JP7211225B2 - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのマニホールドの下側に配設された燃料ポンプと、この燃料ポンプと燃料タンクとを接続する燃料供給管とを備えたエンジンの燃料供給装置に関する。
従来より、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレール内に蓄圧された高圧燃料をエンジンの各気筒の燃焼室に噴射供給する複数のインジェクタと、燃料タンクから吸引した燃料を高圧化してコモンレールに圧送する高圧燃料ポンプとを備えた蓄圧式燃料噴射装置は知られている(例えば、特許文献1)。
高圧燃料ポンプは、ポンプカムを備えた回転自在なカム軸と、ポンプカムを収容するカム室と、ポンプカムに摺接して回動自在なローラと、このローラに押圧されると共にスプリングに付勢されたシューと、このシューと同期して上下に往復動するプランジャと、このプランジャの先端部に形成されたポンプ室等によって構成されている。
そして、カム軸は、エンジンのシリンダヘッドに配設されたカムシャフトにより回転駆動されることから、通常、高圧燃料ポンプは、カムシャフトに近いエンジン上部に配設されている。
ところで、このような高圧燃料ポンプでは、燃料の一部をローラやシュー等の摺動部材の潤滑剤として用いる、所謂燃料潤滑方式が多用されている。それ故、ポンプ内、特に、カム室内部を燃料で充填させる必要があるため、燃料タンクに接続された燃料供給管を高圧燃料ポンプの上部に接続すると共に燃料を高圧燃料ポンプの上部から供給することが行われている。
特開2010-112228号公報
エンジン上部に配設された高圧燃料ポンプは、車両衝突時、ボンネットや各種メンバ等の車体部材或いはエンジンの装備品と干渉して損傷することが懸念される。
高圧燃料ポンプの衝突安全性を考慮したとき、高圧燃料ポンプは、エンジン下部に相当するシリンダブロックの側壁部に装着することが望ましい。
しかし、高圧燃料ポンプをシリンダブロックに装着した場合、高圧燃料ポンプの安全性を確保できるものの、新たな問題を招く虞がある。
シリンダブロックの側壁部には各種装備が装着され、また、シリンダブロック上部のシリンダヘッドには吸気マニホールド及び排気マニホールドが装着されているため、燃料供給管を高圧燃料ポンプの上部に接続することはレイアウト上困難である。
燃料供給管をポンプ中段部に接続した高圧燃料ポンプでは、車両停車後長期放置した場合、カム室内に充填されている燃料が燃料供給管を介して燃料タンクに逆流することから、ローラやシュー等の摺動部材がカム室内の燃料油面から露出し、再始動時の潤滑性が悪化する虞がある。即ち、燃料ポンプの衝突安全性と再始動時の潤滑性との両立は容易ではない。
本発明の目的は、衝突安全性と再始動時の潤滑性とを両立可能なエンジンの燃料供給装置等を提供することである。
請求項1のエンジンの燃料供給装置は、車体前部に設置され且つ気筒配列方向が車体前後方向に設定されたエンジンと、このエンジンの車幅方向一側に配設された吸気又は排気マニホールドと、前記マニホールドの下側に配設された高圧燃料ポンプと、車体後部に設置された燃料タンクと、前記高圧燃料ポンプと燃料タンクとを接続する燃料供給管とを備えたエンジンの燃料供給装置において、燃料タンクから高圧燃料ポンプへ燃料を供給する燃料供給管がエンジンより低い位置から上方へ延びるように配設され、前記燃料ポンプと燃料供給管との接続部燃料ポンプの頂部よりも低い高さ位置に形成され、前記燃料供給管は、前記高圧燃料ポンプの頂部よりも高い位置で上方へ凸の略U形に湾曲した後下方へ延びて高圧燃料ポンプの中段部の接続部に接続され、前記高圧燃料ポンプが、単一のカム軸で駆動される略L字状に形成され且つプランジャが上方向きの第1のポンプ部とプランジャが水平方向向きの第2ポンプ部からなる2つのポンプ部を有し、その第1,第2のポンプ部の間に前記接続部が形成されると共にこの接続部に連通する燃料の導入通路が形成され、前記高圧燃料ポンプのカム軸のカムで駆動される第1,第2のポンプ部のローラが、燃料油の油面が前記導入通路の上端まで低下したときにも燃料油に浸されるように構成されていることを特徴としている。
このエンジンの燃料供給装置では、前記燃料ポンプと燃料供給管との接続部が、前記燃料ポンプの頂部よりも低い高さ位置に形成されているため、燃料ポンプをエンジンの車幅方向一側中段部に配置することができ、車両衝突時、車体部材等との干渉を回避することができる。前記燃料供給管は、前記高圧燃料ポンプの頂部よりも高い位置で上方へ凸の略
U形に湾曲した後下方へ延びて高圧燃料ポンプの中段部の接続部に接続されているため、燃料供給管を介して燃料タンクに逆流する燃料を制限し、燃料ポンプ内の油面低下を抑制することができる。
前記高圧燃料ポンプが、単一のカム軸で駆動される略L字状に形成され且つプランジャが上方向きの第1のポンプ部とプランジャが水平方向向きの第2ポンプ部からなる2つのポンプ部を有し、第1,第2のポンプ部の間に前記接続部が形成されると共にこの接続部に連通する燃料の導入通路が形成され、前記高圧燃料ポンプのカム軸のカムで駆動される第1,第2のポンプ部のローラが、燃料油の油面が前記導入通路の上端まで低下したときにも燃料油に浸されるように構成されているため、長期放置後の潤滑性を確保できる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記燃料供給管の途中部は、前記マニホールドの下端近傍位置まで上昇した後、下降するように構成されたことを特徴としている。
この構成によれば、燃料ポンプと燃料供給管の接続部から燃料供給管の頂部までの領域に逆流せずに保留される燃料を増加することができ、長期放置後の潤滑性を向上できる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記燃料ポンプから余剰燃料を前記燃料タンクに還流する燃料還流管を有し、前記燃料還流管の途中部が、前記燃料ポンプの頂部よりも高い高さ位置に形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、燃料ポンプと燃料還流管の接続部から燃料還流管の頂部までの領域に逆流せずに保留される燃料を増加することができ、長期放置後の潤滑性を向上できる。
請求項4の発明は、請求項1~3の何れか1項の発明において、前記燃料ポンプの第1,第2のポンプ部の間の前記接続部に連通する吸入通路が形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、2連式ポンプにおいて長期放置後の潤滑性を確保できる。
本発明のエンジンの燃料供給装置によれば、簡単な構成で衝突安全性と再始動時の潤滑性とを両立することができる。
実施例1に係る車両の全体構成図である。 車両の底面図である。 側面図である。 図3の要部拡大図である。 燃料ポンプの縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明をハイブリッド車両に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1~図5に基づいて説明する。
まず、本発明に係るエンジンの燃料供給装置が適用される車両Vの全体構成について、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、この車両Vは、例えば、第1動力源として直列6気筒ディーゼルエンジン1と、このエンジン1の下流側位置に配設された第2動力源としてのモータジェネレータ(以下、モータと略す。)2と、このモータ2の下流側位置に配設された自動変速機(以下、ATと略す。)3と、駆動力を左右1対の後輪8に対して分配するデファレンシャルギヤ機構(以下、デフ機構と略す。)4と、電力供給機構Eと、燃料供給機構F等を備えたハイブリッド車両である。
エンジン1は、車体前部に形成されたエンジンルーム内に気筒配列方向が車体前後方向に沿うように縦置き配置され、燃料供給機構Fから供給される軽油を動力源として駆動される。このエンジン1の出力軸は、後述するフロアパネル9に形成されたトンネル部9aの前側位置(正面)に対応するように配置されている。エンジン1の出力軸とモータ2の回転軸とは、断続可能な第1クラッチ5を介して連結されている。
図2,図3に示すように、車室床面を形成するフロアパネル9は、車幅方向中央部分に車室内に膨出すると共に前後に延びるトンネル部9aが形成されている。
トンネル部9aの左右両側端部には、フロアパネル9と協働して前後に延びる断面略矩形状の閉断面を形成する左右1対のトンネルサイドフレーム10が夫々設けられている。1対のトンネルサイドフレーム10の左右両側部分には、フロアパネル9と協働して前後に延びる断面略矩形状の閉断面を形成する左右1対のフロアフレーム11が夫々設けられている。トンネル部9aの前端部下方には、車幅方向に延びると共に左右1対の前輪のサスペンションを支持するためのサスペンションクロスメンバ(以下、サスクロスと略す。)12が配設されている。以下、矢印F方向を前方、矢印L方向を左方、矢印U方向を上方として説明する。
モータ2は、例えば、48Vで駆動される25kWの永久磁石電動機である。
図2,図3に示すように、モータ2は、トンネル部9aとサスクロス12との間において、エンジン1の後端部に同軸上且つ直列的に連結されている。
このモータ2は、電力供給機構Eから供給される電力を動力源として駆動される。モータ2の回転軸とAT3の回転軸とは、断続可能な第2クラッチ6を介して連結されている。
AT3はトンネル部9aに略収容されている。デフ機構4は、AT3の出力軸を介して駆動力が入力され、操舵状態に応じて左右の後輪8に夫々対応した駆動軸7への駆動力分配率を変更可能に構成されている。
次に、電力供給機構Eについて説明する。
図1~図3に示すように、電力供給機構Eは、バッテリ21と、このバッテリに電気的に接続されたインバータ22と、このインバータ22に電気的に接続されたDC/DCコンバータ(以下、コンバータと略す。)23と、モータ2に電気的に接続された端子台24と、インバータ22と端子台24とを電気的に接続する高電圧ハーネス(以下、ハーネスと略す。)25等を備えている。
バッテリ21は、モータ2を作動させる電力を蓄積するための蓄電器である。
このバッテリ21は、例えば、48V、3.5kWhのリチウムイオンバッテリが使用され、トンネル部9aの内部に適宜配置されている。
インバータ22は、バッテリ21の直流電流を交流に変換すると共に変換された交流電流をモータ2にハーネス25及び端子台24を介して供給するように構成されている。
コンバータ23は、バッテリ21に蓄積された48Vの電力を12Vに降圧して、車両Vに搭載された12Vで作動可能な電装機器に供給するように構成されている。
端子台24は、インバータ22から供給された電力をモータ2に対して分配している。
図2,図3に示すように、ハーネス25は、前後方向に沿って略直線状に延設され、インバータ22の前端部と端子台24の下端部とを電気的に連結している。このハーネス25は、電線と、この電線をシールドする編組シールドと、これらを被覆する絶縁性の外装部から構成された一般的なワイヤハーネスであり、径方向に所定の弾性特性を有している。
また、このハーネス25は、サスクロス12の上方を所定距離離隔して横切るように配索されている。
次に、燃料供給機構Fについて説明する。
燃料供給機構Fは、燃料である軽油を貯留可能な扁平状の燃料タンク31と、この燃料タンク31に第1燃料供給管34を介して接続された燃料フィルタ32と、この燃料フィルタ32に第2燃料供給管35を介して接続されると共に前後に延びる前後1対のコモンレール54a,54bに第3燃料供給管36a,36bを介して接続された燃料ポンプ33と、余剰燃料を燃料タンク31まで搬送する燃料還流管37等を主な構成要素としている。
図2,図3に示すように、燃料タンク21は、フロアパネル9の後端側部分の下方、具体的には、フロアパネル9の後部において後方上り傾斜状に形成されたキックアップ部の下方に左右1対の固定ベルト13によって吊下げ固定されている。この燃料タンク21は、側面視にてインバータ22及びコンバータ23と略同じ高さ位置になる様に配置されている。これにより、燃料タンク21は、保有する熱量を前側近傍位置に配置された燃料フィルタ32に対して付与している。
図2,図3に示すように、燃料フィルタ32は、略楕円筒状に形成され、その軸心が前後に延びるように車体に対して取り付けられている。フロアパネル9の下側に配置された燃料フィルタ32は、前後方向において、コンバータ23と燃料タンク31との間に配置され、左右方向において、トンネルサイドフレーム10とフロアフレーム11との間に配置されている。
燃料フィルタ32は、金属製のケースと、このケースに収容された補強材や不織布等のフィルタエレメント(図示略)と、電気ヒータ(図示略)等によって構成されている。この燃料フィルタ32のケースの前壁部には、前方に延びる導入部が形成され、後壁部には、後方に延びる導出部が形成されている。第1燃料供給管34の下流端部は、導入部に接続され、第2燃料供給管35の上流端部導出部に接続されている。それ故、第1,第2燃料供給管34,35には、燃料フィルタ32の上部近傍領域において、交差部分と並行部分とが夫々存在している。
図3,図4に示すように、燃料ポンプ33は、エンジン1の左側壁部にボルトを介して締結固定されている。具体的には、最後列の気筒の吸気マニホールド53の下側で且つシリンダブロック51の中段部に装着されている。この燃料ポンプ33は、低圧ポンプ機能と高圧ポンプ機能を一体的に備えている。低圧ポンプ機能によって、燃料タンク31から燃料ポンプ33まで第1,第2燃料供給管34,35を介して燃料を搬送し、高圧ポンプ機能によって、燃料ポンプ33から1対のコモンレール54a,54bまで第3燃料供給管36a,36bを介して燃料を圧送している。
燃料ポンプ33の余剰燃料は、燃料ポンプ33の前側近傍位置に設置されたリターン集合部49に集められ、その後、燃料還流管37を流れて燃料タンク31に還流される。
図3,図4に示すように、第2燃料供給管35及び燃料還流管37は、燃料フィルタ32上からエンジン1付近までの領域において、インバータ22及びコンバータ23の上部
において前後方向延設部を形成した後、屈曲して上方に延びる上下方向延設部を形成している。
図4に示すように、燃料ポンプ33は、2連式ポンプであって、低圧フィードポンプ(図示略)と、前側の3気筒に装着されたインジェクタ(図示略)にコモンレール54aを介して燃料を供給する第1高圧ポンプ部33aと、後側の3気筒に装着されたインジェクタ55にコモンレール54bを介して燃料を供給する第2高圧ポンプ部33bとを備えている。低圧フィードポンプは、第2燃料供給管35が接続されたサクション部から燃料を吸引し、第1,第2高圧ポンプ部33a,33bの間を前後に延びる導入通路47を介してポンプ室に導入された燃料をフィード圧まで昇圧して第1,第2高圧ポンプ部33a,33bのポンプ室46a,46bに送っている。この燃料ポンプ33は、燃料潤滑方式を採用しているため、フィードポンプの余剰燃料は、第1,第2高圧ポンプ部33a,33bの間を導入通路47と平行に延びる排出通路48を介してカム室41に供給される。
図5に示すように、燃料ポンプ33は、略L字状に形成され、上方(気筒軸方向)に延びる第1高圧ポンプ部33aと、左方に延びる第2高圧ポンプ部33bと、第1,第2高圧ポンプ部33a,33b共通のカム室41等を備えている。第1高圧ポンプ部33aは、カム室41と、カム42aを有すると共にエンジン1のカムシャフト及びクランクシャフトにベルト部材(何れも図示略)を介して駆動されるカム軸42と、カム42aに摺接して回動自在なローラ43aと、このローラ43aに押圧されると共にスプリングに付勢されたシュー44aと、このシュー44aと同期して上下に往復動するプランジャ45aと、このプランジャ45aの先端部に形成されたポンプ室46a等によって構成されている。
ポンプ室46aは、第3燃料供給管36aを介してコモンレール54aに接続されている。カム室41に送られた余剰燃料は、ポンプ還流管38を介してリターン集合部49に送られている。尚、ポンプ還流管38は、燃料還流管37の一部を構成し、燃料ポンプ33の中段部に形成されたカム室41に対応する部分に設けられた接続部38cに接続されている。
第2高圧ポンプ部33bは、第1高圧ポンプ部33aと同様に、カム室41と、カム軸42と、カム42aに摺接して回動自在なローラ43bと、このローラ43bに押圧されると共にスプリングに付勢されたシュー44bと、このシュー44bと同期して左右に往復動するプランジャ45bと、このプランジャ45bの先端部に形成されたポンプ室46b等によって構成されている。ポンプ室46bは、第3燃料供給管36bを介してコモンレール54bに接続されている。
コモンレール54a,54bに蓄圧された高圧燃料は、各気筒のシリンダヘッド52に設けられたインジェクタに分配され、所定の噴射タイミングにて燃焼室に夫々噴射される。
図4に示すように、コモンレール54a,54bの余剰燃料は、単一のコモンレール還流管39に集合されリターン集合部49に送られている。同様に、各インジェクタの余剰燃料は、単一のインジェクタ還流管40に集合されリターン集合部49に送られている。燃料ポンプ33、コモンレール54a,54b、及び各インジェクタ55の余剰燃料は、リターン集合部49に集められた後、燃料還流管37により燃料タンク31にリターンされる。
図5に示すように、通常運転時の燃料ポンプ33の燃料油面は、ローラ43a,43bよりも上方に位置している(油面L1)。しかし、車両停車後長期放置した場合、燃料ポンプ33から燃料還流管37を介して大半の燃料が燃料タンク31に逆流するため、油面がローラ43a,43bよりも低くなり(油面L2)、ローラ43aが油面から露出する状況が生じる。この状態でエンジン1を始動した場合、ローラ43aとシュー44aの潤滑が不足する。そこで、カム室41を含む連通管構造を構成することで、長期放置時であっても、燃料油面をローラ43a,43bよりも上方に維持するように構成している。
図4に示すように、第2燃料供給管35は、略U字状、所謂途中部が第1高圧ポンプ部33a(燃料ポンプ33)の上側頂部よりも高い位置で且つ吸気マニホールド53の下端近傍位置まで一旦上昇した後、下降して燃料ポンプ33の中段部に形成された低圧フィードポンプのサクション部(図示略)に対応する部分に設けられた接続部35cに接続されている。この接続部35cと導入通路47は、連通されている。
また、燃料還流管37は、略U字状、所謂リターン集合部49よりも下流側の途中部が第1高圧ポンプ部33aの上側頂部よりも高い位置で且つ吸気マニホールド53の下端近傍位置まで一旦上昇した後、シリンダブロック51の下端部位置まで下降している。
これにより。接続部35cから第2燃料供給管35の頂部までの領域に逆流せずに保留される燃料を増加し、接続部38cから燃料還流管37の頂部までの領域に還流せずに保留される燃料を増加することができ、長期放置時の燃料油面をローラ43aが浸る位置以上に上昇させている(図5のL3参照)。
次に、本発明の実施形態によるエンジンの燃料供給装置の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、燃料ポンプ33と第2燃料供給管35との接続部35cが、燃料ポンプ33の頂部よりも低い高さ位置に形成されているため、燃料ポンプ33をエンジン1の車幅方向一側中段部に配置することができ、車両衝突時、車体部材等との干渉を回避することができる。第2燃料供給管35の途中部が、燃料ポンプ33の頂部よりも高い高さ位置に形成されているため、第2燃料供給管35を介して燃料タンク31に逆流する燃料を制限し、燃料ポンプ33内の油面低下を抑制することができる。
第2燃料供給管35の途中部は、吸気マニホールド53の下端近傍位置まで上昇した後、下降するように構成されたため、接続部35cから第2燃料供給管35の頂部までの領域に逆流せずに保留される燃料を増加することができ、長期放置後の潤滑性を向上できる。
燃料ポンプ33から余剰燃料を燃料タンク31に還流する燃料還流管37を有し、燃料還流管37の途中部が、燃料ポンプ33の頂部よりも高い高さ位置に形成されたため、燃料ポンプ33とポンプ還流管38の接続部38cから燃料還流管37の頂部までの領域に逆流せずに保留される燃料を増加することができ、長期放置後の潤滑性を向上できる。
燃料ポンプ33は、単一のカム軸42で駆動される略L字状に配置された2つのポンプ部33a,33bを有すると共に2つのポンプ部の間に接続部35cに連通する導入通路47が形成されたため、2連式ポンプにおいて長期放置後の潤滑性を確保できる。
燃料ポンプ33は、一方の第1ポンプ部33aが気筒軸方向に延びるように配置され、他方の第2ポンプ部33bが左側方向に延びるように配置されているため、コンパクト化を図りつつ長期放置後の潤滑性を確保できる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、6気筒のディーゼル縦置きエンジンの例について説明したが、エンジン種類、気筒数、型式、配置形態等は任意に設定することが可能であり、例えば、4気筒ガソリンエンジンであっても良い。
2〕前記実施形態においては、燃料ポンプ33を吸気マニホールド53の下方のシリンダブロック51の側壁部に配置した例について説明したが、燃料ポンプ33を排気マニホールドの下方のシリンダブロック51の側壁部に配置しても良い。
3〕前記実施形態においては、燃料ポンプ33を2連式ポンプの例について説明したが、単連式ポンプにも適用可能である。また、長期放置時、ローラ43aを部分的に浸す位置になるよう油面を設定した例について説明したが、ローラ43aよりも上方になるように油面を設定しても良い。この場合、第2燃料供給管35及び燃料還流管37の立ち上がり高さ(頂部高さ)と導入通路47と排出通路48との高さ関係を調節する。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 エンジン
31 燃料タンク
33 燃料ポンプ
33a 第1ポンプ部
33b 第2ポンプ部
35 第2燃料供給管
35c 接続部
37 燃料還流管
42 カム軸
47 導入通路
53 吸気マニホールド

Claims (4)

  1. 車体前部に設置され且つ気筒配列方向が車体前後方向に設定されたエンジンと、このエンジンの車幅方向一側に配設された吸気又は排気マニホールドと、前記マニホールドの下側に配設された高圧燃料ポンプと、車体後部に設置された燃料タンクと、前記高圧燃料ポンプと燃料タンクとを接続する燃料供給管とを備えたエンジンの燃料供給装置において、
    燃料タンクから高圧燃料ポンプへ燃料を供給する燃料供給管がエンジンより低い位置から上方へ延びるように配設され、
    前記燃料ポンプと燃料供給管との接続部燃料ポンプの頂部よりも低い高さ位置に形成され
    前記燃料供給管は、前記高圧燃料ポンプの頂部よりも高い位置で上方へ凸の略U形に湾曲した後下方へ延びて高圧燃料ポンプの中段部の接続部に接続され、
    前記高圧燃料ポンプが、単一のカム軸で駆動される略L字状に形成され且つプランジャが上方向きの第1のポンプ部とプランジャが水平方向向きの第2ポンプ部からなる2つのポンプ部を有し、その第1,第2のポンプ部の間に前記接続部が形成されると共にこの接続部に連通する燃料の導入通路が形成され、
    前記高圧燃料ポンプのカム軸のカムで駆動される第1,第2のポンプ部のローラが、燃料油の油面が前記導入通路の上端まで低下したときにも燃料油に浸されるように構成されている
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. 前記燃料供給管の途中部は、前記マニホールドの下端近傍位置まで上昇した後、下降するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料供給装置。
  3. 前記燃料ポンプから余剰燃料を前記燃料タンクに還流する燃料還流管を有し、
    前記燃料還流管の途中部が、前記燃料ポンプの頂部よりも高い高さ位置に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの燃料供給装置。
  4. 前記燃料ポンプの第1,第2のポンプ部の間の前記接続部に連通する吸入通路が形成されたことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のエンジンの燃料供給装置。
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