JP7194572B2 - マルチ電子ビーム検査装置 - Google Patents

マルチ電子ビーム検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7194572B2
JP7194572B2 JP2018227658A JP2018227658A JP7194572B2 JP 7194572 B2 JP7194572 B2 JP 7194572B2 JP 2018227658 A JP2018227658 A JP 2018227658A JP 2018227658 A JP2018227658 A JP 2018227658A JP 7194572 B2 JP7194572 B2 JP 7194572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
substrate
electron
holes
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018227658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020091986A (ja
Inventor
和彦 井上
厚司 安藤
宗博 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nuflare Technology Inc
Original Assignee
Nuflare Technology Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nuflare Technology Inc filed Critical Nuflare Technology Inc
Priority to JP2018227658A priority Critical patent/JP7194572B2/ja
Priority to TW108141135A priority patent/TWI739208B/zh
Priority to US16/686,316 priority patent/US10950410B2/en
Priority to KR1020190154483A priority patent/KR102375499B1/ko
Publication of JP2020091986A publication Critical patent/JP2020091986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7194572B2 publication Critical patent/JP7194572B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3174Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography
    • H01J37/3177Multi-beam, e.g. fly's eye, comb probe
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/145Combinations of electrostatic and magnetic lenses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/12Lenses electrostatic
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/14Lenses magnetic
    • H01J37/141Electromagnetic lenses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/20Means for supporting or positioning the objects or the material; Means for adjusting diaphragms or lenses associated with the support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/10Lenses
    • H01J2237/12Lenses electrostatic
    • H01J2237/121Lenses electrostatic characterised by shape
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/10Lenses
    • H01J2237/14Lenses magnetic
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/244Detection characterized by the detecting means
    • H01J2237/2443Scintillation detectors

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Description

本発明は、マルチ電子ビーム検査装置に関する。例えば、電子線によるマルチビームを照射して放出されるパターンの2次電子画像を取得してパターンを検査する検査装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。その他、歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。このため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、半導体ウェハやリソグラフィマスク等の基板上に形成されているパターンを撮像した測定画像と、設計データ、あるいは基板上の同一パターンを撮像した測定画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一基板上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する「die to die(ダイ-ダイ)検査」や、パターン設計された設計データをベースに設計画像データ(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる測定画像とを比較する「die to database(ダイ-データベース)検査」がある。撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
上述したパターン検査装置には、レーザ光を検査対象基板に照射して、この透過像或いは反射像を撮像する装置の他、検査対象基板上を電子ビームで走査(スキャン)して、電子ビームの照射に伴い検査対象基板から放出される2次電子を検出して、パターン像を取得する検査装置の開発も進んでいる。電子ビームを用いた検査装置では、さらに、マルチ電子ビームを用いた装置の開発も進んでいる。
上述のマルチ電子ビームを用いたマルチ電子ビーム検査装置においては、試料上に照射される電子ビームが、光軸から離れて照射されるものほど、像面湾曲の影響に伴い、電子ビームのスポット径に差異が生じるという問題があった。また、この差異により、FOV(Field Of View:視野)を拡大出来ないという問題があった。
特許文献1には、磁界型レンズがつくる集束磁界の分布領域と静電型焦点補正レンズが作る電位の分布領域の一部又は全部が重なり合うように、磁界型レンズと静電型レンズとを配置したことを特徴とする荷電粒子ビーム用集束装置が記載されている。
特開昭61-101944号公報
本発明が解決しようとする課題は、マルチビームの照***度が向上したマルチ電子ビーム検査装置を提供する点にある。
本発明の一態様のマルチ電子ビーム検査装置は、基板にマルチ電子ビームを照射する照射源と、基板を載置するステージと、照射源とステージの間に設けられ、マルチ電子ビームが通過可能なレンズ磁場を発生する電磁レンズと、レンズ磁場中に設けられ、マルチ電子ビームのそれぞれが通過可能な複数の貫通孔と、複数の貫通孔の壁面にそれぞれ設けられた複数の電極と、を有し、マルチ電子ビームの軌道中心軸から離間して設けられた貫通孔は螺旋形状を有する静電レンズと、複数の電極に接続された電源と、を備え、螺旋形状の軸は、軌道中心軸に平行に設けられている
上述のマルチ電子ビーム検査装置において、電源は複数の電極のそれぞれに異なった電圧を印加することが好ましい。
上述のマルチ電子ビーム検査装置において、軌道中心軸に平行な方向の複数の電極の長さは互いに異なっていることが好ましい。
上述のマルチ電子ビーム検査装置において、レンズ磁場の中心は基板面の高さ位置に配置されていることが好ましい。
本発明の一態様によれば、マルチビームの照***度が向上したマルチ電子ビーム検査装置の提供が可能になる。
実施形態のマルチ電子ビーム検査装置の構成を示す模式図である。 実施形態の成型アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施形態におけるブランキングアパーチャアレイ機構の構成を示す断面図である。 実施形態の個別ブランキング機構の一例を示す図である。 実施形態のマルチ電子ビームが備える静電レンズと電磁レンズの模式断面図である。 実施形態の静電レンズの模式斜視図である。 実施形態の静電レンズを構成する絶縁板及び導電膜の一例の模式図である。 実施形態の静電レンズを構成する絶縁板及び導電膜の模式断面図である。
以下、実施の形態では、マルチ電子ビーム検査装置について説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図1において、基板に形成されたパターンを検査する検査装置100は、画像取得装置の一例である。検査装置100は、画像取得機構150、及び制御系回路160(制御部)を備えている。画像取得機構150は、電子ビームカラム102(マルチビーム電子鏡筒)、検査室103、検出回路106、パターンメモリ123、駆動機構132、駆動機構142、及びレーザ測長システム122を備えている。電子ビームカラム102内には、電子銃201、照明レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、ブランキングアパーチャアレイ機構204、縮小レンズ205、制限アパーチャ基板206、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、一括ブランキング偏向器212、縮小レンズ213、ビームセパレーター214、電極220、マルチ検出器222、投影レンズ224,226、偏向器228、広域検出器230、及びアライメントコイル232,234が配置されている。
検査室103内には、少なくともXY平面上を移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、検査対象となる基板101が配置される。基板101には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板101が半導体基板である場合には、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されている。基板101が露光用マスク基板である場合には、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されることになる。以下、基板101が半導体基板である場合を主として説明する。基板101は、例えば、パターン形成面を上側に向けてXYステージ105に配置される。また、XYステージ105上には、検査室103の外部に配置されたレーザ測長システム122から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー216が配置されている。また、XYステージ105上には、マークパターンが異なるマーク217,218、及びビーム入射域を制限した透過マーク219が配置される。マーク217、218、及び透過マーク219の表面高さは基板101表面の高さに合わせると好適である。
マルチ検出器222及び広域検出器230は、電子ビームカラム102の外部で検出回路106に接続される。検出回路106は、パターンメモリ123に接続される。また、電子ビームカラム102及び検査室103内は、図示しない真空ポンプによって排気され、真空状態が形成されている。
広域検出器230としては、例えば、半導体検出器、表面に帯電防止様に膜をつけたプラスチックシンチレータに光電子検出器を接続したものを用いることも出来るし、単に導体で出来た板に電流計をつないだものを用いることも出来る。この場合流入電流測定の精度の点からは炭素等の2次電子発生効率の低い材料を表面に用いることが有利である。
例えば、照明レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、縮小レンズ205、縮小レンズ213、対物レンズ207、主偏向器208、及び副偏向器209によって、1次電子光学系が構成される。但し、これに限るものではなく、1次電子光学系に、その他のコイル、レンズ、或いは偏向器等が含まれても構わない。また、例えば、ビームセパレーター214、投影レンズ224,226、偏向器228、及びアライメントコイル232,234によって、2次電子光学系が構成される。但し、これに限るものではなく、2次電子光学系に、その他のコイル、レンズ、或いは偏向器等が含まれても構わない。
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、リターディング制御回路129、搬入/搬出制御回路130、検出回路144、磁気ディスク装置等の記憶装置109、モニタ117、メモリ118、及びプリンタ119に接続されている。
また、パターンメモリ123は、比較回路108に接続されている。また、XYステージ105は、ステージ制御回路114の制御の下に駆動機構142により駆動される。駆動機構142では、例えば、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X-Y-θ)モータの様な駆動系が構成され、XYステージ105が移動可能となっている。これらの、図示しないXモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることが出来る。XYステージ105は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。そして、XYステージ105の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。レーザ測長システム122は、ミラー216からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でXYステージ105の位置を測長する。
電子銃201には、図示しない高圧電源回路が接続され、電子銃201内の図示しないフィラメントと引出電極(アノード)間への高圧電源回路からの加速電圧の印加と共に、所定の引出電極(ウェネルト)の電圧の印加と所定の温度のカソードの加熱によって、カソードから放出された電子群が加速させられ、電子ビーム200となって放出される。照明レンズ202、縮小レンズ205、縮小レンズ213、対物レンズ207、及び投影レンズ224,226は、例えば電磁レンズが用いられ、共にレンズ制御回路124によって制御される。また、ビームセパレーター214もレンズ制御回路124によって制御される。一括ブランキング偏向器212、及び偏向器228は、それぞれ少なくとも2極の電極群により構成され、ブランキング制御回路126によって制御される。主偏向器208、及び副偏向器209は、それぞれ少なくとも4極の電極群により構成され、偏向制御回路128によって制御される。電極220は、中央部に貫通する通過孔が形成された円盤上に構成され、リターディング制御回路129によって、基板101と共に制御される。
ここで、図1では、実施形態を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施形態における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図2において、成形アパーチャアレイ基板203には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)の穴(開口部)22がx,y方向に所定の配列ピッチで形成されている。図2の例では23×23の穴が形成されている場合を示しているが、この実施形態では例えば5×5の穴(開口部)22が形成されているものとする。穴22の配列数はこれに限るものではない。各穴22は、共に同じ外径の円形で形成される。或いは、同じ寸法形状の矩形であっても構わない。これらの複数の穴22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチ電子ビーム20が形成されることになる。ここでは、横縦(x,y方向)が共に2列以上の穴22が配置された例を示したが、これに限るものではない。例えば、横縦(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴22の配列の仕方は、図2のように、横縦が格子状に配置される場合に限るものではない。例えば、縦方向(y方向)k段目の列と、k+1段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)k+1段目の列と、k+2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。
次に検査装置100における画像取得機構150の動作について説明する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、図2に示すように、矩形の複数の穴22(開口部)が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22が含まれる領域を照明する。複数の穴22の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22をそれぞれ通過することによって、例えば矩形の複数の電子ビーム(マルチビーム)20a~20d(図1の実線)が形成される。
形成されたマルチビーム20a~20d(1次電子ビーム)は、ブランキングアパーチャアレイ機構204を通過し、縮小レンズ205によって縮小され、制限アパーチャ基板206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、成形アパーチャアレイ基板203(ブランキングアパーチャアレイ機構204)と縮小レンズ205との間に配置された一括ブランキング偏向器212によって、マルチビーム20a~20d全体が一括して偏向された場合には、制限アパーチャ基板206の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ基板206によって遮蔽される。一方、一括ブランキング偏向器212によって偏向されなかったマルチビーム20a~20dは、図1に示すように制限アパーチャ基板206の中心の穴を通過する。かかる一括ブランキング偏向器212のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが一括制御される。このように、制限アパーチャ基板206は、一括ブランキング偏向器212によってビームOFFの状態になるように偏向されたマルチビーム20a~20dを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ基板206を通過したビーム群により、検査用のマルチビーム20a~20dが形成される。
制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20a~20dは、縮小レンズ213によって、光軸に向かって屈折させられ、クロスオーバー(C.O.)を形成する。そして、マルチビーム20のクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過した後、対物レンズ207に進む。ビームセパレーター214を通過したマルチビーム20a~20dは、対物レンズ207により基板101面上に焦点が合わされ、基板101にマルチビーム20a~20d(電子ビーム)を結像する。この際、マルチビーム20a~20dは、所望の縮小率のパターン像(ビーム径)となり、主偏向器208及び副偏向器209によって、制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20全体が同方向に一括して偏向され、電極220の中央部の通過孔を通過して、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。かかる場合に、主偏向器208によって、マルチビーム20が走査するマスクダイの基準位置にマルチビーム20全体を一括偏向する。XYステージ105を連続移動させながらスキャンを行う場合にはさらにXYステージ105の移動に追従するように、トラッキング偏向を行う。そして、副偏向器209によって、各ビームがそれぞれ対応する領域内を走査するようにマルチビーム20全体を一括偏向する。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的には成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22の配列ピッチに上述した所望の縮小率(1/a)を乗じたピッチで並ぶことになる。このように、電子ビームカラム102は、一度に2次元状のm×n本のマルチビーム20を基板101に照射する。基板101の所望する位置にマルチビーム20が照射されたことに起因して基板101からマルチビーム20の各ビームに対応する、反射電子を含む2次電子の束(マルチ2次電子300)(図1の点線)が放出される。
ここで、電極220と基板101との間に、リターディング制御回路129によって、所望の基板上への1次電子ビームの入射エネルギーが得られる様に電圧が印加される。電極220は電子ビームカラム102と同じくグラウンド電位、基板101を所定の負電位に設定する。これにより、真空下で、高いエネルギーで加速された1次電子ビーム(マルチビーム20)を基板101に突入する直前に減速させると共に、基板101から放出される低いエネルギーの2次電子(マルチ2次電子300)をマルチ検出器222側に加速させることが出来る。
基板101から放出されたマルチ2次電子300は、電極220の通過孔を通過した後、対物レンズ207によって、マルチ2次電子300の中心側に屈折させられ、ビームセパレーター214に進む。
ここで、ビームセパレーター214(例えば、ウィーンフィルタ)はマルチビーム20が進む方向(光軸)に直交する面上において電場と磁場を直交する方向に発生させる。電場は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁場はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。このため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることが出来る。ビームセパレーター214に上側から侵入してくるマルチビーム20(1次電子ビーム)には、電場による力と磁場による力が打ち消し合い、マルチビーム20は下方に直進する。これに対して、ビームセパレーター214に下側から侵入してくるマルチ2次電子300には、電場による力と磁場による力がどちらも同じ方向に働き、マルチ2次電子300は斜め上方に曲げられる。
斜め上方に曲げられたマルチ2次電子300は、広域検出器230が光路上に搬入されていない状態において、投影レンズ224,226によって、屈折させられながらマルチ検出器222に投影される。マルチ検出器222は、投影されたマルチ2次電子300を検出する。マルチ検出器222は、例えば図示しないダイオード型の2次元センサを有する。そして、マルチビーム20の各ビームに対応するダイオード型の2次元センサ位置において、マルチ2次電子300の各2次電子がダイオード型の2次元センサに衝突して電子を発生し、2次電子画像データを後述する画素毎に生成する。XYステージ105が移動しながらスキャン動作を行う場合には、XYステージ105の移動に伴いマルチ検出器222におけるマルチ2次電子300の各2次電子の検出位置がずれないように、偏向器228が、XYステージ105の移動に追従するように、マルチ2次電子300を偏向する(トラッキング制御する)。
以上のように、検査装置100には、マルチビーム20(1次電子ビーム)の軌道(照射位置及び焦点等)を調整する1次電子光学系と、マルチ2次電子300(2次電子)の軌道(照射位置及び焦点等)を調整する2次電子光学系とが配置される。しかし、1次電子光学系及び2次電子光学系の調整(ビーム調整)が出来ていない状態では、上述したような電子の軌道は通常得られない。このため、1次電子光学系及び2次電子光学系の調整が必要となる。
図3は、実施形態におけるブランキングアパーチャアレイ機構の構成を示す断面図である。ブランキングアパーチャアレイ機構204は、図3に示すように、支持台33上に例えばシリコン等からなる基板31が配置される。基板31の中央部は、例えば裏面側から薄く削られ、薄い膜厚hのメンブレン領域30(第1の領域)に加工されている。メンブレン領域30を取り囲む周囲は、厚い膜厚Hの外周領域32(第2の領域)となる。メンブレン領域30の上面と外周領域32の上面とは、同じ高さ位置、或いは、実質的に高さ位置になるように形成されると好適である。基板31は、外周領域32の裏面で支持台33上に保持される。支持台33の中央部は開口しており、メンブレン領域30の位置は、支持台33の開口した領域に位置している。
メンブレン領域30には、図2に示した成形アパーチャアレイ基板203の各穴22に対応する位置にマルチビーム20のそれぞれのビームの通過用の通過孔25(開口部)が開口される。言い換えれば、基板31のメンブレン領域30には、電子線を用いたマルチビームのそれぞれ対応するビームが通過する複数の通過孔25がアレイ状に形成される。そして、基板31のメンブレン領域30上であって、複数の通過孔25のうち対応する通過孔25を挟んで対向する位置に2つの電極を有する複数の電極対がそれぞれ配置される。具体的には、メンブレン領域30上に、図3に示すように、各通過孔25の近傍位置に当該通過孔25を挟んでブランキング偏向用の制御電極24と対向電極26の組(ブランカー:ブランキング偏向器)がそれぞれ配置される。また、基板31上には、各通過孔25用の制御電極24に偏向電圧を印加する配線(図示せず)が形成される。各制御電極24への個別の偏向電圧印加のON/OFFは、ブランキング制御回路126によって制御される。また、各ビーム用の対向電極26は、グランド接続される。
図4は、実施形態の個別ブランキング機構の一例を示す図である。図4において、ブランキング制御回路126内には、各制御電極24へ偏向電圧を個別に印加するための個別制御回路41が形成される。各個別制御回路41内には、アンプ46(スイッチング回路の一例)が配置される。図4の例では、アンプ46の一例として、CMOS(Complementary MOS)インバータ回路が配置される。そして、CMOSインバータ回路は正の電位(Vdd:ブランキング電位:第1の電位)(例えば、5V)(第1の電位)とグランド電位(GND:第2の電位)に接続される。CMOSインバータ回路の出力線(OUT)は制御電極24に接続される。一方、対向電極26は、グランド電位が印加される。
CMOSインバータ回路の入力(IN)には、閾値電圧よりも低くなるL(low)電位(例えばグランド電位)と、閾値電圧以上となるH(high)電位(例えば、1.5V)とのいずれかが制御信号として印加される。実施形態では、CMOSインバータ回路の入力(IN)にL電位が印加される状態では、CMOSインバータ回路の出力(OUT)は正電位(Vdd)となり、対向電極26のグランド電位との電位差による電場により対応ビーム20を偏向し、制限アパーチャ基板206で遮蔽することでビームOFFになるように制御する。一方、CMOSインバータ回路の入力(IN)にH電位が印加される状態(アクティブ状態)では、CMOSインバータ回路の出力(OUT)はグランド電位となり、対向電極26のグランド電位との電位差が無くなり対応ビーム20を偏向しないので制限アパーチャ基板206を通過することでビームONになるように制御する。
各通過孔を通過する電子ビーム20は、それぞれ独立に対となる2つの制御電極24と対向電極26に印加される電圧によって個別に偏向される。かかる偏向によってブランキング制御される。具体的には、制御電極24と対向電極26の組は、それぞれ対応するスイッチング回路となるCMOSインバータ回路によって切り替えられる電位によってマルチビームの対応ビームをそれぞれ個別にブランキング偏向する。このように、複数のブランカーが、成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22(開口部)を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う。
個別ブランキング機構としては、ブランキング制御回路126内に上述したようなCMOS回路を基板上に形成したものではなくても良い。例えば、ブランキング制御回路126内に、DC電源とリレイ回路とからなる簡易な電源回路を配置して、ブランキング制御回路126からブランキングアパーチャアレイ機構204の各電極に所望の電位を印加するように制御しても良い。また、制御電極24,26と通過孔とを形成した個別ブランキングアパーチャアレイ機構に上述のCMOS回路等の駆動回路を直接形成することも出来る。
かかるブランキングアパーチャアレイ機構204による各ビームの個別ブランキング制御は、検査装置100の光学系調整時に利用される。光学系調整後の通常のパターン検査の間は、すべてのビームがビームONになるように制御される。そして、通常のパターン検査の間、マルチビーム20は、一括ブランキング偏向器212によってビームON/OFFが一括して制御される。なお、ブランキングアパーチャアレイ機構204の各ブランカーを同期させて、同じタイミングですべてのビームのON/OFF制御を行うことで、一括ブランキング偏向器212の動作と同様の動作をすることも出来る。かかる場合には、一括ブランキング偏向器212を省略しても構わない。
図5は、実施形態の検査装置100及び電子ビームカラム102(マルチビーム電子鏡筒)が備えるレンズ98の模式断面図である。図6は、実施形態の静電レンズ72の模式斜視図である。なお、図5及び図6において、後述する導電膜の図示は省略している。
レンズ98は、縮小レンズ205、縮小レンズ213及び対物レンズ207として好ましく用いることが出来る。レンズ98は、電磁レンズ(磁場レンズ)90と、静電レンズ72と、を備える。
電磁レンズ90は、コイル91と、ヨーク92と、ポールピース上極93と、ポールピース下極94と、を備える。コイル91は銅線等の線が巻かれることにより形成されている。コイル91の線の端部は図示しない電源に接続されている。図示しない電源からコイル91に電流を流すことにより、コイル91の周囲に磁場が生じる。
ヨーク92は、例えばパーマロイ(Ni-Fe合金)等の透磁率の高い材料を含有し、コイル91により発生された磁場の磁力線を内部に良く通過させる。ヨーク92を通過する磁力線は、ヨーク92に接続されヨーク92より高品質の材料を用いて形成されたポールピース上極93及びポールピース下極94に流れる。このようにして、主にポールピース上極93及びポールピース下極94に囲まれたマルチ電子ビームが通過可能な領域に、コイル91により形成された図示しないレンズ磁場が集中して発生する。
静電レンズ72は、電磁レンズ(磁場レンズ)90により発生されるレンズ磁場内に設けられている。静電レンズ72は、マルチ電子ビーム20のそれぞれが通過可能な貫通孔74を有している。図5では、貫通孔74a、74b、74c、74d及び74eが示されている。
図6で示したように、静電レンズ72には、図2で示した5×5の穴(開口部)22に対応して形成されたマルチ電子ビーム20のそれぞれが通過する貫通孔74が、合計25個配列されている。貫通孔74の内、中心の貫通孔74cは、マルチ電子ビーム20の軌道中心軸(または光軸、または中心ビームの軌道中心軸)が通過する位置に、軌道中心軸と平行に設けられている、垂直貫通孔である。その他24個の貫通孔74は、螺旋形状を有している。そして、螺旋形状の軸は、軌道中心軸に平行である。
螺旋形状を有する貫通孔74の形成方法の一例としては、図6に示したように、複数の絶縁板73を用いて形成する方法が挙げられる。実施形態の静電レンズ72は、絶縁板73a、73b、73c、73d、73e、73f及び73gを用いて形成されている。それぞれの絶縁板73は、5×5の貫通孔を有している。
ここで、絶縁板73bに形成された貫通孔74は、絶縁板73aに形成された貫通孔74に対して、絶縁板73bの貫通孔74cを中心にして、xy平面において例えば5度程度回転している。ここで回転の方向は、例えば図6の紙面上方から見た場合に反時計回りである。次に、絶縁板73cに形成された貫通孔74は、絶縁板73bに形成された貫通孔74に対して、xy平面において例えば5度程度回転している。ここで、回転の方向は、例えば図6の紙面上方から見た場合に反時計回りである。以下、絶縁板73d、絶縁板73e、絶縁板73f及び絶縁板73gについても、同様に貫通孔74が形成されている。このようにして、螺旋形状の軸が軌道中心軸に平行な貫通孔74が形成される。このようにすると、螺旋形状を容易に、かつ良好に制御された状態で形成することが出来る。なお、貫通孔74の形状が螺旋形状となっている理由は、電子ビームが、磁場レンズ90が発生する磁場により、電子ビームの進行方向に対して垂直な方向にローレンツ力を受けて螺旋運動をするため、貫通孔74を電子ビームの軌道に合わせて螺旋形状にしたものである。
絶縁板73は、例えば酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO)等のセラミックスで形成される。勿論、絶縁板73は他の絶縁材料を用いても好ましく形成することが出来る。
静電レンズ72のz方向の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば10mm以上20mm以下の程度であることが好ましい。また、貫通孔74が有する螺旋形状の回転角は、特に限定されるものではないが、例えば30度以上40度以下の程度であることが好ましい。
また、図6紙面において上方に配置されている絶縁板73aから、図6紙面においてより下方に配置されている絶縁板73b、73c、73d、73e、73f及び73gにおいて、貫通孔74の開口ピッチが徐々に変化していることが好ましい。例えば、絶縁板73aにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73bにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きく、絶縁板73bにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73cにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きく、絶縁板73cにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73dにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きく、絶縁板73dにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73eにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きく、絶縁板73eにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73fにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きく、絶縁板73fにおける貫通孔74の開口ピッチは絶縁板73gにおける貫通孔74の開口ピッチよりも大きいことが好ましい。
また、静電レンズ72には、グランド78及び電源86が接続されている。
図7は、実施形態の静電レンズ72を構成する絶縁板73及び導電膜75の一例の模式図である。図7においては、絶縁板73として絶縁板73dが示されている。図7(a)は、絶縁板73及び導電膜75を上方から見たときの模式上面図であり、図7(b)は、図7(a)のB-B’線における模式断面図である。
絶縁板73dの上面及び貫通孔74の側面には、導電膜75が設けられている。また、絶縁板73dの上面には、溝76dが設けられている。溝76dでは導電膜75が全て削られている。このため溝76dにより、溝76dの外側に設けられた導電膜75aと、溝76dの内側に設けられた導電膜75bは、互いに電気的に絶縁されている。導電膜75は、例えば金属材料のスパッタリング等により形成される。その後溝76dを形成することにより、導電膜75a及び導電膜75bが形成される。
図8は、実施形態の静電レンズ72を構成する絶縁板73及び導電膜75の模式断面図である。図8は、静電レンズ72の貫通孔74a、74b、74c、74d及び74eを通る断面における模式断面図である。なお、貫通孔74a、74b、74d及び74eは、実際には螺旋形状を有しているが、図8では説明の便宜のため垂直孔として図示している。また、それぞれの絶縁板73は互いに接触して用いられるものであるが、図8では説明の便宜のため分離させて図示している。
貫通孔74内部に設けられた導電膜75aは、電極の一例である。
導電膜75bはグランド78(図5)に接続されるものである。また、導電膜75aは電源86に接続されるものである。
絶縁板73aには、溝76が設けられていない。絶縁板73aには、導電膜75としての導電膜75bが設けられている。
絶縁板73bには、貫通孔74a、74b、74c、74d及び74eの周囲に溝76bが設けられている。溝76bの外側に導電膜75aが設けられ、溝76bの内側に導電膜75bが設けられている。
絶縁板73cには、貫通孔74a、74b、74c、74d及び74eの周囲に溝76cが設けられている。溝76cの外側に導電膜75aが設けられ、溝76cの内側に導電膜75bが設けられている。
絶縁板73dには、貫通孔74b、74c及び74dの周囲に溝76dが設けられている。貫通孔74a及び貫通孔74eは、溝76dの外側に設けられている。溝76dの外側に導電膜75aが設けられ、溝76dの内側に導電膜75bが設けられている。
絶縁板73eには、貫通孔74b、74c及び74dの周囲に溝76eが設けられている。貫通孔74a及び貫通孔74eは、溝76eの外側に設けられている。溝76eの外側に導電膜75aが設けられ、溝76eの内側に導電膜75bが設けられている。
絶縁板73fには、溝76が設けられていない。絶縁板73fには、導電膜75としての導電膜75aが設けられている。
絶縁板73gには、溝76が設けられていない。絶縁板73gには、導電膜75としての導電膜75bが設けられている。
また、導電膜75aと導電膜75bとを重ねた際、互いに接触しないように、導電膜75の凹部77が適宜設けられている。
これにより、貫通孔74a及び74eを通過する電子ビームは、絶縁板73d、73e及び73fを通過するときに、電源86からの電圧が印加される。また、貫通孔74b、74c及び74dを通過する電子ビームは、絶縁板73fを通過するときに、電源86からの電圧が印加される。このように、導電膜75aは、電子ビームに電圧を印加するための電極として用いられており、貫通孔74に応じて、電子ビームに電圧を印加するための電極の長さが異なることとなる。
また、静電レンズ72の一番上と一番下に配置される絶縁板73a及び絶縁板73gには、グランド78に接続される導電膜75bが設けられており、電源86に接続される導電膜75aは設けられていない。これは、静電レンズ72の上下方向に対して、電源86による電圧の印加に伴う電界が漏れないようにして、マルチ電子ビームの軌道が狂わないようにするためである。
なお、凹部77を適宜設けることにより、各貫通孔74の側面に設けられた導電膜75bに、それぞれ異なる電圧を容易に印加することも可能である。
なお、静電レンズ72の構造は上記のものに限定されない。
次に、実施形態の作用効果を記載する。
マルチビームが形成する像面湾曲は、光軸からの距離の二乗に比例して大きくなる。この像面湾曲を補正することが好ましい。
実施形態では、磁場レンズ90と静電レンズ72とを組み合わせることにより、静電レンズ72を用いてそれぞれの電子ビームに印加する電圧を低くすることが出来る。このため、静電レンズ72の微細化が可能となる。
そして、静電レンズ72は、それぞれが螺旋形状を有する複数の貫通孔74を有している。これは、電子ビームが、磁場レンズ90が発生する磁場により、電子ビームの進行方向に対して垂直な方向にローレンツ力を受けて螺旋運動をするため、貫通孔74を電子ビームの軌道に合わせて螺旋形状にしたものである。ここで螺旋運動の軌道は、マルチ電子ビームの軌道中心軸に平行な軸を有する螺旋形状になる。言い換えると、電子ビームが螺旋する方向にあわせて、貫通孔74の形状が螺旋形状となっている。このため、螺旋形状の軸は、マルチビームの軌道中心軸に平行であることが好ましい。なお、螺旋形状が回転する方向は、電子ビームの進行方向に対して反時計回りとなる。
さらに、電源86は、それぞれの貫通孔導電膜75aそれぞれに、異なった電圧を印加することが好ましい。これにより、それぞれの貫通孔74を通過する電子ビームに速度差が生じ、その速度差に応じてそれぞれの電子ビームが異なる集光位置に集光するためである。これにより、それぞれの電子ビームの集光作用を調整することが出来るため、マルチビームの照***度を向上させることが出来る。
なお、螺旋軌道の形状は、軌道中心軸からの距離に応じて変わるため、複数の電極に電源から印加する電圧は、軌道中心軸からの距離に応じて変化させ、軌道中心軸からの距離に応じて大きくする、又は小さくすることが好ましい。
本実施形態の検査装置によれば、マルチビームの照***度が向上したマルチビーム電子鏡筒及び検査装置の提供が可能になる。
以上の説明において、一連の「~回路」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。例えば、比較回路108、参照回路112、電磁レンズ制御回路124、及び静電レンズ制御回路126等は、上述した少なくとも1つの処理回路で構成されても良い。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ電子ビーム検査装置は、本発明の範囲に包含される。
20 マルチビーム
22 穴
24 制御電極
25 通過孔
26 対向電極
30 メンブレン領域
31 基板
32 外周領域
33 支持台
41 個別制御回路
46 アンプ
72 静電レンズ
73 絶縁板
74 貫通孔
75 導電膜
76 溝
77 凹部
86 電源
90 磁場レンズ(電磁レンズ)
91 コイル
92 ヨーク
93 ポールピース上極
94 ポールピース下極
98 レンズ
99 軌道中心軸(光軸)
100 検査装置
101 基板
102 電子ビームカラム(マルチビーム電子鏡筒)
103 検査室
105 XYステージ
106 検出回路
107 位置回路
108 比較回路
109 記憶装置
110 制御計算機
112 参照画像作成回路
114 ステージ制御回路
117 モニタ
118 メモリ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
123 パターンメモリ
124 レンズ制御回路
126 ブランキング制御回路
128 偏向制御回路
129 リターディング制御回路
130 搬入/搬出制御回路
132 駆動機構
134 検出回路
142 駆動機構
150 画像取得機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 成形アパーチャアレイ基板
204 ブランキングアパーチャアレイ機構
205、213 縮小レンズ
206 制限アパーチャ基板
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 一括ブランキング偏向器
213 縮小レンズ
214 ビームセパレーター
216 ミラー
217、218 マーク
219 透過マーク
220 電極
222 マルチ検出器
224、226 投影レンズ
228 偏向器
230 広域偏向器
232、234 アライメントコイル

Claims (4)

  1. 基板にマルチ電子ビームを照射する照射源と、
    前記基板を載置するステージと、
    前記照射源と前記ステージの間に設けられ、前記マルチ電子ビームが通過可能なレンズ磁場を発生する電磁レンズと、
    前記レンズ磁場中に設けられ、前記マルチ電子ビームのそれぞれが通過可能な複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔の壁面にそれぞれ設けられた複数の電極とを有し、前記マルチ電子ビームの軌道中心軸から離間して設けられた前記貫通孔は螺旋形状を有する静電レンズと、
    前記複数の電極に接続された電源と、
    を備え
    前記螺旋形状の軸は、前記軌道中心軸に平行に設けられているマルチ電子ビーム検査装置。
  2. 前記電源は前記複数の電極のそれぞれに異なった電圧を印加する請求項1記載のマルチ電子ビーム検査装置。
  3. 前記軌道中心軸に平行な方向の前記複数の電極の長さは互いに異なっている請求項1または請求項2記載のマルチ電子ビーム検査装置。
  4. 前記レンズ磁場の中心は基板面の高さ位置に配置されている請求項1ないし請求項いずれか一項記載のマルチ電子ビーム検査装置。
JP2018227658A 2018-12-04 2018-12-04 マルチ電子ビーム検査装置 Active JP7194572B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018227658A JP7194572B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 マルチ電子ビーム検査装置
TW108141135A TWI739208B (zh) 2018-12-04 2019-11-13 多電子束檢查裝置
US16/686,316 US10950410B2 (en) 2018-12-04 2019-11-18 Multiple electron beam inspection apparatus with through-hole with spiral shape
KR1020190154483A KR102375499B1 (ko) 2018-12-04 2019-11-27 멀티 전자 빔 검사 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018227658A JP7194572B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 マルチ電子ビーム検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020091986A JP2020091986A (ja) 2020-06-11
JP7194572B2 true JP7194572B2 (ja) 2022-12-22

Family

ID=70849314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018227658A Active JP7194572B2 (ja) 2018-12-04 2018-12-04 マルチ電子ビーム検査装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10950410B2 (ja)
JP (1) JP7194572B2 (ja)
KR (1) KR102375499B1 (ja)
TW (1) TWI739208B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11562879B2 (en) * 2020-09-15 2023-01-24 Nuflare Technology, Inc. Low-blur electrostatic transfer lens for multi-beam electron gun
JP2022094681A (ja) 2020-12-15 2022-06-27 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビーム照射装置及び電子ビーム照射方法
WO2024009913A1 (ja) * 2022-07-06 2024-01-11 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ電子ビーム画像取得装置、マルチ電子ビーム画像取得方法、電子ビーム画像取得装置、及び電子ビーム画像取得方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012081422A1 (ja) 2010-12-15 2012-06-21 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線応用装置、及び照射方法
JP2014127568A (ja) 2012-12-26 2014-07-07 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置
WO2019243349A2 (de) 2018-06-21 2019-12-26 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Teilchenstrahlsystem

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61101944A (ja) 1984-10-25 1986-05-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 荷電粒子ビ−ム用集束装置
US4928010A (en) * 1986-11-28 1990-05-22 Nippon Telegraph And Telephone Corp. Observing a surface using a charged particle beam
NL8700528A (nl) * 1987-03-05 1988-10-03 Philips Nv Magnetische focusseerlens voor een kathodestraalbuis.
US5362964A (en) * 1993-07-30 1994-11-08 Electroscan Corporation Environmental scanning electron microscope
JP3455071B2 (ja) * 1997-07-29 2003-10-06 株式会社東芝 荷電粒子ビーム照射装置
EP2362822A2 (en) * 2008-09-26 2011-09-07 Mikro Systems Inc. Systems, devices, and/or methods for manufacturing castings
JP2011023126A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Kobe Univ 荷電粒子線照射装置、描画装置、分析顕微鏡、荷電粒子線出射装置および荷電粒子線用のレンズ装置
DE102010041156B9 (de) * 2010-09-21 2018-01-25 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Blendeneinheit für ein Teilchenstrahlgerät sowie Teilchenstrahlgerät
AU2012225760A1 (en) * 2011-03-04 2013-09-19 Perkinelmer Health Sciences, Inc. Electrostatic lenses and systems including the same
JP5275396B2 (ja) * 2011-03-17 2013-08-28 株式会社東芝 電子ビーム照射装置
JP6523767B2 (ja) * 2015-04-21 2019-06-05 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2017126674A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置
JP6781582B2 (ja) * 2016-07-25 2020-11-04 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビーム検査装置及び電子ビーム検査方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012081422A1 (ja) 2010-12-15 2012-06-21 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線応用装置、及び照射方法
JP2014127568A (ja) 2012-12-26 2014-07-07 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置
WO2019243349A2 (de) 2018-06-21 2019-12-26 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Teilchenstrahlsystem

Also Published As

Publication number Publication date
US10950410B2 (en) 2021-03-16
KR102375499B1 (ko) 2022-03-17
US20200176216A1 (en) 2020-06-04
TWI739208B (zh) 2021-09-11
JP2020091986A (ja) 2020-06-11
TW202038284A (zh) 2020-10-16
KR20200067754A (ko) 2020-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI745687B (zh) 多電子束影像取得裝置以及多電子束光學系統的定位方法
US7772574B2 (en) Pattern lock system for particle-beam exposure apparatus
JP6966255B2 (ja) 画像取得装置の光学系調整方法
JP7194572B2 (ja) マルチ電子ビーム検査装置
KR102553520B1 (ko) 멀티 하전 입자 빔 조사 장치 및 멀티 하전 입자 빔 검사 장치
US8089051B2 (en) Electron reflector with multiple reflective modes
TWI772803B (zh) 像差修正器以及多電子束照射裝置
JP2019186140A (ja) マルチ荷電粒子ビーム照射装置及びマルチ荷電粒子ビーム照射方法
KR20200106820A (ko) 멀티 전자 빔 조사 장치
US20230077403A1 (en) Multi-electron beam image acquisition apparatus, and multi-electron beam image acquisition method
TWI834161B (zh) 多電子束圖像取得裝置及多電子束圖像取得方法
WO2022130838A1 (ja) マルチビーム画像取得装置及びマルチビーム画像取得方法
JP6966319B2 (ja) マルチビーム画像取得装置及びマルチビーム画像取得方法
WO2024135419A1 (ja) 電子線マスク検査装置
US20020036272A1 (en) Charged-particle-beam microlithography methods and apparatus providing reduced reticle heating
TWI818407B (zh) 多射束圖像取得裝置及多射束圖像取得方法
WO2021039419A1 (ja) 電子銃及び電子ビーム照射装置
JP2020020710A (ja) 検査装置
JP2022154067A (ja) 電子ビームの軌道軸調整方法及びマルチビーム画像取得装置
JP2023038125A (ja) マルチビーム入射角調整方法及びマルチビーム照射装置
JP2023046921A (ja) マルチ電子ビーム画像取得装置、マルチ電子ビーム検査装置、及びマルチ電子ビーム画像取得方法
JP2017173250A (ja) 電子ビーム画像検出装置及び電子ビーム画像検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7194572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150