JP7192687B2 - センサ装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、流体の流れる配管から円筒状に突出するセンサ取付部に形成されたセンサ挿入孔にセンサを取り付ける構成が記載されている。センサ取付部には、その径方向の外壁と内壁とを貫通し、センサ取付部の周方向に延びるクリップ挿入溝が形成されている。この構成では、センサ挿入孔にセンサを挿入した後、クリップ挿入溝にクリップを差し込み、そのクリップをセンサの外壁に設けた溝に嵌合することで、センサ取付部にセンサが取り付けられる。
なお、特許文献1では、センサ取付部は円筒部と呼ばれ、クリップ挿入溝はスリットと呼ばれている。
しかしながら、特許文献1では、センサのうちセンサ取付部から露出した部位と、センサ取付部の開口部側の端面とが全周に亘り当接する構成となっている。そのため、センサをセンサ取付部に取り付けた状態で、Oリングが正確に組み付けられているか否かを外部から視認することができない。仮に、Oリングが捲れた状態で組み付けられている場合、または、Oリングが組み付けられていない場合、配管を流れる流体がセンサ取付部から漏出するといった問題が生じる。これにより、センサ装置の信頼性が低下するおそれがある。
さらに、請求項1に係る発明は、前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝において前記センサ挿入孔の軸方向の幅は、前記クリップが挿入される入口側の部位の幅(a)よりも奥側の部位の幅(b)が大きく形成されている。
請求項2に係る発明は、前記配管部と一体に形成されたハウジング本体(12)をさらに備え、前記切欠部(60)は、前記センサ取付部のうち前記ハウジング本体側に向くように設けられており、前記ハウジング本体に対して反対側に設けられていない。
さらに、センサ取付部に切欠部を設けることで、樹脂量を減らすことが可能である。したがって、センサ装置を軽量化すると共に、製造上のコストを低減することができる。
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1~図4に示すように、第1実施形態のセンサ装置1は、流体の温度などの物理量を検出するものである。センサ装置1は、配管部10、センサ取付部20、センサ30、シール部材としてのOリング40、第1クリップ挿入溝41、第2クリップ挿入溝42、クリップ50、および切欠部60などを備えている。
センサ取付部20は、円筒状に形成され、配管部10の外壁から突出するように設けられている。配管部10とセンサ取付部20とは一体に形成されている。センサ取付部20は、内側にセンサ挿入孔21を有している。センサ挿入孔21と流体通路11とは連通している。
また、第2切欠部62の周方向の大きさも、第2クリップ挿入溝42の周方向の大きさより小さい。そのため、図2に示すように、第2クリップ挿入溝42に対して軸方向の開口部22側にも、第1支柱23から周方向に延びる第3クリップストッパ部27と、第2支柱24から周方向に延びる第4クリップストッパ部28が設けられている。
これにより、クリップ50を組付治具70で支持した状態で、クリップ挿入溝41、42に挿入する際、クリップ50をセンサ挿入孔21の軸Ax方向に僅かに傾けても、クリップ50の先端がセンサ挿入孔21の内壁211に当たる等の不具合を無くすことが可能である。そのため、クリップ50を正確に取り付けることができる。したがって、このセンサ装置1は、クリップ50の取り付けの不具合を防ぎ、信頼性を高めることができる。
すなわち、入口側の部位の幅aに対する奥側の部位の幅bを、b/aとすると、
1.1≦b/a≦1.5 である。
入口側の部位の幅aに対して奥側の部位の幅bを1.1倍以上とすることで、クリップ50の挿入時にクリップ50の先端がセンサ挿入孔21の内壁211に当たる等の不具合を無くすことができる。一方、入口側の部位の幅aに対して奥側の部位の幅bを1.5倍以下とすることで、センサ30の軸ずれ量が大きくなり過ぎることを防ぐことができる。
(1)第1実施形態では、センサ取付部20に対し第1切欠部61と第2切欠部62が設けられている。これにより、センサ取付部20の外側から第1切欠部61と第2切欠部62を通してOリング40の組付け状態を視認することが可能である。そのため、Oリング40が捲れていることや、Oリング40が取り付けられていないなどの不具合を無くすことができる。したがって、センサ装置1は、センサ取付部20からの流体の漏れを防ぎ、信頼性を高めることができる。
これにより、クリップ50を組付治具70で支持した状態で、クリップ挿入溝41、42に挿入する際、クリップ50をセンサ挿入孔21の軸Ax方向に僅かに傾けても、クリップ50の先端がセンサ挿入孔21の内壁211に当たる等の不具合を無くすことが可能である。そのため、クリップ50を正確に取り付けることができる。したがって、このセンサ装置1は、クリップ50の取り付けの不具合を防ぎ、信頼性を高めることができる。
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対してセンサ装置1をバルブ装置に設置したものについて説明する。
その他、第2実施形態も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態等に対してセンサ取付部20に切欠部60を設けていない点が異なっており、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 配管部
20 センサ取付部
21 センサ挿入孔
30 センサ
40 シール部材
41 第1クリップ挿入溝
42 第2クリップ挿入溝
50 クリップ
60、61、62 切欠部
Claims (5)
- 流体の物理量を検出するセンサ装置において、
流体が流れる流体通路(11)を有する配管部(10)と、
前記流体通路に通じるセンサ挿入孔(21)を有するセンサ取付部(20)と、
前記センサ挿入孔の深部側に配置される大径部(33)、前記大径部より前記センサ挿入孔の開口部(22)側に配置される小径部(34)、および、前記大径部と前記小径部とを接続する段差部(35)を有し、前記流体通路を流れる流体の物理量を検出するセンサ(30)と、
前記センサの前記段差部よりも前記センサ挿入孔の深部側に配置され、前記センサ挿入孔の内壁と前記センサとの間をシールする環状のシール部材(40)と、
前記センサ取付部の周方向の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第1クリップ挿入溝(41)と、
前記センサ挿入孔の軸(Ax)に対し前記第1クリップ挿入溝とは反対側で前記センサ取付部の周方向の他の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第2クリップ挿入溝(42)と、
前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝に挿入され、前記センサの前記小径部を両側から挟み、前記センサ挿入孔に前記センサを固定するクリップ(50)と、
前記センサ取付部に設けられ、前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝の少なくとも一方から前記センサ挿入孔の軸方向の前記開口部側に切り欠かれた切欠部(60、61、62)と、を備え、
前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝において前記センサ挿入孔の軸方向の幅は、前記クリップが挿入される入口側の部位の幅(a)よりも奥側の部位の幅(b)が大きく形成されているセンサ装置。 - 流体の物理量を検出するセンサ装置において、
流体が流れる流体通路(11)を有する配管部(10)と、
前記流体通路に通じるセンサ挿入孔(21)を有するセンサ取付部(20)と、
前記センサ挿入孔の深部側に配置される大径部(33)、前記大径部より前記センサ挿入孔の開口部(22)側に配置される小径部(34)、および、前記大径部と前記小径部とを接続する段差部(35)を有し、前記流体通路を流れる流体の物理量を検出するセンサ(30)と、
前記センサの前記段差部よりも前記センサ挿入孔の深部側に配置され、前記センサ挿入孔の内壁と前記センサとの間をシールする環状のシール部材(40)と、
前記センサ取付部の周方向の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第1クリップ挿入溝(41)と、
前記センサ挿入孔の軸(Ax)に対し前記第1クリップ挿入溝とは反対側で前記センサ取付部の周方向の他の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第2クリップ挿入溝(42)と、
前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝に挿入され、前記センサの前記小径部を両側から挟み、前記センサ挿入孔に前記センサを固定するクリップ(50)と、
前記センサ取付部に設けられ、前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝の少なくとも一方から前記センサ挿入孔の軸方向の前記開口部側に切り欠かれた切欠部(60、61、62)と、
前記配管部と一体に形成されたハウジング本体(12)と、を備え、
前記切欠部(60)は、前記センサ取付部のうち前記ハウジング本体側に向くように設けられており、前記ハウジング本体に対して反対側に設けられていないセンサ装置。 - 前記ハウジング本体は、前記センサ取付部と並ぶように設けられた凸部(13)を有している、請求項2に記載のセンサ装置。
- 流体の物理量を検出するセンサ装置において、
流体が流れる流体通路(11)を有する配管部(10)と、
前記流体通路に通じるセンサ挿入孔(21)を有するセンサ取付部(20)と、
前記センサ挿入孔の深部側に配置される大径部(33)、前記大径部より前記センサ挿入孔の開口部(22)側に配置される小径部(34)、および、前記大径部と前記小径部とを接続する段差部(35)を有し、前記流体通路を流れる流体の物理量を検出するセンサ(30)と、
前記センサの前記段差部よりも前記センサ挿入孔の深部側に配置され、前記センサ挿入孔の内壁と前記センサとの間をシールする環状のシール部材(40)と、
前記センサ取付部の周方向の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第1クリップ挿入溝(41)と、
前記センサ挿入孔の軸(Ax)に対し前記第1クリップ挿入溝とは反対側で前記センサ取付部の周方向の他の一部に設けられ、前記センサ取付部の外壁と内壁とを貫通する第2クリップ挿入溝(42)と、
前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝に挿入され、前記センサの前記小径部を両側から挟み、前記センサ挿入孔に前記センサを固定するクリップ(50)と、を備え、
前記第1クリップ挿入溝および前記第2クリップ挿入溝において前記センサ挿入孔の軸方向の幅は、前記クリップが挿入される入口側の部位の幅(a)よりも奥側の部位の幅(b)が大きく形成されている、センサ装置。 - 前記クリップは、
前記第1クリップ挿入溝に挿入され、前記センサの前記小径部に当接する第1腕部(51)と、
前記第2クリップ挿入溝に挿入され、前記センサの前記小径部に当接する第2腕部(52)と、
前記センサ取付部の外側で前記第1腕部と前記第2腕部とを接続する接続部(53)とを有し、
前記接続部は、直線状に形成されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のセンサ装置。
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