JP7215161B2 - 光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法 - Google Patents

光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法に関するものである。
光導波路および光素子の各部品を備える光モジュールでは、光導波路のコア部に形成された傾斜面からなるミラーにより、コア部の光路を変換し、光素子と結合させる。このため、傾斜面の角度や面精度といった性状が、光モジュールにおける損失を左右することとなる。そこで、傾斜面の性状を短時間に評価する方法が求められている。
特許文献1には、線状のコアと、コアに形成された光反射面と、を備える光導波路の検査方法として、光導波路のコアの端部から光を入射し、その光を光反射面で反射させた後、光導波路から出射させ、出射した光を撮像して画像上における輝度を測定し、測定した輝度のうち閾値以上のピクセルの数をエリア積算値として求め、このエリア積算値に基づいて光反射面の湾曲の程度を評価する方法が開示されている。すなわち、この方法では、光反射面の湾曲の程度と、エリア積算値と、の間に相関関係があることを利用して、光反射面の湾曲の程度を評価している。
特開2017-111025号公報
前述したように、特許文献1に記載の方法では、撮像した画像上において、輝度が閾値以上であるピクセルの数をエリア積算値とし、このエリア積算値に基づいて光反射面の湾曲の程度を評価している。つまり、エリア積算値は、出射した光を撮像した画像において、所定の輝度を満たす面積に相当する。
ところで、このようなエリア積算値に基づく評価では、光反射面を介した光導波路と光素子との結合損失を抑えるという目的を果たすことができない場合がある。例えば、エリア積算値は十分に大きいものの、輝度が閾値以上であるピクセルが画像内で分散しているようなケースがあり得る。このような場合、光モジュールの光結合構造によっては、光導波路の結合損失が悪化する原因となり得る。
しかしながら、前述したようなエリア積算値に基づく評価では、このように輝度が閾値以上であるピクセルがどのように分布していたとしても、その分布が考慮されないという課題がある。
さらには、輝度そのものには光反射面の角度分布の情報が含まれないため、光反射面と光素子との相互の位置合わせを最適化するための評価としては不十分であるという課題がある。
本発明の目的は、光路変換部における反射光の角度の分布状態を考慮しつつ光導波路を簡単に評価することができる光導波路の評価方法、および、部品間の結合損失が小さい光モジュールを効率よく製造可能な光モジュールの製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)~(6)の本発明により達成される。
(1) 線状に延在するコア部と、前記コア部の光路を変換する傾斜面と、を備える光導波路を評価する方法であって、
前記コア部に光を入射し、前記傾斜面で反射されて出射した出射光を検出面で受光し、前記検出面の面内の所定方向における前記出射光の輝度分布曲線を求める工程と、
前記輝度分布曲線を、あらかじめ取得しておいた変換式による変換に供して、前記傾斜面の角度分布曲線を求める工程と、
前記角度分布曲線に基づいて前記光導波路を評価する工程と、
を有することを特徴とする光導波路の評価方法。
(2) 前記光導波路を評価する工程は、
前記角度分布曲線において、角度変位が連続して閾値範囲内になっている部分の長さを求め、
前記部分の長さと、前記傾斜面の前記所定方向成分の長さと、に基づいて、前記光導波路を評価する工程である上記(1)に記載の光導波路の評価方法。
(3) 前記角度分布曲線の前記部分の形状に基づき、前記光導波路を評価する上記(2)に記載の光導波路の評価方法。
(4) 前記傾斜面から光を入射させ、前記コア部から出射した光を撮像して得られた画像から求めた前記コア部の厚さを、前記傾斜面の前記所定方向成分の長さとして求める上記(2)または(3)に記載の光導波路の評価方法。
(5) 前記変換式は、
あらかじめ前記傾斜面のプロファイルを取得した後、前記プロファイルを微小な区間に分けるとともに、前記区間ごとの角度を求め、
前記区間の角度をプロットすることにより、変換式算出用の角度分布曲線を求め、
前記変換式算出用の角度分布曲線と、前記光導波路と同一の光導波路についてあらかじめ取得しておいた出射光の輝度分布曲線と、の差分を最小化する係数およびオフセット量の少なくとも一方を求めて導出された式である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光導波路の評価方法。
(6) 線状に延在するコア部と前記コア部の光路を変換する傾斜面とを備える光導波路、および、光素子を備える光モジュールの製造方法であって、
前記光導波路の前記コア部に光を入射し、前記傾斜面で反射されて出射した出射光を検出面で受光し、前記検出面の面内の所定方向における前記出射光の輝度分布曲線を求める工程と、
前記輝度分布曲線を、あらかじめ取得しておいた変換式による変換に供して、前記傾斜面の角度分布曲線を求める工程と、
前記角度分布曲線において、角度変位が連続して閾値範囲内になっている部分の位置を求める工程と、
前記部分の位置に基づいて、前記光導波路の前記傾斜面に対する前記光素子の位置決めを行う工程と、
を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
本発明によれば、光路変換部における角度の分布状態を考慮しつつ光導波路を評価することができる。
また、本発明によれば、部品間の結合損失が小さい光モジュールを効率よく製造することができる。
実施形態に係る光導波路の評価方法に供される光導波路の一例を示す斜視図である。 図1に示す光導波路を評価する方法に用いる装置の一例を模式的に示す側面図である。 実施形態に係る光導波路の評価方法を説明するための工程図である。 2次元の輝度分布の例を示す図である。 図4に示す2次元の輝度分布から求めた、コア部の延在方向における輝度分布曲線CLの一例である。 共焦点レーザー顕微鏡によって求められたミラー(傾斜面)のプロファイルPR、および、このプロファイルPRから導出された角度分布曲線CA’を表す図である。 図6に示すミラーのプロファイルPRを取得する方法を説明するための図である。 輝度分布曲線CLを角度分布曲線CAに変換する手順を説明するための図である。 評価工程を説明するための図である。 ミラー(傾斜面)の所定方向成分の長さbを求める方法を説明するための図である。 図5とは別の輝度分布曲線CLの例である。 実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための工程図である。 実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための図である。 実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
(光導波路)
まず、実施形態に係る光導波路の評価方法の説明に先立ち、この評価方法に供される光導波路の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る光導波路の評価方法に供される光導波路の一例を示す斜視図である。
図1に示す光導波路9は、層状をなす、光信号を伝送し得る部材である。この光導波路9は、クラッド層91、コア層93およびクラッド層92が下方からこの順で積層されてなる積層体である。
コア層93は、図1に示すように、直線状に延伸するコア部94と、各コア部94にそれぞれ併設され、すなわち、コア層93内においてコア部94の両側に設けられ、コア部94より屈折率の低い側面クラッド部95と、を有している。
コア部94の幅および高さは、特に限定されないが、1~200μm程度とされる。また、コア層93に形成されているコア部94の数は、特に限定されず、例えば2~100本程度とされる。
光導波路9には、図1に示すように、コア部94の途中にミラー97が形成されている。このミラー97により、例えば、光入出射面96からコア部94に入射した光の伝搬方向が変換され、光導波路9の厚さ方向の外部に光を取り出すことができる。そして、例えばミラー97の位置に合わせて光ファイバーや光素子等の光学部品を設けることにより、光導波路9とこれらの光学部品とを光学的に接続することができる。
このミラー97は、コア部94の途中を凹没させるように加工し、これにより得られる凹部970の傾斜面で構成されている。ミラー97の性能が信号光の反射角に大きく影響し、ひいては光導波路9と光学部品との光結合効率に大きな影響を及ぼすため、ミラー97の性能を的確に評価することは重要である。
ミラー97を構成する傾斜面は、図1に示すように、クラッド層92からコア層93を経てクラッド層91に至るまでの間に連続して形成された平坦面であり、この平坦面は、コア部94の光軸に対して傾斜している。
なお、ミラー97は、コア部94の途中ではなく、コア部94の延長線上に位置する側面クラッド部95に形成されていてもよい。
また、測定に供される光導波路9の屈折率分布は、特に限定されず、例えば屈折率が不連続的に変化したいわゆるステップインデックス(SI)型の分布であってもよく、屈折率が連続的に変化したいわゆるグレーデッドインデックス(GI)型の分布であってもよい。
(光導波路の評価装置)
次に、実施形態に係る光導波路の評価方法に用いる装置の一例について説明する。
図2は、図1に示す光導波路を評価する方法に用いる装置の一例を模式的に示す側面図である。なお、図2中の左右方向をX軸方向、上下方向をZ軸方向、紙面厚さ方向をY軸方向とする。
図2に示す評価装置1は、光導波路9の光入出射面96に向けて光を照射する光源11と、光導波路9のミラー97から出射した光を撮像するカメラ12と、カメラ12をZ軸方向に駆動するアクチュエーター13と、カメラ12で撮像された画像上において出射光の輝度分布曲線を求め、角度分布曲線を求める制御部14と、を備えている。また、図2に示す評価装置1は、光導波路9を保持するステージ15を備えている。以下、評価装置1の各部について説明する。
ステージ15は、光導波路9を載置し得る台である。図2に示すステージ15は、板状をなしている。ステージ15は、例えば金属製、ガラス製、セラミックス製、樹脂製の平板等で構成される。
また、ステージ15の上面には、必要に応じて粘着層151が設けられていてもよい。この粘着層151により、ステージ15上に光導波路9を容易に固定することができる。また、粘着層151と光導波路9とが密着したとき、粘着層151が光導波路9の下面の形状に追従することにより、仮に光導波路9の下面に凹凸が存在していたとしても、その凹凸が粘着剤によって埋められる。このため、撮像された画像において凹凸の光学的な影響を軽減することができる。したがって、粘着層151には、柔軟性を有するものが好ましく用いられる。
なお、ステージ15には、必要に応じて、光導波路9をX-Y平面に沿って搬送したり、Z方向に沿って搬送したりする機能を付してもよい。すなわち、ステージ15は、いわゆるXYステージやXYZステージであってもよい。
光源11は、光導波路9の光入出射面96に対向して設置されている。図2に示す光源11は、発光部111と、出射部112と、発光部111と出射部112との間を光学的に接続するライトガイド113と、を備えている。
発光部111としては、例えば、発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプのような各種ランプ、各種レーザー光源等の発光素子等が挙げられる。このうち、各種レーザー光源が好ましく用いられる。
発光部111が出射する光は、特に限定されないが、例えば、発光スペクトルの最大ピーク波長が350~1400nmの光とされる。また、発光スペクトルの最大ピーク波長は、600~1100nm程度であるのが好ましく、625~950nm程度であるのがより好ましい。
出射部112は、ライトガイド113を介して伝搬してきた光を光入出射面96に対して入射させるように配置されている。
カメラ12は、図2に示す光導波路9の上方に設置され、ミラー97から出射してきた光を撮像する。カメラ12と光導波路9との離間距離は、カメラ12内の光学系の仕様、例えば拡大倍率、必要照度等に応じて適宜選択される。
図2に示すカメラ12は、光導波路9に相対する対物レンズ121と、ミラー97で反射された光を対物レンズ121で拡大して撮像する撮像素子122(検出面)と、対物レンズ121や撮像素子122を収納する筐体123と、を備えている。
対物レンズ121の拡大倍率は、特に限定されないが、2~300倍程度であるのが好ましく、5~200倍程度であるのがより好ましい。また、対物レンズ121の開口数(NA)は、0.01~0.4程度であるのが好ましく、0.02~0.35程度であるのがより好ましい。
撮像素子122としては、光の受光位置と輝度とを特定し得るものであればよく、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、イメージングプレート等が挙げられる。
また、カメラ12は、上述したような対物レンズ121、撮像素子122および筐体123の他に、他の光学要素を備えていてもよい。他の光学要素としては、例えばバンドパスフィルター、コリメートレンズ、偏光子等が挙げられる。
アクチュエーター13は、カメラ12をZ方向に駆動する駆動装置である。アクチュエーター13では、その駆動量を精密に調整することができるので、ミラー97と撮像素子122との離間距離を厳密に制御することができる。
アクチュエーター13は、リニアアクチュエーターの他、油圧シリンダー、電動シリンダーのような動力シリンダー等であってもよい。
制御部14は、光源11、カメラ12およびアクチュエーター13とそれぞれ電気的に接続され、これらの動作を制御する。具体的には、光源11から出射する光量を調整するとともに、ミラー97で反射された光をカメラ12で撮像する。そして、取得した画像を解析し、画像上における出射光の輝度分布を求める。また、アクチュエーター13によりミラー97と撮像素子122との離間距離を変更するとともに、離間距離の変更動作に同期して撮像動作を行う。
(光導波路の評価方法)
次に、実施形態に係る光導波路の評価方法について説明する。
図3は、実施形態に係る光導波路の評価方法を説明するための工程図である。
本実施形態に係る光導波路の評価方法は、図3に示すように、コア部94に光を入射し、ミラー97(傾斜面)で反射されて出射した出射光をカメラ12の撮像素子122(検出面)で受光し、撮像素子122の面内の所定方向における出射光の輝度分布曲線CLを求める輝度分布曲線取得工程S01と、輝度分布曲線CLに基づいて、ミラー97の角度分布曲線CAを求める角度分布曲線取得工程S02と、角度分布曲線CAに基づいて光導波路9を評価する評価工程S03と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]輝度分布曲線取得工程S01
まず、光源11から光を出射させ、光入出射面96からコア部94に光を入射させる。コア部94に入射した光は、ミラー97で反射され、光導波路9の上方に向かって光路が90°変換される。そして、カメラ12に入射し、撮像素子122で撮像される。これにより、撮像素子122では、反射光を画像として取得することができる。取得した画像は、制御部14に送信され、制御部14において画像処理を行う。具体的には、画像を構成する各画素には、輝度の情報が付随しているため、制御部14では、2次元的な輝度分布を取得することができる。
このようにして得られた2次元の輝度分布の例を図4に示す。図4に示す2次元の輝度分布では、反射光の輝度が長方形状の範囲に表されており、かつ、各画素で取得された輝度の大きさが濃淡で表されている。具体的には、輝度が大きい領域は淡色で、輝度が小さい領域は濃色で表されている。
次に、制御部14において、このような2次元の輝度分布から、所定方向における1次元の輝度分布を抽出する。所定方向は、2次元の輝度分布の面内の方向、すなわち、撮像素子122の面内の方向であれば、特に限定されないが、本実施形態では、一例として、コア部94の延在方向とする。図4では、左右方向である。そして、2次元の輝度分布から、コア部94の延在方向における1次元の輝度分布曲線を求める。
図5は、図4に示す2次元の輝度分布から求めた、コア部94の延在方向における輝度分布曲線CLの一例である。具体的には、図5に示す輝度分布曲線CLは、図4に示す2次元の輝度分布のうち、コア部94の延在方向と平行で、かつ上下方向の中心を通過するように引いた方向軸上における輝度分布曲線CLである。なお、図5に示す輝度分布曲線CLでは、縦軸の最大輝度を1に規格化している。したがって、図5の縦軸は任意単位である。また、横軸は、光導波路9に形成された凹部970の底を原点としたときの距離である。
図5に示すように、輝度分布は一定ではなく、輝度の揺らぎを持っていることが多い。このため、輝度分布曲線CLは、一定にならず、距離に応じて変化する。
[2]角度分布曲線取得工程S02
次に、輝度分布曲線CLに基づいて、後述する手順で、ミラー97の角度分布曲線を求める。
角度分布曲線とは、コア部94の延在方向と平行な方向軸をミラー97上に投影したとき、その方向軸上におけるミラー97の角度の分布を表した曲線のことをいう。このような角度分布曲線は、通常、ミラー97を構成する傾斜面に接触探針や測距用レーザーを走査し、傾斜面の変位量分布、すなわちミラー97のプロファイルを取得した後、その変位量から角度変化を算出することによって求められる。したがって、ミラー97の角度分布曲線を求めることは、これまで、このような傾斜面の変位量を直接測定するという手間のかかる作業を伴っていた。このため、角度分布曲線を求めることは容易ではなく、それに基づく光導波路9の評価を行うことには、多くの手間とコストを要していた。
かかる課題について、本発明者は、ミラー97の角度分布に基づく評価を簡単に行う方法について鋭意検討を重ねた。そして、輝度分布曲線CLから角度分布曲線CAを導き得ることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明者は、輝度分布曲線CLの変化率の推移と、角度分布曲線CAの変化率の推移との間に、一定の相関関係があることを見出した。つまり、輝度分布曲線CLの形状を角度分布曲線CAの形状に変換可能であることを見出した。
図6は、共焦点レーザー顕微鏡によって求められたミラー97(傾斜面)のプロファイルPR、および、このプロファイルPRから導出された角度分布曲線CA’を表す図である。また、図7は、図6に示すミラー97のプロファイルPRを取得する方法を説明するための図である。
ミラー97のプロファイルPRは、横軸に、光導波路9の凹部970の底に設定した原点からの距離をとり、縦軸に、ミラー97の変位量をとったとき、ミラー97の面変位の分布を表したものである。このプロファイルPRの取得にあたっては、図7に示すように、まず、ミラー97がほぼ水平になるように、光導波路9を固定する。次に、ミラー97に対向するように共焦点レーザー顕微鏡Mを載置する。そして、共焦点レーザー顕微鏡Mを用いてミラー97までの距離を測定し、それに基づいてミラー97の変位量の分布、すなわちミラー97のプロファイルPRを取得する。
なお、図6の横軸の数値は、図5に示す輝度分布曲線CLの横軸と合わせるため、実測した水平方向の距離を1.414で割った値としている。なお、この1.414という値は、角度θが45°であるとき、コア層93の厚さに対する、ミラー97の長さの比(√2/1)から求められる値である。
このようにプロファイルPRから導出された図6の角度分布曲線CA’は、プロファイルPRから直接導出された曲線であることから、その縦軸は角度変位となる。なお、図6では、角度分布曲線CA’の縦軸を、図2に示すミラー97とクラッド層91の下面とのなす角度θが45°であるとき、その角度を基準(0°)としたときの角度変位として表している。このような角度分布曲線CA’は、測距手段等を用いて求められたミラー97のプロファイルPRから導出されたものであるため、ミラー97の角度分布を忠実に表したものといえる。したがって、本来であれば、この角度分布曲線CA’が簡単に求められればよいが、前述したように、これを求めるためには多くの手間を必要とする。
そこで、本実施形態では、前述したようにして輝度分布曲線CLから角度分布曲線CAを推定することとした。
輝度分布曲線CLが表されている座標系の縦軸は、図5に示すように任意単位の座標軸であることから、この輝度分布曲線CLから角度分布曲線CAを推定するためには、輝度分布曲線CLの縦軸の数値を、角度分布曲線CAの縦軸の数値に換算する必要がある。つまり、曲線の形状については変換可能であるものの、縦軸の換算が必要となる。
図6に示す角度分布曲線CA’は、ミラー97のプロファイルPRから別途求めた曲線である。具体的には、ミラー97のプロファイルPRを微小な区間に分け、各区間の角度を求める。そして、各区間の角度をプロットすることにより、角度分布曲線CA’が得られる。したがって、この角度分布曲線CA’では、実際のミラー97の角度分布がほぼ忠実に反映されていることになる。このため、輝度分布曲線CLから角度分布曲線CAを推定するためには、まず、同一の光導波路9に対して、あらかじめ輝度分布曲線CLを取得するとともに、ミラー97のプロファイルPRも取得して、そこから角度分布曲線CA’を導出する。そして、輝度分布曲線CLを角度分布曲線CAに変換したとき、変換結果、つまり角度分布曲線CAが、別途取得した角度分布曲線CA’に近づくように、変換式を求めるようにすればよい。
図8は、輝度分布曲線CLを角度分布曲線CAに変換する手順を説明するための図である。
具体的には、まず、輝度分布曲線CLをそのまま角度分布曲線CA1とする。角度分布曲線CA1の縦軸は、任意単位である。
次に、あらかじめ求めておいた角度分布曲線CA’と角度分布曲線CA1とを比較する。そして、角度分布曲線CA’と角度分布曲線CA1との差分ができるだけ小さくなるように、角度分布曲線CA1に任意の係数を掛けるか、角度分布曲線CA1を任意量オフセットするか、またはその両方を行うといった「変換」を行う。一例として、図8の場合、角度分布曲線CA1と角度分布曲線CA’との差分をできるだけ小さくするためには、角度分布曲線CA1に係数「1.0」を掛けるとともに、角度分布曲線CA1を下方に「0.45」オフセットするような変換が考えられる。かかる変換式を適用することにより、角度分布曲線CA1が「角度分布曲線CA」に変換される。図8では、変換後の角度分布曲線CAが、角度分布曲線CA’と良好な近似を示していることがわかる。なお、オフセットする方向は、縦軸方向であっても、横軸方向であってもよい。
以上のようにしてあらかじめ求めておいた変換式を用いることにより、輝度分布曲線CLから角度分布曲線CAを速やかにかつ簡単に推定することができる。
[3]評価工程S03
次に、角度分布曲線CAに基づいて光導波路9を評価する。
図9は、評価工程を説明するための図である。
この評価工程は、角度分布曲線CAに基づいて光導波路9を評価する工程であり、その評価内容は角度分布曲線CAに基づくものであれば特に限定されない。ここで、一例として、後述する3つの工程で構成される評価工程について説明する。
本実施形態に係る評価工程は、角度分布曲線CAにおいて、角度変位が連続して閾値範囲Th内になっている部分Aの長さaを求める特定角度範囲長計測工程S31と、ミラー97の所定方向成分の長さbを求める傾斜面長計測工程S32と、長さaと長さbとに基づいて光導波路9を評価する長さ比較工程S33と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[3-1]特定角度範囲長計測工程S31
まず、角度分布曲線CAにおいて、角度変位が連続して閾値範囲Th内になっている部分Aの長さaを求める。角度分布曲線CAは、前述したように、角度θが45°であるときを0°とした場合の角度変位を表している。したがって、角度分布曲線CAが0°よりも大きい場合、その位置におけるミラー97の角度θが45°超であることを意味しており、一方、角度分布曲線CAが0°よりも小さい場合、その位置におけるミラー97の角度θが45°未満であることを意味している。よって、角度分布曲線CAは、角度変位が0°に近いほど、ミラー97の角度θが45°に近いことになり、ミラー97おける光の反射角度が90°に近く、かつ、角度変位が少ないということになる。
そして、図9の例では、角度変位が-4°以上4°以下の範囲を閾値範囲Thとし、網掛けを施している。そうすると、角度分布曲線CAが連続してこの閾値範囲Th内に収まっているのは、横軸の距離が約17μmから約60μmの間の範囲である。角度分布曲線CAのうち、この範囲に含まれている部分Aでは、角度変位が連続して比較的小さいことから、ミラー97が角度分布の観点で高品質であるといえる。
つまり、このことは、ミラー97の面内に、角度の精度が高く、ある程度まとまった領域が存在していることの裏付けとなる。これにより、このミラー97を備える光導波路9が、高品質な光通信を実現し得ると評価することが可能になる。
具体的には、ミラー97の面内に、角度の精度が高く、かつ、ある程度まとまった領域が存在している場合、その領域での反射光の放射角度はおおよそ設計の通りとなる。したがって、ミラー97と結合させるように例えば光素子を配置する場合、その領域に光が照射されるように光素子3やレンズ54を配置することで、高い光結合効率を容易に実現することができる。
また、そのような領域がある程度まとまっていることで、光素子から放射された光の照射領域内において、角度の精度の低い領域が少ないことになるため、例えば光素子3が発光素子である場合、光素子3からミラー97を介して光導波路1から光入出射面96を介して出射し、光ファイバー等の光学部品に入射する輝度の積算値を高めることができる。したがって、総輝度値という観点からも、高い光結合効率および高いS/N比を実現することができる。
なお、領域がどの程度まとまっているか否かは、角度分布曲線CAの部分Aの大きさに基づいて判断することができる。例えば、角度分布曲線CAの部分A中に、さらに0°に特に近く、かつ、角度変位が特に少ない形状の部分が存在している場合、その部分に対応するミラー97上の領域は、反射光を一定の方向へ精度よく反射させる可能性が特に高いと推測することができる。
このため、そのようにして部分Aの形状に基づいて光導波路9を評価するようにしてもよい。これにより、光導波路9と他の光学部品との光結合効率をさらに高めるにあたって、より有用な評価を行うことができる。
一方、部分Aの外側、つまり、横軸の距離が17μmよりも小さい部分、および、60μmよりも大きい部分では、それぞれ、角度分布曲線CAで表されている角度変位が-4°未満になっている。このため、この部分では、角度変位が比較的大きいことから、ミラー97の角度の精度が低いと判断することができる。
以上のようにして光導波路9の評価、とりわけミラー97を介した光結合効率の優劣を評価することができるが、この評価をさらに定量的に行う場合には、例えば、角度分布曲線CAが連続して閾値範囲Th内に収まっている部分Aの長さaを求めるようにする。この部分Aの長さaとは、横軸における長さのことをいう。図6の例では、約43[μm](=60-17)が部分Aの長さaに相当する。
[3-2]傾斜面長計測工程S32
続いて、ミラー97の所定方向成分の長さbを求める。ミラー97の所定方向成分の長さbとは、コア層93に対して傾斜しているミラー97をコア層93が広がる面に投影したとき、その投影面の所定方向における長さ、すなわちコア部94の延在方向における長さのことである。この長さbは、あらかじめ取得されていた既知の値であってもよいが、次のようにして求めた値であってもよい。
図10は、ミラー97(傾斜面)の所定方向成分の長さbを求める方法を説明するための図である。図10に示す方法では、光源11とカメラ12の位置が、図2に示す方法とは反対である。図10に示す光源11は、光導波路9の上方に、ミラー97と対向するように設置されている。つまり、図2に示すカメラ12の位置に設置されている。図10に示すカメラ12は、光導波路9の光入出射面96に対向して設置されている。つまり、図2に示す光源11の位置に設置されている。
このような図10に示す装置構成において、光源11から光を出射すると、光導波路9の上面からミラー97に光が入射される。ミラー97で光が反射されると、コア部94を伝搬し、光入出射面96から出射する。この光は、カメラ12に入射し、撮像素子122で撮像される。このようにして撮像された画像において、光導波路9の厚さ方向における長さが「長さb」となる。
[3-3]長さ比較工程S33
以上のようにして求めた長さaと長さbとを比較する。
長さbは、実質的に、コア部94の厚さに等しい。したがって、長さbは、ミラー97の所定方向成分の最大値ということができる。そうすると、前述した長さaは、長さbに近いほど、前述したように角度の精度が高く、かつ、ある程度まとまった領域が、ミラー97においてより広い面積を占めているとみなすことができる。つまり、角度分布が良好でかつ連続している領域が、ミラー97においてより広い面積を占めているということになる。したがって、長さbに対する長さaの割合を評価指標にして、光導波路9を定量的に評価することができる。
一例として、長さbに対する長さaの割合は、ミラー角度が45度の場合、90%以上であるのが好ましく、95%以上であるのがより好ましい。このような割合を満たす光導波路9は、ミラー97における角度分布が良好で連続した領域の占有率が高いものとなる。このため、ミラー97において良好な光結合効率を実現し得る光導波路9を的確に評価することが可能になり、かかる評価方法は有用なものとなる。
なお、図9の例では、長さaが長さbとほぼ等しいことから、長さbに対する長さaの割合は、ほぼ100%である。
ここで、図11は、図5とは別の輝度分布曲線CLの例である。また、図11には、この輝度分布曲線CLを変換した角度分布曲線CAも示している。
図11に示す例では、部分Aの長さaが、図9に示す例に比べて短くなっている。このため、長さbに対する長さaの割合は、90%未満である。したがって、図11に示す例は、図5、図6および図9に示す例に比べて、ミラー97中に含まれる、角度の精度が高く、かつ、ある程度まとまった領域が少ないと評価することができる。よって、図11に示す例は、図5、図6および図9に示す例に比べて、評価指標が10%以上低いことから、他の光学部品との光結合効率の観点でやや劣る可能性がある、といったように、光導波路9を定量的に評価することが可能である。
以上のように、本実施形態に係る評価工程は、角度分布曲線CAにおいて、角度変位が連続して閾値範囲Th内になっている部分Aの長さaを求める特定角度範囲長計測工程S31と、ミラー97の所定方向成分の長さbを求める傾斜面長計測工程S32と、長さaと長さbとに基づいて光導波路9を評価する長さ比較工程S33と、を有する。
このような各工程を有することにより、評価工程は、光導波路と他の光学部品との光結合効率を定量的に評価することができる。このため、より有用な評価を行うことができる。
(光モジュールの製造方法)
次に、実施形態に係る光モジュールの製造方法について説明する。
図12は、実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための工程図である。図13および図14は、実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図13および図14の上方を「上」、下方を「下」として説明する。また、図13および図14において前述した実施形態と同様の構成部分については、先に説明したのと同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施形態に係る光モジュールの製造方法は、図14に示すように、光導波路9と、光素子3と、レンズアレイ5と、を有する光モジュール100を製造する方法である。
まず、製造方法の説明に先立ち、図14に示す光モジュール100について説明する。
図14に示す光モジュール100は、光導波路9と、電気基板2と、光導波路9と光学的に接続されている光素子3と、制御素子4と、レンズアレイ5と、を有している。このような光モジュール100では、図示しない光ファイバーがレセプタクルを介して光導波路9に接続されており、光ファイバーから出射した光を、光導波路9に導入し、ミラー97で反射させることにより、受光素子である光素子3で受光する。また、光素子3が発光素子である場合には、光素子3で出射した光をミラー97で反射させ、光導波路9を介して光ファイバーに入射させる。これにより、光ファイバーと光モジュール100との間で光通信を行うことができる。
図14に示す電気基板2は、絶縁基板21と、絶縁基板21の上面に設けられた導電層22および接点23と、を備えている。
また、図14に示す電気基板2の上面には、光素子3および制御素子4が搭載されている。これらの素子と導電層22との間は、図示しないボンディングワイヤーを介して電気的に接続されている。なお、この接続構造は、ボンディングワイヤーに限定されず、その他の構造、例えばフリップチップボンディング等で代替されてもよい。
光素子3が発光素子である場合、光素子3としては、例えば、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、有機EL素子等が挙げられる。
また、光素子3が受光素子である場合、光素子3としては、例えば、フォトダイオード(PD、APD)、フォトトランジスター等が挙げられる。
また、制御素子4としては、例えば、ドライバーIC、トランスインピーダンスアンプ(TIA)、リミッティングアンプ(LA)、またはこれらの素子を複合したコンビネーションIC等が挙げられる。
なお、電気基板2には、上述した素子以外に、CPU(中央演算処理装置)、MPU(マイクロプロセッサーユニット)、LSI、IC、RAM、ROM、コンデンサー、コイル、抵抗、ダイオード等が搭載されていてもよい。
図14に示す光導波路9の右端には、MT型光コネクター62が装着されている。このMT型光コネクター62は、図示しないレセプタクルに対してその一端側から挿入されている。
レンズアレイ5は、光導波路9と電気基板2との間に設けられている。図14に示すレンズアレイ5は、基部51と、基部51の縁から下方に向かって立設された壁部52と、を備えている。そして、壁部52の下面が電気基板2の上面に接合され、基部51の上面に光導波路9が接合されている。また、基部51にはレンズ54が形成されている。このレンズ54は、例えば凸レンズであり、基部51を通過する光を集束させることができる。
なお、レンズアレイ5には、レンズ54の他に、回折格子、偏光子、プリズム、フィルター等が設けられていてもよい。
次に、図14に示す光モジュール100の製造方法について説明する。かかる製造方法は、図12に示すように、輝度分布曲線取得工程S01と、角度分布曲線取得工程S02と、角度分布曲線CAにおいて角度変位が連続して閾値範囲Th内になっている部分Aの位置を求める特定角度範囲位置取得工程S04と、前記部分Aの位置に基づいて光導波路9のミラー97(傾斜面)に対する光素子3の位置決めを行う位置決め工程S05と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]輝度分布曲線取得工程S01
まず、光導波路の評価方法と同様にして輝度分布曲線CLを求める。
[2]角度分布曲線取得工程S02
次に、輝度分布曲線CLに基づいて、ミラー97の角度分布曲線CAを求める。
[3]特定角度範囲位置取得工程S04
次に、前述したように、角度分布曲線CAにおいて、角度変位が連続して閾値範囲Th内になっている部分Aの位置を求める。この部分Aは、前述したように、ミラー97の面内において、角度の精度が高く、かつ、ある程度まとまった領域に対応しているといえる。したがって、この部分Aに対応するミラー97の領域による反射光は、ミラー97全体の反射光のうち、光通信に最も寄与する可能性が高い光である。よって、この部分Aに対応するミラー97の領域に、光素子3から放射される放射光が照射されるように光導波路9と光素子3とを互いに位置合わせすることにより、製造される光モジュールの光結合効率を最大限に高めることが可能になる。
なお、図4に示す画像から図5に示すようにして輝度分布曲線CLを抽出する際、抽出する方向を変えることによって、互いに方向の異なる複数の輝度分布曲線CLを取得することもできる。この場合、複数の輝度分布曲線CLを変換した複数の角度分布曲線CAに基づいて、部分Aに対応するミラー97の領域をより正確に特定することが可能となり、光素子3の位置合わせをさらに正確に行うことができる。
また、撮像素子122とミラー97との距離が変わることにより、撮像素子122における部分Aの位置は変化する。したがって、ミラー97に対して光素子3を正確に位置合わせするためには、ミラー97における角度分布の情報が必要になる。つまり、角度分布曲線CAに基づく評価を行うことによって、ミラー97と光素子3との距離が変わった場合でも、ミラー97の部分Aに対応する領域から反射した光の進行方向を予測することができる。その結果、光素子3を配置すべき位置、すなわち、高い光結合効率を実現可能な光素子3の位置をより正確に特定することが可能になる。
[4]位置決め工程S05
次に、特定された部分Aの位置に基づいて、ミラー97に対する光素子3の位置決めを行う。
これにより、ミラー97と光素子3との光結合効率を最大限に高めることができる。その結果、部品間の結合損失が小さい光モジュールを効率よく製造することができる。
具体的には、角度分布曲線CAに基づくことにより、ミラー97の部分Aに対応する領域に、光素子3から放射される放射光が確実に入射する確率の高い光素子3の位置が求められるので、その光路上にレンズ54を配置すればよいことになる。したがって、レンズアレイ5を配置すべき位置をより正確に把握することができる。まず、図13に示すように、光導波路9に対してレンズアレイ5を位置合わせしつつ、接着する。これにより、ミラー97とレンズ54との間の結合損失が十分に小さい、図14に示すレンズ付き光導波路10が得られる。
続いて、図14に示すように、光素子3が搭載されている電気基板2に対してレンズ付き光導波路10を載置する。この際に、ミラー97の部分Aに対応する領域に光素子3から放射される放射光を入射させるという観点から、光素子3を配置すべき位置を求め、その位置に光素子3が配置されるように、レンズ付き光導波路10の位置を調整する。そして、調整が完了すると、レンズ付き光導波路10と電気基板2とを接着する。以上のようにして部品間の結合損失が小さい光モジュール100を製造することができる。
以上、本発明の光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、ミラーを形成するための凹部内には、必要に応じて、コア部よりも屈折率の低い材料が充填されていてもよく、ミラーに金属膜等が成膜されていてもよい。
また、光導波路の評価方法および光モジュールの製造方法では、前記実施形態に対し、任意の目的の工程が追加されていてもよい。
1 評価装置
2 電気基板
3 光素子
4 制御素子
5 レンズアレイ
9 光導波路
10 レンズ付き光導波路
11 光源
12 カメラ
13 アクチュエーター
14 制御部
15 ステージ
21 絶縁基板
22 導電層
23 接点
51 基部
52 壁部
54 レンズ
62 MT型光コネクター
91 クラッド層
92 クラッド層
93 コア層
94 コア部
95 側面クラッド部
96 光入出射面
97 ミラー
100 光モジュール
111 発光部
112 出射部
113 ライトガイド
121 対物レンズ
122 撮像素子
123 筐体
151 粘着層
970 凹部
CA 角度分布曲線
CA’ 角度分布曲線
CA1 角度分布曲線
CL 輝度分布曲線
M 共焦点レーザー顕微鏡
PR プロファイル
S01 輝度分布曲線取得工程
S02 角度分布曲線取得工程
S03 評価工程
S04 特定角度範囲位置取得工程
S05 位置決め工程
S31 特定角度範囲長計測工程
S32 傾斜面長計測工程
S33 長さ比較工程
Th 閾値範囲
θ 角度

Claims (6)

  1. 線状に延在するコア部と、前記コア部の光路を変換する傾斜面と、を備える光導波路を評価する方法であって、
    前記コア部に光を入射し、前記傾斜面で反射されて出射した出射光を検出面で受光し、前記検出面の面内の所定方向における前記出射光の輝度分布曲線を求める工程と、
    前記輝度分布曲線を、あらかじめ取得しておいた変換式による変換に供して、前記傾斜面の角度分布曲線を求める工程と、
    前記角度分布曲線に基づいて前記光導波路を評価する工程と、
    を有することを特徴とする光導波路の評価方法。
  2. 前記光導波路を評価する工程は、
    前記角度分布曲線において、角度変位が連続して閾値範囲内になっている部分の長さを求め、
    前記部分の長さと、前記傾斜面の前記所定方向成分の長さと、に基づいて、前記光導波路を評価する工程である請求項1に記載の光導波路の評価方法。
  3. 前記角度分布曲線の前記部分の形状に基づき、前記光導波路を評価する請求項2に記載の光導波路の評価方法。
  4. 前記傾斜面から光を入射させ、前記コア部から出射した光を撮像して得られた画像から求めた前記コア部の厚さを、前記傾斜面の前記所定方向成分の長さとして求める請求項2または3に記載の光導波路の評価方法。
  5. 前記変換式は、
    あらかじめ前記傾斜面のプロファイルを取得した後、前記プロファイルを微小な区間に分けるとともに、前記区間ごとの角度を求め、
    前記区間の角度をプロットすることにより、変換式算出用の角度分布曲線を求め、
    前記変換式算出用の角度分布曲線と、前記光導波路と同一の光導波路についてあらかじめ取得しておいた出射光の輝度分布曲線と、の差分を最小化する係数およびオフセット量の少なくとも一方を求めて導出された式である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路の評価方法。
  6. 線状に延在するコア部と前記コア部の光路を変換する傾斜面とを備える光導波路、および、光素子を備える光モジュールの製造方法であって、
    前記光導波路の前記コア部に光を入射し、前記傾斜面で反射されて出射した出射光を検出面で受光し、前記検出面の面内の所定方向における前記出射光の輝度分布曲線を求める工程と、
    前記輝度分布曲線を、あらかじめ取得しておいた変換式による変換に供して、前記傾斜面の角度分布曲線を求める工程と、
    前記角度分布曲線において、角度変位が連続して閾値範囲内になっている部分の位置を求める工程と、
    前記部分の位置に基づいて、前記光導波路の前記傾斜面に対する前記光素子の位置決めを行う工程と、
    を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
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