JP7200120B2 - Mk2阻害剤として有用なヘテロアリール化合物 - Google Patents

Mk2阻害剤として有用なヘテロアリール化合物 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2017年3月16日付け出願の米国仮特許出願番号62/472,019の優先権を主張するものであり、そのすべての内容を出典を明示することで本明細書に組み込むものとする。
(発明の技術分野)
本発明は、MK2キナーゼの阻害剤として有用な化合物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む医薬的に許容される組成物を、および種々の障害の治療において該組成物を用いる方法を提供する。
新たな治療薬に対する研究は、疾患に関与する酵素および他の生体分子の構造に対する理解がより深まることによって、近年において大きく助成されている。広範囲な研究の対象である1の重要な種類の酵素がタンパク質キナーゼである。
タンパク質キナーゼは、細胞内での種々のシグナル伝達プロセスの制御に関与する、構造的に関連する酵素のラージファミリーを構成する。タンパク質キナーゼはその構造および触媒的機能の保存のために共通する先祖遺伝子が起源であると考えられる。ほとんどすべてのキナーゼは類似する250-300個のアミノ酸の触媒性ドメインを含有する。キナーゼは、それらがリン酸化する、基質(例、タンパク質-チロシン、タンパク質-セリン/スレオニン、脂質等)によりファミリーに分類されてもよい。
マイトジェン活性化のタンパク質キナーゼを活性化したタンパク質キナーゼ2(MAPKAP K2またはMK2)は複数のp38 MAPK-依存性細胞応答を媒介する。MK2は、多くの急性および慢性炎症性疾患、例えば、関節リウマチおよび炎症性腸疾患と関連付けられる、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)、インターロイキン6(IL-6)およびインターフェロンガンマ(IFNγ)などのサイトカインを産生する際の重要な細胞内調節剤である。MK2は非刺激細胞の核内に存在し、刺激されると、それは細胞質に移動し、ツベリンおよびHSP27をリン酸化かつ活性化する。MK2は、心不全、虚血脳損傷、ストレス耐性の制御およびTNF-αの産生とも関連付けられる。(Deakら、EMBO. 17: 4426-4441 (1998);Shiら、Biol. Chem. 383: 1519-1536 (2002);Staklatvala.、Curr. Opin. Pharmacol. 4: 372-377 (2004)、およびShirotoら、J. Mol. Cardiol. 38: 93-97 (2005)を参照のこと)。
多くの疾患は上記されるようなタンパク質キナーゼ介在性事象がトリガーとなる異常細胞応答と関連付けられる。これらの疾患として、限定されないが、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝性疾患、神経および神経変性疾患、がん、心血管疾患、アレルギーおよび喘息、アルツハイマー病、およびホルモン関連性疾患が挙げられる。従って、治療剤として有用なタンパク質キナーゼ阻害剤を見つけ出す必要性がまだ残っている。
この度、本発明の化合物およびその医薬的に許容される組成物がMK2の阻害剤として効果的であることが見いだされた。かかる化合物は、一般式I:
Figure 0007200120000001
[式中、R、R、R’、R、R’、R’’、R、R10、R10’、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、Rza、Rzb、X、s、w、およびvは、各々、本明細書にて定義されるとおりである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
本発明の化合物、およびその医薬的に許容される組成物は、タンパク質キナーゼ介在性事象がトリガーとなる異常細胞応答に付随する、種々の疾患、障害または症状を治療するのに有用である。かかる疾患、障害または症状として、本明細書に記載のものが挙げられる。
本発明によって提供される化合物は、生物学的および病理学的現象におけるキナーゼの研究;かかるキナーゼが介在する細胞内シグナル伝達経路の研究;および新規なキナーゼ阻害剤の比較評価にも有用である。
1. 本発明の化合物の一般的記載
ある実施態様において、本発明はMK2の不可逆的阻害剤を提供する。ある実施態様において、かかる化合物は本明細書に記載の式で示される化合物またはその医薬的に許容される塩を包含し、ここで各可変基は本明細書にて定義および記載されるとおりである。
ある実施態様において、本発明は、式I:
Figure 0007200120000002
[式中:
は、水素または
Figure 0007200120000003
であり;
、X、およびXは、各々独立して、Oであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11は:
Figure 0007200120000004
より選択され、および
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである;
ただし、R
Figure 0007200120000005
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、w、またはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’とは一緒になって=Oを形成するか;あるいは
(g)RzaおよびRzbのうち少なくとも1つは-CH、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
2. 化合物および定義
本発明の化合物は一般的に上記される化合物を包含し、本明細書にて開示される集合、部分集合および種類によってさらに説明される。本明細書にて使用される場合、特記されない限り、次の定義を適用する。本発明の目的のために、化学元素は、the Periodic Table of the Elements, CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Edに従って同定される。加えて、有機化学の一般的原理は「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、5th Ed.:Smith, M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons, New York:2001に記載されており、そのすべての内容を出典明示により本明細書の一部とする。
本明細書にて使用されるように、「医薬的に許容される塩」なる語は、妥当な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等がなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスクの割合にて均衡した、それらの塩をいう。医薬的に許容される塩は当該分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19(出典明示により本明細書の一部とする)において医薬的に許容される塩を詳細に記載する。本発明の化合物の医薬的に許容される塩として、適切な無機および有機の酸および塩基より誘導される塩が挙げられる。医薬的に許容される、非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸とで形成されるアミノ基の塩、あるいはイオン交換などの当該分野にて使用される他の方法を用いることによって得られる塩である。他の医薬的に許容される塩として、アジペート、アルギネート、アスコルベート、アスパルテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビスルフェート、ボレート、ブチレート、カンホレート、カンホルスルホネート、シトレート、シクロペンタンプロピオネート、ジグルコネート、ドデシルサルフェート、エタンスルホネート、ホルメート、フマレート、グルコヘプトネート、グリセロホスフェート、グリコネート、ヘミスルフェート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、ヒドロヨーダイド、2-ヒドロキシ-エタンスルホネート、ラクトビオネート、ラクテート、ラウレート、ラウリルサルフェート、マレート、マレエート、マロネート、メタンスルホネート、2-ナフタレンスルホネート、ニコチネート、ニトレート、オレエート、オキサレート、パルミテート、パモエート、ペクチネート、ペルスルフェート、3-フェニルプロピオネート、ホスフェート、ピバレート、プロピオネート、ステアレート、スクシネート、サルフェート、タートレート、チオシアネート、p-トルエンスルホネート、ウンデカノエート、バレレート塩等が挙げられる。
適切な塩基より誘導される塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN(C1-4アルキル)塩を包含する。典型的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等を包含する。さらなる医薬的に許容される塩は、適切であるならば、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、ホスフェート、ニトレート、低級アルキルスルホネートおよびアリールスルホネートなどの対イオンを用いて形成される、非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンを包含する。
特記されない限り、本明細書にて記載される構造は、その構造物のあらゆる異性体(例、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座)異性体)の形態;例えば各不斉中心でのRおよびS立体配置、ZおよびE二重結合異性体、およびZおよびE配座異性体を包含することを意図とする。従って、本発明の化合物の、単一の立体化学異性体ならびにエナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何(または配座)異性体の混合物は本発明の範囲内にある。特記されない限り、本発明の化合物のすべての互変異性体の形態は本発明の範囲内にある。
本発明によって予測される置換基および可変基の組み合わせは安定な化合物の形成をもたらす組み合わせだけである。本明細書にて使用されるように、「安定な化合物」なる語は、製造させるのに十分な安定性を有し、本明細書にて詳説される目的(例、対象への治療的または予防的投与)のために有用である十分な時間で化合物の完全性を維持する、化合物をいう。
本明細書中の可変基のいずれかの定義における一群の化学基の記述は、その可変基のいずれか単一の基または列挙した基の組み合わせとしての定義を包含する。本明細書中の可変基についての実施態様の記述は、その実施態様を、いずれか一つの実施態様として、あるいはいずれか他の実施態様もしくはその一部と組み合わせて包含する。
本明細書にて使用される「生物学的サンプル」なる語は、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物より得られる生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞、***、涙、または他の体液あるいはその抽出物を包含する。生物学的サンプル中でのタンパク質キナーゼ、例えば、MK2またはその変異体の活性の阻害は、当業者に公知の種々の目的のために有用である。かかる目的として、例えば、限定されないが、輸血、臓器移植、生体標本の貯蔵、および生物学的アッセイが挙げられる。
本明細書にて使用される「MK2と関連する疾患または障害」、あるいはまた、「MK2介在性疾患または障害」は、MK2またはその変異体が一の役割を果たすことが分かっているか、または果たすと考えられる、いずれかの疾患または他の有害な症状を意味する。
本明細書にて使用される「対象」なる語は、哺乳動物を意味し、ヒトおよび家畜(例、ウマ、イヌ、ネコ等)などの動物対象を包含する。「対象」および「患者」なる語は同義で使用される。ある実施態様において、「患者」または「対象」は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
「医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクル」なる語は、一緒に処方される化合物の薬理学的活性を破壊しない、非毒性の担体、アジュバントまたはビヒクルをいう。本発明の組成物において使用され得る医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルは、限定されないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、緩衝物質、例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、植物性飽和脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース基材物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂を包含する。担体材料と組み合わせ、単一剤形の組成物を生成することのできる、本発明の化合物の量は、治療される宿主、個々の投与モード等に応じて変化するであろう。好ましくは、提供される組成物は、一日当たり対象の体重に付き、0.01~約100mg/kg、または約0.1mg/kg~約50mg/kg、好ましくは約1mg/kg~約25mg/kgの投与量の阻害剤が、これらの組成物を受容する患者に投与され、所望の治療効果を得ることができるように処方される。組成物中の本発明の化合物の配合量は組成物中の個々の化合物にも依存するであろう。
本明細書にて使用される「単位剤形」なる表現は、治療されるべき対象に適する、提供される化合物および/またはその組成物が物理的に分離した単位をいう。しかしながら、1日の活性剤(すなわち、本発明の化合物および組成物)の全体使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で顧問医によって決定されることが理解されよう。個々の対象(すなわち、患者)または生物に対して特に効果的な用量レベルは、治療される障害および該障害の重篤度;利用される特定の活性剤の活性;利用される個々の組成物;対象の年齢、体重、一般的健康状態、性別および食餌;利用される個々の活性剤の投与期間、投与経路、および***割合;治療期間;および医学分野において周知の同様の因子を含む、種々の因子に依存するであろう。
本明細書にて使用される「非経口」なる語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、髄腔内、肝内、病巣内、および頭蓋内注射または注入技法を包含する。
本明細書にて使用される「治療的に効果的な量」は、所望する生物学的応答を惹起する物質(例、治療剤、組成物、および/または製剤)の量を意味する。ある実施態様において、物質の治療的に効果的な量は、疾患、障害および/または症状に罹患しているか、罹りやすい対象に、投与計画の一部として投与された場合に、疾患、障害および/または症状を治療、診断、防止し、および/またはその発症を遅延させるのに十分な、量である。当業者であれば分かるように、物質の効果的な量は、所望する最終目的、デリバリーされる物質、標的細胞または組織等のような因子に応じて変化し得る。例えば、疾患、障害および/または症状を治療するのに製剤中に提供される化合物の効果的な量は、疾患、障害および/または症状を和らげ、改善し、緩和し、阻害し、その発症を遅らせ、その重篤度を軽減し、および/またはその1または複数の徴候または特徴の出現を減らす、量である。ある実施態様において、「治療的に効果的な量」は、MK2介在性疾患または障害の1または複数の徴候を治療するのに十分である、提供される化合物、または提供される化合物を含有する組成物の少なくとも最少量である。
本明細書にて使用される、「治療」、「治療する」および「治療している」なる語は、本明細書にて記載されるように、障害または症状を、部分的にまたは完全に、和らげ、阻害し、その発症を遅らせるか、あるいは障害または症状または該障害または症状の1または複数の徴候を防止し、改善し、および/または緩和することをいう。ある実施態様において、治療剤は1または複数の徴候を発症した後に投与されてもよい。ある実施態様において、「治療している」なる語は、疾患または障害の進行を防止または中断させることを含む。別の実施態様において、治療剤は徴候がなくて投与されてもよい。例えば、治療剤は徴候を発症する前に(例えば、病歴を考慮し、および/または遺伝的または他の感受性に富む因子を考慮して)感受性を持つ個体に投与されてもよい。治療はまた、徴候が消えた後も、例えば、その再発を防止または遅らせるために続けられてもよい。かくして、ある実施態様において、「治療している」なる語は、疾患または障害のぶり返しまたは再発を防止することを包含する。
本明細書にて使用される、「阻害剤」なる語は、標的とするタンパク質キナーゼ、MK2と測定可能なアフィニティで結合し、および/または阻害する化合物として定義される。特定の実施態様において、阻害剤は、約50μM未満の、約1μM未満の、約500nM未満の、約100nM未満の、または約10nM未満のIC50および/または結合定数を有する。
本明細書にて使用される「測定可能なアフィニティ」および「測定できるくらいに阻害する」なる語は、本発明の化合物またはその組成物、およびMK2を含むサンプルと、該化合物またはその組成物が不在の下でMK2を含む同等なサンプルとの間で、MK2活性の測定可能な変化を意味する。
本明細書にて使用される「不可逆的」または「不可逆的阻害剤」なる語は、実質的に非可逆的方法でキナーゼと共有結合し得る阻害剤(すなわち、化合物)をいう。すなわち、可逆的阻害剤はキナーゼと結合することができ(しかし、一般にはキナーゼと共有結合を形成できない)、かくしてキナーゼから解離されるようになることができるのに対して、不可逆的阻害剤は、一旦、共有結合の形成が生じると、実質的にキナーゼと結合したままであろう。不可逆性阻害剤は、通常、時間依存性を示し、そのために阻害の程度は時間の経過と共に該阻害剤は酵素と接触して経時的に増加する。ある実施態様において、不可逆的阻害剤は、一旦、共有結合が形成されると、実質的にキナーゼと結合したままであろうし、タンパク質の寿命よりも長い期間にわたって結合したままであろう。
化合物が不可逆的阻害剤であるかどうかを同定する方法は当業者にとって公知である。かかる方法は、限定されないが、該化合物のキナーゼによる阻害特性の酵素反応速度分析、阻害化合物の存在下で修飾される薬物標的となるタンパク質の質量分析の使用、「ウォッシュアウト」実験としても知られる不連続照射、および酵素の共有結合修飾を示すのに放射性標識阻害剤などの標識化剤の使用、ならびに当業者に公知の他の方法を包含する。
本明細書にて使用されるように、「薬物耐性」なる語は、標的タンパク質をコードする野生型の核酸配列、および/または標的タンパク質のアミノ酸配列、および/またはもう一つ別のタンパク質のアミノ酸配列の変化をいい、それは該阻害剤のその標的タンパク質に対する阻害効果を変化させるか、減少させるか、または無効とする。特定のいずれの理論にも拘束されたくはないが、本発明のある化合物、すなわち、不可逆的キナーゼ阻害剤である化合物は、薬物耐性形態のタンパク質キナーゼの効果的な阻害剤である可能性があると考えられる。
3. 実施態様の例示としての記載
1の態様によれば、本発明は、式I:
Figure 0007200120000006
[式中:
は水素または
Figure 0007200120000007
であり;
、XおよびXは、各々、独立してOであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11は:
Figure 0007200120000008
より選択され;および
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである;
ただし、R
Figure 0007200120000009
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(g)RzaおよびRzbのうち少なくとも1つは-CH、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
重水素(DまたはH)は、水素の安定した非放射性同位体であり、原子量が2.0144である。水素は、自然には、同位体であるH(水素またはプロチウム)、D(Hまたは重水素)、およびT(Hまたはトリチウム)の混合物として存在する。水素含有の化合物中での「水素」なる記載は、実際には、水素と約0.015%の重水素の混合物を表すことが理解されよう。
いずれか1つの部位の完全な重水素化または100%重水素化は、実験室で達成するには困難であると言える。重水素の原子が、本明細書に記載の所定の部位で、またはいずれかの化合物で示される場合、水素がわずかな比率でなおも存在し得ることが理解される。かかる化合物は重水素に富むと言える。重水素に富む化合物は適切に富む出発材料を利用する合成を介して製造される。本明細書にて使用される「重水素に富む」または「重水素富化」なる語は、重水素をその天然での同位体の存在量(0.015%)よりも多量に含む、化合物または該化合物の特定の部位をいう。従って、ある実施態様において、本発明は、重水素を所定の部位で含む化合物であって、重水素が組み込まれている割合またはレベルがその天然での同位体の存在量よりも大きい、化合物を提供する。
ある実施態様において、本発明は、式I’またはI’’:
Figure 0007200120000010
[式中:
は水素または
Figure 0007200120000011
であり;
、X、およびXは、各々独立して、Oであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11
Figure 0007200120000012
より選択され;
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである;
ただし、R
Figure 0007200120000013
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(e)RおよびR’は一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’とは一緒になって=Oを形成るか;または
(g)RzaおよびRzbのうち少なくとも1つは-CH、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
本明細書にて使用されるように、「グルクロニル部分」なる語は、構造式:
Figure 0007200120000014
[式中、指示される破線は、式I、I’、またはI’’の化合物との結合点を規定する]
で示される基をいう。
ある実施態様において、式I、I’、またはI’’の化合物上の-OH基はグルクロン酸抱合されて-OGlu基を形成する。ある実施態様において、式I、I’、またはI’’の-OH基は硫酸化されて-OSOH基を形成する。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素または
Figure 0007200120000015
である。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、R
Figure 0007200120000016
である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、s、p、およびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはない。ある実施態様において、sは0である。ある実施態様において、sは1である。ある実施態様において、pは0である。ある実施態様において、pは1である。ある実施態様において、qは0である。ある実施態様において、qは1である。ある実施態様において、s、pおよびqは、各々、0である。ある実施態様において、sは1であり、pおよびqは0である。ある実施態様において、pは1であり、sおよびqは0である。ある実施態様において、qは1であり、sおよびpは0である。ある実施態様において、sおよびpは1であり、qは0である。ある実施態様において、sおよびqは1であり、pは0である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11である。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rはクロロである。ある実施態様において、Rは-OHである。ある実施態様において、Rは-OSOHである。ある実施態様において、Rは-OGluである。ある実施態様において、Rは-SR11である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、R11は:
Figure 0007200120000017
より選択される。
ある実施態様において、R11
Figure 0007200120000018
である。かかる部分は、一般に、グルタチオンフラグメントと称される。
ある実施態様において、R11
Figure 0007200120000019
である。かかる部分は、一般に、システイン-グリシンフラグメントと称される。
ある実施態様において、R11
Figure 0007200120000020
である。かかる部分は、一般に、システインフラグメントと称される。
ある実施態様において、R11
Figure 0007200120000021
である。かかる部分は、一般に、N-アセチルシステインフラグメントと称される。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHである。ある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。ある実施態様において、Rは-C(R’)ORである。ある実施態様において、Rは-C(O)OHである。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素である。ある実施態様において、R’は、各々、水素である。ある実施態様において、R’は、各々、重水素である。ある実施態様において、R’’は、各々、水素である。ある実施態様において、R’’は、各々、重水素である。ある実施態様において、R’およびR’’は、各々、水素である。ある実施態様において、R’およびR’’は、各々、重水素である。ある実施態様において、R’は、各々、水素であり、R’’は、各々、重水素である。ある実施態様において、R’は、各々、重水素であり、R’’は、各々、水素である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、R’’’は水素である。ある実施態様において、R’’’は重水素である。ある実施態様において、R’’’は-OHである。ある実施態様において、R’’’は-OSOHである。ある実施態様において、R’’’は-OGluである。
ある実施態様において、R’’’の各基は水素である。ある実施態様において、R’’’の各基は重水素である。
ある実施態様において、R’’’の1つは、-OHである。ある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは水素である。ある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
ある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHである。ある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは水素である。ある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
ある実施態様において、R’’’の1つは-OGluである。ある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは水素である。ある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素、-SOH、または-Gluである。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rは-SOHである。ある実施態様において、Rは-Gluである。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。
ある実施態様において、Rxaは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、Rxaは水素である。ある実施態様において、Rxaは重水素である。ある実施態様において、Rxaは-OHである。ある実施態様において、Rxaは-OSOHである。ある実施態様において、Rxaは-OGluである。
ある実施態様において、Rxbは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、Rxbは水素である。ある実施態様において、Rxbは重水素である。ある実施態様において、Rxbは-OHである。ある実施態様において、Rxbは-OSOHである。ある実施態様において、Rxbは-OGluである。
ある実施態様において、Ryaは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、Ryaは水素である。ある実施態様において、Ryaは重水素である。ある実施態様において、Ryaは-OHである。ある実施態様において、Ryaは-OSOHである。ある実施態様において、Ryaは-OGluである。
ある実施態様において、Rybは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、Rybは水素である。ある実施態様において、Rybは重水素である。ある実施態様において、Rybは-OHである。ある実施態様において、Rybは-OSOHである。ある実施態様において、Rybは-OGluである。
ある実施態様において、RxaおよびRxbは同じものである。ある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、水素である。ある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、重水素である。ある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、同じものである。ある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。
ある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素であり、Rybは重水素である。ある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素であり、Ryaは重水素である。ある実施態様において、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素であり、Rxbは重水素である。ある実施態様において、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり、Rxaは重水素である。
ある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、水素であり、RyaおよびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、RxaおよびRyaは、各々、水素であり、RxbおよびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、RxbおよびRyaは、各々、水素であり、RxaおよびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、RxaおよびRybは、各々、水素であり、RxbおよびRyaは、各々、重水素である。ある実施態様において、RxbおよびRybは、各々、水素であり、RxaおよびRyaは、各々、重水素である。ある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、水素であり、RxaおよびRxbは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素であり、Rybは水素である。ある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素であり、Ryaは水素である。ある実施態様において、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素であり、Rxbは水素である。ある実施態様において、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素であり、Rxaは水素である。
ある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rxaは-OHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxaは-OHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rxaは-OSOHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxaは-OSOHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rxaは-OGluであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxaは-OGluであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rxbは-OHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxbは-OHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rxbは-OSOHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxbは-OSOHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rxbは-OGluであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Rxbは-OGluであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Ryaは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Ryaは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Ryaは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Ryaは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。ある実施態様において、Ryaは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。ある実施態様において、Ryaは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rybは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。ある実施態様において、Rybは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rybは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。ある実施態様において、Rybは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。ある実施態様において、Rybは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。ある実施態様において、Rybは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rは重水素である。ある実施態様において、Rは-OHである。ある実施態様において、Rは-OSOHである。ある実施態様において、Rは-OGluである。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rは重水素である。ある実施態様において、Rは-OHである。ある実施態様において、Rは-OSOHである。ある実施態様において、Rは-OGluである。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、RおよびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;あるいはRとR’とは一緒になって=Oを形成する。
ある実施態様において、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rは重水素である。ある実施態様において、Rは-OHである。ある実施態様において、Rは-OSOHである。ある実施態様において、Rは-OGluである。
ある実施態様において、R’は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。ある実施態様において、R’は水素である。ある実施態様において、R’は重水素である。ある実施態様において、R’は-OHである。ある実施態様において、R’は-OSOHである。ある実施態様において、R’は-OGluである。
ある実施態様において、RおよびR’は、各々、水素である。ある実施態様において、RおよびR’は、各々、重水素である。ある実施態様において、Rは-OHであり、R’は水素である。ある実施態様において、Rは-OSOHであり、R’は水素である。ある実施態様において、Rは-OGluであり、R’は水素である。ある実施態様において、Rは-OHであり、R’は重水素である。ある実施態様において、Rは-OSOHであり、R’は重水素である。ある実施態様において、Rは-OGluであり、R’は重水素である。
ある実施態様において、Rは水素であり、R’は-OHである。ある実施態様において、Rは水素であり、R’は-OSOHである。ある実施態様において、Rは水素であり、R’は-OGluである。ある実施態様において、Rは重水素であり、R’は-OHである。ある実施態様において、Rは重水素であり、R’は-OSOHである。ある実施態様において、Rは重水素であり、R’は-OGluである。
ある実施態様において、RおよびR’は一緒になって=Oを形成する。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;あるいはR’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
ある実施態様において、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。ある実施態様において、Rは水素である。ある実施態様において、Rは重水素である。ある実施態様において、Rは-OHである。ある実施態様において、Rは-OSOHである。ある実施態様において、Rは-OGluである。
ある実施態様において、R’は水素である。ある実施態様において、R’は重水素である。
ある実施態様において、R’’は水素である。ある実施態様において、R’’は重水素である。
ある実施態様において、R、R’、およびR’’は、各々、水素である。ある実施態様において、R、R’、およびR’’は、各々、重水素である。
ある実施態様において、Rは-OHであり、R’およびR’’は、各々、水素である。ある実施態様において、Rは-OSOHであり、R’およびR’’は、各々、水素である。ある実施態様において、Rは-OGluであり、R’およびR’’は、各々、水素である。
ある実施態様において、Rは-OHであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。ある実施態様において、R-OSOHであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。ある実施態様において、Rは-OGluであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。
ある実施態様において、R’およびR’’は一緒になって=Oを形成する。
ある実施態様において、Rは水素であり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。ある実施態様において、Rは重水素であり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成しする。
ある実施態様において、Rは-OHであり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、wおよびvは、各々独立して、0または1である。ある実施態様において、wは0である。ある実施態様において、wは1である。ある実施態様において、vは0である。ある実施態様において、vは1である。ある実施態様において、wおよびvは、各々、0である。ある実施態様において、wは1であり、vは0である。ある実施態様において、wは0であり、vは1である。ある実施態様において、wおよびvは、各々、1である。
式I、I’およびI’’について一般的に上記されるように、RzaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである。ある実施態様において、Rzaは-Hである。ある実施態様において、Rzaは-CHである。ある実施態様において、Rzaは-OHである。ある実施態様において、Rzaは-OSOHである。ある実施態様において、Rzaは-OGluである。ある実施態様において、Rzbは-Hである。ある実施態様において、Rzbは-CHであり、ある実施態様において、Rzbは-OHである。ある実施態様において、Rzbは-OSOHである。ある実施態様において、Rzbは-OGluである。
ある実施態様において、式IまたはI’の化合物は:
Figure 0007200120000022
以外の化合物である。
ある実施態様において、式IまたはI’の化合物は:
Figure 0007200120000023
以外の化合物である。
ある実施態様において、式IまたはI’の化合物は:
Figure 0007200120000024
以外の化合物である。
ある実施態様において、本発明は、式I-a、I’-aまたはI’’-a:
Figure 0007200120000025
[式中:
は水素または
Figure 0007200120000026
であり;
、X、およびXは、各々独立して、Oであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々、水素であり;
R’’’は水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々、水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11は:
Figure 0007200120000027
より選択され;
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである;
ただし、R
Figure 0007200120000028
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(g)RzaおよびRzbのうち少なくとも1つは-CH、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
ある実施態様において、本発明は、式I-b、I’-b、またはI’’-b:
Figure 0007200120000029
[式中:
は水素であるか、または
Figure 0007200120000030
であり;
、X、およびXは、各々独立して、Oであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素および重水素であり;
R’’’は水素、重水素、または-OHであり;
は水素であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、または-OHであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、または-OHであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11は:
Figure 0007200120000031
より選択され;
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、または-OHである;
ただし、R
Figure 0007200120000032
であり、Rがクロロである場合には、次の事項うち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OHであるか;または
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’とは一緒になって=Oを形成するか;あるいは
(g)RzaまたはRzbは-CHまたは-OHである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHである。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、各R’は水素であり、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHであり、各R’は水素であり、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHであり、ここで各R’は水素であり;R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、RはHである。式I、I’、I’’、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、RはHであり;R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11である。式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000033
である。式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000034
である。式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000035
である。式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000036
である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000037
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000038
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000039
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000040
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I’-a、I’’-a、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000041
であって、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-b、I’-b、またはI’’-bのある実施態様において、R’、R’’、R’’’、R、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R’、R’、R’、R’’、およびRのうち少なくとも1つは重水素である。
上記されるように、ある実施態様において、RzaおよびRzbは、各々、Hであり、s、vおよびwは、各々、0である。従って、ある実施態様において、本発明は式II、II’またはII’’:
Figure 0007200120000042
[式中:
は水素であるか、または
Figure 0007200120000043
であり;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
11は:
Figure 0007200120000044
より選択される;
ただし、R
Figure 0007200120000045
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(b)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(c)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(d)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(e)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
ある実施態様において、式II、II’またはII’’の化合物にある-OH基はグルクロン酸抱合されて-OGlu基を形成する。ある実施態様において、式II、II’またはII’’の-OH基は硫酸化されて-OSOH基を形成する。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R
Figure 0007200120000046
である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rはクロロである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-SR11である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R11
Figure 0007200120000047
である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R11
Figure 0007200120000048
である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R11
Figure 0007200120000049
である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R11
Figure 0007200120000050
である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-C(R’)ORである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-C(O)OHである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’およびR’’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’およびR’’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’は水素であり、各R’’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、各R’は重水素であり、各R’’は水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’は-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’は-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’は-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の各々は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の各々は重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-SOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-Gluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様においてRybは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRxbは同じものである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RyaおよびRybは同じものである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素であり、Rybは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素であり、Ryaは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素であり、Rxbは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり、およびRxaは重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRxbは、各々、水素であり、RyaおよびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRyaは、各々、水素であり、RxbおよびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxbおよびRyaは、各々、水素であり、RxaおよびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxaおよびRybは、各々、水素であり、RxbおよびRyaは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RxbおよびRybは、各々、水素であり、RxaおよびRyaは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RyaおよびRybは、各々、水素であり、RxaおよびRxbは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素であり、Rybは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素であり、Ryaは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素であり、Rxbは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素であり、Rxaは水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OSOHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OSOHであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OGluであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxaは-OGluであり、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OHであり、Rxa、Rya、およびRybは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OSOHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OSOHであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OGluであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rxbは-OGluであり、Rxa、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Ryaは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRybは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OSOHであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rybは-OGluであり、Rxa、Rxb、およびRyaは、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、RおよびR’は、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、RおよびR’は、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHであり、R’’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHであり、R’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluであり、R’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHであり、R’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHであり、R’は重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluであり、R’は重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OHであり、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OSOHであり、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’は-OGluであり、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OHであり、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OSOHであり、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は-OGluであり、Rは重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、RおよびR’は一緒になって=Oを形成する。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OSOHである。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluである。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’は重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’は水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’’は重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R、R’、およびR’’は、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R、R’、およびR’’は、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHであり、R’およびR’’は、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R-OSOHであり、R’およびR’’は、各々、水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluであり、R’およびR’’は、各々、水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OHであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、R-OSOHであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは-OGluであり、R’およびR’’は、各々、重水素である。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、R’およびR’’は一緒になって=Oを形成する。
式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは水素であり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。式II、II’またはII’’のある実施態様において、Rは重水素であり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式II、II’またはII’’の実施態様において、Rは-OHであり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
ある実施態様において、本発明は、式II-a、II’-aまたはII’’-a:
Figure 0007200120000051
[式中:
は水素であるか、または
Figure 0007200120000052
であり;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々、水素であり;
R’’’は水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々、水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;および
11は:
Figure 0007200120000053
より選択される;
ただし、R
Figure 0007200120000054
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(b)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(c)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(d)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(e)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
ある実施態様において、本発明は、式II-b、II’-bまたはII’’-b:
Figure 0007200120000055
[式中:
は水素であるか、または
Figure 0007200120000056
であり;
は水素、クロロ、-OH、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
各R’およびR’’は、独立して、水素および重水素であり;
R’’’は水素、重水素、または-OHであり;
は水素であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、または-OHであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、または-OHであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;および
11は:
Figure 0007200120000057
より選択される;
ただし、R
Figure 0007200120000058
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(b)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(c)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(d)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(e)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHである。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、各R’は水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHであり、各R’は水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHであり、各R’は水素であって、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-C(R’)OHであって、ここで各R’は水素であり;R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、RはHである。式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、RはHであり;R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11である。式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000059
である。式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000060
である。式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000061
である。式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000062
である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000063
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000064
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000065
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000066
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であり、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式II、II’、II’’、II-a、II’-a、II’’-a、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000067
であり、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、Rは水素であり、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表1中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表1. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、Rは水素である)の実施態様
Figure 0007200120000068
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、R
Figure 0007200120000069
であり、Rは-C(O)OHであって、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表2中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表2. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、R
Figure 0007200120000070
であり、Rは-C(O)OHである)の実施態様
Figure 0007200120000071
Figure 0007200120000072
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、R
Figure 0007200120000073
であり、Rは-C(R’)ORであって、ここで各R’はHであり、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表3中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表3. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、R
Figure 0007200120000074
であり、Rは-C(R’)ORであって、ここで各R’はHである)の実施態様
Figure 0007200120000075
Figure 0007200120000076
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、R
Figure 0007200120000077
であり、Rは-C(R’)ORであって、ここで各R’はDであり、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表4中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表4. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、R
Figure 0007200120000078
であり、Rは-C(R’)ORであって、ここで各R’はDである)の実施態様
Figure 0007200120000079
Figure 0007200120000080
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、R
Figure 0007200120000081
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここで各R’はHであり、R’’、R’’’、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表5中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表5. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、R
Figure 0007200120000082
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここで各R’はHである)の実施態様
Figure 0007200120000083
Figure 0007200120000084
Figure 0007200120000085
Figure 0007200120000086
式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bのある実施態様において、R
Figure 0007200120000087
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここで各R’はDであり、R’’、R’’’、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表6中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-bにてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表6. 式II、II’、II’’、II-b、II’-bまたはII’’-b(式中、R
Figure 0007200120000088
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここで各R’はDである)の実施態様
Figure 0007200120000089
Figure 0007200120000090
Figure 0007200120000091
Figure 0007200120000092
ある実施態様において、本発明は、式III、III’、またはIII’’:
Figure 0007200120000093
[式中:
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部分であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成する;
ただし、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(b)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(c)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(d)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(e)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式III、III’、またはIII’’のある実施態様において:
は-C(R’)ORであり;
は水素であり;
各R’は、独立して、水素または重水素であり;および
、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素である。
式III、III’、またはIII’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OHである。
式III、III’、またはIII’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OHであり、ここで各R’は水素であり;R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式III、III’、またはIII’’のある実施態様において、R’、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybのうち少なくとも1つは重水素である。式III、III’、またはIII’’のある実施態様において、該化合物は表7または8において示される化合物より選択される。
表7. 式III、III’、またはIII’’(式中、Rは-C(R’)ORであり、Rは水素であって、各R’は水素である)の化合物
Figure 0007200120000094
Figure 0007200120000095
Figure 0007200120000096
Figure 0007200120000097
Figure 0007200120000098
Figure 0007200120000099
Figure 0007200120000100
表8. 式III、III’、またはIII’’(表中、Rは-C(R’)ORであり、Rは水素であって、各R’は重水素である)の化合物
Figure 0007200120000101
Figure 0007200120000102
Figure 0007200120000103
Figure 0007200120000104
Figure 0007200120000105
Figure 0007200120000106
Figure 0007200120000107
ある実施態様において、本発明は、式IV、IV’、またはIV’’:
Figure 0007200120000108
[式中:
は水素、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)または-C(R’)ORであり;
各R’、R’’、およびR’’’は、独立して、水素または重水素であり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素であり;
は水素または重水素であり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;および
11は:
Figure 0007200120000109
より選択される]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
ある実施態様において、本発明は式IV-a、IV-a’、またはIV-a’’:
Figure 0007200120000110
[式中:
は水素、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)または-C(R’)ORであり;
各R’、R’’、およびR’’’は、独立して、水素であり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素であり;
は水素であり;
およびR’は、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;および
11は:
Figure 0007200120000111
より選択される]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
ある実施態様において、本発明は、式IV-b、IV-b’、またはIV-b’’:
Figure 0007200120000112
[式中:
は水素、-OH、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)または-C(R’)ORであり;
各R’、R’’、およびR’’’は、独立して、水素または重水素であり;
は水素であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素であり;
は水素または重水素であり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、または-OHであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、または-OHであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、または-OHであり;および
11は:
Figure 0007200120000113
より選択される]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-SR11である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-CHOHである。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の実施態様において、Rは-CHOHであり、Rは-SR11である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の実施態様において、Rは-CHOHであり、RzaおよびRzbは、各々、水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の実施態様において、Rは-CHOHであり、Rは-SR11であって、RzaおよびRzbは、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、Rは-SR11である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、RzaおよびRzbは、各々、水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、Rは-SR11であって、RzaおよびRzbは、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11である。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000114
である。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000115
である。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000116
である。式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000117
である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’のある実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000118
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’の実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000119
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’の実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000120
であり、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。そのようなある実施態様において、R’、R’’およびR’’’は、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’の実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000121
であり、Rは-C(R’)OHである。そのようなある実施態様において、R’は、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’の実施態様において、Rは-SR11であり、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’の実施態様において、Rは-SR11であって、ここでR11
Figure 0007200120000122
であり、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、R’、R’’、およびR’’’は、各々、水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であって、R’、R’’、およびR’’’は、各々、水素であり、Rは-SR11である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、R’、R’’、およびR’’’は、各々、水素であり、RzaおよびRzbは、各々、水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’またはIV-b’’ のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、R’、R’’、およびR’’’は、各々、水素であり、Rは-SR11であり、RzaおよびRzbは、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素または重水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは水素であり、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素または重水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは水素であり、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素である。
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは水素であり、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、R、R’、R、またはRのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluである。式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、RおよびR’は一緒になって=Oを形成する。式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、R’およびR’’は一緒になって=Oを形成する。式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、Rは-OHであり、R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;あるいは
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;あるいは
(b)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、またはIV-a’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(b)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、R、R’、R、またはRのうち少なくとも1つは-OHである。式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、RおよびR’は一緒になって=Oを形成する。式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、R’およびR’’は一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;あるいは
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;あるいは
(b)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(b)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する。
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)ORであり、各R’はHであって、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表9中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’にてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表9. 式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’(式中、Rは-C(R’)ORであり、各R’はHである)の実施態様
Figure 0007200120000123
Figure 0007200120000124
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)ORであり、各R’はDであって、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、表10中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’にてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表10. 式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’(式中、Rは-C(R’)ORであり、各R’はDである)の実施態様
Figure 0007200120000125
Figure 0007200120000126
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、各R’はHであって、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、R’’およびR’’’は、各々、表11中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’にてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表11. 式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’(式中、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、各R’はHである)の実施態様
Figure 0007200120000127
Figure 0007200120000128
Figure 0007200120000129
Figure 0007200120000130
式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、各R’はDであって、Rxa、Rxb、Rya、Ryb、R、R、R’、R’、R’、R’’、R、R’’およびR’’’は、各々、表12中に示されるものより選択され、ここで「#」は、各々、式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’にてその基について定義されるとおりであるが、「#」は重水素以外の基である。
表12. 式IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’(式中、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、各R’はDである)の実施態様
Figure 0007200120000131
Figure 0007200120000132
Figure 0007200120000133
Figure 0007200120000134
上記されるように、ある実施態様において、RはHであり、wおよびvは、各々、0である。従って、ある実施態様において、本発明は、式V、V’、またはV’’:
Figure 0007200120000135
[式中:
、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素である]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式V、V’、またはV’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素である。式V、V’、またはV’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、重水素である。
式V、V’、またはV’’のある実施態様において、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素である。式V、V’、またはV’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、水素である。
式V、V’、またはV’’のある実施態様において、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。式V、V’、またはV’’のある実施態様において、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々、水素であり、R、R’、R’、R’、R’’、およびRは、各々、重水素である。
式V、V’、またはV’’のある実施態様において、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybのうち少なくとも1つはは重水素である。式V、V’、またはV’’のある実施態様において、該化合物は表13にある化合物より選択される。
表13. 式V、V’およびV’’の化合物
Figure 0007200120000136
Figure 0007200120000137
Figure 0007200120000138
Figure 0007200120000139
ある実施態様において、本発明は下記のいずれかに記載の化合物より選択される化合物を提供する:
Figure 0007200120000140
Figure 0007200120000141
ある実施態様において、本発明は下記のいずれかに記載の化合物より選択される化合物を提供する:
Figure 0007200120000142
Figure 0007200120000143
ある実施態様において、本発明は下記のいずれかに記載の化合物より選択される化合物を提供する:
Figure 0007200120000144
ある実施態様において、式I、I’、I’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18個の重水素原子を含む。ある実施態様において、式I、I’、I’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の化合物は重水素を約6%、または約11%、または約17%、または約22%、または約28%、または約33%、または約39%、または約44%、または約50%、または約56%、または約61%、または約67%、または約72%、または約78%、または約83%、または約89%、または約94%、または約100%の量で含む。ある実施態様において、式I、I’、I’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の化合物は表14に係る重水素に富む化合物である。
表14. 重水素に富む式I、I’、I’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’の化合物
Figure 0007200120000145
ある実施態様において、式V、V’、またはV’’の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の重水素原子を含む。ある実施態様において、式V、V’、またはV’’の化合物は重水素を約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%の量で含む。ある実施態様において、式V、V’、またはV’’の化合物は表15に係る重水素に富む化合物である:
表15. 式V、V’、またはV’’の重水素に富む化合物
Figure 0007200120000146
ある実施態様において、本発明は、式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、IV-b’’、V、V’、またはV’’のいずれかの単離または精製された化合物を提供する。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、またはIII’’のいずれかのある実施態様において、該化合物は:
Figure 0007200120000147
以外の化合物である。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、II-b’’、V、V’、またはV’’のいずれかのある実施態様において、該化合物は:
Figure 0007200120000148
以外の化合物である。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、またはII-b’’のいずれかのある実施態様において、該化合物は:
Figure 0007200120000149
以外の化合物である。
式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、III’’、IV、IV’、IV’’、IV-a、IV-a’、IV-a’’、IV-b、IV-b’、またはIV-b’’のいずれかのある実施態様において、RまたはR’が-OH、-OSOH、または-OGluである場合、ヘミアミナル構造が下記に示されるように非環式構造およびイミン構造と平衡にあることが分かるであろう。例えば、ヘミアミナル構造は下記に示されるように非環式構造およびイミン構造と平衡状態にある。
Figure 0007200120000150
もう一つ別の態様にれば、本発明は、式VI:
Figure 0007200120000151
[式中:
、R、およびR11は上記にて定義されるとおりである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
式VIのある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHである。式VIのある実施態様において、Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である。式VIのある実施態様において、Rは-C(R’)ORである。式VIのある実施態様において、Rは-C(O)OHである。
式VIのある実施態様において、R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素である。式VIのある実施態様において、各R’は水素である。式VIのある実施態様において、各R’は重水素である。式VIのある実施態様において、各R’’は水素である。式VIのある実施態様において、各R’’は重水素である。式VIのある実施態様において、各R’およびR’’は水素である。式VIのある実施態様において、各R’およびR’’は重水素である。式VIのある実施態様において、各R’は水素であり、各R’’は重水素である。式VIのある実施態様において、各R’は重水素であり、各R’’は水素である。
式VIのある実施態様において、R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluである。式VIのある実施態様において、R’’’は水素である。式VIのある実施態様において、R’’’は重水素である。式VIのある実施態様において、R’’’は-OHである。式VIのある実施態様において、R’’’は-OSOHである。式VIのある実施態様において、R’’’は-OGluである。
式VIのある実施態様において、R’’’の各々は水素である。式VIのある実施態様において、R’’’の各々は重水素である。
式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OHである。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは水素である。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHである。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは水素である。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OSOHであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OGluである。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは水素である。式VIのある実施態様において、R’’’の1つは-OGluであり、R’’’の他の2つは重水素である。
式VIで一般に上記にて定義されるように、Rは水素、-SOH、または-Gluである。式VIのある実施態様において、Rは水素である。式VIのある実施態様において、Rは-SOHである。ある実施態様において、Rは-Gluである。
式VIのある実施態様において、Rは水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである。式VIのある実施態様において、Rは水素である。式VIのある実施態様において、Rは重水素である。式VIのある実施態様において、Rは-OHである。式VIのある実施態様において、Rは-OSOHである。式VIのある実施態様において、Rは-OGluである。
式VIのある実施態様において、R11は:
Figure 0007200120000152
より選択される。
式VIのある実施態様において、R11
Figure 0007200120000153
である。
式VIのある実施態様において、R11
Figure 0007200120000154
である。
式VIのある実施態様において、R11
Figure 0007200120000155
である。
式VIのある実施態様において、R11
Figure 0007200120000156
である。
ある実施態様において、本発明は、構造式VI-1:
Figure 0007200120000157
で示される化合物を提供する。

Figure 0007200120000158
であり、Rがクロロである化合物、例えば、式I、I’、I’’、I-a、I-a’、I-a’’、I-b、I-b’、I-b’’、II、II’、II’’、II-a、II-a’、II-a’’、II-b、II-b’、II-b’’、III、III’、またはIII’’の化合物、および式VIの化合物は、クロロピリミジン部を含有し、それはMK2の結合ドメインにある鍵となるシステイン残基と共有結合する能力を有し、共有結合するのに特に適している。特定の実施態様において、クロロピリミジン基を有する本発明の化合物はMK2のCys140を標的とする。特定の実施態様において、MK2のCys140はCys140がMK2の次のアミノ酸配列中に組み込まれるシステインである点で特徴付けられる:
Figure 0007200120000159
明確にする目的で、Cys140は下記の省略されたアミノ酸配列で提供される:
Figure 0007200120000160
配列番号1および2の両方にて、システイン140は下線を引いて太文字で強調される。
かくして、ある実施態様において、クロロピリミジン基を有する本発明の化合物は、MK2のシステイン残基との共有結合能を有し、それによって該酵素を不可逆的に阻害する。ある実施態様において、システイン残基がCys140である。
ある実施態様において、提供される化合物がMK2またはその変異体の不可逆的阻害剤であり、そのため本明細書に記載される障害を治療するのに有用である。
本明細書に記載されるように、本発明の特定の化合物はMK2またはその変異体の不可逆阻害剤である。当業者は本発明の特定の化合物が可逆阻害剤であることを理解するであろう。特定の実施態様において、かかる化合物はアッセイ比較化合物として有用である。別の実施態様において、かかる可逆化合物はMK2またはその変異体の阻害剤として有用であり、そのため本明細書に記載される障害を治療するのに有用である。
4. 使用、製剤および投与
医薬的に許容される組成物
もう一つ別の実施態様によれば、本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む組成物を提供する。特定の実施態様において、本発明の組成物中にある化合物の量は、生物学的サンプル中にて、または患者において、MK2またはその変異体を測定可能に阻害するのに効果的である量である。特定の実施態様において、本発明の組成物はかかる組成物を必要とする患者に投与するために処方される。ある実施態様において、本発明の組成物は患者への経口投与用に処方される。
化合物および組成物は、本発明の方法に従って、本明細書において提供される障害(すなわち、MK2介在性疾患または障害)を治療するか、またはその重篤度を下げるのに効果的であるいずれかの投与量、またはいずれかの投与経路を用いて投与される。必要とされる正確な量は、対象の種、年齢および一般的健康状態、感染の重篤度、特定の薬剤、その投与方法等に応じて、患者毎で変化するであろう。本発明の化合物は、投与の容易性、および投与量の均一化のために単位剤形にて処方されることが好ましい。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧により、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、口腔的に、経膣的に、腹腔内に、嚢内に、または埋込型受容器を介して投与されてもよい。ある実施態様において、組成物は経口的に、腹腔内に、静脈内に投与される。
滅菌注射型の本発明の組成物は水性または油性懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤、および沈殿防止剤を用いて当該分野にて公知の技法に従って処方されてもよい。滅菌注射可能な製剤はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶剤中の滅菌性注射可能な溶液または懸濁液であってもよい。許容されるビヒクルおよび溶媒の中で、利用され得るビヒクルまたは溶媒は、水、リンガー液、および塩化ナトリウム等張溶液である。
この目的のために、合成モノ-またはジ-グリセリドを含む、いずれの無菌性の固定油を利用してもよい。オリーブ油またはヒマシ油などの、特にそのポリオキシエチル化された型の医薬的に許容される天然油である、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は注射剤の製造において有用である。これらの油性溶液または懸濁液はまた、エマルジョンおよび懸濁液を含め、医薬的に許容される剤形の製剤において一般的に使用される、カルボキシメチルセルロースなどの長鎖アルコール希釈剤または分散剤または類似する分散化剤を含有してもよい。ツィーン(Tweens)、スパン(Spans)などの他の一般的に使用される界面活性剤、ならびに医薬的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において一般的に使用される、他の乳化剤または生物学的に利用可能なエンハンサーも製剤化を目的とするのに使用されてもよい。
注射可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することにより、または滅菌化剤を、使用前に滅菌水または他の滅菌性注射可能な溶媒に溶かすか、または分散させることができる、滅菌性固形組成物の形態にて配合することにより滅菌化され得る。
本発明の化合物の効果を長持ちさせるために、化合物の皮下または筋肉内注射からの吸収を遅らせることが望ましい場合が多い。このことは、水溶性に乏しい結晶性または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって達成されてもよい。化合物の吸収速度はその溶解速度に依存し、それは同様にして結晶の大きさおよび結晶形態に依存するかもしれない。別法として、非経口的に投与される化合物の形態の遅延吸収は、化合物を油性ビヒクルに溶解または懸濁させることによって達成される。注射可能なデポー剤形は、化合物をポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中にてマイクロカプセルのマトリックスを形成することで製造される。化合物のポリマーに対する割合、利用される特定のポリマーの特性に応じて、化合物の放出速度は制御され得る。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。注射可能なデポー製剤はまた、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を混入することによっても製造される。
ある実施態様において、提供される医薬的に許容される組成物は経口投与用に製剤化される。かかる製剤は、食べ物と一緒にまたは無しで投与されてもよい。ある実施態様において、本発明の医薬的に許容される組成物は食べ物は無しで投与される。別の実施態様において、本発明の医薬的に許容される組成物は食べ物と一緒に投与される。本発明の医薬的に許容される組成物は、限定されないが、カプセル、錠剤、水性懸濁液または溶液を含む、経口的に許容されるいずれかの剤形にて経口的に投与されてもよい。経口的に使用する錠剤の場合、一般的に使用される担体はラクトースおよびトウモロコシ澱粉を包含する。典型的には、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も添加される。カプセル剤形にて経口投与する場合、有用な希釈剤として、ラクトースおよび乾燥トウモロコシ澱粉が挙げられる。経口使用に水性懸濁液が必要とされる場合、活性成分を乳化剤および沈殿防止剤と合わせる。所望により、特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤も添加してもよい。
経口投与用の固形剤形として、カプセル、錠剤、ピル、散剤および顆粒が挙げられる。かかる固形剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1の不活性な医薬的に許容される賦形剤または担体と、および/またはa)澱粉、ラクトース、シュークロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、シュークロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天-寒天、炭酸カルシウム、イモまたはタピオカ澱粉、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、および/またはi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤およびピルの場合には、該剤形は緩衝剤をも含んでもよい。
同様の型の固形組成物はまた、かかる賦形剤をラクトースまたはラクトーゼならびに高分子量ポリエチレングリコール等として用いるソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルにおいて充填剤として利用されてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル、ピルおよび顆粒の固形剤形は、腸溶性コーティング剤および製薬分野にて周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて製造され得る。該固形剤形は所望により乳白剤を含有してもよく、活性成分だけを、または活性成分を優先的に、腸管の特定の部分にて、所望により遅延方式にて放出する組成物の剤形とすることもできる。使用され得る包埋組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。同様の型の固形組成物はまた、かかる賦形剤をラクトースまたはラクトーゼならびに高分子量ポリエチレングリコール等として用いるソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルにおいて充填剤として利用されてもよい。
活性な化合物は、上記される1または複数の賦形剤と一緒にマイクロカプセルの形態とすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル、ピルおよび顆粒の固形剤形は、腸溶性コーティング剤、放出制御コーティング剤および製薬分野にて周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて製造され得る。かかる固形剤形において、活性な化合物は、シュークロース、ラクトースまたは澱粉などの少なくとも1つの不活性な希釈剤と混合されてもよい。かかる剤形はまた、通常の慣行として、不活性な希釈剤以外の添加物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロースなどの錠剤化滑沢剤および他の錠剤化助剤を含んでもよい。カプセル、錠剤およびピルの場合には、その剤形はまた、緩衝剤を含んでもよい。該剤形は所望により乳白剤を含んでもよく、活性成分だけを、または活性成分を優先的に、腸管の特定の部分にて、所望により遅延方式にて放出する組成物の剤形とすることもできる。使用され得る包埋組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
経口投与用の液体製剤として、限定されないが、医薬的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。活性な化合物に加えて、その液体剤形は、例えば、水または他の溶媒、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油類(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびそれらの混合物などの可溶化剤および乳化剤などの当該分野にて一般的に使用される不活性な希釈剤を含有してもよい。不活性な希釈剤の他に、経口組成物は湿潤剤、乳化および沈殿防止剤、甘味剤、矯味矯臭剤および香料剤などのアジュバントを含むこともできる。
あるいはまた、本発明の医薬的に許容される組成物は、経直腸投与用の坐剤の形態にて投与されてもよい。これらは、該剤を、室温で固体であるが、直腸の温度で液体であり、かくして直腸内で溶けて薬物を放出するであろう、適切な非刺激性賦形剤と一緒に混合することで製造され得る。かかる材料は、カカオ脂、蜜ロウおよびポリエチレングリコールを包含する。
経直腸または経腟投与用組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、カカオ脂、ポリエチレングリコール、または常温で固体であるが、体温では液体であり、従って直腸腔または膣腔にて溶けて活性化合物を放出する、坐剤用ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって製造され得る、坐剤である。
本発明の医薬的に許容される組成物はまた、特に治療の標的が、眼、皮膚、または下部腸管を含む、局所塗布で容易にアクセスできる領域または器官の疾患を包含する場合に、局所投与され得る。適切な局所用製剤は、これらの各領域または器官用に容易に製造される。
下部腸管への局所塗布は、直腸用坐剤製剤(上記参照)にて、または適切な浣腸剤にて行われ得る。局所的に経皮塗布されるパッチも使用され得る。
局所塗布について、提供される医薬的に許容される組成物は、活性成分を1または複数の担体に懸濁または溶解させて含有する適切な軟膏にて処方されてもよい。本発明の化合物の局所投与用の担体は、限定されないが、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、および水を包含する。あるいはまた、提供される医薬的に許容される組成物は、活性成分を1または複数の医薬的に許容される担体に懸濁または溶解させて含有する適切なローションまたはクリームにて処方され得る。適切な担体は、限定されないが、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を包含する。
眼科使用について、提供される医薬的に許容される組成物は、等張のpH調整された滅菌セイライン中の微粉化懸濁液として、あるいは好ましくは等張のpH調整された滅菌セイライン中の溶液として、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤と共にまたは無しかのいずれかで処方されてもよい。あるいはまた、眼科使用の場合、医薬的に許容される組成物はペトロラタムなどの軟膏にて処方されてもよい。
本発明の医薬的に許容される組成物はまた、鼻エアロゾルまたは鼻腔吸入によって投与されてもよい。かかる組成物は、医薬製剤の分野にて周知の技法に従って製造され、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、生物学的利用能を強化するのに吸収促進剤、フッ化炭素、および/または他の慣用的な可溶化または分散剤を利用してセイライン中溶液として製造されてもよい。
本発明の化合物の局所または経皮投与用の剤形として、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ジェル、散剤、液剤、スプレー、吸入剤またはパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で医薬的に許容される担体と、必要に応じて要求されるいずれかの保存剤または緩衝剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤、点眼剤も、本発明の範囲内であると考えられる。さらには、本発明は、化合物の体への制御されたデリバリーを提供する付加的な利点のある、経皮用パッチの使用を考慮する。かかる剤形は化合物を適切な媒体に溶解または分散させることによって製造され得る。吸収促進剤は化合物が皮膚を横切る流れを増やすのにも使用され得る。その横切る速度は、律速膜を設けるか、該化合物をポリマーマトリックスまたはゲル中に分散させるかのいずれかで制御され得る。
化合物および医薬的に許容される組成物の使用
本明細書に記載の化合物および組成物は、一般に、1または複数の酵素のキナーゼ活性を阻害するのに有用である。本明細書に記載の化合物および組成物によって阻害され、それに拮抗して本明細書にて記載の方法が有用であるキナーゼの例として、MK2またはその変異体が挙げられる。
MK2キナーゼまたはその変異体の阻害剤として本発明にて利用される化合物の活性は、インビトロ、インビボまたは細胞系にてアッセイされてもよい。インビトロアッセイは、リン酸化活性の阻害および/またはその後の機能性結果を測定するか、または活性化MK2キナーゼもしくはその変異体のATPアーゼ活性の阻害のいずれかを測定するアッセイを包含する。別のインビトロアッセイは試験化合物のMK2との結合能を定量する。阻害剤の結合は、結合の前に試験化合物を放射性標識に付し、試験化合物/MK2の複合体を単離し、放射性標識の結合量を決定することにより測定され得る。別法として、阻害剤の結合は、試験化合物を既知の放射性リガンドと結合したMK2キナーゼと共にインキュベートする、競合実験を行うことによって測定されてもよい。本発明においてMK2またはその変異体の阻害剤として利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例において記載される。
1の実施態様によれば、本発明は、生物学的サンプル中にてタンパク質キナーゼ活性を阻害する方法であって、該生物学的サンプルを本発明の化合物または該化合物を含む組成物と接触させる工程を含む、方法に関する。
もう一つ別の実施態様によれば、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の生物学的サンプル中での活性を阻害する方法であって、該生物学的サンプルを本発明の化合物または該化合物を含む組成物と接触させる工程を含む、方法に関する。特定の実施態様において、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の生物学的サンプル中での活性を不可逆的に阻害する方法であって、該生物学的サンプルを本発明の化合物または該化合物を含む組成物と接触させる工程を含む、方法に関する。特定の実施態様において、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の生物学的サンプル中での活性を可逆的に阻害する方法であって、該生物学的サンプルを本発明の化合物または該化合物を含む組成物と接触させる工程を含む、方法に関する。
もう一つ別の実施態様によれば、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の患者における活性を阻害する方法であって、本発明の化合物または該化合物を含む組成物を該患者に投与する工程を含む、方法に関する。特定の実施態様によれば、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の患者における活性を不可逆的に阻害する方法であって、本発明の化合物または該化合物を含む組成物を該患者に投与する工程を含む、方法に関する。特定の実施態様によれば、本発明は、MK2キナーゼまたはその変異体の患者における活性を可逆的に阻害する方法であって、本発明の化合物または該化合物を含む組成物を該患者に投与する工程を含む、方法に関する。別の実施態様において、本発明は、MK2介在性疾患または障害の治療を必要とする患者にて該疾患または障害を治療する方法であって、該患者に本発明に係る化合物またはその医薬的に許容される組成物を投与する工程を含む、方法を提供する。かかる障害は本明細書にて詳細に記載される。
MK2キナーゼ
MAPキナーゼ活性化のタンパク質キナーゼ2(「MK2」)は、ヒトにおいてMAPKAPK2遺伝子によってコードされる酵素である。該MAPKAPK2遺伝子は多くのSer/Thrタンパク質キナーゼファミリーをコードし、2つの異なるイソ型をコードする2つの転写変種が見つかった。MK2はp38MAPキナーゼによる直接的リン酸化を通して制御される。
MK2は、N-末端のプロリンに富むドメイン、触媒ドメイン、自己阻害性ドメイン、およびC-末端での核外搬出シグナル(NES)および核局在化シグナル(NLS)からなる複数のドメインのタンパク質である。ヒトMK2の2つのイソ型が特徴付けられた。一つは400個のアミノ酸からなるイソ型であり、他は、C-末端のNLSを欠くスプライス変種であると考えられる、370個の残基のイソ型である。
MK2は、ストレスおよび炎症性応答、核外搬出、遺伝子発現制御および細胞増殖を含む、多数の細胞過程に関与していることが知られている。実際、MK2は、転写後機構によって、関節リウマチおよび炎症性腸疾患などの炎症性疾患にて過剰に産生される腫瘍壊死因子α(TNFα)の生合成を制御する。Natesanら、J. Med. Chem. 2012, 55, 2035-2047を参照のこと。
Hsp27リン酸化の阻害は、p38キナーゼ-MK2-Hsp27のシグナル伝達複合体の形成を阻害することで生じる。Hsp27のリン酸化は、細胞外刺激に対する応答にて生じる、複合体のシグナル伝達カスケードにおける最後から2番目の事象である。Zhengら、The Journal of Biological Chemistry, Vol. 281, No. 48, 37215-37226、December 1, 2006を参照のこと。Hsp27は、通常、オリゴマーとして存在し、死受容体介在性アポトーシス作用の阻害、分子シャペロンとして作用することによる変性タンパク質の適切なリフォールディングの促進、および細胞骨格の制御などの多くの細胞機能の制御において一の役割を果たす。MK2の存在は、細胞中で、p38キナーゼ-MK2-Hsp27のシグナル伝達複合体を形成するための必要条件である。Zhengら、The Journal of Biological Chemistry, Vol. 281, No. 48, 37215-37226, December 1, 2006を参照のこと。
多くのシグナル伝達タンパク質が多量体の複合体を形成することを示唆する証拠がある。Zhengら、The Journal of Biological Chemistry, Vol. 281, No. 48, 37215-37226, 2006を参照のこと。かかる複合体の1つがHsp27/Akt(セリン/スレオニンキナーゼ)ダイマーであり、細胞の細胞質にて形成される。もう一つ別の複合体がMK2とp38の間で形成される。Ben-Levyら、Current Biology 1998, 8:1049-1057;Natesanら、J. Med. Chem. 2012, 55, 2035-2047;Zhengら、The Journal of Biological Chemistry, Vol. 281, No. 48, 37215-37226, December 1, 2006を参照のこと。
非刺激の条件にて、不活性p38と非リン酸化MK2は細胞の核中にてそのような二量体を形成する。活性化されると、p38はMK2をリン酸化し、それがMK2の自己阻害性ドメインの構造変化を誘発し、基質を結合させるための活性部位を暴露する。MK2がリン酸化されるとすぐに、p38-MK2ダイマーは細胞質に移行し、そこで該ダイマーはHsp27-Aktダイマーとの4成分からなる複合体を形成する。Zhengら、The Journal of Biological Chemistry, Vol. 281, No. 48, 37215-37226, December 1, 2006を参照のこと。次にHsp27がMK2でリン酸化され、4成分の複合体が分解し、p-Hsp27モノマーおよびダイマーの放出がもたらされる。MK2の阻害は、理論で拘束するつもりはないが、Hsp27のリン酸化を遮断するため、MK2の阻害はp38-MK2-Akt-Hsp27の4成分の複合体の分解を防止し、それによって下流効果が変わると考えられる。4成分の複合体の分解が阻害される結果、4成分の複合体の量はそれによって増加するであろう。その上、細胞質と核の間のp38とMK2の平衡は細胞質の方向にシフトするであろう。
興味深いことに、MK2/p38複合体の核外への輸送は、活性な部位の変異体、Asp207Alaがその時でも細胞質に輸送されているため、触媒的に活性なMK2を必要としない。ヒトMK2のT222、S272およびT334残基でのp38によるリン酸化は、自己阻害ドメインの構造変化を誘発し、それで基質を結合させるための活性部位を暴露させることによって酵素を活性化すると考えられる。ネズミMK2における2個の自己阻害性ドメイン残基W332AおよびK326Eの変異は、定常活性が増加すること、および自己阻害性ドメインのC-末端欠失が酵素を構成的に活性にすることを説明し、このドメインのMK2活性の阻害における役割についてさらなる証拠を提供する。
本発明の化合物によって治療されるMK2と関連付けられる疾患または障害として、自己免疫性障害、慢性炎症性障害、急性炎症性障害、自己炎症性障害、線維性障害、代謝性障害、新生組織形成、あるいは心血管または脳血管障害が挙げられる。かくして、ある実施態様において、本発明はMK2介在性疾患または障害を治療する方法であって、その治療を必要とする患者において、該患者に治療的に効果的な量の提供される化合物またはその組成物を投与することを含む方法を提供する。かかるMK2介在性疾患または障害は、限定されないが、本明細書中に記載される疾患または障害を包含する。
ある実施態様において、MK2介在性疾患または障害は、自己免疫性障害、慢性および/または急性炎症性障害、および/または自己炎症性障害である。自己免疫性および/または炎症性および/または自己炎症性障害は、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎またはクローン病)、多発性硬化症、乾癬、関節炎、関節リウマチ、変形性関節炎、若年性関節炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、神経性脊椎炎、クリオピリン関連周期性症候群、ムッケル-ウェル症候群、家族性感冒自己炎症性症候群、新生児発症多臓器炎症性疾患、TNF受容体関連周期性症候群、急性および慢性膵炎、アテローム性動脈硬化症、痛風、強直性脊椎炎、線維性障害(例えば、肝線維症、特発性肺線維症)、腎症、サルコイドーシス、強皮症、アナフィラキシー、糖尿病(例えば、1型糖尿病または2型糖尿病)、糖尿病性網膜症、スティル病、血管炎、サルコイドーシス、肺炎症、急性呼吸窮迫症候群、ウェット型およびドライ型加齢黄斑変性、自己免疫性溶血性症候群、自己免疫性および自己炎症性肝炎、自己免疫性神経障害、自己免疫性卵巣機能不全、自己免疫性精巣炎、自己免疫性血小板減少症、シリコーン移植片関連自己免疫性疾患、シェーグレン症候群、家族性地中海熱、全身性エリテマトーデス、血管炎症候群(例えば、側頭動脈炎、タカヤス動脈炎、巨細胞性動脈炎、ベーチェット病またはウェグナー肉芽腫症)、白斑、自己免疫性疾患の二次的血液学的兆候(例えば、貧血)、薬物誘発性自己免疫症、橋本甲状腺炎、下垂体炎、特発性血小板性紫斑病、金属誘発性自己免疫症、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、自己免疫性感作症(例えば、メニエール病)、グッドパク症候群、グレーブス病、HW関連自己免疫性症候群、ギラン・バレー病、アジソン病、抗リン脂質症候群、喘息、アトピー性皮膚炎、セリアック病、クッシング症候群、皮膚筋炎、特発性副腎萎縮、特発性血小板減少症、川崎症候群、ランバート・イートン症候群、悪性貧血、花粉症、多発性動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、レイノー・リター症候群、再発性多発性軟骨炎、シュミット症候群、甲状腺機能症、敗血症、敗血症性ショック、内毒性ショック、外毒素誘発性毒性ショック、グラム陰性敗血症、毒性ショック症候群、糸球体腎炎、腹膜炎、間質性膀胱炎、過酸化誘発性炎症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、血管炎、対宿主移植片反応(例えば、対宿主移植片疾患)、同種移植片拒絶反応(例えば、急性同種移植片拒絶反応または慢性同種移植片拒絶反応)、初期移植拒絶反応(例えば、急性同種移植片拒絶反応)、再灌流傷害、疼痛(例えば、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛または線維筋痛)、慢性感染、髄膜炎、脳炎、心筋炎、歯肉炎、術後外傷、組織外傷、外傷性脳傷害、腸骨炎、副鼻腔炎、ブドウ膜炎、眼炎症、視神経炎、胃潰瘍、食道炎、腹膜炎、歯周炎、皮膚筋炎、胃炎、筋炎、多発性筋痛症、肺炎および気管支炎を包含する。
ある実施態様において、MK2介在性疾患または障害が線維性障害である。典型的な線維性障害として、全身性硬化症/強皮症、狼瘡腎炎、結合組織疾患、創傷治癒、外科瘢痕、脊髄損傷、CNS瘢痕、急性肺損傷、肺線維症(例えば、特発性肺線維症または嚢胞性線維症)、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、薬物誘発性肺損傷、糸球体腎炎、慢性腎疾患(例えば、糖尿病性腎症)、高血圧誘発性腎症、消化管または胃腸線維症、腎線維症、肝臓または胆管線維症、肝線維症(例えば、非アルコール性脂肪肝炎、C型肝炎または肝細胞がん)、肝硬変(例えば、原発性胆汁性肝硬変、または脂肪肝疾患による肝硬変(例えば、アルコール性および非アルコール性脂肪症))、放射線誘発性線維症(例えば、頭頚部線維症、胃腸線維症または肺線維症)、原発性硬化性胆管炎、再狭窄、心線維症(例えば、心内膜心筋線維症または心房線維症)、眼瘢痕、線維性硬化症、線維性がん、フィブロイド、線維腫、線維腺腫、線維肉腫、移植片動脈障害、ケロイド、中隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性塊状線維症、および腎原性全身性線維症が挙げられる。
ある実施態様において、MK2-介在性疾患または障害は代謝性障害である。典型的な代謝性障害は、肥満、ステロイド耐性、グルコース不耐性および代謝性症候群を包含する。
ある実施態様において、MK2介在性疾患または障害は新生組織形成である。典型的な新生組織形成は、血管形成障害、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性リンパ性白血病、急性および慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、または前骨髄球性白血病)、リンパ腫(例えば、B-細胞リンパ腫、T-細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、毛様細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、肥満細胞腫瘍、ホジキン病、または非ホジキン病)、骨髄異形成症候群、線維肉腫、横紋筋肉腫、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫およびシュワン細胞腫(schwannomas);黒色腫、精上皮腫、奇形がん腫、骨肉腫、色素性乾皮症、ケラトアカントーマ、甲状腺毛嚢がん、カポジ肉腫、黒色腫、奇形腫、横紋筋肉腫、転移性骨障害、ならびに骨、口腔/咽頭、食道、喉頭、胃、腸、結腸、直腸、肺(例えば、非小細胞肺がんまたは小細胞肺がん)、肝臓、膵臓、神経、脳(例えば、神経膠腫または多形性膠芽腫)、頭頸、喉、卵巣、子宮、前立腺、精巣、膀胱、腎臓、***、胆嚢、頸部、甲状腺、前立腺、および皮膚のがんを包含する。
ある実施態様において、MK2介在性疾患または障害が心血管または脳血管障害である。典型的な心血管障害は、アテローム性動脈硬化症、アテローム硬化性冠動脈の再狭窄、急性冠動脈症候群、心筋梗塞、移植心血管障害および卒中を包含する。典型的な脳血管障害は、炎症性またはアポトーシス性成分での中枢神経系障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、ニューロン虚血および末梢神経障害を包含する。
実施例
以下の実施例において記載されるように、ある特定の例示としての実施態様において、化合物は次の一般的操作に従って製造される。その一般的方法は本発明の特定の化合物の合成を記載するが、以下の一般的方法、および当業者に既知の他の方法が、本明細書に記載されるような、すべての化合物、ならびにこれらの各化合物の下位群および種に適用され得ることが認識されるであろう。
略語の一覧表
Figure 0007200120000161
実施例1
3-ヒドロキシ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-2)の製造
化合物I-2 (3-ヒドロキシ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d)は以下のスキーム1に従って製造された:
Figure 0007200120000162
Figure 0007200120000163
2-アミノプロパン-1,1,2,3,3,3-d-1-オール(S1-2)の合成
アラニン-2,3,3,3-d(S1-1)(1.0g、10.7ミリモル)のTHF(30mL)中の撹拌した溶液に、LiAlD(902.0mg、21.5ミリモル)を0℃で添加した。添加終了後、得られた懸濁液を還流下で3時間撹拌した。TLCは反応が完了していることを示し、つづいて水をゆっくりと添加し、過剰量のLiAlDをクエンチさせた。2-アミノプロパン-1,1,2,3,3,3-d-1-オール(S1-2)を含有する得られた混合物を次の工程に直接用いた。
Figure 0007200120000164
tert-ブチル (1-ヒドロキシプロパン-2-イル-1,1,2,3,3,3-d)カルバメート(S1-3)の合成
2-アミノプロパン-1,1,2,3,3,3-d-1-オール(S1-2)を含有する上記の懸濁液に、NaCO飽和水溶液(10mL)を添加し、0℃でpH値を約10-13に調整した。BocO(3.0g、14.0ミリモル)を加え、室温で一夜撹拌した。TLCは反応が完了していることを示し、該反応混合物を酢酸エチル(20mL)および水(20mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2x20mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮させた。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 1:1)に付して精製し、tert-ブチル (1-ヒドロキシプロパン-2-イル-1,1,2,3,3,3-d)カルバメート(S1-3)(1.7g、2工程にわたって87.5%)を明黄色の油として得た。
Figure 0007200120000165
tert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2-オキシド(S1-4)の合成
イミダゾール(3.9g、56.7ミリモル)のジクロロメタン(17mL)中の撹拌した懸濁液に、塩化チオニル(1.2mL、17ミリモル)のジクロロメタン(12mL)中溶液を0℃で0.5時間にわたって滴下して加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、つづいてtert-ブチル (1-ヒドロキシプロパン-2-イル-1,1,2,3,3,3-d)カルバメート(S1-3)(1.7g、9.4ミリモル)のジクロロメタン(17mL)中溶液を0℃で滴下して加えた。冷却浴を取り外し、該反応混合物を室温で10分間撹拌した。水性クエン酸(68mL、10w/w%)を加え、15分間撹拌した。有機相を分離し、飽和ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮させた。該混合物をカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 5:1)に付して精製し、tert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2-オキシド(S1-4)(1.7g、79.8%)を無色の油として得た。H NMR:(300MHz、CDCl) δ 1.53(s,9H)
Figure 0007200120000166
tert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2,2-ジオキシド(S1-5)の合成
tert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2-オキシド(S1-4)(1.7g、7.5ミリモル)のアセトニトリル(28L)中溶液に、RuCl(0.84mg、0.004ミリモル)を、つづいてNaIO(1.6g、7.5ミリモル)の水(16mL)中溶液を添加した。該反応混合物を室温で40分間撹拌し、ついでジクロロメタン(30mL)および水(30mL)を添加して希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させた。該混合物をカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 3:1)に付して精製し、tert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2,2-ジオキシド(S1-5)(1.6g、87.9%)を白色の固体として得た。H NMR:(300MHz、CDCl) δ 1.56(s,9H)
Figure 0007200120000167
メチル 1-((2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-6)の合成
メチル 1-((2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-6)は次のスキームに従って製造された:
Figure 0007200120000168
メチル 1-アミノチエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-14)(1.5g、5.8ミリモル)の乾燥DMF(58mL)中の0℃の溶液に、NaH(鉱油中60%、278.2mg、7.0ミリモル)を窒素下にて0.5時間にわたって少しずつ加えた。該混合物を0℃で別に0.5時間撹拌し、つづいてtert-ブチル 4-(メチル-d)-1,2,3-オキサチアゾリジン-3-カルボキシレート-4,5,5-d 2,2-ジオキシド(S1-5)(1.4g、5.8ミリモル)を0.5時間にわたって数回に分けて添加した。添加終了後、TLC分析は、出発材料が完全に消費されており、極性の低いスポットの形成を示した。水(21mL)を上記した混合物にゆっくりと添加し、つづいて水性HCl(1M、21mL、21ミリモル)を添加した。該混合物を10%MeOH/ジクロロメタンで抽出し、該有機層を分離した。水層を10%MeOH/ジクロロメタン(2x50mL)で抽出し、その有機抽出液を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗材料を得た。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン:MeOH 20:1)に付して精製し、メチル 1-((2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-6)(2.4g、90.4%)を褐色の油として得た。MS m/z(M+H):422.3
Figure 0007200120000169
メチル 1-((2-アミノプロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-7)の合成
メチル 1-((2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-6)(1.8g、4.3ミリモル)をHClの撹拌溶液(1,4-ジオキサン中4M、20mL)に室温で1時間にわたって懸濁させた。LCMSは反応が終了していることを示した。得られた懸濁液を減圧下で濃縮し、メチル 1-((2-アミノプロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート(S1-7)を黄色固体の塩酸塩として得、それをさらに精製することなく次の工程に用いた。MS m/z(M+H):322.2
Figure 0007200120000170
10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S1-8)の合成
メチル 1-((2-アミノプロピル-1,1,2,3,3,3-d)アミノ)チエノ[3,2-f]キノリン-2-カルボキシレート・塩酸塩(S1-7)のMeOH(60mL)中懸濁液に、NaOMe(1.7g、30.7ミリモル)を室温で添加した。該反応混合物を70℃で3時間加熱した。LCMSおよびTLCは反応が完了していることを示し、該反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン:MeOH 20:1)に付して精製し、10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S1-8)(852mg、2工程にわたって68.6%)を黄色の固体として得た。MS m/z(M+H):290.2
Figure 0007200120000171
ジ-tert-ブチル 10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-9)の合成
10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S1-8)(1.9g、6.6ミリモル)のジクロロメタン(42mL)中溶液に、DMAP(200.7mg、1.6ミリモル)およびトリエチルアミン(2.3mL、16.5ミリモル)を添加した。該混合物を室温で10分間撹拌し、つづいてBocO(7.2g、32.9ミリモル)を添加した。該反応混合物を室温で一夜撹拌した。TLCは反応が完了していることを示し、濃縮して粗化合物を得た。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 5:1)に付して精製し、生成物のジ-tert-ブチル 10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-9)(2.7g、83.8%)を白色の固体として得た。MS m/z(M+H):490.3
Figure 0007200120000172
9,12-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-10-(メチル-d)-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン 4-オキシド-10,11,11-d(S1-10)の合成
ジ-tert-ブチル 10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-9)(1.7g、3.5ミリモル)のジクロロメタン(30mL)中溶液に、0℃にてm-CPBA(1.2g、7.0ミリモル)を少しずつチャージした。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLCは出発材料がすべて消費されていることを示した。水性NaSO(20mL、5w/w%)を添加して過剰な酸化物をクエンチさせた。有機相を分離し、つづいてNaHCO飽和水溶液およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮させて9,12-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-10-(メチル-d)-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン 4-オキシド-10,11,11-d(S1-10)を黄色の固体として得、それをさらに精製することなく次の工程にて用いた。MS m/z(M+H):506.4
Figure 0007200120000173
ジ-tert-ブチル 3-クロロ-10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-11)の合成
9,12-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-10-(メチル-d)-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン 4-オキシド-10,11,11-d(S1-10)をDMF(10mL)に溶かし、該混合物を0℃に冷却した。(COCl)2(192.0mg、1.5ミリモル)を1時間にわたって添加し、室温で1時間撹拌した。TLCは反応が完了していることを示した。水(30mL)を0℃で加え、酢酸エチル(3x30mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮させた。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 3:1)に付して精製し、ジ-tert-ブチル 3-クロロ-10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-11)(966mg、53.5%)を白色の固体として得た。MS m/z(M+H):524.4
Figure 0007200120000174
3-クロロ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S1-12)の合成
ジ-tert-ブチル 3-クロロ-10-(メチル-d)-8-オキソ-10,11-ジヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-9,12-ジカルボキシレート-10,11,11-d(S1-11)(966.0mg、1.8ミリモル)のジクロロメタン(6mL)中溶液に、TFA(2mL)を0℃で滴下して加えた。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。終了後、該反応混合物を減圧下で濃縮し、3-クロロ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S1-12)を褐色の油として得、それをさらに精製することなく次の工程にて用いた。MS m/z(M+H):324.2
Figure 0007200120000175
3-ヒドロキシ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-2)の合成
酢酸(12mL)および水(6mL)の入った25mLの丸底フラスコの中に、3-クロロ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S-12)を添加した。その得られた懸濁液の混合物を110℃で24時間撹拌し、褐色の溶液を得た。その得られた溶液を冷却して乾燥させ、溶媒の大部分を除去した。飽和水酸化アンモニウム(2.0g)を該残渣に加えると、沈殿が観察された。室温で1時間のさらなる撹拌に付し、濾過して黄色の固体を得た。濾過ケーキを水(3.6mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。その粗生成物を酢酸エチル(3.6ml)を用いて1時間にわたってスラリーにし、濾過した。該固体を酢酸エチル(3.6mL)で洗浄し、真空下の55℃で乾燥させて3-ヒドロキシ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-2)(880mg、97.4%)を得た。H NMR(300MHz、DMSO-d) δ 12.1(brs,1H)、8.77(d,J=9.0Hz,1H)、8.03(s,1H)、7.90(d,J=9.0Hz,1H)、7.40(d,J=9.0Hz,1H)、6.80(s,1H)、6.57(d,J=9.0Hz,1H);MS m/z(M+H):306.2
実施例2
3-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-1)の合成
化合物3-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-1)は以下のスキーム1に従って製造された:
Figure 0007200120000176
Figure 0007200120000177
3-((5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S2-1)の合成
3-ヒドロキシ-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-2)(250.0mg、0.8ミリモル)のDMSO(4mL)中懸濁液に、KCO(226.0mg、1.6ミリモル)を室温で添加し、1時間撹拌した。tert-ブチル-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メトキシ]-ジメチル-シラン(360.1mg、1.2ミリモル)を加え、室温で36時間撹拌し、暗褐色の溶液を得た。LCMSはtert-ブチル-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メトキシ]-ジメチル-シランが完全に消費されたことを示し、水(4mL)を上記した溶液に加え、黄色の沈殿物を得た。該懸濁液を30分間撹拌し、濾過した。濾液を水(4mL)で洗浄し、濾過ケーキを45℃で乾燥させた。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:PE:EA 1:1~ジクロロメタン:MeOH 30:1)に付して精製し、3-((5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S2-1)(350mg、76.0%)を黄色の固体として得た。MS m/z(M+H):562.49
Figure 0007200120000178
3-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-1)の合成
3-((5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(S2-1)(350.0mg、0.6ミリモル)の無水THF(6mL)中の撹拌した溶液に、EtN・(HF)複合体(200.7mg、1.3ミリモル)を0℃で滴下して加え、室温で2時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン:MeOH 30:1~10:1)に付し、つづいて逆相カラムクロマトグラフィーに付して精製し、3-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-(メチル-d)-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン-10,11,11-d(I-1)(204.1mg、73.5%)を黄色の固体として得た。H NMR(300MHz、DMSO-d) δ 9.36(d,J=9.0Hz,1H)、8.70(s,1H)、8.18(d,J=9.0Hz,1H)、8.11(s,1H)、7.85(d,J=9.0Hz,1H)、7.62(d,J=9.0Hz,1H)、7.14(s,1H)、5.64(t,J=4.0Hz,1H)、4.70(s,2H);MS m/z(M+H):448.3
実施例3
-((R)-1-((カルボキシメチル)アミノ)-3-((5-(エトキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)チオ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン(I’-3)の合成
Figure 0007200120000179
(R)-3-((2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-メチル-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン(20.mg、0.0400ミリモル)を2mLのDMSOに溶かし、グルタチオン(65.4mg、0.2100ミリモル)を添加した。この混合物に、トリズマ(Trizma)(265.99mg、0.4300ミリモル)を加え、該反応物を40℃で撹拌した。1時間後、反応は起こっておらず、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(27.5mg、0.2100ミリモル)を添加した。該反応物を40℃で一夜撹拌させた。翌日には、出発材料の大部分はグルタチオンアダクツに変換していた。該反応物を0.5mLの水で希釈し、逆相分取性HPLC(10-95% MeCN/水、0.1%TFA)に付して直接的に精製し、N-((R)-1-((カルボキシメチル)アミノ)-3-((5-(エトキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)チオ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン(I’-3)(4.2mg、0.0055ミリモル、収率12.9%)を得た。MS m/z(M+H)=741.39、MS m/z(M+2H)/2=371.26
実施例4
-((R)-1-((カルボキシメチル)アミノ)-3-((5-(ヒドロキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)チオ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン(I’-5)の製造
Figure 0007200120000180
(R)-3-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-メチル-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン(I’-8)(30.mg、0.0700ミリモル)を0.75mLのDMSOおよび0.75mLの水に溶かした。グルタチオン(62.59mg、0.2000ミリモル)を、つづいてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(26.32mg、0.2000ミリモル)を添加した。該反応物を室温で3時間撹拌した。出発材料が消費されているとしたら、該反応物を逆相分取性HPLC(エックスブリッジ(XBridge)分取性C18 OBDカラム、水中10-20%MeCN、0.1%NH4OH)に付して精製し、N-((R)-1-((カルボキシメチル)アミノ)-3-((5-(ヒドロキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)チオ)-1-オキソプロパン-2-イル)-L-グルタミン(I’-5)(3.03mg、0.0043ミリモル、収率6.3%)を得た。MS m/z M+H=713.33、MS m/z(M+2H)/2=357.33
実施例5
Figure 0007200120000181
S-(5-(エトキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)システイン(I’-4)の製造
化合物I’-4は、実施例3にて記載されるように、グルタチオンとシステインを置き換えて、化合物I’-3と同様の方法にて製造される。
実施例6
Figure 0007200120000182
S-(5-(ヒドロキシメチル)-4-(((R)-10-メチル-8-オキソ-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-[1,4]ジアゼピノ[5’,6’:4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-3-イル)オキシ)ピリミジン-2-イル)システイン(I’-6)の製造
化合物I’-6は、実施例4にて記載されるように、グルタチオンとシステインを置き換えて、化合物I’-4と同様の方法にて製造される。
実施例7
Figure 0007200120000183
(2S)-2-アミノ-5-オキソ-5-[[(1R)-2-(カルボキシメチルアミノ)-1-[[2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン-4-イル]スルファニルメチル]-2-オキソ-エチル]アミノ]ペンタン酸(VI-1)の製造
Figure 0007200120000184
炭酸水素ナトリウム(700.67mg、8.34ミリモル)を4mLの乾燥DMSOに添加した。2,4-ジクロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン(172.7mg、0.8300ミリモル)を、つづいてグルタチオン(256.32mg、0.8300ミリモル)を添加した。該反応物を室温で48時間撹拌した。終了と判断されたならば、該反応物を濾過し、次に0.5mLの水で希釈し、逆相分取性HPLC(10-95%MeCN/水、0.1%TFA)に付して直接的に精製し、(2S)-2-アミノ-5-オキソ-5-[[(1R)-2-(カルボキシメチルアミノ)-1-[[2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン-4-イル]スルファニルメチル]-2-オキソ-エチル]アミノ]ペンタン酸(25mg、0.0523ミリモル、収率6.3%)(VI-1)を得た。MS m/z(M+H)=478.14
本発明者らは本発明を多くの実施態様にて記載する一方で、その基本となる実施例が改変されて本発明の化合物および方法を利用する別の実施態様を提供し得ることは明らかである。従って、本発明の範囲は、一例として表される特定の実施態様よりも、むしろ添付した特許請求の範囲によって限定されるべきであると考えられる。
実施態様の列挙
1. 式I:
Figure 0007200120000185
[式中:
は水素または
Figure 0007200120000186
であり;
、XおよびXは、各々、独立してOであり;
s、pおよびqは、各々独立して、0または1であり、ここでpおよびqが共に1であることはなく;
は水素、クロロ、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であり;
R’’’は、独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluは、各々、グルクロニル部であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRは、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;
10およびR10’は=Oであり;
wおよびvは、各々独立して、0または1であり;
11は:
Figure 0007200120000187
より選択され;および
zaおよびRzbは、各々独立して、-H、-CH、-OH、-OSOH、または-OGluである;
ただし、R
Figure 0007200120000188
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OH、-OSOH、または-OGluであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(g)RzaおよびRzbのうち少なくとも1つは-CH、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩。
2. 式I’またはI’’:
Figure 0007200120000189
の化合物またはその医薬的に許容される塩である、実施態様1に記載の化合物。
3.実施態様1または2に記載の化合物であって、
が-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
R’およびR’’が、各々、水素であり;
R’’’が水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
が水素、-SOHまたは-Gluであり;
Gluが、各々、グルクロニル部であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybが、各々独立して、水素、-OH、-OSOH、または-OGluであり;
およびRが、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
およびR’が、各々独立して、水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’が一緒になって=Oを形成し;
が水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;および
’およびR’’が、各々、水素であるか;または
’およびR’’が一緒になって=Oを形成する、化合物。
4. 実施態様1または2に記載の化合物であって、
が水素、クロロ、-OH、または-SR11であり;
が-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)、-C(R’)OR、または-C(O)OHであり;
各R’およびR’’が、独立して、水素および重水素であり;
R’’’が水素、重水素、または-OHであり;
が水素であり;
xa、Rxb、Rya、およびRybが、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびRが、各々独立して、水素、重水素、または-OHであり;
およびR’が、各々独立して、水素、重水素、または-OHであるか;または
およびR’が一緒になって=Oを形成し;
が水素、重水素、または-OHであり;
’およびR’’が、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’が一緒になって=Oを形成し;
zaおよびRzbが、各々独立して、-H、-CH、または-OHである;
ただし、R
Figure 0007200120000190
であり、Rがクロロである場合には、次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)s、p、q、wまたはvのうち少なくとも1つは1であるか;
(b)Rは-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)であり、ここでR’’’は-OHであるか;
(c)Rは-C(R’)ORまたは-C(O)OHであるか;
(d)R、R、R’、R、R、Rxa、Rxb、RyaまたはRybのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(e)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;
(f)R’とR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(g)RzaまたはRzbは-CHまたは-OHである、
ところの化合物。
5. 式II、II’、またはII’’:
Figure 0007200120000191
の化合物またはその医薬的に許容される塩である、実施態様1ないし4のいずれかに記載の化合物。
6. 式III、III’、またはIII’’:
Figure 0007200120000192
[式中:
は-C(R’)ORであり;
は水素であり;
各R’は、独立して、水素または重水素であり;および
、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素である]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩である、実施態様1、2および4のいずれかに記載の化合物。
7. Rが-C(R’)OHである、実施態様1-6のいずれかに記載の化合物。
8. R’が、各々、水素であり;および
、R、R’、R’、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybが水素である、実施態様7に記載の化合物。
9. Rが-C(R’)OHであり;
R’が、各々、水素であり;
、Rxa、Rxb、Rya、およびRybが水素であり;および
、R’、R’、R’、R’’、およびRが重水素である、
実施態様1、2および4-6のいずれかに記載の化合物。
10. 式IV、IV’、またはIV’’:
Figure 0007200120000193
[式中:
は水素、-OH、-OSOH、-OGlu、または-SR11であり;
は-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)または-C(R’)ORであり;
各R’、R’’、およびR’’’は、独立して、水素または重水素であり;
は水素、-SOHまたは-Gluであり;
xa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素であり;
は水素または重水素であり;
およびR’は、各々独立して、水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;または
およびR’は一緒になって=Oを形成し;
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluであり;
’およびR’’は、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’は一緒になって=Oを形成し;および
は水素、重水素、-OH、-OSOHまたは-OGluである]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩である、実施態様1または2に記載の化合物。
11. Rが水素、-OH、または-SR11であり;
が-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)または-C(R’)ORであり;
各R’、R’’、およびR’’’が、独立して、水素または重水素であり;
が水素であり;
が水素、重水素、または-OHであり;
およびR’が、各々独立して、水素、重水素、または-OHであるか;または
およびR’が一緒になって=Oを形成し;
が水素、重水素、または-OHであり;および
’およびR’’が、各々独立して、水素または重水素であるか;または
’およびR’’が一緒になって=Oを形成する、実施態様10に記載の化合物。
12. Rが-SR11である、実施態様10または11に記載の化合物。
13. Rが-CHOHである、実施態様10または11に記載の化合物。
14. Rが-C(R’)OC(R’’)C(R’’’)である、実施態様10または11に記載の化合物。
15. R’、R’’、およびR’’’が、各々、水素である、実施態様14に記載の化合物。
16. Rが水素であり;R、R’、R’、R’、R’’、およびRが、各々、水素または重水素である、実施態様10-15のいずれか1つに記載の化合物。
17. R、R’、R’、R’、R’’およびRが、各々、水素である、実施態様10-16のいずれか1つに記載の化合物。
18. R、R’、R’、R’、R’’およびRが、各々、重水素である、実施態様10-16のいずれか1つに記載の化合物。
19. 次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OH、-OSOHまたは-OGluであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)R’とR’とは一緒になって=Oを形成する、実施態様1、2または10のいずれか1つに記載の化合物。
20. 次の事項のうち少なくとも1つは該当するものとする:
(a)R、R’、RまたはRのうち少なくとも1つは-OHであるか;
(b)RとR’とは一緒になって=Oを形成するか;または
(c)RとR’とは一緒になって=Oを形成する、実施態様1、2または10-11のいずれか1つに記載の化合物。
21. 式V、V’またはV’’:
Figure 0007200120000194
[式中:R、R’、R、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素である]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩である、実施態様1または2に記載の化合物。
22. Rxa、Rxb、RyaおよびRybが、各々、水素である、実施態様21に記載の化合物。
23. R、R’、R’、R’、R’’およびRが、各々、水素である、実施態様21または22に記載の化合物。
24. R、R’、R’、R’、R’’およびRが、各々、重水素である、実施態様21または22に記載の化合物。
25. 式:
Figure 0007200120000195
以外の化合物である、実施態様1-7に記載の化合物。
26. 式:
Figure 0007200120000196
以外の化合物である、実施態様1-5および21-23のいずれか1つに記載の化合物。
27. 式:
Figure 0007200120000197
以外の化合物である、実施態様1-5のいずれか1つに記載の化合物。
28. 式:
Figure 0007200120000198
Figure 0007200120000199
からなる群より選択される、実施態様1、2または5に記載の化合物。
29. 式:
Figure 0007200120000200
Figure 0007200120000201
からなる群より選択される、実施態様1、2または5のいずれか1つに記載の化合物。
30. 式:
Figure 0007200120000202
Figure 0007200120000203
からなる群より選択される、実施態様1、2または5のいずれか1つに記載の化合物。
31. 実施態様1-30のいずれか1つに記載の化合物、および医薬的に許容されるアジュバント、担体またはビヒクルを含む、組成物。
32. MK2キナーゼまたはその変異体の、生物学的サンプル中での活性を阻害する方法であって、該生物学的サンプルを実施態様1-30のいずれか1つに記載の化合物と接触させる工程を含む、方法。
33. MK2キナーゼまたはその変異体の、患者における活性を阻害する方法であって、該患者に実施態様31に記載の組成物を投与する工程を含む、方法。
34. MK2介在性疾患または障害の治療を必要とする患者におけるその治療方法であって、該患者に実施態様31に記載の組成物を投与する工程を含む、方法。

Claims (9)

  1. 式V、V’またはV’’:
    Figure 0007200120000204
    [式中:R、R’、R、R’、R’’、R、Rxa、Rxb、Rya、およびRybは、各々独立して、水素または重水素であり、ここでR 、R ’、R 、R ’、R ’’、R 、R xa 、R xb 、R ya 、およびR yb のうちの少なくとも1つが、重水素である
    で示される、化合物またはその医薬的に許容される塩。
  2. xa、Rxb、RyaおよびRybが、各々、水素である、請求項に記載の化合物。
  3. xa 、R xb 、R ya およびR yb が、各々、重水素である、請求項1に記載の化合物
  4. 、R’、 ’、R’’およびRが、各々、水素である、請求項1に記載の化合物。
  5. 、R ’、R 、R ’、R ’’およびR が、各々、重水素である、請求項1に記載の化合物
  6. 、R’、 ’、R’’およびRが、各々、重水素である、請求項に記載の化合物。
  7. 、R ’、R 、R ’、R ’’およびR が、各々、水素である、請求項3に記載の化合物
  8. 、R ’、R 、R ’、R ’’およびR が、各々、重水素である、請求項3に記載の化合物
  9. 化合物が、
    Figure 0007200120000205

    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
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