JP7219132B2 - 内燃機関の冷却水通路 - Google Patents

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本願発明は、内燃機関の冷却水通路に関するものである。
自動車用等の内燃機関において、シリンダブロックとシリンダヘッドは冷却水で冷却されている。すなわち、シリンダブロックにはシリンダボアの群を囲う冷却水通路(ブロックジャケット)が形成されている一方、シリンダヘッドには面的な広がりを持つ冷却水通路(ヘッドジャケット)が形成されており、ウォータポンプによって圧送された冷却水が、ブロックジャケットやヘッドジャケットに送られている。
ウォータポンプは、一般に、補機駆動ベルトを介してクランクプーリによって駆動されている。そこで、ウォータポンプは、シリンダブロックのうちタイミングチェーンに近い前部に配置したり、タイミングチェーンを覆うフロントカバーに配置したりしている。
そして、シリンダブロックの前部にウォータポンプを配置した例が特許文献1に開示されている。この特許文献1では、ウォータポンプのハウジングに平面視L片の吐出通路が形成されて、シリンダブロックには、吐出通路と連通する流入口が形成されている。従って、ウォータポンプの下流側に位置した通路が、互いに直交した2つの通路で構成されている。
特開2015-145631号公報
特許文献1のように、ウォータポンプの下流側の冷却水通路をL型に形成すると、シリンダブロックに形成した通路は、シリンダブロックの側面と直交した方向に開口するため、鋳造で形成するにしてもドリル加工で形成するにしても、加工が容易である(特に、ドリル加工で形成する場合は、ドリルの滑りがないため好適である。)。
しかし、冷却水通路が単に直交しているに過ぎない構成では、交差部において冷却水の流れ方向が急激に変化するため、大きな流れ抵抗が発生して圧損が大きいという問題があった。
この点については、交差部の外角部に丸みを付けて冷却水をシリンダブロックの方にガイドすることが考えられるが、丸みを付けるとしても大きさに限度があるため、圧損を大幅に低減できるに至るか否か疑問である。また、丸みを付けることによって流路の面積が小さくなると、冷却水の流速が速くなって、コーナー部に激しく衝突する現象が発生するおそれもあり、すると、丸みによるガイド機能が大きく減殺されてしまいかねない。
本願発明はこのような現状を契機に成されたものであり、簡単な構造で圧損を大幅に低減しようとするものである。
本願発明は、
「ウォータポンプから吐出された冷却水が流れる通路の一部を、上流側に位置した第1通路と、前記第1通路と直交した姿勢で下流側に位置した第2通路とが連通した状態に形成している」
という構成において、
「前記第1通路と第2通路とは、前記第1通路から第2通路に流入した冷却水が第2通路の内部で旋回流となるように、それら両通路の軸心と直交した方向にオフセットされていて、
前記第2通路に、感温部の膨張収縮によって可動弁板が中心軸の軸心方向に移動するサーモバルブが、前記中心軸を前記第2通路と平行にした姿勢で配置されており、冷却水が前記サーモバルブの中心軸の軸心回りに旋回するようになっている
という特徴を有している。
第1通路と第2通路とのオフセット態様に限定はないが、特許文献1と同様に第1通路及び第2通路が水平状の姿勢である場合は、第2通路を第1通路よりも下にオフセットさせる態様と、第2通路を第1通路よりも上にオフセットさせる態様とがある。そして、第2通路を第1通路よりも下にオフセットさせると、重力によって冷却水の旋回流化が助長されるため、効率的である。
本願発明では、第1通路から排出された冷却水は、第2通路の内部において旋回流となって奥にスムースに移動する。この場合、第1通路と第2通路とをオフセットさせるだけの簡単な構造であるため、コストが嵩むことはない。また、流路面積の低下はないため、流速が増大して旋回流の効果が減殺されるといった問題もない。
従って、本願発明では、第1通路と第2通路とを略直交した姿勢に保持しつつ、圧損を著しく低減した状態で冷却水をスムースに送ることを、低コストで実現できると共に、燃費の向上にも貢献できる。
そして,本願発明では、第2通路に配置されているサーモバルブの感温部に冷却水を満遍なく当てることができるため、サーモバルブの応答性を格段に向上できる利点がある。また、冷却水が旋回流になって第2通路で均等に混ざり合うことにより、サーモバルブの感温部には、均等に混ざり合って温度が均一化された冷却水を接触させることができるため、サーモバルブの応答性を更に向上できる。
実施形態を示す図で、(A)は冷却系統を示す模式図、(B)は図2のIB-IB 視断面図である。 平面図である。 ウォータポンプを分離した平面図である。 クランク軸線及びシリンダボア軸線と直交した方向から見た側面図である。 ウォータポンプを分離した側面図である。 図4のVI-VI 視断面図である(ウォータポンプの断面は表示していない。)。 ウォータポンプの断面を表示した平断面図である。 図4の VIII-VIII視断面図である。 図8のIX-IX 視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線方向(シリンダブロックの長手方向)、左右方向は、クランク軸線及び気筒軸線と直交した方向(シリンダヘッドの短手方向)である。前と後ろについては、タイミングチェーンが配置される側を前、ミッションが配置される側を後ろとしている。念のため、図2等に方向を明示している。
上下方向は、シリンダボア軸線としている。従って、平面視はシリンダボア軸線方向から見た方向であり、側面視は、クランク軸線方向及びシリンダボア軸線と直交した方向から見た方向である。
(1).内燃機関の概要
本実施形態は、車両用内燃機関に適用している。まず、内燃機関の概要を図1(A)の模式図に基づいて説明する。
内燃機関は、機関本体の中核としてシリンダブロック1とその上面に固定されたシリンダヘッド2とを備えており、シリンダヘッド2の上面にはシリンダヘッドカバー3が固定されて、シリンダブロック1の下面にはオイルパン4が固定されている。シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の前面(一端面)には、タイミングチェーン(図示せず)を覆うフロントカバー(チェーンカバー、チェーンケース)5がボルトで固定されている。
シリンダブロック1には、シリンダヘッド2に向けて上向き開口したとブロックジャケット6が形成されており、シリンダヘッド2の内部にもヘッドジャケット7が形成されている。シリンダブロック1及びシリンダヘッド2は、それぞれアルミの鋳造品である。
シリンダブロック1のうち前端寄り部位には、ウォータポンプ8が配置されており、冷却水はウォータポンプ8からブロックジャケット6及びヘッドジャケット7に送水されるが、本実施形態では、冷却水が設定温度よりも低い状態では主としてヘッドジャケット7に流れて、冷却水が設定温度に至るとヘッドジャケット7とブロックジャケット6との両方に流れる2系統冷却システムを採用している。
そこで、ウォータポンプ8の吐出通路9から、ヘッド行き送水通路10とブロック行き送水通路11とを分岐させて、ブロック行き送水通路11に第1サーモバルブ12を配置しており、ヘッド行き送水通路10はヘッドジャケット7の前端部に連通し、ブロック行き送水通路11は、ブロックジャケット6の前端寄り部位に連通している。
シリンダヘッド2の後端部には冷却水出口2aが開口しており、この冷却水出口2aに、ヒータ送り管路13とラジエータ送り管路14とが接続されている。ヒータ送り管路13はヒータコア15のインレットポートに接続されているが、途中にEGRクーラ16が介在している。ヒータコア15のアウトレットポートにはヒータ戻り管路17が接続されており、ヒータ戻り管路17は、シリンダヘッド2の後端部に形成された中継部18に接続されている。
ヒータ戻り管路17の中途部には、オイルクーラ19が介挿されている。また、ヒータ送り管路13とヒータ戻り管路17とはバイパス通路20で接続されており、このバイパス通路20に、EGRバルブ20aが介在している。
シリンダヘッド2の後端部に形成された中継部18には、シリンダブロック1の後端部に向けて開口したヘッド流下通路21が形成されている一方、シリンダブロック1には、ヘッド流下通路21とウォータポンプ8とに連通した前後長手の冷却水戻り通路22が一体に形成されている。
他方、ラジエータ送り管路14はラジエータ23のアッパータンクに接続されており、ラジエータ23のロアタンクにはラジエータ戻り管24が接続されている。そして、冷却水戻り通路22の下流端部に連通した中継通路25に第2サーモバルブ26を配置し、第2サーモバルブ26のポートにラジエータ戻り通路24を接続している。
冷却水の温度が設定値より低い状態では、冷却水は全量がヒータ戻り管17を経由して冷却水戻り通路22に流れ込む。他方、冷却水の温度が設定を越えると、ヘッドジャケット7から排出された冷却水のうち大部分は、ラジエータ23を経由してウォータポンプ8に吸い込まれ、残りの部分は、ヒータ戻り管17及び冷却水戻り通路22を経由してウォータポンプ8に吸い込まれる。
(2).シリンダブロックの基本構造
次に、シリンダブロック1に関連した冷却水流れ構造の詳細を、図1(B)以下の図面も参照して説明する。
本実施形態の内燃機関は3気筒であり、そこで、図2のとおり、シリンダブロック1には、3つのシリンダボア27がクランク軸線方向に並べて形成されている。シリンダボア27の群はブロックジャケット6で囲われているが、本実施形態では、ブロックジャケット6は、前部を構成するフロントブロックジャケット6aと、それ以外のメインブロックジャケット6bとに分離している。
冷却水の温度が設定温度以下の状態では、冷却水は、フロントブロックジャケット6aだけからヘッドジャケット7に流れて、冷却水の温度が設定温度を越えると、冷却水は、図1(A)に示す連通穴28を介してメインブロックジャケット6bからヘッドジャケット7に流れる。
本実施形態の内燃機関は車両用であってエンジンルームに搭載されるが、クランク軸線を車幅方向に長い姿勢にすると共に排気側面を車両前方に向けており、従って、横置き・前排気姿勢で車両に搭載されている。そして、図2に示すように、シリンダブロック1のうち排気側面29の側に位置した部位の後部に、図1(A)に示したヘッド流下通路21と連通する冷却水流入口30が上向きに開口しており、更に、冷却水流入口30の手前側に、第1ブロック側オイル落とし通路31と第2ブロック側オイル落とし通路32とが前後に並んだ状態で形成されている。
両ブロック側オイル落とし通路31,32はシリンダブロック1を上下に貫通しているが、上部には、前後方向に広がった拡張部33が形成されている。図2に点線で示すように、シリンダヘッド2には、ブロック側オイル落とし通路31,32に対応した前後2本のヘッド側オイル落とし通34,35が形成されている。図2,3等に示す符号36は、ヘッドボルト挿通穴である。
例えば図2,3,1(B)のとおり、シリンダブロック1の排気側面29には、前後方向に長い円筒状の横長ボス体37が一体に形成されており、このボス体37の内部を既述の冷却水戻り通路22と成している。図6に示すように、冷却水流入口30と冷却水戻り通路22の後端部は、横穴38によって連通している。また、図6に示すように、冷却水戻り通路22の後端部はプラグ39で塞がれている。
図4に示すように、ブロック側オイル落とし通路31,32は、シリンダブロック1の排気側面29に突設した縦長ボス体40の箇所に形成している。従って、冷却水戻り通路22が形成された横長ボス体37とブロック側オイル落とし通路31,32が形成された縦長ボス体40とによって、シリンダブロック1の剛性が高められている。シリンダブロック1の排気側面29には、補強のための補助リブ41を突設している。
(3).ウォータポンプと吸い込み構造
図5,7に示すように、シリンダブロック1の排気側面29のうち前部に、冷却水戻り通路22の終端を構成する拡張室22aを形成して、拡張室22aを側方に向けて開口させており、この拡張室22aを塞いだ状態でウォータポンプ8が配置されている。
図7に示すように、ウォータポンプ8は、冷却水戻り通路22の拡張室22aと連通した中継通路25を有するメインハウジング44と、メインハウジング44に側方から固定されたキャップ45と、メインハウジング44の前面に固定されていてポンプ室(渦巻き室)46を塞ぐポンプハウジング47と、ポンプハウジング47に軸受48を介して回転自在に保持されたプーリ49とを備えており、プーリ49に設けた主軸50に、ポンプ室46に配置された羽根車51を固定している。
ポンプ室46は、メインハウジング44に形成されている。メインハウジング44はボルトでシリンダブロック1の受け座1a(図5参照)に固定されており、ポンプハウジング47とキャップ45とは、それぞれボルトでメインハウジング44に固定されている。敢えて述べるまでもないが、ウォータポンプ8は、補機駆動ベルトを介してクランクプーリによって駆動される。
図7に示すように、キャップ45には、左右外向きに開口した戻りポート45aが形成されており、この戻りポート45aに、ホースより成るラジエータ戻り管路24が接続されている。そして、メインハウジング44とポートキャップ45とで囲われた空所に、ラジエータ23への通水を制御する第2サーモバルブ26が配置されている。
図7に示すように、第2サーモバルブ26は、メインハウジング44とポートキャップ45とで挟み保持された弁座板54と、弁座板54に固定されて左右方向外側に突出したフロントケージ55と、フロントケージ55の先端部に固定された左右長手の中心軸56と、弁座板54よりも奥側に位置して中心軸56にスライド可能に取付いたスライダー57と、スライダー57の先端に固定されて弁座板54と密着・離反自在な可動弁板58とを有しており、可動弁板58は、弁座板54に固定されたリアケージ59で支持されたばね60により、弁座板54と密着する方向に付勢されている。
弁座板54には通水穴が空いており、ケージ55,59も通水自在な構造である。スライダー57には、温度に応じて膨張・収縮する感温作動体が内蔵されており、冷却水の温度が設定値に至るまでは、感温作動体は熱膨張せずに、可動弁板58は弁座板54と密着している。従って、ラジエータ23への冷却水の循環は停止している。
他方、冷却水の温度が設定値に至ると、感温作動体が熱膨張してスライダー57が後退を開始して、これによって可動弁板58が弁座板54から離反する。従って、冷却水はラジエータ23を循環する。なお、冷却水の温度が設定温度から上昇していくと、可動弁板58の移動量の増大に連れてラジエータ23への通水量が増加していく。
第2サーモバルブ26の弁座板54により、中継通路25と戻り通路52とが区画されており、冷却水は、中継通路25からポンプ室46に吸い込まれる。図7及び図9に矢印61で示すように、冷却水は、羽根車51の回転軸心方向からポンプ室46に流入して、ポンプ室46を周方向に流れていき、次いで、図8,9に示すように、メインハウジング44の下部に形成された前後長手の吐出通路9に至る。
図7に示すように、冷却水戻り通路22の拡張室22aとウォータポンプ8のポンプ室46とを繋ぐ中継通路25に、断面積を小さくした絞り部(くびれ部)66を形成すると共に、拡張室22aの軸心O1と第2サーモバルブ26の(中継通路25の)の軸心O2とを、第2サーモバルブ26の中心が手前にずれるように、前後方向にある程度の寸法Eだけオフセットさせている。
絞り部66を設けたことにより、中継通路25のうち絞り部66よりも外側の空間は、第2サーモバルブ26の感温部が配置される感温空間25aになっていると云える。拡張室22aは側面視で略円形に形成されている一方、中継通路25も側面視で円形に形成されており、両者の内径は概ね同じに設定されている。そして、中継通路25は、絞り部66によって略半分程度の断面積に絞られている。絞り部66の奥側は、滑らかな湾曲面66aになっている。
中継通路25に絞り部66を形成すると、図7に実線の矢印68で示すように、冷却水は、拡張室22aで直進性を殆ど無くしてから絞り部66に向かい、絞り部66によっていったん流速を速めてから、絞り部66を通過すると、感温空間25aでは、流速を低下させつつ当該絞り部66の中心線の放射方向に拡散していく。また、冷却水は、拡張室22aで十分に混ざり合って温度が均一化されるため、第2サーモバルブ26の感温部に、温度が均一化された冷却水を満遍なく接触させることができる。その結果、第2サーモバルブ26の応答性を向上できる。
(4).ウォータポンプからの吐出構造
図9に示すように、吐出通路9の下流側の端部には、ヘッド行き送水通路10の横長部10aと、ブロック行き送水通路11の横長部11aとが連通している。図8に実線で示すように、ブロック行き送水通路11の横長部11aは、メインハウジング44とシリンダブロック1とに跨がった状態で形成されており、横長部11aの奥端部(下流端部)に、ブロック行き送水通路11の縦長部11bが連通していて、縦長部11bがメインブロックジャケット6bの前端部と連通している。
図8に一点鎖線で示すように、ヘッド行き送水通路10の横長部10aも、メインハウジング44とシリンダブロック1とに跨がった状態で形成されており、横長部10aの奥部に、フロントブロックジャケット6aと連通する縦長部10bが連通している。
図2,3,6にも、ヘッド行き送水通路10とブロック行き送水通路11とを明示している。既述のとおり、ヘッド行き送水通路10の横長部10aとブロック行き送水通路11の横長部11aとはシリンダブロック1にも形成されているが、図5では、シリンダブロック1に形成されている横長部10a,11aを明示している。
ブロック行き送水通路11の横長部11aに、第1サーモバルブ12が配置されている。第1サーモバルブ12は、第2サーモバルブ26と同様に、弁座板54とフロントケージ55と中心軸56とスライダー57と可動弁板58とばね60とを有しており、弁座板54はシリンダブロック1とメインハウジング44とで挟み固定されている。但し、この第1サーモバルブ12では、ばね60は、中心軸56に固定されたフランジ64で支持されている。
本実施形態では、請求項との関係では、ウォータポンプ8の吐出通路9が第1通路に該当して、ブロック行き送水通路11の横長部11aが第2通路に該当する。そして、図8に示すように、ウォータポンプ8の吐出通路9は前後長手の姿勢である一方、ブロック行き送水通路11の横長部11aは左右長手の姿勢であり、平面視で両者の流れ方向が直角に交差しているため、両者の高さが同じであると、圧損が大きくなるという問題がある。
この点について、本実施形態では、図9に示すように、ブロック行き送水通路11の横長部11aを、吐出通路9に対して、当該横長部11a及び吐出通路9の軸線と直交した方向である下方にオフセットさせている(下げている)。このように構成すると、吐出通路9から放出された冷却水は、下向きに方向を変えて横長部11aの内周面に沿って流れていき、横長部11aの軸心回りの旋回流となって、横長部11aの奥部に向けてスムースに流れていく。
従って、流れ抵抗が著しく低減されて圧損を大幅に抑制できる。その結果、機関の冷却性能を向上できると共に、ウォータポンプ8の負担を軽減して燃費向上に貢献できる。また、冷却水が横長部11aにおいて旋回流となることにより、冷却水の直進性が消えるため、第1サーモバルブ12の感温部に冷却水を満遍なく接触させることができて、第1サーモバルブ12の応答性を向上できる。
冷却水の流れが旋回流化すると、冷却水の混合性が高まるため、冷却水の温度の均一化にも貢献している。この面でも、第1サーモバルブ12の応答性向上に貢献できる。実施形態では、ブロック行き送水通路11の横長部11aを吐出通路9の下側にオフセットしたが、横長部11aを吐出通路9の上側にオフセットさせても、同じ効果を享受できる。
吐出通路9に対する横長部11aのオフセット寸法は任意に設定できるが、本実施形態のように、吐出通路9の下面と横長部11aの上面とを略同じ高さに設定すると、いわば、吐出通路9から噴出した冷却水が横長部11aの接線方向に向かうため、冷却水の流れが一層スムース化されて圧損抑制に効果的である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、適用箇所は吐出通路とブロック行き送水通路との部分のみでなく、他の部位にも適用できる。
本願発明は、内燃機関のシリンダブロックに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
6(6a,6b) ブロックジャケット
7 ヘッドジャケット
8 ウォータポンプ
9 吐出通路(請求項の第1通路)
10 ヘッド行き送水通路
11 ブロック行き送水通路
11a 横長部(請求項の第2通路)
11b 縦長部
12 第1サーモバルブ
22 冷却水戻り通路
44 メインハウジング
46 ポンプ室
47 羽根車
49 プーリ
56 中心軸
57 感温部を内蔵したスライダー
58 可動弁板

Claims (1)

  1. ウォータポンプから吐出された冷却水が流れる通路の一部を、上流側に位置した第1通路と、前記第1通路と直交した姿勢で下流側に位置した第2通路とが連通した状態に形成している構成であって、
    前記第1通路と第2通路とは、前記第1通路から第2通路に流入した冷却水が第2通路の内部で旋回流となるように、それら両通路の軸心と直交した方向にオフセットされていて、
    前記第2通路に、感温部の膨張収縮によって可動弁板が中心軸の軸心方向に移動するサーモバルブが、前記中心軸を前記第2通路と平行にした姿勢で配置されており、冷却水が前記サーモバルブの中心軸の軸心回りに旋回するようになっている、
    内燃機関の冷却水通路。
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