JP7203261B1 - 木質系床材及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿潤環境で木質系床材が幅方向に大きく伸びたとしても、実接合部分で持ち上がりや段差が木質系床材に生じないようにすること。【解決手段】木質系床材Aには雌実部10と雄実部20が形成されている。雌実部10には上側突条11と下側突条18とで雌実凹溝15が設けられている。上側突条11の表面側角部が面取りされて上向傾斜面12が形成されている。雄実部20には雄実突条25と小突条部21とが形成されている。小突条部21の下面には下向傾斜面22が形成されている。板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoと同じ角度、又は前記補角θmが前記角度θoより小さく形成され、上向傾斜面12の高さSmが、板材1の表面2からの下向傾斜面22の高さSoと同じ、又は前記高さSmが前記高さSoより大きく形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、側辺に形成された雄実部と雌実部とを有する木質系床材の改良とその施工方法に関するものである。
床材は、通常、実結合によって施工される。その際の施工方法は、接着剤と釘を用いた場合、又は接着剤だけの場合がある。床材の床下地材への固定は主として接着剤にて行われ、釘は床材が接着剤にて固定されるまでの仮固定として使用される。
床施工において、接着剤が、まず、床下地材に塗布され、その後、その上に実結合しながら床材が敷設される。釘を使用する場合は、雄実突条の基部上面角の入隅から床下地材に向かって釘が斜めに打ち込まれて床下地材に固定される。
このような作業を繰り返して敷設された木質系床材は、冬季や空調による乾燥環境、又は雨季の高湿度環境において下記のような伸縮を繰り返す。
このような床材において、その接着下面側は、固化した接着剤にて床下地材に固着されて幅方向に伸縮しないものの、床材の表面側は乾湿の影響を受けて幅方向に伸縮する。乾燥によって床材の表面側が幅方向に収縮すると床材の実接合部分に反りが発生すると共に実接合している板材間に大きな隙間を発生させる。逆に、高湿度環境では床材の表面側が大きく伸びて実の当接部分での突き上げやこれによる段差を発生させる。床材が木質無垢材の場合はこの傾向が強い。
先行技術文献1(図7)は、このような環境変化の下でも無垢の板材100・100間の実接合部分に現れる装飾V溝103の形状が余り変わらず、意匠性を損なうことがない実接合床材Bを提供している。
実接合床材Bを構成するこの板材100は、一方の側辺には雄実部120が設けられ、他方の側辺には雌実部110が設けられている。
雄実部120は、小突条部121と雄実突条125とを含む。
小突条部121は、板材100の表面102側の側辺部分が小突条に残るように削り取られた部分である。
雄実突条125は、小突条部121より下の部分と板材100の底部とが削り取られて側辺の中央部分が板状に突き出すように形成された部分である。
小突条部121と雄実突条125との間の下向き傾斜に形成された面が上側端面123、雄実突条25より下の垂直面が下側端面128である。
小突条部121は、その上側角部が切除されて板材100の表面102から小突条部121の先端面121bに至る上向傾斜面取面121aが形成され、更に小突条部121の下側角部が切除されて先端面121bと雄実部120側の上側端面123との間に下向きの下向傾斜面122が形成されている。前記先端面121bは、板材100の表面102に対して垂直に形成されている。
一方、雌実部110側では、他方の側辺の中央部分が長手方向に切除されて雌実凹溝115が形成されている。雌実凹溝115を構成する表面側の突条部分を上側突条111、底面側の突条部分を下側突条118とする。
上側突条111の上部角部は斜めに切除され、上向傾斜面112が設けられている。そして、この上向傾斜面112の下端から雌実凹溝115に至る、上側突条111の先端面が上側先端面113である。上側先端面113は下向き傾斜面となっており、上記上側端面123とで三角形状の釘頭収納空間117を形成している。
雌実部110の上向傾斜面112の傾斜角度と雄実部120の下向傾斜面122の傾斜角度(ほぼ45度)とは等しく形成され、且つ雌実部110の上向傾斜面112の下端と雄実部120の下向傾斜面122の下端とはほぼ一致しており、実接合時にはこの部分(上向傾斜面112の下半分と下向傾斜面122)が全面接触する。
また、雄実部120側の上向傾斜面取面121aもほぼ45度の傾斜角で形成され、雌実部110側の上向傾斜面112と雄実部120側の上向傾斜面取面121aとで床材Bの接合部分の表面側に現れる装飾V溝103が形成される。
そして実接合時には、上記のように雄実部120側の若干下向き傾に形成された上側端面123と、若干下向斜するように形成された雌実部110側の上側突条111の上側先端面113とがその上端で互いに突き合うように配設される。この突き合う部分は線状に現れるが、雄実部120の小突条部121の下に隠れて装飾V溝103の下方に現れず、それ故、床材Bが収縮して雌実部110の上向傾斜面112と雄実部120の下向傾斜面122との間に小さい隙間が生じても目立たず意匠性を損なうことがないという効果があるとしている。
特許第5111756号公報
しかしながら無垢材を用いた床材Bを上記のように、一方の床材B2の雌実部110の上向傾斜面112の下半分と、他方の床材B1の雄実部120の下向傾斜面122とを全面接触させ、上側端面123の上端と上側先端面113の上端とが互いに突き合うようにした状態で実接合させて施工すると、板材100の幅方向での逃げ(隙間)がない。このような施工において、湿度の高い状態が続く梅雨時では、板材100の表面側の部分が水分を含んで膨潤して幅方向に大きく伸びると上記のように板材100の幅方向での逃げ(隙間)がないため、図7の矢印のように、雌実部110の上側突条111の上向傾斜面112によって雄実部120の小突条部121の下向傾斜面122が押し込まれる。この斜め上向きの押上力Fによって雄実側の床材B2が持ち上げられる。
雌実部110側では雌実凹溝115に雄実突条125が差し込まれているので、雄実部120側が持ち上げられると実接合部分において雌実部110側も持ち上げられ、これによる段差も生じることもある。このような現象は無垢の床材だけでなく、伸縮の大きい木質系床材一般に発生する現象である。
また、上記のように雌実部110側の上側突条111の上側先端面113と、雄実部120の上側端面123が共に下向きに傾斜するように形成され、この間に小さな2等辺三角形状の釘頭収納空間117を形成し、釘頭108aを収納するようになっているが、床下地材150に達するように打ち込まれた釘108の釘打ちが不十分な場合、飛び出した釘頭108aが収納空間117に収納しきれず、実接合に支障を生じるというようなこともあった。
また、この床材Bは、上記のように実接合部に表面側に現れる装飾V溝103が形成されるが、装飾V溝103の一方の片面を構成する小突条部121の先端面121bが板材100の表面102に対して垂直に形成されている。これに対して装飾V溝103の他方の片面を構成する上向傾斜面112は平坦な面であるので、施工された床面を上から見ると、垂直に形成された先端面121bがくっきりとした影を上向傾斜面112に形成してしまい、床全体の外観を損なっていた。
本発明は、上記従来例に鑑みてなされたもので、その目的は、上記のような伸縮の大きい木質の板材同士の実接合時に発生する不都合を解消した実接合木質系床材及びその施工方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明(図3、図4(a)(b))は、以下の通りである。
板材1の一方の側辺に雌実部10が形成され、他方の側辺に雄実部20が形成された1方の床材A2の雌実部10に他の床材A1の雄実部20を嵌合することによって接合される木質系床材Aにおいて、
雌実部10には、側辺の中央部分が長手方向に切除されて形成された上側突条11と下側突条18とで雌実凹溝15が設けられ、
前記上側突条11の表面側角部が面取りされて、板材1の表面2から上側突条11の先端面である上側先端面13に至る上向傾斜面12が形成され、
雄実部20には、側辺が長手方向に切除されて形成され、前記雌実凹溝15に実接合する雄実突条25と、板材1の表面2部分に形成され、実接合時に前記上向傾斜面12の一部を上から覆う小突条部21とが形成されており、
前記雌実部10の上向傾斜面12に対向する、下向き傾斜に形成された小突条部21の下面を下向傾斜面22とし、
板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoと同じ角度、又は前記補角θmが前記角度θoより小さく形成され、
板材1の表面2からの上向傾斜面12の高さSmが、板材1の表面2からの下向傾斜面22の高さSoと同じ、又は前記高さSmが前記高さSoより大きく形成され、
雄実突条25の基部25kの上面隅部25sは、板材1の底面5に向かって打ち込まれる釘8の打ち込み部分となっており、
実接合時に、前記上面隅部25s部分に配置される雌実部10の上側突条11の下側角部には釘頭逃げ用の切欠17が形成されており、
前記切欠17は、上側突条11の上側先端面13から雌実凹溝15の天井面15aに沿って雌実凹溝15の奥方向に伸びた切欠天井面17aと、該切欠天井面17aの奥端から雌実凹溝15の天井面15aに至る切欠奥壁17bとで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、装飾V溝3の第1実施例(図4(a))であり、請求項1に記載の木質系床材Aにおいて、
雄実部20の小突条部21の先端角部が半径R2の突円弧状に面取りされて前記先端角部に面取り面21aが形成され、
前記板材1の表面2と前記上側突条11の上向傾斜面12との境界部分11aが半径R1の突円弧状に形成され、
前記半径R1は前記半径R2よりも大きく形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、装飾V溝3の第2実施例(図4(b))であり、請求項1に記載の木質系床材Aにおいて、
雄実部20の小突条部21の先端角部が上向き傾斜に面取りされて該先端角部に上向に傾斜した面取り面21aが形成され、
前記上向に傾斜した面取り面21aと板材1の表面2との間の面取り角θm’が、前記補角θmと異なる角度に形成されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の木質系床材Aにおいて、
切欠天井面17a長さL1は、切欠奥壁17bの下端から上側先端面13の下向延長線13Lに至る長さ(切欠17の底部の切除長さ)L2より大きく形成されており、前記切欠奥壁17bは上向き傾斜に形成されていることを特徴とする。
請求項5は請求項1~4のいずれかに記載の木質系床材Aの施工方法(接着剤9+釘8)である。
床下地材50に接着剤9を塗布し、
請求項1~4のいずれかに記載の一方の床材A1を床下地材50上に設置して該床材A1を床下地材50上に接着し、
該床材A1の雄実突条25の基部25kの上面隅部25sから床下地材50に届く釘8を打ち込んで該床材A1を床下地材50に固定し、
該床材A1の雄実部20に請求項1~4のいずれかに記載の他の床材A2の雌実部10を実結合させながら該他の床材A2の上向傾斜面12と固定されている床材A1の下向傾斜面22との間の隙間Hにスペーサ40を挟み込み、該他の床材A2を床下地材50上に接着し、
前記他の床材A2の雄実突条252の基部252kの上面隅部252sから床下地材50に届く釘82を打ち込んで該他方の床材A2を床下地材50に固定し、
スペーサ40を前記上向傾斜面12と前記下向傾斜面22との間の隙間Hから引き抜くことを特徴とする。
請求項6は請求項1~4のいずれかに記載の木質系床材Aの他の施工方法(接着剤9だけ)である。
床下地材50上に接着剤9を塗布し、
請求項1~4のいずれかに記載の一方の床材A1を床下地材50上に設置して該床材A1を接着剤9にて床下地材50に固定し、
該床材A1の雄実部20に請求項1~4のいずれかに記載の他の床材A2の雌実部10を実結合させながら該床材A2の上向傾斜面12と固定されている床材A1の下向傾斜面22との間の隙間Hにスペーサ40を挟み込み、
前記他方の床材A2を接着剤9にて床下地材50に固定し、
前記スペーサ40を前記上向傾斜面12と前記下向傾斜面22との間の隙間Hから引き抜くことを特徴とする。
本発明の施工方法はスペーサ40を用いるので、床材A1・A2の実接合部分に隙間Hを設ける工法でありながら、この隙間Hが施工面全体で均等に発生するように施工できる。そして、装飾V溝3(第1実施例)を構成する面取り面21aの半径R2より、板材1の表面2と前記上側突条11の上向傾斜面12との境界部分11aの突円弧状に形成された部分の半径R1が大きく形成され、或いは、装飾V溝3(第2実施例)における面取り角θm’と補角θmと異なる角度に形成されているので、装飾V溝3を構成する面取り部分が非対称となって施工された床材Aを上から見ると、上向傾斜面12と下向傾斜面22の間の隙間Hが目立ちにくいという効果がある。
特に、装飾V溝3を構成する面取り面21a及び境界部分11aを突円弧状に形成した場合、境界部分11aに形成される面取り面21aの影が柔らかくぼかされてしまい、上記隙間Hをより一層目立ちにくくするという効果もある。
そして、この施工に使用される床材Aは、上記のようにスペーサ40を用いて施工されているので、雨季のような高湿潤環境で木質系床材Aの表面部分が幅方向に大きく伸びても雌実部10と雄実部20との間に隙間H・D3が設けられていて突き合うようなことがない。仮に突き合うようなことがあっても、隙間H・D3によって変形の大半が吸収され、残る僅かな変形によって突き合うことになるので、スペースの存在も相俟って水平に押圧するだけとなり、押圧力Fは大幅に緩和される。これによって雄実側の床材A1を持ち上げたり、実接合部分に段差を生じさせるようなことがない。
また、切欠17を矩形に切除して切欠天井面17aと切欠奥壁17bとでこれを構成することで、釘頭8aをこの部分に確実に収納できる。
そして、切欠天井面17aの長さL1が、切欠奥壁17bの下端から上側先端面13の下向延長線に至る長さ(切欠17の底面の切除長さ)L2より大きく形成して切欠奥壁17bは上向き傾斜に形成しておけば、釘頭8aの収納スペースを大きくしても雌実凹溝15の天井面15aの切除代を小さくでき、雄実突条25との係合代を大きく損なうことはない。
なお、上記のように上向傾斜面12と板材1の表面2との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoより小さく形成しておけば、上向傾斜面12と下向傾斜面22に挟まれる箇所がスペーサ40の挿入先端だけになり、施工後にスペーサ40を抜きやすく、床施工がはかどるという利点もある。
本発明の床材の施工状態の一形態を示す斜視図である。 (a)第1の床材を固定した状態の断面図、(b)スペーサを用いて第2の床材を第1の床材に実接合した状態の断面図、(c)第2の床材を固定し、スペーサを抜去した状態の断面図である。 図2(c)の部分拡大断面図である。 (a)は化粧V溝部分の第1実施例の部分拡大断面図、(b)は化粧V溝部分の第2実施例の拡大断面図である。 床材が膨潤して接触部分に水平方向の押圧力が発生した状態の断面図である。 接着剤だけを用いて床材を固定して施工状態の一形態を示す断面図である。 従来例の部分拡大断面図である。
以下、本発明の床材Aの好ましい実施形態について、図面(特に図3、図4(a)(b))を参照してより詳細に説明する。本発明の床材Aは、無垢の木質材、無垢集成材、MDF(中密度繊維板又は中比重繊維板)基材にシートや突板を貼った板材1だけで形成される場合と、板材1の底面にクッション材7が貼着される場合とがある。クッション材7を用いる場合は、主として、接着剤9だけによる施工がなされる(図6)。接着剤9と釘8とを用いた施工では、クッション材7なしで、板材1だけの場合(図2)と、クッション材7を用いる場合(図3)がある。
板材1は、その長手方向の両側辺に、隣接して敷設された床材A1・A2を突き合わせて実接合するための雌実部10と雄実部20とが形成されている。これらの材料で形成された床材Aは、含水量によって反りや変形などの寸法変化が合板に比べて大きい。
雌実部10は、板材1の一方の側辺の中央を長手方向全長に亘って溝状に切除したもので、これによる上側突条11と下側突条18とで雌実凹溝15が設けられている。
そして、上側突条11の表面側角部が長手方向全長に亘って斜めに切落されており、この部分に板材1の表面2から上側突条11の上側先端面13に至る上向傾斜面12が形成されている。
この上向傾斜面12には2種類があり、その第1は、図4(a)に示すように、板材1の表面2と上側突条11の上向傾斜面12との境界部分11aが突円弧状に形成されている。この部分の半径をR1とする。
その第2は、図4(b)に示すように、平坦な上向傾斜面12が板材1の表面2まで続き、表面2と上向傾斜面12の境界に鈍角が形成される場合である。
いずれの場合も、上向傾斜面12と板材1の表面2の間の角度に対する補角をθmとする。
上側先端面13は上側突条11の先端面で、上向傾斜面12の下端から雌実凹溝15の間の面である。この上側先端面13は板材1の表面2に対してほぼ垂直(或いは後述する雄実部20の上側端面23に平行)に設けられている。
上側突条11の下側角部が長手方向全長に亘って矩形に切り取られて切欠17が形成されている。切欠17は、上側突条11の上側先端面13から雌実凹溝15の天井面15aに沿って雌実凹溝15の奥方向に伸びた切欠天井面17aと、該切欠天井面17aの奥端から雌実凹溝15の天井面15aに至る切欠奥壁17bとで構成されている。
そして、切欠17の切欠天井面17a長さL1は、切欠奥壁17bの下端から上側先端面13の下向延長線13Lに至る長さ(切欠17の底部の切除長さ)L2より大きく形成されており、前記切欠奥壁17bは若干上向き傾斜に形成されている。換言すれば、上側突条11の下側角部に切欠17を形成したが、雌実凹溝15の天井面15aの切除幅を出来る限り小さくしている。
この切欠17は後述する雄実突条25の基部25kの上面隅部25sから板材1の底面5に向かって打ち込まれる釘8の釘頭8aの逃げ用空間である。この切欠17は逆L形に大きく切除されているので、釘頭8aが十分打ち込まれていなくとも収容することが出来る。
また、本実施例(図3参照)では、雌実凹溝15の奥壁15bを基準として、上側突条11の上側先端面13は、下側突条18の下側先端面19より長く形成され、外方(雄実側)に突き出している。
板材1の他の側辺には削り出しにより雄実部20が設けられている。雄実部20には、板材1の表面2側の部分を長手方向全長に亘って小突条に切り出された小突条部21と、他の側辺の中央で長手方向全長に亘って突条に切り出された雄実突条25とが形成されている。
小突条部21の表面2側の先端角部が、装飾V溝3の一部を形成するために小さく面取りされている。この部分を面取り面21aとする
面取りの形状としては、既述の上向傾斜面12に対応して2種類あり、その第1は、雄実部20の小突条部21の先端角部が突円弧状に面取りされており、その半径をR2とする。半径R1と半径R2とは異なるように形成されており、図4(a)では、半径R1が半径R2よりも大きく形成されている(半径R1>半径R2)。
これにより、上記のように境界部分11aに形成される面取り面21aの影が柔らかくぼかされてしまい、床全体の印象が柔らかくなるだけでなく、上記隙間Hをより一層目立ちにくくするという効果もある。
面取りの形状の第2は、雄実部20の小突条部21の先端角部が上向き傾斜に面取りされている場合で、この部分を、上向に傾斜した面取り面21aとする。そして、この上向に傾斜した面取り面21aと板材1の表面2との間の面取り角をθm’とし、この面取り角θm’と前記補角θmとが異なる角度に形成されている(面取り角θm’≠補角θ)。
上記のように、半径R1が半径R2よりも大きく形成したり、面取り角θm’が補角θと異なる角度に形成されていると、装飾V溝3を構成する面取り面21aと上向傾斜面12の境界部分11aとが非対称になって、上から見た時に装飾V溝3の底に現れる隙間Hが目立ちにくくなるという効果がある。
そして、雄実部20の小突条部21の先端角部の面取り面21aの下端から下向きに傾斜する下向傾斜面22が形成されている。下向傾斜面22の下端を22jで示す。
下向傾斜面22の下端22jから垂直下方或いは雌実部10の上側先端面13に平行に上側端面23が垂設され、上側端面23の下端から雄実突条25の基部25kの上面隅部25sに向かて下向き傾斜に形成された上側傾斜端面23aが形成されている。
そして、雄実突条25の基部25kの下面隅部と板材1の底面5との間の面が下側端面29である。図3に示す実施例では、上側傾斜端面23aの下端(雄実突条25の基部25kの上面隅部25s)と下側端面29とは同面に形成されている。(勿論、これに限られず、下側端面29は雌実側に近付くように形成してもよいし、逆に雌実側から遠ざかるようにしてもよい。ただ、下側端面29が雌実側から遠ざかるように形成すると、釘打ちの際に支障が生じやすくなるので好ましくない。)
図3に示すように、実結合時において、雌実凹溝15の奥壁15bと雄実突条25の雄実先端面25aとの間の隙間を隙間D5とし、雌実部10側の下側突条18の下側先端面19と雄実部20側の下側端面29との間の隙間を隙間D9とする。
ここで上記上向傾斜面12と下向傾斜面22の関係及び上向傾斜面12の下端12jと下向傾斜面22の下端22jの関係について説明する。この関係は以下に示すように3通りがある。
第1は、板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmと、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoが等しく形成され、且つ、板材1の表面2からの上向傾斜面12の高さSmと、板材1の表面2からの下向傾斜面22の高さSoが等しく形成されている場合である。(θm=θo、Sm=So)
第2は、板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoより小さく形成され、且つ、板材1の表面2からの上向傾斜面12の高さSmが、板材1の表面2からの下向傾斜面22の高さSoより大きく形成されている場合である。(θm<θo、Sm>So)
第3は、板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoと等しく形成され、且つ、板材1の表面2からの上向傾斜面12の高さSmが、下向傾斜面22の板材1の表面2からの高さSoより大きく形成されている場合である。(θm=θo、Sm>So)
上記上向傾斜面12の高さとは、板材1の表面2と上向傾斜面12の下端12jから水平線を伸ばした場合の表面2と水平線との間の距離Smであり、下向傾斜面22の高さとは、板材1の表面2と下向傾斜面22の下端22jから水平線を伸ばした場合の表面2と水平線との間の距離Soである。
このようにすることで、後述する施工方法により、雨季のような高湿潤環境で木質系床材Aが幅方向に大きく伸びた時に実接合部分に持ち上がりや段差を乗じさせるようなことがない。
木質系床材Aは、既述のように板材1だけで形成される場合と、板材1の下面にクッション材7を設ける場合とがある。
次に、本発明の木質系床材Aの施工方法について説明する。本発明の施工方法の特徴の第1はスペーサ40を用いて施工することである。第2は接着剤9と釘(フロアーネイル)8を用いて、又は接着剤9だけで床下地材50に固定する。釘8を使用する場合、釘頭8aの収納に特徴がある。
施工の変形例としては、釘8を用いず、接着剤9によって固定する。この場合は釘頭8aの処理は必要がない。接着剤9だけの場合は、接着剤9が施工された床材Aの実接合部分まで出てこないようにしている点に特徴がある。
以下、代表例として、スペーサ40及び接着剤9及び釘8を使用した施工方法について説明する。
なお、スペーサ40は、厚さ0.5mm~1mm程度の四角形のシート状部材で、挟まれて押圧されても厚みが変化しない薄板状の部材(例えば、プラスチックシート・和紙、金属シート)である。
まず、床下地材50の必要箇所に接着剤9を層状(或いは散点状)に塗布する。次に、一方の床材A1を床下地材50の所定の位置に設置し、接着剤9で固定する。続いて、この床材A1の雄実突条25の基部25kの上面隅部25sから床下地材50に届く釘8を斜めに打ち込んでこの床材A1を床下地材50に固定する。打ち込みの角度が悪い場合や打ち込みが不足する場合は、釘頭8aの一部又は全体が上面隅部25sから露出する。釘打ちは床材A2の全長にわたって適当な間隔で複数箇所行われる。打ち込まれた釘8の脚部は、雄実部20側の下側端面29から十分に離れており、床材A1を損なうことはない。
次に、固定された床材A1の雄実部20に他の床材A2の雌実部10を実結合させながら固定側の床材A1の下向傾斜面22と他の床材A2の上向傾斜面12との間にスペーサ40を挟み込む。スペーサ40は原則として雄実部20側の下向き傾斜面22の下端22jに接触する位置まで挿入される。
この他の床材A2を上記で塗布された接着剤9で床下地材50に接着する。続いて、後から実接合した他の床材A2を、その接合と接着を維持したまま床下地材50に設置し、この床材A2の雄実突条252の基部252kの上面隅部252sから床下地材50に届く釘82を打ち込んでこの床材A2を床下地材50に固定する。このような操作を繰り返して床全面に床材Aを敷設する。
この時、接着剤9は硬化前の流動性を保つので、過剰な接着剤9は図3のように雌実部10側の下側先端面19と雄実部20側の下側端面29の間の隙間D9に入り込む。接着剤9が更に過剰な場合には更に上の隙間D5や隙間D3(後述)まで入り込むが、上向傾斜面12と下向傾斜面22の間の隙間Hにはスペーサ40が挿入されているので、この部分に入り込まない。
床全面に床材Aを敷設が終了すると、最後に、スペーサ40を上向傾斜面12と下向傾斜面22との間の隙間Hから引き抜く。
スペーサ40の抜き取りにおいて、後述するように、補角θmが角度θoより小さく形成されていると、スペーサ40の挿入先端部分だけが挟み込まれるので、簡単に向き取ることが出来る。
この床材Aでは、スペーサ40を利用した施工なので、上向傾斜面12と下向傾斜面22との間の隙間Hは床全体において均一に施工されることになる。そしてこの時、上向傾斜面12と下向傾斜面22との間にスペーサ40の厚みに等しい隙間Hが設けられ、この隙間Hに合わせて雌実部10側の上側先端面13と雄実部20側の上側端面23の間に隙間D3が設けられることになる。
床材Aの表面側では、上向傾斜面12と面取り面21aとで装飾V溝3が形成される。スペーサ―40を用いるので、隙間Hが装飾V溝3の底部に僅かに発生するが、小突条部21が上向傾斜面12の下部を上から覆うことになり、上から見た場合、上記隙間Hは全く目立たない状態になる。
加えて、既述のように、装飾V溝3(第1実施例)を構成する面取り面21aの半径R2より、板材1の表面2と前記上側突条11の上向傾斜面12との境界部分11aの突円弧状に形成された部分の半径R1が大きく形成され、或いは、装飾V溝3(第2実施例)における面取り角θm’と補角θmと異なる角度に形成されているので、施工された床材Aを上から見ると、これらが非対称に見え、上向傾斜面12と下向傾斜面22の間の隙間Hが目立ちにくいという効果がある。
なお、上記のように装飾V溝3を構成する面取り面21aと上向傾斜面12との境界部分11aとを突円弧状に形成しておけば、この部分に物が引っ掛からず破損しにくくなるし、上記のように影がシャープに現れず、床全体の印象が柔らかくなるというだけでなく、上記隙間Hをより一層目立ちにくくするという効果もある。
また、図3及び図5から分かるように、雌実凹溝15の奥壁15bと雄実突条25の雄実先端面25aの間に隙間D5及び雌実部10側の下側突条18の下側先端面19と雄実部20側の下側端面29の間に隙間D9が設けられるが、隙間D5及び隙間D9は隙間D3より大きく、雨季のような高湿潤環境でスペーサ40によって設けられて隙間H・D3を越えて木質系床材Aが幅方向に大きく伸びた場合に、仮に実接合部分で接触する場合があったとしても、最初に当接するのは隙間D3を構成する上側先端面13と上側端面23とであり、これら(隙間D5及び隙間D9)の間には若干の隙間が残る。
そして、図3から分かるように、上側突条11の下側角部に切欠17が設けられているが、この切欠17の切欠奥壁17bは上向き傾斜に形成されているので、雌実凹溝15の天井面15aの切除幅を小さくすることが出来、実結合時の雄実突条25との係合代を大きく損なわない。換言すれば、冬のような乾燥期で床材Aが大きく幅方向に収縮した時でも、雄実突条25が雌実凹溝15の天井面15aから離脱するようなことがない。
なお、雌実凹溝15の掘込上下幅は雄実突条25の上下幅より若干大きく、実結合時、雄実突条25の上下に僅かな隙間が形成される。
床施工が終了すると、スペーサ40の抜き取りが行われるが、後述するように、補角θmが角度θoより小さく形成されている場合、スペーサ40の挿入先端部分だけが挟み込まれるので、簡単に向き取ることが出来る。
<接着剤9だけの施工>の場合は、釘8を用いないだけで後は上記と同じである。簡単に言えば、床下地材50の必要箇所に接着剤9を層状に(或いは散点状に)塗布する。次に、一の床材A1を床下地材50の所定の位置に設置し、接着剤9で固定する。続いて、固定された床材A1の雄実部20に他の床材A2の雌実部10を実結合させながら固定側の床材A1の下向傾斜面22と他の床材A2の上向傾斜面12との間にスペーサ40を挟み込み、この他の床材A2を床下地材50に接着する。このような操作を繰り返して床全面に床材Aを敷設する。最後に、スペーサ40を隙間Hから引き抜く。
次に、無垢材など変形の大きい上記素材を用いた実接合床材Aの環境の変化に対する挙動に付いて説明する。
このような実接合床材Aの表面側の部分は、既に述べたように周囲環境の乾湿によって大きく変形する。
乾燥環境では、本発明の実接合床材Aの表面側の部分は幅方向で大きく縮み、装飾V溝3や隙間H、隙間D3が拡大する。しかしながら、既述したように、半径R2より半径R1が大きく形成され、或いは、面取り角θm’と補角θmと異なる角度に形成されているので、施工された床材Aを上から見ると、これらが非対称に見え、たとえ装飾V溝3の間隔が広がっても上向傾斜面12と下向傾斜面22の間の隙間Hが目立ちにくい。
これに対して、高湿度環境では、吸湿により実接合床材Aの表面側が幅方向に伸び、実部分の形状によりさまざまな挙動(上記第1~第3)を示す。
以下、第1の場合(補角θm=角度θo、高さSm=高さSo)、第2の場合(補角θm<角度θo、高さSm>高さSo)、及び第3の場合(補角θm=角度θo、高さSm高さ>So)に分けて説明する。
なお、本発明の施工状態では、雄実部20の下向傾斜面22と雌実部10の上向傾斜面12との間にはスペーサ40の厚みに等しい隙間Hが存在する。また、雌実部10側の上側先端面13と雄実部20側の上側端面23との間に前記隙間Hと関連する隙間D3が生じる。
第1の場合(補角θm=角度θo、高さSm=高さSo)
接着下面側は、接着剤9によって拘束され伸縮しないが、梅雨時など高湿度環境では、無垢材を用いた実接合床材Aの表面側は水分を吸って幅方向に大きく伸びる。その結果、床材Aの表面側の膨張によって隙間Hと隙間D3が減少する。
伸びが隙間H・D3を越えると、上向傾斜面12の下半分と下向傾斜面22、及び上側先端面13と上側端面23とが同時に接触する。しかしながら、これらが同時に接触するような場合があったとしても、施工時にスペーサ40による隙間H・D3が予め設けられているので、上向傾斜面12が下向傾斜面22を押圧する量や、上側先端面13が上側端面23を押圧する量は僅かである。図5に示すように主として雌実部10側の上側先端面13が雄実部20側の上側端面23に当接し、この部分に水平な押圧力F(その反力-F)を生じる。他の隙間D5、D9はこの状態でも隙間を保っている。その結果、実接合部分に持ち上がりや段差が生じない。
第2の場合(補角θm<角度θo、高さSm>高さSo)
上記同様、実接合床材Aが水分を吸ってその表面部分が大きく伸び、隙間Hと隙間D3が減少する。
この場合、伸びが隙間D3を越えたとしても上向傾斜面12は下向傾斜面22に接触せず、上側先端面13が上側端面23に最初に接触する。従って、図5に示すように当接部分に水平な押圧力F(その反力-F)を生じる。他の隙間H、D5、D9はこの状態でも隙間を保っている。その結果、実接合部分に持ち上がりや段差が生じない。
第3の場合(補角θm=角度θo、高さSm>高さSo)
この場合は第2の場合と同様で、伸びが隙間D3を越えても上向傾斜面12は下向傾斜面22に接触せず、上側先端面13が上側端面23に接触する。従って、図5に示すように当接部分に水平な押圧力F(その反力-F)を生じる。他の隙間H、D5、D9はこの状態でも隙間を保っている。その結果、実接合部分に持ち上がりや段差が生じない。
図6は、接着剤9だけを用いて場合で、用いられる実接合床材A1・A2は既に述べた通りである。
いずれの場合も、乾湿時の挙動は、上記接着剤9と釘8を用いた場合と同様であり、上記接着剤9と釘8を用いた場合の説明をこれらに援用する。
以上から、本発明では、スペーサ40を用い、且つ床材A1・A2の実接合部分の構造を上記のように形成したので、優れた外観の床施工が可能となり、しかも乾湿いずれの状態においても床の外観を綺麗に保つことが出来るようになった。
A:本発明の実接合床材、A1:本発明の1の床材、A2:本発明の1の他の床材、B:従来の実接合床材、B1:従来の1の床材、B2:従来の他の床材、D3・D5・D9・H:隙間、L1:切欠天井面長さ、L2:切欠底部の長さ、Sm:上向傾斜面の高さ、So:下向傾斜面の高さ、θm:補角、θm’:面取り角、θo:下向傾斜面の角度
1:板材、2:表面、3:装飾V溝、5:底面、8:釘、8a:釘頭、9:接着材、10:雌実部、11:上側突条、11a:境界部分、12:上向傾斜面、13:上側先端面、13L:上側先端面の下向延長線、15:雌実凹溝、15a:雌実凹溝の天井面、15b:雌実凹溝の奥壁、17:切欠、17a:切欠天井面、17b:切欠奥壁、18:下側突条、19:下側先端面、20:雄実部、21:小突条部、21a:面取り面、22:下向傾斜面、22j:下向傾斜面の下端、23:上側端面、23a:上側傾斜端面、25:雄実突条、25a:雄実先端面、25k:基部、25s:雄実突条の基部の上面隅部、29:下側端面、40:スペーサ、50:床下地材、82:釘、100:板材、102:表面、103:装飾V溝、108:釘、108a:釘頭、110:雌実部、111:上側突条、112:上向傾斜面、113:上側先端面、115:雌実凹溝、117:釘頭収納空間、118:下側突条、120:雄実部、121:小突条部、121a:上向傾斜面取面、121b:小突条先端面、122:下向傾斜面、123:上側端面、125:雄実突条、128:下側端面、150:床下地材、252:雄実部、252s:上面隅部

Claims (6)

  1. 板材1の一方の側辺に雌実部10が形成され、他方の側辺に雄実部20が形成された1方の床材A2の雌実部10に他の床材A1の雄実部20を嵌合することによって接合される木質系床材Aにおいて、
    雌実部10には、側辺の中央部分が長手方向に切除されて形成された上側突条11と下側突条18とで雌実凹溝15が設けられ、
    前記上側突条11の表面側角部が面取りされて、板材1の表面2から上側突条11の先端面である上側先端面13に至る上向傾斜面12が形成され、
    雄実部20には、側辺が長手方向に切除されて形成され、前記雌実凹溝15に実接合する雄実突条25と、板材1の表面2部分に形成され、実接合時に前記上向傾斜面12の一部を上から覆う小突条部21とが形成されており、
    前記雌実部10の上向傾斜面12に対向する、下向き傾斜に形成された小突条部21の下面を下向傾斜面22とし、
    板材1の表面2と上向傾斜面12との間の角の補角θmが、下向傾斜面22と板材1の表面2との間の角度θoと同じ角度、又は前記補角θmが前記角度θoより小さく形成され、
    板材1の表面2からの上向傾斜面12の高さSmが、板材1の表面2からの下向傾斜面22の高さSoと同じ、又は前記高さSmが前記高さSoより大きく形成され、
    雄実突条25の基部25kの上面隅部25sは、板材1の底面5に向かって打ち込まれる釘8の打ち込み部分となっており、
    実接合時に、前記上面隅部25s部分に配置される雌実部10の上側突条11の下側角部には釘頭逃げ用の切欠17が形成されており、
    前記切欠17は、上側突条11の上側先端面13から雌実凹溝15の天井面15aに沿って雌実凹溝15の奥方向に伸びた切欠天井面17aと、該切欠天井面17aの奥端から雌実凹溝15の天井面15aに至る切欠奥壁17bとで構成されていることを特徴とする木質系床材。
  2. 雄実部20の小突条部21の先端角部が半径R2の突円弧状に面取りされて前記先端角部に面取り面21aが形成され、
    前記板材1の表面2と前記上側突条11の上向傾斜面12との境界部分11aが半径R1の突円弧状に形成され、
    前記半径R1は前記半径R2よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の木質系床材。
  3. 雄実部20の小突条部21の先端角部が上向き傾斜に面取りされて該先端角部に上向に傾斜した面取り面21aが形成され、
    前記上向に傾斜した面取り面21aと板材1の表面2との間の面取り角θm’が、前記補角θmと異なる角度に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の木質系床材。
  4. 切欠天井面17a長さL1は、切欠奥壁17bの下端から上側先端面13の下向延長線13Lに至る長さL2より大きく形成されており、前記切欠奥壁17bは上向き傾斜に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の木質系床材。
  5. 床下地材50に接着剤9を塗布し、
    請求項1~4のいずれかに記載の一方の床材A1を床下地材50上に設置して該床材A1を床下地材50上に接着し、
    該床材A1の雄実突条25の基部25kの上面隅部25sから床下地材50に届く釘8を打ち込んで該床材A1を床下地材50に固定し、
    該床材A1の雄実部20に請求項1~4のいずれかに記載の他の床材A2の雌実部10を実結合させながら該他の床材A2の上向傾斜面12と固定されている床材A1の下向傾斜面22との間の隙間Hにスペーサ40を挟み込み、該他の床材A2を床下地材50上に接着し、
    前記他の床材A2の雄実突条252の基部252kの上面隅部252sから床下地材50に届く釘82を打ち込んで該他方の床材A2を床下地材50に固定し、
    スペーサ40を前記上向傾斜面12と前記下向傾斜面22との間の隙間Hから引き抜くことを特徴とする木質系床材の施工方法
  6. 床下地材50上に接着剤9を塗布し、
    請求項1~4のいずれかに記載の一方の床材A1を床下地材50上に設置して該床材A1を接着剤9にて床下地材50に固定し、
    該床材A1の雄実部20に請求項1~4のいずれかに記載の他の床材A2の雌実部10を実結合させながら該床材A2の上向傾斜面12と固定されている床材A1の下向傾斜面22との間の隙間Hにスペーサ40を挟み込み、
    前記他方の床材A2を接着剤9にて床下地材50に固定し、
    前記スペーサ40を前記上向傾斜面12と前記下向傾斜面22との間の隙間Hから引き抜くことを特徴とする木質系床材の施工方法。
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