JP2019068681A - 送電装置および無線電力伝送システム - Google Patents

送電装置および無線電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】給電線路周囲の電界強度を低減した送電装置および無線電力伝送システムを提供する。【解決手段】第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、第1送電電極と送電回路部とを接続する第1給電線路と、第2送電電極と送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部とを備え、送電回路部は、交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路を備え、整合回路から出力される電圧が給電線路部を介して送電電極ユニットに印加され、第1給電線路と第2給電線路は隣接して配置され、第1給電線路と第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、第1給電線路と第2給電線路間の距離は、隣接する第1送電電極と第2送電電極間の最大距離よりも短い、送電装置である。【選択図】図2

Description

本開示は、無線で電力を伝送する送電装置および無線電力伝送システムに関する。
近年、搬送ロボットや電気自動車などの移動性を伴うモビリティに、無線(非接触)で電力を伝送する無線(非接触)電力伝送技術の開発が進められている。無線電力伝送技術には、磁界結合式や電界結合式など複数の方式がある。
例えば、特許文献1には、磁界結合方式の無線電力伝送システムが記載されている。磁界結合式の無線電力伝送システムの場合、送電装置のコイルから受電装置のコイルへ電力を給電するので、充電領域の所定位置にモビリティを停止しなければならない。磁界結合方式の無線電力伝送システムは、充電時のモビリティの位置合わせが厳密であり、モビリティの位置ずれに対して給電しにくい問題がある。
これに対して、電界結合式の無線電力伝送システムであれば、送電装置の電極上に受電装置の電極を平行して位置すれば給電できる。したがって、送電装置の電極を受電装置の電極よりも長くすることで、充電時モビリティが位置ずれを補償することができる。特許文献2には、電界結合式の無線電力伝送システムが記載されている。
特開2016−119784号公報 特開2017−70055号公報
電界結合式の無線電力伝送において、直流電力をインバータ回路により交流電力へ変換する際、周波数を低くすると電源効率を上げることができる。しかしながら、周波数を低くすると、送電装置および受電装置間の伝送効率が低下する。そこで、送電電極ユニットに印加する電圧を高くすることで伝送効率の低下を補償することができる。
しかしながら、電源ボックスに配置された整合回路において電圧の昇圧を行うと、電源ボックスから送電電極ユニットまでの給電線路にも高電圧が印加される。これにより、給電線路から発生する電界の強度が高くなる。この高電界は給電線路周辺の電子機器に影響を与えて、電子機器に誤作動を生じさせるおそれがある。また、給電線路の周囲に分布する電界強度は安全のため低い値に低減することが好ましい。
従って、本開示の目的は、前記課題を解決することにあって、給電線路周囲の電界強度を低減した送電装置および無線電力伝送システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本開示の一態様に係る送電装置は、
無線電力伝送用の電界結合方式の送電装置であって、
第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、
前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、
前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、
を備え、
前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、
前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、
前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、
前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い。
また、本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
電界結合方式の無線電力伝送システムであって、
第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、を備えた送電装置と、
前記送電装置から送られる電力を受電する受電装置を有するモビリティと、
を備え、
前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、
前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、
前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、
前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、
前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い。
給電線路周囲の電界強度を低減した送電装置および無線電力伝送システムを提供することができる。
実施形態1に係る無線電力システムの一例を模式的に示す図 実施形態1に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図 実施形態1に係る無線電力伝送システムの概略構成を示す回路図 インバータ回路の構成例を模式的に示す図 コンバータ回路の構成例を模式的に示す図 実施形態1に係る送電電極ユニットに接続される給電線路部の配置を模式的に示す平面図 実施形態1に係る給電線路部を模式的に示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の電界強度を示す断面図 電極間距離と電界強度との関係を示すグラフ図 給電線路の幅と電界強度との関係を示す表 シールドと電界強度との関係を示す表 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 給電線路部の変形例を示す断面図 送電電極ユニットに接続される給電線路部の配置の変形例を示す平面図
本開示の一態様によれば、無線電力伝送用の電界結合方式の送電装置であって、第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、を備え、前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い。
また、本開示の一態様によれば、電界結合方式の無線電力伝送システムであって、第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、を備えた送電装置と、前記送電装置から送られる電力を受電する受電装置を有するモビリティと、を備え、前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い。
また、前記送電回路部から前記送電電極ユニットまでの前記給電線路部の全範囲において、前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離が前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短くてもよい。
また、前記給電線路部は、前記第1送電電極および前記第2送電電極の長手方向延長領域外に延びてもよい。
また、前記第1給電線路および前記第2給電線路の線路幅は、前記第1送電電極および前記第2送電電極の幅よりも短くてもよい。
また、前記第1給電線路と前記第2給電線路間には絶縁性樹脂が配置されてもよい。
また、前記絶縁性樹脂の厚みは前記給電線路の厚みよりも大きくてもよい。
また、前記第1給電線路および前記第2給電線路は幅方向に平行に配置されてもよい。
また、前記給電線路部は、前記第1給電線路に隣り合う別の第2給電線路をさらに備えてもよい。
また、前記給電線路部は、逆位相の電圧がそれぞれ印加される前記第1給電線路および前記第2給電線路を1対として、幅方向に平行に配置された複数対の前記第1給電線路および前記第2給電線路を有してもよい。
また、前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路の周囲の少なくとも一部を遮蔽する導体シールドを備えてもよい。
また、前記導体シールドは、前記第1給電線路および前記第2給電線路の並び方向外側に配置されたグラウンド線を含んでもよい。
また、前記導体シールドは、前記第1給電線路と第2給電線路間に配置されたグラウンド線を含んでもよい。
また、前記導体シールドは、前記第1給電線路および第2給電線路の並び方向と延びる方向とに、前記第1給電線路および第2給電線路と対向して配置されたグラウンド層を含んでもよい。
また、前記導体シールドは、前記グラウンド層の反対側に前記第1給電線路および前記第2給電線路と対向して配置された別のグラウンド層を含んでもよい。
また、前記導体シールドは、前記第1給電線路および前記第2給電線路の周囲を囲んでもよい。
前記第1給電線路と、前記第1給電線路に印加される電圧と逆位相成分の電圧が印加される前記第2送電電極との間の距離が、第1送電電極と第2送電電極間の距離よりも短くてもよい。
また、前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路の並び方向と延びる方向とに、前記第1給電線路および第2給電線路と対向して配置された磁気シールドを備えてもよい。
また、前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路を挟んで前記磁気シールドと対向して配置された別の磁気シールドを備えてもよい。
また、前記モビリティは人検出センサを備え、前記人検出センサの検出領域外の少なくとも一部に前記給電線路部が配置されてもよい。
(実施形態1)
以下に、本開示の実施形態にかかる送電装置および無線電力伝送システムについて説明する。また、以下の図面において、A方向は送電電極131、133の延びる方向(すなわち、長手方向)を、B方向は送電電極131、133の並び方向(すなわち、短手方向)を、C方向はA方向とB方向を含む平面に垂直な方向(すなわち、送電電極131、133の高さ方向)を意味する。また、X方向は給電線路141、143の並び方向(すなわち、幅方向)を、Y方向は給電線路141、143の延びる方向(すなわち、長手方向)を、Z方向はX方向とY方向を含む平面に垂直な方向(すなわち、給電線路141、143の高さ方向)を意味する。
図1は、実施形態1に係る無線電力伝送システムの一例を模式的に示す図である。この例では、床面30に設けられた送電電極ユニット130を備える送電装置から、受電電極ユニットを備える搬送ロボット10にワイヤレスで電力が伝送される。本システムでは、電界結合方式の無線電力伝送が行われる。送電電極ユニット130は、一対の送電電極131、133を有する。送電電極131、133は、床面30に沿って互いに平行に延びており、互いに逆位相の電圧が印加されている。搬送ロボット10は、送電電極131、133の上を、電力を受け取りながら物を搬送することができる。
搬送ロボット10は、外側部に近接センサ11を備え、搬送ロボット10に近接する人を検出することが可能である。近接センサ11は、例えば、赤外線センサやカメラ等が挙げられる。また、搬送ロボット10は通信装置13を備えており、通信装置13を介して制御部と通信することができる。近接センサ11が人を検出すると、その検出を通信装置13を介して制御部へ送信する。人の検出を受信した制御部は、送電装置へ、電力を供給する直流電源を遮断または低減する、もしくは電源回路内のインバータ回路を制御するPWM信号を停止する、などの指示のいずれかを送信する。これにより、送電電極ユニット130から高電界が放出するのを低減する。
図2は、実施形態1に係る無線電力伝送システムの概略構成を示すブロック図である。無線電力伝送システム1は、送電装置100と、搬送ロボット10とを備える。送電装置100は、一例として、外部の直流電源310から供給される直流電力を交流電力に変換する送電回路部103と、送電回路部103と給電線路部140を介して接続される送電電極ユニット130とを備える。送電電極ユニット130から交流電力が搬送ロボット10へ送電される。送電回路部103は、直流電力を予め定められた周波数の交流電力へ変換するインバータ回路110と、交流電力の電圧を昇圧する送電側整合回路120とを備える。また、別の一例として、図2における直流電源310が50Hzや60Hzの交流電源に置換され、送電回路部103内のインバータ回路110が、入力交流エネルギーから、異なる周波数の交流エネルギーを直接変換するコンバータ回路110に置換されてもよい。
搬送ロボット10は、受電装置200と、負荷320とを備える。受電装置200は、送電電極ユニット130と容量結合し、送電された交流電力を非接触で受電する受電電極ユニット210と、受電電極ユニット210と接続される受電側整合回路220と、受電した交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータ回路230とを備える。負荷320は、例えば、二次電池およびモータを含み、コンバータ回路230から出力された直流電力によって充電または駆動される。
図3は、実施形態1に係る無線電力伝送システムの概略構成を示す回路図である。送電側整合回路120は、例えば、インバータ回路110と接続される送電側直列共振回路121と、送電側直列共振回路121と誘導結合する送電側並列共振回路123とを備える。送電側直列共振回路121において、第1のコイルL1と第1のキャパシタC1とが直列に接続されている。送電側並列共振回路123において、第2のコイルL2と第2のキャパシタC2とが並列に接続されている。第1のコイルL1と第2のコイルL2とは、結合係数k1で結合する変圧器を構成する。第1のコイルL1と第2のコイルL2との巻数比(1:N1)は、所望の昇圧比を実現する値に設定されている。例えば、3kVから5kV程度にまで振幅が増大するように、昇圧比が設定される。
受電側整合回路220は、例えば、受電電極ユニット210と接続される受電側並列共振回路221と、受電側並列共振回路221と誘導結合する受電側直列共振回路223とを備える。受電側並列共振回路221において、第3のコイルL3と第3のキャパシタC3とが並列に接続されている。受電側直列共振回路223において、第4のコイルL4と第4のキャパシタC4とが直列に接続されている。第3のコイルL3と第4のコイルL4とは、結合係数k2で接続する変圧器を構成する。第3のコイルL3と第4のコイルL4との巻数比(N2:1)は、所望の降圧比を実現する値に設定されている。
図4は、インバータ回路110の構成例を模式的に示す図である。インバータ回路110は、直流電源310からの直流エネルギーを交流エネルギーに変換する。この例では、インバータ回路110は、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ型のインバータ回路であり、各スイッチング素子のオンオフ制御をする制御回路112も有する。スイッチング素子は、例えば、IGBTまたはMOSFET等のトランジスタである。制御回路112は、各スイッチング素子のオン(導通)およびオフ(非導通)の状態を制御する制御信号を出力するゲートドライバと、ゲートドライバに制御信号を出力させるマイクロコントローラ(マイコン)等のプロセッサとを有する。フルブリッジ型のインバータ回路の代わりに、ハーフブリッジ型のインバータ回路、または、E級などの他の発振回路を用いてもよい。インバータ回路110は、通信用の変復調回路や電圧・電流などを測定する各種センサを有していてもよい。
図5は、コンバータ回路230の構成例を模式的に示す図である。コンバータ回路230は、受け取った交流エネルギーを負荷320が利用可能な直流エネルギーに変換する。この例では、コンバータ回路230は、ダイオードブリッジと平滑コンデンサとを含む全波整流回路であるが、他の整流器の構成を有していてもよい。コンバータ回路230は、整流回路の他にも、定電圧・定電流制御回路、通信用の変復調回路などの各種回路を含んでいてもよい。受電側直列共振回路223から出力される電圧・電流などを測定する各種センサをコンバータ回路230中に含めてもよい。なお、コンバータ回路230は交流付加に対し異なる周波数や異なる電圧の交流エネルギーの出力を行ってもよい。
直流電源310は、例えば、商用電源、一次電池、二次電池、太陽電池、燃料電池、USB(Universal Serial Bus)電源、高容量のキャパシタ(例えば、電気二重層キャパシタ)、商用電源に接続された電圧変換器などの任意の電源であってもよい。
送電側直列共振回路121、送電側並列共振回路123、受電側並列共振回路221、受電側直列共振回路223の共振周波数f0は、電力伝送時の伝送周波数fに一致するように設定されるが、厳密に一致していなくてもよい。各共振周波数f0は、例えば、伝送周波数の50%から150%程度の範囲内の値に設定されていてもよい。伝送周波数fは、20kHz以上13.56MHz帯以下であり、好ましくは、20kHz以上6.78MHz帯以下である。なお、6.78MHz帯とは6.765〜6.795MHzの範囲を指し、13.56MHz帯とは13.553〜13.567MHzの範囲を指す。実施形態1では、伝送周波数fは、500kHzに設定されている。このように、伝送周波数fが6.78MHz帯以下の低周波帯であると、電力伝送効率が低下するが、インバータ回路110において交流電力に変換する電源効率が上昇するので、全体的な伝送効率は上昇する。
実施形態1では、送電電極ユニット130と受電電極ユニット210との間は空気層であり、これらの間の距離は、例えば10mm程度の長さである。これにより、電極間のキャパシタンスCm1、Cm2は非常に小さく、送電電極ユニット130と受電電極ユニット210との間のインピーダンスは、例えば、数kΩ程度と非常に高い。これに対して、インバータ回路110およびコンバータ回路230のインピーダンスは、例えば数Ω程度と低い。このため、実施形態1では、インバータ回路110から順に、送電側直列共振回路121、送電側並列共振回路123と配置されている。また、コンバータ回路230から順に、受電側直列共振回路223、受電側並列共振回路221と配置することで、インピーダンスの整合を容易に行うことができ、高効率で電力を伝送することができる。
図6は、実施形態1に係る送電電極ユニット130に接続される給電線路部の配置を模式的に示す平面図である。送電側整合回路120と送電電極ユニット130とは、給電線路部140を介して接続されている。給電線路部140は、送電側並列共振回路123と送電電極131とを接続する給電線路141と、送電側並列共振回路123と送電電極133とを接続する給電線路143とを有する。送電電極ユニット130が床面30に2次元的に配置されているのに対して、給電線路部140は直流電源310および送電回路部103が配置されている電源ボックスから送電電極ユニット130まで3次元的に配置される。したがって、送電電極ユニット130に比べて、給電線路部140は、見通しがきかない経路で配置されうる。また、給電線路部140の長さが数十メートルになる場合もある。このような長さであっても、印加される電圧が高いので流れる電流を小さくすることができ、給電線路部140での電力ロスを低減することができる。
送電電極131および送電電極133は、例えば、150mmの幅と1000mmの長さを有する。送電電極131および送電電極133は、長方形の形状であるが、例えば、曲率のある帯状の形状でもよいし、円形状でもよい。隣接する送電電極131と、送電電極133との間隔である送電電極間距離GTは、例えば、25mmである。送電電極131、133の領域と送電電極131、133間の領域とを併せた領域を充電領域CHとする。すなわち、充電領域CHの直上を搬送ロボット10が移動する。充電領域CHは、送電電極131および133の外周から形成される領域でもあり、送電電極131、133が矩形の場合、充電領域CHは、送電電極131、133の頂点を結んで形成される領域でもある。給電線路141と、給電線路143との間隔である給電線路間距離GSは、送電電極131、133の最大距離よりも短く、例えば、1mmである。送電電極131、133の最大距離とは、送電電極131、133の幅方向(すなわち、並び方向)において送電電極131、133間の最も離れた距離のことである。送電電極131、133が平行に配置されている場合、最大距離は送電電極間距離GTになる。
給電線路143は、送電電極133の幅方向において隣接する送電電極131とは逆方向の外側端部に送電電極133の長手方向と交差する方向に接続されている。給電線路141は、送電電極141の長手方向端部から送電電極131の長手方向に延びた後、この長手方向と交差する方向に延びている。したがって、給電線路部140は、送電電極131、133の長手方向延長領域外に延びている。送電電極131、133の長手方向延長領域とは、送電電極131、133の長手方向端部から長手方向に延長した領域である。
また、給電線路141と、給電線路141と逆位相成分の電圧が印加される送電電極133との間隔である電極配線間距離GLは、給電線路間距離GSと同じである。すなわち、電極配線間距離GLは、送電電極間距離GTよりも短い。
給電線路部140は、昇圧回路である送電側整合回路120と送電電極ユニット130とを接続する配線であるので、各給電線路141、143には、送電電極131、133に印加される電圧値と同じ電圧値が印加される。したがって、3kVから5kV程度の高電圧が給電線路141、143に印加される。また、給電線路141に印加される電圧と、給電線路143に印加される電圧は逆位相の関係にある。
図7は、実施形態1に係る給電線路部を模式的に示す断面図である。給電線路部140は、給電線路141、143と、給電線路141、143の周囲を覆った樹脂体145とを備える。給電線路141および給電線路143のそれぞれの線路幅Wは、電極131および電極133のそれぞれの幅よりも短い。線路幅Wは、例えば、1mm〜2mmである。
給電線路141、143は互いに幅方向(すなわち、短手方向)に平行に配置される。図7において、給電線路141、143の断面は正方形であるが、長方形の場合、例えば、互いの短辺が対向するように配置される。平行配置において、給電線路141、143の対向面が最小面積となる配置は、寄生容量が低下する。
給電線路141と給電線路143との間には、絶縁性樹脂が充填されている。これにより、給電線路141、143間の給電線路間距離GSが短いにもかかわらず、放電が生じるのを防止することができる。また、給電線路141と給電線路143とが接触してショートするのを防止することができる。樹脂体145は絶縁性樹脂で形成されており、例えば、フッ素樹脂が挙げられる。ここで、絶縁性とは、0.4[MΩ・m]以上の抵抗率を持つことである。また、樹脂体145の厚みGBは給電線路141、143の厚みGHよりも大きい。これにより、給電線路部140が人に踏まれたとしても、樹脂体145により圧力を分散することができるので、給電線路141、143が断線するのを防止することができる。給電線路141、143の厚みGHは、例えば、1mmであり、樹脂体145の厚みGBは、例えば、3mmである。
図8は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部147は、給電線路部140に、接地された導体シールド149をさらに備えた構成である。以下に記載する構成以外の構成については、給電線路部147は給電線路部140と同じである。導体シールドは、給電線路の周囲の少なくとも一部を遮蔽することで、給電線路から発生する電界を低減する。導体シールド149は、樹脂体145の上部に配置されている。すなわち、導体シールド149は、給電線路141および給電線路143の並び方向(X方向)と延びる方向(Y方向)とに、前記第1給電線路および第2給電線路と対向して配置されたグラウンド層である。導体シールド149は、例えば、金属製の薄板である。導体シールド149が給電線路部147の一面に備えられているので、給電線路141、143から導体シールド149側への電界が漏洩するのをさらに低減することができる。給電線路部147の上部に導体シールド149を備える場合、給電線路部147を床面30に敷設すると、上側への電界漏洩が低減されるので、給電線路部147の上方に配置された電子機器や床面30を歩く人への影響を低減することができる。
図9は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部151は、給電線路部140に接地された導体シールド153をさらに備えた構成である。以下に記載する構成以外の構成については、給電線路部151は給電線路部140と同じである。導体シールド153は、樹脂体145の全周囲を囲んでいる。したがって、給電線路141、143から発生する電界強度を大幅に低減することができる。導体シールド153は、例えば、金属製の薄板である。また、金属製の導体シールド153が給電線路141、143を囲むことで、給電線路部151の強度を増すことができる。これにより、給電線路141、143が重量等の圧力により断線するのをさらに防止することができる。
次に、給電線路部から発生する電界強度について説明する。図10は、給電線路部から発生する電界強度を示す断面図である。給電線路141’および143’は、それぞれ線路幅Wを有し、給電線路141’と給電線路143’とは、線路間隔Gを有する。また、給電線路141’、143’の周囲には電界領域Es1、Es2、Es3が発生しており、給電線路141’、143’から離れるにつれて電界強度が弱くなる。すなわち、電界領域Es1、Es2、Es3において、電界領域Es1での電界強度が一番強く、電界領域Es3の電界強度が一番弱い。ここで、電界領域Es3の外周における電界強度が、所定の電界強度基準を超える領域とする。所定の電界強度基準の一つとして、例えば、ICNIRP(International Commission on Non-lonizing Radiation Protection)の曝露限度値が挙げられる。
電界領域Es3の高さHrと電界領域Es3の幅Wrは、給電線路141’、143’の線路間隔Gにより変動する。図11は、線路間隔と電界領域の電界強度の低減率を示すグラフである。給電線路141’、143’の線路幅Wを75mmで一定とし、受電電極ユニット210へ500Wの電力を伝送した場合において、線路間隔Gを変動した場合の電界領域Es3の半値幅Wvの低減率と半値高さHvの低減率を示している。半値幅Wvおよび半値高さHvともに、線路間隔Gの長さが短くなればなるほど、低減率が上昇する。このように、線路間隔Gを短くすると、電界領域Es3の幅Wrおよび高さHrを低減することができる。したがって、給電線路周囲の所定の電界強度以上の電界領域の範囲が小さくなったことは、給電線路周囲の電界強度を低減したことに相当している。一般的に電界領域Es3の外部でも電子機器の誤作動は起こりうるが、本願の構成によりその確率が低減できる。
図12は、線路幅と電界領域の半値幅および半値高さとの関係を示す表である。線路間距離Gを2.5mmと一定にし、線路幅Wが異なる条件での電界領域Es3の半値幅Wvと半値高さHvを示す表である。線路幅Wは、条件1において75mmであり、条件2において2mmである。線路幅Wが75mmの場合、電界領域Es3の半値幅Wvは30.67cmであり、電界領域Es3の半値高さHvは22.25cmである。これに対して、線路幅Wが2mmの場合、電界領域Es3の半値幅Wvは15.33cmであり、電界領域Es3の半値高さHvは11.5cmである。このように、線路幅Wを短くしても、電界領域Esの範囲を低減することができる。
図13は、導体シールドと電界領域の大きさとの関係を示す表である。図13において、線路幅Wは2mmで一定であり、線路間距離Gも2.5mmで一定である。条件3では、給電線路部140のように導体シールドを有さない給電線路部であり、条件4では、給電線路部147のように片面にのみ導体シールド149を有する給電線路部であり、条件5では、給電線路部151のように外表面全面に導体シールド153を有する給電線路部である。
導体シールドを有さない条件3の給電線路部に比べて、導体シールドを有する条件4、5の給電線路部の方が、電界領域Es3の半値幅、半値高さ共に低減している。条件4において、電界領域Es3の半値高さは、シールド側、非シールド側と共に低減しているが、シールド側の方がより大きく低減している。また、条件5の電界領域Es3の半値幅は条件4の電界領域Es3の半値幅よりも大きく低減している。
このように、給電線路部147のように、導体シールドを給電線路141’、143’の上下いずれか片側に設けることで、シールド側の電界領域Es3の半値高さを大幅に低減することができる。また、導体シールドを給電線路部151のように給電線路141’、143’の周囲全面に設けることで、電界領域Es3の半値高さだけではなく、半値幅も大幅に低減することができる。
以上のように、無線電力伝送用の電界結合方式の送電装置100は、送電電極131と送電電極133を有する送電電極ユニット130と、送電電極ユニット130へ電力を供給する送電回路部103と、送電電極131と送電回路部103とを接続する給電線路141と、第2送電電極133と送電回路部103とを接続する給電線路143と、を有する給電線路部140と、を備える。また、送電回路部103は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路110と、交流電力の電圧振幅を増大させる送電側整合回路120と、を備える。送電側整合回路120から出力される電圧が給電線路部140を介して送電電極ユニット310に印加され、給電線路141と給電線路143は隣接して配置され、給電線路141と給電線路143にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加する。給電線路141と給電線路143間の距離は、隣接する送電電極131と送電電極133間の最大距離よりも短い。このような構成により、給電線路141、143間の給電線路間距離GSが短い条件では給電線路間の寄生容量が増加するものの、電界の強度を大幅に低減することができる。
また、給電線路部147が導体シールド149をその上部に備えることで、導体シールド149側への電界の漏れを低減することができる。また、給電線路部151が導体シールド153をその周囲全面に備えることで、高さ方向だけでなく、幅方向への電界の漏れを低減することができる。また、送電電極ユニット130と受電電極ユニット210との間が空気層であるので、無線電力伝送システム1の敷設が容易である。
また、搬送ロボットは、送電電極131、133上を移動するので、送電電極131、133の長手方向においては、搬送ロボット10の近接センサ11が送電電極131、133に接近する人を検出することができる。給電線路143は送電電極133の非長手方向に配置させることもありうるので、給電線路部140は、近接センサ11の検出領域外である非検出領域の少なくとも一部に配置されうる。このように、給電領域への人の侵入を搬送ロボット10の近接センサ11が検出できない領域に給電線路部147が配置されていても、給電線路部147から漏洩される電界が低減されるので、電界曝露リスクへの対策レベルを改善することができる。
(実施形態2)
実施形態2は、実施形態1において磁気シールドを加えた構成である。以下に記載する事項以外の構成は実施形態1と同様である。
図14は、実施形態2に係る給電線路部の断面図である。給電線路部155は、給電線路部140の樹脂体145の上部に磁気シールド161を配置し、樹脂体145の下部に磁気シールド163を配置している。すなわち、磁気シールド161は、給電線路141および給電線路143の並び方向と延びる方向とに、給電線路141および給電線路143と対向して配置されている。また、別の磁気シールド163が、給電線路141および給電線路143を挟んで磁気シールド161と対向して配置されている。すなわち、磁気シールド161と磁気シールド163との間に、第1給電線路141および給電線路143が配置されている。磁気シールド161、163は、例えば、パーマロイの薄板が挙げられる。磁気シールド161は給電線路141、143の上方に、磁気シールド163が給電線路143の下方に位置しているので、給電線路部155のインピーダンスを上げることができ、給電線路部155に印加された電圧の反射を低減することができる。なお、給電線路部155は、上部および下部に2つの磁気シールド161、163を備えていたが、いずれか1つだけの磁気シールドを備えていてもよい。この構成においても、給電線路部155のインピーダンスを上げることができる。
図15は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部165は、給電線路部140の樹脂体145の上部に磁気シールド161を配置し、磁気シールド161の上部に接地された導体シールド149をさらに配置している。給電線路部165は、磁気シールド161と、導体シールド149とを備えることで、給電線路部165のインピーダンスを上げることができ、さらに、給電線路部165から導体シールド149側への電界の漏洩を低減することができる。
図16は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部166は、給電線路部165の樹脂体145の下部に磁気シールド163を配置し、磁気シールド163の下部に接地された導体シールド167をさらに配置している。給電線路部166は、その上部と下部にそれぞれ磁気シールド161、163と導体シールド149、167を備えるので、給電線路部165のインピーダンスをさらに上げることができ、また、給電線路部165からの高さ方向および幅方向の電界の漏洩をさらに低減することができる。
本開示は、上記実施形態のものに限らず、次のように変形実施することができる。
(1)実施形態1、2において、送電電極ユニット130は、2つの送電電極131、133を備えていたが、これに限られない。送電電極ユニットは、3つまたはそれ以上の送電電極を備えていてもよい。3つ以上の送電電極を並列に配置する場合、それぞれ隣り合う送電電極には逆位相の電圧が印加されるように、各送電電極を床面30に配置すればよい。また、この場合、送電電極の数に対応する給電線路が配置される。給電線路を3つ以上の数に少なくとも一部を分割し並列に配置することで、送電電極周囲の、給電線路に垂直な方向(すなわち、図10における±Z方向に相当)における電界漏洩強度を効果的に低減することができる。なお、少なくとも2つ以上の電極が同電位の電圧の給電を受ける場合、分岐本数分だけ給電線路内の導体本数を増やして構成してもよいし、給電線路から送電電極への接続部で導体を分岐して構成しても構わない。一例として、4つの送電電極を用いる場合、給電線路部は4本の給電線路を備える場合がある。
図17は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部169は、4本の給電線路141、143、171、173を備える。給電線路部169は、給電線路143に、給電線路141とは別の隣り合う給電線路171をさらに備える。4本の給電線路141、143、171、173はX方向に平行に配置され、それぞれ対応する送電電極に接続される。給電線路143と給電線路171とには、それぞれ逆位相の電圧が印加され、給電線路171と給電線路173とには、それぞれ逆位相の電圧が印加される。したがって、給電線路141、171にはそれぞれ同位相の電圧が印加される。また、給電線路143、173にもそれぞれ同位相の電圧が印加される。言い換えると、給電線路部169は、逆位相の電圧がそれぞれ印加される給電線路141および給電線路143を1対として、幅方向に平行に配置された複数対の給電線路141および給電線路143を有する。なお、図17では、給電線路部が4本の給電線路を備える場合を例示したが、これに限らず、3本の給電線路を備えてもよいし、5本以上の給電線路を備えても良い。また、給電線路部は、逆位相の電圧がそれぞれ印加される給電線路対を3対以上備えてもよい。
(2)実施形態1、2において、給電線路部が備える導体シールドは薄板状のグラウンド層であったがこれに限られない。金属線を導体シールドとして用いてもよい。図18は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部175は、給電線路部140に導体シールド177、179をさらに備えている。導体シールド177、179は接地された金属線、すなわちグラウンド線である。導体シールド177、179は、給電線路141、143の並び方向(すなわち、幅方向)外側に平行に配置されている。これにより、給電線路部175から幅方向に漏れる電界強度を低減することができる。
図19は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部180は、給電線路部175に、薄板状の導体シールド149を樹脂体145の上部に備えている。これにより、グラウンド線である導体シールド177、179が幅方向に漏れる電界強度を低減し、グラウンド層である導体シールド149が上方に漏れる電界強度を低減することができる。
図20は、給電線路部の変形例を示す断面図である。給電線路部181は、給電線路部175に、金属線の導体シールド183を給電線路141と給電線路143との間に平行に備えている。グラウンド線である導体シールド183により、給電線路141、143間の電界強度が低減されるので、給電線路部181から上方および下方に漏れる電界強度を低減することができる。
(3)実施形態1において、給電線路部147はその上部に導体シールド149を備えていたが、これに限られない。図21は、給電線路部の変形例を示す断面図である。図21に示すように、給電線路部185は給電線路部147に、さらに、樹脂体145の下部に薄板状の導体シールド167を備えている。すなわち、グラウンド層である導体シールド149の反対側に給電線路141および給電線路143と対向して配置された別のグラウンド層である導体シールド167が配置されている。給電線路部185の下部に導体シールド167を備えることで、給電線路部185を床面30に設置した場合、例えば、床下に配置された建物の鉄筋や鉄骨との電気的干渉を防止することができる。なお、給電線路部185は、上部および下部に2つの導体シールド149、167を備えているが、導体シールド167だけを備えていてもよい。
(4)実施形態1、2において、送電電極ユニット130の送電電極131、133の端部は、同一直線上に配置されていたがこれに限られない。いずれかの送電電極が給電線路幅と給電線路間隔の距離分ずれていてもよい。図22は、送電電極ユニットの配置の変形例を示す平面図である。送電電極131の長手方向端部が送電電極133の長手方向端部よりも、給電線路141側にずれている。このずれ量は、給電線路141の幅と給電線路間距離GS分である。
(5)実施形態1、2において、隣接する給電線路141、143間の距離が隣接する送電電極131、133間の最大距離よりも短い給電線路141、143の範囲は、給電線路141、143の一部の範囲でもよいし、給電線路141、143の全範囲でもよい。
(6)実施形態1、2において、送電電極ユニット130は2つの送電電極131、133を有し、受電電極ユニット210は2つの受電電極211、213を有しているがこれに限られない。送電電極131、133の並び方向外側に別の電極を備えていてもよい。送電電極131、133の並び方向外側に別の電極を備えると、この別の電極と送電電極131、133との間で容量結合が生じ、別の電極は、隣接する送電電極とは逆相の電圧を帯びる。この結果、送電電極131、133によって形成される電界の一部が打ち消されて、漏洩電界の強度が低減する。また、受電電極211、213の並び方向外側に別の電極を備えていてもよい。
(7)本開示において、無線電力伝送システムが用いられるのは搬送ロボット10に限定されない。無人搬送車(AGV)でもよいし、エレベータ、電気車椅子などのモビリティでもよい。
本開示にかかる送電装置および無線電力伝送システムは、搬送車、エレベータ、電気車椅子などのモビリティ給電用の送電装置および無線電力伝送システムとして有用である。
1 無線電力伝送システム
10 搬送ロボット
11 近接センサ
13 通信装置
30 床面
100 送電装置
103 送電回路部
110 インバータ回路
112 制御回路
120 送電側整合回路
121 送電側直列共振回路
123 送電側並列共振回路
130 送電電極ユニット
131、133 送電電極
140 給電線路部
141、143 給電線路
145 樹脂体
147 給電線路部
149 導体シールド
151 給電線路部
153 導体シールド
155 給電線路部
161、163 磁気シールド
165、166 給電線路部
167 導体シールド
169 給電線路部
171、173 給電線路
175 給電線路部
177、179 導体シールド
180、181 給電線路部
183 導体シールド
185 給電線路部
200 受電装置
210 受電電極ユニット
211、213 受電電極
220 受電側整合回路
221 受電側並列共振回路
223 受電側直列共振回路
230 コンバータ回路
310 直流電源
320 負荷
330 充電領域
GT 送電電極間距離
GL 電極配線間距離
GS 給電線路間距離
GH 配線厚み
GB 樹脂体厚み

Claims (20)

  1. 無線電力伝送用の電界結合方式の送電装置であって、
    第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、
    前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、
    前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、
    を備え、
    前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、
    前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い、
    送電装置。
  2. 前記送電回路部から前記送電電極ユニットまでの前記給電線路部の全範囲において、前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離が前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い、
    請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記給電線路部は、前記第1送電電極および前記第2送電電極の長手方向延長領域外に延びる、
    請求項1または2に記載の送電装置。
  4. 前記第1給電線路および前記第2給電線路の線路幅は、前記第1送電電極および前記第2送電電極の幅よりも短い、
    請求項1から3のいずれか1つに記載の送電装置。
  5. 前記第1給電線路と前記第2給電線路間には絶縁性樹脂が配置される、
    請求項1から4のいずれか1つに記載の送電装置。
  6. 前記絶縁性樹脂の厚みは前記給電線路の厚みよりも大きい、
    請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記第1給電線路および前記第2給電線路は幅方向に平行に配置される、
    請求項1から6のいずれか1つに記載の送電装置。
  8. 前記給電線路部は、前記第1給電線路に隣り合う別の第2給電線路をさらに備える
    請求項1から6のいずれか1つに記載の送電装置。
  9. 前記給電線路部は、逆位相の電圧がそれぞれ印加される前記第1給電線路および前記第2給電線路を1対として、幅方向に平行に配置された複数対の前記第1給電線路および前記第2給電線路を有する、
    請求項1から6のいずれか1つに記載の送電装置。
  10. 前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路の周囲の少なくとも一部を遮蔽する導体シールドを備えた、
    請求項1から9のいずれか1つに記載の送電装置。
  11. 前記導体シールドは、前記第1給電線路および前記第2給電線路の並び方向外側に配置されたグラウンド線を含む、
    請求項10に記載の送電装置。
  12. 前記導体シールドは、前記第1給電線路と第2給電線路間に配置されたグラウンド線を含む、
    請求項10または11に記載の送電装置。
  13. 前記導体シールドは、前記第1給電線路および第2給電線路の並び方向と延びる方向とに、前記第1給電線路および第2給電線路と対向して配置されたグラウンド層を含む、
    請求項10から12のいずれか1つに記載の送電装置。
  14. 前記導体シールドは、前記グラウンド層の反対側に前記第1給電線路および前記第2給電線路と対向して配置された別のグラウンド層を含む、
    請求項13に記載の送電装置。
  15. 前記導体シールドは、前記第1給電線路および前記第2給電線路の周囲を囲む、
    請求項10に記載の送電装置。
  16. 前記第1給電線路と、前記第1給電線路に印加される電圧と逆位相成分の電圧が印加される前記第2送電電極との間の距離が、第1送電電極と第2送電電極間の距離よりも短い
    請求項1から15のいずれか記載の送電装置。
  17. 前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路の並び方向と延びる方向とに、前記第1給電線路および第2給電線路と対向して配置された磁気シールドを備える
    請求項1から16のいずれか1つに記載の送電装置。
  18. 前記給電線路部は、前記第1給電線路および第2給電線路を挟んで前記磁気シールドと対向して配置された別の磁気シールドを備える
    請求項17に記載の送電装置。
  19. 電界結合方式の無線電力伝送システムであって、
    第1送電電極と第2送電電極を有する送電電極ユニットと、前記送電電極ユニットへ電力を供給する送電回路部と、前記第1送電電極と前記送電回路部とを接続する第1給電線路と、前記第2送電電極と前記送電回路部とを接続する第2給電線路と、を有する給電線路部と、を備えた送電装置と、
    前記送電装置から送られる電力を受電する受電装置を有するモビリティと、
    を備え、
    前記送電回路部は、入力された電力を予め定められた周波数の交流電力として出力するインバータ回路と、前記交流電力の電圧振幅を増大させる整合回路と、を備え、
    前記整合回路から出力される電圧が前記給電線路部を介して前記送電電極ユニットに印加され、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路は隣接して配置され、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路にはそれぞれ逆位相の電圧成分を印加し、
    前記第1給電線路と前記第2給電線路間の距離は、隣接する前記第1送電電極と前記第2送電電極間の最大距離よりも短い、
    無線電力伝送システム。
  20. 前記モビリティは人検出センサを備え、
    前記人検出センサの検出領域外の少なくとも一部に前記給電線路部が配置されている
    請求項19に記載の無線電力伝送システム。
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