JP7202131B2 - 板状ワークの搬送装置及び搬送方法 - Google Patents

板状ワークの搬送装置及び搬送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7202131B2
JP7202131B2 JP2018191694A JP2018191694A JP7202131B2 JP 7202131 B2 JP7202131 B2 JP 7202131B2 JP 2018191694 A JP2018191694 A JP 2018191694A JP 2018191694 A JP2018191694 A JP 2018191694A JP 7202131 B2 JP7202131 B2 JP 7202131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
holding
work
suction
shaped work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018191694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020061458A (ja
Inventor
智広 山田
英一 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Corp filed Critical Disco Corp
Priority to JP2018191694A priority Critical patent/JP7202131B2/ja
Publication of JP2020061458A publication Critical patent/JP2020061458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7202131B2 publication Critical patent/JP7202131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Feeding Of Workpieces (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

本発明は、板状ワークを搬送する搬送装置及び搬送方法に関する。
チャックテーブルが保持した半導体ウェーハ等の板状ワークの分割予定ラインに沿って切削ブレードを切り込ませ板状ワークを切削する切削装置は、板状ワークの上面を傷つけたくないため、ベルヌーイの原理を利用した搬送パッドで板状ワークの上面を非接触で吸引保持してチャックテーブルに搬入させている。搬送パッドは、非接触で吸引保持する板状ワークの横滑りを防止するため、板状ワークの外周縁の上面に接触させるブロックを備えている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示される搬送装置の搬送パッドは、板状ワークの搬送時等における横滑りを防止しているが、板状ワークのセンタリングは行っていない。そこで、ベルヌーイの原理を利用し非接触で吸引保持が可能で、かつ、板状ワークのセンタリングを可能に
した搬送パッドがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2014-194991号公報 特開2015-076469号公報
特許文献2に記載の板状ワークの搬送装置では、ピンを板状ワークの中心に向かって動かすセンタリング機構を備えており、ピンを板状ワークの外周縁に接触させてセンタリングを実施している。
ここで、チャックテーブルに板状ワークを保持させるときは、ピンを板状ワークの外周縁に接触させたまま、板状ワークをチャックテーブル上にすべり落としている。そのため、板状ワークの外周縁がピンで擦られてゴミが発生し、そのゴミにより加工不良を起こすという問題がある。
よって、板状ワークを非接触で吸引保持して搬送する場合においては、板状ワークの外周縁を擦らせないでチャックテーブルにセンタリングした状態で保持させる、又はチャックテーブルからセンタリングした状態で搬出するという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、板状ワークの上方から板状ワークに向かってエアを噴射し負圧を生成させ板状ワークを吸引保持する吸引保持手段と、該吸引保持手段を移動させる移動手段とを備える板状ワークの搬送装置であって、該吸引保持手段は、該移動手段に連結される基台と、該基台に配設し板状ワークの上方から下方向にエアを噴射して板状ワークの上面に負圧を生成させ板状ワークを非接触で吸引保持する非接触保持部と、該基台の中心を中心として該基台に等角度で少なくとも3つ配設し該非接触保持部が吸引保持した板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングするセンタリングピンと、センタリングピンを該基台の下面に対して上方向に移動可能に支持し該センタリングピンを下方向に付勢する板ばねと、を備え、該センタリングピンの下面は、該基台の中心側より外周側が下がった傾斜面を形成し、該非接触保持部が板状ワークを吸引保持したとき、板状ワークの外周縁が該傾斜面に接触して板状ワークのセンタリングが施される搬送装置である。
また、上記課題を解決するための本発明は、前記搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面に板状ワークを搬入する搬送方法であって、前記非接触保持部が板状ワークを非接触で吸引保持すると共に前記センタリングピンの前記傾斜面が板状ワークの外周縁に接触し板状ワークをセンタリングする保持工程と、該チャックテーブルの保持面の中心と該非接触保持部が吸引保持した板状ワークの中心とを同軸上に位置づけ該吸引保持手段を該保持面に近づけ、該保持面を吸引源に連通させ、該保持面の吸引力で板状ワークを吸引保持する搬入工程と、を備える搬送方法である。
また、上記課題を解決するための本発明は、前記搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面が保持している板状ワークを該チャックテーブルから搬出する搬送方法であって、該保持面が保持している板状ワークの上面に前記吸引保持手段を接近させ前記非接触保持部からエアを噴射して負圧を生成させる吸引保持準備工程と、該保持面からエアを噴出させ、該非接触保持部が非接触で板状ワークを吸引保持すると共に前記センタリングピンの前記傾斜面を板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングさせる保持工程と
、該吸引保持手段を該保持面から離間させ該保持面から板状ワークを搬出する搬出工程と、を備える搬送方法である。
本発明に係る搬送装置は、板状ワークの上方から板状ワークに向かってエアを噴射し負圧を生成させ板状ワークを吸引保持する吸引保持手段と、吸引保持手段を移動させる移動手段とを備え、吸引保持手段は、移動手段に連結される基台と、基台に配設し板状ワークの上方から下方向にエアを噴射して板状ワークの上面に負圧を生成させ板状ワークを非接触で吸引保持する非接触保持部と、基台の中心を中心として基台に等角度で少なくとも3つ配設し非接触保持部が吸引保持した板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングするセンタリングピンと、を備え、センタリングピンの下面は、基台の中心側より外周側が下がった傾斜面を形成し、非接触保持部が板状ワークを吸引保持したとき、板状ワークの外周縁がセンタリングピンの傾斜面に接触して板状ワークのセンタリングが施される。そして、板状ワークの外周縁を擦らせないでチャックテーブルにセンタリングした状態で板状ワークを保持させてチャックテーブルの中心と板状ワークの中心とを一致させる、又はチャックテーブルからセンタリングした状態で板状ワークを搬出することが可能となる。
本発明に係る搬送装置は、基台の下面に対して上方向に移動可能にセンタリングピンを支持しセンタリングピンを下方向に付勢する板ばねを備えることで、例えば、チャックテーブルから板状ワークを搬出する場合に、非接触保持部が板状ワークを適切に非接触で吸引保持できる所定の高さ位置まで、吸引保持手段をチャックテーブルの枠体等によって妨げられることなく板状ワークに対して近づけることが可能となる。
前記搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面に板状ワークを搬入する本発明に係る搬送方法は、非接触保持部が板状ワークを非接触で吸引保持すると共にセンタリングピンの傾斜面が板状ワークの外周縁に接触し板状ワークをセンタリングする保持工程と、チャックテーブルの保持面の中心と非接触保持部が吸引保持した板状ワークの中心とを同軸上に位置づけ吸引保持手段を保持面に近づけ、保持面を吸引源に連通させ、保持面の吸引力で板状ワークを吸引保持する搬入工程と、を備えることで、板状ワークの外周縁を擦らせないでチャックテーブルにセンタリングした状態で板状ワークを保持させてチャックテーブルの中心と板状ワークの中心とを一致させることが可能となる。
前記搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面が保持している板状ワークをチャックテーブルから搬出する本発明に係る搬送方法は、チャックテーブルの保持面が保持している板状ワークの上面に吸引保持手段を接近させ非接触保持部からエアを噴射して負圧を生成させる吸引保持準備工程と、保持面からエアを噴出させ、非接触保持部が非接触で板状ワークを吸引保持すると共にセンタリングピンの傾斜面を板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングさせる保持工程と、吸引保持手段をチャックテーブルの保持面から離間させ保持面から板状ワークを搬出する搬出工程と、を備えることで、チャックテーブルからセンタリングした状態で板状ワークを搬出することが可能となる。
載置テーブル上に載置されている板状ワークを非接触保持部が非接触で吸引保持すると共にセンタリングピンの傾斜面が板状ワークの外周縁に接触し板状ワークをセンタリングする状態を説明する断面図である。 チャックテーブルの保持面の中心と非接触保持部が吸引保持した板状ワークの中心とを同軸上に位置づけている状態を説明する断面図である。 吸引保持手段をチャックテーブルの保持面に近づけ、チャックテーブルの保持面を吸引源に連通させている状態を説明する断面図である。 チャックテーブルの保持面の吸引力で板状ワークを吸引保持した状態を説明する断面図である。 吸引保持手段が保持する板状ワークの厚みがより厚い板状ワークである場合における搬入工程を説明する断面図である。 チャックテーブルに吸引保持されている状態の板状ワークを示す断面図である。 チャックテーブルの保持面が保持している板状ワークの上面に吸引保持手段を接近させている状態を説明する断面図である。 非接触保持部からエアを噴射して負圧を生成させる状態を説明する断面図である。 保持面からエアを噴出させ、非接触保持部が非接触で板状ワークを吸引保持すると共にセンタリングピンの傾斜面を板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングさせる状態を説明する断面図である。 吸引保持手段が保持する板状ワークが直径の僅かに大きな板状ワークである場合における保持工程と搬出工程とを説明する断面図である。
以下に、図1に示す搬送装置2を用いて図2に示すチャックテーブル30の保持面300aに板状ワークWを搬入する搬送方法を実施する場合の各工程について説明する。
図1に示す板状ワークWは、例えば、母材をシリコンとする円形板状の半導体ウェーハであり、図1において下方を向いている板状ワークWの下面Waには、分割予定ラインによって区画された格子状の領域に図示しないデバイスが形成されている。板状ワークWの下面Waは、例えば、図示しない保護テープが貼着されて保護されている。図1において上方を向いている板状ワークWの上面Wbは、搬送装置2によって吸引保持される面となる。図1において、板状ワークWは載置テーブル10に載置された状態になっている。
なお、板状ワークWのデバイス形成面が搬送装置2によって吸引保持される面となってもよい。
(1)保持工程
図1に示す搬送装置2は、板状ワークWの上方から板状ワークWに向かってエアを噴射し負圧を生成させ板状ワークWを吸引保持する吸引保持手段20と、吸引保持手段20を移動させる移動手段21とを備える。
吸引保持手段20は、連結部材220を介して水平に延在するアーム部221の一端の下面側に固定されている。アーム部221には移動手段21が接続されており、移動手段21は、アーム部221を水平面(X軸Y軸平面)上において水平移動可能又は旋回移動可能にし、かつ、鉛直方向(Z軸方向)に上下動可能にしている。移動手段21は、例えば、アーム部221を空気圧によりZ軸方向に上下動させるエアシリンダや、モータによりボールネジを回動させることでアーム部221を水平移動させるボールネジ機構等から構成されている。
吸引保持手段20は、移動手段21に連結部材220及びアーム部221を介して連結される基台200と、基台200に配設し板状ワークWの上方から下方向にエアを噴射して板状ワークWの上面Wbに負圧を生成させ板状ワークWを非接触で吸引保持する非接触保持部201と、基台200の中心を中心として基台200に等角度で少なくとも3つ配設し非接触保持部201が吸引保持した板状ワークWの外周縁Wdに接触させ板状ワークWをセンタリングするセンタリングピン202と、を備えている。
基台200は、例えば、円形板状に形成されており、その上面中央部に連結部材220が接続されている。なお、基台200の形状は、本実施形態における形状に限定されるものではない。例えば、基台200は、その外形が円環状に形成されていてもよく、また、
円環状部材や直線部材等の複数の部材から構成されていてもよい。
非接触保持部201は、ベルヌーイの原理を利用するものであり、例えば、基台200の下面に周方向及び径方向に均等間隔を空けて複数配設されている。例えば、外形が円盤状の非接触保持部201の内部には、エア供給路201aが形成されており、エア供給路201aは、非接触保持部201の底面に形成された円環状のエア噴出口201bに連通している。また、エア供給路201aには、基台200の内部に形成された連通路200cを介して、コンプレッサー等からなるエア供給源28が連通している。なお、例えば、エア供給路201aには、エア供給源28から非接触保持部201に供給されたエアを加速させる環状オリフィス等が形成されていてもよい。
本実施形態において、各センタリングピン202は、基台200の上面外周領域に固定された各板バネ24によって基台200の下面に対して上方向に移動可能に支持されている。板バネ24は、ステンレス板バネやゴム板バネであり、基台200の外周縁から径方向外側に所定長さ飛び出しており、該飛び出した部分の下面にセンタリングピン202の上端面がねじ止め又は接着固定されている。センタリングピン202は、本実施形態においては、基台200に周方向に120度離間して3つ配設されているが、4つ以上配設されていてもよい。
センタリングピン202は、板バネ24から-Z方向に向かって少なくとも非接触保持部201の下面よりも所定距離下方の高さ位置まで延在している。センタリングピン202の下面は、基台200の中心側より外周側が下がった傾斜面202bを形成している。傾斜面202bの傾斜角度は、板状ワークWの直径及び厚みに応じて、適宜の角度(例えば、36度~55度)が設定される。即ち、非接触保持部201が傾斜面202bに当接した板状ワークWを吸引保持するための負圧を維持できるように、非接触保持部201の下面と板状ワークWの上面Wbとの間の隙間が所定の距離になるように設定される。
保持工程においては、まず、移動手段21によって吸引保持手段20が基台200の中心が板状ワークWの中心と略合致するように水平移動し、吸引保持手段20が板状ワークWの上方に位置づけられる。さらに、非接触保持部201と板状ワークWの上面Wbとが接触しない程度の高さ位置まで吸引保持手段20が-Z方向へ降下する。
吸引保持手段20がZ軸方向の所定の高さ位置まで降下した後、エア供給源28が、高圧エアを基台200の連通路200cを介して非接触保持部201内部のエア供給路201aに供給する。非接触保持部201に供給されたエアは、エア供給路201a内で例えば図示しない環状オリフィスを通って加速され、エア噴出口201bから板状ワークWの上面Wb上に高速で噴射される。
エア噴出口201bから噴射された高圧のエアは拡径しつつ減速していき大気圧となるため、非接触保持部201の下面と板状ワークWの上面Wbとの隙間でベルヌーイ効果が働き、非接触保持部201の下面の中央部分に圧力降下が発生する(負圧が生成される)。即ち、ベルヌーイ効果により、板状ワークWの上面Wb上で非接触保持部201の下面の中央部分に対応する領域に太矢印R1で示すように吸引力が発生する。この太矢印R1で示す吸引力が、非接触保持部201が非接触状態で板状ワークWを吸引保持するための吸引力となる。
複数の非接触保持部201が板状ワークWを非接触で吸引保持すると共に、センタリングピン202の傾斜面202bが吸引力により浮き上がった板状ワークWの外周縁Wdに接触することで、基台200の中心と板状ワークWの中心とが正確に合致するように板状ワークWがセンタリングピン202によってガイドされつつ水平移動する(センタリング
される)。
その後、移動手段21が吸引保持手段20を+Z方向へと上昇させることで、搬送装置2によって、板状ワークWが載置テーブル10から搬出される。
(2)搬入工程
次いで、移動手段21により、板状ワークWを非接触で吸引保持した吸引保持手段20が、図2に示すチャックテーブル30の上方まで移動する。なお、例えば、搬送装置2により板状ワークWがチャックテーブル30上に搬送されるまでの間において、吸引保持手段20の移動による振動を板状ワークWが受けることで、センタリングピン202の傾斜面202bを板状ワークWの外周縁Wdが滑るため、より高精度に板状ワークWが吸引保持手段20においてセンタリングされる。
図2に示すチャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材などからなり板状ワークWを吸引保持する保持部300と、保持部300を囲繞して支持する枠体301とを備える。保持部300は、真空発生装置やエジェクター等である吸引源39にエア流路390を介して連通しており、エア流路390上には第一の開閉バルブ391が配設されている。そして、第一の開閉バルブ391が開かれた状態で吸引源39が作動することで、吸引源39が生み出す吸引力が保持部300の露出面である保持面300aに伝達され、チャックテーブル30は保持面300a上で板状ワークWを吸引保持できる。例えば、枠体301の内径は保持する板状ワークWの外径よりも小さく、且つ、枠体301の外径は保持する板状ワークWの外径よりも大きく形成されている。
なお、チャックテーブル30は本実施形態に示す例に限定されるものではなく、保持面に吸引溝が形成された保持テーブルや、複数の支持ピンにより保持面が形成されるピンチャックテーブルであってもよい。
例えば、エア流路390には、圧縮エアを供給可能なエア源38が第二の開閉バルブ392を介して接続されている。エア源38は、チャックテーブル30により吸引保持されている板状ワークWを、保持面300aから離脱させる際に用いられる。即ち、第二の開閉バルブ392が開かれた状態でエア源38からエア流路390に供給されたエアは、エア流路390を通り保持部300に到り、保持面300aから上方に向かって噴出する。このエアの噴出圧力で板状ワークWを保持面300aから押し上げ、保持面300aと板状ワークWとの間に残存する真空吸着力(吸引源39による吸引を止めた後に残る真空吸着力)を排除し、板状ワークWをチャックテーブル30から確実に離脱可能とする。
搬入工程では、まず、図2に示すように、移動手段21により吸引保持手段20が水平方向に移動され、チャックテーブル30の保持面300aの中心と各非接触保持部201が非接触で吸引保持した板状ワークWの中心とが同軸上に位置づけられる。
次いで、図3に示すように、移動手段21により、例えば、板状ワークWの下面Waと保持面300aとが接触せず、かつ、センタリングピン202の最下端とチャックテーブル30の枠体301の上面とが接触する程度の位置まで吸引保持手段20が-Z方向へ降下する。
また、第一の開閉バルブ391が開かれて保持面300aが吸引源39に連通されてから、吸引源39が作動することで、吸引源39が生み出す吸引力が保持面300aに伝達される。
図4に示すように、移動手段21によりさらに吸引保持手段20が降下することで、センタリングピン202が枠体301の上面によって上方(略垂直方向)に押されて移動し、各センタリングピン202の傾斜面202b間の水平方向における距離が広げられる。また、板バネ24が、湾曲することでセンタリングピン202を下側に押し戻そうとする
付勢力を蓄える。
基本的に、チャックテーブル30が板状ワークWを-Z方向に引き寄せる吸引力は、ベルヌーイの原理により生じる吸引保持手段20が板状ワークWを吸引保持する吸引力よりも大きいため、板状ワークWがチャックテーブル30の保持面300a上に垂直落下すると共に、保持面300a上で吸引保持される。ここで、板状ワークWには±Z方向にそれぞれ吸引力が加わっているため、板状ワークWが垂直落下する際に、板状ワークWが水平方向に横滑りしてしまうことは防がれる。したがって、チャックテーブル30に吸引保持された板状ワークWの中心は保持面300aの中心と合致した状態になっている。
また、センタリングピン202の下面は、基台200の中心側より外周側が下がった傾斜面202bを形成しているため、板状ワークWが垂直落下する際に、板状ワークWの外周縁Wdが傾斜面202bを擦ることがないため、ゴミが発生しない。
上記のようにチャックテーブル30が板状ワークWを吸引保持した後、エア供給源28が、高圧エアの非接触保持部201に対する供給を停止することで、吸引保持手段20から板状ワークWに作用していた吸引力が無くなる。その後、移動手段21により吸引保持手段20が板状ワークWの上方から離間し、センタリングピン202が板バネ24が蓄えていた付勢力により元の状態に戻る。
なお、例えば、図3に示す板状ワークWの下面Waと保持面300aとが接触せず、かつ、センタリングピン202の最下端とチャックテーブル30の枠体301の上面とが接触する程度の位置に吸引保持手段20が位置している状態で、チャックテーブル30の保持面300aに吸引源39から吸引力を伝達させ、また、エア供給源28が、高圧エアの非接触保持部201に対する供給を停止し、吸引保持手段20による板状ワークWの吸引保持を停止させる。
その結果、垂直落下した板状ワークWがセンタリングされた状態でチャックテーブル30の保持面300aで吸引保持されるようにしてもよい。
なお、本発明に係る搬送装置2を用いてチャックテーブル30の保持面300aに板状ワークWを搬入する搬送方法は上記実施形態に限定されるものではない。また、添付図面に図示されている搬送装置2及びチャックテーブル30の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、図5は、搬送装置2を用いてチャックテーブル30の保持面300aに板状ワークWを搬入する搬送方法における搬入工程を説明する断面図である。図5に示す板状ワークW2は、図1~図4に示す板状ワークWよりも厚みが大きいワークである。板状ワークW2は、例えば、キャリアプレートがウェーハに貼り合わされたウェーハ等であってもよい。
このように吸引保持手段20が保持する板状ワークの厚みが板状ワークW2のように厚くなった場合においても、非接触保持部201の下面と板状ワークW2の上面W2bとの隙間でベルヌーイ効果が働き、板状ワークW2を吸引保持するための吸引力を発生させるためには、該隙間を吸引保持手段20が板状ワークWが吸引保持した際と同様の距離に保つ必要がある。よって、チャックテーブル30の保持面300aの中心と非接触保持部201が吸引保持した板状ワークW2の中心とを同軸上に位置づけてから、移動手段21により吸引保持手段20を保持面300aに近づけて停止させる際の停止高さ位置、即ち、板状ワークW2の下面W2aの高さ位置が変わる。
ここで、搬送装置2は予め板状ワークW2の厚みについての情報(設定値)を認識しているので、該設定値から吸引保持手段20の停止させる高さ位置が定められることで、板
状ワークW2の外周縁W2dを擦らせないでチャックテーブル30にセンタリングした状態で板状ワークW2を保持させてチャックテーブル30の中心と板状ワークW2の中心とを一致させることが可能となる。
なお、厚みが厚い板状ワークW2の場合は、吸引保持手段20を保持面300aに接近させ板状ワークW2の下面W2aを保持面300aに接触させた後、保持面300aで板状ワークW2を吸引保持してもよい。
以下に、図5に示すチャックテーブル30の保持面300aが吸引保持している板状ワークWをチャックテーブル30から搬出する搬送方法を実施する場合の各工程について説明する。
(1)吸引保持準備工程
まず、図7に示すように、移動手段21により、吸引保持手段20が、基台200の中心がチャックテーブル30で吸引保持された板状ワークWの中心と略合致するように水平移動し、基台200が板状ワークWの上方に位置づけられる。さらに、非接触保持部201と板状ワークWの上面Wbとが接触しない程度の高さ位置まで吸引保持手段20が-Z方向へ降下する。この状態において、板状ワークWの外周縁Wdは、センタリングピン202の傾斜面202bによって囲繞された状態になる。
また、センタリングピン202の最下端が枠体301の上面に接触した状態で、板状ワークWの外周縁Wdとセンタリングピン202の傾斜面202bとが接触しないように傾斜面202bが形成されているとよい。
図8に示すように、移動手段21によりさらに吸引保持手段20が降下することで、センタリングピン202が枠体301の上面によって上方(略垂直方向)に押されて移動し、各センタリングピン202の傾斜面202b間の水平方向における距離が広げられる。板バネ24は、湾曲することでセンタリングピン202を下側に押し戻そうとする付勢力を蓄える。また、エア供給源28が、各非接触保持部201にエアを供給することで、板状ワークWの上面Wb上で非接触保持部201の下面の中央部分に対応する領域に上方へ向かう吸引力が発生する(負圧が生成する)。
本実施形態のように、吸引保持手段20のセンタリングピン202は、板バネ24によって基台200の下面に対して上方向に移動可能であるため、非接触保持部201が板状ワークWを適切に非接触で吸引保持できる所定の高さ位置まで、吸引保持手段20をチャックテーブル30の枠体301によって妨げられることなく板状ワークWに対して近づけることができる。
(2)保持工程
図8に示すように、第一の開閉バルブ391が閉じられて、保持面300aの吸引力が無くなる。さらに、第二の開閉バルブ392が開かれてから、エア源38がエアをチャックテーブル30に対して供給して、該供給されたエアが保持面300aから上方に向かって噴出する。そして、保持面300aと板状ワークWとの間に残存する真空吸着力が該噴出するエアにより排除され、吸引保持手段20が板状ワークWをチャックテーブル30から確実に離脱させて吸引保持可能な状態になる。
その結果、図9に示すように、複数の非接触保持部201が板状ワークWを非接触で吸引保持することで複数の非接触保持部201に板状ワークWが近づけられる共に、センタリングピン202の傾斜面202bが浮き上がった板状ワークWの外周縁Wdに接触することで、基台200の中心と板状ワークWの中心とが正確に合致するように、板状ワークWがセンタリングピン202によってガイドされつつ水平移動する(センタリングされる)。
(3)搬出工程
移動手段21が吸引保持手段20を+Z方向へと上昇させてチャックテーブル30の保持面300aから離間させることで、搬送装置2によって、板状ワークWがチャックテーブル30から搬出される。また、センタリングピン202が、板バネ24が蓄えていた付勢力により元の状態に戻ろうとし、各センタリングピン202の傾斜面202b間の水平方向における距離が、傾斜面202bが板状ワークWの外周縁Wdに接触した状態を維持しつつ元の距離まで縮まろうとするため、吸引保持手段20において板状ワークWがセンタリングされた状態が保たれる。
なお、例えば、搬送装置2により板状ワークWが次の搬入場所に搬送されるまでの間において、吸引保持手段20の移動による振動を板状ワークWが受けることで、センタリングピン202の傾斜面202bを板状ワークWの外周縁Wdが滑るため、より高精度に板状ワークWが吸引保持手段20においてセンタリングされる。
なお、本発明に係る搬送装置2を用いてチャックテーブル30の保持面300aが保持している板状ワークWをチャックテーブル30から搬出する搬送方法は上記実施形態に限定されるものではない。また、添付図面に図示されている搬送装置2及びチャックテーブル30の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、図10は、チャックテーブル30の保持面300aが吸引保持している板状ワークW1をチャックテーブル30から搬出する搬送方法における保持工程及び搬出工程を説明する断面図である。図10に示す板状ワークW1は、図6~図9に示す板状ワークWよりも僅かに直径が大きいワークである。このように吸引保持手段20が保持する板状ワークの直径が板状ワークW1のように僅かに大きくなった場合であっても、チャックテーブル30の保持面300aからエアを噴出させ、非接触保持部201が非接触で板状ワークW1を吸引保持すると共にセンタリングピン202の傾斜面202bを板状ワークW1の外周縁W1dに接触させ板状ワークW1をセンタリングさせることができる。
即ち、非接触保持部201の下面と板状ワークW1の上面W1bとの隙間でベルヌーイ効果が働き、板状ワークW1を吸引保持するための吸引力を発生させるためには、該隙間を所定の距離に保つ必要がある。ここで、搬送装置2は、基台200の下面に対して上方向に移動可能にセンタリングピン202を支持しセンタリングピン202を下方向に付勢する板バネ24を備えている。そのため、保持工程において、板状ワークW1の外周縁W1dにセンタリングピン202の傾斜面202bが接触した後も、各センタリングピン202の傾斜面202b間の水平方向における距離が、傾斜面202bが板状ワークW1の外周縁W1dに接触した状態を維持しつつ広がることで、該隙間が所定の距離になるように板状ワークW1の上面W1bを非接触保持部201に近づけることができる。同時に、センタリングピン202の傾斜面202bに板状ワークW1の外周縁W1dが接触しながら、板状ワークW1はセンタリングピン202によって下方に押されつつセンタリングされるように水平方向に移動できる。
さらに、図10に示すように、吸引保持手段20をチャックテーブル30の保持面300aから離間させ保持面300aから板状ワークW1を搬出する際においても、板バネ24によってセンタリングピン202は下方向に付勢される、即ち、各センタリングピン202の傾斜面202b間の水平方向における距離が元の距離まで縮まるようになるため、傾斜面202bが板状ワークW1の外周縁W1dに接触した状態が維持されて、吸引保持手段20において板状ワークW1がセンタリングされた状態が保たれる。
W:板状ワーク Wb:板状ワークの上面
2:搬送装置 20:吸引保持手段 200:基台 200c:連通路
201:非接触保持部 201a:エア供給路 201b:エア噴出口
202:センタリングピン 202b:センタリングピンの傾斜面
21:移動手段 220:連結部材 221:アーム部
24:板バネ 28:エア供給源
30:チャックテーブル 300:保持部 300a:保持面 301:枠体
39:吸引源 390:エア流路 391:第一の開閉バルブ
38:エア源 392:第二の開閉バルブ

Claims (3)

  1. 板状ワークの上方から板状ワークに向かってエアを噴射し負圧を生成させ板状ワークを吸引保持する吸引保持手段と、該吸引保持手段を移動させる移動手段とを備える板状ワークの搬送装置であって、
    該吸引保持手段は、該移動手段に連結される基台と、該基台に配設し板状ワークの上方から下方向にエアを噴射して板状ワークの上面に負圧を生成させ板状ワークを非接触で吸引保持する非接触保持部と、該基台の中心を中心として該基台に等角度で少なくとも3つ配設し該非接触保持部が吸引保持した板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングするセンタリングピンと、センタリングピンを該基台の下面に対して上方向に移動可能に支持し該センタリングピンを下方向に付勢する板ばねと、を備え、
    該センタリングピンの下面は、該基台の中心側より外周側が下がった傾斜面を形成し、該非接触保持部が板状ワークを吸引保持したとき、板状ワークの外周縁が該傾斜面に接触して板状ワークのセンタリングが施される搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面に板状ワークを搬入する搬送方法であって、
    前記非接触保持部が板状ワークを非接触で吸引保持すると共に前記センタリングピンの前記傾斜面が板状ワークの外周縁に接触し板状ワークをセンタリングする保持工程と、
    該チャックテーブルの保持面の中心と該非接触保持部が吸引保持した板状ワークの中心とを同軸上に位置づけ該吸引保持手段を該保持面に近づけ、該保持面を吸引源に連通させ、該保持面の吸引力で板状ワークを吸引保持する搬入工程と、を備える搬送方法。
  3. 請求項1記載の搬送装置を用いてチャックテーブルの保持面が保持している板状ワークを該チャックテーブルから搬出する搬送方法であって、
    該保持面が保持している板状ワークの上面に前記吸引保持手段を接近させ前記非接触保持部からエアを噴射して負圧を生成させる吸引保持準備工程と、
    該保持面からエアを噴出させ、該非接触保持部が非接触で板状ワークを吸引保持すると共に前記センタリングピンの前記傾斜面を板状ワークの外周縁に接触させ板状ワークをセンタリングさせる保持工程と、
    該吸引保持手段を該保持面から離間させ該保持面から板状ワークを搬出する搬出工程と、を備える搬送方法。
JP2018191694A 2018-10-10 2018-10-10 板状ワークの搬送装置及び搬送方法 Active JP7202131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018191694A JP7202131B2 (ja) 2018-10-10 2018-10-10 板状ワークの搬送装置及び搬送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018191694A JP7202131B2 (ja) 2018-10-10 2018-10-10 板状ワークの搬送装置及び搬送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020061458A JP2020061458A (ja) 2020-04-16
JP7202131B2 true JP7202131B2 (ja) 2023-01-11

Family

ID=70220325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018191694A Active JP7202131B2 (ja) 2018-10-10 2018-10-10 板状ワークの搬送装置及び搬送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7202131B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011060849A (ja) 2009-09-07 2011-03-24 Murata Machinery Ltd 基板移載装置
JP2014116480A (ja) 2012-12-11 2014-06-26 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2014194991A (ja) 2013-03-28 2014-10-09 Disco Abrasive Syst Ltd 板状物の搬送装置
JP2016042500A (ja) 2014-08-14 2016-03-31 株式会社ディスコ 搬送装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011060849A (ja) 2009-09-07 2011-03-24 Murata Machinery Ltd 基板移載装置
JP2014116480A (ja) 2012-12-11 2014-06-26 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2014194991A (ja) 2013-03-28 2014-10-09 Disco Abrasive Syst Ltd 板状物の搬送装置
JP2016042500A (ja) 2014-08-14 2016-03-31 株式会社ディスコ 搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020061458A (ja) 2020-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102214368B1 (ko) 반송 장치
JP5846734B2 (ja) 搬送装置
JP2011199158A (ja) ワーク搬送方法およびワーク搬送装置
JP6622140B2 (ja) チャックテーブル機構及び搬送方法
CN106935536B (zh) 芯片收纳托盘
CN107527853B (zh) 被加工物的保持机构和加工装置
KR102402403B1 (ko) 절삭 장치
CN107470783B (zh) 晶片加工***
JP2006032661A (ja) 切削装置
CN111300670A (zh) 切削装置
JP5412261B2 (ja) 加工装置
JP7202131B2 (ja) 板状ワークの搬送装置及び搬送方法
CN111415862A (zh) 工件的保持方法和工件的处理方法
JP6695225B2 (ja) 搬送ユニット
JP2009170797A (ja) ウェーハ搬送装置および加工装置
US11037809B2 (en) Transfer device and method for transferring substrate without unexpected rotation
KR20210072698A (ko) 판상물 유지구
JP7193933B2 (ja) 被加工物の搬送方法
JP2014150206A (ja) 板状物の搬送装置
JP7233813B2 (ja) 加工装置
TWI843787B (zh) 工件的保持方法及工件的處理方法
US20230201977A1 (en) Holding table assembly and processing method
CN110867398B (zh) 卡盘工作台和晶片的加工方法
CN116913845A (zh) 搬送垫
JP2022135314A (ja) 搬送機構、及び、それを備える加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7202131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150