32-5,偏光成分画像生成部33-5,特定色偏光特性検出部34-5,非特定色偏光特性検出部35、色バランス係数算出部36、色バランス係数調整部37、色バランス調整部38を有している。
固体撮像装置20は、第1乃至第3の実施の形態と同様な画素配列とされており、ホワイトバランス調整が行われていない偏光RAW画像の画像信号を画像処理装置30-5へ出力する。
画像処理装置30-5の無偏光成分画像生成部32-5は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成する。無偏光成分画像生成部32-5は、特定色の無偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-5へ出力して、非特定色の無偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
偏光成分画像生成部33-5は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。偏光成分画像生成部33-5は、特定色の偏光成分画像信号を特定色偏光特性検出部34-5へ出力して、非特定色の偏光成分画像信号を非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
特定色偏光特性検出部34-5は、特定色の無偏光成分画像信号および偏光成分画像信号に基づいて、特定色の偏光特性を検出して非特定色偏光特性検出部35へ出力する。
非特定色偏光特性検出部35は、非特定色の無偏光成分画像と偏光成分画像信号と特定色の偏光特性に基づいて非特定色の偏光特性を検出する。非特定色偏光特性検出部35は、検出した非特定色の偏光特性と特定色偏光特性検出部34-5で検出されている特定色の偏光特性を色バランス係数算出部36へ出力する。
色バランス係数算出部36は、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出して、色バランス調整部38へ出力する。
色バランス係数調整部37は、白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数と色バランス係数算出部36で算出された色バランス係数を用いて色バランス係数の調整を行い、調整色バランス係数を生成する。なお、色情報に基づく色バランス係数は、固体撮像装置20から取得してもよく、画像処理装置30-5に記憶されていてもよい。色バランス係数調整部37は、調整色バランス係数を色バランス調整部38へ出力する。
色バランス調整部38は、色バランス係数調整部37で生成された調整色バランス係数を用いて、無偏光画像や偏光画像のホワイトバランス調整を行う。
<5-2.第5の実施の形態の具体例とその動作>
固体撮像装置20は、上述の図2に示す構成を有しており、例えば図3や図15に示す画素配列とされている。
画像処理装置30-5の無偏光成分画像生成部32-5は、第2または第3の実施の形態の無偏光成分画像生成部32-2,32-3の何れかと同様な処理を行う。同様に、偏光成分画像生成部33-5、特定色偏光特性検出部34-5、非特定色偏光特性検出部35は、第2乃至第3の実施の形態の何れかと同様な処理を行う。なお、第1の実施の形態の偏光成分分割部31を設けて、第1の実施の形態と同様な処理を行うようにしてもよい。非特定色偏光特性検出部35は、検出した非特定色の偏光特性と特定色偏光特性検出部34-5で検出されている特定色の偏光特性を色バランス係数算出部36へ出力する。また、特定色偏光特性検出部34-5と非特定色偏光特性検出部35は、色成分毎の無偏光成分画像信号と色成分毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を色バランス調整部38へ出力する。
色バランス係数算出部36は、第4の実施の形態と同様にして、特定色の偏光特性と非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出する。色バランス係数算出部36は、算出した偏光特性に基づく色バランス係数を色バランス係数調整部37へ出力する。
色バランス係数調整部37は、色情報に基づく色バランス係数と色バランス係数算出部36で算出された偏光特性に基づく色バランス係数を用いて色バランス係数の調整を行い、調整色バランス係数を生成する。
例えば、色バランス係数調整部37は、色情報に基づく赤色の色バランス係数gR1と色バランス係数算出部36で算出された偏光特性に基づく赤色の色バランス係数gR2との差分絶対値を算出する。色バランス係数調整部37は、差分絶対値が閾値以内である場合、偏光特性に基づく赤色の色バランス係数gR2を調整色バランス係数gRとして、差分絶対値が閾値を超える場合、色情報に基づく赤色の色バランス係数gR1を調整色バランス係数gRとする。また、色バランス係数調整部37は、青色に対しても同様な処理を行い、調整色バランス係数gBも同様に設定する。
このような処理を行えば、照明光源が不明である場合や白色の被写体が撮像領域に含まれていない場合でも、偏光特性に基づき調整色バランス係数を生成できる。また、鏡面反射成分が少なく、偏光特性に基づく色バランス係数の精度が低下するような場合、色情報に基づく色バランス係数が調整色バランス係数として用いられるので、調整色バランス係数の精度が大きく低下することを防止できる。
また、色バランス係数調整部37は、色情報に基づく色バランス係数と偏光特性に基づく色バランス係数との平均値を調整色バランス係数としてもよい。
さらに、色バランス係数調整部37は、ブレンド比αを設定して、例えば式(19)に示すように赤色に対する調整色バランス係数gRを設定して、青色に対する調整色バランス係数も同様に設定してもよい。
R=(1-α)gR1+αgR2 ・・・(19)
この場合、ブレンド比αが1に近づくに伴い、偏光特性に基づく色バランス係数の割合が高くなる。ブレンド比αは、例えば鏡面反射に応じて設定して、鏡面反射量が多くなるに伴い、偏光特性に基づく色バランス係数の信頼度が高いとしてブレンド比αを1に近づける。例えば、ブレンド比αは、式(20)に示すように、鏡面反射量sと画素信号の飽和レベルDmaxを用いて算出する。
α=s/Dmax ・・・(20)
色バランス調整部38は、色バランス係数調整部37で生成された調整色バランス係数を用いて非特定色の無偏光画像や偏光画像のゲイン調整を行い、ホワイトバランス調整が行われた色毎の無偏光成分画像信号や色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成する。
なお、色バランス係数調整部37は、色情報に基づく色バランス係数と色バランス係数算出部36で算出された偏光特性に基づく色バランス係数をユーザに提示して、ユーザ指示に基づき調整色バランス係数を生成してもよい。
図22は、第5の実施の形態の動作を示すフローチャートである。ステップST31で画像処理装置は無偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-5は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で無偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎の無偏光成分画像信号を生成してステップST32に進む。
ステップST32で画像処理装置は偏光成分画像を生成する。画像処理装置30-5は、固体撮像装置20から供給された偏光RAW画像の画像信号から、同じ色で同じ偏光方向である偏光画素の信号を用いてフィルタ処理を行い、色毎および偏光方向毎の偏光成分画像信号を生成してステップST33に進む。
ステップST33で画像処理装置は特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-5は、ステップST32で生成された特定色の偏光成分画像信号とステップST31で生成された特定色の無偏光成分画像信号に基づき、特定色の偏光特性を検出してステップST34に進む。
ステップST34で画像処理装置は非特定色の偏光特性を検出する。画像処理装置30-5は、ステップST33で検出された特定色の偏光特性と、ステップST31で生成された非特定色の無偏光成分画像信号と、ステップST32で生成された非特定色の偏光成分画像信号とに基づき、非特定色の偏光特性を検出してステップST35に進む。
ステップST35で画像処理装置は色バランス係数を算出する。画像処理装置30-5は、ステップST33で検出された特定色の偏光特性と、ステップST34で検出した非特定色の偏光特性に基づき、非特定色の偏光特性の振幅を特定色の偏光特性と等しくするゲインを色バランス係数として算出してステップST36に進む。
ステップST36で画像処理装置は色バランス係数の調整を行う。画像処理装置30-5は、色情報に基づく色バランス係数とステップST35で算出した偏光特性に基づく色バランス係数を用いて、調整色バランス係数を生成してステップST37に進む。
ステップST37で画像処理装置は色バランス調整を行う。画像処理装置30-5は、ステップST36で生成された調整色バランス係数を用いて、ステップST31で生成された非特定色の無偏光成分画像信号のゲイン調整を行う。また、画像処理装置30-5は、ステップST36で生成された調整色バランス係数を用いて、ステップST32で生成された非特定色の偏光成分画像信号のゲイン調整を行ってもよい。
このように、第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、色毎の偏光度が異なるような場合であっても、色毎に精度よく偏光特性を検出できるようになる。また、非特定色の画素では、特定色よりも偏光画素の偏光方向を少ない種類にできるので、偏光画素を設けたことによる画質の劣化を軽減できる。さらに、偏光特性に基づいて色バランス係数を算出できるので、照明光源が不明である場合や白色の被写体が撮像領域に含まれていない場合でも精度よくホワイトバランス調整が行われた画像信号を得られるようになる。また、鏡面反射成分が少なく偏光特性に基づく色バランス係数の精度が低下するような場合でも、色情報に基づく色バランス係数を用いてホワイトバランス調整を精度よく行うことができる。
<6.他の実施の形態>
画像処理装置で用いる画像信号は、上述の画素配列の固体撮像装置で生成された画像信号に限られない。例えば、固体撮像装置は、後述する<7.固体撮像装置の他の構成>で示す画素配列であってもよい。また、画素色は原色系に限らず補色系の色であってもよい。
また、上述の実施の形態では、特定色と非特定色の偏光特性と無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号を出力する構成を示しているが、偏光特性のみを出力する構成であってもよい。また、第4と第5の実施の形態はホワイトバランス調整後の画像信号を出力する構成を示しているが、色バランス係数とホワイトバランス調整前の画像信号を出力する構成等であってもよい。さらに、フィルタ処理は、実施の形態の説明で示したフィルタ処理に限らず、他の実施の形態で説明したフィルタ処理を用いてもよい。例えば第1の実施の形態の偏光画像や無偏光画像の生成において、第2の実施の形態の偏光画像や無偏光画像の生成におけるフィルタ処理を用いてもよい。また、上述の実施の形態よりも画質の良好な無偏光成分画像信号と偏光成分画像信号を生成できるフィルタ処理を行えば、特定色と非特定色の偏光特性をさらに精度よく検出できる。
また、上述の動作を示すフローチャートは、図に示すステップ順に処理を行う順序処理に限られない。例えば、無偏光画像と偏光画像の生成は何れを先に行ってもよく、並列処理で行ってもよい。また、パイプライン処理を行い、例えば処理に必要とされる画素信号が得られる毎に画素毎のフィルタ処理や偏光特性の算出を行うようにしてもよい。
<7.固体撮像装置の他の構成>
固体撮像装置20は、図3や図15に示す画素配列で、各画素の信号を順に読み出す構成に限られない。次に、固体撮像装置の他の構成として、画素配列および画素信号の読み出しについて説明する。
<7-1.画素配列について>
固体撮像装置20の画素配列は、上述のように、偏光特性の検出が可能に構成した特定色の画素と、無偏光画素と特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素で構成した特定色と異なる非特定色の画素を有する構成であればよい。
図23,24は、画素配列の一部(4×4画素の画素配列繰り返し単位)を例示している。図23の(a)は、特定色が緑色であり、2×2画素の色画素領域は偏光方向が異なる4方向の偏光画素で構成されている。また、非特定色は赤色と青色であり、2×2画素の色画素領域は1方向の偏光画素と3つの無偏光画素で構成されている。
図23の(b)は、特定色が緑色であり、2×2画素の色画素領域は偏光方向が異なる3方向の偏光画素と1つの無偏光画素で構成されている。また、非特定色は赤色と青色であり、2×2画素の色画素領域は1方向の偏光画素と3つの無偏光画素で構成されている。
図23の(c)は、特定色が緑色であり、2×2画素の色画素領域は偏光方向が異なる2方向の偏光画素と2つの無偏光画素で構成されている。また、非特定色は赤色と青色であり、2×2画素の色画素領域は1方向の偏光画素と3つの無偏光画素で構成されている。
また、図23の(d)~(f)は、4×4画素の画素配列繰り返し単位に含まれる特定色の2つの色領域単位の一方にのみ偏光画素を設けた場合を例示している。
このような図23の(a)~(f)に示す画素配列に固体撮像装置20が構成されていても、画像処理装置は上述のような処理を行うことで、偏光特性を精度よく色毎に検出できる。また、画像処理装置は無偏光画像と偏光画像を色毎に取得できる。
また、画素配列は図24に示す構成であってもよい。図24の(a)は、特定色が緑色と赤色であり、非特定色が青色である場合を例示している。図24の(b)は、色領域単位が1画素単位である場合の画素配列を例示している。図24の(c)(d)は、三原色(赤色と緑色と青色)の画素に加えて例えば白色画素を設けた場合を例示している。この場合、特定色は白色であり非特定色は赤色と緑色と青色となる。なお、白色画素に限らず赤外線領域に感度を有する画素を設けてもよい。また、図24の(e)に示すように、画素配列方向が例えば45度の傾きを有する構成であってもよい。
このように、固体撮像装置20の画素配列は、特定色の偏光特性が算出可能で、非特定色は、特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素と無偏光画素を有する構成であればよい。
<7-2.信号読み出しについて>
ところで、偏光画素では偏光子が設けられたことにより、無偏光画素に比べて感度が低下する。したがって、第1の実施の形態では感度差を吸収するゲインKを用いて偏光特性が検出されている。そこで、固体撮像装置の他の構成では、無偏光画素と偏光画素で感度差を生じていない画像信号を生成する場合について説明する。
図25は、固体撮像装置の画素構成を例示している。イメージセンサ21は、複数個の画素がアレイ状例えば二次元マトリクス状に配列された画素アレイ部211と、画素アレイ部211の駆動制御等を行う垂直走査回路212および水平走査回路213を有している。なお、説明を簡単とするため、画素アレイ部211では、行方向および列方向の一部の画素のみを示している。また、画素アレイ部211の画素では画素色と偏光方向を示している。
画素アレイ部211の画素は、図示せずもフォトダイオードおよび電荷転送用やリセット用のトランジスタを有している。各画素は、リセット線と選択線を介して垂直走査回路212と接続されており、信号線を介して水平走査回路213と接続されている。
垂直走査回路212は、偏光画素のリセット線を介してリセット信号を偏光画素のリセット用のトランジスタへ出力して蓄積電荷を排出させる。また、垂直走査回路212は、無偏光画素のリセット線を介してリセット信号を無偏光画素のリセット用のトランジスタへ出力して蓄積電荷を排出させる。その後、垂直走査回路212は、選択線を介して読出信号を偏光画素および無偏光画素の電荷転送用のトランジスタへ出力して、リセット信号が出力されてから読出信号が出力されるまでの露光期間中に蓄積された電荷を信号電流として信号線に出力させる。水平走査回路213は、各画素から読み出された信号電流をデジタルの画素信号に変換する処理やノイズ除去等を行い、処理後の画素信号を水平方向の画素順に画像処理装置30へ出力する。また、垂直走査回路212と水平走査回路213は、上述の処理をライン毎に行う。さらに、垂直走査回路212は、偏光画素または無偏光画素の露光期間を制御して偏光画素と無偏光画素の感度を一致させる。例えば、垂直走査回路212は、無偏光画素のリセット信号のタイミングを制御して、無偏光画素が偏光画素の感度と等しくなるように無偏光画素の露光期間を調整して、偏光画素と無偏光画素の感度を一致させる。
図26は、固体撮像装置におけるイメージセンサの動作を説明するための図である。固体撮像装置20は、偏光画素リセット信号と無偏光画素リセット信号の出力を独立に制御することで、例えば無偏光の被写体を撮像した場合に、偏光画素と無偏光画素の信号レベルが等しくなるように無偏光画素の露光期間を調整する。
図26の(a)は偏光画素と無偏光画素から蓄積電荷に応じた信号を読み出すための読み出し信号SCaを示している。図26の(b)は、偏光画素に対するリセット信号SCbpを示しており、図26の(c)は偏光画素における蓄積電荷量を示している。偏光画素は、リセット信号SCbpによって蓄積電荷が排出されたのち、リセット信号SCbpが終了した時点t1から偏光画素において入射光に応じて電荷の蓄積が行われる。
図26の(d)は、無偏光画素に対するリセット信号SCbn、図26の(e)は、無偏光画素における蓄積電荷量を示している。無偏光画素は、リセット信号SCbnによって蓄積電荷が排出されたのち、リセット信号SCbnが終了した時点t2から無偏光画素において、入射光に応じて電荷の蓄積が行われる。
偏光画素と無偏光画素は、読み出し信号SCaによって時点t3で蓄積された電荷の読み出しが行われる。すなわち偏光画素では時点t1~t3の期間が露光時間Tepとなり、無偏光画素では時点t2~t3の期間が露光時間Tenとなる。したがって、偏光画素に対する無偏光画素の感度に応じて露光時間Tepに対して露光時間Tenを短くすることで、偏光画素と無偏光画素で感度差を有していても、偏光画素の信号レベルSLpと無偏光画素の信号レベルSLnが等しい画像信号を生成できる。
なお、固体撮像装置20は、水平走査回路213で偏光画素と無偏光画素の感度が一致するように画素信号の利得調整を行うようにしてもよい。
このような固体撮像装置によれば、偏光画素と無偏光画素で感度差を生じていない撮像画像の画像信号を生成できるようになるので、画像処理装置は、偏光画素と無偏光画素の感度差を考慮する必要がなく偏光特性の検出等を容易に行える。
ところで、固体撮像装置がCMOSイメージセンサを用いた構成である場合、画素信号を加算して読み出すことが可能である。また、画素信号を加算して読み出す場合、高フレームレートで画素信号の読み出しを行うことが可能となり、画素信号のS/N比を向上させることも可能となる。
次に、固体撮像装置で画素から信号を加算して読み出す場合の動作について説明する。図27は固体撮像装置の画素と読出信号線を示している。図27の(a)は、固体撮像装置20における画素配列の一部を例示している。また、図27の(b)は、読出信号線を示している。固体撮像装置20の画素は、図示せずもフォトダイオードおよび電荷転送用やリセット用のトランジスタを有している。各画素は、リセット信号によってリセット用のトランジスタを駆動して蓄積電荷を排出する。その後、各画素は、読出信号によって電荷転送用のトランジスタを駆動して、リセット終了から読出開始までの露光期間中に蓄積された電荷を画素信号として読出信号線に出力する。読出信号線はアナログ/デジタル変換(A/D)部と接続されており、各画素から読み出されたアナログ画素信号をデジタル画素信号に変換して、ノイズ除去等を行ったのち画像処理装置30へ出力する。
図28は、画素信号の読み出し動作を説明するための図である。固体撮像装置20は、同一の読出信号線に接続されている同一列の画素における同じ色と偏光方向の画素から画素信号を順次加算して読み出す。図28の(a)は、固体撮像装置20における画素配列の一部を例示している。例えば、図28の(b)に示すように、固体撮像装置20は読出信号線VSL0を介して、無偏光画素である2つの赤色画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの赤色画素のデジタル画素信号を生成する。また、固体撮像装置20は、読出信号線VSL1を介して、無偏光画素である2つの赤色画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの赤色画素のデジタル画素信号を生成する。また、固体撮像装置20は、読出信号線VSL2を介して、無偏光画素である2つの緑色画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの緑色画素のデジタル画素信号を生成する。さらに、固体撮像装置20は、読出信号線VSL3を介して、無偏光画素である2つの緑色画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの緑色画素のデジタル画素信号を生成する。このようにして、1ライン分の画素信号を生成する。
次に、固体撮像装置20は、次ラインの画素信号を生成する。例えば、図28の(c)に示すように、固体撮像装置20は、読出信号線VSL0を介して、無偏光画素である2つの赤色画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの赤色画素のデジタル画素信号を生成する。また、固体撮像装置20は、読出信号線VSL1を介して、偏光画素(透過軸の角度:90度)である2つの赤色画素から画素信号を加算して読み出して、偏光画素(透過軸の角度:90度)である1つの赤色画素のデジタル画素信号を生成する。また、固体撮像装置20は、読出信号線VSL2を介して、偏光画素(透過軸の角度:90度)である2つの緑色画素から画素信号を加算して読み出して、偏光画素(透過軸の角度:90度)である1つの緑色画素のデジタル画素信号を生成する。さらに、固体撮像装置20は、読出信号線VSL3を介して、無偏光画素である2つの緑色画素から画素信号を加算して読み出して、偏光画素である1つの緑色画素のデジタル画素信号を生成する。このようにして、1ライン分の画素信号を生成する。
さらに、固体撮像装置20は、例えば、図28の(d)(e)に示すように、固体撮像装置20は、読出信号線VSL0~VSL3を介して、無偏光画素である2つの画素から画素信号を加算して読み出して、無偏光画素である1つの画素のデジタル画素信号を生成して、同一偏光方向の偏光画素である2つの画素から画素信号を加算して読み出して、偏光画素である1つの画素のデジタル画素信号を生成する。このように、固体撮像装置20は、信号加算の対象となる画素を垂直方向に順次移動して、ライン毎に画素信号を生成する。したがって、固体撮像装置20から出力される画像信号は、図28の(f)に示すように、垂直方向の解像度が1/2となる。この場合、画像処理装置では、水平方向の解像度を1/2として、出力画像のアスペクト比が変化しないように処理してもよい。
このように、画素を加算して読み出すことで、フレームレートが高くS/N比の良好な偏光RAW画像の画像信号を固体撮像装置20から画像処理装置30-1(30-2~30-5)へ出力できる。
<8.適用例>
また、本開示に係る技術は、様々な製品へ適用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図29は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図29に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(Interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図29の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも1つを含んでいてもよい。
図30は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図30では、撮像部12031として、撮像部12101、12102、12103、12104、12105を有する。
撮像部12101、12102、12103、12104、12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102、12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図30には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術の固体撮像装置20は、以上説明した構成のうち、撮像部12031等に適用され得る。また、本開示に係る技術の画像処理装置30は、以上説明した構成のうち、車外情報検出ユニット12030に適用され得る。このように、本開示に係る技術を車両制御システムに適用すれば、偏光特性を色毎に精度よく取得できるので、反射除去や被写体の立体形状の認識等を行うことで、ドライバの疲労軽減や自動運転に必要な情報を高精度に取得することが可能になる。
明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させる。または、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやSSD(Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-Ray Disc(登録商標))、磁気ディスク、半導体メモリカード等のリムーバブル記録媒体に、一時的または永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、プログラムは、リムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトからLAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークを介して、コンピュータに無線または有線で転送してもよい。コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、本明細書に記載した効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、記載されていない付加的な効果があってもよい。また、本技術は、上述した技術の実施の形態に限定して解釈されるべきではない。この技術の実施の形態は、例示という形態で本技術を開示しており、本技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施の形態の修正や代用をなし得ることは自明である。すなわち、本技術の要旨を判断するためには、請求の範囲を参酌すべきである。
また、本技術の画像処理装置は以下のような構成も取ることができる。
(1) 特定色の偏光特性と、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性を検出する非特定色偏光特性検出部
を備える画像処理装置。
(2) 前記非特定色偏光特性検出部は、前記特定色と前記非特定色の方位角を等しいとして前記非特定色の偏光特性を検出する(1)に記載の画像処理装置。
(3) 前記非特定色偏光特性検出部は、前記特定色の偏光特性と、前記非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光度を算出する(2)に記載の画像処理装置。
(4) 前記特定色の3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光特性を検出する特定色偏光特性検出部をさらに備える(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像処理装置。
(5) 前記特定色の偏光画素または無偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の無偏光成分画像信号と、前記非特定色の無偏光画素の画素信号を用いて前記非特定色の無偏光成分画像信号を生成する無偏光成分画像生成部と、
前記特定色の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光成分画像信号と、前記非特定色の偏光画素の画素信号を用いて前記非特定色の偏光成分画像信号を生成する偏光成分画像生成部とをさらに備える(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像処理装置。
(6) 前記無偏光成分画像生成部と前記偏光成分画像生成部は、色と偏光方向が等しい画素の画素信号を用いてフィルタ処理を行い、前記無偏光成分画像信号と前記偏光成分画像信号を生成する(5)に記載の画像処理装置。
(7) 前記無偏光成分画像生成部と前記偏光成分画像生成部は、対象画素位置の画素と周辺画素から色と偏光方向が等しい画素を用いてフィルタ処理を行うことにより算出した色および偏光方向毎の前記対象画素位置の低周波成分と、前記対象画素位置の画素信号と前記対象画素位置の画素と色および偏光方向が等しい前記対象画素位置の低周波成分を用いて算出した前記対象画素位置の高周波成分に基づき、前記対象画素位置における色および偏光方向毎の画素信号を生成する(6)に記載の画像処理装置。
(8) 前記特定色と前記非特定色の偏光画素と無偏光画素の画素信号はホワイトバランス調整後の信号である(5)乃至(7)のいずれかに記載の画像処理装置。
(9) 前記特定色の偏光特性と前記非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出する色バランス係数算出部をさらに備える(5)乃至(7)のいずれかに記載の画像処理装置。
(10) 前記色バランス係数算出部は、鏡面反射を白色として前記色バランス係数を算出する(9)に記載の画像処理装置。
(11) 前記色バランス係数算出部で算出された色バランス係数を用いて、前記無偏光成分画像信号または前記偏光成分画像信号のホワイトバランス調整を行う色バランス調整部をさらに備える(9)または(10)に記載の画像処理装置。
(12) 前記色バランス係数算出部で算出された前記偏光特性に基づく色バランス係数と、白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数に応じて、色バランス係数の調整を行う色バランス係数調整部をさらに備え、
前記色バランス調整部は、前記色バランス係数調整部で調整された色バランス係数を用いて前記ホワイトバランス調整を行う(11)に記載の画像処理装置。
(13) 前記色バランス係数調整部は、前記偏光特性に基づく色バランス係数と前記色情報に基づく色バランス係数との差分量、または鏡面反射の反射量に基づき前記色バランス係数の調整を行う(12)に記載の画像処理装置。
この技術の画像処理装置と画像処理方法とプログラムおよび固体撮像装置では、特定色の偏光特性と、特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、非特定色の偏光特性が検出される。このため、色毎に偏光特性を精度よく検出できるようになる。したがって、偏光情報を利用して制御等を行うことができる機器、例えば車両制御システム等に適している。
10-1~10-5 ・・・撮像システム
20 ・・・固体撮像装置
21 ・・・イメージセンサ
22 ・・・カラーモザイクフィルタ
23 ・・・偏光子
30-1~30-5 ・・・画像処理装置
31 ・・・偏光成分分割部
32-1~32-5 ・・・無偏光成分画像生成部
33-1~33-5 ・・・偏光成分画像生成部
34-1~34-5 ・・・特定色偏光特性検出部
35 ・・・非特定色偏光特性検出部
36 ・・・色バランス係数算出部
37 ・・・色バランス係数調整部
38 ・・・色バランス調整部

Claims (14)

  1. 特定色の3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光特性を検出する特定色偏光特性検出部と、
    前記特定色の偏光特性、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性を検出する非特定色偏光特性検出部を備える
    画像処理装置。
  2. 前記非特定色偏光特性検出部は、前記特定色と前記非特定色の方位角が等しいとして前記非特定色の偏光特性を検出する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記非特定色偏光特性検出部は、前記特定色の偏光特性と、前記非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光度を算出する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記特定色の無偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の無偏光成分画像信号を生成し、前記非特定色の無偏光画素の画素信号を用いて前記非特定色の無偏光成分画像信号を生成する無偏光成分画像生成部と、
    前記特定色の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光成分画像信号を生成し、前記非特定色の偏光画素の画素信号を用いて前記非特定色の偏光成分画像信号を生成する偏光成分画像生成部をさらに備える
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記無偏光成分画像生成部と前記偏光成分画像生成部は、色と偏光方向が等しい画素の画素信号を用いてフィルタ処理を行い、前記無偏光成分画像信号と前記偏光成分画像信号を生成する
    請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記無偏光成分画像生成部と前記偏光成分画像生成部は、対象画素位置の画素と周辺画素から色と偏光方向が等しい画素を用いてフィルタ処理を行うことにより算出した色および偏光方向毎の前記対象画素位置の低周波成分と、前記対象画素位置の画素信号と前記対象画素位置の画素と色および偏光方向が等しい前記対象画素位置の低周波成分を用いて算出した前記対象画素位置の高周波成分に基づき、前記対象画素位置における色および偏光方向毎の画素信号を生成する
    請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記特定色と前記非特定色の偏光画素と無偏光画素の画素信号はホワイトバランス調整後の信号である
    請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記特定色の偏光特性と前記非特定色の偏光特性に基づき色バランス係数を算出する色バランス係数算出部をさらに備える
    請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記色バランス係数算出部は、鏡面反射を白色として前記色バランス係数を算出する
    請求項に記載の画像処理装置。
  10. 前記色バランス係数算出部で算出された色バランス係数を用いて、前記無偏光成分画像信号または前記偏光成分画像信号のホワイトバランス調整を行う色バランス調整部をさらに備える
    請求項に記載の画像処理装置。
  11. 前記色バランス係数算出部で算出された前記偏光特性に基づく色バランス係数と、白色被写体を白色に再現する色情報に基づく色バランス係数に応じて、色バランス係数の調整を行う色バランス係数調整部をさらに備え、
    前記色バランス調整部は、前記色バランス係数調整部で調整された色バランス係数を用いて前記ホワイトバランス調整を行う
    請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記色バランス係数調整部は、前記偏光特性に基づく色バランス係数と前記色情報に基づく色バランス係数との差分量、または鏡面反射の反射量に基づき前記色バランス係数の調整を行う
    請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 特定色の3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光特性を検出する手順と、
    前記特定色の偏光特性、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性を検出する手順を有する
    画像処理方法。
  14. 特定色の3偏光方向以上の偏光画素または無偏光画素と2偏光方向の偏光画素の画素信号を用いて前記特定色の偏光特性を検出する手順と、
    前記特定色の偏光特性、前記特定色と異なる非特定色の無偏光画素の画素信号と、前記非特定色であって前記特定色よりも偏光方向が少ない種類である偏光画素の画素信号に基づいて、前記非特定色の偏光特性を検出する手順を有する画像処理方法を
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
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