JP7185567B2 - 橋脚の改修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、橋脚の改修方法に関し、特に、既存の橋梁における鉄筋コンクリート造の橋脚の改修方法に関するものである。
橋梁は、交通路が載せられる床版と、床版を支える橋桁と、橋桁を支える橋脚とを有している。橋脚は、脚柱と当該脚柱の上端部から外方に張り出した横桁を有しており、横桁が橋桁を支持している。
横桁と橋桁との間には、交通路から発生する振動の吸収を行う免震シューなどの支承が設置されている。なお、床版とこれを支持する橋桁とが一体に形成されている場合があり、橋桁と直交する方向に全橋桁を支持する受梁が設けられる場合もある。
さて、橋梁は、屋外に設置されていることに加え、メンテナンス等を行われることが少ないことから、劣化が発生・進行しやすい。特に、脚柱の上端部に設けられた横桁は、脚柱から片持ち梁形式で側方に突出している上に、床版からの荷重と振動とを常に受け続ける部位であり、その部分のみに劣化が進むことがある。
そして、橋梁上に構築される道路や鉄道は主要な交通路であることが多いので、改修工事によって橋梁の使用を中断するのは困難である。このため、橋梁の交通路を使用可能な状態に維持したままで橋脚、特に横桁部分を改修することが求められている。
既設の床版と橋桁とを仮設材で支持しておき、橋脚を解体して新たに築造することは可能である。しかしながら、既存の橋梁では、設置された床版が延在しているので当該床版に伴う高さ制限があってクレーンによる揚重作業ができないため、改修工法が限定されることになる。特に、横桁の設置に関しては、現場で新たな横桁を構築する必要があったが、床版が延在しているために、作業性が極めて悪くなる。
ここで、橋脚の改修に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開平08-296210号公報)に記載されたものが知られている。
この特許文献1では、対象となる橋脚の前後に仮設の柱を建てて橋桁を仮支持した状態で橋脚の解体・新設を行うことが記載されている。ここでは、新設された脚柱を鋼製とし、同じく鋼製の横桁を脚柱上に設置する際には、高架橋下の道路上での構築作業とならないように道路と平行に構築しておいて、最終段階で水平方向に90°回転させて脚柱と接合している。
特開平08-296210号公報
前述のように、横桁は脚柱から片持ち梁形式で外方に突出しており、床版からの荷重と振動とを常に受け続ける部位であるために、他の部位に比較して劣化速度が速い。
そして、前述した特許文献1に記載の技術では、脚柱および横桁から構成される橋脚全体を新設している。すなわち、特に劣化が著しくなる横桁だけでなく、横桁ほどには劣化していない脚柱まで新設している。
確かに、特許文献1の記載の技術をベースにして、横桁のみを新設することも考えられるが、その場合には、既設の鉄筋コンクリート造の脚柱と鋼製の横桁とを接合しなければならない。特許文献1には、鋼製の脚柱と鋼製の横桁とを溶接する旨が記載されているが、脚柱が鉄筋コンクリート造の場合には、鋼製の横桁を溶接により接合することができない。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、鉄筋コンクリート造の橋脚の脚柱を残して横桁を新設することのできる橋脚の改修方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の橋脚の改修方法は、脚柱および当該脚柱の上端部から外方に張り出した横桁を有する鉄筋コンクリート造の橋脚の改修方法であって、前記横桁および当該横桁に連続した前記脚柱の上部を撤去し、撤去後の前記脚柱である残留脚柱の上端から所定高さにわたってコンクリートを除去して鉄筋を露出させ、横桁部および筒状の脚柱部を備えるとともに撤去された前記横桁および前記脚柱の上部の代替となる鋼製横桁ユニットを搬入し、露出した前記鉄筋を前記脚柱部で包囲するようにして前記残留脚柱の上に設置し、前記脚柱部を型枠としてコンクリートを打設して前記残留脚柱と前記鋼製横桁ユニットとを一体化する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の橋脚の改修方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記脚柱部の内壁には、内側に延びた複数本の鋼製のロッドが設けられている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の橋脚の改修方法は、上記請求項1または2に記載の発明において、鋼製横桁ユニットを前記残留脚柱の上に設置した後であってコンクリートを打設する前に、露出した前記鉄筋に定着筋を接続する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の橋脚の改修方法は、上記請求項3に記載の発明において、露出した前記鉄筋と前記定着筋とは機械式継手で接続する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明の橋脚の改修方法は、上記請求項1~4の何れか一項に記載の発明において、前記横桁および当該横桁に連続した前記脚柱の上部の撤去に先立って、前記横桁が支持する橋桁の荷重を受ける支持手段を設置してから、前記橋桁と前記横桁との間の支承を取り外し、前記残留脚柱と前記鋼製横桁ユニットとを一体化させた後に、前記橋桁と前記鋼製横桁ユニットとの間に前記支承を設置し、前記支持手段を撤去する、ことを特徴とする。
本発明によれば、横桁および脚柱の上部を撤去して残留脚柱の上端から鉄筋を露出させ、残留脚柱の上に鋼製横桁ユニットを設置して脚柱部にコンクリートを打設して残留脚柱と鋼製横桁ユニットとを一体化させているので、鉄筋コンクリート造の橋脚の脚柱を残して横桁を新設することが可能になる。
本発明の一実施の形態である橋梁の交通路と交差する方向から示す説明図である。 図1の橋梁の交通路に沿った方向から示す説明図である。 橋脚の改修において横桁および脚柱の上部を撤去するために設置された搬出架台を橋梁の交通路と交差する方向から示す説明図である。 橋脚の改修において横桁および脚柱の上部を撤去するために設置された搬出架台および支持架台を橋梁の交通路に沿った方向から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における一工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図5に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図6に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図7に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図8に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図9に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における図10に続く工程を正面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法において用いられる鋼製横桁ユニットを正面から見た断面図である。 図12の鋼製横桁ユニットを平面から見た断面図である。 図12のI-I線に沿った断面図である。 残留脚柱に設置された鋼製横桁ユニットを示す正面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の一実施の形態である橋梁の交通路と交差する方向から示す説明図、図2は図1の橋梁の交通路に沿った方向から示す説明図である。
これらの図面に示すように、橋梁Bは、車両が走行する道路や列車が走行する鉄道などといった交通路Tが載せられる床版10と、床版10を支える橋桁11と、橋桁11を支える橋脚12とを有している。橋脚12は、上下方向に延びる脚柱12aと、当該脚柱12aの上端部から外方(交通路Tの延在方向と交差した外方)に張り出した横桁12bとからなり、横桁12bが橋桁11を支持している。
図示するように、横桁12bは脚柱12aから片持ち梁形式で側方の2方向に張り出している。本願において、その張り出し部分を張出部12baと称する。また、脚柱12aの下部は地盤Gに埋設されており、当該脚柱12aを安定化させるためのフーチング12fが固定されている。
また、橋桁11と横桁12bとの間には、温度変化の影響による上部構造体(床版10、橋桁11など)の伸縮の吸収や、車両や列車などが交通路を走行することで発生する振動の吸収などを目的として、横桁12bが支持する橋桁11の荷重を受ける支承13が設置されている。
なお、改修前の橋脚12は、全体が鉄筋コンクリート造となっており、コンクリート内には主筋やフープ筋(帯筋)などの鉄筋Rが縦横に配筋されている(図5~図11、図15参照)。
さて、前述のように、橋脚12を構成する横桁12bは、脚柱12aから片持ち梁形式で突出していること、床版10からの荷重と振動とを常に受け続けることなどから、特に劣化が進みやすい。以下において、劣化した横桁12bを新設する橋脚12の改修方法について説明する。
橋脚12の改修の概略は、劣化した横桁12bおよび横桁12bに連続した脚柱12aの上部を撤去し、撤去した部分に、別途組み立てておいた鋼製横桁ユニットCBを設置するものである。以下、橋脚12の改修方法の詳細について説明する。
図3は橋脚の改修において横桁および脚柱の上部を撤去するために設置された搬出架台を橋梁の交通路と交差する方向から示す説明図、図4は橋脚の改修において横桁および脚柱の上部を撤去するために設置された搬出架台および支持架台を橋梁の交通路に沿った方向から示す説明図である。
これらの図面に示すように、橋脚12の横桁12bと脚柱12aの上部とを撤去するにあたっては、先ず、横桁12bが支持する橋桁11の荷重を受ける仮設の支持架台(支持手段)SSを設置し、さらに横桁12bの張出部12baを搬出するための仮設の搬出架台SUを設置する。
支持架台SSは、基台部SSaと基台部SSa上に設置された複数のジャッキユニットSSbとで構成され、ジャッキユニットSSbの高さを調節して橋桁11と橋桁11の上の床版10の荷重を受けている。また、搬出架台SUは、脚柱12aの周囲に設置されており、上部の受梁SUaaとこの受梁SUaaを昇降させるジャッキユニットSUabとからなる基台部SUaと、基台部SUa上に設置された搬出台SUbとで構成され、搬出台SUbと横桁12bの張出部12baとは、切断された張出部12baの落下防止のためにワイヤWで固定する。なお、搬出台SUbは、切断するときに張出部12baを支持するとともに、切断された張出部12baをフォークリフト等で搬出するときに当該張出部12baを載せるためのものであり、床版10を残置するので、上方から張出部12baをクレーンで吊る等ができないために必要な仮設部材である。
ここで、支持架台SSは橋脚12の改修の最終段階で撤去されるが、搬出架台SUは張出部12baが搬出された後に解体される。また、搬出架台SUを設置することなく重機等で張出部12baの切断・搬出が可能であれば、搬出架台SUは不要である。
以上のようにして支持架台SSおよび搬出架台SUを設置したならば、横桁12bおよび横桁12bに連続した脚柱12aの上部を撤去して、代替となる鋼製横桁ユニットCBと置き換える。なお、横桁12b等の撤去にあたっては、横桁12bと橋桁11との間に設置された免震シュー等の支承13を取り外しておく。
ここで、図5~図11は本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法における各工程を正面から連続的に示す説明図、図12は本発明の一実施の形態である橋脚の改修方法において用いられる鋼製横桁ユニットを正面から見た断面図、図13は図12の鋼製横桁ユニットを平面から見た断面図、図14は図12のI-I線に沿った断面図、図15は残留脚柱に設置された鋼製横桁ユニットを示す正面図である。なお、図5~図11および図15においては、橋脚の鉄筋が露出しているのではなく、説明の便宜上、橋脚の内部を透かして鉄筋を示している。
図5に示すように、改修される前の橋脚12では、鉄筋R(主筋、フープ筋など)が脚柱12aから横桁12bにわたって配筋されている。したがって、鉄筋Rは、脚柱12aと横桁12bとに跨がるようにして上下に延びている。
このような橋脚12に対して、図6に示すように、横桁12bの一方の張出部12baを搬出台SUbに載せて切断・除去し、さらに図7に示すように、横桁12bの他方の張出部12baも同様にして切断・除去する。そして、図中の切断位置Lで脚柱12aを切断する。これにより、図8に示すように、横桁12bと、この横桁12bに連続した脚柱12aの上部が撤去される。なお、切断位置Lについては特に限定されるものではないが、本実施の形態では、脚柱12aの上端(つまり、脚柱12aと横桁12bとの境界)から500mm下とした。
続いて、図9に示すように、一部が撤去された後の脚柱12aa(本願では、これを「残留脚柱」という。)の上端から所定高さMにわたってコンクリートを除去して、鉄筋Rの上端部を露出させる。コンクリートの除去は、例えば、コア削孔を行って鋼製横桁ユニットCBを載せるための周縁部を形成した後に、作業者による人力での斫りや油圧破砕機を用いた破砕で行う。なお、鉄筋Rの露出長(つまり、コンクリートの除去高さM)についても特に限定されるものではないが、本実施の形態では、後述する定着筋Rfの継手作業が可能な長さ以上である180mmとした。
ここで、本実施の形態では、横桁12bの張出部12baを除去し、脚柱12aを切断位置Lで切断してからコンクリートを除去して鉄筋Rを露出させているが、横桁12bの張出部12baを除去し、コンクリートを除去して鉄筋Rを露出させてから当該鉄筋Rを切断位置Lで切断してもよい。
鉄筋Rを露出させたならば、続いて、撤去した横桁12bおよび脚柱12aの上部の代替となる鋼製横桁ユニットCBを搬入し、図10に示すように、残留脚柱12aaの上に設置する。
なお、鋼製横桁ユニットCBの搬入に際しては、橋梁Bの外側で鋼製横桁ユニットCBを所定の高さまで持ち上げた後、橋桁11の下側に沿って水平方向にスライドさせて残留脚柱12aaまで移動させる。残留脚柱12aaの露出した鉄筋Rの上端から橋桁11までの間隔は鋼製横桁ユニットCBの高さとほぼ同じであるが、取り外した支承13の高さ分のマージンがあるので、橋桁11による高さ制限があっても搬入が可能である。このように、残留脚柱12aaの露出した鉄筋Rの上端位置は、鋼製横桁ユニットCBを橋桁11の下側に沿ってスライドさせて搬入可能な間隔を確保できる高さとなっている。
また、橋梁Bの外側には、鋼製横桁ユニットCBを移動させるためのレールとこのレールを支持する仮設の支持架台を設けておく。橋梁B内の支持は、この支持架台でもよく、別に専用の架台を設けてもよい。なお、橋梁Bの外側は橋桁11による高さ制限がないので、地上からレールまでは重機で鋼製横桁ユニットCBを揚重すればよい。
ここで、図12~図14に示すように、鋼製横桁ユニットCBは、撤去した横桁12bに対応する横桁部CB1と、撤去した脚柱12aの上部に対応するとともに残留脚柱12aaとの接合部となる筒状の脚柱部CB2とからなる。
横桁部CB1は、外形をなす板状の主桁CB1a、主桁CB1a内において上下の主桁CB1aを支持するようにして短手方向に沿って立設された補剛壁CB1b、補剛壁CB1bと交差するようにして主桁CB1a内の上下方向に配置された補剛板CB1c、主桁CB1a内の上下に長手方向に沿って配置された補強用のリブCB1dなどで構成されている。また、横桁部CB1の長手方向の両端は、作業員が出入りできるように開口している。そして、各補剛壁CB1bおよび底面の主桁CB1aには、作業員が内部で作業(後述する定着筋Rfの接続やコンクリートの打設など)を行うことが可能な人通口CB1eが形成されている。
脚柱部CB2は、残留脚柱12aaの外周形状とほぼ同形状の開口を有する筒状となっている。したがって、鋼製横桁ユニットCBを設置するために脚柱部CB2を残留脚柱12aaのコンクリートの上端に載せると、露出した鉄筋Rが脚柱部CB2によって包囲される。また、脚柱部CB2の内壁には、径方向内側に延びる鋼製のスタッドボルト(ロッド)CB2aが上下方向に複数段にわたって設けられている。なお、本実施の形態では、脚柱部CB2を残留脚柱12aaのコンクリートの上端に載せるようにしているが、脚柱部CB2に残留脚柱12aaのコンクリートの上端の一部が挿入されるようにしてもよい。
さて、このようにして鋼製横桁ユニットCBを残留脚柱12aaの上に設置したならば、図11に示すように、残留脚柱12aaの露出した鉄筋Rに、例えば180°フックの定着筋Rfを接続する。ここで、本実施の形態において、定着筋Rfの接続は機械式継手MJで行われる。機械式継手MJは、鉄筋が差し込まれる穴が軸方向に形成された鋼管であり、穴の内周には雌ネジ加工が施されている。そして、機械式継手MJの一方端から鉄筋Rを、他方端から定着筋Rfを差し込むと、鉄筋Rおよび定着筋Rfの節と雌ネジ加工された機械式継手MJとが噛み合って両者が接続される。なお、フックの折り曲げ角度は135°や90°などでもよい。また、定着筋Rfは、必ずしもフックが付いていなくてもよいが、フックが付いていた方が定着力が高まるので望ましい。
なお、鉄筋Rと定着筋Rfとの接続は機械式継手MJに限定されるものではなく、例えば重ね継手(鉄筋同士を結束線で束ねて接続する工法)、ガス圧接継手(2本の鉄筋の端部を突き合わせ、加熱と同時に加圧して鉄筋を一体化する工法)、溶接継手(鉄筋端部を突合せ、溶接により鉄筋を一体化する工法)などを用いてもよい。但し、現場での作業性が良好で、継手に必要な長さの短い機械式継手MJが望ましい。
このように鉄筋Rに定着筋Rfを接続したならば、上方から(つまり、底面の主桁CB1aに形成された人通口CB1eから)脚柱部CB2にコンクリートを打設する。前述のように、残留脚柱12aaの露出した鉄筋Rが鋼製横桁ユニットCBの脚柱部CB2によって包囲されているので、当該脚柱部CB2を型枠としてコンクリートを打設することで、残留脚柱12aaと鋼製横桁ユニットCBとが一体化される。
脚柱部CB2に打設されたコンクリートが硬化したならば、橋桁11と鋼製横桁ユニットCBとの間に支承13を設置し、支持架台SSのジャッキユニットSSbを除荷して橋桁11を支承13に固定する。最後に、支持架台SSを解体・撤去して一連の改修工事が完了する。
このように、本実施の形態では、床版10や橋桁11を残置した状態で、横桁12bおよび脚柱12aの上部を撤去して残留脚柱12aaの上端から鉄筋Rを露出させ、当該残留脚柱12aaの上に鋼製横桁ユニットCBを設置して脚柱部CB2にコンクリートを打設して残留脚柱12aaと鋼製横桁ユニットCBとを一体化させているので、鉄筋コンクリート造の橋脚12の脚柱12aを残して横桁12bを新設することが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、脚柱部CB2のスタッドボルトCB2aや残留脚柱12aaの鉄筋Rに接続した定着筋Rfは、打設されたコンクリートによる残留脚柱12aaと鋼製横桁ユニットCBとの接合強度を高めるために用いられている。しかしながら、橋脚12の大きさ、脚柱部CB2の高さ、残留脚柱12aaにおける露出した鉄筋Rの長さなどの要因によっては、スタッドボルトCB2aおよび定着筋Rfの何れか一方あるいは両方がなくても必要な接合強度が得られることが考えられる。そのような場合には、スタッドボルトCB2aや定着筋Rfは省略することができる。また、横桁部CB1の作業員が出入りできるように設けた開口は、長手方向の両端である必要はなく、一方でも良いし、正面側に設けても良い。
本発明は、鉄筋コンクリート造の橋脚の改修に広く適用が可能であり、橋梁の構造形式は限定されるものではない。
10 床版
11 橋桁
12 橋脚
12a 脚柱
12aa 残留脚柱
12b 横桁
12ba 張出部
12f フーチング
13 支承
B 橋梁
CB 鋼製横桁ユニット
CB1 横桁部
CB1a 主桁
CB1b 補剛壁
CB1c 補剛板
CB1d リブ
CB1e 人通口
CB2 脚柱部
CB2a スタッドボルト(ロッド)
L 切断位置
MJ 機械式継手
R 鉄筋
Rf 定着筋
SS 支持架台(支持手段)
SSa 基台部
SSb ジャッキユニット
SU 搬出架台
SUa 基台部
SUaa 受梁
SUab ジャッキユニット
SUb 搬出台

Claims (5)

  1. 脚柱および当該脚柱の上端部から外方に張り出した横桁を有する鉄筋コンクリート造の橋脚の改修方法であって、
    前記横桁および当該横桁に連続した前記脚柱の上部を撤去し、
    撤去後の前記脚柱である残留脚柱の上端から所定高さにわたってコンクリートを除去して鉄筋を露出させ、
    横桁部および筒状の脚柱部を備えるとともに撤去された前記横桁および前記脚柱の上部の代替となる鋼製横桁ユニットを搬入し、露出した前記鉄筋を前記脚柱部で包囲するようにして前記残留脚柱の上に設置し、
    前記脚柱部を型枠としてコンクリートを打設して前記残留脚柱と前記鋼製横桁ユニットとを一体化する、
    ことを特徴とする橋脚の改修方法。
  2. 前記脚柱部の内壁には、内側に延びた複数本の鋼製のロッドが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の橋脚の改修方法。
  3. 鋼製横桁ユニットを前記残留脚柱の上に設置した後であってコンクリートを打設する前に、露出した前記鉄筋に定着筋を接続する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の橋脚の改修方法。
  4. 露出した前記鉄筋と前記定着筋とは機械式継手で接続する、
    ことを特徴とする請求項3記載の橋脚の改修方法。
  5. 前記横桁および当該横桁に連続した前記脚柱の上部の撤去に先立って、前記横桁が支持する橋桁の荷重を受ける支持手段を設置してから、前記橋桁と前記横桁との間の支承を取り外し、
    前記残留脚柱と前記鋼製横桁ユニットとを一体化させた後に、前記橋桁と前記鋼製横桁ユニットとの間に前記支承を設置し、前記支持手段を撤去する、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の橋脚の改修方法。
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