JP7217506B2 - 既設管の補修方法及び既設管の補修システム - Google Patents

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Description

本発明は既設管の補修方法及び既設管の補修システムに関し、特に、光硬化性のライニング材を用いた既設管の補修方法及び既設管の補修システムに関する。
地中に埋設された既設管、例えば下水管等は、長年の使用により劣化し、その耐用年数は一般に約50年とされている。近年、耐用年数を超える下水管が増加しており、老朽化した下水管は、管路に生じた亀裂等から下水管周囲の地下水や土砂が管路内に流入し、その結果、地中に空洞が生じて地面陥没の原因となっている。また、下水管は地震等の地盤変動による影響を受けやすい等、種々の事情から所定の時期に何らかの補修が必要となる。
このような埋設された既設管の補修方法として、光硬化性のライニング材により内層管を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
この補修方法では、未硬化状態の管状の光硬化性のライニング材を折り畳まれた状態で既設管内に導入した後、ライニング材の両端部を閉鎖部材で閉鎖し、その閉鎖空間内に圧縮空気を供給して、ライニング材を折り畳まれた状態から既設管の内壁面に密着させる。この状態で、ライニング材の内部に熱風を供給してライニング材を昇温させる。その後、ライニング材の内部に導入した移動式の光照射装置によってライニング材の内面に光を照射することによりライニング材を硬化させ、既設管内面を硬化したライニング材(内層管)で被覆している。
特開2008-000924号公報
特許文献1に記載の補修方法では、光照射装置によってライニング材に光を照射する前に、ライニング材の内部温度を上昇させておくことにより、光照射による硬化時間を短縮して硬化効率を高めることができる。
しかしながら、ライニング材の硬化に必要な時間は、既設管の周囲の地下水の有無、既設管の材料、光硬化の反応熱にともなう温度変化など、光照射時の既設管やその周辺の環境状況に応じて変化するため、例えば、光照射による反応熱により、ライニング材の温度が必要以上に過熱されてしまってその一部が劣化したり、逆に、既設管の周辺の地下水によりライニング材が冷却されて硬化に要する時間が長くなったりすることがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光硬化性のライニング材に対して光照射を行う際に、ライニング材の温度上昇による劣化を防止しながら、既設管やその周辺の環境状況に応じて効率的にライニング材を硬化させることができる既設管の補修方法及び既設管の補修システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明法は、
地中に埋設された既設管の内壁面に管状のライニング材を密着させ、前記ライニング材の内部に圧縮空気を供給しつつ、前記ライニング材の内部に導入された移動式の光照射装置により、前記ライニング材の内面に光を照射して前記ライニング材を硬化させる硬化工程を含む既設管の補修方法において、
前記光照射装置は、光を照射する照射部と、前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサとを有し、
前記表面温度センサは、前記光照射装置の移動方向最前部に位置する前部表面温度センサと、移動方向最後部に位置する後部表面温度センサと、前記前部表面温度センサ及び前記後部表面温度センサの間に位置する一以上の中間部表面温度センサとを有し、
前記硬化工程において、
全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
少なくとも一つの中間部表面温度センサの測定温度が、前記後部表面温度センサの測定温度以上となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする。
この構成によれば、表面温度センサによる測定温度が、予め設定された光照射許容温度以下、すなわち、ライニング材の過熱が起こらない温度であって、且つ測定温度が所定の第1表面温度以上となる高温状態の場合に、照射部の出力低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行うことにより、ライニング材の表面温度の上昇を抑えることができる。これにより、ライニング材の過熱を防止しながら光照射を継続して行い、効率的にライニング材を硬化させることができる。
また、この構成によれば、複数の表面温度センサによって、ライニング材の表面温度をより的確に検知することができるとともに、複数の表面温度センサのうち、予め選択された少なくとも一つが所定の第1表面温度以上となった場合に、ライニング材の表面温度の上昇を抑えることで、ライニング材の過熱をより確実に防止して、ライニング材の硬化品質をより高めることができる。
また、この構成によれば、ライニング材は、光硬化反応が開始すると温度が上昇し、光硬化反応が終了すると表面温度が低下し始めるため、少なくとも一つの中間部表面温度センサの測定温度が後部表面温度センサの測定温度以上となるように制御することで、後部表面温度センサが通過する際に光硬化反応が終了した状態とすることができる。これにより、ライニング材を確実に硬化させることが可能である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の既設管の補修方法において、
前記硬化工程において、
全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が前記第1表面温度よりも低い所定の第2表面温度以下の場合に、前記光照射装置の移動速度の減少、前記照射部の出力の増加、及び圧縮空気の供給量の低減のうち、少なくとも一つを行うことを特徴とする。
この構成によれば、全ての表面温度センサによる測定温度が、ライニング材の過熱が起こらない温度範囲内であって、且つ予め選択された表面温度センサの検知表面温度が第1表面温度よりも低い所定の第2表面温度以下である低温状態の場合に、光照射装置の移動速度の低下、出力の増加、及び圧縮空気の供給量の低減のうち、少なくとも一つを行うことにより、ライニング材に十分に光を照射したり、温度を上昇させたりして硬化を促進することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の既設管の補修方法において、
前記複数の表面温度センサのうち、前記後部表面温度センサと隣り合う中間部表面温度センサの測定温度が前記後部表面温度センサの測定温度以上且つ最も高い温度となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする。
この構成によれば、ライニング材の硬化を確実にしながら、不要な光照射を低減して、ライニング材の硬化効率を高めることができる。
請求項に記載の発明は、地中に埋設された既設管の内壁面に管状のライニング材を密着させ、前記ライニング材の内部に圧縮空気を供給しつつ、前記ライニング材の内部に導入された移動式の光照射装置により、前記ライニング材の内面に光を照射して前記ライニング材を硬化させる硬化工程を含む既設管の補修方法において、
前記既設管と前記ライニング材との間に配置されて、前記ライニング材の外周面の温度を測定する外表面温度センサを含み、
前記外表面温度センサは、前記ライニング材の筒軸方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
前記光照射装置は、光を照射する照射部と、前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサとを有し、
前記照射部は、前記光照射装置の移動方向に間隔をあけて複数設けられ、
前記硬化工程において、
前記表面温度センサによる測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ前記測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
前記複数の外表面温度センサのうち、最も測定温度の高い外表面温度センサによる測定温度が、所定の低閾値温度以下の場合に、前記最も測定温度の高い外表面温度センサよりも前記光照射装置の移動方向前方側に位置する前記照射部の出力を増加することを特徴とする。
この構成によれば、既設管の内壁と接触するライニング材の外周面は、周辺の地下水により冷却された既設管の影響により冷やされるが、ライニング材の外周面の温度を測定して、これが所定の低閾値温度以下の場合、すなわち、ライニング材の外周面の温度が低い場合に、光照射装置の照射部の出力を増加させることで、ライニング材の外周面温度を高めて適切にライニング材を硬化させることができる。
また、請求項に記載の発明は、
地中に埋設された既設管内に導入される管状のライニング材と、
該ライニング材の内部に圧縮空気を供給する空気供給手段と、
前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサ及び光を照射する照射部を有する移動式の光照射装置と、
前記空気供給手段及び前記光照射装置と接続され、前記表面温度センサの測定温度に基づいて前記空気供給手段及び前記光照射装置を制御する制御装置と、を備え、
前記ライニング材の内部に導入した前記光照射装置により、前記ライニング材の内側から光を照射して該ライニング材を硬化させる既設管の補修システムにおいて、
前記表面温度センサは、前記光照射装置の移動方向最前部に位置する前部表面温度センサと、移動方向最後部に位置する後部表面温度センサと、前記前部表面温度センサ及び前記後部表面温度センサの間に位置する一以上の中間部表面温度センサとを有し、
前記制御装置は、
全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び前記空気供給手段による圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
少なくとも一つの中間部表面温度センサの測定温度が、前記後部表面温度センサの測定温度以上となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする。
この構成によれば、表面温度センサによる測定温度が、予め設定された光照射許容温度以下、すなわち、ライニング材の過熱が起こらない温度範囲内であって、且つ検知表面温度が所定の第1表面温度以上である高温状態の場合に、照射部の出力低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行うことにより、ライニング材の表面温度の上昇を抑えることができる。これにより、ライニング材の過熱を防止しながら光照射を継続して行い、効率的にライニング材を硬化させることができる。
本発明の既設管の補修方法及び既設管の補修システムによれば、光硬化性のライニング材に対して光照射を行う際に、ライニング材の温度上昇による劣化を防止しながら、既設管やその周辺の環境状況に応じて効率的にライニング材を硬化させることができる。
本発明に係る既設管の補修システムを模式的に示す断面図。 補修システムの構成図。 光照射装置を示す側面図。 補修工程を説明する図。 補修工程を説明する図。 表面温度センサによる温度分布の例を示すグラフ。 補修工程を説明する図。 光照射装置の変形例を示す側面図。 補修システムの変更例を説明する断面図。
図1は、本発明に係る既設管の補修システム10を模式的に示す断面図であり、図2は、補修システム10の構成図である。本実施の形態の補修システム10は、地中に埋設された既設管である下水管70の補修に適用される。下水管70は、2つのマンホール72,73の間に配設されており、これらを連通している。下水管70の上流側及び下流側には、補修作業の際に下水の流れを堰き止めるための止水部材74,75が設置される。止水部材74,75としては、内部に空気等の流体を供給することにより膨張するゴム製のパッカーを用いることができる。
補修システム10は、更生管を形成するライニング材20と、ライニング材20に光を照射する光照射装置30とを備えるとともに、コンプレッサ(空気供給手段)12と、スチレン濃度検知器14と、一酸化炭素濃度検知器16と、脱臭装置18と、制御装置40とを備える。制御装置40は、光照射装置30、コンプレッサ12、スチレン濃度検知器14、一酸化炭素濃度検知器16及び脱臭装置18のそれぞれの有線又は無線で接続されており、これらの機器から受信したデータを記録可能であって、さらに受信データに基づいて、光照射装置30、コンプレッサ12及び脱臭装置18の運転状態を制御することが可能である。
ライニング材20は、未硬化状態では可撓性を有し、硬化後に下水管70の内径と対応する外径を有するように、下水管70の形状に適合させた筒状に形成される。ライニング材20の材料としては、例えば、繊維等からなる含浸基材(例として、ガラス繊維、ポリエステル繊維などの繊維基材やフェルトなどの不織布)に光硬化性樹脂組成物を含浸したものを使用することができる。光硬化性樹脂組成物は、重合性樹脂、重合性不飽和モノマー及び光重合開始剤を含むものとすることができ、例えば、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等の重合性樹脂をスチレン等の溶媒に溶かしたものを使用することができる。光重合開始剤としては、例えば、紫外線により樹脂の重合を促進する紫外線用重合開始剤や紫外線及び可視光線の両方の作用で樹脂の重合を促進できる光重合開始剤を使用することができる。
ライニング材20は、内面及び外面のそれぞれを保護するインナーフィルム及びアウターフィルムを含む。インナーフィルム及びアウターフィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどを用いることができる。インナーフィルムは、少なくとも光照射装置30から照射される光に対して透過性を有し、アウターフィルムは、光照射装置30から照射された光が光硬化性のライニング材20の外部に透過せず、光硬化反応に使われるように遮光性フィルムを用いることが好ましい。遮光フィルムとしては、例えば、2枚の透明ポリエチレンフィルムの間に黄色等の着色皮膜層を有する積層フィルムを用いることができる。なお、インナーフィルムはライニング材20を硬化させた後に剥離される。
光照射装置30は、移動可能に構成され、図1及び図3に示すように、照射部31と、表面温度センサ34と、雰囲気温度センサ36と、撮像手段37とを備える。また、光照射装置30はケーブル材49を介して地上の施工車50に搭載された制御装置40に接続されている。光硬化作業において、光照射装置30は、ケーブル材49を牽引することにより下水管70内を移動する。以下の説明では、光照射装置30において、移動方向前方となるケーブル材49が取り付けられている側を前方側といい、移動方向後方となる撮像装置37が取り付けられている側を後方側という。
照射部31は光照射装置30の移動方向に列をなすように複数設けられ、本実施の形態では、前方側から、第1照射部31A、第2照射部31B、第3照射部31C、第4照射部31D及び第5照射部31Eの5つの照射部が設けられている。各照射部31の両端は支持体32により支持されている。本実施の形態の照射部31は、管型のランプ(例えば、紫外線~可視光の範囲の波長を照射することが可能な、メタルハライドランプ、水銀ランプ、ガリウムランプ等)である。なお、照射部31の数はこれに限られず一つ以上であればよい。隣り合う支持体32の間には、一本以上のパイプ体33が架設されており、好ましくは照射部31の周方向に等間隔となるように3本のパイプ体33が架設される。パイプ体33及び支持体32の内部には、各照射部31に電力を供給するための導線が挿通されている。この導線は、支持体32に取付けられたケーブル材49の内部を通って地上の施工車50に搭載された電源部に接続されており、各照射部31は、制御装置40によって個別に点灯・消灯が制御可能であり、個別に照射出力を調節することができる。各照射部31の間には、照射部31が管状のライニング材20の内壁に衝突することを防止しながら管路内を移動可能にする走行手段38が設けられている。
表面温度センサ34は、ライニング材20の内表面温度を測定するものであって、光照射装置30の移動方向に間隔をあけて複数設けられており、本実施の形態では、等間隔となるように4つの支持体32のそれぞれに表面温度センサ34が取付けられている。表面温度センサ34としては、例えば、非接触型のIRセンサ(赤外線温度センサ)を用いることができる。本実施の形態では、光照射装置30の移動方向最前部に位置する前部表面温度センサ34Aと、移動方向最後部に位置する後部表面温度センサ34Eと、前部表面温度センサ34A及び後部表面温度センサ34Eの間に位置する一以上の中間部表面温度センサ34B,34C,34Dとを有する。このように表面温度センサ34を複数設けることで、ライニング材20の管軸方向の複数箇所の表面温度を同時に検知することができる。
雰囲気温度センサ36は、ライニング材20内の雰囲気温度を測定するためのものであり、光照射装置30の移動方向の中央部に位置する支持体32に設けられている。雰囲気温度センサ36としては、例えば、白金抵抗温度センサを用いることができる。なお、雰囲気温度センサ36は複数設けられていてもよく、かかる場合には、移動方向に間隔をあけて配置され、特に、光照射装置30の前方側及び後方側のそれぞれに配置されることが好ましい。表面温度センサ34及び雰囲気温度センサ36の測定データは、ケーブル材49内の導線を介して制御装置40に送信される。
撮像手段37は、例えば、管路内を撮像可能なテレビカメラであって、光照射装置30の後端部に設置されている。撮像データは制御装置40へ送信され、制御装置40の表示手段46(例えば、モニタ画面など)に表示される。なお、撮像手段37は、光照射装置30の前端部及び後端部のそれぞれに取付けられていてもよい。
コンプレッサ12は地上の施工車50に搭載され、ホース52を介してライニング材20の内部に圧縮空気を供給する。コンプレッサ12による圧縮空気の供給量は、制御装置40により自動で又は操作手段42により手動で調節することができる。また、補修システム10は、コンプレッサ12とともに空気を冷却する冷却機を備え、冷却された圧縮空気を供給可能な構成としてもよい。
スチレン濃度検知器14及び一酸化炭素濃度検知器16は、それぞれ、ライニング材20に対して圧縮空気の送気方向の下流側、且つ脱臭装置18の上流側に配置され、ライニング材20内を通過した空気中のスチレン濃度及び一酸化炭素濃度のそれぞれを測定する。
脱臭装置18は地上に配置され、ライニング材20内を通過した気体に含まれる臭気原因物質を除去する処理を行う。具体的には、ライニング材20から排出された空気が、ホース54を介して地上に配置された脱臭装置18に取り込まれ、臭気処理が行われてから外部に排出される。脱臭装置18は、脱臭処理部に流入する前の気体中の臭気原因物質の濃度を測定するための濃度測定器を上流側に設けた構造とすることができる。
制御装置40は、例えば、操作パネルやスイッチボタン等の操作手段42及びモニタ画面等の表示手段46とともに、CPU等の情報処理手段、RAMやROM等の記憶手段44、入出力インターフェイス等からなるマイクロコンピュータを備えて構成される。制御装置40は、表面温度センサ34の測定結果に基づいて、光照射装置30の走行速度、照射部31の照射出力及びコンプレッサ12による圧縮空気の供給量を制御可能に構成されている。制御装置40による他の接続機器の制御は、受信データに基づく自動制御や、操作手段42を用いて作業者が行う手動制御のいずれか一方又は両方によって実施することができる。
記憶手段44には、ライニング材20に対する所定の光照射許容温度T、所定の第1表面温度T及び所定の第2表面温度Tが設定されている。光照射許容温度Tは、ライニング材20に過熱による劣化が生じることのない管理温度値である。第1表面温度Tは光照射許容温度Tよりも低い温度、第2表面温度Tは第1表面温度Tよりも低い温度であって、光照射装置30やコンプレッサ12の運転状態を変更する基準となる温度値である。光照射許容温度T、第1表面温度T及び第2表面温度Tは、ライニング材20の材料等に応じて変化するが、一例として、光照射許容温度Tpを150℃、第1表面温度Tを120℃、第2表面温度Tを25℃とすることができる。
また、記憶手段44には、ライニング材20内の雰囲気温度に対する所定の雰囲気温度管理値が設定されている。雰囲気温度管理値は、ライニング材20が過熱により劣化することのない温度値である。さらに、記憶手段44には、スチレン濃度及び一酸化炭素濃度のそれぞれに対し、安全性を確保するための管理値であるスチレン濃度管理値及び一酸化炭素濃度管理値のそれぞれが設定されている。
制御装置40は、さらに、各温度センサ34,36や各検知器14,16による測定結果が上述した所定の管理値に達したことを視覚的及び/又は聴覚的な方法で作業者に通知する通知手段46を備える。通知手段46は、例えば、管理値を超えた際に警報音を発生する警報器とすることができる。各温度センサ34,36及び各検知器14,16による測定結果のうち、少なくとも一つが所定の管理値を超えた場合に、通知手段46による通知を行う。また、表面温度センサ34が管理値である光照射許容温度Tを超えたことによる通知の基準は、複数の表面温度センサ34A,34B,34C,34D,34Eのうち、任意に定めた一つ以上の表面温度センサ34が光照射許容温度Tを越えたときとすることができる。本実施の形態では、後部表面温度センサ34Eと隣り合う中間部表面温度センサ34Dの測定値が光照射許容温度Tを超えたときに通知を行うとともに、照射部31を消灯して、光照射装置30の移動を停止する。その後、継続的に表面温度の測定を行い、測定値が所定の作業可能範囲内となった後に、硬化作業を再開する。
また、制御装置40の記憶手段44には、ライニング材20の厚さや、補修対象となる下水管70の材質、内径、厚さ等に基づいて、硬化作業を行う際のコンプレッサ12による圧縮空気の単位時間あたりの標準供給量、光照射装置30の標準移動速度、及び各照射部30の標準出力値(すなわち、単位時間あたりの標準光照射量)が設定される。後述する硬化工程において、制御装置40は、この標準送風量、標準移動速度、及び標準出力値を初期値として、コンプレッサ12や光照射装置30を制御する。
次に、補修システム10を用いた下水管70の補修方法について説明する。
まず、図4に示すように、地上に設置された牽引装置60の牽引動作によって未硬化状態のライニング材20を一方のマンホール72から下水管70の内部に導入する(ライニング材導入工程)。牽引装置60は牽引用ロープ62を備え、ライニング材20の先端部に取付けられた牽引用ロープ62を他方のマンホール73側から引っ張ることでライニング材20が下水管70内に引き込まれる。
次に、導入されたライニング材20の内部にコンプレッサ12により圧縮空気を供給し、ライニング材20を膨張・拡径させて下水管70の内壁面に密着させる。ライニング材20の両端部は、必要な貫通孔が形成されたエンドパッカ24,25により閉塞される。その後、膨張したライニング材20の内部に光照射装置30を導入する。
光照射装置30は、一方のマンホール72から下水管70内に導入され、図示していない牽引ロープを用いて他方のマンホール73まで牽引することにより、図5に示す下水管70の硬化作業開始位置まで移動させることができる。この移動の際、撮像手段37によってライニング材20の内面を撮像して制御装置40の表示手段46で視認することで、ライニング材20の異常の有無、例えば、インナーフィルムに損傷がないか等を調査することができる。その後、必要に応じて、ライニング材20の内部に熱風を供給し、ライニング材20を昇温させる。
次に、ライニング材20の内部に圧縮空気を供給しつつ、照射部31を点灯してライニング材20の内部に光を照射し、ライニング材20に含まれる硬化性樹脂組成物を硬化させる(硬化工程)。ライニング材20は、圧縮空気の供給により下水管70の内壁への押圧状態を保持しながら硬化される。硬化作業中の空気供給動作では、光硬化による発熱を冷却できるように、比較的低温の空気(例えば、ライニング材20の内部の温度よりも低温の大気、より好ましくは、冷却機により冷却された空気)が導入される。本実施の形態では、白抜き矢印で示す圧縮空気の送風方向と、光照射装置30の移動方向とが逆方向となるように、一方のマンホール73から他方のマンホール72へ光照射装置30を移動させながら光照射を行う。また、硬化作業中、撮像手段37によってライニング材20の内面を撮像し、硬化不良等がないか確認する。
図5に示す硬化作業開始位置では、第5照射部31Eから、第4照射部31D、第3照射部31C、第2照射部31B、第1照射部31Aの順に、所定の時間をあけて各照射部31を点灯する。全ての照射部31が点灯して出力値が所定の標準出力値となった後、光照射装置30を所定の標準移動速度で移動させる。この時、コンプレッサ12による圧縮空気の供給量は所定の標準供給量となっている。硬化工程では、各センサ34,36及び各検知器14,16により、測定温度や測定濃度が所定の管理値の範囲内にあることを確認しながら作業を行う。
硬化工程において、全ての照射部31が点灯して、光照射装置30が移動を開始すると、制御装置40は、各表面温度センサ34の測定結果に基づいて、光照射装置30の移動速度、照射部31の照射出力及びコンプレッサ12による圧縮空気の供給量の制御を行う。図1は、硬化工程における光照射装置30の移動状態を示している。図6は、各表面温度センサ34が測定した温度分布の例を示すグラフであり、図6において、Aは前部表面温度センサ34A、Bは第1の中間部表面温度センサ34B、Cは第2の中間部表面温度センサ34C、Dは第3の中間部表面温度センサ34D、Eは後部表面温度センサ34Eを示している。
制御装置40は、全ての表面温度センサ34の測定温度が光照射許容温度T以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサ34の測定温度が第1表面温度T以上の場合に、照射部31の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行う。本実施の形態では、中間部表面温度センサ34B,34Cが、第1表面温度T以上の場合(図6の高温状態の温度分布を参照)に、中間部表面温度センサ34B及び/又は中間部表面温度センサ34Cと隣接する少なくとも一つの照射部31の出力を標準出力値よりも低下させるとともに、光照射装置30の移動速度を標準移動速度よりも遅くする。なお、これに代えて、またこれと同時に、圧縮空気の供給量を標準供給量よりも増加させてもよい。このような制御を行うことにより、ライニング材20の表面温度の急激な上昇を抑えながら、ライニング材20の硬化に必要な光照射量を確保することができる。また、ライニング材20の過熱を防止しながら光照射を継続して行うことができるので、効率的にライニング材20を硬化させることができる。
なお、高温状態の際の制御はこれに限られず、例えば、最初に照射部31の出力低下を行い、その後、高温状態が解消されない場合に、圧縮空気の供給量を増加させてもよい。
また、制御装置40は、全ての表面温度センサ34の測定温度が予め設定された光照射許容温度T以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサ34の測定温度が第2表面温度T以下の場合に、光照射装置30の移動速度の減少、少なくとも一つの照射部31の出力の増加及び圧縮空気の供給量の低減のうち、少なくとも一つを行う。を行う。本実施の形態では、3つの中間部表面温度センサ34B,34C,34Dのうち、少なくとも一つの中間部表面温度センサ34が第2表面温度T以下の場合(図6の低温状態の温度分布を参照)に、全ての照射部31の出力を標準出力値よりも大きくし、光照射装置30の移動速度を標準移動速度よりも減少させる。このような制御を行うことにより、ライニング材20に十分に光を照射したり、ライニング材20の温度を上昇させたりして硬化を促進することができる。
なお、低温状態の際の制御はこれに限られず、例えば、最初に照射部31の出力を増加し、その後、低温状態が解消されない場合に、光照射装置30の移動速度を低下し、さらに解消されない場合に、圧縮空気の供給量を標準供給量よりも低減させるようにしてもよい。
なお、制御の切り換えの基準となる表面温度センサ34は、任意に選択することができるが、少なくとも一つの中間部表面温度センサ34を含むことが好ましい。また、光照射量、移動速度及び圧縮空気の供給量の増減の程度は、制御装置40において予め設定しておくことが可能である。上述した制御では、図6に示す適正状態1や適正状態2の場合に、光照射装置30やコンプレッサ12の設定を変更せずに硬化作業を継続する。
また、さらに好ましい制御方法として、制御装置40は、少なくとも一つの中間部表面温度センサ34の測定温度が、前部表面温度センサ34Aの測定温度よりも高く、且つ後部表面温度センサ34Eの測定温度以上(すなわち、後部表面温度センサ34Eの測定温度と同じかそれより高い温度)となるように、光照射装置30の移動速度、少なくとも一つの照射部31の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御するようにしてもよい。かかる場合には、図6の適正状態2のライニング材20に対して、光照射量、光照射装置30の移動速度及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを変化させる。一般に、ライニング材20は、光照射による重合反応により硬化が開始すると時間の経過とともに温度が上昇し、ピーク温度に達して重合反応が終了すると、温度が下降し始める。それ故、かかる制御を行うことで、後部表面温度センサ34Eが通過する際に光硬化反応が終了した状態とすることができ、ライニング材20の硬化をより確実にすることができる。
また、より好ましい制御方法として、図6の適正状態1の温度分布のように、全ての表面温度センサ34のうち、後部表面温度センサ34Eと隣り合う中間部表面温度センサ34Dの測定温度が、後部表面温度センサ34Eの測定温度以上、且つ最も高い温度となるように、光照射装置30の移動速度、少なくとも一つの照射部31の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することができる。かかる制御を行うことで、光照射装置30の後端部近くでライニング材20がピーク温度に達するようにでき、その結果、ライニング材20の硬化を確実にしながら、不要な光照射を低減して硬化効率を高めることができる。
また、制御装置40は、雰囲気温度センサ36による測定温度が雰囲気温度管理値以上になると、光照射装置30の走行を停止し、照射部31を消灯する。これにより、ライニング材20の過熱を防止することができる。その後、継続的に雰囲気温度の測定を行い、測定値が所定の作業可能範囲内となった後に、硬化作業を再開する。
また、硬化工程では、スチレン濃度検知器14によりライニング材20内を通過した空気中のスチレン濃度を測定し、濃度がスチレン濃度管理値未満にあることを確認しながら作業を行う。スチレン濃度が管理値以上の場合、表面温度センサ34及び雰囲気温度センサ36の測定結果にかかわらず、警報器を作動させて、光照射装置30の照射部31を消灯し、走行を停止するとともに、コンプレッサ12による送気量を増加する。その後、継続的にスチレン濃度の測定を行い、濃度の測定値が所定の作業可能範囲内となった後に、硬化作業を再開する。このように、可燃性のスチレンの濃度が管理値以上となって、火災等による温度上昇が懸念される場合に、光照射装置30の照射部31を消灯して温度上昇を防止するとともに、送気量を増加させてスチレン濃度が低下するように換気を行うことで、火災の発生を防止し、ライニング材20の過熱を防止することができる。
さらに、硬化工程では、一酸化炭素濃度検知器16によりライニング材20内を通過した空気中の一酸化炭素濃度を測定し、一酸化炭素濃度が所定の限界値未満にあることを確認しながら作業を行う。一酸化炭素濃度が所定の限界値以上の場合、表面温度センサ34及び雰囲気温度センサ36の検知結果にかかわらず、警報器を作動させて、光照射装置30の照射部31を消灯し、走行を停止する。その後、継続的に一酸化炭素濃度の測定を行い、濃度の測定値が所定の作業可能範囲内となった後に、硬化作業を再開する。これにより、例えば、ライニング材20のくすぶり燃焼等により一酸化炭素濃度が限界値以上になった場合に、光照射装置30による照射を停止して、燃焼による温度上昇や火災の発生を防止することができる。
硬化作業が終了した後、図7に示すように、光照射装置30を撤去し、インナーフィルムを剥離して、硬化したライニング材20の管口処理を行い、止水部材74,75を撤去する。管口処理工程では、下水管70とマンホール72,73との接合部において、ライニング材20を開口形状に合わせて切除する。ライニング材20の切除は、例えば、切断機のカッターで硬化後のライニング材20を円状に切り取ることにより行うことができる。これにより、下水管70の内壁がこれと一体的に硬化形成されたライニング材20で被覆される。
上述したとおり、本実施の形態の補修システム10では、表面温度センサ34の測定温度に基づいて、光照射装置30やコンプレッサ12の制御を行うことにより、硬化作業において、補修対象となる下水管70やその周辺の環境状況、例えば、下水管70の周囲の地下水の有無、下水管70の材料、光硬化の反応熱にともなう温度変化などに応じて、ライニング材20の温度上昇による劣化を防止しながら効率的にライニング材20を硬化させることができる。さらに、制御装置40により、表面温度、雰囲気温度、一酸化炭素濃度及びスチレン濃度のそれぞれの測定値を経時的に記録することで、異常発生時の状況分析や、光照射による硬化効率の向上に役立てることができる。
次に、図8を用いて光照射装置30の変更例を説明する。この光照射装置30では、照射部31が、筒状の本体部と、本体部の外周面に設けられた複数のLED(発光ダイオード)35とにより構成されている。本体部37は、円筒状又は角柱状に形成することができ、角柱状の場合、LED35は、各側面壁に等間隔に配置されることが好ましい。なお、光照射装置30のその他の構成は、上述した実施の形態と同様であるため、記載を省略する。
次に、図9を用いて本発明の補修システム10の変形例を説明する。なお、図9は、補修システム10による硬化工程を示す要部拡大断面図である
変形例の補修システム10では、ライニング材20の導入工程において、下水管70の内壁面とライニング材20の外周面との間に、ライニング材20の外表面の温度を測定する外表面温度センサ39が設けられる。
外表面温度センサ39は、薄厚のシート状であって、予めライニング材20の外表面に張り付けられた構造とすることができ、ライニング材20の筒軸方向に所定の間隔をあけて複数設けられる。各外表面温度センサ39は、図示していない導線を介して制御装置40と接続されている。
硬化工程では、各外表面温度センサ39によってライニング材20の外表面の温度を継続的に測定する。一般的に、光硬化による発熱反応が生じているライニング材20の外表面では測定温度が高くなる。制御装置40は、各外表面温度センサ39が測定した温度値のうち、最も測定温度の高いものを選択し、選択された測定温度が、予め設定された低閾値温度以下の場合に、光照射装置30の移動速度を低下、照射部31の出力の増加、及び圧縮空気の供給量の低減のうち、少なくとも一つを行う。本変形例において低閾値温度は、上述した第2表面温度T以下の温度に設定されている。複数の照射部31のうち、出力が増加される照射部31は、最も測定温度の高い外表面温度センサ39よりも光照射装置30の移動方向前方側に位置するものであることが好ましい。
外表面温度センサ39は、ライニング材20の硬化作業後に導線を切断することにより、撤去せずに下水管70内に残留させることが可能である。
下水管70の内壁と接触するライニング材20の外周面は、地下水により冷却された下水管70の影響により冷やされるが、本変形例のように、ライニング材20の外周面の温度を測定して、測定温度が低い場合に、光照射装置30の移動速度を低下させたり、照射部31の出力を増加させたりすることで、ライニング材20の外周面温度を高めることができる。これにより、より適切にライニング材20を硬化させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、表面温度センサ34は複数ではなく、光照射装置30に一つ設置される構成であってもよい。表面温度センサ34が一つである場合、この表面温度センサ34の測定温度が光照射許容温度P以下であって、且つ所定の第1表面温度T以上の場合に、照射部31の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行うまた、この表面温度センサ34の測定温度が第2表面温度T以下の場合に、光照射装置30の移動速度の減少、照射部31の出力の増加、及び照射部31の出力の増加のうち、少なくとも一つを行う。また、この場合、表面温度センサ34は、光照射装置30の移動方向の中央位置又は中央位置よりも後方に取付けられることが好ましい。
10 補修システム
12 コンプレッサ(空気供給手段)
14 スチレン濃度検知器
16 一酸化炭素濃度検知器
18 脱臭装置
20 ライニング材
30 光照射装置
31 照射部
32 支持体
34A 前部表面温度センサ
34B,34C,34D 中間部表面温度センサ
34E 後部表面温度センサ
36 雰囲気温度センサ
40 制御装置
70 下水管
72,73 マンホール

Claims (6)

  1. 地中に埋設された既設管の内壁面に管状のライニング材を密着させ、前記ライニング材の内部に圧縮空気を供給しつつ、前記ライニング材の内部に導入された移動式の光照射装置により、前記ライニング材の内面に光を照射して前記ライニング材を硬化させる硬化工程を含む既設管の補修方法において、
    前記光照射装置は、光を照射する照射部と、前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサとを有し、
    前記表面温度センサは、前記光照射装置の移動方向最前部に位置する前部表面温度センサと、移動方向最後部に位置する後部表面温度センサと、前記前部表面温度センサ及び前記後部表面温度センサの間に位置する一以上の中間部表面温度センサとを有し、
    前記硬化工程において、
    全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
    少なくとも一つの中間部表面温度センサの測定温度が、前記後部表面温度センサの測定温度以上となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする既設管の補修方法。
  2. 前記硬化工程において、
    全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が前記第1表面温度よりも低い所定の第2表面温度以下の場合に、前記光照射装置の移動速度の減少、前記照射部の出力の増加、及び圧縮空気の供給量の低減のうち、少なくとも一つを行うことを特徴とする請求項に記載の既設管の補修方法。
  3. 前記複数の表面温度センサのうち、前記後部表面温度センサと隣り合う中間部表面温度センサの測定温度が前記後部表面温度センサの測定温度以上且つ最も高い温度となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の既設管の補修方法。
  4. 地中に埋設された既設管の内壁面に管状のライニング材を密着させ、前記ライニング材の内部に圧縮空気を供給しつつ、前記ライニング材の内部に導入された移動式の光照射装置により、前記ライニング材の内面に光を照射して前記ライニング材を硬化させる硬化工程を含む既設管の補修方法において、
    前記既設管と前記ライニング材との間に配置されて、前記ライニング材の外周面の温度を測定する外表面温度センサを含み、
    前記外表面温度センサは、前記ライニング材の筒軸方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記光照射装置は、光を照射する照射部と、前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサとを有し、
    前記照射部は、前記光照射装置の移動方向に間隔をあけて複数設けられ、
    前記硬化工程において、
    前記表面温度センサによる測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ前記測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
    前記複数の外表面温度センサのうち、最も測定温度の高い外表面温度センサによる測定温度が、所定の低閾値温度以下の場合に、前記最も測定温度の高い外表面温度センサよりも前記光照射装置の移動方向前方側に位置する前記照射部の出力を増加することを特徴とする既設管の補修方法
  5. 地中に埋設された既設管内に導入される管状のライニング材と、
    該ライニング材の内部に圧縮空気を供給する空気供給手段と、
    前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサ及び光を照射する照射部を有する移動式の光照射装置と、
    前記空気供給手段及び前記光照射装置と接続され、前記表面温度センサの測定温度に基づいて前記空気供給手段及び前記光照射装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記ライニング材の内部に導入した前記光照射装置により、前記ライニング材の内側から光を照射して該ライニング材を硬化させる既設管の補修システムにおいて、
    前記表面温度センサは、前記光照射装置の移動方向最前部に位置する前部表面温度センサと、移動方向最後部に位置する後部表面温度センサと、前記前部表面温度センサ及び前記後部表面温度センサの間に位置する一以上の中間部表面温度センサとを有し、
    前記制御装置は、
    全ての表面温度センサの測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ予め選択された少なくとも一つの表面温度センサの測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び前記空気供給手段による圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
    少なくとも一つの中間部表面温度センサの測定温度が、前記後部表面温度センサの測定温度以上となるように、前記光照射装置の移動速度、前記照射部の出力及び圧縮空気の供給量のうちの少なくとも一つを制御することを特徴とする既設管の補修システム。
  6. 地中に埋設された既設管内に導入される管状のライニング材と、
    該ライニング材の内部に圧縮空気を供給する空気供給手段と、
    前記ライニング材の表面温度を測定する表面温度センサ及び光を照射する照射部を有する移動式の光照射装置と、
    前記空気供給手段及び前記光照射装置と接続され、前記表面温度センサの測定温度に基づいて前記空気供給手段及び前記光照射装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記ライニング材の内部に導入した前記光照射装置により、前記ライニング材の内側から光を照射して該ライニング材を硬化させる既設管の補修システムにおいて、
    前記既設管と前記ライニング材との間に配置されて、前記ライニング材の外周面の温度を測定する外表面温度センサを備え、
    前記外表面温度センサは、前記ライニング材の筒軸方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記照射部は、前記光照射装置の移動方向に間隔をあけて複数設けられ、
    前記制御装置は、
    前記表面温度センサによる測定温度が予め設定された光照射許容温度以下であって、且つ前記測定温度が所定の第1表面温度以上の場合に、前記照射部の出力の低下及び圧縮空気の供給量の増加のうち、少なくとも一つを行い、さらに、
    前記複数の外表面温度センサのうち、最も測定温度の高い外表面温度センサによる測定温度が、所定の低閾値温度以下の場合に、前記最も測定温度の高い外表面温度センサよりも前記光照射装置の移動方向前方側に位置する前記照射部の出力を増加することを特徴とする既設管の補修システム。
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