JP7230499B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
(1) 強化繊維と熱硬化性樹脂とを含むプリプレグの裁断体を2枚以上積層した積層体であって、少なくとも2枚の裁断体は、互いに異なる形状を有し、裁断体の面内における二方向に関して、前記少なくとも2枚の裁断体の端部の一部が揃うように積層されていることを特徴とする積層体。
(2) 前記積層体が段差部を有することを特徴とする、前記(1)に記載の積層体。
(3) 前記プリプレグは、強化繊維が連続繊維であり、かつ、該連続繊維を横切る複数の切り込みを有することを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の積層体。
(4) 前記二方向が、裁断体の長手方向に直交する第1の方向と、該第1の方向に直交する第2の方向であることを特徴とする、前記(1)から(3)のいずれかに記載の積層体。
(5) 少なくとも1枚の前記裁断体が複数のプリプレグの層を有することを特徴とする、前記(1)から(4)のいずれかに記載の積層体。
(6) 前記複数のプリプレグの層は、少なくとも一部において、隣接する2層のプリプレグの繊維配向が互いに異なることを特徴とする、前記(5)に記載の積層体。
(7) 前記隣接する2層のプリプレグの繊維配向が、互いに直交していることを特徴とする、前記(6)に記載の積層体。
(8) 少なくとも一方の面に離型カバーを有することを特徴とする、前記(1)から(7)のいずれかに記載の積層体。
本発明で用いられる裁断体は、シート状のプリプレグを所定形状に裁断したものまたはテープ状のプリプレグを裁断体形状に配置したものである。プリプレグの形態としては、広幅のシート状物または細幅のテープ状物、さらにこれらを複数層積層した形態が好適な例として挙げられる。
本発明で使用されるプリプレグは、強化繊維と熱硬化性樹脂から構成される。
本発明の積層体は、少なくとも2枚の裁断体が、互いに異なる形状を有し、かつ、裁断体の面内における二方向に関して、それらの端部の一部が揃うように積層されている。従来、例えば図1のように、それぞれ異なる形状の裁断体5を(a)、立体形状に積層、賦形して略成形品の立体形状とするにあたっては(b)、裁断体5同士の位置関係を把握するために定規で端部間の距離を測定したりプリプレグの繊維方向を見ながら角度をそろえたりと、裁断体5を1枚1枚積層する必要があり、多くの時間がかかっていた。また立体形状に賦形させるには高度な技能が必要で、積層体の製造に多くの時間とコストを要するという問題があった。対して、本発明の積層体においては、互いに異なる形状を有する少なくとも2枚の裁断体を積層するにあたって、端部の一部を、裁断体の面内における二方向に関して積層された際に揃うような形状とし、その端部をそろえることで裁断体同士の位置関係を定めて積層する。このため、積層時間を短縮できることができる。
α={(H0-H1)/H0}×100
裁断体5を積層して所望する構成の積層体を得るのにかかった時間をストップウォッチで1秒単位で計測した。
積層体の最大厚みをマイクロメーターを用いて0.1mm単位で測定した。
図6に示す型キャビティを持つ、図7に示す型(1)を用いて、積層体それぞれのプレス成形を実施した。成形品における充填状態は、成形品端部の断面を研磨観察して次の基準で評価した。◎と○を合格とした。
◎:成形品に充填不良による欠けが見られず、かつ、成形品の端部において強化繊維と熱硬化性樹脂がともに存在する。
○:成形品に充填不良による欠けが見られないが、成形品の端部において熱硬化性樹脂のみしか存在しない。
×:成形品に充填不良による欠けが見られる。
成形品の表面外観は、目視により、凹凸が見られないものを○、凹凸が確認できるものを×として判別した。表面に成形不良に起因する黄変や樹脂リッチによる凹凸が生じたものについても×と分類した。ここで○を合格とした。
プリプレグとして、一方向プリプレグP3432S-20(東レ株式会社製)を用いた。このプリプレグの特性は次の通りである。以降、プリプレグ(A)とする。
・炭素繊維密度:1.80g/cm3
・炭素繊維引張強度:4.9GPa
・炭素繊維引張弾性率:230GPa
・糸目付:200
・樹脂含有率:33%
・厚み:0.19mm
・離型カバー:表面にポリエチレンフィルム、裏面に離型紙を貼付。
プリプレグAに自動裁断機を用いて平均の切込長さ(強化繊維の繊維直交方向への投影長さ)が0.24mm、切込方向とプリプレグの強化繊維の主軸方向の成す角が14°の切込を挿入することで、切断された強化繊維の平均長さが25mmの切込挿入プリプレグを作製した。なお、切込はプリプレグの厚み方向に貫通させた。切込以外の特性は前述の一方向プリプレグと同様である。以降、プリプレグ(B)とする。
プリプレグ(A)を図3(a)に示す3種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、それぞれの形状において各裁断体5における積層構成が[45/-45/0/90]sとなるように8枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、[45/-45/0/90]sにおける各数字は、裁断体の長手方向3を0°方向とし、該裁断体の長さ方向と強化繊維の主軸方向との成す角の大きさ(°)を表し、「s」とは、[ ]内の組合せを繰り返して積層したものと、この順序と逆順に積層したものとを準備し、これらを対称となるように積層した態様を示す。また、裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を用いた以外は、実施例1と同様にした。評価結果を表1に示す。
プリプレグ(A)を図4(a)に示す4種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、(a-1)と(a-2)の形状については、各裁断体5における積層構成が[0/45/-45/0/90]sとなるように10枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。さらに、(a-3)の形状については、裁断体5における積層構成が[45/―45/45]となるように3枚、また、(a-4)の形状については、裁断体5における積層構成が[90/45/90]となるように3枚裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、各裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を用いた以外は、実施例3と同様にした。評価結果を表1に示す。
プリプレグ(A)を図5(a)に示す3種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、それぞれの形状において各裁断体5における積層構成が[45/-45/0/90]sとなるように8枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を用いた以外は、実施例5と同様にした。評価結果を表1に示す。
プリプレグ(A)を図4(a)に示す4種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、(a-1)と(a-2)の形状については、各裁断体5における積層構成が[0/45/-45/0/90]sとなるように10枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。さらに、(a-3)の形状については、裁断体5における積層構成が[45/―45/45]となるように3枚、また、(a-4)の形状については、裁断体5における積層構成が[90/45/90]となるように3枚裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、各裁断体5を得る際、全ての離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を図5(a)に示す3種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、それぞれの形状において各裁断体5における積層構成が[0]8となるように8枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(A)を図1(a)に示す3種類の裁断体5の形状に裁断した。このとき、それぞれの形状において、各裁断体5における積層構成が[45/-45/0/90]sとなるように8枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を用いた以外は、比較例1と同様にした。評価結果を表1に示す。
プリプレグ(A)を図2(a)に示す裁断体5の形状(3つ全て同一形状)に裁断した。このとき、各裁断体5における積層構成が[45/-45/0/90]sとなるように8枚ずつ裁断し、それらを積層し、裁断体5とした。なお、裁断体5を得る際、裁断体5の表裏面のみに離型紙(図示しない)を残すように、不要な離型紙とポリエチレンフィルムをプリプレグから剥がしながら積層した。
プリプレグ(B)を用いた以外は、比較例3と同様にした。評価結果を表1に示す。
2 第2の位置合わせ端部
3 裁断体の長手方向
4 裁断体の長手方向に直交する方向
5 裁断体
10 段差部
Claims (6)
- 強化繊維と熱硬化性樹脂とを含むプリプレグの裁断体を2枚以上積層した積層体であって、前記プリプレグは、強化繊維が連続繊維で、かつ、該連続繊維を横切る複数の切り込みを有し、少なくとも2枚の前記裁断体は、互いに異なる形状を有し、裁断体の面内における二方向に関して、前記少なくとも2枚の裁断体の端部の一部が揃うように積層されており、かつ、前記二方向が、裁断体の長手方向に直交する第1の方向と、該第1の方向に直交する第2の方向であることを特徴とする積層体。
- 前記積層体が段差部を有することを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
- 少なくとも1枚の前記裁断体が複数のプリプレグの層を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層体。
- 前記複数のプリプレグの層は、少なくとも一部において、隣接する2層のプリプレグの繊維配向が互いに異なることを特徴とする、請求項3に記載の積層体。
- 前記隣接する2層のプリプレグの繊維配向が、互いに直交していることを特徴とする、請求項4に記載の積層体。
- 少なくとも一方の面に離型カバーを有することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の積層体。
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