JP7213399B1 - 耐火部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

[課題]耐食性に優れるとともに黒鉛質基材表面に設けた炭化物被膜の密着性に優れる耐火部材を提供する。[手段]黒鉛質基材と、前記黒鉛質基材表面の少なくとも一部を被覆するように設けられた炭化物層と、を備えた耐火部材であって、前記黒鉛質基材は、黒鉛質相と気孔とを有し、前記炭化物層は、複合領域を有し、前記複合領域は、前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、少なくとも50μm以上の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが、交互に存在する交互領域を含む。

Description

本発明は耐火部材に関し、より詳細には、黒鉛質基材の表面が炭化物層により被覆された耐火部材およびその製造方法に関する。
炭化ケイ素(SiC)半導体は、シリコン(Si)半導体と比較して耐熱性が高いだけでなく、広いバンドギャップを有し絶縁破壊電界強度が大きいという特徴があることから、低電力損失パワーデバイス用の半導体材料として注目されている。SiCは常圧下では融解せず2000℃程度の温度で昇華するため、Si単結晶体の製造に使用されているCZ法やFZ法を採用することができない。そのため、SiC単結晶体の量産化にあたっては、主に改良レーリー法等の昇華法が採用されている。また、近年、SiC単結晶ウエハの大口径化の要請があることや、低欠陥、高品質のSiC単結晶体を効率的に得るための方法が模索されており、昇華法以外の製造方法(溶液法、ガス成長法等)が注目されている。
上記した方法はいずれも黒鉛等の耐熱性容器(坩堝や炉心管等)に原料(粉末、ガス等)を供給し、容器外部から高周波加熱等の手段によって原料を加熱するものであり、SiC単結晶成長は、2000℃以上の超高温領域で行われる。黒鉛は2500℃以上の耐熱性を有する材料であることが知られているものの、上記したようなSiC単結晶成長法では、高温加熱により昇華したSiCやSiC等の昇華ガスや、SiH、H、炭化水素等の原料ガスに由来する反応性ガスに黒鉛容器表面が曝される。このような反応性ガスの存在下では黒鉛が昇華してゆくため、黒鉛の耐熱性は著しく低下する。そのため、黒鉛容器に替えて黒鉛よりも非常に融点の高い金属炭化物からなる容器を使用することも考えられが、炭化タンタルや炭化ハフニウム等の金属炭化物は高価な材料であるとともに難加工性材料でもある。そこで、黒鉛等の基材の表面に炭化物焼結体を被覆することが考えられる。被覆方法として、例えば黒鉛質基材の表面に高融点の金属を蒸着等により被覆した後に該金属を炭化することが考えられるが、表層の金属を炭化させる際の体積膨張により炭化物被膜にクラックが生じたり、炭化物被膜が基材から剥離し易くなるといった問題がある。
上記のような問題に対して、例えば特許文献1は、黒鉛質基材の表面に五酸化ニオブの塗膜を設け、焼成することより黒鉛質基材を炭化ニオブで被覆した耐火部材が提案されている。また、特許文献2には、炭化ニオブ等の炭化物粉末に焼結助剤を加えたペーストを用いて黒鉛基材等の耐高温基材に炭化物被膜を設けることが提案されている。さらに、特許文献3には、炭化タンタル等の3000℃以上の融点を有する炭化物に特定のフッ化物からなる焼結助剤を添加したペーストを用いることで、黒鉛等の基材表面に高密度かつガス遮蔽性にも優れる炭化物焼結体層を形成できることが提案されている。
特開平9-175876号公報 特開2010-248060号公報 国際公開2018/164118号パンフレット
特許文献1~3に記載されているように、黒鉛質基材表面に炭化物の被膜を設けることにより黒鉛質基材の耐食性は改善されるものの、SiC単結晶成長に使用される昇華ガスや反応性ガスによる耐食性については未だ改善の余地があった。また、黒鉛質基材の表面に炭化物被膜を冶金的に接合するように設けた場合であっても、加温、冷却といった熱サイクルが繰り返されると、両者の熱膨張率差から炭化物の被膜が黒鉛質基材から剥離する場合があった。
したがって、本発明の目的は、耐食性に優れるとともに黒鉛質基材表面に設けた炭化物被膜の密着性に優れる耐火部材を提供することである。また、本発明の別の目的は、上記耐火部材の製造方法を提供することである。
本発明者らは、黒鉛質基材表面に炭化物層の被膜を設けるに際して、炭化物を黒鉛質基材表面に直接設けるのではなく、酸化物を黒鉛質基材表面に塗布して還元処理を行うことで、酸化物が溶融して黒鉛質基材の深部まで含浸された状態で炭化物となり、その後に焼結させることで、形成された炭化物被膜の耐食性が向上するだけでなく、炭化物被膜の黒鉛質基材との密着性が顕著に向上するとの知見を得た。本発明は係る知見によるものである。本発明によれば、以下の耐火部材およびその製造方法が提供される。
[1]黒鉛質基材と、前記黒鉛質基材表面の少なくとも一部を被覆するように設けられた炭化物層と、を備えた耐火部材であって、
前記黒鉛質基材は、黒鉛質相と気孔とを有し、
前記炭化物層は、複合領域を有し、
前記複合領域は、前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、少なくとも50μm以上の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが、交互に存在する交互領域を含む、耐火部材。
[2]前記複合領域が、50~1000μmの厚さを有する、[1]に記載の耐火部材。
[3]前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における炭化物相の割合が、10~60面積%である、[1]又は[2]に記載の耐火部材。
[4]前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における黒鉛質相の割合が、40~90面積%である、[1]~[3]の何れか一項に記載の耐火部材。
[5]前記炭化物層は、前記複合領域上に炭化物領域をさらに有し、
前記炭化物領域には、該炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、50μm未満の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが存在する、[1]~[4]の何れか一項に記載の耐火部材。
[6]前記炭化物領域が、10~300μmの厚さを有する、[5]に記載の耐火部材。
[7]前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における炭化物相の割合が、50~99面積%である、[5]又は[6]に記載の耐火部材。
[8]前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における黒鉛質相の割合が、0~10面積%である、[5]~[7]の何れか一項に記載の耐火部材。
[9]前記炭化物が、炭化ニオブおよび炭化タンタルからなる群より選択される、[1]~[8]のいずれか一項に記載の耐火部材。
[10][1]~[9]の何れか一項に記載の耐火部材を製造する方法であって、
黒鉛質相と気孔とを有する黒鉛質基材を準備し、
前記黒鉛質基材表面の少なくとも一部に、酸化物含有液体を塗布し、
前記酸化物含有液体が塗布された黒鉛質基材を加熱して前記酸化物を溶融させ、
前記黒鉛質基材の気孔に溶融した前記酸化物を含浸させ、
前記酸化物を、前記黒鉛質基材を炭素源として炭化して炭化物とする、
ことを含む、耐火部材の製造方法。
本発明によれば、耐食性に優れるとともに黒鉛質基材表面に設けた炭化物被膜の密着性に優れる耐火部材を提供することができる。
本発明の一実施形態による耐火部材の断面模式図。 炭化物層を含む耐火部材の断面電子顕微鏡写真の模式図。 実施例1の耐火部材の断面電子顕微鏡写真(50倍)。
<耐火部材>
本発明による耐火部材1は、図1に示すように、黒鉛質基材10と、黒鉛質基材10の表面の少なくとも一部を被覆するように設けられた炭化物層20とを備えている。炭化物層20は、黒鉛質相と炭化物相とが交互に存在する交互領域を含む複合領域20aを有しているが、複合領域20a上に炭化物領域20bをさらに有していてもよい。
本発明において、複合領域20aは、炭化物層20の厚さ方向に沿った断面視(図1の断面)において、黒鉛質基材10と炭化物層20との界面に沿った水平方向に、少なくとも50μm以上の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが、交互に存在する交互領域を含む領域と定義される。また、炭化物領域20bは、黒鉛質基材10と炭化物層20との界面に沿った水平方向に、50μm未満の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが存在する領域と定義される。具体的には、耐火部材の炭化物層形成箇所をサンプリングし、サンプルを樹脂埋めした後、断面を鏡面研磨し、研磨面を電子顕微鏡にて観察する(50倍)。図2は、断面顕微鏡観察写真を模式的に表したものである。図2に示すように、得られた電子顕微鏡写真上で、埋設樹脂と耐火部材との境界に沿って平行な横方向長さ2mm(50倍で100mm)の線を引き、線上で、50μm以上連続する黒鉛質基材由来の黒鉛質相と、50μm以上連続する炭化物相とが交互に存在している交互領域を含む最上線と最下線との間の領域を「複合領域」とする。また、埋設樹脂と耐火部材との境界に引いた線と最上線と間の領域を「炭化物領域」とする。なお、黒鉛質相および炭化物相の各大きさは、例えば、耐火部材断面の電子顕微鏡観察写真(50倍)において、一般的な画像解析ソフト等を用いて測定することができる。
なお、複合領域は、上記した交互領域を含んでいればよく、50μm以上連続する炭化物相および50μm以上連続する黒鉛質相のみから構成されていなくてもよい。例えば、50μm以上連続する炭化物相と50μm以上連続する炭化物相との間に、50μm未満の連続する黒鉛質相が存在していてもよいし、50μm以上連続する黒鉛質相と50μm以上連続する黒鉛質相との間に、50μm未満の連続する炭化物相が存在していてもよい。
本発明においては、黒鉛質基材表面に炭化物層を被覆した場合において、炭化物層が上記したような複合領域を有しているため、炭化物相を主体とする炭化物層を被覆した従来の耐火部材と比較して、耐食性がより一層向上する。また、複合領域が熱膨張ギャップの緩和層として機能するため、加温、冷却といった熱サイクルが繰り返された場合であっても、黒鉛質基材から炭化物層が剥離しにくくなる。
即ち、従来の黒鉛質基材表面に炭化物層を被覆した耐火部材においては、加温と冷却が繰り返される熱サイクルが長期にわたると、黒鉛質基材と炭化物層との熱膨張率のギャップからしだいに炭化物層に剥離や亀裂が生じ、そこから反応ガスが侵入する。また、黒鉛質基材には気孔が存在しているため、黒鉛質基材中の気孔を通じて、浸入した反応ガスが黒鉛質基材のより深部まで拡散する。そして、拡散した反応性ガスと接触した黒鉛質基材は反応により消失し気孔が粗大化するため、更に反応性ガスの拡散が進行し、最終的には黒鉛質基材が損耗することで広範囲にわたって炭化物層が剥離し、耐火部材の耐久性が著しく低下していた。
これに対し、本発明の耐火部材では、複合領域の熱膨張ギャップが緩和層として働くため、熱サイクルが繰り返される長期間の使用においても、炭化物層に剥離・亀裂が生じにくい。また、耐火部材の表面に部分的に小規模な剥離や亀裂が生じた場合であっても、黒鉛質基材の気孔中には、複合領域として炭化物相が存在しているため、反応ガスが深部まで拡散するのを抑制できる。さらに、剥離や亀裂部分から侵入した反応性ガスは、炭化物相とは反応しないため、上記したような反応性ガスの拡散が助長されることもない。反応性ガスが黒鉛質相と反応する場合であっても、反応活性の高い微粒子は存在しないため、短時間では黒鉛質基材が損耗しにくいと考えられる。したがって、本発明による耐火部材は、従来の黒鉛質基材表面に炭化物層を被覆した耐火部材よりも優れた耐食性を有するものである。
複合領域における黒鉛質相は、黒鉛質基材と炭化物層との界面に沿った水平方向に80~1950μmの範囲で連続していることが好ましく、複合領域における炭化物相は、黒鉛質基材と炭化物層との界面に沿った水平方向に80~1950μmの範囲で連続していることが好ましい。複合領域において、黒鉛質相および炭化物相のそれぞれの連続する領域が一定の大きさである(即ち、個々の領域がそれぞれある一定の大きさである)ことで、熱膨張率の緩和効果を有意に発揮でき、炭化物層の密着信頼性に優れものとすることができる。
複合領域における黒鉛質相は、該水平方向と直交する方向(即ち、断面厚さ方向)に、50μm~1950μmの範囲で連続していることが好ましく、80μm~1000μmの範囲で連続していることがより好ましい。また、複合領域における炭化物相は、該水平方向と直交する方向(即ち、断面厚さ方向)に、50μm~1950μmの範囲で連続していることが好ましく、80μm~1000μmの範囲で連続していることがより好ましい。複合領域の断面厚さ方向においても、黒鉛質相および炭化物相のそれぞれの連続する領域が一定の大きさであることで、熱膨張率の緩和効果を高めるとともに、反応性ガスの侵入を抑制する効果がより一層高まる。
複合領域における黒鉛質相と炭化物相との割合は、炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、複合領域における炭化物相の割合が10~60面積%であることが好ましく、20~55面積%であることがより好ましい。また、複合領域における黒鉛質相の割合は40~90面積%であることが好ましく、45~80面積%であることがより好ましい。黒鉛質相および炭化物相の各面積割合が上記範囲であることで、熱膨張率の緩和効果がより一層高まるとともに、反応性ガスの侵入を抑制する効果がより一層高まる。
複合領域の厚さは、熱膨張率の緩和効果や反応性ガスの侵入抑制の観点からは厚い方が好ましいといえるが、複合領域の厚さを増すためには、後記するように酸化物含有液体中の酸化物粒子量を増やす必要があり、また黒鉛質基材中の気孔に酸化物を含浸させる時間や回数を増やす必要がある。そのため、耐火部材の耐久性とコストとの両立させる観点からは、複合領域は、炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、50~1000μmの厚さを有することが好ましく、70~700μmの厚さを有することがより好ましい。
本発明の耐火部材は、上記したように炭化物層が複合領域に加えて炭化物領域を有してもよく、炭化物領域を有することでより一層、耐食性および耐剥離性が向上する。炭化物領域における黒鉛質相は、黒鉛質基材と炭化物層との界面に沿った水平方向に50μm未満で連続していていることが好ましく、30μm未満で連続していていることがより好ましい。また、耐食性および耐剥離性を改善する観点からは、炭化物領域における黒鉛質相は該水平方向と直交する方向(即ち、断面厚さ方向)に10μm未満で連続していてもよく、黒鉛質相がほとんど存在していなくてもよい。
一方、炭化物領域における炭化物相は、耐食性および耐剥離性を改善する観点からは、黒鉛質基材と炭化物層との界面に沿った水平方向に少なくとも50μm以上連続していることが好ましく、100μm以上連続していることがより好ましく、200μm以上連続していることがさらに好ましい。また、耐食性および耐剥離性を改善する観点からは、炭化物領域における炭化物相の断面厚さ(該水平方向と直交する方向の厚さ)は10μm以上連続していることがより好ましく、30μm以上連続していることがさらに好ましい。
炭化物領域は、耐食性および耐剥離性の改善とコストとの両観点からは、炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、10~300μmの厚さを有することが好ましく、50~150μmの厚さを有することがより好ましい。
耐火部材を構成する黒鉛質基材は黒鉛質材料からなるものであり、黒鉛質材料としては、耐火材料として使用される通常の黒鉛質材料であれば特に制限なく使用することができる。例えば、天然黒鉛、石油系および石炭系コークスを熱処理することで製造される人造黒鉛等が挙げられる。また、本発明においては、黒鉛質相が上記したような材料のみからなるもののほか、種々の無機材料が含まれていてもよい。例えば、天然黒鉛、炭化珪素、アルミナ、ムライト、粘土、珪石、長石などの耐熱性セラミックス、酸化ホウ素などの酸化防止剤、シリコン等が含まれていてもよい。黒鉛質基材は、上記した材料に結合材を加え、静水圧プレス法、ろくろ成形法、金型成形法、スリップキャスティング法、振動成形法等により所望形状に成形し、非酸化雰囲気中またはコークス粉中に埋没させ、1100~3000℃程度の温度で炭化させることにより得ることができる。
上記した黒鉛質基材は、黒鉛質相と気孔とを有している。後記するように、炭化物層の複合領域は黒鉛質基材の気孔に酸化物が浸透していくことで形成されるため、複合領域の形成のしやすさの観点からは高い気孔率を有していることが望まれる一方、気孔率の増加に伴い黒鉛質基材自体の強度が低下する傾向にある。また、全ての気孔に酸化物が浸透することは事実上困難であるため、浸漬後に空隙として残存する気孔が多い場合は、反応性ガスが浸入した場合に拡散を助長することにもなる。そのため、耐火部材としての構造強度、耐食性および耐剥離性の改善をバランスさせる観点からは、黒鉛質基材は8~30%の気孔率を有することが好ましく、11~20%であることがより好ましい。なお、気孔率は黒鉛質基材の理論密度に対する嵩密度の比率を1から引いた値を百分率で表した値(%)である。嵩密度は、JIS-R1634に準拠して測定された値を意味するものとする。黒鉛質基材の嵩密度は気孔率に応じて、1.4~1.9であることが好ましく、1.6~1.8であることがより好ましい。
また、炭化物層の複合領域を形成する際の酸化物の浸透性と黒鉛質基材自体の強度とをバランスさせる観点から、黒鉛質基材の気孔の平均径(平均気孔径)は50~300μmであることが好ましく、100~250μmであることがより好ましい。
後記するように複合領域は、黒鉛質基材の気孔に酸化物が浸透した後、当該酸化物が周囲の黒鉛質基材を炭素供給源として炭化することで形成される。酸化物の炭化反応は、酸化物の周囲に存在する微粒子の黒鉛と酸化物との反応から始まるため、酸化物の炭化が進行すると、その周囲には黒鉛の粗大粒子が残存する傾向にある。その結果、酸化物が炭化して形成された炭化物相と黒鉛粗大粒子で構成された黒鉛相とが共存する「複合領域」を形成しやすいと考えられる。ところで、黒鉛粒子の最大粒子径が大きくなるほど、黒鉛質基材中の黒鉛粗大粒子と微細粒子との粒径差が大きくなる。そして、この粒径差が大きいほど、炭化反応においては活性に富む微細粒子が優先的に消費されるため、複合領域を形成する過程で、黒鉛質相をある程度残留させておくためには黒鉛質相の最大粒子径は大きい方が良いといえる。一方で、黒鉛粒子の最大粒子径が大きくなるほど黒鉛質基材自体は強度が低下する傾向にある。したがって、耐火部材としての構造強度、耐食性および耐剥離性の改善をバランスさせる観点からは、黒鉛質基材を構成する黒鉛質相は、最大粒子径が1000~3000μmであることが好ましく、1500~2500μmであることがより好ましい。
また、従来の耐火部材においては耐久性を向上させるため、黒鉛質基材と炭化物層との熱膨張ギャップが小さくなるように、炭化物層の熱膨張率(約6.0×10-6/℃)に合わせて黒鉛質基材を選択する場合があった。本発明においては、複合領域が熱膨張ギャップを緩和する働きをするため、必ずしも炭化物層の熱膨張率と黒鉛質基材の熱膨張率とを整合させる必要はなく、黒鉛質基材の選択幅が拡がる。例えば、黒鉛質基材として、必ずしも高価なCIP材を使用する必要はなく、安価な押出材も使用することができる。このような黒鉛質基材の熱膨張率の好適な範囲としては、1.0~7.0×10-6/℃であり、4.0~6.0×10-6/℃であることがより好ましい。
炭化物層を構成する炭化物は、高融点を有する金属炭化物として公知の炭化物を好適に使用できる。例えば、炭化チタン(Tm=3530℃)、炭化ジルコニウム(Tm=3803℃)、炭化ハフニウム(Tm=3887℃)、炭化ニオブ(Tm=3800℃)、炭化タンタル(Tm=3880℃)、炭化タングステン(Tm=3058℃)等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性および反応ガスとの耐反応性の観点から、炭化ニオブおよび炭化タンタルを好ましく使用することができるが、2種以上を混合して使用してもよい。
炭化物層の複合領域を形成するための原料として用いられる酸化物は、例えば、酸化チタン(Tm=1870℃)、酸化ジルコニウム(Tm=2720℃)、酸化ハフニウム(Tm=2760℃)、酸化ニオブ(Tm=1490℃)、酸化タンタル(Tm=1870℃)、酸化タングステン(Tm=2470℃)等が挙げられる。酸化物については、含浸を開始する温度を下げられること、融液の粘性を下げられることから、融点が低いものほど好ましい。この観点から酸化ニオブが好ましく使用することができる。酸化物の融点を下げる目的から、2種以上を混合しても良いし、焼成中に揮発する低融点化合物を混合しても良い。
<耐火部材の製造方法>
本発明の耐火部材は、上記したように炭化物層が複合領域を有していることを特徴とするものである。このような構造を有する耐火部材の製造方法について以下、説明する。
先ず、上記したような黒鉛質相と気孔とを有する黒鉛質基材を準備する。黒鉛質基材の形状は特に制限されず、平板状のもののほか、坩堝等のように有底の開口容器といった形状であってもよい。
次に、黒鉛質基材表面の少なくとも一部に、酸化物含有液体を塗布して、塗膜を形成する。ここで使用する酸化物は、上記した金属(チタン、ジルコニア、ハフニウム、ニオブ、タンタル、タングステン等)の酸化物である。当該金属酸化物は、酸化物含有液体中に均一に分散させる観点、黒鉛質基材の気孔に充填し易い観点から、粒状の形態であることが好ましい。また、酸化物の平均粒子径は、特に制限されるものではないが、平均粒子径が小さくなるほど原料コストが上がり、また酸化物含有液体を調製する際のプロセスが複雑になる傾向があり、一方、平均粒子径が大きくなるほど均一な塗膜を得にくくなり、塗膜の膜厚差は融液になった際の酸化物量の局所差につながるため、製造コストや均一な炭化物層を形成する観点からは、0.05~20.0μmの範囲であることが好ましく、0.1~10.0μmの範囲であることがより好ましい。なお、平均粒子径は、フィッシャーサブシーブサイザーを用いて、空気透過法により測定した平均粒子径(フィッシャー径)を意味するものとする。また、金属酸化物の平均粒子径は、合成条件および粉砕条件によって適宜調整することができる。なお、粉砕時間が短いと被粉砕物の粒径は大きく、粉砕時間が長いと粒径は小さくなり粒度分布も狭くなる傾向がある。
塗膜状に塗布するための酸化物含有液体は、後述する通り、金属酸化物が溶媒に分散した分散液としても良いし、金属酸化物のコロイド溶液やアンモニウム塩溶液でも良く、固形分の多いスラリーやペーストであっても良い。酸化物含有液体の固形分濃度(金属酸化物の含有量)は、低すぎると所望の厚さの塗膜を得るために塗布回数が多くなり、高すぎると塗工性が悪化する傾向にある。そのため、均一な膜厚の塗膜形成とコストとをバランスさせる観点から、固形分濃度は、5~95質量%であることが好ましい。なお、酸化物が黒鉛質基材に含浸して複合領域を形成するため、複合領域の量や厚みは、酸化物含有液体の塗膜の厚さで制御できる。
また、酸化物含有液体として、金属酸化物コロイド溶液やポリ金属酸イオンの塩溶液(例えば金属酸化物アンモニウム溶液)を使用することにより、小さい気孔にも金属酸化物が充填されるため、得られる耐火部材の耐食性や耐剥離性がより一層向上する。例えば、金属酸化物コロイド溶液や金属酸化物アンモニウム塩溶液に黒鉛質基材に浸漬してもよい。この場合、減圧下で浸漬することで黒鉛質基材の気孔中への充填率を上げることができる。
金属酸化物コロイドは、公知の方法、例えば、イオン交換法、解こう法、加水分解法、反応法により製造することができる。また、金属酸化物アンモニウム塩は、上記した金属を、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等で処理することにより得ることができる。
酸化物含有液体には、金属酸化物を炭化物とした後の焼結を十分なものとするために、セラミックス材料を焼結させる際に通常用いられる焼結助剤が適宜含まれていてもよい。焼結助剤としては、チタン(Ti)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、カルシウム(Ca)等の、焼結が始まる温度帯(1400~2500℃)において溶融もしくは焼結中に昇華し得る金属またはその炭化物、あるいは、フッ化物を好適に使用することができる。フッ化物としては、フッ化ベリリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウム等が挙げられる。これらのフッ化物のなかでも、焼結助剤の昇華ないし気化による炭化物の固化焼結までの間に焼結助剤の融解による炭化物の連結を十分に行える点から、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウムが好ましい。
上記した焼結助剤も、酸化物含有液体に均一分散させる観点から粒状の形態であることが好ましく、平均粒子径が0.1~10.0μmの範囲のものを使用することが好ましい。なお、平均粒子径の定義は上記と同様である。
焼結助剤の添加量は、金属酸化物に対して0.01~5質量%であってよい。
酸化物含有液体は、金属酸化物および焼結助剤に加えて、バインダー樹脂が含まれていてもよい。バインダー樹脂を添加することにより、酸化物含有液体の粘度調整や塗布性、取扱性が容易となる。バインダー樹脂としては、上記のような効果が得られるのであれば特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、メチルセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、アセチルセルロース樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらバインダー樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。好ましいバインダー樹脂は、ポリビニルブチラール樹脂である。
酸化物含有液体に配合するバインダー樹脂の含有量は、酸化物含有液体の粘度に影響し、粘度が高くなると、塗膜の膜厚の均一性が低下する。概ね、金属酸化物100質量部に対して、0.1~2.0質量部の範囲が好ましい。
酸化物含有液体には、バインダー樹脂の他にも、金属酸化物や焼結助剤の分散性を向上させるための添加剤が含まれていてもよい。例えば、ポリエチレンイミン系高分子分散剤、ポリウレタン系高分子分散剤、ポリアリルアミン系高分子分散剤等を好適に使用することができる。添加剤の含有量は、金属酸化物100質量部に対して、0.03~1質量部の範囲が好ましい。
酸化物含有液体は、バインダー樹脂や添加剤に加え溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、エタノール、ベンジルアルコール、トルエン、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン等の有機溶剤が挙げられ、これら1種または2種以上を混合して使用することができる。溶媒の含有量によっても酸化物含有液体の粘度を適宜調整することができるが、金属酸化物100質量部に対して、概ね5.0~30.0質量部の範囲が好ましい。
続いて、酸化物含有液体が塗布された黒鉛質基材を加熱して前記酸化物を溶融させ、前記黒鉛質基材の気孔に溶融した前記酸化物を含浸させる。従来の炭化物ペーストを塗布する方法では、加熱しても炭化物が溶融することはなく、炭化物が焼結して黒鉛質基材と冶金的に結合するに留まる。一方、本発明の製造方法のように、酸化物含有液体を用いることで、上記した金属酸化物を溶融させることができるため、気孔を有する黒鉛質基材の深部まで金属酸化物を含浸させることができる。
加熱は、金属酸化物を溶融できる温度であれば特に制限されるものではないが、1450~2000℃であることが好ましい。また、加熱時間は、30分~数時間程度、好ましくは1時間程度である。
次いで、金属酸化物が黒鉛質基材の気孔に充填された状態で、金属酸化物を炭化させる。金属酸化物の炭化は、炭素源として黒鉛質基材が使用される。即ち、気孔を囲む黒鉛質相から炭素が供給されて気孔中に充填された金属酸化物が炭化する。そのため、金属酸化物が炭化すると、充填前のもとの気孔の大きさよりも大きくなる。このようにして、黒鉛質相と炭化物相とが混在した複合領域が形成される。なお、ここで消費される黒鉛質基材中の炭素源は、活性の高い微粒子の黒鉛が優先的に消費される。そのため、本発明で処理された焼結部材は、黒鉛質基材の活性が低下している(即ち、黒鉛の粗大粒子が主体となっている)ため、当初の黒鉛質基材よりも耐食性が向上する。
金属酸化物の炭化温度は、2000~2500℃であることが好ましい。炭化処理の時間は、数時間程度、好ましくは1~4時間程度である。この炭化処理での加熱によって、生成した炭化物は焼結し、炭化物相が形成される。炭化処理は、酸化防止のため不活性雰囲気下で行うことが好ましい。また、上記した酸化物含浸のための加熱と、炭化物への炭化のための加熱を、同一の昇温プロファイルの中で実施してもよい。
酸化物含有液体の塗布からそれに続く炭化処理までの工程は、繰り返し実施してもよい。一度の酸化物含有液体の塗布のみでは、炭化物層として複合領域は形成されるものの、上記したような炭化物領域が十分に形成されない場合がある。酸化物含有液体の塗布およびそれに続く炭化処理までの工程を繰り返し実施することにより、所望の厚さの炭化物領域を形成することができる。
また、酸化物含有液体の塗布からそれに続く炭化処理までの工程により複合領域を形成した後、従来の炭化物ペーストを塗布して焼成することにより、所望の厚さの炭化物領域を形成することもできる。酸化物含有液体の塗膜の上に炭化物ペーストを塗布して、酸化物含浸のための加熱、炭化物への炭化のための加熱、および炭化物領域の形成ないし炭化物の焼結を、同一の昇温プロファイルの中で実施してもよい。
次に本発明の実施形態について以下の実施例を参照して具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<黒鉛質基材の準備>
黒鉛質基材として、嵩密度が1.64g/cm、熱膨張率が4.4×10-6/℃である黒鉛基材(押出材、SECカーボン社製)を用いた。黒鉛基材の断面電子顕微鏡観察から、平均気孔径は250μmであり、黒鉛質相の最大粒子径は2.3mmであった。また、気孔率は18%であった。
<酸化物含有液体の調製>
平均粒子径が1.5μmの酸化ニオブ粒子(三井金属鉱業製、純度99.9%)を準備した。また、平均粒子径が10μmのCaF(白辰化学製、純度99.9%)を平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕したものを焼結助剤として用いた。
上記した酸化ニオブ粒子100質量部に対して焼結助剤(CaF)を1質量部加え、さらに、樹脂バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学製)を0.5質量部、添加剤として平均重量分子量10,000のポリエチレンイミン(和光純薬工業製)を0.5質量部、および、溶媒としてエタノールを20質量部の割合で配合し、ハイブリッドミキサー(株式会社シンキー製、ARE-310)を用いて120秒間混合することによって酸化物含有液体を調製した。
<炭化物ペーストの調製>
平均粒子径が1.5μmの炭化ニオブ粒子(三井金属鉱業製、純度99.9%)を準備した。また、平均粒子径が10μmのCaF(白辰化学製、純度99.9%)を平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕したものを焼結助剤として用いた。
上記した炭化ニオブ粒子100質量部に対して焼結助剤(CaF)を1質量部加え、さらに、樹脂バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学製)を0.5質量部、添加剤として平均重量分子量10,000のポリエチレンイミン(和光純薬工業製)を0.5質量部、および、溶媒としてエタノールを20質量部の割合で配合し、ハイブリッドミキサー(株式会社シンキー製、ARE-310)を用いて120秒間混合することによって炭化物ペーストを調製した。
<耐火部材の作製>
先ず、準備した黒鉛基材の表面に、上記のようにして得られた酸化物含有液体を刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約280μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、1600℃で1時間保持した後、200℃/hで室温まで降温した。
続いて、上記のようにして熱処理した製膜後の黒鉛基材の表面に、炭化物ペーストを刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約150μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、2400℃で4時間保持した後、200℃/hで室温まで降温することにより、耐火部材を作製した。
上記のようにして得られた耐火部材を表面が含まれるようにサンプリングし、サンプルを樹脂埋めした後、断面を鏡面研磨し、研磨面を電子顕微鏡(50倍)にて観察した。図3に電子顕微鏡断面写真を示す。
[実施例2]
酸化物含有液体および炭化物ペーストの調製に使用した焼結助剤(CaF)に代えて、平均粒子径が3.7μmのCo(Freeport Cobalt製、純度99.95%)を焼結助剤として用い、酸化物含有液体の塗布量を乾燥後の塗布厚が約100μmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして耐火部材を作製した。
[実施例3]
黒鉛質基材として、嵩密度が1.8g/cm、熱膨張率が4.4×10-6/℃、平均気孔径が100μm、最大粒子径が2.3mmである黒鉛基材(押出材、SECカーボン社製)を用い、酸化物含有液体の塗布量を乾燥後の塗布厚が約300μmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして耐火部材を作製した。
[実施例4]
黒鉛質基材として、嵩密度が1.74g/cm、熱膨張率が4.4×10-6/℃、平均気孔径200μm、最大粒子径1.5mmである黒鉛基材(押出材、SECカーボン製)を用い、酸化物含有液体および炭化物ペーストの調製に使用した焼結助剤(CaF)に代えて、平均粒子径が3.7μmのCo(Freeport Cobalt製、純度99.95%)を焼結助剤として用いた以外は、実施例1と同様にして耐火部材を作製した。なお、酸化物含有液体の乾燥後の塗布厚は約320μmとなるように調整した。
[実施例5]
酸化物含有液体の塗布量を乾燥後の塗布厚が約400μmとなるように酸化物含有液体を調製して、下記条件にて焼成し、炭化物ペーストの塗布を行わなかった以外は、実施例2と同様にして耐火部材を作製した。焼成は、酸化物塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、1600℃で1時間保持した後、さらに200℃/hで昇温し、2400℃で4時間保持した後、200℃/hで室温まで降温することにより行った。
[実施例6]
実施例1で用いた黒鉛基材(嵩密度が1.64g/cm、熱膨張率が4.4×10-6/℃、平均気孔径が250μm、最大粒子径が2.3mm)、およびニオブ酸アンモニウム溶液(固形分量10質量%)を入れたビーカーを、真空容器に入れて10(Pa)となるまで減圧し、減圧下にて、ニオブ酸アンモニウム溶液中に黒鉛基材を浸漬させた後、ビーカーから黒鉛基材を取り出し常圧下にて乾燥させた。この操作を10回繰り返し、黒鉛基材に染みこんだニオブ酸アンモニウムを結晶化させて酸化ニオブ(ニオブゾル)を生成させた。その後、黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、1600℃で1時間保持した後、200℃/hで室温まで降温した。
続いて、上記のようにして熱処理した製膜後の黒鉛基材の表面に、実施例2で用いた炭化物ペーストを刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約100μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、2400℃で4時間保持した後、200℃/hで室温まで降温することにより、耐火部材を作製した。
[実施例7]
<黒鉛質基材の準備>
実施例1で用いた黒鉛基材と同じものを用いた。
<酸化物含有液体の調製>
平均粒子径が1.5μmの酸化タンタル粒子(三井金属鉱業製、純度99.9%)を準備した。また、平均粒子径が3.7μmのCo(Freeport Cobalt製、純度99.95%)を焼結助剤として用いた。
上記した酸化タンタル粒子100質量部に対して焼結助剤(Co)を0.5質量部加え、さらに、樹脂バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学製)を0.5質量部、添加剤として平均重量分子量10,000のポリエチレンイミン(和光純薬工業製)を0.5質量部、および、溶媒としてエタノールを20質量部の割合で配合し、ハイブリッドミキサー(株式会社シンキー製、ARE-310)を用いて120秒間混合することによって酸化物含有液体を調製した。
<炭化物ペーストの調製>
平均粒子径が1.5μmの炭化タンタル粒子(三井金属鉱業製、純度99.9%)を準備した。また、平均粒子径が3.7μmのCo(Freeport Cobalt社、純度99.95%)を焼結助剤として用いた。
上記した炭化タンタル粒子100質量部に対して焼結助剤(Co)を0.5質量部加え、さらに、樹脂バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学製)を0.5質量部、添加剤として平均重量分子量10,000のポリエチレンイミン(和光純薬工業)を0.5質量部、および、溶媒としてエタノールを20質量部の割合で配合し、ハイブリッドミキサー(株式会社シンキー製、ARE-310)を用いて120秒間混合することによって炭化物ペーストを調製した。
<耐火部材の作製>
先ず、準備した黒鉛基材の表面に、上記のようにして得られた酸化物含有液体を刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約400μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、1900℃で1時間保持した後、200℃/hで室温まで降温した。
続いて、上記のようにして熱処理した製膜後の黒鉛基材の表面に、炭化物ペーストを刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約100μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、2400℃で4時間保持した後、200℃/hで室温まで降温することにより、耐火部材を作製した。
[比較例1]
<黒鉛質基材の準備>
実施例1で用いた黒鉛基材と同じものを用いた。
<炭化物ペーストの調製>
平均粒子径が1.5μmの炭化タンタル粒子(三井金属鉱業製、純度99.9%)を準備した。平均粒子径が10μmのCaF(白辰化学製、純度99.9%)を平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕したものを焼結助剤として用いた。
上記した炭化タンタル粒子100質量部に対して焼結助剤(CaF)を1質量部加え、さらに、樹脂バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学製)を0.5質量部、添加剤として平均重量分子量10,000のポリエチレンイミン(和光純薬工業)を0.5質量部、および、溶媒としてエタノールを20質量部の割合で配合し、ハイブリッドミキサー(株式会社シンキー製、ARE-310)を用いて120秒間混合することによって炭化物ペーストを調製した。
<耐火部材の作製>
準備した黒鉛基材の表面に、上記のようにして得られた炭化物ペーストを刷毛塗りして塗膜を形成した。塗布量は、マイクロメーターで塗布前後の厚みを測定し、乾燥後の塗布厚が約100μmとなるように調整した。次いで、塗膜を形成した黒鉛基材を、50℃の温度で乾燥させて、塗膜から溶剤を除去した。その後、塗膜を乾燥させた黒鉛基材を、アルゴン雰囲気下、200℃/hで昇温し、2400℃で4時間保持した後、200℃/hで室温まで降温することにより、耐火部材を作製した。
[耐火部材の評価]
<炭化物層の確認>
上記のようにして得られた各耐火部材の炭化物層形成箇所をサンプリングし、サンプルを樹脂埋めした後、断面を鏡面研磨し、研磨面を電子顕微鏡にて観察した(50倍)。
電子顕微鏡写真上で、埋設樹脂と耐火部材との境界に沿って平行な横方向長さ2mm(50倍で100mm)の線を引き、線上で、50μm以上連続する黒鉛質基材由来の黒鉛質相と、50μm以上連続する炭化物相とが交互に存在している交互領域を含む最上線と最下線との間の領域を「複合領域」とした。また、埋設樹脂と耐火部材との境界に引いた線と最上線と間の領域を「炭化物領域」とした。なお、最上線より上方(即ち、埋設樹脂と耐火部材との境界側)では、横方向長さ2mm(50倍で100mm)の範囲において、50μm未満(0μmも含む)で連続する黒鉛質基材由来の黒鉛質相と、50μm以上連続する炭化物相とが存在していることを確認した。
電子顕微鏡写真から、複合領域および炭化物領域のそれぞれの厚さを求めた。また、電子顕微鏡写真から、複合領域および炭化物領域のそれぞれに存在する黒鉛質相および炭化物相の面積割合を求めた。面積割合の算出方法は、電子顕微鏡写真から黒鉛質相に相当する部分と炭化物相に相当する部分を目視でマーキングし、画像解析から求めた。マーキングには、同一視野で測定したEDS分析による元素マッピングの結果を参考にした。算出結果は下記の表1に示されるとおりであった。
<酸化物量および炭化物量の測定>
各耐火部材から、表面を含む10mm×10mm×2mmの大きさのサンプルを切り出し、乳鉢で粉砕して粉末にした。得られた粉末用いて酸素濃度分析計(EMGA-920、HORIBA製)によりサンプル中に含まれる酸素量を測定した。
<熱サイクル後の剥離強度の測定>
各耐火部材をアルゴン雰囲気中で、室温から2400℃まで昇温し、1時間保持した後、炉冷した。このサイクルを10回繰り返した後、各耐火部材の表面に、幅が30mm、長さ100mmの粘着テープ(オリーブテープNo141、寺岡製作所社製)を貼り、一方向に勢いよく剥がして、100mm×30mmの面積中に含まれる剥がれたコート層の個数、大きさを評価した。評価基準は以下のとおりとした。
A(最良):3個以下、直径3mm以上のものなし
B(良):4~10個、直径3mm以上のものなし
C(可):11~30個、直径3mm以上のものなし
D(不可):31個以上、直径3mm以上のものあり
評価結果は下記表1に示されるとおりであった。
<耐食性試験>
各耐火部材から、表面を含む10mm×10mm×10mmの大きさのサンプルを切り出し、SiC昇華ガス雰囲気下で、2500℃、100時間の暴露を行った。耐食性試験前後のサンプルの質量変化率を測定し、外観とあわせて評価した。評価基準は以下のとおりとした。
A(最良):質量変化1%以内、コート剥離なし
B(良):質量変化1~3%、コート剥離なし
C(可):質量変化3~5%、コート剥離なし
D(不可):質量変化5%以上、コート剥離あり
評価結果は下記表1に示されるとおりであった。
Figure 0007213399000001

Claims (18)

  1. 黒鉛質基材と、前記黒鉛質基材表面の少なくとも一部を被覆するように設けられた炭化物層と、を備えた耐火部材であって、
    前記黒鉛質基材は、黒鉛質相と気孔とを有し、
    前記炭化物層は、複合領域を有し、
    前記複合領域は、前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、少なくとも50μm以上の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが、交互に存在する交互領域を含み、
    前記炭化物層を構成する炭化物が、炭化ニオブおよび炭化タンタルからなる群より選択される、耐火部材。
  2. 前記複合領域が、50~1000μmの厚さを有する、請求項1に記載の耐火部材。
  3. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における炭化物相の割合が、10~60面積%である、請求項1に記載の耐火部材。
  4. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における炭化物相の割合が、10~60面積%である、請求項2に記載の耐火部材。
  5. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における黒鉛質相の割合が、40~90面積%である、請求項1に記載の耐火部材。
  6. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記複合領域における黒鉛質相の割合が、40~90面積%である、請求項2に記載の耐火部材。
  7. 前記炭化物層は、前記複合領域上に炭化物領域をさらに有し、
    前記炭化物領域には、該炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、50μm未満の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが存在する、請求項1に記載の耐火部材。
  8. 前記炭化物層は、前記複合領域上に炭化物領域をさらに有し、
    前記炭化物領域には、該炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記黒鉛質基材と前記炭化物層との界面に沿った水平方向に、50μm未満の連続する黒鉛質相と、少なくとも50μm以上の連続する炭化物相とが存在する、請求項2に記載の耐火部材。
  9. 前記炭化物領域が、10~300μmの厚さを有する、請求項7に記載の耐火部材。
  10. 前記炭化物領域が、10~300μmの厚さを有する、請求項8に記載の耐火部材。
  11. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における炭化物相の割合が、50~99面積%である、請求項7に記載の耐火部材。
  12. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における炭化物相の割合が、50~99面積%である、請求項8に記載の耐火部材。
  13. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における黒鉛質相の割合が、0~10面積%である、請求項7に記載の耐火部材。
  14. 前記炭化物層の厚さ方向に沿った断面視において、前記炭化物領域における黒鉛質相の割合が、0~10面積%である、請求項8に記載の耐火部材。
  15. 請求項1~14のいずれか一項に記載の耐火部材を製造する方法であって、
    黒鉛質相と気孔とを有する黒鉛質基材を準備し、
    前記黒鉛質基材表面の少なくとも一部に、酸化物含有液体を塗布し、
    前記酸化物含有液体が塗布された黒鉛質基材を加熱して前記酸化物含有液体に含まれる酸化物を溶融させ、
    前記黒鉛質基材の気孔に溶融した前記酸化物を含浸させ、
    前記酸化物を、前記黒鉛質基材を炭素源として炭化して炭化物とする、
    ことを含む、耐火部材の製造方法。
  16. 前記加熱を1450~2000℃で行う、請求項15に記載の方法。
  17. 前記炭化を2000~2500℃で行う、請求項15に記載の方法。
  18. 前記黒鉛質基材が、8~30%の気孔率を有し、かつ平均気孔径が50~300μmである、請求項15に記載の方法。
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