JP7230498B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、パンクシール性能とロードノイズ低減性能とを兼ね具えた空気入りタイヤに関する。
下記の特許文献1には、パンクシール性能とロードノイズ低減性能とを兼ね具えた空気入りタイヤが提案されている。この提案のタイヤは、トレッド部の内周面にパンク防止用のシーラント層を有し、かつ前記シーラント層の内周面にスポンジ材からなる制音体が接着されている。
特開2017-65673号公報
しかし上記タイヤでは、下記のような場合に、パンクシールの成功率が低下することが判明した。図7(A)、(B)に示すように、釘等の異物aが制音体bを貫通したとき、シーラントcの付いた異物aにより、制音体bの一部が引きちぎられてスポンジ片b1となりやすい。そして、異物aがタイヤから抜ける際、前記スポンジ片b1がパンク穴dに詰まってしまう。このとき、スポンジ片b1は、シーラントcのパンク穴d内への流入を妨げる一方、タイヤ内の空気eを外部に透過させる。そしてこれが原因となって、パンクシールの成功率を低下させる。
そこで本発明は、釘等の異物が制音体を貫通するときに生じるスポンジ片に起因して、パンク穴がシールできなくなるのを抑制でき、ロードノイズ低減性能を維持しながらパンクシールの成功率を向上させる空気入りタイヤを提供することを課題としている。
本発明は、トレッド部の内周面にパンク防止用のシーラント層を有し、
かつ前記シーラント層の内周面にスポンジ材からなる制音体が接着された空気入りタイヤであって、
前記制音体は、前記シーラント層に接着される半径方向外面の面積S1が、前記制音体の半径方向内面の面積S2よりも小である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、前記制音体の前記半径方向外面のタイヤ軸方向巾W1は、前記制音体の前記半径方向内面のタイヤ軸方向巾W2よりも小であるのが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤでは、前記制音体の半径方向外面及び半径方向内面は平坦面であり、前記半径方向外面と半径方向内面との間の厚さTは、20mm以上であるのが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤでは、前記制音体の前記半径方向外面のタイヤ軸方向巾W1は、前記シーラント層のタイヤ軸方向巾W0の50%以下であるのが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤでは、前記スポンジ材は、引張強さが100kPa以上であるのが好ましい。
本発明は叙上の如く、シーラント層の内周面に接着された制音体において、この制音体の半径方向外面の面積S1を、半径方向内面の面積S2よりも小としている。
そのため、制音体の半径方向外面の外側かつ周辺においては、釘が制音体を貫通し難くなる。その結果、釘が制音体を貫通したときに、制音体の一部が引きちぎられてスポンジ片となるのを抑制できる。これにより、釘が抜ける際に、スポンジ片がパンク穴内に入り込んでパンク穴がシールできなくなるのを防止できる。即ち、制音体によるロードノイズ低減性能を維持しながら、パンクシールの成功率を向上できる。
本発明の空気入りタイヤの一実施例を示す子午断面図である。 タイヤ赤道面に沿った空気入りタイヤの周方向断面図である。 制音体を示す部分斜視図である。 制音体による効果を示す断面図である。 (A)、(B)は制音体における他の効果を示す断面図である。 制音体の他の例を示す空気入りタイヤの周方向断面図である。 (A)、(B)は本発明が解決しようとする課題を説明する断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、チューブレスタイヤであって、トレッド部2の内周面2sに配されるパンク防止用のシーラント層11と、このシーラント層11の内周面11sに接着される制音体12とを具える。
空気入りタイヤ1の内部には、本例では、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部に位置するベルト層7とが配される。
カーカス6は、タイヤ周方向に対して例えば75~90°の角度で配列するカーカスコードを有する1枚以上(本例では1枚)のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスプライ6Aは、ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両端に、ビードコア5をタイヤ軸方向内側から外側に折り返されたプライ折返し部6bを具える。このプライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外方に先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が設けられる。
ベルト層7は、タイヤ周方向に対して例えば10~40°の角度で配列するベルトコードを有する複数枚(例えば2枚)のベルトプライ7A、7Bから形成される。各ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードがプライ間で交差するように、傾斜の向きを違えて積層される。なおタイヤの高速耐久性を高める目的で、ベルト層7の半径方向外側に、バンドコードを螺旋状に巻回させたバンド層(図示省略)を設けることもできる。
又カーカス6の内側には、インナーライナゴム層10が配される。このインナーライナゴム層10は、ブチルゴム等の耐空気不透過性のゴムからなり、タイヤ内圧を気密に保持する。
又トレッド部2の内周面2sにはシーラント層11が配される。シーラント層11をなすシーラント材として、特許文献1に記載されたものが好適に採用される。具体的には、本例のシーラント材は、ゴム成分と、液状ポリマーと、架橋剤等とを含有する。そして、ゴム成分と架橋の量により、硬さ(粘度)がコントロールされる。又ゴム成分のコントロールとして、液状ポリマー、可塑剤、カーボンブラックの種類や量が調整される。一方、架橋の量のコントロールのために、架橋剤の種類や量が調整される。
ゴム成分として、ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴム等のブチル系ゴムが採用される。なおゴム成分として、前記ブチル系ゴムと、ジエン系ゴムとを混用しうるが、流動性等の観点から、ゴム成分100質量%中のブチル系ゴムの含有量は、90質量%以上とするのが好ましい。
液状ポリマーとして、液状ポリブテン、液状ポリイソブテン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状ポリα-オレフィン、液状イソブチレン、液状エチレンα-オレフィン共重合体、液状エチレンプロピレン共重合体、液状エチレンブチレン共重合体等が挙げられる。なかでも、粘着性付与等の観点から、液状ポリブテンが好ましい。
液状ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、50質量部以上、さらには100質量部以上が好ましい。50質量部未満では、粘着性が低下するおそれがある。該含有量の上限は、400質量部以下、さらには300質量部以下が好ましい。400質量部を超えると、走行時、シーラント材が流動する恐れを招く。
架橋剤として、周知の化合物を使用できるが、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物架橋系において、ブチル系ゴムや液状ポリマーを用いることで、粘着性、シール性、流動性、加工性が改善される。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、p-クロロベンゾイルパーオキサイド等のアシルパーオキサイド類、1-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシフタレートなどのパーオキシエステル類、メチルエチルケトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、ジ-t-ブチルパーオキシベンゾエート、1,3-ビス(1-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどのアルキルパーオキサイド類、t-ブチルハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。なかでも、粘着性、流動性の観点から、アシルパーオキサイド類が好ましく、ジベンゾイルパーオキサイドが特に好ましい。
有機過酸化物(架橋剤)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上、さらには1.0質量部以上が好ましい。0.5質量部未満では、架橋密度が低くなり、シーラント材の流動が生じるおそれがある。該含有量の上限は、40質量部以下、さらには20質量部以下が好ましい。40質量部を超えると、架橋密度が高くなり、シール性が低下するおそれがある。
シーラント材には、架橋助剤(加硫促進剤)、無機充填剤、可塑剤等を適宜添加することができる。
架橋助剤(加硫促進剤)としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオ尿素系、グアニジン系、ジチオカルバミン系、アルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニア系、イミダゾリン系、キサントゲン酸系、及びキノンジオキシム化合物(キノイド化合物)等からなる群より選択できる。架橋助剤(加硫促進剤)の配合量は、ゴム成分100質量部に対して1~15質量部が好ましい。
無機充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、及びマイカ等からなる群より選択できる。無機充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して1~30質量部が好ましい。
可塑剤としては、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等からなる群より選択できる。可塑剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して1~40質量部が好ましい。
そしてシーラント層11は、前述の各材料を調整、混合して作製されたシーラント材を、予め加硫成形されたタイヤのトレッド部2の内周面2sに塗布することにより形成される。好ましくは、特許文献1に記載されたように、例えば二軸混練押出機から連続的に押し出されるシーラント材を、回転するタイヤのトレッド部2の内周面2sに螺旋状に粘着させる。シーラント材が塗布されたタイヤを加熱し、シーラント材を加硫することでシール性に優れたシーラント層11が形成される。
なおシーラント層11の形成範囲は、トレッド接地端Teを通るタイヤ半径方向の基準線X、X間の領域を少なくとも含むことが好ましい。
又シーラント層11の厚さは、1.0mm以上、さらには2.0mm以上が好ましく、又上限は、10.0mm以下、さらには8.0mm以下、さらには5.0mm以下が好ましい。厚さが1.0mm未満の場合、パンク穴を確実に塞ぐことが難しくなる。逆に10.0mmを超えても、パンク穴を塞ぐ効果はあまり変わらず、むしろタイヤの質量増加という不利を招く。
又シーラント層11の内周面11sにはスポンジ材からなる制音体12が接着される。本例では、制音体12は、シーラント材の粘着力によって、接着される。
制音体12の半径方向外面Foの面積S1は、半径方向内面Fiの面積S2よりも小に設定される。なお半径方向外面Foは、制音体12がシーラント層11に接着される面である。又半径方向内面Fiは、制音体12がタイヤ内腔Hの内側に向く面であり、前記半径方向外面Foとは実質的に平行である。
前記面積S1、S2は、半径方向外面Fo及び半径方向内面Fiの表面に凹凸がある場合、この凹凸を平坦に均したときの面の面積として定義される。即ち、面積S1、S2は表面に凹凸がないと仮定したときの面積に相当する。前記凹凸には、スポンジ材における連続気泡や独立気泡に起因する微少な凹凸、及び溝、リブ、うねり等に起因した凹凸が含まれる。
本明細書では、スポンジ材の連続気泡や独立気泡に起因する微少な凹凸のみが存在する実質的に平坦な面を、「平坦面」と定義する。本例では、前記半径方向外面Fo及び半径方向内面Fiは、「平坦面」で形成される。
図2に示すように、本例の制音体12は、タイヤ周方向に連続してのび、そのタイヤ周方向の両端Eが互いに突き合わされる。これにより、制音体12は、タイヤ周方向に連続する環状体として形成される。なお制音体12では、その両端E間が離間してもよい。この場合、両端E間のタイヤ周方向の離間距離は80mm以下であるのが、質量バランスの観点から好ましい。
制音体12をなすスポンジ材として、ゴム及び合成樹脂を発泡させた発泡体が好適に採用される。例えばゴム発泡体として、クロロプレンゴムスポンジ、エチレンプロピレンゴムスポンジ、ニトリルゴムスポンジなどが挙げられる。又合成樹脂発泡体として、ポリウレタン系スポンジ(例えばエーテル系ポリウレタンスポンジ、エステル系ポリウレタンスポンジ、及びエーテル/エステル系ポリウレタンスポンジ等)、及びポリエチレン系スポンジ(例えばポリエチレンスポンジ等)などが挙げられる。とりわけ、エーテル/エステル系ポリウレタンスポンジは、耐久性及び品質安定性等の観点から好適である。
このような制音体12は、その表面や内部の気泡が、タイヤ内腔内で振動する空気の振動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させる。これにより空洞共鳴エネルギーを減じ、即ち、空洞共鳴音を吸音してロードノイズを低減させうる。
前記スポンジ材としては、その密度が10~60kg/mのものが好ましい。密度が10kg/mを下回ると、スポンジ内部の吸音効果が低下し、逆に60kg/mを越えると、スポンジ表面で音が反射し易くなってスポンジ表面での吸音効果が低下する。何れもロードノイズの低減効果を減じる。従って、密度の下限は20kg/m以上が好ましく、上限は40kg/m以下が好ましい。
図3に示すように、制音体12は、本例では、前記半径方向外面Foのタイヤ軸方向巾W1が、半径方向内面Fiのタイヤ軸方向巾W2よりも小に設定される。これにより、制音体12は、長さ方向と直交する向きの断面が、半径方向外面Fo側を短辺とする台形状、特には等脚台形状に形成される。
W1<W2であることにより、制音体12には、半径方向外面Foよりもタイヤ軸方向外側に張り出す張り出し部12Aが形成される。
図4に示すように、半径方向内面Fiが半径方向外面Foよりもタイヤ軸方向外側に張り出す領域Yoに、釘20が刺さった場合、制音体12は以下のように機能する。即ち、制音体12は、張り出し部12Aが釘20により跳ね上げるように変形し、釘20が制音体12を貫通するのを妨げる。そのため、制音体12の一部が引きちぎられてスポンジ片となるのを抑制できる。これにより、釘20が抜ける際に、スポンジ片がパンク穴21内に入り込んでパンク穴21がシールできなくなるのを阻止できる。
なおタイヤ軸方向巾W1とタイヤ軸方向巾W2との差(W2-W1)は10~45mmであるのが好ましく、10mmを下回ると上記効果が十分達成されない傾向となる。逆に45mmを越えると、固定が不安定となり制音体12に倒れや接着外れ等の恐れを招く。
スポンジ材(制音体12)では、その引張強さが100kPa以上であるのが好ましい。これにより、張り出し部12Aが跳ね上げられるときに千切れてスポンジ片となるのを抑制できる。又釘20が張り出し部12Aを貫通するのを抑制できる。スポンジ材の引張強さは、JISK6400の「軟質ウレタンフォーム試験方法」に規定される第10項の「引張強さ及び伸び」に準拠し、1号形のダンベル状試験片に対して測定された値とする。
前記機能は、前記領域Yoに釘20が刺さった場合に発揮される。
そこで、釘20が制音体12を貫通する機会を減じるために、図1に示すように、制音体12の半径方向外面Foのタイヤ軸方向巾W1を、シーラント層11のタイヤ軸方向巾W0の50%以下に減じることが好ましい。このように、巾W1を小に設定することで、前記領域Yoよりもタイヤ軸方向内側の領域Yiで釘20が刺さって、制音体12を貫通する機会を減じ、パンクシールの成功率をさらに高めうる。又制音体12の質量増加を抑えて転がり抵抗性能の向上にも役立つ。
制音体12では、半径方向外面Foと半径方向内面Fiと間の厚さTが20mm以上であるのが好ましい。
市場調査において確認できた釘(異物)の長さは平均15mm、最長30mmである。トレッド部2の厚さを考慮すると、制音体12の前記厚さTが20mm以上あれば、前記領域Yiにおいて釘20が刺さった場合にも、制音体12を貫通するのを防ぐことができる。前記領域Yiにおいて釘20が刺さった場合にも、制音体12を貫通するのを防ぐことができる。図5(A)、(B)に示すように、釘20が制音体12を貫通しない場合には、釘20により、制音体12の一部が引きちぎられてスポンジ片となるのを抑制できる。これにより、釘20が抜ける際に、スポンジ片がパンク穴21内に入り込んでパンク穴21がシールできなくなるのを阻止できる。
なおトレッド部2の摩耗状態や釘20(異物)の長さのばらつきを考慮したとき、前記厚さTは25mm以上が好ましい。しかし厚さTが大きすぎると、質量増となり、転がり抵抗性能やコストで不利となる。そのため厚さTの上限は60mm以下、さらには40mm以下が好ましい。
図6に空気入りタイヤ1の他の実施例を示す。本例では、シーラント層11の内周面11sに、複数の制音体12が、タイヤ周方向に並んで配される。各制音体12は、半径方向外面Foのタイヤ周方向巾Wc1が、半径方向内面Fiのタイヤ周方向巾Wc2よりも小である。これにより、半径方向外面Foの面積S1が、半径方向内面Fiの面積S2よりも小に設定される。なお半径方向外面Foのタイヤ軸方向巾W1及びタイヤ周方向巾Wc1を、半径方向内面Fiのタイヤ軸方向巾W2及びタイヤ周方向巾Wc2よりもそれぞれ小に設定することもできる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す基本構造を有し、かつ表1の仕様の制音体が貼着された空気入りタイヤ(タイヤサイズ:215/55R17)を試作し、各試作タイヤのパンクシール成功率(パンクシール性能)及びロードノイズ低減性能が評価された。
制音体として、それぞれエーテル/エステル系ポリウレタンスポンジ(密度31kg/m3)が使用された。制音体以外は、各試作タイヤとも実質的に同仕様である。
<パンクシール成功率>
リム組みされかつ内圧(250kPa)が充填された試作タイヤのトレッド部における下記の巾領域に、50本の釘(直径5.2mm、長さ40mm)を均一に分散して打ち込んだ。前記巾領域は、タイヤ赤道を中心としたタイヤ軸方向巾が108mmの巾領域であり、比較例1の制音体が接着された領域に相当する。そして、室温25℃の環境下において1時間放置した後、釘を抜き取り、パンク穴に石鹸水を付けてエアー漏れの有無を確認した。エアー漏れの無いパンク穴の数からパンクシール成功率を求め評価した。数値が大きい程、優れている。
<ロードノイズ低減性能>
内圧(240kPa)が充填された試作タイヤを、車両(2000cc、FF車)の全輪に装着し、ロードノイズ計測路(アスファルト粗面路)を時速60km/hで走行したときの、運転席窓側耳位置における車内音(挟帯域240Hz付近の気柱共鳴音)を、ドライバーの官能評価により、比較例1を100とする指数で評価した。数値が大きい程、優れている。
Figure 0007230498000001
表に示されるように、実施例品は、ロードノイズ低減効果を維持しながら、パンクシールの成功率を高めうるのが確認できる。
シーラント層に用いたシーラント材の組成は表2に示される。表2に示される各種薬品は以下の通りである。
・ブチルゴム:IIR065、JSR株式会社製
・ポリブテン:HV-1900、JX日鉱日エネルギー株式会社製、数平均分子量2900
・カーボンブラック:N330、キャボットジャパン株式会社製
・オイル:DOS(セバシン酸ジオクチル)、田岡化学工業株式会社製
・架橋剤:ナイパーNS(BPO40%、DBP48%)、日油株式会社製
・架橋助剤:QO(キノンジオキシム)、大内新興化学工業株式会社製
Figure 0007230498000002
1空気入りタイヤ
2トレッド部
2s内周面
11シーラント層
11s内周面
12制音体
Fo半径方向外面
Fi半径方向内面

Claims (5)

  1. トレッド部の内周面にパンク防止用のシーラント層を有し、
    かつ前記シーラント層の内周面にスポンジ材からなる制音体が接着された空気入りタイヤであって、
    前記制音体は、前記シーラント層に接着される半径方向外面の面積S1が、前記制音体の半径方向内面の面積S2よりも小であり、
    前記半径方向外面又は前記半径方向内面の表面に、連続気泡や独立気泡に起因する微少な凹凸のみが存在する場合には、前記半径方向外面又は前記半径方向内面を平坦面としたときの面の面積として前記面積S1又は前記面積S2が定義され、
    前記半径方向外面又は前記半径方向内面の表面に、溝、リブ、うねり等に起因した凹凸が存在する場合には、前記半径方向外面又は前記半径方向内面を平坦に均したときの面の面積として前記面積S1又は前記面積S2が定義され、
    前記制音体のタイヤ軸方向の両側には、一対の張り出し部が形成され、
    前記一対の張り出し部は、それぞれ、タイヤ半径方向の内側から外側に向かってタイヤ赤道側に傾斜する側面を含む、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記制音体の前記半径方向外面のタイヤ軸方向巾W1は、前記制音体の前記半径方向内面のタイヤ軸方向巾W2よりも小である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記制音体の半径方向外面及び半径方向内面は平坦面であり、前記半径方向外面と半径方向内面との間の厚さTは、20mm以上である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記制音体の前記半径方向外面のタイヤ軸方向巾W1は、前記シーラント層のタイヤ軸方向巾W0の50%以下である請求項1~3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記スポンジ材は、引張強さが100kPa以上である請求項1~4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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