JP7198701B2 - 繊維強化プラスチック複合材、繊維強化プラスチックプリフォーム、及び繊維強化プラスチック中間基材 - Google Patents

繊維強化プラスチック複合材、繊維強化プラスチックプリフォーム、及び繊維強化プラスチック中間基材 Download PDF

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Description

本発明は、繊維強化プラスチック複合材、繊維強化プラスチックプリフォーム、及び繊維強化プラスチック中間基材に関する。以下、繊維強化プラスチック複合材を「FRP複合材」、繊維強化プラスチックプリフォームを「FRPプリフォーム」、繊維強化プラスチック中間基材を「FRP基材」とそれぞれ称する。
特許文献1は、強化繊維を一方向に引き揃えて平面に整列すると共にその面内で強化繊維を周期的に屈曲せしめた状態で樹脂を含浸・固定した屈曲繊維強化プリプレグシートを開示している。
国際公開第2016/208450号
上記屈曲繊維強化プリプレグシートは、成形時、屈曲した強化繊維が展開するように伸びることで面内伸張可能である。このため、三次元曲面形状に成形した場合にも優れた外観品質を得ることができる。一方、その強化繊維は、成形後においても屈曲した状態にあるため、屈曲繊維強化プリプレグシートから高強度の成形品を得ることは難しい。
本発明の目的は、優れた強度と外観品質を得ることが可能な、FRP複合材、FRPプリフォーム、及びFRP基材を提供することにある。
本発明の一態様は、厚さ方向に湾曲した湾曲部を有する板状のFRP複合材である。湾曲部は、強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、強化繊維が引き揃えられ、かつ、厚さ方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、から構成されている。そして、湾曲部の最外層及び最内層の少なくともいずれか一方は、第2の層から構成されている。
本発明の他の態様は、厚さ方向に湾曲した湾曲部を有する板状のFRPプリフォームである。湾曲部は、強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、強化繊維が引き揃えられ、かつ、厚さ方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、から構成されている。そして、湾曲部の最外層及び最内層の少なくともいずれか一方は、第2の層から構成されている。
本発明のさらに他の態様は、複数の層が積層方向に積層されてなるFRP基材である。複数の層は、強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、強化繊維が積層方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、から構成されている。そして、積層方向において最も外側に位置する層の少なくともいずれか一方は、第2の層から構成されている。
本発明によれば、優れた強度と外観品質を得ることが可能な、FRP複合材、FRPプリフォーム、及びFRP基材を提供することができる。
FRP基材の断面図である。 FRP基材の一部断面平面図である。 FRP基材、FRP複合材、及びFRPプリフォームの湾曲部の断面図である。 図3の湾曲部の外周面を曲率半径方向外側からみた図である。 図3の湾曲部の内周面を曲率半径方向内側からみた図である。
実施形態にかかるFRP基材1、FRP複合材2、及びFRPプリフォーム3について、図1~図5を参照して説明する。なお、以下の説明では、同一の機能を有する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<FRP基材>
FRP基材1は、プレス成形等によって成形品であるFRP複合材2、または予備成形品であるFRPプリフォーム3に成形される中間基材である。FRP複合材2及びFRPプリフォーム3については、後述する。
FRP基材1は、図1及び図2に示すように、複数のプリプレグシートpが積層方向Zに積層されて構成された積層体Sである。各プリプレグシートpは、積層方向Zと直交する方向に引き揃えられた連続繊維である強化繊維Fと、強化繊維Fに含浸された半硬化状態の樹脂Rと、から構成されている。以下、積層方向Zと直交する方向、すなわち厚さ方向と直交する方向、或いはXY面に平行な方向を「面方向」とも称する。
強化繊維Fの材料は、特に限定されず、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアラミド繊維、アルミナ繊維、シリコンカーバイド繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維などを用いることができる。炭素繊維は、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN系)、ピッチ系、セルロース系、炭化水素による気相成長系炭素繊維、黒鉛繊維などを用いることができる。これらの繊維を2種類以上組み合わせて用いてもよい。
マトリックス材である樹脂Rの材料は、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂など公知の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。
積層体Sは、強化繊維Fの形態が互いに異なる2種類の層、具体的には、第1の層L1(以下、「層L1」と称する)と、第2の層L2(以下、「層L2」と称する)と、から構成されている。積層体Sでは、積層方向Zにおいて最も外側に位置する2つの最表層Lsの両方が、層L2から構成されている。そして、最表層Lsと積層方向Z内側に隣り合う層Lsaが、層L1から構成されている。なお、最表層Ls及びこれと隣り合う層Lsa以外の層における層L1,L2の数及び積層順序は、特に限定されず、成形品に要求される強度、剛性等に応じて適宜設定できる。本実施形態にかかる積層体Sでは、最表層Ls以外のコア層はすべて層L1から構成されている。
層L1は、強化繊維Fが一方向に引き揃えられ、直線状かつ互いに略平行に延在している層である。積層体Sの最表層Ls以外のコア層では、複数の層L1が互いに角度を変えて積層されている。複数の層L1は、例えば、図2に示すように、積層方向Zの一方側から順に、繊維配向角が90°/-45°/45°・・・となるように積層することができる。なお、繊維配向角の組み合わせ及び積層順序は、これに限らない。例えば、各層L1の繊維配向角は、すべての層L1と、後述する、強化繊維Fが伸長した状態の層L2との組み合わせによって、成形品が等方的な強度特性を得ることができるように選択されてもよい。
層L2は、強化繊維Fが面方向に幾何学的周期性をもって蛇行している層である。層L2では、引き揃えられた強化繊維Fが、互いに略平行な状態を維持しつつ、各々が面方向の振幅Aをもって蛇行しながら延在している。蛇行した強化繊維Fの延在方向、すなわち0°の方向をX方向とし、面方向のうちこれと直交する方向、すなわち90°の方向をY方向とすると、強化繊維Fの蛇行の波形は、X方向に一定のピッチPで並び、Y方向に振幅Aをもつ。ピッチP及び振幅Aの大きさは、特に限定されないが、例えば、ピッチPは10~50mm、振幅Aは2~30mmである。本実施形態の波形は、三角波状であり、振幅Aを規定する頂部Fpと、頂部Fp同士を結ぶ辺部Fsとを有する。なお、波形は、三角波の他、サイン波、矩形波、ノコギリ波などであってもよい。蛇行した強化繊維Fは、上記特許文献1に記載された方法など公知の方法で形成することができる。
以下、本実施形態の作用効果について説明する。
(1)FRP基材1によれば、図2に示すように、最表層Lsの強化繊維Fが、面方向の振幅Aをもって蛇行している。従って、成形時、最表層Lsの強化繊維FにX方向の引張荷重が作用した場合、強化繊維Fの波形は、ピッチPを拡大し、かつ、振幅Aを縮小させるように変形する(図4参照)。これにより、最表層Lsの強化繊維Fは、繊維長不足を生じさせることなく、見かけ上、X方向に沿って一様に伸長することができる。また、成形時、最表層Lsの強化繊維FにX方向の圧縮荷重が作用した場合は、強化繊維Fの波形は、ピッチPを縮小し、かつ、振幅Aを拡大させるように変形する(図5参照)。これにより、最表層Lsの強化繊維Fは、局所的な繊維座屈を生じさせることなく、見かけ上、X方向に沿って一様に収縮することができる。
例えば、FRP基材1を湾曲部B(図3参照)に成形するべく、厚さ方向に湾曲変形させた場合には、湾曲部Bの曲率半径方向rにおいて最も外側に位置する最外層Loに引張応力が発生し、同方向rにおいて最も内側に位置する最内層Liには圧縮応力が発生する。このような場合においても、FRP基材1によれば、最外層Loとなる最表層Lsの強化繊維Fは、図4に示すように一様に伸長することができ、最内層Liとなる最表層Lsの強化繊維Fは、図5に示すように一様に収縮することができる。これにより、最内層Liの繊維余りによる座屈や、最外層Loの繊維長不足による曲率半径方向r内側への繊維の引き込み等を抑制することができ、成形品の外観品質を向上させることができる。
また、FRP基材1では、直線状に引き揃えられた強化繊維Fを有する層L1がコア層を構成しているため、蛇行した強化繊維Fでコア層を構成した場合よりも、成形品の強度を高めることができる。すなわち、FRP基材1によれば、成形品の高強度化と外観品質向上とを両立して実現することができる。
(2)また、FRP基材1では、最表層Lsが層L2から構成され、これと積層方向Zに隣り合う層Lsaが、層L1から構成されている。このため、最表層Lsにおける蛇行した強化繊維F(以下、「波形状繊維」とも称する)と、直線状に引き揃えられた強化繊維F(以下、「直線状繊維」とも称する)とが積層方向Zに隣り合って接する。
従って、成形時、軟化した樹脂Rの中を、波形状繊維が波形を変形させつつ直線状繊維に対して相対移動する際、波形状繊維は、直線状繊維によって面外方向(積層方向Z)への相対移動を規制されつつ、面方向に相対移動するようにガイドされる。具体的には、層L1と層L2と境界面では、層L1側で並列する直線状繊維と、層L2側で並列する波形状繊維とが当接する。そして、並列する直線状繊維が形成する面は、並列する波形状繊維が形成する面よりも繊維の蛇行がない分滑らかであり、当接する波形状繊維の相対移動を阻害しにくい。従って、並列する直線状繊維が形成する面に当接する波形状繊維は、並列する波形状繊維が形成する面に当接する波形状繊維よりも、成形時、波形状繊維が当接する面に対して引っ掛かりを生じさせることなく滑り移動しやすく、繊維配列の乱れが生じにくい。
特に、最表層Lsが湾曲部Bの最内層Liとなる場合は、成形時、波形状繊維に対して、延在方向(X方向)に圧縮力が作用するため、強化繊維Fが樹脂Rの中を移動する際の繊維の移動方向が不安定になりやすい。例えば、頂部Fpは、当該頂部Fpに接続された2つの辺部Fsに押されながらY方向に移動しようとするが、2つの辺部Fsに押された頂部Fpは不安定平衡の状態にあるため、その移動方向はともすれば面外方向にそれやすい。このような場合においても、FRP基材1によれば、最表層Lsに隣接する層Lsaの直線状繊維が、最表層Lsの波形状繊維の移動方向を制御する。具体的には、最表層Lsの強化繊維Fが隣接する層Lsaの内部へ侵入するのを、隣接する層Lsaの直線状繊維によって抑制することができる。これにより、成形品の外観品質がさらに向上する。
(3)さらに、FRP基材1では、最表層Lsである層L2の波形状繊維の延在方向(X方向)と、最表層Lsに隣接する層Lsaである層L1の直線状繊維の延在方向(Y方向)とが直交している。すなわち、最表層Lsの波形状繊維が成形時に延在方向の圧縮荷重を受けて変形する際に頂部Fpが移動する方向と、直線状繊維の延在方向とが一致している。このため、頂部Fpは、隣接する層Lsaの直線状繊維によって滑らかにガイドされ、安定性よくY方向に移動することができる。これにより、成形品の外観品質がより一層向上する。
<変形例>
なお、本実施形態にかかるFRP基材1では、2つの最表層Lsの両方が層L2から構成されていたが、最表層Lsの少なくともいずれか一方が、層L2から構成されていればよい。この場合にも、層L2から構成された最表層Lsにおいて、上記(1)の効果を得ることができる。
また、FRP基材1では、層L1が複数積層されていたが、層L1は1つ以上あればよい。さらに、FRP基材1では、最表層Lsが1つの層L2から構成されていたが、最表層Lsは、複数の層L2から構成されてもよい。これらいずれの場合においても、最表層Lsを構成する層L2と、層Lsaを構成する層L1とが積層方向Zに隣り合うことになるため、上記(2)の効果を得ることができる。また、FRP基材1では、最表層Ls以外のコア層が複数の層L1から構成されていたが、これら複数の層L1同士の間には、層L2を介在させてもよい。介在する層L2とこれに隣接する層L1との間で、上記(2)と同様の効果を得ることができる。
FRP基材1の最表層Lsを複数の層L2から構成する場合は、例えば、最表層Lsにおいて等方的な強度特性を得るべく、各層L2の波形状繊維の延在方向が、積層方向Zの外側から順に、90°/-45°/45°/0°なるように積層してもよい。この場合にも、最表層Lsと層Lsaとの境界面において、波形状繊維の延在方向(X方向)と直線状繊維の延在方向(Y方向)とが直交することとなるため、上記(3)の効果を得ることができる。
<FRP複合材>
次に、他の実施形態にかかるFRP複合材2について説明する。FRP複合材2は、図3に示すように、板状の部材であって、少なくとも一部に厚さ方向に湾曲した湾曲部Bを有する。なお、湾曲部Bの形状は、図示したものに限らず、位置に応じて曲率半径が変化するもの、或いは、三次元曲面形状等であってもよい。また、FRP複合材2における湾曲部B以外の部分の形状は、特に限定されず、平板状であってもよい。
FRP複合材2は、上記のFRP基材1から得られた成形品である。従って、湾曲部Bは、2つの層L2と、それらの間に積層された複数の層L1と、から構成されている。層L1では、強化繊維Fが面方向に沿って直線状に引き揃えられている。湾曲部Bの面方向とは、湾曲部Bの厚さ方向と直交する方向、すなわち、層L1,L2の積層方向Zと直交する方向、或いは、曲率半径方向rと直交する方向である。面方向に沿って直線状であるとは、FRP基材1を湾曲させる前の平坦な状態に戻した状態において、或いは、湾曲部Bを仮想的に平面展開した状態において直線状であることを意味する。
また、層L2では、強化繊維Fが引き揃えられ、かつ、面方向の振幅Aをもって蛇行している。本実施形態では、層L2の強化繊維Fの延在方向(X方向)が、湾曲部Bの表面の最大曲率線の方向(θ方向)と一致している。なお、層L2の強化繊維Fは、湾曲部Bの厚さ方向視において、湾曲部Bを横断するように延在していればよく、その延在方向は、必ずしも湾曲部Bの最大曲率線と一致していなくてもよい。最大曲率線とは、曲面において、断面の曲率(法曲率)が最大となる方向を連続して辿って得られる曲線である。他、FRP複合材2の層L1,L2の強化繊維Fの構成は、図3~図5を用いて説明した湾曲変形後のFRP基材1における層L1,L2の強化繊維Fの構成と同様であるため、説明を省略する。
また、FRP複合材2では、湾曲部Bの最外層Lo及び最内層Liの両方が、波形状繊維を有する層L2から構成されており、最外層Loと最内層Liとの間のコア層が、直線状繊維を有する層L1から構成されている。さらに、最外層Loと曲率半径方向r内側に隣り合う層Loa、及び最内層Liと曲率半径方向r外側に隣り合う層Liaが、層L1から構成されている。そして、層Loa,Liaである層L1の直線状繊維の延在方向(Y方向)と、最外層Lo及び最内層Liである層L2の波形状繊維の延在方向(X方向)とが直交している。このため、FRP複合材2は、上記(1)~(3)の作用効果を、湾曲部Bにおいて得ることができる。
<変形例>
なお、本実施形態にかかるFRP複合材2では、湾曲部Bの最外層Lo及び最内層Liの両方が層L2から構成されていたが、最外層Lo及び最内層Liの少なくともいずれか一方が、層L2から構成されていればよい。この場合にも、当該層L2から構成された層において、上記(1)の効果を得ることができる。
また、FRP複合材2では、層L1が複数積層されていたが、層L1は1つ以上あればよい。さらに、FRP複合材2では、最外層Lo及び最内層Liがそれぞれ1つの層L2から構成されていたが、最外層Lo及び最内層Liは、それぞれ複数の層L2から構成されてもよい。これらいずれの場合においても、最外層Lo及び最内層Liを構成する層L2と、層Loa,Liaを構成する層L1とが隣り合うことになるため、上記(2)の効果を得ることができる。また、FRP複合材2では、最外層Lo及び最内層Li以外のコア層が複数の層L1から構成されていたが、これら複数の層L1同士の間には、層L2を介在させてもよい。介在する層L2とこれに隣接する層L1との間で、上記(2)と同様の効果を得ることができる。
FRP複合材2の最外層Loを複数の層L2から構成する場合は、例えば、最外層Loにおいて等方的な強度特性を得るべく、各層L2の波形状繊維の延在方向が、曲率半径方向rの外側から順に、90°/-45°/45°/0°なるように積層してもよい。最内層Liを複数の層L2から構成する場合も同様である。これらの場合においても、最外層Loと層Loaとの境界面、及び最内層Liと層Liaとの境界面において、波形状繊維の延在方向(X方向)と直線状繊維の延在方向(Y方向)とが直交することとなるため、上記(3)の効果を得ることができる。
<FRPプリフォーム>
次に、他の実施形態にかかるFRPプリフォーム3について説明する。FRPプリフォーム3は、図3に示すように、板状の部材であって、少なくとも一部に厚さ方向に湾曲した湾曲部Bを有する。なお、湾曲部Bの形状は、図示したものに限らず、位置に応じて曲率半径が変化するもの、或いは、三次元曲面形状等であってもよい。また、FRPプリフォーム3における湾曲部B以外の部分の形状は、特に限定されず、平板状であってもよい。
FRPプリフォーム3は、上記のFRP基材1から得られた予備成形品であり、FRPプリフォーム3をプレス成形等により本成形することで、成形品であるFRP複合材2を得ることができる。従って、湾曲部Bは、2つの層L2と、それらの間に積層された複数の層L1と、から構成されている。FRPプリフォーム3の湾曲部B、層L1,L2、各変形例の構成、及びそれらの構成から得られる作用効果は、上記のFRP複合材2の湾曲部B、層L1,L2、各変形例の構成、及び作用効果とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。
上記実施形態及び変形例は、発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎない。発明の技術的範囲は、上記実施形態及び変形例で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
1 FRP基材
2 FRP複合材
3 FRPプリフォーム
B 湾曲部
L1 第1の層
L2 第2の層
F 強化繊維
R 樹脂
A 振幅
r 曲率半径方向
Li 最内層
Lo 最外層
Lia 最内層と曲率半径方向に隣り合う層
Loa 最外層と曲率半径方向に隣り合う層
Z 積層方向
Ls 最表層(積層方向において最も外側に位置する層)
Lsa 最表層と積層方向に隣り合う層

Claims (6)

  1. 板状のFRP複合材であって、
    少なくとも一部に厚さ方向に湾曲した湾曲部を有し、
    該湾曲部は、
    強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、
    強化繊維が引き揃えられ、かつ、前記厚さ方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、
    から構成されており、
    前記湾曲部の曲率半径方向において最も外側に位置する最外層及び最も内側に位置する最内層の少なくともいずれか一方が、前記第2の層から構成されていることを特徴とするFRP複合材。
  2. 前記最内層が前記第2の層から構成され、
    前記最内層と前記曲率半径方向外側に隣り合う層が前記第1の層から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のFRP複合材。
  3. 板状のFRPプリフォームであって、
    少なくとも一部に厚さ方向に湾曲した湾曲部を有し、
    該湾曲部は、
    強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、
    強化繊維が引き揃えられ、かつ、前記厚さ方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、
    から構成されており、
    前記湾曲部の曲率半径方向において最も外側に位置する最外層及び最も内側に位置する最内層の少なくともいずれか一方が、前記第2の層から構成されていることを特徴とするFRPプリフォーム。
  4. 前記最内層が前記第2の層から構成され、
    前記最内層と前記曲率半径方向外側に隣り合う層が前記第1の層から構成されていることを特徴とする請求項3に記載のFRPプリフォーム。
  5. 引き揃えられた強化繊維と、該強化繊維に含浸された樹脂と、からそれぞれ構成される複数の層積層されてなるFRP基材であって、
    少なくとも一部に厚さ方向に湾曲した湾曲部を有し、
    該湾曲部は、
    前記強化繊維が直線状に引き揃えられている1つ以上の第1の層と、
    前記強化繊維が前記厚さ方向と直交する方向の振幅をもって蛇行している1つ以上の第2の層と、
    から構成されており、
    前記湾曲部の曲率半径方向において最も外側に位置する最外層及び最も内側に位置する最内層の少なくともいずれか一方が、前記第2の層から構成されていることを特徴とするFRP基材。
  6. 前記最内層が前記第2の層から構成され
    前記最内層と前記曲率半径方向外側に隣り合う層が、前記第1の層から構成されていることを特徴とする請求項5に記載のFRP基材。
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