JP7203332B2 - 送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム - Google Patents

送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP7203332B2
JP7203332B2 JP2021553578A JP2021553578A JP7203332B2 JP 7203332 B2 JP7203332 B2 JP 7203332B2 JP 2021553578 A JP2021553578 A JP 2021553578A JP 2021553578 A JP2021553578 A JP 2021553578A JP 7203332 B2 JP7203332 B2 JP 7203332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power transmission
electrodes
power
terminal
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021553578A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021080009A1 (ja
Inventor
悟 菊池
浩司 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2021080009A1 publication Critical patent/JPWO2021080009A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7203332B2 publication Critical patent/JP7203332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/05Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using capacitive coupling
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/40Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using two or more transmitting or receiving devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/70Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power involving the reduction of electric, magnetic or electromagnetic leakage fields

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本開示は、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システムに関する。
近年、携帯電話機および電気自動車などの移動性を伴う機器に、無線すなわち非接触で電力を伝送する無線電力伝送技術の開発が進められている。無線電力伝送技術には、電磁誘導方式および電界結合方式などの方式がある。このうち、電界結合方式による無線電力伝送システムは、一対の送電電極と一対の受電電極とが対向した状態で、一対の送電電極から一対の受電電極に無線で交流電力が伝送される。このような電界結合方式による無線電力伝送システムは、例えば路面または床面に設けられた一対の送電電極から負荷に電力を伝送する用途で用いられる。特許文献1は、そのような電界結合方式による無線電力伝送システムの一例を開示している。
国際公開第2013/187102号明細書
従来の電界結合方式による無線電力伝送では、送電電極または受電電極の周囲で電界の漏洩が生じ、周辺の電子機器の誤動作などを引き起こす可能性がある。本開示は、送電電極または受電電極の周囲の電界の漏洩を抑制できる技術を提供する。
本開示の一態様による送電装置は、電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、を備える。
本開示の他の態様による送電装置は、電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、前記複数の第1送電電極、前記複数の第2送電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、を備える。
本開示のさらに他の態様による受電装置は、電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる受電装置であって、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、前記複数の第1受電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2受電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から入力された交流電力を他の電力に変換して出力する受電回路と、前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記受電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、を備える。
本開示のさらに他の態様による受電装置は、電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる受電装置であって、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、前記複数の第1受電電極、前記複数の第2受電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、を備える。
上記の包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の技術によれば、送電電極または受電電極の周囲の電界の漏洩を抑制し、周辺の電子機器の誤動作などのリスクを低減することができる。
電界結合方式による無線電力伝送システムの一例を模式的に示す図である。 電界結合方式による無線電力伝送システムの他の例を模式的に示す図である。 電界結合方式による無線電力伝送システムの他の例を模式的に示す図である。 無線電力伝送システムの概略的な構成を示す図である。 電力伝送時に送電電極の周囲に形成される電界の分布の一例を示す図である。 漏洩電界強度を低減することが可能な無線電力伝送システムの一例を模式的に示す斜視図である。 図4に示す無線電力伝送システムの概略的な構成を示す図である。 図4に示すシステムにおける漏洩電界の抑制効果を説明するための模式断面図である。 本開示の実施形態による無線電力伝送システムの構成を模式的に示すブロック図である。 送電側の電力変換回路の構成例を模式的に示す図である。 受電側の電力変換回路の構成例を模式的に示す図である。 背面電極および各側面電極と、送電回路との接続の例を示す図である。 本実施形態の効果を検証するための実験の構成を示す図である。 本実施形態の効果を検証するための実験の構成を示す図である。 実験結果を示す図である。 各電極が分割されていない構成において送電電極の周囲に形成される電界の強度分布の例を示す図である。 図11Aに示す構成における送電電極の背面側に、背面電極を配置した構成の例と、その場合の電界強度分布の例を示す図である。 送電電極が複数の部分電極に分割されていない構成の例を示す図である。 電界強度分布の例を示す図である。 解析結果を示すグラフである。 背面電極がない場合の構成例と、電界強度分布の例とを示す図である。 図13Aに示す構成に、送電電極群の背面側に背面電極を追加した構成例と、その場合の電界強度分布の例とを示す図である。 背面電極がある場合の構成例と、電界強度分布の例とを示す図である。 図14Aに示す構成における電界強度分布の例を示す図である。 解析結果を示すグラフである。 背面電極が複数の部分に分割された構成の例を示す図である。 単一の背面電極が設けられた構成の例を示す図である。 解析結果を示す図である。 背面電極が複数の部分に分割された構成の例を示す図である。 解析結果を示す図である。 送電装置の構成の第1の例を示す図である。 送電装置の構成の第2の例を示す図である。 送電装置の構成の第3の例を示す図である。 送電装置の構成の第4の例を示す図である。 送電装置の構成の第5の例を示す図である。 送電装置の構成の第6の例を示す図である。 送電装置の構成の第7の例を示す図である。 送電装置の構成の第8の例を示す図である。 背面電極および各側面電極と、送電回路との接続の変形例を示す図である。 送電装置における整合回路の他の例を示す図である。 受電装置における整合回路の他の例を示す図である。 送電電極群および背面電極の配置例を示す図である。 送電電極群および背面電極の他の配置例を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
図1Aは、電界結合方式による無線電力伝送システムの一例を模式的に示す図である。「電界結合方式」とは、複数の送電電極を含む送電電極群と複数の受電電極を含む受電電極群との間の電界結合(以下、「容量結合」とも称する)により、送電電極群から受電電極群に無線で電力が伝送される伝送方式をいう。図示されている無線電力伝送システムは、例えば工場内で物品の搬送に用いられる無人搬送車(Automated Guided Vehicle:AGV)などの移動体10に無線で電力を伝送するシステムである。このシステムでは、床面30に平板状の一対の送電電極120a、120bが配置されている。移動体10は、一対の送電電極120a、120bに対向する一対の受電電極を備えている。移動体10は、送電電極120a、120bから伝送された交流電力を、一対の受電電極によって受け取る。受け取った電力は、移動体10が有するモータ、二次電池、または蓄電用のキャパシタなどの負荷に供給される。これにより、移動体10の駆動または充電が行われる。
図1Aには、互いに直交するX、Y、Z方向を示すXYZ座標が示されている。以下の説明では、図示されているXYZ座標を用いる。送電電極120a、120bが延びる方向をY方向、送電電極120a、120bの表面に垂直な方向をZ方向、Y方向およびZ方向に垂直な方向をX方向とする。X方向は、送電電極120a、120bが並ぶ方向である。なお、本願の図面に示される構造物の向きは、説明のわかりやすさを考慮して設定されており、本開示の実施形態が現実に実施されるときの向きをなんら制限するものではない。また、図面に示されている構造物の全体または一部分の形状および大きさも、現実の形状および大きさを制限するものではない。
図1Aの例では、一対の送電電極120が地面に敷設されているが、一対の送電電極120は、壁などの側面、または天井などの上面に敷設されていてもよい。送電電極120が敷設される場所および向きに応じて、移動体10における受電電極220の配置および向きが決定される。
図1Bは、送電電極120が壁などの側面に敷設された例を示している。この例では、受電電極220は、移動体10の側方に配置されている。図1Cは、送電電極120が天井に敷設された例を示している。この例では、受電電極220は、移動体10の天板に配置される。これらの例のように、送電電極120および受電電極220の配置には様々なバリエーションがある。
図2は、図1Aから図1Cに示す無線電力伝送システムの概略的な構成を示す図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100と、移動体10とを備える。送電装置100は、一対の送電電極120a、120bと、送電電極120a、120bに交流電力を供給する送電回路110とを備えている。送電回路110は、例えば、インバータ回路を含む交流出力回路である。送電回路110は、不図示の直流電源から供給された直流電力を、交流電力に変換して一対の送電電極120a、120bに出力する。交流出力回路と送電電極120a、120bとの間に、インピーダンスの不整合を低減する整合回路が挿入されていてもよい。
移動体10は、受電装置200と、負荷320とを備えている。受電装置200は、一対の受電電極220a、220bと、受電電極220a、220bが受け取った交流電力を負荷320が要求する直流電力に変換して負荷320に供給する受電回路210とを備えている。受電回路210は、例えば整流回路または周波数変換回路等の各種の回路を含み得る。受電電極220a、220bと整流回路との間に、インピーダンスの不整合を低減する整合回路が挿入されていてもよい。
負荷320は、例えばモータ、蓄電用のキャパシタ、または二次電池などの、電力を消費または蓄積する機器である。一対の送電電極120a、120bと、一対の受電電極220a、220bとの間の電界結合により、両者が対向した状態で電力が無線で伝送される。伝送された電力は、負荷320に供給される。
各送電電極は、床面に平行ではなく床面に交差して配置されることもある。例えば、壁などに配置される場合には、各送電電極は、床面にほぼ垂直に配置され得る。移動体における各受電電極も、送電電極に対向するように、床面に交差して配置され得る。このように、受電電極の配置は、送電電極の配置に応じて決定される。
このような電界結合方式の無線電力伝送システムにおいては、一般に、対向する送電電極と受電電極との間の容量が小さい。このため、大きい電力を伝送する場合には、送電電極120a、120bに高い電圧が印加される。その場合、送電電極120a、120bおよび受電電極220a、220bの周囲に漏洩する電界の強度も高くなる。
図3は、電力伝送時に送電電極120a、120bの周囲に形成される電界の分布の一例を示す図である。図3において、電界強度が高い領域ほど濃く描かれている。電子機器への電磁ノイズ等の影響を小さくするためには、各電極の周囲に分布する電界強度が高い領域の範囲を狭くすることが求められる。例えば、各電極から所定の距離だけ離れた位置における電界強度を、電子機器の定めるイミュニティ基準値を超えないようにすることが求められる。また、生体安全性を考慮して、国際非電離放射線防護委員会(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection:ICNIRP)が定める基準値を目標として、漏洩電界強度を低減する必要が発生する場合もある。
図4は、漏洩電界強度を低減することが可能な無線電力伝送システムの一例を模式的に示す斜視図である。図5は、図4に示す無線電力伝送システムの概略的な構成を示す図である。図4および図5に示すシステムでは、図1Aから図2に示すシステムとは異なり、送電装置は、複数の第1送電電極120aを含む第1送電電極群と、複数の第2送電電極120bを含む第2送電電極群とを備えている。2つの第1送電電極120aと、2つの第2送電電極120bとが、各送電電極120a、220aの表面に沿った第1の方向(この例ではX方向)に、交互に一定の間隔で並んでいる。複数の第1送電電極120aおよび複数の第2送電電極120bは、床面に沿って平行に延びており、ほぼ同一平面上に配置されている。
受電装置200は、複数の第1受電電極220aを含む第1受電電極群と、複数の第2受電電極220bを含む第2受電電極群とを備えている。2つの第1受電電極220aおよび2つの第2受電電極220bは、一方向(図4におけるX方向)に交互に並んでいる。電力伝送時には、複数の第1受電電極220aは、複数の第1送電電極120aにそれぞれ対向し、複数の第2受電電極220bは、複数の第2送電電極120bにそれぞれ対向する。その状態で、送電装置100から、受電装置200を備える移動体10に、無線で電力が伝送される。
送電回路110は、交流電力を出力する2つの端子を備えている。一方の端子は、2つの第1送電電極120aに接続され、他方の端子は、2つの第2送電電極120bに接続される。電力を伝送するとき、送電回路110は、2つの第1送電電極120aに第1の電圧を印加し、2つの第2送電電極120bに、第1の電圧とは逆の位相の第2の電圧を印加する。
図6は、本システムにおける漏洩電界の抑制効果を説明するための模式断面図である。図中の矢印は、電気力線の一部を簡略的に示している。図6は、各第1送電電極120aに正(+)電圧が印加され、各第2送電電極120bに負(-)電圧が印加されている瞬間の状況を示している。他の瞬間においては、各第1送電電極120aに負(-)電圧が印加され、各第2送電電極120bに正(+)電圧が印加される。図6において、送電電極120a、120bの背面側(-Z側)における電気力線の図示は省略されている。
図6に示すように、本システムでは、ある瞬間において正電圧が印加される2つの第1送電電極120aと、負電圧が印加される2つの第2送電電極120bとが、X方向に交互に配置されている。このため、第1の電圧を帯びた第1送電電極120aによって形成される電界と、逆位相の第2の電圧を帯びた第2送電電極120bによって形成される電界とが、部分的にキャンセルされる。その結果、主に第1送電電極120aと第2送電電極120bとの間の隙間の上に形成される電界の強度が低減する。この効果は、隣り合う任意の2つの電極の間で同様に生じる。このため、本実施形態では、例えば図1Aから図1Cに示すような比較的幅広の2つの送電電極を用いた場合と比較して、各電極からZ方向に離れた領域における漏洩電界を低減することができる。
このような効果は、第1送電電極120aおよび第2送電電極120bのそれぞれの数が2個とは異なる場合でも得ることができる。第1送電電極120aおよび第2送電電極120bの少なくとも一方の個数が2以上であり、それらの第1送電電極および第2送電電極の少なくとも一部が交互に配置されていればよい。また、第1送電電極120aの個数と第2送電電極120bの個数とが一致していなくてもよい。この点については、受電電極群についても同様である。また、送電電極群および受電電極群の一方のみが、上記のような電極構造を有していてもよい。
上記のシステムによれば、電極周辺の電界強度を低減できるが、本発明者らは、さらに電界強度を低減することが可能な構成について検討を重ね、以下に説明する本開示の実施形態の構成に想到した。以下、本開示の実施形態の概要を説明する。
本開示の一態様による送電装置は、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、を備える。
ここで、「電極配置面」は、厳密な平面に限らず、曲面であってもよい。全ての送電電極が同一平面上にある必要はない。この点は、後述する受電電極についても同様である。
「第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極」とは、これらの電極が、第1の方向に沿って、第1送電電極、第2送電電極、第1送電電極、第2送電電極、という順に並んでいることを意味する。つまり、2つの第1送電電極の間に1つの第2送電電極が配置され、2つの第2送電電極の間に1つの第1送電電極が配置される。
「背面側」とは、送電装置から無線で受電する受電装置が位置する側の反対側を意味する。背面電極は、送電回路中の、第1端子の電位と第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される。このため、背面電極の電位は、電力伝送時に、第1送電電極の電位および第2送電電極の電位よりも小さい振幅で変動する。このような背面電極を配置することにより、特に送電電極の背面側の漏洩電界を抑制することができる。これにより、例えば周辺の機器の誤動作のリスクを低減することができる。
本開示の他の態様による送電装置は、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、前記複数の第1送電電極、前記複数の第2送電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、を備える。
この構成では、背面電極は、送電装置の導電性の筐体に接続される。これにより、筐体が例えば接地されている場合に、背面電極の電位変動が、各送電電極の電位変動よりも著しく小さくなる。その結果、背面電極によって効果的に漏洩電界を抑制することが可能になる。
上記の構成において、送電装置は、複数の第1送電電極と複数の第2送電電極に交流電圧を印加する送電回路をさらに備えていてもよい。ある瞬間において、複数の第1送電電極には、第1の電圧が印加され、複数の第2送電電極には、第1の電圧とは逆位相の第2の電圧が印加される。送電装置は、送電回路を含む状態で使用されるが、送電回路を含まない状態で製造または販売されることがある。
本開示の送電装置には、多様な構造のバリエーションが存在する。例えば、以下のような構造が可能である。
前記電極配置面に垂直な方向から見たとき、前記背面電極は、前記複数の第1送電電極と前記複数の第2送電電極との間の複数の間隙の少なくとも1つに重なっていてもよい。
前記背面電極は、複数の部分に分割されていてもよい。
前記複数の部分は、前記第1の方向、または前記第1の方向に交差し前記電極配置面に平行な第2の方向に並んでいてもよい。
前記電極配置面に垂直な方向から見たとき、前記複数の部分は、前記第1の方向に並び、前記複数の第1送電電極と前記複数の第2送電電極との間の複数の間隙にそれぞれ重なっていてもよい。
前記複数の第1送電電極、前記複数の第2送電電極、および前記背面電極は、前記第1の方向に交差し前記電極配置面に平行な第2の方向に延びた構造を有していてもよい。
前記送電装置は、前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所、または前記導電性の筐体に接続される1つ以上の側面電極をさらに備えていてもよい。
前記側面電極は、前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の両側に位置していてもよい。
側面電極を設けることにより、送電電極群のうちの、端に位置する電極の近傍、特に側方の漏洩電界を抑制することができる。2つの側面電極が、前記電極配置面に垂直な方向から見たときに、送電電極群によって規定される領域の両側に位置するようにしてもよい。その場合、両端の2つの電極の近傍における電界強度を低減できるため、さらに高い効果を得ることができる。
前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極は、同一平面上に配置されていてもよい。前記側面電極は、前記平面から、前記平面に垂直な方向に突出した部分を含んでいてもよい。
前記側面電極は、前記背面電極に接続されていてもよい。また、側面電極と背面電極とが単一の導電性部材によって構成されていてもよい。
前記背面電極は、前記送電回路内で、前記第1端子および前記第2端子の電位変動の振幅の10%未満の振幅で電位が変動する箇所に接続されていてもよい。側面電極も同様に、前記送電回路内で、前記第1端子および前記第2端子の電位変動の振幅の10%未満の振幅で電位が変動する箇所に接続されていてもよい。背面電極および側面電極の電位変動の振幅は、前記第1端子および前記第2端子の電位変動の振幅の5%よりも小さくてもよい。
前記送電回路は、前記第1端子および前記第2端子を備える整合回路を含んでいてもよい。前記整合回路は、例えば、前記第1端子に接続された第1インダクタと、前記第2端子に接続された第2インダクタと、前記第1端子と前記第1インダクタとの間の配線と、前記第2端子と前記第2インダクタとの間の配線との間に接続された第1キャパシタおよび第2キャパシタとを含んでいてもよい。前記背面電極は、前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとの間の点に接続されていてもよい。前記側面電極も同様に、前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとの間の点に接続されていてもよい。
前述の構造は、送電装置に限らず、受電装置においても同様に適用することができる。受電装置においても、背面電極を設けることにより、同様の電界抑制効果を得ることができる。例えば、本開示は、以下の受電装置を含む。
本開示の他の態様による受電装置は、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、前記複数の第1受電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2受電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から入力された交流電力を他の電力に変換して出力する受電回路と、前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記受電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、を備える。
「第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極」とは、これらの電極が、第1の方向に沿って、第1受電電極、第2受電電極、第1受電電極、第2受電電極、という順に並んでいることを意味する。つまり、2つの第1受電電極の間に1つの第2受電電極が配置され、2つの第2受電電極の間に1つの第1受電電極が配置される。
「背面側」とは、受電時に送電装置が位置する側の反対側を意味する。背面電極の電位は、電力伝送時に、第1受電電極の電位および第2受電電極の電位よりも小さい振幅で変動する。このような背面電極を配置することにより、特に受電電極の背面側の漏洩電界を抑制することができる。これにより、例えば周辺の機器の誤動作のリスクを低減することができる。
本開示のさらに他の態様による受電装置は、電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、前記複数の第1受電電極、前記複数の第2受電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、を備える。
この構成では、背面電極は、受電装置の導電性の筐体に接続される。これにより、筐体が例えば接地されている場合に、背面電極の電位変動が、各受電電極の電位変動よりも著しく小さくなる。その結果、背面電極によって効果的に漏洩電界を抑制することが可能になる。
上記の構成において、受電装置は、前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極が受け取った交流電力を他の形態の電力(例えば直流電力)に変換して出力する受電回路をさらに備えていてもよい。受電装置は、受電回路を含む状態で使用されるが、受電回路を含まない状態で製造または販売されることがある。
受電装置についても、送電装置と同様、多様な構造のバリエーションが存在する。例えば、以下のような構造が可能である。
前記電極配置面に垂直な方向から見たとき、前記背面電極は、前記複数の第1受電電極と前記複数の第2受電電極との間の複数の間隙の少なくとも1つに重なっていてもよい。
前記背面電極は、複数の部分に分割されていてもよい。
前記複数の部分は、前記第1の方向、または前記第1の方向に交差し前記電極配置面に平行な第2の方向に並んでいてもよい。
前記電極配置面に垂直な方向から見たとき、前記複数の部分は、前記第1の方向に並び、前記複数の第1受電電極と前記複数の第2受電電極との間の複数の間隙にそれぞれ重なっていてもよい。
前記複数の第1受電電極、前記複数の第2受電電極、および前記背面電極は、前記第1の方向に交差し前記電極配置面に平行な第2の方向に延びた構造を有していてもよい。
前記受電装置は、前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記受電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所、または前記導電性の筐体に接続される少なくとも1つの側面電極をさらに備えていてもよい。
前記側面電極は、前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極の両側に位置していてもよい。
前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極は、同一平面上に配置されていてもよい。前記側面電極は、前記平面から、前記平面に垂直な方向に突出した部分を含んでいてもよい。
前記側面電極は、前記背面電極に接続されていてもよい。
本明細書において、複数の第1送電電極および複数の第2送電電極のまとまりを、「送電電極ユニット」と称することがある。また、複数の第1受電電極および複数の第2受電電極のまとまりを、「受電電極ユニット」と称することがある。これらの電極ユニットは、シート状構造体を備えていてもよい。各電極は、シート状構造体の内部にあってもよい。シート状構造体に含まれる基板に形成された導電体パターンを各電極として用いてもよい。シート状構造体は、例えば、複数の層を有する積層構造体であってもよい。背面電極は、それらの層のうちの1つの層に設けられ得る。側面電極を設けた構成では、側面電極は、送電電極または受電電極とは異なる層に設けられていてもよいし、同一の層に設けられていてもよい。
本開示の一態様による無線電力伝送システムは、前述のいずれかの態様に係る送電装置と、前記送電装置から電力を無線で受け取る受電装置とを備える。本開示の他の態様による無線電力伝送システムは、電力を無線で送出する送電装置と、前述のいずれかの態様に係る受電装置とを備える。無線電力伝送システムは、前述のいずれかの態様に係る送電装置と、前述のいずれかの態様に係る受電装置の両方を備えていてもよい。
ある実施形態において、第1受電電極の数は、第1送電電極の数に等しく、第2受電電極の数は、第2送電電極の数に等しい。そのような実施形態では、電力伝送時において、複数の第1受電電極は、複数の第1送電電極に対向し、複数の第2受電電極は、複数の第2送電電極に対向する。これらの互いに対向する電極の間の電界結合により、電力が無線で伝送される。効率的な電力伝送を実現するために、送電電極ユニットと受電電極ユニットとの間で、第1送電電極の数、第2送電電極の数、第1受電電極の数、第2受電電極の数、各電極の幅、各電極の配置は、一致するように設計され得る。ただし、これらが厳密に一致していない場合でも、電力伝送は可能である。例えば、第1受電電極の数は、第1送電電極の数とは異なっていてもよく、第2受電電極の数も、第2送電電極の数とは異なっていてもよい。その場合であっても、各電極の幅を適切に設計することにより、良好な電力伝送特性を実現することが可能である。また、第1受電電極と第2受電電極のそれぞれの幅は、第1送電電極と第2送電電極のそれぞれの幅と異なっていてもよい。第1の方向に並ぶ複数の送電電極の相互の間隔と、複数の受電電極の相互の間隔とを適切に設計することでも、良好な電力伝送を実現することが可能である。
受電装置は、例えば移動体に搭載され得る。本開示における「移動体」は、前述のような車両に限定されず、電力によって駆動される任意の可動物体を意味する。移動体には、例えば、電気モータおよび1以上の車輪を備える電動車両が含まれる。そのような車両は、例えば、前述の移動体などの無人搬送車(Automated Guided Vehicle:AGV)、フォークリフト、天井走行式搬送機構(Overhead Hoist Transfer:OHT)、電気自動車(EV)、電動カート、電動車椅子であり得る。本開示における「移動体」には、車輪を有しない可動物体も含まれる。例えば、二足歩行ロボット、マルチコプターなどの無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle:UAV、所謂ドローン)、有人の電動航空機、およびエレベータも、「移動体」に含まれる。
以下、本開示の実施形態をより具体的に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明および実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。以下の説明において、同一または類似する機能を有する構成要素については、同じ参照符号を付している。
(実施形態)
図7は、本開示の例示的な実施形態による無線電力伝送システムの構成を模式的に示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100と、受電装置200とを備える。受電装置200は、例えば図1Aから図1C、および図4に示されるような移動体10に搭載され得る。
送電装置100は、送電回路110と、複数の第1送電電極120aと、複数の第2送電電極120bと、2つの側面電極140と、背面電極130とを備える。第1送電電極120aおよび第2送電電極120bは、電極配置面に沿った一つの方向に沿って交互に並んでいる。以下、第1送電電極120aおよび第2送電電極120bをまとめて、「送電電極群120」と称することがある。背面電極130は、第1送電電極120aおよび第2送電電極120bの背面側に間隙を空けて配置されている。2つの側面電極140は、送電電極群120の両側に位置している。より具体的には、送電電極群120のうち、両端に位置する第1送電電極120aおよび第2送電電極120bの外側に、間隙を空けて配置されている。
送電回路110は、複数の第1送電電極120aに接続される第1端子111と、複数の第2送電電極120bに接続される第2端子112とを備える。送電回路110は、第1端子111および第2端子112から交流電力を出力する。背面電極130は、送電回路110における第1端子111の電位と第2端子112の電位との間の電位を帯びる箇所113に接続されている。各側面電極140も同様に、送電回路110における第1端子111の電位と第2端子112の電位との間の電位を帯びる箇所113に接続されている。
本実施形態における送電回路110は、電力変換回路170と、整合回路180とを備える。電力変換回路170は、例えば、外部の電源310から出力された直流電力を交流電力に変換するインバータ回路を含む。整合回路180は、電力変換回路170と送電電極群120とのインピーダンスを整合させる回路である。本実施形態では、整合回路180内で電位変動が比較的小さい箇所に、背面電極130および各側面電極140が接続されている。なお、背面電極130および各側面電極140は、整合回路180内で電位変動が小さい箇所に代えて、送電装置100が備える導電性の筐体に接続されていてもよい。筐体が接地される構成においては、背面電極130および各側面電極140を筐体に接続することにより、背面電極130および各側面電極140の電位変動を効果的に抑制できる。
受電装置200は、受電回路210と、複数の第1受電電極220aと、複数の第2受電電極220bと、2つの側面電極240と、背面電極230とを備える。第1受電電極220aおよび第2受電電極220bは、受電装置200の電極配置面に沿った一つの方向に沿って交互に並んでいる。以下、第1受電電極220aおよび第2受電電極220bをまとめて、「受電電極群220」と称することがある。背面電極230は、第1受電電極220aおよび第2受電電極220bの背面側に間隙を空けて配置されている。2つの側面電極240は、受電電極群220の両側に位置している。より具体的には、受電電極群220のうち、両端に位置する第1受電電極220aおよび第2受電電極220bの外側に、間隙を空けて配置されている。
受電回路210は、複数の第1受電電極220aに接続される第1端子211と、複数の第2受電電極220bに接続される第2端子212とを備える。受電回路210は、第1端子211および第2端子212から入力された交流電力を直流電力などの他の電力に変換して出力する。背面電極230は、受電回路210における第1端子211の電位と第2端子212の電位との間の電位を帯びる箇所213に接続されている。各側面電極240も同様に、受電回路210における第1端子211の電位と第2端子212の電位との間の電位を帯びる箇所213に接続されている。
本実施形態における受電回路210は、電力変換回路270と、整合回路280とを備える。電力変換回路270は、例えば、受電電極群220から入力された交流電力を直流電力に変換する整流回路を含む。整合回路280は、電力変換回路270と受電電極群220とのインピーダンスを整合させる回路である。本実施形態では、整合回路280内で電位変動が比較的小さい箇所に、背面電極230および各側面電極240が接続されている。なお、受電装置200における背面電極230および各側面電極240は、受電回路210内で電位変動が小さい箇所に代えて、受電装置200が備える導電性の筐体に接続されていてもよい。筐体が接地される構成においては、背面電極230および各側面電極240を筐体に接続することにより、背面電極230および各側面電極240の電位変動を効果的に抑制できる。
送電電極120a、120b、受電電極220a、220b、背面電極130、230、側面電極140、240、送電装置100の筐体、および受電装置200の筐体の各々は、任意の導電性材料から構成され得る。例えば、アルミニウム、銅、鉄、または合金などの導電性材料が使用され得る。
図7に示す例では、受電装置200は、充放電制御回路290および蓄電装置330をさらに備えている。蓄電装置330は、例えば二次電池または蓄電用のキャパシタなどの、電力を蓄えるデバイスである。受電回路210は、受電電極群220が受け取った交流電力を、蓄電装置330および図示されていない電気モータなどの負荷が要求する電圧、例えば所定の直流電圧に変換して出力する。充放電制御回路290は、蓄電装置330の充電および放電を制御する回路である。充放電制御回路290は、蓄電装置330の電圧と充電状態(States Of Charge:SOC)を監視しながら、当該電圧が所定の値に達するまで、蓄電装置330に電力を供給する。これにより、蓄電装置330の充電が実現される。受電装置200は、例えばモータ制御回路および駆動輪などの、図示されていない他の構成要素も備え得る。
図8Aは、電力変換回路170の構成例を模式的に示す図である。この例では、電力変換回路170は、4つのスイッチング素子(例えばIGBTまたはMOSFET等のトランジスタ)を含むフルブリッジ型のインバータ回路と、送電制御回路160とを有する。送電制御回路160は、各スイッチング素子のオン(導通)およびオフ(非導通)の状態を制御する制御信号を出力するゲートドライバと、ゲートドライバに制御信号を出力させるマイクロコントローラ(マイコン)等のプロセッサとを有する。図示されるフルブリッジ型のインバータ回路の代わりに、ハーフブリッジ型のインバータ回路、または、E級などの他の発振回路を用いてもよい。
送電回路110は、通信用の変復調回路や電圧・電流などを測定する各種センサを有していてもよい。通信用の変復調回路を有する場合、交流電力に重畳してデータを受電装置200に送信することができる。電源310が交流電源の場合、電力変換回路170は、入力された交流電力を、周波数または電圧の異なる他の形態の交流電力に変換する。
電源310は、例えば、商用電源、一次電池、二次電池、太陽電池、燃料電池、USB(Universal Serial Bus)電源、高容量のキャパシタ(例えば電気二重層キャパシタ)、商用電源に接続された電圧変換器などの任意の電源であってよい。本実施形態では電源310は直流電源であるが、交流電源であってもよい。
電力伝送の周波数は、例えば50Hz~300GHz、ある例では20kHz~10GHz、他の例では79kHz~20MHz、さらに他の例では79kHz~14MHzに設定され得る。
図8Bは、受電側の電力変換回路270の構成例を模式的に示す図である。この例では、電力変換回路270は、ダイオードブリッジと平滑コンデンサとを含む全波整流回路である。電力変換回路270は、半波整流回路または倍電圧整流回路などの他の整流器の構成を有していてもよい。電力変換回路270は、整流回路の他にも、定電圧・定電流制御回路、通信用の変復調回路などの各種の回路を含んでいてもよい。電力変換回路270は、受け取った交流エネルギを負荷320が利用可能な直流エネルギに変換する。
移動体10の筐体、送電電極120a、120b、および受電電極220a、220bのそれぞれのサイズは、特に限定されないが、例えば以下のサイズに設定され得る。送電電極120a、120bの長さ(Y方向のサイズ)は、例えば50cm~20mの範囲内に設定され得る。送電電極120a、120bのそれぞれの幅(X方向のサイズ)は、例えば0.5cm~1mの範囲内に設定され得る。側面電極140を送電電極群の少なくとも一方のサイドに配置する場合、その幅は、例えば0.5mm~200mmの範囲内に設定され得る。移動体10の筐体の進行方向および横方向におけるそれぞれのサイズは、例えば、20cm~5mの範囲内に設定され得る。受電電極220a、220bのそれぞれの長さ(進行方向におけるサイズ)は、例えば5cm~2mの範囲内に設定され得る。受電電極220a、220bのそれぞれの幅(横方向におけるサイズ)は、例えば0.5cm~1mの範囲内に設定され得る。側面電極240を受電電極群の少なくとも一方のサイドに配置する場合、その幅は、例えば0.5mm~200mmの範囲内に設定され得る。送電電極間のギャップ、および受電電極間のギャップは、例えば1mm~40cmの範囲内に設定され得る。但し、これらの数値範囲に限定されない。
本実施形態において、送電電極120a、120bの長さは、移動体10の筐体の進行方向におけるサイズよりも大きい。例えば、送電電極120a、120bの長さは、移動体10の筐体の進行方向におけるサイズの2倍以上100倍以下であり得る。ある例において、送電電極120a、120bの長さは、移動体10の筐体の進行方向におけるサイズの5倍以上20倍以下であり得る。このように、移動体10の筐体のサイズよりも著しく長い送電電極群120を用いることにより、移動体10が移動しながら充電することができる。
図9は、背面電極130および各側面電極140と、送電回路110との接続の例を示す図である。この例では、送電電極群120、背面電極130、および2つの側面電極140が、送電電極シート150内に配置されている。受電電極群220は、受電電極シート250内に配置されている。なお、図9では、受電電極シート250以外の受電装置200の構成要素の図示は省略されている。
この例では、整合回路180が、第1端子180aと、第2端子180bとを備えている。整合回路180は、第1端子180aに接続された第1インダクタLt1と、第2端子180bに接続された第2インダクタLt2と、第1端子180aと第1インダクタLt1との間の配線と、第2端子180bと第2インダクタLt2との間の配線との間に接続された第1キャパシタCt1および第2キャパシタCt2とを含む。この例における整合回路180は、さらに、第3キャパシタCt3と、第4キャパシタCt4と、第3インダクタLt3とを含む。第3キャパシタCt3は、第1インダクタLt1と電力変換回路170の出力端子の一方との間に直列回路素子として接続されている。第4キャパシタCt4は、第2インダクタLt2と電力変換回路170の出力端子の他方との間に直列回路素子として接続されている。第3インダクタLt3は、第1インダクタLt1と第3キャパシタCt3との間の配線と、第2インダクタLt2と第4キャパシタCt4との間の配線との間に並列回路素子として接続されている。背面電極130は、第1キャパシタCt1と第2キャパシタCt2との間の点に接続されている。また、各側面電極140は、背面電極130に接続されており、間接的に、第1キャパシタCt1と第2キャパシタCt2との間の上記点に接続されている。
本明細書では、インダクタを表すLt1、Lt2などの参照符号は、そのインダクタのインダクタンス値を表す記号としても用いる。同様に、キャパシタを表すCt1などの参照符号は、そのキャパシタのキャパシタンス値を表す記号としても用いる。
キャパシタCt1およびCt2のキャパシタンスは、同一または互いに近い値に設定され得る。インダクタンスLt1およびLt2のインダクタンスも、同一または互いに近い値に設定され得る。キャパシタンスCt3およびCt4のキャパシタンスも同様に、同一または互いに近い値に設定され得る。
このような構成によれば、電力伝送中に、背面電極130、および各側面電極140の電位変動が抑制される。このため、送電電極群120の近傍の電界を効果的に抑制でき、リーク電流または漏電のリスクも低減できる。
なお、図9に示す整合回路180の構成は一例に過ぎず、整合回路180の構成は、必要な電力伝送特性に応じて適宜選択される。また、電力変換回路170と送電電極群120との間のインピーダンス整合の必要がない場合は、整合回路180を省略してもよい。その場合、背面電極130および各側面電極140は、電力変換回路170内の電位変動が比較的小さい箇所に接続され得る。
図9には示されていないが、受電装置200における背面電極230および各側面電極240と、受電回路210との接続も、同様の構成で実現できる。
次に、本実施形態による漏洩電界の抑制効果を確認するために行った実験の結果を説明する。
図10Aは、本実験の構成を示す図である。本実験では、送電電極シート150と受電電極シート250とを、水平面に垂直にした状態で、支持台400の上に図10Aに示すように配置した。この状態で、送電電極シート150から受電電極シート250に電力を伝送したときに各電極の周囲に発生する電界の強度を電界測定器420で測定した。測定は、電界測定器420の位置を図10Bに示すように変えて、電極の周囲の15箇所で行った。実験は、以下の(a)から(c)の3つの構成について行った。
(a)背面電極130が設けられていない構成
(b)図9に示すように、背面電極130を、送電回路110内で、2つの端子180aおよび180bの電位の中点に接続した構成
(c)背面電極130は設けられているが、背面電極130が送電回路110のいずれの部分にも接続されていない構成
図10Cは、本実験の結果を示す図である。図10Cにおいて、横軸の「観測点」の番号は、図10Bに示す番号に対応している。縦軸は、漏洩電界の強度を示している。図10Cに示されるように、背面電極130を設けることにより、送電電極シート150の背面側、側面側、および前面側のいずれについても漏洩電界強度が低減する。特に、本実施形態のように、背面電極130と送電回路110の電位の中点とを接続することにより、特に背面側の漏洩電界の抑制効果が高くなることがわかる。
背面電極130を設けることによる効果は、例えば図2に示す例のように、第1送電電極120a、第2送電電極120b、第1受電電極220a、第2受電電極220bの各々が分割されていない構成においても得ることができる。
図11Aは、各電極が分割されていない構成において送電電極120aおよび120bの周囲に形成される電界の強度分布の例を示す図である。図11Aの上の図に示す送電電極120aおよび120bの構成では、図11Aの下の図に示す電界強度分布が得られる。
図11Bは、図11Aに示す構成における送電電極120aおよび120bの背面側に、背面電極130を配置した構成の例と、その場合の電界強度分布の例を示す図である。この例においても、背面電極130は、送電回路110の電位の中点の箇所に接続されている。
これらの図からわかるように、送電電極120aおよび120bが複数の部分電極に分割されていない構成においても、背面電極130を設けることにより、背面側の電界強度を低減させることができる。
次に、背面電極130の幅を変化させた場合の電界抑制効果の変化について説明する。
図12Aは、送電電極120a、120bが複数の部分電極に分割されていない構成の例を示している。本発明者らは、図12Aに示す構成において、背面電極130の幅2WBGを変化させた場合に、図12Bに示す観測線の位置で観測される電界強度がどのように変化するかを確認する解析を行った。図12Cは、当該解析の結果を示すグラフである。図12Cは、背面電極130の幅2WBGを、5mm、50mm、100mm、400mmのそれぞれの値に設定したときの観測線における電界の強度分布の例を示している。図12Cからわかるように、背面電極130の幅が大きいほど、電界強度を大きく低減することができる。
図13Aおよび図13Bは、2つの第1送電電極120aと2つの第2送電電極120bとが交互に並ぶ例における電界強度分布の例を示している。図13Aは、背面電極130がない場合の構成例と、電界強度分布の例とを示している。図13Bは、図13Aに示す構成に、送電電極群120の背面側に背面電極130を追加した構成例と、その場合の電界強度分布の例とを示している。これらの図からわかるように、電極の分割により、隣り合う2つの電極間の隙間の上の領域の漏洩電界が抑制される。さらに、背面電極130を設けることにより、背面側の漏洩電界を大きく低減できる。
本発明者らは、図13Bに示す構成においても、背面電極130の幅を変化させた場合の、背面側の電界強度の変化を確認する解析を行った。図14Aに示す構成において、背面電極130の幅2WBGを変化させた場合に、図14Bに示す観測線の位置で観測される電界強度がどのように変化するかを確認した。図14Cは、当該解析の結果を示すグラフである。図14Cは、背面電極130の幅2WBGを、5mm、50mm、100mm、400mmのそれぞれの値に設定したときの観測線における電界の強度分布の例を示している。図14Cからわかるように、この例においても、背面電極130の幅が大きいほど、電界強度を大きく低減することができる。
以上のように、背面電極130を設け、かつ背面電極130の電位を、第1送電電極120aの電位と第2送電電極120bの電位との間の電位になるようにすることにより、送電電極群120の背面側の漏洩電界を低減することができる。同様の効果は、受電電極群220の背面側、すなわち、送電電極群120が位置する側の反対側に、同様の背面電極230を配置した場合にも得られる。また、背面電極130を、送電装置100における接地された導電性の筐体に接続した構成、および背面電極230を、受電装置200における接地された導電性の筐体に接続した構成においても同様の効果が得られる。
以上の効果は、背面電極130を複数の部分に分割した場合でも得ることができる。以下、背面電極130が複数の部分に分割されている例における電界抑制効果を説明する。
図15Aは、背面電極130が複数の部分に分割された構成の例を示す図である。この例では、背面電極130の複数の部分は、送電電極120aおよび120bの配列方向と同じ第1の方向に並んでいる。電極配置面に垂直な方向から見たとき、当該複数の部分は、複数の第1送電電極120aと複数の第2送電電極120bとの間の複数の間隙にそれぞれ重なるように配置されている。この例では、背面電極130は3つの部分に分割されている。背面電極130の分割数は3とは異なっていてもよい。
本発明者らは、図15Aに示す背面電極130のうち、中央の部分の幅WGCを変化させた場合の電界強度の変化を確認する解析を行った。この解析では、図15Aに示す背面電極130のうち、両側の2つの部分の幅WGSを135mmに固定して行った。比較のため、図15Bに示すように、背面電極130が分割されていない構成についても電界強度を解析した。電界強度は、図14Bに示す例と同様、観測線上で比較した。
図15Cは、本解析の結果を示している。背面電極130の両端の部分の幅WGSを135mmで固定した条件では、中央の部分の幅WGCが大きいほど、背面側中央部の電界強度が低減することが確認された。
本発明者らはまた、図16Aに示すように、中央部の幅WGCを固定して、両側の部分の幅WGSを中央側に広がるように変化させた場合の電界強度の変化も確認した。図16Bは、幅WGSが40mm、135mm、160mm、210mmのそれぞれの構成と、図15Bに示す構成における観測線での電界強度の例を示している。図15Bに示すように、背面電極130の中央の部分の幅WGCが固定の条件において、両サイドの2つの部分の幅WGSが内側に近付くほど、漏洩電界の抑制効果が向上する。特に、WGSが160mmおよび210mmの2つの条件では、図15Bに示す単一の背面電極130を用いた場合よりも、背面側の外側の部分における電界抑制効果が高いことが確認された。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
図7に示す例では、送電装置100は、背面電極130と、2つの側面電極140とを備えるが、側面電極140を備えていなくてもよい。あるいは、送電電極群120の片側にのみ側面電極140が配置されていてもよい。受電装置200についても同様に、側面電極240を備えていなくてもよい。あるいは、受電電極群220の片側にのみ側面電極240が配置されていてもよい。また、送電装置100および受電装置200の一方のみが背面電極を備えていてもよい。各背面電極は、前述のように、複数の部分に分割されていてもよい。
図17Aは、送電装置100が側面電極140を備えていない構成の例を示す図である。このような構成においても、背面電極130が配置されているため、電極の背面側の漏洩電界を抑制することができる。
図17Bは、送電装置100が側面電極140を備えておらず、背面電極130が複数の部分に分割されている例である。このように、背面電極130が複数の部分に分割されていても、前述のように、背面側の漏洩電界を抑制できる。
図17Cは、送電電極群120の両サイドに離間して2つの側面電極140が配置された例を示している。この例では、背面側から見たとき、単一の背面電極130が、送電電極群120および2つの側面電極140が配置された領域を覆っている。
図17Dは、送電装置100が2つの側面電極140を備え、背面電極130が複数の部分に分割された例を示している。この例では、背面側から見たとき、背面電極130の複数の部分が、送電電極群120および2つの側面電極140の間の隙間を覆っている。
図17Eおよび図17Fは、送電装置100が、送電電極群120の両サイドに2つの側面電極140を備える他の例を示している。これらの例では、各側面電極140は、第1送電電極120aおよび第2送電電極120bが配置された平面から、当該平面に垂直な方向に突出した部分を含んでいる。このような構造によれば、送電電極群120の側方の漏洩電界の抑制効果が向上する。
図17Gおよび図17Hは、背面電極130と側面電極140とが接続されており、単一の構造体を形成している。背面電極130と側面電極140とは、同一の導電材料から形成されていてもよいし、異なる導電材料から形成されていてもよい。図17Hの例のように、当該単一構造体の底部に複数のスリットが形成されていてもよい。
図18は、背面電極130および各側面電極140と、送電回路110との接続の変形例を示す図である。この例では、背面電極130および側面電極140のそれぞれが、送電回路110における電位の中点に直接接続されている。このような構成を採用してもよいし、図9に示す例のように、側面電極140が背面電極130を介して間接的に中点電位に接続されていてもよい。
図19Aは、送電装置100における整合回路180の他の例を示す図である。図19Bは、受電装置200における整合回路280の他の例を示す図である。これらの例では、整合回路180、280は、トランスを有し、昇圧または降圧するように構成されている。図19Aの例においては、交流電力が出力される2つの入力端子T1およびT2に、送電電極120aおよび120bがそれぞれ接続され、2つの端子T1およびT2の電位の中間の電位を帯びる端子Tcに、背面電極130および側面電極140が接続される。図19Bの例においては、2つの入力端子R1およびR2に、受電電極220aおよび220bがそれぞれ接続され、2つの端子R1およびR2の電位の中間の電位を帯びる端子Rcに、背面電極230および側面電極240が接続される。
なお、送電装置100において、背面電極130および側面電極140は、送電回路110の電位の中点に代えて、送電装置100の導電性の筐体に接続されていてもよい。受電装置200においても、背面電極230および側面電極240は、受電回路210の電位の中点に代えて、受電装置200の導電性の筐体に接続されていてもよい。そのような構成であっても、筐体が接地される場合には、同様の効果を奏することができる。
図20Aおよび図20Bは、送電電極群120および背面電極130の配置例を示す図である。図20Aの例では、送電電極群120および背面電極130は、いずれも電極配置面に沿って延びるシート状の構造を有する。この例における背面電極130は、複数の部分に分割され、複数の部分は送電電極群120の配列方向に沿って並んでいる。背面電極130の各部分は、送電電極群120のうちの隣り合う2つの送電電極の間の隙間を覆うように配置されている。図20Bの例では、背面電極130は、2次元的に並ぶ複数の小さい部分に分割されている。図20Bの例では、複数の部分は、送電電極群120の配列方向、およびこれに交差する方向に沿って2次元的に配列されている。この例でも、背面電極130の各部分は、送電電極群120のうちの隣り合う2つの送電電極の間の隙間を覆うように配置されている。このように、背面電極130の配置には様々な変形が可能である。
以上の説明では、主に送電装置100側の構成を例示したが、受電装置200側の構成についても、上記の各変形例の構成を同様に適用できる。
以上の実施形態では、各電極は、同一の方向に平行に延びた構造を有しているが、用途によってはそのような構造でなくてもよい。例えば、各電極が、正方形などの矩形形状を有していてもよい。そのような矩形形状の複数の電極が一方向に並ぶ形態であれば、本開示の技術を適用できる。また、全ての電極の表面が同一平面上にあることは必須の要件ではない。さらに、各電極の表面は、完全に平面的な形状を有している必要はなく、例えば湾曲した形状または凹凸を含む形状を有していてもよい。また、各電極は、路面に対して傾斜していてもよい。
以上の説明において、送電電極ユニットに関して行った説明は、矛盾がない限り、受電電極ユニットにもそのまま適用できる。同様に、受電電極ユニットに関して行った説明は、矛盾がない限り、送電電極にユニットにもそのまま適用できる。
本開示の実施形態における無線電力伝送システムは、前述のように、工場内における物品の搬送用のシステムとして利用され得る。移動体10は、物品を積載する荷台を有し、工場内を自律的に移動して物品を必要な場所に搬送する台車として機能する。しかし、本開示における無線電力伝送システムおよび移動体は、このような用途に限らず、他の様々な用途に利用され得る。例えば、移動体は、AGVに限らず、他の産業機械、サービスロボット、電気自動車、フォークリフト、マルチコプター(ドローン)、エレベータ等であってもよい。無線電力伝送システムは、工場内に限らず、例えば、店舗、病院、家庭、道路、滑走路その他のあらゆる場所で利用され得る。
本開示の技術は、電力によって駆動される任意の機器に利用できる。例えば、電気自動車(EV)、工場で用いられる無人搬送車(AGV)、または無人航空機(UAV)などの移動体に利用され得る。
10 移動体
30 床面
100 送電装置
110 送電回路
120a、120b 送電電極
130 背面電極
140 側面電極
150 送電電極シート
160 送電制御回路
170 電力変換回路
180 整合回路
200 受電装置
210 受電回路
220a、220b 受電電極
230 背面電極
240 側面電極
250 受電電極シート
270 電力変換回路
280 整合回路
290 充放電制御回路
310 電源
320 負荷
330 蓄電装置
400 支持台
420 電界測定器

Claims (14)

  1. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え
    前記側面電極は、前記背面電極に接続されている、
    送電装置。
  2. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、
    前記複数の第1送電電極、前記複数の第2送電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、
    前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記筐体に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え
    前記側面電極は、前記背面電極に接続されている、
    送電装置。
  3. 前記側面電極は、前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の両側に位置する、請求項またはに記載の送電装置。
  4. 前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極は、同一平面上に配置され、
    前記側面電極は、前記平面から、前記平面に垂直な方向に突出した部分を含む、請求項からのいずれかに記載の送電装置。
  5. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    を備え、
    前記背面電極は、前記送電回路内で、前記第1端子および前記第2端子の電位変動の振幅の10%未満の振幅で電位が変動する箇所に接続される送電装置。
  6. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え、
    前記背面電極は、前記送電回路内で、前記第1端子および前記第2端子の電位変動の振幅の10%未満の振幅で電位が変動する箇所に接続される、送電装置。
  7. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    を備え、
    前記送電回路は、前記第1端子および前記第2端子を備える整合回路を含み、
    前記整合回路は、さらに、
    前記第1端子に接続された第1インダクタと、
    前記第2端子に接続された第2インダクタと、
    前記第1端子と前記第1インダクタとの間の配線と、前記第2端子と前記第2インダクタとの間の配線との間に接続された第1キャパシタおよび第2キャパシタと、
    を含み、
    前記背面電極は、前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとの間の点に接続されている
    送電装置。
  8. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる送電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1送電電極および複数の第2送電電極と、
    前記複数の第1送電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2送電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から交流電力を出力する送電回路と、
    前記複数の第1送電電極および前記複数の第2送電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    前記複数の第1送電電極、および前記複数の第2送電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記送電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え、
    前記送電回路は、前記第1端子および前記第2端子を備える整合回路を含み、
    前記整合回路は、さらに、
    前記第1端子に接続された第1インダクタと、
    前記第2端子に接続された第2インダクタと、
    前記第1端子と前記第1インダクタとの間の配線と、前記第2端子と前記第2インダクタとの間の配線との間に接続された第1キャパシタおよび第2キャパシタと、
    を含み、
    前記背面電極は、前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとの間の点に接続されている、
    送電装置。
  9. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる受電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、
    前記複数の第1受電電極に接続される第1端子、および前記複数の第2受電電極に接続される第2端子を備え、前記第1端子および前記第2端子から入力された交流電力を他の電力に変換して出力する受電回路と、
    前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置され、前記受電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される背面電極と、
    前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記受電回路における前記第1端子の電位と前記第2端子の電位との間の電位を帯びる箇所に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え
    前記側面電極は、前記背面電極に接続されている、
    受電装置。
  10. 電界結合方式の無線電力伝送システムにおいて用いられる受電装置であって、
    電極配置面に沿った第1の方向に交互に並ぶ複数の第1受電電極および複数の第2受電電極と、
    前記複数の第1受電電極および前記複数の第2受電電極の背面側に間隙を空けて配置された背面電極と、
    前記複数の第1受電電極、前記複数の第2受電電極、および前記背面電極を収容する導電性の筐体であって、前記背面電極に接続された筐体と、
    前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極の少なくとも一方から、前記第1の方向に、間隙を空けて配置され、前記筐体に接続される1つ以上の側面電極と、
    を備え
    前記側面電極は、前記背面電極に接続されている、
    受電装置。
  11. 前記側面電極は、前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極の両側に位置する、請求項または10に記載の受電装置。
  12. 前記複数の第1受電電極、および前記複数の第2受電電極は、同一平面上に配置され、
    前記側面電極は、前記平面から、前記平面に垂直な方向に突出した部分を含む、請求項から11のいずれかに記載の受電装置。
  13. 請求項1からのいずれかに記載の送電装置と、
    前記送電装置から無線で電力を受け取る受電装置と、
    を備える無線電極伝送システム。
  14. 電力を無線で送出する送電装置と、
    請求項から12のいずれかに記載の受電装置であって、前記送電装置から無線で電力を受け取る受電装置と、
    を備える無線電極伝送システム。
JP2021553578A 2019-10-25 2020-10-23 送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム Active JP7203332B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019194391 2019-10-25
JP2019194391 2019-10-25
PCT/JP2020/039979 WO2021080009A1 (ja) 2019-10-25 2020-10-23 送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021080009A1 JPWO2021080009A1 (ja) 2021-04-29
JP7203332B2 true JP7203332B2 (ja) 2023-01-13

Family

ID=75620136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021553578A Active JP7203332B2 (ja) 2019-10-25 2020-10-23 送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7203332B2 (ja)
WO (1) WO2021080009A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105312A1 (ja) 2012-01-10 2013-07-18 株式会社村田製作所 電力伝送システム
WO2018187102A1 (en) 2017-04-04 2018-10-11 Microsoft Technology Licensing, Llc Optimized sign out for single account services
JP2018164322A (ja) 2017-03-24 2018-10-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 送電装置および無線電力伝送システム
JP2018207766A (ja) 2017-06-07 2018-12-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 電極ユニット、送電装置、受電装置、電子機器、移動体、および無線電力伝送システム
JP2019176697A (ja) 2018-03-29 2019-10-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 電極ユニット、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5472547B2 (ja) * 2011-11-14 2014-04-16 株式会社村田製作所 電力伝送システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105312A1 (ja) 2012-01-10 2013-07-18 株式会社村田製作所 電力伝送システム
JP2018164322A (ja) 2017-03-24 2018-10-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 送電装置および無線電力伝送システム
WO2018187102A1 (en) 2017-04-04 2018-10-11 Microsoft Technology Licensing, Llc Optimized sign out for single account services
JP2018207766A (ja) 2017-06-07 2018-12-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 電極ユニット、送電装置、受電装置、電子機器、移動体、および無線電力伝送システム
JP2019176697A (ja) 2018-03-29 2019-10-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 電極ユニット、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021080009A1 (ja) 2021-04-29
JPWO2021080009A1 (ja) 2021-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107040049B (zh) 无线电力传输***及送电装置
US20210138916A1 (en) Electrode unit, power transmitting device, power receiving device, electronic device, vehicle, and wireless power transmission system
US11005296B2 (en) Electrode unit, power transmitting device, power receiving device, electronic device, vehicle, and wireless power transmission system
US11171517B2 (en) Electrode unit, power transmitting device, power receiving device, and wireless power transmission system
US11159048B2 (en) Wireless power transmission system, power transmitting device, and power receiving device with circuit to apply a trigger signal
Al-Saadi et al. Capacitive Power Transfer for Wireless Batteries Charging.
JP2019009981A (ja) 無線電力伝送システム、送電装置、および受電装置
JP7304530B2 (ja) 送電モジュール、受電モジュール、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム
JP2019176621A (ja) 電極ユニット、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム
WO2020241677A1 (ja) 送電装置および無線電力伝送システム
JP2019068681A (ja) 送電装置および無線電力伝送システム
JP7203332B2 (ja) 送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム
JP6817604B2 (ja) 送電装置および無線電力伝送システム
JP2019176697A (ja) 電極ユニット、送電装置、受電装置、および無線電力伝送システム
US10291080B2 (en) Electric power transmission device and wireless electric power transfer system
WO2019189374A1 (ja) 送電モジュール、送電装置、および無線電力伝送システム
WO2022075092A1 (ja) 無線電力伝送システム、送電装置、および移動体
US20220149657A1 (en) Power receiving device, movable unit, wireless power transmission system, and movable unit system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7203332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151