JP7213907B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に設けられるステアバイワイヤ式の操舵装置に関する。
ステアバイワイヤ式の操舵装置では、運転者が操作するステアリングホイールと、車輪を転舵させるラック軸とが機械的に切り離され、操舵角センサによりステアリングホイールの操舵角を検出して、その操舵角に応じて転舵アクチュエータにより車輪を転舵させる構成となっている。
一方、従来の一般的なラック&ピニオン式の操舵装置では、ラック軸が機械的に規制される位置で車輪の最大切れ角が決定されるのに対して、ステアバイワイヤ式の操舵装置では、ステアリングホイールとラック軸とが機械的に連結されていないため、ステアリングホイールの操舵角が機械的に制限されない。
このため、ステアバイワイヤ式の操舵装置では、ラック&ピニオン式の操舵装置とは異なる制御を行うことができる。例えば、ステアリングホイールの操舵角が、ラックエンド位置(ラックの移動が機械的に規制される位置)に相当する角度になった状態が一定時間以上継続した場合に、ステアリングホイールに付与する反力を通常より大きくして運転者にステアリングホイールを戻すように促す技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2011-251640号公報
さて、車両のサスペンション周辺の設計に際しては、車輪がフル転舵状態(車輪を最大切れ角まで転舵した状態)において、サスペンションが大ストローク状態(ストローク量が大きい状態)になった場合でも、車輪が車体側の部材(フレームやサスペンション)と干渉しないように、車輪と車体側の部材との間に所要のクリアランスを確保する必要がある。具体的には、車体側の部材に凹部を形成して、車輪と車体側の部材との干渉を防止するようにしている。しかしながら、このような手法では、車体側の部材に関して、断面形状に関する制約が大きくなり、車体側の部材の設計自由度が低下するという問題があった。
一方、ステアバイワイヤ式の操舵装置では、操舵制御のパラメータとして車輪の最大切れ角を、車輪と車体側の部材とが干渉しないように設定すればよく、操舵装置の機械的な構造に関係なく、車輪の最大切れ角を自由に設定することができる。このため、ステアバイワイヤ式の操舵装置では、車輪と車体側の部材との干渉を防止するための構造上の制約を緩和して、サスペンションなどの車体側の部材の設計自由度を高めることが考えられる。
本発明は、このような背景に鑑み、ステアバイワイヤ式の操舵装置において、車輪と車体側の部材との干渉を防止すると共に、サスペンションなどの車体側の部材の設計自由度を高めることができる車両用操舵装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明のある実施形態は、運転者が操作する操作部材(ステアリングホイール13)と車輪(4)を転舵する転舵部材(ラック軸12)とが機械的に切り離された車両用操舵装置(11)であって、前記車輪を転舵する転舵装置(転舵アクチュエータ16)を制御する制御装置(21)を備え、前記制御装置は、前記車輪の最大切れ角が、前記車輪を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度に設定される第1制御モードと、前記車輪の最大切れ角が、前記第1角度よりも小さい第2角度に設定される第2制御モードと、を有し、走行条件検出手段により検出された自車両の現在の走行条件に基づいて、前記第1制御モードと前記第2制御モードとを切り替える。
この構成によれば、車輪と車体側の部材との干渉が発生する可能性が低い走行条件、すなわち、サスペンションのストローク量が大きくならない走行条件では、車輪の最大切れ角を、車輪を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度に設定することで、最小回転半径が小さくなり小回りが利く旋回特性を得ることができる。一方、車輪と車体側の部材との干渉が発生する可能性が高い走行条件、すなわち、サスペンションのストローク量が大きくなる走行条件では、車輪の最大切れ角を、第1角度よりも小さい第2角度に制限することで、車輪と車体側の部材との干渉を防止することができる。これにより、車輪と車体側の部材との干渉を防止すると共に、サスペンションなどの車体側の部材の設計自由度を高めることができる。
また、上記構成において、前記走行条件検出手段は、前記走行条件としての車速を検出する車速検出手段(車速センサ22)であり、前記制御装置は、前記車速が所定値以下の場合には、前記第1制御モードに設定し、前記車速が所定値以下でない場合には、前記第2制御モードに設定するとよい。
この構成によれば、車速に基づいて制御モードを適切に切り替えることができる。すなわち、低速走行時には、最大切れ角が第1角度に設定されて、車輪を限界まで大きく転舵させることができるため、駐車時や細い路地などにおいて小回りが利く旋回特性を得ることができる。一方、高速走行時には、最大切れ角が第2角度に制限されて、車輪が大きく転舵しなくなるため、高速旋回時などのように横加速度が大きい状況で車輪が段差に乗り上げた場合などにおいて、サスペンションが大きくストロークした場合でも、車輪と車体側の部材とが干渉することを防止できる。
また、上記構成において、前記第2角度は、前記車輪のスリップ角が所定のしきい値以上になる場合の前記車輪の角度であるとよい。
この構成によれば、車輪のスリップ角が所定のしきい値以上になった状態では、転舵角を変化させても車両の横力は大きく変化しないため、車輪の最大切れ角を第2角度に制限することで、不必要に車輪を転舵することを防止できる。なお、しきい値は、スリップ角に応じて横力が有意に変化する小スリップ角領域と、スリップ角に応じて横力が有意に変化しない大スリップ角領域との境界付近に対応する車輪の角度とすることができる。
また、上記構成において、前記制御装置は、前記第1制御モードにおいて、前記第2制御モードに該当する走行条件に変化した場合には、前記車輪の実転舵角が前記第2角度になるように前記転舵装置を制御するとよい。
この構成によれば、最大切れ角を現在の走行条件に適合した角度に変化させることができる。また、運転者のステアリング操作と無関係に車輪を転舵することになるが、実転舵角を第2角度に変化させても、車両の横力は大きく変化せず、車両の挙動に大きな変化は現れないため、運転者に違和感を与えることを避けることができる。
また、上記構成において、前記制御装置は、前記第1制御モードに該当する走行条件において、前記車輪が段差に乗り上げたことを検知した場合には、前記第1角度を所定値だけ小さく補正した上で前記最大切れ角に設定するとよい。
この構成によれば、通常ではサスペンションのストローク量が大きくなり難い走行条件でも、車輪が段差に乗り上げたことで、サスペンションのストローク量が大きくなる場合に、最大切れ角となる第1角度が小さく補正されることで、車輪と車体側の部材との干渉を確実に防止できる。なお、車輪が段差に乗り上げたことは、例えば上下加速度に基づいて検知することができる。
また、上記構成において、前記第1角度は、サスペンションの初期状態において前記車輪と車体側の部材とが干渉せず、且つ、所定の大ストローク状態において前記車輪と前記車体側の部材とが干渉する角度であり、前記第2角度は、前記大ストローク状態において前記車輪と前記車体側の部材とが干渉しない角度であるとよい。
この構成によれば、車輪の最大切れ角を第1角度に設定することで、小回りが利く旋回特性を得ることができ、車輪の最大切れ角を第2角度に制限することで、車輪と車体側の部材との干渉を確実に防止できる。
以上の構成によれば、ステアバイワイヤ式の操舵装置において、車輪と車体側の部材との干渉を防止すると共に、サスペンションなどの車体側の部材の設計自由度を高めることができる。
本実施形態に係る操舵装置が搭載される車両の概略構成図 車輪の転舵状況を示す車体の底面図 車輪の横力特性を示すグラフ 制御装置で行われる最大切れ角制御の手順を示すフロー図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る操舵装置11が搭載される車両1の概略構成図である。図示されるように、車両1は、車体2にサスペンション3を介して支持された4つの車輪4を有する4輪自動車である。
車両1は、車輪4を駆動するパワープラント5(走行用駆動装置)と、パワープラント5から車輪4への駆動力伝達モードを変更するトランスミッション6(変速装置)とを備えている。パワープラント5は、内燃機関及び電動モータの少なくとも一方であり、パワープラント5の駆動力及び制動力(エンジンブレーキ)が車輪4に伝達される。パワープラント5は、運転者のアクセル操作に応じて制御される。また、トランスミッション6は、運転者のシフト操作に応じて制御される。
また、車両1は、車輪4を操舵するステアバイワイヤ式の操舵装置11を備えている。操舵装置11は、ラック軸12(転舵部材)と、ステアリングホイール13(操作部材)と、操舵角センサ14と、転舵角センサ15と、転舵アクチュエータ16(転舵装置)と、反力アクチュエータ17(反力装置)と、操舵トルクセンサ18と、を備えている。なお、操舵装置11は、ラック軸12とステアリングホイール13とが機械的に連結されていない、いわゆるシャフトレスのステアバイワイヤシステムである。
ステアリングホイール13は、運転者が操作する。操舵角センサ14は、ステアリングホイール13による操舵角を検出する。転舵角センサ15は、車輪4の転舵角を検出する。転舵アクチュエータ16は、ラック軸12を押し引き駆動して車輪4を転舵させる。反力アクチュエータ17は、運転者の操作力に対する反力をステアリングホイール13に与える。操舵トルクセンサ18は、ステアリングシャフト19に作用よる操舵トルクを検出する。なお、操舵トルクセンサ18を設けずに、反力アクチュエータ17内の回転角センサ(操舵角センサ)のみで制御してもよい。
また、車両1は、制御装置21(ECU)と、車速センサ22(走行条件検出手段、車速検出手段)と、加速度センサ23と、を備えている。制御装置21は、プロセッサおよびメモリなどで構成され、操舵角センサ14、転舵角センサ15、操舵トルクセンサ18、車速センサ22、および加速度センサ23などのセンサ類の検出結果に基づいて、転舵アクチュエータ16および反力アクチュエータ17などを制御する。
次に、車輪4の転舵状況について説明する。図2は、車輪4(前輪)の転舵状況を示す車体2の底面図である。
車体2には、前後方向に延在するサイドフレーム41が左右に1対設けられている。また、車輪4は、サスペンション3を介して車体2に支持されている。ここで、車輪4のフル転舵状態(車輪4を最大切れ角まで転舵した状態)において、サスペンション3が大ストローク状態(ストローク量が大きい状態)になった場合、車輪4と干渉する可能性のある車体2側の部材として、サイドフレーム41と、サスペンション3のロアアーム42とが考えられる。
一方、制御装置21(図1参照)は、車輪4の最大切れ角が、車輪4を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度に設定される第1制御モードと、車輪4の最大切れ角が、第1角度よりも小さい第2角度に設定される第2制御モードと、を有し、自車両の現在の走行条件に応じて、第1制御モードと第2制御モードとを切り替える制御を行う。
ここで、第1角度は、サスペンション3の初期状態において車輪4が車体2側の部材と干渉せず、且つ、所定の大ストローク状態において車輪4が車体2側の部材と干渉する角度であり、第2角度は、大ストローク状態において車輪4が車体2側の部材と干渉しない角度である。
これにより、車輪4と車体2側の部材との干渉が発生する可能性が低い走行条件、すなわち、サスペンション3のストローク量が大きくならない走行条件では、車輪4の最大切れ角を、車輪4を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度に設定することで、最小回転半径が小さくなり小回りが利く旋回特性を得ることができる。
一方、車輪4と車体2側の部材との干渉が発生する可能性が高い走行条件、すなわち、サスペンション3のストローク量が大きくなる走行条件では、車輪4の最大切れ角を、第1角度よりも小さい第2角度に制限することで、車輪4と車体2側の部材との干渉を防止することができる。
図2に示す例では、サイドフレーム41に2つの凹部45,46が形成され、また、サスペンション3のロアアーム42に凹部47が形成されている。これらの凹部45,46,47は、車輪4と車体2側の部材との干渉が発生する可能性が高い走行条件で最大切れ角を第2角度に制限しない場合に必要となる。このような凹部45,46,47があると、サイドフレーム41やロアアーム42の断面形状に関する制約が大きくなり、サイドフレーム41やロアアーム42の設計自由度が低下する。
一方、本実施形態では、車輪4と車体2側の部材との干渉が発生する可能性が高い走行条件で最大切れ角を第2角度に制限するため、凹部45,46,47を設ける必要がなくなり、あるいは凹部45,46,47の深さを小さくすることができる。すなわち、車輪4を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度の状態において、サスペンション3が大ストローク状態になった場合には、車輪4が車体2側の部材と干渉する構造でも、大ストローク状態になる走行条件では、第1角度より小さい第2角度までしか転舵できないように制御することで、車輪4と車体2側の部材との干渉することを防止できる。
これにより、車輪4と車体2側の部材との干渉を防止すると共に、サイドフレーム41やサスペンション3などの車体2側の部材の設計自由度を高めることができる。このため、車体2側の部材の断面を確保するなどの構造の合理化による軽量化を図ることができる。また、車体2側の部材の形状を大きく変えずに最大切れ角を大きくすることで、最小回転半径を低減して小回り性を向上させることができる。
次に、第2制御モードにおいて最大切れ角に設定される第2角度について説明する。図3は、車輪4の横力特性、すなわち、車輪4のスリップ角に応じた横力の変化特性を示すグラフである。
車輪4の転舵によるスリップ角に応じて横力が発生する。このとき、スリップ角が比較的小さい小スリップ角領域では、車輪4を転舵することでスリップ角が大きくなるのに応じて横力が増大するが、スリップ角が比較的大きい大スリップ角領域では、車輪4を転舵してスリップ角を大きくしても横力がほとんど変化しない。例えば、中高速域で車輪4を大きく転舵させた場合、スリップ角が大きくなるが、この状態では車輪4を転舵しても横力がほとんど変化しない。
本実施形態では、第2制御モードにおいて最大切れ角に設定される第2角度が、スリップ角に応じて横力が有意に変化する小スリップ角領域と、スリップ角に応じて横力が有意に変化しない大スリップ角領域との境界値となるスリップ角に対応する車輪4の角度に設定される。
これにより、第2角度を越えて車輪4を転舵させても横力が殆ど変らないため、第2角度を越える車輪4の転舵は無意味であり、車輪4の転舵を第2角度に制限することで、不必要に車輪4を転舵することを防止できる。
また、本実施形態では、切れ角制限マップを用いて、第2制御モードにおける最大切れ角となる第2角度を設定する。この切れ角制限マップでは、車速センサ22による車速と、転舵角センサ15による転舵角とに基づいて、第2角度を取得することができる。
ここで、スリップ角は、車速および転舵角に基づいて検出(推定)することができる。このため、第2角度、すなわち、小スリップ角領域と大スリップ角領域との境界値となるスリップ角に対応する車輪4の角度は、車速および転舵角に基づいて設定することができる。
なお、加速度センサ23による横加速度に基づいて横力を推定できることから、加速度センサ23による横加速度に基づいて、第2角度を設定するものとしてもよい。また、減衰力制御が可能な可変ダンパーのように、サスペンション3のストローク量を検出できる場合には、そのストローク量に基づいて、第2角度を設定するものとしてもよい。
次に、制御装置21で行われる最大切れ角制御の手順について説明する。図4は、最大切れ角制御の手順を示すフロー図である。
まず、制御装置21は、車速が所定値以下か否かを判定する(ステップST1)。
ここで、車速が所定値以下である場合には(ST1:Yes)、第1制御モードに設定する(ステップST2)。
次に、上下加速度が所定値以下か否かに応じて、車輪4が段差(縁石など)に乗り上げたか否かを判定する(ステップST3)。なお、センサやカメラを用いて車両1の前方の障害物を検出するシステムから段差の情報を取得して、車輪4の段差の乗り上げを検知するものとしてもよい。また、サスペンション3のストローク量に基づいて、車輪4の段差の乗り上げを検知するものとしてもよい。
ここで、上下加速度が所定値以下である場合、すなわち、車輪4が段差に乗り上げていない場合には(ST3:Yes)、最大切れ角を第1角度に設定する(ステップST4)。
一方、車速が所定値以下でない場合、すなわち、車輪4が段差に乗り上げたことを検知した場合には(ST3:No)、第1角度を所定値だけ小さく補正する。そして、最大切れ角を補正された第1角度に設定する(ステップST4)。なお、第1角度の補正幅は、定数として適宜に設定されればよいが、上下加速度の大きさなどに基づいて設定されるものとしてもよい。
また、車速が所定値以下でない場合には(ST1:No)、第2制御モードに設定する(ステップST6)。次に、切れ角制限マップに基づいて第2角度を取得する(ステップST7)。次に、最大切れ角を第2角度に設定する(ステップST8)。
このように本実施形態では、車速が所定値以下の場合には、第1制御モードで、最大切れ角を第1角度に設定し、一方、車速が所定値以上の場合には、第2制御モードで、最大切れ角を第2角度に設定する。これにより、低速走行時には、最大切れ角が第1角度に設定されて、車輪4を限界まで大きく転舵させることができるため、駐車時や細い路地などにおいて小回りが利く旋回特性を得ることができる。一方、高速走行時には、最大切れ角が第2角度に制限されて、車輪4が大きく転舵しなくなるため、高速旋回時などのように横加速度が大きい状況で車輪4が段差に乗り上げた場合などにおいて、サスペンション3が大きくストロークした場合でも、車輪4と車体2側の部材とが干渉することを防止できる。
また、本実施形態では、第1制御モードに該当する走行条件において、車輪4が段差に乗り上げたことを検知した場合には、所定値だけ小さく補正された第1角度に最大切れ角が設定される。これにより、通常ではサスペンション3のストローク量が大きくなり難い走行条件でも、車輪4が段差に乗り上げたことで、サスペンション3のストローク量が大きくなる場合に、最大切れ角となる第1角度が小さく補正されることで、車輪4と車体2側の部材との干渉を確実に防止できる。
なお、車輪4の実転舵角が、補正された第1角度よりも元の第1角度に近い場合には、最大切れ角を第1角度に設定すると共に、車輪4の実転舵角が第1角度になるように転舵アクチュエータ16を制御して、強制的に第1角度に変化させるものとしてもよい。
また、本実施形態では、車両1が加速して車速が上昇することで第1制御モードから第2制御モードに遷移した場合、最大切れ角を第1角度から第2角度に変更するが、このとき、車輪4の実転舵角が第1角度と第2角度との間の範囲にある場合がある。例えばフル転舵状態で加速した場合、車輪4の実転舵角が第1角度と第2角度との間の範囲にある状態で、第1制御モードから第2制御モードに遷移して、最大切れ角が第1角度から第2角度に切り替えられる。
この場合、車輪4の実転舵角が第2角度になるように転舵アクチュエータ16を制御して、車輪4の実転舵角を強制的に第2角度に変化させる。これにより、最大切れ角を現在の走行条件に適合した角度に変化させることができる。
一方、このように車輪4の実転舵角を強制的に第2角度に変化させると、運転者のステアリング操作と無関係に車輪4を転舵することになる。ただし、このとき、車輪4の実転舵角が第1角度と第2角度との間の範囲にある。すなわち、車輪4のスリップ角が、スリップ角に応じて横力が有意に変化しない大スリップ角領域にある。このため、実転舵角を第2角度に強制的に変化させても、車両1の横力は大きく変化せず、車両1の挙動に大きな変化は現れないため、運転者に違和感を与えることを避けることができる。
また、第1制御モードから第2制御モードに切り替わり、最大切れ角を第1角度から第2角度に変更する場合に、最大切れ角を第1角度から第2角度に徐々に変化させると共に、車輪4の実転舵角を第2角度に徐々に変化させるものとしてもよい。これにより、車両1の挙動の変化を抑えて、運転者に与える違和感を低減することができる。
ところで、本実施形態では、第1制御モードと第2制御モードとを切り替える基準となる走行条件に車速を採用して、図4のステップST1において車速が所定値以下か否かの判定を行うものとしたが、モード切り替えの基準となる走行条件は車速に限定されない。例えば、加速度センサ23により検出される横加速度、減衰力制御が可能な可変ダンパーなどにより検出されるサスペンション3のストローク量、センサやカメラを用いて車両1の前方の障害物を検出するシステムから出力される情報などを、走行条件としてモード切り替えの基準としてもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。この他、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度、手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更することができる。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
1 車両
2 車体
3 サスペンション
4 車輪
5 パワープラント
6 トランスミッション
11 操舵装置
12 ラック軸(転舵部材)
13 ステアリングホイール(操作部材)
14 操舵角センサ
15 転舵角センサ
16 転舵アクチュエータ(転舵装置)
17 反力アクチュエータ(反力装置)
18 操舵トルクセンサ
19 ステアリングシャフト
21 制御装置
22 車速センサ(走行条件検出手段、車速検出手段)
23 加速度センサ
41 サイドフレーム
42 ロアアーム
45,46,47 凹部

Claims (5)

  1. 運転者が操作する操作部材と車輪を転舵する転舵部材とが機械的に切り離された車両用操舵装置であって、
    前記車輪を転舵する転舵装置を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記車輪の最大切れ角が、前記車輪を機械的に転舵可能な最大角度に対応する第1角度に設定される第1制御モードと、
    前記車輪の最大切れ角が、前記第1角度よりも小さい第2角度に設定される第2制御モードと、を有し、
    走行条件検出手段により検出された自車両の現在の走行条件に基づいて、前記第1制御モードと前記第2制御モードとを切り替え
    前記第2角度は、前記車輪のスリップ角が所定のしきい値以上になる場合の前記車輪の角度であることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記走行条件検出手段は、前記走行条件としての車速を検出する車速検出手段であり、
    前記制御装置は、
    前記車速が所定値以下の場合には、前記第1制御モードに設定し、
    前記車速が所定値以下でない場合には、前記第2制御モードに設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記第1制御モードにおいて、前記第2制御モードに該当する走行条件に変化した場合には、前記車輪の実転舵角が前記第2角度になるように前記転舵装置を制御することを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記第1制御モードに該当する走行条件において、前記車輪が段差に乗り上げたことを検知した場合には、前記第1角度を所定値だけ小さく補正した上で前記最大切れ角に設定することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の車両用操舵装置。
  5. 前記第1角度は、サスペンションの初期状態において前記車輪と車体側の部材とが干渉せず、且つ、所定の大ストローク状態において前記車輪と前記車体側の部材とが干渉する角度であり、
    前記第2角度は、前記大ストローク状態において前記車輪と前記車体側の部材とが干渉しない角度であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の車両用操舵装置。
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