JP7226212B2 - X線位相イメージング装置および位相コントラスト画像生成方法 - Google Patents

X線位相イメージング装置および位相コントラスト画像生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線位相イメージング装置および位相コントラスト画像生成方法に関する。
従来、X線位相イメージング装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されているX線位相イメージング装置は、X線源と、検出器と、複数の格子と、を備えている。複数の格子は、X線源と検出器との間に配置されている。また、複数の格子は、X線を回折させ、自己像を生じさせる格子と、自己像と干渉させモアレ縞を生じさせる格子とを含む。上記特許文献1に開示されているX線位相イメージング装置は、複数の格子のいずれかを格子ピッチの方向に移動させながら、X線源から照射されたX線を複数の格子を用いて干渉させることによって画像を生成するいわゆる縞走査法によって、吸収像を含む位相コントラスト画像を生成するように構成されている。なお、縞走査法では、吸収像を含む位相コントラスト画像を生成する際には、格子を移動させながら撮影した、少なくとも3フレーム分の画像が必要となる。
上記特許文献1に開示されているような従来のX線位相イメージング装置は、X線の吸収量ではなく、X線の位相差、または、X線の散乱を利用して、被写体内を画像化することによって、X線を吸収しにくい軽元素物体や生体軟部組織を画像化することが可能である。
国際公開第2004/058070号
ここで、上記特許文献1には開示されていないが、被写体を撮影する前に、X線の照射範囲内の適切な位置に配置する必要がある。その際、被写体の位置調整を容易にするため、被写体にX線を照射して得られるX線画像を表示させながら位置調整を行うことが考えられる。しかしながら、X線を吸収しにくい被写体を撮影する場合、モアレ縞のコントラストと、X線画像中における被写体のコントラストとが同程度となる場合がある。そのような場合、X線画像において、被写体と背景部分との境界が、モアレ縞によって認識しにくくなり、X線画像中において被写体の位置の認識が困難になるという不都合がある。そこで、モアレ縞を除去するために、縞走査法によって生成された吸収像を表示させることが考えられる。しかしながら、縞走査法では、複数の画像の各々において、対応する画素の画素値に基づき、強度信号曲線を取得し、取得した強度信号曲線に基づいて、吸収像を含む位相コントラスト画像を生成する。強度信号曲線を取得する際には、正弦波による近似を行うため、少なくとも、格子を移動させながら撮影した3フレーム分のX線画像が必要となる。その際、被写体の位置調整を行いながら撮影すると、吸収像において、被写体の位置変化に起因して、被写体がぼける(被写体ブレが生じる)という問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、被写体の画像を表示させながら被写体の位置調整を行う際に、表示させる画像において被写体がぼける(被写体ブレが生じる)ことを抑制することが可能なX線位相イメージング装置および位相コントラスト画像生成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるX線位相イメージング装置は、X線源と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、X線源と検出器との間に配置され、X線源からX線が照射される第1格子と、第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像を撮影する撮影系と、検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて少なくとも吸収像を含む位相コントラスト画像を生成し、かつ、位相コントラスト画像の生成よりも前にプレ撮影の動画像を生成する画像処理部と、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構と、撮影系と被写体とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う被写***置調整機構と、被写***置調整機構によって被写体と撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、プレ撮影の動画像を表示部に表示させる制御を行う制御部とを備え、制御部は、プレ撮影の動画像の表示において、複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、格子移動機構に、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、撮影系に、現在フレームのモアレ縞を含むX線画像と、現在フレームよりも1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像を生成させる処理と、画像処理部に在フレームのモアレ縞を含むX線画像と1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像に基づいてモアレ縞を含まないX線画像を生成させる処理と、モアレ縞を含まないX線画像を連続的に表示させることでプレ撮影の動画像表示させる処理とを実行する。なお、位相コントラスト画像とは、吸収像の他に、位相微分像と、暗視野像とを含んでいる。吸収像とは、X線が被写体を通過した際に生じるX線の減衰に基づいて画像化した像である。また、位相微分像とは、X線が被写体を通過した際に発生するX線の位相のずれをもとに画像化した像である。また、暗視野像とは、物体の小角散乱に基づくVisibilityの変化によって得られる、Visibility像のことである。また、暗視野像は、小角散乱像とも呼ばれる。「Visibility」とは、自己像の鮮明度のことである。
この発明の第2の局面におけるX線位相イメージング装置は、X線源と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、X線源と検出器との間に配置され、X線源からX線が照射される第1格子と、第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像を撮影する撮影系と、検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、少なくとも吸収像を含む位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構と、撮影系と被写体とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う被写***置調整機構と、被写***置調整機構によって被写体と撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、格子移動機構によって、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、画像処理部によって、複数のX線画像のうち、現在フレームのX線画像と現在フレームよりも1フレーム前のX線画像との2つのフレーム画像に基づいて生成された吸収像を動画像として表示部に表示させる制御を行う制御部と、を備え、制御部は、1/2ピッチ分の移動と、所定時間の停止とを繰り返すことにより、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを、複数のX線画像を撮影するフレーム毎に相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、格子が停止している時間、および、格子が移動している時間が、複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、互いに等しくなるよう、第1格子、または、第2格子の少なくともいずれかを相対移動させる制御を行うように構成されており、画像処理部は、格子が停止している間、および、格子が移動している間において撮影されたX線画像に基づいて、吸収像を生成するように構成されている。
この発明の第の局面における位相コントラスト画像生成方法は、被写体と撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、複数のX線画像に基づいて生成され、動画像として表示部に表示される位相コントラスト画像を生成する位相コントラスト画像生成方法であって、モアレ縞を含むX線画像を撮影するステップと、格子を1/2ピッチ分移動させてモアレ縞を含むX線画像を撮影するステップと、現在フレームのモアレ縞を含むX線画像と、現在フレームよりも1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像に基づいて、モアレ縞を含まない被写体のX線画像を生成するステップと、生成したモアレ縞を含まないX線画像連続的に表示させることでプレ撮影の動画像表示させるステップと、を含む。
ここで、吸収像は、強度信号曲線の平均値に基づいて生成することができる。また、強度信号曲線は、正弦波形状を有する曲線であるため、正弦波による近似を行うことにより取得される。しかし、吸収像を生成するために必要な強度信号曲線の平均値は、正弦波による近似を行うことなく取得することができる。本願発明者は、上記の点に着目して本発明を想到した。すなわち、強度信号曲線において、互いに半周期ずれた位置における信号強度を足し合わせることにより、強度信号曲線の平均値を取得する手法を見出した。
したがって、本発明の第1の局面によるX線位相イメージング装置では、上記のように、格子を1/2ピッチずつ相対移動させながら撮影された2つのフレーム画像に基づいて吸収像が生成されるので、3つ以上のフレーム画像に基づいて吸収像を生成する構成と比較して、被写体の移動量が小さくなり、吸収像における被写体のぼけ(被写体ブレ)を抑制することができる。その結果、被写体の画像を表示させながら被写体の位置調整を行う際に、表示させる画像において被写体がぼける(被写体ブレが生じる)ことを抑制することが可能なX線位相イメージング装置を提供することができる。また、格子を1/2ピッチずつ相対移動させながら撮影した複数のX線画像に基づいて吸収像を生成するため、格子を3ステップ以上移動させながらX線画像を撮影する構成を比較して、吸収像を1枚生成する際における格子の総移動距離が大きくなることを抑制することができる。その結果、動画像としての吸収像の1フレームを生成する時間を短縮することが可能となるので、吸収像のフレームレートを大きくすることができる。また、2つのフレーム画像に基づいて吸収像を生成することが可能となるので、格子を3ステップ以上移動させながら撮影した複数のX線画像に基づいて吸収像を生成する構成と比較して、処理負荷が増加することを抑制することができる。
また、本発明の第の局面における位相コントラスト画像生成方法は、上記の構成によって、第1の局面におけるX線位相イメージング装置と同様に、被写体の画像を表示させながら被写体の位置調整を行う際に、表示させる画像において被写体がぼける(被写体ブレが生じる)ことを抑制することが可能なX線位相イメージング画像生成方法を提供することができる。
一実施形態によるX線位相イメージング装置の概略を示したブロック図である。 格子移動機構および被写***置調整機構の模式図である。 複数のX線画像から強度信号曲線を近似する構成を説明するための模式図である。 位相コントラスト画像を生成する際の格子の移動を説明するためのグラフである。 生成される位相コントラスト画像を説明するための図である。 被写体がぶれた吸収像の模式図である。 被写体の位置調整を行う際に表示部に表示する吸収像を生成する際の格子の移動を説明するためのグラフである。 被写体の位置調整を行う際に表示する吸収像を生成する際の強度信号曲線を説明するためのグラフである。 被写体の位置調整を行う際に表示部に表示する吸収像を生成する構成を説明するためのである。 被写***置調整処理を説明するためのフローチャートである。 被写体の位置調整を行う際に表示する吸収像を生成する処理を説明するためのフローチャートである。 第1変形例によるX線位相イメージング装置の概略を示したブロック図である。 第2変形例による被写体の位置調整を行う際に表示部に表示する吸収像を生成する際の格子の移動を説明するためのグラフである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2を参照して、一実施形態によるX線位相イメージング装置100の構成について説明する。
(X線位相イメージング装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の本実施形態によるX線位相イメージング装置100の構成について説明する。
図1に示すように、X線位相イメージング装置100は、タルボ(Talbot)効果を利用して、被写体90の内部を画像化する装置である。X線位相イメージング装置100は、複数の格子のうち、いずれか1つを、格子のピッチ方向(後述するZ方向)に並進移動させながら被写体90を撮影するように構成されている。
X線位相イメージング装置100は、撮影系1と、画像処理部2と、格子移動機構3と、被写***置調整機構4と、制御部5と、入力受付部6と、記憶部7と、表示部8と、を備えている。
撮影系1は、X線源9と検出器10と複数の格子とを含む。
複数の格子は、X線源9と検出器10との間に配置されている。複数の格子は、第1格子11と第2格子12と第3格子13とを含む。なお、本明細書において、鉛直方向(図1の上下方向)を、Z方向とする。Z方向のうち、上方向をZ1方向とし、下方向をZ2方向とする。また、Z方向と直交する面内のうち、図1の紙面と直交する方向をY方向とし、図1の紙面の奥に向かう方向をY2方向、図1の紙面の手前側に向かう方向をY1方向とする。また、Z方向と直交する面内の左右方向をX方向とし、図1の紙面の左方向をX1方向、図1の紙面の右方向をX2方向とする。
X線源9は、高電圧が印加されることにより、X線を発生させるとともに、発生されたX線を第1格子11に向けて照射するように構成されている。なお、本実施形態において、X線源9は、電子線を発生させるための陰極(図示せず)、電子線が衝突することによりX線を発生させる陽極、陰極と陽極との間に電圧を印加する電圧印加部(図示せず)などを含み、陰極、陽極および電圧印加部が筐体(図示せず)に備えられたX線発生装置である。
検出器10は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器10は、たとえば、FPD(Fla73anel Detector)である。検出器10は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、X方向およびY方向にアレイ状に配列されている。また、検出器10は、取得した画像信号を、画像処理部2に出力するように構成されている。
第1格子11は、Z方向に所定のピッチ(周期)11cで配列される複数のX線透過部11aおよびX線吸収部11bを有する。各X線透過部11aおよびX線吸収部11bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部11aおよびX線吸収部11bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第1格子11は、いわゆる、マルチスリットである。
第1格子11は、X線源9と第2格子12との間に配置されている。第1格子11は、各X線透過部11aを通過したX線を線光源とするように構成されている。3枚の格子(第1格子11、第2格子12、および、第3格子13)のピッチと格子間の距離とが一定の条件を満たすことにより、X線源9から照射されるX線の可干渉性を高めることが可能である。これを、ロー効果という。これにより、X線源9の管球の焦点サイズが大きくても干渉強度を保持できる。
第2格子12は、Z方向に所定のピッチ(周期)12cで配列される複数のスリット12a、および、X線位相変化部12bを有している。各スリット12aおよびX線位相変化部12bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット12aおよびX線位相変化部12bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第2格子12は、いわゆる位相格子である。
第2格子12は、X線源9と第3格子13との間に配置されており、X線源9からX線が照射される。第2格子12は、タルボ効果により、第2格子12の自己像(図示せず)を形成するために設けられている。なお、可干渉性を有するX線が、スリットが形成された格子を通過すると、格子から所定の距離(タルボ距離)離れた位置に、格子の像(自己像)が形成される。これをタルボ効果という。
第3格子13は、Z方向に所定のピッチ(周期)13c配列される複数のX線透過部13aおよびX線吸収部13bを有する。各X線透過部13aおよびX線吸収部13bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部13aおよびX線吸収部13bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第3格子13は、いわゆる、吸収格子である。第1格子11、第2格子12、および第3格子13は、それぞれ異なる役割を持つ格子であるが、X線透過部11a、スリット12aおよびX線透過部13aは、それぞれ、X線を透過させる。また、X線吸収部11bおよびX線吸収部13bは、それぞれ、X線を遮蔽する役割を担っており、X線位相変化部12bはスリット12aとの屈折率の違いによってX線の位相を変化させる。
第3格子13は、第2格子12と検出器10との間に配置されており、第2格子12を通過したX線が照射される。また、第3格子13は、第2格子12からタルボ距離離れた位置に配置される。第3格子13は、第2格子12の自己像と干渉して、検出器10の検出表面上にモアレ縞60(図3参照)を形成する。このように、本実施形態におけるX線位相イメージング装置100は、いわゆるタルボ・ロー干渉計により構成される。
画像処理部2は、検出器10により検出されたX線の強度分布に基づいて、少なくとも吸収像21a(図5参照)を含む位相コントラスト画像21を生成するように構成されている。本実施形態では、画像処理部2は、たとえば、位相コントラスト画像21として、吸収像21a(図5参照)、位相微分像21b(図5参照)および暗視野像21c(図5参照)を生成する。画像処理部2は、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)または画像処理用に構成されたFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。
格子移動機構3は、制御部5の制御の下、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを移動させるように構成されている。本実施形態では、格子移動機構3は、第1格子11を移動させるように構成されている。格子移動機構3の詳細な構成については、後述する。
被写***置調整機構4は、制御部5の制御の下、撮影系1と被写体90とを相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行うように構成されている。本実施形態では、被写***置調整機構4は、被写体90を移動可能に構成されている。
制御部5は、格子移動機構3を制御して、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを移動させる制御を行うように構成されている。また、制御部5は、被写***置調整機構4を制御して、被写体90を移動させる制御を行うように構成されている。制御部5は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含む。
入力受付部6は、操作者による被写***置調整機構4を操作する入力を受け付けるように構成されている。入力受付部6は、たとえば、被写***置調整機構4の移動方向に対応する複数の物理ボタン、または、被写***置調整機構4の移動方向に対応するジョイスティック、または、表示部8に表示されるソフトウェアとしての入力ボタン(Graphic User Interface:GUI)などを含む。
記憶部7は、制御部5が実行するプログラム、撮影系1が撮影した複数のX線画像20、画像処理部2が生成した位相コントラスト画像21、位相コントラスト画像21(吸収像21a)を補正するための補正用吸収像22などを保存するように構成されている。記憶部7は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)または不揮発性のメモリなどを含む。
表示部8は、画像処理部2が生成した動画像としての吸収像21aを表示するように構成されている。表示部8は、たとえば、液晶モニタなどを含む。
(格子移動機構および被写***置調整機構)
図2に示すように、格子移動機構3は、X方向、Y方向、Z方向、および、X方向の軸線周りの回転方向(Rx)に第1格子11を移動可能に構成されている。具体的には、格子移動機構3は、X方向直動機構30と、Y方向直動機構31と、Z方向直動機構32と、直動機構接続部33と、ステージ支持部駆動部34と、ステージ支持部35と、ステージ駆動部36と、ステージ37とを含む。X方向直動機構30は、X方向に移動可能に構成されている。X方向直動機構30は、たとえば、モータなどを含む。Y方向直動機構31は、Y方向に移動可能に構成されている。Y方向直動機構31は、たとえば、モータなどを含む。Z方向直動機構32は、Z方向に移動可能に構成されている。Z方向直動機構32は、たとえば、モータなどを含む。
格子移動機構3は、X方向直動機構30の動作により、第2格子12をX方向に移動させるように構成されている。また、格子移動機構3は、Y方向直動機構31の動作により、第2格子12をY方向に移動させるように構成されている。また、格子移動機構3は、Z方向直動機構32の動作により第2格子12をZ方向に移動させるように構成されている。
ステージ支持部35は、ステージ37を下方(Z2方向)から支持している。ステージ駆動部36は、ステージ37をY方向に往復移動させるように構成されている。ステージ37は、底部がステージ支持部35に向けて凸曲面状に形成されており、Y方向に往復移動されることにより、X方向の軸線周り(Rx方向)に回動するように構成されている。すなわち、格子移動機構3は、X方向、Y方向、Z方向、および、X方向の周りの回転方向の、合計4方向において、第1格子11を移動させることができる。
被写***置調整機構4は、格子移動機構3と同様の構成であり、格子移動機構3と同様に、X方向、Y方向、Z方向、および、X方向の周りの回転方向の、合計4方向において、被写体90を移動させることができる。
(位相コントラスト画像)
次に、図3~図5を参照して、被写体90の位置調整が完了した後に、画像処理部2が、格子移動機構3によって第1格子11を並進移動させながら撮影する、いわゆる縞走査法によって位相コントラスト画像21を生成する処理について説明する。なお、本明細書において、被写体90の位置調整が完了した後の撮影を、「本撮影」と記載する。
本撮影では、各X線画像20の画素40の画素値の分布を、正弦波によって近似することにより、強度信号曲線51を取得する。したがって、本撮影では、格子の並進移動は、最低3回行う必要がある。図3~図5に示す例では、便宜上、制御部5は、第1格子11を3回並進移動させることによって、3枚のX線画像20を取得する構成を示している。また、画像処理部2は、取得した3枚のX線画像20に基づいて、位相コントラスト画像21を生成するように構成されている。本実施形態では、画像処理部2は、位相コントラスト画像21として、吸収像21a、位相微分像21b、および、暗視野像21cを生成するように構成されている。なお、強度信号曲線51から位相コントラスト画像21を生成する構成は、公知であるため、詳細な説明は省略する。
図3に示すように、本撮影では、複数のX線画像20において、対応する画素40の画素値に基づいて、グラフ50に示すような強度信号曲線51を取得する。第1格子11を3回並進移動させる場合、それぞれの位置において、X線画像20a、X線画像20b、および、X線画像20cを取得する。取得した、各X線画像20における画素40a、画素40b、および、画素40cに基づいて、強度信号曲線51を取得する。なお、グラフ50は、縦軸が信号強度、横軸が格子の並進回数のグラフである。
図4に示すグラフ52は、縦軸が第1格子11の位置であり、横軸が時間のグラフである。図4のグラフ52に示すように、制御部5は、格子移動機構3を制御することにより、第1格子11を、ピッチ11cの1/3ずつ3回移動させる。すなわち、グラフ52に示すように、制御部5は、格子移動機構3を制御することにより、第1格子11の位置が、初期位置、第1位置、および、第2位置となるように、ピッチ11c×1/3ずつ第1格子11を、移動させる。なお、初期位置、第1位置、第2位置の3か所において、X線画像20を撮影すればよいので、初期位置においてX線画像20を撮影した後に、第1格子11を移動させる場合、第1格子11の並進移動回数は、2回となる。また、第1格子11の大きさ(Z方向の大きさ)は、有限であるため、第2位置から第1格子11を移動させる場合には、ピッチ11c×3/3となる位置ではなく、初期位置に戻す。
グラフ52において、各位置へ移動する時間を、それぞれ、第1移動時間70a、第2移動時間70b、および、第3移動時間70cとする。また、各位置において第1格子11が停止している時間をそれぞれ、第1停止時間71a、第2停止時間71b、および、第3停止時間71cとする。停止時間71と移動時間70とを足し合わせた時間が、1フレームのX線画像20を撮影するフレーム時間72である。すなわち、初期位置から第1位置への第1移動時間70aと、第1位置における第1停止時間71aとを足し合わせた時間が、第1フレーム時間72aである。第1位置から第2位置への第2移動時間70bと第2位置における第2停止時間71bとを足し合わせた時間が、第2フレーム時間72bである。第2位置から初期位置への第3移動時間70cと初期位置における第3停止時間71cとを足し合わせた時間が、第3フレーム時間72cである。
グラフ52に示すように、初期位置から第1位置への移動、および、第1位置から第2位置への移動は、移動距離が等しいため、第1移動時間70a、および、第2移動時間70bは、互いに等しくなる。一方、第2位置から初期位置への移動は、第1格子11の移動距離が異なるため、第3移動時間70cは、第1移動時間70aおよび第2移動時間70bよりも長くなる。各格子位置に第1格子11を移動させ、X線画像20を撮影する時間が互いに等しい場合、移動時間70が長くなると、その分、停止時間71が短くなる。したがって第3停止時間71cは、第1停止時間71a、および、第2停止時間71bよりも短くなる。
第1格子11の移動時間70が異なると、移動中における第1格子11の相対位置(移動時間70における第1格子11の平均的な位置)が異なる。そのため、各ステップにおけるX線画像20の撮影時間に移動時間70を含めると、格子の相対位置の違いに基づき、生成される位相コントラスト画像21においてノイズが生じる。したがって、第1格子11の移動時間70は、X線画像20の撮影時間73に含めず、第1格子11の停止時間71を撮影時間73とする。なお、第1停止時間71a、第2停止時間71b、および、第3停止時間71cのうち最も短い時間である第3停止時間71cを、撮影時間73とする。すなわち、第1停止時間71aのうち、第3停止時間71cと等しい長さの時間を、第1撮影時間73aとする。また、第2停止時間71bのうち、第3停止時間71cと等しい長さの時間を、第2撮影時間73bとする。第3撮影時間73cは、第3停止時間71cと等しい長さの時間である。
図5は、位相コントラスト画像21の模式図である。吸収像21aは、X線が被写体90を透過した際に被写体90に吸収されることによる、検出器10によって検出されるX線の強度の変化に基づいて画像化したものである。また、位相微分像21bは、X線が被写体90を透過した際に生じるX線の位相のずれに基づいて被写体90の内部構造を画像化したものである。また、暗視野像21cは、X線が被写体90を透過した際に生じるX線の微小角度の散乱に基づいて被写体90の内部構造を画像化したものである。
ここで、位相コントラスト画像21を生成するためのX線画像20(図3参照)には、モアレ縞60が写っている。モアレ縞60のコントラストが、被写体90のコントラストと同程度の場合、被写体90と背景部分との境界が視認しづらくなる。なお、図3に示す例では、被写体90を破線で図示することにより、被写体90と背景部分との境界が視認しにくい状況を表している。一方、図5に示すように、位相コントラスト画像21である、吸収像21aは、強度信号曲線51に基づいて生成される画像であるため、モアレ縞60は除去されている。そこで、制御部5は、被写体90の位置調整を行う際には、吸収像21aを表示部8に表示するように構成されている。これにより、モアレ縞60が除去された吸収像21aを確認しながら被写体90の位置調整を行うことができる。
しかしながら、上述したように、縞走査法によって吸収像21aを生成するためには、最低でも3回、第1格子11を並進移動させる必要がある。したがって、1枚の吸収像21aを生成するために、3枚のX線画像20が必要となる。被写体90の位置調整を行いながら撮影した場合、各X線画像20に写る被写体90の位置がそれぞれ異なるため、生成される吸収像23は、図6に示すように、被写体90がぶれた画像となる。なお、図6に示す例では、被写体90のY方向における辺を複数の線で図示することにより、被写体90のブレを図示している。
そこで、本実施形態では、制御部5は、本撮影を行う前(被写体90の位置調整を行う際)に、本撮影とは異なる方法によって生成された吸収像21aを、表示部8に表示させる制御を行うように構成されている。なお、本明細書において、被写体90の位置調整を行う際に表示部8に表示させる吸収像21aを生成するための撮影を、「プレ撮影」と記載する。
(プレ撮影)
図7~図9を参照して、画像処理部2および制御部5がプレ撮影を行う構成について説明する。
プレ撮影では、被写体90の位置調整を行うため、被写体90を移動させながら撮影し、位置変化する被写体90の画像を、動画像として表示部8にリアルタイム表示する。X線画像20を動画像として表示させた場合、モアレ縞60によって被写体90の位置が確認しにくい状態となる。また、本撮影と同様の方法によって生成された吸収像23を動画像として表示させた場合、被写体90のブレによって、位置が確認しにくくなる。
そこで、本実施形態では、制御部5は、被写体90のブレが抑制された吸収像21aを生成させるとともに、生成させた吸収像21aを表示部8に表示させる制御を行うように構成されている。具体的には、制御部5は、被写***置調整機構4によって被写体90と撮影系1とを相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、格子移動機構3によって、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させるように構成されている。
また、画像処理部2は、複数のX線画像20のうち、現在フレームのX線画像20と現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20との2つのフレーム画像に基づいて、吸収像21aを生成するように構成されている。なお、現在フレームのX線画像20と現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20との2つのフレーム画像に基づいて、吸収像21aを生成するとは、最初の2フレームを除き、1フレーム分のX線画像20が撮影される度に、撮影されたX線画像20を現在フレームの画像とし、1フレーム前に撮影されたX線画像20を、現在フレームよりも1フレーム前の画像として、1枚の吸収像21aを生成することである。すなわち、3枚目のX線画像20からは、X線画像20が1枚撮影される度に、表示部8の表示される吸収像21aが更新される。
本実施形態では、制御部5は、格子移動機構3によって、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、1/2ピッチ分ずつ相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、格子の移動方向を、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、第1方向(Z1方向)と、第1方向とは反対方向の第2方向(Z2方向)とに切り替える制御を行うように構成されている。なお、本実施形態では、制御部5は、第1格子11を、1/2×p1分ずつ相対移動させる制御を行う。言い換えると、制御部5は、第1格子11を、Z1方向およびZ2方向に対して、1/2ピッチずつ往復移動させる制御を行うように構成されている。すなわち、図7のグラフ53に示すように、制御部5は、第1格子11を、初期位置と第1位置とに交互に配置しながら、各々の位置において、X線画像20を撮影する制御を行う。なお、グラフ53は、縦軸が格子の位置であり、横軸が時間のグラフである。
図7のグラフ53に示すように、制御部5は、第1格子11を第1位置に配置して撮影する際には、第1移動時間70aと、第1停止時間71aとを足し合わせた時間を、第1撮影時間73aとしてX線画像20を撮影する。言い換えると、第1フレーム時間72aと第1撮影時間73aとが等しくなる。また、制御部5は、第1格子11を初期位置に移動させて撮影する際には、第2移動時間70bと、第2停止時間71bとを足し合わせた時間を、第2撮影時間73bとして、X線画像20を撮影する。言い換えると、第2フレーム時間72bと第2撮影時間73bとが等しくなる。以降、第1位置への移動と初期位置への移動とを繰り返し、各々の位置において、撮影時間73においてX線画像20を撮影する。
図8に示すように第1格子11をZ1方向とZ2方向とに往復移動させながら撮影した複数のX線画像20のうち、現在フレームのX線画像20dの画素40dの画素値と、現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20eの画素40eの画素値とに基づいて、グラフ54に示す強度信号曲線55を取得する。なお、グラフ54は、縦軸が信号強度であり、横軸が並進回数のグラフである。グラフ54では、便宜上、強度信号曲線55を正弦波状に示しているが、並進回数が2回では、強度信号曲線55を取得する際に、正弦波によって近似することができない。しかしながら、第1格子11を1/2ピッチずつ移動させながら撮影した場合、各X線画像20において、1/2ピッチ分、モアレ縞60の周期がずれる。したがって、正弦波を前提とすれば、1枚目のX線画像20の画素40の画素値が+αに対して、モアレ縞60が半周期移動した2枚目のX線画像20の画素40の画素値は-αとなって、モアレ縞60が打ち消される。個々の画素40のモアレ縞60(周期成分)が消されるため、生成される画像において、被写体90の像が残る。そのため、画像処理部2は、第1格子11を1/2ピッチ(p1/2)分ずつ移動させて撮影した複数のX線画像20の各画素の平均値を取得することにより、吸収像21aを取得することができる。
本実施形態では、図8のグラフ54に示すように、制御部5は、1/2ピッチ分の移動と、所定時間の停止とを繰り返す制御を行うように構成されている。なお、グラフ54は、縦軸が格子の位置であり、横軸が時間のグラフである。本実施形態では、制御部5は、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に相対移動させるように構成されている。また、制御部5は、被写体90の位置調整を行う際に、格子が停止している時間(停止時間71)、および、格子が移動している時間(移動時間70)が、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、互いに等しくなるよう、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを相対移動させる制御を行うように構成されている。言い換えると、制御部5は、各位置に並進移動させる際に、第1格子11、または、第2格子12を等しい速度で移動させるように構成されている。しがたって、移動時における第1格子11の相対的な位置が各ステップにおいて実質的に等しくなるため、格子の移動時間70を、撮影時間73に含めることができる。なお、本実施形態では、制御部5は、格子移動機構3によって、第1格子11を移動させながら複数のX線画像20を撮影する制御を行うように構成されている。
画像処理部2は、格子が停止している間(移動時間70)、および、格子が移動している間(停止時間71)において撮影されたX線画像20に基づいて、吸収像21aを生成するように構成されている。
(吸収像の補正)
図9に示すように、画像処理部2は、X線画像20dおよびX線画像20eに基づいて吸収像24を生成するように構成されている。X線画像20dおよびX線画像20eに基づいて生成された吸収像24には、撮影系1に起因するノイズ61が生じる。撮影系1に起因するノイズ61は、たとえば、格子に対してX線が斜め方向から入射することによって生じる、X線の強度変化に起因する背景部分のグラデーション模様などがある。なお、図9に示す例では、ノイズ61(背景部分のグラデーション模様)を、間隔の異なるハッチングを付すことにより表現している。
そこで、本実施形態では、画像処理部2は、吸収像24に生じるノイズ61を補正するように構成されている。具体的には、画像処理部2は、被写体90を配置していない状態において予め撮影され、記憶部7に記憶された補正用吸収像22を用いて、被写体90を配置した状態において撮影することにより生成した吸収像24を補正するように構成されている。具体的には、画像処理部2は、吸収像24から、補正用吸収像22を除算することにより、ノイズ61が除去された吸収像21aを取得するように構成されている。
(被写体の位置調整処理)
次に、図10を参照して、被写体90位置調整を行うフローについて説明する。なお、ステップ103の処理は、操作者によって行われるため、フローチャートにおいて、破線で示している。
ステップ101において、制御部5は、位置調整モードに遷移する入力信号を受信したか否かを判定する。位置調整モードに遷移する入力信号を受信している場合、処理は、ステップ102へ進む。位置調整モードに遷移する入力信号を受信していない場合、ステップ101の処理を繰り返す。
ステップ102において、画像処理部2および制御部5は、吸収像21aを生成し、表示部8に表示する。
ステップ103において、操作者は、入力受付部6を操作することにより、被写体90の位置調整を行う。ステップ103において、制御部5は、操作者の操作入力に基づいて、被写***置調整機構4を制御する。
ステップ104において、制御部5は、位置調整モードを終了する入力信号を受信したか否かを判定する。位置調整モードを終了する入力信号を受信していない場合、処理は、ステップ102へ進む。位置調整モードを終了する入力信号を受信した場合、処理は、終了する。
次に、図11を参照して、画像処理部2および制御部5が吸収像21aを生成し、表示部8に表示する処理について説明する。
ステップ200において、制御部5は、撮影系1を制御することにより、X線画像20を撮影する。
ステップ201において、制御部5は、格子移動機構3を制御することにより、第1格子11を1/2ピッチ移動させてX線画像20を撮影する。
ステップ202において、画像処理部2は、現在フレームのX線画像20と、現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20との2つのフレーム画像(X線画像20dおよびX線画像20e)に基づいて、被写体90の吸収像24を生成する。
ステップ203において、画像処理部2は、予め撮影され、記憶部7に記憶された補正用吸収像22を用いて、吸収像24を補正し、ノイズ61が除去された吸収像21aを取得する。
ステップ204において、制御部5は、補正後の吸収像21aを、表示部8に表示する。その後、処理は、処理を終了する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、X線位相イメージング装置100は、X線源9と、X線源9から照射されたX線を検出する検出器10と、X線源9と検出器10との間に配置され、X線源9からX線が照射される第1格子11と、第1格子11からのX線が照射される第2格子12とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像20を撮影する撮影系1と、検出器10により検出されたX線の強度分布に基づいて、少なくとも吸収像21aを含む位相コントラスト画像21を生成する画像処理部2と、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構3と、撮影系1と被写体90とを相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う被写***置調整機構4と、被写***置調整機構4によって被写体90と撮影系1とを相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、格子移動機構3によって、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、画像処理部2によって、複数のX線画像20のうち、現在フレームのX線画像20と現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20との2つのフレーム画像に基づいて生成された吸収像21aを動画像として表示部8に表示させる制御を行う制御部5と、を備える。
これにより、2つのフレーム画像(X線画像20dおよびX線画像20e)に基づいて吸収像21aが生成されるので、3つ以上のフレーム画像に基づいて吸収像21aを生成する構成と比較して、被写体90の移動量が小さくなり、吸収像21aにおける被写体90のぼけ(被写体ブレ)を抑制することができる。その結果、被写体90の画像を表示させながら被写体90の位置調整を行う際に、表示させる画像において被写体90がぼける(被写体ブレが生じる)ことを抑制することが可能なX線位相イメージング装置100を提供することができる。また、格子を1/2ピッチずつ相対移動させながら撮影した複数のX線画像20に基づいて吸収像21aを生成するため、格子を3ステップ以上移動させながらX線画像20を撮影する構成を比較して、吸収像21aを1枚生成する際における第1格子11の総移動距離が大きくなることを抑制することができる。その結果、動画像としての吸収像21aの1フレームを生成する時間を短縮することが可能となるので、吸収像21aのフレームレートを大きくすることができる。また、2つのフレーム画像(X線画像20dおよびX線画像20e)に基づいて吸収像21aを生成することが可能となるので、第1格子11を3ステップ以上移動させながら撮影した複数のX線画像20に基づいて吸収像21aを生成する構成と比較して、処理負荷が増加することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部5は、格子移動機構3によって、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、1/2ピッチ分ずつ相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、格子の移動方向を、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、第1方向と、第1方向とは反対方向の第2方向とに切り替える制御を行うように構成されている。これにより、格子を往復移動させながら撮影した複数のX線画像20に基づいて、吸収像21aを生成することができる。その結果、格子を第1方向または第2方向のみに移動させる構成と異なり、移動させる格子のサイズによらず、被写体90の位置調整が完了するまで、動画像として吸収像21aを表示させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、画像処理部2は、現在フレームのX線画像20と、1フレーム前のX線画像20とにおいて、対応する各々の画素40の画素値の平均値を算出することにより、吸収像21aを生成するように構成されている。これにより、2枚のX線画像20において、対応する各々の画素40の画素値を平均化することにより、容易に吸収像21aを生成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部5は、1/2ピッチ分の移動と、所定時間の停止とを繰り返すことにより、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、格子が停止している時間、および、格子が移動している時間が、複数のX線画像20を撮影するフレーム毎に、互いに等しくなるよう、第1格子11、または、第2格子12の少なくともいずれかを相対移動させる制御を行うように構成されており、画像処理部2は、格子が停止している間、および、格子が移動している間において撮影されたX線画像20に基づいて、吸収像21aを生成するように構成されている。これにより、格子が停止している間の時間、および、格子が移動している間の時間がX線画像20の撮影時間に含まれるため、撮影時間として、格子が停止している間の時間のみが含まれる構成と比較して、撮影時間を大きくすることができる。その結果、X線画像20のSNR(Signal-Noise Ratio:信号ノイズ比)が大きくなるので、生成される吸収像21aのコントラストを大きくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、操作者による被写***置調整機構4を操作する入力を受け付ける入力受付部6をさらに備える。これにより、操作者は、表示部8に表示された吸収像21aを目視しながら、入力受付部6を操作することによって被写体90の位置調整を行うことができる。その結果、操作者の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数のX線画像20、および、吸収像21aを記憶する記憶部7をさらに備え、画像処理部2は、被写体90を配置していない状態において予め撮影され、記憶部7に記憶された吸収像21aを用いて、被写体90を配置した状態において撮影することにより生成した吸収像24を補正するように構成されている。これにより、撮影系1に起因するノイズ61を除去することができる。その結果、表示部8に表示される吸収像21aの画質を向上させることが可能となるので、被写体90の位置調整をより精度よく行うことできる。
また、本実施形態では、上記のように、X複数の格子は、X線源9と第1格子11との間の位置に配置される第3格子13をさらに含み、制御部5は、被写***置調整機構4によって、被写体90の位置を調整する際に、格子移動機構3によって、第1格子11と第2格子12と第3格子13とのうち、少なくともいずれか1つの格子を相対移動させながら複数のX線画像20を撮影する制御を行うように構成されている。これにより、第3格子13によって、X線源9から照射されるX線の可干渉性を向上させることができる。その結果、X線源から照射されるX線の可干渉性が低い場合でも、第3格子13によって照射されるX線の可干渉性が向上されるので、X線源9の選択の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、被写体90と撮影系1とを相対移動させることにより、被写体90の位置調整を行う際に、複数のX線画像20に基づいて生成され、動画像として表示部8に表示される位相コントラスト画像21を生成する位相コントラスト画像21生成方法であって、X線画像20を撮影するステップと、格子を1/2ピッチ分移動させてX線画像20を撮影するステップと、現在フレームのX線画像20と、現在フレームよりも1フレーム前のX線画像20との2つのフレーム画像に基づいて、被写体90の吸収像21aを生成するステップと、生成した吸収像21aを、動画像として表示部8に表示させるステップと、を含む。これにより、上記X線位相イメージング装置100と同様に、被写体90の画像を表示させながら被写体90の位置調整を行う際に、表示させる画像において被写体90がぼける(被写体ブレが生じる)ことを抑制することが可能なX線位相イメージング画像生成方法を提供することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
(第1変形例)
たとえば、上記実施形態では、複数の格子として、第1格子11と、第2格子12と、第3格子13とを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図12に示すように、複数の格子は、第3格子13を含んでいなくてもよい。複数の格子が第3格子13を含まない場合、X線位相イメージング装置100は、可干渉性が高いX線を照射可能なX線源9を備えていればよい。
(第2変形例)
また、上記実施形態では、制御部5が、第1格子11を、第1方向(Z1方向)と第2方向(Z2方向)とに往復移動させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図13に示すグラフ56のように、制御部5は、第1格子11を、初期位置から第1位置に移動させてX線画像20を撮影し、第1位置から初期位置に移動させてX線画像20を撮影し、初期位置から第2位置に移動させてX線画像20を撮影し、第2位置から初期位置に移動させX線画像20を撮影する制御を行うように構成されていてもよい。
(その他の変形例)
また、上記実施形態では、制御部5が、複数の格子のうち、第1格子11を移動させながら複数のX線画像20を撮影する制御を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部5は、格子移動機構3によって、第1格子11と第2格子12と第3格子13とのうち、少なくともいずれか1つの格子を相対移動させながら複数のX線画像20を撮影する制御を行うように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、被写***置調整機構4が、被写体90を移動させることにより、被写体90と撮影系1とを相対移動させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、被写***置調整機構4は、撮影系1を移動させることにより、被写体90と撮影系1とを相対移動させるように構成されていてもよい。しかしながら、被写***置調整機構4が撮影系1移動させる構成の場合、被写***置調整機構4が大型化するとともに、被写***置調整機構4の装置構成が複雑化するため、被写***置調整機構4は、被写体90を移動させる構成のほうが好ましい。
また、上記実施形態では、第1格子11を、Z方向に移動させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、格子の延びる方向がZ方向となるように各格子を配置する場合には、第1格子11をY方向に移動させてもよい。格子の延びる方向と直交する方向に格子を移動させれば、格子の移動方向は問わない。
また、上記実施形態では、入力受付部6からの操作入力に基づいて、被写体90の位置を調整する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部5が被写***置調整機構4を制御することにより、自動的に被写体90の位置調整を行うように構成されていてもよい。制御部5が自動的に被写体90の位置調整を行う場合、被写体90の配置領域を予め設定しておき、表示部8に表示される吸収像21aと、予め設定された被写体配置領域とに基づいて、被写体90の位置が被写体配置領域内か否かを制御部5が判定するように構成すればよい。
また、上記実施形態では、画像処理部2が、第1格子11を移動させながら撮影した複数のX線画像20を用いて、吸収像24を生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、画像処理部2は、吸収像24を生成する際に、複数のX線画像20の各々に対して、欠損補正およびオフセット補正を行い、補正後のX線画像20を用いて、吸収像24を生成するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、画像処理部2が吸収像24から撮影系1に起因するノイズ61を除去する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、撮影系1に起因するノイズ61による吸収像24の画質の劣化が許容範囲内であれば、画像処理部2は、吸収像24を補正せず、吸収像21aとして表示部8に表示してもよい。
[態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
X線源と、前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、前記X線源と前記検出器との間に配置され、前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像を撮影する撮影系と、
前記検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、少なくとも吸収像を含む位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、
前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構と、
前記撮影系と被写体とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う被写***置調整機構と、
前記被写***置調整機構によって被写体と前記撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、前記格子移動機構によって、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、前記画像処理部によって、前記複数のX線画像のうち、現在フレームのX線画像と現在フレームよりも1フレーム前のX線画像との2つのフレーム画像に基づいて生成された前記吸収像を動画像として表示部に表示させる制御を行う制御部と、を備える、X線位相イメージング装置。
(項目2)
前記制御部は、前記格子移動機構によって、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、前記1/2ピッチ分ずつ相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、格子の移動方向を、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、第1方向と、前記第1方向とは反対方向の第2方向とに切り替える制御を行うように構成されている、項目1に記載のX線位相イメージング装置。
(項目3)
前記画像処理部は、前記現在フレームのX線画像と、前記1フレーム前のX線画像とにおいて、対応する各々の画素の画素値の平均値を算出することにより、前記吸収像を生成するように構成されている、項目1または2に記載のX線位相イメージング装置。
(項目4)
前記制御部は、前記1/2ピッチ分の移動と、所定時間の停止とを繰り返すことにより、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、格子が停止している時間、および、格子が移動している時間が、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、互いに等しくなるよう、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを相対移動させる制御を行うように構成されており、
前記画像処理部は、格子が停止している間、および、格子が移動している間において撮影されたX線画像に基づいて、前記吸収像を生成するように構成されている、項目1~3のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
(項目5)
操作者による前記被写***置調整機構を操作する入力を受け付ける入力受付部をさらに備える、項目1~4のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
(項目6)
前記複数のX線画像、および、前記吸収像を記憶する記憶部をさらに備え、
前記画像処理部は、被写体を配置していない状態において予め撮影され、前記記憶部に記憶された前記吸収像を用いて、被写体を配置した状態において撮影することにより生成した前記吸収像を補正するように構成されている、項目1~5のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
(項目7)
前記複数の格子は、前記X線源と前記第1格子との間の位置に配置される第3格子をさらに含み、
前記制御部は、前記被写***置調整機構によって、被写体の位置を調整する際に、前記格子移動機構によって、前記第1格子と前記第2格子と前記第3格子とのうち、少なくともいずれか1つの格子を相対移動させながら前記複数のX線画像を撮影する制御を行うように構成されている、項目1~6のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
(項目8)
被写体と撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、複数のX線画像に基づいて生成され、動画像として表示部に表示される位相コントラスト画像を生成する位相コントラスト画像生成方法であって、
X線画像を撮影するステップと、
格子を1/2ピッチ分移動させてX線画像を撮影するステップと、
現在フレームのX線画像と、現在フレームよりも1フレーム前のX線画像との2つのフレーム画像に基づいて、被写体の吸収像を生成するステップと、
生成した前記吸収像を、動画像として表示部に表示させるステップと、を含む、位相コントラスト画像生成方法。
1 撮影系
2 画像処理部
3 格子移動機構
4 被写***置調整機構
5 制御部
6 入力受付部
7 記憶部
8 表示部
9 X線源
10 検出器
11 第1格子(複数の格子)
12 第2格子(複数の格子)
13 第3格子(複数の格子)
20 X線画像
21 位相コントラスト画像
21a 吸収像
22 補正用吸収像(記憶部に記憶された吸収像)
100 X線位相イメージング装置
P 被写体
70、70a、70b、70c 移動時間(格子が移動している時間)
71、71a、71b、71c 停止時間(格子が停止している時間)

Claims (8)

  1. X線源と、前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、前記X線源と前記検出器との間に配置され、前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像を撮影する撮影系と、
    前記検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて少なくとも吸収像を含む位相コントラスト画像を生成し、かつ、前記位相コントラスト画像の生成よりも前にプレ撮影の動画像を生成する画像処理部と、
    前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構と、
    前記撮影系と被写体とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う被写***置調整機構と、
    前記被写***置調整機構によって被写体と前記撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、前記プレ撮影の動画像を表示部に表示させる制御を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記プレ撮影の動画像の表示において、
    前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、前記格子移動機構に、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、前記撮影系に、現在フレームのモアレ縞を含むX線画像と、前記現在フレームよりも1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像を生成させる処理と、
    前記画像処理部に前記現在フレームのモアレ縞を含むX線画像と前記1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像に基づいてモアレ縞を含まないX線画像を生成させる処理と、
    モアレ縞を含まないX線画像を連続的に表示させることで前記プレ撮影の動画像表示させる処理とを実行する、X線位相イメージング装置。
  2. 前記制御部は、前記格子移動機構によって、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、前記1/2ピッチ分ずつ相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、格子の移動方向を、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、第1方向と、前記第1方向とは反対方向の第2方向とに切り替える制御を行うように構成されている、請求項1に記載のX線位相イメージング装置。
  3. 前記画像処理部は、前記現在フレームのX線画像と、前記1フレーム前のX線画像とにおいて、対応する各々の画素の画素値の平均値を算出することにより、前記吸収像を生成するように構成されている、請求項1または2に記載のX線位相イメージング装置。
  4. X線源と、前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、前記X線源と前記検出器との間に配置され、前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、を含み、複数のX線画像を撮影する撮影系と、
    前記検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、少なくとも吸収像を含む位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、
    前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを移動させる格子移動機構と、
    前記撮影系と被写体とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う被写***置調整機構と、
    前記被写***置調整機構によって被写体と前記撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、前記格子移動機構によって、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、移動させる格子のピッチの1/2ピッチ分ずつ相対移動させ、前記画像処理部によって、前記複数のX線画像のうち、現在フレームのX線画像と前記現在フレームよりも1フレーム前のX線画像との2つのフレーム画像に基づいて生成された前記吸収像を動画像として表示部に表示させる制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記1/2ピッチ分の移動と、所定時間の停止とを繰り返すことにより、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、格子が停止している時間、および、格子が移動している時間が、前記複数のX線画像を撮影するフレーム毎に、互いに等しくなるよう、前記第1格子、または、前記第2格子の少なくともいずれかを相対移動させる制御を行うように構成されており、
    前記画像処理部は、格子が停止している間、および、格子が移動している間において撮影されたX線画像に基づいて、前記吸収像を生成するように構成されている、X線位相イメージング装置。
  5. 操作者による前記被写***置調整機構を操作する入力を受け付ける入力受付部をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
  6. 前記複数のX線画像、および、前記吸収像を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記画像処理部は、被写体を配置していない状態において予め撮影され、前記記憶部に記憶された前記吸収像を用いて、被写体を配置した状態において撮影することにより生成した前記吸収像を補正するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
  7. 前記複数の格子は、前記X線源と前記第1格子との間の位置に配置される第3格子をさらに含み、
    前記制御部は、前記被写***置調整機構によって、被写体の位置を調整する際に、前記格子移動機構によって、前記第1格子と前記第2格子と前記第3格子とのうち、少なくともいずれか1つの格子を相対移動させながら前記複数のX線画像を撮影する制御を行うように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載のX線位相イメージング装置。
  8. 被写体と撮影系とを相対移動させることにより、被写体の位置調整を行う際に、複数のX線画像に基づいて生成され、動画像として表示部に表示される位相コントラスト画像を生成する位相コントラスト画像生成方法であって、
    モアレ縞を含むX線画像を撮影するステップと、
    格子を1/2ピッチ分移動させてモアレ縞を含むX線画像を撮影するステップと、
    現在フレームのモアレ縞を含むX線画像と、前記現在フレームよりも1フレーム前のモアレ縞を含むX線画像との2つのフレーム画像に基づいて、モアレ縞を含まない被写体のX線画像を生成するステップと、
    生成したモアレ縞を含まないX線画像連続的に表示させることでプレ撮影の動画像表示させるステップと、を含む、位相コントラスト画像生成方法。
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